JP2004166876A - ポリープ等の一括回収用ネット及び一括回収用処置具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】柔軟なポリープ等の回収用ネット12と、前記ネットの開口端側に環状に通された極細の糸からなる環状リング16と、一端が前記環状リングの一部に結合され、他端が長くのばされた極細の糸18と、前記極細の糸に摺動可能に取り付けられたネット止め具20,20’と、前記極細の糸の他端が通され、前記ネット止め具よりも小径である可撓性の第1のシース22と、前記シース22及び前記ネット止め具よりも大径であり、内部に先端が分離されたスネア28が通されている可撓性の第2のシース26とを有し、前記第1のシースを前記の第2のシース内に配置し、前記先端が分離されたスネアを前記回収用ネットの開口端側に通して、該回収用ネットの開口端側を開口状態で保持するようにする。
【選択図】 図2
Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、大腸内視鏡検査等に使用するポリープ等の一括回収用ネット及び一括回収用処置具に関し、特に大腸内視鏡検査等において大腸内視鏡を抜いたり再挿入することなしに多発ポリープ等複数個の組織を一括して回収し得るポリープ等の一括回収用ネット及び一括回収用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から挿入部を有する内視鏡を用いて大腸内視鏡検査が行われており、この大腸内視鏡検査に際してポリープ等の病変部が発見された場合には、大腸内視鏡と組み合わされて使用される処置具によりポリープ等の病変部を切除することが普通に行われている。この切除したポリープ等は組織診断等のためには外部に取り出す必要がある。
【0003】
現在、上行結腸等の深部大腸に5mmを超えるポリープがあった場合、ポリープ切除術を行い、取れたポリープをいわゆる3脚という処置具を大腸内視鏡の各種処理具挿入口から出して捕獲し、そのまま大腸内視鏡を引き抜いて回収して組織診断を行っている。しかしながら、大腸内のポリープは1箇所のみでなく複数箇所同時に発生することが多く、大腸内視鏡を引き抜く際に別途大きなポリープが見つかった場合には、大腸内視鏡再度挿入してポリープを切除及び回収する必要があった。この時、大腸内には空気が多くなり、内視鏡の再挿入に時間がかり、患者の負担も大きいという問題点があった。
【0004】
このポリープが非常に小さい場合には、内視鏡の各種処理具挿入口から吸引トラップにより吸引して回収することが可能であるが、その際にポリープは座滅する可能性があり、また、1cmを超える大きなポリープは各種処理具挿入口内に入らないため回収することはできなかった。
【0005】
一方、このような多発ポリープ等をそれぞれ切り取った後、一括して回収する処置具として既に回転式の回収ネットが市販されている。この回収ネットの具体的構成を図4を用いて説明すると、この回収ネット50は、軟質の繊維より作製されたネット部52を備え、このネット部52の開口付近にはスネア状の硬質の弾性ワイヤからなるネットワイヤ53が通されて、ネット部52の開口部の形状がポリープを受け入れ易いようにほぼ長円形状になるように保持されている。
【0006】
このスネア状のネットワイヤ53の末端54には更にスライドワイヤ56が接続され、このスライドワイヤ56は細長い可撓性のシース58及びこのシース58に一体に取り付けられている本体60の内部を経てネットリング62にまで延びている。また本体60には前記シース58と指掛けリング64とが一体に構成されており、この本体60と指掛けリングとの間にはスライダ66が摺動可能に取り付けられている。このスライダ66には、両端に指を挿入する2つのリング68、68’が設けられ、また中央部にネットリング62を取り付け固定するためのネットリング取付部70が設けられている。
【0007】
前記回収ネット50の使用方法は次のとおりである。まず、別途被験者の大腸内視鏡内に挿入された処置具により1ないし複数のポリープの切除が行なわれる。次いで、スネア状のネットワイヤ53の先端55を開いてネット52の開口端部を開いた状態で支持するように取り付けた後にネットワイヤ53の先端を閉じる。そうすると、ネット52はスネア状のネットワイヤ53から外れない状態となる。その後にスライドワイヤ56のネットリング62をネットリング取付部70に取り付けた後、2つのリング68、68’のそれぞれ人差し指及び中指を、また指かけリング64に親指をかけてスライダ66を指掛けリング64側へ移動させる。そうするとスネア状のネットワイヤ53の末端がシース58内に引き込まれるので、シース状のネットワイヤ53の中央部が閉じて細長い形状となり、大腸内視鏡の各種処理具挿入口内に挿入できる状態となる。
