JP2004175721A - フッ素含有脂環式不飽和化合物、重合体、化学増幅レジスト組成物及び該組成物を用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野野】
本発明は、新規なフッ素含有脂環式不飽和化合物、該含フッ素化合物を単量体とする重合体に関わり、さらに、波長が190nm以下の遠紫外光を露光光とする化学増幅レジストに用いるに適した重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスに代表されるハーフミクロンオーダーの微細加工を必要とする各種電子デバイス製造の分野では、デバイスのより一層の高密度、高集積化の要求が高まっている。そのため、微細パターン形成のためのフォトリソグラフィ技術に対する要求がますます厳しくなっている。
【0003】
特に0.13μm以下の加工技術を必要とする1Gビット以上の集積度を持つDRAMの製造には、ArFエキシマレーザ(193nm)を用いたフォトリソグラフィが利用されようとしている。
【0004】
そしてさらに微細なパターンを加工するには、F2エキシマレーザ(157nm)を用いたフォトリソグラフィの利用が最近考えられている(非特許文献1参照。)。
【0005】
このためF2エキシマレーザ光を用いたフォトリソグラフィに対応するレジスト材料の開発が望まれている。このF2露光用レジストの開発に際しては、レーザの原料であるガスの寿命が短いこと、レーザ装置自体が高価であること等から、レーザのコストパフォーマンスの向上を満たす必要がある。このため、加工寸法の微細化に対応する高解像性に加え、高感度化への要求が高い。
【0006】
レジストの高感度化の方法として、感光剤である光酸発生剤を利用した化学増幅レジストが良く知られており、現在、KrFエキシマレーザ(248nm)用レジストおよびArFエキシマレーザ用レジストに広く用いられている。化学増幅型のレジストの特徴は、含有成分である光酸発生剤から光照射により発生したプロトン酸が、露光後の加熱処理によりレジスト樹脂などと酸触媒反応を起こすことである。このようにして光反応効率(一光子あたりの反応)が1未満の従来のレジストに比べて飛躍的な高感度化を達成している。現在では開発されるレジストの大半が化学増幅型である。
【0007】
しかし、F2エキシマレーザ光に代表される190nm以下の短波長光を用いたリソグラフィの場合、微細パターンを形成するためのレジストには従来の材料では満足できない新たな特性、即ち190nm以下の露光光に対する高透明性が必要とされている。
【0008】
従来のKrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ用のフォトレジスト材料は主に樹脂成分としてはポリ(p−ビニルフェノール)あるいは脂環式樹脂などが利用されている。しかしこれらの樹脂は190nm以下の波長の光に対する光吸収が極めて強い。そのため、レジスト表面で大部分の露光光が吸収され、露光光が基板まで透過しないため、微細なレジストパターンの形成が出来ない。このため従来樹脂をそのまま190nm以下の短波長光を用いたフォトリソグラフィには適用できない。
【0009】
そしてF2エキシマレーザ光(157nm)に対し透明性を持つ高分子化合物として、フッ素原子を含有する樹脂が有望視されている(非特許文献1、非特許文献2参照。)。
【0010】
【非特許文献1】
R.R.クンツ(R. R. Kunz)ら、ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー(Journal of Vacuum Science and Technology)B17巻(6号)、3267−3272頁(1999年)
【非特許文献2】
T.チバ(T. Chiba)ら、ジャーナル・オブ・フォトポリマー・サイエンス・アンド・テクノロジー(Journal of Photopolymer Science and Technology)13巻(4号)、657−664頁(2000年)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のフッ素含有樹脂では、レジストに要求される透明性、基板密着性、ドライエッチング耐性、解像性を十分満足できず、そのままでは化学増幅型のレジスト用樹脂としては利用できない。
【0012】
このため、190nm以下の露光光に対して透明性が高く、基板密着性、ドライエッチング耐性に優れ、かつ解像性の優れた新しいレジスト用樹脂材料が切望されている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために検討した結果、新規化合物である一般式(1)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する不飽和化合物を単量体として含む重合体が化学増幅型のレジスト剤として優れていることを見出し、本発明を完成した。
【0014】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるフッ素含有脂環式不飽和化合物である。
【0015】
【化13】
式(1)中、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基またはフッ素化されたアルキル基を表し、少なくとも一方は、フッ素原子またはフッ素化されたアルキル基である。R3は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、または酸により分解する基を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、ヒドロキシ基、またはヒドロキシメチル基を表す。Z1は、−O−または−CH2O−を表し、Z2は、炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキレン基またはフッ素化されたアルキレン基を表す。A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。Xは−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を表し、mは0または1を表す。
【0016】
本発明によれば、上記一般式(1)で表される含フッ素化合物の少なくとも1種を含む高分子前駆体を重合してなる重合体、すなわち、下記一般式(2)あるいは(3)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位を有する重合体が提供される。
【0017】
【化14】
【0018】
【化15】
式(2)、(3)中、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基またはフッ素化されたアルキル基を表し、少なくとも一方は、フッ素原子またはフッ素化されたアルキル基である。R3は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、または酸により分解する基を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、ヒドロキシ基、またはヒドロキシメチル基を表す。Z1は、−O−または−CH2O−を表し、Z2は、炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキレン基またはフッ素化されたアルキレン基を表す。A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。Xは−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を表し、mは0または1を表す。
【0019】
本発明の重合体はCF結合および脂環式構造を有している。このため190nm以下の光に対して光透明性が高く、レジスト樹脂として用いたときに優れたエッチング耐性を発現できる。この理由としては、以下の通り推定している。
【0020】
第一に、本発明の重合体は、フッ素原子を有するため、すなわち、CF結合を有しているため、190nm以下の波長の光に対して光透明性が高い。
【0021】
第二に、本発明の重合体は、脂環式構造を有しているため、炭素密度が高く、高いドライエッチング耐性を発現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】
上記一般式(1)〜(3)において、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表し、少なくとも一方は、フッ素原子またはフッ素化されたアルキル基である。
【0024】
R3は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、または酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、1,2,7,7−テトラメチル−2−ノルボルニル基、2−アセトキシメンチル基、2−ヒドロキシメンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエチル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、ヒドロキシ基、またはヒドロキシメチル基を表す。
【0025】
Z1はエーテル結合(−O−)または−CH2O−を表し、Z2は、炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキレン基(具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルメチレン基、プロピレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)またはフッ素化されたアルキレン基(具体的には、フルオロメチレン基、ジフルオロメチレン基、トリフルオロメチルメチレン基等が挙げられるが、それらだけに限定されるものではない。)を表す。
【0026】
A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、Xはメチレン基(−CH2−)、エチレン基(−CH2CH2−)、またはエーテル結合(−O−)を表し、mは0または1を表す。
【0027】
具体的には、一般式(1)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する不飽和化合物としては、例えば以下のような化合物が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
【0032】
一般式(1)で表される化合物のうち、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基(−CH2−)、A1が水素原子、Xがメチレン基(−CH2−)、mが0である化合物は、例えば以下のようにして合成される。
【0033】
