JP2004173872A - 動脈狭窄度測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単かつ迅速に動脈狭窄度を評価する。
【解決手段】生体の中枢側における第一脈波を検出する脈波検出手段と、生体の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備える。また第一脈波と心電波とから第一脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから第二脈波伝播時間を算出して第一脈波伝播時間と第二脈波伝播時間の比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】生体の中枢側における第一脈波を検出する脈波検出手段と、生体の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備える。また第一脈波と心電波とから第一脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから第二脈波伝播時間を算出して第一脈波伝播時間と第二脈波伝播時間の比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動脈狭窄度を評価する動脈狭窄度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
動脈が粥状に硬化することにより狭窄することを評価する装置として、たとえば特許第3027750号公報に記載された下肢上肢血圧指数測定装置がある。これは狭窄関連生体情報として足首上腕血圧指数(Ankle/ArmBloodPressure=ABI)を測定するものであり、動脈狭窄症により下肢の最高血圧は上肢の最高血圧より低くなることが知られ、ABIが0.9以下である場合には下肢動脈に狭窄の疑いがあるとしている。
【0003】
図13に上記のものの概要を示す。両側の足首及び上腕にカフ1a〜ldを装着し、最高血圧以上の所定の圧力、例えば180mmHgまでポンプ3で加圧した後、加圧制御部4により加圧を停止し、定速排気弁34により一定速度、たとえば3〜5mmHg/sで減圧しながら、カフ圧に重畳する脈圧を検出し、血圧算出手段35においていわゆるオシロメトリック方式に基づくアルゴリズムを用いて血圧を測定する。次に動脈狭窄度評価手段9において足首/上腕血圧比(ABI)を算出し所定の値以下の場合に動脈狭窄があると判断する。
【0004】
【特許文献1】
特許第3027750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の装置では、被験者は測定中、カフにより四肢が圧迫されるために苦痛であり、特に血圧が高い場合は測定時間が長くなるために尚更である。
【0006】
また下肢の血管が石灰化を起こした場合には、オシロメトリック方式では血圧値が高くなってしまう。これは血管が硬いためにカフの圧迫によって血管が充分に阻血されず、より大きなカフ圧が必要となり、その結果評価が高くでてしまうためである。
【0007】
一方、血圧値を推定する手段として脈波伝播速度、あるいは脈波伝播時間が用いられている。これは図14に示すように心電波形10のR波13を検出するとともに、指先などに装着された光電センサによって指先容積脈波11の立ち上がり点37を検出し、R波13と指先容積脈波11の立ち上がり点37との時間差、すなわち脈波伝播時間tを算出するものであり、この脈波伝播時間tと血圧値とが図15に示すような負の相関を持つことから血圧値を推定するというものである。
【0008】
ただし脈波伝播時間から血圧値を推定する場合、推定血圧値について充分な精度を得ることができないために、圧迫体を用いたコロトコフ式あるいはオシロメトリック式の血圧値での校正を予め必要とする。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは簡単かつ迅速に動脈狭窄度を評価することができる動脈狭窄度測定装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明は、生体の中枢側における第一脈波を検出する脈波検出手段と、生体の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と心電波とから第一脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから第二脈波伝播時間を算出して第一脈波伝播時間と第二脈波伝播時間の比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることに第1の特徴を有しており、生体上肢の中枢側における第一脈波を検出する第一脈波検出手段と、生体上肢の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、生体下肢の中枢側における第三脈波を検出する第三脈波検出手段と、生体下肢の末梢側における第四脈波を検出する第四脈波