JP2004173861A - 照明装置およびシステムキッチン - Google Patents

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Yuka Akagi
由佳 赤城
Yoshiyuki Funyu
美幸 舟生
Ryuichi Saito
隆一 齊藤
Kenichi Murata
憲一 村田
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Abstract

【課題】吊戸棚の底板の前寄り位置や後寄り位置に障害物がある場合にも吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように取り付け可能な照明装置。
【解決手段】吊戸棚(8,9)の底板(8a,9a)のほぼ全体を覆うように取り付けられる照明装置(10)。吊戸棚の奥行き寸法よりも小さい奥行き寸法を有する照明装置本体(11)と、照明装置の奥行き寸法を調整するための調整部材(12)とを備えている。調整部材は、照明装置本体に対して格納可能に構成されている。照明装置本体の奥行き方向に沿ったほぼ中央位置に光源(11d)が取り付けられている。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明装置およびシステムキッチンに関し、特にシステムキッチンの吊戸棚の底板に取り付けられる照明装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のシステムキッチンでは、吊戸棚の底板に奥行き寸法の短い照明装置が設置されていた。この場合、吊戸棚と照明装置との一体感がないだけでなく、吊戸棚の底板と照明装置との段差が生じるため清掃が困難であった。
【0003】
また、照明装置が吊戸棚の底板の後寄り位置に設置されることが多く、前方向きの採光に配慮しているので、ワークトップが均一に照明されなかった。そこで、たとえば特開平11−232923号公報には、吊戸棚の底板の全体を覆うように取り付けられる照明装置が提案されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−232923号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、同公報に開示された照明装置では、吊戸棚の底板の全体を覆うように構成され、その奥行き寸法の調整ができない。このため、たとえば引き戸タイプのように底板の前寄り位置にレールが突出している場合、この障害物により照明装置を設置することができないという不都合があった。
【0006】
また、底板の後寄り位置に窓枠や対面キッチンの額縁が突出している場合にも、これらの障害物により照明装置を設置することができないという不都合があった。さらに、同公報に開示された従来技術においても、吊戸棚の底板の後寄り位置に照明装置が設置されているので、ワークトップが均一に照明されないという不都合があった。
【0007】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、吊戸棚の底板の前寄り位置や後寄り位置に障害物がある場合にも吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように取り付け可能な照明装置、および該照明装置を備えたシステムキッチンを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように取り付けられる照明装置であって、
前記吊戸棚の奥行き寸法よりも小さい奥行き寸法を有する照明装置本体と、
前記照明装置の奥行き寸法を調整するための調整部材とを備えていることを特徴とする照明装置を提供する。
【0009】
第1形態の好ましい態様によれば、前記調整部材は、前記照明装置本体に対して格納可能に構成されている。また、前記照明装置本体の奥行き方向に沿ったほぼ中央位置に光源が取り付けられていることが好ましい。
【0010】
本発明の第2形態では、吊戸棚を有するシステムキッチンにおいて、
第1形態の照明装置が前記吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように取り付けられていることを特徴とするシステムキッチンを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の照明装置では、吊戸棚の奥行き寸法よりも小さい奥行き寸法を有する照明装置本体と、照明装置の奥行き寸法を調整するための調整部材とを備えている。したがって、調整部材の奥行き寸法調整作用により、吊戸棚の底板の前寄り位置や後寄り位置に障害物がある場合にも、吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように照明装置を取り付けることができる。
【0012】
その結果、吊戸棚と照明装置との一体感を実現することができるとともに、吊戸棚の底板と照明装置との段差が実質的に生じないため清掃性が向上する。なお、本発明では、調整部材を照明装置本体に対して格納可能に構成することにより、様々な種類の吊戸棚に対する照明装置の取り付け調整が可能になる。
【0013】
