JP2004163516A - Toner and method for manufacturing the same - Google Patents

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JP2004163516A
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Tadao Kojima
忠雄 児島
Tahei Ishiwatari
太平 石渡
Kanji Katagiri
寛司 片桐
Mikito Nakajima
幹人 中島
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a toner and a method for manufacturing the same having so improved low temperature fixability as to enable speeding up while retaining anti-offset properties, and having enhanced fixing strength to a recording medium such as paper as well as enhanced pulverizability in a manufacturing stage and enhanced storage stability. <P>SOLUTION: The toner comprises a resin mixture of a polymer obtained by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens which react with the isocyanate groups and having urethane or urea bonds in a backbone with a crystalline polymer having compatibility with the above polymer, and has a number average molecular weight (Mn) of 1,500-20,000 and a flow softening point (Tm) of 80-150°C in a stage of conversion to the toner. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷などにおける静電画像を熱定着により現像するために使用するトナーおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トナーとしては、通常、結着樹脂中に離型剤、着色剤、荷電制御剤等を分散させた後、微粉砕手段によりトナーサイズに粉砕、分級してトナー粒子とされ、現像方式により一成分トナー粒子、またはトナー粒子およびキャリア粒子からなる二成分トナーとされる。最近、電子写真にあっては、一層の高速化、低温定着化が求められ、トナー粒子を構成する結着樹脂の低温溶融特性化が必須である。
【0003】
そのため、トナーにおける結着樹脂として、少なくとも1個以上のイソシアネート基を有する化合物とモノアルコールとの反応生成物および/または少なくとも2個以上のヒドロキシル基を有する化合物とモノイソシアネートとの反応生成物を含有させることを開示し、その反応生成物は低融点を有する低分子化合物であることが知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、その低融点により定着温度を低下させる効果を有するものの、反面、耐オフセット性が低下し、また、トナーとしての耐久性が低下して転写ローラー等へのフィルミングを生じやすく、さらに保存性、耐ブロッキング性が悪化するという問題がある。
【0004】
また、水酸基もしくはアミノ基を少なくとも1個有する化合物とモノイソシアネート化合物もしくはポリイソシアネート化合物との反応生成物をバインダーとするトナーであって、その反応生成物が実質上単一の分子量の化合物であり、その分子量が500以下であり、融点が50〜150℃のものであるトナーも知られている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、上記と同様に低融点により定着温度を低下させる効果を有するが、反面、上記の同様の問題を有する。
【0005】
また、一層の高速化、低温定着化の要請に対応するものとして、結着樹脂中に離型剤を分散させた内部分散型、オイルレス定着用トナー粒子として、バインダー樹脂、着色剤及び滑剤とからなり、ウレタン樹脂をバインダー樹脂として例示すると共にバインダー樹脂の重量平均分子量が5万以上とし、また、滑剤の融点を特定のものとすることにより、低温定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性に優れたトナーとできることも知られている(例えば特許文献3参照)。しかしながら、離型剤の添加による結着樹脂溶融時の内部凝集力の低下にともない、定着用ローラへの付着等のオフセット防止を図る必要があり、離型剤含有量を多くせざるを得ないのが現状であり、トナーの耐久性低下を招くだけでなく、離型剤の分散条件の最適化あるいは粉砕条件の最適化等が困難となる問題があり、さらに必要以上の離型剤を配合することにより、カラートナーとした場合にあっては透明性が低下するという問題が生じる。
【0006】
また、オイルレス定着を実現するためには、一般的には、(1)架橋成分を含有させて内部凝集力を高める樹脂設計として、例えばHP体である架橋成分とその他の分子量の異なる樹脂をブレンドして2山設計;MP+HP、または3山設計;LP+MP+HP体とするか、又は、(2)ワックス等の離型剤をトナー中に含有させる等の方法が採られているが、(1)の方法であると内部凝集力を高めることはできても、シャープメルト性が低下し、混色時の色再現性が悪化する、また、高グロス画像が得られない、低温定着が困難となる等の不具合が生じ、また、(2)の方法によると高温側での離型性の改善及び低温側での粘度低下による流動性改善による定着良好域の拡大を可能とするが、透明性の低下やトナーの耐久性が低下するだけでなく、離型剤の分散条件の最適化あるいは粉砕条件の最適化等の困難を伴い、しかも、離型性向上のためには離型剤の増量が有効ではあるが、透明性や粉砕性等の弊害も大きくなるという問題がある。
【0007】
本出願人は、先に、トナー用バインダーとして、特定の数平均分子量(Mn)が1,500〜20,000を有するポリウレタン樹脂やポリウレア樹脂を用いることにより、その高い分子間凝集力により、上記(1)の方法によらない線状高分子のみの構成で必要な内部凝集力が得られ、実用的な定着温度領域で良好な定着特性(非オフセット領域の確保)が得られること、また、(2)の方法を用いず、ワックス等を含有しないでも良好な定着特性が得られ、ワックスを含有することによる弊害を無くすことが可能であること、さらに、低温定着化を実現する観点から樹脂の溶融温度(Tm)を低下してもなお現像器内での機械的なストレス或いは温度に対する耐性を有し、トナーに要求される耐久性及び保存性が確保できることを示した(特許文献4参照)。
【0008】
ポリウレタン樹脂やポリウレア樹脂をトナー用バインダーとすると良好な定着特性が得られるのは、ウレタン結合あるいはウレア結合の強力な分子間力(水素結合)由来の内部凝集力の高さによるものであるが、この定着特性は、内部凝集力による樹脂溶融時における弾性発現に依存するものであるために、紙繊維への浸透性や、得られた画像の定着強度を更に十分なものとすることが必要であり、また、定着開始温度の低温化やトナー製造に際しての粉砕性についてもさらに改善することが求められている。
【0009】
【特許文献1】
特開昭63−174061号公報
【0010】
【特許文献2】
特開昭63−66564号公報
【0011】
【特許文献3】
特開平9−34170号公報
【0012】
【特許文献4】
特開2002−258534号
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐オフセット性を維持しつつ、高速化を可能とする低温定着性の改良や製造段階での粉砕性、また、保存性を向上させると共に、紙等の記録媒体への定着強度を向上させたトナー、およびその製造方法の提供を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のトナーは、イソシアネート基を2個以上含有する化合物(ポリイソシアネート化合物ともいう)と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物(多活性水素化合物ともいう)との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマー(ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂ともいう)と、該ポリマーと相溶性を有する結晶性ポリマー(結晶性樹脂ともいう)との混合樹脂からなり、トナーとされた段階での数平均分子量(Mn)が1,500〜20,000、フロー軟化点(Tm)が80〜150℃であることを特徴とする。
【0015】
トナーにおける重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が、1.5〜10であることを特徴とする。
【0016】
イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーが、その主鎖にウレタン結合あるいはウレア結合と共に芳香族、脂環式、分枝状脂肪族炭化水素鎖から選ばれた炭化水素鎖を有するポリマーであり、また、結晶性ポリマーが、その主鎖にウレタン結合あるいはウレア結合と共に直鎖脂肪族炭化水素鎖を有する線状ポリマーであることを特徴とする。
【0017】
イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物とを重合させ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーのポリスチレンを基準としたゲルパーミエーション(GPC)測定での数平均分子量(Mn)が、1,500〜20,000、フロー軟化点(Tm)が80℃〜150℃であることを特徴とする。
【0018】
結晶性ポリマーが、ポリスチレンを基準としたときの数平均分子量(Mn)が1,500〜100,000、フロー軟化点(Tm)が30〜150℃であることを特徴とする。
【0019】
結晶性ポリマーのフロー軟化点が、イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物とを重合させ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーのフロー軟化点より低いものであることを特徴とする。
【0020】
結晶性ポリマーの数平均分子量が、イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーの数平均分子量より大きいものであることを特徴とする。
【0021】
結晶性ポリマーが、ポリエステル樹脂であることを特徴とする。
【0022】
イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物が、下記式(1)
【0023】
【化2】

Figure 2004163516
【0024】
(式中、Rはエチレン基またはプロピレン基であり、同一でも相違していてもよく、x、yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜12である。)
で示される化合物と、イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する共にカルボキシル基およびスルホン酸基のうち少なくとも1種の酸基またはその塩を含有する化合物との混合物であることを特徴とする。
【0025】
混合樹脂における配合割合が、イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマー100重量部に対して結晶性ポリマーを0.5重量部〜20重量部の割合であることを特徴とする。
【0026】
本発明のトナーの製造方法は、イソシアネート基を2個以上含有する化合物と、前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーと、該ポリマーと相溶性を有する結晶性ポリマーとを混合した後、着色剤を添加して溶融混練、粉砕し、数平均分子量(Mn)が1,500〜20,000、フロー軟化点(Tm)が80〜150℃とすることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、水酸基とイソシアネート基が反応した結果生じるウレタン結合(−A−NHCOO−B−、式中Aはポリイソシアネート残基、Bは多活性水素化合物残基)、またはアミノ基とイソシアネート基とが反応した結果生じるウレア結合(−NHCONH−)を結合要素として含有し、その分子間凝集エネルギーは8.74kcal/molであり、メチン結合(−CH−)の0.68kcal/mol、エーテル結合(−O−)の1.0kcal/mol、ベンゼン結合の3.9kcal/mol、エステル結合における2.9kcal/molに比して格段に大きく、高結晶性のためそのガラス転移点が高い。しかしながら、ポリスチレンを基準としたときの数平均分子量(Mn)が1,500〜20,000のものは、そのフロー軟化点は150℃以下とでき、低分子量化に伴う低温定着性に優れるものとできること、また、その軟化点の低下にもかかわらず、ガラス転移温度は50℃以上とでき、ガラス転移温度の低下や強度低下の程度が小さく、トナーにおける結着樹脂として着色剤の保持性、耐熱性、保存性等に優れる結着樹脂とできる。
【0028】
ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、ポリイソシアネート類と多活性水素化合物との重合により得られる。ポリイソシアネート類としては、脂肪族ジイソシアネート類であるエタンジイソシアネート、プロパンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、ブタンジイソシアネート、チオジエチルジイソシアネート、ペンタンジイソシアネート、βーメチルブタンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、ω,ω′−ジプロピルエーテルジイソシアネート、チオジプロピルジイソシアネート、ヘプタンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、3−ブトキシヘキサンジイソシアネート、1,4−ブチレングリコール−ジプロピルエーテル−ω,ω′−ジイソシアネート、ウンデカンジイソシアネート、ドデカンジイソシアネート、チオジヘキシルジイソシアネート等が挙げられる。
【0029】
また、環状基を有する脂肪族ジイソシアネートとしてはω,ω′−1,3−ジメチルベンゼンジイソシアネート、ω,ω′−1,2−ジメチルベンゼンジイソシアネート、ω,ω′−1,2−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω′−1,4−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω′−1,4−ジエチルベンゼンジイソシアネート、ω,ω′−1,4−ジメチルナフタリンジイソシアネート、ω,ω′−1,5−ジメチルナフタリンジイソシアネート、3,5−ジメチルシクロヘキサン−1−メチルイソシアネート−2−プロピルイソシアネート、ω,ω′−n−プロピル−ビフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
【0030】
芳香族ジイソシアネート類としては1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、1−メチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1−メチルベンゼン−2,5−ジイソシアネート、1−メチルベンゼン−3,5−ジイソシアネート、1,3−ジメチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1,3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソシアネート、1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイソシアネート、1−エチルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、1−イソプロピルベンゼン−2,4−ジイソシアネート、ジエチルベンゼンジイソシアネート、ジイソプロピルベンゼンジイソシアネート等が挙げられる。
【0031】
ナフタリンジイソシアネート類としてはナフタリン−1,4−ジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート、ナフタリン−2,6−ジイソシアネート、ナフタリン−2,7−ジイソシアネート、1,1′−ジナフチル−2,2′−ジイソシアネート等が挙げられる。
【0032】
ビフェニルジイソシアネート類としてはビフェニル−2,4′−ジイソシアネート、ビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2−ニトロビフェニル−4,4′−ジイソシアネート等が挙げられる。
【0033】
ジ−あるいはトリフェニルメタンジイソシアネート、およびジ−あるいはトリフェニルエタンジイソシアネートとしては、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′,5,5′−テトラメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′−ジメトキシフェニル−3,3′−ジイソシアネート、4,4′−ジエトキシフェニルメタン−3,3′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチル−5,5′−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3−ジクロロジフェニルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−3,3′−ジイソシアネート、α,β−ジフェニルエタン−2,4−ジイソシアネート、3−ニトロトリフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4−ニトロトリフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート等、またはその誘導体が挙げられる。
【0034】
トリイソシアネート類としては1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、ナフタリン−1,3,7−トリイソシアネート、ビフェニル−1,3,7−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4′−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4′−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、ジフェニル−4,4′−ジイソシアナトカルバミン酸クロリド等、およびその誘導体等が例示される。
【0035】
また、ポリイソシアネートとして下記式
【0036】
【化3】
Figure 2004163516
【0037】
(式中、Rはメチレン基、エチレン基、−C(CH−基から選ばれるアルキレン基を示し、R及びRは炭素数4以下のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲンから選ばれる基を示す。)
で示されるジイソシアネート類を使用すると、粉砕性に優れるポリマーとでき、トナーとする際の粉砕工程における生産性を向上できる。上記式で示されるジイソシアネート類としては、具体的には、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′,5,5′−テトラメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,2′−ジメチル−5,5′−ジメトキシジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジクロロジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、α,β−ジフェニルエタン−4,4′−ジイソシアネート等、またはその誘導体が挙げられ、また、これらのポリイソシアネート類の混合物を使用してもよい。
