JP2004169082A - Facility and method for smelting molten cast iron for ductile casting - Google Patents

Facility and method for smelting molten cast iron for ductile casting Download PDF

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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a smelting facility with which a series of operations in steps for smelting molten cast iron for a ductile casting from a raw molten metal stored in a holding furnace are performed by very few operators, when manufacturing a ductile casting. <P>SOLUTION: The smelting facility has the holding furnace 1 for storing the raw molten metal, a ladle 7 for receiving the raw molten metal, a graphite-spheroidizing device 8 for adding a graphite spheroidizing agent into the ladle, and a slag treatment device 11 for discharging slag from the ladle, wherein among the holding furnace, the graphite-spheroidizing device and the slag treatment device, a transporting carriage 4 having a ladle-transferring means 5, which runs by itself with the mounted ladle and transfers the mounted ladle on the device, and the ladle-carrying means 2, 3, 9, 10 and 14 for reciprocating the ladle between the transporting carriage 4 and the above described furnace 1, device 8 and device 11, and transferring the ladle to the transporting carriage are installed; and the ladle is transported from the holding furnace to the graphite-spheroidizing device and the slag treatment device 11 by the transporting carriage and the ladle-transporting means without being lifted. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する設備及び溶製する方法に関し、詳しくは、溶融状態の鋳鉄を収容した取鍋を、クレーン等で吊り上げることなく移動させ、溶解炉で溶解された溶融鋳鉄(本発明では「元湯」と称す)からダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する設備及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダクタイル鋳鉄管等のダクタイル鋳物は鋼材と同等の引張強度を有し、その伸び及び靱性等の機械試験値は普通鋳鉄の十数倍に達し、更に、普通鋳鉄と同等の優れた耐食性を有しており、そのため、これらの特性が要求される地中埋設管等のより厳しい環境下での各種配管材等で広く利用されている。
【0003】
このダクタイル鋳物は、鉄スクラップを主たる鉄源原料としてキュポラ或いは電気炉によって溶解された元湯に、金属Mg等の黒鉛球状化剤を添加して、C:3〜4質量%(以下「%」と記す)、Si:2〜3%、Mn:0.2〜0.5%、Mg:0.01〜0.06%を含有するダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製し、これを遠心鋳造機等の鋳造設備によって鋳造することで製造されている(例えば、特許文献1参照)。この場合に、黒鉛球状化剤である金属Mg、Si、希土類金属等の添加歩留まりを向上させるため、元湯には黒鉛球状化剤が添加される前に必要に応じて脱硫処理が施されている。
【0004】
溶解炉で溶解された元湯をダクタイル鋳物用溶融鋳鉄に溶製する際には、通常、溶解炉で溶解された元湯を一旦保持炉に装入し、保持炉で貯留・滞留させて温度や成分等を均質化させた後に保持炉から所定量の元湯を取鍋に装入し、取鍋内で黒鉛球状化剤を添加する、或いは取鍋内の元湯を分湯して分湯した元湯に黒鉛球状化剤を添加した後に元湯と併せることによって黒鉛球状化処理が行われており、従来、元湯を収容した取鍋及び黒鉛球状化処理が施された後の溶湯を収容した取鍋は、クレーンやホイスト等によって吊り上げられて、保持炉や黒鉛球状化処理装置の間を搬送されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−246415号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
クレーンやホイストは、製鉄業や金属加工業では重量物の搬送手段として、広く且つ一般的に使用されている。そして、空中を搬送ルートとしているため、特別の搬送ルートを設ける必要がないと云う利点を有している。
【0007】
しかしながら、溶湯の収容された取鍋をクレーンで搬送する場合には、万が一の場合を踏まえ、通常、搬送ルート直下には他の製造用設備は配置されることがない。従って、搬送ルート直下に相当する場所、並びに万が一の場合に影響を受けると予想される場所は、空けた状態とする必要があり、工場敷地の有効活用の観点からは、優れた搬送手段とは云い難い。
【0008】
又、クレーンやホイストを用いて搬送する際には、クレーン又はホイストを運転する操作員が必要であると同時に、地上ではクレーンフックの状況等を確認する玉掛け操作員が必要となる。この場合、稼働率の高いクレーンでは、操作員が常時クレーンに搭乗してクレーンを運転する必要があるが、稼働率が高いクレーンと云えども、作業の空き時間が必ず発生し、クレーンに搭乗した操作員はその期間待機することになる。尚、現在、クレーン運転の無人化が推進されてはいるが、溶湯を収容した取鍋のクレーンによる搬送作業は、重大事故を防止する観点から未だ無人化には至っていない。
【0009】
このように、従来、保持炉から黒鉛球状化処理装置を経て、元湯からダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する際に、溶湯はクレーン等の吊り上げ手段を有する搬送装置によって搬送されているため、搬送装置を運転する専用の操作員を必要とすると共に、作業の都度に玉掛け操作員の指示・合図を必要としており、労働生産性が必ずしも高い作業であるとは云い難く、ダクタイル鋳物の製造コストを上昇させる一つの要因であった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ダクタイル鋳鉄管等のダクタイル鋳物を製造する際に、保持炉で貯留・滞留された元湯を取鍋に受け、次いで、黒鉛球状化処理装置に搬送してダクタイル鋳物用溶融鋳鉄に溶製し、更に、必要に応じて取鍋内のスラグを除去するまでの工程において、極めて少ない操作員で、取鍋の移動及び黒鉛球状化処理を行うことが可能である、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備及び溶製方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備は、溶解炉で溶解された元湯を貯留する保持炉と、保持炉に貯留されていた元湯を受ける取鍋と、取鍋内の元湯に黒鉛球状化剤を添加する黒鉛球状化処理装置と、を備えたダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備であって、前記保持炉と前記黒鉛球状化処理装置との間には、取鍋を搭載して自走すると共に搭載した取鍋をその上で移動させる取鍋移動手段を有する搬送台車と、当該搬送台車との間で取鍋を行き来させると共に取鍋を移動させる取鍋搬送手段と、が設置されており、前記取鍋は、吊り上げられることなく、搬送台車及び取鍋移送手段によって保持炉から黒鉛球状化処理装置へ移動させられることを特徴とするものである。
