JP2004175083A - ボールペン - Google Patents

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JP2004175083A JP2002378145A JP2002378145A JP2004175083A JP 2004175083 A JP2004175083 A JP 2004175083A JP 2002378145 A JP2002378145 A JP 2002378145A JP 2002378145 A JP2002378145 A JP 2002378145A JP 2004175083 A JP2004175083 A JP 2004175083A
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元 小笠原
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Abstract

【課題】インキ非吸収面に筆記でき、筆跡が厚塗りでき、また、濃度、密着性が良く、長時間使用しても筆跡幅が変化しない筆記具を提供すること。
【解決手段】先端にボールペンチップを備えるインキ収容管にインキと、このインキの後端界面に接触してインキ逆流防止体が収容され、加圧手段によってインキ収容管内を加圧し、強制的にインキを押圧してボールペンチップ内に供給するボールペンにおいて、前記インキ粘度が50〜2000mPa・sであることを特徴とするボールペン。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス面や金属面などのようなインキ非吸収面になめらかに筆記ができ、鮮明な筆跡が得られるボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から油性マーカーなどのガラス面や金属面などのインキ非吸収面に筆記できる筆記具はあったが、それらの構造はインキを貯蔵する部分に中綿などのインキ吸蔵体を設け、インキ吸蔵体から所望によりインキ誘導芯を経由して繊維束状のペン先を接続し、インキを吐出、筆記をする構造を有するいわゆる中綿式の筆記具であった。このような筆記具に使用するインキとしては、インキ吸蔵体や繊維束状の部材を使用しているため、インキ粘度に制約があり、高くとも10mPa・s程度の低粘度のインキでなければインキが追従できないものである(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−161227号公報(第1頁第29行〜39行)
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
上記のような筆記具ではインキを低粘度に調整するために定着剤等の固形分の配合量に制限があり、多く配合することができず、濃い筆跡を得ることが困難であり、また、ガラス面や金属面などの平滑なインキ非吸収面に対する定着性の面でも劣ったものであった。また、ペン先として繊維束状の部材を使用していることから、長時間使用するとペン先が広がってしまい筆跡が太くなり、細い筆記線を得ることが困難となってしまうという問題がある。
【0005】
金属製のボールを筆記部材として回転自在にボールホルダーの先端開口より一部突出して抱持したボールペンチップを供える、所謂ボールペンでは、材質が金属製であるので、長期間の使用や大きな筆圧によっても上述のような問題は起こりえないが、ボールペンは筆記するときの紙面等被筆記面とのボールとの摩擦抵抗力によってボールを回転させ、被筆記面に対してインキを供給し得るものであり、ガラス面や金属面などの平滑な非インキ吸収面ではボールとの摩擦抵抗が極めて小さいか全くないためボールが回転せずインキが被筆記面に供給されなく筆跡を形成できない問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑み、平滑な非インキ吸収面にもインキ吸収面と同様に筆記でき、筆跡が厚塗りでき、また、濃度、密着性が良く、長時間使用しても筆跡幅が変化しない筆記具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、先端にボールペンチップを備えるインキ収容管にインキと、このインキの後端界面に接触してインキ逆流防止体が収容され、加圧手段によってインキ収容管内を加圧し、強制的にインキを押圧してボールペンチップ内に供給するボールペンにおいて、前記インキ粘度が50〜2000mPa・sであることを特徴とするボールペンを要旨とする。
【0008】
以下、詳細に説明する。
ボールペンチップとしては、筆記部材として、ルビーやタングステンカーバイト、超硬などの材質によるボールを用いることができる。ボールの表面状態や寸法は、使用するインキの吐出量を確保する条件さえ満たせば問題なく使用できる。
【0009】
インキ収容管は、インキ残量を確認できるよう透明、または半透明のものが好ましく用いられ、例えばポリエチレンやポリプロピレンのものが使用できる。インキやガスが透過しないことが好ましいので、ポリプロピレンが好適に使用される。また、必要に応じてインキ収容管は真鍮等の金属のものを使用することもできる。更に必要に応じて、収容管の内部にはシリコン系やフッ素系の撥水・撥油剤を塗布することもできる。
