JP2004166554A - インキュベータ - Google Patents

インキュベータ Download PDF

Info

Publication number
JP2004166554A
JP2004166554A JP2002334589A JP2002334589A JP2004166554A JP 2004166554 A JP2004166554 A JP 2004166554A JP 2002334589 A JP2002334589 A JP 2002334589A JP 2002334589 A JP2002334589 A JP 2002334589A JP 2004166554 A JP2004166554 A JP 2004166554A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microplate
stacker
identification number
incubator
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002334589A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisuke Eto
大亮 衛藤
Hiroshi Yamamoto
宏 山本
Yasuhiko Yokoi
康彦 横井
Mikio Hojo
三木夫 北條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2002334589A priority Critical patent/JP2004166554A/ja
Priority to US10/715,127 priority patent/US7326565B2/en
Priority to TW092132243A priority patent/TWI249574B/zh
Priority to CN201010156206.5A priority patent/CN101823008B/zh
Priority to CN200310124092.6A priority patent/CN1502412B/zh
Publication of JP2004166554A publication Critical patent/JP2004166554A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)

Abstract

【課題】スタッカー3に固有の特性に応じてマイクロプレート搬送装置の動作を制御することが可能なインキュベータ1を提供する。
【解決手段】本発明に係るインキュベータ1は、複数のマイクロプレート収容部が配列された複数のスタッカー3をチャンバー内に配備することが可能であって、各スタッカー3には、スタッカーを識別するためのバーコード33が付けられている。又、チャンバー内には、任意のスタッカーの任意のマイクロプレート収容部に対してマイクロプレートの出し入れを行なうことが可能なマイクロプレート搬送装置が設置されており、該搬送装置は、駆動制御装置18によって動作が制御されている。駆動制御装置18にはバーコードリーダ19が接続されており、該制御装置18は、バーコードリーダ19によってスタッカー3のバーコード33を読み取って解読し、解読結果に基づいてマイクロプレート搬送装置の搬送動作を制御する。
【選択図】 図18

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の環境条件に調整されたチャンバーの内部にてマイクロプレート上の試料を培養するインキュベータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の微生物や細胞を培養するために、図47に示す如きインキュベータ(9)が用いられている。該インキュベータ(9)は、開閉扉(92)によって開口(90)を開閉することが可能なチャンバー(91)の内部に、複数段の棚(93)を設け、各棚(93)に複数のマイクロプレート(31)を収容することが可能となっている。チャンバー(91)には、チャンバー(91)内の温度、湿度、CO濃度等の環境条件を調整するための環境調整装置(図示省略)が設けられており、適切な環境条件を設定することによって、マイクロプレート(31)上の試料の培養が行なわれる。
【0003】
この様なインキュベータ(9)においては、培養中に試料の状態を確認するために、チャンバー(91)からマイクロプレート(31)を取り出して、顕微鏡などによる試料の観察や分析が行なわれるが、その際にチャンバー(91)の開閉扉(92)を開く必要があるため、これによってチャンバー(11)内の環境条件が大きく変化する問題があった。
【0004】
そこで、チャンバーに開設したマイクロプレート挿入口とチャンバー内の各マイクロプレート収容部との間で、マイクロプレートの搬送を可能として、各マイクロプレート収容部に対するマイクロプレートの出し入れを自動化したインキュベータが提案されている(例えば特許文献1参照)。
該インキュベータによれば、チャンバーに小さなマイクロプレート挿入口を開設すればよいので、マイクロプレートの出し入れ時にチャンバー内の環境条件が大きく変化することはない。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−89559号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記インキュベータにおいては、チャンバー内に、棚板を所定のピッチで配列したマイクロプレート収容棚が設置されており、該マイクロプレート収容棚の構造に限定されたマイクロプレート搬送制御プログラムが搭載されていた。従って、前記所定ピッチ以上の厚さを有するマイクロプレートをチャンバー内に設置するために異なる構造のマイクロプレート収容棚を設置する場合には、前記制御プログラムを書き換えなければならない問題があった。
そこで本発明の目的は、マイクロプレートを収容するためのスタッカーの構造等、スタッカーに固有の特性に応じて、マイクロプレート搬送装置の動作等、装置本体の動作を制御することが可能なインキュベータを提供することである。
【0007】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係るインキュベータは、所定の環境条件に調整されたチャンバーの内部にて、マイクロプレート上の試料を培養するものであって、チャンバーの内部にはマイクロプレートを収容するための1或いは複数のスタッカーを配備することが可能である。そして、各スタッカーにはスタッカーを識別するための識別情報が付けられており、インキュベータは、
装置本体と、
識別情報を格納するための格納手段と、
各スタッカーに付けられた識別情報を読み取る識別情報読取り手段と、
読み取られた識別情報を前記格納手段に格納する情報処理手段と、
格納手段に格納されている識別情報に基づいて、装置本体の動作を制御する制御手段
とを具えている。
【0008】
具体的には、各スタッカーにはマイクロプレートを収容すべき複数のマイクロプレート収容部が配列されており、装置本体はチャンバーの内部に設置されたマイクロプレート搬送装置を具え、マイクロプレート搬送装置により任意のスタッカーの任意のマイクロプレート収容部に対してマイクロプレートの出し入れが可能であって、前記制御手段は、前記識別情報に基づいてマイクロプレート搬送装置の動作を制御する。
【0009】
上記本発明に係るインキュベータ内に新たにスタッカーを設置する際には、そのスタッカーの識別情報、例えば識別番号や種類情報を識別情報読取り手段に読み取らせる。読み取られた識別情報は格納手段に格納される。
その後、新たにマイクロプレートをインキュベータ内の特定のスタッカーに収容せんとする際には、格納手段に格納されているスタッカー識別情報に基づいて該スタッカーの構造が認識され、該スタッカーの構造に応じてマイクロプレート搬送装置の動作が制御される。
【0010】
又、具体的には、装置本体は情報表示装置を具え、前記情報処理手段は、スタッカーの識別情報と共にスタッカーのメンテナンス時期を管理するためのメンテナンス管理情報を格納手段に格納し、前記制御手段は、スタッカーの識別情報及びメンテナンス管理情報に基づいて、チャンバー内に配備されている複数のスタッカーのメンテナンス時期を監視し、スタッカーのメンテナンス時期が到来したとき、情報表示装置に対してその旨の表示を指令する。
【0011】
上記インキュベータにおいては、識別情報読取り手段によって読み取られたスタッカー識別情報と共に、メンテナンス時期を管理するためのメンテナンス管理情報、例えばスタッカーの設置日時やメンテナンス日時が格納手段に格納される。
その後、格納手段に格納されているスタッカー識別情報及びメンテナンス管理情報に基づいて、チャンバー内に配備されている複数のスタッカーのメンテナンス時期が監視され、スタッカーのメンテナンス時期が到来したとき、情報表示装置に対し、その旨を表示すべき旨が指令される。この結果、情報表示装置には、スタッカーのメンテナンス時期が到来した旨が表示されることになる。従って、ユーザによるメンテナンス時期の管理は不要である。
【0012】
【発明の効果】
本発明に係るインキュベータによれば、スタッカーの構造やメンテナンス時期等のスタッカー固有の特性に応じて装置本体の動作を制御することが出来る。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
全体構成
