JP2004169900A - 緩み止めナット - Google Patents
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Abstract
【課題】被締結物を締結した後における緩みを確実に防止し得るとともに、部品管理が容易な緩み止めナットを提供する。
【解決手段】膨出部1が一端面側に形成されたナット本体2と、該ナット本体2の一端面から他端面までの長手方向に貫通され、ボルトを螺合しつつ挿通し得る挿通孔1b及び2bと、該ナット本体2の他端面から長手方向に延びて形成された切欠2cと、該切欠2cを含むナット本体2の他端面側外周側面に形成されたテーパ部2dと、ナット本体2の一端面に形成された膨出部1と他端面に形成されたテーパ部2dとの間における長手方向に移動自在とされつつナット本体2に取り付けられ、テーパ部2d上で摺動することにより、ナット本体2における他端面側の挿通孔2bの径を縮小させボルトを挟持させ得るチャックリング3とを備えたものである。
【選択図】 図3
【解決手段】膨出部1が一端面側に形成されたナット本体2と、該ナット本体2の一端面から他端面までの長手方向に貫通され、ボルトを螺合しつつ挿通し得る挿通孔1b及び2bと、該ナット本体2の他端面から長手方向に延びて形成された切欠2cと、該切欠2cを含むナット本体2の他端面側外周側面に形成されたテーパ部2dと、ナット本体2の一端面に形成された膨出部1と他端面に形成されたテーパ部2dとの間における長手方向に移動自在とされつつナット本体2に取り付けられ、テーパ部2d上で摺動することにより、ナット本体2における他端面側の挿通孔2bの径を縮小させボルトを挟持させ得るチャックリング3とを備えたものである。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボルトと螺合して被締結物を締結させた後の緩みを抑制し得る緩み止めナットに関するものである。
【0001】
【従来の技術】
ボルト及びナットは、最も汎用的な締結手段として用いられているが、かかる一般的なボルト及びナットは、締結後の温度変化や振動等により締結力に緩みが生じてしまう不具合がある。この緩みは、主にボルトの外周面とナットの内周面との間のクリアランスに起因するものであることが知られている。
【0002】
即ち、ボルト及びナット間のクリアランスは、締結作業時の「あそび」として機能するものであり、ボルトをナットに挿通させ、且つ、両者の加工精度により生じるものである。従って、当該「あそび」がなければ、ナットにボルトを挿通することができず、製造も困難となってしまい、締結手段としての機能を果たし得ないものとなってしまう。
【0003】
そこで、従来より、締結作業後の緩みを防止すべき種々の技術が提案されており、例えば特許文献1には、受け金具と締め付け金具とから成る緩み止めナットが開示されている。この緩み止めナットにおける受け金具と締め付け金具には、対峙するテーパがそれぞれに形成されており、締め付け金具を受け金具側に螺合させることにより、当該締め付け金具がボルトに対して締め付けられ、挟持し得るようになっている。
【0004】
これにより、締結作業後において、ボルトがナットに硬く挟持されるので「あそび」を構成するクリアランスがなくなるので、締結後の温度変化や振動等により締結力に緩みが生じてしまう不具合を回避できるのである。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−210039号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の緩み止めナットにおいては、受け金具及び締め付け金具の如き別体部品が必要とされるので、作業者は締付作業においてそれぞれを予め所持していなければならず、部品の管理が煩雑となってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、被締結物を締結した後における緩みを確実に防止し得るとともに、部品管理が容易な緩み止めナットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、側方へ膨出した膨出部が一端面側に形成されたナット本体と、該ナット本体の一端面から他端面までの長手方向に貫通され、ボルトを螺合しつつ挿通し得る挿通孔と、該ナット本体の他端面から長手方向に延びて形成された切欠と、該切欠を含む前記ナット本体の他端面側外周側面に形成されたテーパ部と、前記ナット本体の一端面に形成された膨出部と他端面に形成されたテーパ部との間における長手方向に移動自在とされつつ当該ナット本体に取り付けられ、前記テーパ部上で摺動することにより、当該ナット本体における他端面側の挿通孔の径を縮小させボルトを挟持させ得るチャックリングとを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の緩み止めナットにおいて、前記ナット本体の外周側面にネジ形状を形成するとともに、当該ネジ形状と螺合しつつ前記チャックリングを前記ナット本体の他端面側へ押圧し得る押圧手段が当該チャックリングとナット本体の一端面との間に介装されたことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