【0010】
インキは筆跡となるものであり、全体のインキ物性として50〜2000mPa・s(E型粘度計、BLロータ、1rpm、25℃)であることが必要である。この範囲より下回ると筆跡に滲みを生じ良好な筆跡が得られにくくなり、上回るとインキ追従性が悪くなる傾向が好ましくない。
【0011】
揮発性溶剤は、溶剤として使用するものであり、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ノルマルペンタノール、イソペンタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の1種もしくは2種以上混合して用いることができる。
【0012】
樹脂は、溶剤に対して十分溶解可能なものであればよく、例えば、エスレックB BL1(積水化学工業(株))、デンカブチラール2000−L、同3000−2(電気化学(株))などのポリビニルブチラール樹脂、ケトンレジンK−90(荒川化学工業(株))、ハロン110H(本州化学(株))ハイラック110H(日立化成(株))、ラロパールK80(BASFジャパン(株))などのケトン樹脂、ラロパールA80、同A101(BASFジャパン(株))などのアルデヒド樹脂、スプラパールAP−20、AP−30(BASFジャパン(株))などのスチレン系樹脂、ガムロジンWW(荒川化学(株))、ハリエスターMSR−4(播磨化学(株))などのロジン樹脂、マルキード31、同32、同33、同34(荒川化学(株))などのロジン変性マレイン酸樹脂、ヒタノール1501(日立化成(株))などのアルキルフェノール樹脂、YP−90、YP−90L、YP−90LL(ヤスハラケミカル(株))などのテルペンフェノール樹脂等の1種もしくは2種以上混合して用いることができ、インキ全量に対して5〜45重量部が好ましい。
【0013】
着色剤としては染料、顔料とも特に限定なく使用可能であるが、その具体例を挙げると染料としては、C.I.Solvent Yellow2、同6、同14、同15、同16、同19、同21、同33、同56、同61、同80、C.I.Solvent Orange1、同2、同5、同6、同14、同37、同40、同44、同45、C.I.Solvent Red1、同3、同8、同23、同24、同25、同27、同30、同49、同81、同82、同83、同84、同100、同109、同121、C.I.Disperse Red9、C.I.Solvent Violet8、同13、同14、同21、同27、C.I.Disperse Violet1、C.I.Solvent Blue2、同11、同12、同25、同35、同36、同55、同73、C.I.Solvent Green3、C.I.Solvent Brown3、同5、同20、同37、C.I.Solvent Black3、同5、同7、同22、同23、C.I.Acid Black123等が例示できる。
【0014】
顔料としては、C.I.Pigment Yellow1、同2、同3、同5、同12、同13、同14、同15、同17、同24、同31、同34、同37、同42、同53、同55、同81、同83、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同138、同139、同153、同166、同167、同173、C.I.Pigment Orange1、同5、同10、同13、同16、同17、同22、同24、同36、同40、同43、C.I.Pigment Red1、同2、同3、同4、同5、同7、同9、同12、同17、同22、同23、同37、同38、同41、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同49、同49:1、同50、同50:1、同51、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同81、同83、同88、同101、同108、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同184、同185、同190、同194、同206、同207、同209、同214、同216、同245、C.I.Pigment Violet1、同2、同3、同13、同19、同23、同27、同33、同36、同37、同38、同50、C.I.Pigment Blue1、同2、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同16、同17、同17:1、同18、同21、同22、同25、同27、同29、同60、同66、C.I.Pigment Green2、同7、同8、同10、同36、同37、C.I.Pigment Brown1、同2、同5、同25、同26、C.I.Pigment Black1、同7、C.I.Pigment White4、同6、同18、同21等が挙げられるが、ここに挙げたものに限らず溶剤に溶解するものであれば使用可能である。また、これらの着色剤は1種もしくは2種以上混合して用いることができ、インキ全量に対して1〜10重量部が好ましい。
