JP2004158622A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】露光装置において、ウエハステージ上に設置された計測用光電センサ(照度むらセンサ)の温度変化に伴う感度変化を軽減化させて、高精度での照度むら計測を行う。
【解決手段】露光フィールド上の照度むら計測を行う際に、照度むらセンサの温度上昇に関与しない部位に設置した減光素子を用いて、照度むらセンサへの入射光量を低減させて発熱を抑える。
【選択図】 図4
【解決手段】露光フィールド上の照度むら計測を行う際に、照度むらセンサの温度上昇に関与しない部位に設置した減光素子を用いて、照度むらセンサへの入射光量を低減させて発熱を抑える。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や液晶表示素子等を製造する際にフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子または液晶表示素子等をフォトリソグラフィ技術を用いて製造する際に、レチクルのパターンをウエハ上に塗布された感光材とに転写する露光装置が使用されている。
【0003】
現在、使用されている露光装置には、ウエハ上のショット領域にレチクルパターンを転写する際に、ウエハが搭載されたウエハステージを静止した状態で一括して露光を行うステップ・アンド・リピート方式の露光装置(以後、ステッパ)や、あるいはレチクルパターンの一部を投影光学系を介してウエハ上に投影した状態で、レチクル及びウエハを投影光学系に対して同期して走査することによりレチクルのパターンをウエハ上の各ショット領域に逐次転写露光するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(以後、スキャナ)等があり、露光装置の動作にはウエハ上にレチクルパターンの転写を行う通常露光と、露光フィールド上の照度むら等の計測・調整を行う計測露光とに分けることができる。
【0004】
従来、露光フィールド上の照度むら等を計測する計測露光時には、ウエハステージ上に設置された照度むらセンサを使用している。この照度むらセンサには出力が飽和しないように、受光面の上部に減光素子(NDフィルタ)が設置されている。このNDフィルタは非常に透過率が低く(1[%]程度)、照度むらセンサに入射された光量の99[%]程度はNDフィルタにて吸収、反射し、残った僅かな光量が照度むらセンサの検出部を照射している。
【0005】
ところが、NDフィルタにて吸収される光量が多いので、NDフィルタは発熱を引き起こし易い。NDフィルタで生じた熱エネルギは拡散により照度むらセンサの温度を上昇させて、その結果、照度むらセンサの出力を変動させるという問題点があった。
【0006】
たとえば、露光フィールド上の照度むら計測において、照度むらセンサで感度変化が生じた場合には、感度変化による計測誤差の影響も含めて、スリットなどにより照度むらの調節が行われるので、結果的に通常露光時の露光フィールド上には照度のむらを作る原因となる。
【0007】
この対策として、特開平9−22120号公報においては、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、光電センサの受光面の温度を検出する温度検出手段とを備え、温度検出手段により検出された温度に基づいて光電センサの温度変化に伴う感度変化を補正するように構成している。
【0008】
あるいは、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、光電センサの受光面の温度を検出する温度検出手段と、光電センサの受光面の温度を制御する温度制御手段とを備え、温度検出手段の検出値に基づいて温度制御手段を制御し、光電センサの受光面の温度を安定化し、温度変化に伴う感度の変化を一定に保つように構成している。
【0009】
また、特開平11−186148公報で提案された方法は、光電センサの暗電流または順方向電圧を検出し、その検出値に基づいて、光電センサの出力に対するゲインを制御するか、または光電センサの受光面の温度を制御するように構成している。このとき、照明光がパルス状の照明光である場合、暗電流または順方向電圧は、パルス状の照明の合間に検出する構成をしている。
【0010】