【0038】
上記式で示されるポリイソシアネート類は、その基本骨格として2つの芳香族環がアルキレン基を介して結合した構造を有しており、本成分をハードセグメントとして使用することで、バインダーポリマーにおける分子鎖のフレキシビィリティを小さくでき、リジッドな構造となるため、粉砕性に優れるものと考えられる。
【0039】
また、ポリイソシアネートとして脂環式ジイソシアネート化合物を使用すると、トナーとする際に、耐光性に優れ、画像の長期保存に際して退色のないものとできる。脂環式ジイソシアネート化合物は環状脂肪族炭化水素構造を有するため、光や熱による劣化が抑えられるものと考えられる。また、得られるバインダーポリマーはリジッドな構造で粉砕性に優れるものであり、トナーとする際の粉砕、分級工程における生産性を向上できる。
【0040】
脂環式ジイソシアネート化合物は、環式脂肪族炭化水素、または多環式脂肪族炭化水素に2個のイソシアネート基が直接またはアルキレン基を介して結合した構造を有し、例えば構造式
【0041】
【化4】
Figure 2004163516
【0042】
で示されるイソホロンジイソシアネート、また、ω,ω′−1,2−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,ω′−1,4−ジメチルシクロヘキサンジイソシアネート、3,5−ジメルシクロヘキサン−1−メチルイソシアネート−2−プロピルイソシアネートが例示される。
【0043】
また、下記式
【0044】
【化5】
Figure 2004163516
【0045】
(式中、Rは単結合、メチレン基、エチレン基、−C(CH−基から選ばれ、lおよびmは1〜5の整数、nは0〜2の整数を示す。)
で示される多環式脂肪族ジイソシアネートも好ましく、例えば下記構造式
【0046】
【化6】
Figure 2004163516
【0047】
で示されるノルボルナンジイソシアネートが例示される。
【0048】
本発明にあっては、トナーを製造する際における粉砕性、また、記録媒体への定着強度の観点から、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート(水素化MDI)、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート(XDI)、p−フェニレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(水素化XDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)等の脂環式炭化水素や芳香族炭化水素を有するジイソシアネート類が好ましく、更にこれらのポリイソシアネート類の混合物を使用するとよく、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂における結晶性を適度に乱す、自由度が少ないバルキーな成分、すなわち、芳香族炭化水素鎖、脂環式炭化水素鎖、分枝状脂肪族炭化水素鎖等を主鎖に含めることにより、ウレタン結合やウレア結合の整列性を乱す成分とするのが好ましい。
【0049】
次に、ポリイソシアネート類と反応させる酸性基を有する多活性水素化合物について説明する。酸性基を有する多活性水素化合物としては、例えば下記構造式(A)で示される2,2−ジメチロールプロピオン酸、(B)で示される2,2−ジメチロールブタン酸、(C)で示される2,2−ジメチロール吉草酸等のジメチロールアルカン酸、また、(D)で示される2,4−ジアミノ安息香酸、(E)で示される3,4−ジアミノ安息香酸、(F)で示される3,6−ジアミノ−2−トルエンスルホン酸、(G)で示される2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、(H)で示される2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸、(I)で示される4,4′−ジアミノスチルベン−2,2′−ジスルホン酸、(J)で示される3,4−ジアミノブタンスルホン酸、(K)で示されるN−(2−アミノエチル)−2−アミノエチルスルホン酸等が例示される。
【0050】
【化7】
Figure 2004163516
【0051】
等が例示され、また、それらのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩であってもよく、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩である。中でも、ジメチロールアルカン酸、特に、2,2−ジメチロールブタン酸が好ましく、一般式(1)で示されるポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテル化合物との相溶性に優れ、好ましい。
【0052】
酸性基を有する多活性水素化合物は、その分子中にイソシアネート基との反応可能な少なくとも2個の水酸基またはアミノ基と、また、酸性基としてカルボキシル基またはスルホン酸基を有するが、通常のポリウレタン反応またはポリウレア反応の条件下では、イソシアネート基と水酸基またはアミノ基との反応が先行し、イソシアネート基とカルボキシル基やスルホン酸基との反応は殆ど生じない。そのため、ポリウレタン樹脂やポリウレア樹脂における側鎖に、カルボキシル基またはスルホン酸基等の酸性基を導入することができ、また、トナーの溶融に際して、酸性基を介して紙繊維との結合性や空隙への浸透性に優れるものとでき、定着強度が向上するものと考えられる。また、架橋ポリマーを含まないにも係わらず、また、離型剤成分を含有させないにも係わらず、十分な非オフセット領域を確保することができ、また、定着強度に優れる定着良好領域を拡げることができる。さらに、酸性基を有する多活性水素化合物の配合量により、ウレタン樹脂における酸性基の含有量を容易に制御することができる。
【0053】
本発明における多活性水素化合物としては、酸性基を有する多活性水素化合物と共に、トナーとして適した溶融特性を付与することを目的として上記式(1)で示されるポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテル化合物を併用するとよい。併用するに際しては、酸性基を有する化合物の分子量としては90〜400、好ましくは120〜240とするとよい。
【0054】
式(1)で示される化合物としては、例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド2〜12モル付加物(以下、EO付加物)、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2〜12モル付加物(以下、PO付加物)が例示され、これらを単独で、もしくは両者を混合して使用できる。さらには、EO基あるいはPO基の繰り返し単位数が異なる化合物を2種以上混合して用いてもよい。両者を混合して用いる場合、その混合比率(モル比)は、EO付加物/PO付加物=8:2〜1:9、好ましくは8:2〜2:8、更に好ましくは7:3〜4:6である。また、Rは同一でも、相違してもよく、一方がエチレン基で他方がプロピレン基でもよい。また、EO基、PO基はその繰り返し単位数により、バインダーポリマーとした際に物性が変化する。x+yの平均値は2〜12、好ましくは2〜4であり、繰り返し単位数がこれより大きいと、ガラス転移温度の低下や粉砕性の悪化を招くので好ましくなく、小さすぎると強度低下を来たし、折れ剥がれ強度が低下する。また、EO成分の組成比を高めると定着強度(折れ剥がれ強度)を向上させることができるが、ガラス転移温度の低下や粉砕性の悪化を招き、反対に、PO成分の組成比を高めると粉砕性は向上する一方、定着強度(折れ剥がれ強度)は低下する。また、ポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテル化合物における水酸基価は、100〜350mgKOH/g、好ましくは200〜290mgKOH/gである。ポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテル化合物は、ビスフェノールAを基本骨格とすることで、ポリイソシアネートとの反応物である結着樹脂とした際に、分子鎖のフレキシビィリティが小さく、リジッドな構造となるものと考えられる。
【0055】
酸性基を有する多活性水素化合物は、式(1)で示されるポリオキシアルキレンビスフェノールAエーテルを併用する場合、その混合比率(モル比)は、(酸性基を有する多活性水素化合物):(式(1)で示される化合物)=3:97〜80:20、好ましくは5:95〜60:40、さらに好ましくは10:90〜40:60とするとよい。これにより、トナーの製造時における粉砕性や低温定着性、高温での耐オフセット性、定着強度に優れ、また、要求されるフロー軟化点(Tm)やガラス転移温度(Tg)等の調整が容易になる。
【0056】
また、バルキーなポリオール成分として、芳香族炭化水素ポリオール、同ポリアミン、脂肪族環状炭化水素ポリオール、同ポリアミン、分枝状脂肪族炭化水素鎖を有する脂肪族ポリオール、同脂肪族ポリアミンが例示される。
【0057】
また、上述した多活性水素化合物の他に、トナーとしての性状を損なわない範囲で、他の多活性水素化合物、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(カプロラクトンポリオール)、ポリ(ヘキサメチレンカーボネート)、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート等を添加してもよい。
【0058】
ポリイソシアネート類と多活性水素化合物との重合は、(1)無溶剤下でのバルク重合法、(2)溶剤の存在下での重合法のいずれによってもよい。ポリイソシアネート類と多活性水素化合物の反応割合は、ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基数に対する多活性水素化合物における活性水素基数の割合{NCO/活性水素(当量比)}を0.5〜1.0、好ましくは0.7〜1.0の範囲とするとよい。触媒としては、例えばジブチルスズジクロライド、ジメチルスズジクロライド、オクチル酸スズ、トリフェニルアンモニウムジクロライド、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルアミノエタノール、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジネオデカノエート、ジブチルスズビス(メルカプト酸エステル)等が例示される。
【0059】
(1)のバルク重合による場合には、温度30℃〜180℃、好ましくは30℃〜140℃で、大気圧下、無溶剤下で、数分から数時間、バルク重合させるとよく、反応を無溶剤下で行うことができる。また、重縮合反応のごとく副生物を生じないので効率のよい連続生産が可能である。得られたポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、着色剤等の添加剤と溶融混練された後、粉砕、分級されてトナー母粒子とされる。
【0060】
(2)の溶剤の存在下での重合法の場合には、多活性水素化合物をトルエン、イソプロピルアルコール等の溶剤の存在下、ジイソシアネート類と触媒を添加し、30℃〜150℃、10分〜20時間、重合反応させ、得られた重合物溶液中に界面活性剤を混合すると共に機械的剪断力をかけながら水を添加して乳化させることにより得ることができる。
【0061】
ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂における分子量を制御するには、ポリイソシアネートにおけるイソシアネート基数に対する多活性水素化合物における水酸基やアミノ基(活性水素)数の割合(NCO/活性水素)を小さくすれば低分子量化でき、また、等量に近づけると高分子量化できるので、適宜、ポリイソシアネートの反応モル数を制御することにより容易に制御できる。また、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂の物性に影響を与えない範囲で鎖伸長剤を適宜使用してもよい。鎖伸長剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ビス−(β−ヒドロキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0062】
ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、1種類のポリウレタンあるいはポリウレア樹脂から構成してもよいが、2種類以上の組合せとしてもよい。
【0063】
ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、ポリスチレンを基準としたゲルパーミエーション(GPC)測定での数平均分子量(Mn)が1,500〜20,000、また、重量平均分子量(Mw)は3,000〜300,000であり、Mw/Mnが1.5〜20のものである。また、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂のフロー軟化点(Tm)は80℃〜150℃、好ましくは90℃〜140℃、さらに好ましくは100℃〜130℃の範囲にある。フロー軟化点(Tm)は、結晶性樹脂のフロー軟化点を勘案し、80℃以上とするとよいが、150℃より高いと低温定着性に劣るものとなる。また、ガラス転移温度(Tg)は45℃〜100℃、好ましくは50℃〜80℃、さらに好ましくは55℃〜75℃の範囲にある。ガラス転移温度(Tg)が45℃より低いと保存性に劣るものとなる。また、ガラス転移温度が高いとそれにともなってTmが上昇するので、最大でも100℃程度である。ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、分子量を低下させTmを下げる分子設計をした時のTgの低下幅を小さくすることができ、低Tmと高Tgを両立させることができる。
【0064】
耐オフセット性と溶融特性を両立させるために、通常は樹脂のMw/Mnを大きくする、つまりブロードな分子量分布を有するように設計する手法がとられているが、Mw/Mnを大きくするとシャープに溶融しないため透明性が低下し、特にカラー画像の画質が低下するという問題がある。これに対して、本発明におけるポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、分子量分布を狭いものとすることによりシャープな溶融特性を示し、透明性に優れ、高画質のカラー画像を得ることができる。
【0065】
一般に、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂が定着前から完全な凝集・結晶状態となっている場合には、樹脂はその高次構造により融点が高くなって定着開始温度が高くなり、定着時により多くの熱エネルギーを必要とするという問題、また、溶融時の樹脂の弾性が高く、紙へ浸透し難く、十分な定着強度が得られないといった問題が生じる。そのため、上述したように、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂として、ジイソシアネート類及び/またはポリオール類における骨格として、樹脂の結晶性を適度に乱す、自由度が少ないバルキーな成分、すなわち、芳香族、脂環式、分枝状炭化水素鎖を有する構造としてウレタン結合、ウレア結合の整列性を乱すものとすることにより、その微視的構造としては分子鎖中のハードセグメントから構成される結晶領域とそれを取り巻くように存在する分子鎖中のソフトセグメントから構成される非晶領域の双方を有する構造と推定されるものとなる。しかしながら、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂単独では、その結晶領域においては分子鎖が規則正しく配列し、分子間距離が短い状態となるため、非晶領域よりも内部凝集力が強くなり、巨視的構造としては、結晶領域を架橋点とする疑似的な架橋構造を構成し、ハードセグメントの凝集・結晶化が進行して、依然として樹脂がより高い高次構造を形成しているものと推定される。
【0066】
そのため、本発明のトナーにおいては、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂に結晶性樹脂を添加するものであるが、結晶性樹脂は、粉砕前の固体状態の樹脂における不完全な凝集・結晶状態とする成分として機能とし、固体状態での樹脂の弾性を低下させ、脆質化させ、粉砕性を向上させることができることを見いだした。また、定着に際しては、熱エネルギーにより、一旦、樹脂中の分子鎖は、孤立あるいは不完全凝集のハードセグメントがその凝集・結晶化を進行させる方向へ動くために、見かけ上、樹脂の溶融時の弾性が増加する過渡的な状態を経てから、完全な溶融状態へと変化し、このような状態変化を経ることにより、樹脂は定着時の粘弾性挙動として、紙へ浸透するべく流動すると同時に高い弾性をも発揮することができると考えられる。
【0067】
結晶性樹脂としては、例えば結晶性ポリエステル樹脂、結晶性ポリウレタン樹脂、結晶性ポリウレア樹脂、結晶性ポリアミド樹脂、結晶性ポリプロピレン樹脂、結晶性ポリアセタール樹脂、結晶性ポリフェノール樹脂等が例示され、好ましくは結晶性ポリエステル樹脂である。結晶性ポリエステル樹脂としては、線状ポリエステル樹脂が例示され、その重合成分としては、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸等の直鎖脂肪族炭化水素鎖の両末端にカルボキシル基を有する2官能カルボン酸類或はこれらの無水物やエステル化物の少なくとも1種と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール等の直鎖脂肪族鎖の両末端に水酸基を有するジオール類の少なくとも1種との縮重合反応物、また、ε−カプロラクトン、エナントラクトン、カプリロラクトン等のオキシカルボン酸またはその無水物やエステル化物の重合反応物等が例示される。また、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等であってもよい。
【0068】
結晶性樹脂のフロー軟化点は、30℃〜150℃、好ましくは50℃〜100℃、さらに好ましくは60℃〜80℃の範囲のものである。また、ガラス転移温度(Tg)としては、−80℃〜150℃である。
【0069】
本発明のトナーにおいては、好ましくは結晶性樹脂のフロー軟化点は、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂のフロー軟化点より10〜50℃低いものとするとよい。これにより低温定着を可能とし、高速化を可能とする。低過ぎるとトナーの保存性、耐久性に問題を生じる。
【0070】
また、結晶性樹脂における数平均分子量は、ポリスチレン換算で1,500〜100,000、好ましくは5,000〜50,000で、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が1.5〜10、好ましくは2〜5のものである。本発明のトナーにおいては、フロー軟化点を上記の関係とすると共に、結晶性樹脂の数平均分子量(Mn)を、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂の数平均分子量(Mn)より1,000〜30,000大きいものとするのが好ましい。これにより定着強度を向上させると共に、ブリードアウトを防止でき、保存性、耐久性に優れるものとできる。数平均分子量の差が大き過ぎると、均一な分散に長時間要し、シャープメルトしないという問題がある。
【0071】
また、結晶性樹脂は、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂と相溶性を有することが必要であり、相溶性がない場合、定着に際して分離する等の問題が生じ、トナー物性が不安定なものとなる。
【0072】
ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂に対する結晶性樹脂の添加割合としては、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂100重量部に対して、結晶性樹脂を0.5〜20重量部、好ましくは3〜15重量部とするとよい。結晶性樹脂が20重量部を超えるとトナーとした際の耐久性や保存性が低下するという問題がある。
【0073】
ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂は、好ましくは、その主鎖にウレタン結合あるいはウレア結合と共に芳香族、脂環式、分枝状脂肪族炭化水素鎖から選ばれた炭化水素鎖を有するポリマーとするとよく、また、このポリウレタンあるいはポリウレア樹脂に添加される結晶性樹脂は、好ましくは、その主鎖にウレタン結合あるいはウレア結合と共に直鎖脂肪族炭化水素鎖を有する線状ポリマーとするとよい。
