JP2004159639A - 柑橘類果実を剥皮するための方法および装置 - Google Patents

柑橘類果実を剥皮するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】柑橘類果実を剥皮するための、特に皮をむかれた袋を作るための方法および装置を提供する。
【解決手段】柑橘類果実を前処理する方法で、a)果肉部分、アルベド部分、果皮部分、および縦軸を有する柑橘類果実を準備する段階と、b)果肉部分を貫通することなくアルベド部分に進入できるように、果皮部分に切り目を入れる段階と、c)果実を真空下で液体の中に沈めて、アルベド部分から空気を抜く段階と、d)液体の中に沈められた果実に圧力をかけて、浸出された果実を作り、果皮部分とアルベド部分が果実部分から解放される段階と、e)果実部分から果皮部分とアルベド部分を除去して、剥皮された果実を作る段階と、f)消費と貯蔵のために果実部分を前処理する段階とを含み、段階(c)または段階(d)、またはその両方において液体がペクチナーゼを含むことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、柑橘類果実を剥皮するため、特に皮をむかれた袋(skinned segment)を作るための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に柑橘類果実の垂直断面図を示すが、柑橘類果実10は、海綿状の層、果皮内側の軟組織またはアルベド12によって囲まれた袋11に区分された果実部分を有し、アルベド自体は薄いワックス状の外層、果皮または表皮13によって囲まれている。袋は袋膜によって覆われている。柑橘類果実は一般的に、果柄端部15と花端部16とを通過する縦軸14を有する多少とも回転楕円状を呈している。アルベドはほとんどペクチン、セルロース、およびヘミセルロースからなり、多くの気嚢を有する。平均的なグレープフルーツはこれらの気嚢の中に200mlまでの空気を含むことがある。
【0003】
柑橘類果実の果実部分からの果皮およびアルベドの除去を助けるために酵素を使用することは、当技術分野ではよく知られている。酵素は、ペクチンとセルロースを少なくとも部分的に消化するために使用され、これによって果皮を解放する。
【0004】
したがって、従来技術文献から、酵素を使用して柑橘類果実から袋を作ることが知られている。果実をまず、果心が20℃〜40℃、表面が40℃〜60℃になるように加熱する。これは10〜60分を要する。果皮に切り目を入れて、アルベドをわずかに貫通し、果実を水銀柱25〜30インチ(64〜76cm)(85〜102kPa)の真空下で、20℃〜50℃の温度においてペクチナーゼの中に沈め、アルベド内の気嚢から空気を除去する。それから、真空を解除するとペクチナーゼは気嚢の中に入る。空気を十分に除去するためには、この工程を繰り返す必要がある。それから、酵素かアルベドの中のペクチンとセルロースの一部を溶解して果皮を解放するために、果実をオーブンの中で15分〜2時間、30℃〜60℃の温度で培養する。それから果実を果心から「掴み、すくい取り、切断ナイフ(hand, scoop, section knives)」によって機械的に剥皮して袋に分けることができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】
米国特許第4284651号公報
【0005】
別の従来技術文献は、もっと低い温度を使用して高い圧力で真空を使用せずアルベドの中に酵素をしみ込ませて空気を抜く、酵素の別の使用を開示している。こうして、果実の果心と表面は40℃以下に維持され、果皮はくさび、環、らせんに切り目を入れられるか、またはすり潰されるか、引っ掻かれる。果実を室温で酵素に沈め、20〜40p.s.i(180〜276kPa)の60〜10回の15秒圧力パルスを5秒間のパルス間中断を伴ってかける。果実を30℃以下で1〜2時間培養する。この方法は、真空注入法よりもアルベドの剥皮を容易にし、粘着も少なくして、より多くの袋が除去されると言われている。パルス圧は果皮を曲げて、アルベドを通じて酵素溶液を作用させる傾向があると考えられる。この方法は、酵素がほぼ室温に維持されるので、酵素を9〜10バッチ分再使用することができるという先の方法に勝る利点を有する。先の方法では、酵素の効果性はより高い温度によって1回使用した後に破壊された(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献2】
米国特許第5000967号公報
【0006】
袋を作るのではなく、柑橘類果実全体を剥皮する方法が、2つの従来技術文献から知られている。
【0007】
上記2つの従来技術文献の一方は、果実の果皮をまず貫通して酵素がアルベドに到達できるようにし、次いで果実を、茎を通る縦軸14の上で回転するように方向付け、こうして果実に向かって駆られるナイフによって果皮を通じて単一の赤道切断を行うことができる方法を開示している。それから真空法または圧力法のいずれかを使用して、果実の外表面の下に流体を注入させ、20℃以下で10〜16分間培養する。それから、開示では自動化もできると推測しているが、果実を手作業で剥皮し、果実にブラシをかけてセルロースの繊維を除去した後、冷却し梱包する(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献3】
米国特許第5196222号公報
【0008】
上記2つの従来技術文献の他方に開示された方法では、果実をまず10℃以下に、好ましくは5℃〜8℃に冷却して、酵素が次の注入において果実部分に影響しないようにする。35℃において、水銀柱25〜30インチ(64〜76cm)(85〜102kPa)の真空を用いて、または20〜40p.s.i(180〜276kPa)の圧力パルスを用いて、15秒パルスと5秒間のパルス間ギャップによって、酵素を果実に注入する。それから果実を、収穫季節内の時に応じて20〜90分間培養する必要があり、この時間では、果心を暖めるため、したがって酵素を広範囲に果実部分に作用させるためには時間的に不十分であると言われている(例えば、特許文献4参照)。
【特許文献4】
米国特許第5200217号公報
【0009】
したがって酵素の使用は通常は、果実の温度の上昇と長い培養時間を必要とする。高い温度は果実中のビタミンCとフラボノイドを破壊する傾向があり、酵素は、部分的にアルベドを溶解して果実を解放するために長い培養時間を必要とする。果実部分に対する酵素の破壊作用を和らげるために特別の注意を払わなければならない。さらにまた、手作業による剥皮、および必要であれば果実の扇形区分が通常工程の一部として必要になる。
【0010】
さらに別の従来技術文献は、柑橘類果実の非酵素剥皮法を開示している。この方法では、果実を洗浄して25℃〜45℃で30分間保持し、縦切断で切り目を入れてから、3分間3kPaの真空下および続く3分間で徐々に解放するか、または圧縮空気を用いて203kPaの圧力の下で10回の15秒パルスを果実に加えて水を注入する。注入に続いて、酵素を浸出された果実におけるように、水を浸出された果実の培養では利点がないことが明らかにされている。それから果実を手作業で剥皮する。剥皮の時間は酵素注入よりも水注入を使用するグレープフルーツの方が実際には長いが、オレンジおよびタンジェロのために酵素を使用して剥皮する時間に匹敵することが明らかにされている。さらに、酵素注入によるよりも、水注入による貯蔵中が果汁の漏れおよび軟化が少ないことが明らかにされており、これは酵素法においては果実部分の中に酵素が貫入することによる可能性がある。しかしながら、水浸出された果実の剥皮は、特に圧力法ではあるアルベドの不完全な水和作用によって妨げられた。この開示によれば、袋は、酵素を使用して実験したように貯蔵によってスライム状にはならなかった。この方法のより低い温度を使用する乾燥アルベドという問題が明らかにされたが、これは特に低圧注入法によるもので、実質的な空気の空間またはわずかに乾燥した果皮があった(例えば、特許文献5参照)。