【0012】
第2の発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備は、溶解炉で溶解された元湯を貯留する保持炉と、保持炉に貯留されていた元湯を受ける取鍋と、取鍋内の元湯に黒鉛球状化剤を添加する黒鉛球状化処理装置と、黒鉛球状化処理終了後に取鍋内のスラグを取鍋から排出する排滓処理装置と、を備えたダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備であって、前記保持炉と前記黒鉛球状化処理装置と前記排滓処理装置との間には、取鍋を搭載して自走すると共に搭載した取鍋をその上で移動させる取鍋移動手段を有する搬送台車と、当該搬送台車との間で取鍋を行き来させると共に取鍋を移動させる取鍋搬送手段と、が設置されており、前記取鍋は、吊り上げられることなく、搬送台車及び取鍋移送手段によって保持炉から黒鉛球状化処理装置及び排滓処理装置へ移動させられることを特徴とするものである。
【0013】
第3の発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備は、第1又は第2の発明において、前記取鍋移動手段及び前記取鍋移送手段は、ローラーが回転することによってローラー上に搭載された取鍋を移動させるローラーテーブル方式であることを特徴とするものである。
【0014】
第4の発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備は、第1ないし第3の発明の何れかにおいて、前記搬送台車は1つの直線上を走行し、前記取鍋移送手段は、その取鍋の移動方向が当該搬送台車の走行方向に対して実質的に直行する方向に設けられていることを特徴とするものである。
【0015】
第5の発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備は、第1ないし第4の発明の何れかにおいて、前記搬送台車は、レーザーセンサーによって、その位置が検出されることを特徴とするものである。
【0016】
第6の発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製方法は、保持炉内で貯留されていた元湯を取鍋内に受け、この取鍋内に黒鉛球状化剤を添加し、次いで、取鍋内のスラグを排出することによって、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する方法であって、保持炉から元湯を受けた以降、取鍋内のスラグを排出するまでの期間、取鍋を吊り上げることなく移動させて、元湯からダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製することを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図6は、本発明の実施の形態例を示す図であって、図1は、本発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備の全体構成を示す平面概略図、図2及び図3は、図1に示す搬送台車5の拡大図であって、図2が側面図で図3が平面図、図4及び図5は、図1に示すローラーテーブル9の拡大図であって、図4が側面図で図5が平面図、図6は、図1に示す排滓処理装置11の概略側面図である。
【0018】
図1に示すように、本実施の形態におけるダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備では、保持炉1と、取鍋7内にMg等の黒鉛球状化剤を添加するための黒鉛球状化処理装置8と、取鍋7内のスラグを排出するための排滓処理装置11とが水平方向に並んで配置されており、そして、これらの装置に沿ってほぼ直線状に伸びる一対のレール6,6が配置され、このレール6,6上に、その上を走行する搬送台車4が配置されている。
【0019】
尚、保持炉1とは、キュポラや電気炉等の溶解炉(図示せず)で溶解された元湯(溶融鋳鉄)を、遠心鋳造機等の鋳造設備で鋳造される前に一旦収容する容器であり、内壁が耐火物で構成され、低周波誘導等によって収容された元湯を加熱することが可能な炉である。黒鉛球状化処理装置8は、元湯に黒鉛球状化剤を添加して元湯中の黒鉛を球状化し、元湯からダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する装置であり、黒鉛球状化剤として、純Mg、Fe−Si−Mg合金、Ni−Mg合金、Cu−Mg合金、希土類金属等を用い、置注ぎ法、蓋付取鍋添加法、プランジャ法、圧力添加法、ワイヤーフィーダー法等の適宜の添加手段によって添加する装置であり、本実施の形態例では、純Mgが内装され、外部を鋼板で被覆した鉄被覆Mgワイヤーを、ワイヤーフィーダー法によって取鍋7内の元湯に添加する方法を用いている。又、排滓処理装置11は、溶製されたダクタイル鋳物用溶融鋳鉄上に浮遊するスラグを除去して、鋳造されるダクタイル鋳物の品質を高める装置であり、本実施の形態例では、取鍋7を傾斜させた状態として、排滓ステーション13で滓ポット12内にスラグを排出する方法を用いている。
【0020】
保持炉1とレール6との間には、取鍋7を移動するための取鍋移送手段として、搬送台車4の走行方向に対して直交する方向に、ローラーテーブル2及びローラーテーブル3が配置され、同様に、黒鉛球状化処理装置8とレール6との間には、ローラーテーブル9及びローラーテーブル10が配置され、又、排滓処理装置11とレール6との間には、ローラーテーブル14が配置されている。搬送台車4には、搬送台車4上で、搬送台車4の走行方向に対して直交する方向に取鍋7を移動させるための取鍋移動手段として、ローラーテーブル5が設置されている。
【0021】
このローラーテーブル5は、図2及び図3に示すように、中央部が凹部形状の複数個のローラー19が、搬送台車4に取り付けられた軸受22によって回転自在に保持され、縦方向に並んで2列配置された構成であり、各ローラー19は、搬送台車4に取り付けられたローラー駆動電動機23によって、減速機24及び伝達機24Aを介して回転可能に設置されている。取鍋7は、取鍋7の底面に配置した一対のレール25をローラー19の凹部に乗せた状態でローラーテーブル5に支持され、ローラー19が回転することによってローラー19上を移動するようになっている。ローラーテーブル5には、取鍋7が移動しないように固定するためのストッパー(図示せず)が設置されていると共に、取鍋7の位置を検出するためのリミットスイッチ(図示せず)が複数設置されている。
【0022】
搬送台車4には台車駆動電動機21が取り付けられており、台車駆動電動機21の作動により、レール6上の車輪20が回転して搬送台車4が走行する。レール6の延長線上には、搬送台車4の全経路に渡って搬送台車4に向かってレーザー光を発信し、搬送台車4からの反射レーザー光を受信するレーザーセンサー33が設置されており、搬送台車4の所在位置は、レーザーセンサー33によって常時監視されるようになっている。レーザーセンサー33によって所在位置を監視することにより、±10mm以下の高い精度で位置検出ができるうえに、測定原理上、原点補償を行う必要がなく、どの位置にあっても、又、計測途中で何らかのトラブルが発生して計測が一旦遮断した場合でも復帰後直ちに位置検出が可能であり、搬送台車4の位置検出手段としては極めて好ましい。これに対してリミットスイッチの場合には、計測途中で何らかのトラブルが発生して計測が一旦遮断した際には、一旦原点に戻って補償する必要があり、測定が煩雑になる。
【0023】
ローラーテーブル2,3,9,10,14の構成を、図4及び図5に示すローラーテーブル9の例で説明する。図4及び図5に示すように、ローラーテーブル9は、架台27によって基礎32に固定されており、ローラーテーブル9の構成は、前述した搬送台車4のローラーテーブル5と実質的に同一である。即ち、中央部が凹部形状の複数個のローラー19が、軸受22によって回転自在に保持され、縦方向に並んで2列配置された構成であり、各ローラー19は、ローラー駆動電動機23によって、減速機24及び伝達機24Aを介して回転可能に設置されている。取鍋7は、その底部に設けた一対のレール25をローラー19の凹部に乗せた状態で支持され、ローラー19が回転することによってローラー19上を移動するようになっている。又、ローラーテーブル9には、取鍋7の位置を検出するためのリミットスイッチ(図示せず)が複数設置されている。このように、ローラーテーブル9の構造は、搬送台車4のローラーテーブル5の構造と実質的に同一となっているが、これは、取鍋7が搬送台車4とローラーテーブル2,3,9,10,14との間を行き来するので、その支持方法及び移動方法が搬送台車4とローラーテーブル2,3,9,10,14とで同一になっているためである。
