JP2004158006A - デジタル画像の色調特性および空間特性を強調する方法 - Google Patents

デジタル画像の色調特性および空間特性を強調する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 デジタル画像の色調特性を強調するよう使用可能なトーンスケール関数を、トーンスケール関数がデジタル画像に適用される際、空間特性および色特性もまた分類カテゴリに応じて強調されるような形で、圧縮および伸長を含む複数のカテゴリの1つへ分類する手段を提供する。
【解決手段】 デジタル画像の色調特性、および空間的特性を強調する方法は、次のことを含む。複数ピクセルを含むソースデジタル画像を受け取る。ここで、ソースデジタル画像が、輝度デジタル画像チャンネル、および少なくとも2つのクロミナンスデジタル画像チャンネルを有する、輝度クロミナンス表示である。ソースデジタル画像の色調特性を強調するのに使用可能な、トーンスケール関数を生成する。トーンスケール関数を2つ以上のカテゴリの1つに分類する。ここで、分類カテゴリは、伸長および圧縮を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル画像処理に関し、特にデジタル画像の色調特性、空間特性、および色特性の強調処理に関する。
多くのデジタル画像システムは、トーンスケール曲線の適用を通して、デジタル画像のコントラスト特性および明度特性を強調している。一般化されたトーンスケール曲線f()については、入力ピクセル値xは、出力ピクセル値f(x)に変換される。トーンスケール曲線の形は、被処理デジタル画像に付与される視覚効果を決定する。デジタル画像に適用されるトーンスケール曲線には、処理対象のデジタル画像内のピクセル値に依存していないものもある。こうした画像非依存トーンスケール曲線は、被処理デジタル画像に写真のような外観を与えることに役立つものである。多くのデジタル画像を強調するために、画像非依存トーンスケール曲線が使用可能である一方で、コントラストが高すぎ、または低すぎるデジタル画像には、処理対象のデジタル画像内のピクセル値分布に敏感な、トーンスケール曲線の適用が効果的である。画像従属トーンスケール曲線に対しては、関数f(x)を生成させるために使用される数学公式が、画像強調の程度もしくは性質を決定する。
圧縮トーンスケール関数、すなわち、ピクセル値の数値範囲を減少させるように設計されたトーンスケール関数が、直接画像ピクセルデータに適用される場合、画像内の空間的ディテールは、低下することになりかねない。さらに、圧縮トーンスケール関数が、直接、赤‐緑‐青表現のカラーデジタル画像に適用される場合、トーンスケール関数は、被処理デジタル画像の彩度(彩度)特性を低下させることになりかねない。一般に、圧縮トーンスケール関数が、直接輝度クロミナンス画像表現の輝度信号に適用される場合は、より良好な結果を得ることが出来る。この手順では、クロミナンス信号は変化させないが、被処理画像の空間的ディテールが低下することになりかねない。
ギャラザー(Gallagher)他による米国特許第6,167,165号(特許文献1参照)において開示された方法では、被処理画像の空間的ディテールは、ほとんど回復可能である。この方法では、トーンスケール関数は直接輝度信号に適用され、トーンスケール変更済輝度信号の空間周波数ディテールは、適用されるトーンスケール関数のスロープに対して逆比例に調整される。結果として得られる被処理デジタル画像は、より空間的ディテールを有し、より自然に見える。
空間フィルタは、画像の空間的ディテールが比較的影響を受けなくなるような方法で、トーンスケール関数をデジタル画像に適用するよう使用可能である。これは、特に、画像のダイナミックレンジを減少させるよう設計された圧縮トーンスケール関数に役立つ。こうした空間フィルタリング方法は、米国特許第6,317,521号(特許文献2参照)および米国特許第6,285,798号(特許文献3参照)において開示されている。空間フィルタで、圧縮トーンスケール関数を輝度信号に適用すると、クロミナンス信号が変更されなくても、被処理デジタル画像の色特性はより自然に見える。
ギャラザー(Gallagher)他による米国特許第6,408,103号(特許文献4参照)において開示された方法を用いることにより、トーンスケール関数を適用する際に輝度クロミナンス表現デジタル画像が受ける、色問題のいくつかは解決可能である。この方法では、クロミナンス信号は、適用されるトーンスケール関数のスロープの関数として変更される。この方法でクロミナンス信号を変更することは、変更しない場合に生じる不自然な色効果の軽減に役立つ。