上記提案では暗電流や順方向電流が温度に依存する特性を用いて、暗電流または順方向電流を検出することにより、光電センサの温度変化に伴う感度変化を補正している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記した特開平9−22120号公報や特開平11−186148号公報の提案により、照度むらセンサの温度変化に伴う感度変化による影響を正確に補正することは難しい。
【0012】
上記に記載した特開平9−22120号公報においては、照度むらセンサの受光面の近傍に温度検出手段を備えても、照度むらセンサと温度検出手段が別物であるがゆえに若干の温度差が生じ、正確に照度むらセンサの受光面の温度を検出することができず、照度むらセンサの感度を正確に安定化することができなかった。
【0013】
さらに温度検出手段や温度制御手段を設置することは、ウエハステージ構成を複雑にし、温度的な安定性を低下させるのもである為、ウエハステージ等の性能劣化や装置のコスト高も懸念される。
【0014】
また、特開平11−186148公報においては、照度むらセンサの暗電流もしくは順方向電圧を検出し、照度むらセンサの温度変化に伴う感度変化の影響を補正または補償する構成であるが、センサは同じ型番のものであっても、それぞれ固有の特性をもつために特性がそれぞれ異なっている可能性がある。そのため、同じ型番のセンサから同じ大きさの暗電流が検出されたとしても、同量の温度変化に伴う感度変化が生じているとはいえない。
【0015】
さらに、暗電流や順方向電流は照度むらセンサの使用時間とともに変化することが知られている。同公報では照度むらセンサの使用時間を考慮していないために、長期にわたって照度むらセンサの温度変化に伴う感度変化を補正することは困難であった。
【0016】
このように、照度むらセンサで温度変化に伴う感度変化が生じた場合、その影響を正確に補正することは難しい。しかし、照度むらセンサにおいて温度変化に伴う感度変化が生じる原因は、光電センサが照射される光量によって発熱するからであるので、照射する光量を減らすことで、温度変化に伴う感度変化の変化量を低減させることが可能である。
【0017】
本発明では、照度むらセンサの温度上昇に関与しない部位に設置した減光素子を用いて、照度むらセンサへの入射光量を軽減することで、照度むら計測の測定精度を向上させることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の露光装置は、
露光フィールド上の光量を計測するための照度むらセンサに照射する光量を、前記照度むらセンサの温度上昇に関与しない部位に備えた複数枚のNDフィルタによって、
露光フィールド上の照度むらを計測する際に、前記NDフィルタを用いることを問題解決の手段として提案するものである。
【0019】
また、前記NDフィルタは露光装置の照明光学系内部に設置されている減光部材(図1中の2)を用いるものとする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る露光装置の概略構成図を図1に示す。図1において、1はパルス光源であるエキシマレーザであり、パルス状の照明光を発生する。2は減光部材であり、複数枚のNDフィルタによって構成され、透過率を複数段階で切り替えることができる。3はビーム整形光学系であり、エキシマレーザ1から出射された照明光が、所望の断面形状の平行光束に整形される。4は1/4波長板であり、ビーム整形光学系2を通った直線偏光の照明光を、円偏光に変換する。5は反射鏡、6はフライアイレンズであり、フライアイレンズ6の射出面には多数の光源像が形成され、これにより照明光の照度分布の平坦化が行なわれる。7はビームスプリッタであり、フライアイレンズ5を通った照明光がここで分割される。8は後述のレチクルを均一な照度分布で照明するためのレンズ群、9は反射鏡である。 10はレチクル、11はレチクルステージであり、水平面内で微小駆動が可能である。12は投影光学系、13はウエハであり、レチクル10上のパターンが、投影光学系12を介してウエハ13に投影転写される。14はウエハステージであり、このステージを制御することでウエハ上の所望する部位を露光することができる。15は照度むらセンサであり、露光フィールド上の照度むらを計測する際に用いられる。16はビームスプリッタ6で反射された光を集める集光レンズ、17は積算露光量センサであり、実際の露光中におけるウエハ上の露光量を、照度むらセンサ15との相関係数より換算し、間接的に求めている。18は主制御系であり、照度むらセンサ15や積算露光量センサ17の出力より、エキシマレーザ1や減光部材2などを制御する。
【0021】