の緩み止めナットにおいて、前記ナット本体の膨出部を被締結物側へ付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の緩み止めナットにおいて、前記付勢手段は、前記チャックリング又は押圧手段と膨出部との間に介装された圧縮コイルスプリングであることを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の緩み止めナットにおいて、前記チャックリングを係止する係止部が前記テーパ部に形成されたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1実施形態に係る緩み止めナットは、ボルトを挿通して被締結物を締結させ得るとともに、その締結力の緩みを防止し得るもので、図1〜図3に示すように、部出部1が一端面側に形成されるナット本体2と、チャックリング3とから主に構成されている。
【0014】
膨出部1は、外観がナット形状の金属製部品から成り、図3に示すように、内壁面に雌ネジ(右ネジ)が形成された挿通孔1bと、該挿通孔1bより大径の内周壁に雌ネジ(左ネジ)が形成された連結孔1aとを有するものである。これら連結孔1a及び挿通孔1bは、膨出部1の略中央において同軸状に延びており、当該膨出部1の表裏面を貫通して形成されている。
【0015】
ナット本体2は、その先端に形成された雄ネジ部2aが膨出部1の連結孔1bに螺合して構成されるもので、内部には当該膨出部1と連続する挿通孔2bが形成されている。即ち、膨出部1が先端に連結された状態において、挿通孔1bと挿通孔2bがナット本体2の長手方向に連続して形成されることとなり、当該ナット本体2を長手方向に貫通している。
【0016】
これにより、ボルト先端を膨出部1の一端面1c側から挿通孔1b内に挿通しながら右向きに回転させると、ボルト外周面に形成された雄ネジが挿通孔1b及び2bと螺合し、先端近傍が他端面2eにまで達するようになっている。尚、この状態においては、ボルト外周面と挿通孔1b及び2bとの間に「あそび」としてのクリアランスが生じており、通常のナットと同様の機能を果たすこととなる。
【0017】
一方、ナット本体2の他端面2e側は、他の部位より微少寸法大きな外径とされており、その外周側面にはテーパ部2dが形成されている。かかるテーパ部2dは、図1に示すように、上部から下部に向かってナット本体2外周側面を拡径させるべきテーパ形状から成り、チャックリング3の内周面3a(図3参照)が摺動し得るよう構成されている。
【0018】
また、テーパ部2dの一部には、他端面2eからナット本体2の長手方向に延びる一対の切欠2cが形成されており、当該ナット本体2の他端面2e側が径方向に収縮し得るようになっている。即ち、他端面2e側が径方向に収縮すれば、内部の挿通孔2bの径が縮小するので、当該挿通孔2bの内周壁がボルトの外周面に当接し得るのである。
【0019】
チャックリング3は、膨出部1とテーパ部2dとの間における長手方向にスライドして移動自在とされつつナット本体2に取り付けられたもので、図3に示すように、内周面3aを有するとともに、下端が開放され、上端面の略中央に開口3bが形成された金属製部品から成るものである。即ち、チャックリング3は、その開口3bからナット本体2における中間細径部を嵌め込んで取り付けられ、開口3bの縁部が膨出部1及びテーパ部2dと当接することにより、当該ナット本体2から外れてしまわないように構成されている。
【0020】
上記チャックリング3がナット本体2の他端面2e側(図1の矢印方向)にスライドして、テーパ部2d上で摺動させると、図2に示すように、当該チャックリング3が係止された状態とされる。この過程において、テーパ部2dは、チャックリング3の内周面3aに押圧されて径方向に収縮し、その内部の挿通孔2bの径が縮小することとなる。これにより、ボルトの外周面が挿通孔2bの内周面で挟持されることとなり、緩みが回避される。
【0021】
具体的には、チャックリング3がテーパ部2d上を摺動すると、図4に示すように、その内周面3aがテーパ部2dに対し内側に向かって締付力Fを作用させ、挿通孔2bを縮径させる。これにより、ボルトBの外周面と挿通孔2bの内周面との間の「あそび」を構成するクリアランスをなくしつつ挿通孔2bに挿通されたボルトBが挟持されることとなり、振動や熱変形等による緩みが回避されるのである。
【0022】
上記した第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法は、以下の如きである。まず、図5に示すように、被締結物Wの孔WaにボルトBを挿通させておき、その下方から緩み止めナットを螺合させて図6の状態とする。このとき、チャックリング3は、テーパ部2dより上部にあり、挿通孔2bはボルトBを挿通させ得る状態とされている。
【0023】
その後、チャックリング3を下方(図6中矢印方向)にスライドさせ、その内周面3aをテーパ部2d上で摺動させ、該テーパ部2dの下端近傍にて係止させる。これにより、ナット本体2の他端面2e側の外周側面に対して図4で示した締付力Fが付与され、挿通孔2bに挿通されたボルトBが挟持されるのである。
【0024】