若干の画像は、本来ピクセル値に対する低い数値範囲を有しており、ピクセル値の数値範囲を増加させるよう設計された、伸長トーンスケール関数を適用することにより、強調可能である。簡単なヒストグラムストレッチング方法は、当該技術で周知である。通常、ヒストグラムは、画像ピクセル値から計算され、最小および最大のピクセル値が得られる。トーンスケール関数は、所定の目標を達成するためにピクセル値を伸長する、線形変換方程式を用いて構成されている。例えば、最大ピクセル値は、より高いピクセル値にマップされ、最小ピクセル値はより低いピクセル値にマップされる。赤‐緑‐青表現の場合、伸長トーンスケール関数を画像ピクセルデータに適用することは、画像コントラスト、空間的ディテール、および色彩度を増加させる効果がある。一般に、コントラスト、および空間的ディテールを増加させることは、画質改良と見なされる。しかし、色彩度の増加は、不自然にカラフルな外観を呈する、超純色を導くことになりかねない。伸長トーンスケール関数を、輝度クロミナンス表現の輝度信号に適用することは、画像コントラストおよび空間的ディテールは増加させるが、たとえクロミナンス信号が数学的に変更されなくとも、見かけの色彩度を減少させる効果がある。
米国特許第6,167,165号明細書 米国特許第6,317,521号明細書 米国特許第6,285,798号明細書 米国特許第6,408,103号明細書
上述の方法は、トーンスケール関数をデジタル画像に適用する場合に、画像の空間的ディテールおよび色特性の特定の問題を回避したり、あるいは改善したりするよう、個別に設計される。しかし、これらの方法は、主として圧縮トーンスケール関数用に働くよう設計されている。
本発明の目的は、デジタル画像の色調特性を強調するよう使用可能なトーンスケール関数を、トーンスケール関数がデジタル画像に適用される際、空間特性および色特性もまた分類カテゴリに応じて強調されるような形で、圧縮および伸長を含む複数のカテゴリの1つへ分類することである。
この目的は、デジタル画像の色調特性、および空間的特性を強調する方法により達成される。この方法は、以下のステップを含む。
a) 複数ピクセルを含むソースデジタル画像を受けるステップ。ここで、ソースデジタル画像は、輝度デジタル画像チャンネル、および少なくとも2つのクロミナンスデジタル画像チャンネルを有する、輝度クロミナンス表現である。
b) ソースデジタル画像の色調特性を強調するのに使用可能な、トーンスケール関数を発生させるステップ。
c) トーンスケール関数を2つ以上のカテゴリの1つに分類するステップ。ここで、分類カテゴリには、伸長および圧縮が含まれている。
d) トーンスケール関数が圧縮と分類された場合、強調輝度デジタル画像チャンネルを発生させるよう、トーンスケール関数、空間フィルタ、および輝度デジタル画像チャンネルを使用するステップ。
e) トーンスケール関数が伸長と分類された場合、強調輝度デジタル画像チャンネルを発生させるよう、トーンスケール関数および輝度デジタル画像チャンネルを使用するステップ。
本発明の特徴は、空間フィルタを用い、トーンスケール関数が伸長と分類された場合は、被処理デジタル画像の空間的ディテールおよび色特性が強調され、一方、トーンスケール関数が圧縮と分類された場合は、被処理デジタル画像の空間的ディテールおよび色特性が維持されることである。本発明の他の特徴は、トーンスケール関数が以下の3つの分類カテゴリを有することが出来ることである。圧縮、伸長、そして、ミックスされた伸長‐圧縮である。カテゴリのいずれかに決定したなら、本発明は、被処理デジタル画像内に、改善された空間的ディテールおよび色特性を提供する。
以下の説明では、本発明の好ましい実施例は、ソフトウェアプログラムとして説明されている。当業者は、こうしたソフトウェアの同等物もまた、ハードウェアで構成され得ると躊躇なく認めるであろう。画像処理アルゴリズムおよびシステムは周知であるため、本説明は、特に、本発明に従う方法の一部を成すか、もしくは、より直接に連携するアルゴリズムおよびシステムに対する内容となっている。本願明細書において特に示されたり記載されたりしていない、こうしたアルゴリズムおよびシステムの他の態様、および、画像信号を生成し、さもなければ処理するためのハードウェアおよび/またはソフトウェアは、本技術で既知のこうしたシステム、アルゴリズム、構成要素および、それらの要素から選択されてもよい。以下の明細書でなされる説明では、コンピュータプログラムとしてのそれらの全ソフトウェアの実行は、こうした技術では因習的であり、通常技術の範囲内に属している。