図1中の減光部材2について補足すると、減光部材は図2に示すように、複数のNDフィルタ20によって構成され、複数段階で光の透過率を切り返ることができる。たとえば、同図に示すように、3枚のNDフィルタ20が回転円板21に組み込まれた場合、円板を回転させることによって、光の透過率を3段階程度に切り替えることができる。
【0022】
従来の照度むら計測における露光装置について説明する。図3に従来の照度むら計測における露光装置を示す。照度むらを計測する際には、ウエハステージ14を駆動させて、エキシマレーザの照明領域に照度むらセンサ15を移動させる。また、照度むらを計測する際には照明光をレチクル10に透過させないでので、レチクル10はレチクルステージ11によって照明光の光路外に移動させる。また、減光部材2での透過率は100パーセントに設定していた。
【0023】
本発明の実施の形態ついて説明する。図4は本発明の照度むら計測における露光装置を示す。ウエハステージ14やレチクルステージ11は従来の方法と同様移動させる。つまり、エキシマレーザの照明領域に照度むらセンサ15を移動させ、レチクル10はレチクルステージ11によって照明光の光路外に移動させる。ただし、減光部材2は図4に示すように照明光の光路に挿入し、照度むらセンサ15もしくは照度むらセンサのNDフィルタ22への入射光量を減少させて、照度むら計測を行う。
【0024】
その結果、従来は減光部材2を照度むら計測時には使用していないため、エキシマレーザ1の光量の大半が照度むらセンサ内部のNDフィルタ22にて吸収されて温度が上昇する。そして、照度むらセンサ内部のNDフィルタ22の熱エネルギが照度むらセンサの検出部23に拡散して、結果的に感度変化が生じさせていた。本発明では、照度むら計測でも減光部材によって照明光のエネルギを減衰させる制御を行う。これにより、照度むらセンサ15に照射する光量を減少することができ、結果的に照度むら計測の測定精度を向上することができる。
【0025】
また、本発明による手法では照度むらセンサの入射光量を減らす際にパルス光源の発振条件を変更する必要がないので、パルス光源の発振周波数等の発振条件の違いによって生じる影響を受けることなく、照度むら計測の測定精度を向上できる。
【0026】
さらに本発明による手法では、露光光源として連続光光源を使用した場合でも、パルス光源時と同様に照度むら計測の測定精度を向上できる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、照度むら測定を行う際に、減光部材を用いることで、照度むらセンサへの入射光量を低減させた。
【0028】
その結果、入射光量が低減した照度むらセンサの発熱量は小さく、照度むら計測の測定精度を向上することができる。
【0029】
また、パルス光源の発振条件を変更することなく、照度むらセンサの入射光量を低減できるので、パルス光源の発振条件の違いによって生じる影響を受けることはない。
【0030】
また、本発明では新たに装置を追加することなく、照度むらセンサの信頼性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成図。
【図2】減光部材の概略構成図。
【図3】従来の照度むら計測を説明するための露光装置の簡略図。
【図4】本発明による照度むら計測を説明するための露光装置の簡略図。
【符号の説明】1:エキシマレーザ、2:減光部材、3:ビーム整形光学系、4:1/4波長板、5:反射鏡、6:フライアイレンズ、7:ビームスプリッタ、8:レンズ群、9:反射鏡、10:レチクル、11:レチクルステージ、12:投影光学系、13:ウエハ、14:ウエハステージ、15:照度むらセンサ、16:集光レンズ、17:積算露光量センサ、18:主制御系、19:光、20:NDフィルタ、21:回転円板、22:照度むらセンサ内部のNDフィルタ、23:照度むらセンサ内部の検出部位。
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や液晶表示素子等を製造する際にフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子または液晶表示素子等をフォトリソグラフィ技術を用いて製造する際に、レチクルのパターンをウエハ上に塗布された感光材とに転写する露光装置が使用されている。
【0003】