図1及び図2に示す如く、本発明に係るインキュベータ(1)は、前面に開口(10)が形成されると共に該開口(10)を開閉扉(12)によって開閉することが可能なチャンバー(11)を具え、該チャンバー(11)の内部には、インキュベータユニット(2)が収容される共に、該チャンバー(11)の側壁に開設したマイクロプレート挿入口(13)には、マイクロプレート搬入機構(4)が接続されている。
【0014】
チャンバー(11)には、図3に示す如く奥部に、チャンバー内の温度、湿度及びCO濃度を調整するための環境調整装置(6)が配備されており、チャンバー(11)の奥方の壁面には、環境調整装置(6)から得られる環境調整のためのガスをチャンバー内の中央空間へ向けて吹き出すためのファンを具えた吹き出し口(62)が開設されている。
チャンバー(11)の内壁には、環境調整装置(6)のセンサー部を構成する温度計(63)、CO計(64)及び湿度計(65)が取り付けられている。
【0015】
チャンバー(11)の側壁には、マイクロプレート挿入口(13)を開閉するためのシャッター機構(14)が配備されると共に、マイクロプレート挿入口(13)に空気流のカーテンを形成するためのエアーカーテン機構(16)が配備されている。
又、チャンバー(11)には、マイクロプレート挿入口(13)を通過するマイクロプレートに付けられているバーコードを読み取るためのバーコードセンサー(151)が、マイクロプレート挿入口(13)へ向けて取り付けられている。
【0016】
インキュベータユニット(2)は、図4に示す如く、ベース(21)上に、マイクロプレートの搬送テーブル(50)を具えたマイクロプレート搬送装置(5)を設置すると共に、該マイクロプレート搬送装置(5)の両側に左右一対のスタッカーホルダー(23)(23)を配備して構成されており、各スタッカーホルダー(23)には、マイクロプレートを収容するための複数のスタッカー(3)が、前後方向に配列されて保持されている。
図2に示す如く開閉扉(12)を開いた状態で、引出し台(22)を開口(10)から引き出すことによって、該引出し台(22)上の複数のスタッカー(3)を開口(10)の外側へ脱出させることが可能であり、更に各スタッカー(3)をスタッカーホルダー(23)から引き抜くことが可能である。
これによって、スタッカー(3)を容易に交換することが出来、使用後のスタッカー(3)を洗浄することが可能である。
【0017】
スタッカー(3)は、図5(a)(b)に示す如く複数の試料注入凹部(31a)が形成されたマイクロプレート(31)を複数段に収容するものであって、マイクロプレート(31)を水平姿勢で受け止めるための一対の受け止め片(32)(32)が、複数段に突設されている。
尚、図示の如く高さの異なる複数種類のマイクロプレート(31)が存在するため、受け止め片(32)の配列ピッチが異なる複数種類のスタッカー(3)が用意されている。
【0018】
図1に示す如く、チャンバー(11)内にインキュベータユニット(2)が収容された状態で、マイクロプレート搬送装置(5)は、チャンバー(11)内の空間の中央部に位置し、その両側の空間にそれぞれ複数のスタッカー(3)が配列されることになる。
尚、インキュベータユニット(2)の下方には、チャンバー(11)内の空気に湿気を与えるための貯水パン(60)が配置されている。
【0019】
マイクロプレート搬送装置
マイクロプレート搬送装置(5)は、図6及び図7に示す如く、ベース(51)上に4本の支柱(52)〜(52)を介して上板(53)を支持してなる枠体を具え、該枠体には、搬送テーブル(50)を左右方向、即ちX軸方向に駆動するためのX軸搬送部(54)と、搬送テーブル(50)を前後方向、即ちY軸方向に駆動するためのY軸搬送部(55)と、搬送テーブル(50)を上下方向、即ちZ軸方向に駆動するためのZ軸搬送部(56)とが配備されている。
【0020】
ベース(51)には、図8に示す如く、前記X軸搬送部(54)を駆動するX軸モータユニット(57)と、前記Y軸搬送部(55)を駆動するY軸モータユニット(58)と、前記Z軸搬送部(56)を駆動するZ軸モータユニット(59)とが取り付けられている。X軸モータユニット(57)は、モータケース(572)内にX軸モータ(571)を収容して構成され、Y軸モータユニット(58)は、モータケース(582)内にY軸モータ(581)を収容して構成され、Z軸モータユニット(59)は、モータケース(592)内にZ軸モータ(591)を収容して構成されている。
【0021】
Y軸搬送部 (55)
図6に示す如く、ベース(51)上には、Y軸方向に伸びる2本の下ガイドレール(554)(554)が設置され、両下ガイドレール(554)(554)には、下スライド板(556)が摺動可能に係合している。又、上板(53)上には、Y軸方向に伸びる1本の上ガイドレール(555)が設置され、該上ガイドレール(555)には、上スライド板(557)が摺動可能に係合している。そして、下スライド板(556)と上スライド板(557)は垂直桿(558)によって互いに連結され、Y軸方向に往復移動可能な往復移動体を構成している。
【0022】
ベース(51)上には、下ガイドレール(554)に沿ってステンレス鋼製のY軸駆動ラダーチェーン(552)が張設されると共に、上板(53)上には、上ガイドレール(555)に沿ってステンレス鋼製のY軸駆動ラダーチェーン(553)が張設されている。そして、下方のY軸駆動ラダーチェーン(552)の一端には下スライド板(556)が連結され、上方のY軸駆動ラダーチェーン(553)の一端には上スライド板(557)が連結されている。
又、ベース(51)と上板(53)には、Y軸モータユニット(58)によって駆動されるY軸駆動シャフト(551)が垂直に架設されており、該Y軸駆動シャフト(551)の回転によって、Y軸駆動ラダーチェーン(552)とY軸駆動ラダーチェーン(553)が駆動される。
この結果、下スライド板(556)及び上スライド板(557)が下ガイドレール(554)(554)及び上ガイドレール(555)に沿ってY軸方向に往復移動し、これに伴って垂直桿(558)がY軸方向に往復移動することになる。
【0023】
図9に示す如く、垂直桿(558)には、Z軸方向に伸びるガイドレール(563)が取り付けられており、該ガイドレール(563)にZ軸スライダー(564)が摺動可能に係合している。そして、該Z軸スライダー(564)によって昇降板(542)が支持され、該昇降板(542)上に搬送テーブル(50)が設置されている。
【0024】
斯くして、搬送テーブル(50)をY軸方向に駆動するY軸搬送部(55)が構成される。図11(a)はY軸搬送部(55)の動力伝達経路を表わしたものであって、Y軸モータ(581)の回転がY軸駆動ラダーチェーン(552)(553)に伝えられて、下スライド板(556)及び上スライド板(557)がY軸方向に往復移動し、これに伴って昇降板(542)がY軸方向に往復移動する。この結果、搬送テーブル(50)がY軸方向に往復移動するのである。
【0025】
上記Y軸搬送部(55)においては、下スライド板(556)、上スライド板(557)及び垂直桿(558)からなる往復移動体が、下スライド板(556)及び上スライド板(557)を下ガイドレール(554)(554)及び上ガイドレール(555)によってガイドされているので、搬送テーブル(50)を安定した姿勢でY軸方向へ移動させることが出来る。
【0026】
Z軸搬送部 (56)
図8に示す如く、ベース(51)には、Z軸モータユニット(59)によって駆動されるZ軸駆動シャフト(561)が、Y軸方向に設置されている。又、図6に示す如く、下スライド板(556)と上スライド板(557)の間にはステンレス鋼製のZ軸駆動ラダーチェーン(562)が張設されており、該Z軸駆動ラダーチェーン(562)の一端に、昇降板(542)が連結されている。該Z軸駆動ラダーチェーン(562)には、Z軸駆動シャフト(561)の回転が伝えられる。
【0027】
斯くして、搬送テーブル(50)をZ軸方向に駆動するZ軸搬送部(56)が構成される。図11(b)は、Z軸搬送部(56)の動力伝達経路を表わしたものであって、Z軸モータ(591)によってZ軸駆動シャフト(561)が駆動され、これによってZ軸駆動ラダーチェーン(562)が駆動されると、昇降板(542)がZ軸方向に往復移動する。この結果、搬送テーブル(50)がZ軸方向に往復移動するのである。
【0028】
X軸搬送部 (54)
図9に示す如く、Z軸スライダー(564)に突設された昇降板(542)上には、下段スライダー(549a)が、X軸方向の往復移動が可能に設置され、該下段スライダー(549a)の上面に中間スライド板(543)が固定されている。該中間スライド板(543)上には、上段スライダー(549b)が、X軸方向の往復移動が可能に設置され、該上段スライダー(549b)の上面に搬送テーブル(50)が固定されている。
【0029】
図8に示す如く、ベース(51)には、Y軸方向に伸びる水平X軸駆動シャフト(541)が設置されており、該水平X軸駆動シャフト(541)の端部に、X軸モータユニット(57)の回転が伝えられる。
又、図7に示す如く、下スライド板(556)と上スライド板(557)の間には、Z軸方向に伸びる垂直X軸駆動シャフト(540)が架設されており、該垂直X軸駆動シャフト(540)の下端部に、水平X軸駆動シャフト(541)の回転が伝えられる。
【0030】
図9に示す如く、垂直X軸駆動シャフト(540)には、第1のピニオン(544)が相対回転不能且つ軸方向の摺動が可能に係合する一方、中間スライド板(543)上には第1のラック(545)が配備され、第1のピニオン(544)と第1のラック(545)とが互いに噛合している。
又、中間スライド板(543)上には第2のピニオン(546)が配備される一方、昇降板(542)上には第2のラック(547)が配備され、第2のピニオン(546)と第2のラック(547)とが互いに噛合している。