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と第二脈波とから生体上肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間を算出し且つ第三脈波と第四脈波とから生体下肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間を算出して生体上肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間と生体下肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間とに基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることに第2の特徴を有しており、更に生体上肢の中枢側における第一脈波を検出する第一脈波検出手段と、生体上肢の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、生体下肢の中枢側における第三脈波を検出する第三脈波検出手段と、生体下肢の末梢側における第四脈波を検出する第四脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と心電波とから生体上肢の中枢側における脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから生体上肢の末梢側における脈波伝播時間を算出し且つ第三脈波と心電波とから生体下肢の中枢側における脈波伝播時間を算出し且つ第四脈波と心電波とから生体下肢の末梢側における脈波伝播時間を算出して生体上肢の中枢側と末梢側の脈波伝播時間比及び生体下肢の中枢側と末梢側の脈波伝播時間比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることに第3の特徴を有している。
【0011】
動脈狭窄度が進行するほど血圧値が下がり、脈波伝播速度も低下して脈波伝播時間が長くなるという知見に基づき、脈波伝播時間の比率によって簡単かつ迅速に動脈狭窄度を評価できるようにしたものであり、特に第1の特徴とするところでは、動脈狭窄が進行しているほど第一脈波伝播時間/第二脈波伝播時間比は小さく、狭窄が少ないほどその比率は大きいことから所定の闇値により動脈狭窄度を評価することができる。
【0012】
また第2の特徴とするところによれば、上肢、下肢のいずれの部位で動脈狭窄が進行しているかを特定することができ、第3の特徴とするところによれば、どの部位で動脈狭窄が進行しているかを更に一層精度よく特定することができる。
【0013】
上記第一脈波検出手段及び第二脈波検出手段は、圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体の内圧の変化により脈波を検出するものを用いることができる。 ここで圧迫体は血管を阻血するまで加圧する必要は無く、脈波の高さが所定の値以上になった時点で加圧を停止させればよい。したがって、被験者に苦痛を与えず、測定時間が短縮される。さらに石灰化を起こした硬い血管では血圧値が高く評価されるという問題も回避される。
【0014】
圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体と別体の脈波信号検出部で脈波検出を行うもの、特に光電信号を用いて検出を行うものを用いてもよく、この時には被験者に与える苦痛を少なくすることができる。
【0015】
また、複数配列されて信号レベルが所定値以上のもののみを信号として抽出するものを用いれば、生体の血管の個人差や測定中の装着位置ずれによるばらつきを軽減させることができる。
【0016】
検出手段で検出された脈波信号あるいは心電波信号等の生体信号を評価部にワイヤレス通信で送信するワイヤレス送受信部を備えているものでは、携帯用としても便利である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態の一例に基づいて詳述すると、図1は本発明に係る動脈狭窄度測定装置の一例を示しており、被験者の手首及び足首の周囲に装着される圧迫体1a〜1dを備えるとともに、生体の所定の部位に貼り付けられる複数の電極2a,2bを備えており、電極2a,2bを介して心電誘導波検出部6で心電誘導波10を捉えることができるようにしている。
【0018】
上記圧迫体1a〜1dにはポンプ3が連結されており、圧迫体1a〜1dに対して加圧制御部4により所定の圧力をかけるように制御される。圧迫体1a、1bは上腕を、圧迫体1c,1dは足首の動脈を圧迫し、所定の圧力に達すると各部の動脈の脈波が各圧迫体に伝達される。圧迫体1a〜1dには圧力センサ5が接続され、脈波信号処理部7で上腕及び足首の脈波を検出する。
【0019】
そして脈波伝播算出手段8において図2に示す上腕脈波11の立ち上がり時14と心電誘導波10のR波13との時間差T1を算出して上腕の脈波伝播時間とする。また足首脈波12の立ち上がり時15と心電誘導波のR波13との時間差T2を算出して足首の脈波伝播時間とする。
【0020】