また、本発明では、照明装置本体の奥行き方向に沿ったほぼ中央位置に光源を取り付けることにより、たとえばシステムキッチンにおいてワークトップを均一に照明することができ、ひいては調理作業性などを向上させることができる。さらに、たとえば吊戸棚と照明装置との一体感に基づく美観および調理作業に起因する汚れの良好な清掃性が求められるシステムキッチンに対して本発明の照明装置を適用するのが特に有利である。
【0014】
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかるシステムキッチンの全体構成を概略的に示す図である。また、図2は、本実施形態にかかるシステムキッチンのレンジおよびシンクを含むカウンター面の平面図である。
【0015】
図1および図2を参照すると、本実施形態のシステムキッチンSは、床の上に載置されたベースキャビネット1を備えている。ベースキャビネット1の上部には、システムキッチンSに向かって右側にレンジ(電気コンロまたはガスコンロ)2が、左側にシンク3が設けられている。シンク3は、通常の深さを有する第1シンク3aと、比較的浅い第2シンク3bとから構成されている。
【0016】
また、レンジ2およびシンク3の後方には、システムキッチンSのほぼ全幅に亘って、バックガード4が設けられている。そして、バックガード4には、シンク3に隣接して、湯水混合型の水栓5および洗剤ボックス6が設けられている。さらに、レンジ2の上方にはレンジフード7が設けられ、シンク3の上方には一対の吊戸棚(ウォールキャビネット)8および9が設けられている。
【0017】
図3は、本発明の実施形態にかかる照明装置の構成を概略的に示す断面図である。また、図4は、吊戸棚の底板の後寄り位置にある障害物を避けて本実施形態の照明装置を設置した状態を示す図である。さらに、図5は、吊戸棚の底板の前寄り位置にある障害物を避けて本実施形態の照明装置を設置した状態を示す図である。図3を参照すると、本実施形態にかかる照明装置10が、一対の吊戸棚8および9の底板8aおよび9aの全体を覆うように取り付けられている。
【0018】
なお、一対の吊戸棚8および9は、壁面Wに対して背板8bおよび9bが接するように設置されている。照明装置10は、吊戸棚8および9の奥行き寸法よりも小さい奥行き寸法を有する照明装置本体11と、照明装置10の奥行き寸法を調整するための照明装置本体11とにより構成されている。調整部材12は、たとえば樹脂押出材またはアルミニウム押出材からなり、入れ子方式に似た形態で照明装置本体11に対して格納可能に構成されている。
【0019】
照明装置本体11は、たとえばアルミニウム押出材からなる枠部材11aと、枠部材11aに対して例えばビスにより取り付けられた横架部材11bと、傘状の形態を有する反射板11cと、図中破線の円形で示す蛍光灯11dを装着するためのソケット部材11eと、反射板11cに対応する照明光射出領域を覆うためのカバー部材11fとにより構成されている。なお、図3〜図5では、図面の明瞭化のためにビスの図示を省略している。
【0020】
以下、図3〜図5を参照して、本実施形態の照明装置10を取り付ける手順を簡単に説明する。まず、図3を参照すると、吊戸棚8および9の底板8aおよび9aの前寄り位置や後寄り位置に障害物が全くない場合には、底板8aおよび9aの後寄りの所定位置に、すなわち壁面Wに接するように、たとえばビスを介して調整部材12を取り付ける。次いで、予め横架部材11bが取り付けられた枠部材11aを、調整部材12を僅かに格納するように、底板8aおよび9aの所定位置に、すなわち枠部材11aの前方面と底板8aおよび9aの前方面とがほぼ一致するように、たとえばビスを介して取り付ける。
【0021】
さらに、たとえばビスを用いて、反射板11cおよびソケット部材11eを、横架部材11bを介して底板8aおよび9aの所定位置に、すなわち照明装置本体11の奥行き方向に沿ったほぼ中央位置に取り付ける。最後に、ソケット部材11eに蛍光灯11dを装着した後に、たとえば嵌合方式によりカバー部材11fを枠部材11aに取り付ける。こうして、底板8aおよび9aの前寄り位置や後寄り位置に障害物が全くない場合、図3に示すように、本実施形態の照明装置10が底板8aおよび9aの全体を覆うように取り付けられる。
【0022】
一方、図4を参照すると、底板8aおよび9aの後寄り位置に、たとえば窓枠や額縁のような障害物WFが突出している場合には、障害物を避けるために調整部材12の後方面を壁面Wから所定距離だけ退避させて底板8aおよび9aに取り付け、枠部材11aの前方面と底板8aおよび9aの前方面とほぼ一致させて、調整部材12の大部分を格納するように枠部材11aを底板8aおよび9aに取り付ける。こうして、底板8aおよび9aの後寄り位置に障害物がある場合にも、図4に示すように、底板8aおよび9aのほぼ全体を覆うように本実施形態の照明装置10を取り付けることができる。
【0023】
同様に、図5を参照すると、底板8aおよび9aの前寄り位置に、たとえばレールのような障害物(不図示)が突出している場合には、壁面Wに接するように調整部材12を底板8aおよび9aに取り付け、障害物を避けるために枠部材11aの前方面を底板8aおよび9aの前方面から所定距離だけ退避させて、調整部材12の大部分を格納するように枠部材11aを底板8aおよび9aに取り付ける。こうして、底板8aおよび9aの前寄り位置に障害物がある場合にも、図5に示すように、底板8aおよび9aのほぼ全体を覆うように本実施形態の照明装置10を取り付けることができる。