本実施形態によれば、従来の汎用的なナットと同様にボルトBに螺合した後、チャックリング3をスライドさせるのみでボルトBを挟持させ得るので、締結作業をそれほど複雑にしないで緩み止め効果を発揮させることができる。尚、本実施形態においては、ナット本体1と膨出部1とが別体のもので、これらを組み付けて構成されているが、一体部品で構成してもよい。
【0025】
次に、第2実施形態に係る緩み止めナットについて図8に基づいて説明する。
本実施形態に係る緩み止めナットは、ナット本体2’における膨出部1とテーパ部2dとの間の外周側面にネジ形状aが形成されるとともに、そのネジ形状aにチャックリング3’の開口3’bが螺合し得るよう構成されたものである。尚、膨出部1、テーパ部2d及び切欠2cについては、第1実施形態と同様の構成のものである。
【0026】
上記緩み止めナットによれば、ボルトBを挿通孔1bから2bに亘って挿通させた後、チャックリング3’を回転させて下方に移動させ、その内周面をテーパ部2d上で摺動させることができる。これにより、ナット本体2’の他端面2e側の外周側面に対して第1実施形態と同様の締付力が付与され、挿通孔2bに挿通されたボルトBを挟持することができる。
【0027】
本実施形態によれば、ナット本体2’の外周側面においてチャックリング3’を螺合させつつ移動可能としたので、当該チャックリング3’がテーパ部2d上に係止された状態を確実に維持でき、緩み止め効果を更に高めることができる。尚、第1実施形態と同様、膨出部1とナット本体2’とを一体構成させるようにしてもよい。
【0028】
次に、第3実施形態に係る緩み止めナットについて図9に基づいて説明する。
本実施形態に係る緩み止めナットは、第2実施形態と同様、ナット本体2’における膨出部1とテーパ部2dとの間の外周側面にネジ形状aが形成されるとともに、そのネジ形状aと螺合し得る押圧手段4を具備したものである。かかる押圧手段4は、膨出部1とチャックリング3(第1実施形態と同様、ナット本体2’の長手方向にスライドするもの)との間に介装され、締結作業後にテーパ部2d上に位置するチャックリング3が上方にずれてしまうのを回避するためのものである。
【0029】
即ち、チャックリング3を同図下方にスライドさせてテーパ部2d上に位置させた後、押圧手段4を回転させて下方に移動させ、その下端面をチャックリング3の上端面に押圧させることにより、当該チャックリング3が上方にずれてボルトBに対する締付力が減少してしまうのを回避することができるのである。尚、押圧手段4は、ナット本体2’のネジ形状aと螺合しつつ移動するため、チャックリング3に対する押圧力が維持されるようになっている。
【0030】
本実施形態によれば、押圧手段4にてチャックリング3を押圧することができるので、ナット本体2’におけるボルトBの挟持を強固に維持させることができ、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止することができる。尚、第1実施形態及び第2実施形態と同様、膨出部1とナット本体2’とを一体構成させるようにしてもよい。
【0031】
次に、第4実施形態に係る緩み止めナットについて図10及び図11に基づいて説明する。
本実施形態に係る緩み止めナットは、第3実施形態と同様、ナット本体2’における膨出部1とテーパ部2dとの間の外周側面にネジ形状aが形成されるとともに、そのネジ形状aと螺合し得る押圧手段4を具備したものである。かかる押圧手段4は、第3実施形態と同様、膨出部1とチャックリング3(第1実施形態及び第3実施形態と同様、ナット本体2’の長手方向にスライドするもの)との間に介装されている。
【0032】
ここで、本実施形態においては、押圧手段4と膨出部1との間に付勢手段としての圧縮コイルスプリング5が配設されており、かかる圧縮コイルスプリング5により、膨出部1が被締結物側へ付勢されるよう構成されている。即ち、図11に示すように、被締結物Wを介在させつつボルトBに緩み止めナットを螺合させた後、押圧手段4にて押圧されたチャックリング3にて当該ボルトBを挟持させると、圧縮コイルスプリング5の付勢力により膨出部1が押圧力Fにて上方に押されるのである。
【0033】
これにより、被締結物Wに振動等が付与されて、被締結物Wと緩み止めナットとが相対的に変位しようとすると、圧縮スプリング5の付勢力に起因する押圧力Fにて膨出部1の一端面1cが被締結物Wの変位に追随させることができ、これらの間にクリアランスが発生して緩みが生じるのを防止することができる。
【0034】
尚、かかる圧縮コイルスプリング5に代えて、他の付勢手段としてもよいが、本実施形態の如く圧縮コイルスプリングを用いれば、汎用的で且つ簡易な構成によって振動等による緩みを確実に回避することができる。また、上記実施形態と同様、膨出部1とナット本体2’とを一体構成させるようにしてもよい。
【0035】
更に、図12に示すように、テーパ部2dに凹形状から成る係止部6を形成するとともに、チャックリング3の内周面における下端に内側に突出した突出部bを形成し、突出部bが係止部6に係止できるよう構成してもよい。これにより、チャックリング3をテーパ部2d上において係止させることができ、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止し得る。
【0036】
