JP2004176186A - 長繊維紡績糸及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高強度繊維から構成され、毛羽の極めて少ない紡績糸を提供する。
【解決手段】紡績糸を構成する繊維の平均繊維長が300mmより長く、かつ紡績糸を構成する繊維中における繊維長100mm以下の繊維の含有率が4%以下であり、かつ4mm以上の毛羽が100本以下/10mであることを特徴とする長繊維紡績糸。
【選択図】図3
【解決手段】紡績糸を構成する繊維の平均繊維長が300mmより長く、かつ紡績糸を構成する繊維中における繊維長100mm以下の繊維の含有率が4%以下であり、かつ4mm以上の毛羽が100本以下/10mであることを特徴とする長繊維紡績糸。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高強度繊維で構成される毛羽の極めて少ない紡績糸に関する。
【0002】
【従来の技術】
高強度の紡績糸としては、パラ系アラミド繊維の紡績糸が知られている。しかしパラ系アラミド繊維の紡績糸は平均繊維長が短く、かつ機械捲縮を付与しているため、得られる紡績糸の強度は十分なものではなかった。これは原糸のトウに機械捲縮を付与する際に繊維損傷が発生し、それが紡績糸の強度を低下させる一因となっていると考えられる。
通常のパーロック方式により得られるトウ紡績糸は繊維の損傷が少なく、しかも平均繊維長を長くすることが可能であり、例えば平均繊維長70〜300mmの紡績糸が得られている。
しかし、例えばパラ系アラミド繊維のごとき高強力繊維を使用した場合、パーロック方式では牽切ローラー間に異常な張力がかかり、操業規模での生産は非常に困難であった。
【0003】
ポリアリレート繊維においても、トウ紡績した紡績糸が提案されており、強度14g/dの高強度紡績糸が得られている(例えば、特許文献1あるいは特許文献2参照。)。これは、同繊維の紡績糸は繊維強度の低い原糸を用いて行い、その後、紡績糸に対して熱処理することで紡績糸の強度を向上させて、アラミド繊維の場合において問題となっていた牽切時にかかる異常な張力を回避させている。
【0004】
またパーロック方式で用いるトウの繊度は、少なくとも十万dtex以上必要であるが、パラ系アラミド繊維やポリアリレート繊維等の高強度高弾性率繊維は、通常は2000dtex程度までのヤーンで製造され、さらに十万dtex以上のトウ状にするには上記ヤーンを集束することによりトウ状にしている(例えば、特許文献3参照。)。しかしヤーン集束したトウでは各ヤーンの引き揃え性が悪く、安定な状態で牽切工程へ供給するのは難しく、このため牽切されたスライバー品位が悪化し、上記したような平均繊維長70〜300mmの紡績糸とした場合、良好な紡績糸品位を確保することが難しいという問題があった。
【0005】
パーロック方式によるトウ紡績法は、トウ状の繊維束を破断伸度まで延伸して切断する、すなわち牽切することによって所定の繊維長の繊維を得る紡績法であるが、繊維束を切断するローラーゲージ(G)に把持された繊維束にかかる張力(T)との間には次式Iが成り立っているといわれている。
【0006】
【数1】
【0007】
従来のパーロック方式のトウ紡績設備において、通常はトウ繊維繊度(R)、繊維強度(t)、延伸倍率(D)を調整する事によって操業生産を行っている。しかしながら、ポリアリレート繊維やアラミド繊維等の高強度繊維から紡績糸を製造する場合、通常のパーロック方式によるトウ紡績法では牽切が困難であり生産が困難であった。何故ならば高強度の繊維を使用する場合、上式Iにおいて繊維強度(t)が極めて大きいために張力(T)が大きくなり、繊維が目的の繊維長に切断され難くなるためである。
【0008】
パーロック方式によるトウ紡績法において、高強度繊維で構成される紡績糸を品位良く製造するためには、上式Iにおける張力(T)を小さくさせ、平均繊維カット長を長くする方法が最適であると考えられるが、張力(T)を小さくためには牽切ゾーンのローラーゲージ(G)を著しく長くしなければならず、通常のパーロック方式の紡績機では紡績できない。これは牽切以降の精紡等の後工程において生産性が不安定となり、条件設定を変更しなければならなくなったり、精紡等の後工程における対応が不可能となったりするためである。