さらには、本願明細書において用いられているように、コンピュータプログラムは、コンピュータの読込み可能な記憶媒体に格納されていてもよい。例えば、それは、以下を含む。(フロッピー(登録商標)ディスクなどの)磁気ディスクもしくは磁気テープなどの磁気記憶装置メディア。光ディスク、光学テープ、もしくは機械読込み可能なバーコードなどの光学記憶メディア。ランダムアクセスメモリー(RAM)などのソリッドステート電子記憶装置、もしくはリードオンリーメモリ(ROM)。もしくは、コンピュータプログラム格納用の、任意の他の物理装置もしくは媒体。
デジタル画像は、1つ以上のデジタル画像チャンネルから成っている。各デジタル画像チャンネルは、ピクセルの2次元アレイから成っている。各ピクセル値は、ピクセルの幾何学的ドメインに対応する画像化キャプチャ装置が受け取る光量に関連している。カラー画像化アプリケーションに対しては、デジタル画像は、通常、赤色、緑色、および青色のデジタル画像チャンネルから成っている。また他の構成では、例えば、シアン、マゼンタ、および黄色のデジタル画像チャネルなども使われている。白黒アプリケーションに対しては、デジタル画像は、1つのデジタル画像チャンネルから成っている。動画アプリケーションは、デジタル画像の時間系列として考えることが出来る。当業者は、本発明が、上記の任意のアプリケーションのデジタル画像チャンネルにも適用可能であるが、それに限定されるものではないことを、認めるであろう。
本発明では、デジタル画像チャンネルを、ローおよびコラムで構成されたピクセル値の2次元アレイとして説明しているが、当業者は、本発明が、等しい効果を伴う、モザイク(非線形)アレイに適用可能であることを認めるだろう。
本発明は、コンピュータハードウェアで実行されてもよい。図1を参照して、以下の説明は、画像キャプチャ装置10、デジタル画像プロセッサ20、画像出力装置30a、30b、および一般制御コンピュータ40を含む、デジタル画像化システムに関する。システムは、コンピュータコンソール、もしくは紙プリンタなどのモニタ装置50を含んでいてもよい。システムはまた、キーボード、および、または、マウスポインタなど、オペレータ用入力制御装置60を含んでいてもよい。さらには、本願明細書において用いられているように、本発明はコンピュータプログラムとしてインプリメントされてもよく、コンピュータ記憶装置、即ち、コンピュータの読込み可能な記憶媒体に格納されていてもよい。例えば、それは、以下を含む。(フロッピー(登録商標)ディスクなどの)磁気ディスクもしくは磁気テープなどの磁気記憶メディア。光ディスク、光学テープ、もしくは機械読込み可能なバーコード読込み装置などの光学記憶メディア。ランダムアクセスメモリー(RAM)などのソリッドステート電子記憶装置、もしくはリードオンリーメモリ(ROM)。もしくは、コンピュータプログラム格納用の、任意の他の物理装置もしくは媒体。本発明を説明する前に、本発明が、パーソナルコンピュータなどいかなる周知のコンピュータシステム上でも、好適に利用されることに留意することは、理解を容易にするであろう。
複数のキャプチャ装置10a、10b、10cは、本発明が、様々な画像化装置から得られるデジタル画像に使用可能であることを示している。例えば、図1は、画像キャプチャ装置10aが、例えば、カラーネガフィルム、もしくは、スライドフィルム透明画などの、従来の写真画像をスキャンすることによりデジタル画像を生成する、フィルムスキャナ装置であってもよいデジタル写真仕上げシステムを表すことができる。同様に、画像キャプチャ装置10bは、デジタルカメラであってもよい。デジタル画像プロセッサ20は、意図された出力装置もしくはメディア上に、満足し得る外観の画像を生成するよう、デジタル画像を処理する手段を提供する。複数の画像出力装置30a、30bは、本発明が、デジタル写真プリンタおよびソフトコピーディスプレイを含み得る、様々な出力装置に接続して使用可能であることを示している。また、本発明は、デジタルカメラによって生成されたデジタル画像が、デジタルカメラにより伝達される前に、本発明で処理されるような形で、デジタルカメラのハードウェアおよびソフトウェア内で、インプリメント可能であることに留意すべきである。