【0024】
ローラーテーブル2,3,10の構成は、ローラーテーブル9の構成と実質的に同一であるが、ローラーテーブル2には、取鍋7の質量や取鍋7内の溶湯質量を測定するためのロードセル(図示せず)が設けられている。ロードセルの設置位置は、例えばローラーテーブル2と架台との間の適宜の位置に設置すればよい。又、ローラーテーブル3には、ローラーテーブル3自体を昇降させる昇降装置(図示せず)が設置されているが、これは、搬送台車4の高さ位置と保持炉1から受湯するローラーテーブル2の高さ位置が異なるために、その差を調整するためのものであり、本発明において特に必要とするものではない。昇降装置は、電動機や圧力シリンダー等を用いた慣用の装置でよい。ローラーテーブル10はローラーテーブル9と実質的に同一である。このように、ローラーテーブル2,3,10はローラーテーブル9と類似しているが、取鍋7のオーバーラン防止板や取鍋7を固定するストッパーは、その目的とする位置に設置されており、従って、その位置は各ローラーテーブルで異なっている。
【0025】
ローラーテーブル14の構成も、取鍋7を移動させる構成は上記構成と実質的に同一であるが、ローラーテーブル14は、排滓処理のために、ローラーテーブル14自体が傾動可能な構成になっている。即ち、図6に示すように、基礎32に基台28が取り付けられており、この基台28に油圧シリンダー29が取り付けられ、この油圧シリンダー29のロッド29aが、基台28に設置された傾動軸31に回転可能として取り付けられた傾動用アーム30に連結されている。ローラーテーブル14は傾動用アーム30と一体的に構成されており、従って、油圧シリンダー29を作動させてロッド29aを伸長させ、傾動用アーム30を傾動させることにより、図中破線で示すように、ローラーテーブル14が傾動して、ローラーテーブル14上に固定された取鍋7が、滓ポット12側に傾斜するようになっている。
【0026】
更に、図1に示すように、本実施の形態では、排滓処理装置11で排滓処理された取鍋7を、遠心鋳造機(図示せず)等の鋳造設備の設置された別棟へ搬送するための棟越搬送台車15が設置されている。棟越搬送台車15にも、搬送台車4と同様に、取鍋7をその上で移動させるためのローラーテーブル16が設置されており、このローラーテーブル16の構成は、搭載した取鍋7の移動方向が棟越搬送台車15の走行方向と同一である点以外は、搬送台車4に取り付けられたローラーテーブル5の構成と同一である。棟越搬送台車15が走行するレール17の延長線上には、棟越搬送台車15の全経路に渡って棟越搬送台車15に向かってレーザー光を発信し、棟越搬送台車15からの反射レーザー光を受信するレーザーセンサー34が設置されており、棟越搬送台車15の所在位置は、レーザーセンサー34によって常時監視されるようになっている。尚、本発明においては、棟越搬送台車15は必ずしも必要ではなく、排滓処理後クレーン等を用いて取鍋7を遠心鋳造機等の鋳造設備まで搬送してもよい。
【0027】
このような構成のダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備を用いて、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する方法を以下に説明する。
【0028】
鉄スクラップ等の鉄源とコークス等の炭材とを原料として、キュポラ或いは電気炉等の溶解炉で元湯(溶融鋳鉄)を溶解し、更に、必要に応じて脱硫処理して得られた元湯を一旦保持炉1に収容する。通常、溶解炉と保持炉1との間には、元湯の通過する湯道(図示せず)が設置されており、元湯は連続的に或いは間歇的に溶解炉から保持炉1に供給される。通常、湯道には脱硫装置が設置されている。
【0029】
空の取鍋7をローラーテーブル2上で待機させておき、保持炉1を傾動させ、注湯樋18を介して元湯を取鍋7内に注湯する。ローラーテーブル2に設置されたロードセルによって受湯量を監視し、所定量の元湯が注湯されたなら、保持炉1を水平に起こし、保持炉1からの注湯を停止させる。この状態で、搬送台車及びローラーテーブルの運転を監視する総合制御盤(図示せず)に受湯完了の信号を入力する。以降、取鍋7は、排滓処理装置11に設置したローラーテーブル14に搭載されるまで、総合制御盤によって自動的に移動する構成になっている。
【0030】
受湯完了信号が入力されると、ローラーテーブル2及びローラーテーブル3は自動的に運転し、元湯を収容した取鍋7はローラーテーブル2からローラーテーブル3へ搬送され、ローラーテーブル3で一旦停止し、搬送台車4の高さ位置まで上昇する。この間、搬送台車4は、ローラーテーブル3の前面所定位置に自動的に移動しており、搬送台車4の高さ位置まで上昇された取鍋7は、ローラーテーブル3から搬送台車4上に自動的に移動される。
【0031】
取鍋7が搬送台車4に搭載され、搬送台車4上の所定位置に固定されると、搬送台車4はローラーテーブル9の前面位置まで自動的に走行し、所定の位置で停止する。搬送台車4が所定の位置で停止すると、搬送台車4のローラーテーブル5、ローラーテーブル9及びローラーテーブル10は自動的に運転し、取鍋7はローラーテーブル5からローラーテーブル10へと搬送され、ローラーテーブル10上の所定位置で固定される。取鍋7がローラーテーブル10上の所定位置で固定されたなら、黒鉛球状化処理装置8として設置したワイヤーフィーダー装置によって鉄被覆Mgワイヤーが取鍋7内の元湯に供給され、元湯はダクタイル鋳物用溶融鋳鉄に溶製される。この鉄被覆Mgワイヤーの供給は、総合制御盤に予め入力された元湯の質量、Mg添加基準量及び歩留り等に基づき、総合制御盤によって自動的に行われる。
【0032】
所定量の鉄被覆Mgワイヤーが添加され、Mgによる黒鉛球状化処理が終了したならば、ローラーテーブル9、ローラーテーブル10、及び搬送台車4のローラーテーブル5が自動的に運転し、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を収容した取鍋7は搬送台車4上に再度搬送される。取鍋7が搬送台車4上の所定位置に固定されると、搬送台車4はローラーテーブル14の前面位置まで自動的に走行し、所定の位置で停止する。搬送台車4が所定の位置で停止すると、ローラーテーブル5及びローラーテーブル14が自動的に運転し、取鍋7はローラーテーブル5からローラーテーブル14へと搬送され、ローラーテーブル14上の所定位置で固定される。
【0033】
取鍋7がローラーテーブル14上の所定位置で固定されたことを確認した後、油圧シリンダー29を作動させて取鍋7を傾動し、所定の傾斜角度で保持する。この状態で排滓ステーション13において排滓冶具を用いて取鍋7内のスラグを滓ポット12内に排出する。排滓処理作業が終了したならば、油圧シリンダー29を作動させて取鍋7を水平状態に戻し、予めローラーテーブル14の前面位置に待機させた棟越搬送台車15上に取鍋7を移動させる。
【0034】
取鍋7が棟越搬送台車15に移動し、棟越搬送台車15上の所定位置に固定されたなら、棟越搬送台車15を走行させて取鍋7を遠心鋳造機等の鋳造設備が設置された別棟へ搬送する。鋳造設備における鋳造の際に、取鍋7をクレーン等で吊り上げる必要がある場合には、取鍋7に設置したトラニオン26をクレーン等のフックに直接掛ける、或いはトラニオン26に吊り具を取り付け、取り付けた吊り具をフックに掛ける等によって吊り上げることができる。鋳造された後の空の取鍋7は、棟越搬送台車15、搬送台車4、ローラーテーブル3、ローラーテーブル2の順に搬送され、保持炉1の直下で待機する。
【0035】
以上説明したように、上記構成のダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備を用いることにより、保持炉1で貯留・滞留された元湯を取鍋7に受け、黒鉛球状化処理装置8に搬送してダクタイル鋳物用溶融鋳鉄に溶製し、次いで、排滓処理装置11に搬送して取鍋7内のスラグを排出し、その後、このダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を遠心鋳造機等の鋳造設備の配置された場所に搬送するまでの工程において、取鍋7をクレーン等によって吊り上げることがないため、ほとんどの作業を自動運転で行うことが可能となり、省力化並びに省力化に伴う生産性の向上が達成される。
【0036】