【特許文献5】
米国特許第5560951号公報
【0011】
さらにまた別の従来技術文献でも柑橘類果実を剥皮する方法と装置が提供され、この場合、柑橘類果実をまず真空下で液体に沈め、アルベド部分から空気を抜き、それから圧力をかけて果実部分からアルベド内の果皮部分を解放する。特に、400kPa〜20000kPaの範囲にある圧力を使用することが好ましい。これは果実部分からのアルベドと果皮の概して良好な除去をもたらすことができるが、結果的に得られる皮をむかれた袋には、処理の後にまだ付いているある量のアルベドが残っている(例えば、特許文献6参照)。
【特許文献6】
国際公開第01/50891号パンフレット
【0012】
当技術分野において周知の酵素法が長い処理時間を必要とし、結果的に貯蔵期間が悪くなることは明らかである。水による圧力または温度注入法は、乾燥アルベドの区画があるので、結果的に手作業剥皮によるいくつかの問題が生じている。従来の方法による圧力法は圧力パルス化を必要とする。
【考案の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明の目的は、上述の困難性を少なくとも部分的に軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者は、上記特許文献6に記載の方法を、真空段階中と加圧段階またはそのいずれかにおいて液体に少量の酵素を加えることによって改善できることを発見した。結果として得られる果実部分を剥皮し、洗浄して、すぐれた清潔な果実袋にすることができる。
【0015】
したがって第1態様では、本発明は、柑橘類果実を前処理する方法であって、
a)果肉部分、アルベド部分、果皮部分、および縦軸を有する柑橘類果実を準備する段階と、
b)果肉部分を貫通することなくアルベド部分に進入できるように、果皮部分に切り目を入れる段階と、
c)果実を真空下で液体の中に沈めて、アルベド部分から空気を抜く段階と、
d)液体の中に沈められた果実に圧力をかけて、浸出された果実を作り、果皮部分とアルベド部分が果実部分から解放される段階と、
e)果実部分から果皮部分とアルベド部分を除去して、剥皮された果実を作る段階と、
f)消費と貯蔵のために果実部分を前処理する段階と
を含み、段階(c)または段階(d)、またはその両方において液体が酵素を含む方法を提供する。
【0016】
使用される酵素はペクチナーゼであることが適当である。段階(c)及び/又は段階(d)において使用される液体がペクチナーゼの水性溶液であることは適当である。また、ペクチナーゼの水性溶液が0.5〜2重量%のペクチナーゼ、さらに好ましくは1〜1.5重量%のペクチナーゼを含むことが適切である。
【0017】
柑橘類果実を提供する段階(a)が果実の洗浄を含むことは好都合である。
【0018】
洗浄段階が、果皮部分を水と洗剤で湿らせる段階と、果皮部分をブラシがけする段階と、果皮部分を水でゆすぐ段階とを含むことは有利である。その上に、果実を例えば塩素またはオゾンを使用して通常の方式で滅菌することもできる。
【0019】
通常は、果実を準備する段階(a)は、果実を寸法によって等級分けする段階を含む。
【0020】
通常は、果実部分を貫通してアルベド部分にアクセスする段階(b)は、果皮部分を通じてアルベド部分まで切り込み、切り口のある果実を作ることを含み、こうして次の、切り口のある果実の果実部分からの果皮部分とアルベド部分との除去を容易にする。
【0021】
果皮部分を切り込む段階が果皮部分を緯度方向に切断することを含むのは有利である。好ましくは少なくとも2回、さらに好ましくは少なくとも3回の切断動作を行って、少なくとも2つ、さらに好ましくは少なくとも3つの緯度方向切断の交差設定をもたらす。これを達成するための方法と装置を次に説明する。
【0022】
段階(a)および(b)をそれぞれ連続操作装置で実施する。
【0023】
都合よくは、は、真空下で果実を流体の中に沈める段階(c)は、大気圧より低い40〜100kPa、さらに好ましくは大気圧より低い51〜100kPaの真空で水中に果実を沈めることを含む。
【0024】
好ましくは、果実を真空下で10秒間〜2分間、さらに好ましくは30秒間〜1.5分間の範囲にある時間だけ沈める。
【0025】
果実を2段階で真空下に沈めることもできる。第1段階では、果実を真空下で水中に大気圧より低い40〜70kPa、さらに好ましくは40〜60kPaの範囲にある真空下で水中に沈める。この段階を10〜60秒間、さらに好ましくは20〜40秒間続けることが適切である。第1段階の後に、果実を、好ましくは大気圧以下の70〜100kPaの範囲にあるさらに低い圧力の下で真空下において流体中に維持する。第2段階では、果実を30秒間〜2分間、好ましくは40秒間〜1分間真空下で維持することもできる。
【0026】
好ましくは、段階(c)はさらに、20〜60秒間、さらに好ましくは25〜35秒間の範囲にある時限にわたって真空を解放する段階を含む。真空がゆっくり解放される場合が良い分離をもたらすことがわかっている。
【0027】
適当に、段階(c)中に、果実は室温または15〜25℃の範囲にある温度に維持される。
【0028】
段階(c)と段階(d)との間に、果実を室温および10〜30分間、さらに好ましくは15〜20分間の範囲にある時限だけ水中に維持する、さらなる培養段階を設けることもできる。
【0029】
都合よくは、は、流体の中に沈められた果実を圧力にかける段階(d)は、果実を400〜20000kPaの範囲にある、さらに好ましくは約4000kPaの圧力にかけることを含む。
【0030】
果実を圧力にかける段階(d)は、室温において、または15〜25℃の範囲にある温度において実施される。
【0031】
真空段階中、オプションである培養段階中、および加圧段階(d)中に、果実の重量が適当に33%増加することがわかっている。果実の容積は適当に7〜12%増加する。理論に束縛されるつもりはないが、この原因は気嚢中の空気が水によって代えられ、圧力の作用の下で気嚢が膨張したことであると考えられる。
【0032】
段階(c)、オプションの培養段階、および加圧段階(d)は、バッチ式で実施される。これらはすべて同じ槽で実施するか、または次々に個別の槽で実施することもできる。
【0033】
本発明による段階(c)を実施するための装置は、好ましくは、排気圧力槽、排気圧力槽を急速に部分的に排出させるために排気圧力槽に連結可能な真空リザーバ、真空ポンプが連結可能で、これによって排気可能な真空リザーバ、圧力をかけた液体で排気圧力槽を満たすために排気圧力槽に連結可能な圧力ポンプ、および排気圧力槽内の液体が大気圧に戻ることを可能にする圧力解放手段を含む。
【0034】
果実部分から果皮部分とアルベド部分とを離す方法と装置をさらに以下に説明する。
【0035】
都合よくは、は、消費と貯蔵のために果実部分を前処理する段階(f)は、果実部分を袋に区分することを含む。
【0036】
果実部分を袋に区分するための適当な方法と装置を以下に説明する。
【0037】
都合よくは、は、消費と貯蔵のために果実部分を前処理する段階(f)は、袋を酸で処理するさらなる段階を含む。
【0038】
袋を酸で処理する段階は、あらゆる残存する酵素を効果的に不活性化するので、果実のさらなる劣化は生じないことが判明した。袋を酸で処理する段階を、袋から外側膜を除去するために含めることができる。
【0039】
有利なことに、袋から酸によって外側膜を除去するさらなる段階は、希クエン酢酸および/または希塩酸によって外側膜を除去することを含む。
【0040】
