JP2004158677A - 搬送物検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】検知部に負荷を与えることがなく、高い精度で検出することのできる搬送物検出装置を提供する。
【解決手段】作動可能なステージ2上に載置された搬送物である半導体装置1を検出する搬送物検出装置3であって、ステージ2に設けられた光ファイバー4からなる検知部と、光ファイバー4を介して光を投射する発光素子およびこの投射した光の反射光を光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部6とを備え、光ファイバー4の一方の端部4aが、制御部6と所定の隙間を置いた状態で、制御部6と光学的に結合されていることを特徴とする搬送物検出装置3を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】作動可能なステージ2上に載置された搬送物である半導体装置1を検出する搬送物検出装置3であって、ステージ2に設けられた光ファイバー4からなる検知部と、光ファイバー4を介して光を投射する発光素子およびこの投射した光の反射光を光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部6とを備え、光ファイバー4の一方の端部4aが、制御部6と所定の隙間を置いた状態で、制御部6と光学的に結合されていることを特徴とする搬送物検出装置3を用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は搬送物検出装置に関し、より詳しくは、半導体装置等を搬送するための搬送装置に用いられる搬送物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置は、塗布工程、露光工程、加熱工程およびエッチング工程などの多くの工程を経て製造される。この際、各工程に対応した処理を行うために、製造途中の半導体装置を各処理部間で搬送する搬送装置が用いられる。また、製造後の半導体装置を検査する場合等にも搬送装置が用いられる。
【0003】
このような搬送装置には、一般に、搬送物の有無を検出するセンサが装着されている。センサとしては、例えば、透過型の光センサが用いられる。透過型光センサは発光部と受光部とを有し、発光部と受光部の間を搬送物が通過するようにして配設される。搬送物がある場合には発光部から発光される光線を搬送物が遮蔽するので、搬送物の有無を検知することができる。
【0004】
ところで、搬送装置では、各処理部等に対して半導体装置を適切な位置に搬送するために、所定のポイントにおいて搬送方向を変えることが必要とされる。このため、搬送装置には半導体装置を載置した状態でその向きを変える回転ステージが設けられ、センサはこの回転ステージまたは回転ステージの近傍に取り付けられることが多い(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−129367号公報
【特許文献2】
特開平2−105063号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転ステージにセンサを取り付けた場合、ステージが駆動する際にセンサの配線に物理的な負荷がかかるという問題があった。このため、配線の引き回しに制限が課せられたり、強度の大きな材料で配線を構成したりしなければならなかった。また、量産稼動においては、定期的なメンテナンスによって配線の状態を確認しなければならなかった。
【0007】
一方、回転ステージの近傍にセンサを取り付ける場合には、センサとステージ駆動系との機械的干渉を回避することが必要とされる。その結果、半導体装置とセンサ検出位置との間の距離が大きくなり、検出精度が低下するという問題があった。特に、近年の半導体装置の薄型化に伴って、検出精度の低下は一層顕著となる傾向にある。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、検知部に負荷を与えることのない搬送物検出装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の目的は、検出位置を搬送物の近傍に設置することによって高い精度で検出することのできる搬送物検出装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的および利点は以下の記載から明らかとなるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、作動可能なステージ上に載置された搬送物を検出する搬送物検出装置であって、ステージに設けられた光ファイバーからなる検知部と、光ファイバーを介して光を投射する発光素子およびこの投射した光の反射光を光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、光ファイバーの一方の端部が、制御部と所定の隙間を置いた状態で、制御部と光学的に結合されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、作動可能なステージ上に載置された搬送物を検出する搬送物検出装置であって、ステージに設けられた投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーからなる検知部と、投光用光ファイバーを介して光を投射する発光素子およびこの投射した光を受光用光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーの一方の端部が、制御部と所定の隙間を置いた状態で、制御部と光学的に結合されていることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明は、水平方向または垂直方向に移動可能な吸着ヘッドによって搬送される搬送物を検出する搬送物検出装置であって、吸着ヘッドに設けられた光ファイバーからなる検知部と、光ファイバーを介して光を投射する発光素子およびこの投射した光の反射光を光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、光ファイバーの一方の端部が、制御部と所定の隙間を置いた状態で、制御部と光学的に結合されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態における搬出物検出装置は、反射型の光センサを用いたものである。
【0015】
図1は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置1は回転ステージ2上に載置されている。また、搬送物検出装置3は、検知部としての光ファイバー4と、光ファイバー4の第1の端部4aを固定する役割を果たす固定部5と、第1の端部4aに近接して配設される制御部6とを備えている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0016】
光ファイバー4は、その第1の端部4aが制御部6から所定の隙間を置くようにして、回転ステージ2の側面に固定部5とともに取り付けられる。この際、光ファイバー4の第2の端部4bは、半導体装置1の近傍の適当な箇所に位置するようにして固定される。図1の例では、光ファイバー4の第2の端部4bは、半導体装置1の底面付近に固定されている。一方、制御部6は、光ファイバー4および固定部5から機械的に分離された状態で、回転ステージ2以外の所定の場所に設置される。
【0017】
図2は、図1における固定部5および制御部6付近の拡大図である。図2に示すように、光ファイバー4は、投光用光ファイバー7および受光用光ファイバー8を有する。一方、制御部6は、発光素子9および受光素子10を有する。
【0018】
図1および図2において、発光素子9から出射された光は、投光用光ファイバー7を介して半導体装置1に照射される。照射光は半導体装置1の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバー8を介して受光素子10によって受光される。受光素子10は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、制御部6には図示しない制御回路が設けられており、受光素子10からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0019】
光ファイバー4は回転ステージ2に取り付けられているので、回転ステージ2と同様の動きを行うことができる。したがって、回転ステージ2の動きに拘らず、その第2の端部4bを常に半導体装置1の近傍の適当な検出位置に固定しておくことができる。また、光ファイバー4の第1の端部4aおよび固定部5は制御部6と機械的に分離された状態にあるので、回転ステージ2が駆動しても光ファイバー4に物理的な負荷がかかることはない。
【0020】
半導体装置の有無の検出は、回転ステージが停止した状態で行われる。制御部6は、検出位置において、光ファイバー4の第1の端部4aから僅かな隙間を置いて配設される。このように隙間を設けることによって、光ファイバー4と制御部6とを機械的に分離することができる。
【0021】
検出位置では、発光素子9から出射する光の光軸11aと投光用光ファイバー7に入射する光の光軸11bとが一致するとともに、受光用光ファイバー8から出射する光の光軸12aと受光素子10に入射する光の光軸12bとが一致することが必要である。このようにして制御部6を配置することによって、光ファイバー4と制御部6とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0022】
ここで、固定部5は、光軸11aと11b、光軸12aと12bがそれぞれ一致するようにして、光ファイバー4の第1の端部4aを回転ステージ2に固定する役割を有する。したがって、固定部5の位置を微調整することによって、光ファイバー4と制御部6とが常に適切な位置関係にあるようにすることができる。
【0023】
また、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けることによって、光ファイバーと制御部との間にレンズ等の集光機能を持つ部品を設ける必要がなくなる。したがって、搬送物検出装置の小型化、単純化を図ることができるとともに、コストダウンが可能となる。
【0024】
光ファイバーの第1の端部と制御部との間に設ける隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲であることがより好ましい。隙間が1.0mmより大きくなると検出精度が低下することから好ましくない。一方、隙間を0.1mmより小さくすることは物理的に困難であり実用的でない。
【0025】
本実施の形態によれば、光ファイバーと制御部とは機械的に分離された状態にあるので、光ファイバーの第2の端部を半導体装置に対して任意の位置に置くことができる。すなわち、半導体装置の大きさや回転ステージの形状に合わせて最適な位置に光ファイバーの第2の端部を配置することができる。
【0026】
図3は、光ファイバーの第2の端部の設置位置を変更した他の例である。図3の例では、光ファイバー13の第2の端部13bは、半導体装置14の側面付近に取り付け部15によって固定されている。尚、光ファイバー13の第1の端部13a、固定部16および制御部17の位置は、図1の例と同様である。
【0027】
一般に、回転ステージは、半導体装置の形状に応じて交換される。本実施の形態においては、光ファイバーおよび固定部は回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの交換時にこれらが一体となって交換される。
【0028】
また、光ファイバーの第1の端部は、制御部との関係から固定部によって常に所定の位置に固定しておく必要があるが、第2の端部にはこのような制約はない。したがって、第2の端部の固定位置を変更可能な状態で、光ファイバーを回転ステージに取り付けてもよい。例えば、図3において、取り付け部15の位置を回転ステージ18の適当な箇所に変えることができるようにすることによって、第2の端部13bの固定位置を変更可能とすることができる。
【0029】
このようにすることによって、半導体装置の形状や大きさに合わせて第2の端部の固定位置を変えることができるので、回転ステージを交換すること無しに適切な位置で検出を行うことが可能となる。すなわち、複雑な回転ステージの交換を回避して、作業時間の短縮化を図ることができる。また、検出位置を常に半導体装置の近傍に固定することが可能となるので、薄型化された半導体装置についても高精度で検出することができる。
【0030】
本実施の形態によれば、光ファイバーと制御部とが機械的に分離されているので、回転ステージの駆動によって光ファイバーに物理的な負荷がかかることはない。したがって、回転ステージの駆動を考慮して光ファイバーの材質や長さを決定する必要がない。
【0031】
また、本実施の形態によれば、光ファイバーは回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの駆動によって回転ステージと同様の動きをすることができる。したがって、検出位置を検出対象である半導体装置の近傍に設けることができるので、高精度の検出が可能となる。また、光ファイバーについて、従来行われていたような回転ステージの駆動を考慮した配線引き回しにする必要がない。
【0032】
さらに、本実施の形態によれば、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けるので、光ファイバーと制御部との間にレンズ等を設ける必要がない。したがって、検出装置の小型化、単純化およびコストダウンを図ることができる。
【0033】
実施の形態2.
