JP2004160256A - 膝のためのプロテーゼ移植片 - Google Patents

Abstract

【課題】 膝のためのプロテーゼ移植片を提供する。
【解決手段】 平坦上面を有する脛骨基板、上下面を有する脛骨関節面部材、該関節面部材の上方面から上方へ延在する背骨、上下部をもつ基部を有する補強部材、およびボルトを含み、関節面部材の下方面は該基板の上面と係合し、該関節面部材の背骨はポスト孔を含み、ポスト孔は該関節面部材の下方面へ開放し、補強部材の基部はその上部から上方へ延在するポストを有し、ポストは該関節面部材のポスト孔内へ嵌合し、該関節面部材はその上方面から下方面まで貫通する孔を有し、かつ補強部材の基部はその上面から下面まで貫通する孔を含み、かつ該基板はその上面内に孔を含み、かつ補強部材のポストが該関節面部材のポスト孔へ設置されかつ該関節面部材が該基板上に設置されたときに、ボルトは上記三要素内の孔へ設置でき、脛骨基板に対して補強部材を堅く付勢できる。
【選択図】 図９

Description

本発明は膝関節の脛近位面を置換するためのプロテーゼ装置に関する。更に、具体的には、本発明はモジュール型脛骨プロテーゼの複数の構成要素を相互に取り付けるための手段に関する。

基板および分離関節面部材を有するモジュール型脛骨プロテーゼは関節面部材を基板へ取付けるために信頼できる手段を必要とする。理想的には、取付手段は簡単な組立体であって基板と関節面部材との間の摺動および分離を防止するものである。上記取付手段は固定を確実にする一方で基板または関節面部材を不必要に弱化させる性質を有しないものであることが重要である。しかし、傾動する大きな荷重を脊椎から関節面部材へ伝達することのできる制約された膝設計において上記課題を達成することは特に困難である。

本発明の課題は上記必要性を満足させるための基板および関節面部材を有するモジュール型脛骨プロテーゼを提供することにある。

本発明による膝のためのプロテーゼ移植片は、概ね平坦な上面を有する脛骨基板、上方面および下方面を有する脛骨関節面部材、上記脛骨関節面部材の上方面から上方へ延在する背骨、上下部をもつ基部を有する補強部材、およびボルトを含み、上記脛骨関節面部材の下方面は上記脛骨基板の上面と係合し、上記脛骨関節面部材の背骨はポスト孔を含み、上記ポスト孔は上記脛骨関節面部材の下方面へ開放し、上記補強部材の基部はその上部から上方へ延在するポストを有し、上記ポストは上記脛骨関節面部材のポスト孔内へ嵌合し、上記脛骨関節面部材はその上方面から下方面まで貫通する孔を有し、上記補強部材の基部はその上面から下面まで貫通する孔を含み、上記脛骨基板はその上面内に孔を含み、かつ上記補強部材のポストが上記脛骨関節面部材のポスト孔へ設置されかつ上記脛骨関節面部材が上記脛骨基板上に設置されたときに、上記ボルトは上記脛骨関節面部材、上記補強部材および上記脛骨基板内のそれぞれの上記孔へ設置でき、上記ボルトが締付けられたときに上記脛骨基板に対して上記補強部材を緊密に付勢するために上記ボルトは上記関節面部材内の孔を通過することを特徴とする。

本発明による他の形態の膝のためのプロテーゼ移植片は、概ね平坦な上面を有する脛骨基板、上方面および上記脛骨基板の上面と係合する下方面を有する脛骨関節面部材、上記脛骨関節面部材の上方面から上方へ延在しかつポスト孔を有する背骨、上下部をもつ基部を有する補強部材、および上記脛骨基板の上面から上方へ延在する鳩尾形部を含み、上記脛骨関節面部材の背骨のポスト孔は上記脛骨関節面部材の下方面へ開放し、上記補強部材の基部はその上部から上方へ延在するポストを有し、上記ポストは上記脛骨関節面部材の背骨のポスト孔内へ嵌合し、上記補強部材の基部は間隙孔を含み、かつ上記間隙孔は上記補強部材のポストが上記脛骨関節面部材の背骨のポスト孔へ設置されかつ上記関節面部材が上記脛骨基板上に設置されたときに上記鳩尾形部と係合することなく上記鳩尾形部の一部上に嵌合していることを特徴とする。

本発明において、上記基板はその周辺のまわりで上方へ延在しかつ２セグメント鳩尾形部と融合するレールを有する。この連続的レールは上記基板の周辺に沿った切欠きを排除することにより上記基板を強化する。この形態は連続的レールの形成を可能にしかつ後方で鳩尾形部の係合を維持する２セグメント鳩尾形部の構成により達成される。上記２セグメント鳩尾形部は、また、前方鳩尾形セグメントの寸法を最小にして関節面部材内に必要な鳩尾形溝を縮小し、それにより強力な関節面部材を形成する。上記鳩尾形セグメントは上記関節面部材の下側において２セグメント、合成角、鳩尾形溝と係合する合成角を含み、上記脛骨基板の先端面および後レールに対して上記関節面部材を嵌め込む。この嵌め込み作用が脛骨部材間の摺動および分離を防止する。