まず酢酸t−ブチルをテトラヒドロフラン中、−78℃でリチウムジイソプロピルアミド等のリチウムアミドで処理した後に、ヘキサフルオロアセトンと反応し、その後、酸で処理して3−ヒドロキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルを得る。得られる3−ヒドロキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルをアセトニトリル中、炭酸カリウム、18−クラウン−6存在下、臭化アリルと反応させることで3−アリルオキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルを得る。その後、3−アリルオキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルとシクロペンタジエンを175℃でオートクレーブ中、12〜17時間反応させることで目的とする化合物を得る。
【0034】
上記一般式(1)で表される化合物を単量体として重合体としたときに、その重合形式により一般式(2)あるいは(3)で表される繰り返し単位を有する重合体が得られる。
【0035】
したがって、一般式(2)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位としては、以下のような例が挙げられる。
【0036】
【化20】
【0037】
【化21】
【0038】
【化22】
【0039】
【化23】
【0040】
また、一般式(3)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位としては、以下のような例が挙げられる。
【0041】
【化24】
【0042】
一方、上記一般式(1)で表される化合物の単独重合ばかりでなく、得られる重合体の化学増幅型レジスト用に有用な特性を実現できるコモノマーを共重合することができる。このようなコモノマーよりの繰り返し構造単位としては、対応するモノマーが十分な重合性を有する理由から、下記一般式(4)〜(12)で表される構造単位があげられ、これらのうち少なくとも一つが好ましい。
【0043】
【化25】
式(4)中、R7、R8はそれぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、R9は水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、R10は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、1,2,7,7−テトラメチル−2−ノルボルニル基、2−アセトキシメンチル基、2−ヒドロキシメンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエチル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、酸により分解する基を有する炭素数7〜13の脂環式炭化水素基(具体的な例としては、特許第2856116号公報に記載されているような酸により分解する基を有する炭素数7〜13の脂環式炭化水素基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)または2,6−ノルボルナンカルボラクトン−5−イル基を表す。
【0044】
【化26】
式(5)中、R11は水素原子または酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、エトキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基(−CH2COOC(CH3)3)等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表す。
【0045】
【化27】
式(6)中、R12は水素原子または酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、エトキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基(−CH2COOC(CH3)3)等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表す。
【0046】
【化28】
【0047】
【化29】
【0048】
【化30】
【0049】
【化31】
【0050】
【化32】
式(8)〜(11)中、R13、R14、R15、R16はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基(具体的な例としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、カルボキシ基または酸により分解しカルボキシ基を生じる炭素数20以下の酸解離性有機基(具体的な例としては、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、1−エトキシエトキシカルボニル基、1−ブトキシエトキシカルボニル基、1−プロポキシエトキシカルボニル基、3−オキソシクロヘキシルオキシカルボニル基、2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニル基、2−エチル−2−アダマンチルオキシカルボニル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルオキシカルボニル基、1,2,7,7−テトラメチル−2−ノルボルニルオキシカルボニル基、2−アセトキシメンチルオキシカルボニル基、2−ヒドロキシメンチルオキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエトキシカルボニル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表す。また、式(8)、(10)中、nは0または1である。
【0051】
【化33】
式(12)中、R17、R18はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基を表す。
【0052】
なお、得られる重合体の性能の観点から、一般式(2)および(3)で表される繰り返し構造単位が共重合体中に占める割合は5モル%以上が好ましく、7モル%以上がより好ましい。一方、90モル%以下が好ましく、80モル%以下がより好ましい。
【0053】
以上のような重合体は、ラジカル重合、アニオン重合、付加重合、開環メタセシス重合などの通常の重合方法によって得ることが可能である。
【0054】
ラジカル重合の場合、乾燥テトラヒドロフラン中、不活性ガス(アルゴン、窒素など)雰囲気下、適当なラジカル重合開始剤(例えばアゾビスイソブチロニトリル)を加えて50〜70℃で0.5〜24時間加熱攪拌することにより製造される。
【0055】
付加重合の場合、J.P.マチュウ(J. P. Mathew)らの方法(マクロモレキュールス(Macromolecules)、29巻、2755−2763頁(1996年))に準じ、パラジウム化合物(例えば、{(η3−allyl)Pd(BF4)}、{(η3−allyl)Pd(SbF6)}、[Pd(CH3CN)4][BF4]2等)を触媒として用いたり、T.チバ(T. Chiba)らの方法(非特許文献2)に準じ、ニッケル化合物[ビス(ペンタフルオロフェニル)ニッケル トルエン錯体]などを触媒として用いたりして製造することもできる。
【0056】
開環メタセシス重合の場合、メタセシス触媒[例えば、W(タングステン)、Mo(モリブデン)、Re(レニウム)などの遷移金属のハロゲン化物(例えば、WCl6、MoCl5、ReCl3等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)]等を用いて開環重合させ、さらにパラジウム等の貴金属触媒を用いて水素化することにより合成される。
【0057】
なお、重合体の重量平均分子量としては、2,000〜200,000が好ましく、4,000〜100,000がより好ましい。
【0058】
以上説明した重合体と、露光により酸を発生する光酸発生剤とを少なくとも混合することにより、化学増幅型レジスト組成物を調製する。
【0059】
また本発明に用いる光酸発生剤は、130〜190nmの範囲の光照射により酸を発生する光酸発生剤であることが望ましく、本発明における重合体などとの混合物が有機溶媒に十分に溶解し、かつその溶液を用いて、スピンコートなどの製膜法で均一な塗布膜が形成可能なものであれば特に制限されない。また、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
【0060】
使用可能な光酸発生剤の例としては、例えばトリアリールスルホニウム塩誘導体、ジアリールヨードニウム塩誘導体、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩誘導体、ニトロベンジルスルホナート誘導体、N−ヒドロキシスクシイミドのスルホン酸エステル誘導体等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0061】
光酸発生剤の含有率は、化学増幅型レジスト組成物の十分な感度を実現し、良好なパターン形成を可能とする観点から、重合体及び光酸発生剤の総和に対して0.2質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましい。一方、均一な塗布膜の形成を実現し、現像後の残渣(スカム)を抑制する観点から、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
【0062】
なお、必要に応じて、化学増幅型レジスト組成物を調製する際に、適当な溶剤を用いる。溶剤としては、重合体及び光酸発生剤からなる成分が充分に溶解し、かつその溶液がスピンコート法などの方法で均一な塗布膜が形成可能な有機溶媒であれば特に制限されない。また、単独でも2種類以上を混合して用いても良い。
【0063】
具体的には、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸2−メトキシブチル、酢酸2−エトキシエチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、N−メチル−2−ピロリジノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノール、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられるが、もちろんこれらだけに限定されるものではない。
【0064】
更に、重合体、光酸発生剤および溶剤に加え、必要に応じて溶解阻止剤、有機塩基、界面活性剤、色素、安定剤、塗布性改良剤、染料などの他の成分を添加して、化学増幅レジストを調製することもできる。
【0065】
以上のようにして得られた化学増幅型レジストを被加工基板上に塗布し、130〜190nmの波長の光で露光し、必要により加熱後、現像を行うことによりパターン形成することができる。
【0066】
なお、露光の光は、F2エキシマレーザ光であることが好ましい。
【0067】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではない。
【0068】
実施例1
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物A(下記構造式参照)の合成
【0069】
【化34】
【0070】
