JP2004162878A - バルブのシート構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】閉弁状態においてバルブ内の水分が凍結した場合にも、バルブを確実に開閉できるようにする。
【解決手段】シート部20と、シート部20の上方に配置されシート部20に対して当接離反可能な弁体15と、シート部20の外側に連通する流体入口通路17とを備えたバルブのシート構造において、シート部20は流体入口通路17の下端17aよりも上方に設置されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、バルブのシート構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料ガス(例えば水素)と酸化剤ガス(例えば酸素あるいは空気)を反応ガスとして発電する燃料電池では、発電に供された後に燃料電池から排出される燃料ガス、すなわちアノードオフガスには未反応の燃料ガスが含まれている。これをそのまま放出したのでは燃費が悪化してしまうので、燃費向上のため、このアノードオフガスをエゼクタやポンプ等の昇圧手段を用いて積極的に循環させ、新鮮な燃料ガスと混合して再度燃料電池に供給する燃料電池システムが考案されている。以下、このように燃料を循環再利用する燃料電池システムを循環式燃料電池システムと称す。
【0003】
ところで、固体高分子電解質膜型の燃料電池の場合には、固体高分子電解質膜が乾燥してしまうと、イオン伝導率が低下し、発電出力が低下するため、良好な発電性能を保つために固体高分子電解質膜を所定の湿度に保つ必要がある。そこで、固体高分子電解質膜型の燃料電池では、燃料ガスを加湿してアノードに供給している。この場合、燃料電池から排出されるアノードオフガスも水分を含んでいる。
このように燃料電池のアノードに水分を供給しているのであるが、アノード側に水が溜まると燃料ガスの供給が阻害され、発電が不安定になる場合がある。
また、カソードに供給された空気中の窒素は微量ながら固体高分子電解質膜をアノード側に透過して燃料ガスに混入するので、燃料ガスのリサイクル利用により窒素の濃度が上昇すると発電が不安定になる場合がある。
【0004】
このように燃料電池の発電が不安定になった場合には、燃料ガス循環流路から流体排出を行い、アノードに溜まった水や、燃料ガスに混入した窒素を排出して、発電状態を回復する。そのために、燃料ガス循環流路には排出弁が設けられている。
しかしながら、前述した固体高分子電解質膜型の燃料電池を備えた循環式燃料電池システムにおいては、氷点下の環境に燃料電池システムを停止させたときに排出弁の弁体とシート部の間に付着した水分が凍結して固着状態になると、排出弁を開けられなくなり、流体排出を行うことができなくなる。
したがって、排出弁には、低温時にも凍結による固着が起こりにくい構造が必要とされる。
【0005】
なお、バルブを備えた凍結防止装置として、水が凍結する際の体積膨張を利用してバルブの弁体をシート部から離反させて開弁し、凍結による固着を回避する構造のものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−28732号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記凍結防止装置のバルブは、凍結前に閉弁していたものを凍結時に開弁させることで固着を回避するものであり、前記排出弁をこのような構造にして凍結時の固着防止を図ろうとすると、凍結時に排出弁が開弁することとなって燃料が流出してしまう。したがって、前記排出弁にこのようなバルブ構造を採用することはできない。
なお、前記排出弁に限らず、凍結の虞がある場所で使用されるバルブには、例え凍結しても固着しにくい構造が必要とされる。
そこで、この発明は、簡単な構造ながら、凍結による固着を防止することができるバルブのシート構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、シート部(例えば、後述する実施の形態におけるシート部20,30)と、前記シート部の上方に配置され前記シート部に対して当接離反可能な弁体(例えば、後述する実施の形態における弁体15)と、前記シート部の外側に連通する流体通路(例えば、後述する実施の形態における流体入口通路17)とを備えたバルブ(例えば、後述する実施の形態における排出弁1)のシート構造において、前記シート部は前記流体通路の下端(例えば、後述する実施の形態における下端17a)よりも上方に設置されていることを特徴とする。
