【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー撮像素子、受光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の受光素子には、結晶シリコン、アモルファスシリコン、GaAsなどの化合物半導体のp−n接合あるいはp−i−n接合を用いる素子が一般に用いられている。これらの受光素子を2次元状に配列して面型の撮像素子としたり、1次元に配列してラインセンサとして用いられる。
【0003】
従来、カラーの撮像素子においては、色分離には特定の波長領域の光を透過する色フィルタを配する色フィルタ方式が一般的である。すなわち、カラー撮像素子においては、図7に示すように、CCDやCMOSセンサ702の上部に色フィルタ701を配する。色フィルタとしては、3原色である赤色(レッド(以下R))、緑色(グリーン(以下G))、青色(ブルー(以下B))の原色フィルタを配する例や、補色フィルタとしてシアン、マゼンダ、イエロー、グリーンに色分解する色フィルタ方式があげられる。
【0004】
また、高画質向けにおいては、多板方式として、色分解プリズムにより色像を分解し3枚ないしは4枚の撮像素子を用いる多板方式が挙げられる。たとえば、入射光をプリズムを用いて色分解した後、R,G,Bの3色に対してそれぞれCCDを配置する。さらに解像度を高めるためにG用CCDを2枚採用した4板式の構成も知られている。
【0005】
しかしながら、色フィルタ方式においては、課題として、1)光の一部が色フィルタで吸収されるために、光量が落ちること、2)異なる色を異なる位置で検出することで色分離がなされるため偽色が生じること、がある。また、偽色の課題を回避するために光学的ローパスフィルタを必要とし、ここでも光の損失が生じる。
【0006】
一方で、多板方式においては、高精度なプリズムや色分離膜(ダイクロイックミラー)を必要とし、高度な位置合わせ技術を必要とすることで、コストが高くなることや、装置が大きくなってしまうこと、さらには、プリズムをはじめとした光学素子で光を損失してしまうことなどの課題がある。
【0007】
偽色の解決に向けて、積層型のイメージセンサの構成が挙げられる。すなわち、異なる色に感度を有した受光素子を積層することができれば、同一の(平面)位置で色分離できるため、偽色の問題を回避できる。積層型イメージセンサとしては、Siの吸収係数の波長依存性を利用して、深さ方向で色分離をおこなうイメージセンサが提案された(特許文献1を参照)。
【0008】
【特許文献1】
米国特許 第5965875号明細書
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に示された撮像素子は、偽色に対しては有効であるが、積層された各受光部のスペクトル範囲がブロードであり、色分離が不十分であるという問題がある。
【0010】
また、実質的に所望の色信号に変換される光量が少なくなる。各受光部のP−N接合の深さを設計することで、ある程度の色分離を制御可能であるが、色分離を高めようとすると感度が低くなってしまうなど、感度と色分離がトレードオフの関係になり、その設計には制限が大きい。
【0011】
特に、視感度の高い緑に対しての感度と色分離の両立が難しい。たとえば、一般的な可視カラーイメージセンサにおいては、赤、緑、青はそれぞれ450nm付近、550nm付近、650〜700nm付近にピーク感度を有することが好ましい。しかしこの素子は、緑の感度ピークが500nmであり、理想と比べてやや短波長側に寄っており、赤の感度は長波長方向によっているために、色純度が劣ることになる。
【0012】
さらには、3層の積層構造により配線をはじめとした構造が複雑になり、製造が困難になり、コストが高くなることも問題もある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、上記従来技術に対して、感度が高く、高度な色分離能力を有し、偽色が少ない撮像素子を提供することにある。
【0014】
本発明は、基板上に形成された第1の波長域の光を検出する第1の平面領域と、第2および第3の波長域の光を検出する第2の平面領域が配置されたカラー撮像素子であって、前記第2の平面領域において、第2の波長域を受光する部位と第3の波長域の光を受光する部位が積層されてなることを特徴とするカラー撮像素子である。
【0015】
またその平面配置が、第1の平面領域と第2の平面領域がチェッカ配列もしくは囲み配列で配置されていることを特徴とし、
さらに、第1の波長域の中心波長が前記第2及び第3の波長域の中心波長のいずれか一方よりも長く、他方よりも短いことが特徴であり、
特に、第1の波長域は緑、第2の波長域は青、第3の波長域は赤に対応していることを特徴としている。
【0016】
また前記基板がシリコン基板であって、シリコン基板の第2の領域に配した第2及び第3の波長域の光を受光する部位と、シリコン基板上に配された配線層と、配線層上の第1の領域に配した第1の波長域の光を受光する部位を有することを特徴とする撮像素子である。
【0017】
また第2及び第3の波長域の光を受光する部位は、前記シリコン基板内の深さの異なる位置に配することを特徴とし、シリコン基板の第1の領域に、トランジスタもしくは電荷結合素子を有することが好ましい。
【0018】
さらに、第1の波長域を受光する部位は有機半導体で構成されていてもよく、前記第1の波長域を受光する部位を構成する有機半導体と、第2の領域に配する色フィルタが同一材料を有していてもよく、さらに好ましくは有機半導体の移動度が0.001から1cm2/Vsの間にあるとよい。
【0019】
また、第1及び第2及び第3の波長域の光を受光する部位で検出された信号は、シリコン基板に配された増幅器によって信号増幅がなされたり、シリコン基板に配された電荷転送部によって電荷転送がなされることが素子の小型化にとっても好ましい形態である。
【0020】
さらに本発明は、前記のカラー撮像素子の構成を備えた受光部を有する受光素子であって、撮像以外の目的に利用できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の撮像素子の原理図を示す。
【0022】
撮像素子は、3原色の緑、青、赤に対して感度を有する受光部101,102,103を有する。緑の受光部を有した第1の平面領域と、赤と青の受光部が厚さ方向に積層された第2の平面領域が配置されている。
【0023】
赤と青の受光部は積層された構造を持ち、同一の面内位置で赤と青の色を検知するため、従来の色フィルタを用いて赤青緑すべてを異なる場所で検知する手法と比べて、第1の作用として、偽色が少ないという効果がある。偽色は、ナイキスト周波数より高い空間周波数の画像成分がナイキスト周波数以下の領域に折り返されることにともなう偽信号で、折り返し歪み(aliasing)と呼ばれる。折り返し歪みの多い信号から画像を組み立てると、いわゆるモアレが生じてしまうものである。
【0024】
他にも、従来の色フィルタを用いた場合、赤、青、緑の3つの受光部(ピクセル)で一つの画素を構成するが、本発明では2つの受光領域で一つの画素を構成するため、同一サイズの受光部を適用した場合には、画素が小さく、解像度が大きいことになる。逆に、同一の解像度であれば、受光部の面積を大きく取れる。これにより、第2の作用として、解像度が大きい撮像素子や、大きな開口率を有した撮像素子を実現することができる。すなわち、同一の精細度で作製した場合でも、より高精細の画像を撮像素子とすることができる。
【0025】
さらには、色フィルタでの光の損失が回避されるため、光の利用効率が高くなり、感度が向上する。色フィルタや光学的ローパスフィルタをはじめとする光学部品が軽減されるという作用もある。
【0026】
また、前述の図8の例に示した従来技術に紹介した撮像素子に比べて、色純度及び感度を高くすることができる。特に緑の感度を高くしようとすると、色純度や赤青の感度を著しく損なう傾向があるが、本発明の撮像素子においては、緑の感度が高く、赤、青も十分色分離可能な撮像素子とすることができる。
【0027】
さらに、3層すべてを積層した構成は、配線をはじめとした構造が複雑になるが、本発明では2層の積層であるため、配線をはじめとした構成が簡略化されるという作用がある。これにより、信号読み出しが容易になることや、低コストで作成できることなどの効果がある。
【0028】
また、前述の多板方式の撮像系に比べると、撮像素子が一つですむことや、高精度な色分解プリズム、ダイクロイックミラーなどが必要なくなるため、小型化、低コスト化が可能である。
【0029】
以下、本発明の撮像素子について、詳しく説明する。
【0030】
<撮像素子の構成>
本発明の撮像素子の構成は、第1の波長域の光を検出する第1の平面領域と、第2および第3の波長域の光を検出する第2の領域の2つの平面領域が配置されている。その第2の領域においては、第2の波長域を受光する部位と第3の波長域の光の受光部が積層されていることが特徴である。
【0031】
図1は本発明の撮像素子の画素構成を説明する模式断面図である。
【0032】
図において101は第一の受光部、102は第2の受光部、103は第3の受光部である。第1の波長域を受光する第1の受光部は第1の平面領域に配され、第2および第3の波長域の光の受光部は、第2の平面領域に積層して形成されている。
【0033】
それぞれの受光部で検出する波長スペクトル範囲は、第1の波長域の中心波長が、前記第2及び第3の波長域の中心波長のいずれか一方よりも長く、他方よりも短いことが好ましい。これは、第2、3の受光部において積層構成で色分離する際に、第2と第3の波長域が離れているほうが分離しやすいためである。
【0034】
図3に波長域と中心波長について、その関係を示した。図4にはそれぞれの波長域の相対関係の例を示した。さらに言えば、可視域のカラー撮像素子として、第1の波長域は緑、第2の波長域は青、第3の波長域は赤に対応していることが好ましい。たとえば、青としては波長400〜500nm程度、緑としては波長500〜600nm程度、赤としては波長600nm程度以上の光を検出することがあげられる。すなわち、好ましい例の一つとして、第一の領域に緑の受光部を配し、第2の領域に青の受光部と赤の受光部を積層して配する構成があげられる。
【0035】
このようなの画素(第1、2の領域)を2次元配列することで撮像素子が構成される。第1および第2の領域の平面配列としては、図2に示すように、ライン配列、チェッカ配列や千鳥配列、囲み配列などがあげられる。CCDやマトリックス配線との適合性において、ライン配列やチェッカ配列が好ましく、偽色が生じにくいと言う観点でチェッカ配列や囲み配列が好ましい。
【0036】
受光部で光―電気変換された信号電荷もしくは信号電流は、いわゆる電荷結合素子(CCD)や、X−Yアドレス方式を用いたMOS型撮像素子(いわゆるCMOSセンサ)の手法により、画素位置の選択とともに読み出される。
【0037】
ここで、各波長域の受光部の配置例は上述にかぎられるわけではなく、図9に示すように、本発明の撮像素子の受光部の配置方法は多様である。例えば、第1の受光部に赤や青を配してもよいし、第2及び第3の受光部および積層順序も任意の順序が可能である。