図4を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態においては、複数の制御部を設けることを特徴とする。
【0034】
図4は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置19は回転ステージ20上に載置されている。また、搬送物検出装置は、検知部としての光ファイバー21と、光ファイバー21の第1の端部21aを固定する役割を果たす固定部22と、第1の端部21aに近接して配設される第1の制御部23および第2の制御部24とを備えている。また、光ファイバー21の第2の端部21bは、取り付け部25によって回転ステージ20の所定位置に固定されている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0035】
本実施の形態における光ファイバー、固定部、第1の制御部および第2の制御部の基本的構成や役割は、実施の形態1と同様である。ここでは、第1の制御部23および第2の制御部24を設けることによって、回転ステージ20の駆動前後で半導体装置19の検出を行う場合を想定している。駆動前後で検出操作を行うことによって、半導体装置に駆動操作による脱落等が発生しているか否かを確認することができる。
【0036】
図4(a)は、回転ステージが駆動する前の状態を示す図である。図に示すように、光ファイバー21および固定部22は、回転ステージ20の側面に取り付けられている。ここで、光ファイバー21の第1の端部21aは、固定部22によって固定されている。一方、光ファイバー21の第2の端部21bは、半導体装置19近傍の適当な検出位置に取り付け部25によって固定されている。この際、取り付け部25の取り付け位置を変えることによって、第2の端部21bの固定位置が変更できるようにされていてもよい。このようにすることによって、半導体装置の形状に合わせて最適な位置に第2の端部を移動して検出操作を行うことが可能となる。
【0037】
そして、実施の形態1と同様に、第1の制御部23には発光素子および受光素子が設けられており、光ファイバー21には投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーが設けられている。
【0038】
第1の制御部23は、光ファイバー21の第1の端部21aから僅かな隙間を置いて配設される。また、第1の制御部23と光ファイバー21とは、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致するようにして配設される。
【0039】
回転ステージ20が駆動する前の状態における検出操作は、実施の形態1と同様である。すなわち、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバーを介して半導体装置19に照射される。照射光は半導体装置19の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバーを介して受光素子によって受光される。受光素子は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、制御部23には制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0040】
次に、回転ステージが駆動することによって搬送方向が180度変化した後に行う検出操作について、図4(b)を用いて説明する。
【0041】
本実施の形態においては、光ファイバー21および固定部22は回転ステージ20に取り付けられているので、回転ステージ20と同様の動きを行うことができる。したがって、回転ステージ20が駆動することによって、搬送方向が例えば180度変化する場合(すなわち、搬送方向が逆方向に変化する場合)には、光ファイバー21および固定部22の位置も180度変化することになる。この場合、光ファイバー21の第1の端部21aおよび固定部22は制御部23と機械的に分離された状態にあるので、回転ステージ20が駆動しても光ファイバー21に物理的な負荷がかかることはない。
【0042】
尚、光ファイバー21の第2の端部21bを固定している取り付け部25も回転ステージ20に取り付けられているので、回転ステージ20と同様の動きを行うことは言うまでもない。
【0043】
回転ステージ駆動後の半導体装置の検出は、回転ステージが停止した状態で行われる。図4(b)は、回転ステージが駆動した後の状態を示す図である。図において、回転ステージの搬送方向は180度変化しており、第2の制御部24は、第1の制御部23に対して概ね180度の角度をなして配置されている。
【0044】
第2の制御部24の正確な設置位置は、回転ステージ20駆動後における光ファイバー21の第1の端部21aとの位置関係によって決定される。すなわち、第2の制御部24は、光ファイバー21の第1の端部21aから所定の隙間を置いた状態で、第2の制御部24と第1の端部21aとの間の光の光軸が一致するようにして配置される。この点について、以下に詳細に述べる。
【0045】
第2の制御部24は、検出位置において、光ファイバー21の第1の端部21aから僅かな隙間を置いて配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー21と第2の制御部24とを機械的に分離することができる。
【0046】
第2の制御部24には、第1の制御部23と同様に、発光素子および受光素子が設けられている。検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして第2の制御部24を配設することによって、光ファイバー21と第2の制御部24とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0047】
ここで、固定部22は、上記の光軸が一致するように、光ファイバーの第1の端部21aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部22の位置を微調整することによって、光ファイバー21に対して、第1の制御部23および第2の制御部24がそれぞれ常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0048】
本実施の形態によれば、回転ステージの駆動前後で半導体装置の有無を検出することによって、駆動により半導体装置に位置ずれや脱落等が生じているか否かを検知することができる。例えば、駆動前における半導体装置の有無の検出を第1の制御部を通じて行った後、回転ステージを駆動する。続いて、駆動後の検出を第2の制御部を通じて同様に行う。第1の制御部による検出では半導体装置有りとされたにも拘らず、第2の制御部による検出で半導体装置無しとされた場合には、駆動時の衝撃等によって半導体装置に位置ずれや脱落等の不良が発生したことがわかる。
【0049】
本実施の形態によれば、光ファイバーおよび固定部は第1の制御部および第2の制御部から切り離された状態にあるので、光ファイバーに物理的な負荷を与えること無しに、回転ステージの駆動前後で検出操作を行うことが可能となる。また、複数の制御部を設けているので、光ファイバーの長さをステージの回転に合わせて大きくする必要がない。
【0050】
本実施の形態においては、回転ステージが180度回転する場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を適用することのできる回転ステージは任意の角度で回転することができ、回転ステージの回転角度に合わせて任意の位置に制御部を配置することができる。
【0051】
また、本実施の形態においては、2つの制御部を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。検出回数や回転角度等に応じて、3つ以上の制御部を設けてもよい。
【0052】
実施の形態3.