尚、本発明は上記実施の形態例に限るものではなく、種々の変更が可能である。例えば、保持炉1と黒鉛球状化処理装置8と排滓処理装置11とが横方向に並んで配置されているが、並ぶ必要性はなく、向かい合っていてもよく、又、保持炉1は1基に限らず複数基であってもよい。更に、ローラーテーブルの構成は、取鍋7を移送できる装置である限り、どのような構成としてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、ダクタイル鋳物を製造する際に、保持炉で貯留・滞留された元湯を取鍋に受け、次いで、黒鉛球状化処理装置に搬送してダクタイル鋳物用溶融鋳鉄に溶製し、更に、必要に応じて取鍋内のスラグを除去するまでの工程において、取鍋をクレーン等によって吊り上げる必要性がないため、ほとんどの作業を自動化することが可能となり、極めて少ない操作員で一連の作業に対処することが可能となる。その結果、省力化並びに省力化に伴う生産性の向上が達成され、工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例を示す図であって、本発明に係るダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備の全体構成を示す平面概略図である。
【図2】図1に示す搬送台車の側面拡大図である。
【図3】図1に示す搬送台車の平面拡大図である。
【図4】図1に示すローラーテーブルの側面拡大図である。
【図5】図1に示すローラーテーブルの平面拡大図である。
【図6】図1に示す排滓処理装置の概略側面図である。
【符号の説明】
1 保持炉
2 ローラーテーブル
3 ローラーテーブル
4 搬送台車
5 ローラーテーブル
6 レール
7 取鍋
8 黒鉛球状化処理装置
9 ローラーテーブル
10 ローラーテーブル
11 排滓処理装置
12 滓ポット
13 排滓ステーション
14 ローラーテーブル
15 棟越搬送台車
16 ローラーテーブル
17 レール
18 注湯樋
19 ローラー
20 車輪
21 台車駆動電動機
22 軸受
23 ローラー駆動電動機
24 減速機
25 レール
26 トラニオン
27 架台
28 基台
29 油圧シリンダー
30 傾動用アーム
31 傾動軸
32 基礎
33 レーザーセンサー
34 レーザーセンサー
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a facility and a method for smelting molten cast iron for ductile casting, and in particular, a ladle containing molten cast iron was moved without being lifted by a crane or the like, and was melted in a melting furnace. The present invention relates to an apparatus and a method for producing molten cast iron for ductile casting from molten cast iron (referred to as “motoyu” in the present invention).
[0002]
[Prior art]
Ductile castings such as ductile iron pipes have the same tensile strength as steel materials, and mechanical test values such as elongation and toughness are more than ten times that of ordinary cast iron, and have excellent corrosion resistance equivalent to ordinary cast iron. Therefore, it is widely used in various piping materials and the like under severe environments such as underground pipes where these characteristics are required.
[0003]
This ductile casting is obtained by adding a graphite spheroidizing agent such as metallic Mg to a hot water melted by a cupola or an electric furnace using iron scrap as a main iron source material, and C: 3 to 4% by mass (hereinafter “%”). ), Melted iron for ductile casting containing Si: 2-3%, Mn: 0.2-0.5%, Mg: 0.01-0.06%, and centrifugal casting machine It is manufactured by casting using such casting equipment (for example, see Patent Document 1). In this case, in order to improve the yield of addition of the graphite spheroidizing agents such as metals Mg, Si, and rare earth metals, desulfurization treatment is applied to the original hot water as needed before the graphite spheroidizing agent is added. I have.
[0004]
When smelting the hot water melted in the melting furnace into molten cast iron for ductile casting, usually, the hot water melted in the melting furnace is once charged into a holding furnace, and then stored and retained in the holding furnace, and the temperature is lowered. After homogenizing the ingredients and components, a predetermined amount of hot water is charged into the ladle from the holding furnace, and a graphite spheroidizing agent is added in the ladle, or the hot water in the ladle is separated by hot water. Graphite spheroidizing treatment is performed by adding a graphite spheroidizing agent to hot water and then combining with the original hot water. Conventionally, a ladle containing the original hot water and the molten metal after the graphite spheroidizing treatment are performed. Is lifted by a crane, a hoist, or the like, and transported between a holding furnace and a graphite spheroidizing apparatus.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-6-246415
[Problems to be solved by the invention]
Cranes and hoists are widely and commonly used as a means of transporting heavy objects in the steelmaking and metalworking industries. Further, since the transport route is in the air, there is an advantage that it is not necessary to provide a special transport route.