【0074】
本発明のトナーにおける結着樹脂は、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂と結晶性樹脂を主成分とするものであるが、結着樹脂中50重量%未満の範囲で、かつ、主成分の性状を損なわない範囲で他の結着樹脂を含有してもよい。他の結着樹脂としては、結着樹脂を製造する際に共存させてもよいが、製造後に混練してもよい。他の結着樹脂としては、例えばポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン樹脂でスチレン又はスチレン置換体を含む単重合体又は共重合体、エポキシ樹脂、ウレタン変成エポキシ樹脂、シリコーン変成エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変成マレイン酸樹脂、フェニール樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂等を単独又は混合して使用できる。
【0075】
本発明のトナーは、上述の如く、ポリウレタンあるいはポリウレア樹脂と結晶性樹脂との混合樹脂からなるが、トナーとされた状態での数平均分子量(Mn)は1,500〜20,000、好ましくは3,000〜15,000のものであり、また、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が1.5〜10、好ましくは1.8〜5のものである。
【0076】
トナーの数平均分子量(Mn)が1,500より小さいと、着色剤の保持性や耐フィルミング性、耐オフセット性、定着像強度、保存性に劣るものであり、また、20,000より大きいと低温定着性に劣るものとなる。また、フロー軟化点(Tm)は80〜150℃、好ましくは80〜120℃である。フロー軟化点(Tm)が80℃より低いと耐フィルミング性に劣るものとなり、また、150℃より高いと低温定着性に劣るものとなる。
【0077】
また、ガラス転移温度(Tg)は45℃〜100℃の範囲にある。ガラス転移温度(Tg)が45℃より低いと保存性に劣るものとなり、また、100℃より高いとそれにともなってTmが上昇し、低温定着性に劣るものとなる。
【0078】
また、50%流出点における溶融粘度が2×10Pa・s〜1.5×10Pa・sとでき、オイルレス定着用トナーとして適したものとできる。
【0079】
本発明のトナーには、着色剤、荷電制御剤、必要に応じて離型剤、分散剤、磁性粒子等を含有してもよい。
【0080】
着色剤としては、以下に示すような、有機ないし無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、四三酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭などがある。黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスエロー、ナフトールエローS、バンザーイエローG、バンザーイエロー10G、ベンジジンエローG、ベンジジンエローGR、キノリンエローレーキ、パーマネントエローNCG、タートラジンレーキなどがある。橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGKMなどがある。赤色系顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピロゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどがある。紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがある。青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBCなどがある。緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛などがある。体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイトなどがある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料などの各種染料としては、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルーなどがある。
【0081】
また、透光性カラートナーとして用いる場合は、着色剤としては、以下に示すような、各種、各色の顔料、染料が使用可能である。黄色顔料としては、C.I.10316(ナフトールイエローS)、C.I.11710(ハンザエロー10G)、C.I.11660(ハンザエロー5G)、C.I.11670(ハンザエロー3G)、C.I.11680(ハンザエローG)、C.I.11730(ハンザエローGR)、C.I.11735(ハンザエローA)、C.I.11740(ハンザエローNR)、C.I.12710(ハンザエローR)、C.I.12720(ピグメントイエローL)、C.I.21090(ベンジジンエロー)、C.I.21095(ベンジジンエローG)、C.I.21100(ベンジジンエローGR)、C.I.20040(パーマネントエローNCG)、C.I.21220(バルカンファストエロー5)、C.I.21135(バルカンファストエローR)などがある。赤色顔料としては、C.I.12055(スターリンI)、C.I.12075(パーマネントオレンジ)、C.I.12175(リソールファストオレンジ3GL)、C.I.12305(パーマネントオレンジGTR)、C.I.11725(ハンザエロー3R)、C.I.21165(バルカンファストオレンジGG)、C.I.21110(ベンジジンオレンジG)、C.I.12120(パーマネントレッド4R)、C.I.1270(パラレッド)、C.I.12085(ファイヤーレッド)、C.I.12315(ブリリアントファストスカーレット)、C.I.12310(パーマネントレッドF2R)、C.I.12335(パーマネントレッドF4R)、C.I.12440(パーマネントレッドFRL)、C.I.12460(パーマネントレッドFRLL)、C.I.12420(パーマネントレッドF4RH)、C.I.12450(ライトファストレッドトーナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミンFB)、C.I.15850(ブリリアントカーミン6B)などがある。また、青色顔料としては、C.I.74100(無金属フタロシアニンブルー)、C.I.74160(フタロシアニンブルー)、C.I.74180(ファーストスカイブルー)などがある。
【0082】
これらの着色剤は、単独であるいは複数組合せて用いることができるが、結着樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部使用することが望ましい。20重量部より多いとトナーの定着性および透明性が低下し、一方、1重量部より少ないと所望の画像濃度が得られない虞れがある。
【0083】
荷電制御剤としては、摩擦帯電により正または負の荷電を与え得るものであれば、特に限定されず有機あるいは無機の各種のものを用いることができる。
【0084】
正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシンベースEX(オリエント化学工業(株)製)、第4級アンモニウム塩P−51(オリエント化学工業(株)製)、ニグロシン ボントロンN−01(オリエント化学工業(株)製)、スーダンチーフシュバルツBB(ソルベントブラック3:Colr Index 26150)、フェットシュバルツHBN(C.I.NO.26150)、ブリリアントスピリッツシュバルツTN(ファルベン・ファブリッケン・バイヤ社製)、ザボンシュバルツX(ファルベルケ・ヘキスト社製)、さらにアルコキシ化アミン、アルキルアミド、モリブデン酸キレート顔料などが挙げられる。中でも第4級アンモニウム塩P−51が好ましい。
【0085】
また、負荷電制御剤としては、例えば、オイルブラック(Color Index 26150)、オイルブラックBY(オリエント化学工業(株)製)、ボントロンS−22(オリエント化学工業(株)製)、サリチル酸金属錯体E−81(オリエント化学工業(株)製)、チオインジゴ系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミン誘導体、スピロンブラックTRH(保土谷化学工業(株)製)、ボントロンS−34(オリエント化学工業(株)製)、ニグロシンSO(オリエント化学工業(株)製)、セレスシュバルツ(R)G(ファルベン・ファブリケン・バイヤ社製)、クロモーゲンシュバルツETOO(C.I.NO.14645)、アゾオイルブラック(R)(ナショナル・アニリン社製)などが挙げられる。中でも、サリチル酸金属錯体E−81が好ましい。
【0086】
これらの荷電制御剤は、単独であるいは複数種組合せて使用することができるが、結着樹脂に添加する荷電制御剤の添加量は、結着樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部であり、好ましくは0.001〜3重量部である。
【0087】
また、本発明のトナーにおける結着樹脂は熱溶融特性に優れ、また、定着温度領域での粘弾性特性に優れるために離型剤は必ずしも必要ないが、添加する場合には、結着樹脂100重量部に対して0〜3重量部程度である。
【0088】
離型剤としては、具体的にはパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、芳香族基を有する変性ワックス、脂環基を有する炭化水素化合物、天然ワックス、炭素数12以上の長鎖炭化水素鎖〔CH(CH11またはCH(CH12以上の脂肪族炭素鎖〕を有する長鎖カルボン酸、そのエステル脂肪酸金属塩、脂肪酸アシド、脂肪酸ビスアシド等を例示し得る。異なる低軟化点化合物を混合して用いても良い。具体的には、パラフィンワックス(日本石油製)、パラフィンワックス(日本精蝋製)、マイクロワックス(日本石油製)、マイクロクリスタリンワックス(日本精蝋製)、硬質パラフィンワックス(日本精蝋製)、PE−130(ヘキスト製)、三井ハイワックス110P(三井石油化学製)、三井ハイワックス220P(三井石油化学製)、三井ハイワックス660P(三井石油化学製)、三井ハイワックス210P(三井石油化学製)、三井ハイワックス320P(三井石油化学製)、三井ハイワックス410P(三井石油化学製)、三井ハイワックス420P(三井石油化学製)、変性ワックスJC−1141(三井石油化学製)、変性ワックスJC−2130(三井石油化学製)、変性ワックスJC−4020(三井石油化学製)、変性ワックスJC−1142(三井石油化学製)、変性ワックスJC−5020(三井石油化学製)、密ロウ、カルナバワックス、モンタンワックス等を挙げることができる。脂肪酸金属塩として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸マグネシウム等がある。
【0089】
ポリオレフィン系ワックスとしては、例えば低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、あるいは酸化型のポリプロピレン、酸化型のポリエチレン等が挙げられる。ポリオレフィン系ワックスの具体例としては、例えば、Hoechst Wax PE520、Hoechst Wax PE130、Hoechst Wax PE190(ヘキスト社製)、三井ハイワックス200、三井ハイワックス210、三井ハイワックス210M、三井ハイワックス220、三井ハイワックス220M(三井石油化学工業社製)、サンワックス131−P、サンワックス151−P、サンワックス161−P(三洋化成工業社製)などのような非酸化型ポリエチレンワックス、Hoechst Wax PED121、Hoechst Wax PED153、Hoechst Wax PED521、Hoechst Wax PED522、同Ceridust 3620 、同Ceridust VP130、同Ceridust VP5905、同Ceridust VP9615A、同Ceridust TM9610F、同 Ceridust 3715 (ヘキスト社製)、三井ハイワックス420M(三井石油化学工業社製)、サンワックスE−300、サンワックスE−250P(三洋化成工業社製)などのような酸化型ポリエチレンワックス、Hoechist Wachs PP230(ヘキスト社製)、ビスコール330−P、ビスコール550−P、ビスコール660P(三洋化成工業社製)などのような非酸化型ポリプロピレンワックス、ビスコールTS−200(三洋化成工業社製)などのような酸化型ポリプロピレンワックスなどが例示される。これらの離型剤は、単独であるいは複数種組合せて使用することができる。必要に応じて添加される離型剤としては、DSC吸熱曲線における吸熱メインピーク値である軟化点(融点)が40〜130℃、好ましくは50〜120℃のものを使用するとよい。
【0090】
本発明のトナーは、上記で得た組成物を、混練・溶融した後、微粉砕手段により粉砕・分級してトナー母粒子とされ、その流動性を向上させる為に、流動性向上剤を外添してもよい。
【0091】
流動性向上剤としては、有機系微粉末または無機系微粉末を用いることができる。例えばフツ素系樹脂粉末、すなわちフツ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末、アクリル樹脂系微粉末など;又は脂肪酸金属塩、すなわちステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸鉛など;又は金属酸化物、すなわち酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛など;又は微粉末シリカ、すなわち湿式製法シリカ、乾式製法シリカ、それらシリカにシランカツプリング剤、チタンカツプリング剤、シリコンオイルなどにより表面処理をほどこした処理シリカなどがあり、これらは1種或いは2種以上の混合物で用いられる。
【0092】
好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化法により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒユームドシリカと称されるもので、従来公知の技術によって製造されるものである。例えば四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様なものである。
【0093】
SiCl+2H+O→SiO+4HCl
又、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又は塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも包含する。その粒径は平均の一次粒径として、0.001〜2μmの範囲内である事が望ましく、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物の気相酸化法により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の様な商品名で市販されているものがある。日本アエロジル社製の「AEROSIL 130」、以下、同 200、 300、 380、 TT600、MOX170、 MOX80、 COK84等が挙げられ、また、CABOT Co.社製の「Ca−O−SiL M−5 」、以下、同 MS−7、MS−75、HS−5、EH−5等が挙げられ、また、WACKER−CHEMIE GMBH社製の「Wacker HDK N 20 V15 」、以下、同 N20E、 T30、 T40、ダウコーニングCo.社の「D−C Fine Silica」、Fransil社の「Fransol」等が挙げられる。
【0094】
さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体を用いることがより好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。疎水化方法としてはシリカ微粉体と反応、あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の上記気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
【0095】
その様な有機ケイ素化合物の例は、ヘキサメチレンジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフエニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を有するジメチルポリシロキサン等がある。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
【0096】
その処理シリカ微粉体の粒径としては0.003〜0.1μm、0.005〜0.05μmの範囲のものを使用することが好ましい。市販品としては、タラノツクス−500(タルコ社)、AEROSIL R−972(日本アエロジル社)などがある。
【0097】
流動性向上剤の添加量としては、トナー母粒子100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部である。0.01重量部未満では流動性向上に効果はなく、5重量部を超えるとカブリや文字のにじみ、機内飛散を助長する。
【0098】
本発明のトナーの製造方法は、上述のごとく、基本的には次の各工程よりなる。
(1)原料の均一混合工程
結着樹脂と着色剤、荷電制御剤等の添加剤を、所定量、ヘンシェルミキサー20B(三井鉱山(株))等の混合機に投入し、均一混合する。
(2)結着樹脂中への各添加剤の分散固定化工程
均一に混合した後、二軸混練押出機(池貝化成(株)製PCM−30)を使用して溶融混練し、結着樹脂中に各添加剤を分散固定化する。溶融混練手段としては、他に「TEM−37」(東芝機械(株))、「KRCニーダー」((株)栗本鉄工所)等の連続式混練機や加熱・加圧ニーダーのようなバッチ式混練機等が挙げられる。
(3)粉砕工程
混練物を粗粉砕して粒度調整をした後、ジェット粉砕機「200AFG」(ホソカワミクロン(株))または「IDS−2」(日本ニューマチック工業(株))を使用し、ジェットエアーによる衝突粉砕により、微粉砕し、平均粒子径1〜8μmのものとする。粉砕手段としては他に、機械式粉砕機ターボミル(川崎重工(株))、スーパーローター(日清エンジニアリング(株))等が挙げられる。
(4)分級工程
微粉を除去し、粒径分布のシャープ化を目的として、風力又はローター回転による粒度調整を風力分級装置「100ATP」(ホソカワミクロン(株))又は「DSX−2」(日本ニューマチック工業(株))又は「エルボージェット」(日鉄鉱業(株))等を使用して行なう。
(5) 外添処理工程
得られた着色樹脂粒子と流動化剤を、所定量ヘンシェルミキサー20B(三井鉱山(株))に投入し均一混合し、トナーとする。
【0099】
このようにして得られるトナーとして、平均粒径は、3〜10μm、好ましくは5〜8μmとするとよく、これにより高精細化を可能とする。また、例えば熱風処理等により円形度を、0.93〜1.00、好ましくは0.95〜0.99のものとするとよく、流動性、クリーニング性に優れるものとできる。
【0100】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、明細書や実施例で記載する各種評価手法は下記の通りである。
(1) 分子量分布の測定
結着樹脂5mgを5gのTHFに溶解し、THF不溶分およびコンタミ物質を除去するため、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターを通して、GPC用サンプルを調製した。こうして調製したサンプル(THF可溶分)を、GPCを用いて、下記条件にて測定する。
Figure 2004163516
【0101】
(2) 酸価測定
結着樹脂を予想される酸価に応じて秤量し、テトラヒドロフランとエタノール(体積比)=3:1混合溶媒に溶解、または溶解性の不十分なものについては加温溶解した。この試料を用いJIS K0070に準拠して酸価を測定した。
【0102】
(3) ガラス転移点(Tg)
結着樹脂10mgをアルミニウム製セルにパッキングし、(株)島津製作所製「自動示差走査熱量計 DSC−60A」を用いて、下記の条件で測定する。
測定温度:0〜200℃
昇温速度:10℃/min.
Tg:2度目の昇温時のDSC曲線より読み取る。
【0103】
(4) 軟化点(Tm)
結着樹脂1.0gを加圧成形したペレット状のサンプルを作製し、(株)島津製作所製「フローテスターCFT−500D」を用いて、下記条件にて測定する。
昇温速度:5℃/min.
