JP2004176784A - 動圧軸受及びこの動圧軸受を備えたスピンドルモータ並びにこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置 - Google Patents

動圧軸受及びこの動圧軸受を備えたスピンドルモータ並びにこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】動圧発生溝による軸受部内への空気の巻き込みを防止すること、また空気の巻き込みを防止することで信頼性の向上を図ること。
【解決手段】軸受隙間に作動流体としてオイルが保持されていると共に、少なくとも一方の端部がオイルと空気との気液界面に隣接するラジアル軸受部に設けられる動圧発生溝列が、オイルに対して気液界面側から他方の端部側に向かう軸線方向の流れを誘起する形状の複数の溝からなる。この複数の溝は、動作時にはその一部が気液界面と接すると共に、気液界面と接する部分及びその周辺部分の溝深さをAとし、軸受隙間のうち溝が設けられていない部分の隙間寸法をBとするとき、両者がA≦Bの関係となるよう形成される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動流体としてオイルを使用する動圧軸受及びこの動圧軸受を備えたスピンドルモータ並びにこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ハードディスク等の記録ディスクを駆動するディスク駆動装置において使用されるスピンドルモータの軸受として、シャフトとスリーブとを相対回転自在に支持するために、両者の間に介在させたオイル等の潤滑流体の流体圧力を利用する動圧軸受が種々提案されている。
【0003】
このような従来の動圧軸受を備えたスピンドルモータの構成を説明すると、スリーブの中心に軸が上下一対のラジアル流体軸受を介して回転自在に支持されており、スリーブはベースに一体的に固定されて固定部材を構成している。また、そのスリーブの中心を貫通して上方に突出した軸の上端に、磁気ディスクを搭載するハブが取り付けられており、軸の下端の外径面には、抜け止め機能を有すると共にスラスト流体軸受を構成するスラストプレートが回転可能に固着されている。このスラストプレートは、スリーブの下部に設けた段状の凹所内に収納されている。
【0004】
ラジアル流体軸受を構成するラジアル受面は軸の外周面に形成され、これに対向するラジアル軸受面がスリーブの内径面に形成され、これら軸及びスリーブのラジアル受面の少なくとも一方に動圧発生用の溝が形成されている。
【0005】
また、前記スラスト流体軸受を構成するスラスト受面がスラストプレートの上下両平面に形成され、これに対向するスラスト軸受面がスリーブの下部の凹所の内面及びスラストカバーの上面に形成されており、これらスラストプレート、スリーブ及びスラストカバーのスラスト軸受面の少なくとも一方に動圧発生用の溝が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
しかしながら、近年このようなスピンドルモータが使用されるディスク駆動装置は、携帯情報端末等の小型機器への適用が開始されており、更なる薄型化の要求が高まりつつある。
【0007】
このため、本願の出願人は、スラスト軸受部を構成するためのスラストプレートを不要として、モータの小型・薄型化を可能としつつ、ラジアル軸受部間の間隔を可能な限り大きくして所望の軸受剛性を得ることを可能としたディスク駆動装置用スピンドルモータを提案した(特許文献2参照)。
【0008】
より具体的には、シャフトが挿通されるスリーブの上端面とロータハブの下面との間でスラスト軸受部を構成し、またシャフトの外周面とスリーブの内周面とで一対のラジアル軸受部を構成すると共に、スラスト軸受部とこれに隣接する側のラジアル軸受部との間にオイルを連続的に保持してこれら両軸受部の協働によってロータに所望の浮上力を付与し、ロータをベース部材側に磁気吸引することで、スラスト軸受部及び一方のラジアル軸受部とで発生したロータの浮上力とバランスさせている。
【0009】
