JP2004169746A - 流体移送配管、流体移送装置及び組み付け方法 - Google Patents

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広 菅原
Kazuhiko Kawada
和彦 川田
Noriko Daishin
紀子 大信
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Abstract

【課題】短時間で立ち上げができ、短時間で正確な分析測定ができ、高純度流体を外部からの微粒子混入を極力低減した流体として移送できる流体移送配管、流体移送装置及び該装置の組付け方法を提供するものである。
【解決手段】非導電性材料からなる配管の肉厚内の少なくとも一部に導電性材料を埋設するか、又は該配管の外周面の少なくとも一部に導電性材料を貼付あるいは塗布したものであって、高純度流体の移送に使用する流体移送配管、及びこれを用いる流体移送装置。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部雰囲気中の微粒子の吸引を誘発しない清浄性に優れる移送配管、詳しくは半導体製造工場等の各種工場で使用されている超純水や薬液を外部からの微粒子混入を極力低減した流体として移送できる流体移送配管、流体移送装置及び流体移送装置の組み付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
種々の産業分野で頻繁に行なわれている高純度流体の移送は、該高純度流体を汚染することなく、経済的且つ安全に行われる必要がある。特に、高純度流体への微粒子の混入は使用目的によっては致命的な問題となる。例えば、近年の半導体製造用超純水は、超純水の純度を表す抵抗率と、パターン欠損など直接的なデバイス不良を引き起こす微粒子は重要であり、抵抗率が18.2MΩ・cm以上、粒径0.05μm以上の微粒子数が1個/ml以下とその要求値は厳しいものである。また、薬液においては、オフサイト供給であるため、超純水等に比べて管理基準は低いものの、それでも粒径0.2μm以上の微粒子数10個/ml以下等の厳しい管理が行なわれている。
【0003】
従来、半導体製造用超純水を移送する配管は配管由来の金属不純物の混入を嫌うこと、及び施工性や経済性の面から、PVC、PVdF、PP、PPS、PEEKなどの樹脂製のものが使用されている。また、品質管理のために設置され主配管内を流れる超純水の一部を分岐採取するサンプリング用配管には、同様の理由でPFAチューブ、PTFEチューブあるいはナイロンチューブが一般に使用されている。
【0004】
一方、超純水製造供給装置、高純度薬液や高純度ガスの移送装置の設置や施工には、機器や配管類から移送流体へ汚染粒子が混入しないよう、清浄度の高いものが使用されると共に、設置施工、組み立て時に汚染されないよう十分な注意が払われている。
【0005】
このような高純度流体への汚染粒子の混入を極力防止する配慮がされているにもかかわらず、例えば超純水製造装置においては、装置の新規設置時や定検、改造後の運転初期には、洗浄フラッシングやブロー等に相当の時間を費やし、所望の水質が得られるまでに長時間を要するという問題がある。また、例えば超純水製造装置の場合、運用管理として製造システムに微粒子計や抵抗率計などの測定機器が設置されている。しかし、特に微粒子測定においては微粒子計の立ち上げや微粒子測定のためのフィルター捕捉等の分析操作を開始するまでには長時間を要するという問題がある。このような運転開始時又は分析開始時における立ち上がりロスの問題は超純水製造のみならず、高純度薬液や高純度ガス等を移送する場合についても共通する問題である。近年、工場ラインの早期立ち上げが要求されるに伴い、超純水を始めとする各ユーティリティーや各種製造装置は、新規設置時あるいは定検後の再立ち上げ時に早期に要求性能や品質を満足することが重要となっている。
【0006】