図5を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態においては、半導体装置が載置されるステージが上下に駆動する場合を想定している。
【0053】
図5は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置26は、上下に駆動可能なステージ27上に載置されている。また、搬送物検出装置は、検知部としての光ファイバー28と、光ファイバー28の第1の端部28aを固定する役割を果たす固定部29と、第1の端部28aに近接して配設される第1の制御部30および第2の制御部31とを備えている。第1の制御部30および第2の制御部31は、ステージ27の移動方向(図5のY方向)に上下に並んで配設されている。また、光ファイバー28の第2の端部28bは、取り付け部32によって回転ステージ27の所定位置に固定されている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0054】
本実施の形態における光ファイバー、固定部、第1の制御部および第2の制御部の基本的構成や役割は、実施の形態1と同様である。ここでは、第1の制御部30および第2の制御部31を設けることによって、ステージ27が駆動する前後で、半導体装置26の検出を行う場合を想定している。駆動前後で検出操作を行うことによって、半導体装置に駆動操作による脱落等が発生しているか否かを確認することができる。
【0055】
図5(a)は、ステージが駆動する前の状態を示す図である。図に示すように、光ファイバー28および固定部29は、ステージ27の側面に取り付けられている。ここで、光ファイバー28の第1の端部28aは、固定部29によって所定の位置に固定されている。一方、光ファイバー28の第2の端部28bは、取り付け部32によって、半導体装置26の近傍の適当な検出位置に固定されている。この際、取り付け部32の取り付け位置を変えることによって、第2の端部28bの固定位置が変更できるようにされていてもよい。このようにすることによって、半導体装置の形状に合わせて最適な位置に第2の端部を移動して検出を行うことができる。
【0056】
そして、実施の形態1と同様に、第1の制御部30には発光素子および受光素子が設けられており、光ファイバー28には投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーが設けられている。
【0057】
第1の制御部30は、光ファイバー28の第1の端部28aから僅かな隙間を置いて配設される。また、第1の制御部30と光ファイバー28とは、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致するようにして配設される。
【0058】
ステージ27が駆動する前の状態における検出操作は、実施の形態1と同様である。すなわち、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバーを介して半導体装置26に照射される。照射光は半導体装置26の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバーを介して受光素子によって受光される。受光素子は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、第1の制御部30には制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0059】
次に、ステージが駆動することによって、半導体装置が上方向に移動した後に行う検出操作について、図5(b)を用いて説明する。
【0060】
本実施の形態においては、光ファイバー28および固定部29はステージ27に取り付けられているので、ステージ27と同様の動きを行うことができる。したがって、ステージ27が上下動する場合には、光ファイバー28および固定部29も一緒に上下動することになる。この場合、光ファイバー28の第1の端部28bおよび固定部29は第1の制御部30と機械的に分離された状態にあるので、ステージ27が上下動しても光ファイバー28に物理的な負荷がかかることはない。
【0061】
尚、光ファイバー28の第2の端部28bを固定している取り付け部32も回転ステージ27に取り付けられているので、回転ステージ27と同様の動きを行うことは言うまでもない。
【0062】
ステージ駆動後の半導体装置の検出は、ステージが停止した状態で行われる。図5(b)は、ステージが上昇した後の様子を示す図である。ここで、第2の制御部31は、第1の制御部30の上方に設けられている。第2の制御部31の正確な設置位置は、ステージ27の駆動後における光ファイバー28の第1の端部28aとの位置関係によって決定される。すなわち、第2の制御部31は、光ファイバー28の第1の端部28aから所定の隙間を置いた状態で、第2の制御部31と第1の端部28aとの間の光の光軸が一致するようにして配置される。この点について、以下に詳細に述べる。
【0063】
検出位置において、第2の制御部31は、光ファイバー28の第1の端部28aから僅かな隙間を置いて配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー28と第2の制御部31とを機械的に分離することができる。
【0064】
第2の制御部31には、第1の制御部30と同様に、発光素子および受光素子が設けられている。検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして第2の制御部31を配置することによって、光ファイバー28と第2の制御部31とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0065】
ここで、固定部29は、上記の光軸が一致するように、光ファイバー28の第1の端部28aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部29の位置を微調整することによって、光ファイバー28に対して、第1の制御部30および第2の制御部31がそれぞれ常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0066】
本実施の形態によれば、光ファイバーおよび固定部は第1の制御部および第2の制御部から切り離された状態にあるので、光ファイバーに物理的な負荷を与えること無しに、ステージの駆動前後で検出操作を行うことが可能となる。また、複数の制御部を設けているので、光ファイバーの長さをステージの上下動に合わせて大きくとる必要がない。
【0067】
本実施の形態においては、第1の制御部で検出操作を行った後にステージを上方に移動させて第2の制御部で検出操作を行う場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。第2の制御部で検出操作を行った後にステージを下方に移動させて第1の制御部で検出操作を行う場合にも本発明を適用することができる。
【0068】
また、本実施の形態においては、2つの制御部を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。検出回数や上昇(または下降)回数等に応じて、3つ以上の制御部を設けてもよい。
【0069】
さらに、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせることによって、回動および上下動を行うステージに載置された半導体装置の検出にも適用することができる。
【0070】
実施の形態4.
図6および図7を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態においては、搬送物である半導体装置を吸着ヘッドにより吸着して搬送する場合を想定している。
【0071】
図6は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の下面図の一例である。一方、図7は、その側面図の一例である。これらの図において、半導体装置33は、吸着ヘッド34によって図の水平方向(X方向)に搬送される。また、搬送物検出装置は、検知部としての光ファイバー35と、光ファイバー35の第1の端部35aを固定する役割を果たす固定部36と、第1の端部35aに近接して配設される第1の制御部37および第2の制御部38とを備えている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0072】
本実施の形態における光ファイバー、固定部、第1の制御部および第2の制御部の基本的構成や役割は、実施の形態1と同様である。ここでは、第1の制御部37および第2の制御部38を設けることによって、吸着ヘッド34の移動前後で半導体装置33の検出を行う場合を想定している。これによって、半導体装置が移動途中で脱落等していないか否かを確認することができる。
【0073】
図6は、本実施の形態における吸着ヘッドおよび搬送物検出装置を下側から見た図である。図の手前側に半導体装置が位置することになる。
【0074】
図6に示すように、吸着ヘッド34の下面34aには開口領域39が形成されている。開口領域39は、例えば、図示しない真空源に接続された多数の図示しないノズル孔から構成されている。そして、真空源を作動させることによって、開口領域39において半導体装置が吸着されることになる。
【0075】
図7は、図6の吸着ヘッドを横方向から見た図である。ここで、吸着ヘッド34は、例えば、水平方向に配設された図示しない吸着ヘッド支持部によって支持されている。そして、吸着ヘッド34が吸着ヘッド支持部に沿って移動することによって、半導体装置33が水平方向に搬送される。
【0076】
図7に示すように、吸着ヘッド34の内部には光ファイバー35が設けられている。そして、図6に示すように、光ファイバー35の第1の端部35aは、吸着ヘッド34の上部側面35bに設けられた開口部40から引き出されていて、固定部36によって固定されている。一方、光ファイバー35の第2の端部35bは、吸着ヘッド34の下面34aに設けられた開口部41に通じている。ここで、光ファイバー35は、実施の形態1と同様に、投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーを有している。
【0077】
吸着ヘッド34の搬送方向に平行な方向には、図7に示すように、制御部支持部42が設けられている。そして、制御部支持部42には、所定の間隔をおいて、第1の制御部37および第2の制御部38が配設されている。ここで、第1の制御部37および第2の制御部38には、それぞれ実施の形態1と同様に、発光素子および受光素子が設けられている。
【0078】
本実施の形態においては、吸着ヘッド34は、まず、第1の制御部37に対向する位置にある。ここで、第1の制御部37は、光ファイバー35の第1の端部35aから僅かな隙間を置いた位置に配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー35と第1の制御部37とを機械的に分離することができる。
【0079】
また、第1の制御部37と光ファイバー35とは、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致するようにして配設される。このようにすることによって、第1の制御部37と光ファイバー35を、非接触で光学的に接続された状態に置くことができる。
【0080】
吸着ヘッド34が移動する前の状態における検出操作は、実施の形態1と同様である。すなわち、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバーを介して半導体装置33に照射される。照射光は半導体装置33の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバーを介して受光素子によって受光される。受光素子は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、第1の制御部37には制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0081】
次に、吸着ヘッド34が移動した後に行う検出操作について説明する。
【0082】
図7において、半導体装置33を吸着した吸着ヘッド34は、X方向に移動した後、第2の制御部38に対向する位置で停止するとする。本実施の形態においては、光ファイバー35および固定部36は吸着ヘッド34に取り付けられているので、吸着ヘッド34と同様の動きを行うことができる。この場合、光ファイバー35の第1の端部35aおよび固定部36は第1の制御部37と機械的に分離された状態にあるので、吸着ヘッド34が移動しても光ファイバー35に物理的な負荷がかかることはない。
【0083】
吸着ヘッド34が移動した後の半導体装置の検出は、吸着ヘッド34が停止した状態で行われる。ここで、第2の制御部38は、停止した吸着ヘッド34に対向する位置に配設される。
【0084】
第2の制御部38の正確な設置位置は、吸着ヘッド34の移動後における光ファイバー35の第1の端部35aとの位置関係によって決定される。すなわち、第2の制御部38は、光ファイバー35の第1の端部35aから所定の隙間を置いた状態で、第2の制御部38と第1の端部35aとの間の光の光軸が一致するようにして配置される。この点について、以下に詳細に述べる。
【0085】
第2の制御部38は、検出位置において、光ファイバー35の第1の端部35aから僅かな隙間を置いて配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー35と第2の制御部38とを機械的に分離することができる。
【0086】
検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして第2の制御部38を配置することによって、光ファイバー35と第2の制御部38とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0087】
ここで、固定部36は、上記の光軸が一致するように、光ファイバー35の第1の端部35aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部36の位置を微調整することによって、光ファイバー35に対して、第1の制御部37および第2の制御部38がそれぞれ常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0088】
本実施の形態によれば、吸着ヘッドの移動前後で半導体装置の有無を検出することによって、移動により半導体装置に脱落等が生じているか否かを検知することができる。例えば、駆動前における半導体装置の有無の検出を第1の制御部を通じて行った後、吸着ヘッドを移動する。続いて、移動後の検出を第2の制御部を通じて同様に行う。第1の制御部による検出では半導体装置有りとされたにも拘らず、第2の制御部による検出で半導体装置無しとされた場合には、移動時の衝撃等によって半導体装置に脱落等の不良が発生したことがわかる。
【0089】
本実施の形態によれば、光ファイバーおよび固定部は第1の制御部および第2の制御部から切り離された状態にあるので、光ファイバーに物理的な負荷を与えること無しに、吸着ヘッドの移動前後で検出操作を行うことが可能となる。また、複数の制御部を設けているので、光ファイバーの長さを吸着ヘッドの移動に合わせて大きくとる必要がない。
【0090】
本実施の形態においては、吸着ヘッドが水平方向に移動する場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。吸着ヘッドが垂直方向に移動する場合にも本発明を適用することができる。
【0091】
また、本実施の形態においては、2つの制御部を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。検出回数や移動回数等に応じて、3つ以上の制御部を設けてもよい。
【0092】
実施の形態5.