【0015】
この他、インキに対する添加剤として、脂肪酸塩類、高級アルコール硫酸エステル塩類、脂肪酸硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン界面活性剤、デカグリセリン脂肪酸エステル、ヘキサグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの非イオン系界面活性剤等を適宜使用できる。
【0016】
本発明に用いる着色顔料は、生顔料のまま用いることも可能であるが、配合の簡便さ、作成したインキの経時安定性などを考慮した場合、あらかじめ加工顔料の形で市販されているものを用いることが好ましい。
【0017】
インキ逆流防止体は、インキ漏れ防止及びインキの中の揮発性溶剤の蒸発防止のために用いるものであって、揮発性溶剤に対する透過を抑制する不揮発性溶剤あるいは難揮発性溶剤を基材とするものである。基材として使用される不揮発性溶剤あるいは難揮発性溶剤としては、ポリブテン、流動パラフィン、スピンドル油、塩素化パラフィン、αオレフィンオリゴマー、エチレンαオレフィン等が挙げられる。上記基材単独では粘度が低い場合、増粘剤やゲル化剤を併用して粘度を調製することが必要である。増粘剤やゲル化剤としては、アエロジル(日本アエロジル)などの微粒子シリカ、ディスパロン305(楠本化成)などのひまし油系のもの、ソロイド(三晶)などのセルロース系のもの、レオパール(千葉製粉)などのデキストリン系のもの、更に金属石鹸類、ベントナイト等が挙げられる。尚、インキ逆流防止体の粘度は10000〜200000mPa・s(E型粘度計、STロータ、1rpm、25℃)が好ましい。
【0018】
【作用】
本発明の筆記具は、加圧手段を用いて50〜2000mPa・s(E型粘度計、BLロータ、1rpm、25℃)のインキを吐出させるものであり、筆跡の高い密着性と高隠蔽性を得、平滑な被吸収面に良好な筆跡を得ることができるものである。また、ボールペンであることにより硬質な被筆記面に対してもペン先が摩耗や潰れなどし難く、最後まで一定の筆跡巾を得ることができるものである。
【0019】
【実施例】
以下、実施例により更に詳細に説明する。
軸本体の後方に加圧手段有している機構を図1に示し説明する。
軸本体1は、前軸2と後軸3とから構成されており、それらは螺合によって着脱自在に連結されている。前記前軸2の内部には、液体4が直接収容されている。即ち、前軸2自体が、液体4の収容部となっている。
また、前記前軸2の前端部分には、先細りの先部5が形成されていて、その先部5の前端にはボールペンチップ6が圧入・固定されている。そして、そのボールペンチップ6の前端には、ボール7が回転自在に取り付けられているが、コイルスプリングなどの弾撥部材8によって、常に、前方に付勢されており、常時は、ボールペンチップ6の先端開口部を塞いでいる。そして、ボールペンチップ6のボール7を塗布面などに当接させると、その当接力によってボール7が後退し、前記先端開口部が解放されることで、前軸2内の液体が吐出する。ちなみに、前記弾撥部材8の後端部は、前軸2の前方内面に形成されたリブ9のほぼ中央部に当接・座している。液体の流通性を良くするために、十分な流通路を確保しているのである。
【0020】
前記液体4の後端界面部分には、前軸2の後部からのインキ4の流出を防止するインキ逆流防止体10が層状に配置されており、その逆流防止体10には合成樹脂製のフロート11が浸漬している。このフロート11は、収容されている液体4や逆流防止体10の粘度が比較的高い場合や、リフィル2の内径が比較的小さい場合にも、必ずしも必要なものではない。さらに、フロート11を前軸2にある程度の圧入力で内接させた場合や、内容液の界面張力や粘度によっては、フロート11が栓の役割を果たすことができ、逆流防止体も必ずしも必要なものではない。尚、後述もするが、これら逆流防止体10やフロート11は、ボールペンチップからの液体の吐出によって体積が減少するに伴って液界面と共に前進するものである。
符号12は、前軸2の先端に着脱自在に取り付けられたキャップであって、そのキャップ12には、クリップ13が一体成形されているが、別部材で構成し、圧入などの手段によって前記キャップに固定しても良い。
【0021】
前記後軸3の後部内側には、コイルスプリングなどの弾撥部材14によって後方に付勢されたピストン部材15が摺動自在に配置されているが、実質的には、ピストン部材15の中間部に圧入された弾性部材からなるOリング16が、前記後軸3の内面との摺動部となっているが、Oリング16に変え、ピストン部材15の外周面に周状突起などを一体形成しても良い。
また、前記ピストン部材15の後部には、押圧部17が一体形成されており、前記後軸3の後端部から突出させているが、ピストン部材と押圧部とを別部材で形成し、圧入などの手段によって固定しても良い。