このように構成することにより、前記流体通路に水が溜まっても、この水が前記シート部に付着するのを防止することができ、氷点下の環境にバルブを閉弁状態で保持しても、凍結によるバルブの固着を防止することができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記シート部の周囲に前記流体通路の下端よりも低い水溜用の溝(例えば、後述する実施の形態における水溜溝36)が設けられていることを特徴とする。
このように構成することにより、水の溜まる場所を前記シート部から離間した前記溝に特定することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記弁体の下端には、前記シート部よりも外側に位置しシート部の上端よりも下方に延びる水切り突起(例えば、後述する実施の形態における水切り突起38)が環状に設けられていることを特徴とする。
このように構成することにより、前記弁体に付着した水滴を前記シート部に回り込まないようにすることができ、また、弁体から落下した水滴が前記シート部に付着しないようにすることができる。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記水切り突起は前記水溜用の溝の上方に配置されていることを特徴とする。
このように構成することにより、前記弁体の水切り突起から落下する水滴を前記水溜用で受けることができる。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明において、前記シート部の上部が上端に進むにしたがって断面縮小することを特徴とする。
このように構成することにより、閉弁状態で前記弁体と前記シート部が水の凍結により固着した場合にも、固着面積を小さくすることができる。
【0013】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、前記シート部と該シート部に当接する前記弁体の当接部のいずれか一方が撥水性を有する材料(例えば、後述する実施の形態におけるフッ素系樹脂)で構成され、他方が弾性材(例えば、後述する実施の形態におけるゴム)で構成されていることを特徴とする。
このように構成することにより、撥水性の材料で構成された部材には水滴が付着しにくいので凍結によるバルブの固着をしにくくすることができ、弾性材で構成された部材との組み合わせによりシート性を確保することができる。
【0014】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の発明において、燃料電池システムにおける燃料循環経路内の流体排出に用いるバルブに設けられていることを特徴とする。
このように構成することにより、前記バルブを閉じた状態で外気温度が氷点下となり、前記バルブの内部に付着した水滴が凍結した場合があっても、凍結によるバルブの固着を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係るバルブのシート構造の実施の形態を図1から図3の図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態におけるバルブのシート構造は、燃料電池システムの燃料ガス循環流路(燃料循環経路)に設置される流体排出用の排出弁に設けられた態様であり、この排出弁は燃料電池システムの停止時には閉弁状態に保持されるものである。
【0016】
〔第1の実施の形態〕
初めに、この発明の第1の実施の形態を図1の図面を参照して説明する。
図1はこの発明のシート構造を備えた排出弁1の断面図である。
排出弁1は、燃料ガス循環流路(図示せず)に接続される入口ノズル11aを備えた第1バルブ本体11と、出口ノズル12aを備えた第2バルブ本体12と、第2バルブ本体12の上部に固定された蓋体13と、第1バルブ本体11と第2バルブ本体12によって挟持され固定されたシート部材14と、シート部材14の上方に配置されてシート部材14に当接離反する弁体15と、第2バルブ本体12に固定され弁体15を上下動させる電磁アクチュエータ16、を主要な構成とする。
【0017】
この排出弁1の取付状態においては、電磁アクチュエータ16はそのプランジャ16aが上下方向に移動可能に設置されており、入口ノズル11aと出口ノズル12aはプランジャ16aと直交するように水平に配置されている。
入口ノズル11aには流体入口通路17がその軸心を略水平にして設けられており、出口ノズル12aには流体出口通路18がその軸心を水平にして設けられている。
【0018】
シート部材14はステンレスなどで形成されており、その表面には撥水性に優れたフッ素系樹脂がコーティングされている。シート部材14は、中央に連通孔19を備え、連通孔19の上端周囲を包囲するようにシート部20が形成されている。さらに、シート部20の上端は断面略半円形をなしており、これにより、シート部20は上端に進むにしたがって断面縮小している。
