JP2004170590A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】第2面の画像形成に供される用紙を平面状態で冷却することにより、用紙のカールの固定を防ぎ、画質の向上と、安定した用紙搬送を実現する。
【解決手段】用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、連続出力枚数設定情報に基づき、第2面の画像転写に供される用紙の前記冷却領域における冷却後の温度が、35〜45℃になるように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1
【解決手段】用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、連続出力枚数設定情報に基づき、第2面の画像転写に供される用紙の前記冷却領域における冷却後の温度が、35〜45℃になるように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式により、用紙の両面に画像の形成を行うことができる複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源、省スペース等の社会的ニーズに対応して、1枚の用紙の両面に画像形成ができる電子写真方式による複写機、プリンタ等の画像形成装置が、市場に提供されている。
【0003】
それらの画像形成装置による用紙の両面への画像形成は、先ず、用紙の表面(第1面)にトナー画像の転写を行い、前記トナー画像を加圧、加熱手段にて前記用紙に定着して、前記用紙を用紙反転手段にて反転した後、用紙搬送路により用紙を再給紙部まで搬送して、再度、前記用紙を画像転写部に供給し、第1面と同様に、裏面(第2面)へのトナー画像の転写から定着までのプロセスを実行することにより達成できる。
【0004】
前記画像形成装置には、第1面への画像定着がなされた用紙を所定の設定枚数まで、一旦、積載装置(スタッカ)に収容した後、前記スタッカより前記用紙を順次、用紙搬送路に送り出し、再給紙部に供給することにより、第2面への画像形成を行わしめる、いわゆるスタック方式と呼ばれる両面画像形成装置と、前記スタッカを有せず、第1面への画像定着がなされた用紙を直ちに反転手段により表裏反転した後、用紙搬送路にて搬送し、再給紙部に供給することにより第2面への画像形成を行わしめる、いわゆるスタックレス方式の両面画像形成装置が存在する。
【0005】
加圧、加熱により第1面の画像定着がなされた用紙は、加熱ローラによる加熱をトナー画像を担持した面に、より強く受けるので、第1面と第2面の温度差によりカールが発生する。前記スタックレス方式の画像形成装置においては前記用紙は、短時間の内に、定着器から第2面への画像形成のための再給紙部まで搬送されるが、再給紙部における小曲率の形状を持つ搬送ガイドにより前記カールが強められ、さらに、その状態での温度低下によって前記カールが固定されるので、第2面への画像転写に際して、転写不良等の画質の低下や、用紙搬送不良等の不都合をもたらす。
【0006】
この問題の改善のために、第1面の画像定着を終えた用紙を、第2面の画像形成に供するために再給紙部まで搬送する用紙搬送路に、用紙の冷却を行うための冷却素子や、冷却用ファンを設けた画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1、および、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−160311号公報(1−2頁、第1図)
【0008】
【特許文献2】
特開平9−171311号公報(1−2頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の提案は、第1面への画像定着が行われた用紙を、第2面の画像形成に供する以前に、冷却手段により冷却するようにした画像形成装置の提供をすることにあるが、用紙がカールしたままの状態で温度を下げることは、むしろカールを固定する弊害を生む。また、用紙の温度を下げるための冷却量は、外気温や、連続画像出力による画像形成装置内の温度上昇等により変わるので、時として冷却不足を生じたり、あるいは、余分な冷却をすることとなり、画像形成装置の無駄なエネルギーの消費や、騒音の増加をもたらしている。
【0010】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、第1面の画像定着が終了し、第2面の画像形成のために供される用紙の温度を、用紙を平面状態に置いて冷却を行うことにより、カールを減少させ、第2面の安定した画像形成に供するようにすると共に、外気温の情報、および、設定された連続画像出力枚数の情報を基に、制御部が用紙冷却手段を制御して、前記用紙の温度が、35℃、あるいは、あらかじめ温度範囲設定手段にて設定された温度以下になる場合には、前記制御部が前記用紙冷却手段の冷却力を抑制するように制御して、無駄なエネルギー消費と騒音を防止するようにした画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の手段により達成できる。
【0012】
(1) 電子写真方式により用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、前記画像形成装置の外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、前記枚数設定手段による枚数設定情報に基づき、第2面の画像転写に供される用紙の前記冷却領域における冷却後の温度が、35〜45℃になるように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【0013】
(2) 電子写真方式により用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、前記画像形成装置の外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、第2面の画像転写に供される用紙の前記用紙直線搬送部における冷却後の温度範囲を設定するための温度範囲設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、前記枚数設定手段による枚数設定情報に基づき、前記冷却領域における第2面の画像転写に供される用紙の冷却後の温度が、前記温度範囲設定手段にて設定された温度範囲に入るように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【0014】
