JP2004169548A - 換気用下地板材 - Google Patents

Abstract

【課題】 造物の壁組織が備える空間を効果的に換気するための装置、組織および方法を提供すること。
【解決手段】 構造物のための壁組織は、横断方向を向いた複数の空気通路を有する細長い下地板材を含む。細長い下地板材は、壁の第１の包囲層に配置され、第２の包囲層で覆われる。下地板材は、第１と第２の包囲層を分離して間隔を置き、複数の閉じた空洞、すなわち、空気スペースを形成する。空洞は、下地板材の中の空気通路を介して互いに流体的に接続されており、屋外の空気と流体接続されていてもよい。したがって、空洞の実質的に全ての部分を介して空気が屋外から循環可能にされて、第１および第２の包囲層の乾燥を促す。第１および第２の包囲層は、覆材と仕上材である場合がある。
【選択図】図１

Description

本発明は、建造物の壁組織に関し、特に、建造物の壁組織を換気するための装置と方法に関する。

現代の建築物の外側壁は、特に住宅型の建造物では、多くの場合、外側が覆材で被われたフレームを含んでいる。上記覆材としては、ＣＤＸ合板や配向性ストランドボード（ＯＳＢ：oriented strand board）のような木板製品が多く用いられている。上記覆材を覆うように、気候的および物質的なダメージの防護のため、および、より魅力的な外観を建造物に与えるため、仕上用の板材料が適用される。

建設において用いられる上記仕上板材は、一般的に、水や水蒸気の浸透に対して、完全な耐性は無い。降雨による水が、上記仕上板材を貫通して広がり、又は、漏れる場合がある。さらに、湿気を持った空気が、外気温度の暖かい時期に、上記仕上板材を浸透する場合がある。上記外気温度が低下すると、上記湿気が、上記仕上板材や覆材の表面で、空気から凝縮して液体の水となり、さらに低い温度では氷を形成する。この凝縮は、多孔性の仕上板材や覆材を貫通し、飽和状態にする場合がある。

上記仕上板材または覆材の内部または表面に長期間残存する水は、いかなる形態であっても、建造物およびその住居者に有害な影響を有する場合がある。多孔性材料は、反りや膨張を含む水の浸入と、その結果として材料が乾燥したときに起こる収縮とから、一時的あるいは永続する寸法の変化を受ける場合がある。これらの寸法の変化は、建築の構成部分の間の結合を緩めて、継ぎ目や割れ目を開放し、さらなる水が浸入する結果に導き得る。木製品からなる覆材のような有機物の材料は、腐り、あるいは、カビやウドンコ病菌が育つ場所となる場合がある。腐敗やそのような質の低下は、建築物の構造的な完全性を傷つけ得る。さらに、カビやカビの胞子は、建造物の内装を貫通して内側に入って、現住者の健康に有害な結果を引き起こす場合がある。

水の浸入を妨げるため、典型的に、一つまたはそれ以上の層の防水紙が、覆材の上に貼られる。通常は、この防水紙は、アスファルトが含浸されたフェルト材料か、または、スパンボンデッド（spun-bonded）のポリオレフィンシートである。しかしながら、上記アスファルトフェルト材料は、湿気に長期間曝されると、水で飽和する場合があり、これにより、覆材に湿気を生じさせる。これに対して、上記ポリオレフィン材料は、大量の水の通過を妨げる一方、湿った蒸気を通過するように設計されている。しかしながら、乾燥用空気の循環が無ければ、上記ポリオレフィン材料と覆材との間に存在する凝縮水は乾燥せず、したがって、長期間にわたって湿気に曝される。

上記仕上板と、上記防水紙で被われた覆材との間には、空気の循環のための空間を提供するために、空気スペースが時々設けられる。典型的には、上記覆材に、中実の材料からなる下地板材を添えて、この下地板材に板張り材料を添えることにより、空気スペースが創られる。一つまたはそれ以上の外部への開口が設けられ、これにより、上記スペースに空気の循環をさせるようにしている。このスペース中を循環する外側からの乾燥用空気は、防水紙、覆材および仕上板材のいずれの表面に存在する大量の湿気を蒸発させて吸収する。