高強度繊維で構成される紡績糸を品位良く製造すべく、上記課題点を解決するためには既存の設備を改造する方法も考えられるが、既存の設備を改造する場合、かえってコスト高になっていた。
【0009】
また、通常のパーロック方式により得られる紡績糸は4mm以上の毛羽数が400〜1000本/10m程度と多く、これらを使用して製織する場合は毛羽飛散や毛羽が絡んで糸が切れる問題があり、これらを防止する目的から通常整経時に糊付作業を行わなければならず、作業に手間がかかっているのが現状であった。
【0010】
【特許文献1】
特開昭64−45831号公報
【特許文献2】
特開平6−299427号公報
【特許文献3】
特開2000−154423号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を鑑み、パーロック方式において、これまで紡績糸としての品位が低下してしまう平均繊維長300mm以下の短い繊維長でしか紡績糸を得ることができなかったアラミド繊維や高分子量ポリエチレン繊維のようなヤーン形態の高強度高弾性率繊維の紡績糸を製造するにあたり、上記式Iにおけるローラーゲージ(G)を大きくして張力(T)の低下を図ることにより牽切時に発生する毛羽を最小限にすることが可能な繊維長さに切断でき、しかも牽切工程から精紡等の後工程を1つの工程で製造することを可能とすることにより、コストパフォーマンスに優れた紡績糸を生産する方法を提供することにある。
さらに本発明は整経後の糊付け作業を不用にするといった工程合理化・安定化に寄与するばかりでなく、布帛の外観も良好で産業資材,インテリア用途に利用可能な、毛羽の極めて少ない紡績糸を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、紡績糸を構成する繊維の平均繊維長が300mmより長く、かつ紡績糸を構成する繊維中における繊維長100mm以下の繊維の含有率が4%以下であり、かつ4mm以上の毛羽が100本以下/10mであることを特徴とする長繊維紡績糸であり、好ましくは紡績糸を構成する繊維が高強度高弾性率繊維である上記の長繊維紡績糸であり、より好ましくは紡績糸を構成する繊維がポリアリレート繊維、アラミド繊維、高分子量ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維のいずれかである上記の長繊維紡績糸である。
そして本発明は、牽切ゾーンのローラーゲージが700mm以上2000mm以下、牽切ゾーンにおけるドラフトが3倍以上30倍以下の条件で繊維束を牽切し、さらにエアー交絡紡績法により無撚状態にて交絡することを特徴とする長繊維紡績糸の製造方法であり、好ましくは2種類以上の繊維を同時に供給して得られる混紡糸とする上記の長繊維紡績糸の製造方法であり、より好ましくは上記の紡績糸を追撚または撚糸した長繊維紡績糸の製造方法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明による紡績方法および紡績糸は、平均繊維長を長くすることにより次のようなメリットが考えられる。第1にはスピンドル回転による加撚がなく、紡出速度を早めることにより生産効率が向上することである。また第2には上記したように繊維長が長くなることにより、毛羽が減少し製織時の糊付け加工が殆ど不用になることである。さらに第3には、本発明の紡績糸は従来の紡績糸に比べ数倍の繊維長があるため、毛羽立ちも少なく、かつ殆ど解撚せず、容易には断糸には至らない特徴を有するため、産業資材等には最適な素材と考えることが出来る。
【0014】
図1は本発明のパーロック方式による紡績糸の製造工程の一例である。図1において、牽切ゾーンAのローラーゲージを通常のパーロック方式のトウ紡績工程における牽切ゾーンのローラーゲージの数倍とすることにより、通常の紡績糸よりも平均繊維長が数倍長い紡績糸が得られる。牽切する繊維において、切断する部分はその繊維の一番弱い部分に応力が集中し切断された所であるため、弱い部分が均一に分散していると仮定すれば牽切ゾーンのローラーゲージが大きいほど、弱い部分が多くなり、切断しやすくなると考えられる。
【0015】