好ましくは、希クエン酸および/または希塩酸によって外側膜を除去する段階は、1グラムのクエン酸、100〜200mlの水、5mlの希塩酸という比率の溶液を含む浴に1〜3分間袋を通すことを含み、この溶液は0.88〜0.91の範囲にあるpHを有する。温度は適切に30〜60℃である。
【0041】
都合よくは、は、酸によって膜を除去する段階は、袋から酸を排出して、アルカリ性溶液の中に袋を沈めることによってあらゆる酸を中和するさらなる段階を含む。
【0042】
都合よくは、は、アルカリ性溶液の中に袋を沈める段階は、アルカリ性溶液の中において残存するあらゆる袋膜を溶解する段階を含む。
【0043】
都合よくは、は、アルカリ浴において使用され、上記の方法によって使用されるアルカリ性溶液は、1グラムの苛性ソーダの結晶と100mlの水という比率で水中において苛性ソーダの結晶を溶解することによって得られる。
【0044】
好ましくは、アルカリ性溶液の中に袋を沈める段階は、30℃〜60℃の範囲にある温度において1〜3分間希苛性ソーダに袋を沈めることを含む。
【0045】
好ましくは、消費と貯蔵のために果実部分を前処理する段階(f)は、冷水の中で袋を攪拌してゆすぐことを含む。
【0046】
有利なことに、消費と貯蔵のために果実部分を前処理する段階(f)は、袋を冷水の中で冷却して、袋を乾燥させ、袋を被覆することを含む。
【0047】
都合よくは、は、袋を冷水の中で冷却する段階は、0℃〜2℃の範囲にある温度で水中において袋を冷却させることを含む。
【0048】
好ましくは、袋を被覆する段階は、アスコルビン酸0.5%及び/又は柑橘類の油0.5%で袋を被覆することを含む。
【0049】
果実の果皮とアルベドに切断を形成するための方法と装置は、実質的に上記特許文献6に記載されているようにすることができる。しかしながら、この方法によって形成された単一セットの緯度スリッットは、アルベドのすべての部分に酵素を貫通させるには十分でないことが判明した。本発明者は、各々が果実を回転させるための手段を有する複数の切削手段であって、果実を回転させるための手段は可動式で、果実を次の切削手段に移動させることができる、前記複数の切削手段を連続して配置することによって貫通を改善した。
【0050】
この配置は、それ自体進歩性のある権利であると確信する。したがって第2態様では、本発明は、柑橘類果実のアルベド部分の中に切り込むための、複数の切削手段を連続して含むカッタであって、各切削手段は、
対向方向に移動することができる第1および第2可動表面であって、これらの間で柑橘類果実を支持し回転させるための第1および第2可動表面と、
柑橘類果実の果皮を通ってアルベド部分に複数の緯度スリットを切り込むための第1および第2可動表面に対して偏っているカッタ・ナイフの配列と、カッタ・ナイフが果実部分を皮むきすることを防ぐための深さ制御手段と
を含み、第2可動表面は第1可動表面から転位して離れることができるので、第1可動表面の上に支えられた柑橘類果実は解放されて連続する次の切削手段へ渡されるか、またはカッタから離されることができる、
カッタを提供する。
【0051】
第1および第2可動表面は各々、回転式ローラまたは連続的可動ベルトを含む。特に好ましい実施形態では、第1可動表面は、その水平表面の上に柑橘類果実を支えるための可動ベルトを含み、第2可動表面は、ベルトの水平表面の上に位置する回転式ローラを含む。複数の切削手段各々について第1可動表面が、各切削手段を通じて延びている同じ連続可動ベルトによって提供され、各切削手段はベルト上のローラの形式で第2可動表面を含む。こうして、第2可動表面が転位しベルトから離れて柑橘類果実を解放すると、これはベルトによって簡単で容易な方法によって続く次の切削手段へ運ばれる。
【0052】
第1可動表面および第2可動表面を回転させるための駆動手段を備えることができる。第2可動表面を動かして第1可動表面から離すために、どのような適当な手段も備えることができる。例えば、これをアームの上またはピストンの上に取り付けることができる。複数の切削手段の第2可動表面を個別に可動式にすることもでき、または共通の変位装置によって一度に全部が移動するようにすることもできる。
【0053】
それぞれの切削手段の間に、第1および第2可動表面によって柑橘類果実が回転される軸とは異なる軸の周りに柑橘類果実を回転させるための手段を備えることができる。こうして柑橘類果実をそれぞれの切削手段の間で位置変えして、複数の切削手段によって形成された緯度スリットの組が互いにある角度で交差することを確証する。
【0054】
都合よくは、カッタ・ナイフはそれぞれL形のブレード・ホルダを含み、ブレード・ホルダは第1アームと第1アームより短い第2アームとを有し、第1アームは突き出たブレードを収容し、ブレード・ホルダは、第1アームと第2アームとの間の接点に隣接するピボット点の周りに旋回可能であり、カッタはさらに、ピボット点を通過するピボット手段と、第2アームに作用して第1アームをコンベヤと回転子手段とに向かって偏向させる偏向手段と、停止手段であって、ブレード・ホルダが、第2アームが停止手段に当たって第1アームの下向き回転を制限する静止位置と第1アームが停止手段に当たって第1アームの上向き回転を制限する上部位置との間でピボット点の周りに回転可能になる、前記停止手段とを含む。
【0055】
有利なことに、深さ制御手段は、果皮の外側表面に係合してブレードが果皮部分を通ってアルベド部分の中に所定の距離だけ貫通するために、ブレード・ホルダとブレードとの間にショルダを含む。
【0056】
少なくともナイフを、また好ましくは可動表面も散水して、潤滑材として作用し、切削作業中に残る付着物を除去するために、水ジェットを備えることもできる。
【0057】
第2可動表面の表面を、その柑橘類果実との摩擦係合を改善するように外形構成することもできる。例えばこれにうねを付けるか、または模様を付けることもできる。好ましくは、柑橘類果実の表面との係合のために1〜5mm範囲の長さ、好ましくは約2mmの複数の小さい突出部またはピンを備える。
【0058】
果実部分から果皮部分とアルベド部分を除去する段階(e)は、浸出された果実を所定の量だけ圧縮して果実部分から果皮部分とアルベド部分を解放して、加圧果実を作ることを含むことが好ましい。浸出された果実を圧縮する段階はWO01/50891に記載されているようにすることができ、この場合、浸出された果実は、ブラシ・ローラと浸出された果実の直径より1cm〜3cm短い距離だけブラシ・ローラから離れたコンツアード・バーとの間を通過させられ、次にオプションのブラシがけ段階が続く。
【0059】
しかしながら、果実部分から果皮とアルベドを除去することは、この方法ではブラシ・ローラのブラシの間に間隙があるために常に完全には達成されないことが判明した。本発明者は、果実の側部から果皮を剥ぎ取る弾発性材料から形成された孔に果実を通過させることによって、果皮のさらに効果的な除去が達成できることを実現した。この装置は、独自に発明的であると信じられる。
【0060】
したがって本発明の第3態様では、柑橘類果実の果実部分から果皮部分とアルベド部分を剥皮するための皮むき機であって、構造を通過する開口を有する弾発性材料の構造を含む少なくとも1つの皮むき手段と、果実を駆動して開口を通すための手段とを有する皮むき機が提供される。
【0061】
好ましくは、さまざまな方向に剥皮作用をもたらすために、複数の皮むき手段が連続して存在する。果実が各皮むき手段に異なる方向付けで確実に送られるように、各皮むき手段の間に果実を回転させるために手段を備えることもできる。果実を回転させるための手段は、ある皮むき手段から次の皮むき手段へ延びるシュートを単に含むだけでよく、このシュートに沿って柑橘類果実は転がることができる。連続して置かれている連続する皮むき手段の開口の寸法は、剥皮効果を増加するために次第に小さくすることができる。
【0062】
好ましくは、皮むき機を通される果実は、等級分けされてから処置されるので、皮むき機へ移される果実の平均寸法は所定の値であり、皮むき手段における開口の寸法は所定の平均寸法よりも1〜4cmの範囲にある値だけ、好ましくは3cmだけ小さい。