シリンダ圧力:2.0MPa
ダイ穴径:1.0mm
ダイ穴長:1.0mm
Tm算出法: 1/2法。
【0104】
(5) 「粒径」は、「マルチサイザーIII 型」(ベックマンコールター社製)を用い、100μmのアパチャーチューブで粒径別相対重量分布を測定することにより求める。また、シリカ粒子等の外添剤の粒径は、電子顕微鏡法によった。
【0105】
(6) 定着試験
コニカ(株)製「カラーレーザープリンタ KL−2010」を使用して画像形成した。但し、定着操作は、プリンタから熱ローラからなる定着器(定着ユニット)を取り外し、外部駆動装置により独立して駆動可能とし、定着ニップ時間を調整できるように改造した定着器を使用した。また、紙上のトナー画像に接する側のローラ(定着ローラ)の表面温度は100℃から200℃まで制御できるように改造した。
【0106】
また、定着ローラ表面にシリコーンオイルを塗布する塗布手段は取り外し、また、印字されていないA4サイズ白紙を1,000枚通紙させ、さらに、定着ローラ表面をイソプロピルアルコールにより清掃し、ローラ表面からシリコーンオイルを除去した。また、以後、定着性評価用画像を定着器に通過通紙する毎に定着ローラ表面をイソプロピルアルコールにより清掃し、さらに綿布にて乾拭きし、定着ローラ表面にシリコーンオイルの無い状態を維持した。
【0107】
定着ローラ表面からシリコーンオイルを除去した定着器を使用して、定着性評価用画像をニップ幅8mm、通過時間50msecの条件にて定着した。なお、定着評価用画像は、紙(富士ゼロックスオフィスサプライ(株)製PPC用紙「P紙」)先端から10mmの位置に20mm四方の領域に均一にトナーを付着させた所謂ベタ画像であり、トナー付着量は0.4mg/cmに調整した。
【0108】
非オフセット領域
定着ローラの表面温度を段階的に変化させながら、未定着の画像サンプルを通紙し、画像、またはその一部が通紙時に定着ローラに転移した後、後続の紙に移行しているか否かを目視で判定した。紙への移行のあるものをオフセットあり、ないものをオフセットなしとした。
【0109】
定着強度良好域
上記の非オフセット領域を確認した後、定着サンプルの定着像を消しゴム(ライオン事務機製 砂字消し「LION 261−11」)を押圧荷重1Kgfで5回擦り、画像濃度の残存率をX−Rite Inc社製「X−Rite model 404」により測定した。画像濃度残存率70%以上の温度領域を定着強度良好域とした。
【0110】
(7) 粉砕試験
使用装置:日本ニューマチック工業社製「衝突型気流粉砕機 ラボジェット」
評価方法:1ミリメッシュパスの粗粉砕済みのトナー原料を用いて、単位時間当り100g/Hで投入し、粉砕圧を0.5MPaと一定にして粉砕装置を運転した場合、投入量200gから粒子径8μm以下の微粉砕品が100g得られるに要する時間で評価した。
評価基準:○ 所要時間1時間以内、△ 所要時間1時間から2時間、× 所要時間2時間以上。
【0111】
(8) 保存試験
評価方法:アルミ製カップ容器に所定量(約10g)のトナーを秤量し、55℃、30%RHの環境下で24H放置する。放置後のトナー粒子の状態を目視観察により評価した。評価基準は、
良好:トナー粒子同士のくっつきがなく、トナーの流動性が失われていない。
【0112】
不良:トナー粒子同士のくっつきが見られ、トナーの流動性が失われている。である。
【0113】
(9) 水酸基価
予想される水酸基価に応じて、試料を秤量し、JIS K0070に準拠して測定した。
【0114】
(10) 酸価
予想される酸価に応じて、試料を秤量し、JIS K0070に準拠して測定した。
【0115】
(実施例1)
(ポリウレタン樹脂の調製)
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートをイソシアネート成分とした。一方、ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル(日本油脂株式会社製ユニオールDA−400:OH基価273mgKOH/g)とジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製DMBA:酸価375mgKOH/g、OH基価748mgKOH/g)を120℃にて加温溶解し、ポリオール成分を調製した。
【0116】
ジメチロールブタン酸とポリオキシエチレンビスフェノールAエーテルの配合比をジメチロールブタン酸/ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル=30/70(mol比)とした。
【0117】
上記で得たイソシアネート成分とポリオール成分と触媒を120℃の加温下にて混合撹拌し、速やかに200mm×300mmのトレーに流し込み、これを大気炉に投入、120℃で1時間保持した後、130℃で5時間保持して反応を完結させ、ポリウレタン樹脂(A)を得た。尚、触媒には、ジオクチル錫ジラウレート(日東化成株式会社製ネオスタンU−810)を使用した。また、イソシアネート成分と、ポリオール成分の配合比(NCO/OH比)は、NCO/OH=0.870(mol比)とした。
【0118】
得られた、ポリウレタン樹脂(A)の分子量は、重量平均分子量(Mw)2.00×10、数平均分子量(Mn)0.75×10、Mw/Mn2.6であり、Tgは68℃、Tmは136℃であった。
Figure 2004163516
を、二軸混練機を用いて混練し、冷却後、ハンマーミル、さらにジェットミルにて粉砕した。分級後の平均粒径は7.5μmであった。この粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(粒径20nm)を1.0重量部添加し、ヘンシェルミキサーにて混合撹拌して、青色トナーを得た。
【0119】
得られたトナーの分子量は、重量平均分子量(Mw)2.91×10、数平均分子量(Mn)1.09×10、Mw/Mn2.7であり、Tgは68℃、Tmは123℃であった。
【0120】
トナーは、非オフセット域120〜190℃、定着強度良好域130〜190℃であった。また、粉砕性は○であり、保存性は良好であった。
【0121】
(比較例1)
実施例1において、結晶性成分として添加した高分子量ポリカプロラクトンを添加しない以外は、実施例1と同様にして青色トナーを得た。
【0122】
このトナーは、非オフセット域140〜170℃であったが、低温での定着強度が弱く、定着良好域は160〜170℃であった。また、保存性は良好であったが、粉砕性は×であった。
【0123】
(実施例2)
高分子量ポリカプロラクトンの種類を「プラクセルH5」から「ダイセル化学工業株式会社製「プラクセルH1P」(分子量10,000、融点(フロー軟化点 60℃)に変更した以外は、実施例1と同様の方法にてトナーを作製し、青色トナーを得た。
【0124】
得られたトナーの分子量は、重量平均分子量(Mw)2.90×10、数平均分子量(Mn)1.07×10、Mw/Mn2.7であり、Tgは67℃、Tmは122℃であった。
【0125】
このトナーは、非オフセット域120〜170℃、定着強度良好域130〜170℃であった。また、粉砕性は○であり、保存性は良好であった。
【0126】
(実施例3)
(ポリウレタン樹脂の調製)
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートをイソシアネート成分とした。一方、ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル(日本油脂株式会社製ユニオールDA−370:OH基価315mgKOH/g)とジメチロールブタン酸(日本化成株式会社製DMBA:酸価375mgKOH/g、OH基価748mgKOH/g)を120℃にて加温溶解し、ポリオール成分を調製した。
【0127】
ジメチロールブタン酸とポリオキシエチレンビスフェノールAエーテルの配合比をジメチロールブタン酸/ポリオキシエチレンビスフェノールAエーテル=30/70(mol比)とした。イソシアネート成分とポリオール成分と触媒とを120℃の加温下にて混合撹拌し、速やかに200mm×300mmのトレーに流し込み、これを大気炉に投入、120℃で1時間保持した後、130℃で5時間保持して反応を完結させ、ポリウレタン樹脂(B)を得た。なお、イソシアネート成分とポリオール成分の配合比(NCO/OH比)は、NCO/OH=0.870(mol比)とした。
【0128】
得られたポリウレタン樹脂(B)の分子量は、重量平均分子量(Mw)1.65×10、数平均分子量(Mn)0.72×10、Mw/Mn2.3であり、Tgは89℃、Tmは134℃であった。
【0129】
Figure 2004163516
を、二軸混練機を用いて混練し、冷却後、ハンマーミル、さらにジェットミルにて粉砕した。分級後の平均粒径は7.5μmであった。この粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(粒径20nm)を1.0重量部添加し、ヘンシェルミキサーにて混合撹拌して、青色トナーを得た。
【0130】
得られたトナーの分子量は、重量平均分子量(Mw)2.41×10、数平均分子量(Mn)0.92×10、Mw/Mn2.6であり、Tgは75℃、Tmは125℃であった。
【0131】
このトナーは、非オフセット域110〜180℃、定着強度良好域120〜180℃であった。また、粉砕性は○であり、保存性は良好であった。
【0132】
(実施例4)
実施例1において作製したポリウレタン樹脂(A)と、高分子量ポリカプロラクトン(ダイセル化学工業株式会社製プラクセルH1P:分子量10,000、融点60℃)を用いて、実施例1と同様の方法にて、ただし、実施例1の顔料、帯電制御剤などに加えてさらに精製カルナバワックス1.0重量部を加えてから二軸混練機を用いて混練し、青色トナーを得た。
【0133】
得られたトナーの分子量は、重量平均分子量(Mw)2.67×10、数平均分子量(Mn)0.98×10、Mw/Mn2.7であり、Tgは59℃、Tmは119℃であった。
【0134】
このトナーは、非オフセット域120〜200℃、定着強度良好域140〜200℃であった。また、粉砕性は○であり、保存性は良好であった。
【0135】
(実施例5)
(結晶性ポリウレタン樹脂の合成)
ヘキサメチレンジイソシアネートをイソシアネート成分、1,6−ヘキサメチレングリコールをポリオール成分としてこのイソシアネート成分とポリオール成分を120℃の加温下にて混合溶解し、速やかに200mm×300mmのトレイに流し込み、これを大気炉に投入、120℃で1時間保持した後、130℃で5時間保持して反応を完結させ、ポリウレタン樹脂(X)を得た。イソシアネート成分と、ポリオール成分の配合比(NCO/OH比)は、NCO/OH=0.740(mol比)とした。
【0136】
得られたポリウレタン樹脂(X)は、数平均分子量が0.87×10、フロー軟化点は67℃であり、また、DSC熱分析測定によって得られたチャートにおいて73℃付近に明確な吸熱ピークを有しており、明らかに結晶性物質であることを示していた。
【0137】
Figure 2004163516
を、二軸混練機を用いて混練し、冷却後、ハンマーミル、さらにジェットミルにて粉砕した。分級後の平均粒径は7.5μmであった。この粒子100重量部に対して、疎水性シリカ(粒径20nm)を1.0重量部添加し、ヘンシェルミキサーにて混合撹拌して、赤色トナーを得た。
【0138】
得られたトナーの分子量は、重量平均分子量(Mw)1.82×10、数平均分子量(Mn)0.70×10、Mw/Mn2.6であり、Tgは61℃、Tmは115℃であった。
【0139】
このトナーは、非オフセット域120〜190℃、定着強度良好域130〜190℃であった。また、粉砕性は○であり、保存性は良好であった。
【0140】
【発明の効果】
本発明のトナーは、耐オフセット性に優れると共に、低温定着性に優れ、また、製造段階での粉砕性や保存性に優れ、また、紙等の記録媒体への定着強度に優れるトナーである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a toner used for developing an electrostatic image in electrophotography, electrostatic recording, electrostatic printing, and the like by heat fixing, and a method of manufacturing the toner.
[0002]
[Prior art]
As a toner, usually, after a release agent, a colorant, a charge control agent, and the like are dispersed in a binder resin, the toner is pulverized to a toner size by a fine pulverizing unit and classified into toner particles. The toner is a two-component toner composed of toner particles or toner particles and carrier particles. Recently, in electrophotography, higher speed and lower temperature fixing are required, and it is essential to make the binder resin constituting the toner particles low-temperature melting characteristics.
[0003]
Therefore, the binder resin in the toner contains a reaction product of a compound having at least one or more isocyanate groups and a monoalcohol and / or a reaction product of a compound having at least two or more hydroxyl groups and a monoisocyanate. It is known that the reaction product is a low molecular compound having a low melting point (see, for example, Patent Document 1). However, although it has the effect of lowering the fixing temperature due to its low melting point, on the other hand, the offset resistance is lowered, and the durability as a toner is lowered, so that filming to a transfer roller or the like is apt to occur, and the storage stability is further increased. However, there is a problem that the blocking resistance is deteriorated.
[0004]
A toner having a reaction product of a compound having at least one hydroxyl group or amino group and a monoisocyanate compound or a polyisocyanate compound, wherein the reaction product is a compound having substantially a single molecular weight; A toner having a molecular weight of 500 or less and a melting point of 50 to 150 ° C. is also known (for example, see Patent Document 2). However, although it has the effect of lowering the fixing temperature due to the low melting point as described above, it has the same problem as described above.
[0005]
Further, in response to the demand for higher speed and lower temperature fixing, a binder resin, a colorant and a lubricant are used as toner particles for internal dispersion type and oilless fixing in which a release agent is dispersed in a binder resin. And the urethane resin is exemplified as the binder resin, and the weight average molecular weight of the binder resin is 50,000 or more, and the melting point of the lubricant is set to a specific value so that the low-temperature fixing property, the offset resistance, and the blocking resistance are improved. It is also known that excellent toner can be obtained (for example, see Patent Document 3). However, with the decrease of the internal cohesive force when the binder resin is melted by the addition of the release agent, it is necessary to prevent offset such as adhesion to the fixing roller, and the release agent content has to be increased. The current situation is that not only does the durability of the toner deteriorate, but also it becomes difficult to optimize the dispersion conditions of the release agent or the optimization of the pulverization conditions. This causes a problem that the transparency is reduced when the toner is used as a color toner.
[0006]
In order to realize oil-less fixing, generally, (1) a resin design containing a cross-linking component to increase internal cohesion is, for example, a resin having a different molecular weight from a cross-linking component which is an HP body. The following two methods are employed: blending two peaks; MP + HP, or three peaks; LP + MP + HP, or (2) adding a release agent such as wax to the toner. With the above method, the internal cohesion can be increased, but the sharp melt property decreases, the color reproducibility at the time of color mixing deteriorates, a high gloss image cannot be obtained, and low-temperature fixing becomes difficult. In addition, according to the method (2), it is possible to improve the releasability on the high temperature side and to expand the good fixing area by improving the fluidity by lowering the viscosity on the low temperature side. Or the durability of the toner will decrease In addition, it is difficult to optimize the dispersing condition of the release agent or the crushing condition, and it is effective to increase the amount of the release agent to improve the releasability. However, there is a problem that the adverse effects such as the above also increase.
[0007]
The present applicant has previously used a polyurethane resin or a polyurea resin having a specific number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 20,000 as a binder for a toner. The necessary internal cohesion force can be obtained with only the linear polymer which does not depend on the method (1), and good fixing characteristics (secure of non-offset region) can be obtained in a practical fixing temperature range. Without using the method (2), good fixing properties can be obtained even without containing wax and the like, it is possible to eliminate the adverse effects caused by containing wax, and further, from the viewpoint of realizing low-temperature fixing, a resin is used. Even if the melting temperature (Tm) of the toner was lowered, the toner still had resistance to mechanical stress or temperature in the developing device, and the durability and storage stability required for the toner could be secured. See Patent Document 4).
[0008]
When polyurethane resin or polyurea resin is used as a binder for toner, good fixing properties are obtained because of high internal cohesive force derived from strong intermolecular force (hydrogen bond) of urethane bond or urea bond. Since this fixing property depends on the development of elasticity at the time of resin melting due to internal cohesion, it is necessary to further enhance the permeability to paper fibers and the fixing strength of the obtained image. In addition, there is a demand for lowering the fixing start temperature and further improving the pulverizability in producing the toner.
[0009]
[Patent Document 1]
JP-A-63-174061
[0010]
[Patent Document 2]
JP-A-63-66564
[0011]
[Patent Document 3]
JP-A-9-34170
[0012]
[Patent Document 4]
JP-A-2002-258534
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention improves the low-temperature fixability that enables high-speed operation and the pulverizability at the manufacturing stage while maintaining the offset resistance, and also improves the storage stability and improves the fixing strength to a recording medium such as paper. It is an object to provide an improved toner and a method for producing the same.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
The toner of the present invention is obtained by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups (also called a polyisocyanate compound) with a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group (also called a polyactive hydrogen compound). It is obtained from a mixed resin of a polymer having a urethane bond or a urea bond in a main chain (also referred to as a polyurethane or a polyurea resin) and a crystalline polymer compatible with the polymer (also referred to as a crystalline resin). It is characterized in that the number average molecular weight (Mn) at the stage performed is 1,500 to 20,000 and the flow softening point (Tm) is 80 to 150 ° C.
[0015]
The weight average molecular weight (Mw) / number average molecular weight (Mn) of the toner is 1.5 to 10.
[0016]
A polymer obtained by polymerization of a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and a polymer having a urethane bond or a urea bond in the main chain has a urethane in the main chain. A polymer having a hydrocarbon chain selected from aromatic, alicyclic and branched aliphatic hydrocarbon chains together with a bond or a urea bond, and a crystalline polymer having a urethane bond or a urea bond in its main chain. It is a linear polymer having a linear aliphatic hydrocarbon chain.
[0017]
Gel permeation based on polystyrene of a polymer having a urethane bond or a urea bond in the main chain by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group. The number average molecular weight (Mn) measured by (GPC) is from 1,500 to 20,000, and the flow softening point (Tm) is from 80 ° C to 150 ° C.