次に動脈狭窄度評価手段9においてT1/T2を算出する。通常、心臓から上腕までの脈波伝播時間T1に比べて足首までの脈波伝播時間T2は長い。しかしながら動脈狭窄を起こし、血圧値が低くなるとT2はさらに長くなることから動脈狭窄を起こした場合のT1/T2は健常者のT1/T2に比べて小さくなる。したがって動脈狭窄度評価手段9においてT1/T2が所定の値より小さいか否かを評価し、動脈狭窄度を評価する。
【0021】
このとき加圧制御部4により圧迫体1a〜1dに加えられる圧力は各部の動脈の脈波の高さ16,17が所定の値以上となる必要最小限の圧力であれば良い。したがって被験者の負担は非常に少なく、また測定時間を短縮することができる。
【0022】
図3〜図5に脈波検出手段36の他例を示す。この脈波検出手段36は、バンド19a,19bと発光素子21及び受光素子22から構成されるもので、バンド19a,19bの内側には波長約300〜600nm範囲にある発光素子21及び受光素子22が所定の距離を置いて配設されている。
【0023】
図5に示すように被験者の右手人差し指18にバンド19aを周回させ、右足親指20にもバンド19bを周回させる。バンド19aの発光素子21及び受光素子22が人差し指18の腹側23にくるように調節し、人差し指18に対して所定の圧迫力で保持できるように伸縮性のゴム及び面状ファスナーなどで固定する。足親指20に対しても同様にバンド19bを巻回させる。
【0024】
バンド19a,19bの発光素子21から人差し指18に発光させられると指動脈24により拍動に同期した反射光が受光素子22により受光される。受光素子22から出力される受光量に応じた光電脈波信号は、ローパスフィルタと増幅器を経て信号処理部7において図6に示す光電容積脈波25が検出される。同様に右足親指20からは光電容積脈波26が検出され、光電容積脈波25,26の立ち上がり点27,28が所定のアルゴリズム、たとえば一次微分等を用いて検出される。
【0025】
一方、生体の所定の部位に貼り付けられる複数の電極2a,2bを介して心電誘導波を捉え、脈波伝播時間算出手段8において心電誘導波検出部6において検出された心電誘導波10のR波13と立ち上がり点27,28との時間差T3,T4が算出され、動脈狭窄度評価手段9においてT3/T4を所定の値と比較し、小さければ動脈狭窄度が大きいと判断する。
【0026】
図7は脈波検出手段36の別の例であり、図8はこの脈波検出手段36を生体に装着した状態を示す図である.バンド29の内周面に発光素子30a〜30d及び受光素子31a〜31dが複数個交互に配設され、それぞれの発光素子30a〜30dにおいて照射された光は指動脈24から反射光となり受光素子31a〜31dに捉えられる。血管の深さや位置は人によって異なり、発光素子30と指動脈24との位置がずれると受光素子31の出力レベルが小さく、立ち上がり点を明確に判別できないが、本例のように複数の発光素子30a〜30d及び複数の受光素子31a〜31dを個設けて、受光素子31a〜31dの出力レベルから所定の閾値を越えた信号を用いて立ち上がり点を判別すれば高精度に脈波伝播時間を算出することができる。
【0027】
図9は別の例を示す。ここでは内周面に発光素子及び受光素子が配設されたバンド32a〜32h9が左右上腕、左右手首、左右大腿部、左右足首にそれぞれ装着され、脈波信号処理部7により各部の脈波を検出されたのち、脈波伝播時間算出手段8において右上腕から右手首までの脈波伝播時間T5、左上腕と左手首までの脈波伝播時間T6、右大腿部から右足首までの脈波伝播時間T7、左大腿部から左足首までの脈波伝播時間T8がそれぞれ算出される。
【0028】
上述のとおり動脈狭窄度が大きいほど脈波伝播時間が長いが、脈波伝播時間は上肢及び下肢の長さの影響も含んでいるため補正手段33によりT7,T8に所定の補正係数(たとえば上腕から手首までの長さと大腿部から足首までの長さとの比)で補正を行ったT7’、T8’とT5,T6を比較する。もっとも値が大きい部位は動脈狭窄度が最も著しいと判断することができる。
【0029】
図10にさらに別の例を示す。本実施例では生体の所定の部位に貼り付けられる複数の電極2a,2bを介して心電誘導波検出部6で心電誘導波10を捉え、R波13の時間を基準に右上腕と右手首の脈波伝播時間比T9/T10、左上腕と左手首の脈波伝播時間比T11/T12、右大腿部と右足首の脈波伝播時間比T13/T14、左大腿部と左足首の脈波伝播時間比T15/T16を算出する。最も値が小さい部位は最も動脈狭窄度が進行していると判断することができる。
【0030】
図11は脈波信号をケーブルを介さずにワイヤレスで送信できるように構成したもので、脈波検出手段36及び心電誘導波検出部6による生体信号を生体信号送信部38より光信号により送信し、生体信号受信部39で受信する。
【0031】
図12に示すように脈波信号検出部36においてバンド19内の受光素子22により得られた光電容積脈波信号は、生体信号送信部38においてデータ通信用の近赤外光を発光するしED40により外部に設けられた生体信号受信部39へ向けて光信号により送信される。生体信号受信部39ではフォトトランジスタ41により脈波信号を受信し、脈波信号処理部7、脈波伝播時間算出手段8、動脈狭窄度評価手段9により動脈狭窄度評価を行う。