本発明において、図1における牽切ゾーンAを700mm以上2000mm以下とすることにより平均繊維長が300mmより長く、かつ平均繊維長100mm以下の繊維の占める割合が4%以下となる紡績糸が得られる。そしてこのようにして得られる紡績糸は4mm以上の毛羽が100本以下/10mとなる。牽切ゾーンAの長さが700mmより短くなると、得られる紡績糸の平均繊維長は300mmより短くなり、それに伴って平均繊維長100mm以下の比率が多くなるため、4mm以上の毛羽が100本/10mよりも増加する。一方、牽切ゾーンAの長さが2000mmよりも長くなると、ドラフト中に繊維の張力が不安定となる恐れがあり、安定して牽切することができない。牽切ゾーンAの長さは好ましくは1000〜1500mmである。また、繊維の強力をより高いレベルで維持するためには平均繊維長さを500mm以上とすることが好ましい。
【0016】
また本発明の図1のパーロック方式による紡績糸の製造工程において、牽切ゾーンAにおけるドラフトを3倍以上30倍以下の条件で繊維束を牽切することが必要である。ドラフトが3倍よりも低い場合には牽切不良が生じやすく、一方30倍よりも高い場合にはドラフトが高すぎるため安定して繊維を牽切することができない。好ましくは5倍以上20倍以下であり、より好ましくは7倍以上15倍以下である。このようにして牽切された繊維束をフロントローラー3とカレンダーローラー5間にエアーノズル4を配してジェット気流によりエアー交絡紡績法により無撚状態にて発生する毛羽を糸表面に絡めて紡績糸とし、捲取ローラー6によりチーズ7に捲き取る。なお、ここでいうエアー交絡紡績法とは牽切された繊維束をカレンダーローラーとフロントローラーの間にエアーノズルを配してジェット気流により交絡する空気過流紡績方法をいう。
【0017】
また本発明の紡績糸は図2に示すように2種類以上の繊維を同時に供給して混紡してもよい。混紡糸を製造する場合、引っ張り切断伸度が同程度の繊維を使用した方が安定に牽切し易いが、特に限定されない。
さらには図1あるいは図2に示す工程で得られた紡績糸を追撚または撚糸することが好ましい。追撚あるいは撚糸とすることにより、繊維強力が向上し、また均整度が良くなって取扱い性が向上する。
【0018】
本発明に使用できる繊維としては、連続繊維であれば基本的に処理可能であるが、好適に処理可能な原糸の連続繊維の繊度は、200dtex以上、10万dtex以下であるが、好適には1000dtex〜5万dtexの範囲である。供給される原糸の繊度によって、製造可能な紡績糸の太さ(番手)はほぼ決定されるので、製造したい紡績糸の番手に対応させて供給原糸のヤーン繊度が決定される。本発明のパーロック方式では、牽切可能な延伸倍率は好ましくは5〜30倍であり、より好ましくは7〜20倍、特に好ましくは7〜15倍である。また原糸の単繊維の繊度も特に限定されずに対応可能であり、0.05〜15dtexの範囲が好ましく、さらには0.5〜7dtexの範囲が好ましい。
【0019】
一方、供給原糸の物性としては、良好な牽切性が確保出来るためには、原糸の引っ張り切断伸度が、1%以上40%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0020】
以上の条件を有する繊維であれば、素材の種類を問わずに紡績糸の製造が可能であり、例えば、ポリアリレート繊維(ベクトラン、エコノールなど)、アラミド繊維(例えばケブラー、トワロン、テクノーラなど)、高分子量ポリエチレン繊維(例えばダイニーマ、スペクトラなど)、PBO繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、などが挙げられるが、高強度高弾性率繊維であることが好ましく、ポリアリレート繊維、アラミド繊維、高分子量ポリエチレン繊維、PVA繊維などが好適である。
【0021】
本発明により得られる紡績糸は、従来の紡績糸に比べて繊維長が長いため毛羽が極めて少なく、かつ殆ど解撚せず、容易には断糸には至らないという特性を有しているので、ロープ、漁網、縫い糸、防護衣、ゴムやプラスチックなどの補強や防護材などに使用される。また本発明の製造方法によれば、連続した原料繊維から直接紡績糸を製造することができ、工程の簡略化が可能となり、製造設備がコンパクト化できる。
【0022】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は本実施例により何等限定されるものではない。なお本発明において、紡績糸の紡績番手、単糸強度および単糸伸度、毛羽数、繊維長分布、そして繊維長100mm以下の繊維の含有率は以下の方法により求められたものを示す。
【0023】
[紡績番手 Ne.]