(3) 前記用紙搬送路は、黒色、あるいは放射熱の吸収率の高い色に着色されたガイド部材を有することを特徴とする(1)、または、(2)に記載の画像形成装置。
【0015】
(4) 前記ガイド部材は、外気導入冷却ファンにより冷却されることを特徴とする(3)に記載の画像形成装置。
【0016】
(5) 前記用紙搬送路は、同軸上にフィンを有する用紙搬送ローラを有し、前記用紙搬送ローラと共に回転する前記フィンによる送風により、搬送中の用紙を冷却するように構成されていることを特徴とする(1)、または、(2)に記載の画像形成装置。
【0017】
(6) 前記用紙搬送路の一部を画像形成装置の筐体外に設けたことを特徴とする(1)、または、(2)に記載の画像形成装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例を、以下、画像形成装置Dの構成を示す模式図である図1を基にして、また、制御関係を示すブロック図である図4を適宜に参照しながら説明をする。
【0019】
前記画像形成装置Dは、デジタル複写機としての機能と、ホストコンピュータ等の情報処理機器に接続され、文字や画像の出力を行うプリンタとしての機能とを有しているが、以下の説明では、デジタル複写機としての機能を基に説明をする。
【0020】
図1で示されるように画像形成装置Dは、自動原稿送り装置1、画像読取装置2、画像形成部3、用紙反転部4、冷却領域5、用紙収納部6、および、画像形成装置Dの外部の気温を測定する温度センサ7から構成されている。
【0021】
前記自動原稿送り装置1は、原稿載置台上に置かれた原稿を1枚ずつ原稿読取装置へ搬送し、画像読取が終わった原稿を所定の場所に排紙する装置である。
【0022】
前記自動原稿送り装置1は、原稿Sを載置する原稿載置台11、原稿載置台11上の原稿Sを1枚ずつ送り出す原稿給紙手段12、前記原稿Sを搬送する複数の搬送ローラを含む原稿搬送手段13、前記原稿搬送手段13から送られた原稿Sを排紙する原稿排紙手段14、排紙された原稿Sを載置する原稿排紙台15、および、両面複写モードにおいて、原稿Sの表裏を反転させるための反転ローラ対を備えた原稿反転手段16を有している。
【0023】
前記原稿載置台11に載置された複数枚の原稿Sは、前記原稿給紙手段12により1枚ずつ送り出され、前記原稿搬送手段13により搬送され、前記原稿搬送手段13の下方にある画像読取装置2のスリット21の場所にて情報が読みとられる。情報が読みとられた原稿Sは原稿排紙手段14により、原稿排紙台15に排紙される。
【0024】
なお、原稿Sの両面の画像を読みとる際には、表面(第1面)の画像が読みとられた原稿Sを原稿反転手段16に導き、前記原稿Sの後端が反転ローラ対に挟持された状態で、前記反転ローラ対を逆回転させることにより、前記原稿Sの表裏を反転させて、再度、原稿搬送手段13に送り出し、裏面(第2面)の読み取りを行う。
【0025】
画像読取装置2は、スリット21上を搬送される原稿Sの画像を読み取り、画像データを得る装置である。
【0026】
前記スリット21の場所にて照射ランプ23によって照射された前記原稿Sの反射画像は、第1ミラーユニット24、第2ミラーユニット25、および、結像レンズ26により撮像素子であるCCD27に結像される。
【0027】
前記CCD27により光電変換され、アナログ信号として出力された前記原稿Sの画像情報は、A/D変換器(不図示)によりデジタル信号に変換され、デジタル画像情報として図4に示される制御部Cの画像処理部CGに送られる。前記画像処理部CGは、前記デジタル画像情報に、シェーディング補正、フィルター処理、γ補正等の適宜の処理を施して得られた画像情報を主制御部MCのメモリに収納する。
【0028】
画像形成部3は、電子写真プロセスにより画像形成を行う部位である。
前記画像形成部3は感光体ドラム31、前記感光体ドラム31の表面を一様に帯電する帯電器32、画像処理後の画像データに基づき前記感光体ドラム31の表面上に静電潜像を形成するためのレーザビーム走査露光を行うレーザ書込部LW、前記感光体ドラム31上の静電潜像を反転現像して、トナー画像を形成する現像器G、感光体ドラム31上に形成された前記トナー画像を用紙Pに転写せしめる転写極33、トナー画像を担持した前記用紙PをACコロナ放電により除電して感光体ドラム31から分離させる分離極34、用紙Pへの画像転写を終了した後の残留トナーを感光体ドラム31の表面上から取り除くためのクリーニング部35、感光体ドラム31から分離され搬送ベルト37により送られてきたトナー画像を担持した前記用紙Pを加熱ローラ381と加圧ローラ382により加圧、加熱して、トナー画像の用紙Pへの定着を行う定着器38、画像定着された前記用紙Pを排紙皿40あるいは用紙反転部4へ振り分けて搬送する振り分け搬送部39等、公知の電子写真方式による画像形成のための技術手段を備えている。
【0029】
次に、上記の構成からなる画像形成部3の画像形成プロセスの説明をする。
先ず、主制御部MCのメモリに収納されていた画像情報が、制御部CにあるプリントコントローラPCに送られ、前記プリントコントローラPCは前記画像情報をレーザ書込部LWに送り、前記レーザ書込部LWは前記画像情報に基づき、帯電極32により一様帯電された感光体ドラム31を走査露光し、前記感光体ドラム31上に潜像を形成する。前記潜像は、現像器Gにより反転現像され、トナー画像が感光体ドラム31上に形成される。
【0030】
感光体ドラム31上に形成されたトナー画像は、用紙収納部6から給送され、レジストローラ61により前記画像とのタイミングをとって送り出された用紙Pの上に、転写手段として設けられた転写極33にトナーと逆極性の高電圧を印加することにより転写される。
【0031】
トナー画像を担持した用紙Pは、AC高電圧を印加された分離極34の作用により感光体ドラム31の表面から分離し、搬送ベルト37により定着器38に送られる。
【0032】
一方、用紙Pへのトナー画像の転写が終了した感光体ドラム31の表面は、クリーニング部35により、表面上に残留したトナーの除去、清掃が行われ、次の画像形成プロセスに対応する。