好ましい態様において、上記鳩尾形機構は関節面部材に設けられた舌部と基板内に設けられた溝との共働により上記脛骨部材の分離を更に防止する。

上記２セグメント鳩尾形部は同一設計の基板上に補強背骨を有する関節面部材の選択的使用を可能にする。剛性補強ポストが上記背骨に沿って上方へ延在して上記背骨を強化すると共に上記関節面部材と上記基板を分離させるおそれのある上記背骨上へ加わる力に抵抗する。上記補強ポストは上記関節面部材へ収容される基部を有する。この基部はこの剛性基部と上記基板上の後方鳩尾形セグメントとの係合を回避する孔を含む。しかし、上記関節面部材の前方鳩尾形セグメントと上記基板とは相互に係合する。上記基部は、また、上記関節面部材を通過する孔と同軸の貫通孔、および上記構成部材を確実に結合するためのボルトを収容するための孔を上記基板内に有する。

より詳細には、本発明の人間の膝のための移植片は、概ね平坦な上面、上記上面から上方へ延在しかつ収斂側部を有する第１鳩尾形セグメント、および上記上面から上方へ延在しかつ収斂側部を有する第２鳩尾形セグメントを有し、上記第２セグメントの上記収斂側部は上記第１セグメントの収斂側部に対して上記第１セグメントの収斂側部が上記第２セグメントの収斂側部と同一線上にならないようにオフセットしている、脛骨基板から成ることを特徴とする。

上記脛骨基板は上記上面上に延在しかつ上記上面のまわりの実質的全路に延在するレールを更に含むのが好ましく、上記レールの一部は舌部を受ける溝を形成するためのアンダーカットを有するのがよい。

上記移植片は、大腿骨移植片と関節接合するための上方面、上記脛骨基板と係合でき、上記レール内に嵌合する形状の外エッジを有しかつ上記第１および第２鳩尾形セグメントを受ける形状の鳩尾形溝を含む下方面、および上記外エッジの一部内に形成されかつ上記舌部受け溝内に嵌合する形状の舌部を有する脛骨関節面部材を更に含む。

上記脛骨関節面部材は、更に、上記下方面へ開放しているポスト孔を含む上記上方面から上方へ延在する背骨、および上下部をもつ基部を有する補強部材を含み、上記基部はその上部から上方へ延在するポストを有し、上記ポストは上記ポスト孔内へ嵌合する構成であり、かつその鳩尾角と係合することなく上記第１鳩尾形セグメント上へ適合する間隙孔が上記下部内に形成されている。

更に、本発明は、概ね平坦な上面を有する脛骨基板、上方面および下方面を有する脛骨関節面部材、上記下方面へ開放しているポスト孔を含む上記上方面から上方へ延在する背骨、および上下部を有しかつその上部から上方へ延在するポストを有する基部を含む補強部材から成り、上記ポストは上記ポスト孔内へ嵌合する構成であることを特徴とする膝のためのプロテーゼ移植片を提供する。

上記プロテーゼ移植片は更にねじを含み、かつ上記関節面部材はそこを通って上記上方面から上記下方面へ延在する孔を有し、かつ上記補強部材はそこを通って上記上方面から上記下方面へ延在する孔を含み、かつ上記基板はその上面内に孔を含み、かつ上記ポストが上記ポスト孔へ設置されかつ上記関節面部材が上記基板上に設置されたときに、上記ねじは上記孔から上記３構成部材内に設置され、上記ねじは上記孔から上記関節面部材を通過し、締め付けられたときに上記基板に対して上記補強部材を締結に付勢するために上記補強部材上に固定される構成であるのが望ましい。

上記プロテーゼ移植片は、上記基板の上面から上方へ延在する鳩尾形部を更に含み、かつ上記補強部材の上記基板は、上記ポストが上記ポスト孔へ設置されかつ上記関節面部材が上記基板上に設置されたときに上記鳩尾形セグメントと係合することなく上記鳩尾形部の一部上へ適応する構成の間隙孔を含むのがよい。