JIS L−1095に準拠して測定する。
[単糸強度 cN/dtex、単糸伸度 %]
JIS L−1095に準拠して測定する。
[毛羽数 本/10m]
東レ(株)製「HAIRNESS COUNTER」を用いて、以下の測定条件にて測定する。
紡績糸の供給速度; 10m/min
毛羽測定範囲 ; 4mm以上
[繊維長分布]
JIS L1015に準拠し、得られた紡績糸から501本の単糸を採取し、繊維長分布をダイヤグラムとして表す。
[繊維長100mm以下の繊維の含有率 %]
JIS L1015の方法により得られた繊維長分布において繊維長100mm以下の繊維が占める面積を全体の面積で除して百分率として求める。
【0024】
[実施例1〜2、比較例1]
1650dtex/600フィラメントのポリアリレート繊維〔(株)クラレ製「ベクトラン」(登録商標);繊維強度23cN/dtex〕を、図1に示す設備を用いて下記の条件で紡出し、紡績糸を得た。
得られた紡績糸の性能を表1に示す。
牽切ゾーンAのローラーゲージ :300mm、800mm、1500mm
牽切ゾーンAのドラフト :6倍
捲取速度 :100m/min
【0025】
[実施例3]
55000dtex/25000フィラメントのPVA繊維〔(株)クラレ製「EQ5」;繊維強度15cN/dtex〕を、図1に示す設備を用いて、牽切ゾーンAのローラーゲージ1600mm、牽切ゾーンAのドラフト12.5倍、捲取速度100m/minの条件にて紡出し、紡績糸を得た。得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0026】
[実施例4]
1760dtex/1560フィラメントの高分子量ポリエチレン繊維〔東洋紡(株)製「ダイニーマ」;繊維強度30cN/dtex〕を、図1に示す設備を用いて、牽切ゾーンAのローラーゲージ1600mm、牽切ゾーンAのドラフト7.9倍、捲取速度100m/minの条件で紡出し、紡績糸を得た。
得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0027】
[実施例5]
1760dtex/1560フィラメントの高分子量ポリエチレン繊維〔東洋紡(株)製「ダイニーマ」; 繊維強度30cN/dtex〕と1650dtex/600フィラメントのポリアリレート繊維〔(株)クラレ製「ベクトラン」(登録商標);繊維強度23cN/dtex〕を、図2に示す設備を用いて牽切ゾーンA’のローラーゲージ1600mm、牽切ゾーンA’のドラフト7.9倍、捲取速度100m/minの条件で紡出し、混紡糸を得た。
得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0028】
[実施例6]
1760dtex/1560フィラメントの高分子量ポリエチレン繊維〔東洋紡(株)製「ダイニーマ」; 繊維強度30cN/dtex〕と1800dtex/818フィラメントのPVA繊維〔(株)クラレ製「T−16」; 強度11cN/dtex〕を、図2に示す設備を用いて、牽切ゾーンA’のローラーゲージ600mm、牽切ゾーンA’のドラフト7.9倍、捲取速度100m/minの条件で紡出し、混紡糸を得た。得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
表1より、実施例1〜6の牽切ゾーンのローラーゲージが700〜2000mmの範囲内の設定条件で得られた紡績糸は比較例1の牽切ゾーンのローラーゲージが700mmより短い300mmの設定条件で得られた紡績糸に比べて毛羽数、繊維長100mm以下の含有率とも少なく、品質の良好な紡績糸が得られた。さらに図2は実施例1および比較例1で得られた紡績糸の繊維長分布を測定して得られたダイヤグラムであるが、図2からも本発明の紡績糸は従来の紡績糸に比べて極めて長い繊維長の糸で構成されていることがわかる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の紡績糸は毛羽が極めて少ないので整経後の糊付け作業を不用にするといった工程合理化・安定化に寄与するばかりでなく、布帛の外観も良好で産業資材,インテリア用途に利用可能な紡績糸を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紡績糸の製造工程を示す図
【図2】本発明の混紡紡績糸の製造工程を示す図
【図3】実施例1および比較例1で得られる紡績糸の繊維長分布を示すダイヤグラム
【符号の説明】
1、1’、1”;供給繊維
2、2’;バックローラー
3、3’;フロントローラー
4、4’;交絡装置
5、5’;カレンダーローラー
6、6’;捲取ローラー
7、7’;チーズ
