JP2004172273A - 撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】インターライン型CCDにおいて縦線検知型DAFを実現する。焦点検出用画像信号を容易に読み出すことができる。
【解決手段】光電変換部と垂直転送部とが水平方向交互に配列された構造を持ち,1つのマイクロレンズを持つ光電変換部は水平2分割され1対の光電変換部を形成し,光電変換部での蓄積電荷は隣接する垂直転送部にそれぞれ水平反対方向に振り分けて転送する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,撮影光学系の焦点検出機能を有しながら電子的画像を取得し得る撮像素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カメラの焦点検出方式にはいくつかの方法があるが,撮像素子からの像信号のコントラストが最大値となる撮影レンズなどの位置を探す,いわゆる山登り方式の焦点検出方式が特開平10−213737号公報に開示されている。この山登り方式焦点検出方式とは,撮影レンズ等の撮影光学系を通過して撮像素子の受光面上に結像された光学像(被写体像)のコントラストの最大値を検出することで,そのときの所定の撮影レンズ位置を求めるというものである。
【0003】
また,センサの各画素にマイクロレンズが形成された2次元の受光センサを用いて瞳分割方式の焦点検出を行う装置が特開昭58−24105号公報に開示されている。図6は同公報で提案している瞳分割方式の焦点検出を行う方法の原理説明図である。受光センサ10は撮影レンズ5の予定結像面に配置されている。また,受光センサ10の1画素は2つの光電変換部13α,13βとから構成されており,各光電変換部の撮影レンズ側に形成されたマイクロレンズ11によって光電変換部13α,13βは撮影レンズ5の瞳の異なる位置を透過した光束を受光するように構成されている。
【0004】
ここで,光電変換部13αは主に撮影レンズ5の瞳の図中上方を透過する光束を受光し,光電変換部13βは主に撮影レンズ5の瞳の図中下方を透過する光束を受光する。焦点検出時は,各光電変換部からの出力をそれぞれ読み出し,さらに複数の画素からの出力より撮影レンズの異なる瞳位置を透過した光束による像が生成される。撮影レンズの異なる瞳位置を透過した光束より生成される像を用いて焦点検出を行う方法は特開平5−127074号公報に開示されているように公知の技術である。
【0005】
また,本出願人は瞳分割方式の焦点検出を行うことが可能な固体撮像装置を特開2000−156823号公報に開示している。同公報の固体撮像装置は,光電変換セル群の一部が撮影レンズの瞳の特定領域を透過する光束を受光するように構成されており,これら特定の光電変換セルの出力から得られる第一の像と第二の像(以下,二つの被写体像と称す)31a,31b(図7)の位相差に基づいて撮影レンズの焦点状態を検出するものである。ここで,位相差とは二つの被写体像の相対的な位置関係のことである。また,通常の画像を撮像する場合は,前記撮影レンズの特定領域を透過する光束を受光する光電変換セルを除いた光電変換セル群で画像を生成している。
【0006】
特開平04−267211号公報にも瞳分割方式の焦点検出を行うことが可能な固体撮像装置が開示されている。これは,光電変換部に対してマイクロレンズが偏心配置している画素列が存在し,隣接画素列で偏心方向が異なる。隣接画素列でレンズの瞳の異なる領域の光束を受光し,これらの画素列から得られる第一の像と第二の像の位相差に基づいて撮影レンズの焦点状態を検出するものである。
【0007】
そしてインターライン型CCDセンサにおいて焦点検出機能を実現する撮像素子が特開2000−292685号公報に開示されている。同公報に開示されている撮像素子を図9に示す。ここで一般的なインターライン型CCDセンサの構成を,図8を用いて説明する。2次元に配列された光電変換部1と,この光電変換部1に蓄積された信号電荷を垂直方向に転送するための垂直転送部3aと,垂直方向に転送され信号電荷を水平方向に転送する水平転送部4と,水平方向の転送端に位置し信号電荷を信号電圧に変換して外部に出力する出力アンプ6により構成される。通常,光電変換部1以外の部分はアルミニウム等により遮光されている。光電変換部1に入射した光は光電変換され蓄積される。蓄積された信号電荷は信号読出しパルスにより垂直転送部3aに読み出される。垂直転送部3aに読み出された信号電荷は,垂直転送パルスにより,1水平走査毎に1ラインずつ水平転送部4に転送される。水平転送部4に転送された信号電荷は,順次出力アンプ6に転送され,信号電荷が信号電圧に変換されて画像信号として外部に出力される。
【0008】