[0007]
However, when the ladle containing the molten metal is transported by a crane, no other manufacturing equipment is usually arranged immediately below the transport route in consideration of the emergency. Therefore, it is necessary to keep the places directly below the transport route and the places that are expected to be affected in the unlikely event that they are affected, in an empty state. It is hard to say.
[0008]
Further, when transporting using a crane or a hoist, an operator who operates the crane or the hoist is required, and at the same time, a slinging operator who checks the condition of the crane hook and the like is required on the ground. In this case, a crane with a high operating rate requires the operator to always be on the crane and operate the crane. The operator will wait for that period. At present, although the crane operation has been promoted to be unmanned, the work of transporting the ladle containing the molten metal by the crane has not been done yet from the viewpoint of preventing a serious accident.
[0009]
As described above, conventionally, when the molten cast iron for ductile casting is melted from the original hot water through the graphite spheroidizing apparatus from the holding furnace, the molten metal is transported by the transporting device having lifting means such as a crane, In addition to requiring a dedicated operator to operate the transport device, it also requires instructions and cues from the slinging operator every time the work is performed, which is not necessarily a task with high labor productivity, and the cost of manufacturing ductile castings Was one factor that raised
[0010]
The present invention has been made in view of the above circumstances, its purpose is, when manufacturing ductile castings such as ductile cast iron pipes, receiving the original hot water stored and retained in the holding furnace in a holding furnace, and then In the process of transporting to the graphite spheroidizing apparatus and melting it into molten cast iron for ductile casting, and further removing slag in the ladle as needed, the operation of the ladle An object of the present invention is to provide a smelting facility and a smelting method for molten cast iron for ductile casting, which can perform graphite spheroidizing treatment.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
A melting equipment for molten cast iron for ductile casting according to a first aspect of the present invention for solving the above-mentioned problems receives a holding furnace for storing a hot water melted in a melting furnace, and receives the hot water stored in the holding furnace. A ladle and a graphite spheroidizing apparatus for adding a graphite spheroidizing agent to a hot water in a ladle, and a smelting equipment for molten cast iron for ductile casting, wherein the holding furnace and the graphite spheroidizing treatment are performed. Between the device, a carrier having a ladle moving means to move the loaded ladle while running with the ladle mounted on its own, and to move the ladle back and forth between the carrier And a ladle transfer means for moving the ladle, wherein the ladle is moved from the holding furnace to the graphite spheroidizing apparatus by the transfer cart and the ladle transfer means without being lifted. It is assumed that.
[0012]
The melting equipment for molten cast iron for ductile casting according to the second invention comprises: a holding furnace for storing the hot water melted in the melting furnace; a ladle for receiving the hot water stored in the holding furnace; Of molten cast iron for ductile casting, comprising: a graphite spheroidizing treatment device for adding a graphite spheroidizing agent to the original hot water; and a slag treatment device for discharging the slag in the ladle from the ladle after the graphite spheroidizing treatment. A smelting facility, wherein a ladle is mounted between the holding furnace, the graphite spheroidizing apparatus, and the waste disposal apparatus, the ladle is self-propelled, and the mounted ladle is moved thereon. A carrier carriage having a pan moving means, and a ladle carrier means for moving the ladle between the carrier and the carrier carriage are provided, and the ladle is transported without being lifted. The spheroidizing treatment equipment for graphite and the It is characterized in that is moved to Haikasu processor.
[0013]
In the smelting equipment for molten cast iron for ductile casting according to a third invention, in the first or second invention, the ladle moving means and the ladle transferring means are mounted on rollers by rotating the rollers. It is of a roller table type in which a ladle is moved.
[0014]
In the smelting equipment for molten cast iron for ductile casting according to a fourth invention, in any one of the first to third inventions, the transport trolley travels on one straight line, and the ladle transfer means includes a ladle transfer means. The moving direction of the pot is provided in a direction substantially perpendicular to the traveling direction of the carrier.
[0015]
According to a fifth aspect of the present invention, there is provided the smelting equipment for molten cast iron for ductile casting, according to any one of the first to fourth aspects, wherein the position of the carrier is detected by a laser sensor. It is.
[0016]
In the method for producing molten cast iron for ductile casting according to the sixth invention, a hot water stored in a holding furnace is received in a ladle, a graphite spheroidizing agent is added to the ladle, and then the ladle is heated. It is a method of melting molten iron for ductile casting by discharging slag in the ladle, and after receiving the hot water from the holding furnace, lifting the ladle for a period until the slag in the ladle is discharged The molten cast iron for ductile casting is melted from the original hot water by moving the hot melt.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. 1 to 6 are diagrams showing an embodiment of the present invention, and FIG. 1 is a schematic plan view showing the entire configuration of a smelting facility for molten cast iron for ductile casting according to the present invention, FIG. 2 and FIG. 3 is an enlarged view of the carrier 5 shown in FIG. 1, FIG. 2 is a side view, FIG. 3 is a plan view, and FIGS. 4 and 5 are enlarged views of the roller table 9 shown in FIG. 4 is a side view, FIG. 5 is a plan view, and FIG. 6 is a schematic side view of the waste disposal apparatus 11 shown in FIG.
[0018]
As shown in FIG. 1, in the smelting equipment for molten cast iron for ductile casting in the present embodiment, a graphite spheroidizing treatment apparatus for adding a graphite spheroidizing agent such as Mg to a holding furnace 1 and a ladle 7. 8 and a waste disposal device 11 for discharging slag in the ladle 7 are arranged side by side in a horizontal direction, and a pair of rails 6, 6 extending substantially linearly along these devices. Are arranged on the rails 6, 6, and the carrier 4 traveling on the rails 6, 6 is arranged.