A、A’;牽切ゾーン
I;実施例1(牽切ゾーンのローラーゲージ800mm)の紡績糸のダイヤグラム
II;比較例1(牽切ゾーンのローラーゲージ300mm)の紡績糸のダイヤグラム
【発明の属する技術分野】
本発明は高強度繊維で構成される毛羽の極めて少ない紡績糸に関する。
【0002】
【従来の技術】
高強度の紡績糸としては、パラ系アラミド繊維の紡績糸が知られている。しかしパラ系アラミド繊維の紡績糸は平均繊維長が短く、かつ機械捲縮を付与しているため、得られる紡績糸の強度は十分なものではなかった。これは原糸のトウに機械捲縮を付与する際に繊維損傷が発生し、それが紡績糸の強度を低下させる一因となっていると考えられる。
通常のパーロック方式により得られるトウ紡績糸は繊維の損傷が少なく、しかも平均繊維長を長くすることが可能であり、例えば平均繊維長70〜300mmの紡績糸が得られている。
しかし、例えばパラ系アラミド繊維のごとき高強力繊維を使用した場合、パーロック方式では牽切ローラー間に異常な張力がかかり、操業規模での生産は非常に困難であった。
【0003】
ポリアリレート繊維においても、トウ紡績した紡績糸が提案されており、強度14g/dの高強度紡績糸が得られている(例えば、特許文献1あるいは特許文献2参照。)。これは、同繊維の紡績糸は繊維強度の低い原糸を用いて行い、その後、紡績糸に対して熱処理することで紡績糸の強度を向上させて、アラミド繊維の場合において問題となっていた牽切時にかかる異常な張力を回避させている。
【0004】
またパーロック方式で用いるトウの繊度は、少なくとも十万dtex以上必要であるが、パラ系アラミド繊維やポリアリレート繊維等の高強度高弾性率繊維は、通常は2000dtex程度までのヤーンで製造され、さらに十万dtex以上のトウ状にするには上記ヤーンを集束することによりトウ状にしている(例えば、特許文献3参照。)。しかしヤーン集束したトウでは各ヤーンの引き揃え性が悪く、安定な状態で牽切工程へ供給するのは難しく、このため牽切されたスライバー品位が悪化し、上記したような平均繊維長70〜300mmの紡績糸とした場合、良好な紡績糸品位を確保することが難しいという問題があった。
【0005】
パーロック方式によるトウ紡績法は、トウ状の繊維束を破断伸度まで延伸して切断する、すなわち牽切することによって所定の繊維長の繊維を得る紡績法であるが、繊維束を切断するローラーゲージ(G)に把持された繊維束にかかる張力(T)との間には次式Iが成り立っているといわれている。
【0006】
【数1】
【0007】
従来のパーロック方式のトウ紡績設備において、通常はトウ繊維繊度(R)、繊維強度(t)、延伸倍率(D)を調整する事によって操業生産を行っている。しかしながら、ポリアリレート繊維やアラミド繊維等の高強度繊維から紡績糸を製造する場合、通常のパーロック方式によるトウ紡績法では牽切が困難であり生産が困難であった。何故ならば高強度の繊維を使用する場合、上式Iにおいて繊維強度(t)が極めて大きいために張力(T)が大きくなり、繊維が目的の繊維長に切断され難くなるためである。
【0008】
パーロック方式によるトウ紡績法において、高強度繊維で構成される紡績糸を品位良く製造するためには、上式Iにおける張力(T)を小さくさせ、平均繊維カット長を長くする方法が最適であると考えられるが、張力(T)を小さくためには牽切ゾーンのローラーゲージ(G)を著しく長くしなければならず、通常のパーロック方式の紡績機では紡績できない。これは牽切以降の精紡等の後工程において生産性が不安定となり、条件設定を変更しなければならなくなったり、精紡等の後工程における対応が不可能となったりするためである。
高強度繊維で構成される紡績糸を品位良く製造すべく、上記課題点を解決するためには既存の設備を改造する方法も考えられるが、既存の設備を改造する場合、かえってコスト高になっていた。
【0009】
また、通常のパーロック方式により得られる紡績糸は4mm以上の毛羽数が400〜1000本/10m程度と多く、これらを使用して製織する場合は毛羽飛散や毛羽が絡んで糸が切れる問題があり、これらを防止する目的から通常整経時に糊付作業を行わなければならず、作業に手間がかかっているのが現状であった。
【0010】
【特許文献1】
特開昭64−45831号公報
【特許文献2】
特開平6−299427号公報
【特許文献3】