図8および図9を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態における搬出物検出装置は、透過型の光センサを用いたものである。
【0093】
図8は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置43は回転ステージ44上に載置されている。また、搬送物検出装置は、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46を有する。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0094】
投光用光ファイバー45の第1の端部45aおよび受光用光ファイバー46の第1の端部46aは、固定部47によって固定されている。また、投光用光ファイバー45の第2の端部45bは、取り付け部48によって回転ステージ44の所定位置に固定されている。一方、受光用光ファイバー46の第2の端部46bは、取り付け部49によって回転ステージ44の所定位置に固定されている。そして、第1の端部45a,46aから僅かな隙間を置いて制御部50が配設されている。第1の端部45a,46aと制御部50との間に隙間を設けることによって、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46を制御部50から機械的に分離することができる。
【0095】
また、制御部50は、実施の形態1と同様に、発光素子および受光素子を有している。検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして制御部50を配置することによって、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46を制御部50に非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0096】
ここで、固定部47は、上記の光軸が一致するように、第1の端部45a,46aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部の位置を微調整することによって、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46が制御部50に対して常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0097】
また、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けることによって、光ファイバーと制御部との間にレンズ等の集光機能を持つ部品を設ける必要がなくなる。したがって、装置の小型化、単純化を図ることができるとともに、コストダウンが可能となる。
【0098】
光ファイバーの第1の端部と制御部との間に設ける隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲であることがより好ましい。隙間が1.0mmより大きくなると検出精度が低下することから好ましくない。一方、隙間を0.1mmより小さくすることは物理的に困難であり実用的でない。
【0099】
一方、投光用光ファイバー45の第2の端部45bおよび受光用光ファイバー46の第2の端部46bは、これらの間を通過する光線51が半導体装置43によって遮られる位置にそれぞれ固定されている。
【0100】
回転ステージ44上に半導体装置が無い場合には、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、半導体装置が載置されるべき場所を横切って、受光用光ファイバー46に入射する。その後、受光素子によって受光された光は電気信号に変換される。制御部50には図示しない制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置無しを示す信号を出力する。
【0101】
一方、回転ステージ44上の適正位置に半導体装置43が有る場合には、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、半導体装置43によって反射される。したがって、受光用光ファイバー46には投光用光ファイバー45からの光が入射しないので、これによって半導体装置有りと判断することができる。
【0102】
また、投光用光ファイバー45の第2の端部45bおよび受光用光ファイバー46の第2の端部46bは、図9(a)に示すように、これらの間を通過する光線52の直下に半導体装置43が位置するようにして固定されていてもよい。この際、半導体装置43は、回転ステージ44上の適正な位置に載置されているものとする。尚、第2の端部45b,46bは、それぞれ取り付け部48,49の位置を変えることによって、固定される位置を変更できるようにされていてもよい。
【0103】
図9(a)の例では、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、受光用光ファイバー46に入射する。そして、受光素子によって受光された光は電気信号に変換された後、制御部50内の制御回路から半導体装置43が適正な位置に置かれていることを示す信号が出力される。
【0104】
一方、図9(b)に示すように、半導体装置43に傾きが生じている場合には、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、半導体装置43によって反射される。したがって、受光用光ファイバー46には投光用光ファイバー45からの光が入射しないので、これによって半導体装置43に傾きが生じていると判断することができる。
【0105】
本実施の形態においては、投光用光ファイバー45、受光用光ファイバー46および固定部47は、全て回転ステージ44に取り付けられている。したがって、回転ステージ44が駆動するとこれらも回転ステージ44と同様の動きを行う。この際、投光用光ファイバー45の第1の端部45aおよび受光用光ファイバー46の第1の端部46aは制御部50と機械的に分離された状態にあるので、回転ステージ44が駆動しても投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46に物理的な負荷がかかることはない。
【0106】
本実施の形態においては、1の制御部を設置する例について述べたが、本発明はこれに限られるものではなく、2以上の制御部を設けてもよい。例えば、実施の形態2に示したような第1の制御部および第2の制御部を設けることによって、回転ステージの駆動前後における半導体装置の検出を行うことができる。
【0107】
また、本実施の形態においては、回転ステージ上に半導体ステージが載置される例について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、上下駆動をするステージ上に半導体装置が載置されていてもよい。この場合、制御部は1のみに限られず、実施の形態3に示したような複数の制御部を配設してもよい。
【0108】
本実施の形態によれば、光ファイバーと制御部とが機械的に分離されているので、回転ステージの駆動によって光ファイバーに物理的な負荷がかかることはない。したがって、回転ステージの駆動を考慮して光ファイバーの材質や長さを決定する必要がない。
【0109】
また、本実施の形態によれば、光ファイバーは回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの駆動によって回転ステージと同様の動きをすることができる。したがって、検出位置を検出対象である半導体装置の近傍に設けることができるので、高精度の検出が可能となる。また、光ファイバーについて、従来行われていたような回転ステージの駆動を考慮した配線引き回しにする必要がない。
【0110】
さらに、本実施の形態によれば、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けるので、光ファイバーと制御部との間にレンズ等を設ける必要がない。したがって、検出装置の小型化、単純化およびコストダウンを図ることができる。
【0111】
実施の形態1〜5においては、搬送物が半導体装置である場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。ガラス基板等の他の搬送物にも適用することができる。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、光ファイバーと制御部とが機械的に分離されているので、回転ステージの駆動によって光ファイバーに物理的な負荷がかかることはない。したがって、回転ステージの駆動を考慮して光ファイバーの材質や長さを決定する必要がない。
【0113】
また、本発明によれば、光ファイバーは回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの駆動によって回転ステージと同様の動きをすることができる。したがって、検出位置を検出対象である半導体装置の近傍に設けることができるので、高精度の検出が可能となる。また、光ファイバーについて、従来行われていたような回転ステージの駆動を考慮した配線引き回しにする必要がない。
【0114】
さらに、本発明によれば、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けるので、光ファイバーと制御部との間にレンズ等を設ける必要がない。したがって、検出装置の小型化、単純化およびコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における搬送物検出装置を示す図である。
【図2】実施の形態1における搬送物検出装置の一部拡大図である。
【図3】実施の形態1における搬送物検出装置を示す図である。
【図4】実施の形態2における搬送物検出装置を示す図である。
【図5】実施の形態3における搬送物検出装置を示す図である。
【図6】実施の形態4における搬送物検出装置を示す図である。
【図7】実施の形態4における搬送物検出装置を示す図である。
【図8】実施の形態5における搬送物検出装置を示す図である。
【図9】実施の形態5における搬送物検出装置を示す図である。
【符号の説明】
1,14,19,26,33,43 半導体装置、 2,18,20,44 回転ステージ、 3 搬送物検出装置、 4,13,21,28,35 光ファイバー、 5,16,22,29,36,47 支持部、 6,17,50 制御部、 7,45 投光用光ファイバー、 8,46 受光用光ファイバー、 9 発光素子、 10 受光素子、 23,30,37 第1の制御部、 24,31,38 第2の制御部。
【発明の属する技術分野】
本発明は搬送物検出装置に関し、より詳しくは、半導体装置等を搬送するための搬送装置に用いられる搬送物検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置は、塗布工程、露光工程、加熱工程およびエッチング工程などの多くの工程を経て製造される。この際、各工程に対応した処理を行うために、製造途中の半導体装置を各処理部間で搬送する搬送装置が用いられる。また、製造後の半導体装置を検査する場合等にも搬送装置が用いられる。
【0003】
このような搬送装置には、一般に、搬送物の有無を検出するセンサが装着されている。センサとしては、例えば、透過型の光センサが用いられる。透過型光センサは発光部と受光部とを有し、発光部と受光部の間を搬送物が通過するようにして配設される。搬送物がある場合には発光部から発光される光線を搬送物が遮蔽するので、搬送物の有無を検知することができる。