図1に示されるデジタル画像プロセッサ20は、図2においてより詳しく示されている。図2に示されるカスケード画像処理モジュールは、デジタル画像処理経路を表わす。オリジナルデジタル画像101は、図1に示された画像入力装置の1つから受け取られ、画像出力装置上に形成可能なレンダリングデジタル画像103を生成するよう処理される。RLSE(相対的ログシーン露光)変換モジュール310は、オリジナルデジタル画像101を受け取り、バランスをとり、トーンスケール関数を適用するよう準備されるRLSEデジタル画像を生成する。シーンバランスモジュール320は、RLSEデジタル画像を受け取り、ソースデジタル画像をもたらすよう、明度および色バランスの調節を実行する。トーンスケールモジュール330は、ソースデジタル画像を受け取り、ソースデジタル画像からトーンスケール関数を発生させて、強調デジタル画像をもたらすよう、トーンスケール関数をソースデジタル画像に適用する。RLSE変換モジュール310およびシーンバランスモジュール320を、モジュールの画像処理経路から省略する場合は、トーンスケールモジュール330は、ソースデジタル画像として、直接にオリジナルデジタル画像101を受け取る。レンダリングモジュール340は、デジタルプリンタなどの出力画像装置に接続して用いられる場合、生成されたレンダリングデジタル画像103のピクセル値が、満足出来る結果をもたらすよう準備されるような形で、強調デジタル画像を処理する。レンダリングモジュール340によって行われる処理の一部として、レンダリング関数R(x)は、出力画像装置に必要とされる入力‐出力ピクセルマッピングを達成するよう、強調デジタル画像のピクセルデータに適用される。図2に示される処理モジュールの構成は、事実上、白黒もしくはカラーのいずれかであるデジタル画像処理に用いられる。すなわち、オリジナルデジタル画像101は、赤色、緑色、および青色の表現、もしくは輝度クロミナンス表現を含むオリジナルデジタル画像101などのように、各デジタル画像チャンネルが、異なる色もしくはピクセルに関連する、1つ以上のデジタル画像チャンネルを含んでいる。
生成されるトーンスケール関数は、相対的ログシーン露光表現(RLSE)内に存在する、デジタル画像において、最もよく働くよう設計される。すなわち、オリジナルデジタル画像101のピクセルは、オリジナルデジタル画像101が抽出される、オリジナルシーンの光の強度に関して対数関係を有している。例えば、図1に示される画像キャプチャ装置l0aは、写真用のネガもしくはポジのフィルム透明像サンプルを通して投影される透過光線量と、線形もしくは対数の関係を有する、デジタル画像を生成する写真用フィルムスキャナを表していてもよい。もたらされるオリジナルデジタル画像101のピクセル値が、受取り光と対数関係を有している (すなわち、ピクセルが密度表現である)場合は、オリジナルデジタル画像101は、相対的ログシーン露光表現であると考えられる。オリジナルデジタル画像101のピクセルが、受取り光と線形関係を有している場合は、写真用フィルムサンプルを通して伝達される光量が、合理的近似性の範囲内で、オリジナルの写真撮影シーンから受け取った光量に線形的に比例しているので、オリジナルデジタル画像101は、線形露光表現であると考えられる。線形露光表現デジタル画像は、図2に示されるRLSE変換モジュール310で、関数として、もしくは、ルックアップテーブル(LUT)として実行される線形‐対数変換により、相対的ログシーン露出表示に変換可能である。
デジタルカメラで生成されたデジタル画像の最も一般的な表現は、レンダリング表現、すなわち、デジタル画像を、電子ディスプレイ装置上に自然な外観画像を表示するような形で処理した表現である。デジタルカメラで生成されるほとんどのデジタル画像に対して、意図される出力画像装置は、時折ガンマドメイン表現と呼ばれる、CRTモニタ装置である。レンダリングデジタル画像はまた、LUT変換を用いて相対的ログシーン露出表示に変換可能である。デジタルカメラで生成されるデジタル画像に対して、変換は、意図された電子ディスプレイ装置に関連している指数法則関数の逆数を含み、その後に、デジタルカメラがオリジナルデジタル画像101を生成するのに用いる、レンダリングトーンスケール関数に関連した逆レンダリングトーンスケール関数が続いている。代替的に、マッカーシー(McCarthy)他による、共通に譲渡された米国特許第6,282,311号で開示されている方法が、レンダリングされたデジタル画像からRLSE表現を作成するのに使用可能である。