しかしながら、蒸発過程の結果として生じる湿気を帯びた空気と交換するため、乾燥空気の継続的な供給が可能なように、換気用の空気が上記空気スペースに自由に循環することが必要である。上記空気スペースの非常に閉じ込められた性質のため、また、可能な範囲で水漏れを最小にするために連続的な仕上板材の積層を提供する必要があるため、このスペースの適切な換気は、達成が困難であることが判明している。例えば、上記中実な下地板材が、それ自体、空気の循環を妨げ、あるいは、制限する。

上述の課題を解決するため、建造物の壁組織が備える空間を効果的に換気するための装置、組織および方法が求められている。

本発明は、建造物の壁組織が備える空間を効果的に換気するための装置、組織および方法であり、これにより、上述の課題を解決する。本発明は、多数の横断方向に向いた空気通路を有する細長い下地板材を含んでいる建造物のための壁組織を含む。上記細長い下地板材は、壁の第１の包囲層に配置され、第２の包囲層で覆われている。上記下地板材は、上記第１および第２の包囲層を離して間隔を置いており、複数の閉じた空洞または空気の空間を形成する。上記複数の空洞は、上記下地板材の空気通路を介して互いに流体が連通する状態になっており、外部の空気と流体連通状態であってもよい。これにより、空気が、上記空洞の実質的に全ての部分を通って、屋外から循環できるようになり、覆材および仕上板材であり得る上記第１および第２の包囲層の乾燥を、促進する。さらに、本発明による下地板材は、羽目板を浸透する液体の大量の水が排出可能になるように、壁アッセンブリの下端縁に配置されていてもよい。

図１および２には、例示的な下地板材１０が描かれている。下地板材１０は、通常、１つまたはそれ以上のレイヤー１２を含み、長軸１４を示す。上記レイヤー１２は、以下に示す概して２つの機能を提供する。第１の機能は、これを介して水を排出させることである。第２の機能は、空気の交換をさせることである。これらの優れた機能は、排水を促し、水の凝縮を妨げ、そして、上記下地板材１０が用いられた建造物の外側壁の構成部分の間にある隙間空間の乾燥を促す。１つまたはそれ以上のレイヤー１２を本発明の範囲内で熟考する場合、複数のレイヤー１２が存在すれば、これらのレイヤーは積み重ねられて、縫い合わせ１６のような手段によって互いに固定される。しかしながら、高温空気溶接（または、温度エネルギーを用いた他の固定手段）、超音波溶接、赤外線接着、ステープル、接着剤、および、他の公知の手段を含んで用いられる他の固定手段も含まれる。下地板材１０の構造は、米国特許第6,357,193号に開示された屋根張り板と同一であってもよい。当該米国出願の写しは、参照によってここに全てが引用される。

レイヤー１２の一実施形態が、図３に描かれている。レイヤー１２は、２つの部分１８，２０を有する。各々の部分１８，２０は、平面状のプライ（ply）２２，２４と、入り組んで湾曲したプライ２６とを含む。入り組んだプライ２６は、平面プライ２２，２４の間に配置されると共に協働されており、それらの間に多数の空気通路２８を定義している。空気通路２８は、下地板材１０の長手方向軸１４に対して、概ね直交方向、または、概ね横断する方向に延在する。

レイヤー１２の他の実施形態が、図４に描かれている。レイヤー１２は、平面プライ３０，３２と、第２のプライ３４を含む。第２のプライ３４は、多数の横断プライ３６を含む。横断プライ３６は、平面プライ３０，３２の間で、概ね直行方向（あるいは、横断方向）に延在する。したがって、平面プライ３０，３２と第２のプライ３４が協力して、それらの間に多数の空気通路２８を定義する。

図５を参照すると、レイヤー１２のさらに異なる実施形態の概略が描かれている。レイヤー１２は４つの部分４０を有し、各々は、平面プライ４２と、入り組んだプライ４４とを一般的に含む。平面および入り組んだプライ４２，４４は、互いに接着（あるいは協同）され、それらの間に多数の空気通路２８を定義する。部分４０は、入り組んだプライ４４を隣接するように積み重ねられており、これにより、それらの間に他の複数の空気通路２８を定義している。