【0008】
この状態で回収ネット50をネット52側より被験者の肛門より挿入された大腸内視鏡の鉗子等の各種処理具挿入口(図示せず)より挿入し、ネット52が大腸内の所定位置に達したときにスライダ66を最初の位置にまで戻す。そうすると、スネア状のネットワイヤ53は自身の弾力により元の状態に戻るので、ネット52の開口部が開く。次いで、本体60を回転操作することにより1ないしは複数のポリープをネット52内へ採取し、その後再度スライダ66を指掛けリング64側へ移動させるとネット52の開口端が閉じるので、ネット52内に1ないしは複数のポリープが採取された状態となる。
【0009】
この段階で大腸内視鏡を被験者の肛門より引き出すと、ネット52もそれと一緒に引き出されるので、1ないし複数のポリープを一度の操作で取り出すことができる。この回収ネット50を使用することにより、バラバラになりやすい病変部の組織も安全に確実に回収でき、また、回収した組織の座滅も防止できるという効果を奏するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の市販の回収ネット50を使用する場合は、予めポリープ等を切除してこの切除した多数のポリープ等を回収前に1箇所に集めなければならず、しかも、一旦ポリープ等を回収ネット50内に回収して大腸内視鏡を引き出す際に新たなポリープ等が発見されても、この回収ネット50のシース58が大腸内視鏡の各種処理具挿入口内に挿入されているために、この新たに発見されたポリープ等を再度切除するための処置具を挿入することができないという問題点が存在していた。もちろん、大腸内視鏡に各種処理具挿入口を複数個設けることができれば、回収ネット50のシース58が挿入されている各種処理具挿入口とは異なる各種処理具挿入口より所定の処置具を挿入することができるようになるが、このような構成は大腸内視鏡の外径が大きくなりすぎるために被験者に与える苦痛が大きくなるので実用的ではない。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記のような従来のポリープ等の回収処置具が有する問題点を解決すべく種々検討を重ねた結果、各種処理具挿入口内に極細の糸のみが存在していてもこの各種処理具挿入口内にポリープ等を切除するための処置具や別個の回収ネットを挿入し得ること、及び、回収ネットに極細の糸を接続し、回収ネット内にポリープ等を回収した後にこの回収ネットを体内に残したまま極細の糸のみ外部に導出できればよいことを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
【0012】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明は、大腸内視鏡に使用し得る1ないし多数のポリープ等の一括回収用ネットを提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、前記1ないし多数のポリープ等の一括回収用ネットを使用したポリープ等の一括回収用処置具を提供することを目的とする。
【0013】
本発明の上記目的は以下の構成により達成し得る。すなわち、本発明の第1の態様によれば、少なくとも、
(1)柔軟なポリープ等の回収用ネットと、
(2)前記回収用ネットの開口端側に環状に通された極細の糸からなる環状リングと、
(3)一端が前記環状リングの一部に結合され、他端が長くのばされた極細の糸と、
前記極細の糸に摺動可能に取り付けられたネット止め具と、
からなるポリープ等の一括回収用ネットが提供される。
【0014】
かかる構成のポリープ等の一括回収用ネットを採用すれば、大腸内でポリープ等をネット内に回収した場合には、
(a)ネット止め具によりネットの開口が開かないように止めることができるので、ネット内に回収したポリープ等を漏出させるおそれがなくなる、
(b)極細の糸を長く延ばして大腸内視鏡の各種処理具挿入口内を通して外部へ導き出すことができるので、別個にポリープ等が発見されても、