シート部材14において、シート部20に連なる外周面は下方に広がるテーパ面21とされており、このテーパ面21の下端に水平面22が連なっている。水平面22は流体入口通路17の下端17aと面一にされている。したがって、流体入口通路17はシート部20の外側に連通しており、シート部20は流体入口通路17の下端17aよりも上方に設置されている
シート部材14において、シート部20に連なる内周面はほぼ垂直に下降する垂直面23とされており、この垂直面23の下端に下方に広がるテーパ面24が連なっている。
【0019】
電磁アクチュエータ16のプランジャ16aはシート部材14の連通孔19の中央を貫通し、連通孔19を貫通したプランジャ16aの先端に弁体15が固定されている。弁体15はステンレスなどで形成されており、弁体15の下面には環状の凹部が形成され、この凹部にゴム(弾性材)からなるシートリング(当接部)25が焼き付け固定されていて、閉弁時にはシートリング25がシート部20に当接するようにされている。なお、シートリング25には、ゴムを素材として架橋処理またはフッ素系樹脂コーティング処理をしたものを用いてもよい。
【0020】
この排出弁1は入口ノズル11aを燃料ガス循環流路に接続した状態で使用され、通常は閉じていて、燃料ガス循環流路から燃料オフガスを排出すべきときに電磁アクチュエータ16によって開き動作せしめられる。電磁アクチュエータ16によって弁体15を上方に移動させると、シートリング25がシート部20から離反して排出弁1が開き、燃料ガス循環流路を流れる燃料オフガスが流体入口通路17から流入し、連通孔19を通って、流体出口通路18へと流出する。また、燃料電池システムを停止している間は排出弁1を閉弁状態に維持する。
【0021】
ところで、燃料電池システムの運転中に排出した燃料オフガスには水分が含まれているので、燃料電池システムの運転中、排出弁1の内部に水滴が付着する場合がある。また、燃料電池システムの運転中に排出弁1の内部に水滴が付着していなくても、燃料電池システムの停止中に温度低下して燃料オフガス中に含まれていた水分が排出弁1の内部で凝結し、水滴となり付着する場合もある。
【0022】
しかしながら、この排出弁1においては、例え排出弁1の内部に水滴が付着しても、シート部材14の表面には撥水性に優れたフッ素系樹脂がコーティングされているので、水滴はシート部材14に付着しにくい。特に、シート部20の先端は断面略半円形をなしているので、水滴が滑落し易く、さらにシート部20に連なる外面および内面がテーパ面21、垂直面23となっているので、水滴はこれらテーパ面21および垂直面23も滑落し易い。したがって、シート部20およびその近傍に水滴が付着しにくい。
また、シート部20が流体入口通路17の下端17aよりも上方に設けられているので、流体入口通路17に水が溜まっても、この水がシート部20に付着することはない。
【0023】
したがって、排出弁1を閉じた状態で燃料電池システムを停止したときに、停止中に外気温度が氷点下となり、排出弁1の内部に付着した水滴が凍結した場合があっても、シート部20には水滴が殆ど付着していないので、凍結により弁体15がシート部20に固着するのを防止することができる。
また、万一、シート部20に水滴が付着することがあったとしても、シート部20は上端に進むにしたがって断面縮小しているので固着面積を小さくすることができ、シート部20に付着した水滴が凍結しても凍結による張り付き荷重を低減することができる。これにより、凍結時にも排出弁1を容易に開閉することが可能になる。
したがって、凍結しても排出弁1を確実に開閉することが可能になり、燃料電池システムの低温始動時に燃料オフガスを排出する必要がある場合に、燃料オフガスの排出を確実に実行することができる。
なお、シート部20に当接する弁体15のシートリング25がゴムで構成されているので、閉弁時にシート部20のシート性を十分に確保することができる。
【0024】
シート部20の先端は、シート性の確保と固着面積の低減の観点から、ゴム製のシートリング25の耐久性を損なわない範囲で、極力小さい曲率半径の断面形状とするのが好ましい。また、シート部20の内径も、固着面積の低減の観点から、必要流量を確保できる範囲で最小寸法にするのが好ましい。
また、テーパ面21の傾斜角度は水滴が滑落し易いように極力垂直に近くするのが好ましい。
【0025】
また、流体入口通路17に水が溜まらないように、流体入口通路17の下端17aには段差を設けないのが好ましく、また、入口ノズル11aの入口端側に向かって下り勾配の傾斜を付けるのが好ましい。あるいは、流体入口通路17の下端17aが水平である場合には、排出弁1の取付姿勢を流体入口通路17の入口端側を若干下がるようにすることで、水が溜まりにくくしてもよい。
【0026】