現在、使用されている露光装置には、ウエハ上のショット領域にレチクルパターンを転写する際に、ウエハが搭載されたウエハステージを静止した状態で一括して露光を行うステップ・アンド・リピート方式の露光装置(以後、ステッパ)や、あるいはレチクルパターンの一部を投影光学系を介してウエハ上に投影した状態で、レチクル及びウエハを投影光学系に対して同期して走査することによりレチクルのパターンをウエハ上の各ショット領域に逐次転写露光するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(以後、スキャナ)等があり、露光装置の動作にはウエハ上にレチクルパターンの転写を行う通常露光と、露光フィールド上の照度むら等の計測・調整を行う計測露光とに分けることができる。
【0004】
従来、露光フィールド上の照度むら等を計測する計測露光時には、ウエハステージ上に設置された照度むらセンサを使用している。この照度むらセンサには出力が飽和しないように、受光面の上部に減光素子(NDフィルタ)が設置されている。このNDフィルタは非常に透過率が低く(1[%]程度)、照度むらセンサに入射された光量の99[%]程度はNDフィルタにて吸収、反射し、残った僅かな光量が照度むらセンサの検出部を照射している。
【0005】
ところが、NDフィルタにて吸収される光量が多いので、NDフィルタは発熱を引き起こし易い。NDフィルタで生じた熱エネルギは拡散により照度むらセンサの温度を上昇させて、その結果、照度むらセンサの出力を変動させるという問題点があった。
【0006】
たとえば、露光フィールド上の照度むら計測において、照度むらセンサで感度変化が生じた場合には、感度変化による計測誤差の影響も含めて、スリットなどにより照度むらの調節が行われるので、結果的に通常露光時の露光フィールド上には照度のむらを作る原因となる。
【0007】
この対策として、特開平9−22120号公報においては、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、光電センサの受光面の温度を検出する温度検出手段とを備え、温度検出手段により検出された温度に基づいて光電センサの温度変化に伴う感度変化を補正するように構成している。
【0008】
あるいは、照明光の一部の光束の光量を計測する光電センサと、光電センサの受光面の温度を検出する温度検出手段と、光電センサの受光面の温度を制御する温度制御手段とを備え、温度検出手段の検出値に基づいて温度制御手段を制御し、光電センサの受光面の温度を安定化し、温度変化に伴う感度の変化を一定に保つように構成している。
【0009】
また、特開平11−186148公報で提案された方法は、光電センサの暗電流または順方向電圧を検出し、その検出値に基づいて、光電センサの出力に対するゲインを制御するか、または光電センサの受光面の温度を制御するように構成している。このとき、照明光がパルス状の照明光である場合、暗電流または順方向電圧は、パルス状の照明の合間に検出する構成をしている。
【0010】
上記提案では暗電流や順方向電流が温度に依存する特性を用いて、暗電流または順方向電流を検出することにより、光電センサの温度変化に伴う感度変化を補正している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記した特開平9−22120号公報や特開平11−186148号公報の提案により、照度むらセンサの温度変化に伴う感度変化による影響を正確に補正することは難しい。
【0012】
上記に記載した特開平9−22120号公報においては、照度むらセンサの受光面の近傍に温度検出手段を備えても、照度むらセンサと温度検出手段が別物であるがゆえに若干の温度差が生じ、正確に照度むらセンサの受光面の温度を検出することができず、照度むらセンサの感度を正確に安定化することができなかった。
【0013】
さらに温度検出手段や温度制御手段を設置することは、ウエハステージ構成を複雑にし、温度的な安定性を低下させるのもである為、ウエハステージ等の性能劣化や装置のコスト高も懸念される。
【0014】
また、特開平11−186148公報においては、照度むらセンサの暗電流もしくは順方向電圧を検出し、照度むらセンサの温度変化に伴う感度変化の影響を補正または補償する構成であるが、センサは同じ型番のものであっても、それぞれ固有の特性をもつために特性がそれぞれ異なっている可能性がある。そのため、同じ型番のセンサから同じ大きさの暗電流が検出されたとしても、同量の温度変化に伴う感度変化が生じているとはいえない。
【0015】
さらに、暗電流や順方向電流は照度むらセンサの使用時間とともに変化することが知られている。同公報では照度むらセンサの使用時間を考慮していないために、長期にわたって照度むらセンサの温度変化に伴う感度変化を補正することは困難であった。