これらのレイヤー１２の実施形態は、上記建造物に適切なわずかな重量を有して波型がつけられたプラスチック（樹脂）材料を含み、多くの場合、１０００平方フィート当たり約１４０と１６０ポンドの範囲の間にある。１つのわずかな重量としては、１０００平方フィート当たり約１５０ポンドである。上記プラスチック樹脂は、４．０から４．５ミリメートルの断面を有してもよい。さらに、上記プラスチック樹脂は、約４．０（プラスマイナス０．２）ミリメートルの断面を含んでもよい。さらに、上記プラスチック材料は黒くてもよく、また、上記プラスチック樹脂が長期に亘る直接的なＵＶ光線の照射に抵抗できるようにするため、紫外線（ＵＶ）抑制材を含んでもよい。上記プラスチック樹脂は、高密度で、ポリエチレンの、波型形状の、約−１０３．０度Ｆの脆化温度を有するプラスチック樹脂を含んでもよく、このプラスチック樹脂は、１平方インチ当たり６６ポンドにおける約＋１６２．０度Ｆの撓み温度、１分当たり約２．５インチのバムレート（bum rate）、および、約７３４．０度Ｆの自己発火温度であり、平均９．３パーセントの煙濃度で「優秀」の分類に値するものであってもよい。

図６および７を参照すると、例示的なシート４８が、図３に関して議論されて先に述べられた材料によって、形成される。これにより、シート４８は、平面プライ２２，２４および入り組んだプライ２６のような部品の協調により定義された多数の通路２８を含む。シート４８は、第１および第２の面５０，５２を示している。例示的なレイヤー１２は、スリット（slit）付け技術やニック（nick）付け技術によって、シート４８から形成され、上記技術はいずれも後に十分に述べられる。あるいは、レイヤー１２は、線５４に概略沿って完全に分かれるシート４８によって形成されてもよい。分離したレイヤー１２は、積み重ねられて、上述のように固定される。

上記スリット付け技術は、米国特許第4,803,813号に記述されており、ここにおいて、その全体の内容が参照によって引用される。スリット付け技術では、ヒンジ線（hingelines）５６とヒンジ線５８が互い違いになっている。ヒンジ線５６は、スリットが線６０に概略沿うと共に通路２８に平行（または概略横断するよう）に延在することにより、定義される。上記スリットは、平面プライ２２および入り組んだプライ２６を貫通して伸びており、これにより、平面プライ２４が無傷で残る。ヒンジ線５８は、スリットが線６０に概略沿うと共にヒンジ線５６に平行に延在することにより、定義される。上記スリットは、平面プライ２４および入り組んだプライ２６を貫通して伸びており、これにより、平面プライ２２が無傷で残る。無傷の平面プライ２２，２４はヒンジとして用いられて、図７に描かれるようなヒンジ線５６，５８に沿ったＺ字型折りのレイヤー１２により、下地板材１０が組み立てられる。

ニック付け技術は、他のヒンジ付け技術であり、米国特許第5,094,041号に記述されており、ここにおいて、その全体の内容が参照によって引用される。ニック付け技術では、線６０が、ひと続きの概略直線状のミシン目を含む。各々のミシン目は、実質的に、平面プライ２２，２４および入り組んだプライ２６を貫通して延在する。平面プライ２２，２４および入り組んだプライ２６の実質的に無傷の部分が、ミシン目の間に残る。このようにして線６０がヒンジに形成され、その結果、レイヤー１２を定義する。レイヤー１２は、図７と実質的に類似した方法で、線６０に沿ってＺ字型に折られて、下地板材１０が組み立てられる。さらに別のヒンジ形成技術は、完全に分離したレイヤー１２を形成して、隣接したレイヤー１２をテープ等のような柔軟な粘着性のある部材でヒンジ状に動くように接続することを含む。

図８および９には、本発明による建造物６２のための壁組織の実施形態が描かれている。建造物６２は、外側フレーム壁アッセンブリ６４と、屋根構造６６とを一般に含む。壁アッセンブリ６４は、一般的に、底部プレート６８、頂部プレート７０および複数のスタッド７２を含む構造フレーム６７を含み、これと共に、この構造フレーム３７の外側の覆材７４を含む。底部プレート６８は、床アッセンブリ７６の上に載っており、この床アッセンブリ７６は、図８に示されるように、基準面に直接接するコンクリートスラブ７８であってもよく、また、図９に示されるような基礎組織８０であってもよい。図９に示された基礎組織８０は慣用のものであり、一般的に、基礎壁８２と、土台プレート８４と、帯状ジョイント８６と、間隔が置かれた梁８８と、床部材９０とを含む。