【0033】
前記定着器38に送られたトナー画像を担持した用紙Pは、熱源Hを内蔵する加熱ローラ381と、その下方に当接して設けられた加圧ローラ382の間を、加圧、加熱を受けながら進行し、その結果、トナー画像が用紙Pに定着される。
【0034】
画像定着された前記用紙Pは、片面のみの画像形成の場合には、振り分け搬送部39を介して排紙皿40に排出される。
【0035】
用紙Pの両面に画像形成する場合には、表面(第1面)に画像定着された前記用紙Pは前記振り分け搬送部39、実線位置にある切換ガイド44に導かれ、用紙反転部4に送られる。
【0036】
用紙反転部4に送られた前記用紙Pは、反転ローラ対41により図の下方に送られ、その後端が用紙検知センサ42により検知されると、前記反転ローラ対41が一旦停止し、逆転することにより、図の実線位置から点線位置に移動した切換ガイド44に導かれて、裏面(第2面)の画像形成のための主な用紙搬送路中にある、用紙冷却手段を備えている冷却領域5に送られる。
【0037】
前記用紙反転部4は、用紙Pの第2面への画像形成を行うための用紙搬送路の一部であるが、図示されているように、画像形成装置Dの各部を収納している筐体Kの外部に設けられている。その目的は、加熱定着により上昇した用紙Pの温度を、画像形成装置Dの機内よりも温度の低い外気に用紙Pを吊り下げた状態で触れさせることによってカールの矯正と冷却を行うことにある。従って、前記用紙反転部4の外装は、良好な通風を得るためにその下部と、上部には適宜の通風口が設けられている。なお、必要に応じて、前記上部、あるいは下部にファンを設けてもよい。また、前記外装の全面に縦スリット状のパンチ穴を設けることも有効である。
【0038】
冷却領域5は、用紙反転部4からレジストローラ61まで用紙Pを搬送するための用紙搬送路中にあり、裏面(第2面)への画像形成に供される用紙Pを、平面状態で、且つ、直線的に搬送する領域である。具体的には、図1で示すローラ51からローラ56間での領域をいう。
【0039】
図2は、冷却領域5の構成を説明するための模式図である。
図3は、外気導入冷却ファンの稼働数と風量の関係を示す図である。
【0040】
第2面への画像転写に供される用紙Pは、図2において、矢印Aで示すように用紙反転部4から冷却領域5に送り込まれて、複数の用紙搬送ローラ対と、ガイド部材と、用紙冷却手段とにより、平面状態を維持した状態で冷却され、水平に直線搬送されて、矢印Bで示されるレジストローラ61に向けて送り出される。
【0041】
用紙搬送ローラ対51、52、53、54、55、56の下部のローラは両側にフィンを有しており、用紙Pの搬送と同時に冷却風を作り出すようにしてある。また、複数の前記用紙搬送ローラ対の間には、搬送される前記用紙Pを導くためのガイド部材として、黒色、あるいは、放射熱の吸収率の高い色に着色表面処理されたガイド板511、512、513、514、515が上下に設けられている。また、前記のそれぞれのガイド板の奥には用紙冷却手段である外気導入冷却ファン71、72、73、74、75が設けられており、これらのファンは図4にて示される制御部Cにある冷却手段制御部TCにより回転制御されて、外気を奥側から手前側に送り、前記用紙P、および、前記ガイド板の冷却を行っている。なお、それぞれの前記外気導入冷却ファンの位置に対応して、画像形成装置Dの手前、および、奥側の外装には通風口(不図示)が設けてある。
【0042】
なお、冷却領域5における冷却力の大きさを可変にするための風量制御は、図3に示すように前記冷却手段制御部TCが、複数の前記外気導入冷却ファンを個別に、回転速度、および、回転のオンオフを制御することにより行われる。
【0043】
上部板57、および、下部板58は、冷却領域5を画像形成部3と用紙収納部6との間の独立した空間とするためのもので、トナーの飛散や、冷却用空気流の乱れを防止している。
【0044】
すでに図1の説明の際、参照のために使用したが、図4は制御部Cの構成を示すブロック図である。
【0045】
図にて示されるように、制御部Cは画像の入力と、入力された画像の画像処理を行う画像処理部CG、画像形成部3のレーザ書込部LWへ画像情報の出力を行うプリントコントローラPC、温度センサ7の情報と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段であるキーボードと液晶表示部からなる操作表示部KDを用いて入力された画像出力枚数情報の二つの情報を基に用紙冷却手段を制御する冷却手段制御部TC、画像形成装置D全般の機械動作、および操作表示部を制御する主制御部MCから構成される。なお、これらの処理部、コントローラ、および、制御部は、独立にCPUとメモリを備えており、それぞれは、バスライン、あるいは、適宜なパラレルインターフェイスや、シリアルインターフェイスにて接続されている。
【0046】
次に、画像形成装置Dにおける、第2面の画像形成に供される用紙Pの冷却について、第1面の画像定着を終えた用紙Pの流れに沿って、用紙の転写面の温度変化を示す図5を参照しながら説明をする。
【0047】
画像形成装置Dが一般的な使用環境温度である10〜30℃という環境下で使用された場合、第1面の画像転写に供される用紙Pの温度は前記使用環境温度と同じである(図中▲1▼)。トナー画像の転写がなされて、次に、定着部38において加圧、加熱によりトナー画像の定着がなされた後に、排紙皿40、あるいは用紙反転部4に送り出された直後の用紙Pの温度は、例えば、加熱ローラ381の表面温度が190℃の場合(図中▲2▼)、70〜90℃である(図中▲3▼)。前記用紙Pは、両面への画像形成を行う場合、用紙反転部4で反転され、冷却領域5にてレジストローラ61まで搬送され、第2面への画像転写のために供されるが、用紙冷却手段を作動させない場合、用紙の温度は40〜60℃で(図中▲4▼)、第1面への画像転写のために用紙収納部からレジストローラ61に送られた用紙Pの温度である10〜30℃に比較して、30℃高温になっている。また、連続して、多数枚の画像出力を行った場合には、画像形成装置D内の温度が上昇することから前記用紙の温度(図中▲4▼)は、図の矢印で示される方向に徐々に上昇する。
【0048】