[0019]
Note that the holding furnace 1 is a container for temporarily storing a hot water (molten cast iron) melted in a melting furnace (not shown) such as a cupola or an electric furnace before being cast by a casting facility such as a centrifugal casting machine. This is a furnace whose inner wall is made of a refractory material and which can heat the contained hot water by low frequency induction or the like. The graphite spheroidizing treatment device 8 is a device for adding a graphite spheroidizing agent to the original hot water to spheroidize the graphite in the original hot water and for producing molten cast iron for ductile casting from the original hot water. Using pure Mg, Fe-Si-Mg alloy, Ni-Mg alloy, Cu-Mg alloy, rare earth metal, etc., as appropriate, such as pouring method, ladle addition method with lid, plunger method, pressure addition method, wire feeder method, etc. In the present embodiment, a method of adding an iron-coated Mg wire in which pure Mg is coated and the outside of which is coated with a steel plate to a hot water in a ladle 7 by a wire feeder method. Is used. Further, the waste disposal apparatus 11 is an apparatus that removes slag floating on the molten cast iron for ductile casting and improves the quality of the ductile casting to be cast. In the present embodiment, a ladle is used. A method is used in which the slag is discharged into the slag pot 12 at the slag discharge station 13 with the slag 7 being inclined.
[0020]
A roller table 2 and a roller table 3 are arranged between the holding furnace 1 and the rail 6 in a direction perpendicular to the traveling direction of the carrier 4 as a ladle transfer means for moving the ladle 7. Similarly, a roller table 9 and a roller table 10 are disposed between the graphite spheroidizing apparatus 8 and the rail 6, and a roller table 14 is disposed between the waste processing apparatus 11 and the rail 6. Are located. A roller table 5 is provided on the carrier 4 as a ladle moving means for moving the ladle 7 in a direction perpendicular to the traveling direction of the carrier 4 on the carrier 4.
[0021]
As shown in FIGS. 2 and 3, the roller table 5 is provided with a plurality of rollers 19 having a concave portion at the center portion rotatably held by bearings 22 attached to the transport trolley 4 and arranged in a vertical direction. The rollers 19 are arranged in two rows, and each roller 19 is rotatably installed via a reduction gear 24 and a transmission 24A by a roller drive motor 23 attached to the carrier 4. The ladle 7 is supported by the roller table 5 in a state where a pair of rails 25 arranged on the bottom surface of the ladle 7 are placed on the concave portion of the roller 19, and moves on the roller 19 by the rotation of the roller 19. ing. The roller table 5 is provided with a stopper (not shown) for fixing the ladle 7 so as not to move, and a plurality of limit switches (not shown) for detecting the position of the ladle 7. is set up.
[0022]
A carriage driving motor 21 is attached to the carrier 4, and the wheels 20 on the rails 6 are rotated by the operation of the carriage driving motor 21 to move the carrier 4. On an extension of the rail 6, a laser sensor 33 that transmits laser light toward the carrier 4 over the entire path of the carrier 4 and receives reflected laser light from the carrier 4 is installed. The location of the carriage 4 is constantly monitored by the laser sensor 33. By monitoring the location with the laser sensor 33, the location can be detected with high accuracy of ± 10 mm or less, and there is no need to perform origin compensation on the measurement principle. Even if the measurement is interrupted once due to some trouble, the position can be detected immediately after the return, which is extremely preferable as the position detecting means of the carrier 4. On the other hand, in the case of the limit switch, when some trouble occurs during the measurement and the measurement is temporarily interrupted, it is necessary to return to the origin once to compensate, and the measurement becomes complicated.
[0023]
The configuration of the roller tables 2, 3, 9, 10, and 14 will be described with reference to an example of the roller table 9 shown in FIGS. As shown in FIGS. 4 and 5, the roller table 9 is fixed to a foundation 32 by a gantry 27, and the configuration of the roller table 9 is substantially the same as the roller table 5 of the above-described transport trolley 4. That is, a plurality of rollers 19 having a concave central portion are rotatably held by bearings 22 and arranged in two rows in a vertical direction. Each roller 19 is decelerated by a roller drive motor 23. It is installed rotatably via the machine 24 and the transmitter 24A. The ladle 7 is supported with a pair of rails 25 provided on its bottom placed on the concave portion of the roller 19, and moves on the roller 19 as the roller 19 rotates. The roller table 9 is provided with a plurality of limit switches (not shown) for detecting the position of the ladle 7. As described above, the structure of the roller table 9 is substantially the same as the structure of the roller table 5 of the transport trolley 4 except that the ladle 7 is connected to the transport trolley 4 and the roller tables 2, 3, 9,. This is because the carrier and the roller tables 2, 3, 9, 10, and 14 have the same supporting method and moving method because they move back and forth between the transfer tables 10 and 14.
[0024]
The configuration of the roller tables 2, 3, 10 is substantially the same as the configuration of the roller table 9, but the roller table 2 has a load cell for measuring the mass of the ladle 7 and the mass of the molten metal in the ladle 7. (Not shown) is provided. The load cell may be installed at an appropriate position between the roller table 2 and the gantry, for example. The roller table 3 is provided with an elevating device (not shown) for elevating and lowering the roller table 3 itself. The elevating device comprises a roller table 2 for receiving the hot water from the holding furnace 1 and the height position of the carrier 4. Since the height positions are different, it is for adjusting the difference, and is not particularly required in the present invention. The lifting device may be a conventional device using an electric motor, a pressure cylinder, or the like. Roller table 10 is substantially identical to roller table 9. As described above, the roller tables 2, 3, and 10 are similar to the roller table 9, but the overrun prevention plate of the ladle 7 and the stopper for fixing the ladle 7 are installed at the target positions. Therefore, its position is different on each roller table.
[0025]
The configuration of the roller table 14 is also substantially the same as the above-described configuration for moving the ladle 7, but the roller table 14 is configured such that the roller table 14 itself can be tilted for waste treatment. I have. That is, as shown in FIG. 6, a base 28 is mounted on a base 32, a hydraulic cylinder 29 is mounted on the base 28, and a rod 29a of the hydraulic cylinder 29 is tilted on the base 28. It is connected to a tilting arm 30 rotatably mounted on a shaft 31. The roller table 14 is formed integrally with the tilting arm 30. Accordingly, by operating the hydraulic cylinder 29 to extend the rod 29a and tilt the tilting arm 30, as shown by a broken line in the drawing, The roller table 14 is tilted, and the ladle 7 fixed on the roller table 14 is tilted toward the slag pot 12.