スタッド７２は鉛直上方向に延びて、底部プレート６８を頂部プレート７０に接続する。断熱板９１がスタッド７２の間に設置されていてもよい。図示されたフレーム構造では、スタッド７２は、一般的には、壁アッセンブリ６４の鉛直方向の建造物の荷重を支える要素であり、建造物６２の包囲層の一部としても働く覆材７４を支持するように働いてもよい。先で述べたように、湿気からの保護を提供し、また、建造物６２の内側への空気の侵入を妨げるために、１つまたはそれ以上の層の防水紙が覆材７４の外側の表面を覆ってもよい。

本発明では、１つまたはそれ以上の下地板材１０が、壁アッセンブリ６４の底部の縁９４に、覆材７４の表面に列状に配置されて、底部通気孔９６を形成してもよい。同様に、１つまたはそれ以上の下地板材１０が、壁アッセンブリ６４の頂部の縁９８に列状に配置されて、図示された頂部通気孔１００を形成してもよい。そして、追加の下地板材１０が複数の凹所１０４を形成するように間隔を置いて配置されて、上記覆材７４の表面に鉛直向きの通風孔１０２を形成してもよい。追加の通気孔１０６が、窓１０８や扉１１０の周りに配置されていてもよい。また、その代わりに、これらの場所に下地板材が配置されてもよい。

仕上板材１１２が、下地板材１０および覆材７４を覆うように固定されて、建造物６２の外側面を形成する。下地板材１０は、仕上げ板材１１２を覆材７４から離れるように間隔を置いて、凹所１０４を用いて閉じた空洞１１４を形成する。外部からの空気は、底部通気孔９６および頂部通気孔１００を通じて、また、窓１０８および扉１１０に設けられた追加の通気孔１０６を任意に通じて、空洞１１４に入ることが許され、隣接した空洞１１４の間を自由に循環するように、鉛直向きの通風孔１０２を通過し、これにより、空洞１１４に存在するどのような湿気の乾燥も促進する。

こうして、底部通気孔９６および頂部通気孔１００を通じて屋外から入れられた空気は、壁アッセンブリ６４の実質的に全ての部分に設けられた仕上板材１１２と覆材７４との間に形成された複数の空洞１１４の間を流れることが可能にされて、この壁アッセンブリ６４の乾燥を促進する。さらに、空洞１１４に存在するどのような液体の水も、底部通気孔９６の中の通路２８を通じて排水が可能になる。

下地板材１０は、釘、ねじ、接着剤またはテープを含むいかなる適切な固定手段を用いて、覆材７４に固定される。被覆粘着性小片が、取付けを容易にするために、下地板材１０の表面に設けられてもよく、この被覆粘着性小片は、米国特許第6,267,668号に開示されており、ここにおいて、その全体の内容が参照によって引用される。一般的に、スタッド７２のような壁フレーム部材や、小口やプレートの表面に仕上材が固定されるので、下地板材１０は、これらの部材に付着させることが望ましい。フレーム部材の表面に下地板材１０を配置することと、これらを貫通して延びる仕上材締具が、壁アッセンブリ６４の安定性を促進し、仕上板材１１２の好ましくないズレやたわみを抑制する。

本発明の下地板材１０は、換気と排水を促進することが必要とされるに応じて、覆材７４の表面に、いかなる所望の形状にも配置されることが認識されるべきである。例えば、下地板材１０は、主に鉛直方向を向くように、あるいは、主に水平方向を向くように、あるいは、他のいかなる望ましい方向を向くように配置されてもよい。