【0063】
弾発性手段はシリコーン・ゴムを含むことができる。これをシートとして形成することができる。シートの厚さは1mm〜10mmの範囲、より好ましくは2〜5mm、最も好ましくは約3mmにすることができる。これを中央に環状孔のある円形シートとして形成することができる。シートに孔を開けて皮むき手段の剛性をさらに減らすこともできる。例えば、複数の孔(円形孔が適当)を皮むき手段のシートを通して開けることもできる。
【0064】
皮むき機の表面を潤滑および洗浄するための散水およびエア・ジェットを備えることもできる。
【0065】
開口を通じて果実を動かすための手段は、開口を通じて往復運動するためのピストンを含む。ピストンを電気的に、機械的に、または圧縮空気によって、または液圧式で操作することができる。
【0066】
柑橘類果実から除去された果皮を取り除くための果皮収集手段を備えることができる。例えば、収集手段例えば収集シュートの中に除去された果皮を吹き入れる手段を備えることができる。
オプションとして、果実が置かれてブラシがけされる谷間を間に画定する一対の対向回転するブラシを含むさらに別の果皮除去手段を備えることができる。果実は1〜3分間この谷間に置かれる。
【0067】
果実部分の袋を、上記特許文献6に記載されているようなセグメンタによって互いに解放することができる。セグメンタは、谷間を間に画定する2つの離隔した回転式ドラムと、谷間の中でドラムによって回転させるために皮をむかれた果実を配送するための配送手段を含み、こうしてドラムによる果実の回転によって生じた求心力が、果実を袋に分けることになる。
【0068】
しかしながら、袋を分離するために必要な力と、この装置を使用して袋に損傷を与えやすい力とのバランスを保つことは困難であることが判明した。本発明者は、果実部分の袋を転動と圧縮操作によって互いに解放することができるようにした。
【0069】
これは、独自に発明的であると信じられる。第4態様では、柑橘類果実の果実部分の構成袋を互いに解放するためのセグメンタであって、柑橘類果実を転がせて加圧するための、周期的に変化する圧力を柑橘類果実に加えるように外形構成された加圧手段を含むセグメンタが提供される。
【0070】
果実部分を冷却してからこれをセグメンタに通す場合には、特に良好な分離が得られることが判明した。したがって、セグメンタが柑橘類果実を冷却するための冷却手段をさらに含むことは好ましい。
【0071】
冷却手段は適当に、当技術業界では周知の方法で液体窒素トンネルを含むことができる。好ましくは、柑橘類果実は表面温度が0〜2℃、好ましくは−1〜2℃の範囲になり、柑橘類果実の中心の温度は0〜5℃、好ましくは1.5〜3℃になるように冷却される。果実部分を10分間〜60分間、好ましくは20〜30分間、さらに好ましくは20分間の時限で冷却することができる。
【0072】
本発明の転動加圧装置を、袋を解放するために使用することもでき、袋の最終分離は他の装置または手作業によって達成される。十分な圧力が加えられた場合には、袋は完全に互いに解放される。
【0073】
柑橘類果実の袋の被覆はアスコルビン酸0.5%および/または柑橘類の油0.5%を含むことが好ましい。
【0074】
本発明の特定の実施形態を、添付の図面を参照して例示として以下に説明する。ここに、図1は、柑橘類果実の概略断面図であり、
図2は、本発明の方法における主要段階の流れ図であり、
図3は、図2の方法を詳細に示す流れ図であり、
図4は、柑橘類果実を剥皮するための本発明による装置の概略図であり、
図5は、第1位置にある図4のカッタの概略側面図であり、
図6は、第2位置にある図5のカッタの概略側面図であり、
図7及び図8は、図5のカッタ・セットの拡大詳細図であり、
図9及び図10は、図5の装置の概略断面図であり、
図11は、図5の装置において切り目を入れられた柑橘類果実の概略図であり、
図12は、本発明によって使用するための注入装置の概略図であり、
図13及び図14は、図12の注入装置において使用される果実バスケットのそれぞれの側面図及び端面図であり、
図15及び図16は、動作位置及び積み下ろし位置にある図12の注入装置の概略端面図であり、
図17は、図4の皮むき機のより詳細な概略図であり、
図18は、図17の皮むき機の皮むきダイヤフラムを拡大して示す概略図であり、
図19は、図17の皮むき機における1つの皮むき手段の動作を示す流れ図であり、及び
図20は、図4のセグメンタの概略側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0075】
本発明による方法の概要を図2に示す。図1も参照して、段階S100における果実の準備に続いて、段階S200において果皮13は多数回切り目またはスリットが入れられる。果皮は、袋11を貫通することなくアルベド12まで切り目が入れられる。それから果実は、段階S300において水中に沈められ、真空を受ける。これによって空気の一部がアルベド12内の気嚢から除去されることになる。果実が沈められている水は、ペクチナーゼの希溶液を含む。果実はある時間だけ真空の下に置かれる。それから真空は解放され、段階S400で水が先の気嚢の中に浸出され、これは水圧を4000kPaに昇圧することによって助長される。この圧力で、水は超溶剤として挙動し、ペクチンを溶解して、アルベド、セルロース、およびヘミセルロースを、これらが続いて機械的手段によって除去されることができる程度に軟化させる。ペクチナーゼはペクチンの溶解を助ける。次いで段階S500において果実を剥皮し、段階S600で袋に分け、段階S700で消費と貯蔵のための準備をする。
【0076】
図3を参照して方法をさらに詳しく説明する。
【0077】
準備S100は3つの主要動作に分けることができる。すなわち消毒(S110)、果実を一定の寸法範囲で等級に区分すること(S120)、および方向付け(S130)である。後述することになる装置のさまざまな部分の寸法と設定に合った少なくとも3つの等級(小、中、大)に柑橘類果実を正確に等級付けることが重要であることが判明した。
【0078】
図4〜11を参照して、スリット入れ動作S200をさらに説明する。
【0079】
図12〜16を参照して、排出浸漬段階S300、および加圧段階S400をさらに説明する。図17〜19を参照して、剥皮段階S500をさらに説明する。
【0080】
袋分け段階S600は2つの個別動作を含む。この第1は段階S610における冷却、第2は段階S620における袋分けであり、これらは図20を参照して説明する。
【0081】
柑橘類果実の貯蔵用の準備は3つの段階を含む。第1段階S710は、柑橘類果実を酸浴に沈めることを含む。これは2つの機構を有する。酸浴は袋に接着する残存アルベドをすべて除去することを助ける。酸浴内への浸漬は処理の後に果実の上に残る酵素をすべて不活性化することを助けることも判明した。これは貯蔵中に酵素が活性になることを防ぎ、果実袋に損傷を与えなくなる。
【0082】
段階S710における酸浴での処理の後に、段階S720で柑橘類果実をアルカリ浴の中に沈めて、あらゆる残存する酸を中和させる。最後に段階S730において、柑橘類果実を、図4を参照して説明するようにゆすぎ、冷却し、被覆する。
【0083】
図4は本発明による装置の概略図である。
【0084】
柑橘類果実は、図4の紙面上の上隅部において装置に入り、右下隅部において装置から出る。
【0085】
剥皮すべき果実10を消毒するために、水ジェット111と回転ブラシ112が備えられ、果実の表面を完全に湿らせ、回転ブラシ112の上を果実が移動するとき水と洗剤で果皮の外側表面をブラスがけして、フィールド・オイル、土壌、腐植土、粉塵を除去する。その後に、清水でゆすぐための別の1組の水ジェットが続く。
【0086】