[0026]
Further, as shown in FIG. 1, in the present embodiment, the ladle 7 subjected to the waste treatment by the waste treatment device 11 is transported to a separate building where casting facilities such as a centrifugal casting machine (not shown) are installed. Trolley 15 is installed for carrying out. A roller table 16 for moving the ladle 7 thereon is also provided on the ridge-side transfer carriage 15 similarly to the transfer carriage 4, and the configuration of the roller table 16 is based on the movement of the loaded ladle 7. The configuration is the same as that of the roller table 5 attached to the transport vehicle 4 except that the direction is the same as the traveling direction of the ridge-side transport vehicle 15. On the extension of the rail 17 on which the Munekoshi transport vehicle 15 travels, a laser beam is transmitted toward the Munekoshi transport vehicle 15 over the entire path of the Munekoshi transport vehicle 15, and the reflected laser from the Munekoshi transport vehicle 15 A laser sensor 34 for receiving light is installed, and the position of the ridge-side transfer carriage 15 is constantly monitored by the laser sensor 34. Note that, in the present invention, the ridge-over transfer cart 15 is not always necessary, and the ladle 7 may be transferred to a casting facility such as a centrifugal caster using a crane or the like after the waste treatment.
[0027]
A method of melting molten cast iron for ductile casting using the melting equipment for molten cast iron for ductile casting having such a configuration will be described below.
[0028]
Using an iron source such as iron scrap and a carbonaceous material such as coke as raw materials, the original hot water (molten cast iron) is melted in a melting furnace such as a cupola or an electric furnace and, if necessary, desulfurized. Hot water is temporarily stored in the holding furnace 1. Usually, a runner (not shown) through which the hot water passes is provided between the melting furnace and the holding furnace 1, and the hot water is supplied from the melting furnace to the holding furnace 1 continuously or intermittently. Is done. Usually, a desulfurization device is installed in the runner.
[0029]
The empty ladle 7 is kept on standby on the roller table 2, the holding furnace 1 is tilted, and the original hot water is poured into the ladle 7 through the pouring gutter 18. The amount of hot water received is monitored by a load cell installed on the roller table 2, and when a predetermined amount of hot water is poured, the holding furnace 1 is raised horizontally and the pouring from the holding furnace 1 is stopped. In this state, a signal of the completion of hot water reception is input to a general control panel (not shown) that monitors the operation of the transport trolley and the roller table. Thereafter, the ladle 7 is configured to be automatically moved by the integrated control panel until the ladle 7 is mounted on the roller table 14 installed in the waste disposal apparatus 11.
[0030]
When a hot water receiving completion signal is input, the roller table 2 and the roller table 3 automatically operate, and the ladle 7 containing the original hot water is transported from the roller table 2 to the roller table 3 and temporarily stopped at the roller table 3. Then, it rises to the height position of the carrier 4. During this time, the transport trolley 4 is automatically moved to a predetermined position on the front surface of the roller table 3, and the ladle 7 raised to the height position of the transport trolley 4 is automatically placed on the transport trolley 4 from the roller table 3. Moved to
[0031]
When the ladle 7 is mounted on the transport trolley 4 and fixed at a predetermined position on the transport trolley 4, the transport trolley 4 automatically travels to the front position of the roller table 9 and stops at the predetermined position. When the carriage 4 stops at a predetermined position, the roller table 5, the roller table 9 and the roller table 10 of the carriage 4 automatically operate, the ladle 7 is transported from the roller table 5 to the roller table 10, and It is fixed at a predetermined position on the table 10. When the ladle 7 is fixed at a predetermined position on the roller table 10, the iron-coated Mg wire is supplied to the original hot water in the ladle 7 by a wire feeder device installed as a graphite spheroidizing device 8, and the original hot water is ductile. It is produced in molten cast iron for casting. The supply of the iron-coated Mg wire is automatically performed by the integrated control panel based on the mass of the hot water, the reference amount of Mg addition, the yield, and the like, which are input in advance to the integrated control panel.
[0032]
When a predetermined amount of the iron-coated Mg wire is added and the graphite spheroidizing treatment with Mg is completed, the roller table 9, the roller table 10, and the roller table 5 of the carrier 4 are automatically operated to melt the ductile casting. The ladle 7 containing the cast iron is transported again onto the transport trolley 4. When the ladle 7 is fixed at a predetermined position on the transport trolley 4, the transport trolley 4 automatically travels to the front position of the roller table 14 and stops at the predetermined position. When the carriage 4 stops at a predetermined position, the roller table 5 and the roller table 14 automatically operate, and the ladle 7 is transferred from the roller table 5 to the roller table 14 and fixed at a predetermined position on the roller table 14. Is done.
[0033]
After confirming that the ladle 7 is fixed at a predetermined position on the roller table 14, the hydraulic cylinder 29 is operated to tilt the ladle 7 and hold it at a predetermined inclination angle. In this state, the slag in the ladle 7 is discharged into the slag pot 12 using the slag jig at the slag station 13. When the waste disposal operation is completed, the hydraulic cylinder 29 is actuated to return the ladle 7 to the horizontal state, and the ladle 7 is moved onto the ridge-carrying carriage 15 that has been waiting at the front position of the roller table 14 in advance. .
[0034]
When the ladle 7 is moved to the Munekoshi carrier trolley 15 and is fixed at a predetermined position on the Munekoshi carrier trolley 15, the ladle 7 is caused to travel and the casting equipment such as a centrifugal casting machine is installed. Transported to another building. When it is necessary to lift the ladle 7 with a crane or the like at the time of casting in a casting facility, the trunnion 26 installed on the ladle 7 is directly hooked on a hook of a crane or the like, or a hanging tool is attached to the trunnion 26 and attached. It can be lifted by hanging a hanging tool on a hook or the like. The empty ladle 7 after casting is conveyed in the order of the trolley 15, the trolley 4, the roller table 3, and the roller table 2, and stands by immediately below the holding furnace 1.
[0035]
As described above, by using the smelting equipment for molten cast iron for ductile casting having the above-described configuration, the hot water stored and retained in the holding furnace 1 is received by the ladle 7 and transported to the graphite spheroidizing apparatus 8. To melt the cast iron for ductile casting, and then to the waste disposal device 11 to discharge the slag in the ladle 7, and then to dispose the molten cast iron for ductile casting in a casting facility such as a centrifugal casting machine. Since the ladle 7 is not lifted by a crane, etc. in the process until it is transported to the place where it was transported, most of the work can be performed by automatic operation, and labor saving and improvement in productivity due to labor saving are achieved. Is done.
[0036]
Note that the present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications are possible. For example, the holding furnace 1, the graphite spheroidizing apparatus 8 and the waste treatment apparatus 11 are arranged side by side in the horizontal direction, but there is no need to arrange them, and they may be opposed to each other. The number is not limited to a group, and a plurality of groups may be used. Further, the configuration of the roller table may be any configuration as long as the device can transfer the ladle 7.