(b−1)この回収用ネットを大腸内に残したまま、大腸内視鏡を引き抜くことなしに再度鉗子を各種処理具挿入口内に挿入してこのポリープ等の切除を行えるようになるために、患者等に与える苦痛も少なくなる、
(b−2)別の本発明に従うポリープ等の一括回収用処置具を各種処理具挿入口内に挿入して別個にポリープ等を回収することができるようになるので、複数個のポリープ等を切除した場所ごとに区別して回収することができるようになる、
(c)前記のように大腸内に残した複数個のポリープ等の一括回収用ネットは、大腸内視鏡を引き抜く際に極細の糸の他端を同時に引き抜くことにより、大腸内視鏡と共に数珠繋ぎに無理な力を加えることなく容易に取り出すことができるので、回収したポリープ等の座滅も少ない、
という優れた効果を奏する。
【0015】
かかる態様においては、前記ネット止め具には複数個の孔を設け、前記極細の糸を前記孔の一方に通すようになすことが望ましい。かかる構成を採用すれば、前記ネット止め具に極細の糸以外にスネアの端部等他の手段を別個に通すことができるようになる。さらに、かかる態様においては、ネット止め具を複数個設けるようになすことが望ましい。かかる構成を採用すれば、ネットを絞ったときの固定力が大きくなるので、ネット内に回収したポリープ等が漏出しにくくなる。
【0016】
また、本発明の別の態様によれば、少なくとも、
(1)柔軟なポリープ等の回収用ネットと、
(2)前記回収用ネットの開口端側に環状に通された極細の糸からなる環状リングと、
(3)一端が前記環状リングの一部に結合され、他端が長くのばされた極細の糸と、
(4)前記極細の糸に摺動可能に取り付けられたネット止め具と、
(5)前記極細の糸の他端が通され、前記ネット止め具よりも小径である可撓性のシースと、
からなるポリープ等の一括回収用処置具が提供される。
【0017】
かかる態様によれば、回収用ネット内にポリープ等を回収した場合には、単に極細の糸を引っ張るだけで、ネット止め具が可撓性のシースに引っかかるために、回収用ネットの開口を容易に閉じることができるようになり、加えて、上述の第1の態様により奏する効果を有効に発揮できるようになる。
【0018】
かかる態様においては、前記ネット止め具には複数個の孔を設け、前記極細の糸を前記孔の一方に通すようになすことが望ましい。かかる構成を採用すれば、前記ネット止め具に極細の糸以外にスネア等他の処置具を通すことができるようになる。さらに、かかる態様においてはネット止め具を複数個設けるようになすことが望ましい。かかる構成を採用すれば、ネットを絞ったときの固定力が大きくなるので、ネット内に回収したポリープ等が漏れにくくなる。
【0019】
更に、本発明の別の態様によれば、
(1)柔軟なポリープ等の回収用ネットと、
(2)前記回収用ネットの開口端側に環状に通された極細の糸からなる環状リングと、
(3)一端が前記環状リングの一部に結合され、他端が長くのばされた極細の糸と、
(4)前記極細の糸に摺動可能に取り付けられたネット止め具と、
(5)前記極細の糸の他端が通され、前記ネット止め具よりも小径である可撓性の第1のシースと、
(6)前記可撓性の第1のシース及び前記ネット止め具よりも大径であり、内部に先端が分離されたスネアが通されている可撓性の第2のシースと、
を有し、前記可撓性の第1のシースが前記可撓性の第2のシース内に配置され、前記先端が分離されたスネアが前記回収用ネットの開口端側に通されて、該回収用ネットの開口端側を開口状態で保持していることを特徴とするポリープ等の一括回収用処置具が提供される。
【0020】
かかる態様によれば、回収用ネットはスネアにより開口端を保持されているので、
(a)可撓性の第1のシースを及び回収ネットを可撓性の第2のシース内に入るようにすると、可撓性の第2のシースによりスネアが閉じられるので、回収ネットの開口端は細長い形状に閉じられるため、容易に大腸内視鏡に挿入することができるようになる、
(b)所定のポリープ等の回収位置では、可撓性の第2のシースを引っ張ることにより可撓性の第1のシースを及び回収ネットを可撓性の第2のシースから出るようにすると、スネアの弾性により回収ネットの開口端が開いてポリープ等を回収できるようになる、
という効果を奏するほか、上述の本発明の第1の態様及び第2の態様で奏する効果を有効に発揮できるようになる。
【0021】