特開2000−154423号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点を鑑み、パーロック方式において、これまで紡績糸としての品位が低下してしまう平均繊維長300mm以下の短い繊維長でしか紡績糸を得ることができなかったアラミド繊維や高分子量ポリエチレン繊維のようなヤーン形態の高強度高弾性率繊維の紡績糸を製造するにあたり、上記式Iにおけるローラーゲージ(G)を大きくして張力(T)の低下を図ることにより牽切時に発生する毛羽を最小限にすることが可能な繊維長さに切断でき、しかも牽切工程から精紡等の後工程を1つの工程で製造することを可能とすることにより、コストパフォーマンスに優れた紡績糸を生産する方法を提供することにある。
さらに本発明は整経後の糊付け作業を不用にするといった工程合理化・安定化に寄与するばかりでなく、布帛の外観も良好で産業資材,インテリア用途に利用可能な、毛羽の極めて少ない紡績糸を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、紡績糸を構成する繊維の平均繊維長が300mmより長く、かつ紡績糸を構成する繊維中における繊維長100mm以下の繊維の含有率が4%以下であり、かつ4mm以上の毛羽が100本以下/10mであることを特徴とする長繊維紡績糸であり、好ましくは紡績糸を構成する繊維が高強度高弾性率繊維である上記の長繊維紡績糸であり、より好ましくは紡績糸を構成する繊維がポリアリレート繊維、アラミド繊維、高分子量ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維のいずれかである上記の長繊維紡績糸である。
そして本発明は、牽切ゾーンのローラーゲージが700mm以上2000mm以下、牽切ゾーンにおけるドラフトが3倍以上30倍以下の条件で繊維束を牽切し、さらにエアー交絡紡績法により無撚状態にて交絡することを特徴とする長繊維紡績糸の製造方法であり、好ましくは2種類以上の繊維を同時に供給して得られる混紡糸とする上記の長繊維紡績糸の製造方法であり、より好ましくは上記の紡績糸を追撚または撚糸した長繊維紡績糸の製造方法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明による紡績方法および紡績糸は、平均繊維長を長くすることにより次のようなメリットが考えられる。第1にはスピンドル回転による加撚がなく、紡出速度を早めることにより生産効率が向上することである。また第2には上記したように繊維長が長くなることにより、毛羽が減少し製織時の糊付け加工が殆ど不用になることである。さらに第3には、本発明の紡績糸は従来の紡績糸に比べ数倍の繊維長があるため、毛羽立ちも少なく、かつ殆ど解撚せず、容易には断糸には至らない特徴を有するため、産業資材等には最適な素材と考えることが出来る。
【0014】
図1は本発明のパーロック方式による紡績糸の製造工程の一例である。図1において、牽切ゾーンAのローラーゲージを通常のパーロック方式のトウ紡績工程における牽切ゾーンのローラーゲージの数倍とすることにより、通常の紡績糸よりも平均繊維長が数倍長い紡績糸が得られる。牽切する繊維において、切断する部分はその繊維の一番弱い部分に応力が集中し切断された所であるため、弱い部分が均一に分散していると仮定すれば牽切ゾーンのローラーゲージが大きいほど、弱い部分が多くなり、切断しやすくなると考えられる。
【0015】
本発明において、図1における牽切ゾーンAを700mm以上2000mm以下とすることにより平均繊維長が300mmより長く、かつ平均繊維長100mm以下の繊維の占める割合が4%以下となる紡績糸が得られる。そしてこのようにして得られる紡績糸は4mm以上の毛羽が100本以下/10mとなる。牽切ゾーンAの長さが700mmより短くなると、得られる紡績糸の平均繊維長は300mmより短くなり、それに伴って平均繊維長100mm以下の比率が多くなるため、4mm以上の毛羽が100本/10mよりも増加する。一方、牽切ゾーンAの長さが2000mmよりも長くなると、ドラフト中に繊維の張力が不安定となる恐れがあり、安定して牽切することができない。牽切ゾーンAの長さは好ましくは1000〜1500mmである。また、繊維の強力をより高いレベルで維持するためには平均繊維長さを500mm以上とすることが好ましい。
【0016】
また本発明の図1のパーロック方式による紡績糸の製造工程において、牽切ゾーンAにおけるドラフトを3倍以上30倍以下の条件で繊維束を牽切することが必要である。ドラフトが3倍よりも低い場合には牽切不良が生じやすく、一方30倍よりも高い場合にはドラフトが高すぎるため安定して繊維を牽切することができない。好ましくは5倍以上20倍以下であり、より好ましくは7倍以上15倍以下である。このようにして牽切された繊維束をフロントローラー3とカレンダーローラー5間にエアーノズル4を配してジェット気流によりエアー交絡紡績法により無撚状態にて発生する毛羽を糸表面に絡めて紡績糸とし、捲取ローラー6によりチーズ7に捲き取る。なお、ここでいうエアー交絡紡績法とは牽切された繊維束をカレンダーローラーとフロントローラーの間にエアーノズルを配してジェット気流により交絡する空気過流紡績方法をいう。