また、一対のラジアル軸受部に保持されるオイルは、シャフトとスリーブとの間に形成した空気介在部に保持される空気によって軸線方向に分離され、それぞれオイルと空気との気液界面を形成して保持されていると共に、スラスト軸受部に保持されるオイルは、スラスト軸受部の半径方向外方側に形成されたテーパシール部内でオイルと空気との気液界面を形成して保持されている。すなわち、動圧軸受内に保持されるオイルは、スラスト軸受部とこれに隣接する側のラジアル軸受部との間で保持されるオイルと、他方のラジアル軸受部で保持されるオイルとにそれぞれ空気によって分割され保持される構成となる。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−197306号公報(第2−4頁、第1―3図)
【特許文献2】
特開2000−113582号公報(第5−6頁、第2図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記した特許文献2に開示されるディスク駆動装置用スピンドルモータにおける動圧軸受のように、スラスト軸受部とラジアル軸受部とで協働してロータの浮上力を発生することを可能とする軸受構成の場合、ラジアル軸受部に設けられた動圧発生溝のスラスト軸受部側へのポンピングの影響によって、回転時に溝端部が空気介在部に保持される空気中に露出される。
【0012】
当然のことながら、動圧発生溝内は隣接する溝と溝との間に形成される丘部分よりもシャフトとスリーブとの間の隙間寸法が大きくなるので、溝端部が空気中に露出した場合、丘部ではオイルの界面が軸受中心側に向かって引き上げられ、溝部内ではこれとは逆に引き下げられることとなる。そしてモータが回転することによって、この界面の引き上げと引き下げとが周方向に断続的に起こることとなるので、オイルの界面は波打ったように揺れ動き、これに伴ってオイル内に巻き込まれた空気が気泡となって現れる。
【0013】
オイル内に現れた気泡は、モータの回転によってオイルとともに動圧発生溝内を軸受中心部側に向かって侵入しようとするが、ラジアル軸受部の動圧発生溝や軸受面を構成するシャフト及びスリーブ表面の加工が所定の精度を維持することができていれば、オイル内に巻き込まれた空気もラジアル軸受部の最大動圧発生領域を越えて侵入することはできず、溝部内から丘部へと押し出され、やがて低圧なオイルの界面側に環流され空気介在部に保持される空気中に排出される。しかしながら、ラジアル軸受部が動圧発生溝及び軸受面の加工誤差や形状誤差を含んでいた場合、圧力のバラツキ等に起因して、オイル内に巻き込まれた気泡は、ラジアル軸受部の最大動圧発生領域を越えてさらにスラスト軸受部側へと侵入し、圧力勾配によって、スラスト軸受部とラジアル軸受部との間の領域に保持されるオイル内に滞留することが新たに発見された。
【0014】
周知のとおり、軸受部に保持されるオイル内に気泡が滞留すると、気温や圧力といった軸受外部環境の変化によるオイルの漏れや、動圧発生溝と気泡とが接触することによる異常振動が発生する。また、気泡が凝集することでオイルが分断され、その結果発生する金属接触によって軸受部の焼き付く等種々の悪影響が生じることから、その解決が期待されるようになってきた。
【0015】
本発明の目的は、動圧発生溝による軸受部内への空気の巻き込みを防止することが可能な動圧軸受を提供することである。
【0016】
また、本発明の別の目的は、軸受手段として上記動圧軸受を備えることで、気泡に起因する問題が回避され、信頼性の高いスピンドルモータ並びにこのスピンドルモータを用いたディスク駆動装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、軸受隙間に作動流体としてオイルが保持されていると共に、少なくとも一方の端部が前記オイルと空気との気液界面に隣接するラジアル軸受部を有する動圧軸受において、前記ラジアル軸受部には、前記オイルに対して前記気液界面側から他方の端部側に向かう軸線方向の流れを誘起する形状の複数の溝からなる動圧発生溝列が設けられており、該複数の溝は、動作時にはその一部が前記気液界面と接すると共に、該気液界面と接する部分及びその周辺部分の溝深さをAとし、前記軸受隙間のうち該溝が設けられていない部分の隙間寸法をBとするとき、両者がA≦Bの関係となるよう形成されていることを特徴とする。
【0018】
このように、オイルを作動流体とする動圧軸受において、動圧発生溝のうち、動作時に気液界面と接する部分並びにその周辺部分の溝深さと動圧発生溝が形成されていない部分(以下、「丘部」と記載する)における隙間寸法との関係が、溝深さ≦隙間寸法となるよう形成することで、気液界面を安定して維持することができるようになり、気泡の巻き込みを抑制することが可能となる。