リチウムジイソプロピルアミドを2mol/Lの濃度にエチルベンゼン/THF/ヘプタンの混合溶剤に溶かした溶液(以下、LDA溶液と略す)100mlに、アルゴン雰囲気下、−78℃で酢酸t−ブチル20.88gを徐々に滴下する。−78℃で1時間攪拌した後、ヘキサフルオロアセトン(ヘキサフルオロアセトン水和物66gと濃硫酸100mlから発生させる)を吹き込み、さらに30分攪拌した。その後、10%塩酸で溶液を酸性にし、有機層をジエチルエーテル200mlで抽出した。ジエチルエーテル層を食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を減圧蒸留(38−40℃/0.7mmHg)して、3,3−ビス(トリフルオロメチル)−3−ヒドロキシプロピロン酸t−ブチル35gを得た。
【0071】
得られた3,3−ビス(トリフルオロメチル)−3−ヒドロキシプロピロン酸t−ブチル42g、臭化アリル36g、18−クラウン−6 11.79gおよび炭酸カリウム22.62gを乾燥アセトニトリル300ml中に加え、加熱還流させた。7時間後、固体を濾別し、濾液をエバポレータで濃縮した。得られた残渣を減圧蒸留(58−59℃/2mmHg)して、3−アリルオキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)プロピロン酸t−ブチル30gを得た。
【0072】
この3−アリルオキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)プロピロン酸t−ブチル60g、シクロペンタジエン24.7g、ヒドロキノン0.219gをオートクレーブ中に入れ、175℃で15時間加熱攪拌した。放冷後反応混合物を減圧蒸留し、81−83℃/0.25mmHgで得られた留分をさらにシリカゲルカラムで分離精製(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=40/1)して、化合物A4.3gを得た(無色液体、収率6%)。
【0073】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.48−0.52と1.3−1.5(3H,m)、1.46(9H,s)、1.8−1.86(1H,m)、2.3−2.34(1H,m)、2.77−3.0(4H,m)、3.3−3.95(2H,m)、5.94−6.17(2H,m)。
【0074】
IR(KBr):2979,2872(νC−H)、1741(νC=O)、1277、1220、1157cm−1。
【0075】
実施例2
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3が水素原子、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物B(下記構造式参照)の合成
【0076】
【化35】
【0077】
実施例1で得られた化合物A1gを乾燥塩化メチレン10mlに溶解し、そこにトリフルオロ酢酸を数滴加え、室温で一晩攪拌した。その中にジエチルエーテルを加えた後、食塩水で洗浄し、有機溶液相を硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムで分離精製(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)して、化合物B0.3gを得た(収率35%)。
【0078】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.44−0.55と1.3−1.52(3H,m)、1.81−1.88(1H,m)、2.2−2.36(1H,m)、2.8−3.1(4H,m)、3.3−3.92(2H,m)、5.92−6.18(2H,m)、10−12(1H,br)。
【0079】
実施例3
一般式(1)において、R1がトリフルオロメチル基、R2がメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物C(下記構造式参照)の合成
【0080】
【化36】
【0081】
実施例1において、ヘキサフルオロアセトンガスを吹き込む代わりにトリフルオロアセトン30gを加えること以外実施例1と同様にして、化合物C4.8gを得た(無色液体、トータル収率8%)。
【0082】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.45−0.5と1.3−1.5(3H,m)、1.44(9H,s)、1.65(3H,s)、1.81−1.85(1H,m)、2.3−2.34(1H,m)、2.7−2.98(4H,m)、3.2−3.8(2H,m)、5.9−6.1(2H,m)。
【0083】
実施例4
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がエチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物D(下記構造式参照)の合成
【0084】
【化37】
【0085】
実施例1において、酢酸t−ブチル20.88gの代わりに酢酸エチル15.9gを用いること以外は実施例1と同様にして、化合物D4.6gを得た(無色液体、トータル収率7%)。
【0086】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.4−0.5と1.3−1.5(3H,m)、1.24(3H,t)、1.8−1.84(1H,m)、2.3−2.35(1H,m)、2.7−3.1(4H,m)、3.3−3.92(2H,m)、4.06(2H,q)、5.9−6.15(2H,m)。
【0087】
実施例5
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1、A2が水素原子、Xがメチレン基、mが1である化合物E(下記構造式参照)の合成
【0088】
【化38】
【0089】
実施例1で得られた化合物A10g、ジシクロペンタジエン6.8gおよびヒドロキノン0.1gを170−180℃で15時間加熱攪拌した。放冷後、未反応のジシクロペンタジエンを減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムで分離精製(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)して、化合物E2.3gを得た(収率20%)
【0090】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.4−3.15(24H,m)、3.35−3.96(2H,m)、5.9−6.05(2H,m)。
【0091】
実施例6
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である構造単位F(下記構造式参照)100モル%である重合体PAの合成
【0092】
【化39】
【0093】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.0188gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.0354gを塩化メチレン1.5mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A1gと1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.011gを塩化メチレン1mlに溶解した溶液に加えた。室温で72時間撹拌した後、溶液をメタノール30mlに加え、析出した樹脂を濾別することにより、重合体PA0.22gを得た(収率22%)。この重合体PAの重量平均分子量(Mw)は9800(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は1.95であった。
【0094】
実施例7
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F30モル%と、一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G(下記構造式参照)70モル%とからなる重合体PBの合成
【0095】
【化40】
【0096】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.283gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.531gを塩化メチレン8mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A3g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン4.94gおよび1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.166gを塩化メチレン10mlに溶解した溶液に加えた。室温で48時間撹拌した後、溶液をヘキサン300mlに加え、析出した樹脂を濾別する。次に樹脂をジエチルエーテル200mlに溶解し、水で数回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ジエチルエーテルを減圧下留去し、残渣を少量の塩化メチレンに再溶解し、それをヘキサン200mlに再沈することで重合体PB4.18gを得た(収率53%)。この重合体PBの重量平均分子量(Mw)は11000(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は1.88であった。
【0097】
実施例8
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F30モル%、一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位H(下記構造式参照)20モル%及び一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G50モル%とからなる重合体PCの合成
【0098】
【化41】
【0099】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.283gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.531gを塩化メチレン8mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A3g、実施例2で得た化合物B1.71g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン3.53gおよび1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.166gを塩化メチレン10mlに溶解した溶液に加える。室温で48時間撹拌した後、溶液をヘキサン300mlに加え、析出した樹脂を濾別する。次に樹脂をジエチルエーテル200mlに溶解し、水で数回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥後、ジエチルエーテルを減圧下留去し、残渣を少量の塩化メチレンに再溶解し、それをヘキサン200mlに再沈することで重合体PC3.96gを得た(収率48%)。この重合体PCの重量平均分子量(Mw)は9600(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は1.97であった。