以下に、添付図面を参照して本発明の好適例を説明する。

図１および２において、脛骨基板１は上面２と上面２の周辺のまわりで上方へ延在するレール３を有する。同様に基板１から上方へ延在する上面２は第１セグメント４および第２セグメント５から成る２セグメント鳩尾形部である。レール３は基板１を弱化させる基板の後領域内の切欠きを排除するために第２セグメント５と融合する。第１セグメント４は引込み角を形成する収斂側を有する。第１セグメントは鳩尾軸を有し、この軸に対して収斂側が収斂して引込み角を形成する。この引込み角は１から１７９度まで変化させることができるが約３２度が好ましい。第２セグメント５も第１セグメントと同様に、鳩尾軸に対して収斂して引込み角を形成する収斂側を有する。ただし、第２セグメント５の収斂側は第１セグメント４の収斂側に対してオフセットしているので第１セグメントの収斂側と同一線上でない。第１および第２の鳩尾形セグメントはショルダ６で結合して連続した２セグメント鳩尾形部を形成する。第２セグメント５の引込み角は第１セグメント４の引込み角と同一であるのが好ましい。上記２セグメントの鳩尾形部は連続レールを形成すると共に第２セグメント５のオフセットによって鳩尾形部の係合を後方で維持する。上記２セグメントの鳩尾形部は同時に第１の前方の鳩尾形セグメント４の寸法を最小にして関節部材内に必須の鳩尾形溝を小さくする。この結果、冷却物質流に対する抵抗力が改善された強力な関節面部材が形成される。上記２セグメント鳩尾形部は鳩尾角７を有し、この鳩尾角は１から８９度の範囲で変化させることができるが約４５度が好ましい。好ましい態様において、鳩尾角７は第１セグメント４および第２セグメント５の両者において同一角度である。好ましい態様において、後溝８はレール３の後方部の拡大部９内のアンダーカットとして形成される。基板１は関節面部材に対して強力かつ剛性の支持体とするために金属で形成されるのが好ましい。

図３から５は脛骨基板１の上面２へ取り付ける関節面部材１０を示す。この関節面部材は大腿骨要素と関節接合するための上方面１１および基板１の上面２と融合係合するための下方面１２を有する。関節面部材１０の周辺のまわりの段付エッジ１３は圧縮荷重が加わるとレール３と係合して関節面部材の外方移動に抵抗するように構成されている。上記２セグメント鳩尾形部に対応する２セグメント鳩尾形孔１４が下方面１２内に形成されている。好ましい態様は後溝８と係合するように構成された後方舌部１５を有する。関節面部材１０は大腿骨部材との関節接合を補助するために自然の平滑さを有しかつ後述の鳩尾境界面を形成するために弾性変形可能なポリエチレン等のポリマーから形成されるのが好ましい。

使用時に、関節面部材１０は、図６に示されたように、その下方面１２をレール３の上面と接触させ、２セグメント鳩尾形孔１４を鳩尾形セグメント４および５に整列させることにより位置決めされる。下後方力によって関節面部材１０は付勢されて基板１と係合する。上記２セグメント鳩尾形孔は第１セグメント４および第２セグメント５と係合し、舌部１５は後溝８と係合する。上記鳩尾形部が上記鳩尾形孔と係合するときに、該鳩尾形孔は屈撓して変形し、その反力により上記関節面部材を上記レールの前部１８へ向けて前進移動させ、続いて基板１の上面２へ向けて下方移動させる。この反力は上記引込み角および鳩尾角７に起因して発生する。この反力は鳩尾形セグメント４および５の両者の全体へ有利に分配される。関節面部材１０の前エッジ１９がレール３を通過するときに、関節面部材１０は移動して基板１に着座する。使用者が下後方力を抜くときに関節面部材１０の弾性変形による反力が上記関節面部材の下方面１２および上エッジ１９をそれぞれ、図７に示されたように、基板の上面２およびレール３の前部１８へしっかりと押圧する。

図８から１２に示された他の態様において、背骨を有する関節面部材２０は大腿骨部材の運動を抑制するための背骨２１を有する。この背骨付部材は補強部材２２により強化されかつ更に固定される。補強部材２２は充分な強度と剛性を付与するために金属で形成されるのが好ましい。この背骨付部材は凹部２３、ポスト孔２４、およびボルト孔２５を有する。補強部材２２は上部２７および下部２８を有する基部２６から成る。ポスト２９は基部２６の上部２７から延在する。ボルト孔３１は基部２６を貫通する。補強部材２２は背骨付関節面部材２０へ嵌め込まれ、ポスト２９はポスト孔２４へそして基部２６は凹部２３内に延在する。基部２６内のボルト孔３１は背骨付関節面部材２０内のボルト孔２５と一直線になる。