【0038】
これらの中でも、緑の視感度が高いことや、赤と青の波長が離れているため積層構成において色分離しやすいことなどの理由で、第1の受光部で緑を検出することが好ましい。
【0039】
また第1の受光部で緑を検出する場合、第2の受光部で青、第3の受光部で赤を検出するのが好ましい。これは、従来技術の撮像素子と同様の原理に基づいて、第2と第3の受光部をSiをはじめとする同一材料で構成し、その第2の受光部の膜厚を第2の色の進入可能な厚さに設定することで、第3の色との吸収係数の差を利用して色分離が可能だからである。このような構成は、特に、第1の受光部に緑の受光部とすることで、緑に対して受光感度、色分離が優れた撮像素子とすることができるとともに、第2,3の受光部を同一材料で形成することで構成が単純になるという利点がある。
【0040】
次に、撮像素子に適用する受光素子について説明する。
【0041】
受光素子には、光導電効果や光起電力効果を用いることができる。構成としては、光伝導型、p−n接合型、ショットキー接合型、PIN接合型、MSM(金属―半導体―金属)型の受光素子やフォトトランジスタ型の受光素子を適用することが挙げられる。
【0042】
受光素子を構成する材料としては、Si,a−Si,CdS,ZnS,Se,SeTeAs,ZnSe,GaAsなどの無機半導体材料や、任意の有機半導体材料を用いることができる。
【0043】
また、第1の受光部は、単色のみ(たとえば緑)を検知する受光素子が好ましい。シリコンなどの受光素子の上に色フィルタを配することで構成することもできるが、ある色(たとえば緑)を選択的に検知する受光素子がより好ましい。このような受光素子として、有機半導体材料を適用することがあげられる。
【0044】
図13にはメロシアニンの吸収スペクトルを示す。このようの有機半導体材料を受光素子に適用することで、ある色(緑)を選択的に感度を有した受光素子を用いることがあげられる。
【0045】
第2,3の受光部は、積層して配置され色分離を行う。それぞれに対して、異なる材料を積層する方法が挙げられるが、単一材料(たとえばシリコン)の吸収係数の差を用いて、色分離を行う方法や構造が単純になり好ましい。この場合は、深さ方向にPN接合を複数配し、各接合の周辺で光を検出することになる。
【0046】
また、図5a)のように第1の受光部に有機半導体からなる受光素子を適用し、第2、第3の受光部にシリコンの受光素子を適用することが好ましい例である。第2、第3の受光部は、シリコンの吸収係数の波長依存性を利用して、色の分離がなされる。特に、第1(緑)の受光部に有機半導体を適用し、第2(青)、第3(赤)に対してはシリコンにおける光吸収長の差を用いて色分離する構成は、赤と青の波長が離れているために、PN接合の深さに関しての設計範囲が広がり、効果的に色分離が可能となることから、好ましい構成の一つである。このような構成により、感度が高く、十分な色分離能を有し、安定した駆動が可能な撮像素子を実現できる。
【0047】
他にも図5b)のように、第1、2の受光部に有機半導体からなる受光素子を適用し、第3の受光部にシリコンの受光素子を適用する例もあげられる。
【0048】
これらの構成の特徴の一つは、シリコン基板をベースとすることで、既存技術のCCD技術やC−MOS技術を用いることができ、高速で安定した駆動を実現できることにある。
【0049】
さらに、シリコン基板の第1の領域にはCCDやトランジスタなどを配し、その上方に第1の受光部を配することで、面積の有効利用がなされている。すなわち、このような構成により、高密度な受光素子の配置が可能となり、より高解像度の撮像素子を実現できる。
【0050】
また下記の観点から、第1の受光部は有機半導体からなることが好ましい。第一に、図5のように、第1の受光部を配線上などに形成する場合には、製膜で受光素子を作成できることが必要であり、有機半導体やアモルファスSiを適用することが好ましい。
【0051】
第二に、図6のように第1の受光部の有機半導体を、第2の領域にも覆うように形成することで、第2の領域においては色フィルタとして機能させることもできる。このような構成は、第2、第3の受光部での色分離向上が期待できる。
【0052】
また、第1の受光部の形成工程の一部を、第2の領域の色フィルタ形成工程と兼ねることができる。
【0053】
また、アモルファスSiや有機半導体からなるTFTを用いることで、大面積のイメージセンサを実現することができる。この場合も、第2、3の受光部をアモルファスSiで構成する場合にも、また好適である。
【0054】
撮像素子として、上述のようにR,G,B,の三原色の受光素子を配置した構成を説明したが、4色以上であってもかまわない。
【0055】
また、補色分離型のカラー撮像素子にも適用できる。たとえば、図10a)に、第1の領域には、シアン、イエローの受光部を配し、第2の領域には、緑とマゼンタの受光部を積層した構成の例を示した。他にも、図10b)のように第1の受光部は白色(赤青緑すべての色)を検知するものとし、青、赤の受光部を積層する構成などの例などもあげられる。
【0056】
(信号読み出し)
本発明の撮像素子の信号読み出しには一般的なCCDやCMOSセンサの手法を適用できる。
【0057】
CCDを適用した転送読み出し方式として、画素の電荷信号を転送スイッチにより、アナログシフトレジスタに転送し、レジスタの動作で信号を出力端に準じ読み出す方法が挙げられる。ラインアドレス(line address)型、フレーム転送(frame transfer)型やインターライン転送(interline transfer)型、フレームインターライン転送(frame interline transfer)型方式などが挙げられる。また、CCDには2相構造3相構造や4相構造、さらには埋め込みチャンネル構造などが知られるが特に、こだわらず任意の構造を適用できる。
【0058】
他には、アドレス選択方式として、1画素づつ順次マルチプレクサスイッチとデジタルシフトレジスタで選択し、共通の出力線に信号電圧(または電荷)として読み出す方式が挙げられる。2次元にアレイ化されたX−Yアドレス操作の撮像素子がCMOSセンサとして知られる。これは、X−Yの交点に接続された画素に儲けられたスイッチは垂直シフトレジスタに接続され、垂直走査シフトレジスタからの電圧でスイッチがオンすると同じ行に設けられた画素から読み出された信号は、列方向の出力線に読み出される。この信号は水平走査シフトレジスタにより駆動されるスイッチを介して順番に出力端から読み出される。
【0059】
出力信号の読み出しには、フローティングディフュージョン検出器や、フローティングゲート検出器を用いることができる。また画素部分に信号増幅部を設けることや、相関二重サンプリング(Correlated Double Sampling)の手法などにより、S/Nの向上をはかることができる。
【0060】
信号処理には、ADC回路によるガンマ補正、AD変換機によるデジタル化、輝度信号処理や、色信号信号処理を施すことができる。色信号処理としては、ホワイトバランス処理や、色分離処理、カラーマトリックス処理などが挙げられる。NTSC信号に用いる際は、RGB信号をYIQ信号の変換処理を施すことができる。
【0061】
(有機受光素子)
先に述べたように、本発明の撮像素子では、受光素子には有機半導体を適用することが好ましい例といえる。以下においては、特に有機半導体を用いた受光素子について説明する。
【0062】
本発明に好適な有機半導体として、以下に示す化合物が好適である。
【0063】
ペリレン、テトラセン、ペンタセン、ピレン、に代表されるアセン類、およびその誘導体。ポリアセチレン誘導体、チオフェン環を有するポリチオフェン誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)誘導体、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ベンゼン環を有するポリフェニレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、窒素原子を有するポリピリジン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリキノリン誘導体等の共役高分子化合物。ジメチルセクシチオフェン、クオータチオフェンに代表されるオリゴマー、および銅フタロシアニン誘導体に代表される有機分子、トリフェニレン誘導体に代表されるディスコチック液晶、フェニルナフタレン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体に代表されるスメクチック液晶、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン−ビチオフェン)共重合体に代表される液晶ポリマー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
また、ここでいう有機半導体とは、広義にはキャリア(電子、ホール)の移動を利用できる有機材料であり、一般的な色素や顔料を含み、たとえば、ローダミンB、エオシン−Y、クマリンなどの色素材料を適用することもできるし、アゾ顔料やスクアリリウム顔料、アズレニウム顔料、フタロシアニン顔料などを適用することもできる。
【0065】
受光層としては、これらの有機半導体材料、色素材料を混合したり、積層したりすることも可能である。たとえば、受光スペクトルを制御した有機半導体(色素)材料と電気伝導度の優れた有機半導体材料を混合することなどが考えられる。
【0066】
また、本発明で用いられる有機化合物半導体層はその電気伝導度を調整する為に適当なドーパントを含有していても良い。ドーパントの種類としてアクセプター性のI2、Br2、Cl2、ICl、BF3、PF5、H2SO4、FeCl3、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)、ドナー性のLi、K、Na、Eu、界面活性剤であるアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等があげられる。
【0067】
図11は本発明の有機受光素子における一例を示す断面図である。
【0068】
a)受光層1102(有機半導体層)3を上下の電極1101で挟んだ単層構成のもの、b)は単層構成であるが電極をパターニングし光入射部を開口させたもの、c)は2種類の有機半導体層を積層させた2層構成であり、たとえばp型の有機半導体1103とn型の有機半導体1104を積層し、pn型の受光素子とすることが挙げられる。d)は3種類の有機半導体層を積層させた3層構成であり、たとえばp型の有機半導体1103とi型の有機半導体1105、n型の有機半導体1104を積層し、pin型の受光素子とすることや、それぞれの層を光吸収層をキャリア輸送層で挟んだ構造として用いることが挙げられる。e)さらには、2種類のイオン化ポテンシャルや電子親和力の異なる有機半導体材料の多層に積層した多層構造1106のものである。