相対的ログシーン露出表示のデジタル画像で最良の結果が得られる一方で、本発明は、上述の線形もしくはガンマドメインの表現などの他の表現におけるデジタル画像の外観を強調するのに使用可能である。特に、本発明は、CIELAB(CIEと略される国際照明委員会により定義された色空間の1つ)などの視覚ドメインにおけるデジタル画像処理に使用可能である。
シーンバランスモジュール320は、RLSE変換モジュール310からRLSEデジタル画像を受け取り、明度および色バランスの調節を実行する。結果として得られる被処理デジタル画像は、トーンスケールモジュール330への入力デジタル画像であるので、これをソースデジタル画像と呼ぶこととする。ピクセルデータに対する明度調整は、オリジナルデジタル画像101内の露光可変性の原因となっている。本発明は、入力ピクセルデータの明度調整、もしくは輝度バランスを実行する、いかなるアルゴリズムでも使用可能である。
特に、明度バランス手順は、RLSEデジタル画像から1つ以上の予測特徴を計算することを含んでいる。こうした予測の特徴は、理論上18%グレーシーン投光器に対応するピクセル値の推定値に関連する単一の輝度バランス値に、予測特徴の一次方程式を用いて結合されている。こうした多くの役立つ予測特徴があるが、本発明は、最も重要な予測特徴として、空間活性測定を用いている。RLSE輝度クロミナンスデジタル画像は、RLSEデジタル画像から生成される。次に、空間活性フィルタが、RLSE輝度クロミナンスデジタル画像の輝度ピクセルデータに適用される。空間活性フィルタは、3×3ピクセル領域内の隣接するピクセル値の最小差を計算し、その最小差をピクセルに割当てる。所定の閾値を超える最小差値を有するピクセルは、第1の予測特徴を生成するために平均化される。第2の予測特徴は、RLSE輝度クロミナンスデジタル画像の輝度ピクセルを4片に分割し、4片の各々からの最大ピクセル値の平均を計算することによって、算出される。役立つと判明した他の予測特徴は、平均ピクセル値および90%累積ヒストグラムピクセル値である。
RLSEデジタル画像の輝度バランス値の計算を終えた後、総カラーキャストを除去するのに使用可能な、RLSEデジタル画像のカラーキャストが計算される。カラーキャストの原理根拠は、ソースイルミネーションの色の変化であり、副次的には、オリジナルデジタル画像を記録した画像センサの色忠実度である。色バランス位置は、理論上の色中立シーン投光器のクロミナンス座標を表わす、RLSEデジタル画像に対して計算される。色バランス位置は、RLSE輝度クロミナンスデジタル画像のクロミナンスピクセルデータに適用される、二次元ガウス加重表面を用いて計算される。非加重的方法でクロミナンスピクセルデータを平均化することは可能であるが、二次元ガウス加重表面を用いることでより良好な結果が得られて来ている。これは、主に、計算による非常にカラフルなシーン対象物の強調を取り除くためである。バランスルックアップテーブルは、RLSEデジタル画像の各色のために、計算された色バランス位置および輝度バランス値を用いて計算される。バランスルックアップ表は、トーンスケールモジュール330に対してソースデジタル画像を生成するよう、RLSEデジタル画像に適用される。バランスルックアップ表の適用の結果、予測バランス値と等しい値を有するRLSEデジタル画像内のピクセル値は、参照グレーポイントが定義されたシステムと等しい値に変換される。同様に、色バランス位置に対応し、対応クロミナンス値を有するピクセルは、色中立位置に変換されることになる。
レンダリングモジュール340は、トーンスケールモジュール330からの強調デジタル画像を受け、出力画像装置上のディスプレイに対するピクセルデータを準備する。レンダリングモジュール340は、色変換、色調レンダリング変換、および出力コード化変換を実行する。ピクセルデータは、異なるオリジナルシーン色を表すピクセルデータが、出力画像装置に関連するカラースペクトル特性に対して、適切となる形で変換されなければならない。これは、多重ステップ手順で達成可能である。最初に、強調デジタル画像のRLSE表現ピクセルデータは、線形表現に変換される。次に、カラーマトリクス変換が、線形表現ピクセルデータに適用される。カラーマトリクスは、3×3要素のマトリクスであってもよく、そこでは、マトリクスの要素は、画像化されたカラーパッチターゲットの合集を分析し、意図された出力画像装置で生成された結果色を測定することにより決定される。