【0031】
斯くして、搬送テーブル(50)をX軸方向に駆動するX軸搬送部(54)が構成される。図11(c)は、X軸搬送部(54)の動力伝達経路を表わしたものであって、X軸モータ(571)の回転が、水平X軸駆動シャフト(541)及び垂直X軸駆動シャフト(540)を介して、ピニオン(544)に伝わり、該ピニオン(544)の回転によって搬送テーブル(50)がX軸方向に駆動される。
【0032】
上記X軸搬送部(54)においては、図10(a)(b)に示す如く、垂直X軸駆動シャフト(540)の正逆の回転によって、昇降板(542)上の搬送テーブル(50)が、昇降板(542)と重なる位置を基準位置として、図10(a)に示す如く左方の移動端まで移動して、左方のスタッカーの内部へ侵入し、或いは図10(a)(b)に示す如く右方の移動端まで移動して、右方のスタッカーの内部まで侵入することになる。
【0033】
マイクロプレート搬入機構
図12〜図14に示す如く、マイクロプレート搬入機構(4)は、往復搬送部(41)と、該往復搬送部(41)を駆動するモータユニット(42)とから構成される。
往復搬送部(41)においては、ベース(43)上に、X軸方向に伸びるガイドレール(44a)が形成されて、該ガイドレール(44a)に上段スライダー(40a)が摺動可能に係合し、該上段スライダー(40a)の上面に中間スライド板(48)が固定されている。該中間スライド板(48)上には、X軸方向に伸びるガイドレール(44b)が形成されて、該ガイドレール(44b)に下段スライダー(40b)が摺動可能に係合し、該下段スライダー(40b)の上面にマイクロプレート設置台(410)が固定されている。
【0034】
ベース(43)には、モータケース内にモータを内蔵してなる搬入用モータユニット(42)が取り付けられると共に、該モータユニット(42)によって同時に駆動される第1及び第2のピニオン(45)(47)が取り付けられる一方、中間スライド板(48)には第1のラック(49)が取り付けられ、第1のピニオン(45)と第1のラック(49)とが互いに噛合可能に対向すると共に、第2のピニオン(47)と第1のラック(49)とが互いに噛合している。又、中間スライド板(48)には、第3のピニオン(412)が取り付けられる一方、ベース(43)には、第2のラック(411)が取り付けられ、第3のピニオン(412)と第2のラック(411)とが互いに噛合している。更に、中間スライド板(48)には第4のピニオン(413)が取り付けられる一方、マイクロプレート設置台(410)の裏面には第3のラック(414)が取り付けられ、第4のピニオン(413)と第3のラック(414)とが互いに噛合している。
【0035】
従って、図12に示す状態から、搬入用モータユニット(42)によって第1及び第2のピニオン(45)(47)が時計方向に回転駆動されると、中間スライド板(48)がX軸方向に駆動されると同時に、該中間スライド板(48)上のマイクロプレート設置台(410)がX軸方向に駆動されて、図14に示す如く、マイクロプレート設置台(410)はベース(43)から大きく突出することになる。
又、図14に示す状態から、搬入用モータユニット(42)によって第1及び第2のピニオン(45)(47)が反時計方向に回転駆動されると、マイクロプレート設置台(410)は図12に示す如く元の位置に戻ることになる。
【0036】
制御ブロック
図15は、上記本発明のインキュベータ(1)における制御ブロックの構成を表わしている。
マイクロプレート搬入機構(4)及びマイクロプレート搬送装置(5)は、モータ制御部(181)、搬送機構制御部(182)及びテーブル記憶部(183)からなる駆動制御装置(18)に接続されて、マイクロプレートの搬入出、並びにチャンバー内での搬送が制御されている。
又、環境調整装置(6)は、センサー部となる温度計(63)、CO計(64)及び湿度計(65)と、該センサー部による検出値に基づいて動作すべき温度調整部(66)及びCO調整部(67)を具え、データ処理部(68)及び環境制御部(69)からなる環境調整回路(61)によって動作が制御されている。
【0037】
駆動制御装置(18)及び環境調整回路(61)には、表示部(171)及び操作部(172)からなる操作パネル(17)が接続されており、操作部(172)の操作によって各種の動作指令を与えることが出来ると共に、動作状態を表示部(171)によってモニターすることが出来る。
更に、駆動制御装置(18)には、各マイクロプレート(31)に付けられたバーコードを読み取るための第1のバーコードリーダ(15)が接続されると共に、各スタッカーに付けられたバーコードを読み取るための第2のバーコードリーダ(19)が接続されている。第1のバーコードリーダ(15)は、前述の如くマイクロプレート挿入口(13)に取り付けられたバーコードセンサー(151)にバーコード処理部(152)を接続して構成される。又、第2のバーコードリーダ(19)は、バーコードセンサー(191)とバーコード処理部(192)をユニット化したものであって、手に保持してスタッカー(3)のバーコードを読み取ることが出来る。
【0038】
インキュベータ の動作
上記本発明のインキュベータ(1)においては、チャンバー(11)内に複数のスタッカー(3)を設置した状態で、マイクロプレート搬送装置(5)の動作によって、搬送テーブル(50)をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させることにより、任意のスタッカー(3)の任意のマイクロプレート収容部に対して、マイクロプレートの出し入れが行なわれる。
【0039】
例えば、ある1つのマイクロプレート収容部にマイクロプレートを収容する場合、先ずマイクロプレート搬入機構(4)によってチャンバー(11)内に該マイクロプレートを搬入する。この際、図14に示す様に、マイクロプレート搬入機構(4)を動作させて、マイクロプレート設置台(410)をチャンバー(11)のマイクロプレート挿入口(13)から外側に突出せしめる(図1参照)。
そして、該マイクロプレート設置台(410)上にマイクロプレート(31)を載置した後、図12に示す様に、マイクロプレート搬入機構(4)を動作させて、マイクロプレート設置台(410)をチャンバー(11)内に移動させる。
【0040】
又、マイクロプレート搬送装置(5)のY軸搬送部(55)及びZ軸搬送部(56)を動作させて、搬送テーブル(50)をマイクロプレート挿入口(13)との対向位置まで移動させ、更にX軸搬送部(54)をマイクロプレート挿入口(13)側へ動作させて、基準位置の搬送テーブル(50)を、マイクロプレート搬入機構(4)のマイクロプレート設置台(410)とマイクロプレート(31)の間へ移動させる。
その後、Z軸搬送部(56)の動作によって搬送テーブル(50)を僅かに上昇させ、搬送テーブル(50)上にマイクロプレート(31)を搭載した後、X軸搬送部(54)の動作によって、搬送テーブル(50)を基準位置に復帰させる。
【0041】
続いて、マイクロプレート搬送装置(5)のY軸搬送部(55)及びZ軸搬送部(56)を動作させて、搬送テーブル(50)を所定のスタッカー(3)の所定のマイクロプレート収容部との対向位置まで移動させた後、X軸搬送部(54)を動作させて、搬送テーブル(50)を基準位置から該マイクロプレート収容部の内部まで移動させる。その後、Z軸搬送部(56)の動作によって搬送テーブル(50)を僅かに降下させ、搬送テーブル(50)上のマイクロプレート(31)を該マイクロプレート収容部に引き渡した後、X軸搬送部(54)の動作によって、搬送テーブル(50)を基準位置まで復帰させる。
【0042】
チャンバー(11)内のある1つのスタッカー(3)の、ある1つのマイクロプレート収容部に収容されているマイクロプレート(31)を、チャンバー(11)の外側に排出する場合は、上記の搬入、搬送動作と逆の動作が実行される。
即ち、マイクロプレート搬送装置(5)のY軸搬送部(55)及びZ軸搬送部(56)の動作によって、搬送テーブル(50)を所定のマイクロプレート収容部との対向位置まで移動させ、その後、所定のマイクロプレート収容部がその左側に位置するか、或いは右側に位置するかに応じて、X軸搬送部(54)を左方若しくは右方に動作させて、搬送テーブル(50)を該マイクロプレート収容部の内部へ移動させて、搬送テーブル(50)上にマイクロプレート(31)を搭載する。
【0043】
その後、マイクロプレート搬送装置(5)の動作によって、搬送テーブル(50)上のマイクロプレート(31)をチャンバー(11)のマイクロプレート挿入口(13)まで搬送した後、搬送テーブル(50)上のマイクロプレート(31)をマイクロプレート搬入機構(4)のマイクロプレート設置台(410)に引き渡し、該マイクロプレート搬入機構(4)の動作によって、マイクロプレート設置台(410)上のマイクロプレート(31)をチャンバー(11)から排出するのである。
【0044】
上記本発明のインキュベータ(1)においては、図16及び図17に示す如くチャンバー(11)の背部の壁面に、環境調整装置(6)からのガスの吹き出し口(62)が設けられて、マイクロプレート搬送装置(5)の設置空間へ向けられており、該吹き出し口(62)を中心として、左右対称にスタッカー(3)(3)が配備されているので、吹き出し口(62)から吹き出されたガスは、図中に矢印で示す様に、チャンバー(11)内の中央部から周囲に向けて均一に分散し、チャンバー(11)内を大きな偏りなく流れる。
この結果、チャンバー(11)内は、位置によって大きな差違のない均等な環境条件に保たれ、スタッカー(3)に収容されている各マイクロプレート(31)上の試料は所定の環境条件で培養されることになる。
【0045】
スタッカーの管理システム