第2面の画像形成に供される高温の前記用紙Pは、用紙冷却手段を作動させない場合、トナー画像を担持した第1面を内側にしたカールを持ったまま、レジストローラ61の上流に位置する曲率の小さい搬送ガイド部60にて待機状態に入る。前記用紙Pのカールは、前記搬送ガイド部60による強制的な曲げ状態によって、より強められ、さらに高温からの冷却によりカールが固定され、結果として、第2面の画像形成に際して、はじき、転写抜け等の画質の低下を招くと共に、角折れや、ジャム等の搬送上の不都合をもたらす。
【0049】
本発明は、第1面の画像定着により上昇した用紙Pの温度(図中▲4▼)を、カールの固定という観点では問題がない温度であり、且つ、画像形成装置Dの使用環境温度内にある外気の導入による冷却が可能であるところの45℃以下(図中▲5▼)に、用紙を平面状態に維持しながら下げることにより、カールの矯正を行うと共に、搬送ガイド部60において高温の用紙Pが待機中に冷えることによって引き起こされるカールの固定を防止して第2面の画像転写に供することにより、カールに起因する問題の発生を抑制している。また、画像形成装置Dの使用環境温度である10〜30℃の外気温の導入により高温の用紙を冷却することにより、容易に達成できる用紙の冷却後の温度は、35℃であるが、それ以下にするような用紙冷却手段による冷却を止めることにより、無駄なエネルギーの消費防止と騒音防止を実現している。
【0050】
本発明による裏面への画像形成に供される用紙Pの冷却は、先ず、切換ガイド44周辺のローラ、ガイド板との接触により行われ、次に、用紙反転部4に入る。用紙反転部4は、既に述べたように、画像形成装置Dの筐体Kの外に設けられており、その外装の上部、および、下部には通風口があり、外気の取り込みと下部から上部への対流を図っている。即ち、画像形成装置Dの動作に伴って徐々に上昇する機内温度とは異なり、用紙反転部4においては、常に外気温に近い環境下で用紙Pの反転が行われると同時に、用紙Pが鉛直方向に垂下された状態で冷却がなされる。しかしながら、前記用紙Pが前記用紙反転部4に留まる時間は、極めて短時間であることから、必要十分なレベルまでの冷却が、用紙反転部4のみで達成されることはない。
【0051】
その後、前記用紙Pは、冷却領域5に送られ、水平に平面を維持した状態で、複数の用紙搬送ローラ対とガイド板との接触と、冷却手段である複数の外気導入冷却ファンから送られる外気により冷却される。
【0052】
温度センサ7は、画像形成装置Dの外側近傍の外気温を測定するもので、その値は、冷却手段制御部TCに送られる。
【0053】
冷却手段制御部TCは、すでに説明したように、複数の外気導入冷却ファンの回転数、および、オンオフを個別に制御できるようにしてあるので、前記温度センサ7からの外気温情報、および、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段である操作表示部KDにて入力され、主制御部MCを介して送られた枚数設定情報を基に、あらかじめ、後述の関数式、および、実験結果により作成された冷却手段制御部TCのメモリに作られているテーブルを参照して、前記外気導入冷却ファンを駆動制御することにより、用紙Pが搬送ガイド60に到達する前に、前記用紙の温度が45℃以下になるようにする。
【0054】
また、本発明においては、前記用紙の温度が35℃以下になることが前記テーブルにより予測された場合には、外気導入冷却ファンを停止、あるいは、回転数を抑えることにより送風量を下げ、無駄な電力の消費と騒音を防止している。即ち、第2面の画像形成に供される用紙の温度が35〜45℃の間に入るようにしている(図5、▲5▼以下の斜線にて示される範囲)。
【0055】
即ち、上記の冷却手段制御部TCによる制御は、下記の関数式で表すことができる。
35≦TT−T≦45
TT=TT(N)
T=T(TA、TF)
TF=TF(X1、X2、X3、X4、X5)
TT:図5の▲4▼で示される用紙の温度
T:用紙冷却手段による用紙の降下温度
N:連続画像出力枚数
TA:画像形成装置D近傍の外気温
TF:用紙冷却手段の送風量
X1、X2、X3、X4、X5:外気導入冷却ファンの回転数
なお、前記35℃から45℃という温度設定範囲は、許容されるカール量、画像形成装置Dの構造、電子写真プロセス、使用される資材等によっては、変更することが妥当である場合もある。その場合には、冷却手段制御部TCは、外気温情報と、画像出力枚数設定情報と、枚数設定手段としての使用だけでなく温度範囲設定手段としても使用される操作表示部KDから入力された新しい温度設定範囲とを基にして、あらかじめ、いくつかの温度設定範囲について冷却手段制御部TCのメモリ内に作成されている複数のテーブルの中で、値が最も近いテーブルを参照して、冷却手段である冷却領域5の複数のファンを制御することにより、用紙Pに対して所定の冷却を行う。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、電子写真方式によるスタックレス方式の両面画像形成装置による両面画像形成において、第2面の画像形成のために供される用紙のカールの固定が弱められ、はじき、転写抜け等の画像の品質低下や、用紙の搬送ジャム等が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の模式図である。
【図2】冷却領域の構成を説明するための模式図である。
【図3】外気導入冷却ファンの稼働数と風量の関係を示す図である。
【図4】制御関係を示すブロック図である。
【図5】用紙の転写面の温度の変化を説明する図である。
【符号の説明】
1 自動原稿送り装置
2 画像読取装置
3 画像形成部
4 用紙反転部
5 冷却領域
6 用紙収納部
7 温度センサ
C 制御部
D 画像形成装置
G 現像器
K 筐体
TC 冷却手段制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式により、用紙の両面に画像の形成を行うことができる複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、省資源、省スペース等の社会的ニーズに対応して、1枚の用紙の両面に画像形成ができる電子写真方式による複写機、プリンタ等の画像形成装置が、市場に提供されている。
【0003】
それらの画像形成装置による用紙の両面への画像形成は、先ず、用紙の表面(第1面)にトナー画像の転写を行い、前記トナー画像を加圧、加熱手段にて前記用紙に定着して、前記用紙を用紙反転手段にて反転した後、用紙搬送路により用紙を再給紙部まで搬送して、再度、前記用紙を画像転写部に供給し、第1面と同様に、裏面(第2面)へのトナー画像の転写から定着までのプロセスを実行することにより達成できる。