【0019】
すなわち本発明は、ラジアル軸受部端部からの気泡の侵入及び動圧軸受内での滞留を抑制して、上記した気泡にまつわる様々な問題の発生を防止することを可能とするものである。
【0020】
尚、ここでいう軸受隙間の隙間寸法とは丘部表面とこれに対向する軸受面との間に形成される隙間寸法を意味しており、溝深さとは、動圧発生溝の溝底から丘部までの高さを意味している。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の動圧軸受において、前記動圧発生溝列を形成する複数の溝として、一対のスパイラル溝部からなるヘリングボーングルーブが設けられていると共に、該ヘリングボーングルーブのうち、前記気液界面側に位置するスパイラル溝部が位置する部分では、該スパイラル溝部の溝深さが、該スパイラル溝が設けられていない部分の軸受隙間の隙間寸法と同等以下となるよう形成されていることを特徴とする。
【0022】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の動圧軸受において、前記ラジアル軸受部に設けられる動圧発生溝列を形成する複数の溝は、前記気液界面側の部位の溝深さが前記他方の端部側よりも浅くなるよう形成されていることを特徴とする。
【0023】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の動圧軸受において、前記ラジアル軸受部における軸受隙間は、前記気液界面側の部位の隙間寸法が前記他方の端部側よりも大きくなるよう形成されていることを特徴とする。
【0024】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の動圧軸受において、前記ラジアル軸受部の気液界面に隣接する側の端部とは反対側の他方の端部はスラスト軸受部に隣接し、該スラスト軸受部には、ポンプイン形状の複数のスパイラルグルーブからなる動圧発生溝列が設けられていることを特徴とする。
【0025】
請求項6に記載の発明は、シャフトと、該シャフトが回転自在に遊挿される貫通孔が形成されたスリーブと、該スリーブの上端面と軸線方向に対向すると共に、回転軸心に該シャフトが一体的に構成された円形の天板を有するロータとを備えてなるスピンドルモータであって、前記スリーブの上端面及び天板の底面との間には、オイルが保持される軸受隙間が形成されると共に、前記ロータの回転に応じて該軸受隙間に保持されるオイルに流体動圧を誘起する動圧発生溝が設けられることによってスラスト軸受部が構成され、前記スリーブの貫通孔の内周面と前記シャフトの外周面との間には、オイルが保持される軸受隙間が形成されると共に、前記ロータの回転に応じて該軸受隙間に保持されるオイルに流体動圧を誘起する動圧発生溝が設けられることによってラジアル軸受部が構成されており、前記スラスト軸受部と前記ラジアル軸受部とからなる動圧軸受が、請求項5に記載の動圧軸受であることを特徴とする。
【0026】
請求項7に記載の発明は、情報を記録できる記録ディスクが回転駆動されるディスク駆動装置において、ハウジングと、該ハウジングの内部に固定され該記録ディスクを回転させるスピンドルモータと、該記録ディスクの所要の位置に情報を書き込み又は読み出すための情報アクセス手段とを有するディスク駆動装置であって、前記スピンドルモータは、請求項6に記載のピンドルモータであることを特徴とする。
【0027】
ところで、請求項1以外の請求項に記載する発明は、本発明の実施形態に即した構成に関するものであり、重複した記載を避けるために、各請求項に係る発明の構成による作用効果並びにその原理に関しては、下記発明の実施の形態及び発明の効果において詳述する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る動圧軸受に関し、これを用いたスピンドルモータとともに説明する共に、このスピンドルモータを用いたディスク駆動装置の各実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
【0029】
図1において図示するスピンドルモータは、ロータ2の底面とスリーブ4の上端面との間にロータ2の浮上力を発生するためのスラスト軸受部Sを構成し、またロータ2に一体的に設けられたシャフト6の外周面とスリーブ4の内周面との間に、外気に連通する空気介在部8を介してロータ2の調心や倒れの防止に作用するための上部ラジアル軸受部R1及び下部ラジアル軸受部R2を構成している。また、スリーブ4が固定されるベース部材10には、ステータ12が装着されると共に、ロータ2には、ステータ12と対向するようにロータマグネット14が固着されている。