それ自体周知の選別機120を備えて、果実を寸法によって等級分けして、特定の等級分けされた寸法の果実に調節された装置の次の段階によって果実が確実に処理されるようにする。こうして、例えばある寸法の果実を一度に装置の残りの部分を通過させることができ、または装置を通る個別のチャンネルをさまざまな寸法の果実のために備えることもできる。実際には、3つの果実寸法(小、中、大)に等級分けすることで十分なことが判明した。周知の設計のコンベヤ121を備えて、果実を選別機120からカッタまたはスリッタ200へ渡す。カッタ200はさらにあとで詳細に説明するが、概してコンベヤ・ベルトと複数の切削ステーションを含む第1移動表面201を含む。各切削ステーションは第2移動表面202と1組のナイフ203とを含む。各切削ステーションはさまざまな軸の周りに柑橘類果実を切削し、複数の交差する切り目を作る。切り目は果実の果皮部分を貫通し、袋11を貫通することなくアルベド部分12の中に延びる。
【0087】
図5〜10にカッタをより詳細に示す。
【0088】
図5は、本発明によるカッタ装置の概略側面図である。柑橘類果実を左側から給送して、右側に向けて装置に通す。3つのカッタ手段があり、各々は第1可動表面の上に位置するカッタ・セット203を含み、第1可動表面はすべての場合、移動ベルト201の上面によって画定されている。隣接する各カッタ・セット203は、ローラ202の形をなす第2可動表面である。使用中は、柑橘類果実151、152、153は転動ベルト201の頂部に保持される。これはローラ202によって前方へ移動することを防止される。ローラ202は各場合にベルトによって回転されるので、ローラは、柑橘類果実151、152、153がベルトとローラとの組合せ作用によって回転する方向に回転する。カッタ・セット203は、これらが柑橘類果実の周囲表面に接触して、さらに後で説明する方式で果皮を通ってアルベド部分に切り込むように配置される。
【0089】
各ローラ202はアーム204の端部の上に取り付けられている。各アーム204はそれ自体その下端部205で旋回するので、これは上方に回転可能である。アームは、クランク206と連接棒207とから構成されるクランク機構によって回転され、クランクと連接棒は後述するようにシリンダ208によって動作可能に接合されている。また図5ではガイド・レール209も見られ、これはベルト201と並んで延在し、柑橘類果実が滑り落ちることを防止する。また柑橘類果実を送り出すためのシュート210も見られ、これはパドルを含むフィーダ機構211を有し、パドルからは4本のアームが突き出ている。パドルの4分の1回転によって、単一の柑橘類果実が送り出される。図6は図5の装置の側面図であり、ここでシリンダ208はクランク機構206を引き上げるように操作されており、これにより、端部に位置するローラ202を有するアーム204を、ベルト201によって柑橘類果実151、152、153を運ぶことができる高さに上げる。この段階中に、パドル211は4分の1だけ回転され、したがってさらなる柑橘類果実150はベルト201の上に送り出される。柑橘類果実151はローラ202の下を通過することができる。これが起こった後、ローラ202はクランク機構206によって降下するので、新たに送りだされた柑橘類果実はこれに当たって留まることになり、ここでカッタ・セット203に接触する。第1ローラから放出された柑橘類果実151はベルトに沿って第2ローラへ送られ、第2ローラは阻止位置に戻されている。移動中に、果実はぶらさがったブラシ230に接触し、空気圧モータによって垂直軸の周りに回転される。これによって柑橘類果実は垂直軸の周りに回転する。この方法で、柑橘類果実151は次のカッタ・セットに会うと異なる方向に向けられるので、第2カッタ・セットによって形成された切断の組は、第1組の切断とある角度をなす。いったん柑橘類果実が3つのカッタ・セットすべてを通過すると、柑橘類果実はその表面に、互いにある角度で交差する切断の組を有することになり、非常に高いレベルの表面切削が得られる。
【0090】
図7、8はカッタ・セット203の概略図である。これらはまさにWO01/50891に示され記載されているとおりであり、これ以上は説明しない。
【0091】
図9は、図5の装置の線IX−IXに沿って取った概略断面図である。カッタのフレーム212が見える。フレームは垂直部材と水平部材とから構成されている。フレーム212の垂直部材を通じて、ベルト・ローラ214のシャフト213が延びている。駆動手段(図示せず)による回転のための駆動プーリ215が示されている。ベルト201の上に静止する柑橘類果実の果皮を通ってアルベド部分に切り目を切り込む個所で、カッタ・セット203がベルト201の上にぶらさがっている。カッタ・セット203の位置は、垂直支持物216の位置を調節することによって垂直方向に変えることはできる。
【0092】
図10は、図5における線X−Xに沿って取った概略断面図である。ベルト201の上に延在するベルト201とローラ202が示されている。複数のペグ217がローラの表面に形成されており、ローラと柑橘類果実との間の係合を強化する。ローラ202はアーム204の上に支持されている。アーム204はそれ自体、フレーム212の垂直部分を通じて延びてクランク206に連結されたシャフト218に回転可能に取り付けられている。クランク206は連結棒207によって他の2つのローラのクランクに連結されている。さらに、シャフト220によってシリンダ208(図示せず)に連結されたクランク219があり、これによってアームは回転してローラをベルト201の上に上げることができ、この上昇作用は連結棒207によって他の2つのローラのクランク206に伝達される。最後に、シャフト218と同軸に、もう1つの回転可能に取り付けられたシャフト221がある。このシャフト221は、図示されていないプーリ・セットなどの回転手段に連結された手段222によって回転可能である。フレーム212の別の側におけるさらなるベルト・プーリ配置223がローラ202のシャフト224を駆動するので、ローラ202は回転する。最後に、ベルト201の片側に向いてレール209があり、これは柑橘類果実が側方へ落下するのを防止し、かつ果実がベルトで送り出されるときに果実を垂直軸の周りに回転させる。
【0093】
図11は、図5に示す3つの切削ステーションすべてのカッタ・セット203によって切り目を入れられた柑橘類果実の概略図である。非常に多くの交差する切断が形成されていることがわかり、酵素水溶液の柑橘類果実内への高度の貫通を可能にする。
【0094】
図12は、本発明において使用するための注入装置の概略図である。この場合、果実は右上側から送り出されてケージ301に入る。ケージ301は図13に関連してさらに説明する。ケージは、開いた頂部を有する円筒状ドラム、メッシュ側部305、およびメッシュ端部306を含み、水の貫通を可能にする。最後に、ローラ・ホイール308が備えられ、ケージのその縦軸に平行な方向における前後移動を可能にする。図12には、傾斜ドラム構造309の内部の位置に転がったケージ301が示されている。傾斜ドラム構造309は、縦フレーム311と離隔した一対の環状フランジ付き端部310を含む。傾斜ドラム309はさらに図15、16でも示されている。図15では、その正規の位置にあるものが見られる。トラック部材312によってトラックが画定され、これはケージ301のローラ308を受け入れるように構成されているので、ケージは滑動して傾斜ドラム309を出入りすることができる。さらに一対のローラ313が、ケージ・ドラム309のいずれの側にも備えられており、これはケージ301のメッシュ側部と回転可能に係合することができ、ドラムの中でケージの側部を支持する。
【0095】