【0069】
ただし、これら図11にしめすものは、基本的な素子構成であり有機受光素子の構成はこれらに限定されるものではない。例えば、電極と有機受光層界面に絶縁性層を設ける、接着層あるいは干渉層を設ける。電子注入効率の良い電子注入層を陰極、電子輸送層界面に挿入する、など多様な層構成をとることができる。
【0070】
またキャリア輸送層としては、電子輸送層としてアルミキノリノール錯体誘導体(代表例は、Alq)などの材料、また、ホール輸送層6には、例えばトリフェニルジアミン誘導体(代表例は、α−NPDやTPD)などの材料が用いることができる。
【0071】
受光層に適用する有機半導体材料としては、膜質に優れ、移動度が高いことがキャリア失活を低減することや高速応答の観点から好ましい。材料設計の指針として、伝導度(移動度)を高めるためには分子間結合を強めることが考えられる。しかし、一方で、結合を強くしすぎるとバンド幅が広がり、吸収スペクトルがブロードになる傾向が生じる。本発明の有機半導体材料としては、ある波長域(たとえば緑)に対して選択的に感度を有した材料が好ましい。このような観点から、結合の強さ、移動度は、ある適当な範囲となるように設定することが好ましい。本発明者らが鋭意検討したところ、たとえば、本発明においてもっとも効果を発揮する緑を選択的に受光する受光素子においては、移動度が10^−6から10^1程度が適当である。その中でも10^−3から10^0cm2/Vsの範囲が好ましい。
【0072】
有機受光素子において、有機化合物を含む層は乾式成膜法あるいは湿式成膜法により成膜される。乾式成膜法の具体的な例としては、真空蒸着法、イオンプレーティング法,MBE法等の物理気相成長法あるいはプラズマ重合等のCVD法が挙げられる。湿式成膜法としては、キャスト法、スピンコート法、ディッピング法、LB法等が用いられる。
【0073】
受光層の厚みは、その吸収係数にも依存するが、10μmより薄く、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.05〜0.5μmの厚みに薄膜化することが好ましい。
【0074】
さらに本発明で用いられる電極は導電体であれば特に限定はされないが、例えばAl、Cu、Ti、Au、Pt、Ag、Cr等の金属材料、ポリシリコン、シリサイド、ITO(Indium Tin Oxide)、ZnO,SnO2、等の無機材料も好適であるが、ハイドープされたポリピリジン、ポリアセチレン、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンに代表される導電性高分子および炭素粒子、銀粒子等を分散した導電性インク等を用いることができる。これらの電極物質は単独で用いてもよく、複数併用することもできる。
【0075】
有機受光素子の信号取り出しは、通常のシリコンの受光素子からの信号取り出しに準じた手法で行うことができる。たとえば、一定量のバイアス電荷を蓄積ダイオードに注入して(リフレッシュモード)おき、一定の電荷を蓄積(光電変換モード)後、信号電荷を読みすことがあげられる。有機受光素子そのものを蓄積ダイオードとして用いることもできるし、別途、蓄積ダイオードを付設することもできる。信号電荷の読み出しには、前述のCCDやCMOSセンサの読み出し手法を適用することができる。
【0076】
本発明の撮像素子で用いる基板としては、特に限定するものではないが、シリコン基板、ガラス、石英、プラスチックシート等の透明性基板、金属製基板、セラミックス製基板等の不透明性基板、が用いられる。
【0077】
なお、作成した素子に対して、酸素や水分等との接触を防止する目的で保護層あるいは封止層を設けることもできる。保護層としては、ダイヤモンド薄膜、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料膜、フッ素樹脂、ポリパラキシレン、ポリエチレン、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂等の高分子膜、さらには、光硬化性樹脂等が挙げられる。また、ガラス、気体不透過性プラスチック、金属などで素子部分をカバーし、適当な封止樹脂により素子自体をパッケージングすることもできる。この場合吸水性の高い物質をパッケージング内に存在させる事も可能である。
【0078】
なお、上記は、本発明にかかる撮像素子、受光素子及び撮像素子を適用した撮像素子の一例を示したに過ぎず、本発明により得られた撮像素子、受光素子の用途はこれのみに限定されるものでないことは言うまでもない。
【0079】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明を説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に限られるものではなく、上述の概念に含まれるものであれば、その構成、製法は、こだわらない。
【0080】
(実施例1)
本実施例においては、数値的な見積もりにより、図1に示す構成の撮像素子の優位性を示した例である。
【0081】
図に示すように、緑を検出する第1の領域と、青と赤の光を検出する第2の領域が配列しており、第2の領域において、青を検出する受光部102、赤を検出する受光部103の順番で積層された撮像素子である。緑に吸収スペクトルのピークを有した有機半導体からなる受光部を、青と赤はシリコンからなる受光部をモデルケースとしている。青と赤は、シリコンにおける吸収長の違いを用いて分離がなされる。すなわち、図5a)準じた構成をモデルとしている。
【0082】
すなわち、第1の波長域の光を検出する第1の領域と、第2および第3の波長域の光を検出する第2の領域が配列して形成された撮像素子であって、
第2の領域において、第2の波長域を受光する部位と第3の波長域の光を受光する部位が積層されてなることを特徴とする撮像素子であり、特に第1の波長域は緑、第2の波長域は青、第3の波長域は赤に対応している撮像素子である。
【0083】
計算モデルは、緑の受光素子の吸収スペクトルとして、色フィルタと類似形状の吸収スペクトルとして、中心波長0.55μm、標準偏差0.03μmの正規分布を仮定した。赤と青はSiの吸収スペクトルの波長依存性を利用し、深さ方向で色分離を行うモデルの上での計算した結果である。シリコン基板における青、赤の受光部(PN接合)の深さは、0.15μm、2.0μm近傍とした。
【0084】
また、第1、第2の領域の面積率は同一とし、それぞれの受光部の開口率は50%としている。
【0085】
一方で、比較例1として、Siの吸収スペクトルの波長依存性を利用し、深さ方向で赤青緑の3色の色分離を行うモデルを扱った。シリコン基板における青、緑、赤の受光部深さは、0.2μm、0.6μm、2.0μmとした。開口率は50%とした。
【0086】
このような系の光入射量及び色分離能力を、見積もった結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
ここで、受光率とは、単色光が撮像素子に入射した際に、その光が所望の受光部で検出される割合を示す量であり、たとえば、青の受光率とは、入射した青の光(たとえば波長450nmの光)の内、青の受光部で受光できる割合である。受光率が大きいことは、その色に対する感度が高い撮像素子ということができる。
【0089】
また、色分離率とは、撮像素子の色分離の能力を示す指標として導入した量であり、ある波長の光が入射した際に、RGBの信号のうちの所望の色信号に振り分けられる割合に対応する量である。たとえば、青の色分離率としては、青(波長450nm)の光が入射された際に、
(青の受光部で検出される光量)/((青の受光部で検出される光量)+(緑の受光部で検出される光量)+(赤の受光部で検出される光量))で示される量である。
【0090】
ここで青、緑、赤はそれぞれ450、550,650nmの波長の光が入射したときの値とした。
【0091】
表からわかるように、本実施例の図1及ぶ図5a)に準じた構成を適用することで、感度(表受光率)に優れた撮像素子、特に緑に対して十分な感度を有した素子とすることができることがわかる。また、色分離にも優れた撮像素子とすることができることがわかる。
【0092】
(実施例2)
実施例1の系に加えて、第2の領域に赤、青を透過し、緑を吸収する色フィルタを配した場合の例である。すなわち図6の構成に対応したモデルである。
【0093】
色フィルタとして、中心波長0.55μm、標準偏差0.03μmの正規分布の吸収スペクトルを有したフィルタを仮定した。これは、第1の受光部を構成する光吸収材料と同一の材料で色フィルタを構成することを鑑みている。
【0094】
このような系の光入射量及び色分離能力を、見積もった結果を表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】
実施例1に比べると、領域2に色フィルタを配することで、赤、青の受光部で緑の光が検出されなくなるため、さらに緑の色分離率が向上している。
【0097】
(実施例3)
本実施例においては実施例1に準じた構成のCMOSセンサ型の撮像素子の例である。
【0098】
実施例1と同様に、緑を検出する第1の領域と、青と赤の光を検出する第2の領域が配列しており、第2の領域において、青を検出する受光部102、赤を検出する受光部103の順番で積層された撮像素子である。
【0099】
図5a)のように青と赤の受光部はシリコン基板の第2の領域に設けてある。一方で、緑の受光部は配線層の上の第1の領域に設けてある。シリコン基板の第1の領域には、トランジスタやキャパシタが配してある。
【0100】
また、本実施例は、図2d)に示すように、第1、2の領域は囲み配列に配列している。
【0101】
緑の受光部としてメロシアニンからなる有機半導体の光吸収層を適用した有機受光素子を用い、赤と青はSiの受光部を用いた撮像素子である。青はシリコン基板504における表面から浅い位置に設けた第2の受光部502で検知され、赤は、深い位置に設けた第2の受光部503で検知される。すなわち、赤と青を、シリコンにおける吸収係数の波長依存性を用いて、色分離がなされる。各受光部は、シリコン基板に設けられた増幅器505を介して読み出される。
【0102】
まず、一般的なCMOSセンサ作製手法に基づいて、シリコン基板に青の受光部(pn接合)と赤の受光部が積層された積層型シリコンイメージセンサを作製した。
【0103】
シリコン基板における青、赤の受光部の深さは、0.15μm、2.0μmとした。配線層を形成し、その上に、緑の有機受光素子を積層することで作製した。緑の有機受光素子は不図示のビア配線によりシリコン基板に接続される。それぞれの受光素子は、各画素のシリコントランジスタに接続され、通常のCMOSセンサと同様な方式で読み出される。すなわち、X−Yの交点に接続された画素に儲けられたスイッチは垂直シフトレジスタに接続され、垂直走査シフトレジスタからの電圧でスイッチがオンすると同じ行に儲けられた画素から読み出された信号は、列方向の出力線に読み出される。この信号は水平走査シフトレジスタにより駆動されるスイッチを棟して順番に出力端から読み出される。各画素は、4トランジスタ構成からなる。