【0100】
実施例9
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F20モル%、一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G13モル%および一般式(4)において、R7、R8が水素原子、R9がトリフルオロメチル基、R10がメチル基である構造単位I(下記構造式参照)67モル%とからなる重合体PDの合成
【0101】
【化42】
【0102】
実施例1で得た化合物A1g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン0.46gおよび2−(トリフルオロメチル)アクリル酸メチル1.33gを乾燥THF2mlに溶解し、次いで2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.017gを加え、アルゴン雰囲気下で20時間加熱還流させた。放冷後、ヘキサン100mlに加え、析出した樹脂を濾別することで重合体PD1.05gを得た(収率38%)。この重合体PDの重量平均分子量(Mw)は10200(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は2.01であった。
【0103】
実施例10
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F33モル%と、一般式(4)においてR7、R8が水素原子、R9がトリフルオロメチル基、R10がメチル基である構造単位I47モル%と、一般式(4)においてR7、R8が水素原子、R9がトリフルオロメチル基、R10がt−ブチル基である構造単位J(下記構造式参照)20モル%とからなる重合体PEの合成
【0104】
【化43】
【0105】
実施例9において、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネンに代えて2−(トリフルオロメチル)アクリル酸t−ブチル0.31gを用いること以外は実施例9と同様にして、重合体PE1.1gを得た(収率42%)。重合体PEの重量平均分子量(Mw)は11600(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は2.12であった。
【0106】
実施例11
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F15モル%、一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G70モル%および一般式(9)において、R13、R14が水素原子、R15がトリフルオロメチル基、R16がt−ブトキシカルボニル基である構造単位K(下記構造式参照)15モル%からなる重合体PFの合成
【0107】
【化44】
【0108】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.377gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.707gを塩化メチレン10mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A2g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン4.71g、3−トリフルオロメチル−3−t−ブトキシカルボニルトリシクロ[4.2.1.02,4]−7−ノネン1.48gおよび1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.221gを塩化メチレン13mlに溶解した溶液に加える。室温で48時間撹拌した後、溶液をヘキサン400mlに加え、析出した樹脂を濾別する。次に樹脂をジエチルエーテル200mlに溶解し、水で数回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、ジエチルエーテルを減圧下留去した。残渣を少量の塩化メチレンに再溶解し、それをヘキサン300mlに再沈することで重合体PF3.6gを得た(収率44%)。この重合体PFの重量平均分子量(Mw)は10700(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は2.04であった。
【0109】
実施例12(重合体の透明性の評価)
実施例6で得た重合体PA0.08gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.45gに溶解し、フィルターで濾過した。得られた濾過液をフッ化カルシウム板上にスピンコート塗布し、110℃、120秒間ホットプレート上でベーキングを行い、膜厚0.1μmの薄膜を形成した。この薄膜について、真空紫外分光光度計(日本分光製VUV−201)を用いてF2エキシマレーザ光の中心波長である157nmにおける透過率を測定した。同様にして、実施例7、実施例9、実施例10、実施例11で得た樹脂についても測定した。また比較としてKrFレジスト用樹脂であるポリ(p−ヒドロキシスチレン)の透過率も測定した。これらの透過率の測定結果を表1に示す。また、実施例6で得た重合体PAの薄膜(厚み0.1μm)の透過率曲線を図1に示す。
【0110】
【表1】
【0111】
この結果から、本発明の重合体は、157nmの光に対して高い透明性を示すことが確認できた。
【0112】
実施例13(本発明の重合体を用いたレジストの露光実験)
(a)実施例7で得た重合体PB1.5gおよび(b)光酸発生剤(トリフェニルスルホニウムノナフレート)0.06gを(c)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10gに溶解し、0.2μmのテフロンフィルターを用いて濾過し、レジスト溶液を調製した。4インチシリコン基板上に、上記レジスト溶液をスピンコート塗布し、110℃2分間ホットプレート上でベークし、膜厚0.1μmの薄膜を形成した。そしてF2エキシマレーザを用いて、5mm角の露光面積で露光した。その後すぐさま130℃、60秒間ホットプレ−ト上でベークし、液温23℃の2.38%TMAH((CH3)4NOH)水溶液で60秒間浸漬法による現像を行い、続けて60秒間純水でリンス処理をした。そして露光量とレジストの残存膜厚の関係を調べた結果、露光量16mJ/cm2の時レジスト膜厚が0となり、ポジ型レジストとしての挙動を示した。
【0113】
実施例9で得た重合体PDおよび実施例10で得た重合体PEについてもレジスト膜厚0になる露光量を評価した。レジスト膜厚が0になる露光量は実施例9で得た重合体PDでは14mJ/cm2、また実施例10で得た重合体PEでは21mJ/cm2となり、ポジ型レジストとしての挙動を示した。
【0114】
実施例14(本発明の樹脂を用いたレジストのパターニング実験)
(a)実施例7で得た重合体PB1.5gおよび(b)光酸発生剤(トリフェニルスルホニウムノナフレート)0.06gを(c)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9gに溶解し、0.2μmのテフロンフィルターを用いて濾過し、レジスト溶液を調製した。有機反射防止膜を0.1μm厚に塗布した8インチシリコン基板上に、上記レジスト溶液をスピンコート塗布し、130℃1分間ホットプレート上でベークし、膜厚0.3μmの薄膜を形成した。そしてArF縮小露光装置(ニコン製、NA=0.6)を用いてパターン露光した。その後、直ちに135℃、60秒間ホットプレート上でベークし、液温23℃の2.38%TMAH水溶液で60秒間浸漬法による現像を行い、続けて60秒間純水でリンス処理をした。その結果、レジスト膜の露光部分のみが現像液に溶解除去され、ポジ型のパターンが得られた。
【0115】
実施例9で得た重合体PDおよび実施例10で得た重合体PEについても同様の評価をした。表2に感度、および解像度の結果を示す。
【0116】
【表2】
【0117】
以上の結果から、本発明の重合体を用いたレジストは優れた解像特性を有することが分かった。
【0118】
(基板密着性の評価)
上記でパターニングをした基板をSEM(走査電子顕微鏡)により観察した結果、パターン剥がれなどは観測されず、十分な基板密着性を有することが確認できた。
【0119】
実施例15(エッチング耐性の評価)
実施例7で得た重合体PB2gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10gに溶解し、次いでフィルターを用いて濾過した。次に、3インチシリコン基板上にスピンコート塗布し、90℃、60秒間ホットプレート上でベーキングを行い、膜厚0.7μmの薄膜を形成した。得られた膜を日電アネルバ製DEM451リアクティブイオンエッチング(RIE)装置を用いてCF4ガスに対するエッチング速度を測定した(エッチング条件;Power:100W、圧力:5Pa、ガス流量:30sccm)。
【0120】
実施例9で得た重合体PDおよび実施例10で得た重合体PEについてもエッチング速度を測定した。また、比較としてKrFレジストのベース樹脂として使用されているポリ(p−ヒドロキシスチレン)、および分子構造に脂環式炭化水素基も持たない樹脂であるポリ(メチルメタクリレート)も測定した。
【0121】
これらの測定結果を、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)のエッチング速度を1として規格化し、表3に示す。
【0122】
【表3】
【0123】
以上の結果から、本発明で用いた樹脂はCF4ガスに対するエッチング速度が遅く、ドライエッチング耐性に優れていることが示された。
【0124】
【発明の効果】
以上に説明したことから明らかなように、本発明の化合物を単量体とする重合体は、F2エキシマレーザ用化学増幅型レジストとして、透明性、基板密着性、およびドライエッチング耐性に優れており、本発明の重合体を用いることで、半導体素子製造に必要な微細パターン形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例6で得られた重合体PAの薄膜(厚み0.1μm)の透過率曲線である。
【発明の属する技術分野野】
本発明は、新規なフッ素含有脂環式不飽和化合物、該含フッ素化合物を単量体とする重合体に関わり、さらに、波長が190nm以下の遠紫外光を露光光とする化学増幅レジストに用いるに適した重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスに代表されるハーフミクロンオーダーの微細加工を必要とする各種電子デバイス製造の分野では、デバイスのより一層の高密度、高集積化の要求が高まっている。そのため、微細パターン形成のためのフォトリソグラフィ技術に対する要求がますます厳しくなっている。
【0003】
特に0.13μm以下の加工技術を必要とする1Gビット以上の集積度を持つDRAMの製造には、ArFエキシマレーザ(193nm)を用いたフォトリソグラフィが利用されようとしている。
【0004】
そしてさらに微細なパターンを加工するには、F2エキシマレーザ(157nm)を用いたフォトリソグラフィの利用が最近考えられている(非特許文献1参照。)。
【0005】