かかる態様においては、前記ネット止め具には極細の糸とともに前記スネアも通されていることが望ましい。かかる構成を採用すれば、スネアの固定が安定化されるので、前記極細の糸を引っ張って前記ネットの開口部を締めるときにスネアとネットの開口部とが分離することなく、スムーズに締めることができるようになる。
【0022】
また、かかる態様においては、前記ネット止め具に複数個の孔を設け、前記極細の糸を前記孔の一方に通し、さらに前記スネアを前記孔の他方に通すようになすことが望ましい。かかる構成を採用すれば、一方の操作により他方が影響を受けることがなくなるので、安定して所定の操作を行えるようになる。さらに、かかる態様においてはネット止め具を複数個設けるようになすことが望ましい。かかる構成を採用すれば、ネットを絞ったときの固定力が大きくなるので、ネット内に回収したポリープ等が漏れにくくなる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明のポリープ等の一括回収用ネット及び一括回収用処置具の具体例を図面を用いて説明する。なお、図1は本発明のポリープ等の一括回収用処置具の組み立て前の状態を示した一部断面図であり、図1(A)は回収ネット及び極細の糸と第1の可撓管とを組み合わせた図、図1(B)は第2の可撓管とスネアとを組み合わせた図である。また、図2は図1(A)及び図1(B)の示された部材を組み合わせた状態の図であり、図2(A)はその斜視図、図2(B)は図2(A)の一部断面図である。
【0024】
図1(A)において、本実施例のポリープ等の回収ネット10は、柔軟な一端が開口された回収用ネット12を有し、このネット12の開口端14には極細の環状に通された糸、例えば極細のテグスからなる環状リング56が設けられている。この回収用ネット12としては図1(A)においては、開口端16がリング状に形成されているものを示したが、必ずしもこのような構成を備えている必要はなく、市販のポリープ等の回収用ネットをそのまま使用できる。この環状リングの任意位置には極細の糸18、例えば極細のテグスの一端部が結びつけられており、この極細の糸18は、ネット止め具20、20’を介して可撓性の第1のシース22内を通され、この第1のシースの途中に設けられている開口24から更に外部に延びている。
【0025】
ネット止め具20、22’は、極細の糸18に摺動可能に設けられており、この極細の糸が引っ張られたときにネット12の開口端14を絞って閉鎖してその状態を維持する程度の抵抗を有するようになされており、さらにその大きさは第1のシース22の外径よりも大きくなっている。したがって、図1(A)に示した状態で極細の糸18を引っ張ると、ネット止め具20、20’は第1のシースの開口端に引っかかり、その後、極細の糸からなる環状リング16がネット止め具20、20’内に引き込まれてネット12の開口端14が絞られて閉鎖される。
【0026】
なお、この例では、ネット12の開口端14を絞って閉鎖したときに容易に開かないようにするために、ネット止め具20、20’を2つ設けたものを示したが、必要に応じて個数を変えてもよく、また、極細の糸16は第1のシース11の途中に設けられた孔24から導出したものを示したが、第1のシースの末端から導出してもよいことは勿論である。
【0027】
さらに、本実施例においては、図1(B)に示したように、前記可撓性の第1のシース22より大径でありかつ前記ネット止め具20、20’よりも大径の可撓性の第2のシース26を有し、該可撓性の第2のシース26内には周知の弾性部材からなるスネア28が挿入され、このスネア28の先端は分離されており、末端は第2のシース26の端部より外部へ導出されている。この第2のシースの外径は大腸内視鏡の各種処理具挿入口の大きさよりも小さくなされている。
【0028】
図1(A)に示されている可撓性の第1のシース22を図1(B)に示されている可撓性の第2のシース26内に挿入して、スネア28を前記ネット12の開口端に通すと、図2(A)及び図2(B)に示したようなポリープ等の一括回収用処置具38が得られる。この状態では、スネア28の弾性力によりネット12の開口端14は開いた状態で保持される。そして、使用前には通常この状態に組み立てて保存される。なお、この例では極細の糸を可撓性の第2のシース26の途中に設けられた開口34から外部に導出した構成を示したが、第2のシース26の端部から外部に導出するようになしてもよい。
【0029】