一方、半導体デバイスを超純水で洗浄する際、該デバイス表面への汚染粒子の吸着を防止する方法として、例えば特許文献1の特開2001−203183号公報には、半導体デバイス表面を純水で洗浄する、電気的な絶縁体で構成された洗浄槽及び純水を注入する注水配管を有し、該注水配管に導電性材料からなる静電シールドカバーを被せ、該静電シールドカバーを接地した洗浄装置が開示されている。この洗浄装置によれば、洗浄槽に注水されるリンス用の純水の帯電を効果的に防止できる。このため、静電気による半導体デバイス表面への汚染粒子の吸着をなくし、洗浄時の再汚染を防止することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−203183号(請求項1、段落番号0010、0029)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2001−203183号公報記載の洗浄装置は立ち上がり後の正常運転時における洗浄方法に関するものであり、該洗浄装置を組み付ける場合についての注水配管等の取り扱いについての記載は一切ない。また、注入配管に例えば金網等で構成された静電シールドカバーを被せる作業は、通常配管設置後、別途の工程として行なわれるが、労力を要する工程数が増えるという問題がある。また、更に静電シールドカバーを接地する工程も必要となるという問題がある。
【0009】
従って、本発明の目的は、短時間で立ち上げができ、短時間で正確な分析測定ができ、高純度流体を外部からの微粒子混入を極力低減した流体として移送できる流体移送配管、流体移送装置及び流体移送装置の組み付け方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者らは鋭意検討を行った結果、非導電性材料からなる配管の肉厚内の少なくとも一部に導電性材料を埋設するか、又は該配管の外周面の少なくとも一部に導電性材料を貼付あるいは塗布した配管を用いて組み付けられた流体移送装置は、ブローやフラッシング時間を短縮できるため短時間で立ち上げができ、短時間で正確な分析測定ができると共に、高純度流体を外部からの微粒子混入を極力低減した流体として移送できること等を見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明(1)は、非導電性材料からなる配管の肉厚内の少なくとも一部に導電性材料を埋設するか、又は該配管の外周面の少なくとも一部に導電性材料を貼付あるいは塗布したものであって、高純度流体の移送に使用する流体移送配管を提供するものである。従来使用されていた樹脂製配管は非導電性であるため、配管外周面周りの雰囲気中にある微粒子等を静電的に帯電した外周面に吸引する。この際、吸引される微粒子が配管の端面の開口から内周面に入り込む量も当然多くなり、配管の内周面に付着する汚染粒子も多くなる。従って、現場に供給されるまで保証されていた配管の高い清浄度が組み付け工程において低下してしまい、汚染された流体移送装置を構築してしまう。これに対して、本発明の流体移送配管ではその外周面回りの雰囲気中にある微粒子を静電的に吸引することがほとんどないため、配管の端面の開口から内周面に入り込む量は少なく、配管の内周面に付着する汚染粒子も少なくなる。このため、納入時の高い清浄度を維持して装置を構築できるので、運転開始時や分析開始時に高純度の流体を流す場合、当然にフラッシングやブロー時間を短縮することができる。
【0012】
また、本発明(2)は、前記流体移送配管を用いた流体移送装置を提供するものである。本発明によれば、例えば純水等の非導電性流体を流すことにより生じる流動帯電が起こったとしても、該流体移送装置の配管内に付着している汚染微粒子はもともと少ないため、フラッシングやブロー等にそれ程長い時間を要することはない。
【0013】
本発明(3)は前記流体移送配管を用い、該流体移送配管の導電性材料を非接地として組み付ける流体移送装置の組み付け方法を提供するものである。本発明によれば、組み付ける際は、流動帯電等が起こらないため、敢えて導電性材料を接地しなくとも、流体移送配管がその外周面回りの雰囲気中にある微粒子を静電的に吸引することはほとんどない。また、作業者の作業手袋等に付着した微粒子等の吸引も防止されるため、当初の高い清浄度を保持したままで、組み付けることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の流体移送配管において、非導電性材料としては、特に制限されず、例えば体積固有抵抗率1010Ω・cm以上の樹脂材料が挙げられる。具体的には、PFA(四フッ化エチレンパーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)、PTFE(テトラフルオロエチレン樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニール)、PVdF(ポリビニリデンフルオライド)、PP(ポリプロピレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)及びPE(ポリエチレン)等が挙げられる。