【0104】
第1の領域に配する緑の受光素子は、受光部にスパッタ法にて厚さ100nmの酸化亜鉛膜、真空蒸着により厚さ100nmのメロシアニン膜、さらに、厚さ80nmのAg膜を成膜することで作製した。Ag膜は、受光部の中央に開口した形状にパターニングされている。図13にメロシアニンの吸収スペクトルを示す。
【0105】
一方で、比較例2として、Siの吸収スペクトルの波長依存性を利用し、深さ方向で赤、青、緑の色分離を行った例(USP No.5965875)のCMOSセンサを用意した。シリコン基板における青、緑、赤の受光部深さは、0.2μm、0.6μm、2.0μmとした。
【0106】
また、比較例3として、一般的なベイヤ配列の色フィルタを配した撮像素子を用意した。
【0107】
本実施例の撮像素子は、比較例3に比べて偽色が少なかった。また、緑の受光素子を配線やトランジスタと同じ面内位置に配することや赤と青の受光部が積層されることで、面積の有効利用がなされているため、高精細に画素を配置することが可能である。このことは、トランジスタや配線の配置面積を大きくとれるなどの利点にもつながる。また色フィルタを必要としないため、感度も良好であった。
【0108】
また比較例2とし比較して、色分離と感度に優れた。特に、緑の感度および色分離能が高かった。比較例2と比べると、赤の感度が1.2倍、青の感度が1.2倍、緑の感度が1.3倍であった。また、赤の色分離率は1.2倍、青の色分離率は1.1倍、緑の色分離率は1.6倍であった。また、設計上、受光部の積層が2層であるため、インタコネクト配線や、トランジスタの配置などで、構造上の自由度が大きいという特徴がある。
【0109】
(実施例4)
本実施例においては、メロシアニンは全面に、すなわち第1の領域のみならず第2の領域にも製膜し、第2の領域においては緑を吸収する色フィルタとして機能させたところ、感度が若干落ちたものの、色分離能の高い撮像素子となった。これは、実施例2の計算の結果を支持する結果である。
【0110】
(実施例5)
本実施例は、シリコン基板の第1の領域にCCDを、第2の領域に赤の受光部を配し、配線上の第1の領域に緑の有機受光素子、第2の領域に青の有機受光素子を配した例である。
【0111】
信号の読み取りには、赤は勿論のこと、青と緑もシリコン基板のCCDを用いて行う。CCDはインターライン型のCCDとした。
【0112】
第1、第2の領域の配置は、図2a)のようにチェッカ配列とした。
【0113】
まず、一般的なCCDの作製手法に基づいて、シリコン基板に赤の受光部と電荷転送部を作製し、その上に配線層を形成し、さらにその上に、青及び緑の有機受光素子を作製した。青の受光素子の受光層にはDCM1、緑の受光層にはエオシンYを採用した。
【0114】
緑の受光素子は、実施例3に準じた。青の受光素子は、スパッタ法にて厚さ100nmの酸化亜鉛、真空蒸着法にて電子輸送層としてアルミニウムトリスキノリノール(以下、Alq3 と記す)を膜厚50nm、青吸収層として厚さ100nmのDCM1、正孔輸送層として厚さ150nmのN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−(1,1’−ビフェニル)−4−4’−ジアミン(以下、TPDと記す)さらに厚さ80nmのポリピリジン膜を成膜した。ポリピリジン膜は、受光部を開口した形状にパターニングされている。TPD膜、ポリピリジン膜はアルミやW−Siなどの電極を介してシリコン基板の電荷蓄積部に接続された。
【0115】
実施例の撮像素子は、偽色が少なく、色分離と感度も良好であった。
【0116】
(実施例6)
緑を検出する第1の領域と、青と赤の光を検出する第2の領域が配列しており、赤、青、緑ともにシリコンによる受光部で検出する例である。
【0117】
本実施例は、図12に示すようにシリコン基板の第1の領域およぶ第2の領域ともに、PN接合が3段積層された構造の受光部を有する。それぞれは、青、緑、赤の受光部深さに対応し、深さは、0.2μm、0.6μm、2.0μmとした。
【0118】
また、第1の領域には、赤と青を吸収し緑を透過する色フィルタを、第1の領域には、赤と青を透過し緑を吸収する色フィルタを配した。第1、第2の領域の配置は、図2a)のようにチェッカ配列とした。
【0119】
第1の領域で緑を、第2の領域で赤と青を検出する。すなわち、第1の領域においては、緑の受光部の信号を検出するようにトランジスタとの接続がなされ(赤、青の受光部の検出回路は必要ない)、第2の領域においては、赤と青の受光部の信号を検出するようにトランジスタとの接続がなされる。
【0120】
本実施例の撮像素子は、比較例3に比べて偽色が少なかった。また、赤と青が積層されることで、面積の有効利用がなされているため、高精細に画素を配置することができ、トランジスタや配線の配置面積を大きくとれるなどの利点がある。
【0121】
また比較例2とし比較して、色分離に優れた。特に、緑の感度および色分離能が高かった。比較例2と比べると、また、赤の色分離率は1.3倍、青の色分離率は1.2倍、緑の色分離率は1.6倍であった。また、設計上、実質的に、受光部の積層が2層であるため、インタコネクト配線や、トランジスタの配置などで、構造上の自由度が大きいという特徴がある。
【0122】
(実施例7)
本実施例は、ガラス基板1203上の第1の領域に緑の有機受光素子1201、第2の領域に青と赤を吸収長の長さで色分離可能なa―Siからなる受光素子1202、さらにa−SiからなるTFT、キャパシタや配線などを配し、ラインセンサとした例である。配列は第1の領域が第2の領域を囲んだ画素が1列に配列したものとなっている。
【0123】
まずa−SiからなるTFTトランジスタを有したガラス基板を用意した。引き続き、p−i−n−i−p型のタンデム型a−Si受光素子を作製した。それぞれの厚さは下の層から順番に、80nm,700nm,180nm,90nm,10nmである。このa−Si受光素子は電圧を+2.5Vと−2.5Vに切り替えることで、上部、及び、下部のpin部での受光を切り替えることができる。a−Siは、PECVD(plasma enhanced chemical vapor deposition)法で製膜した。
【0124】
さらに緑の有機受光素子を作製した。
【0125】
緑の有機受光素子は、受光部にスパッタ法にて厚さ100nmの酸化亜鉛膜、蒸着により厚さ100nmのメロシアニン膜、電荷輸送層として厚さ1μmのTPD膜、さらに電極として厚さ80nmのAg膜を成膜することで作製した。Ag膜は、受光部の中央に開口した形状にパターニングされている。Ag電極はアルミなどの電極を介してa―Siからなるキャパシタ、さらにはTFTへの接続される。それぞれの受光素子からの信号は、TFTを介して、アドレス選択方式で読み出された。
【0126】
本実施例の撮像素子は、偽色が少なく、色分離と感度に優れた。また、本実施例においてはa−Siを用いたTFTを用いた信号読みだしを行っているため、大面積の撮像素子を実現できた。
【0127】
(実施例8)
本実施例は、図14に示すように、第1の領域に緑の有機受光素子、第2の領域に赤の有機受光素子、さらに基板を挟んでその下に青の有機受光素子を配したカラー受光素子の例である。第1の領域は、第2の領域を同心円状に囲むように配置された。
【0128】
赤、緑、青の受光部にはそれぞれ銅フタロシアニン、ローダミンB,テトラセンを用いている。
【0129】
石英基板の裏面上に透明電極として厚さ100nmのZnOを製膜後、第2の領域に厚さ150nmの銅フタロシアニン、厚さ200nmのAgを製膜し、赤の受光部とした。
【0130】
次に石英基板の表面の厚さ100nmのITO膜を製膜後、第1の領域に厚さ100nmのローダミンB、第2の領域には厚さ150nmのテトラセンを配し、さらにそれぞれの領域に受光部開口を有した厚さ80nmのAg膜を製膜した。第1の領域は、表面すなわち、光照射方向からみて、開口Ag/ローダミンB/ITO/石英基板となり、緑の受光素子となる。第2の領域は、表面すなわち、光照射方向からみて、開口Ag/テトラセン/ITO/石英基板/ZnO/銅フタロシアニン/Agと青と赤の積層型受光素子となっている。それぞれの受光素子の電極に接続された電流計、からそれぞれ、緑、青、赤に対応した信号を取り出すことができる。
【0131】
本カラー受光素子は、小型で色分離能力の高いカラー受光素子であった。
【0132】
【発明の効果】
上述のようにして、本発明により、高精細化が可能で感度が高く、高度な色分離能力を有し、偽色が少ない、撮像素子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の撮像素子の構成を示す模式断面図。
第1の受光部101を有する平面領域と、積層された第2の受光部102および第3の受光部103を有する平面領域が配置されている。
【図2】本発明の撮像素子における第1,2の領域の平面配置の一例を示す図。
【図3】感度スペクトルを示す概念図
【図4】受光部の感度スペクトルの組み合わせ例を示す概念図。
第1の受光部の感度スペクトル 401、第2の受光部の感度スペクトル 402、
第3の受光部の感度スペクトル 403とその波長域を示す。
【図5】本発明の撮像素子の画素部の構成例を示す断面模式図。
シリコン基板 504、トランジスタ、CCD、キャパシタンスなどを有する領域505、
配線層 506などを有する。
【図6】本発明の撮像素子の画素部の構成例を示す断面模式図。
【図7】従来の一般的な撮像素子を示す図。
色フィルタ 701、Si−CCD もしくはSi CMOSセンサ 702。
【図8】本発明の撮像素子の受光部の配列例を示す図。
【図9】本発明の撮像素子の受光部の配列例を示す図。
【図10】有機受光素子の構成例を示す断面模式図。
1101は電極、1102は受光層(有機半導体)、1103はp層、1104はn層、1105はi層、1106は多層構造部を示す。
【図11】実施例6の構成を示す図。
【図12】メロシアニンの吸収スペクトルを示す図。
【図13】実施例8の構成を示す図。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a color imaging device and a light receiving device.
[0002]
[Prior art]
As a conventional light receiving element, an element using a pn junction or a pin junction of a compound semiconductor such as crystalline silicon, amorphous silicon, or GaAs is generally used. These light-receiving elements are two-dimensionally arranged to form a surface-type image sensor, or one-dimensionally arranged and used as a line sensor.