このポリープ等の一括回収用処置具38を使用する際には、スネア28の端部36を引っ張り、また、極細の糸18はたるまない程度に同時に引っ張ると、スネア28は第2のシース26内に入り、それと共に第1のシース22及びネット止め具20、20’も第2のシース内に入るが、スネア22の末端32が第2のシース26内に入とスネア28の幅が狭まってネット12の開口端14の形状は細長くなる。この状態で一括回収用処置具38を大腸内視鏡の各種処理具挿入口より挿入して大腸の所定位置まで送り込む。第2のシース26の先端が大腸内視鏡の先端開口部より出た状態でスネア28の端部36を押し込むことによりスネア28が第2のシース26の開口から出るようにすると、スネア28はその弾性力により元の形状に戻るので、ネット12の開口端14は開いた状態となり、ポリープ等を回収する準備が整う。
【0030】
所定の操作によりポリープ等をネット12内に回収した後、極細の糸18及びスネア28の端部36を同時に引っ張ると、ネット止め具20、20’は第1のシースの入り口端で引っかかり、次いで、スネアの先端30が開いているので、スネア28がネット12の開口端から抜け、それに引き続いて環状リングがネット止め具20、20’を経て第1シース22内に引き込まれるので、ネット12の開口端14が絞られ、ネット12内に回収されたポリープ等が保持される。
【0031】
この状態で、第1のシース22、第2のシース26及びスネア28を大腸内視鏡の各種処理具挿入口より引き抜くと、図3(A)に示したように、ポリープ等を保持したネット12は極細の糸18につながれたまま大腸内に残ったままとなる。なお、図3(A)において、大腸内視鏡40には、操作部42、鉗子等の各種処置具挿入口部44、可撓管46及び観察窓、照明窓等の各種先端開口部48が設けられているが、これらの構成は全て周知のものであるので、詳細な説明は省略する。
【0032】
なお、上記の例では、スネア28の端部36をネット止め具20ないしは20’に通さない状態のものを示したが、スネア28の端部36は極細糸18と共に20、20’に通してもよく、或いはネット止め具20、20’に孔を2個設けて、一方の孔に極細糸18を通し、他方の孔にスネア28の端部36を通すようにしてもよい。このような構成とすれば、スネア28の固定が安定化するので、ネット12の開口部14を締める際にスムーズに締めることができるようになる。
【0033】
この状態では、大腸内視鏡40の鉗子等の各種処置具挿入口部44内には極細の糸18のみしか残っていないので、この大腸内視鏡40を取り出す際に新たなポリープ等が発見された場合、各種処置具挿入口部44より新たに鉗子等を挿入してポリープ等を切除することができ、この鉗子等を除去した後に再度図2(A)及び図2(B)に示したようなポリープ等の一括回収用処置具38を挿入してネット12内にポリープ等を回収することができる。
【0034】
そして、この状態で第1のシース、第2のシース及びスネアを大腸内視鏡40の各種処置具挿入口部44より引き抜くと、図3(B)に示したように、先のポリープ等を保持したネット12を残したまま、新たにポリープ等を保持したネット12’が極細の糸18’につながれたて大腸内に残った状態となる。このような処置を必要な回数だけ繰り返した後、大腸内視鏡40及び極細の糸18、18’・・・を同時に引き抜くと、大腸内視鏡40の先端開口部の後にポリープ等を保持したネット12、12’・・・が数珠繋ぎに連なって取り出すことができる。
【0035】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明によれば、1ないし複数のポリープを一度の操作で回収した場所ごとに区別して取り出すことができ、バラバラになりやすい病変部の組織も安全に確実に回収でき、また、回収した組織の座滅も防止できるという効果を奏するだけでなく、患者に与える影響も非常に少ないという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のポリープ等の一括回収用処置具の組み立て前の状態を示した一部断面図であり、図1(A)は回収ネット及び極細の糸と第1の可撓管とを組み合わせた図、図1(B)は第2の可撓管とスネアとを組み合わせた図である。
【図2】図2は図1(A)及び図1(B)の示された部材を組み合わせた状態の図であり、図2(A)はその斜視図、図2(B)は図2(A)の一部断面図である。
【図3】図3は、ネット内にポリープ等を回収して大腸内視鏡を取り出す前の状態を示す図であり、図3(A)は1箇所でポリープ等を回収した状態を表す図、図3(B)は2箇所でポリープ等を採取した状態を示す図である。