更に本発明のインキュベータ(1)においては、図18に示す如く、各スタッカー(3)の側面に、スタッカー(3)を識別するためのバーコード(33)が付けられている。又、駆動制御装置(18)のテーブル記憶部(183)には、予め図19に示すスタッカー情報テーブルが格納されており、該テーブルには、スタッカーの種類番号、タイプ、サイズ、及びマイクロプレート収容部の数(ラック数)が登録されている。
インキュベータ(1)のベース(21)上にスタッカー(3)が新設される際には、該スタッカー(3)のバーコード(33)をバーコードリーダ(19)によって読み取ることにより、該スタッカー(3)の識別番号及び種類番号を認識した後、該種類番号に基づいて図19に示すスタッカー情報テーブルから該スタッカー(3)のタイプデータ、サイズデータ及びラック数データを取得し、図20に示す如く識別番号データ、種類番号データ、タイプデータ、サイズデータ及びラック数データからなるスタッカー情報フォームを作成する。
又、オペレータによって該スタッカー(3)のベース(21)上の位置が入力され、図21に示す如く識別番号データ、設置日時データ及び設置位置データからなるスタッカー位置フォームを作成する。
【0046】
更に、前記ラック数データ及び設置位置データに基づいて、インキュベータ内に設置されているスタッカーについての後述のマイクロプレート収容部管理テーブルを作成する。
図31は、15個のマイクロプレート収容部を有する8つのスタッカーをインキュベータ(1)内に新設した場合に作成されるマイクロプレート収容部管理テーブルを表わしている。ここで、英文字“A”〜“H”は、図22に示す如く、インキュベータのベース上の位置を表わし、数字“01”〜“15”は、スタッカー(3)の段数を表わしている。スタッカーの新設時には、位置Aのスタッカーの最下段から位置Hのスタッカーの最上段までの各マイクロプレート収容部に対し、識別番号として“001”からの連番が付与され、全てのマイクロプレート収容部についての識別番号データと収容有無データ“VC”とからマイクロプレート収容部管理テーブルが作成される。ここで、収容有無データ“VC”は、マイクロプレートが収容されていないことを表わしており、その後、マイクロプレートが収容されると、後述の如く“OP”に書き換えられる。
【0047】
図23は、スタッカー新設時に実行される手続きを表わしており、先ずステップS1にてスタッカーを新設するかどうかを判断し、スタッカーを新設する場合には、ステップS2にて、前記バーコードリーダ(19)によって、新設せんとするスタッカーのバーコードを読み取った後、ステップS3にて、読み取ったバーコードを解読し、その結果得られた識別番号及び種類番号を新たに作成したスタッカー情報フォームに登録する。
続いてステップS4では、前記種類番号に基づいて、図19に示すスタッカー情報テーブルから新設せんとするスタッカーのタイプデータ、サイズデータ及びラック数データを取得した後、ステップS5にて、取得したタイプデータ、サイズデータ及びラック数データを前記作成したスタッカー情報フォームに書き込む。
【0048】
次にステップS6では、スタッカーの位置が入力されたか否かを判断し、スタッカーの位置が入力された場合には、ステップS7にて、バーコードを解読した結果得られた前記識別番号、設置日時及びスタッカー位置を新たに作成したスタッカー位置フォームに登録する。
最後にステップS8では、前記ラック数及びスタッカー位置に基づいてマイクロプレート収容部管理テーブルを作成して、手続きを終了する。
上記手続きによって、スタッカーが新設される度に、スタッカー毎にスタッカー情報フォーム及びスタッカー位置フォームが作成されると共に、マイクロプレート収容部管理テーブルが作成されることになる。
【0049】
その後、スタッカー(3)の位置がインキュベータ内で変更される際には、オペレータにより、位置を変更せんとするスタッカーの識別番号及び移動先の位置が入力される。
スタッカーの識別番号及び移動先の位置が入力されると、該識別番号が登録されているスタッカー情報フォーム及びスタッカー位置フォームからそれぞれ、ラック数データ及び設置位置データを取得し、取得したラック数データ及び設置位置データと移動先の位置データとに基づいてマイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。又、前記スタッカー位置フォームに登録されている設置位置を移動先の位置に変更する。
【0050】
又、スタッカー(3)がインキュベータの外側に取り出される際には、オペレータにより、取り出さんとするスタッカーの識別番号が入力される。
スタッカーの識別番号が入力されると、該識別番号が登録されているスタッカー位置フォームから設置位置データを取得し、取得した設置位置データに基づいてマイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。又、該識別番号が登録されているスタッカー情報フォーム及びスタッカー位置フォームを消去する。
【0051】
図24は、スタッカー移動時に実行される手続きを表わしており、先ずステップS11にてスタッカーを移動するかどうかを判断し、スタッカーを移動する場合には、ステップS12にて、インキュベータ内でスタッカー位置を変更するのか、或いはスタッカーを取り出すのかを判別する。
インキュベータ内でスタッカー位置を変更する場合には、ステップS13にて、1つのスタッカーの識別番号が入力されたか否かを判断し、1つのスタッカーの識別番号が入力された場合には、移動先の位置が入力されたか否かを判断する。移動先の位置が入力された場合には、ステップS15にて、前記入力された識別番号が登録されているスタッカー情報フォーム及びスタッカー位置フォームからそれぞれ、ラック数データ及び設置位置データを取得し、取得したラック数データ及び設置位置データと前記入力された位置データとに基づいてマイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。最後にステップS16にて、前記スタッカー位置フォームに登録されている設置位置を前記入力された位置に変更して、手続きを終了する。
【0052】
これに対し、スタッカーをインキュベータから取り出す場合には、ステップS17にて、1つのスタッカーの識別番号が入力されたか否かを判断し、1つのスタッカーの識別番号が入力された場合には、ステップS18にて、前記入力された識別番号が登録されているスタッカー位置フォームから設置位置データを取得し、取得した設置位置データに基づいてマイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。最後にステップS19にて、前記入力された識別番号が登録されているスタッカー情報フォーム及びスタッカー位置フォームを消去して、手続きを終了する。
上記手続きによって、スタッカーの位置がインキュベータ内で変更される場合には、マイクロプレート収容部管理テーブルが更新されると共に、該スタッカーのスタッカー位置フォームが更新されることになる。
又、スタッカーが取り出される場合には、マイクロプレート収容部管理テーブルが更新されると共に、該スタッカーのスタッカー情報フォーム及びスタッカー位置フォームが消去されることになる。
【0053】
本発明のインキュベータ(1)においては、上述のスタッカー位置フォームに基づいて、スタッカーの洗浄時期が管理される。
図25は、スタッカー洗浄時期管理手続きを表わしており、先ずステップS21にて、インキュベータ内に設置されている全てのスタッカーのスタッカー位置フォームから設置時期データを取得し、該設置時期データに基づいて、前記全てのスタッカーの中にインキュベータ内に設置されてから所定時間が経過したスタッカーが存在するかどうかを判断する。
インキュベータ内に設置されてから所定時間が経過したスタッカーが存在する場合には、ステップS22にて、スタッカーの洗浄時期が到来した旨のメッセージを操作パネルの表示部に表示して、手続きを終了する。
上記手続きによって、スタッカーの洗浄時期が到来した時点で、その旨が操作パネルの表示部に表示される。従って、ユーザによる洗浄時期の管理は不要である。
【0054】
マイクロプレートの管理システム
又、本発明のインキュベータ(1)においては、図26に示す如く、各マイクロプレート(31)の側面には、マイクロプレート(31)を識別するためのバーコード(34)が付けられている。又、駆動制御装置(18)のテーブル記憶部(183)には、予め図27に示すマイクロプレート情報テーブルが格納されており、該テーブルには、マイクロプレートの種類番号、タイプ、サイズ、及び試料注入凹部の数(穴数)が登録されている。
マイクロプレート(31)がインキュベータ(1)内に設置される際には、チャンバー(11)のマイクロプレート挿入口(13)を通過するマイクロプレート(31)のバーコード(34)をバーコードリーダ(15)によって読み取ることにより、該マイクロプレート(31)の識別番号及び種類番号を認識した後、該種類番号に基づいて図27に示す前記マイクロプレート情報テーブルから該マイクロプレート(31)のタイプデータ、サイズデータ及び穴数データを取得し、図28に示す如く識別番号データ、種類番号データ、タイプデータ、サイズデータ及び穴数データからなるマイクロプレート情報フォームを作成する。
又、マイクロプレート収容部管理テーブルに基づいて最適なマイクロプレート収容部を選択し、該収容部にマイクロプレート(31)を収容した後、該収容部についての収容有無データを書き換えてマイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。
更に、図29に示す如く前記識別番号データ、搬入日時データ及び収容位置データからなるマイクロプレート移動履歴フォームを作成する。