[0003]
2. Description of the Related Art Conventionally, in a color imaging device, a color filter system in which a color filter that transmits light in a specific wavelength region is generally used for color separation. That is, in the color imaging device, as shown in FIG. 7, a color filter 701 is arranged above a CCD or CMOS sensor 702. Examples of color filters include primary color filters of red (red (hereinafter, R)), green (green (hereinafter, G)), and blue (blue (hereinafter, B)) which are three primary colors, and cyan and magenta as complementary color filters. , Yellow, and green.
[0004]
Further, for high image quality, a multi-plate system using three or four image pickup devices by separating a color image by a color separation prism is cited as a multi-plate system. For example, after color separation of incident light using a prism, CCDs are arranged for each of the three colors R, G, and B. There is also known a four-plate type configuration employing two G CCDs to further increase the resolution.
[0005]
However, in the color filter method, there are the following problems: 1) the amount of light is reduced because a part of light is absorbed by the color filter; and 2) color separation is performed by detecting different colors at different positions. False colors may occur. In addition, an optical low-pass filter is required to avoid the problem of false color, which also causes light loss.
[0006]
On the other hand, in the multi-plate system, a high-precision prism and a color separation film (dichroic mirror) are required, and an advanced alignment technique is required, so that the cost increases and the size of the apparatus increases. In addition, there is a problem that light is lost by an optical element such as a prism.
[0007]
In order to solve the false color, there is a configuration of a stacked image sensor. That is, if light receiving elements having sensitivity to different colors can be stacked, color separation can be performed at the same (planar) position, so that the problem of false colors can be avoided. As a stacked image sensor, an image sensor that performs color separation in the depth direction by using the wavelength dependence of the absorption coefficient of Si has been proposed (see Patent Document 1).
[0008]
[Patent Document 1]
U.S. Pat. No. 5,965,875
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The imaging device disclosed in Patent Literature 1 is effective for false colors, but has a problem that the spectral range of each stacked light receiving unit is broad and color separation is insufficient.
[0010]
Also, the amount of light that is substantially converted into a desired color signal is reduced. Although the color separation can be controlled to some extent by designing the depth of the PN junction of each light receiving section, sensitivity and color separation are traded off, for example, sensitivity is lowered when color separation is increased. And the design is very limited.
[0011]
In particular, it is difficult to achieve both sensitivity and color separation for green with high visibility. For example, in a general visible color image sensor, red, green, and blue preferably have peak sensitivities near 450 nm, 550 nm, and 650 to 700 nm, respectively. However, this device has a green sensitivity peak of 500 nm, which is slightly closer to the short wavelength side than ideal, and the red sensitivity depends on the longer wavelength direction, so that the color purity is inferior.
[0012]
Furthermore, the three-layered structure complicates the structure including wiring, making the manufacturing difficult and increasing the cost.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
It is an object of the present invention to provide an image sensor having high sensitivity, high color separation capability, and low false colors with respect to the conventional technology.
[0014]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention provides a color filter having a first planar region formed on a substrate for detecting light in a first wavelength band and a second planar region for detecting light in second and third wavelength bands. An image pickup device, wherein a portion for receiving light in a second wavelength range and a portion for receiving light in a third wavelength range are stacked in the second plane region. .
[0015]
Further, the plane arrangement is characterized in that the first plane area and the second plane area are arranged in a checker arrangement or a surrounding arrangement,
Further, the center wavelength of the first wavelength band is longer than one of the center wavelengths of the second and third wavelength bands and shorter than the other.
In particular, the first wavelength band corresponds to green, the second wavelength band corresponds to blue, and the third wavelength band corresponds to red.
[0016]
Further, the substrate is a silicon substrate, a portion for receiving light in the second and third wavelength ranges provided in the second region of the silicon substrate, a wiring layer provided on the silicon substrate, and a wiring layer provided on the silicon substrate. An imaging element characterized by having a portion for receiving light in a first wavelength range, which is arranged in a first region.
[0017]
Further, the portions for receiving the light in the second and third wavelength ranges are arranged at different depths in the silicon substrate, and a transistor or a charge-coupled device is provided in the first region of the silicon substrate. It is preferred to have.
[0018]
Furthermore, the portion that receives the first wavelength band may be made of an organic semiconductor, and the organic semiconductor that constitutes the portion that receives the first wavelength band and the color filter that is arranged in the second region are the same. It may have a material, and more preferably, the mobility of the organic semiconductor is between 0.001 and 1 cm2 / Vs.
[0019]
A signal detected at a portion that receives light in the first, second, and third wavelength ranges is subjected to signal amplification by an amplifier disposed on a silicon substrate, or by a charge transfer unit disposed on a silicon substrate. Transfer of electric charge is a preferable mode for miniaturization of the element.
[0020]
Further, the present invention relates to a light receiving element having a light receiving section having the above-described configuration of the color image pickup element, and can be used for purposes other than imaging.
[0021]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 shows a principle diagram of the imaging device of the present invention.
[0022]
The image sensor has light receiving units 101, 102, and 103 having sensitivity to the three primary colors green, blue, and red. A first planar region having a green light receiving portion and a second planar region in which red and blue light receiving portions are stacked in the thickness direction are arranged.
[0023]
The red and blue light receiving parts have a laminated structure and detect red and blue colors at the same in-plane position, compared to the conventional method of detecting all red, blue and green at different places using color filters. The first effect is that there is little false color. False color is a false signal resulting from the folding of an image component having a spatial frequency higher than the Nyquist frequency to a region lower than the Nyquist frequency, and is called aliasing. When an image is assembled from a signal having many aliasing distortions, so-called moire occurs.
[0024]
In addition, when a conventional color filter is used, one pixel is constituted by three light receiving portions (pixels) of red, blue, and green. In the present invention, one pixel is constituted by two light receiving regions. When light receiving units of the same size are applied, the pixels are small and the resolution is large. Conversely, if the resolution is the same, the area of the light receiving unit can be increased. Accordingly, as a second operation, an image sensor having a large resolution or an image sensor having a large aperture ratio can be realized. In other words, even when manufactured with the same definition, a higher definition image can be used as the imaging device.
[0025]
Furthermore, since loss of light in the color filters is avoided, light use efficiency is increased and sensitivity is improved. Another effect is that optical components such as color filters and optical low-pass filters are reduced.
[0026]
Further, the color purity and sensitivity can be increased as compared with the imaging device introduced in the prior art shown in the example of FIG. In particular, when trying to increase the sensitivity of green, there is a tendency that the color purity and the sensitivity of red and blue tend to be significantly impaired. It can be.
[0027]
Further, the structure in which all three layers are stacked complicates the structure including wiring, but in the present invention, since the structure is formed of two layers, the structure including wiring is simplified. As a result, there are effects such as easy signal reading and low-cost production.
[0028]
In addition, compared to the above-described multi-panel imaging system, only one image sensor is required, and a high-precision color separation prism, a dichroic mirror, and the like are not required.
[0029]
Hereinafter, the imaging device of the present invention will be described in detail.
[0030]
<Configuration of imaging device>
In the configuration of the image pickup device of the present invention, two planar regions, a first planar region for detecting light in the first wavelength band and a second region for detecting light in the second and third wavelength bands, are arranged. Have been. The second region is characterized in that a portion for receiving the second wavelength band and a light receiving portion for light in the third wavelength band are stacked.
[0031]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view illustrating a pixel configuration of an image sensor according to the present invention.
[0032]
In the figure, reference numeral 101 denotes a first light receiving unit, 102 denotes a second light receiving unit, and 103 denotes a third light receiving unit. The first light receiving portion for receiving the first wavelength band is disposed in the first plane region, and the light receiving portions for the light in the second and third wavelength regions are formed by being laminated on the second plane region. I have.
[0033]
In the wavelength spectrum range detected by each light receiving unit, it is preferable that the center wavelength of the first wavelength range is longer than one of the center wavelengths of the second and third wavelength ranges and shorter than the other. This is because, when color separation is performed in the second and third light receiving units in a stacked configuration, separation is easier when the second and third wavelength ranges are farther apart.
[0034]
FIG. 3 shows the relationship between the wavelength range and the center wavelength. FIG. 4 shows an example of the relative relationship between the respective wavelength ranges. Furthermore, as a color imaging device in the visible region, it is preferable that the first wavelength region corresponds to green, the second wavelength region corresponds to blue, and the third wavelength region corresponds to red. For example, light having a wavelength of about 400 to 500 nm for blue, light having a wavelength of about 500 to 600 nm for green, and light having a wavelength of about 600 nm or more for red may be detected. That is, as one of preferred examples, there is a configuration in which a green light receiving portion is arranged in the first region, and a blue light receiving portion and a red light receiving portion are stacked in the second region.
[0035]
An image sensor is configured by two-dimensionally arranging such pixels (first and second regions). As the planar arrangement of the first and second regions, as shown in FIG. 2, a line arrangement, a checker arrangement, a staggered arrangement, a box arrangement, and the like can be given. A line arrangement or a checker arrangement is preferable for compatibility with the CCD or the matrix wiring, and a checker arrangement or a box arrangement is preferable from the viewpoint that a false color hardly occurs.
[0036]
The signal charge or signal current photo-electrically converted by the light receiving portion is selected by a method of a so-called charge-coupled device (CCD) or a MOS type imaging device (so-called CMOS sensor) using an XY address method to select a pixel position. Is read along with it.
[0037]
Here, the arrangement example of the light receiving units in each wavelength range is not limited to the above, and as shown in FIG. 9, there are various methods for arranging the light receiving units of the image sensor of the present invention. For example, red and blue may be arranged in the first light receiving unit, and the second and third light receiving units and the stacking order may be in any order.
[0038]
Among these, it is preferable to detect green with the first light receiving unit because green has high visibility and the wavelengths of red and blue are far apart, so that color separation is easy in a laminated structure.