また、図12において、テーパ部2dに係止部6が上下方向に3つ形成されているので、任意の位置の係止部6に突出部bを選択的に係止させることができ、ナット本体2’によるボルトBに対する締付力を調整することができる。即ち、上部の係止部6に突出部bを係止させるよりも、下部の係止部6に突出部bを係止させた方が締付力を大きくすることができるのである。
【0037】
尚、上記の如き係止部6を3つ形成するのに限定されず、テーパ部2dに係止部6を1〜2、又は4つ以上形成するようにしてもよい。更に、係止部は、テーパ部2dにチャックリング3を係止させれば足り、他の構成のもの(例えば、テーパ部2dに突出部を形成し、チャックリング3に凹形状を形成して、これらを係止させるもの等)としてもよい。
【0038】
上記第1実施形態乃至第4実施形態に係る緩み止めナットによれば、締結作業後におけるボルトの緩みを防止することができるとともに、チャックリングがナット本体に対し移動自在に取り付けられているので、部品点数が1点のみとなり、作業者による部品管理を容易とすることができる。
【0039】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図13に示すように、膨出部1とチャックリング3’との間に圧縮コイルスプリング5を配設したものとしてもよい。かかる緩み止めナットによれば、圧縮コイルスプリング5により膨出部1が被締結物側に付勢されて、振動等による緩みを防止することができるとともに、チャックリング3’を下方に押圧して、当該チャックリング3’が上方にずれてしまうのを防止することができる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ボルトを挟持するチャックリングが移動自在とされつつナット本体に取り付けられているので、ナットとして1点のみの部品となり、被締結物を締結した後における緩みを確実に防止し得るとともに、部品管理を容易とすることができる。
【0041】
請求項2の発明によれば、押圧手段にてチャックリングを押圧することができるので、ナット本体におけるボルトの挟持を強固に維持させることができ、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止することができるとともに、請求項1と同様、部品管理を容易とすることができる。
【0042】
請求項3の発明によれば、付勢手段によりナット本体の膨出部(一端面側)が被締結物側へ付勢されるので、当該被締結物に対して振動等が付与されても、ナット本体の一端面が被締結物に追随して常に当接した状態とされる。従って、振動等によって緩みが生じるのを確実に回避することができる。
【0043】
請求項4の発明によれば、圧縮コイルスプリングにてナット本体の膨出部(一端面側)が被締結物側へ付勢されるので、汎用的で且つ簡易な構成によって振動等による緩みを確実に回避することができる。
【0044】
請求項5の発明によれば、チャックリングを係止する係止部がテーパ部に形成されているので、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止し得るとともに、部品管理を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットを示す側面図(チャックリングが上部にある状態)
【図2】同(チャックリングが下部にある状態)
【図3】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットを示す分解断面図
【図4】同ナット本体の他端面近傍を示す断面模式図
【図5】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法を説明するための模式図(ボルトを被締結物に挿通させた状態)
【図6】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法を説明するための模式図(緩み止めナットをボルトに螺合させた状態)
【図7】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法を説明するための模式図(チャックリングをテーパ部上に位置させた状態)
【図8】本発明の第2実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【図9】本発明の第3実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【図10】本発明の第4実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【図11】本発明の第4実施形態に係る緩み止めナットの作用を説明するための側面図
【図12】本発明の第4実施形態における変形例を示した縦断面図
【図13】本発明の他の実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【符号の説明】
1…膨出部
1b…挿通孔
1c…一端面
2、2’…ナット本体
2b…挿通孔
2c…切欠
2d…テーパ部
2e…他端面
3、3’…チャックリング
4…押圧手段
5…圧縮コイルスプリング
6…係止部
本発明は、ボルトと螺合して被締結物を締結させた後の緩みを抑制し得る緩み止めナットに関するものである。