さらに、前記後軸3の後部内面には、縦溝18が形成されており、常態(押圧部材17の最後退位置)においては、前記ピストン部材15のOリング16が前記縦溝18の中間部に位置している。つまり、常態においては、その縦溝18によって、後軸3の内部と外部とが連通した状態になっている。尚、前記後軸3の後部には、スリット19が対向した位置に形成されており、そのスリット19に嵌り込む弾性突起20が前記ピストン部材15の外面に形成されている。そして、こられが嵌り込み、係合することによって、ピストン部材15の後軸3からの飛び出しが防止されている。符号21は、押圧操作の際、ピストン部材15の過剰な没入を阻止する円周状の鍔部である。
【0022】
また、前記後軸3の中間部であって、前記前軸2の後部には、ゴム状弾性体からなる弁機構22が配置されている。その弁機構22は、縮径された底部23を有する筒状体24であるが、底部23にはスリット25が形成されている。そして、筒状体24の後部外面には、鍔部26が形成されており、前記後軸3の内面に形成された周状段部に当接しているが、前記ピストン部材15付勢する弾撥部材14の端部によって固定リング27を介して前記周状段部に押し付けられ、前記後軸3に対して固定された状態になっている。
この弁機構22は、順次縮径する筒状体24を形成することによって、その筒状体24の方向からの圧力に対しては、前記スリット25が拡開し易く、逆の方向からの圧力に対しては、拡開しにくい構造となっている。つまり、圧力の受ける部分の面積を小さくすることによって、変形しにくくしているのである。
尚、この弁機構22を後軸3の中間部に配置することによって、後軸3内は、2つの室が形成されるが、弁機構22の後方に形成される室を加圧室28と称し、前方に形成される室を圧力保持室29と称する。
【0023】
前記ゴム状弾性体から形成される弁機構22の材質としては、ニトリルゴムやスチンブタジエンラバー、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴムなどが挙げられる。
さらに、前記前軸2の材質としては、ステンレスや真鍮などの金属材質、ポリブチレンテレフタレートやフッ素、ナイロンなどの樹脂材質、あるいは、そのナイロンの表面にアルミ蒸着や酸化珪素蒸着を施したもの、樹脂中にアルミ粉末やガラス粉末などを混入させたものなどが挙げられる。
【0024】
次に、動作について説明する。押圧部17を弾撥部材14の弾撥力に抗して押圧すると、ピストン部材15がスリット19に案内されながら直線的に前進する。
また、ピストン部材15の前進移動過程で、Oリング16が縦溝18を通過するが、この時から加圧室28の加圧が開始される。そして、その加圧室28の圧力がある程度高まると、弁機構22のスリット25が拡開し、加圧された空気が圧力保持室29内へと移動する。この移動により、圧力保持室29の圧力も高まり、その結果、フロート11が逆流防止体10と共に前進し、液体4が加圧された状態となる。即ち、空気が液体に接触した状態でその液体が加圧されるのではなく、フロートや逆流防止体が液体に接触した状態で、その液体を加圧するのである。
【0025】
ここで、前記押圧部17の押圧操作を解除すると、ピストン部材15が復帰するが、この復帰過程で、ピストン部材15のOリング16が、前記後軸3の縦溝18に達すると、加圧室28と外部とが連通されるため、新たな空気が前記加圧室28内に入り込み、その加圧室28内の減圧状態が解消される。
このように、本例においては、ピストン部材を一定量前進(後退)させることができるため、圧力保持室内に加える圧力も、一定量ごと加圧することができる。
また、弁機構22を変形可能なゴム状弾性体から構成しているため、過大な圧力を圧力保持室29に付与させてしまったときには、ピストン部材の復帰後、弁部材22のスリット25が拡開し、余分な圧力を加圧室28に戻すと共に、縦溝18から排出されるようになっている。
【0026】
ここで、前記液体4を使い切ってしまった場合には、前記前軸2を後軸3に対して相対的に回転させ、前軸2と後軸3とを分離する。そして、液体が補充された新たな前軸2を後軸3に螺合・連結する。この時、誤ってチップホルダー6を弁機構22に突き刺そうとしても、カバー部34の貫通孔33がチップホルダー6より小径に形成されているため、弁機構22に達することはなく、もって、弁機構を傷つけることもない。また、交換の際に、後軸3を落下させてしまっても、弁機構22はカバー部32に保護されているため、これ又、傷などが付いてしまうようなことがない。
【0027】
次に、本発明において、圧縮気体を容器内に密封することによりインキを加圧する構造のボールペンを示したものを図2に示し説明する。真鍮などの金属製の軸本体1の小径に加工した先端にボールペンチップ6が固定されており、後端には合成樹脂製の尾栓30が圧入固定されている。内部には液4とその界面に逆流防止体10が層状に配置されている。軸等1内に液、次いで逆流防止体10を充填し遠心処理などして液をボールペンチップ側に十分に移動させてから、例えば逆流防止体や液と非反応性の高圧ガスを充填した室内で尾栓30を装着するなどして該ガス31を加圧状態で封入している。
ガスの加圧程度は、このガスを充填した室内のガス圧力を調節して、種々の圧力にて圧縮ガスが封入された筆記具を作ることができる。