[0039]
When green is detected by the first light receiving unit, it is preferable that blue is detected by the second light receiving unit and red is detected by the third light receiving unit. This is because the second and third light receiving portions are made of the same material, such as Si, based on the same principle as the imaging device of the prior art, and the film thickness of the second light receiving portion is changed to the second color. This is because the color separation can be performed by using the difference in the absorption coefficient between the third color and the third color by setting the thickness to allow the entrance of the third color. In such a configuration, in particular, by using a green light receiving portion for the first light receiving portion, an image pickup device having excellent light receiving sensitivity and color separation for green can be obtained, and the second and third light receiving portions can be obtained. There is an advantage that the configuration is simplified by forming the parts with the same material.
[0040]
Next, a light receiving element applied to an image sensor will be described.
[0041]
A photoconductive effect or a photovoltaic effect can be used for the light receiving element. As the configuration, application of a photoconductive type, a pn junction type, a Schottky junction type, a PIN junction type, an MSM (metal-semiconductor-metal) type light receiving element, or a phototransistor type light receiving element can be mentioned.
[0042]
As a material forming the light receiving element, an inorganic semiconductor material such as Si, a-Si, CdS, ZnS, Se, SeTeAs, ZnSe, and GaAs, or any organic semiconductor material can be used.
[0043]
The first light receiving section is preferably a light receiving element that detects only a single color (for example, green). Although it can be configured by disposing a color filter on a light receiving element such as silicon, a light receiving element that selectively detects a certain color (for example, green) is more preferable. As such a light receiving element, an organic semiconductor material is applied.
[0044]
FIG. 13 shows the absorption spectrum of merocyanine. By applying such an organic semiconductor material to a light receiving element, it is possible to use a light receiving element having a selective sensitivity to a certain color (green).
[0045]
The second and third light receiving units are stacked and arranged to perform color separation. A method of laminating different materials for each of them can be mentioned, but a method and structure for performing color separation using a difference in absorption coefficient of a single material (for example, silicon) are simplified, which is preferable. In this case, a plurality of PN junctions are arranged in the depth direction, and light is detected around each junction.
[0046]
Also, as shown in FIG. 5A), it is preferable to apply a light receiving element made of an organic semiconductor to the first light receiving section and apply a silicon light receiving element to the second and third light receiving sections. The second and third light receiving sections separate colors by utilizing the wavelength dependence of the absorption coefficient of silicon. In particular, a configuration in which an organic semiconductor is applied to the first (green) light receiving portion and color separation is performed for the second (blue) and the third (red) using the difference in light absorption length of silicon, Since the wavelengths of blue light are separated, the design range for the depth of the PN junction is widened, and color separation can be effectively performed. With such a configuration, it is possible to realize an imaging device having high sensitivity, sufficient color separation capability, and capable of driving stably.
[0047]
In addition, as shown in FIG. 5B), there is an example in which a light receiving element made of an organic semiconductor is applied to the first and second light receiving sections, and a silicon light receiving element is applied to the third light receiving section.
[0048]
One of the features of these configurations is that, based on a silicon substrate, existing technologies such as CCD technology and C-MOS technology can be used, and high-speed and stable driving can be realized.
[0049]
Furthermore, a CCD, a transistor, and the like are arranged in a first region of the silicon substrate, and a first light receiving unit is arranged above the first region, thereby effectively utilizing the area. That is, with such a configuration, a high-density light-receiving element can be arranged, and a higher-resolution imaging element can be realized.
[0050]
Further, from the following viewpoint, it is preferable that the first light receiving unit is made of an organic semiconductor. First, as shown in FIG. 5, when the first light receiving portion is formed on a wiring or the like, it is necessary that the light receiving element can be formed by film formation, and it is preferable to use an organic semiconductor or amorphous Si. .
[0051]
Second, by forming the organic semiconductor of the first light receiving portion so as to cover the second region as shown in FIG. 6, the second region can also function as a color filter. Such a configuration can be expected to improve color separation in the second and third light receiving units.
[0052]
In addition, a part of the step of forming the first light receiving portion can also serve as the step of forming the color filter of the second region.
[0053]
Further, by using a TFT made of amorphous Si or an organic semiconductor, a large-area image sensor can be realized. In this case, it is also preferable that the second and third light receiving sections are made of amorphous Si.
[0054]
As described above, the configuration in which the light receiving elements of the three primary colors of R, G, and B are arranged as the imaging element has been described. However, four or more colors may be used.
[0055]
Further, the present invention can also be applied to a complementary color separation type color imaging device. For example, FIG. 10A illustrates an example of a configuration in which cyan and yellow light receiving units are arranged in the first region, and green and magenta light receiving units are stacked in the second region. In addition, as shown in FIG. 10B), the first light receiving unit detects white (all colors of red, blue, and green), and an example of a configuration in which blue and red light receiving units are stacked is also exemplified.
[0056]
(Signal read)
A general CCD or CMOS sensor technique can be applied to signal reading of the image sensor of the present invention.
[0057]
As a transfer readout method using a CCD, there is a method in which a charge signal of a pixel is transferred to an analog shift register by a transfer switch, and a signal is read out at an output terminal by the operation of the register. Examples include a line address type, a frame transfer type, an interline transfer type, and a frame interline transfer type. The CCD is known to have a two-phase structure, a three-phase structure, a four-phase structure, a buried channel structure, and the like.
[0058]
As another address selection method, there is a method of sequentially selecting one pixel at a time by a multiplexer switch and a digital shift register, and reading out the signal as a signal voltage (or electric charge) to a common output line. An image pickup device of two-dimensionally arrayed XY address operation is known as a CMOS sensor. This is because the switch provided for the pixel connected to the intersection of XY is connected to the vertical shift register, and when the switch is turned on by the voltage from the vertical scan shift register, it is read from the pixel provided on the same row. The signal is read out to the output line in the column direction. This signal is sequentially read from the output terminal via a switch driven by the horizontal scanning shift register.
[0059]
For reading the output signal, a floating diffusion detector or a floating gate detector can be used. Further, the S / N can be improved by providing a signal amplifying unit in the pixel portion, correlated double sampling (Correlated Double Sampling), or the like.
[0060]
For signal processing, gamma correction by an ADC circuit, digitization by an AD converter, luminance signal processing, and color signal processing can be performed. The color signal processing includes white balance processing, color separation processing, color matrix processing, and the like. When used for NTSC signals, RGB signals can be converted to YIQ signals.
[0061]
(Organic light receiving element)
As described above, in the imaging device of the present invention, it can be said that it is preferable to apply an organic semiconductor to the light receiving device. In the following, a light-receiving element using an organic semiconductor will be particularly described.
[0062]
The following compounds are suitable as the organic semiconductor suitable for the present invention.
[0063]
Acenes represented by perylene, tetracene, pentacene, and pyrene, and derivatives thereof. Polyacetylene derivative, polythiophene derivative having a thiophene ring, poly (3-alkylthiophene) derivative, poly (3,4-ethylenedioxythiophene) derivative, polythienylenevinylene derivative, polyphenylene derivative having a benzene ring, polyphenylenevinylene derivative, nitrogen Conjugated polymer compounds such as polypyridine derivatives, polypyrrole derivatives, polyaniline derivatives, and polyquinoline derivatives having atoms. Oligomers represented by dimethylsexithiophene and quaterthiophene; organic molecules represented by copper phthalocyanine derivatives; discotic liquid crystals represented by triphenylene derivatives; smectic liquid crystals represented by phenylnaphthalene derivatives; benzothiazole derivatives; , 9-dialkylfluorene-bithiophene) copolymer and the like, but are not limited thereto.
[0064]
In addition, the organic semiconductor referred to here is an organic material that can utilize the movement of carriers (electrons and holes) in a broad sense, and includes general dyes and pigments, for example, rhodamine B, eosin-Y, coumarin, and the like. A dye material can be used, and an azo pigment, a squarylium pigment, an azurenium pigment, a phthalocyanine pigment, or the like can be used.
[0065]
As the light receiving layer, these organic semiconductor materials and dye materials can be mixed or laminated. For example, it is conceivable to mix an organic semiconductor (dye) material whose light receiving spectrum is controlled with an organic semiconductor material having excellent electric conductivity.
[0066]
Further, the organic compound semiconductor layer used in the present invention may contain an appropriate dopant for adjusting the electric conductivity. Acceptor property I as a kind of dopant 2 , Br 2 , Cl 2 , ICl, BF 3 , PF 5 , H 2 SO 4 , FeCl 3 , TCNQ (tetracyanoquinodimethane), donor Li, K, Na, Eu, surfactants such as alkyl sulfonates and alkyl benzene sulfonates.
[0067]
FIG. 11 is a sectional view showing an example of the organic light receiving element of the present invention.
[0068]
a) a single-layer structure in which the light-receiving layer 1102 (organic semiconductor layer) 3 is sandwiched between upper and lower electrodes 1101; b) is a single-layer structure, but the electrode is patterned to open a light incident portion; It has a two-layer structure in which two types of organic semiconductor layers are stacked. For example, a p-type organic semiconductor 1103 and an n-type organic semiconductor 1104 are stacked to form a pn-type light receiving element. d) is a three-layer configuration in which three types of organic semiconductor layers are stacked. For example, a p-type organic semiconductor 1103, an i-type organic semiconductor 1105, and an n-type organic semiconductor 1104 are stacked to form a pin-type light receiving element. And using each layer as a structure in which a light absorption layer is sandwiched between carrier transport layers. e) Further, it has a multilayer structure 1106 in which two types of organic semiconductor materials having different ionization potentials and electron affinities are laminated.
[0069]
However, what is shown in FIG. 11 is a basic element configuration, and the configuration of the organic light receiving element is not limited to these. For example, an insulating layer is provided at the interface between the electrode and the organic light receiving layer, and an adhesive layer or an interference layer is provided. Various layer configurations can be adopted, such as inserting an electron injection layer having good electron injection efficiency at the interface between the cathode and the electron transport layer.
[0070]
The carrier transporting layer is made of a material such as an aluminum quinolinol complex derivative (typically, Alq) as an electron transporting layer. The hole transporting layer 6 is made of, for example, a triphenyldiamine derivative (typically, α-NPD or TPD). ) Can be used.