特開2000−292685号公報に開示されている手段では図9に示すように,撮像用画素の光電変換部1に蓄積された信号電荷を垂直方向に転送するための垂直転送部3aと,垂直方向に転送され信号電荷を水平方向に転送する水平転送部4と,水平方向の転送端に位置し信号電荷を信号電圧に変換して外部に出力する出力アンプ6を備えている。さらに焦点検出用画素の分割された光電変換部1c,1dに蓄積された信号電荷を垂直方向に転送するための垂直転送部3b,垂直方向に転送され信号電荷を水平方向に転送する水平転送部7と,水平方向の転送端に位置し信号電荷を信号電圧に変換して外部に出力する出力アンプ8を備えている。撮像用画素と光電変換部が分割された焦点検出用画素を2次元的に配置することで撮像素子に焦点検出機能を持たせている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,特開2000−156823号公報や特開平04−267211号公報に開示されている手段では,第一の像と第二の像を出力する光電変換セルは同一のマイクロレンズを通過した光束を受光しているわけではないため,2つの光電変換セルは被写体の異なる場所から発せられた光束を受光する。すると撮影レンズが合焦状態にあっても二像は完全には一致せず,位相差は完全にはなくならない。そのため精度に問題が残る。
【0010】
また,特開2000−292685に開示されている手段では,焦点検出用画素の受光部は垂直転送部に沿って分割する必要があるため,垂直方向の位相差により焦点検出を行う縦視野測距(横線検知)になってしまう。一般的な被写体は縦線で構成されている場合が多く,焦点検出を行うためには縦線検知である方が望ましい。しかしながらこの手段では,インターライン型CCDセンサの構成上,受光部の分割方向は縦方向になってしまい,横線検知は行えないという問題点があった。
【0011】
また,撮像用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部3a・水平転送部4・出力アンプ6と,焦点検出用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部3b・水平転送部7・出力アンプ8を別々に備える必要があり,センサ構造が複雑になる恐れがある。さらに,焦点検出を行うためには光電変換部分割方向に並ぶ画素列の光電変換部からの信号電荷が必要であるが,焦点検出用画素からの信号電荷が垂直転送部から水平転送部に転送された際,水平転送部には異なる画素列の光電変換部からの信号電荷が並ぶことになる。焦点検出を行うためには全ての撮像用画素の光電変換部からの信号電荷を転送・出力して画像信号とした後,必要な列の画像信号だけを取り出す処理が必要となる。
【0012】
本発明は,インターライン型CCDセンサにおいて,精度の良い焦点検出が可能で,縦線検知による焦点検出機能を実現する撮像素子を提供することを目的とする。また構造が簡単であり,出力した後の信号処理の負担を軽減することができる撮像素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,光学系により結像された光学像を電気信号に変換する光電変換部が二次元状に配置され,前記光電変換部からの信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部と,前記垂直転送部からの信号を水平方向に転送する水平転送部を有し,前記光電変換部と前記垂直転送部とが水平方向交互に配列された構造を持つ撮像素子において,前記光電変換部上に1つのマイクロレンズが形成されており,前記1つのマイクロレンズを持つ光電変換部は水平に2分割されて1対の光電変換部を形成し,前記1対の光電変換部での蓄積電荷は隣接する前記垂直転送部にそれぞれ水平反対方向に振り分けて転送することにより,前記1対の光電変換部は同一のマイクロレンズを通過した光束を受光しており,1対の光電変換部は被写体の同じ場所から発せられる光束を受光しているため,撮影レンズが合焦状態であれば二像は完全には一致し位相差は完全になくなり,インターライン型CCDセンサにおいて精度の良い焦点検出が可能であることを特徴としている。
【0014】
また,1つのマイクロレンズを持つ光電変換部は水平に2分割されているため,水平方向の位相差により焦点検出を行う縦線検知による焦点検出機能を実現することを特徴としている。
【0015】
そして光電変換部と垂直転送部とが水平方向交互に配列された構造を持つため,撮像用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプと,焦点検出用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプを別々に備える必要がなく,構造が簡単であることを特徴とする。
【0016】