このためF2エキシマレーザ光を用いたフォトリソグラフィに対応するレジスト材料の開発が望まれている。このF2露光用レジストの開発に際しては、レーザの原料であるガスの寿命が短いこと、レーザ装置自体が高価であること等から、レーザのコストパフォーマンスの向上を満たす必要がある。このため、加工寸法の微細化に対応する高解像性に加え、高感度化への要求が高い。
【0006】
レジストの高感度化の方法として、感光剤である光酸発生剤を利用した化学増幅レジストが良く知られており、現在、KrFエキシマレーザ(248nm)用レジストおよびArFエキシマレーザ用レジストに広く用いられている。化学増幅型のレジストの特徴は、含有成分である光酸発生剤から光照射により発生したプロトン酸が、露光後の加熱処理によりレジスト樹脂などと酸触媒反応を起こすことである。このようにして光反応効率(一光子あたりの反応)が1未満の従来のレジストに比べて飛躍的な高感度化を達成している。現在では開発されるレジストの大半が化学増幅型である。
【0007】
しかし、F2エキシマレーザ光に代表される190nm以下の短波長光を用いたリソグラフィの場合、微細パターンを形成するためのレジストには従来の材料では満足できない新たな特性、即ち190nm以下の露光光に対する高透明性が必要とされている。
【0008】
従来のKrFエキシマレーザ、ArFエキシマレーザ用のフォトレジスト材料は主に樹脂成分としてはポリ(p−ビニルフェノール)あるいは脂環式樹脂などが利用されている。しかしこれらの樹脂は190nm以下の波長の光に対する光吸収が極めて強い。そのため、レジスト表面で大部分の露光光が吸収され、露光光が基板まで透過しないため、微細なレジストパターンの形成が出来ない。このため従来樹脂をそのまま190nm以下の短波長光を用いたフォトリソグラフィには適用できない。
【0009】
そしてF2エキシマレーザ光(157nm)に対し透明性を持つ高分子化合物として、フッ素原子を含有する樹脂が有望視されている(非特許文献1、非特許文献2参照。)。
【0010】
【非特許文献1】
R.R.クンツ(R. R. Kunz)ら、ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー(Journal of Vacuum Science and Technology)B17巻(6号)、3267−3272頁(1999年)
【非特許文献2】
T.チバ(T. Chiba)ら、ジャーナル・オブ・フォトポリマー・サイエンス・アンド・テクノロジー(Journal of Photopolymer Science and Technology)13巻(4号)、657−664頁(2000年)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のフッ素含有樹脂では、レジストに要求される透明性、基板密着性、ドライエッチング耐性、解像性を十分満足できず、そのままでは化学増幅型のレジスト用樹脂としては利用できない。
【0012】
このため、190nm以下の露光光に対して透明性が高く、基板密着性、ドライエッチング耐性に優れ、かつ解像性の優れた新しいレジスト用樹脂材料が切望されている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために検討した結果、新規化合物である一般式(1)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する不飽和化合物を単量体として含む重合体が化学増幅型のレジスト剤として優れていることを見出し、本発明を完成した。
【0014】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるフッ素含有脂環式不飽和化合物である。
【0015】
【化13】
式(1)中、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基またはフッ素化されたアルキル基を表し、少なくとも一方は、フッ素原子またはフッ素化されたアルキル基である。R3は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、または酸により分解する基を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、ヒドロキシ基、またはヒドロキシメチル基を表す。Z1は、−O−または−CH2O−を表し、Z2は、炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキレン基またはフッ素化されたアルキレン基を表す。A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。Xは−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を表し、mは0または1を表す。
【0016】
本発明によれば、上記一般式(1)で表される含フッ素化合物の少なくとも1種を含む高分子前駆体を重合してなる重合体、すなわち、下記一般式(2)あるいは(3)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位を有する重合体が提供される。
【0017】
【化14】
【0018】
【化15】
式(2)、(3)中、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基またはフッ素化されたアルキル基を表し、少なくとも一方は、フッ素原子またはフッ素化されたアルキル基である。R3は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、または酸により分解する基を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基、フッ素化されたアルキル基、ヒドロキシ基、またはヒドロキシメチル基を表す。Z1は、−O−または−CH2O−を表し、Z2は、炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキレン基またはフッ素化されたアルキレン基を表す。A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。Xは−CH2−、−CH2CH2−、または−O−を表し、mは0または1を表す。
【0019】
本発明の重合体はCF結合および脂環式構造を有している。このため190nm以下の光に対して光透明性が高く、レジスト樹脂として用いたときに優れたエッチング耐性を発現できる。この理由としては、以下の通り推定している。
【0020】
第一に、本発明の重合体は、フッ素原子を有するため、すなわち、CF結合を有しているため、190nm以下の波長の光に対して光透明性が高い。
【0021】
第二に、本発明の重合体は、脂環式構造を有しているため、炭素密度が高く、高いドライエッチング耐性を発現できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0023】
上記一般式(1)〜(3)において、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表し、少なくとも一方は、フッ素原子またはフッ素化されたアルキル基である。
【0024】
R3は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、または酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、1,2,7,7−テトラメチル−2−ノルボルニル基、2−アセトキシメンチル基、2−ヒドロキシメンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエチル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表し、R4、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、ヒドロキシ基、またはヒドロキシメチル基を表す。
【0025】
Z1はエーテル結合(−O−)または−CH2O−を表し、Z2は、炭素数1〜6の直鎖状あるいは分枝状のアルキレン基(具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルメチレン基、プロピレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)またはフッ素化されたアルキレン基(具体的には、フルオロメチレン基、ジフルオロメチレン基、トリフルオロメチルメチレン基等が挙げられるが、それらだけに限定されるものではない。)を表す。
【0026】
A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表し、Xはメチレン基(−CH2−)、エチレン基(−CH2CH2−)、またはエーテル結合(−O−)を表し、mは0または1を表す。
【0027】
具体的には、一般式(1)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する不飽和化合物としては、例えば以下のような化合物が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0028】
【化16】
【0029】
【化17】
【0030】
【化18】
【0031】
【化19】
【0032】
一般式(1)で表される化合物のうち、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基(−CH2−)、A1が水素原子、Xがメチレン基(−CH2−)、mが0である化合物は、例えば以下のようにして合成される。
【0033】
まず酢酸t−ブチルをテトラヒドロフラン中、−78℃でリチウムジイソプロピルアミド等のリチウムアミドで処理した後に、ヘキサフルオロアセトンと反応し、その後、酸で処理して3−ヒドロキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルを得る。得られる3−ヒドロキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルをアセトニトリル中、炭酸カリウム、18−クラウン−6存在下、臭化アリルと反応させることで3−アリルオキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルを得る。その後、3−アリルオキシ−3、3−ビス(トリフルオロメチル)プロピオン酸t−ブチルとシクロペンタジエンを175℃でオートクレーブ中、12〜17時間反応させることで目的とする化合物を得る。
【0034】
上記一般式(1)で表される化合物を単量体として重合体としたときに、その重合形式により一般式(2)あるいは(3)で表される繰り返し単位を有する重合体が得られる。
【0035】
したがって、一般式(2)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位としては、以下のような例が挙げられる。
【0036】
【化20】
【0037】
【化21】
【0038】
【化22】
【0039】
【化23】
【0040】
また、一般式(3)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位としては、以下のような例が挙げられる。
【0041】
【化24】
【0042】