使用に際して、補強部材２２は背骨付関節面部材２０内に設置され、かつ背骨付関節面部材２０は前述の態様について説明したように、脛骨基板１上に設置される。しかし、剛性基部２６の間隙孔３０は上記鳩尾の第１セグメント４上に適合するがそれとは係合しない。第２セグメント５は鳩尾形孔１４と係合しかつ舌部１５は後溝８と係合する。背骨付関節面部材２０が基板１上に着座するときに、ボルト孔２５と３１は基板１内のボルト孔３２と一直線になる。ボルト３３は、図１２に示されたようにボルト孔２５、３１および３２へ挿入されてナット、または好ましくはねじ付ステム延長部材３４と係合する。ボルト３３は背骨付関節面部材２０内のボルト孔２５を完全に通過して補強部材２２の基部２６と当接する。ボルト３３が締めつけられるときに、補強部材２２の基部２６は上記基板の上面２へ締結に付勢される。ポスト２９とポスト孔２４の壁との閉鎖係合によって背骨２１を変位させる力がポスト２９へ伝達され、かつ従って基板１へ伝達される。第２鳩尾形セグメント５と鳩尾形孔１４との係合、および舌部１５と後溝８との係合に関連して補強部材２２は背骨付関節面部材２０を基板１へ確実に固定する。これは背骨付関節面部材２０を基板１との係合から解放するために、背骨付関節面部材を傾斜または摺動して変位しなければならないが、これが補強部材２２およびボルト３３により防止されることによる。

上記は本発明の好適態様を示すものであり、この態様に関して特許請求の範囲に記載の発明の精神および範囲において設計上および構造上の変更が可能であることは当業者に理解されるであろう。

本発明による脛骨基板の上面図である。 図１のＡ−Ａ線に沿った脛骨基板の断面図である。 関節面部材の側面図である。 図３の部材の上面図である。 図４の部材の底面図である。 脛骨基板上に設置された関節面部材の断面図であり、関節面部材はＡ−Ａ断面線およびＢ−Ｂ断面線に沿って断面されている。 完全に組立られた関節面部材を示す図６と同様の断面図である。 関節面部材の他の態様の底面図である。 図８のＣ−Ｃ線に沿った関節面部材の断面図であってボルトを示す。 補強部材の底面図である。 図１０の関節面部材の側面図である。 ステム延長部材の側面図である。

符号の説明

１…脛骨基板
２…上面
３…レール
４…第１セグメント
５…第２セグメント
６…ショルダ
７…鳩尾角
８…後溝
９…拡大部材
１０…関節面部材
１１…上方面
１２…下方面
１３…エッジ
１４…孔
１５…舌部
２１…背骨
２２…補強部材
３３…ボルト
３４…ステム延長部材

Claims (2)

1. 概ね平坦な上面を有する脛骨基板、
   上方面および下方面を有する脛骨関節面部材、
   上記脛骨関節面部材の上方面から上方へ延在する背骨、
   上下部をもつ基部を有する補強部材、および
   ボルトを含み、
   上記脛骨関節面部材の下方面は上記脛骨基板の上面と係合し、
   上記脛骨関節面部材の背骨はポスト孔を含み、上記ポスト孔は上記脛骨関節面部材の下方面へ開放し、
   上記補強部材の基部はその上部から上方へ延在するポストを有し、上記ポストは上記脛骨関節面部材のポスト孔内へ嵌合し、
   上記脛骨関節面部材はその上方面から下方面まで貫通する孔を有し、
   上記補強部材の基部はその上面から下面まで貫通する孔を含み、
   上記脛骨基板はその上面内に孔を含み、かつ上記補強部材のポストが上記脛骨関節面部材のポスト孔へ設置されかつ上記脛骨関節面部材が上記脛骨基板上に設置されたときに、上記ボルトは上記脛骨関節面部材、上記補強部材および上記脛骨基板内のそれぞれの上記孔へ設置でき、上記ボルトが締付けられたときに上記脛骨基板に対して上記補強部材を緊密に付勢するために上記ボルトは上記関節面部材内の孔を通過する、ことを特徴とする膝のためのプロテーゼ移植片。
2. 概ね平坦な上面を有する脛骨基板、
   上方面および上記脛骨基板の上面と係合する下方面を有する脛骨関節面部材、
   上記脛骨関節面部材の上方面から上方へ延在しかつポスト孔を有する背骨、
   上下部をもつ基部を有する補強部材、および
   上記脛骨基板の上面から上方へ延在する鳩尾形部を含み、
   上記脛骨関節面部材の背骨のポスト孔は上記脛骨関節面部材の下方面へ開放し、
   上記補強部材の基部はその上部から上方へ延在するポストを有し、上記ポストは上記脛骨関節面部材の背骨のポスト孔内へ嵌合し、
   上記補強部材の基部は間隙孔を含み、上記間隙孔は上記補強部材のポストが上記脛骨関節面部材の背骨のポスト孔へ設置されかつ上記関節面部材が上記脛骨基板上に設置されたときに上記鳩尾形部と係合することなく上記鳩尾形部の一部上に嵌合している、ことを特徴とする膝のためのプロテーゼ移植片。

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