さらに,焦点検出を行うためには,カラーフィルターによる信号電荷の大きさの違いを防ぐため光電変換部分割方向に並ぶ同色画素列の光電変換部からの信号電荷が必要である。そこで,前記光電変換部と前記マイクロレンズの間にはベイヤー配列された色フィルターが介入されており,前記1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部に隣接する前記垂直転送部を複数有し,前記1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部での蓄積電荷は,同じ垂直位置の垂直転送部へ転送することにより,信号電荷が垂直転送部から水平転送部に転送された際,水平転送部には同色画素列の光電変換部からの信号電荷が並び,焦点検出を行う際,出力アンプから出力された画像信号から必要な画素列の画像信号を取り出す処理が不要となり,出力アンプから出力されたある1列の画像信号を焦点検出用信号として用いればよく,出力した後の信号処理の負担を軽減できることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1〜図4は本発明の実施例で,図1は本発明の撮像素子の構成図,図2は図1のA−A部垂直転送部におけるチャンネル電位の時間変化,図3は本発明の撮像素子における同色蓄積電荷が並んだ状態で水平転送される様子を示した図,図4は撮影レンズの瞳領域である。
【0018】
まず図1を用いて本発明の撮像素子の構成を説明する。撮影光学系により結像された光学像を電気信号に変換する光電変換部が二次元状に配置されており,光電変換部は水平方向に2分割されて1対の光電変換部1a,1bを形成している。1対の光電変換部1a,1bの撮影レンズ側には1つのマイクロレンズ2が形成されており,光電変換部1a,1bとマイクロレンズ2の間にはベイヤー配列された色フィルターが介入されている。光電変換部1a,1bはマイクロレンズ2によって撮影レンズ瞳40(図4)の異なる位置41a,41b(図4)を透過した光束を受光するように構成されている。図1において,G11,G12は緑カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部,G21,G22は緑カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部,R1,R2は赤カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部,B1,B2は青カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部である。
【0019】
水平方向に分割された1対の光電変換部1a,1bに蓄積された信号電荷を垂直方向に転送するための垂直転送部3が,1対の光電変換部1a,1bと水平方向に隣接して並んでいる。つまり分割された1対の光電変換部1a,1bと垂直転送部3が水平方向交互に配列された構造になっている。水平方向に分割された1対の光電変換部1a,1bに蓄積された信号電荷は隣接する垂直転送部3にそれぞれ水平反対方向に振り分けて転送される。垂直転送部3に転送された信号電荷は垂直方向に転送され,垂直方向の転送端で水平転送部4に順次転送される。水平転送部4に転送された信号電荷は水平方向に転送され,水平方向の転送端にある出力アンプ6で順次信号電圧に変換され外部に出力される。
【0020】
このように光電変換部と垂直転送部とが水平方向交互に配列された構造を持つため,撮像用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプと,焦点検出用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプを別々に備える必要がなく,構造が簡単である。
【0021】
図2は図1のA−A断面における垂直転送部のチャンネル電位の時間変化を示している。時刻t=t1において,光電変換部1a,1bから垂直転送部3への電荷転送を制御するゲートに高レベル電圧が印加され,各光電変換部からの信号電荷Qg12,Qr1,Qb2,Qg21が垂直転送へ部移される。ここでQg12は緑カラーフィルターのついた画素の光電変換部G12からの信号電荷,Qr1は赤カラーフィルターのついた画素の光電変換部R1からの信号電荷,Qb2は青カラーフィルターのついた画素の光電変換部B2からの信号電荷,Qg21は緑カラーフィルターのついた画素の光電変換部G21からの信号電荷である。時刻t=t2,時刻t=t3,時刻t=t4の状態から分かるように,各信号電荷は転送部ポテンシャルを順次下げていくことで各電荷を独立した状態で垂直方向に転送される。そして垂直転送部の転送端で水平転送部に順次移された後,外部に出力される。
【0022】