[0071]
As the organic semiconductor material applied to the light receiving layer, it is preferable to have excellent film quality and high mobility from the viewpoint of reducing carrier deactivation and high-speed response. As a guide for material design, it is conceivable to strengthen intermolecular bonds in order to increase conductivity (mobility). However, on the other hand, if the coupling is made too strong, the bandwidth is widened and the absorption spectrum tends to be broad. As the organic semiconductor material of the present invention, a material having selective sensitivity to a certain wavelength range (for example, green) is preferable. From such a viewpoint, it is preferable to set the strength and mobility of the connection so as to be within a certain appropriate range. As a result of extensive studies by the present inventors, for example, in a light-receiving element that selectively receives green light, which is most effective in the present invention, a mobility of about 10-6 to 10-1 is appropriate. Among them, the range of 10-3 to 10-0 cm2 / Vs is preferable.
[0072]
In an organic light receiving element, a layer containing an organic compound is formed by a dry film formation method or a wet film formation method. Specific examples of the dry film forming method include a physical vapor deposition method such as a vacuum evaporation method, an ion plating method and an MBE method, and a CVD method such as plasma polymerization. As the wet film forming method, a casting method, a spin coating method, a dipping method, an LB method or the like is used.
[0073]
Although the thickness of the light receiving layer depends on its absorption coefficient, it is preferably thinner than 10 μm, preferably 0.5 μm or less, more preferably 0.05 to 0.5 μm.
[0074]
The electrode used in the present invention is not particularly limited as long as it is a conductor. For example, metal materials such as Al, Cu, Ti, Au, Pt, Ag, and Cr, polysilicon, silicide, ITO (Indium Tin Oxide), ZnO, SnO 2, Inorganic materials such as polypyridine, polyacetylene, polyaniline, polypyrrole, and polythiophene, and highly-doped conductive polymers, and conductive ink in which carbon particles, silver particles, and the like are dispersed can be used. These electrode substances may be used alone or in combination.
[0075]
The signal extraction from the organic light receiving element can be performed by a method similar to signal extraction from a normal silicon light receiving element. For example, a certain amount of bias charge is injected into the storage diode (refresh mode), a certain amount of charge is stored (photoelectric conversion mode), and then the signal charge is read. The organic light receiving element itself can be used as a storage diode, or a storage diode can be separately provided. For reading out the signal charges, the above-described reading method of the CCD or CMOS sensor can be applied.
[0076]
The substrate used in the imaging device of the present invention is not particularly limited, and a transparent substrate such as a silicon substrate, glass, quartz, or a plastic sheet, an opaque substrate such as a metal substrate, or a ceramic substrate is used. .
[0077]
Note that a protective layer or a sealing layer can be provided on the manufactured element for the purpose of preventing contact with oxygen, moisture, or the like. As the protective layer, an inorganic material film such as a diamond thin film, a metal oxide, or a metal nitride, a polymer film such as a fluororesin, polyparaxylene, polyethylene, a silicone resin, and a polystyrene resin, and a photocurable resin, etc. No. Alternatively, the element portion can be covered with glass, gas-impermeable plastic, metal, or the like, and the element itself can be packaged with an appropriate sealing resin. In this case, a substance having high water absorption can be present in the packaging.
[0078]
Note that the above is only an example of the imaging device, the light receiving device, and the imaging device to which the imaging device according to the present invention is applied, and the uses of the imaging device and the light receiving device obtained by the present invention are not limited thereto. Needless to say, it is not.
[0079]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples. However, the present invention is not limited to the embodiments described below, and the configuration and manufacturing method are not limited as long as they are included in the above concept.
[0080]
(Example 1)
The present embodiment is an example showing the superiority of the imaging device having the configuration shown in FIG. 1 by numerical estimation.
[0081]
As shown in the figure, a first area for detecting green and a second area for detecting blue and red light are arranged. In the second area, the light receiving unit 102 for detecting blue, The imaging devices are stacked in the order of the light receiving units 103 to be detected. The model case is a light receiving portion made of an organic semiconductor having an absorption spectrum peak in green, and the light receiving portion made of silicon is used in blue and red. Blue and red are separated using the difference in absorption length in silicon. In other words, a configuration based on FIG. 5A) is used as a model.
[0082]
That is, an image pickup device in which a first region for detecting light in a first wavelength band and a second region for detecting light in second and third wavelength bands are arranged and formed,
In the second region, an image pickup device is provided in which a portion for receiving the second wavelength band and a portion for receiving the light in the third wavelength band are stacked, and particularly, the first wavelength band is green. , The second wavelength band corresponds to blue, and the third wavelength band corresponds to red.
[0083]
The calculation model assumed a normal distribution having a center wavelength of 0.55 μm and a standard deviation of 0.03 μm as an absorption spectrum of a green light receiving element and an absorption spectrum having a shape similar to that of a color filter. Red and blue are the results of calculations on a model that performs color separation in the depth direction using the wavelength dependence of the absorption spectrum of Si. The depths of the blue and red light receiving portions (PN junctions) on the silicon substrate were set at around 0.15 μm and 2.0 μm.
[0084]
The area ratios of the first and second regions are the same, and the aperture ratio of each light receiving unit is 50%.
[0085]
On the other hand, as a comparative example 1, a model that utilizes the wavelength dependence of the absorption spectrum of Si and performs color separation of three colors of red, blue, and green in the depth direction was used. The depths of the blue, green, and red light receiving portions on the silicon substrate were 0.2 μm, 0.6 μm, and 2.0 μm. The aperture ratio was 50%.
[0086]
Table 1 shows the results of estimating the amount of light incident and the color separation ability of such a system.
[0087]
[Table 1]
[0088]
Here, the light receiving rate is an amount indicating a rate at which the monochromatic light is detected by a desired light receiving unit when the light enters the image sensor. For example, the blue light receiving rate is the blue light receiving rate. This is the ratio of light (for example, light having a wavelength of 450 nm) that can be received by the blue light receiving unit. A high light receiving ratio can be regarded as an image sensor having high sensitivity to the color.
[0089]
The color separation ratio is an amount introduced as an index indicating the color separation capability of the image sensor, and is defined as a ratio of RGB signals to a desired color signal when light of a certain wavelength is incident. The corresponding quantity. For example, as a blue color separation rate, when blue (wavelength 450 nm) light is incident,
(Light amount detected by blue light receiving unit) / ((light amount detected by blue light receiving unit) + (light amount detected by green light receiving unit) + (light amount detected by red light receiving unit)) It is the indicated amount.
[0090]
Here, blue, green, and red are values when light of wavelengths of 450, 550, and 650 nm respectively enters.
[0091]
As can be seen from the table, by applying the configuration according to FIG. 1 and FIG. 5a) of the present embodiment, an image sensor having excellent sensitivity (table light receiving ratio), particularly an element having sufficient sensitivity to green It can be seen that Further, it can be seen that an image sensor excellent in color separation can be obtained.
[0092]
(Example 2)
This is an example in which a color filter that transmits red and blue and absorbs green is disposed in the second region in addition to the system of the first embodiment. That is, it is a model corresponding to the configuration of FIG.
[0093]
As the color filter, a filter having a normal distribution absorption spectrum having a center wavelength of 0.55 μm and a standard deviation of 0.03 μm was assumed. This takes into account the fact that the color filter is formed of the same material as the light absorbing material forming the first light receiving section.
[0094]
Table 2 shows the results of estimating the amount of light incident and the color separation ability of such a system.
[0095]
[Table 2]
[0096]
Compared with the first embodiment, by disposing the color filter in the region 2, the green light is no longer detected by the red and blue light receiving units, and therefore the green color separation rate is further improved.
[0097]
(Example 3)
This embodiment is an example of a CMOS sensor type image sensor having a configuration similar to that of the first embodiment.
[0098]
As in the first embodiment, a first area for detecting green and a second area for detecting blue and red light are arranged. In the second area, the light receiving unit 102 for detecting blue and the red The image pickup device is stacked in the order of the light receiving unit 103 for detecting the light.
[0099]
As shown in FIG. 5A), the blue and red light receiving portions are provided in the second region of the silicon substrate. On the other hand, the green light receiving portion is provided in the first region above the wiring layer. Transistors and capacitors are arranged in the first region of the silicon substrate.
[0100]
In the present embodiment, as shown in FIG. 2D), the first and second regions are arranged in a surrounding arrangement.
[0101]
An organic light receiving element using an organic semiconductor light absorption layer made of merocyanine is used as a green light receiving section, and red and blue are image pickup elements using a Si light receiving section. Blue is detected by the second light receiving unit 502 provided at a position shallow from the surface of the silicon substrate 504, and red is detected by the second light receiving unit 503 provided at a deep position. That is, color separation is performed between red and blue using the wavelength dependence of the absorption coefficient in silicon. Each light receiving unit is read out via an amplifier 505 provided on a silicon substrate.
[0102]
First, based on a general CMOS sensor manufacturing method, a stacked silicon image sensor in which a blue light receiving unit (pn junction) and a red light receiving unit were stacked on a silicon substrate was manufactured.
[0103]
The depths of the blue and red light receiving portions on the silicon substrate were 0.15 μm and 2.0 μm. It was manufactured by forming a wiring layer and stacking a green organic light receiving element thereon. The green organic light receiving element is connected to the silicon substrate by via wiring (not shown). Each light receiving element is connected to a silicon transistor of each pixel, and is read out in the same manner as a normal CMOS sensor. That is, the switch provided to the pixel connected to the intersection of XY is connected to the vertical shift register, and when the switch is turned on by the voltage from the vertical scan shift register, the signal read from the pixel provided to the same row is turned on. Is read out to the output line in the column direction. This signal is read out from the output terminal in sequence by using a switch driven by a horizontal scanning shift register. Each pixel has a 4-transistor configuration.
[0104]
For the green light receiving element disposed in the first region, a zinc oxide film having a thickness of 100 nm, a merocyanine film having a thickness of 100 nm by vacuum evaporation, and an Ag film having a thickness of 80 nm are formed on the light receiving portion by sputtering. It was produced by doing. The Ag film is patterned into a shape opened at the center of the light receiving section. FIG. 13 shows the absorption spectrum of merocyanine.