【0017】
また本発明の紡績糸は図2に示すように2種類以上の繊維を同時に供給して混紡してもよい。混紡糸を製造する場合、引っ張り切断伸度が同程度の繊維を使用した方が安定に牽切し易いが、特に限定されない。
さらには図1あるいは図2に示す工程で得られた紡績糸を追撚または撚糸することが好ましい。追撚あるいは撚糸とすることにより、繊維強力が向上し、また均整度が良くなって取扱い性が向上する。
【0018】
本発明に使用できる繊維としては、連続繊維であれば基本的に処理可能であるが、好適に処理可能な原糸の連続繊維の繊度は、200dtex以上、10万dtex以下であるが、好適には1000dtex〜5万dtexの範囲である。供給される原糸の繊度によって、製造可能な紡績糸の太さ(番手)はほぼ決定されるので、製造したい紡績糸の番手に対応させて供給原糸のヤーン繊度が決定される。本発明のパーロック方式では、牽切可能な延伸倍率は好ましくは5〜30倍であり、より好ましくは7〜20倍、特に好ましくは7〜15倍である。また原糸の単繊維の繊度も特に限定されずに対応可能であり、0.05〜15dtexの範囲が好ましく、さらには0.5〜7dtexの範囲が好ましい。
【0019】
一方、供給原糸の物性としては、良好な牽切性が確保出来るためには、原糸の引っ張り切断伸度が、1%以上40%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下である。
【0020】
以上の条件を有する繊維であれば、素材の種類を問わずに紡績糸の製造が可能であり、例えば、ポリアリレート繊維(ベクトラン、エコノールなど)、アラミド繊維(例えばケブラー、トワロン、テクノーラなど)、高分子量ポリエチレン繊維(例えばダイニーマ、スペクトラなど)、PBO繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、などが挙げられるが、高強度高弾性率繊維であることが好ましく、ポリアリレート繊維、アラミド繊維、高分子量ポリエチレン繊維、PVA繊維などが好適である。
【0021】
本発明により得られる紡績糸は、従来の紡績糸に比べて繊維長が長いため毛羽が極めて少なく、かつ殆ど解撚せず、容易には断糸には至らないという特性を有しているので、ロープ、漁網、縫い糸、防護衣、ゴムやプラスチックなどの補強や防護材などに使用される。また本発明の製造方法によれば、連続した原料繊維から直接紡績糸を製造することができ、工程の簡略化が可能となり、製造設備がコンパクト化できる。
【0022】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は本実施例により何等限定されるものではない。なお本発明において、紡績糸の紡績番手、単糸強度および単糸伸度、毛羽数、繊維長分布、そして繊維長100mm以下の繊維の含有率は以下の方法により求められたものを示す。
【0023】
[紡績番手 Ne.]
JIS L−1095に準拠して測定する。
[単糸強度 cN/dtex、単糸伸度 %]
JIS L−1095に準拠して測定する。
[毛羽数 本/10m]
東レ(株)製「HAIRNESS COUNTER」を用いて、以下の測定条件にて測定する。
紡績糸の供給速度; 10m/min
毛羽測定範囲 ; 4mm以上
[繊維長分布]
JIS L1015に準拠し、得られた紡績糸から501本の単糸を採取し、繊維長分布をダイヤグラムとして表す。
[繊維長100mm以下の繊維の含有率 %]
JIS L1015の方法により得られた繊維長分布において繊維長100mm以下の繊維が占める面積を全体の面積で除して百分率として求める。
【0024】
[実施例1〜2、比較例1]
1650dtex/600フィラメントのポリアリレート繊維〔(株)クラレ製「ベクトラン」(登録商標);繊維強度23cN/dtex〕を、図1に示す設備を用いて下記の条件で紡出し、紡績糸を得た。
得られた紡績糸の性能を表1に示す。
牽切ゾーンAのローラーゲージ :300mm、800mm、1500mm
牽切ゾーンAのドラフト :6倍
捲取速度 :100m/min
【0025】
[実施例3]
55000dtex/25000フィラメントのPVA繊維〔(株)クラレ製「EQ5」;繊維強度15cN/dtex〕を、図1に示す設備を用いて、牽切ゾーンAのローラーゲージ1600mm、牽切ゾーンAのドラフト12.5倍、捲取速度100m/minの条件にて紡出し、紡績糸を得た。得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0026】