【0028】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ1となした。このインキの粘度は120mPa・sであった。上記インキ1を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例1とし、▲1▼4kPa加圧状態、▲2▼40kPa加圧状態、▲3▼90kPa加圧状態で筆記した。
【0029】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ2となした。このインキの粘度は60mPa・sであった。上記インキ2を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例2とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0030】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ3となした。このインキの粘度は500mPa・sであった。上記インキ3を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例3とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0031】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ4となした。このインキの粘度は1200mPa・sであった。上記インキ4を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例4とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0032】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ5となした。このインキの粘度は1800mPa・sであった。上記インキ5を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例5とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0033】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ6となした。このインキの粘度は120mPa・sであった。上記インキ6を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例6とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0034】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ7となした。このインキの粘度は120mPa・sであった。上記インキ7を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例7とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0035】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ8となした。このインキの粘度は120mPa・sであった。上記インキ8を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例8とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0036】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合してインキ9となした。このインキの粘度は500mPa・sであった。上記インキ9を図1に示した筆記具に詰めたものを実施例9とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0037】
上記インキ1を、図2に示したようなガスを封入した金属リフィルに詰めたものを実施例10とし、▲1▼4kPa加圧状態、▲2▼40kPa加圧状態、▲3▼90kPa加圧状態で筆記した。
【0038】
上記インキ2を、図2に示したようなガスを封入した金属リフィルに詰めたものを実施例11とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0039】
上記インキ3を、図2に示したようなガスを封入した金属リフィルに詰めたものを実施例12とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0040】
上記インキ4を、図2に示したようなガスを封入した金属リフィルに詰めたものを実施例13とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0041】
上記インキ5を、図2に示したようなガスを封入した金属リフィルに詰めたものを実施例14とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0042】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合して比較インキ1となした。このインキの粘度は10mPa・sであった。上記比較インキ1を図1に示した筆記具に詰めたものを比較例1とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0043】