【0032】
生体信号受信部39、脈波信号処理部7、脈波伝播時間算出手段8、動脈狭窄度評価手段9はたとえば指輪、ネックレス、腕時計などに回路基板とともに組み込めば、被験者が常時装着できるものとなり、ワイヤレスでの動脈狭窄度評価を行うことができることもあって携帯用としても便利である。
【0033】
また、上記脈波検出手段36に関しては、圧迫体及び発光・受光素子を用いた光電信号に限らず、圧電素子を用いたもの、あるいは一対の電極間に所定の交流電流を流し、別の一対の電極間のインピーダンスにより脈動を捉えるインピーダンスプレスチモグラフによるもの、超音波ドップラー、マイクロフォンを用いたものなどでも良い。また、上記データ通信として光信号のかわりに無線、超音波、電波を用いてデータ転送を行っても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1〜第3の特徴とするところにおいては、生体の圧迫が非常に少なく、かつ迅速に動脈狭窄度を計測することができるため、被験者への負担が少なく、装着したまま連続的に測定することができるものであり、また、薬物の効果や、日内変動などを測定することも可能なものである。
【0035】
また第2の特徴とするところによれば、上肢、下肢のいずれの部位で動脈狭窄が進行しているかを特定することができ、第3の特徴とするところによれば、どの部位で動脈狭窄が進行しているかを更に一層精度よく特定することができる。
【0036】
ここで、上記第一脈波検出手段及び第二脈波検出手段が、圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体の内圧の変化により脈波を検出するものであっても、圧迫体は血管を阻血するまで加圧する必要は無く、脈波の高さが所定の値以上になった時点で加圧を停止させればよいために、被験者に苦痛を与えることはなく、また石灰化を起こした硬い血管では血圧値が高く評価されるという問題も回避することができる。
【0037】
圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体と別体の脈波信号検出部で脈波検出を行うもの、特に光電信号を用いて検出を行うものを用いたならば、被験者に与える苦痛を少なくすることができる。
【0038】
また、複数配列されて信号レベルが所定値以上のもののみを信号として抽出するものを用いれば、生体の血管の個人差や測定中の装着位置ずれによるばらつきを軽減させることができる。
【0039】
検出手段で検出された脈波信号あるいは心電波信号等の生体信号を評価部にワイヤレス通信で送信するワイヤレス送受信部を備えているものでは、携帯用としても便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例のブロック図である。
【図2】同上のタイムチャートである。
【図3】同上の他例のブロック図である。
【図4】同上の脈波検出手段の一例の断面図である。
【図5】同上の脈波検出手段の使用状態を示す断面図である。
【図6】同上のタイムチャートである。
【図7】同上の脈波検出手段の他例の断面図である。
【図8】同上の脈波検出手段の使用状態を示す断面図である。
【図9】別の例のブロック図である。
【図10】更に別の例のブロック図である。
【図11】他の例のブロック図である。
【図12】同上の脈波検出手段の断面図である。
【図13】従来例のブロック図である。
【図14】心電誘導波と脈波のタイムチャートである。
【図15】血圧と脈波伝播時間との相関図である。
【符号の説明】
6 心電誘導波検出部
7 脈波検出部
8 脈波伝播時間算出手段
9 動脈狭窄度評棚手段
10 心電誘導波
13 R波
【発明の属する技術分野】
本発明は動脈狭窄度を評価する動脈狭窄度測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
動脈が粥状に硬化することにより狭窄することを評価する装置として、たとえば特許第3027750号公報に記載された下肢上肢血圧指数測定装置がある。これは狭窄関連生体情報として足首上腕血圧指数(Ankle/ArmBloodPressure=ABI)を測定するものであり、動脈狭窄症により下肢の最高血圧は上肢の最高血圧より低くなることが知られ、ABIが0.9以下である場合には下肢動脈に狭窄の疑いがあるとしている。
【0003】
図13に上記のものの概要を示す。両側の足首及び上腕にカフ1a〜ldを装着し、最高血圧以上の所定の圧力、例えば180mmHgまでポンプ3で加圧した後、加圧制御部4により加圧を停止し、定速排気弁34により一定速度、たとえば3〜5mmHg/sで減圧しながら、カフ圧に重畳する脈圧を検出し、血圧算出手段35においていわゆるオシロメトリック方式に基づくアルゴリズムを用いて血圧を測定する。次に動脈狭窄度評価手段9において足首/上腕血圧比(ABI)を算出し所定の値以下の場合に動脈狭窄があると判断する。
【0004】
【特許文献1】