例示的な下地板材１０は、厚みが約５／８インチであり、幅が約１１／２インチであり、あるいは、必要に応じた他のいかなる厚みや幅であってもよい。下地板材１０は、標準の壁高の寸法に合わせて、例えば９２ ５／８”（９２価５／８）または９６インチのような異なる種類の標準長さに作られてもよく、また、他の長さの寸法に作られて、所望の長さに切断してもよい。さらに、各々の下地板材１０は、簡易な取り扱いと保管のために、部分毎に曲げられるように、刻み目が入れられてもよい。例示的な下地板材１０は、木製羽目板、ビニールおよび金属を含むいかなるタイプの仕上材にも用いられる。また、下地板材１０は、煉瓦ベニヤ（brick veneer）のような組積構造の後ろや、例えばスタッコのような吹きつけやコテ仕上げが適用された下地構造に適当な空気スペースに、換気を提供するように用いられる。

例示としての下地板材１０は、ここにおいて、フレーム型の壁アッセンブリと共に用いられるように説明されたが、本発明は、壁構成部材の間に換気される隙間の空間を設けるのが好ましいものであれば、どのような型の壁構造物に用いられてもよい。この点において、本発明の下地板材１０は、例えば、カーテンウォール型の建造物に用いられてもよい。

本発明の例示的な下地板材１０は、このように、壁アッセンブリの中の換気と、水の蓄積の抑制とを促す。したがって、本発明の下地板材１０を設置した結果、従来の下地板材や他の装置が用いられた場合よりも、壁が乾燥し、腐敗や損傷から保護される。本発明の下地板材は、従来技術の多くの木製の下地板材のように、腐食したり、反ったり、水を吸収したりすることがない。本発明の下地板材１０は、従来技術の中実な下地板材と比較すると、仕上材の設置に必要な時間と費用の実質的な減少を可能にする。例えば木の下地板材と比較して、下地板材１０は実用的な（utility）ナイフで容易に所望の長さに切断される。

図１は、本発明の下地板材の一実施形態の斜視図である。 図２は、図１の下地板材の端面を見た図である。 図３は、図１の下地板材の２つの部分に関する第１実施形態の断片的な断面図である。 図４は、図１の下地板材の１つの部分に関する第２実施形態の断片的な断面図である。 図５は、図１の下地板材の４つの部分に関する第３実施形態の断片的な断面図である。 図６は、図１の下地板材を形成するのに適した、入り組んだ材料のシートの平面図である。 図７は、図６のシートの側面図であり、図１の下地板材に、この下地板材に複数のレイヤーが定義された後に、折り畳まれて組み立てられる。 図８は、本発明の適用を示す構造の部分除去斜視図である。 図９は、本発明による壁組織の断面図である。

符号の説明

１０ 下地板材
１２ レイヤー
１４ 長軸
１６ 縫い合わせ
２８ 空気通路

Claims (40)