他のタスクは、レンダリング関数R(x)の適用を伴う、線形もしくは相対的ログシーン露出の表現からレンダリング表現への、ピクセルデータの変換を含んでいる。一般に、強調デジタル画像のダイナミックレンジは、CRTモニタもしくは印画紙など、典型的な出力画像装置に表示可能なそれよりも、はるかに大きい。従って、強調デジタル画像のピクセルデータが、出力画像装置に直接受け取られると、画像の極端に明るい部分および暗い部分では、ピクセルデータの多くが空間的ディテールをかなり失い、クリップされてしまうだろう。被処理ピクセルデータが、表示に際して、ピクセル値が出力画像装置の限界に近づくにつれ、空間的ディテールはゆるやかにロスされるように、レンダリング関数は、ピクセルデータのグレースフルロールオフを実行する。
本発明は、共通に譲渡された、ブール(Buhr)他による米国特許第5,300,381号に開示された方法によって生成されたレンダリング関数などの、レンダリング関数のための多くの異なる数学的形式と共に使用可能である。一般に、最適な結果は、S字形を有するレンダリング関数、すなわち、極端な入力ピクセル値に対するゼロもしくはそれに近い傾きを有し、さらに、中間トーン入力値に対して達成される最大規模の傾きを有するレンダリング関数を用いて得られる。若干のレンダリング関数では、入力ピクセル値の最も暗いドメインに対して比較的高い傾きを持つことが出来るが、多くのレンダリング関数は、ピクセル値の最も明るいドメインに対して特長的な、ゼロもしくはゼロに近い傾きを有している。レンダリング関数は、ある程度、アナログ画像化アプリケーションで用いられる、印画紙の写真応答特性を真似ている。図3aは、本発明による使用に適した、レンダリング関数R(x)の一例のグラフ(曲線590で示す)を示している。点591は、参照グレーポイントに等しい、入力ピクセル値に対応している。点592は、オリジナルデジタル画像101内の、明るい領域に対応した、ハイライトピクセル値に対するレンダリング関数応答を示している。点593は、オリジナルデジタル画像101における暗い領域に対応した、シャドーピクセル値に対するレンダリング関数応答を示している。点595は、出力画像装置の最も明るい再生出力値に対応した、レンダリング関数応答を示している。同様に、点596は、出力画像装置の最も暗い再生出力値に対応した、レンダリング関数応答を示している。点597は、瞬間的傾きが最大規模となるレンダリング関数の点を示すが、これは、参照グレーポイント591と必ずしも一致するわけではない。傾きが最大規模となる点はまた、S字形関数の変曲点、すなわち、レンダリング関数R(x)に対応する傾きの関数が極大もしくは極小となる点である。図3aに示されるレンダリング関数の例は、デジタル画像処理のための、12ビットピクセル値表現を用いるデジタル画像化システムに適合している。多くの出力ディスプレイ装置は、8ビットピクセル値表現のデジタル画像を受ける。図3aに示されるレンダリング関数の例は、255〜0の範囲のレンダリングピクセル値を出力するために、0〜4095の範囲の12ビット入力ピクセル値をマッピングする。
図3aに示されたレンダリング関数の例は、デジタル写真のプリントを生成するデジタルプリンタでの使用に典型的なものである。図示された出力ピクセル値スケールは、例えば、デジタルプリンタが、各ピクセルコード値がプリント上に生成される光学密度の100倍と等しくなるよう較正可能であるなど、印画紙密度に関連させることが可能である。しかし、本発明はまた、電子ディスプレイ装置と共に使用することも出来る。電子ディスプレイ装置と共に用いる場合の典型的なレンダリング関数は、曲線598によって示されているように、図3b内に示されている。図3bに示されるレンダリング関数R(x)では、より高い数値の入力ピクセル値に対して、より高い数値の出力レンダリングピクセル値が生成されることに留意されたい。典型的なコンピュータモニタ装置に対し、出力ピクセル値は、0(黒を表す)から255(白を表す)まで変化することになる。図3bに示されたレンダリング関数の例は、0〜255の範囲のレンダリングピクセル値を出力するために、0〜4095の範囲の12ビット入力ピクセル値をマッピングする。
レンダリングモジュール340により実行される最後の動作は、出力画像装置で用いるために出力ピクセル値をコード化することである。ほとんどの出力画像装置は、既知の含意関係でピクセルデータを受けるよう較正される。例えば、他の装置が光学密度に関連したピクセルデータ用に較正されるのに対し、視覚明度に関連したピクセルデータを受けるよう較正されるデジタル画像プリンタもある。コード化動作では、特定装置に対するピクセルデータを準備する、強度変換を実行する。