【0001】
【従来の技術】
ボルト及びナットは、最も汎用的な締結手段として用いられているが、かかる一般的なボルト及びナットは、締結後の温度変化や振動等により締結力に緩みが生じてしまう不具合がある。この緩みは、主にボルトの外周面とナットの内周面との間のクリアランスに起因するものであることが知られている。
【0002】
即ち、ボルト及びナット間のクリアランスは、締結作業時の「あそび」として機能するものであり、ボルトをナットに挿通させ、且つ、両者の加工精度により生じるものである。従って、当該「あそび」がなければ、ナットにボルトを挿通することができず、製造も困難となってしまい、締結手段としての機能を果たし得ないものとなってしまう。
【0003】
そこで、従来より、締結作業後の緩みを防止すべき種々の技術が提案されており、例えば特許文献1には、受け金具と締め付け金具とから成る緩み止めナットが開示されている。この緩み止めナットにおける受け金具と締め付け金具には、対峙するテーパがそれぞれに形成されており、締め付け金具を受け金具側に螺合させることにより、当該締め付け金具がボルトに対して締め付けられ、挟持し得るようになっている。
【0004】
これにより、締結作業後において、ボルトがナットに硬く挟持されるので「あそび」を構成するクリアランスがなくなるので、締結後の温度変化や振動等により締結力に緩みが生じてしまう不具合を回避できるのである。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−210039号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の緩み止めナットにおいては、受け金具及び締め付け金具の如き別体部品が必要とされるので、作業者は締付作業においてそれぞれを予め所持していなければならず、部品の管理が煩雑となってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、被締結物を締結した後における緩みを確実に防止し得るとともに、部品管理が容易な緩み止めナットを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、側方へ膨出した膨出部が一端面側に形成されたナット本体と、該ナット本体の一端面から他端面までの長手方向に貫通され、ボルトを螺合しつつ挿通し得る挿通孔と、該ナット本体の他端面から長手方向に延びて形成された切欠と、該切欠を含む前記ナット本体の他端面側外周側面に形成されたテーパ部と、前記ナット本体の一端面に形成された膨出部と他端面に形成されたテーパ部との間における長手方向に移動自在とされつつ当該ナット本体に取り付けられ、前記テーパ部上で摺動することにより、当該ナット本体における他端面側の挿通孔の径を縮小させボルトを挟持させ得るチャックリングとを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の緩み止めナットにおいて、前記ナット本体の外周側面にネジ形状を形成するとともに、当該ネジ形状と螺合しつつ前記チャックリングを前記ナット本体の他端面側へ押圧し得る押圧手段が当該チャックリングとナット本体の一端面との間に介装されたことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の緩み止めナットにおいて、前記ナット本体の膨出部を被締結物側へ付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の緩み止めナットにおいて、前記付勢手段は、前記チャックリング又は押圧手段と膨出部との間に介装された圧縮コイルスプリングであることを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の緩み止めナットにおいて、前記チャックリングを係止する係止部が前記テーパ部に形成されたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1実施形態に係る緩み止めナットは、ボルトを挿通して被締結物を締結させ得るとともに、その締結力の緩みを防止し得るもので、図1〜図3に示すように、部出部1が一端面側に形成されるナット本体2と、チャックリング3とから主に構成されている。
【0014】
膨出部1は、外観がナット形状の金属製部品から成り、図3に示すように、内壁面に雌ネジ(右ネジ)が形成された挿通孔1bと、該挿通孔1bより大径の内周壁に雌ネジ(左ネジ)が形成された連結孔1aとを有するものである。これら連結孔1a及び挿通孔1bは、膨出部1の略中央において同軸状に延びており、当該膨出部1の表裏面を貫通して形成されている。
【0015】
ナット本体2は、その先端に形成された雄ネジ部2aが膨出部1の連結孔1bに螺合して構成されるもので、内部には当該膨出部1と連続する挿通孔2bが形成されている。即ち、膨出部1が先端に連結された状態において、挿通孔1bと挿通孔2bがナット本体2の長手方向に連続して形成されることとなり、当該ナット本体2を長手方向に貫通している。
【0016】