特許第3027750号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の装置では、被験者は測定中、カフにより四肢が圧迫されるために苦痛であり、特に血圧が高い場合は測定時間が長くなるために尚更である。
【0006】
また下肢の血管が石灰化を起こした場合には、オシロメトリック方式では血圧値が高くなってしまう。これは血管が硬いためにカフの圧迫によって血管が充分に阻血されず、より大きなカフ圧が必要となり、その結果評価が高くでてしまうためである。
【0007】
一方、血圧値を推定する手段として脈波伝播速度、あるいは脈波伝播時間が用いられている。これは図14に示すように心電波形10のR波13を検出するとともに、指先などに装着された光電センサによって指先容積脈波11の立ち上がり点37を検出し、R波13と指先容積脈波11の立ち上がり点37との時間差、すなわち脈波伝播時間tを算出するものであり、この脈波伝播時間tと血圧値とが図15に示すような負の相関を持つことから血圧値を推定するというものである。
【0008】
ただし脈波伝播時間から血圧値を推定する場合、推定血圧値について充分な精度を得ることができないために、圧迫体を用いたコロトコフ式あるいはオシロメトリック式の血圧値での校正を予め必要とする。
【0009】
本発明はこのような点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは簡単かつ迅速に動脈狭窄度を評価することができる動脈狭窄度測定装置を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明は、生体の中枢側における第一脈波を検出する脈波検出手段と、生体の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と心電波とから第一脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから第二脈波伝播時間を算出して第一脈波伝播時間と第二脈波伝播時間の比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることに第1の特徴を有しており、生体上肢の中枢側における第一脈波を検出する第一脈波検出手段と、生体上肢の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、生体下肢の中枢側における第三脈波を検出する第三脈波検出手段と、生体下肢の末梢側における第四脈波を検出する第四脈波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と第二脈波とから生体上肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間を算出し且つ第三脈波と第四脈波とから生体下肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間を算出して生体上肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間と生体下肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間とに基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることに第2の特徴を有しており、更に生体上肢の中枢側における第一脈波を検出する第一脈波検出手段と、生体上肢の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、生体下肢の中枢側における第三脈波を検出する第三脈波検出手段と、生体下肢の末梢側における第四脈波を検出する第四脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と心電波とから生体上肢の中枢側における脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから生体上肢の末梢側における脈波伝播時間を算出し且つ第三脈波と心電波とから生体下肢の中枢側における脈波伝播時間を算出し且つ第四脈波と心電波とから生体下肢の末梢側における脈波伝播時間を算出して生体上肢の中枢側と末梢側の脈波伝播時間比及び生体下肢の中枢側と末梢側の脈波伝播時間比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることに第3の特徴を有している。
【0011】
動脈狭窄度が進行するほど血圧値が下がり、脈波伝播速度も低下して脈波伝播時間が長くなるという知見に基づき、脈波伝播時間の比率によって簡単かつ迅速に動脈狭窄度を評価できるようにしたものであり、特に第1の特徴とするところでは、動脈狭窄が進行しているほど第一脈波伝播時間/第二脈波伝播時間比は小さく、狭窄が少ないほどその比率は大きいことから所定の闇値により動脈狭窄度を評価することができる。
【0012】
また第2の特徴とするところによれば、上肢、下肢のいずれの部位で動脈狭窄が進行しているかを特定することができ、第3の特徴とするところによれば、どの部位で動脈狭窄が進行しているかを更に一層精度よく特定することができる。