1. 屋外側と室内側とを呈する建造物フレームと、
   上記建造物フレームの屋外側にある第１および第２の包囲層とを備え、
   上記第１および第２の包囲層は、複数の下地板材によって離れるように間隔が置かれており、
   上記複数の下地板材の各々は、概略平面状の第１のプライと、第２のプライとからなる少なくとも１つの層を含み、
   上記第１および第２のプライが協働して、上記下地板材の長手方向軸を略横断する方向に延びる複数の通路を定義しており、
   上記複数の下地板材は、上記第１と第２の包囲層の間に、複数の閉じた空洞を定義するように配置され、
   各々の空洞は、上記複数の下地板材のうちの１つの中の通路を介して、少なくとも１つの隣接する空洞と流体的に接続されていることを特徴とする建造物のための壁組織。
2. 請求項１に記載の壁組織において、
   上記空洞の少なくとも１つは、上記複数の下地板材のうちの一つの中の通路を介して、屋外の空気と流体的に接続されていることを特徴とする壁組織。
3. 請求項１に記載の壁組織において、
   上記第１および第２の包囲層の少なくとも１つは、覆材を備えることを特徴とする壁組織。
4. 請求項１に記載の壁組織において、
   上記第１および第２の包囲層の少なくとも１つは、仕上板材を備えることを特徴とする壁組織。
5. 請求項１に記載の壁組織において、
   上記複数の下地板材のうちの各下地板材の第２のプライは、概ね入り組んでいることを特徴とする壁組織。
6. 請求項５に記載の壁組織において、
   上記複数の下地板材のうちの各下地板材は、少なくとも１組の第１のプライを有することを特徴とする壁組織。
7. 請求項６に記載の壁組織において、
   上記複数の下地板材のうちの各々の下地板材の第２のプライは、上記第１のプライの間に延びる複数の横断するプライを含むことを特徴とする壁組織。
8. 請求項５に記載の壁組織において、
   上記複数の下地板材のうちの各々の下地板材は、複数のレイヤーを有することを特徴とする壁組織。
9. 請求項８に記載の壁組織において、
   上記複数のレイヤーのうちの互いに隣接するレイヤーは、上記下地板材の長手方向軸と略平行に延びるヒンジ線で、ちょうつがい状に動作可能に連結されていることを特徴とする壁組織。
10. 請求項９に記載の壁組織において、
    上記下地板材のヒンジ線は、上記下地板材の第２のプライと、上記第１のプライのうちの１つとを貫通して延びる切込みで定義されていることを特徴とする壁組織。
11. 請求項９に記載の壁組織において、
    上記下地板材は、第１および第２のヒンジ線を有し、
    上記第１のヒンジ線は、上記第１のプライのうちの１つと第２のプライとを貫通して延びる切込みで定義され、
    上記第２のヒンジ線は、上記第１のプライのうちの他方と、上記第２のプライとを貫通して延びる切込みで定義されていることを特徴とする壁組織。
12. 請求項９に記載の壁組織において、
    上記下地板材のヒンジ線は、切断された部分、または、無傷の部分で定義され、
    上記切断された部分は、実質的に切断された第１と第２のプライを備え、
    上記無傷の部分は、実質的に無傷な第１と第２のプライを備えることを特徴とする壁組織。
13. 請求項８に記載の壁組織において、
    上記下地板材のレイヤーは、積み重ねられて互いに固定されていることを特徴とする壁組織。
14. 請求項１３に記載の壁組織において、
    上記下地板材は、上記レイヤーを互いに固定する手段を有することを特徴とする壁組織。
15. 請求項１３に記載の壁組織において、
    上記下地板材のレイヤーは、縫い合わせで互いに固定されていることを特徴とする壁組織。
16. 請求項１３に記載の壁組織において、
    上記下地板材のレイヤーは、ステープル、接着剤、高温空気溶接、縫い合わせ、超音波溶接、赤外線接着、および、これらの組み合わせからなるグループより選択される固定物によって固定されていることを特徴とする壁組織。
17. 建造物のための換気される壁組織を建設する方法であって、
    建造物を画定する建造物フレームに、第１の包囲層を操作可能に配置するステップと、
    １組の対向する側を備え、この側の略横断方向に延びる複数の空気通路を定義する第１および第２のプライを有する少なくとも１つの材料の層を備える複数の細長い下地板材を形成するステップと、
    上記下地板材と第１の包囲層が複数の凹所を定義するように、上記第１の包囲層に複数の下地板材を添えるステップと、
    上記複数の下地板材の表面に配置される第２の包囲層によって上記凹所を閉じて、各々の上記凹所が、上記複数の下地板材の少なくとも１つの上記空気通路を介して、少なくとも隣接する凹所に流体的に接続されるようにするステップと
    を備える壁組織を建設する方法。
18. 請求項１７に記載の壁組織を建設する方法において、
    上記空気通路が上記閉じられた凹所を屋外の空気に接続するように、上記下地板材を配置するステップを備えることを特徴とする壁組織を建設する方法。
19. 屋外側と室内側とを呈する建造物フレームと、
    上記建造物フレームの屋外側にある第１および第２の包囲層とを備え、
    上記第１および第２の包囲層は、複数の細長い下地板材によって離れるように間隔が置かれており、各々の上記下地板材は対向する側を有し、上記下地板材は、上記第１と第２の包囲層の間に複数の分離した空洞を定義するように間隔を置いて配置されており、上記各下地板材は、この下地板材の相対する側の各々に隣接する空洞の間を流体的に接続するための手段を有することを特徴とする建造物のための壁組織。
20. 請求項１９に記載の壁組織において、