レンダリングモジュール340はまた、不特定の出力画像装置用の、強調デジタル画像の画像ピクセルデータの準備動作も実行可能である。例えば、国際画像協会(International Image Consortium)のプロフィールコネクションスペース(Profile Connection Space)によって定義されたように、ピクセルデータをCIE XYZ座標に変換可能である。
図2を参加すると、一連の画像処理モジュールは、トーンスケールモジュール330の有無にかかわらず、良好に働くように設計されている。シーンバランスモジュール320は、露光および照明システムの可変性を調節する。レンダリングモジュール340は、出力画像装置上の視覚画像データを準備する。図2に示されたように、トーンスケールモジュール330を用いずにデジタル画像プロセッサ20が許容可能な写真結果をもたらすことは、当業者によって理解されるだろう。すなわち、システムの、コントラスト、明度、および色再現は、典型的なデジタル画像の大部分に対して最適の写真結果となるように設定されている。トーンスケールモジュール330を備えると、ダイナミックレンジに関して標準から逸脱したデジタル画像が色調的に強調され、さらに、システムに対して標準的であるデジタル画像が、トーンスケールモジュール330により変更されないという形で、被処理デジタル画像の外観を強調する。本発明の典型的なインプリメンテーションに対する、オリジナルデジタル画像101のダイナミックレンジ(画像の極端な値に基づく、対応するオリジナルシーン強度の比率)は、およそ64〜1である。ダイナミックレンジがおよそ64〜1である、被処理オリジナルデジタル画像101に対応する強調デジタル画像は、トーンスケールモジュール330による影響をほとんど受けないだろう。これに対して、ダイナミックレンジが64〜1より大きい、もしくは64〜1より小さい、被処理オリジナルデジタル画像101に対応する強調デジタル画像では、明瞭にトーンスケールモジュール330によって強調可能、すなわち、より細かいディテールおよびより多くの色彩度でレンダリング可能である。特に低コントラストのオリジナルデジタル画像では、一般に、コントラストゲインを得、一方対照的に、ハイコントラストのオリジナルデジタル画像は、一般に、コントラストが減少され、結果としてより細かい空間的ディテール、および、より多くの純色が得られることになる。
図2に示されるトーンスケールモジュール330は、図4でより細かく示されている。ソースデジタル画像102は、分析デジタル画像201と呼ばれるソースデジタル画像102からより低い空間分解能デジタル画像を生成する分析画像生成器250によって受け取られる。トーンスケール関数生成器230は、分析デジタル画像201を受け取り、分析デジタル画像201の内容を分析し、トーンスケール関数203を生成する。トーンスケール関数は、ソースデジタル画像102内のピクセル値の範囲として定義される、単一値関数である。トーンスケール関数アプリケーター240は、強調デジタル画像104を生成させるよう、トーンスケール関数203をソースデジタル画像102に適用する。トーンスケール関数の形は、強調デジタル画像104に与えられるコントラスト変化および明度変化を決定する。
図4に示されるトーンスケール関数アプリケーター240は、図5aにより詳しく示されている。トーンスケール関数分級器241は、トーンスケール関数203を受け取って、分析する。トーンスケール関数203は、圧縮関数、もしくは伸長関数のいずれかになるよう決定される。トーンスケール関数は、出力数値ピクセル値の範囲が入力数数値ピクセル値の範囲より小さい場合、圧縮関数として分類される。逆に、出力数値ピクセル値の範囲が入力数値ピクセル値の範囲より大きく評価された場合、トーンスケール関数は伸長関数として分類される。トーンスケール関数分級器はまた、入力デジタル画像401を受け取る。トーンスケール関数203が圧縮関数として分類された場合、入力デジタル画像401およびトーンスケール関数203は、圧縮関数アプリケーター242へ方向付けられる。同様に、トーンスケール関数203が伸長関数として分類された場合、入力デジタル画像401およびトーンスケール関数203は、伸長関数アプリケーター242へ方向付けられる。従って、圧縮関数アプリケーター242、もしくは伸長関数アプリケーター244のいずれかが、図4に示される強調デジタル画像104である、出力デジタル画像409を生成するよう、入力デジタル画像401を処理するために使用される。