【0013】
上記第一脈波検出手段及び第二脈波検出手段は、圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体の内圧の変化により脈波を検出するものを用いることができる。 ここで圧迫体は血管を阻血するまで加圧する必要は無く、脈波の高さが所定の値以上になった時点で加圧を停止させればよい。したがって、被験者に苦痛を与えず、測定時間が短縮される。さらに石灰化を起こした硬い血管では血圧値が高く評価されるという問題も回避される。
【0014】
圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体と別体の脈波信号検出部で脈波検出を行うもの、特に光電信号を用いて検出を行うものを用いてもよく、この時には被験者に与える苦痛を少なくすることができる。
【0015】
また、複数配列されて信号レベルが所定値以上のもののみを信号として抽出するものを用いれば、生体の血管の個人差や測定中の装着位置ずれによるばらつきを軽減させることができる。
【0016】
検出手段で検出された脈波信号あるいは心電波信号等の生体信号を評価部にワイヤレス通信で送信するワイヤレス送受信部を備えているものでは、携帯用としても便利である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態の一例に基づいて詳述すると、図1は本発明に係る動脈狭窄度測定装置の一例を示しており、被験者の手首及び足首の周囲に装着される圧迫体1a〜1dを備えるとともに、生体の所定の部位に貼り付けられる複数の電極2a,2bを備えており、電極2a,2bを介して心電誘導波検出部6で心電誘導波10を捉えることができるようにしている。
【0018】
上記圧迫体1a〜1dにはポンプ3が連結されており、圧迫体1a〜1dに対して加圧制御部4により所定の圧力をかけるように制御される。圧迫体1a、1bは上腕を、圧迫体1c,1dは足首の動脈を圧迫し、所定の圧力に達すると各部の動脈の脈波が各圧迫体に伝達される。圧迫体1a〜1dには圧力センサ5が接続され、脈波信号処理部7で上腕及び足首の脈波を検出する。
【0019】
そして脈波伝播算出手段8において図2に示す上腕脈波11の立ち上がり時14と心電誘導波10のR波13との時間差T1を算出して上腕の脈波伝播時間とする。また足首脈波12の立ち上がり時15と心電誘導波のR波13との時間差T2を算出して足首の脈波伝播時間とする。
【0020】
次に動脈狭窄度評価手段9においてT1/T2を算出する。通常、心臓から上腕までの脈波伝播時間T1に比べて足首までの脈波伝播時間T2は長い。しかしながら動脈狭窄を起こし、血圧値が低くなるとT2はさらに長くなることから動脈狭窄を起こした場合のT1/T2は健常者のT1/T2に比べて小さくなる。したがって動脈狭窄度評価手段9においてT1/T2が所定の値より小さいか否かを評価し、動脈狭窄度を評価する。
【0021】
このとき加圧制御部4により圧迫体1a〜1dに加えられる圧力は各部の動脈の脈波の高さ16,17が所定の値以上となる必要最小限の圧力であれば良い。したがって被験者の負担は非常に少なく、また測定時間を短縮することができる。
【0022】
図3〜図5に脈波検出手段36の他例を示す。この脈波検出手段36は、バンド19a,19bと発光素子21及び受光素子22から構成されるもので、バンド19a,19bの内側には波長約300〜600nm範囲にある発光素子21及び受光素子22が所定の距離を置いて配設されている。
【0023】
図5に示すように被験者の右手人差し指18にバンド19aを周回させ、右足親指20にもバンド19bを周回させる。バンド19aの発光素子21及び受光素子22が人差し指18の腹側23にくるように調節し、人差し指18に対して所定の圧迫力で保持できるように伸縮性のゴム及び面状ファスナーなどで固定する。足親指20に対しても同様にバンド19bを巻回させる。
【0024】
バンド19a,19bの発光素子21から人差し指18に発光させられると指動脈24により拍動に同期した反射光が受光素子22により受光される。受光素子22から出力される受光量に応じた光電脈波信号は、ローパスフィルタと増幅器を経て信号処理部7において図6に示す光電容積脈波25が検出される。同様に右足親指20からは光電容積脈波26が検出され、光電容積脈波25,26の立ち上がり点27,28が所定のアルゴリズム、たとえば一次微分等を用いて検出される。
【0025】
一方、生体の所定の部位に貼り付けられる複数の電極2a,2bを介して心電誘導波を捉え、脈波伝播時間算出手段8において心電誘導波検出部6において検出された心電誘導波10のR波13と立ち上がり点27,28との時間差T3,T4が算出され、動脈狭窄度評価手段9においてT3/T4を所定の値と比較し、小さければ動脈狭窄度が大きいと判断する。
【0026】