【0004】
前記画像形成装置には、第1面への画像定着がなされた用紙を所定の設定枚数まで、一旦、積載装置(スタッカ)に収容した後、前記スタッカより前記用紙を順次、用紙搬送路に送り出し、再給紙部に供給することにより、第2面への画像形成を行わしめる、いわゆるスタック方式と呼ばれる両面画像形成装置と、前記スタッカを有せず、第1面への画像定着がなされた用紙を直ちに反転手段により表裏反転した後、用紙搬送路にて搬送し、再給紙部に供給することにより第2面への画像形成を行わしめる、いわゆるスタックレス方式の両面画像形成装置が存在する。
【0005】
加圧、加熱により第1面の画像定着がなされた用紙は、加熱ローラによる加熱をトナー画像を担持した面に、より強く受けるので、第1面と第2面の温度差によりカールが発生する。前記スタックレス方式の画像形成装置においては前記用紙は、短時間の内に、定着器から第2面への画像形成のための再給紙部まで搬送されるが、再給紙部における小曲率の形状を持つ搬送ガイドにより前記カールが強められ、さらに、その状態での温度低下によって前記カールが固定されるので、第2面への画像転写に際して、転写不良等の画質の低下や、用紙搬送不良等の不都合をもたらす。
【0006】
この問題の改善のために、第1面の画像定着を終えた用紙を、第2面の画像形成に供するために再給紙部まで搬送する用紙搬送路に、用紙の冷却を行うための冷却素子や、冷却用ファンを設けた画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1、および、特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−160311号公報(1−2頁、第1図)
【0008】
【特許文献2】
特開平9−171311号公報(1−2頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の提案は、第1面への画像定着が行われた用紙を、第2面の画像形成に供する以前に、冷却手段により冷却するようにした画像形成装置の提供をすることにあるが、用紙がカールしたままの状態で温度を下げることは、むしろカールを固定する弊害を生む。また、用紙の温度を下げるための冷却量は、外気温や、連続画像出力による画像形成装置内の温度上昇等により変わるので、時として冷却不足を生じたり、あるいは、余分な冷却をすることとなり、画像形成装置の無駄なエネルギーの消費や、騒音の増加をもたらしている。
【0010】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、第1面の画像定着が終了し、第2面の画像形成のために供される用紙の温度を、用紙を平面状態に置いて冷却を行うことにより、カールを減少させ、第2面の安定した画像形成に供するようにすると共に、外気温の情報、および、設定された連続画像出力枚数の情報を基に、制御部が用紙冷却手段を制御して、前記用紙の温度が、35℃、あるいは、あらかじめ温度範囲設定手段にて設定された温度以下になる場合には、前記制御部が前記用紙冷却手段の冷却力を抑制するように制御して、無駄なエネルギー消費と騒音を防止するようにした画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の手段により達成できる。
【0012】
(1) 電子写真方式により用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、前記画像形成装置の外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、前記枚数設定手段による枚数設定情報に基づき、第2面の画像転写に供される用紙の前記冷却領域における冷却後の温度が、35〜45℃になるように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【0013】
(2) 電子写真方式により用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、前記画像形成装置の外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、第2面の画像転写に供される用紙の前記用紙直線搬送部における冷却後の温度範囲を設定するための温度範囲設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、前記枚数設定手段による枚数設定情報に基づき、前記冷却領域における第2面の画像転写に供される用紙の冷却後の温度が、前記温度範囲設定手段にて設定された温度範囲に入るように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【0014】
(3) 前記用紙搬送路は、黒色、あるいは放射熱の吸収率の高い色に着色されたガイド部材を有することを特徴とする(1)、または、(2)に記載の画像形成装置。
【0015】
(4) 前記ガイド部材は、外気導入冷却ファンにより冷却されることを特徴とする(3)に記載の画像形成装置。
【0016】
(5) 前記用紙搬送路は、同軸上にフィンを有する用紙搬送ローラを有し、前記用紙搬送ローラと共に回転する前記フィンによる送風により、搬送中の用紙を冷却するように構成されていることを特徴とする(1)、または、(2)に記載の画像形成装置。
【0017】
(6) 前記用紙搬送路の一部を画像形成装置の筐体外に設けたことを特徴とする(1)、または、(2)に記載の画像形成装置。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例を、以下、画像形成装置Dの構成を示す模式図である図1を基にして、また、制御関係を示すブロック図である図4を適宜に参照しながら説明をする。
【0019】
前記画像形成装置Dは、デジタル複写機としての機能と、ホストコンピュータ等の情報処理機器に接続され、文字や画像の出力を行うプリンタとしての機能とを有しているが、以下の説明では、デジタル複写機としての機能を基に説明をする。
【0020】
図1で示されるように画像形成装置Dは、自動原稿送り装置1、画像読取装置2、画像形成部3、用紙反転部4、冷却領域5、用紙収納部6、および、画像形成装置Dの外部の気温を測定する温度センサ7から構成されている。