【図4】図4は、市販されているポリープ等の回収ネットを表す図である。
【符号の説明】
10 ポリープ等の回収ネット
12 回収用ネット
14 回収用ネットの開口端
16 環状リング
18 極細の糸
20、20’ ネット止め具
22 第1のシース
26 第2のシース
28 スネア
Claims (10)
- 少なくとも、
(1)柔軟なポリープ等の回収用ネットと、
(2)前記回収用ネットの開口端側に環状に通された極細の糸からなる環状リングと、
(3)一端が前記環状リングの一部に結合され、他端が長くのばされた極細の糸と、
前記極細の糸に摺動可能に取り付けられたネット止め具と、
からなるポリープ等の一括回収用ネット。 - 前記ネット止め具には複数個の孔が設けられ、前記極細の糸が前記孔の一方に通されていることを特徴とする請求項1に記載のポリープ等の一括回収用ネット。
- 前記ネット止め具が複数個設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリープ等の一括回収用ネット。
- (1)柔軟なポリープ等の回収用ネットと、
(2)前記回収用ネットの開口端側に環状に通された極細の糸からなる環状リングと、
(3)一端が前記環状リングの一部に結合され、他端が長くのばされた極細の糸と、
(4)前記極細の糸に摺動可能に取り付けられたネット止め具と、
(5)前記極細の糸の他端が通され、前記ネット止め具よりも小径である可撓性のシースと、
からなるポリープ等の一括回収用処理具。 - 前記ネット止め具には複数個の孔が設けられ、前記極細の糸が前記孔の一方に通されていることを特徴とする請求項4記載のポリープ等の一括回収用処理具。
- 前記ネット止め具が複数個設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載のポリープ等の一括回収用処理具。
- (1)柔軟なポリープ等の回収用ネットと、
(2)前記回収用ネットの開口端側に環状に通された極細の糸からなる環状リングと、
(3)一端が前記環状リングの一部に結合され、他端が長くのばされた極細の糸と、
(4)前記極細の糸に摺動可能に取り付けられたネット止め具と、
(5)前記極細の糸の他端が通され、前記ネット止め具よりも小径である可撓性の第1のシースと、
(6)前記可撓性の第1のシース及び前記ネット止め具よりも大径であり、内部に先端が分離されたスネアが通されている可撓性の第2のシースと、
を有し、前記可撓性の第1のシースが前記可撓性の第2のシース内に配置され、前記先端が分離されたスネアが前記回収用ネットの開口端側に通されて、該回収用ネットの開口端側を開口状態で保持していることを特徴とするポリープ等の一括回収用処理具。 - 前記ネット止め具には極細の糸とともに前記スネアの端部も通されていることを特徴とする請求項7に記載のポリープ等の一括回収器具。
- 前記ネット止め具には複数個の孔が設けられ、前記極細の糸が前記孔の一方に通されており、さらに前記スネアの端部が前記孔の他方に通されていることを特徴とする請求項7に記載のポリープ等の一括回収用処理具。
- 前記ネット止め具が複数個設けられていることを特徴とする請求項7〜9の何れかに記載のポリープ等の一括回収用処理具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100899445B1 (ko) | 2008-03-28 | 2009-05-26 | 서오남 | 내시경 수술용 적출물 인출구 |
JP2014527849A (ja) * | 2011-07-22 | 2014-10-23 | サーレハ,ラフィック | 半剛性の拡張可能かつ折り畳み可能なバスケットを用いた手術用回収装置及び方法 |
CN118453074A (zh) * | 2024-05-20 | 2024-08-09 | 中国医学科学院北京协和医院 | 一种消化道息肉切割收集器械 |
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- 2002-11-19 JP JP2002335003A patent/JP4130766B2/ja not_active Expired - Fee Related
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