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, when producing a ductile casting, the original hot water stored and retained in the holding furnace is received in a ladle, and then transferred to a graphite spheroidizing apparatus and melted into a molten cast iron for ductile casting. In addition, in the process up to removing the slag in the ladle as necessary, there is no need to lift the ladle with a crane or the like, so most operations can be automated, and a series of operations can be performed with extremely few operators. Work can be dealt with. As a result, labor saving and productivity improvement accompanying labor saving are achieved, and an industrially beneficial effect is brought.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing an embodiment of the present invention, and is a schematic plan view showing the entire configuration of a facility for smelting molten cast iron for ductile casting according to the present invention.
FIG. 2 is an enlarged side view of the transport vehicle shown in FIG.
FIG. 3 is an enlarged plan view of the transport vehicle shown in FIG. 1;
FIG. 4 is an enlarged side view of the roller table shown in FIG. 1;
FIG. 5 is an enlarged plan view of the roller table shown in FIG. 1;
FIG. 6 is a schematic side view of the waste disposal apparatus shown in FIG.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Holding furnace 2 Roller table 3 Roller table 4 Carriage 5 Roller table 6 Rail 7 Ladle 8 Graphite spheroidizing processing device 9 Roller table 10 Roller table 11 Waste treatment device 12 Slag pot 13 Waste station 14 Roller table 15 Conveying cart 16 Roller table 17 Rail 18 Pouring gutter 19 Roller 20 Wheels 21 Cart drive motor 22 Bearing 23 Roller drive motor 24 Reducer 25 Rail 26 Trunnion 27 Mount 28 Base 29 Hydraulic cylinder 30 Tilt arm 31 Tilt axis 32 Base 33 Laser sensor 34 Laser sensor

Claims (6)

溶解炉で溶解された元湯を貯留する保持炉と、保持炉に貯留されていた元湯を受ける取鍋と、取鍋内の元湯に黒鉛球状化剤を添加する黒鉛球状化処理装置と、を備えたダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備であって、前記保持炉と前記黒鉛球状化処理装置との間には、取鍋を搭載して自走すると共に搭載した取鍋をその上で移動させる取鍋移動手段を有する搬送台車と、当該搬送台車との間で取鍋を行き来させると共に取鍋を移動させる取鍋搬送手段と、が設置されており、前記取鍋は、吊り上げられることなく、搬送台車及び取鍋移送手段によって保持炉から黒鉛球状化処理装置へ移動させられることを特徴とする、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備。A holding furnace for storing the hot water melted in the melting furnace, a ladle for receiving the hot water stored in the holding furnace, and a graphite spheroidizing apparatus for adding a graphite spheroidizing agent to the hot water in the ladle; A molten iron for molten cast iron for ductile casting, comprising a ladle mounted between the holding furnace and the graphite spheroidizing apparatus, the ladle being self-propelled and the ladle mounted thereon being further mounted thereon. A carrier truck having a ladle moving means for moving the ladle, and a ladle carrier means for moving the ladle between the carrier and the carrier truck are provided, and the ladle is lifted. A molten cast iron for ductile casting, wherein the molten iron is transferred from a holding furnace to a graphite spheroidizing apparatus by a carrier truck and a ladle transferring means without any trouble. 溶解炉で溶解された元湯を貯留する保持炉と、保持炉に貯留されていた元湯を受ける取鍋と、取鍋内の元湯に黒鉛球状化剤を添加する黒鉛球状化処理装置と、黒鉛球状化処理終了後に取鍋内のスラグを取鍋から排出する排滓処理装置と、を備えたダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備であって、前記保持炉と前記黒鉛球状化処理装置と前記排滓処理装置との間には、取鍋を搭載して自走すると共に搭載した取鍋をその上で移動させる取鍋移動手段を有する搬送台車と、当該搬送台車との間で取鍋を行き来させると共に取鍋を移動させる取鍋搬送手段と、が設置されており、前記取鍋は、吊り上げられることなく、搬送台車及び取鍋移送手段によって保持炉から黒鉛球状化処理装置及び排滓処理装置へ移動させられることを特徴とする、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備。A holding furnace for storing the hot water melted in the melting furnace, a ladle for receiving the hot water stored in the holding furnace, and a graphite spheroidizing apparatus for adding a graphite spheroidizing agent to the hot water in the ladle; A waste treatment apparatus for discharging slag in the ladle from the ladle after completion of the graphite spheroidizing treatment, and a molten cast iron for ductile casting, comprising: the holding furnace and the graphite spheroidizing treatment apparatus. Between the trolley and the waste treatment device, a transport trolley having a ladle moving means for mounting a ladle and moving on the ladle and moving the loaded ladle thereon; And a ladle conveying means for moving the ladle back and forth and moving the ladle, wherein the ladle is not lifted up, and the graphite spheroidizing apparatus and the discharge device are discharged from the holding furnace by the carrier cart and the ladle transferring means. Dactor characterized by being moved to a slag processing device Smelting facilities Le casting for molten cast iron. 前記取鍋移動手段及び前記取鍋移送手段は、ローラーが回転することによってローラー上に搭載された取鍋を移動させるローラーテーブル方式であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備。The ladle moving means and the ladle moving means are of a roller table type for moving a ladle mounted on the roller by rotating the roller, wherein the ladle is moved. Equipment for molten cast iron for ductile castings. 前記搬送台車は1つの直線上を走行し、前記取鍋移送手段は、その取鍋の移動方向が当該搬送台車の走行方向に対して実質的に直行する方向に設けられていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載のダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備。The carrier truck travels on one straight line, and the ladle transfer means is provided in a direction in which the ladle moves in a direction substantially perpendicular to the traveling direction of the carrier truck. The molten iron casting equipment for ductile casting according to any one of claims 1 to 3, wherein 前記搬送台車は、レーザーセンサーによって、その位置が検出されることを特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載のダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製設備。The molten cast iron for ductile casting according to any one of claims 1 to 4, wherein the position of the carrier is detected by a laser sensor. 保持炉内で貯留されていた元湯を取鍋内に受け、この取鍋内に黒鉛球状化剤を添加し、次いで、取鍋内のスラグを排出することによって、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する方法であって、保持炉から元湯を受けた以降、取鍋内のスラグを排出するまでの期間、取鍋を吊り上げることなく移動させて、元湯からダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製することを特徴とする、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の溶製方法。The hot water stored in the holding furnace is received in a ladle, a graphite spheroidizing agent is added into the ladle, and then the slag in the ladle is discharged to melt molten cast iron for ductile casting. After receiving the hot water from the holding furnace, move the ladle without lifting it until the slag in the ladle is discharged, and melt the molten cast iron for ductile casting from the hot water. A method for producing molten cast iron for ductile casting.
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