【0021】
前記自動原稿送り装置1は、原稿載置台上に置かれた原稿を1枚ずつ原稿読取装置へ搬送し、画像読取が終わった原稿を所定の場所に排紙する装置である。
【0022】
前記自動原稿送り装置1は、原稿Sを載置する原稿載置台11、原稿載置台11上の原稿Sを1枚ずつ送り出す原稿給紙手段12、前記原稿Sを搬送する複数の搬送ローラを含む原稿搬送手段13、前記原稿搬送手段13から送られた原稿Sを排紙する原稿排紙手段14、排紙された原稿Sを載置する原稿排紙台15、および、両面複写モードにおいて、原稿Sの表裏を反転させるための反転ローラ対を備えた原稿反転手段16を有している。
【0023】
前記原稿載置台11に載置された複数枚の原稿Sは、前記原稿給紙手段12により1枚ずつ送り出され、前記原稿搬送手段13により搬送され、前記原稿搬送手段13の下方にある画像読取装置2のスリット21の場所にて情報が読みとられる。情報が読みとられた原稿Sは原稿排紙手段14により、原稿排紙台15に排紙される。
【0024】
なお、原稿Sの両面の画像を読みとる際には、表面(第1面)の画像が読みとられた原稿Sを原稿反転手段16に導き、前記原稿Sの後端が反転ローラ対に挟持された状態で、前記反転ローラ対を逆回転させることにより、前記原稿Sの表裏を反転させて、再度、原稿搬送手段13に送り出し、裏面(第2面)の読み取りを行う。
【0025】
画像読取装置2は、スリット21上を搬送される原稿Sの画像を読み取り、画像データを得る装置である。
【0026】
前記スリット21の場所にて照射ランプ23によって照射された前記原稿Sの反射画像は、第1ミラーユニット24、第2ミラーユニット25、および、結像レンズ26により撮像素子であるCCD27に結像される。
【0027】
前記CCD27により光電変換され、アナログ信号として出力された前記原稿Sの画像情報は、A/D変換器(不図示)によりデジタル信号に変換され、デジタル画像情報として図4に示される制御部Cの画像処理部CGに送られる。前記画像処理部CGは、前記デジタル画像情報に、シェーディング補正、フィルター処理、γ補正等の適宜の処理を施して得られた画像情報を主制御部MCのメモリに収納する。
【0028】
画像形成部3は、電子写真プロセスにより画像形成を行う部位である。
前記画像形成部3は感光体ドラム31、前記感光体ドラム31の表面を一様に帯電する帯電器32、画像処理後の画像データに基づき前記感光体ドラム31の表面上に静電潜像を形成するためのレーザビーム走査露光を行うレーザ書込部LW、前記感光体ドラム31上の静電潜像を反転現像して、トナー画像を形成する現像器G、感光体ドラム31上に形成された前記トナー画像を用紙Pに転写せしめる転写極33、トナー画像を担持した前記用紙PをACコロナ放電により除電して感光体ドラム31から分離させる分離極34、用紙Pへの画像転写を終了した後の残留トナーを感光体ドラム31の表面上から取り除くためのクリーニング部35、感光体ドラム31から分離され搬送ベルト37により送られてきたトナー画像を担持した前記用紙Pを加熱ローラ381と加圧ローラ382により加圧、加熱して、トナー画像の用紙Pへの定着を行う定着器38、画像定着された前記用紙Pを排紙皿40あるいは用紙反転部4へ振り分けて搬送する振り分け搬送部39等、公知の電子写真方式による画像形成のための技術手段を備えている。
【0029】
次に、上記の構成からなる画像形成部3の画像形成プロセスの説明をする。
先ず、主制御部MCのメモリに収納されていた画像情報が、制御部CにあるプリントコントローラPCに送られ、前記プリントコントローラPCは前記画像情報をレーザ書込部LWに送り、前記レーザ書込部LWは前記画像情報に基づき、帯電極32により一様帯電された感光体ドラム31を走査露光し、前記感光体ドラム31上に潜像を形成する。前記潜像は、現像器Gにより反転現像され、トナー画像が感光体ドラム31上に形成される。
【0030】
感光体ドラム31上に形成されたトナー画像は、用紙収納部6から給送され、レジストローラ61により前記画像とのタイミングをとって送り出された用紙Pの上に、転写手段として設けられた転写極33にトナーと逆極性の高電圧を印加することにより転写される。
【0031】
トナー画像を担持した用紙Pは、AC高電圧を印加された分離極34の作用により感光体ドラム31の表面から分離し、搬送ベルト37により定着器38に送られる。
【0032】
一方、用紙Pへのトナー画像の転写が終了した感光体ドラム31の表面は、クリーニング部35により、表面上に残留したトナーの除去、清掃が行われ、次の画像形成プロセスに対応する。
【0033】
前記定着器38に送られたトナー画像を担持した用紙Pは、熱源Hを内蔵する加熱ローラ381と、その下方に当接して設けられた加圧ローラ382の間を、加圧、加熱を受けながら進行し、その結果、トナー画像が用紙Pに定着される。
【0034】
画像定着された前記用紙Pは、片面のみの画像形成の場合には、振り分け搬送部39を介して排紙皿40に排出される。
【0035】
用紙Pの両面に画像形成する場合には、表面(第1面)に画像定着された前記用紙Pは前記振り分け搬送部39、実線位置にある切換ガイド44に導かれ、用紙反転部4に送られる。
【0036】
用紙反転部4に送られた前記用紙Pは、反転ローラ対41により図の下方に送られ、その後端が用紙検知センサ42により検知されると、前記反転ローラ対41が一旦停止し、逆転することにより、図の実線位置から点線位置に移動した切換ガイド44に導かれて、裏面(第2面)の画像形成のための主な用紙搬送路中にある、用紙冷却手段を備えている冷却領域5に送られる。
【0037】
前記用紙反転部4は、用紙Pの第2面への画像形成を行うための用紙搬送路の一部であるが、図示されているように、画像形成装置Dの各部を収納している筐体Kの外部に設けられている。その目的は、加熱定着により上昇した用紙Pの温度を、画像形成装置Dの機内よりも温度の低い外気に用紙Pを吊り下げた状態で触れさせることによってカールの矯正と冷却を行うことにある。従って、前記用紙反転部4の外装は、良好な通風を得るためにその下部と、上部には適宜の通風口が設けられている。なお、必要に応じて、前記上部、あるいは下部にファンを設けてもよい。また、前記外装の全面に縦スリット状のパンチ穴を設けることも有効である。
【0038】