【0055】
図30は、マイクロプレートの搬入時に実行される手続きを表わしている。先ずステップS31にて、マイクロプレートがマイクロプレート挿入口を通過するかどうかを判断し、ここでイエスと判断されたときは、ステップS32にて、前記バーコードリーダ(15)によって、該マイクロプレートのバーコードを読み取った後、ステップS33にて、読み取ったバーコードを解読し、その結果得られた識別番号及び種類番号を新たに作成したマイクロプレート情報フォームに登録する。
続いてステップS34では、前記種類番号に基づいて、図27に示すマイクロプレート情報テーブルから搬入せんとするマイクロプレートのタイプデータ、サイズデータ及び穴数データを取得した後、ステップS35にて、取得したタイプデータ、サイズデータ及び穴数データを前記作成したマイクロプレート情報フォームに書き込む。
【0056】
次にステップS36では、インキュベータ内に設置されている全てのスタッカーのスタッカー情報フォームから識別番号データ及びサイズデータを読み出した後、ステップS37にて、読み出したサイズデータと搬入せんとするマイクロプレートのサイズデータとを比較して、インキュベータ内に設置されている全てのスタッカーの中から該マイクロプレートの収容が可能なスタッカーを抽出する。続いてステップS38では、後述する手続きによって、前記抽出したスタッカーのマイクロプレート収容部の中から最適なマイクロプレート収容部を選択して該収容部にマイクロプレートを収容すると共に、マイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。最後にステップS39にて、バーコードを解読した結果得られた前記識別番号、搬入日時及び収容位置を新たに作成したマイクロプレート移動履歴フォームに登録して、手続きを終了する。
上記手続きによって、マイクロプレートが搬入される度に、マイクロプレート毎にマイクロプレート情報フォーム及びマイクロプレート移動履歴フォームが作成されると共に、マイクロプレート収容部管理テーブルが更新されることになる。
【0057】
本発明のインキュベータ(1)においては、マイクロプレート収容部の空き状況に応じて最適なマイクロプレート収容部が選択され、該収容部にマイクロプレートが収容される。
15個のマイクロプレート収容部を有する8つのスタッカーがインキュベータ(1)内に設置されている場合の収容順序の規則を、図32〜図36のマイクロプレート収容部管理テーブルに基づいて説明する。尚、上述の如く、収容有無データ“VC”は、マイクロプレートが収容されていないことを表わす一方、収容有無データ“OP”は、マイクロプレートが収容されていることを表わしている。図32に示す如く、先ず、位置Aのスタッカーの識別番号“001”の収容部、位置Eのスタッカーの識別番号“061”の収容部、位置Aのスタッカーの識別番号“005”の収容部、位置Eのスタッカーの識別番号“065”の収容部・・・と、位置Aのスタッカーと位置Eのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
以下同様にして、図33に示す如く、位置Bのスタッカーと位置Fのスタッカー、位置Cのスタッカーと位置Gのスタッカー、位置Dのスタッカーと位置Hのスタッカーと順次、2つのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
【0058】
続いて、図34に示す如く、位置Aのスタッカーの識別番号“001”の収容部と識別番号“005”の収容部の中間に位置する識別番号“003”の収容部、位置Eのスタッカーの識別番号“061”の収容部と識別番号“065”の収容部の中間に位置する識別番号“063”の収容部、位置Aのスタッカーの識別番号“007”の収容部、位置Eのスタッカーの識別番号“067”の収容部・・・と、位置Aのスタッカーと位置Eのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
以下同様にして、図35に示す如く、位置Bのスタッカーと位置Fのスタッカー、位置Cのスタッカーと位置Gのスタッカー、位置Dのスタッカーと位置Hのスタッカーと順次、2つのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
【0059】
次に、図36に示す如く、位置Aのスタッカーの識別番号“002”の収容部、位置Eのスタッカーの識別番号“062”の収容部、識別番号“006”の収容部、識別番号“066”の収容部・・・と、位置Aのスタッカーと位置Eのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
以下同様にして、図37に示す如く、位置Bのスタッカーと位置Fのスタッカー、位置Cのスタッカーと位置Gのスタッカー、位置Dのスタッカーと位置Hのスタッカーと順次、2つのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
【0060】
その後、図38に示す如く、位置Aのスタッカーの識別番号“004”の収容部、位置Eのスタッカーの識別番号“064”の収容部、識別番号“008”の収容部、識別番号“068”の収容部・・・と、位置Aのスタッカーと位置Eのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
以下同様にして、位置Bのスタッカーと位置Fのスタッカー、位置Cのスタッカーと位置Gのスタッカー、位置Dのスタッカーと位置Hのスタッカーと順次、2つのスタッカーに3段飛ばしで交互に収容する。
本発明のインキュベータ(1)においては、上述の規則に従って、最適なマイクロプレート収容部が選択され、該収容部にマイクロプレートが収容される。
【0061】
図39は、15個のマイクロプレート収容部を有する8つのスタッカーがインキュベータ(1)内に設置されている場合に図30のステップS38にて実行される具体的手続きを表わしている。尚、該手続きにおいては、マイクロプレート収容部の識別番号IDが、下記数1〜4の何れの数式により表わされるかによって4つのグループに分けられる。
【0062】
グループGR61
【数1】
ID=61−4i
i:1以上15以下の整数
グループGR62
【数2】
ID=62−4i
i:1以上15以下の整数
グループGR63
【数3】
ID=63−4i
i:1以上15以下の整数
グループGR64
【数4】
ID=64−4i
i:1以上15以下の整数
【0063】
先ずステップS41にて、マイクロプレート収容部管理テーブルから位置A〜Dのスタッカーの全収容有無データを取得した後、ステップS42では、前記取得した収容有無データに“OP”が含まれているか否か、即ち位置A〜Dのスタッカーにマイクロプレートが収容されているマイクロプレート収容部が存在するか否かを判断する。1枚目のマイクロプレート収容時には、ノーと判断されてステップS43に移行し、ステップS43にて、識別番号“001”のマイクロプレート収容部にマイクロプレートを収容した後、ステップS44にて、図32に示す如く識別番号“001”のマイクロプレート収容部についての収容有無データを“OP”に書き換えて、手続きを終了する。
【0064】
2枚目以降のマイクロプレート収容時には、ステップS42にてイエスと判断されてステップS45に移行し、位置A〜Dのスタッカーのマイクロプレート収容部の中から収容有無データが“OP”であるもの、即ちマイクロプレートが収容されているものの識別番号を全て抽出した後、ステップS46では、抽出した識別番号の個数Nをカウントし、ステップS47にて、前記カウント数Nが15以下であるか否かを判断する。2〜31枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されて、ステップS48に移行する。
【0065】
これに対し、32枚目以降のマイクロプレート収容時には、ステップS47にてノーと判断されて図40のステップS52に移行し、前記カウント数Nが15よりも大きく30以下であるか否かを判断する。32〜61枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されてステップS53に移行し、ステップS45にて抽出した識別番号から上記グループGR63の識別番号を抽出した後、ステップS48に移行する。例えば32枚目のマイクロプレート収容時には、ステップS53にて識別番号“003”が抽出される。
【0066】
又、62枚目以降のマイクロプレート収容時には、ステップS52にてノーと判断されてステップS54に移行し、前記カウント数Nが30よりも大きく45以下であるか否かを判断する。62〜91枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されてステップS55に移行し、ステップS45にて抽出した識別番号から上記グループGR62の識別番号を抽出した後、ステップS48に移行する。例えば62枚目のマイクロプレート収容時には、ステップS55にて識別番号“002”が抽出される。
【0067】
又、92枚目以降のマイクロプレート収容時には、ステップS54にてノーと判断されてステップS56に移行し、前記カウント数Nが45よりも大きく60以下であるか否かを判断する。92〜120枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されてステップS57に移行し、ステップS45にて抽出した識別番号から上記グループGR64の識別番号を抽出した後、ステップS48に移行する。例えば92枚目のマイクロプレート収容時には、ステップS57にて識別番号“004”が抽出される。