【0030】
上記のスピンドルモータにおけるスラスト軸受部S及び上部ラジアル軸受部R1の概略構成を図2及び図3を参照して説明する。尚、図2(a)は、スラスト軸受部S及び上部ラジアル軸受部R1付近の概略構成を示す部分拡大断面図であり、図2(b)及び(c)は、スリーブ4の内周面とシャフト6の外周面との間に形成される軸受隙間と上部ラジアル軸受部R1に設けられたヘリングボーングルーブHG−1の溝深さとの関係を示すために、図2(a)におけるO−O線及びO’−O’線で切断した状態を概念的に示す切断平面図である。また、図3は、スラスト軸受部Sに設けられるスパイラル溝SGの概略形状を示すスリーブ4上端面の平面図である。尚、図2(a)において拡大して示すように、スラスト軸受部Sと上部ラジアル軸受部R1との間には、作動流体であるオイルが途切れることなく連続的に保持されている。
【0031】
この構成において、スリーブ4の上端面には、スラスト軸受部Sにおける動圧発生溝として、図2(a)において矢印aで示す半径方向内方側に向かうオイルの流動を誘起するポンプインタイプのスパイラルグルーブSGによる動圧発生溝列が設けられている。尚、スパイラルグルーブSGの形状は、図3に図示する。
【0032】
また、スラスト軸受部Sの半径方向内方に配置される上部ラジアル軸受部R1に設けられる動圧発生溝列としてスリーブ4の内周面上部側には、ヘリングボーングルーブHG1が形成されている。
【0033】
このヘリングボーングルーブHG1は、図2(a)において示すようにスラスト軸受部S側に位置するスパイラル溝部RS1と、このスパイラル溝部RS1に連結されるスパイラル溝部RS2と、このスパイラル溝部RS2に連続するスパイラル溝部RS3とから形成されている。このとき、スパイラル溝部RS1とRS2とは、軸方向寸法や溝角度並びに溝幅や溝深さといった諸元がほぼ同一となるよう設定されているが、スパイラル溝部RS2に連続してスパイラル溝部RS3が設けられていることで、軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーングルーブHG1として形成される。これにより、上部ラジアル軸受部R1では、図2(a)において矢印bで示す方向のオイルの流動が誘起されると共に、シャフト6の上端部側における半径方向の支持力が得られる。
【0034】
このとき、上部ラジアル軸受部R1におけるシャフト6の外周面とスリーブ4の内周面のうち丘部を形成する部分との間の軸受隙間の隙間寸法(図2(b)及び(c)において記号Bとして示す)は、約3乃至5μmに設定されている。これに対し、ヘリングボーングルーブHG1のうち、スパイラル溝部RS1及びRS2の溝深さ(図2(c)において記号Cとして示す)は約5乃至10μmに設定されており、スパイラル溝部RS3の溝深さ(図2(b)において記号Aとして示す)は約2μmに設定されている。
【0035】
尚、上述したとおり、スラスト軸受部Sには動圧発生溝としてポンプインタイプのスパイラルグルーブSGが設けられており、スラスト軸受部SのスパイラルグルーブSGの半径方向外端部から上部ラジアル軸受部R1のスパイラル溝部RS1の上端部側(ロータ2側)の端部までの領域に保持されるオイルの内圧は、モータの回転時に勾配のない実質的に均等な圧力分布となり、この圧力によってロータ2に所定の浮上力が付与されることとなる。
【0036】
また、動圧発生溝の形状は特に図示していないが、スリーブ4の内周面下部側には、下部ラジアル軸受部R2の動圧発生溝として、一対のスパイラル溝部の軸線方向寸法が実質的に同等に設定された、軸線方向に対称な形状のヘリングボーングルーブHG2が設けられており、これにより、シャフト6の下端部側における半径方向の支持力が得られる。すなわち、ロータ2は、上部及び下部ラジアル軸受部R1及びR2によってシャフト6の軸線方向上下端部部分で支持されることとなる。
【0037】