このような樹脂製配管は、配管由来の金属不純物の混入を防止すると共に、施工性や経済性で優れる。また、例えば超純水製造装置においては品質管理のために設置され主配管内を流れる超純水の一部を分岐採取するサンプリング用配管には、PFAチューブやPTFEチューブ等のフッ素樹脂系材料が、清浄度や化学的安定性、施工の容易性の点から多く使用される。なお、酸素等の溶存ガス成分濃度測定用のサンプリング配管は、SUSやガス透過性の比較的小さなナイロンチューブ等を用いることが、ガス透過性が低い点で好適である。本発明の流体移送配管は、上記特性を生かすため、少なくとも配管の内周面は非導電性材料で構成される。
【0015】
本発明の流体移送配管は、非導電性材料からなる配管の肉厚内の少なくとも一部に導電性材料を埋設するか、又は該配管の外周面の少なくとも一部に導電性材料を貼付あるいは塗布したものである。導電性材料としては、特に制限されないが、例えば体積固有抵抗率10Ω・cm以下の材料が挙げられる。具体的には配管の肉厚内に埋設される導電性材料としては、カーボンブラック、カーボン繊維、金属粉、金属繊維、金属化合物粉等が挙げられ、又、これらの導電性材料(フィラー)をプラスチックに練り込んだ導電性プラスチック等が挙げられ、配管の外周面に貼付される導電性材料としては、銅、アルミニウム及びステンレス等の金属箔;カーボンシート;カーボン繊維;カーボンブラック等の導電性材料(フィラー)を内添した導電性プラスチックシートが挙げられ、配管の外周面に塗布される導電性材料としては、カーボンブラック、金属粉又は金属化合物粉を含有する導電性塗料が挙げられる。導電性塗料で使用される金属としては、銀、ニッケル、カーボン、銅又は銀と銅の複合金属などが挙げられる。
【0016】
配管の肉厚内に導電性材料を埋設する方法としては、例えば成型の際、一体的に成型し埋設する方法が挙げられる。ここで肉厚内とは肉厚内部又は外表面部の双方を含む意味である。また、配管の外周面に導電性材料を貼付する方法としては、例えば接着剤により接着する方法が挙げられる。また、配管の外周面に導電性材料を塗布する方法としては、刷毛塗り法やスプレー法が使用できる。このような導電性材料は、配管の肉厚内又は外周面の少なくとも一部に埋設、貼付又は塗布(以下、これらの形態を総称して、「配設」とも言う)すればよい。非導電性材料中、導電性材料を一部に配設するのみで配管の外周面の帯電量が十分低減できる。
【0017】
また、非導電性材料からなる配管の外周面の一部に埋設、貼付又は塗布される導電性材料の配設形態としては、特に制限されず、図1に示すような、狭幅の長尺帯状の導電性材料12を長手方向に配設すると共に、長手方向に垂直な方向(周方向)に所定の間隔で同様の形状のものを例えば4枚のような複数枚配設したストライプ状(縦縞状)のもの、狭幅の帯状物を周方向に巻き付けると共に、長手方向に所定間隔で複数配設した横縞状のもの、周方向に螺旋巻き状に配設したもの等が挙げられる。このうち、縦縞状物が、同時金型成型で容易に作製できると共に、配管の外周面全ての帯電量を効率的に低減できる点で好ましい。また、非導電性材料からなる配管の肉厚内の少なくとも一部に導電性材料を埋設すると共に、外周面にも導電性材料を貼付又は塗布したものであってもよい。また、この導電性材料は予め非導電性材料中に埋設、付設、貼付又は塗布しておくことが、現場で別途の覆設工程などを実施しなくてもよく、施工性に優れる点で好ましい。
【0018】
本発明の流体移送配管は、高純度流体の移送に使用するものである。ここで高純度とは、微粒子などの外部汚染物の混入を嫌う程度の清浄性の低いものから純水のように粒径0.05μm以上の微粒子数を規定するような清浄性の高いものまで幅広いものを言うが、このうち、高純度流体が高い清浄性を有する純水である場合、新規設置時や点検時の停止後から定常運転までの立ち上がりの早さを特に顕著に確認できる点で有用である。高純度流体としては、特に制限されないが、例えば抵抗率1MΩ・cm以上の純水、薬液等の液体、及びガスが挙げられる。このうち、抵抗率1MΩ・cm以上の純水の場合、近年、工場ラインの新設時の早期立ち上げ、あるいは定検後の早期再立ち上げが要求されている点で特に有効である。