Figure 2004175083
上記成分を、攪拌混合して比較インキ2となした。このインキの粘度は2200mPa・sであった。上記比較インキ2を図1に示した筆記具に詰めたものを比較例2とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0044】
上記比較インキ1を、図2に示したようなガスを封入した金属リフィルに詰めたものを比較例3とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0045】
上記比較インキ2を、図2に示したようなガスを封入した金属リフィルに詰めたものを比較例4とし、40kPa加圧状態で筆記した。
【0046】
上記インキ1を従来の油性ボールペンの構造(BK101、ぺんてる(株)製)に充填したものを比較例5とした。
【0047】
上記インキ1を従来の繊維芯からなる油性マーキングペンの構造(N50、ぺんてる(株)製)に充填たものを比較例6とした。
【0048】
逆流防止体
ポリブテン3N(日本油脂(株)製) 80重量部
アエロジルR972(日本アエロジル(株)製.微粒子シリカ) 20重量部
上記成分を混合攪拌してインキ逆流防止体とした。
【0049】
上記実施例1〜14、比較例1〜6について以下の観察、試験を行った。結果を表1に示す。
【0050】
<筆跡の状態>
平滑なガラス面に10cm/3秒の速度で40mの距離を筆記し、筆跡濃度、筆記追従性、筆跡滲み、筆跡厚みについて観察し、筆跡幅の変化について測定した。
【0051】
評価基準は次の通りである。
筆跡濃度
○:筆跡濃度が濃く、筆記線が明瞭である。
△:筆記濃度が若干薄く、筆記線が不明瞭である。
筆記追従性
○:筆跡に線飛びがなく、スムーズな筆記が可能である。
△:筆跡が若干の線飛びはあるが、スムーズな筆記は可能である。
×:筆跡が線飛びしてしまい、スムーズな筆記が不可能である。
筆跡滲み
なし:筆跡に滲みは見られない。
滲み小:筆跡に若干の滲みが見られる。
滲み大:筆跡が滲んで広がってしまう。
筆跡厚み
あり:指でなぞったときに、筆跡の盛り上がりを確認できる。
なし:指でなぞったときに、筆跡の盛り上がりを確認できない。
筆跡幅変化
書き終わりの筆跡幅を書き始めの筆跡幅で割り、書き始めに比べて筆跡幅が何倍になったかを確認する。
【0052】
<筆跡の耐擦過性試験>
ガラス面に記載して1時間経過後の筆跡を、親指の腹で強く100回擦り、残った筆跡を目視で確認した。
○:筆跡が全く剥がれ落ちない。
△:若干指に付着するが、筆跡は剥がれ落ちず、大きな変化はない。
×:筆跡が剥がれ落ちてしまう。
【0053】
【表1】
Figure 2004175083
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の筆記具は、インキ非吸収面をもつ被筆記体に対して、濃い筆跡が得られ、インキ被吸収面に対する密着性が良く、インキ追従性や滲みが良好で、また、ペン先が摩耗しないために長時間使用しても筆跡幅が変化しないという優れた効果を奏する筆記具を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】構造の一例を示す縦断面図。
【図2】構造の一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 軸本体
2 前軸
3 後軸
4 液体
5 先部
6 ボールペンチップ
7 ボール
8 弾撥部材
9 リブ
10 逆流防止体
11 フロート
12 キャップ
13 クリップ
14 弾撥部材
15 ピストン部材
16 Oリング
17 押圧部
18 縦溝
19 スリット
20 弾性突起
21 鍔部
22 弁機構
23 底部
24 筒状体
25 スリット
26 鍔部
27 固定リング
28 加圧室
29 圧力保持室
30 尾栓
31 ガス

Claims (4)

  1. 先端にボールペンチップを備えるインキ収容管にインキと、このインキの後端界面に接触してインキ逆流防止体が収容され、加圧手段によってインキ収容管内を加圧し、強制的にインキを押圧してボールペンチップ内に供給するボールペンにおいて、前記インキ粘度が50〜2000mPa・sであることを特徴とするボールペン。
  2. 前記インキが揮発性溶剤と、5〜45重量部の樹脂と、1〜10重量部の着色剤を少なくとも含む請求項1記載のボールペン。
  3. 筆記部材としてのボールとこのボールを抱持するボールホルダーの開口部縁との隙間が0.015mm以上0.035mm以下である請求項1又は請求項2に記載のボールペン。
  4. 前記加圧手段により得られる最大圧力が5〜80kPaである請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のボールペン。
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