【0004】
ところで、搬送装置では、各処理部等に対して半導体装置を適切な位置に搬送するために、所定のポイントにおいて搬送方向を変えることが必要とされる。このため、搬送装置には半導体装置を載置した状態でその向きを変える回転ステージが設けられ、センサはこの回転ステージまたは回転ステージの近傍に取り付けられることが多い(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−129367号公報
【特許文献2】
特開平2−105063号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回転ステージにセンサを取り付けた場合、ステージが駆動する際にセンサの配線に物理的な負荷がかかるという問題があった。このため、配線の引き回しに制限が課せられたり、強度の大きな材料で配線を構成したりしなければならなかった。また、量産稼動においては、定期的なメンテナンスによって配線の状態を確認しなければならなかった。
【0007】
一方、回転ステージの近傍にセンサを取り付ける場合には、センサとステージ駆動系との機械的干渉を回避することが必要とされる。その結果、半導体装置とセンサ検出位置との間の距離が大きくなり、検出精度が低下するという問題があった。特に、近年の半導体装置の薄型化に伴って、検出精度の低下は一層顕著となる傾向にある。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、検知部に負荷を与えることのない搬送物検出装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の目的は、検出位置を搬送物の近傍に設置することによって高い精度で検出することのできる搬送物検出装置を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的および利点は以下の記載から明らかとなるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、作動可能なステージ上に載置された搬送物を検出する搬送物検出装置であって、ステージに設けられた光ファイバーからなる検知部と、光ファイバーを介して光を投射する発光素子およびこの投射した光の反射光を光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、光ファイバーの一方の端部が、制御部と所定の隙間を置いた状態で、制御部と光学的に結合されていることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、作動可能なステージ上に載置された搬送物を検出する搬送物検出装置であって、ステージに設けられた投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーからなる検知部と、投光用光ファイバーを介して光を投射する発光素子およびこの投射した光を受光用光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーの一方の端部が、制御部と所定の隙間を置いた状態で、制御部と光学的に結合されていることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明は、水平方向または垂直方向に移動可能な吸着ヘッドによって搬送される搬送物を検出する搬送物検出装置であって、吸着ヘッドに設けられた光ファイバーからなる検知部と、光ファイバーを介して光を投射する発光素子およびこの投射した光の反射光を光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、光ファイバーの一方の端部が、制御部と所定の隙間を置いた状態で、制御部と光学的に結合されていることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図3を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態における搬出物検出装置は、反射型の光センサを用いたものである。
【0015】
図1は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置1は回転ステージ2上に載置されている。また、搬送物検出装置3は、検知部としての光ファイバー4と、光ファイバー4の第1の端部4aを固定する役割を果たす固定部5と、第1の端部4aに近接して配設される制御部6とを備えている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0016】
光ファイバー4は、その第1の端部4aが制御部6から所定の隙間を置くようにして、回転ステージ2の側面に固定部5とともに取り付けられる。この際、光ファイバー4の第2の端部4bは、半導体装置1の近傍の適当な箇所に位置するようにして固定される。図1の例では、光ファイバー4の第2の端部4bは、半導体装置1の底面付近に固定されている。一方、制御部6は、光ファイバー4および固定部5から機械的に分離された状態で、回転ステージ2以外の所定の場所に設置される。
【0017】
図2は、図1における固定部5および制御部6付近の拡大図である。図2に示すように、光ファイバー4は、投光用光ファイバー7および受光用光ファイバー8を有する。一方、制御部6は、発光素子9および受光素子10を有する。
【0018】
図1および図2において、発光素子9から出射された光は、投光用光ファイバー7を介して半導体装置1に照射される。照射光は半導体装置1の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバー8を介して受光素子10によって受光される。受光素子10は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、制御部6には図示しない制御回路が設けられており、受光素子10からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0019】
光ファイバー4は回転ステージ2に取り付けられているので、回転ステージ2と同様の動きを行うことができる。したがって、回転ステージ2の動きに拘らず、その第2の端部4bを常に半導体装置1の近傍の適当な検出位置に固定しておくことができる。また、光ファイバー4の第1の端部4aおよび固定部5は制御部6と機械的に分離された状態にあるので、回転ステージ2が駆動しても光ファイバー4に物理的な負荷がかかることはない。
【0020】
半導体装置の有無の検出は、回転ステージが停止した状態で行われる。制御部6は、検出位置において、光ファイバー4の第1の端部4aから僅かな隙間を置いて配設される。このように隙間を設けることによって、光ファイバー4と制御部6とを機械的に分離することができる。
【0021】
検出位置では、発光素子9から出射する光の光軸11aと投光用光ファイバー7に入射する光の光軸11bとが一致するとともに、受光用光ファイバー8から出射する光の光軸12aと受光素子10に入射する光の光軸12bとが一致することが必要である。このようにして制御部6を配置することによって、光ファイバー4と制御部6とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0022】
ここで、固定部5は、光軸11aと11b、光軸12aと12bがそれぞれ一致するようにして、光ファイバー4の第1の端部4aを回転ステージ2に固定する役割を有する。したがって、固定部5の位置を微調整することによって、光ファイバー4と制御部6とが常に適切な位置関係にあるようにすることができる。
【0023】
また、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けることによって、光ファイバーと制御部との間にレンズ等の集光機能を持つ部品を設ける必要がなくなる。したがって、搬送物検出装置の小型化、単純化を図ることができるとともに、コストダウンが可能となる。
【0024】
光ファイバーの第1の端部と制御部との間に設ける隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲であることがより好ましい。隙間が1.0mmより大きくなると検出精度が低下することから好ましくない。一方、隙間を0.1mmより小さくすることは物理的に困難であり実用的でない。
【0025】
本実施の形態によれば、光ファイバーと制御部とは機械的に分離された状態にあるので、光ファイバーの第2の端部を半導体装置に対して任意の位置に置くことができる。すなわち、半導体装置の大きさや回転ステージの形状に合わせて最適な位置に光ファイバーの第2の端部を配置することができる。
【0026】
図3は、光ファイバーの第2の端部の設置位置を変更した他の例である。図3の例では、光ファイバー13の第2の端部13bは、半導体装置14の側面付近に取り付け部15によって固定されている。尚、光ファイバー13の第1の端部13a、固定部16および制御部17の位置は、図1の例と同様である。
【0027】
一般に、回転ステージは、半導体装置の形状に応じて交換される。本実施の形態においては、光ファイバーおよび固定部は回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの交換時にこれらが一体となって交換される。
【0028】
また、光ファイバーの第1の端部は、制御部との関係から固定部によって常に所定の位置に固定しておく必要があるが、第2の端部にはこのような制約はない。したがって、第2の端部の固定位置を変更可能な状態で、光ファイバーを回転ステージに取り付けてもよい。例えば、図3において、取り付け部15の位置を回転ステージ18の適当な箇所に変えることができるようにすることによって、第2の端部13bの固定位置を変更可能とすることができる。
【0029】
このようにすることによって、半導体装置の形状や大きさに合わせて第2の端部の固定位置を変えることができるので、回転ステージを交換すること無しに適切な位置で検出を行うことが可能となる。すなわち、複雑な回転ステージの交換を回避して、作業時間の短縮化を図ることができる。また、検出位置を常に半導体装置の近傍に固定することが可能となるので、薄型化された半導体装置についても高精度で検出することができる。
【0030】
本実施の形態によれば、光ファイバーと制御部とが機械的に分離されているので、回転ステージの駆動によって光ファイバーに物理的な負荷がかかることはない。したがって、回転ステージの駆動を考慮して光ファイバーの材質や長さを決定する必要がない。
【0031】
また、本実施の形態によれば、光ファイバーは回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの駆動によって回転ステージと同様の動きをすることができる。したがって、検出位置を検出対象である半導体装置の近傍に設けることができるので、高精度の検出が可能となる。また、光ファイバーについて、従来行われていたような回転ステージの駆動を考慮した配線引き回しにする必要がない。
【0032】
さらに、本実施の形態によれば、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けるので、光ファイバーと制御部との間にレンズ等を設ける必要がない。したがって、検出装置の小型化、単純化およびコストダウンを図ることができる。
【0033】
実施の形態2.