【0019】
本発明の流体移送配管は、搬送時、組み立て時、組み立て後及び流体移送中の配管全て含み、これらの状態における流体移送配管はいずれも該配管に配設された導電性材料は非接地であってもよい。新規施工時や検査、改造工事時において、配管部材は開梱され少なからず外部雰囲気に曝される。この施工時における外部雰囲気は一般にクリーンルーム内作業ではないのでゴミや不純物が多い。このような場合、配管に配設された導電性材料は非接地であっても、この段階では流動帯電は起こらず、配管の外周面は該外周面が非導電性材料のみである場合に比べて、汚染物、特に、微粒子を吸引することはなく高い清浄性を維持することができる。
【0020】
また、本発明の流体移送配管は、主配管内を流れる流体の一部を分岐採取するサンプリング用配管であってもよい。従来、主配管を流れる流体の純度が既に高く良好であっても、PFAチューブ等のサンプリング配管の立ち上がりが遅く、水質などの品質が悪いと判断されることがあった。特に微粒子計による微粒子測定の場合、サンプリング配管に多量の超純水を流してサンプリング配管を洗浄するため、結果として所望の水準になるまで長時間を要すると共に労力やエネルギーを浪費していた。また、サンプリング配管は実際の現場では、装置の形状や現場スペース等の関係で、分岐点から数m〜数10mの距離を引き回さなくてはならず、該遠隔の分析場所に主配管内の代表サンプルを得ることを困難にしていた。しかしながら、このようなサンプリング用配管においても、主配管同様又は主配管とは別途に導電性材料を埋設、貼付又は塗布することにより、該配管の外周面の帯電量を低減し、微粒子等の吸引を誘発することなく、配管の内周面に付着するゴミや不純物を低減し、速やかな分析を可能にすることができる。
【0021】
また、本発明は前記流体移送配管を用い、該流体移送配管の導電性材料を非接地として組み付ける流体移送装置の組み付け方法を提供するものである。該流体移送配管を用いて流体移送装置を組み付ける際は、流動帯電等が起こらないため、敢えて導電性材料を接地しなくとも、流体移送配管がその外周面回りの雰囲気中にある微粒子を静電的に吸引することはほとんどない。また、作業者の作業手袋等に付着した微粒子等の吸引も防止されるため、当初の高い清浄度を保持したままで、組み付けることができる。また、導電性材料を接地する作業を省略でき、組み付け工程が容易となる。
【0022】
本発明の流体移送装置としては、流体移送配管を用いたものであれば、特に制限されず、例えばポンプなどの流体移送手段と、該流体移送配管と、各種装置群とを備えるものであり、具体的には超純水製造装置の2次純水製造装置(サブシステムとも称される)が挙げられる。2次純水製造装置としては、例えば一次純水貯留槽、ポンプ、紫外線照射装置、カートリッジポリッシャー、限外濾過膜装置等の各種不純物除去装置、及びこれらを接続する流体移送配管で構成されるもの、あるいは更にその主配管から分岐したサンプリング配管を含むものが挙げられる。また、本発明の流体移送装置は、流体移送配管の導電性材料が接地又は非接地のいずれであってもよい。このうち、流体移送装置が流体を移送中である場合には、流体移送配管の導電性材料が接地されている方が、例えば半導体デバイスを洗浄する洗浄槽に供給されるリンス用の超純水の帯電を効果的に防止でき、静電気による半導体デバイス表面への汚染粒子の吸着をなくし、洗浄時の再汚染を防止することができる点で好適である。但し、新規設置時や定期修理時における立ち上げの際、流体移送配管の導電性材料が非接地であり、ブローやフラッシングで超純水等の非導電性流体を流すことにより生じる流動帯電が起こったとしても、該流体移送装置の配管内に付着している汚染微粒子はもともと少ないため、フラッシングやブロー等にそれ程長い時間を要することはない。
【0023】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
実施例1