更に、ベース部材10のロータマグネット14と軸線方向に対向する位置には、ステンレス鋼等の強磁性材からなるリング状部材16が配置されており、ロータマグネット14とリング状部材16との間に作用する磁気吸引力によってロータ2の浮上を抑制する方向の支持力を得ている。これらスラスト軸受部S及び上部ラジアル軸受部R1で発生する動圧によるロータ2に対する浮上力とロータマグネット14とリング状部材16との間に作用する磁気吸引力とをバランスさせて、ロータ2にかかる軸線方向荷重を支持している。
【0038】
上記構成のスピンドルモータでは、図2(a)に図示するとおり、スラスト軸受部Sに保持されるオイルが軸受外部に漏れ出すことを防止する手段として、スリーブ4の外周部とロータ2の底面に設けた環状突起2aの内周面との間で軸線方向のテーパシール部TS1を形成し、このテーパシール部TS1でオイルの内圧と大気圧等をバランスさせることで、メニスカス状の気液界面を形成し保持している。
【0039】
また、スリーブ4の内周面には、軸受外部に連通する連通孔18のスリーブ8の内周面側開口に対応して環状凹部が設けられており、このスリーブ4の環状凹部に対向してシャフト6の外周面にも環状凹部が設けられている。これらスリーブ4及びシャフト6に設けられた各環状凹部の軸線方向上端部側(上部ラジアル軸受部R1に隣接する側)は、上部ラジアル軸受部R1側に向かってこれら環状凹部間に形成される間隙の隙間寸法が漸次縮小するよう傾斜面状に形成されており、上部ラジアル軸受部R1に保持されるオイルの軸線方向下方側(ロータ2とは反対側)の端部は、連通孔18を通じて気体介在部8内に取り込まれた空気と接触し、オイルと空気との気液界面が形成されている。すなわち、スリーブ4及びシャフト6に設けられた各環状凹部の軸線方向上端部側に形成される空間がテーパシール部TS2として機能する。従って、スラスト軸受部Sと上部ラジアル軸受部R1との間に連続的に保持されるオイルの両端は、これらテーパシール部TS1及びTS2内に位置することとなる。
【0040】
尚、下部ラジアル軸受部R2に保持されるオイルの一方の端部は、スリーブ4及びシャフト6に設けられた各環状凹部の軸線方向下端部側(上部ラジアル軸受部R1とは反対側側)に設けられた上記テーパシール部TS2と同様の構成を有するテーパシール部(具体的な構成は不図示)に位置していると共に、他方の端部は、シャフト6の外周面下端部に装着された抜止めリング22の外周面とスリーブ4の内周面下端部に設けられた段部の内周面との間に形成された軸線方向のテーパ状間隙から構成されるテーパシール部(図1参照)内に位置している。
【0041】
上記構成のスピンドルモータが回転を開始すると、スラスト軸受部Sではポンプイン形状のスパイラルグルーブSG1によってオイルに対して図中矢印aで示す方向のオイルの流動が誘起される。また、上部ラジアル軸受部R1では、スパイラル溝部RS3が設けられている分軸線方向にアンバランスな形状のヘリングボーングルーブHG1によって図中矢印bで示す方向のオイルの流動が誘起される。これらスパイラルグルーブSG1及びヘリングボーングルーブHG1のポンピングにより、テーパシール部TS1及びTS2内に位置していた気液界面がそれぞれスラスト軸受部S及び上部ラジアル軸受部R1側に引き上げられることとなる。
【0042】
その後、スピンドルモータの回転速度の上昇に伴い、気液界面の軸受部側への引き上げが継続されることとなる。そして、テーパシール部TS2の軸線方向上側に隣接配置されるヘリングボーングルーブHG1のテーパシール部TS2側端部、すなわちスパイラル溝部RS3が気液界面の上昇に伴って空気中に露出すると、ヘリングボーングルーブHG1による矢印bで示す方向へのアンバランスなポンピングが解消され、テーパシール部TS2側の気液界面の引き上げが止まる。また、テーパシール部TS2側の気液界面とバランスするテーパシール部TS1側の気液界面の引き上げも停止する。
【0043】
スパイラル溝部RS3が空気中に露出されるほどにテーパシール部TS2側の気液界面が引き上げられると、シャフト6との間の隙間寸法が小となるスリーブ4表面のヘリングボーン溝HG1が設けられていない丘部部分では、オイルと空気との気液界面がよりスパイラル溝部RS1とRS2との連結部側に引き上げられ、またシャフトとの間の隙間寸法が比較的に大きくなるスパイラル溝部RS3部分では、気液界面は丘部よりもテーパシール部TS2に近い部分に位置することとなる。これは丘部と溝部とで形成される軸受隙間の隙間寸法に大小が生じることで毛細管力が変化することと、オイルがロータ2とともに回転することで溝部が抵抗となることによって、溝部内でオイルの逆流(ロータ2の回転方向とは反対方向の流れ)が生じ、これにより気液界面の不安定さが助長されることに起因していると考えられる。