図12を再度参照すると、フランジ付き端部310は、モータ(図示せず)によって駆動されて傾斜ドラム309を約90°回転させることができるローラ314に係合可能である。図16は、回転された位置にある傾斜ドラム309を示す。ドラムの内部に入ったケージ301が、傾斜ドラム構造309のフレーム311間の空間を通って果実がケージ301から排出される位置にあることがわかる。最後に、後述するように、ケージ301に取り付けられたケーブル316を引っ張るために使用できる牽引モータ315が備えられている。
【0096】
傾斜ドラム309の鏡像である第2傾斜ドラムが、注入ドラム302の別の側に備えられている。第2傾斜ドラム317は第1傾斜ドラム309と設計がまったく同じであるから、詳細には説明しない。しかしながら、図示された第2傾斜ドラム317はその内部にケージを持たないことに留意されたい。ケーブル319が牽引モータ318から引き出されているので、ケーブル319の端部に取り付けられたフックが、後述するように次のケージに係合準備された位置にある。
【0097】
注入機は、食品級のステンレス鋼から作られた縦方向水平に延在する円筒状圧力槽を含む。端部321、322は、ケージ301を圧力槽302の中へ入れるように働く密封可能な圧力ドアを含む。圧力槽の内部にケージ303が点線で示されている。トラック323が注入機302の底部に形成され、これに沿ってケージのケージ・ローラ308は走行することができる。注入機302は、注入機302内の大気圧以上の圧力を測定し表示するために、圧力センサ324を備えている。注入機302における大気圧以下の圧力を測定するための真空センサ325が備えられている。注入機の中では非常に広い範囲の圧力が使用されるので、大気圧以上および以下の圧力を測定するための個別の装置が備えられている。使用される圧力の全範囲にわたって正確に使用することができる単一の圧力測定装置を得ることは一般に困難である。圧力センサ324、325は、注入機302内部の圧力を指示する信号を提供するために、中央処理装置327に接続されている。真空解放弁326がある。真空解放弁326は、中央処理装置327によって制御可能な遠隔操作式弁を含む。注入機302内部の空間を排除するために、中央処理装置327から受信される制御信号によって操作可能な真空ポンプ328が設けられている。注入機302の中へ水を圧力でポンプ送りするための加圧ポンプ329が設けられている。ポンプ329は中央処理装置327からの信号において制御可能である。水は水タンク330によって供給される。水タンク330は、注入機302の中にポンプ送りされるべき水に溶液で酵素を導入するための手段(図示せず)を含むことが好ましい。中央処理装置327からの信号によって制御可能な加圧水戻り弁331が備えられて、水が圧力下で注入機から解放されて重力かポンプのいずれかによってタンク330へ戻されることを可能にする。
【0098】
図12に示す注入機の動作を説明する。
【0099】
まず、図5に示すカッタからのスリットを入れた柑橘類果実が、開いた頂部を通って図の右側でケージ301の中に送られる。これはケージが実質的に満たされるまで続けられる。次いで、圧力槽のドア321、322が開けられ、牽引モータ318からのケーブル319が圧力槽を通じて延長され、フック320がケージ301にかけられる。それからモータ318は、開いたドア322を通ってケージ301を注入機302の中へ引くために使用される。トラック323と傾斜ドラム309のトラックとの間には小さな間隙があることに留意すべきである。しかしながら、この間隙はケージ301の長さよりもはるかに小さいので、ケージは配送中に間隙の中に傾斜することはない。いったんケージ301が注入機の内部の適所に来ると、フック320は外れて、注入機321、322のドアは閉まった密封位置に戻される。次に、注入機302の中に水をポンプ送りするためにポンプ329が使用されるので、水はケージ301の中の果実を実質的に覆うが、注入機302内部の空間を完全には満たさない。ある量の空気が注入機の頂部に残るので、空気をポンプ送りするために構成された真空ポンプ328が作動できる。
【0100】
この期間中、圧力解放弁326は開いた状態に保たれて、水によって押し出された空気を吹き払うことができる。次いで、圧力解放弁326は閉じられる。それから処理装置327は真空ポンプ328を制御して、注入機内の圧力を低下させる。圧力が大気圧から0.5〜0.6バール低い範囲にある圧力に達したことを真空センサ325が示すまで、圧力は下げられる。注入機内の圧力は約30秒間このレベルに維持され、その後に処理装置327は真空ポンプ328を操作して、真空化し、大気圧から0.9〜1.0バール低い範囲にある圧力に落す。注入機の中の果実はこの圧力に約1分間維持される。それから処理装置327は圧力解放弁326を操作して、約30秒の時間をかけて真空をゆっくり解放する。
【0101】
次に圧力解放弁326を開き、ポンプ329を使用してさらに水を注入機302の中にポンプ送りし、実質的に注入機を満たし、圧力解放弁326を通じて残存空気をすべて追い払う。それから圧力解放弁326を再び閉じて、圧力をかけた水を槽の中に、圧力センサ324が45バールの範囲にある圧力を測定するまでポンプ送りする。槽内の果実を約10秒間圧力下の水の中に保持し、その後に中央処理装置327は弁331を操作して、注入機302からの水をタンク330に戻す。解放弁326は開き、空気は注入機302からポンプで出される水に代わることができる。この操作の間、柑橘類果実のアルベド部分における気嚢内の空気は排除され、酵素の希水性溶液と代えられ、この水性溶液はアルベドを軟化および加水分解し始める。この操作中に果実の重量は30%増加する。水がすべて注入機から除去されると、ドア321は開かれ、フック320はケージ301と係合して、これを傾斜ドラム317の中に引く。果実中の残存水はすべてこの操作中に排出される。次にローラ314が操作されて、図16に示す位置に実質的に4分の1回転だけドラムを回すので、浸出された柑橘類果実は開いた頂部を通じてホッパ(図示せず)の中へ流される。
【0102】
このように処理された果実は、図17に関してさらに説明する皮むき機に渡される。図17は本発明による皮むき機の概略側面図である。柑橘類果実は図17の頂部左隅において皮むき機の中に送られ、終わると底部右隅において送り出される。皮むき機500はフレーム501を含み、フレーム501の上には連続して、第1フィード・シュート502、第1剥皮手段503、第2フィード・シュート504、第2剥皮手段505、第3フィード・シュート506、および第3剥皮手段507が取り付けられている。
【0103】
第1および第2フィード・シュート502、504は各々、一列に重なった柑橘類果実を一度に受け入れるように寸法決めされた短いチャンネルを含む。シュートの端部にはフィード・パドル508があり、これは車軸の周りに等間隔で取り付けられた4枚のブレードを含む。車軸には水平にブレードが取り付けられており、ブレードはシュート502、504の底部におけるスロットを通じて延びている。単一の4分の1回転を行うことによって、単一の柑橘類果実はパドル508を通過できるようになる。
【0104】
各剥皮ステーションは、パドル508またはシュート506によって送られた柑橘類果実を受け入れるための位置にある剥皮リング509を含む。剥皮リング509は、図17では斜視図で示され、楕円形を呈する。図18は、剥皮リング509の平面図である。リング509は、厚さ3mmのシート・シリコーン・ゴムで形成された環状リングから構成される。中央開口部510は、柑橘類果実の果実部分の外寸法よりわずかに小さな寸法を有する。装置の中に送られる果実はまずこれらの寸法が狭い範囲に入るように等級分けされているので、果実部分を不必要に圧縮および損傷することなく果実のアルベド部分と果皮部分が果実部分から剥ぎ取られることができる寸法の中央開口を選択することは可能である。連続する剥皮リングの開口509は連続してわずかに小さくなることが好ましい。
【0105】