[0105]
On the other hand, as Comparative Example 2, a CMOS sensor (USP No. 5965875) in which red, blue, and green colors were separated in the depth direction by utilizing the wavelength dependence of the absorption spectrum of Si was prepared. The depths of the blue, green, and red light receiving portions on the silicon substrate were 0.2 μm, 0.6 μm, and 2.0 μm.
[0106]
Further, as Comparative Example 3, an image sensor provided with a general Bayer array color filter was prepared.
[0107]
The imaging device of this example had less false colors than Comparative Example 3. In addition, since the green light receiving element is arranged in the same plane position as the wiring and the transistor and the red and blue light receiving sections are stacked, the area is effectively used, so that the pixels are arranged with high definition. It is possible. This leads to advantages such as a large layout area for transistors and wiring. Since no color filter was required, the sensitivity was good.
[0108]
Further, as compared with Comparative Example 2, the color separation and the sensitivity were excellent. In particular, green sensitivity and color separation were high. Compared with Comparative Example 2, the red sensitivity was 1.2 times, the blue sensitivity was 1.2 times, and the green sensitivity was 1.3 times. The red color separation ratio was 1.2 times, the blue color separation ratio was 1.1 times, and the green color separation ratio was 1.6 times. In addition, since the light receiving section has two layers in design, there is a feature that the degree of freedom in the structure is large in the arrangement of interconnect wiring and transistors.
[0109]
(Example 4)
In the present embodiment, merocyanine was formed on the entire surface, that is, not only in the first region but also in the second region, and in the second region, it was made to function as a color filter for absorbing green. Although it fell, an image sensor having high color separation ability was obtained. This is a result supporting the result of the calculation of the second embodiment.
[0110]
(Example 5)
In this embodiment, a CCD is arranged in a first area of a silicon substrate, a red light receiving section is arranged in a second area, a green organic light receiving element is arranged in a first area on a wiring, and a blue light receiving element is arranged in a second area. This is an example in which an organic light receiving element is provided.
[0111]
Signal reading is performed using a silicon substrate CCD as well as red and blue and green. The CCD was an interline type CCD.
[0112]
The arrangement of the first and second regions was a checker arrangement as shown in FIG. 2A).
[0113]
First, based on a general CCD manufacturing method, a red light receiving unit and a charge transfer unit are manufactured on a silicon substrate, a wiring layer is formed thereon, and blue and green organic light receiving elements are further formed thereon. Produced. DCM1 was used for the light receiving layer of the blue light receiving element, and eosin Y was used for the green light receiving layer.
[0114]
The green light receiving element was the same as in Example 3. The blue light-receiving element is made of zinc oxide having a thickness of 100 nm by sputtering, aluminum trisquinolinol (hereinafter, referred to as Alq3) having a thickness of 50 nm as an electron transporting layer by vacuum evaporation, and DCM1 having a thickness of 100 nm as a blue absorbing layer. N, N'-bis (3-methylphenyl) -N, N'-diphenyl- (1,1'-biphenyl) -4-4'-diamine (hereinafter referred to as TPD) having a thickness of 150 nm as a hole transport layer. Note that a polypyridine film having a thickness of 80 nm was further formed. The polypyridine film is patterned into a shape in which a light receiving portion is opened. The TPD film and the polypyridine film were connected to a charge storage portion of a silicon substrate via an electrode such as aluminum or W-Si.
[0115]
The imaging device of the example had few false colors, and had good color separation and sensitivity.
[0116]
(Example 6)
A first area for detecting green and a second area for detecting blue and red light are arranged. In this example, both red, blue and green are detected by a silicon light receiving unit.
[0117]
In the present embodiment, as shown in FIG. 12, both the first region and the second region of the silicon substrate have a light receiving portion having a structure in which three stages of PN junctions are stacked. Each corresponds to the depth of the light receiving portion of blue, green, and red, and the depth was set to 0.2 μm, 0.6 μm, and 2.0 μm.
[0118]
Further, a color filter that absorbs red and blue and transmits green is disposed in the first area, and a color filter that transmits red and blue and absorbs green is disposed in the first area. The arrangement of the first and second regions was a checker arrangement as shown in FIG. 2A).
[0119]
Green is detected in a first area, and red and blue are detected in a second area. That is, in the first area, the connection to the transistor is made so as to detect the signal of the green light receiving section (the detection circuit of the red and blue light receiving sections is not necessary), and in the second area, red and blue are detected. The connection with the transistor is made so as to detect the signal of the blue light receiving section.
[0120]
The imaging device of this example had less false colors than Comparative Example 3. Further, since the red and blue layers are stacked, the area can be effectively used. Therefore, there is an advantage that pixels can be arranged with high definition, and the arrangement area of transistors and wirings can be increased.
[0121]
Further, as compared with Comparative Example 2, the color separation was excellent. In particular, green sensitivity and color separation were high. As compared with Comparative Example 2, the red color separation ratio was 1.3 times, the blue color separation ratio was 1.2 times, and the green color separation ratio was 1.6 times. Further, since the light receiving portion is substantially composed of two layers in design, there is a feature that the degree of structural freedom is large in the arrangement of interconnect wiring and transistors.
[0122]
(Example 7)
In the present embodiment, a green organic light receiving element 1201 is provided in a first area on a glass substrate 1203, and a light receiving element 1202 made of a-Si capable of color separation of blue and red with an absorption length is provided in a second area. This is an example in which a TFT, a capacitor, a wiring, and the like made of a-Si are arranged to form a line sensor. The arrangement is such that pixels surrounding the first region surrounding the second region are arranged in one line.
[0123]
First, a glass substrate having a-Si TFT transistors was prepared. Subsequently, a pin-type tandem a-Si light receiving element was manufactured. Each thickness is 80 nm, 700 nm, 180 nm, 90 nm, and 10 nm in order from the lower layer. This a-Si light receiving element can switch light reception at the upper and lower pin portions by switching the voltage between +2.5 V and -2.5 V. The a-Si was formed by a PECVD (plasma enhanced chemical vapor deposition) method.
[0124]
Further, a green organic light receiving element was manufactured.
[0125]
The green organic light receiving element has a 100 nm thick zinc oxide film on the light receiving portion by a sputtering method, a 100 nm thick merocyanine film by vapor deposition, a 1 μm thick TPD film as a charge transport layer, and an 80 nm thick Ag as an electrode. It was produced by forming a film. The Ag film is patterned into a shape opened at the center of the light receiving section. The Ag electrode is connected to a capacitor made of a-Si and further to a TFT via an electrode such as aluminum. The signal from each light receiving element was read out via the TFT by an address selection method.
[0126]
The imaging device of this example has few false colors, and is excellent in color separation and sensitivity. Further, in the present embodiment, a signal is read out using a TFT using a-Si, so that a large-area image sensor can be realized.
[0127]
(Example 8)
In this embodiment, as shown in FIG. 14, a green organic light receiving element is arranged in a first area, a red organic light receiving element is arranged in a second area, and a blue organic light receiving element is arranged below the substrate with a substrate interposed therebetween. It is an example of a color light receiving element. The first region was disposed so as to concentrically surround the second region.
[0128]
Copper phthalocyanine, rhodamine B, and tetracene are used for the red, green, and blue light receiving portions, respectively.
[0129]
After a ZnO film having a thickness of 100 nm was formed as a transparent electrode on the back surface of the quartz substrate, copper phthalocyanine having a thickness of 150 nm and Ag having a thickness of 200 nm were formed in a second region, thereby forming a red light receiving portion.
[0130]
Next, after a 100 nm thick ITO film is formed on the surface of the quartz substrate, rhodamine B having a thickness of 100 nm is arranged in the first region, tetracene having a thickness of 150 nm is arranged in the second region. An 80 nm-thick Ag film having a light-receiving opening was formed. The first region is an opening Ag / rhodamine B / ITO / quartz substrate when viewed from the surface, that is, the light irradiation direction, and serves as a green light receiving element. The second region is a stacked type light receiving element of blue and red with an opening Ag / tetracene / ITO / quartz substrate / ZnO / copper phthalocyanine / Ag when viewed from the surface, that is, the light irradiation direction. Signals corresponding to green, blue, and red, respectively, can be extracted from ammeters connected to the electrodes of the respective light receiving elements.
[0131]
This color light receiving element was a small color light receiving element having high color separation ability.
[0132]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to realize an imaging device that can achieve high definition, has high sensitivity, has high color separation capability, and has few false colors.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view illustrating a configuration of an image sensor of the present invention.
A planar region having the first light receiving portion 101 and a planar region having the stacked second light receiving portion 102 and the third light receiving portion 103 are arranged.
FIG. 2 is a diagram showing an example of a planar arrangement of first and second regions in the image sensor of the present invention.
FIG. 3 is a conceptual diagram showing a sensitivity spectrum.
FIG. 4 is a conceptual diagram showing an example of a combination of sensitivity spectra of a light receiving unit.
Sensitivity spectrum 401 of the first light receiving section, sensitivity spectrum 402 of the second light receiving section,
The sensitivity spectrum 403 of the third light receiving unit and its wavelength range are shown.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view illustrating a configuration example of a pixel portion of the imaging device of the present invention.
A silicon substrate 504, a region 505 having a transistor, a CCD, a capacitance, and the like;
It has a wiring layer 506 and the like.
FIG. 6 is a schematic cross-sectional view illustrating a configuration example of a pixel portion of the imaging device of the present invention.
FIG. 7 is a diagram showing a conventional general imaging element.
Color filter 701, Si-CCD or Si CMOS sensor 702.
FIG. 8 is a diagram showing an example of the arrangement of light receiving units of the image sensor according to the present invention.
FIG. 9 is a diagram showing an example of the arrangement of light receiving units of the image sensor according to the present invention.
FIG. 10 is a schematic sectional view illustrating a configuration example of an organic light receiving element.
1101 is an electrode, 1102 is a light receiving layer (organic semiconductor), 1103 is a p layer, 1104 is an n layer, 1105 is an i layer, and 1106 is a multilayer structure.
FIG. 11 is a diagram showing a configuration of a sixth embodiment.
FIG. 12 shows an absorption spectrum of merocyanine.
FIG. 13 is a diagram showing a configuration of an eighth embodiment.