次に図3を用いて本発明の撮像素子では同色蓄積電荷が並んだ状態で水平転送される様子を説明する。水平方向に分割された1対の光電変換部1a,1bに蓄積された信号電荷は隣接する垂直転送部3に転送される際に,例えば光電変換部1a,1bのうち1a1,1b1(G11,G12)に注目した場合,1a1に蓄積された信号電荷は左側に隣接する垂直転送部6つのうち連続する2つに転送され,1b1に蓄積された信号電荷は右側に隣接する垂直転送部6つのうち連続する2つに転送される。このとき,同一のマイクロレンズを通った光束を受光する光電変換部からの信号電荷は同じ垂直位置(以下高さと称す)の垂直転送部に転送される。つまり1a1に蓄積された信号電荷を左側に隣接する6つの垂直転送部のうち上2つの転送部に転送した場合,1b1に蓄積された信号電荷は右側に隣接する6つの垂直転送部のうち上2つの転送部に転送する。垂直転送部のポテンシャルを順次下げて各電荷を独立した状態で垂直方向に転送するためには,光電変換部から垂直転送部に信号電荷を転送する際,信号電荷同士は垂直転送部を2つ挟んで配置される必要がある。すると光電変換部1a1,1b1の右隣の画素における光電変換部1a2,1b2からの信号電荷は,それぞれ隣接する6つの垂直転送部のうち必然的に下2つの転送部に転送されることになる。光電変換部1a2,1b2のさらに右隣の画素における光電変換部1a3,1b3は,それぞれ隣接する6つの垂直転送部のうち必然的に上2つの転送部に転送されることになり,同色画素の光電変換部である1a1,1b1と同じ高さの垂直転送部に転送されることになる。
【0023】
次に光電変換部1a1,1b1の下隣の画素における光電変換部1a4,1b4は,隣接する垂直転送部6つのうち連続する2つに転送するのであるが,隣接する6つの垂直転送部のうち上2つの転送部に転送しても下2つの転送部に転送しても構わない。図3においては,1a4に蓄積された信号電荷を左側に隣接する6つの垂直転送部のうち上2つの転送部に転送し,1b4に蓄積された信号電荷は右側に隣接する6つの垂直転送部のうち上2つの転送部に転送する。垂直転送部のポテンシャルを順次下げて各電荷を独立した状態で垂直方向に転送するためには,光電変換部から垂直転送部に信号電荷を転送する際,信号電荷同士は垂直転送部を2つ挟んで配置される必要がある。すると光電変換部1a4,1b4の右隣の画素における光電変換部1a5,1b5からの信号電荷は,それぞれ隣接する6つの垂直転送部のうち必然的に下2つの転送部に転送されることになる。光電変換部1a5,1b5のさらに右隣の画素における光電変換部1a6,1b6は,それぞれ隣接する6つの垂直転送部のうち必然的に上2つの転送部に転送されることになり,同色画素の光電変換部である1a4,1b4と同じ高さに転送されることになる。
【0024】
以上のように,垂直転送部において同色画素の光電変換部からの信号電荷は21,22,23,24,25,26,27,28のように同じ高さに並ぶ。ここで21,25は緑カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部から転送された信号電荷が垂直転送部において水平方向に並んだもの,22,26は赤カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部から転送された信号電荷が垂直転送部において水平方向に並んだもの,23,27は青カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部から転送された信号電荷が垂直転送部において水平方向に並んだもの,24,28は緑カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部から転送された信号電荷が垂直転送部において水平方向に並んだものである。垂直転送部の転送端から水平転送部4に順次転送された信号電荷30は同色画素列からの信号電荷が並ぶことになり,出力アンプ6からは同色画素の光電変換部から信号電圧が連続して外部に出力される。図3においては,水平転送部4に緑カラーフィルターのついた画素の1対の光電変換部から転送された信号電荷が並ぶ様子を示している。この場合,出力アンプ6からは緑カラーフィルターのついた画素の光電変換部から信号電圧が連続して外部に出力される。
【0025】
焦点検出を行うためには,カラーフィルターによる信号電荷の大きさの違いを防ぐため光電変換部分割方向に並ぶ同色画素列の光電変換部からの信号電圧が必要である。そこで上記のように,1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部での蓄積電荷は,同じ高さの垂直転送部へ転送することにより,信号電荷が垂直転送部から水平転送部に転送された際,水平転送部には同色画素列の光電変換部からの信号電荷が並び,焦点検出を行う際,出力アンプから出力された画像信号から必要な画素列の画像信号を取り出す処理が不要となり,出力アンプから出力されたある1列の画像信号を焦点検出用信号して用いればよく,出力した後の信号処理の負担を軽減できることができる。