剥皮リングに可とう性をもたらすために、シート材料を貫通する孔511を規則的な間隔で開けることができる。孔の半径は3mmが適当である。
【0106】
使用中は、開口510の直径は処理される柑橘類果実の寸法範囲にしたがって選択される。異なる直径の柑橘類果実を処理するために、第2皮むき機(図示せず)が図17の皮むき機500と並行に動作することができる。
【0107】
使用中は、いったん柑橘類果実がリング509の中に送られると、柑橘類果実は、空気圧シリンダ513によって操作されるプランジャ512によってリングを通過する。空気圧シリンダは、まず果実をリングに通過させるために操作され、次に第2の柑橘類果実を剥皮リング509に送ることができる位置に引っ込む。果実部分からアルベド部分と果皮部分とを剥ぎ取った結果として、剥皮物は剥皮リング509の上に残ることがある。このような剥皮物を除去するために、剥皮リングの周囲の実質的な部分の周りに複数のエア・ジェットまたは水ジェット514を備えられている。剥皮リング509の一方の側には剥皮物を受け入れるためのシュート515がある。シュート515を収集器(図示せず)につなぐことができる。シュート515に沿って剥皮物を引き寄せるために真空手段を備えることができる。いったん柑橘類果実が押されてリングを通ると、ピストンが引っ込む前に、ジェットがスイッチ・オンされて、すべての剥皮物がシュート515の中に吹き入れられ、これによってリングを掃除する。ジェットの動作中は、ピストンは引っ込んでいる。こうして、ピストンに付くどのような物も除去される。
【0108】
図19にサイクルの詳細を示す。段階S501では、フィーダは4分の1回転して1個の果実を送り出す。段階S502で、果実はピストン512によって剥皮リングを通される。段階S503で、ジェットがスイッチ・オンされて剥皮物を除去する。段階S504で、ピストンは引っ込められる。最後に段階S505で、ジェットはスイッチ・オフされて、サイクルは開始に戻る。
【0109】
最初の2つの剥皮ステーション503、505は実質的に同じものである。最後の剥皮507は、ピストン512が実質的に水平の方向に移動するように配置されている点でわずかに異なる。図17の底部右隅に、剥皮された柑橘類果実のための最終収集シュート516が設けられている。
【0110】
剥皮の後に、果実は袋に分けられる。袋分け動作は第1段階を含み、この段階では、例えば固体二酸化炭素または液体窒素によって動作する冷凍機の中で果実が冷却される。冷却動作の結果として、果実の表面は−2℃の温度にまで冷却され、果実の内部は約2℃に達する。どのような従来形式の冷凍機でも使用することができる。冷却後に、果実は図20に示す袋分け装置602に渡される。果実は頂部右側から袋分け装置の中に送られ、右から左へ装置を通過する。図17のシュートとフィーダ502、508と設計および動作が同じである送りシュートとフィーダ603が備えられている。
【0111】
袋分け装置は連続移動するベルト604を含み、ベルトの上走行面は右から左へ移動する。これは粗面化などによって加工された表面を有し、柑橘類果実605との摩擦掴みを向上させる。ベルト604の上には、コンツアード・バー606がある。バーの下側は、果実を導くためのチャンネルを画定する凹状表面で輪郭付けられている。圧力バーの右端部では、圧力バーとベルト上面との間の空間は、柑橘類果実の寸法よりも大きい。圧力バーは、その左端部ではベルトと圧力バーとの間の距離が送られてくる柑橘類果実の平均寸法よりもはるかに小さくなるように傾斜している。こうして、果実がベルト604で送られてくると、果実は漸進的に圧縮される。圧力バー607の底表面は摩擦性材料によって処理されて、果実605が送られると確実に回転させる。さらに、圧力バー607をピボット609の周りに周期的に振動させるために、ピストン608が備えられている。こうして、柑橘類果実は、これが右から左へ回転して送られるにつれて変化する圧力を受ける。振動の周波数は約1Hzである。さまざまな寸法の果実について、ピボット609の位置を装置610によって上下することもできる。
【0112】
果実をセグメンタ602に通過させると、結果的に果実は漸進的に繰り返したたかれて転がり、袋の部分的または完全な分離を起こさせる。袋の最終的な分離は、必要であれば手作業で行うこともある。
【0113】
図4に戻ると、果実袋は次々に仕上げ作業に移される。仕上げ作業では、果実袋はまず酸浴で処理されて、果実袋に接着している残存アルベド物質をすべて溶解し、果実袋に残る酵素をすべて不活性化する。果実を酸浴から収集して水を切り次の段階に送ることができるようにする給送装置711が備えられている。当技術分野では適当な装置がよく知られており、特に説明はしない。酸浴を通した後、希アルカリ溶液を満たしたアルカリ浴720に果実を入れて、果実袋の表面に現れるあらゆる残存する酸を中和する。
【0114】
酸浴は適当に希クエン酸と希塩酸とを含む。適当な浴は、1グラムのクエン酸結晶E(330)に対して100ml〜200mlの冷水、5mlの希塩酸(E507)の混合物によって得ることができる。溶液のpHは0.88が好ましいが、0.91の高さにすることができる。浴は高温にすることもできる。ヒータを備えて30〜60℃に維持することもできる。
【0115】
アルカリ浴720は苛性ソーダ(1%)を含む。アルカリ溶液は、1mgの苛性ソーダ結晶E(524)、100mlの水の比率で混合して得られる。アルカリ浴を30℃〜60℃の範囲にある高い温度に維持することもできる。水切りコンベヤ721を備えて、アルカリ浴720から果実袋を取り出し、果実を冷却するための冷水浴722に供給する。冷水浴から果実袋を収集して、リンス浴724に移すための第3水切りコンベヤ723が備えられている。リンス浴から果実袋を引き上げて、温度0℃〜2℃に維持された第2冷凍水浴726に移送するための第4水切りコンベヤ725が備えられている。第2冷凍水浴726から果実袋を引き上げて、過剰水分を除去するためのエア・ナイフ727の下に移すための第5水切りコンベヤ726が備えられている。次に袋はコンベヤ726に載ってミスタ728の下を通り、ミスタの下で袋は、梱包の前に、水中にアスコルビン酸0.5%と柑橘類の油0.5%が混じった霧で被覆される。
【0116】
本発明を単に例示としてこれまで説明したが、発明の範囲内で改訂が可能である。本発明はまた記載された特徴と同等のものにも拡張される。本発明はまた、本明細書に記載または暗に意味し、または図面に図示または暗に意味するいかなる個別の特徴、またはいずれかの組合せ、またはこのような特徴または組合せのあらゆる総合から構成される。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】柑橘類果実の概略断面図である。
【図2】本発明の方法における主要段階の流れ図である。
【図3】図2の方法を詳細に示す流れ図である。
【図4】柑橘類果実を剥皮するための本発明による装置の概略図である。
【図5】第1位置にある図4のカッタの概略側面図である。
【図6】第2位置にある図5のカッタの概略側面図である。
【図7】図5のカッタ・セットの拡大詳細図である。
【図8】図6のカッタ・セットの拡大詳細図である。
【図9】図5の装置の概略断面図である。
【図10】図5の装置の概略断面図である。
【図11】図5の装置において切り目を入れられた柑橘類果実の概略図である。
【図12】本発明によって使用するための注入装置の概略図である。
【図13】図12の注入装置において使用される果実バスケットの側面図である。
【図14】図12の注入装置において使用される果実バスケットの端面図である。
【図15】動作位置にある図12の注入装置の概略端面図である。
【図16】積み下ろし位置にある図12の注入装置の概略端面図である。
【図17】図4の皮むき機のより詳細な概略図である。
【図18】図17の皮むき機の皮むきダイヤフラムを拡大して示す概略図である。