    上記下地板材の相対する側の各々に隣接する空洞の間を流体的に接続するための手段は、上記下地板材の相対する側の間に延びる複数の空気通路を備えることを特徴とする壁組織。
21. 請求項２０に記載の壁組織において、
    上記空洞の少なくとも１つは、上記下地板材の１つの中の空気通路を介して、屋外の空気に流体的に接続されていることを特徴とする壁組織。
22. 請求項２０に記載の壁組織において、
    上記空気通路は、上記下地板材の長手方向軸を略横断する方向に延びていることを特徴とする壁組織。
23. 請求項２０に記載の壁組織において、
    上記各下地板材は、概略平面状の第１のプライと、第２のプライとを有する少なくとも１つのレイヤーを含み、上記第１および第２のプライは、協働して複数の空気通路を定義していることを特徴とする壁組織。
24. 請求項２３に記載の壁組織において、
    上記第２のプライは、概ね入り組んでいることを特徴とする壁組織。
25. 請求項２４に記載の壁組織において、
    上記下地板材は、少なくとも１組の上記第１のプライを有することを特徴とする壁組織。
26. 請求項２５に記載の壁組織において、
    上記第２のプライは、上記第１のプライの間に延在する複数の横断プライを含むことを特徴とする壁組織。
27. 請求項２４に記載の壁組織において、
    上記下地板材は、複数のレイヤーを有することを特徴とする壁組織。
28. 請求項２７に記載の壁組織において、
    上記複数のレイヤーの互いに隣接するレイヤーは、上記下地板材の長手方向の軸と平行に延びるヒンジ線で、ちょうつがい状に動作可能に連結されていることを特徴とする壁組織。
29. 請求項２８に記載の壁組織において、
    上記下地板材のヒンジ線は、上記下地板材の第２のプライと、上記第１のプライのうちの１つとを貫通して延びる切込みで定義されていることを特徴とする壁組織。
30. 請求項２８に記載の壁組織において、
    上記下地板材は、第１および第２のヒンジ線を有し、
    上記第１のヒンジ線は、上記第１のプライのうちの１つと第２のプライとを貫通して延びる切込みで定義され、
    上記第２のヒンジ線は、上記第１のプライのうちの他方と、上記第２のプライとを貫通して延びる切込みで定義されていることを特徴とする壁組織。
31. 請求項２８に記載の壁組織において、
    上記下地板材のヒンジ線は、切断された部分、または、無傷の部分で定義され、
    上記切断された部分は、実質的に切断された第１と第２のプライを備え、
    上記無傷の部分は、実質的に無傷な第１と第２のプライを備えることを特徴とする壁組織。
32. 請求項２７に記載の壁組織において、
    上記下地板材のレイヤーは、積み重ねられて互いに固定されていることを特徴とする壁組織。
33. 請求項３２に記載の壁組織において、
    上記下地板材は、上記レイヤーを互いに固定する手段を有することを特徴とする壁組織。
34. 請求項３２に記載の壁組織において、
    上記下地板材のレイヤーは、縫い合わせで互いに固定されていることを特徴とする壁組織。
35. 請求項３２に記載の壁組織において、
    上記下地板材のレイヤーは、ステープル、接着剤、高温空気溶接、縫い合わせ、超音波溶接、赤外線接着、および、これらの組み合わせからなるグループより選択される固定物によって固定されていることを特徴とする壁組織。
36. 建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法であって、
    １組の対向する側を備え、この側の略横断方向に延びる複数の空気通路を定義する第１および第２のプライを有する少なくとも１つの材料の層を備える少なくとも１つの細長い下地板材を形成するステップと、
    上記空気通路が上記隙間の空間を屋外の空気に接続するように、上記下地板材を、上記壁の隙間の空間の中に配置するステップとを備えることを特徴とする建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法。
37. 請求項３６に記載の建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法において、
    上記下地板材を形成するステップは、少なくとも１組の第１のプライを有する材料を形成することを含むことを特徴とする建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法。
38. 請求項３７に記載の建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法において、
    上記下地板材を形成するステップは、上記第１のプライの間に延びる複数の横断プライを含む第２のプライを有する材料を形成することを含むことを特徴とする建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法。
39. 請求項３６に記載の建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法において、
    上記下地板材を形成するステップは、複数のレイヤーを有する材料を形成することを含むことを特徴とする建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法。
40. 請求項３９に記載の建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法において、
    上記下地板材を形成するステップは、上記レイヤーを積み重ねて互いに固定することを含むことを特徴とする建造物の壁の中の隙間の空間を換気する方法。

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