図4を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態においては、複数の制御部を設けることを特徴とする。
【0034】
図4は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置19は回転ステージ20上に載置されている。また、搬送物検出装置は、検知部としての光ファイバー21と、光ファイバー21の第1の端部21aを固定する役割を果たす固定部22と、第1の端部21aに近接して配設される第1の制御部23および第2の制御部24とを備えている。また、光ファイバー21の第2の端部21bは、取り付け部25によって回転ステージ20の所定位置に固定されている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0035】
本実施の形態における光ファイバー、固定部、第1の制御部および第2の制御部の基本的構成や役割は、実施の形態1と同様である。ここでは、第1の制御部23および第2の制御部24を設けることによって、回転ステージ20の駆動前後で半導体装置19の検出を行う場合を想定している。駆動前後で検出操作を行うことによって、半導体装置に駆動操作による脱落等が発生しているか否かを確認することができる。
【0036】
図4(a)は、回転ステージが駆動する前の状態を示す図である。図に示すように、光ファイバー21および固定部22は、回転ステージ20の側面に取り付けられている。ここで、光ファイバー21の第1の端部21aは、固定部22によって固定されている。一方、光ファイバー21の第2の端部21bは、半導体装置19近傍の適当な検出位置に取り付け部25によって固定されている。この際、取り付け部25の取り付け位置を変えることによって、第2の端部21bの固定位置が変更できるようにされていてもよい。このようにすることによって、半導体装置の形状に合わせて最適な位置に第2の端部を移動して検出操作を行うことが可能となる。
【0037】
そして、実施の形態1と同様に、第1の制御部23には発光素子および受光素子が設けられており、光ファイバー21には投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーが設けられている。
【0038】
第1の制御部23は、光ファイバー21の第1の端部21aから僅かな隙間を置いて配設される。また、第1の制御部23と光ファイバー21とは、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致するようにして配設される。
【0039】
回転ステージ20が駆動する前の状態における検出操作は、実施の形態1と同様である。すなわち、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバーを介して半導体装置19に照射される。照射光は半導体装置19の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバーを介して受光素子によって受光される。受光素子は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、制御部23には制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0040】
次に、回転ステージが駆動することによって搬送方向が180度変化した後に行う検出操作について、図4(b)を用いて説明する。
【0041】
本実施の形態においては、光ファイバー21および固定部22は回転ステージ20に取り付けられているので、回転ステージ20と同様の動きを行うことができる。したがって、回転ステージ20が駆動することによって、搬送方向が例えば180度変化する場合(すなわち、搬送方向が逆方向に変化する場合)には、光ファイバー21および固定部22の位置も180度変化することになる。この場合、光ファイバー21の第1の端部21aおよび固定部22は制御部23と機械的に分離された状態にあるので、回転ステージ20が駆動しても光ファイバー21に物理的な負荷がかかることはない。
【0042】
尚、光ファイバー21の第2の端部21bを固定している取り付け部25も回転ステージ20に取り付けられているので、回転ステージ20と同様の動きを行うことは言うまでもない。
【0043】
回転ステージ駆動後の半導体装置の検出は、回転ステージが停止した状態で行われる。図4(b)は、回転ステージが駆動した後の状態を示す図である。図において、回転ステージの搬送方向は180度変化しており、第2の制御部24は、第1の制御部23に対して概ね180度の角度をなして配置されている。
【0044】
第2の制御部24の正確な設置位置は、回転ステージ20駆動後における光ファイバー21の第1の端部21aとの位置関係によって決定される。すなわち、第2の制御部24は、光ファイバー21の第1の端部21aから所定の隙間を置いた状態で、第2の制御部24と第1の端部21aとの間の光の光軸が一致するようにして配置される。この点について、以下に詳細に述べる。
【0045】
第2の制御部24は、検出位置において、光ファイバー21の第1の端部21aから僅かな隙間を置いて配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー21と第2の制御部24とを機械的に分離することができる。
【0046】
第2の制御部24には、第1の制御部23と同様に、発光素子および受光素子が設けられている。検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして第2の制御部24を配設することによって、光ファイバー21と第2の制御部24とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0047】
ここで、固定部22は、上記の光軸が一致するように、光ファイバーの第1の端部21aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部22の位置を微調整することによって、光ファイバー21に対して、第1の制御部23および第2の制御部24がそれぞれ常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0048】
本実施の形態によれば、回転ステージの駆動前後で半導体装置の有無を検出することによって、駆動により半導体装置に位置ずれや脱落等が生じているか否かを検知することができる。例えば、駆動前における半導体装置の有無の検出を第1の制御部を通じて行った後、回転ステージを駆動する。続いて、駆動後の検出を第2の制御部を通じて同様に行う。第1の制御部による検出では半導体装置有りとされたにも拘らず、第2の制御部による検出で半導体装置無しとされた場合には、駆動時の衝撃等によって半導体装置に位置ずれや脱落等の不良が発生したことがわかる。
【0049】
本実施の形態によれば、光ファイバーおよび固定部は第1の制御部および第2の制御部から切り離された状態にあるので、光ファイバーに物理的な負荷を与えること無しに、回転ステージの駆動前後で検出操作を行うことが可能となる。また、複数の制御部を設けているので、光ファイバーの長さをステージの回転に合わせて大きくする必要がない。
【0050】
本実施の形態においては、回転ステージが180度回転する場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を適用することのできる回転ステージは任意の角度で回転することができ、回転ステージの回転角度に合わせて任意の位置に制御部を配置することができる。
【0051】
また、本実施の形態においては、2つの制御部を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。検出回数や回転角度等に応じて、3つ以上の制御部を設けてもよい。
【0052】
実施の形態3.
図5を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態においては、半導体装置が載置されるステージが上下に駆動する場合を想定している。
【0053】
図5は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置26は、上下に駆動可能なステージ27上に載置されている。また、搬送物検出装置は、検知部としての光ファイバー28と、光ファイバー28の第1の端部28aを固定する役割を果たす固定部29と、第1の端部28aに近接して配設される第1の制御部30および第2の制御部31とを備えている。第1の制御部30および第2の制御部31は、ステージ27の移動方向(図5のY方向)に上下に並んで配設されている。また、光ファイバー28の第2の端部28bは、取り付け部32によって回転ステージ27の所定位置に固定されている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0054】
本実施の形態における光ファイバー、固定部、第1の制御部および第2の制御部の基本的構成や役割は、実施の形態1と同様である。ここでは、第1の制御部30および第2の制御部31を設けることによって、ステージ27が駆動する前後で、半導体装置26の検出を行う場合を想定している。駆動前後で検出操作を行うことによって、半導体装置に駆動操作による脱落等が発生しているか否かを確認することができる。
【0055】
図5(a)は、ステージが駆動する前の状態を示す図である。図に示すように、光ファイバー28および固定部29は、ステージ27の側面に取り付けられている。ここで、光ファイバー28の第1の端部28aは、固定部29によって所定の位置に固定されている。一方、光ファイバー28の第2の端部28bは、取り付け部32によって、半導体装置26の近傍の適当な検出位置に固定されている。この際、取り付け部32の取り付け位置を変えることによって、第2の端部28bの固定位置が変更できるようにされていてもよい。このようにすることによって、半導体装置の形状に合わせて最適な位置に第2の端部を移動して検出を行うことができる。
【0056】
そして、実施の形態1と同様に、第1の制御部30には発光素子および受光素子が設けられており、光ファイバー28には投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーが設けられている。
【0057】
第1の制御部30は、光ファイバー28の第1の端部28aから僅かな隙間を置いて配設される。また、第1の制御部30と光ファイバー28とは、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致するようにして配設される。
【0058】
ステージ27が駆動する前の状態における検出操作は、実施の形態1と同様である。すなわち、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバーを介して半導体装置26に照射される。照射光は半導体装置26の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバーを介して受光素子によって受光される。受光素子は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、第1の制御部30には制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0059】
次に、ステージが駆動することによって、半導体装置が上方向に移動した後に行う検出操作について、図5(b)を用いて説明する。
【0060】
本実施の形態においては、光ファイバー28および固定部29はステージ27に取り付けられているので、ステージ27と同様の動きを行うことができる。したがって、ステージ27が上下動する場合には、光ファイバー28および固定部29も一緒に上下動することになる。この場合、光ファイバー28の第1の端部28bおよび固定部29は第1の制御部30と機械的に分離された状態にあるので、ステージ27が上下動しても光ファイバー28に物理的な負荷がかかることはない。
【0061】
尚、光ファイバー28の第2の端部28bを固定している取り付け部32も回転ステージ27に取り付けられているので、回転ステージ27と同様の動きを行うことは言うまでもない。
【0062】
ステージ駆動後の半導体装置の検出は、ステージが停止した状態で行われる。図5(b)は、ステージが上昇した後の様子を示す図である。ここで、第2の制御部31は、第1の制御部30の上方に設けられている。第2の制御部31の正確な設置位置は、ステージ27の駆動後における光ファイバー28の第1の端部28aとの位置関係によって決定される。すなわち、第2の制御部31は、光ファイバー28の第1の端部28aから所定の隙間を置いた状態で、第2の制御部31と第1の端部28aとの間の光の光軸が一致するようにして配置される。この点について、以下に詳細に述べる。
【0063】
検出位置において、第2の制御部31は、光ファイバー28の第1の端部28aから僅かな隙間を置いて配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー28と第2の制御部31とを機械的に分離することができる。
【0064】
第2の制御部31には、第1の制御部30と同様に、発光素子および受光素子が設けられている。検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして第2の制御部31を配置することによって、光ファイバー28と第2の制御部31とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0065】
ここで、固定部29は、上記の光軸が一致するように、光ファイバー28の第1の端部28aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部29の位置を微調整することによって、光ファイバー28に対して、第1の制御部30および第2の制御部31がそれぞれ常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0066】
本実施の形態によれば、光ファイバーおよび固定部は第1の制御部および第2の制御部から切り離された状態にあるので、光ファイバーに物理的な負荷を与えること無しに、ステージの駆動前後で検出操作を行うことが可能となる。また、複数の制御部を設けているので、光ファイバーの長さをステージの上下動に合わせて大きくとる必要がない。
【0067】
本実施の形態においては、第1の制御部で検出操作を行った後にステージを上方に移動させて第2の制御部で検出操作を行う場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。第2の制御部で検出操作を行った後にステージを下方に移動させて第1の制御部で検出操作を行う場合にも本発明を適用することができる。
【0068】
また、本実施の形態においては、2つの制御部を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。検出回数や上昇(または下降)回数等に応じて、3つ以上の制御部を設けてもよい。
【0069】
さらに、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせることによって、回動および上下動を行うステージに載置された半導体装置の検出にも適用することができる。
【0070】
実施の形態4.