上記ステップS56にてノーと判断された場合は、ステップS58にて、エラーメッセージを操作パネル(17)の表示部(171)に表示して、手続きを終了する。
【0068】
図39のステップS48では、最大の識別番号を抽出する。2〜31枚目のマイクロプレート収容時にはステップS45にて抽出した識別番号、32〜61枚目のマイクロプレート収容時には前記ステップS53にて抽出した識別番号、62〜91枚目のマイクロプレート収容時には前記ステップS55にて抽出した識別番号、92〜120枚目のマイクロプレート収容時には前記ステップS57にて抽出した識別番号から最大識別番号が抽出される。
次にステップS49では、最大識別番号よりも60だけ大きい識別番号のマイクロプレート収容部についての収容有無データが“VC”であるか否か、即ち該識別番号のマイクロプレート収容部が空いているか否かを判断する。偶数枚目のマイクロプレートの収容時にはイエスと判断され、ステップS50にて、最大識別番号よりも60だけ大きい識別番号のマイクロプレート収容部にマイクロプレートを収容した後、ステップS51にて、該マイクロプレート収容部についての収容有無データを“OP”に書き換えて、手続きを終了する。
例えば2枚目のマイクロプレートは、ステップS48にて最大識別番号“001”が抽出されて、ステップS50にて識別番号“061”のマイクロプレート収容部に収容される。32枚目のマイクロプレートは、ステップS48にて最大識別番号“003”が抽出されて、ステップS50にて識別番号“063”のマイクロプレート収容部に収容される。62枚目のマイクロプレートは、ステップS48にて最大識別番号“002”が抽出されて、ステップS50にて識別番号“062”のマイクロプレート収容部に収容される。92枚目のマイクロプレートは、ステップS48にて最大識別番号“004”が抽出されて、ステップS50にて識別番号“064”のマイクロプレート収容部に収容される。
【0069】
奇数枚目のマイクロプレート収容時には、ステップS49にてノーと判断されて、図41のステップS59に移行する。
ステップS59では、上記ステップS45にて抽出した全ての識別番号がグループGR61に含まれるか否かを判断する。3〜31の奇数枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されてステップS60に移行し、フラグを61に設定した後、図42のステップS71に移行する。
【0070】
これに対し、33枚目以降のマイクロプレート収容時には、ステップS59にてノーと判断されてステップS61に移行し、上記ステップS45にて抽出した識別番号の中からグループGR61以外の識別番号を抽出した後、ステップS62にて、前記抽出した全ての識別番号がグループGR63に含まれるか否かを判断する。33〜61の奇数枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されてステップS63に移行し、フラグを63に設定した後、図42のステップS71に移行する。
【0071】
又、63枚目以降のマイクロプレート収容時には、ステップS62にてノーと判断されてステップS64に移行し、上記ステップS61にて抽出した識別番号の中からグループGR63以外の識別番号を抽出した後、ステップS65にて、前記抽出した全ての識別番号がグループGR62に含まれるか否かを判断する。63〜91の奇数枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されてステップS66に移行し、フラグを62に設定した後、図42のステップS71に移行する。
【0072】
又、93枚目以降のマイクロプレート収容時には、ステップS65にてノーと判断されてステップS67に移行し、上記ステップS64にて抽出した識別番号の中からグループGR62以外の識別番号を抽出した後、ステップS68にて、前記抽出した全ての識別番号がグループGR64に含まれるか否かを判断する。93〜119の奇数枚目のマイクロプレート収容時にはイエスと判断されてステップS69に移行し、フラグを62に設定した後、図42のステップS71に移行する。
上記ステップS68にてノーと判断された場合は、ステップS70にて、エラーメッセージを操作パネル(17)の表示部(171)に表示して、手続きを終了する。
【0073】
図42のステップS71では、最大の識別番号を抽出する。3〜31の奇数枚目のマイクロプレート収容時にはステップS45にて抽出した識別番号、33〜61の奇数枚目のマイクロプレート収容時には、ステップS45にて抽出した識別番号の内、グループGR63に属する識別番号、63〜91の奇数枚目のマイクロプレート収容時には、ステップS45にて抽出した識別番号の内、グループGR62に属する識別番号、93〜119の奇数枚目のマイクロプレート収容時には、ステップS45にて抽出した識別番号の内、グループGR64に属する識別番号から最大識別番号が抽出される。
次にステップS72では、最大識別番号を上記数式によって表わしたとき、変数iが1であるか否か、即ち最大識別番号が“057”、“058”、“059”及び“060”の何れかであるか否かを判断する。
3〜29、33〜59、63〜89、93〜119の奇数枚目のマイクロプレート収容時にはステップS72にてノーと判断され、ステップS73にて、最大識別番号よりも4だけ大きい識別番号のマイクロプレート収容部にマイクロプレートを収容した後、ステップS74にて、該マイクロプレート収容部についての収容有無データを“OP”に書き換えて、手続きを終了する。
例えば3枚目のマイクロプレートは、ステップS71にて最大識別番号“001”が抽出されて、ステップS74にて識別番号“005”のマイクロプレート収容部に収容される。33枚目のマイクロプレートは、ステップS71にて最大識別番号“003”が抽出されて、ステップS74にて識別番号“007”のマイクロプレート収容部に収容される。63枚目のマイクロプレートは、ステップS71にて最大識別番号“002”が抽出されて、ステップS74にて識別番号“006”のマイクロプレート収容部に収容される。93枚目のマイクロプレートは、ステップS71にて最大識別番号“004”が抽出されて、ステップS74にて識別番号“008”のマイクロプレート収容部に収容される。
【0074】
上記ステップS72にてイエスと判断された場合は、ステップS75に移行して、フラグが61であるか否かを判断する。31枚目のマイクロプレート収容時には、イエスと判断されてステップS76に移行し、識別番号“003”のマイクロプレート収容部にマイクロプレートを収容した後、ステップS77にて、識別番号“003”のマイクロプレート収容部についての収容有無データを“OP”に書き換えて、手続きを終了する。
上記ステップS75にてノーと判断された場合は、ステップS78に移行して、フラグが62であるか否かを判断する。91枚目のマイクロプレート収容時には、イエスと判断されてステップS79に移行し、識別番号“004”のマイクロプレート収容部にマイクロプレートを収容した後、ステップS80にて、識別番号“004”のマイクロプレート収容部についての収容有無データを“OP”に書き換えて、手続きを終了する。
【0075】
上記ステップS78にてノーと判断された場合は、図43のステップS81に移行して、フラグが63であるか否かを判断する。61枚目のマイクロプレート収容時には、イエスと判断されてステップS82に移行し、識別番号“002”のマイクロプレート収容部にマイクロプレートを収容した後、ステップS83にて、識別番号“002”のマイクロプレート収容部についての収容有無データを“OP”に書き換えて、手続きを終了する。
上記ステップS81にてノーと判断された場合は、ステップS84に移行して、フラグが64であるか否かを判断し、イエスと判断された場合は、ステップS85にて、空いているマイクロプレート収容部は存在しない旨を操作パネル(17)の表示部(171)に表示して、手続きを終了する。一方、ステップS84にてノーと判断された場合は、ステップS86にて、エラーメッセージを操作パネル(17)の表示部(171)に表示して、手続きを終了する。
上記手続きによって、上述の規則に従った最適なマイクロプレート収容部にマイクロプレートが収容されると共に、該マイクロプレート収容部についての収容有無データが“OP”に書き換えられてマイクロプレート収容部管理テーブルが更新されることになる。
【0076】
本発明のインキュベータにおいては、2〜30枚目のマイクロプレート収容時には、図33に示す如く、マイクロプレートが収容されているマイクロプレート収容部との間に3つの空きマイクロプレート収容部が設けられ、31〜60枚目のマイクロプレート収容時には、図35に示す如く1つの空きマイクロプレート収容部が設けられるので、図16及び図17に示す吹き出し口(62)から吹き出されたガスは、スタッカー(3)に収容されている全てのマイクロプレート(31)の表面により均一にいきわたる。又、位置A〜Dの4つのスタッカーと位置E〜Hの4つのスタッカーには略同数のマイクロプレート(31)が収容されるので、吹き出し口(62)から吹き出されたガスが、チャンバー(11)内の中央部から両側のスタッカーに向けてより均等に分散することになる。この結果、チャンバー(11)内は、より均一な環境条件に保たれることになる。
【0077】
その後、マイクロプレート(31)の位置がインキュベータ内で変更される際には、オペレータにより、位置を変更せんとするマイクロプレートの識別番号と移動先の位置が入力される。
マイクロプレートの識別番号と移動先の位置が入力されると、該マイクロプレートをその位置のマイクロプレート収容部に収容した後、マイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。又、該マイクロプレートのマイクロプレート移動履歴フォームに図44に示す如く移動日時及び移動先の位置を登録する。