超純水製造の2次純水製造装置(サブシステム)に設置された限外濾過膜装置と使用点を連結する主配管と、該主配管から分岐しバルブを有する短尺の分岐管を備える実験装置を用いた。先ず、主配管を流れる超純水は長時間の定常運転により安定した性状、すなわち、水温23℃、抵抗率18MΩ・cm以上、粒径0.05μm以上の微粒子が1個/ml以下であることを確認した。この状態で分岐管のバルブは閉じたままであり、サンプリング配管も接続されていない。次いで、下記仕様のサンプリング配管を分岐管に接続すると共に、バルブを開として流速2.5m/秒で24時間の初期フラッシングを行なった。この初期フラッシングは比較例で使用するPFA配管との汚染レベルを一定にするためである。次いで、バルブを閉じサンプリング配管を分岐管から取り外し、その場で水切りを十分行なった。その後、このサンプリング配管を再度、分岐管に接続して、バルブを開として流速2.5m/秒で超純水を流して、実験を開始した。サンプリング配管から流出する採取液中の微粒子の測定を1時間毎に行った。この時、サンプリング配管の導電性材料は非接地とした。その結果を図2に示す。なお、用いた微粒子計は「PMS−M50」(PMS社製)である。
【0024】
(サンプリング用配管)
図1に示す構造の外径6mm、内径4mm、長さ5m(分岐点より微粒子計までの距離にほぼ等しい)のPFAチューブで、該PFAチューブの外周面に、幅1.4mm、厚み0.6mmのカーボンシート4本を一体成型で埋設している。
【0025】
比較例1
導電性材料を配設したPFAチューブの代わりに、導電性材料を配設していない市販のPFAチューブを使用した以外は、実施例1と同様の方法で行なった。その結果を図2に示す。
【0026】
図2から明らかなように、粒径0.05μm以上の微粒子数1個/ml以下である主配管を代表するサンプルを安定して得るのに、比較例1では約22〜23時間を要するのに対して、実施例1では約9〜10時間で済んだ。すなわち、実施例1ではPFAチューブ内周面とそのチューブ内を流れる非導電性物質の超純水間で流動帯電が起きたとしても、サンプリング配管を組み付ける際、配管内に付着している微粒子数が少ないため、ブロー時間を短縮でき、実測定である立ち上げを早期に行なうことができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の流体移送配管によれば、外部雰囲気中の微粒子の吸引を誘発しないため、配管系内の清浄性を高く維持できる。このため、これを用いた流体移送装置を短時間で立ち上げることができ、また短時間で正確な分析測定ができる。また、本発明の流体移送装置の組み付け方法によれば、通常の組み付け方法で新規施工時や検査、改造工事に生じる外部からの汚染物質の混入を低減し、配管系内の清浄性を高く維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における流体移送配管の一例を示す図であり、(A)は一部を破断して示す図、(B)は(A)の端面を示す図である。
【図2】実施例1及び比較例1の結果を示す図である。
【符号の説明】
10 流体移送配管
11 非導電性材料部分
12 導電性材料部分

Claims (8)

  1. 非導電性材料からなる配管の肉厚内の少なくとも一部に導電性材料を埋設するか、又は該配管の外周面の少なくとも一部に導電性材料を貼付あるいは塗布したものであって、高純度流体の移送に使用することを特徴とする流体移送配管。
  2. 前記非導電性材料が体積固有抵抗率1010Ω・cm以上の樹脂材料であり、且つ前記導電性材料が体積固有抵抗率10Ω・cm以下の材料であることを特徴とする請求項1記載の流体移送配管。
  3. 前記導電性材料は非接地であることを特徴とする請求項1又は2記載の流体移送配管。
  4. 主配管内を流れる流体の一部を分岐採取するサンプリング用配管であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の流体移送配管。
  5. 前記高純度流体が抵抗率1MΩ・cm以上の純水であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の流体移送配管。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の流体移送配管を用いたことを特徴とする流体移送装置。
  7. 前記流体移送装置が、超純水製造装置の2次純水製造装置であることを特徴とする請求項6記載の流体移送装置。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項記載の流体移送配管を用い、該流体移送配管の導電性材料を非接地として組み付けることを特徴とする流体移送装置の組み付け方法。
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