図6および図7を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態においては、搬送物である半導体装置を吸着ヘッドにより吸着して搬送する場合を想定している。
【0071】
図6は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の下面図の一例である。一方、図7は、その側面図の一例である。これらの図において、半導体装置33は、吸着ヘッド34によって図の水平方向(X方向)に搬送される。また、搬送物検出装置は、検知部としての光ファイバー35と、光ファイバー35の第1の端部35aを固定する役割を果たす固定部36と、第1の端部35aに近接して配設される第1の制御部37および第2の制御部38とを備えている。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0072】
本実施の形態における光ファイバー、固定部、第1の制御部および第2の制御部の基本的構成や役割は、実施の形態1と同様である。ここでは、第1の制御部37および第2の制御部38を設けることによって、吸着ヘッド34の移動前後で半導体装置33の検出を行う場合を想定している。これによって、半導体装置が移動途中で脱落等していないか否かを確認することができる。
【0073】
図6は、本実施の形態における吸着ヘッドおよび搬送物検出装置を下側から見た図である。図の手前側に半導体装置が位置することになる。
【0074】
図6に示すように、吸着ヘッド34の下面34aには開口領域39が形成されている。開口領域39は、例えば、図示しない真空源に接続された多数の図示しないノズル孔から構成されている。そして、真空源を作動させることによって、開口領域39において半導体装置が吸着されることになる。
【0075】
図7は、図6の吸着ヘッドを横方向から見た図である。ここで、吸着ヘッド34は、例えば、水平方向に配設された図示しない吸着ヘッド支持部によって支持されている。そして、吸着ヘッド34が吸着ヘッド支持部に沿って移動することによって、半導体装置33が水平方向に搬送される。
【0076】
図7に示すように、吸着ヘッド34の内部には光ファイバー35が設けられている。そして、図6に示すように、光ファイバー35の第1の端部35aは、吸着ヘッド34の上部側面35bに設けられた開口部40から引き出されていて、固定部36によって固定されている。一方、光ファイバー35の第2の端部35bは、吸着ヘッド34の下面34aに設けられた開口部41に通じている。ここで、光ファイバー35は、実施の形態1と同様に、投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーを有している。
【0077】
吸着ヘッド34の搬送方向に平行な方向には、図7に示すように、制御部支持部42が設けられている。そして、制御部支持部42には、所定の間隔をおいて、第1の制御部37および第2の制御部38が配設されている。ここで、第1の制御部37および第2の制御部38には、それぞれ実施の形態1と同様に、発光素子および受光素子が設けられている。
【0078】
本実施の形態においては、吸着ヘッド34は、まず、第1の制御部37に対向する位置にある。ここで、第1の制御部37は、光ファイバー35の第1の端部35aから僅かな隙間を置いた位置に配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー35と第1の制御部37とを機械的に分離することができる。
【0079】
また、第1の制御部37と光ファイバー35とは、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致するようにして配設される。このようにすることによって、第1の制御部37と光ファイバー35を、非接触で光学的に接続された状態に置くことができる。
【0080】
吸着ヘッド34が移動する前の状態における検出操作は、実施の形態1と同様である。すなわち、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバーを介して半導体装置33に照射される。照射光は半導体装置33の表面で反射して反射光となり、受光用光ファイバーを介して受光素子によって受光される。受光素子は、受光した光を電気信号に変換して出力する。一方、第1の制御部37には制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置の有無を示す信号を出力する。
【0081】
次に、吸着ヘッド34が移動した後に行う検出操作について説明する。
【0082】
図7において、半導体装置33を吸着した吸着ヘッド34は、X方向に移動した後、第2の制御部38に対向する位置で停止するとする。本実施の形態においては、光ファイバー35および固定部36は吸着ヘッド34に取り付けられているので、吸着ヘッド34と同様の動きを行うことができる。この場合、光ファイバー35の第1の端部35aおよび固定部36は第1の制御部37と機械的に分離された状態にあるので、吸着ヘッド34が移動しても光ファイバー35に物理的な負荷がかかることはない。
【0083】
吸着ヘッド34が移動した後の半導体装置の検出は、吸着ヘッド34が停止した状態で行われる。ここで、第2の制御部38は、停止した吸着ヘッド34に対向する位置に配設される。
【0084】
第2の制御部38の正確な設置位置は、吸着ヘッド34の移動後における光ファイバー35の第1の端部35aとの位置関係によって決定される。すなわち、第2の制御部38は、光ファイバー35の第1の端部35aから所定の隙間を置いた状態で、第2の制御部38と第1の端部35aとの間の光の光軸が一致するようにして配置される。この点について、以下に詳細に述べる。
【0085】
第2の制御部38は、検出位置において、光ファイバー35の第1の端部35aから僅かな隙間を置いて配設される。隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲内であることがより好ましい。このような隙間を設けることによって、光ファイバー35と第2の制御部38とを機械的に分離することができる。
【0086】
検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして第2の制御部38を配置することによって、光ファイバー35と第2の制御部38とを非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0087】
ここで、固定部36は、上記の光軸が一致するように、光ファイバー35の第1の端部35aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部36の位置を微調整することによって、光ファイバー35に対して、第1の制御部37および第2の制御部38がそれぞれ常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0088】
本実施の形態によれば、吸着ヘッドの移動前後で半導体装置の有無を検出することによって、移動により半導体装置に脱落等が生じているか否かを検知することができる。例えば、駆動前における半導体装置の有無の検出を第1の制御部を通じて行った後、吸着ヘッドを移動する。続いて、移動後の検出を第2の制御部を通じて同様に行う。第1の制御部による検出では半導体装置有りとされたにも拘らず、第2の制御部による検出で半導体装置無しとされた場合には、移動時の衝撃等によって半導体装置に脱落等の不良が発生したことがわかる。
【0089】
本実施の形態によれば、光ファイバーおよび固定部は第1の制御部および第2の制御部から切り離された状態にあるので、光ファイバーに物理的な負荷を与えること無しに、吸着ヘッドの移動前後で検出操作を行うことが可能となる。また、複数の制御部を設けているので、光ファイバーの長さを吸着ヘッドの移動に合わせて大きくとる必要がない。
【0090】
本実施の形態においては、吸着ヘッドが水平方向に移動する場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。吸着ヘッドが垂直方向に移動する場合にも本発明を適用することができる。
【0091】
また、本実施の形態においては、2つの制御部を設けた場合について述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。検出回数や移動回数等に応じて、3つ以上の制御部を設けてもよい。
【0092】
実施の形態5.