一方、上記一般式(1)で表される化合物の単独重合ばかりでなく、得られる重合体の化学増幅型レジスト用に有用な特性を実現できるコモノマーを共重合することができる。このようなコモノマーよりの繰り返し構造単位としては、対応するモノマーが十分な重合性を有する理由から、下記一般式(4)〜(12)で表される構造単位があげられ、これらのうち少なくとも一つが好ましい。
【0043】
【化25】
式(4)中、R7、R8はそれぞれ独立に、水素原子またはフッ素原子であり、R9は水素原子、フッ素原子、メチル基またはトリフルオロメチル基であり、R10は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分枝状あるいは環状のアルキル基(具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、フッ素化されたアルキル基(具体的な例としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、ノナフルオロヘキシル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−プロポキシエチル基、3−オキソシクロヘキシル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、1−メチル−1−アダマンチルエチル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、1,2,7,7−テトラメチル−2−ノルボルニル基、2−アセトキシメンチル基、2−ヒドロキシメンチル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエチル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、酸により分解する基を有する炭素数7〜13の脂環式炭化水素基(具体的な例としては、特許第2856116号公報に記載されているような酸により分解する基を有する炭素数7〜13の脂環式炭化水素基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)または2,6−ノルボルナンカルボラクトン−5−イル基を表す。
【0044】
【化26】
式(5)中、R11は水素原子または酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、エトキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基(−CH2COOC(CH3)3)等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表す。
【0045】
【化27】
式(6)中、R12は水素原子または酸により分解する基(具体的な例としては、t−ブチル基、t−ブトキシカルボニル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、エトキシエチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基(−CH2COOC(CH3)3)等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表す。
【0046】
【化28】
【0047】
【化29】
【0048】
【化30】
【0049】
【化31】
【0050】
【化32】
式(8)〜(11)中、R13、R14、R15、R16はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、ヒドロキシアルキル基(具体的な例としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)、カルボキシ基または酸により分解しカルボキシ基を生じる炭素数20以下の酸解離性有機基(具体的な例としては、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、4−メトキシテトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、1−エトキシエトキシカルボニル基、1−ブトキシエトキシカルボニル基、1−プロポキシエトキシカルボニル基、3−オキソシクロヘキシルオキシカルボニル基、2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボニル基、2−エチル−2−アダマンチルオキシカルボニル基、8−メチル−8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルオキシカルボニル基、1,2,7,7−テトラメチル−2−ノルボルニルオキシカルボニル基、2−アセトキシメンチルオキシカルボニル基、2−ヒドロキシメンチルオキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルエトキシカルボニル基等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)を表す。また、式(8)、(10)中、nは0または1である。
【0051】
【化33】
式(12)中、R17、R18はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基を表す。
【0052】
なお、得られる重合体の性能の観点から、一般式(2)および(3)で表される繰り返し構造単位が共重合体中に占める割合は5モル%以上が好ましく、7モル%以上がより好ましい。一方、90モル%以下が好ましく、80モル%以下がより好ましい。
【0053】
以上のような重合体は、ラジカル重合、アニオン重合、付加重合、開環メタセシス重合などの通常の重合方法によって得ることが可能である。
【0054】
ラジカル重合の場合、乾燥テトラヒドロフラン中、不活性ガス(アルゴン、窒素など)雰囲気下、適当なラジカル重合開始剤(例えばアゾビスイソブチロニトリル)を加えて50〜70℃で0.5〜24時間加熱攪拌することにより製造される。
【0055】
付加重合の場合、J.P.マチュウ(J. P. Mathew)らの方法(マクロモレキュールス(Macromolecules)、29巻、2755−2763頁(1996年))に準じ、パラジウム化合物(例えば、{(η3−allyl)Pd(BF4)}、{(η3−allyl)Pd(SbF6)}、[Pd(CH3CN)4][BF4]2等)を触媒として用いたり、T.チバ(T. Chiba)らの方法(非特許文献2)に準じ、ニッケル化合物[ビス(ペンタフルオロフェニル)ニッケル トルエン錯体]などを触媒として用いたりして製造することもできる。
【0056】
開環メタセシス重合の場合、メタセシス触媒[例えば、W(タングステン)、Mo(モリブデン)、Re(レニウム)などの遷移金属のハロゲン化物(例えば、WCl6、MoCl5、ReCl3等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。)]等を用いて開環重合させ、さらにパラジウム等の貴金属触媒を用いて水素化することにより合成される。
【0057】
なお、重合体の重量平均分子量としては、2,000〜200,000が好ましく、4,000〜100,000がより好ましい。
【0058】
以上説明した重合体と、露光により酸を発生する光酸発生剤とを少なくとも混合することにより、化学増幅型レジスト組成物を調製する。
【0059】
また本発明に用いる光酸発生剤は、130〜190nmの範囲の光照射により酸を発生する光酸発生剤であることが望ましく、本発明における重合体などとの混合物が有機溶媒に十分に溶解し、かつその溶液を用いて、スピンコートなどの製膜法で均一な塗布膜が形成可能なものであれば特に制限されない。また、単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。
【0060】
使用可能な光酸発生剤の例としては、例えばトリアリールスルホニウム塩誘導体、ジアリールヨードニウム塩誘導体、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩誘導体、ニトロベンジルスルホナート誘導体、N−ヒドロキシスクシイミドのスルホン酸エステル誘導体等が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
【0061】
光酸発生剤の含有率は、化学増幅型レジスト組成物の十分な感度を実現し、良好なパターン形成を可能とする観点から、重合体及び光酸発生剤の総和に対して0.2質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましい。一方、均一な塗布膜の形成を実現し、現像後の残渣(スカム)を抑制する観点から、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
【0062】
なお、必要に応じて、化学増幅型レジスト組成物を調製する際に、適当な溶剤を用いる。溶剤としては、重合体及び光酸発生剤からなる成分が充分に溶解し、かつその溶液がスピンコート法などの方法で均一な塗布膜が形成可能な有機溶媒であれば特に制限されない。また、単独でも2種類以上を混合して用いても良い。
【0063】
具体的には、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、酢酸2−メトキシブチル、酢酸2−エトキシエチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、N−メチル−2−ピロリジノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノール、メチルエチルケトン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられるが、もちろんこれらだけに限定されるものではない。
【0064】
更に、重合体、光酸発生剤および溶剤に加え、必要に応じて溶解阻止剤、有機塩基、界面活性剤、色素、安定剤、塗布性改良剤、染料などの他の成分を添加して、化学増幅レジストを調製することもできる。
【0065】
以上のようにして得られた化学増幅型レジストを被加工基板上に塗布し、130〜190nmの波長の光で露光し、必要により加熱後、現像を行うことによりパターン形成することができる。
【0066】
なお、露光の光は、F2エキシマレーザ光であることが好ましい。
【0067】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは、本発明を何ら限定するものではない。
【0068】
実施例1
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物A(下記構造式参照)の合成
【0069】
【化34】
【0070】
リチウムジイソプロピルアミドを2mol/Lの濃度にエチルベンゼン/THF/ヘプタンの混合溶剤に溶かした溶液(以下、LDA溶液と略す)100mlに、アルゴン雰囲気下、−78℃で酢酸t−ブチル20.88gを徐々に滴下する。−78℃で1時間攪拌した後、ヘキサフルオロアセトン(ヘキサフルオロアセトン水和物66gと濃硫酸100mlから発生させる)を吹き込み、さらに30分攪拌した。その後、10%塩酸で溶液を酸性にし、有機層をジエチルエーテル200mlで抽出した。ジエチルエーテル層を食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を減圧蒸留(38−40℃/0.7mmHg)して、3,3−ビス(トリフルオロメチル)−3−ヒドロキシプロピロン酸t−ブチル35gを得た。