【0026】
焦点検出を行う際には,出力アンプ6から出力された信号電圧のうち焦点検出を行う領域内の同色画素の光電変換部1a,1bからの信号電圧を用いて。水平方向に分割された1対の光電変換部1a,1bからの信号電圧をそれぞれ読み出し,光電変換部の分割方向に並ぶ複数の画素からの出力より撮影レンズ5の瞳領域40における領域41aを透過した焦点検出光束による被写体像(A像とする)を生成し,同様に撮影レンズの瞳領域40における41aとは異なる領域41bを透過した焦点検出光束による被写体像(B像とする)を生成する。今,図5のような2つの被写体像が得られたとすると,生成した2つの被写体像の位相差は撮影レンズの結像状態(合焦状態,前ピン状態,後ピン状態)により変化する。撮影レンズが合焦状態において2つの被写体像の位相差は無くなり,前ピン状態と後ピン状態では異なる方向の位相差が生じる。さらにこの2つの被写体像の位相差は撮影レンズのデフォーカス量と一定の関係がある。ここでデフォーカス量とは撮影レンズにより被写体像が結像している位置とマイクロレンズ上面との距離である。この2つの被写体像の位相差から撮影レンズのデフォーカス量を求め,撮影レンズが合焦状態になるようなレンズ駆動量を算出することで焦点検出を行う。
【0027】
2つの被写体像の位相差は,2つの被写体像の相関を取ることで求める。相関の取り方は“MINアルゴリズム”と呼ばれるもので,A像の出力データをA[1]〜A[n]とし,B像の出力データをB[1]〜B[n]とするとすると,相関量U0は
【外1】
Figure 2004172273
【0028】
となる。ここでmin(a,b)はa,bの小さい方の値のことである。まずこのU0を計算する。次に図5に示すように,A像を信号電圧の1ビットシフトしたデータとB像のデータの相関量U1を計算する。このU1は
【外2】
Figure 2004172273
【0029】
となる。このように1ビットずつシフトした相関量を次々に計算する。2像が一致していればこの相関量は最大値をとるので,その最大値をとるシフト量を求め,その前後のデータから相関量の真の最大値を補間して求め,そのシフト量を2つの被写体像の位相差とする。この2つの被写体像の位相差から撮影レンズのデフォーカス量を求め,撮影レンズが合焦状態になるようなレンズ駆動量を算出することで焦点検出を行う。
【0030】
本発明の撮像素子における画素は,撮像機能と焦点検出機能の両者を持ち合わせている。焦点検出を行った画素で撮像も行うため,焦点検出に用いた被写体位置と撮像を行う被写体位置は正確に一致する。そのため精度の良い焦点検出が可能となる。
【0031】
また水平方向に分割された1対の光電変換部1a,1bは同一のマイクロレンズ2を通過した光束を受光するため,1対の光電変換部は被写体の同じ場所から発せられる光束を受光しているため,撮影レンズ合焦状態では生成した2つの被写体像の位相差は全くなり,精度の良い焦点検出が可能となる。
【0032】
さらに光電変換部1a,1bの分割方向は水平方向であるため,水平方向の位相差を検出することになる。そのため,インターライン型CCDセンサにおいて,縦線検知による焦点検出が可能となる。
【0033】
撮像を行う際には,出力アンプ6から出力される信号電圧を元に,1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部からの信号電圧によって得られる画像信号を加算して,撮像用の画像信号とする。1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部からの画像信号は隣接して出力アンプ6から出力されるため,隣接した画像信号を加算することで撮像用の画像信号を得ることができる。この加算処理後の画像信号はカラーフィルターのついた1画素の画像信号として扱い,信号処理を施すことで電子的画像を得る。
【0034】
本発明の撮像素子における画素は,撮像機能と焦点検出機能の両者を持ち合わせている。焦点検出を行った画素で撮像も行うため,焦点検出に用いた被写体位置と撮像を行う被写体位置は正確に一致する。そのため精度の良い焦点検出が可能となる。
【0035】