冷却領域5は、用紙反転部4からレジストローラ61まで用紙Pを搬送するための用紙搬送路中にあり、裏面(第2面)への画像形成に供される用紙Pを、平面状態で、且つ、直線的に搬送する領域である。具体的には、図1で示すローラ51からローラ56間での領域をいう。
【0039】
図2は、冷却領域5の構成を説明するための模式図である。
図3は、外気導入冷却ファンの稼働数と風量の関係を示す図である。
【0040】
第2面への画像転写に供される用紙Pは、図2において、矢印Aで示すように用紙反転部4から冷却領域5に送り込まれて、複数の用紙搬送ローラ対と、ガイド部材と、用紙冷却手段とにより、平面状態を維持した状態で冷却され、水平に直線搬送されて、矢印Bで示されるレジストローラ61に向けて送り出される。
【0041】
用紙搬送ローラ対51、52、53、54、55、56の下部のローラは両側にフィンを有しており、用紙Pの搬送と同時に冷却風を作り出すようにしてある。また、複数の前記用紙搬送ローラ対の間には、搬送される前記用紙Pを導くためのガイド部材として、黒色、あるいは、放射熱の吸収率の高い色に着色表面処理されたガイド板511、512、513、514、515が上下に設けられている。また、前記のそれぞれのガイド板の奥には用紙冷却手段である外気導入冷却ファン71、72、73、74、75が設けられており、これらのファンは図4にて示される制御部Cにある冷却手段制御部TCにより回転制御されて、外気を奥側から手前側に送り、前記用紙P、および、前記ガイド板の冷却を行っている。なお、それぞれの前記外気導入冷却ファンの位置に対応して、画像形成装置Dの手前、および、奥側の外装には通風口(不図示)が設けてある。
【0042】
なお、冷却領域5における冷却力の大きさを可変にするための風量制御は、図3に示すように前記冷却手段制御部TCが、複数の前記外気導入冷却ファンを個別に、回転速度、および、回転のオンオフを制御することにより行われる。
【0043】
上部板57、および、下部板58は、冷却領域5を画像形成部3と用紙収納部6との間の独立した空間とするためのもので、トナーの飛散や、冷却用空気流の乱れを防止している。
【0044】
すでに図1の説明の際、参照のために使用したが、図4は制御部Cの構成を示すブロック図である。
【0045】
図にて示されるように、制御部Cは画像の入力と、入力された画像の画像処理を行う画像処理部CG、画像形成部3のレーザ書込部LWへ画像情報の出力を行うプリントコントローラPC、温度センサ7の情報と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段であるキーボードと液晶表示部からなる操作表示部KDを用いて入力された画像出力枚数情報の二つの情報を基に用紙冷却手段を制御する冷却手段制御部TC、画像形成装置D全般の機械動作、および操作表示部を制御する主制御部MCから構成される。なお、これらの処理部、コントローラ、および、制御部は、独立にCPUとメモリを備えており、それぞれは、バスライン、あるいは、適宜なパラレルインターフェイスや、シリアルインターフェイスにて接続されている。
【0046】
次に、画像形成装置Dにおける、第2面の画像形成に供される用紙Pの冷却について、第1面の画像定着を終えた用紙Pの流れに沿って、用紙の転写面の温度変化を示す図5を参照しながら説明をする。
【0047】
画像形成装置Dが一般的な使用環境温度である10〜30℃という環境下で使用された場合、第1面の画像転写に供される用紙Pの温度は前記使用環境温度と同じである(図中▲1▼)。トナー画像の転写がなされて、次に、定着部38において加圧、加熱によりトナー画像の定着がなされた後に、排紙皿40、あるいは用紙反転部4に送り出された直後の用紙Pの温度は、例えば、加熱ローラ381の表面温度が190℃の場合(図中▲2▼)、70〜90℃である(図中▲3▼)。前記用紙Pは、両面への画像形成を行う場合、用紙反転部4で反転され、冷却領域5にてレジストローラ61まで搬送され、第2面への画像転写のために供されるが、用紙冷却手段を作動させない場合、用紙の温度は40〜60℃で(図中▲4▼)、第1面への画像転写のために用紙収納部からレジストローラ61に送られた用紙Pの温度である10〜30℃に比較して、30℃高温になっている。また、連続して、多数枚の画像出力を行った場合には、画像形成装置D内の温度が上昇することから前記用紙の温度(図中▲4▼)は、図の矢印で示される方向に徐々に上昇する。
【0048】
第2面の画像形成に供される高温の前記用紙Pは、用紙冷却手段を作動させない場合、トナー画像を担持した第1面を内側にしたカールを持ったまま、レジストローラ61の上流に位置する曲率の小さい搬送ガイド部60にて待機状態に入る。前記用紙Pのカールは、前記搬送ガイド部60による強制的な曲げ状態によって、より強められ、さらに高温からの冷却によりカールが固定され、結果として、第2面の画像形成に際して、はじき、転写抜け等の画質の低下を招くと共に、角折れや、ジャム等の搬送上の不都合をもたらす。
【0049】
本発明は、第1面の画像定着により上昇した用紙Pの温度(図中▲4▼)を、カールの固定という観点では問題がない温度であり、且つ、画像形成装置Dの使用環境温度内にある外気の導入による冷却が可能であるところの45℃以下(図中▲5▼)に、用紙を平面状態に維持しながら下げることにより、カールの矯正を行うと共に、搬送ガイド部60において高温の用紙Pが待機中に冷えることによって引き起こされるカールの固定を防止して第2面の画像転写に供することにより、カールに起因する問題の発生を抑制している。また、画像形成装置Dの使用環境温度である10〜30℃の外気温の導入により高温の用紙を冷却することにより、容易に達成できる用紙の冷却後の温度は、35℃であるが、それ以下にするような用紙冷却手段による冷却を止めることにより、無駄なエネルギーの消費防止と騒音防止を実現している。
【0050】
本発明による裏面への画像形成に供される用紙Pの冷却は、先ず、切換ガイド44周辺のローラ、ガイド板との接触により行われ、次に、用紙反転部4に入る。用紙反転部4は、既に述べたように、画像形成装置Dの筐体Kの外に設けられており、その外装の上部、および、下部には通風口があり、外気の取り込みと下部から上部への対流を図っている。即ち、画像形成装置Dの動作に伴って徐々に上昇する機内温度とは異なり、用紙反転部4においては、常に外気温に近い環境下で用紙Pの反転が行われると同時に、用紙Pが鉛直方向に垂下された状態で冷却がなされる。しかしながら、前記用紙Pが前記用紙反転部4に留まる時間は、極めて短時間であることから、必要十分なレベルまでの冷却が、用紙反転部4のみで達成されることはない。