[0018]
The crystalline polymer has a number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 100,000 and a flow softening point (Tm) of 30 to 150 ° C. based on polystyrene.
[0019]
Polymer having a flow softening point of a crystalline polymer obtained by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and having a urethane bond or a urea bond in the main chain. Is lower than the flow softening point.
[0020]
The number average molecular weight of the crystalline polymer is obtained by polymerization of a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and a urethane bond or a urea bond is formed in the main chain. The polymer has a number average molecular weight larger than that of the polymer.
[0021]
The crystalline polymer is a polyester resin.
[0022]
A compound containing two or more active hydrogens that react with an isocyanate group is represented by the following formula (1)
[0023]
Embedded image
Figure 2004163516
[0024]
(In the formula, R is an ethylene group or a propylene group, which may be the same or different, x and y are each an integer of 1 or more, and the average value of x + y is 2 to 12.)
And a compound containing two or more active hydrogens that react with an isocyanate group and a compound containing at least one acid group among a carboxyl group and a sulfonic acid group or a salt thereof. I do.
[0025]
The compounding ratio in the mixed resin is obtained by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and having a urethane bond or a urea bond in the main chain. The amount of the crystalline polymer is 0.5 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight.
[0026]
The method for producing a toner of the present invention is obtained by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and having a urethane bond or a urea bond in the main chain. Is mixed with a crystalline polymer having compatibility with the polymer, and then a colorant is added, and the mixture is melt-kneaded and pulverized to have a number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 20,000 and flow softening. The point (Tm) is 80 to 150 ° C.
[0027]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
In the present invention, the polyurethane or polyurea resin may have a urethane bond (-A-NHCOO-B-, wherein A is a polyisocyanate residue, B is a polyactive hydrogen compound residue) formed by the reaction of a hydroxyl group and an isocyanate group, or an amino group. A urea bond (—NHCONH—) formed as a result of the reaction of the isocyanate group with the isocyanate group is contained as a binding element, the intermolecular cohesive energy is 8.74 kcal / mol, and the methine bond (—CH 2 0.68 kcal / mol for-), 1.0 kcal / mol for ether bond (-O-), 3.9 kcal / mol for benzene bond, and 2.9 kcal / mol for ester bond, which are much larger and have higher crystallinity. Its glass transition point is high due to its properties. However, those having a number-average molecular weight (Mn) of 1,500 to 20,000 based on polystyrene can have a flow softening point of 150 ° C. or less and have excellent low-temperature fixability due to a reduction in molecular weight. The glass transition temperature can be set to 50 ° C. or higher, despite the lowering of the softening point. It can be a binder resin having excellent properties and storage stability.
[0028]
A polyurethane or polyurea resin is obtained by polymerization of a polyisocyanate and a polyactive hydrogen compound. As polyisocyanates, aliphatic diisocyanates such as ethane diisocyanate, propane diisocyanate, butene diisocyanate, butane diisocyanate, thiodiethyl diisocyanate, pentane diisocyanate, β-methylbutane diisocyanate, hexane diisocyanate, ω, ω′-dipropyl ether diisocyanate, Thiodipropyl diisocyanate, heptane diisocyanate, 2,2-dimethylpentane diisocyanate, 3-methoxyhexane diisocyanate, octane diisocyanate, 2,2,4-trimethylpentane diisocyanate, nonane diisocyanate, decane diisocyanate, 3-butoxyhexane diisocyanate, 1,4 -Butylene glycol-dipropyl ether-ω ω'- diisocyanate, undecane diisocyanate, dodecane diisocyanate, and thio dihexyl diisocyanate and the like.
[0029]
As the aliphatic diisocyanate having a cyclic group, ω, ω′-1,3-dimethylbenzene diisocyanate, ω, ω′-1,2-dimethylbenzene diisocyanate, ω, ω′-1,2-dimethylcyclohexane diisocyanate, ω, ω′-1,4-dimethylcyclohexane diisocyanate, ω, ω′-1,4-diethylbenzene diisocyanate, ω, ω′-1,4-dimethylnaphthalene diisocyanate, ω, ω′-1,5-dimethylnaphthalene diisocyanate , 3,5-dimethylcyclohexane-1-methylisocyanate-2-propylisocyanate, ω, ω'-n-propyl-biphenyldiisocyanate and the like.
[0030]
Examples of the aromatic diisocyanates include 1,3-phenylene diisocyanate, 1,4-phenylene diisocyanate, 1-methylbenzene-2,4-diisocyanate, 1-methylbenzene-2,5-diisocyanate, and 1-methylbenzene-3,5. -Diisocyanate, 1,3-dimethylbenzene-2,4-diisocyanate, 1,3-dimethylbenzene-4,6-diisocyanate, 1,4-dimethylbenzene-2,5-diisocyanate, 1-ethylbenzene-2,4- Examples include diisocyanate, 1-isopropylbenzene-2,4-diisocyanate, diethylbenzene diisocyanate, diisopropylbenzene diisocyanate, and the like.
[0031]
Examples of naphthalene diisocyanates include naphthalene-1,4-diisocyanate, naphthalene-1,5-diisocyanate, naphthalene-2,6-diisocyanate, naphthalene-2,7-diisocyanate, 1,1'-dinaphthyl-2,2'-diisocyanate And the like.
[0032]
Examples of biphenyl diisocyanates include biphenyl-2,4'-diisocyanate, biphenyl-4,4'-diisocyanate, 3,3'-dimethylbiphenyl-4,4'-diisocyanate, and 3,3'-dimethoxybiphenyl-4,4 '. -Diisocyanate, 2-nitrobiphenyl-4,4'-diisocyanate and the like.
[0033]
Examples of di- or triphenylmethane diisocyanate and di- or triphenylethane diisocyanate include diphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 2,2'-dimethyldiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, and diphenyldimethylmethane-4,4. '-Diisocyanate, 2,2', 5,5'-tetramethyldiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 3,3'-dimethoxydiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 4,4'-dimethoxyphenyl-3, 3'-diisocyanate, 4,4'-diethoxyphenylmethane-3,3'-diisocyanate, 2,2'-dimethyl-5,5'-dimethoxydiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 3,3-dichlorodiphenyl Dimethyl methane 4,4'-diisocyanate, benzophenone-3,3'-diisocyanate, α, β-diphenylethane-2,4-diisocyanate, 3-nitrotriphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 4-nitrotriphenylmethane 4,4′-diisocyanate and the like, and derivatives thereof are exemplified.
[0034]
Examples of triisocyanates include 1-methylbenzene-2,4,6-triisocyanate, 1,3,5-trimethylbenzene-2,4,6-triisocyanate, naphthalene-1,3,7-triisocyanate and biphenyl- 1,3,7-triisocyanate, diphenylmethane-2,4,4'-triisocyanate, 3-methyldiphenylmethane-4,6,4'-triisocyanate, triphenylmethane-4,4 ', 4 "-triisocyanate , Diphenyl-4,4'-diisocyanatocarbamic acid chloride and the like, and derivatives thereof.
[0035]
In addition, the following formula as a polyisocyanate
[0036]
Embedded image
Figure 2004163516
[0037]
(Where R 1 Represents a methylene group, an ethylene group, -C (CH 3 ) 2 -Represents an alkylene group selected from the group 2 And R 3 Represents a group selected from an alkyl group having 4 or less carbon atoms, an alkoxy group, and a halogen. )
When the diisocyanates represented by are used, a polymer having excellent pulverizability can be obtained, and the productivity in the pulverization step when forming a toner can be improved. As the diisocyanates represented by the above formula, specifically, diphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 2,2'-dimethyldiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 2,2 ', 5,5'-tetraisocyanate Methyldiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 3,3'-dimethoxydiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 2,2'-dimethyl-5,5'-dimethoxydiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, 3,3 '-Dichlorodiphenylmethane-4,4'-diisocyanate, α, β-diphenylethane-4,4'-diisocyanate, and the like, and derivatives thereof, and a mixture of these polyisocyanates may be used.
[0038]
The polyisocyanate represented by the above formula has, as its basic skeleton, a structure in which two aromatic rings are bonded via an alkylene group, and by using this component as a hard segment, the molecular chain in the binder polymer is reduced. Is considered to be excellent in pulverizability since the flexibility can be reduced and a rigid structure can be obtained.
[0039]
Also, when an alicyclic diisocyanate compound is used as the polyisocyanate, the toner can be excellent in light resistance and can be free from fading during long-term storage of an image. Since the alicyclic diisocyanate compound has a cyclic aliphatic hydrocarbon structure, it is considered that deterioration by light or heat is suppressed. Further, the obtained binder polymer has a rigid structure and excellent pulverizability, and can improve the productivity in the pulverization and classification steps when forming a toner.
[0040]
The alicyclic diisocyanate compound has a structure in which two isocyanate groups are bonded to a cycloaliphatic hydrocarbon or a polycyclic aliphatic hydrocarbon directly or via an alkylene group.
[0041]
Embedded image
Figure 2004163516
[0042]
And ω, ω′-1,2-dimethylcyclohexane diisocyanate, ω, ω′-1,4-dimethylcyclohexane diisocyanate, 3,5-dimercyclohexane-1-methyl isocyanate-2-propyl Isocyanates are exemplified.
[0043]
Also, the following equation
[0044]
Embedded image
Figure 2004163516
[0045]
(Where R 4 Is a single bond, a methylene group, an ethylene group, -C (CH 3 ) 2 And l is an integer of 1 to 5, and n is an integer of 0 to 2. )
Polycyclic aliphatic diisocyanate represented by is also preferable, for example, the following structural formula
[0046]
Embedded image
Figure 2004163516
[0047]
The norbornane diisocyanate shown by these is illustrated.
[0048]
In the present invention, diphenylmethane-4,4'-diisocyanate (MDI), isophorone diisocyanate (IPDI), norbornane diisocyanate (NBDI) are used from the viewpoints of pulverizability in producing a toner and fixing strength to a recording medium. ), Dicyclohexylmethane-4,4'-diisocyanate (hydrogenated MDI), p-xylylene diisocyanate, m-xylylene diisocyanate (XDI), p-phenylene diisocyanate, p-tetramethyl xylylene diisocyanate, m-tetramethyl xylylene Diisocyanate, 1,5-naphthalene diisocyanate, triphenylmethane triisocyanate, 1,3-bis (isocyanatomethyl) cyclohexane (hydrogenated XDI), 2,4-tolylene diisocyanate (T Diisocyanates having an alicyclic hydrocarbon or an aromatic hydrocarbon such as I) are preferable, and a mixture of these polyisocyanates is preferably used. The diisocyanate suitably disturbs the crystallinity of the polyurethane or polyurea resin and has a low degree of freedom. Bulk components, that is, components that disturb the alignment of urethane bonds and urea bonds by including aromatic hydrocarbon chains, alicyclic hydrocarbon chains, and branched aliphatic hydrocarbon chains in the main chain. Is preferred.
[0049]
Next, a polyactive hydrogen compound having an acidic group to be reacted with a polyisocyanate will be described. Examples of the multiactive hydrogen compound having an acidic group include 2,2-dimethylolpropionic acid represented by the following structural formula (A), 2,2-dimethylolbutanoic acid represented by (B), and (C) Dimethylolalkanoic acid such as 2,2-dimethylolvaleric acid, 2,4-diaminobenzoic acid shown in (D), 3,4-diaminobenzoic acid shown in (E), and (F) 3,6-diamino-2-toluenesulfonic acid represented by (G), 2,4-diaminobenzenesulfonic acid represented by (G), 2,5-diaminobenzenesulfonic acid represented by (H), 4 represented by (I) , 4'-Diaminostilbene-2,2'-disulfonic acid, 3,4-diaminobutanesulfonic acid represented by (J), N- (2-aminoethyl) -2-aminoethylsulfone represented by (K) Acid etc. It is shown.
[0050]
Embedded image
Figure 2004163516
[0051]
And the like, and may be an alkali metal salt or an ammonium salt thereof, preferably a sodium salt, a potassium salt, or an ammonium salt. Among them, dimethylolalkanoic acid, particularly 2,2-dimethylolbutanoic acid, is preferable, and is excellent in compatibility with the polyoxyalkylenebisphenol A ether compound represented by the general formula (1), and is preferable.
[0052]
The multiactive hydrogen compound having an acidic group has at least two hydroxyl groups or amino groups capable of reacting with an isocyanate group in the molecule and a carboxyl group or a sulfonic acid group as an acidic group. Alternatively, under the conditions of the polyurea reaction, the reaction between the isocyanate group and the hydroxyl group or the amino group precedes, and the reaction between the isocyanate group and the carboxyl group or the sulfonic acid group hardly occurs. Therefore, an acidic group such as a carboxyl group or a sulfonic acid group can be introduced into a side chain of the polyurethane resin or the polyurea resin. It is considered that the toner has excellent permeability and the fixing strength is improved. In addition, it is possible to secure a sufficient non-offset region even though the cross-linking polymer is not contained and the release agent component is not contained, and it is also possible to expand a fixing good region excellent in fixing strength. Can be. Further, the content of the acidic group in the urethane resin can be easily controlled by the amount of the multiactive hydrogen compound having an acidic group.
[0053]
As the multiactive hydrogen compound in the present invention, a polyoxyalkylene bisphenol A ether compound represented by the above formula (1) is used in combination with a multiactive hydrogen compound having an acidic group, for the purpose of imparting melting properties suitable as a toner. Good to do. When used in combination, the compound having an acidic group may have a molecular weight of 90 to 400, preferably 120 to 240.
[0054]
Examples of the compound represented by the formula (1) include bisphenol A ethylene oxide adduct of 2 to 12 mol (hereinafter referred to as EO adduct) and bisphenol A propylene oxide adduct of 2 to 12 mol (hereinafter referred to as PO adduct). For example, these can be used alone or in a mixture of both. Further, two or more compounds having different numbers of repeating units of the EO group or the PO group may be used as a mixture. When both are mixed and used, the mixing ratio (molar ratio) is EO adduct / PO adduct = 8: 2 to 1: 9, preferably 8: 2 to 2: 8, and more preferably 7: 3 to 4: 6. R may be the same or different, and one may be an ethylene group and the other may be a propylene group. In addition, the physical properties of the EO group and the PO group change depending on the number of repeating units when they are used as a binder polymer. The average value of x + y is 2 to 12, preferably 2 to 4. If the number of repeating units is larger than this, the glass transition temperature and the pulverizability are deteriorated, which is not preferable. Breaking strength decreases. In addition, when the composition ratio of the EO component is increased, the fixing strength (stripping strength) can be improved, but the glass transition temperature is lowered and the pulverizability is deteriorated. The fixing property (folding / peeling strength) decreases while the property improves. The hydroxyl value of the polyoxyalkylene bisphenol A ether compound is 100 to 350 mgKOH / g, preferably 200 to 290 mgKOH / g. A polyoxyalkylene bisphenol A ether compound having bisphenol A as a basic skeleton and having a rigid structure with a small molecular chain flexibility when used as a binder resin which is a reaction product with polyisocyanate. it is conceivable that.
[0055]
When the polyactive hydrogen compound having an acidic group is used in combination with the polyoxyalkylene bisphenol A ether represented by the formula (1), the mixing ratio (molar ratio) is (multiactive hydrogen compound having an acidic group): (formula (Compound represented by (1)) = 3:97 to 80:20, preferably 5:95 to 60:40, more preferably 10:90 to 40:60. As a result, the toner has excellent pulverizability and low-temperature fixability, high-temperature offset resistance and fixing strength during the production of the toner, and can easily adjust the required flow softening point (Tm) and glass transition temperature (Tg). become.
[0056]
Examples of bulky polyol components include aromatic hydrocarbon polyols, polyamines, aliphatic cyclic hydrocarbon polyols, polyamines, aliphatic polyols having a branched aliphatic hydrocarbon chain, and aliphatic polyamines.