【0044】
いずれにしても、動圧軸受においては丘部と溝部とが周方向に断続的に現れることとなるので、オイルと空気との気液界面も周方向に波打った状態となるが、このとき、図2(b)及び(c)において示すように、気液界面が位置するヘリングボーングルーブHG1のスパイラル溝部RS3の溝深さAを、他のスパイラル溝部RS1及びRS2の溝深さCよりも浅くなるよう形成し、スパイラル溝部RS3の溝深さAと軸受隙間の隙間寸法BとがA≦Bの関係を満足するよう設定しておくことで、スパイラル溝部RS3内と丘部とで隙間寸法の変化幅が小さくなると共に、スパイラル溝部RS3内におけるオイルの逆流の発生が防止されることから、気液界面の波打ちの軸線方向の振幅が小さくなり、且つ安定するようになるので、スパイラル溝部RS3によるオイル内への気泡の巻き込みが抑制される。
【0045】
このようにスパイラル溝部RS3によるオイル内への空気の巻き込みが抑制されるので、軸受部に保持されるオイル内に気泡が滞留することに起因するオイルの漏れや異常振動の発生並びに軸受部の焼き付きといった等種々の悪影響を排除することが可能になる。
【0046】
また、ヘリングボーングルーブHG1におけるスパイラル溝部RS1及びRS2の溝深さCを、上部ラジアル軸受部R1における軸受隙間の隙間寸法Bよりも大きくしておく(B<Cの関係を満足するよう設定する)ことで、所定の軸受剛性を得ながら気泡の巻き込みを抑制することが可能になる。尚、スパイラル溝部RS3の溝深さAをヘリングボーングルーブHG1における他のスパイラル溝部RS1及びRS2の溝深さCよりも浅くすることに変えて、上部ラジアル軸受部R1においてヘリングボーングルーブHG1と対向する軸受面(上記実施形態においてはシャフト6の外周面)の径を相違させる、すなわち軸受隙間の隙間寸法Bを相違することによっても同様の効果を得ることが可能である。
【0047】
次に図4を参照して上記した本願発明の実施形態に係るスピンドルモータ用いたディスク駆動装置について説明する。
【0048】
図4に、一般的なディスク駆動装置50の内部構成を模式図として示す。ハウジング51の内部は塵・埃等が極度に少ないクリーンな空間を形成しており、その内部に情報を記憶する円板状のディスク板53が装着されたスピンドルモータ52が設置されている。加えてハウジング51の内部には、ディスク板53に対して情報を読み書きするヘッド移動機構57が配置され、このヘッド移動機構57は、ディスク板53上の情報を読み書きするヘッド56、このヘッドを支えるアーム55及びヘッド56及びアーム55をディスク板53上の所要の位置に移動させるアクチュエータ部54により構成される。
【0049】
このようなディスク駆動装置50のスピンドルモータ52として上記各実施形態のスピンドルモータを使用することで、信頼性の高いディスク駆動装置とすることが可能となる。
【0050】
以上、本発明に従う動圧軸受及びこの動圧軸受を備えたスピンドルモータ並びにディスク駆動装置の一実施形態について説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0051】
例えば、上述した各実施例における上部ラジアル軸受部R1は、軸受部の一方の端部がオイルと空気との気液界面に隣接し、他方の端部が他の軸受部に隣接している構成のラジアル軸受部においては、動圧軸受及びスピンドルモータの構成を問わず用いることが可能である。
【0052】
すなわち、上記した特許文献1に開示される動圧軸受のようにシャフトの一方端部に設けられたスラストプレートによって構成されるスラスト軸受部に隣接するラジアル軸受部、あるいは一方の端部が袋状に閉塞された軸受部内全体にオイルが充填された、いわゆるフルフィル構造の動圧軸受における気液界面に隣接配置される軸受部にも適用可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明の動圧軸受は、オイル中への空気の巻き込まれみを抑制し、気泡の滞留による悪影響を排除して安定した性能を維持することが可能になる。
【0054】
また、本発明のスピンドルモータでは、ロータの動作時の振動を抑制すると同時に、気泡の滞留による問題の発生を回避することが可能になるので、信頼性の高いスピンドルモータとすることが可能になる。
【0055】