[実施例4]
1760dtex/1560フィラメントの高分子量ポリエチレン繊維〔東洋紡(株)製「ダイニーマ」;繊維強度30cN/dtex〕を、図1に示す設備を用いて、牽切ゾーンAのローラーゲージ1600mm、牽切ゾーンAのドラフト7.9倍、捲取速度100m/minの条件で紡出し、紡績糸を得た。
得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0027】
[実施例5]
1760dtex/1560フィラメントの高分子量ポリエチレン繊維〔東洋紡(株)製「ダイニーマ」; 繊維強度30cN/dtex〕と1650dtex/600フィラメントのポリアリレート繊維〔(株)クラレ製「ベクトラン」(登録商標);繊維強度23cN/dtex〕を、図2に示す設備を用いて牽切ゾーンA’のローラーゲージ1600mm、牽切ゾーンA’のドラフト7.9倍、捲取速度100m/minの条件で紡出し、混紡糸を得た。
得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0028】
[実施例6]
1760dtex/1560フィラメントの高分子量ポリエチレン繊維〔東洋紡(株)製「ダイニーマ」; 繊維強度30cN/dtex〕と1800dtex/818フィラメントのPVA繊維〔(株)クラレ製「T−16」; 強度11cN/dtex〕を、図2に示す設備を用いて、牽切ゾーンA’のローラーゲージ600mm、牽切ゾーンA’のドラフト7.9倍、捲取速度100m/minの条件で紡出し、混紡糸を得た。得られた紡績糸の性能を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
表1より、実施例1〜6の牽切ゾーンのローラーゲージが700〜2000mmの範囲内の設定条件で得られた紡績糸は比較例1の牽切ゾーンのローラーゲージが700mmより短い300mmの設定条件で得られた紡績糸に比べて毛羽数、繊維長100mm以下の含有率とも少なく、品質の良好な紡績糸が得られた。さらに図2は実施例1および比較例1で得られた紡績糸の繊維長分布を測定して得られたダイヤグラムであるが、図2からも本発明の紡績糸は従来の紡績糸に比べて極めて長い繊維長の糸で構成されていることがわかる。
【0031】
【発明の効果】
本発明の紡績糸は毛羽が極めて少ないので整経後の糊付け作業を不用にするといった工程合理化・安定化に寄与するばかりでなく、布帛の外観も良好で産業資材,インテリア用途に利用可能な紡績糸を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紡績糸の製造工程を示す図
【図2】本発明の混紡紡績糸の製造工程を示す図
【図3】実施例1および比較例1で得られる紡績糸の繊維長分布を示すダイヤグラム
【符号の説明】
1、1’、1”;供給繊維
2、2’;バックローラー
3、3’;フロントローラー
4、4’;交絡装置
5、5’;カレンダーローラー
6、6’;捲取ローラー
7、7’;チーズ
A、A’;牽切ゾーン
I;実施例1(牽切ゾーンのローラーゲージ800mm)の紡績糸のダイヤグラム
II;比較例1(牽切ゾーンのローラーゲージ300mm)の紡績糸のダイヤグラム
Claims (6)
- 紡績糸を構成する繊維の平均繊維長が300mmより長く、かつ紡績糸を構成する繊維中における繊維長100mm以下の繊維の含有率が4%以下であり、かつ4mm以上の毛羽が100本以下/10mである長繊維紡績糸。
- 紡績糸を構成する繊維が高強度高弾性率繊維である請求項1記載の長繊維紡績糸。
- 紡績糸を構成する繊維がポリアリレート繊維、アラミド繊維、高分子量ポリエチレン繊維、ポリビニルアルコール繊維のいずれかである請求項1または2に記載の長繊維紡績糸。
- 牽切ゾーンのローラーゲージが700mm以上2000mm以下、牽切ゾーンにおけるドラフトが3倍以上30倍以下の条件で繊維束を牽切し、さらにエアー交絡紡績法により無撚状態にて交絡することを特徴とする長繊維紡績糸の製造方法。
- 2種類以上の繊維を同時に供給して得られる混紡糸とする請求項4に記載の長繊維紡績糸の製造方法。
- 請求項4または5に記載の紡績糸を追撚または、撚糸する長繊維紡績糸の製造方法。
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-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002340413A patent/JP2004176186A/ja active Pending
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