[0057]
In addition to the above-mentioned multi-active hydrogen compounds, other multi-active hydrogen compounds, such as polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol, poly (caprolactone polyol), poly (hexa), as long as the properties of the toner are not impaired. Methylene carbonate), bis (2-hydroxyethyl) terephthalate and the like may be added.
[0058]
The polymerization of the polyisocyanate and the polyactive hydrogen compound may be performed by either (1) a bulk polymerization method without a solvent or (2) a polymerization method in the presence of a solvent. The reaction ratio of the polyisocyanate and the multi-active hydrogen compound is such that the ratio of the number of active hydrogen groups in the multi-active hydrogen compound to the number of isocyanate groups in the polyisocyanate (NCO / active hydrogen (equivalent ratio)) is 0.5 to 1.0, preferably It is good to make into the range of 0.7-1.0. As the catalyst, for example, dibutyltin dichloride, dimethyltin dichloride, tin octylate, triphenylammonium dichloride, triethylamine, N, N-dimethylcyclohexylamine, triethylenediamine, dimethylaminoethanol, dioctyltin dilaurate, dioctyltin dinedecanoate, Examples include dibutyltin bis (mercapto acid ester).
[0059]
In the case of the bulk polymerization of (1), the bulk polymerization may be carried out at a temperature of 30 ° C. to 180 ° C., preferably 30 ° C. to 140 ° C., under atmospheric pressure and in the absence of a solvent for several minutes to several hours. It can be performed under a solvent. In addition, since no by-product is generated unlike the polycondensation reaction, efficient continuous production is possible. The obtained polyurethane or polyurea resin is melt-kneaded with additives such as a coloring agent, and then pulverized and classified to obtain toner base particles.
[0060]
In the case of the polymerization method in the presence of the solvent (2), the polyactive hydrogen compound is added with a diisocyanate and a catalyst in the presence of a solvent such as toluene or isopropyl alcohol, and the reaction is carried out at 30 ° C to 150 ° C for 10 minutes. It can be obtained by polymerizing for 20 hours, mixing a surfactant in the obtained polymer solution, and adding water while applying a mechanical shearing force to emulsify.
[0061]
In order to control the molecular weight of the polyurethane or polyurea resin, the ratio of the number of hydroxyl groups or amino groups (active hydrogen) in the polyactive hydrogen compound to the number of isocyanate groups in the polyisocyanate (NCO / active hydrogen) can be reduced, and the molecular weight can be reduced. Since the molecular weight can be increased by approaching the equivalent weight, it can be easily controlled by appropriately controlling the number of moles of the polyisocyanate reacted. Further, a chain extender may be appropriately used within a range that does not affect the physical properties of the polyurethane or polyurea resin. Examples of the chain extender include ethylene glycol, propylene glycol, 1,4-butanediol, bis- (β-hydroxy) benzene, and trimethylolpropane.
[0062]
The polyurethane or polyurea resin may be composed of one kind of polyurethane or polyurea resin, or may be a combination of two or more kinds.
[0063]
The polyurethane or polyurea resin has a number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 20,000 as measured by gel permeation (GPC) based on polystyrene, and a weight average molecular weight (Mw) of 3,000 to 300, 000 and Mw / Mn of 1.5 to 20. The flow softening point (Tm) of the polyurethane or polyurea resin is in the range of 80 ° C to 150 ° C, preferably 90 ° C to 140 ° C, more preferably 100 ° C to 130 ° C. The flow softening point (Tm) is preferably set to 80 ° C. or more in consideration of the flow softening point of the crystalline resin, but if it is higher than 150 ° C., the low-temperature fixability is poor. The glass transition temperature (Tg) is in the range of 45 ° C to 100 ° C, preferably 50 ° C to 80 ° C, more preferably 55 ° C to 75 ° C. If the glass transition temperature (Tg) is lower than 45 ° C., the storage stability will be poor. Further, when the glass transition temperature is high, the Tm increases accordingly, so that it is at most about 100 ° C. Polyurethane or polyurea resins can reduce the width of decrease in Tg when molecular design is performed to decrease the molecular weight and decrease Tm, and can achieve both low Tm and high Tg.
[0064]
In order to achieve both offset resistance and melting properties, a method of increasing the Mw / Mn of the resin, that is, designing the resin to have a broad molecular weight distribution, has been adopted. However, when the Mw / Mn is increased, the resin becomes sharper. Since it does not melt, transparency is reduced, and in particular, the quality of a color image is reduced. On the other hand, the polyurethane or polyurea resin of the present invention exhibits sharp melting characteristics by narrowing the molecular weight distribution, is excellent in transparency, and can provide a high-quality color image.
[0065]
Generally, when a polyurethane or polyurea resin is in a completely coagulated / crystalline state before fixing, the melting point of the resin is increased due to its higher-order structure, the fixing start temperature is increased, and more heat energy is used during fixing. And the problem that the elasticity of the resin at the time of melting is high, so that the resin hardly penetrates, and sufficient fixing strength cannot be obtained. Therefore, as described above, as a polyurethane or polyurea resin, as a skeleton in diisocyanates and / or polyols, the crystallinity of the resin is appropriately disturbed, and a bulky component having a small degree of freedom, that is, aromatic, alicyclic, By disturbing the alignment of urethane bonds and urea bonds as a structure with a branched hydrocarbon chain, the microscopic structure is such that the crystal region composed of hard segments in the molecular chain and the crystal region surrounding it Is presumed to be a structure having both amorphous regions composed of soft segments in the molecular chain existing in the molecular chain. However, in the case of polyurethane or polyurea resin alone, the molecular chains are regularly arranged in the crystal region and the intermolecular distance is short, so that the internal cohesive force is stronger than in the amorphous region, and as a macroscopic structure, It is presumed that a pseudo-crosslinked structure having a region as a crosslinking point is formed, and the aggregation and crystallization of the hard segment progresses, and the resin still forms a higher-order structure.
[0066]
Therefore, in the toner of the present invention, a crystalline resin is added to the polyurethane or polyurea resin, and the crystalline resin functions as a component that causes an incomplete aggregation / crystal state in the solid-state resin before pulverization. It has been found that the elasticity of the resin in the solid state can be reduced, the resin can be made brittle, and the pulverizability can be improved. Also, at the time of fixing, the molecular chains in the resin once move in the direction in which the isolated or incompletely aggregated hard segments advance their aggregation and crystallization due to thermal energy. After a transient state in which the elasticity increases, the state changes to a completely molten state.Through such a state change, the resin flows as a viscoelastic behavior at the time of fixing, so as to flow into the paper and at the same time as high flow. It is thought that it can also exert elasticity.
[0067]
Examples of the crystalline resin include a crystalline polyester resin, a crystalline polyurethane resin, a crystalline polyurea resin, a crystalline polyamide resin, a crystalline polypropylene resin, a crystalline polyacetal resin, a crystalline polyphenol resin, and the like. It is a polyester resin. Examples of the crystalline polyester resin include a linear polyester resin, and the polymerization component thereof includes maleic acid, fumaric acid, glutaric acid, succinic acid, malonic acid, and both ends of a linear aliphatic hydrocarbon chain such as adipic acid. At least one of a bifunctional carboxylic acid having a carboxyl group or an anhydride or an ester thereof and ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,4 Polycondensation reaction products with at least one diol having a hydroxyl group at both terminals of a linear aliphatic chain such as -butanediol and 1,4-butenediol; ε-caprolactone, enantholactone, caprylolactone, etc. Polymerization reaction products of oxycarboxylic acids or their anhydrides and esterified products, and the like. . Further, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, or the like may be used.
[0068]
The flow softening point of the crystalline resin is in the range of 30C to 150C, preferably 50C to 100C, and more preferably 60C to 80C. The glass transition temperature (Tg) is from -80C to 150C.
[0069]
In the toner of the present invention, the flow softening point of the crystalline resin is preferably lower by 10 to 50 ° C. than the flow softening point of the polyurethane or polyurea resin. This enables low-temperature fixing and high-speed fixing. If it is too low, problems occur in the storage stability and durability of the toner.
[0070]
The number average molecular weight of the crystalline resin is 1,500 to 100,000, preferably 5,000 to 50,000 in terms of polystyrene, and the weight average molecular weight (Mw) / number average molecular weight (Mn) is 1.5. 10 to 10, preferably 2 to 5. In the toner of the present invention, the flow softening point has the above relationship, and the number average molecular weight (Mn) of the crystalline resin is 1,000 to 30,000 larger than the number average molecular weight (Mn) of the polyurethane or polyurea resin. It is preferred that As a result, the fixing strength can be improved, bleed-out can be prevented, and storage stability and durability can be improved. If the difference in the number average molecular weights is too large, there is a problem that uniform dispersion takes a long time and sharp melt does not occur.
[0071]
Further, the crystalline resin needs to be compatible with the polyurethane or the polyurea resin. If the crystalline resin is not compatible, a problem such as separation at the time of fixing occurs, and the physical properties of the toner become unstable.
[0072]
The proportion of the crystalline resin added to the polyurethane or polyurea resin is 0.5 to 20 parts by weight, preferably 3 to 15 parts by weight, based on 100 parts by weight of the polyurethane or polyurea resin. When the amount of the crystalline resin exceeds 20 parts by weight, there is a problem that durability and storability of the toner are reduced.
[0073]
The polyurethane or polyurea resin is preferably a polymer having a hydrocarbon chain selected from aromatic, alicyclic, and branched aliphatic hydrocarbon chains together with a urethane bond or a urea bond in the main chain thereof, The crystalline resin added to the polyurethane or polyurea resin is preferably a linear polymer having a linear aliphatic hydrocarbon chain together with a urethane bond or a urea bond in its main chain.
[0074]
The binder resin in the toner of the present invention contains a polyurethane or polyurea resin and a crystalline resin as main components. However, the content is less than 50% by weight in the binder resin and the property of the main component is not impaired. May contain another binder resin. As the other binder resin, it may be present at the time of producing the binder resin, or may be kneaded after the production. Other binder resins include, for example, polystyrene, poly-α-methylstyrene, chloropolystyrene, styrene-chlorostyrene copolymer, styrene-propylene copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-vinyl chloride copolymer , Styrene-vinyl acetate copolymer, styrene-maleic acid copolymer, styrene-acrylate copolymer, styrene-methacrylate copolymer, styrene-acrylate-methacrylate copolymer, styrene- Styrene resins such as α-chloromethyl acrylate copolymer, styrene-acrylonitrile-acrylate copolymer, and styrene or a styrene-substituted homopolymer or copolymer, epoxy resin, urethane-modified epoxy resin, silicone-modified Epoxy resin, vinyl chloride resin, b Gin-modified maleic resin, phenyl resin, polyethylene, polypropylene, ionomer resin, silicone resin, ketone resin, ethylene-ethyl acrylate copolymer, xylene resin, polyvinyl butyral resin, terpene resin, phenol resin, aliphatic or alicyclic carbonized Hydrogen resin or the like can be used alone or in combination.
[0075]
As described above, the toner of the present invention is made of a mixed resin of a polyurethane or a polyurea resin and a crystalline resin, and has a number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 20,000, preferably in the state of a toner. It has a weight average molecular weight (Mw) / number average molecular weight (Mn) of 1.5 to 10, preferably 1.8 to 5.
[0076]
When the number average molecular weight (Mn) of the toner is smaller than 1,500, the retention of the colorant, the filming resistance, the offset resistance, the fixed image strength, and the storage stability are inferior, and it is larger than 20,000. And low-temperature fixability. The flow softening point (Tm) is from 80 to 150C, preferably from 80 to 120C. When the flow softening point (Tm) is lower than 80 ° C., the filming resistance is poor, and when it is higher than 150 ° C., the low-temperature fixability is poor.
[0077]
Further, the glass transition temperature (Tg) is in the range of 45 ° C to 100 ° C. If the glass transition temperature (Tg) is lower than 45 ° C., the storage stability will be poor, and if it is higher than 100 ° C., the Tm will increase accordingly and the low-temperature fixability will be poor.
[0078]
The melt viscosity at the 50% outflow point is 2 × 10 3 Pa · s ~ 1.5 × 10 4 Pa · s, which can be suitable as an oilless fixing toner.
[0079]
The toner of the present invention may contain a colorant, a charge control agent, and if necessary, a release agent, a dispersant, and magnetic particles.
[0080]
As the colorant, various kinds of organic or inorganic pigments and dyes as shown below can be used. Examples of the black pigment include carbon black, copper oxide, iron tetroxide, manganese dioxide, aniline black, and activated carbon. As the yellow pigment, graphite, zinc yellow, cadmium yellow, yellow iron oxide, mineral fast yellow, nickel titanium yellow, navel yellow, naphthol yellow S, banza yellow G, banza yellow 10G, benzidine yellow G, benzidine yellow GR, There are quinoline yellow lake, permanent yellow NCG, tartrazine lake and the like. Examples of the orange pigment include red lead, molybdenum orange, permanent orange GTR, pyrazolone orange, vulcan orange, induslen brilliant orange RK, benzidine orange G, and induslen brilliant orange GKM. Examples of red pigments include red iron, cadmium red, leadtan, mercury sulfide, cadmium, permanent red 4R, lithol red, pyrozolone red, watching red, calcium salt, lake red D, brilliant carmine 6B, eosin lake, and rhodamine lake. B, Alizarin Lake, Brilliant Carmine 3B and the like. Examples of purple pigments include manganese purple, fast violet B, and methyl violet lake. Examples of blue pigments include navy blue, cobalt blue, alkali blue lake, Victoria blue lake, phthalocyanine blue, metal-free phthalocyanine blue, partially chlorinated phthalocyanine blue, fast sky blue, and indaslen blue BC. Green pigments include chrome green, chromium oxide, pigment green B, malachite green lake, final yellow green G, and the like. Examples of white pigments include zinc white, titanium oxide, antimony white, and zinc sulfide. The extender includes baryte powder, barium carbonate, clay, silica, white carbon, talc, alumina white and the like. Various dyes such as basic, acidic, disperse, and direct dyes include nigrosine, methylene blue, rose bengal, quinoline yellow, and ultramarine blue.
[0081]
When used as a translucent color toner, pigments and dyes of various colors, as shown below, can be used as the colorant. As the yellow pigment, C.I. I. 10316 (Naphthol Yellow S), C.I. I. 11710 (Hanzaero 10G), C.I. I. 11660 (Hanzaero 5G), C.I. I. 11670 (Hanzaero 3G), C.I. I. 11680 (Hanzaero G), C.I. I. 11730 (Hanzaero GR), C.I. I. 11735 (Hanzaero A), C.I. I. 11740 (Hansaero NR), C.I. I. 12710 (Hanzaero R), C.I. I. 12720 (Pigment Yellow L), C.I. I. 21090 (benzidine yellow), C.I. I. 21095 (benzidine yellow G), C.I. I. 21100 (benzidine yellow GR), C.I. I. 20040 (Permanent Yellow NCG), C.I. I. 21220 (Vulcan Fast Yellow 5), C.I. I. 21135 (Vulcan Fast Yellow R). Red pigments include C.I. I. 12055 (Stalin I), C.I. I. 12075 (permanent orange), C.I. I. 12175 (Resole Fast Orange 3GL), C.I. I. 12305 (Permanent Orange GTR), C.I. I. 11725 (Hanzaero 3R), C.I. I. 21165 (Vulcan Fast Orange GG), C.I. I. 21110 (benzidine orange G), C.I. I. 12120 (Permanent Red 4R), C.I. I. 1270 (Para Red), C.I. I. 12085 (Fire Red), C.I. I. 12315 (Brilliant Fast Scarlet), C.I. I. 12310 (Permanent Red F2R), C.I. I. 12335 (Permanent Red F4R), C.I. I. 12440 (Permanent Red FRL), C.I. I. 12460 (Permanent Red FRLL), C.I. I. 12420 (Permanent Red F4RH), C.I. I. 12450 (Light Fast Red Toner B), C.I. I. 12490 (Permanent Carmine FB), C.I. I. 15850 (Brilliant Carmine 6B). Examples of the blue pigment include C.I. I. 74100 (metal-free phthalocyanine blue), C.I. I. 74160 (phthalocyanine blue), C.I. I. 74180 (First Sky Blue).