更に、本発明のディスク駆動装置では、スピンドルモータの軸受部内に滞留する気泡に起因する問題の発生も回避されるので、非常に安定した信頼性の高いディスク駆動装置とすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動圧軸受のスピンドルモータへの適用例を示す断面図である。
【図2】図2(a)は、図1において図示する動圧軸受部の一部を示す部分拡大断面図であり、図2(b)及び(c)は、図2(a)におけるO−O線及びO’−O’線で切断した状態をそれぞれ概念的に示す切断平面図である。
【図3】スラスト軸受部に設けられるスパイラル溝の形状を示す平面図である。
【図4】ディスク駆動装置の内部構成を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】R1 ラジアル軸受部
HG1 ヘリングボーン溝

Claims (7)

  1. 軸受隙間に作動流体としてオイルが保持されていると共に、少なくとも一方の端部が前記オイルと空気との気液界面に隣接するラジアル軸受部を有する動圧軸受において、前記ラジアル軸受部には、前記オイルに対して前記気液界面側から他方の端部側に向かう軸線方向の流れを誘起する形状の複数の溝からなる動圧発生溝列が設けられており、該複数の溝は、動作時にはその一部が前記気液界面と接すると共に、該気液界面と接する部分及びその周辺部分の溝深さをAとし、前記軸受隙間のうち該溝が設けられていない部分の隙間寸法をBとするとき、両者がA≦Bの関係となるよう形成されていることを特徴とする動圧軸受。
  2. 前記動圧発生溝列を形成する複数の溝として、一対のスパイラル溝部からなるヘリングボーングルーブが設けられていると共に、該ヘリングボーングルーブのうち、前記気液界面側に位置するスパイラル溝部が位置する部分では、該スパイラル溝部の溝深さが、該スパイラル溝が設けられていない部分の軸受隙間の隙間寸法と同等以下となるよう形成されていることを特徴とする請求項1に記載の動圧軸受。
  3. 前記ラジアル軸受部に設けられる動圧発生溝列を形成する複数の溝は、前記気液界面側の部位の溝深さが前記他方の端部側よりも浅くなるよう形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の動圧軸受。
  4. 前記ラジアル軸受部における軸受隙間は、前記気液界面側の部位の隙間寸法が前記他方の端部側よりも大きくなるよう形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の動圧軸受。
  5. 前記ラジアル軸受部の気液界面に隣接する側の端部とは反対側の他方の端部はスラスト軸受部に隣接し、該スラスト軸受部には、ポンプイン形状の複数のスパイラルグルーブからなる動圧発生溝列が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の動圧軸受。
  6. シャフトと、該シャフトが回転自在に遊挿される貫通孔が形成されたスリーブと、該スリーブの上端面と軸線方向に対向すると共に、回転軸心に該シャフトが一体的に構成された円形の天板を有するロータとを備えてなるスピンドルモータであって、
    前記スリーブの上端面及び天板の底面との間には、オイルが保持される軸受隙間が形成されると共に、前記ロータの回転に応じて該軸受隙間に保持されるオイルに流体動圧を誘起する動圧発生溝が設けられることによってスラスト軸受部が構成され、
    前記スリーブの貫通孔の内周面と前記シャフトの外周面との間には、オイルが保持される軸受隙間が形成されると共に、前記ロータの回転に応じて該軸受隙間に保持されるオイルに流体動圧を誘起する動圧発生溝が設けられることによってラジアル軸受部が構成されており、
    前記スラスト軸受部と前記ラジアル軸受部とからなる動圧軸受が、請求項5に記載の動圧軸受であることを特徴とするスピンドルモータ。
  7. 情報を記録できる記録ディスクが回転駆動されるディスク駆動装置において、ハウジングと、該ハウジングの内部に固定され該記録ディスクを回転させるスピンドルモータと、該記録ディスクの所要の位置に情報を書き込み又は読み出すための情報アクセス手段とを有するディスク駆動装置であって、前記スピンドルモータは、請求項6に記載のスピンドルモータであることを特徴とするディスク駆動装置。
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