これにより、ボルト先端を膨出部1の一端面1c側から挿通孔1b内に挿通しながら右向きに回転させると、ボルト外周面に形成された雄ネジが挿通孔1b及び2bと螺合し、先端近傍が他端面2eにまで達するようになっている。尚、この状態においては、ボルト外周面と挿通孔1b及び2bとの間に「あそび」としてのクリアランスが生じており、通常のナットと同様の機能を果たすこととなる。
【0017】
一方、ナット本体2の他端面2e側は、他の部位より微少寸法大きな外径とされており、その外周側面にはテーパ部2dが形成されている。かかるテーパ部2dは、図1に示すように、上部から下部に向かってナット本体2外周側面を拡径させるべきテーパ形状から成り、チャックリング3の内周面3a(図3参照)が摺動し得るよう構成されている。
【0018】
また、テーパ部2dの一部には、他端面2eからナット本体2の長手方向に延びる一対の切欠2cが形成されており、当該ナット本体2の他端面2e側が径方向に収縮し得るようになっている。即ち、他端面2e側が径方向に収縮すれば、内部の挿通孔2bの径が縮小するので、当該挿通孔2bの内周壁がボルトの外周面に当接し得るのである。
【0019】
チャックリング3は、膨出部1とテーパ部2dとの間における長手方向にスライドして移動自在とされつつナット本体2に取り付けられたもので、図3に示すように、内周面3aを有するとともに、下端が開放され、上端面の略中央に開口3bが形成された金属製部品から成るものである。即ち、チャックリング3は、その開口3bからナット本体2における中間細径部を嵌め込んで取り付けられ、開口3bの縁部が膨出部1及びテーパ部2dと当接することにより、当該ナット本体2から外れてしまわないように構成されている。
【0020】
上記チャックリング3がナット本体2の他端面2e側(図1の矢印方向)にスライドして、テーパ部2d上で摺動させると、図2に示すように、当該チャックリング3が係止された状態とされる。この過程において、テーパ部2dは、チャックリング3の内周面3aに押圧されて径方向に収縮し、その内部の挿通孔2bの径が縮小することとなる。これにより、ボルトの外周面が挿通孔2bの内周面で挟持されることとなり、緩みが回避される。
【0021】
具体的には、チャックリング3がテーパ部2d上を摺動すると、図4に示すように、その内周面3aがテーパ部2dに対し内側に向かって締付力Fを作用させ、挿通孔2bを縮径させる。これにより、ボルトBの外周面と挿通孔2bの内周面との間の「あそび」を構成するクリアランスをなくしつつ挿通孔2bに挿通されたボルトBが挟持されることとなり、振動や熱変形等による緩みが回避されるのである。
【0022】
上記した第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法は、以下の如きである。まず、図5に示すように、被締結物Wの孔WaにボルトBを挿通させておき、その下方から緩み止めナットを螺合させて図6の状態とする。このとき、チャックリング3は、テーパ部2dより上部にあり、挿通孔2bはボルトBを挿通させ得る状態とされている。
【0023】
その後、チャックリング3を下方(図6中矢印方向)にスライドさせ、その内周面3aをテーパ部2d上で摺動させ、該テーパ部2dの下端近傍にて係止させる。これにより、ナット本体2の他端面2e側の外周側面に対して図4で示した締付力Fが付与され、挿通孔2bに挿通されたボルトBが挟持されるのである。
【0024】
本実施形態によれば、従来の汎用的なナットと同様にボルトBに螺合した後、チャックリング3をスライドさせるのみでボルトBを挟持させ得るので、締結作業をそれほど複雑にしないで緩み止め効果を発揮させることができる。尚、本実施形態においては、ナット本体1と膨出部1とが別体のもので、これらを組み付けて構成されているが、一体部品で構成してもよい。
【0025】
次に、第2実施形態に係る緩み止めナットについて図8に基づいて説明する。
本実施形態に係る緩み止めナットは、ナット本体2’における膨出部1とテーパ部2dとの間の外周側面にネジ形状aが形成されるとともに、そのネジ形状aにチャックリング3’の開口3’bが螺合し得るよう構成されたものである。尚、膨出部1、テーパ部2d及び切欠2cについては、第1実施形態と同様の構成のものである。
【0026】
上記緩み止めナットによれば、ボルトBを挿通孔1bから2bに亘って挿通させた後、チャックリング3’を回転させて下方に移動させ、その内周面をテーパ部2d上で摺動させることができる。これにより、ナット本体2’の他端面2e側の外周側面に対して第1実施形態と同様の締付力が付与され、挿通孔2bに挿通されたボルトBを挟持することができる。
【0027】
本実施形態によれば、ナット本体2’の外周側面においてチャックリング3’を螺合させつつ移動可能としたので、当該チャックリング3’がテーパ部2d上に係止された状態を確実に維持でき、緩み止め効果を更に高めることができる。尚、第1実施形態と同様、膨出部1とナット本体2’とを一体構成させるようにしてもよい。
【0028】
次に、第3実施形態に係る緩み止めナットについて図9に基づいて説明する。
本実施形態に係る緩み止めナットは、第2実施形態と同様、ナット本体2’における膨出部1とテーパ部2dとの間の外周側面にネジ形状aが形成されるとともに、そのネジ形状aと螺合し得る押圧手段4を具備したものである。かかる押圧手段4は、膨出部1とチャックリング3(第1実施形態と同様、ナット本体2’の長手方向にスライドするもの)との間に介装され、締結作業後にテーパ部2d上に位置するチャックリング3が上方にずれてしまうのを回避するためのものである。