〔第2の実施の形態〕
次に、この発明に係るバルブのシート構造の第2の実施の形態を図2の図面を参照して説明する。
図2は、第2の実施の形態における排出弁1の要部断面図である。前述した第1の実施の形態の排出弁1と同一態様部分には同一符号を付して説明を省略し、第1の実施の形態のものと相違する点について以下に説明する。
第1バルブ本体11にはシート取付座31が設けられており、このシート取付座31にシート部30が固定されている。シート部30はフッ素系樹脂からなり、上端に断面半円形をなす突曲部32が形成され、突曲部32に連なる内面がテーパ面33とされ、さらにこのテーパ面33に連なる内面が垂直面34とされている。この垂直面34は、シート取付座31の内周面である垂直面35に面一に連なっている。そして、シート部30の内側およびシート取付座31の内側が連通孔19にされている。
【0027】
また、第1バルブ本体11のシート取付座31には、断面半円形の水溜用の溝(以下、水溜溝という)36がシート部30を包囲するように環状に設けられている。そして、この水溜溝36の内側上端がシート部30の突曲部32の外側下端に連なっており、水溜溝36の外側上端が流体入口通路17の下端17aに連なっている。この第2実施の形態においても、シート部30の上端は流体入口通路17の下端17aよりも上方に設置されている。
【0028】
弁体15には第1の実施の形態と同様にゴム製のシートリング25が焼き付け固定されている。
弁体15の外周部はシート部30よりも外側に張り出しており、弁体15の外周面は下方に進むにしたがって径方向内側に傾斜するテーパ面37にされている。また、シートリング25よりも外側に位置する弁体15の下面外周部には下方に尖った水切り突起38が全周に亘って設けられており、水切り突起38の外周面はテーパ面37と連続して一体となっている。この水切り突起38は水溜溝36の真上に位置している。
【0029】
この第2の実施の形態の排出弁1においても、シート部30が撥水性に優れたフッ素系樹脂で形成されているので水滴が付着しにくく、シート部30の突曲部32が断面半円形に形成されているので水滴が滑落し易く、シート部30のテーパ面33も水滴が滑落し易い。したがって、シート部30およびその近傍に水滴が付着しにくい。
また、シート部30の突曲部32が流体入口通路17の下端17aよりも上方に設けられているので、流体入口通路17に水が溜まっても、この水がシート部30の上端に付着することはない。
【0030】
また、弁体15に水滴が付着した場合にも、その水滴は弁体15の外周のテーパ面37を伝わって流れ落ち、さらに水切り突起38から水溜溝36に落下して水溜溝36に溜まる。したがって、閉弁している間に弁体15に付着した水滴がシート部30に回り込まないようにすることができ、また、弁体15から落下する水の留まる場所を水溜溝36に特定することができる。そして、水溜溝36はシート部30の突曲部32よりも下方に位置しているので、水溜溝36に溜まった水が突曲部32に付着することはない。
【0031】
したがって、第2の実施の形態における排出弁1においても、凍結により弁体15がシート部30に固着するのを防止することができる。また、万一、シート部30に水滴が付着することがあったとしても、シート部30の突曲部32は上端に進むにしたがって断面縮小しているので固着面積を小さくすることができ、シート部30に付着した水滴が凍結しても凍結による張り付き荷重を低減することができる。よって、この排出弁1の場合も、凍結しても排出弁1を確実に開閉することができる。
【0032】
なお、第2の実施の形態排出弁1では、シートリング25をゴムで形成し、シート部30をフッ素系樹脂で形成したが、この組み合わせを逆にして、シートリング25をフッ素系樹脂で形成し、シート部30をゴムで形成することも可能である。図3は、このように材料の組み合わせを逆にした場合の変形例を示す図である。
【0033】
この図3に示す変形例のバルブのシート構造が図2に示す第2の実施の形態のものと相違する点は以下の通りである。
図3に示す排出弁1の場合には、弁体15の全体がフッ素系樹脂で形成されており、シートリング25がない。また、シート部30はゴムで形成されている。
このように構成された排出弁1においては、弁体15が撥水性を有しているので弁体15に水滴を付着しにくくなり、また、付着してもその水滴を落下し易くすることができる。
一方、シート部30はゴム製であるが、上端の突曲部32が断面半円形であることから、水滴が付着しても落下し易く、また、固着面積を小さくすることができる。したがって、この変形例においても、凍結しても排出弁1を確実に開閉することができる。
【0034】
〔他の実施の形態〕
なお、この発明は前述した実施の形態に限られるものではない。