又、マイクロプレート(31)がインキュベータの外側に取り出される際には、オペレータにより、取り出さんとするマイクロプレートの識別番号が入力される。マイクロプレートの識別番号が入力されると、該マイクロプレートをインキュベータから排出した後、マイクロプレート収容部管理テーブルを更新すると共に、該マイクロプレートのマイクロプレート情報フォーム及びマイクロプレート移動履歴フォームを消去する。
【0078】
図45は、マイクロプレート移動時に実行される手続きを表わしている。先ず、ステップS91にてマイクロプレートを移動するかどうかを判断し、スタッカーを移動する場合には、ステップS92にて、インキュベータ内でマイクロプレートの位置を変更するのか、或いはマイクロプレートをインキュベータの外側に取り出すのかを判別する。
インキュベータ内でマイクロプレートの位置を変更する場合には、ステップS93にて、マイクロプレートの識別番号及び移動先の位置が入力されたか否かを判断し、識別番号及び移動先の位置が入力された場合には、ステップS94にて、入力された識別番号が登録されているマイクロプレート移動履歴フォームに基づいて、該識別番号を有するマイクロプレートの現在位置を認識し、その位置のマイクロプレートを前記入力された位置のマイクロプレート収容部に収容した後、マイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。最後にステップS95にて、移動日時及び入力された位置を前記マイクロプレートのマイクロプレート移動履歴フォームに登録して、手続きを終了する。
【0079】
これに対し、マイクロプレートをインキュベータの外側に取り出す場合には、ステップS96にて、マイクロプレートの識別番号が入力されたか否かを判断し、識別番号が入力された場合には、ステップS97にて、入力された識別番号が登録されているマイクロプレート移動履歴フォームに基づいて、該識別番号を有するマイクロプレートの現在位置を認識し、その位置のマイクロプレートをインキュベータから排出した後、マイクロプレート収容部管理テーブルを更新する。最後にステップS98にて、前記マイクロプレートのマイクロプレート情報フォーム及びマイクロプレート移動履歴フォームを消去して、手続きを終了する。
上記手続きによって、オペレータにより指定されたマイクロプレートが指定された位置のマイクロプレート収容部に収容され、その後、マイクロプレート収容部管理テーブルが更新されると共に該マイクロプレートのマイクロプレート移動履歴フォームが更新されることになる。
又、オペレータにより指定されたマイクロプレートがインキュベータの外側に排出され、その後、マイクロプレート収容部管理テーブルが更新されると共に、該マイクロプレートのマイクロプレート情報フォーム及びマイクロプレート移動履歴フォームが消去されることになる。
【0080】
本発明のインキュベータ(1)においては、上述のマイクロプレート移動履歴フォームに基づいて、マイクロプレートの取出し時期が管理される。
図46は、マイクロプレート取出し時期管理手続きを表わしており、先ずステップS101にて、インキュベータ内に設置されている全てのマイクロプレートのマイクロプレート移動履歴フォームから搬入時期データを取得し、該搬入時期データに基づいて前記全てのマイクロプレートの中にインキュベータ内に搬入されてから所定時間が経過したマイクロプレートが存在するかどうかを判断する。インキュベータ内に搬入されてから所定時間が経過したマイクロプレートが存在する場合には、ステップS102にて、マイクロプレートの取出し時期が到来した旨のメッセージを操作パネルの表示部に表示して、手続きを終了する。
上記手続きによって、マイクロプレートの取出し時期が到来した時点で、その旨が操作パネルの表示部に表示される。従って、ユーザによる取出し時期の管理は不要である。
【0081】
上述の如く、本発明に係るインキュベータ(1)によれば、スタッカー情報フォーム、スタッカー位置フォーム、マイクロプレート情報フォーム、マイクロプレート移動履歴フォーム及びマイクロプレート収容部管理テーブルに基づいて、マイクロプレート(31)の搬送を自動的に行なうことが出来る。
又、本発明に係るインキュベータ(1)によれば、オペレータが最適なマイクロプレート収容部を指定することなく、自動的にマイクロプレートを最適なマイクロプレート収容部に収容することが出来る。
更に、本発明に係るインキュベータ(1)によれば、スタッカーの洗浄時期やマイクロプレートの取出し時期の管理は不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインキュベータの外観を示す斜視図である。
【図2】チャンバーからスタッカーを引き出した状態を示す斜視図である。
【図3】チャンバーの斜視図である。
【図4】インキュベータユニットの斜視図である
【図5】高さの異なる2種類のマイクロプレートと段数の異なる2種類のスタッカーを表わす斜視図である。
【図6】マイクロプレート搬送装置の斜視図である。
【図7】マイクロプレート搬送装置の側面図である。
【図8】マイクロプレート搬送装置に配備される3つのモータの位置を示す平面図である。
【図9】X軸搬送部の側面図である。
【図10】X軸搬送部の動作を表わす斜視図である。
【図11】Y軸搬送部、Z軸搬送部及びX軸搬送部の動力伝達経路を表わす斜視図である。
【図12】マイクロプレート搬入機構の斜視図である。
【図13】マイクロプレート搬入機構の側面図である。
【図14】マイクロプレート搬入機構の動作を表わす斜視図である。
【図15】本発明に係るインキュベータの制御ブロックを表わす図である。
【図16】吹き出し口から吹き出されるガスの流れを説明する正面図である。
【図17】同上の側面図である。
【図18】スタッカーに付けられたバーコードに基づくスタッカー管理を説明する図である。
【図19】スタッカー情報テーブルを表わす図である。
【図20】スタッカー情報フォームを表わす図である。
【図21】スタッカー位置フォームを表わす図である。
【図22】スタッカーの位置とマイクロプレート収容部の位置を表わす斜視図である。
【図23】スタッカーの新設時に実行される手続きを表わすフローチャートである。
【図24】スタッカーの移動時に実行される手続きを表わすフローチャートである。
【図25】スタッカーの洗浄時期管理手続きを表わすフローチャートである。
【図26】マイクロプレートに付けられたバーコードに基づくマイクロプレート管理を説明する図である。
【図27】マイクロプレート情報テーブルを表わす図である。
【図28】マイクロプレート情報フォームを表わす図である。
【図29】マイクロプレートの搬入時に作成されるマイクロプレート移動履歴フォームを表わす図である。
【図30】マイクロプレートの搬入時に実行される手続きを表わすフローチャートである。
【図31】スタッカーの新設時に作成されるマイクロプレート収容部管理テーブルの一例を表わす図である。
【図32】8枚のマイクロプレートを収容した後の上記テーブルを表わす図である。
【図33】30枚のマイクロプレートを収容した後の上記テーブルを表わす図である。
【図34】38枚のマイクロプレートを収容した後の上記テーブルを表わす図である。
【図35】60枚のマイクロプレートを収容した後の上記テーブルを表わす図である。
【図36】68枚のマイクロプレートを収容した後の上記テーブルを表わす図である。
【図37】90枚のマイクロプレートを収容した後の上記テーブルを表わす図である。
【図38】96枚のマイクロプレートを収容した後の上記テーブルを表わす図である。
【図39】マイクロプレートの収容手続きの第1部を表わすフローチャートである。
【図40】上記手続きの第2部を表わすフローチャートである。
【図41】上記手続きの第3部を表わすフローチャートである。
【図42】上記手続きの第4部を表わすフローチャートである。
【図43】上記手続きの第5部を表わすフローチャートである。
【図44】マイクロプレートの位置をインキュベータ内で変更した後のマイクロプレート移動履歴フォームを表わす図である。
【図45】マイクロプレートの移動時に実行される手続きを表わすフローチャートである。
【図46】マイクロプレートの取出し時期管理手続きを表わすフローチャートである。
【図47】従来のインキュベータの斜視図である。
【符号の説明】
(1) インキュベータ
(11) チャンバー
(10) 開口
(12) 開閉扉
(13) マイクロプレート挿入口
(14) シャッター機構
(15) バーコードリーダ
(16) エアーカーテン機構
(2) インキュベータユニット
(22) 引出し台
(23) スタッカーホルダー
(3) スタッカー
(31) マイクロプレート
(4) マイクロプレート搬入機構
(41) 往復搬送部
(42) 搬入用モータユニット
(5) マイクロプレート搬送装置
(50) 搬送テーブル
(54) X軸搬送部
(55) Y軸搬送部
(56) Z軸搬送部
(57) X軸モータユニット
(571) X軸モータ
(572) モータケース
(58) Y軸モータユニット
(581) Y軸モータ
(582) モータケース
(59) Z軸モータユニット
(591) Z軸モータ
(592) モータケース
(6) 環境調整装置
(62) 吹き出し口

Claims (3)

  1. 所定の環境条件に調整されたチャンバーの内部にて、マイクロプレート上の試料を培養するインキュベータにおいて、チャンバーの内部にはマイクロプレートを収容するための1或いは複数のスタッカーを配備することが可能であって、各スタッカーにはスタッカーを識別するための識別情報が付けられており、
    装置本体と、