[0082]
These colorants can be used alone or in combination of two or more, but it is desirable to use 1 to 20 parts by weight, preferably 2 to 10 parts by weight, based on 100 parts by weight of the binder resin. If the amount is more than 20 parts by weight, the fixing property and the transparency of the toner are reduced, while if it is less than 1 part by weight, a desired image density may not be obtained.
[0083]
The charge control agent is not particularly limited as long as it can give a positive or negative charge by frictional charging, and various organic or inorganic charge control agents can be used.
[0084]
As the positive charge control agent, for example, Nigrosine Base EX (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.), quaternary ammonium salt P-51 (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.), Nigrosine Bontron N-01 (Orient Chemical Industry Co., Ltd.) Co., Ltd.), Sudan Chief Schwarz BB (Solvent Black 3: Colr Index 26150), Fettschwarz HBN (CI. NO. 26150), Brilliant Spirits Schwarz TN (Farben Fabriken Bayer), Zavon Schwarz X (Falberge Hoechst), alkoxylated amines, alkylamides, molybdate chelate pigments, and the like. Among them, the quaternary ammonium salt P-51 is preferable.
[0085]
Examples of the negative charge control agent include oil black (Color Index 26150), oil black BY (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.), Bontron S-22 (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.), metal salicylate complex E -81 (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.), thioindigo pigment, sulfonylamine derivative of copper phthalocyanine, Spiron Black TRH (manufactured by Hodogaya Chemical Industry Co., Ltd.), Bontron S-34 (manufactured by Orient Chemical Industry Co., Ltd.) ), Nigrosine SO (manufactured by Orient Chemical Industries, Ltd.), Celes Schwarz (R) G (manufactured by Farben Fabriken Bayer), Chromogen Schwarz ETOO (CI. NO. 14645), azo oil black (R) ) (National Aniline). Among them, salicylic acid metal complex E-81 is preferable.
[0086]
These charge control agents can be used alone or in combination of two or more. The amount of the charge control agent added to the binder resin is 0.001 to 5 parts by weight based on 100 parts by weight of the binder resin. Parts, preferably 0.001 to 3 parts by weight.
[0087]
Further, the binder resin in the toner of the present invention is excellent in heat melting property, and is excellent in viscoelastic properties in a fixing temperature region. Therefore, a release agent is not necessarily required. It is about 0 to 3 parts by weight based on parts by weight.
[0088]
As the release agent, specifically, paraffin wax, polyolefin wax, modified wax having an aromatic group, hydrocarbon compound having an alicyclic group, natural wax, a long hydrocarbon chain having 12 or more carbon atoms [CH 3 (CH 2 ) 11 Or CH 3 (CH 2 ) 12 Long-chain carboxylic acids having the above-mentioned aliphatic carbon chains], esters thereof, metal salts of fatty acids, fatty acid acids, and fatty acid bisacids. You may mix and use different low softening point compounds. Specifically, paraffin wax (manufactured by Nippon Oil), paraffin wax (manufactured by Nippon Seiwa), micro wax (manufactured by Nippon Oil), microcrystalline wax (manufactured by Nippon Seiwa), hard paraffin wax (manufactured by Nippon Seiwa), PE-130 (made by Hoechst), Mitsui High Wax 110P (made by Mitsui Petrochemical), Mitsui High Wax 220P (made by Mitsui Petrochemical), Mitsui High Wax 660P (made by Mitsui Petrochemical), Mitsui High Wax 210P (made by Mitsui Petrochemical) ), Mitsui High Wax 320P (Mitsui Petrochemical), Mitsui High Wax 410P (Mitsui Petrochemical), Mitsui High Wax 420P (Mitsui Petrochemical), Modified Wax JC-1141 (Mitsui Petrochemical), Modified Wax JC -2130 (Mitsui Petrochemical), Modified wax JC-4020 (Mitsui Petrochemical) Modified wax JC-1142 (manufactured by Mitsui Petrochemical Industries), modified wax JC-5020 (manufactured by Mitsui Petrochemical Industries), beeswax, carnauba wax, mention may be made of montan wax. Examples of fatty acid metal salts include zinc stearate, calcium stearate, magnesium stearate, zinc oleate, zinc palmitate, magnesium palmitate and the like.
[0089]
Examples of the polyolefin-based wax include low-molecular-weight polypropylene, low-molecular-weight polyethylene, oxidized polypropylene, and oxidized polyethylene. Specific examples of the polyolefin wax include, for example, Hoechst Wax PE520, Hoechst Wax PE130, Hoechst Wax PE190 (produced by Hoechst), Mitsui High Wax 200, Mitsui High Wax 210, Mitsui High Wax 210M, Mitsui High Wax 220, Mitsui High Non-oxidizing polyethylene wax such as wax 220M (manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd.), sun wax 131-P, sun wax 151-P, sun wax 161-P (manufactured by Sanyo Chemical Industries), Hoechst Wax PED121, Hoechst Wax PED153, Hoechst Wax PED521, Hoechst Wax PED522, Ceridust 3620, Ceridust VP130, Ceridust P5905, Ceridust VP9615A, Ceridust TM9610F, Ceridust 3715 (manufactured by Hoechst), Mitsui High Wax 420M (manufactured by Mitsui Petrochemical Industries), Sunwax E-300, Sunwax E-250P (manufactured by Sanyo Chemical Industries) Oxidized polyethylene wax such as Hoechist Wachs PP230 (manufactured by Hoechst), Viscol 330-P, Viscol 550-P, Viscol 660P (manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd.), and Biscol TS- Oxidation type polypropylene wax such as 200 (manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd.) is exemplified. These release agents can be used alone or in combination of two or more. As the release agent to be added as needed, those having a softening point (melting point) of 40 to 130 ° C, preferably 50 to 120 ° C, which is an endothermic main peak value in a DSC endothermic curve, may be used.
[0090]
The toner of the present invention is obtained by kneading and melting the composition obtained above, pulverizing and classifying by a fine pulverizing means to obtain toner base particles, and removing a fluidity improver in order to improve its fluidity. May be added.
[0091]
As the fluidity improver, an organic fine powder or an inorganic fine powder can be used. For example, fluorine-based resin powder, that is, fine powder of vinylidene fluoride, fine powder of polytetrafluoroethylene, fine powder of acrylic resin, or the like; or fatty acid metal salt, that is, zinc stearate, calcium stearate, lead stearate, or the like; or metal oxide , Ie, iron oxide, aluminum oxide, titanium oxide, zinc oxide, etc .; or finely powdered silica, ie, wet-processed silica, dry-processed silica, and surface-treated with a silane coupling agent, a titanium coupling agent, silicon oil, etc. Treated silica and the like, and these are used alone or in a mixture of two or more.
[0092]
The preferred fluidity improver is a fine powder produced by a gas phase oxidation method of a silicon halide compound, and is a so-called dry silica or fumed silica, which is produced by a conventionally known technique. For example, it utilizes the thermal decomposition oxidation reaction of silicon tetrachloride gas in an oxyhydrogen flame, and the basic reaction formula is as follows.
[0093]
SiCl 4 + 2H 2 + O 2 → SiO 2 +4 HCl
In this production step, it is also possible to obtain a composite fine powder of silica and another metal oxide by using another metal halide such as aluminum chloride or titanium chloride together with a silicon halide, and these are also included. . It is desirable that the average primary particle diameter is in the range of 0.001 to 2 μm, and it is particularly preferable to use silica fine powder in the range of 0.002 to 0.2 μm. Commercially available fine silica powder produced by a gas phase oxidation method of a silicon halide used in the present invention includes, for example, those commercially available under the following trade names. “AEROSIL 130” manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd., hereinafter, 200, 300, 380, TT600, MOX170, MOX80, COK84, etc., and CABOT Co. "Ca-O-SiLM-5", MS-7, MS-75, HS-5, EH-5 and the like, and "Wacker HDKN" manufactured by PACKER-CHEMIE GMBH. 20 V15 ", hereinafter referred to as N20E, T30, T40, Dow Corning Co. And "Fransol" by Francil, and the like.
[0094]
Further, it is more preferable to use a treated silica fine powder obtained by subjecting a silica fine powder generated by vapor-phase oxidation of the silicon halide to hydrophobic treatment. It is particularly preferable that the treated silica fine powder is obtained by treating the silica fine powder such that the degree of hydrophobicity measured by a methanol titration test shows a value in the range of 30 to 80. The hydrophobizing method is applied by reacting with silica fine powder or chemically treating with an organic silicon compound or the like that physically adsorbs. As a preferred method, silica fine powder produced by the above-mentioned gas phase oxidation of a silicon halide is treated with an organosilicon compound.
[0095]
Examples of such organosilicon compounds are hexamethylene disilazane, trimethylsilane, trimethylchlorosilane, trimethylethoxysilane, dimethyldichlorosilane, methyltrichlorosilane, allyldimethylchlorosilane, allylphenyldichlorosilane, benzyldimethylchloro Silane, bromomethyldimethylchlorosilane, α-chloroethyltrichlorosilane, β-chloroethyltrichlorosilane, chloromethyldimethylchlorosilane, triorganosilylmercaptan, trimethylsilylmercaptan, triorganosilyl acrylate, vinyldimethylacetoxysilane, dimethylethoxysilane, Dimethyldimethoxysilane, diphenyldiethoxysilane, hexamethyldisiloxane, 1,3-divinyltetramethyldisiloxane And 1,3-diphenyltetramethyldisiloxane, and dimethylpolysiloxane having from 2 to 12 siloxane units per molecule and having one hydroxyl group bonded to Si at each terminal unit. These may be used alone or as a mixture of two or more.
[0096]
The treated silica fine powder preferably has a particle size in the range of 0.003 to 0.1 μm and 0.005 to 0.05 μm. Commercially available products include Taranotucus-500 (Talco), AEROSIL R-972 (Nippon Aerosil) and the like.
[0097]
The addition amount of the fluidity improver is 0.01 to 5 parts by weight, preferably 0.1 to 3 parts by weight, based on 100 parts by weight of the toner base particles. If the amount is less than 0.01 part by weight, the fluidity is not improved.
[0098]
As described above, the method for producing a toner of the present invention basically includes the following steps.
(1) Uniform mixing process of raw materials
A predetermined amount of a binder resin, a colorant, and an additive such as a charge control agent are charged into a mixer such as a Henschel mixer 20B (Mitsui Mining Co., Ltd.) and uniformly mixed.
(2) Step of dispersing and fixing each additive in the binder resin
After uniform mixing, the mixture is melt-kneaded using a twin-screw kneading extruder (PCM-30 manufactured by Ikegai Kasei Co., Ltd.), and each additive is dispersed and fixed in the binder resin. As a melt kneading means, there are other continuous kneaders such as "TEM-37" (Toshiba Machine Co., Ltd.) and "KRC Kneader" (Kurimoto Iron Works), and batch type kneaders such as a heating / pressing kneader. A kneader and the like can be mentioned.
(3) grinding process
The kneaded material is roughly pulverized to adjust the particle size, and then subjected to collisional pulverization with jet air using a jet pulverizer “200AFG” (Hosokawa Micron Corp.) or “IDS-2” (Nippon Pneumatic Industrial Co., Ltd.). And finely pulverized to have an average particle size of 1 to 8 μm. Other examples of the pulverizing means include a mechanical pulverizer turbo mill (Kawasaki Heavy Industries, Ltd.) and a super rotor (Nissin Engineering Co., Ltd.).
(4) Classification process
For the purpose of removing fine powder and sharpening the particle size distribution, particle size adjustment by wind force or rotor rotation is performed using a wind classifier "100ATP" (Hosokawa Micron Corp.) or "DSX-2" (Nippon Pneumatic Industries Ltd.) Or, using "Elbow Jet" (Nippon Steel Mining Co., Ltd.) or the like.
(5) External addition process
A predetermined amount of the obtained colored resin particles and a fluidizing agent are charged into a Henschel mixer 20B (Mitsui Mining Co., Ltd.) and uniformly mixed to obtain a toner.
[0099]
The toner thus obtained has an average particle diameter of 3 to 10 μm, preferably 5 to 8 μm, thereby enabling high definition. Further, the circularity may be set to 0.93 to 1.00, preferably 0.95 to 0.99 by, for example, a hot air treatment, and the fluidity and the cleaning property may be excellent.
[0100]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described by way of examples. Various evaluation methods described in the specification and examples are as follows.
(1) Measurement of molecular weight distribution
A sample for GPC was prepared by dissolving 5 mg of the binder resin in 5 g of THF and removing a THF-insoluble component and contaminants through a membrane filter having a pore size of 0.2 μm. The sample (THF-soluble matter) thus prepared is measured using GPC under the following conditions.
Figure 2004163516
[0101]
(2) Acid value measurement
The binder resin was weighed according to the expected acid value, and dissolved in a mixed solvent of tetrahydrofuran and ethanol (volume ratio) = 3: 1, or dissolved in a solvent having insufficient solubility by heating. Using this sample, the acid value was measured according to JIS K0070.
[0102]
(3) Glass transition point (Tg)
10 mg of the binder resin is packed in an aluminum cell, and the measurement is performed under the following conditions using "Automatic Differential Scanning Calorimeter DSC-60A" manufactured by Shimadzu Corporation.
Measurement temperature: 0 to 200 ° C
Heating rate: 10 ° C / min.
Tg: Read from the DSC curve at the time of the second temperature rise.
[0103]
(4) Softening point (Tm)
A pellet-shaped sample obtained by press-molding 1.0 g of the binder resin is prepared, and the measurement is performed under the following conditions using “Flow Tester CFT-500D” manufactured by Shimadzu Corporation.
Heating rate: 5 ° C / min.
Cylinder pressure: 2.0MPa
Die hole diameter: 1.0mm
Die hole length: 1.0mm
Tm calculation method: 1/2 method.
[0104]
(5) The “particle size” is determined by measuring the relative weight distribution by particle size using a “Multisizer III type” (manufactured by Beckman Coulter) with a 100 μm aperture tube. The particle size of the external additive such as silica particles was determined by electron microscopy.
[0105]
(6) Fixing test
An image was formed using "Color Laser Printer KL-2010" manufactured by Konica Corporation. However, for the fixing operation, a fixing device (fixing unit) composed of a heat roller was removed from the printer, and the fixing device was modified so that it could be driven independently by an external driving device and the fixing nip time could be adjusted. The surface temperature of the roller (fixing roller) on the side in contact with the toner image on the paper was modified so that it could be controlled from 100 ° C to 200 ° C.
[0106]
Further, the applying means for applying silicone oil to the surface of the fixing roller is detached, 1,000 sheets of unprinted A4 size white paper are passed through, and the surface of the fixing roller is cleaned with isopropyl alcohol to remove silicone oil from the roller surface. Oil was removed. Thereafter, the fixing roller surface was cleaned with isopropyl alcohol every time the fixing property evaluation image was passed through the fixing device, and then wiped dry with a cotton cloth to maintain a state in which no silicone oil was present on the fixing roller surface.
[0107]
Using a fixing device from which silicone oil was removed from the surface of the fixing roller, an image for fixing property evaluation was fixed under the conditions of a nip width of 8 mm and a passage time of 50 msec. The image for fixing evaluation is a so-called solid image in which toner is uniformly adhered to a 20 mm square area at a position 10 mm from the leading edge of paper (PPC paper “P paper” manufactured by Fuji Xerox Office Supply Co., Ltd.). 0.4mg / cm 2 Was adjusted to
[0108]
Non-offset area
While the surface temperature of the fixing roller is changed stepwise, the unfixed image sample is passed, and whether or not the image or a part of the image is transferred to the fixing roller when passing the paper and then transferred to the subsequent paper Was visually determined. Those with a transition to paper were offset, and those without were offset.