【0051】
その後、前記用紙Pは、冷却領域5に送られ、水平に平面を維持した状態で、複数の用紙搬送ローラ対とガイド板との接触と、冷却手段である複数の外気導入冷却ファンから送られる外気により冷却される。
【0052】
温度センサ7は、画像形成装置Dの外側近傍の外気温を測定するもので、その値は、冷却手段制御部TCに送られる。
【0053】
冷却手段制御部TCは、すでに説明したように、複数の外気導入冷却ファンの回転数、および、オンオフを個別に制御できるようにしてあるので、前記温度センサ7からの外気温情報、および、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段である操作表示部KDにて入力され、主制御部MCを介して送られた枚数設定情報を基に、あらかじめ、後述の関数式、および、実験結果により作成された冷却手段制御部TCのメモリに作られているテーブルを参照して、前記外気導入冷却ファンを駆動制御することにより、用紙Pが搬送ガイド60に到達する前に、前記用紙の温度が45℃以下になるようにする。
【0054】
また、本発明においては、前記用紙の温度が35℃以下になることが前記テーブルにより予測された場合には、外気導入冷却ファンを停止、あるいは、回転数を抑えることにより送風量を下げ、無駄な電力の消費と騒音を防止している。即ち、第2面の画像形成に供される用紙の温度が35〜45℃の間に入るようにしている(図5、▲5▼以下の斜線にて示される範囲)。
【0055】
即ち、上記の冷却手段制御部TCによる制御は、下記の関数式で表すことができる。
35≦TT−T≦45
TT=TT(N)
T=T(TA、TF)
TF=TF(X1、X2、X3、X4、X5)
TT:図5の▲4▼で示される用紙の温度
T:用紙冷却手段による用紙の降下温度
N:連続画像出力枚数
TA:画像形成装置D近傍の外気温
TF:用紙冷却手段の送風量
X1、X2、X3、X4、X5:外気導入冷却ファンの回転数
なお、前記35℃から45℃という温度設定範囲は、許容されるカール量、画像形成装置Dの構造、電子写真プロセス、使用される資材等によっては、変更することが妥当である場合もある。その場合には、冷却手段制御部TCは、外気温情報と、画像出力枚数設定情報と、枚数設定手段としての使用だけでなく温度範囲設定手段としても使用される操作表示部KDから入力された新しい温度設定範囲とを基にして、あらかじめ、いくつかの温度設定範囲について冷却手段制御部TCのメモリ内に作成されている複数のテーブルの中で、値が最も近いテーブルを参照して、冷却手段である冷却領域5の複数のファンを制御することにより、用紙Pに対して所定の冷却を行う。
【0056】
【発明の効果】
本発明により、電子写真方式によるスタックレス方式の両面画像形成装置による両面画像形成において、第2面の画像形成のために供される用紙のカールの固定が弱められ、はじき、転写抜け等の画像の品質低下や、用紙の搬送ジャム等が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の模式図である。
【図2】冷却領域の構成を説明するための模式図である。
【図3】外気導入冷却ファンの稼働数と風量の関係を示す図である。
【図4】制御関係を示すブロック図である。
【図5】用紙の転写面の温度の変化を説明する図である。
【符号の説明】
1 自動原稿送り装置
2 画像読取装置
3 画像形成部
4 用紙反転部
5 冷却領域
6 用紙収納部
7 温度センサ
C 制御部
D 画像形成装置
G 現像器
K 筐体
TC 冷却手段制御部
Claims (6)
- 電子写真方式により用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、前記画像形成装置の外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、前記枚数設定手段による枚数設定情報に基づき、第2面の画像転写に供される用紙の前記冷却領域における冷却後の温度が、35〜45℃になるように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
- 電子写真方式により用紙の両面に画像を形成する画像形成装置であって、熱定着方式の定着器と、前記画像形成装置の外部の気温を測定する温度センサと、スタックレス自動両面画像形成を行うための用紙搬送路と、用紙を平面状態で、且つ、直線的に搬送する前記用紙搬送路中の冷却領域に設けた用紙冷却手段と、画像の連続出力枚数を設定するための枚数設定手段と、第2面の画像転写に供される用紙の前記用紙直線搬送部における冷却後の温度範囲を設定するための温度範囲設定手段と、前記用紙冷却手段を制御する制御部とを有し、前記制御部が、前記温度センサの温度情報と、前記枚数設定手段による枚数設定情報に基づき、前記冷却領域における第2面の画像転写に供される用紙の冷却後の温度が、前記温度範囲設定手段にて設定された温度範囲に入るように、前記用紙冷却手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
- 前記用紙搬送路は、黒色、あるいは放射熱の吸収率の高い色に着色されたガイド部材を有することを特徴とする請求項1、または、請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記ガイド部材は、外気導入冷却ファンにより冷却されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記用紙搬送路は、同軸上にフィンを有する用紙搬送ローラを有し、前記用紙搬送ローラと共に回転する前記フィンによる送風により、搬送中の用紙を冷却するように構成されていることを特徴とする請求項1、または、請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記用紙搬送路の一部を画像形成装置の筐体外に設けたことを特徴とする請求項1、または、請求項2に記載の画像形成装置。
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