図7は脈波検出手段36の別の例であり、図8はこの脈波検出手段36を生体に装着した状態を示す図である.バンド29の内周面に発光素子30a〜30d及び受光素子31a〜31dが複数個交互に配設され、それぞれの発光素子30a〜30dにおいて照射された光は指動脈24から反射光となり受光素子31a〜31dに捉えられる。血管の深さや位置は人によって異なり、発光素子30と指動脈24との位置がずれると受光素子31の出力レベルが小さく、立ち上がり点を明確に判別できないが、本例のように複数の発光素子30a〜30d及び複数の受光素子31a〜31dを個設けて、受光素子31a〜31dの出力レベルから所定の閾値を越えた信号を用いて立ち上がり点を判別すれば高精度に脈波伝播時間を算出することができる。
【0027】
図9は別の例を示す。ここでは内周面に発光素子及び受光素子が配設されたバンド32a〜32h9が左右上腕、左右手首、左右大腿部、左右足首にそれぞれ装着され、脈波信号処理部7により各部の脈波を検出されたのち、脈波伝播時間算出手段8において右上腕から右手首までの脈波伝播時間T5、左上腕と左手首までの脈波伝播時間T6、右大腿部から右足首までの脈波伝播時間T7、左大腿部から左足首までの脈波伝播時間T8がそれぞれ算出される。
【0028】
上述のとおり動脈狭窄度が大きいほど脈波伝播時間が長いが、脈波伝播時間は上肢及び下肢の長さの影響も含んでいるため補正手段33によりT7,T8に所定の補正係数(たとえば上腕から手首までの長さと大腿部から足首までの長さとの比)で補正を行ったT7’、T8’とT5,T6を比較する。もっとも値が大きい部位は動脈狭窄度が最も著しいと判断することができる。
【0029】
図10にさらに別の例を示す。本実施例では生体の所定の部位に貼り付けられる複数の電極2a,2bを介して心電誘導波検出部6で心電誘導波10を捉え、R波13の時間を基準に右上腕と右手首の脈波伝播時間比T9/T10、左上腕と左手首の脈波伝播時間比T11/T12、右大腿部と右足首の脈波伝播時間比T13/T14、左大腿部と左足首の脈波伝播時間比T15/T16を算出する。最も値が小さい部位は最も動脈狭窄度が進行していると判断することができる。
【0030】
図11は脈波信号をケーブルを介さずにワイヤレスで送信できるように構成したもので、脈波検出手段36及び心電誘導波検出部6による生体信号を生体信号送信部38より光信号により送信し、生体信号受信部39で受信する。
【0031】
図12に示すように脈波信号検出部36においてバンド19内の受光素子22により得られた光電容積脈波信号は、生体信号送信部38においてデータ通信用の近赤外光を発光するしED40により外部に設けられた生体信号受信部39へ向けて光信号により送信される。生体信号受信部39ではフォトトランジスタ41により脈波信号を受信し、脈波信号処理部7、脈波伝播時間算出手段8、動脈狭窄度評価手段9により動脈狭窄度評価を行う。
【0032】
生体信号受信部39、脈波信号処理部7、脈波伝播時間算出手段8、動脈狭窄度評価手段9はたとえば指輪、ネックレス、腕時計などに回路基板とともに組み込めば、被験者が常時装着できるものとなり、ワイヤレスでの動脈狭窄度評価を行うことができることもあって携帯用としても便利である。
【0033】
また、上記脈波検出手段36に関しては、圧迫体及び発光・受光素子を用いた光電信号に限らず、圧電素子を用いたもの、あるいは一対の電極間に所定の交流電流を流し、別の一対の電極間のインピーダンスにより脈動を捉えるインピーダンスプレスチモグラフによるもの、超音波ドップラー、マイクロフォンを用いたものなどでも良い。また、上記データ通信として光信号のかわりに無線、超音波、電波を用いてデータ転送を行っても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1〜第3の特徴とするところにおいては、生体の圧迫が非常に少なく、かつ迅速に動脈狭窄度を計測することができるため、被験者への負担が少なく、装着したまま連続的に測定することができるものであり、また、薬物の効果や、日内変動などを測定することも可能なものである。
【0035】
また第2の特徴とするところによれば、上肢、下肢のいずれの部位で動脈狭窄が進行しているかを特定することができ、第3の特徴とするところによれば、どの部位で動脈狭窄が進行しているかを更に一層精度よく特定することができる。
【0036】
ここで、上記第一脈波検出手段及び第二脈波検出手段が、圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体の内圧の変化により脈波を検出するものであっても、圧迫体は血管を阻血するまで加圧する必要は無く、脈波の高さが所定の値以上になった時点で加圧を停止させればよいために、被験者に苦痛を与えることはなく、また石灰化を起こした硬い血管では血圧値が高く評価されるという問題も回避することができる。
【0037】
圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体と別体の脈波信号検出部で脈波検出を行うもの、特に光電信号を用いて検出を行うものを用いたならば、被験者に与える苦痛を少なくすることができる。
【0038】
また、複数配列されて信号レベルが所定値以上のもののみを信号として抽出するものを用いれば、生体の血管の個人差や測定中の装着位置ずれによるばらつきを軽減させることができる。