[0109]
Good fixing strength area
After confirming the non-offset area, the fixed image of the fixed sample was rubbed five times with an eraser (Lion 261-11, a sand eraser manufactured by Lion Business Machine Co., Ltd.) with a pressing load of 1 kgf, and the residual ratio of the image density was determined by X-Rite Inc. The measurement was performed using "X-Rite model 404" manufactured by KK. The temperature region where the image density residual ratio was 70% or more was defined as a region having a good fixing strength.
[0110]
(7) Crush test
Equipment used: Nippon Pneumatic Industries Co., Ltd. "Collision type air flow crusher LabJet"
Evaluation method: 100 g / H is charged per unit time using coarsely pulverized toner raw material of 1 millimesh pass, and when the pulverizing apparatus is operated at a constant pulverizing pressure of 0.5 MPa, particles are charged from the charged amount of 200 g. The evaluation was based on the time required to obtain 100 g of a finely pulverized product having a diameter of 8 μm or less.
Evaluation criteria: ○ Required time within 1 hour, △ Required time 1 to 2 hours, × Required time 2 hours or more.
[0111]
(8) Storage test
Evaluation method: A predetermined amount (about 10 g) of toner is weighed in an aluminum cup container and left for 24 hours in an environment of 55 ° C. and 30% RH. The state of the toner particles after standing was evaluated by visual observation. Evaluation criteria are
Good: There is no sticking of the toner particles, and the fluidity of the toner is not lost.
[0112]
Poor: sticking of toner particles was observed, and the fluidity of the toner was lost. It is.
[0113]
(9) hydroxyl value
The sample was weighed according to the expected hydroxyl value, and measured according to JIS K0070.
[0114]
(10) Acid value
According to the expected acid value, the sample was weighed and measured according to JIS K0070.
[0115]
(Example 1)
(Preparation of polyurethane resin)
Diphenylmethane-4,4'-diisocyanate was used as the isocyanate component. On the other hand, polyoxyethylene bisphenol A ether (Uniol DA-400 manufactured by NOF CORPORATION: OH value: 273 mgKOH / g) and dimethylolbutanoic acid (DMBA manufactured by Nippon Kasei Co., Ltd .: acid value: 375 mgKOH / g, OH value: 748 mgKOH / g) g) was heated and dissolved at 120 ° C. to prepare a polyol component.
[0116]
The mixing ratio of dimethylolbutanoic acid and polyoxyethylene bisphenol A ether was dimethylolbutanoic acid / polyoxyethylene bisphenol A ether = 30/70 (molar ratio).
[0117]
The isocyanate component, the polyol component, and the catalyst obtained above were mixed and stirred under heating at 120 ° C., immediately poured into a 200 mm × 300 mm tray, put into an atmospheric furnace, and kept at 120 ° C. for 1 hour. The reaction was completed at 130 ° C. for 5 hours to obtain a polyurethane resin (A). Note that dioctyltin dilaurate (Neostan U-810 manufactured by Nitto Kasei Co., Ltd.) was used as the catalyst. The compounding ratio (NCO / OH ratio) of the isocyanate component and the polyol component was NCO / OH = 0.870 (mol ratio).
[0118]
The obtained polyurethane resin (A) has a molecular weight of 2.00 × 10 4 , Number average molecular weight (Mn) 0.75 × 10 4 , Mw / Mn 2.6, Tg was 68 ° C, and Tm was 136 ° C.
Figure 2004163516
Was kneaded using a twin-screw kneader, cooled, and then pulverized with a hammer mill and a jet mill. The average particle size after classification was 7.5 μm. To 100 parts by weight of the particles, 1.0 part by weight of hydrophobic silica (particle diameter: 20 nm) was added, and mixed and stirred by a Henschel mixer to obtain a blue toner.
[0119]
The molecular weight of the obtained toner is as follows: weight average molecular weight (Mw): 2.91 × 10 4 , Number average molecular weight (Mn) 1.09 × 10 4 , Mw / Mn 2.7, Tg was 68 ° C, and Tm was 123 ° C.
[0120]
The toner had a non-offset range of 120 to 190 ° C. and a good fixing strength range of 130 to 190 ° C. Further, the grindability was ○, and the storage stability was good.
[0121]
(Comparative Example 1)
A blue toner was obtained in the same manner as in Example 1, except that the high molecular weight polycaprolactone added as a crystalline component was not added.
[0122]
Although this toner had a non-offset range of 140 to 170 ° C., the fixing strength at low temperature was weak, and a good fixing range was 160 to 170 ° C. In addition, the storage stability was good, but the pulverizability was poor.
[0123]
(Example 2)
A method similar to that of Example 1 except that the type of high molecular weight polycaprolactone was changed from "Placcel H5" to "Placcel H1P" (manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd.) (molecular weight 10,000, melting point (flow softening point 60 ° C.)). To produce a blue toner.
[0124]
The molecular weight of the obtained toner was 2.90 × 10 4 (weight average molecular weight (Mw)). 4 , Number average molecular weight (Mn) 1.07 × 10 4 , Mw / Mn 2.7, Tg was 67 ° C, and Tm was 122 ° C.
[0125]
This toner had a non-offset range of 120 to 170 ° C. and a good fixing strength range of 130 to 170 ° C. Further, the grindability was ○, and the storage stability was good.
[0126]
(Example 3)
(Preparation of polyurethane resin)
Diphenylmethane-4,4'-diisocyanate was used as the isocyanate component. On the other hand, polyoxyethylene bisphenol A ether (Uniol DA-370 manufactured by NOF CORPORATION: OH value: 315 mg KOH / g) and dimethylolbutanoic acid (DMBA manufactured by Nippon Kasei Co., Ltd .: acid value: 375 mg KOH / g, OH value: 748 mg KOH / g) g) was heated and dissolved at 120 ° C. to prepare a polyol component.
[0127]
The mixing ratio of dimethylolbutanoic acid and polyoxyethylene bisphenol A ether was dimethylolbutanoic acid / polyoxyethylene bisphenol A ether = 30/70 (molar ratio). The isocyanate component, the polyol component, and the catalyst are mixed and stirred under heating at 120 ° C., immediately poured into a 200 mm × 300 mm tray, put into an atmospheric furnace, kept at 120 ° C. for 1 hour, and then heated at 130 ° C. The reaction was completed by holding for 5 hours to obtain a polyurethane resin (B). In addition, the compounding ratio (NCO / OH ratio) of the isocyanate component and the polyol component was NCO / OH = 0.870 (mol ratio).
[0128]
The molecular weight of the obtained polyurethane resin (B) was 1.65 × 10 4 , Number average molecular weight (Mn) 0.72 × 10 4 , Mw / Mn 2.3, Tg was 89 ° C, and Tm was 134 ° C.
[0129]
Figure 2004163516
Was kneaded using a twin-screw kneader, cooled, and then pulverized with a hammer mill and a jet mill. The average particle size after classification was 7.5 μm. To 100 parts by weight of the particles, 1.0 part by weight of hydrophobic silica (particle diameter: 20 nm) was added, and mixed and stirred by a Henschel mixer to obtain a blue toner.
[0130]
The molecular weight of the obtained toner was 2.41 × 10 4 weight average molecular weight (Mw). 4 , Number average molecular weight (Mn) 0.92 × 10 4 , Mw / Mn 2.6, Tg was 75 ° C, and Tm was 125 ° C.
[0131]
This toner had a non-offset region of 110 to 180 ° C. and a fixing strength good region of 120 to 180 ° C. Further, the grindability was ○, and the storage stability was good.
[0132]
(Example 4)
Using the polyurethane resin (A) produced in Example 1 and high molecular weight polycaprolactone (Placcel H1P manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd .: molecular weight 10,000, melting point 60 ° C.), in the same manner as in Example 1, However, 1.0 part by weight of purified carnauba wax was added in addition to the pigment and the charge control agent of Example 1, and the mixture was kneaded using a biaxial kneader to obtain a blue toner.
[0133]
The molecular weight of the obtained toner was 2.67 × 10 6 weight average molecular weight (Mw). 4 , Number average molecular weight (Mn) 0.98 × 10 4 , Mw / Mn 2.7, Tg was 59 ° C, and Tm was 119 ° C.
[0134]
This toner had a non-offset range of 120 to 200 ° C. and a good fixing strength range of 140 to 200 ° C. Further, the grindability was ○, and the storage stability was good.
[0135]
(Example 5)
(Synthesis of crystalline polyurethane resin)
Hexamethylene diisocyanate is an isocyanate component, and 1,6-hexamethylene glycol is a polyol component. The isocyanate component and the polyol component are mixed and dissolved at a temperature of 120 ° C., immediately poured into a 200 mm × 300 mm tray, and the air It was charged in a furnace and kept at 120 ° C. for 1 hour, and then kept at 130 ° C. for 5 hours to complete the reaction, thereby obtaining a polyurethane resin (X). The mixing ratio (NCO / OH ratio) of the isocyanate component and the polyol component was NCO / OH = 0.740 (mol ratio).
[0136]
The obtained polyurethane resin (X) has a number average molecular weight of 0.87 × 10 3 , The flow softening point was 67 ° C., and the chart obtained by DSC thermal analysis had a clear endothermic peak near 73 ° C., indicating that it was clearly a crystalline substance.
[0137]
Figure 2004163516
Was kneaded using a twin-screw kneader, cooled, and then pulverized with a hammer mill and a jet mill. The average particle size after classification was 7.5 μm. To 100 parts by weight of the particles, 1.0 part by weight of hydrophobic silica (particle diameter: 20 nm) was added and mixed and stirred with a Henschel mixer to obtain a red toner.
[0138]
The molecular weight of the obtained toner was 1.82 × 10 2 (weight average molecular weight (Mw)). 4 , Number average molecular weight (Mn) 0.70 × 10 4 , Mw / Mn 2.6, Tg was 61 ° C, and Tm was 115 ° C.
[0139]
This toner had a non-offset range of 120 to 190 ° C. and a good fixing strength range of 130 to 190 ° C. Further, the grindability was ○, and the storage stability was good.
[0140]
【The invention's effect】
INDUSTRIAL APPLICABILITY The toner of the present invention is excellent in offset resistance, low-temperature fixability, pulverizability and storage stability in a manufacturing stage, and excellent in fixing strength to a recording medium such as paper.

Claims (11)

イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーと、該ポリマーと相溶性を有する結晶性ポリマーとの混合樹脂からなり、トナーとされた段階での数平均分子量(Mn)が1,500〜20,000、フロー軟化点(Tm)が80〜150℃であることを特徴とするトナー。A polymer obtained by polymerization of a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and having a urethane bond or a urea bond in the main chain; Characterized by having a number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 20,000 and a flow softening point (Tm) of 80 to 150 ° C. at the stage of being formed into a toner. Toner. トナーにおける重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が、1.5〜10であることを特徴とする請求項1記載のトナー。The toner according to claim 1, wherein the weight average molecular weight (Mw) / number average molecular weight (Mn) of the toner is 1.5 to 10. イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーが、その主鎖にウレタン結合あるいはウレア結合と共に芳香族、脂環式、分枝状脂肪族炭化水素鎖から選ばれた炭化水素鎖を有するポリマーであり、また、結晶性ポリマーが、その主鎖にウレタン結合あるいはウレア結合と共に直鎖脂肪族炭化水素鎖を有する線状ポリマーであることを特徴とする請求項1、または請求項2記載のトナー。A polymer obtained by polymerization of a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and a polymer having a urethane bond or a urea bond in the main chain has a urethane in the main chain. A polymer having a hydrocarbon chain selected from aromatic, alicyclic and branched aliphatic hydrocarbon chains together with a bond or a urea bond, and a crystalline polymer having a urethane bond or a urea bond in its main chain. 3. The toner according to claim 1, wherein the toner is a linear polymer having a linear aliphatic hydrocarbon chain. イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物とを重合させ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーのポリスチレンを基準としたゲルパーミエーション(GPC)測定での数平均分子量(Mn)が、1,500〜20,000、フロー軟化点(Tm)が80℃〜150℃であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1つ記載のトナー。Gel permeation based on polystyrene of a polymer having a urethane bond or a urea bond in the main chain by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group. The number average molecular weight (Mn) by (GPC) measurement is 1,500 to 20,000, and the flow softening point (Tm) is 80C to 150C, The method according to any one of claims 1 to 3, wherein The toner according to one of the above. 結晶性ポリマーが、ポリスチレンを基準としたときの数平均分子量(Mn)が1,500〜100,000、フロー軟化点(Tm)が30〜150℃であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1つ記載のトナー。The crystalline polymer has a number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 100,000 and a flow softening point (Tm) of 30 to 150 ° C based on polystyrene. Item 4. The toner according to any one of Items 3 to 7. 結晶性ポリマーのフロー軟化点が、イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物とを重合させ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーのフロー軟化点より低いものであることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1つ記載のトナー。Polymer having a flow softening point of a crystalline polymer obtained by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and having a urethane bond or a urea bond in the main chain. The toner according to any one of claims 1 to 3, wherein the toner has a flow softening point lower than that of the toner. 結晶性ポリマーの数平均分子量が、イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーの数平均分子量より大きいものであることを特徴とする請求項6記載のトナー。The number average molecular weight of the crystalline polymer is obtained by polymerization of a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and a urethane bond or a urea bond is formed in the main chain. 7. The toner according to claim 6, wherein the polymer has a number average molecular weight larger than that of the polymer. 結晶性ポリマーが、ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1つ記載のトナー。The toner according to any one of claims 1 to 3, wherein the crystalline polymer is a polyester resin. イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物が、下記式(1)
Figure 2004163516
(式中、Rはエチレン基またはプロピレン基であり、同一でも相違していてもよく、x、yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜12である。)
で示される化合物と、イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する共にカルボキシル基およびスルホン酸基のうち少なくとも1種の酸基またはその塩を含有する化合物との混合物であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1つ記載のトナー。
A compound containing two or more active hydrogens that react with an isocyanate group is represented by the following formula (1)
Figure 2004163516
(In the formula, R is an ethylene group or a propylene group, which may be the same or different, x and y are each an integer of 1 or more, and the average value of x + y is 2 to 12.)
And a compound containing two or more active hydrogens that react with an isocyanate group and a compound containing at least one acid group among a carboxyl group and a sulfonic acid group or a salt thereof. The toner according to claim 1, wherein
混合樹脂における配合割合が、イソシアネート基を2個以上含有する化合物と前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマー100重量部に対して結晶性ポリマーを0.5重量部〜20重量部の割合であることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか1つ記載のトナー。The compounding ratio in the mixed resin is obtained by polymerizing a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group, and having a urethane bond or a urea bond in the main chain. 4. The toner according to claim 1, wherein the amount of the crystalline polymer is from 0.5 to 20 parts by weight based on 100 parts by weight. イソシアネート基を2個以上含有する化合物と、前記イソシアネート基と反応する活性水素を2個以上含有する化合物との重合により得られ、ウレタン結合あるいはウレア結合を主鎖に有するポリマーと、該ポリマーと相溶性を有する結晶性ポリマーとを混合した後、着色剤を添加して溶融混練、粉砕し、数平均分子量(Mn)が1,500〜20,000、フロー軟化点(Tm)が80〜150℃とすることを特徴とするトナーの製造方法。A polymer obtained by polymerization of a compound containing two or more isocyanate groups and a compound containing two or more active hydrogens that react with the isocyanate group and having a urethane bond or a urea bond in the main chain; After mixing with a crystalline polymer having solubility, a colorant is added, and the mixture is melt-kneaded and pulverized to have a number average molecular weight (Mn) of 1,500 to 20,000 and a flow softening point (Tm) of 80 to 150 ° C. A method for producing a toner, characterized in that:
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