【0029】
即ち、チャックリング3を同図下方にスライドさせてテーパ部2d上に位置させた後、押圧手段4を回転させて下方に移動させ、その下端面をチャックリング3の上端面に押圧させることにより、当該チャックリング3が上方にずれてボルトBに対する締付力が減少してしまうのを回避することができるのである。尚、押圧手段4は、ナット本体2’のネジ形状aと螺合しつつ移動するため、チャックリング3に対する押圧力が維持されるようになっている。
【0030】
本実施形態によれば、押圧手段4にてチャックリング3を押圧することができるので、ナット本体2’におけるボルトBの挟持を強固に維持させることができ、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止することができる。尚、第1実施形態及び第2実施形態と同様、膨出部1とナット本体2’とを一体構成させるようにしてもよい。
【0031】
次に、第4実施形態に係る緩み止めナットについて図10及び図11に基づいて説明する。
本実施形態に係る緩み止めナットは、第3実施形態と同様、ナット本体2’における膨出部1とテーパ部2dとの間の外周側面にネジ形状aが形成されるとともに、そのネジ形状aと螺合し得る押圧手段4を具備したものである。かかる押圧手段4は、第3実施形態と同様、膨出部1とチャックリング3(第1実施形態及び第3実施形態と同様、ナット本体2’の長手方向にスライドするもの)との間に介装されている。
【0032】
ここで、本実施形態においては、押圧手段4と膨出部1との間に付勢手段としての圧縮コイルスプリング5が配設されており、かかる圧縮コイルスプリング5により、膨出部1が被締結物側へ付勢されるよう構成されている。即ち、図11に示すように、被締結物Wを介在させつつボルトBに緩み止めナットを螺合させた後、押圧手段4にて押圧されたチャックリング3にて当該ボルトBを挟持させると、圧縮コイルスプリング5の付勢力により膨出部1が押圧力Fにて上方に押されるのである。
【0033】
これにより、被締結物Wに振動等が付与されて、被締結物Wと緩み止めナットとが相対的に変位しようとすると、圧縮スプリング5の付勢力に起因する押圧力Fにて膨出部1の一端面1cが被締結物Wの変位に追随させることができ、これらの間にクリアランスが発生して緩みが生じるのを防止することができる。
【0034】
尚、かかる圧縮コイルスプリング5に代えて、他の付勢手段としてもよいが、本実施形態の如く圧縮コイルスプリングを用いれば、汎用的で且つ簡易な構成によって振動等による緩みを確実に回避することができる。また、上記実施形態と同様、膨出部1とナット本体2’とを一体構成させるようにしてもよい。
【0035】
更に、図12に示すように、テーパ部2dに凹形状から成る係止部6を形成するとともに、チャックリング3の内周面における下端に内側に突出した突出部bを形成し、突出部bが係止部6に係止できるよう構成してもよい。これにより、チャックリング3をテーパ部2d上において係止させることができ、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止し得る。
【0036】
また、図12において、テーパ部2dに係止部6が上下方向に3つ形成されているので、任意の位置の係止部6に突出部bを選択的に係止させることができ、ナット本体2’によるボルトBに対する締付力を調整することができる。即ち、上部の係止部6に突出部bを係止させるよりも、下部の係止部6に突出部bを係止させた方が締付力を大きくすることができるのである。
【0037】
尚、上記の如き係止部6を3つ形成するのに限定されず、テーパ部2dに係止部6を1〜2、又は4つ以上形成するようにしてもよい。更に、係止部は、テーパ部2dにチャックリング3を係止させれば足り、他の構成のもの(例えば、テーパ部2dに突出部を形成し、チャックリング3に凹形状を形成して、これらを係止させるもの等)としてもよい。
【0038】
上記第1実施形態乃至第4実施形態に係る緩み止めナットによれば、締結作業後におけるボルトの緩みを防止することができるとともに、チャックリングがナット本体に対し移動自在に取り付けられているので、部品点数が1点のみとなり、作業者による部品管理を容易とすることができる。
【0039】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図13に示すように、膨出部1とチャックリング3’との間に圧縮コイルスプリング5を配設したものとしてもよい。かかる緩み止めナットによれば、圧縮コイルスプリング5により膨出部1が被締結物側に付勢されて、振動等による緩みを防止することができるとともに、チャックリング3’を下方に押圧して、当該チャックリング3’が上方にずれてしまうのを防止することができる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ボルトを挟持するチャックリングが移動自在とされつつナット本体に取り付けられているので、ナットとして1点のみの部品となり、被締結物を締結した後における緩みを確実に防止し得るとともに、部品管理を容易とすることができる。
【0041】