図8および図9を用いて、本実施の形態にかかる搬送物検出装置について説明する。本実施の形態における搬出物検出装置は、透過型の光センサを用いたものである。
【0093】
図8は、本実施の形態にかかる搬送物検出装置の構成を示す図の一例である。図において、半導体装置43は回転ステージ44上に載置されている。また、搬送物検出装置は、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46を有する。尚、半導体装置は完成品に限られず、製造途中のものであってもよい。例えば、シリコンウェハなどの半導体基板であってもよい。
【0094】
投光用光ファイバー45の第1の端部45aおよび受光用光ファイバー46の第1の端部46aは、固定部47によって固定されている。また、投光用光ファイバー45の第2の端部45bは、取り付け部48によって回転ステージ44の所定位置に固定されている。一方、受光用光ファイバー46の第2の端部46bは、取り付け部49によって回転ステージ44の所定位置に固定されている。そして、第1の端部45a,46aから僅かな隙間を置いて制御部50が配設されている。第1の端部45a,46aと制御部50との間に隙間を設けることによって、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46を制御部50から機械的に分離することができる。
【0095】
また、制御部50は、実施の形態1と同様に、発光素子および受光素子を有している。検出位置では、発光素子から出射する光の光軸と投光用光ファイバーに入射する光の光軸とが一致するとともに、受光用光ファイバーから出射する光の光軸と受光素子に入射する光の光軸とが一致することが必要である。このようにして制御部50を配置することによって、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46を制御部50に非接触の状態で光学的に接続することが可能となる。
【0096】
ここで、固定部47は、上記の光軸が一致するように、第1の端部45a,46aを所定位置に固定する役割を有する。したがって、固定部の位置を微調整することによって、投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46が制御部50に対して常に適切な位置にあるようにすることができる。
【0097】
また、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けることによって、光ファイバーと制御部との間にレンズ等の集光機能を持つ部品を設ける必要がなくなる。したがって、装置の小型化、単純化を図ることができるとともに、コストダウンが可能となる。
【0098】
光ファイバーの第1の端部と制御部との間に設ける隙間は、0.1mm〜1.0mmの範囲であることが好ましく、0.4mm〜0.6mmの範囲であることがより好ましい。隙間が1.0mmより大きくなると検出精度が低下することから好ましくない。一方、隙間を0.1mmより小さくすることは物理的に困難であり実用的でない。
【0099】
一方、投光用光ファイバー45の第2の端部45bおよび受光用光ファイバー46の第2の端部46bは、これらの間を通過する光線51が半導体装置43によって遮られる位置にそれぞれ固定されている。
【0100】
回転ステージ44上に半導体装置が無い場合には、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、半導体装置が載置されるべき場所を横切って、受光用光ファイバー46に入射する。その後、受光素子によって受光された光は電気信号に変換される。制御部50には図示しない制御回路が設けられており、受光素子からの電気信号を検知して半導体装置無しを示す信号を出力する。
【0101】
一方、回転ステージ44上の適正位置に半導体装置43が有る場合には、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、半導体装置43によって反射される。したがって、受光用光ファイバー46には投光用光ファイバー45からの光が入射しないので、これによって半導体装置有りと判断することができる。
【0102】
また、投光用光ファイバー45の第2の端部45bおよび受光用光ファイバー46の第2の端部46bは、図9(a)に示すように、これらの間を通過する光線52の直下に半導体装置43が位置するようにして固定されていてもよい。この際、半導体装置43は、回転ステージ44上の適正な位置に載置されているものとする。尚、第2の端部45b,46bは、それぞれ取り付け部48,49の位置を変えることによって、固定される位置を変更できるようにされていてもよい。
【0103】
図9(a)の例では、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、受光用光ファイバー46に入射する。そして、受光素子によって受光された光は電気信号に変換された後、制御部50内の制御回路から半導体装置43が適正な位置に置かれていることを示す信号が出力される。
【0104】
一方、図9(b)に示すように、半導体装置43に傾きが生じている場合には、発光素子から出射された光は、投光用光ファイバー45を通過した後、半導体装置43によって反射される。したがって、受光用光ファイバー46には投光用光ファイバー45からの光が入射しないので、これによって半導体装置43に傾きが生じていると判断することができる。
【0105】
本実施の形態においては、投光用光ファイバー45、受光用光ファイバー46および固定部47は、全て回転ステージ44に取り付けられている。したがって、回転ステージ44が駆動するとこれらも回転ステージ44と同様の動きを行う。この際、投光用光ファイバー45の第1の端部45aおよび受光用光ファイバー46の第1の端部46aは制御部50と機械的に分離された状態にあるので、回転ステージ44が駆動しても投光用光ファイバー45および受光用光ファイバー46に物理的な負荷がかかることはない。
【0106】
本実施の形態においては、1の制御部を設置する例について述べたが、本発明はこれに限られるものではなく、2以上の制御部を設けてもよい。例えば、実施の形態2に示したような第1の制御部および第2の制御部を設けることによって、回転ステージの駆動前後における半導体装置の検出を行うことができる。
【0107】
また、本実施の形態においては、回転ステージ上に半導体ステージが載置される例について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、上下駆動をするステージ上に半導体装置が載置されていてもよい。この場合、制御部は1のみに限られず、実施の形態3に示したような複数の制御部を配設してもよい。
【0108】
本実施の形態によれば、光ファイバーと制御部とが機械的に分離されているので、回転ステージの駆動によって光ファイバーに物理的な負荷がかかることはない。したがって、回転ステージの駆動を考慮して光ファイバーの材質や長さを決定する必要がない。
【0109】
また、本実施の形態によれば、光ファイバーは回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの駆動によって回転ステージと同様の動きをすることができる。したがって、検出位置を検出対象である半導体装置の近傍に設けることができるので、高精度の検出が可能となる。また、光ファイバーについて、従来行われていたような回転ステージの駆動を考慮した配線引き回しにする必要がない。
【0110】
さらに、本実施の形態によれば、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けるので、光ファイバーと制御部との間にレンズ等を設ける必要がない。したがって、検出装置の小型化、単純化およびコストダウンを図ることができる。
【0111】
実施の形態1〜5においては、搬送物が半導体装置である場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。ガラス基板等の他の搬送物にも適用することができる。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、光ファイバーと制御部とが機械的に分離されているので、回転ステージの駆動によって光ファイバーに物理的な負荷がかかることはない。したがって、回転ステージの駆動を考慮して光ファイバーの材質や長さを決定する必要がない。
【0113】
また、本発明によれば、光ファイバーは回転ステージに取り付けられているので、回転ステージの駆動によって回転ステージと同様の動きをすることができる。したがって、検出位置を検出対象である半導体装置の近傍に設けることができるので、高精度の検出が可能となる。また、光ファイバーについて、従来行われていたような回転ステージの駆動を考慮した配線引き回しにする必要がない。
【0114】
さらに、本発明によれば、光ファイバーの第1の端部から僅かに離れた位置に制御部を設けるので、光ファイバーと制御部との間にレンズ等を設ける必要がない。したがって、検出装置の小型化、単純化およびコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における搬送物検出装置を示す図である。
【図2】実施の形態1における搬送物検出装置の一部拡大図である。
【図3】実施の形態1における搬送物検出装置を示す図である。
【図4】実施の形態2における搬送物検出装置を示す図である。
【図5】実施の形態3における搬送物検出装置を示す図である。
【図6】実施の形態4における搬送物検出装置を示す図である。
【図7】実施の形態4における搬送物検出装置を示す図である。
【図8】実施の形態5における搬送物検出装置を示す図である。
【図9】実施の形態5における搬送物検出装置を示す図である。
【符号の説明】
1,14,19,26,33,43 半導体装置、 2,18,20,44 回転ステージ、 3 搬送物検出装置、 4,13,21,28,35 光ファイバー、 5,16,22,29,36,47 支持部、 6,17,50 制御部、 7,45 投光用光ファイバー、 8,46 受光用光ファイバー、 9 発光素子、 10 受光素子、 23,30,37 第1の制御部、 24,31,38 第2の制御部。
Claims (11)
- 作動可能なステージ上に載置された搬送物を検出する搬送物検出装置であって、
前記ステージに設けられた光ファイバーからなる検知部と、
前記光ファイバーを介して光を投射する発光素子および前記投射した光の反射光を前記光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、
前記光ファイバーの一方の端部が前記制御部と所定の隙間を置いた状態で光学的に結合されていることを特徴とする搬送物検出装置。 - 作動可能なステージ上に載置された搬送物を検出する搬送物検出装置であって、
前記ステージに設けられた投光用光ファイバーおよび受光用光ファイバーからなる検知部と、
前記投光用光ファイバーを介して光を投射する発光素子および前記投射した光を前記受光用光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、
前記投光用光ファイバーおよび前記受光用光ファイバーの一方の端部が前記制御部と所定の隙間を置いた状態で光学的に結合されていることを特徴とする搬送物検出装置。 - 前記端部は前記ステージに設けられた固定部によって固定されていて、前記固定部の位置を調整することによって前記端部と前記制御部との位置関係を調整することができる請求項1または2に記載の搬送物検出装置。
- 前記光ファイバーの他方の端部の固定位置が変更可能である請求項1または3に記載の搬送物検出装置。
- 前記投光用光ファイバーおよび前記受光用光ファイバーの他方の端部の固定位置が変更可能である請求項2または3に記載の搬送物検出装置。
- 前記ステージは回転可能なステージであって、前記ステージの周囲に複数の前記制御部が配設されている請求項1〜5に記載の搬送物検出装置。
- 前記ステージは昇降可能なステージであって、前記ステージの移動方向に前記制御部が上下に複数並んで配設されている請求項1〜5に記載の搬送物検出装置。
- 水平方向または垂直方向に移動可能な吸着ヘッドによって搬送される搬送物を検出する搬送物検出装置であって、
前記吸着ヘッドに設けられた光ファイバーからなる検知部と、
前記光ファイバーを介して光を投射する発光素子および前記投射した光の反射光を前記光ファイバーを介して受光する受光素子を有する制御部とを備え、
前記光ファイバーの一方の端部が前記制御部と所定の隙間を置いた状態で光学的に結合されていることを特徴とする搬送物検出装置。 - 前記端部は前記吸着ヘッドに設けられた固定部によって固定されていて、前記固定部の位置を調整することによって前記端部と前記制御部との位置関係を調整することができる請求項8に記載の搬送物検出装置。
- 前記制御部が前記吸着ヘッドの移動方向に沿って複数並んで配設されている請求項8または9に記載の搬送物検出装置。
- 前記搬送物は半導体装置である請求項1〜10に記載の搬送物検出装置。
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JP2002323759A JP2004158677A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 搬送物検出装置 |
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JP2002323759A JP2004158677A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 搬送物検出装置 |
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JP2002323759A Withdrawn JP2004158677A (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 搬送物検出装置 |
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JP (1) | JP2004158677A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113708831A (zh) * | 2021-08-31 | 2021-11-26 | 鹰潭市和兴光通讯器件有限公司 | 一种光纤连接器出厂前检验质检设备 |
-
2002
- 2002-11-07 JP JP2002323759A patent/JP2004158677A/ja not_active Withdrawn
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