    識別情報を格納するための格納手段と、
    各スタッカーに付けられた識別情報を読み取る識別情報読取り手段と、
    読み取られた識別情報を前記格納手段に格納する情報処理手段と、
    格納手段に格納されている識別情報に基づいて、装置本体の動作を制御する制御手段
    とを具えていることを特徴とするインキュベータ。
  2. 各スタッカーにはマイクロプレートを収容すべき複数のマイクロプレート収容部が配列されており、装置本体はチャンバーの内部に設置されたマイクロプレート搬送装置を具え、マイクロプレート搬送装置により任意のスタッカーの任意のマイクロプレート収容部に対してマイクロプレートの出し入れが可能であって、前記制御手段は、前記識別情報に基づいてマイクロプレート搬送装置の動作を制御する請求項1に記載のインキュベータ。
  3. 装置本体は情報表示装置を具え、前記情報処理手段は、スタッカーの識別情報と共にスタッカーのメンテナンス時期を管理するためのメンテナンス管理情報を格納手段に格納し、前記制御手段は、スタッカーの識別情報及びメンテナンス管理情報に基づいて、チャンバー内に配備されている複数のスタッカーのメンテナンス時期を監視し、スタッカーのメンテナンス時期が到来したとき、情報表示装置に対してその旨の表示を指令する請求項1又は請求項2に記載のインキュベータ。
JP2002334589A 2002-11-19 2002-11-19 インキュベータ Withdrawn JP2004166554A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002334589A JP2004166554A (ja) 2002-11-19 2002-11-19 インキュベータ
US10/715,127 US7326565B2 (en) 2002-11-19 2003-11-18 Storage apparatus
TW092132243A TWI249574B (en) 2002-11-19 2003-11-18 Preserving device
CN201010156206.5A CN101823008B (zh) 2002-11-19 2003-11-19 保管装置
CN200310124092.6A CN1502412B (zh) 2002-11-19 2003-11-19 保管装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002334589A JP2004166554A (ja) 2002-11-19 2002-11-19 インキュベータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004166554A true JP2004166554A (ja) 2004-06-17

Family

ID=32698929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002334589A Withdrawn JP2004166554A (ja) 2002-11-19 2002-11-19 インキュベータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004166554A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011526782A (ja) * 2008-07-05 2011-10-20 ウニセンス フェルティリテック アー/エス 1対1識別システム
JP2012013535A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 感知装置
JP2012225903A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 F. Hoffmann-La Roche Ag 連続的装填のための供給ユニット
WO2013047290A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 三洋電機株式会社 インキュベータ、搬送システム
US8633017B2 (en) 2007-06-29 2014-01-21 Unisense Fertilitech A/S Device, a system and a method for monitoring and/or cultivation of microscopic objects
JP2015197439A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft サンプル分配システムおよびラボラトリオートメーションシステム
CN107841458A (zh) * 2017-11-21 2018-03-27 黄河科技学院 多层推送式微生物恒温药敏培养箱
KR20200121589A (ko) * 2019-04-16 2020-10-26 (주)보성이엔지 선입선출 방식의 솔더 용기 자동 공급 관리 시스템

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8633017B2 (en) 2007-06-29 2014-01-21 Unisense Fertilitech A/S Device, a system and a method for monitoring and/or cultivation of microscopic objects
US9588104B2 (en) 2007-06-29 2017-03-07 Unisense Fertilitech A/S Device, a system and a method for monitoring and/or culturing of microscopic objects
JP2011526782A (ja) * 2008-07-05 2011-10-20 ウニセンス フェルティリテック アー/エス 1対1識別システム
JP2012013535A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 感知装置
JP2012225903A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 F. Hoffmann-La Roche Ag 連続的装填のための供給ユニット
WO2013047290A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 三洋電機株式会社 インキュベータ、搬送システム
JP5329724B1 (ja) * 2011-09-30 2013-10-30 三洋電機株式会社 インキュベータ、搬送システム
JP2015197439A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft サンプル分配システムおよびラボラトリオートメーションシステム
CN107841458A (zh) * 2017-11-21 2018-03-27 黄河科技学院 多层推送式微生物恒温药敏培养箱
CN107841458B (zh) * 2017-11-21 2024-03-01 黄河科技学院 多层推送式微生物恒温药敏培养箱
KR20200121589A (ko) * 2019-04-16 2020-10-26 (주)보성이엔지 선입선출 방식의 솔더 용기 자동 공급 관리 시스템
KR102242463B1 (ko) * 2019-04-16 2021-04-20 (주)보성이엔지 선입선출 방식의 솔더 용기 자동 공급 관리 시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7326565B2 (en) Storage apparatus
US7141413B2 (en) Incubator
JP2004166555A (ja) インキュベータ
JP5701312B2 (ja) 自動冷蔵試料在庫管理システム
JP2004166554A (ja) インキュベータ
JP4248512B2 (ja) 保管装置
JP2004075363A (ja) 自動保管装置
CN101541943B (zh) 培养箱、预订时间管理方法和程序
JP4417860B2 (ja) 細胞培養設備
JP2004166557A (ja) インキュベータ
JP4597244B2 (ja) インキュベータ
JP5456600B2 (ja) 環境試験装置
JP5531379B2 (ja) インキュベータおよびインキュベータのスケジュール管理方法
JP2007330145A (ja) 細胞培養装置
JP2004166556A (ja) インキュベータ
JP2004166558A (ja) インキュベータ
JP2007330144A (ja) 細胞培養装置
JPH0648516A (ja) 食品貯蔵庫
JP2002205804A (ja) 生物科学用試験材料、培養物、遺伝子などの温度、湿度制御装置を取り付けた自動保管設備
JP4739663B2 (ja) 保管装置
JP5376861B2 (ja) 材料棚及び材料供給機
JP4660081B2 (ja) 保管装置
JP2005247551A (ja) 試料保管装置
JP2006082907A (ja) 自動保管装置
JP2020080072A (ja) 物品販売機のコラム自動設定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051013

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070727