例えば、このバルブのシート構造を採用可能なバルブは燃料電池システムの排出弁に限るものではなく、他の用途のバルブにも適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、氷点下の環境にバルブを閉弁状態で保持しても凍結によるバルブの固着を防止することができるので、氷点下の環境でも確実にバルブを開閉することができるという優れた効果が奏される。
請求項2に係る発明によれば、水の溜まる場所をシート部から離間した水溜用の溝に特定することができるので、水がシート部に付着するのを確実に防止することができるという効果がある。
【0036】
請求項3に係る発明によれば、弁体に付着した水滴をシート部に回り込まないようにすることができ、また、弁体から落下した水滴がシート部に付着しないようにすることができるので、氷点下の環境にバルブを閉弁状態で保持しても凍結によるバルブの固着を防止することができ、氷点下の環境でも確実にバルブを開閉することができるという効果がある。
請求項4に係る発明によれば、弁体の水切り突起から落下する水滴を水溜用の溝で受けることができる。
【0037】
請求項5に係る発明によれば、閉弁状態で弁体とシート部が水の凍結により固着した場合にも、固着面積を小さくすることができるので、万が一に凍結した場合であっても、凍結による張り付き荷重を低減することができ、凍結時の開弁が容易になるという効果がある。
請求項6に係る発明によれば、撥水性の材料で構成された部材には水滴が付着しにくいので凍結によるバルブの固着をしにくくすることができ、弾性材で構成された部材との組み合わせによりシート性を確保することができるという効果がある。
【0038】
請求項7に係る発明によれば、燃料循環経路内の流体排出用のバルブを閉じた状態で外気温度が氷点下となり、前記バルブの内部に付着した水滴が凍結した場合があっても、凍結によるバルブの固着を防止することができるので、燃料循環経路内の流体排出を実行する必要があるときに確実にバルブを開いて流体排出を実行することができるという効果がある。特に、燃料電池システムの低温始動時に前記バルブを開き流体排出を行う必要が生じた時にも確実にバルブを開くことができるので、低温始動性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシート構造を備えたバルブの第1の実施の形態における断面図である。
【図2】この発明に係るシート構造を備えたバルブの第2の実施の形態における要部断面図である。
【図3】前記第2の実施の形態におけるバルブの変形例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 排出弁(バルブ)
15 弁体
20,30 シート部
17 流体入口通路(流体通路)
17a 下端
36 水溜溝(水溜用の溝)
38 水切り突起
25 シートリング(弁体の当接部)

Claims (7)

  1. シート部と、前記シート部の上方に配置され前記シート部に対して当接離反可能な弁体と、前記シート部の外側に連通する流体通路とを備えたバルブのシート構造において、
    前記シート部は前記流体通路の下端よりも上方に設置されていることを特徴とするバルブのシート構造。
  2. 前記シート部の周囲に前記流体通路の下端よりも低い水溜用の溝が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバルブのシート構造。
  3. 前記弁体の下端には、前記シート部よりも外側に位置しシート部の上端よりも下方に延びる水切り突起が環状に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバルブのシート構造。
  4. 前記水切り突起は前記水溜用の溝の上方に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のバルブのシート構造。
  5. 前記シート部の上部が上端に進むにしたがって断面縮小することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のバルブのシート構造。
  6. 前記シート部と該シート部に当接する前記弁体の当接部のいずれか一方が撥水性を有する材料で構成され、他方が弾性材で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のバルブのシート構造。
  7. 燃料電池システムにおける燃料循環経路内の流体排出に用いるバルブに設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のバルブのシート構造。
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