請求項2の発明によれば、押圧手段にてチャックリングを押圧することができるので、ナット本体におけるボルトの挟持を強固に維持させることができ、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止することができるとともに、請求項1と同様、部品管理を容易とすることができる。
【0042】
請求項3の発明によれば、付勢手段によりナット本体の膨出部(一端面側)が被締結物側へ付勢されるので、当該被締結物に対して振動等が付与されても、ナット本体の一端面が被締結物に追随して常に当接した状態とされる。従って、振動等によって緩みが生じるのを確実に回避することができる。
【0043】
請求項4の発明によれば、圧縮コイルスプリングにてナット本体の膨出部(一端面側)が被締結物側へ付勢されるので、汎用的で且つ簡易な構成によって振動等による緩みを確実に回避することができる。
【0044】
請求項5の発明によれば、チャックリングを係止する係止部がテーパ部に形成されているので、被締結物を締結した後における緩みを更に確実に防止し得るとともに、部品管理を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットを示す側面図(チャックリングが上部にある状態)
【図2】同(チャックリングが下部にある状態)
【図3】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットを示す分解断面図
【図4】同ナット本体の他端面近傍を示す断面模式図
【図5】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法を説明するための模式図(ボルトを被締結物に挿通させた状態)
【図6】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法を説明するための模式図(緩み止めナットをボルトに螺合させた状態)
【図7】本発明の第1実施形態に係る緩み止めナットの使用方法を説明するための模式図(チャックリングをテーパ部上に位置させた状態)
【図8】本発明の第2実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【図9】本発明の第3実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【図10】本発明の第4実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【図11】本発明の第4実施形態に係る緩み止めナットの作用を説明するための側面図
【図12】本発明の第4実施形態における変形例を示した縦断面図
【図13】本発明の他の実施形態に係る緩み止めナットを示す縦断面図
【符号の説明】
1…膨出部
1b…挿通孔
1c…一端面
2、2’…ナット本体
2b…挿通孔
2c…切欠
2d…テーパ部
2e…他端面
3、3’…チャックリング
4…押圧手段
5…圧縮コイルスプリング
6…係止部
Claims (5)
- 側方へ膨出した膨出部が一端面側に形成されたナット本体と、
該ナット本体の一端面から他端面までの長手方向に貫通され、ボルトを螺合しつつ挿通し得る挿通孔と、
該ナット本体の他端面から長手方向に延びて形成された切欠と、
該切欠を含む前記ナット本体の他端面側外周側面に形成されたテーパ部と、
前記ナット本体の一端面に形成された膨出部と他端面に形成されたテーパ部との間における長手方向に移動自在とされつつ当該ナット本体に取り付けられ、前記テーパ部上で摺動することにより、当該ナット本体における他端面側の挿通孔の径を縮小させボルトを挟持させ得るチャックリングと、
を備えたことを特徴とする緩み止めナット。 - 前記ナット本体の外周側面にネジ形状を形成するとともに、当該ネジ形状と螺合しつつ前記チャックリングを前記ナット本体の他端面側へ押圧し得る押圧手段が当該チャックリングとナット本体の一端面との間に介装されたことを特徴とする請求項1記載の緩み止めナット。
- 前記ナット本体の膨出部を被締結物側へ付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の緩み止めナット。
- 前記付勢手段は、前記チャックリング又は押圧手段と膨出部との間に介装された圧縮コイルスプリングであることを特徴とする請求項3記載の緩み止めナット。
- 前記チャックリングを係止する係止部が前記テーパ部に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の緩み止めナット。
Priority Applications (1)
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CN103335003A (zh) * | 2013-07-24 | 2013-10-02 | 太仓市协诚金属制品有限公司 | 带槽防松螺栓 |
-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002339788A patent/JP2004169900A/ja active Pending
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