【0016】
このように、照度むらセンサで温度変化に伴う感度変化が生じた場合、その影響を正確に補正することは難しい。しかし、照度むらセンサにおいて温度変化に伴う感度変化が生じる原因は、光電センサが照射される光量によって発熱するからであるので、照射する光量を減らすことで、温度変化に伴う感度変化の変化量を低減させることが可能である。
【0017】
本発明では、照度むらセンサの温度上昇に関与しない部位に設置した減光素子を用いて、照度むらセンサへの入射光量を軽減することで、照度むら計測の測定精度を向上させることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の露光装置は、
露光フィールド上の光量を計測するための照度むらセンサに照射する光量を、前記照度むらセンサの温度上昇に関与しない部位に備えた複数枚のNDフィルタによって、
露光フィールド上の照度むらを計測する際に、前記NDフィルタを用いることを問題解決の手段として提案するものである。
【0019】
また、前記NDフィルタは露光装置の照明光学系内部に設置されている減光部材(図1中の2)を用いるものとする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る露光装置の概略構成図を図1に示す。図1において、1はパルス光源であるエキシマレーザであり、パルス状の照明光を発生する。2は減光部材であり、複数枚のNDフィルタによって構成され、透過率を複数段階で切り替えることができる。3はビーム整形光学系であり、エキシマレーザ1から出射された照明光が、所望の断面形状の平行光束に整形される。4は1/4波長板であり、ビーム整形光学系2を通った直線偏光の照明光を、円偏光に変換する。5は反射鏡、6はフライアイレンズであり、フライアイレンズ6の射出面には多数の光源像が形成され、これにより照明光の照度分布の平坦化が行なわれる。7はビームスプリッタであり、フライアイレンズ5を通った照明光がここで分割される。8は後述のレチクルを均一な照度分布で照明するためのレンズ群、9は反射鏡である。 10はレチクル、11はレチクルステージであり、水平面内で微小駆動が可能である。12は投影光学系、13はウエハであり、レチクル10上のパターンが、投影光学系12を介してウエハ13に投影転写される。14はウエハステージであり、このステージを制御することでウエハ上の所望する部位を露光することができる。15は照度むらセンサであり、露光フィールド上の照度むらを計測する際に用いられる。16はビームスプリッタ6で反射された光を集める集光レンズ、17は積算露光量センサであり、実際の露光中におけるウエハ上の露光量を、照度むらセンサ15との相関係数より換算し、間接的に求めている。18は主制御系であり、照度むらセンサ15や積算露光量センサ17の出力より、エキシマレーザ1や減光部材2などを制御する。
【0021】
図1中の減光部材2について補足すると、減光部材は図2に示すように、複数のNDフィルタ20によって構成され、複数段階で光の透過率を切り返ることができる。たとえば、同図に示すように、3枚のNDフィルタ20が回転円板21に組み込まれた場合、円板を回転させることによって、光の透過率を3段階程度に切り替えることができる。
【0022】
従来の照度むら計測における露光装置について説明する。図3に従来の照度むら計測における露光装置を示す。照度むらを計測する際には、ウエハステージ14を駆動させて、エキシマレーザの照明領域に照度むらセンサ15を移動させる。また、照度むらを計測する際には照明光をレチクル10に透過させないでので、レチクル10はレチクルステージ11によって照明光の光路外に移動させる。また、減光部材2での透過率は100パーセントに設定していた。
【0023】
本発明の実施の形態ついて説明する。図4は本発明の照度むら計測における露光装置を示す。ウエハステージ14やレチクルステージ11は従来の方法と同様移動させる。つまり、エキシマレーザの照明領域に照度むらセンサ15を移動させ、レチクル10はレチクルステージ11によって照明光の光路外に移動させる。ただし、減光部材2は図4に示すように照明光の光路に挿入し、照度むらセンサ15もしくは照度むらセンサのNDフィルタ22への入射光量を減少させて、照度むら計測を行う。
【0024】