【0039】
検出手段で検出された脈波信号あるいは心電波信号等の生体信号を評価部にワイヤレス通信で送信するワイヤレス送受信部を備えているものでは、携帯用としても便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例のブロック図である。
【図2】同上のタイムチャートである。
【図3】同上の他例のブロック図である。
【図4】同上の脈波検出手段の一例の断面図である。
【図5】同上の脈波検出手段の使用状態を示す断面図である。
【図6】同上のタイムチャートである。
【図7】同上の脈波検出手段の他例の断面図である。
【図8】同上の脈波検出手段の使用状態を示す断面図である。
【図9】別の例のブロック図である。
【図10】更に別の例のブロック図である。
【図11】他の例のブロック図である。
【図12】同上の脈波検出手段の断面図である。
【図13】従来例のブロック図である。
【図14】心電誘導波と脈波のタイムチャートである。
【図15】血圧と脈波伝播時間との相関図である。
【符号の説明】
6 心電誘導波検出部
7 脈波検出部
8 脈波伝播時間算出手段
9 動脈狭窄度評棚手段
10 心電誘導波
13 R波
Claims (8)
- 生体の中枢側における第一脈波を検出する脈波検出手段と、生体の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と心電波とから第一脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから第二脈波伝播時間を算出して第一脈波伝播時間と第二脈波伝播時間の比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることを特徴とする動脈狭窄度測定装置。
- 生体上肢の中枢側における第一脈波を検出する第一脈波検出手段と、生体上肢の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、生体下肢の中枢側における第三脈波を検出する第三脈波検出手段と、生体下肢の末梢側における第四脈波を検出する第四脈波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と第二脈波とから生体上肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間を算出し且つ第三脈波と第四脈波とから生体下肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間を算出して生体上肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間と生体下肢の中枢側から末梢側までの脈波伝播時間とに基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることを特徴とする動脈狭窄度測定装置。
- 生体上肢の中枢側における第一脈波を検出する第一脈波検出手段と、生体上肢の末梢側における第二脈波を検出する第二脈波検出手段と、生体下肢の中枢側における第三脈波を検出する第三脈波検出手段と、生体下肢の末梢側における第四脈波を検出する第四脈波検出手段と、心電誘導波を検出する心電誘導波検出手段とを備えるとともに、第一脈波と心電波とから生体上肢の中枢側における脈波伝播時間を算出し且つ第二脈波と心電波とから生体上肢の末梢側における脈波伝播時間を算出し且つ第三脈波と心電波とから生体下肢の中枢側における脈波伝播時間を算出し且つ第四脈波と心電波とから生体下肢の末梢側における脈波伝播時間を算出して生体上肢の中枢側と末梢側の脈波伝播時間比及び生体下肢の中枢側と末梢側の脈波伝播時間比に基づいて動脈狭窄度を評価する評価手段を備えていることを特徴とする動脈狭窄度測定装置。
- 脈波検出手段は、圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体の内圧の変化により脈波を検出するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の動脈狭窄度測定装置。
- 脈波検出手段は、圧迫体の内圧により生体を圧迫して圧迫体と別体の脈波信号検出部で脈波検出を行うものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の動脈狭窄度測定装置。
- 脈波信号検出部は光電信号を用いて検出を行うものであることを特徴とする請求項5記載の動脈狭窄度測定装置。
- 脈波信号検出部は複数配列されて信号レベルが所定値以上のもののみを信号として抽出するものであることを特徴とする請求項5または6記載の動脈狭窄度測定装置。
- 検出手段で検出された脈波信号あるいは心電波信号等の生体信号を評価部にワイヤレス通信で送信するワイヤレス送受信部を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の動脈狭窄度測定装置。
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