【0024】
以上のように、本実施形態の照明装置10では、吊戸棚8および9の奥行き寸法よりも小さい奥行き寸法を有する照明装置本体11と、照明装置10の奥行き寸法を調整するための調整部材12とにより構成されているので、調整部材12の奥行き寸法調整作用により、吊戸棚8および9の底板8aおよび9aの前寄り位置や後寄り位置に障害物がある場合にも、吊戸棚8および9の底板8aおよび9aのほぼ全体を覆うように照明装置10を取り付けることができる。
【0025】
その結果、本実施形態では、吊戸棚8および9と照明装置10との一体感を実現することができるとともに、吊戸棚8および9の底板8aおよび9aと照明装置10との段差が実質的に生じないため清掃性が向上する。また、本実施形態では、調整部材12を照明装置本体11に対して格納可能に構成されているので、様々な種類の吊戸棚に対する照明装置10の取り付け調整が可能になる。
【0026】
また、本実施形態では、照明装置本体11の奥行き方向に沿ったほぼ中央位置に光源としての蛍光灯11dが取り付けられているので、システムキッチンSのワークトップを均一に照明することができ、ひいては調理作業性などを向上させることができる。
【0027】
なお、上述の実施形態では、底板8aおよび9aの前寄り位置または後寄り位置に障害物がある場合について説明しているが、これに限定されることなく、底板8aおよび9aの前寄り位置および後寄り位置の双方に障害物がある場合についても同様に本発明を適用することができることは明白である。
【0028】
また、上述の実施形態では、システムキッチンの吊戸棚に対して本発明を適用しているが、これに限定されることなく、一般の吊戸棚に対して本発明を適用することもできる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の照明装置では、吊戸棚の奥行き寸法よりも小さい奥行き寸法を有する照明装置本体と、照明装置の奥行き寸法を調整するための調整部材とを備えているので、調整部材の奥行き寸法調整作用により、吊戸棚の底板の前寄り位置や後寄り位置に障害物がある場合にも、吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように照明装置を取り付けることができる。こうして、本発明では、吊戸棚と照明装置との一体感を実現することができるとともに、吊戸棚の底板と照明装置との段差が実質的に生じないため清掃性が向上する。
【0030】
また、本発明では、調整部材を照明装置本体に対して格納可能に構成することにより、様々な種類の吊戸棚に対する照明装置の取り付け調整が可能になる。さらに、本発明では、照明装置本体の奥行き方向に沿ったほぼ中央位置に光源を取り付けることにより、たとえばシステムキッチンにおいてワークトップを均一に照明することができ、ひいては調理作業性などを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるシステムキッチンの全体構成を概略的に示す図である。
【図2】本実施形態にかかるシステムキッチンのレンジおよびシンクを含むカウンター面の平面図である。
【図3】本発明の実施形態にかかる照明装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図4】吊戸棚の底板の後寄り位置にある障害物を避けて本実施形態の照明装置を設置した状態を示す図である。
【図5】吊戸棚の底板の前寄り位置にある障害物を避けて本実施形態の照明装置を設置した状態を示す図である。
【符号の説明】
S システムキッチン
1 ベースキャビネット
2 レンジ
3 シンク
8,9 吊戸棚(ウォールキャビネット)
10 照明装置
11 照明装置本体
11a 枠部材
11b 横架部材
11c 反射板
11d 蛍光灯
11e ソケット部材
11f カバー部材
12 調整部材

Claims (4)

  1. 吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように取り付けられる照明装置であって、
    前記吊戸棚の奥行き寸法よりも小さい奥行き寸法を有する照明装置本体と、
    前記照明装置の奥行き寸法を調整するための調整部材とを備えていることを特徴とする照明装置。
  2. 前記調整部材は、前記照明装置本体に対して格納可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記照明装置本体の奥行き方向に沿ったほぼ中央位置に光源が取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 吊戸棚を有するシステムキッチンにおいて、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照明装置が前記吊戸棚の底板のほぼ全体を覆うように取り付けられていることを特徴とするシステムキッチン。
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