その結果、従来は減光部材2を照度むら計測時には使用していないため、エキシマレーザ1の光量の大半が照度むらセンサ内部のNDフィルタ22にて吸収されて温度が上昇する。そして、照度むらセンサ内部のNDフィルタ22の熱エネルギが照度むらセンサの検出部23に拡散して、結果的に感度変化が生じさせていた。本発明では、照度むら計測でも減光部材によって照明光のエネルギを減衰させる制御を行う。これにより、照度むらセンサ15に照射する光量を減少することができ、結果的に照度むら計測の測定精度を向上することができる。
【0025】
また、本発明による手法では照度むらセンサの入射光量を減らす際にパルス光源の発振条件を変更する必要がないので、パルス光源の発振周波数等の発振条件の違いによって生じる影響を受けることなく、照度むら計測の測定精度を向上できる。
【0026】
さらに本発明による手法では、露光光源として連続光光源を使用した場合でも、パルス光源時と同様に照度むら計測の測定精度を向上できる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、照度むら測定を行う際に、減光部材を用いることで、照度むらセンサへの入射光量を低減させた。
【0028】
その結果、入射光量が低減した照度むらセンサの発熱量は小さく、照度むら計測の測定精度を向上することができる。
【0029】
また、パルス光源の発振条件を変更することなく、照度むらセンサの入射光量を低減できるので、パルス光源の発振条件の違いによって生じる影響を受けることはない。
【0030】
また、本発明では新たに装置を追加することなく、照度むらセンサの信頼性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成図。
【図2】減光部材の概略構成図。
【図3】従来の照度むら計測を説明するための露光装置の簡略図。
【図4】本発明による照度むら計測を説明するための露光装置の簡略図。
【符号の説明】1:エキシマレーザ、2:減光部材、3:ビーム整形光学系、4:1/4波長板、5:反射鏡、6:フライアイレンズ、7:ビームスプリッタ、8:レンズ群、9:反射鏡、10:レチクル、11:レチクルステージ、12:投影光学系、13:ウエハ、14:ウエハステージ、15:照度むらセンサ、16:集光レンズ、17:積算露光量センサ、18:主制御系、19:光、20:NDフィルタ、21:回転円板、22:照度むらセンサ内部のNDフィルタ、23:照度むらセンサ内部の検出部位。
Claims (5)
- 露光光源より照明光を照射して、レチクルに形成されたパターンを感光基板の露光領域に転写する露光装置において、
露光フィールド上の光量を計測するための計測用光電センサを有し、
前記計測用光電センサに照射する光量を減衰させる減光素子を前記計測用光電センサの温度上昇に関与しない部位に備え、
露光フィールド上の照度むらを計測する際に、前記減光素子を用いることを特徴とする露光装置。 - 請求項1に記載の露光装置において、前記減光素子は、複数枚のNDフィルタより構成される減光部材であることを特徴とする露光装置。
- 前記計測用光電センサがフォトダイオードである請求項1、2のいずれか1つに記載の露光装置。
- 前記露光光源がパルス光源である請求項1、2のいずれか1つに記載の露光装置。
- 前記露光光源がエキシマレーザである請求項1、2のいずれか1つに記載の露光装置。
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JP2002322465A JP2004158622A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 露光装置 |
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JP2002322465A JP2004158622A (ja) | 2002-11-06 | 2002-11-06 | 露光装置 |
Publications (1)
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JP2004158622A true JP2004158622A (ja) | 2004-06-03 |
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2002
- 2002-11-06 JP JP2002322465A patent/JP2004158622A/ja active Pending
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