【0071】
得られた3,3−ビス(トリフルオロメチル)−3−ヒドロキシプロピロン酸t−ブチル42g、臭化アリル36g、18−クラウン−6 11.79gおよび炭酸カリウム22.62gを乾燥アセトニトリル300ml中に加え、加熱還流させた。7時間後、固体を濾別し、濾液をエバポレータで濃縮した。得られた残渣を減圧蒸留(58−59℃/2mmHg)して、3−アリルオキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)プロピロン酸t−ブチル30gを得た。
【0072】
この3−アリルオキシ−3,3−ビス(トリフルオロメチル)プロピロン酸t−ブチル60g、シクロペンタジエン24.7g、ヒドロキノン0.219gをオートクレーブ中に入れ、175℃で15時間加熱攪拌した。放冷後反応混合物を減圧蒸留し、81−83℃/0.25mmHgで得られた留分をさらにシリカゲルカラムで分離精製(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=40/1)して、化合物A4.3gを得た(無色液体、収率6%)。
【0073】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.48−0.52と1.3−1.5(3H,m)、1.46(9H,s)、1.8−1.86(1H,m)、2.3−2.34(1H,m)、2.77−3.0(4H,m)、3.3−3.95(2H,m)、5.94−6.17(2H,m)。
【0074】
IR(KBr):2979,2872(νC−H)、1741(νC=O)、1277、1220、1157cm−1。
【0075】
実施例2
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3が水素原子、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物B(下記構造式参照)の合成
【0076】
【化35】
【0077】
実施例1で得られた化合物A1gを乾燥塩化メチレン10mlに溶解し、そこにトリフルオロ酢酸を数滴加え、室温で一晩攪拌した。その中にジエチルエーテルを加えた後、食塩水で洗浄し、有機溶液相を硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムで分離精製(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=2/1)して、化合物B0.3gを得た(収率35%)。
【0078】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.44−0.55と1.3−1.52(3H,m)、1.81−1.88(1H,m)、2.2−2.36(1H,m)、2.8−3.1(4H,m)、3.3−3.92(2H,m)、5.92−6.18(2H,m)、10−12(1H,br)。
【0079】
実施例3
一般式(1)において、R1がトリフルオロメチル基、R2がメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物C(下記構造式参照)の合成
【0080】
【化36】
【0081】
実施例1において、ヘキサフルオロアセトンガスを吹き込む代わりにトリフルオロアセトン30gを加えること以外実施例1と同様にして、化合物C4.8gを得た(無色液体、トータル収率8%)。
【0082】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.45−0.5と1.3−1.5(3H,m)、1.44(9H,s)、1.65(3H,s)、1.81−1.85(1H,m)、2.3−2.34(1H,m)、2.7−2.98(4H,m)、3.2−3.8(2H,m)、5.9−6.1(2H,m)。
【0083】
実施例4
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がエチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である化合物D(下記構造式参照)の合成
【0084】
【化37】
【0085】
実施例1において、酢酸t−ブチル20.88gの代わりに酢酸エチル15.9gを用いること以外は実施例1と同様にして、化合物D4.6gを得た(無色液体、トータル収率7%)。
【0086】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.4−0.5と1.3−1.5(3H,m)、1.24(3H,t)、1.8−1.84(1H,m)、2.3−2.35(1H,m)、2.7−3.1(4H,m)、3.3−3.92(2H,m)、4.06(2H,q)、5.9−6.15(2H,m)。
【0087】
実施例5
一般式(1)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1、A2が水素原子、Xがメチレン基、mが1である化合物E(下記構造式参照)の合成
【0088】
【化38】
【0089】
実施例1で得られた化合物A10g、ジシクロペンタジエン6.8gおよびヒドロキノン0.1gを170−180℃で15時間加熱攪拌した。放冷後、未反応のジシクロペンタジエンを減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムで分離精製(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)して、化合物E2.3gを得た(収率20%)
【0090】
1H−NMR(δ(CDCl3)):0.4−3.15(24H,m)、3.35−3.96(2H,m)、5.9−6.05(2H,m)。
【0091】
実施例6
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、mが0である構造単位F(下記構造式参照)100モル%である重合体PAの合成
【0092】
【化39】
【0093】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.0188gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.0354gを塩化メチレン1.5mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A1gと1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.011gを塩化メチレン1mlに溶解した溶液に加えた。室温で72時間撹拌した後、溶液をメタノール30mlに加え、析出した樹脂を濾別することにより、重合体PA0.22gを得た(収率22%)。この重合体PAの重量平均分子量(Mw)は9800(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は1.95であった。
【0094】
実施例7
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F30モル%と、一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G(下記構造式参照)70モル%とからなる重合体PBの合成
【0095】
【化40】
【0096】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.283gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.531gを塩化メチレン8mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A3g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン4.94gおよび1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.166gを塩化メチレン10mlに溶解した溶液に加えた。室温で48時間撹拌した後、溶液をヘキサン300mlに加え、析出した樹脂を濾別する。次に樹脂をジエチルエーテル200mlに溶解し、水で数回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した後、ジエチルエーテルを減圧下留去し、残渣を少量の塩化メチレンに再溶解し、それをヘキサン200mlに再沈することで重合体PB4.18gを得た(収率53%)。この重合体PBの重量平均分子量(Mw)は11000(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は1.88であった。
【0097】
実施例8
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F30モル%、一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位H(下記構造式参照)20モル%及び一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G50モル%とからなる重合体PCの合成
【0098】
【化41】
【0099】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.283gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.531gを塩化メチレン8mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A3g、実施例2で得た化合物B1.71g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン3.53gおよび1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.166gを塩化メチレン10mlに溶解した溶液に加える。室温で48時間撹拌した後、溶液をヘキサン300mlに加え、析出した樹脂を濾別する。次に樹脂をジエチルエーテル200mlに溶解し、水で数回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥後、ジエチルエーテルを減圧下留去し、残渣を少量の塩化メチレンに再溶解し、それをヘキサン200mlに再沈することで重合体PC3.96gを得た(収率48%)。この重合体PCの重量平均分子量(Mw)は9600(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は1.97であった。
【0100】
実施例9
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F20モル%、一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G13モル%および一般式(4)において、R7、R8が水素原子、R9がトリフルオロメチル基、R10がメチル基である構造単位I(下記構造式参照)67モル%とからなる重合体PDの合成