また,撮像用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプと,焦点検出用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプを別々に備える必要がなく,構造が簡単である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,光学系により結像された光学像を電気信号に変換する光電変換部が二次元状に配置され,前記光電変換部からの信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部と,前記垂直転送部からの信号を水平方向に転送する水平転送部を有し,前記光電変換部と前記垂直転送部とが水平方向交互に配列された構造を持つ撮像素子において,前記光電変換部上に1つのマイクロレンズが形成されており,前記1つのマイクロレンズを持つ光電変換部は水平に2分割されて1対の光電変換部を形成し,前記1対の光電変換部での蓄積電荷は接する前記垂直転送部にそれぞれ水平反対方向に振り分けて転送することで,前記1対の光電変換部は同一のマイクロレンズを通過した光束を受光しており,1対の光電変換部は被写体の同じ場所から発せられる光束を受光しているため,撮影レンズが合焦状態であれば二像は完全には一致し位相差は完全になくなり,インターライン型CCDセンサにおいて精度の良い焦点検出が可能となった。
【0037】
また,1つのマイクロレンズを持つ光電変換部は水平に2分割されているため,水平方向の位相差により焦点検出を行う縦線検知による焦点検出機能を実現可能となった。
【0038】
そして光電変換部と垂直転送部とが水平方向交互に配列された構造を持つため,撮像用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプと,焦点検出用画素からの信号電荷を転送・出力するための垂直転送部・水平転送部・出力アンプを別々に備える必要がなく,構造が簡単にすることができた。
【0039】
さらに,前記光電変換部と前記マイクロレンズの間にはベイヤー配列された色フィルターが介入されており,前記1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部に隣接する前記垂直転送部を複数有し,1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部での蓄積電荷は,同じ垂直位置の垂直転送部へ転送することにより,信号電荷が垂直転送部から水平転送部に転送された際,水平転送部には同色画素列の光電変換部からの信号電荷が並び,焦点検出を行う際,出力アンプから出力された画像信号から必要な画素列の画像信号を取り出す処理が不要となり,出力アンプから出力されたある1列の画像信号を焦点検出用信号して用いればよく,出力した後の信号処理の負担を軽減することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮像素子の構成図
【図2】図1A−A部垂直転送部におけるチャンネル電位の時間変化
【図3】同色蓄積電荷が並んだ状態で水平転送される様子
【図4】撮影レンズの瞳領域
【図5】2つの被写体像の位相差の求め方
【図6】瞳分割方式の焦点検出を行う方法の原理説明図(従来例)
【図7】従来方式における特定光電変換セルの出力からの二つの被写体像
【図8】一般的なインターライン型CCDセンサの構成図(従来例)
【図9】焦点検出機能を実現する撮像素子(従来例)
【符号の説明】
1 光電変換部
1a,1b 水平方向に分割された光電変換部
1c,1d 垂直方向に分割された光電変換部
3 垂直転送部
3a 撮像用画素の垂直転送部
3b 焦点検出用画素の垂直転送部
4 水平転送部
6 出力アンプ
7 焦点検出用画素の水平転送部
8 焦点検出用画素の出力アンプ
40 撮影レンズの瞳
41a,41b 撮影レンズ瞳領域におけるある領域
5 撮影レンズ
31a,31b 二つの被写体像

Claims (2)

  1. 光学系により結像された光学像を電気信号に変換する光電変換部が二次元状に配置され,前記光電変換部からの信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部と,前記垂直転送部からの信号を水平方向に転送する水平転送部を有し,前記光電変換部と前記垂直転送部とが水平方向交互に配列された構造を持つ撮像素子において,前記光電変換部上に1つのマイクロレンズが形成されており,前記1つのマイクロレンズを持つ光電変換部は水平に2分割されて1対の光電変換部を形成し,前記1対の光電変換部での蓄積電荷は隣接する前記垂直転送部にそれぞれ水平反対方向に振り分けて転送することを特徴とする撮像素子。
  2. 上記1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部と上記記マイクロレンズの間にはベイヤー配列された色フィルターが介入されており,前記1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部に隣接する前記垂直転送部を複数有し,前記1つのマイクロレンズを持つ1対の光電変換部での蓄積電荷は,同じ垂直位置の垂直転送部へ転送することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
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