【図19】図17の皮むき機における1つの皮むき手段の動作を示す流れ図である。
【図20】図4のセグメンタの概略側面図である。
【符号の説明】
【0118】
110 洗浄機
111 水ジェット
112 回転ブラシ
120 選別機
121 コンベヤ
200 スリッタ、カッタ
201 第1移動表面、移動ベルト、転動ベルト、ベルト
202 第2移動表面、ローラ
203 ナイフ、カッタ・セット、カッタ
301 ケージ
302 圧力槽、注入機、注入ドラム
303 ケージ
304 容器
500 皮むき機
601 冷凍機
602 袋分け装置、セグメンタ
710 酸浴
711 給送装置
720 アルカリ浴
721 水切りコンベヤ
722 冷水浴
723 第3水切りコンベヤ
724 リンス浴
725 第4水切りコンベヤ
726 第2冷凍水浴、コンベヤ
727 エア・ナイフ、乾燥機
728 ミスタ

Claims (23)

  1. 柑橘類果実を前処理する方法であって、
    a)果肉部分、アルベド部分、および果皮部分を有する柑橘類果実を準備する段階と、
    b)果肉部分を貫通することなくアルベド部分に進入できるように、果皮部分に切り目を入れる段階と、
    c)果実を真空下で液体の中に沈めて、アルベド部分から空気を抜く段階と、
    d)液体の中に沈められた果実に圧力をかけて、浸出された果実を作り、果皮部分とアルベド部分が果実部分から解放される段階と、
    e)果実部分から果皮部分とアルベド部分を除去して、剥皮された果実を作る段階と、
    f)消費と貯蔵のために果実部分を前処理する段階と
    を備え、前記段階(c)又は前記段階(d)、あるいはその両方において前記液体が酵素を含む方法。
  2. 使用される酵素がペクチナーゼである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記段階(c)及び/又は前記段階(d)において使用される前記液体がペクチナーゼの水性溶液である、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. ペクチナーゼの水性溶液が0.5〜2重量%のペクチナーゼ、さらに好ましくは1〜1.5重量%のペクチナーゼを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 真空下で果実を流体の中に沈める前記段階(c)が、大気圧より低い40〜100kPa、さらに好ましくは大気圧より低い51〜100kPaの真空で水中に果実を沈めることを含む、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 果実を真空下で10秒間〜2分間、さらに好ましくは30秒間〜1.5分間の範囲にある時間だけ沈める、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 果実を、第1段階では大気圧より低い40〜70kPa、さらに好ましくは40〜60kPaの範囲にある真空下で流体中に沈め、次いで、第2段階ではさらに低い圧力の下で、好ましくは大気圧以下の70〜100kPaの範囲にある真空下において流体中に維持する、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記段階(c)がさらに、0.3〜1.0分間、さらに好ましくは0.4〜0.6分間の範囲にある期間にわたる真空解放段階を備える、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 流体の中に沈められた果実を圧力にかける前記段階(d)が、果実を400〜20000kPaの範囲にある、さらに好ましくは約4000kPaの圧力にかけることを備える、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 消費または貯蔵のために果実部分を前処理する前記段階(f)が、袋を酸で処理することを備える、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 縦軸、果皮部分、気嚢を含むアルベド部分、および果実部分を有する柑橘類果実を前処理するための装置であって、
    果皮部分を通ってアルベド部分に切り込むためのナイフ手段を有し、ナイフ手段のブレード手段が果実部分を貫通することを防止するための深さ制御手段を有する切削手段であって、3つの個別セットの緯度周囲切断を、果皮部分を通ってアルベド部分に切り込むための、3つの個別セットのナイフを有する切削手段と、
    気嚢から空気を抜いて少なくとも部分的に排気された気嚢を形成するための真空手段と、
    少なくとも部分的に排気された気嚢の中に、圧力下で酵素の溶液を含む液体を注入して、果皮部分とアルベド部分とを果皮部分から解放するための圧力手段と、
    果皮部分とアルベド部分とを果皮部分から剥き取るための皮むき機であって、構造を貫通する開口を有する弾発性材料の構造を含む少なくとも1つの剥皮手段と、果実を動かして開口を通過させるための手段とを有する皮むき機と、
    柑橘類果実の果皮部分を構成袋に分けるためのセグメンタと、
    柑橘類果実を転がせて加圧するための、周期的に変化する圧力を柑橘類果実に加えるように構成された転動加圧手段と、を備える装置。
  12. 柑橘類果実のアルベド部分に切り込むための、複数の連続する切削手段を連続して含むカッタであって、
    柑橘類果実を間に支えて回転させる対向方向に動くことができる第1および第2可動表面と、
    柑橘類果実の果皮部分を通じてアルベド部分に複数の緯度スリットを切り込むための第1および第2可動表面に向かって偏向したカッタ・ナイフの配列と、
    カッタ・ナイフが果実部分に孔を開けることを防ぐための深さ制御手段と、を備え、
    第2可動表面は、第1可動表面の上に支えられた柑橘類果実が解除されて次の切削手段に連続して移されるかカッタから出されるように転置して第1表面から離すことができるカッタ。
  13. 前記第1可動表面が、その水平表面の上に柑橘類果実を支えるための可動ベルトを含み、前記第2可動表面が、ベルトの水平表面の上に位置する回転式ローラを含む、請求項12に記載のカッタ。
  14. 複数の切削手段の前記第1可動表面が、切削手段の各々を通じて延びる同じ連続移動可能なベルトによって提供され、各切削手段はベルト上のローラの形式で前記第2可動表面を含む、請求項13に記載のカッタ。
  15. 柑橘類果実の果実部分から果皮部分とアルベド部分とを剥き取るための皮むき機であって、構造を貫通する孔を有する弾発性材料の構造を含む少なくとも1つの剥皮手段と、果実を動かして開口を通過させるための手段とを有する皮むき機。
  16. 異なる方向に剥皮作用を加えるために複数の剥皮手段が連続して存在する、請求項15に記載の皮むき機。
  17. 弾発性手段がシリコーン・ゴムを含む、請求項15または請求項16に記載の皮むき機。
  18. シリコーン・ゴムのシートを含む、請求項17に記載の皮むき機。
  19. 柑橘類果実を転がせて加圧するための、周期的に変化する圧力を柑橘類果実に加えるように構成された転動加圧手段を含む、柑橘類果実の果実部分の構成袋を互いに解放するためのセグメンタ。
  20. 添付図面を参照して実質的に本明細書に説明された柑橘類果実を前処理する方法。
  21. 添付図面の図5〜10を参照して実質的に本明細書に説明された柑橘類果実のアルベド部分に切り込むためのカッタ。
  22. 図17〜19を参照して実質的に本明細書に説明された柑橘類果実の果実部分から果皮とアルベド部分とを剥ぎ取るための皮はぎ機。
  23. 添付図面の図20を参照して実質的に本明細書に説明された柑橘類果実の果実部分をその構成袋に分けるためのセグメンタ。
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