【0101】
【化42】
【0102】
実施例1で得た化合物A1g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン0.46gおよび2−(トリフルオロメチル)アクリル酸メチル1.33gを乾燥THF2mlに溶解し、次いで2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.017gを加え、アルゴン雰囲気下で20時間加熱還流させた。放冷後、ヘキサン100mlに加え、析出した樹脂を濾別することで重合体PD1.05gを得た(収率38%)。この重合体PDの重量平均分子量(Mw)は10200(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は2.01であった。
【0103】
実施例10
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F33モル%と、一般式(4)においてR7、R8が水素原子、R9がトリフルオロメチル基、R10がメチル基である構造単位I47モル%と、一般式(4)においてR7、R8が水素原子、R9がトリフルオロメチル基、R10がt−ブチル基である構造単位J(下記構造式参照)20モル%とからなる重合体PEの合成
【0104】
【化43】
【0105】
実施例9において、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネンに代えて2−(トリフルオロメチル)アクリル酸t−ブチル0.31gを用いること以外は実施例9と同様にして、重合体PE1.1gを得た(収率42%)。重合体PEの重量平均分子量(Mw)は11600(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は2.12であった。
【0106】
実施例11
一般式(2)において、R1、R2がトリフルオロメチル基、R3がt−ブチル基、R4、R5、R6が水素原子、Z1が−CH2O−、Z2がメチレン基、A1が水素原子、Xがメチレン基、m=0である構造単位F15モル%、一般式(6)において、R12が水素原子である構造単位G70モル%および一般式(9)において、R13、R14が水素原子、R15がトリフルオロメチル基、R16がt−ブトキシカルボニル基である構造単位K(下記構造式参照)15モル%からなる重合体PFの合成
【0107】
【化44】
【0108】
ジ−μ−クロロビス[(η3−アリル)パラジウム(II)]0.377gとヘキサフルオロアンチモン酸銀0.707gを塩化メチレン10mlに溶解し、室温で撹拌した。30分後、反応混合物を濾過した。得られた濾液を実施例1で得た化合物A2g、5−(2−トリフルオロメチル−3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシプロピル)−2−ノルボルネン4.71g、3−トリフルオロメチル−3−t−ブトキシカルボニルトリシクロ[4.2.1.02,4]−7−ノネン1.48gおよび1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン0.221gを塩化メチレン13mlに溶解した溶液に加える。室温で48時間撹拌した後、溶液をヘキサン400mlに加え、析出した樹脂を濾別する。次に樹脂をジエチルエーテル200mlに溶解し、水で数回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、ジエチルエーテルを減圧下留去した。残渣を少量の塩化メチレンに再溶解し、それをヘキサン300mlに再沈することで重合体PF3.6gを得た(収率44%)。この重合体PFの重量平均分子量(Mw)は10700(ポリスチレン換算)、分散度(Mw/Mn)は2.04であった。
【0109】
実施例12(重合体の透明性の評価)
実施例6で得た重合体PA0.08gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.45gに溶解し、フィルターで濾過した。得られた濾過液をフッ化カルシウム板上にスピンコート塗布し、110℃、120秒間ホットプレート上でベーキングを行い、膜厚0.1μmの薄膜を形成した。この薄膜について、真空紫外分光光度計(日本分光製VUV−201)を用いてF2エキシマレーザ光の中心波長である157nmにおける透過率を測定した。同様にして、実施例7、実施例9、実施例10、実施例11で得た樹脂についても測定した。また比較としてKrFレジスト用樹脂であるポリ(p−ヒドロキシスチレン)の透過率も測定した。これらの透過率の測定結果を表1に示す。また、実施例6で得た重合体PAの薄膜(厚み0.1μm)の透過率曲線を図1に示す。
【0110】
【表1】
【0111】
この結果から、本発明の重合体は、157nmの光に対して高い透明性を示すことが確認できた。
【0112】
実施例13(本発明の重合体を用いたレジストの露光実験)
(a)実施例7で得た重合体PB1.5gおよび(b)光酸発生剤(トリフェニルスルホニウムノナフレート)0.06gを(c)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10gに溶解し、0.2μmのテフロンフィルターを用いて濾過し、レジスト溶液を調製した。4インチシリコン基板上に、上記レジスト溶液をスピンコート塗布し、110℃2分間ホットプレート上でベークし、膜厚0.1μmの薄膜を形成した。そしてF2エキシマレーザを用いて、5mm角の露光面積で露光した。その後すぐさま130℃、60秒間ホットプレ−ト上でベークし、液温23℃の2.38%TMAH((CH3)4NOH)水溶液で60秒間浸漬法による現像を行い、続けて60秒間純水でリンス処理をした。そして露光量とレジストの残存膜厚の関係を調べた結果、露光量16mJ/cm2の時レジスト膜厚が0となり、ポジ型レジストとしての挙動を示した。
【0113】
実施例9で得た重合体PDおよび実施例10で得た重合体PEについてもレジスト膜厚0になる露光量を評価した。レジスト膜厚が0になる露光量は実施例9で得た重合体PDでは14mJ/cm2、また実施例10で得た重合体PEでは21mJ/cm2となり、ポジ型レジストとしての挙動を示した。
【0114】
実施例14(本発明の樹脂を用いたレジストのパターニング実験)
(a)実施例7で得た重合体PB1.5gおよび(b)光酸発生剤(トリフェニルスルホニウムノナフレート)0.06gを(c)プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート9gに溶解し、0.2μmのテフロンフィルターを用いて濾過し、レジスト溶液を調製した。有機反射防止膜を0.1μm厚に塗布した8インチシリコン基板上に、上記レジスト溶液をスピンコート塗布し、130℃1分間ホットプレート上でベークし、膜厚0.3μmの薄膜を形成した。そしてArF縮小露光装置(ニコン製、NA=0.6)を用いてパターン露光した。その後、直ちに135℃、60秒間ホットプレート上でベークし、液温23℃の2.38%TMAH水溶液で60秒間浸漬法による現像を行い、続けて60秒間純水でリンス処理をした。その結果、レジスト膜の露光部分のみが現像液に溶解除去され、ポジ型のパターンが得られた。
【0115】
実施例9で得た重合体PDおよび実施例10で得た重合体PEについても同様の評価をした。表2に感度、および解像度の結果を示す。
【0116】
【表2】
【0117】
以上の結果から、本発明の重合体を用いたレジストは優れた解像特性を有することが分かった。
【0118】
(基板密着性の評価)
上記でパターニングをした基板をSEM(走査電子顕微鏡)により観察した結果、パターン剥がれなどは観測されず、十分な基板密着性を有することが確認できた。
【0119】
実施例15(エッチング耐性の評価)
実施例7で得た重合体PB2gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10gに溶解し、次いでフィルターを用いて濾過した。次に、3インチシリコン基板上にスピンコート塗布し、90℃、60秒間ホットプレート上でベーキングを行い、膜厚0.7μmの薄膜を形成した。得られた膜を日電アネルバ製DEM451リアクティブイオンエッチング(RIE)装置を用いてCF4ガスに対するエッチング速度を測定した(エッチング条件;Power:100W、圧力:5Pa、ガス流量:30sccm)。
【0120】
実施例9で得た重合体PDおよび実施例10で得た重合体PEについてもエッチング速度を測定した。また、比較としてKrFレジストのベース樹脂として使用されているポリ(p−ヒドロキシスチレン)、および分子構造に脂環式炭化水素基も持たない樹脂であるポリ(メチルメタクリレート)も測定した。
【0121】
これらの測定結果を、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)のエッチング速度を1として規格化し、表3に示す。
【0122】
【表3】
【0123】
以上の結果から、本発明で用いた樹脂はCF4ガスに対するエッチング速度が遅く、ドライエッチング耐性に優れていることが示された。
【0124】
【発明の効果】
以上に説明したことから明らかなように、本発明の化合物を単量体とする重合体は、F2エキシマレーザ用化学増幅型レジストとして、透明性、基板密着性、およびドライエッチング耐性に優れており、本発明の重合体を用いることで、半導体素子製造に必要な微細パターン形成が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例6で得られた重合体PAの薄膜(厚み0.1μm)の透過率曲線である。
Claims (9)
- 下記一般式(1)で表されるフッ素含有脂環式不飽和化合物。
- 請求項1に記載の化合物を少なくとも1種含む高分子前駆体を重合して得られる重合体。
- 下記一般式(2)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位、または下記一般式(3)で表されるフッ素含有脂環式構造を有する繰返し構造単位のいずれか一種以上を含む請求項2に記載の重合体。
- 更に、下記一般式(4)〜(12)で表される構造単位のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項2または3に記載の重合体。
- 前記一般式(2)あるいは(3)で表される構造単位が共重合体中に占める割合が、5〜90モル%である請求項2〜4の何れか1項に記載の重合体。
- 重量平均分子量が2,000〜200,000である請求項2〜5の何れか1項に記載の重合体。
- 少なくとも、請求項2〜6の何れか1項に記載の重合体と、露光により酸を発生する光酸発生剤とを含んでなり、重合体および光酸発生剤の和に対する光酸発生剤の割合が0.2〜30質量%である化学増幅レジスト組成物。
- 少なくとも請求項7に記載の化学増幅レジスト組成物を被加工基板上に塗布する工程、塗布されたレジスト組成物皮膜を130〜190nmの波長の光で露光する工程および露光後の皮膜の現像を行う工程を含むパターン形成方法。
- 露光光が、F2エキシマレーザ光である請求項8に記載のパターン形成方法。
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