本発明は、いかなるトーンスケール関数生成法によっても使用可能であるが、好ましい実施例では、2つのトーンスケールセグメントから構成されたトーンスケール関数を用いている。しかし、トーンスケール関数構築法には無関係に、トーンスケール関数は圧縮もしくは伸長のいずれかとして分類可能である。本発明は、いかなるトーンスケール関数分類法でも使用可能である。例えば、トーンスケール関数203の平均の傾きを計算し、所定の閾値と比較することが出来る。平均の傾きが所定の閾値より大きい場合、トーンスケール関数203は伸長関数として分類される。それ以外の場合は、トーンスケール関数203は圧縮関数として分類される。
本発明の好ましい実施例では、トーンスケール関数分類の決定に、ヒストグラムベースの方法を用いている。入力デジタル画像401は、輝度ピクセル情報、すなわち、発生関数の頻度のヒストグラム関数を計算することにより分析される。累積1.0と99.0百分位数輝度ピクセル値が、ヒストグラム関数から計算され、それぞれPおよびP99により示される。トーンスケール関数203によって生成された、出力ピクセル値に対応する値は、それぞれTとT99として記録される。T99とTとの差が、P99とPとの差以下である場合、トーンスケール関数203は圧縮関数として分類される。それ以外の場合は、トーンスケール関数203は伸長関数として分類される。トーンスケール関数203の分類には、他の分類規則を使用することも可能である。例えば、P99とP1との差に関連するT99とTとの差の比率が、所定の閾値を超える場合にだけ、トーンスケール関数203を伸長として分類可能である。
図5aに示される圧縮関数アプリケーター242は、図6aにさらに詳しく示されている。LCC変換モジュール210は、入力デジタル画像401を赤色‐緑色‐青色の画像表現形式で受け取り、1つのデジタル画像チャンネルを含む輝度デジタル画像107と、2つのデジタル画像チャンネルを含むクロミナンスデジタル画像109を生成する。ペデスタル生成モジュール410は、輝度デジタル画像107を受け、ペデスタルデジタル画像403を生成する。ペデスタル生成モジュール410は、輝度デジタル画像107に適用され、輝度デジタル画像107からテキスタルを取り除くがエッジ情報を残す、空間フィルタを採用する。本発明の文脈では、テキスチャとは、微細な空間的ディテールおよび空間的シューディング構造を含む画像内容を意味している。フィルタを用いた当然の結果として、雑音も取り除かれる。従って、ペデスタルデジタル画像403は、輝度デジタル画像107のエッジ内容を多く伴う、輝度デジタル画像107の非常に平滑なバージョンである。ペデスタルデジタル画像403は、差モジュール420により、輝度デジタル画像107から減じられ、その結果、テキスチャデジタル画像402がもたらせる。輝度デジタル画像107に関する情報の全てが、ペデスタルデジタル画像403かテキスチャデジタル画像402のいずれかに含まれているのが理解されるだろう。トーンスケール変更器アプリケーター430は、トーンスケール関数203を直接ペデスタルデジタル画像403のピクセルに適用し、その結果、トーンスケール調整デジタル画像407がもたらされる。従って、ペデスタルデジタル画像403の色調特性は、トーンスケール関数203の適用により、輝度デジタル画像107のテキスチャ内容に影響を及ぼすことなく、強調される。加算モジュール440は、強調輝度デジタル画像113を生成するよう、トーンスケール調整デジタル画像407を、テキスチャデジタル画像402に結合させる。従って、強調輝度デジタル画像113は、輝度デジタル画像107のテキスチャ画像構造内容を有する、輝度デジタル画像107のトーンスケール強調バージョンである。RGB変換モジュール220は、強調輝度デジタル画像113およびクロミナンスデジタル画像109を受け取り、出力デジタル画像409を生成する。
空間フィルタを用いてトーンスケール関数を適用することは、トーンスケール関数が圧縮である場合、特に有利である。圧縮トーンスケール関数が直接入力デジタル画像に適用される場合、色調特性は強調されることになるが、テキスチャ画像構造はマグニチュードが減少することになりかねない。トーンスケール関数を適用するのに空間フィルタを用いることにより、テキスチャ画像構造を維持しながら、所望のトーンスケール強調が実現可能である。改良された結果を獲得するのにさまざまな空間フィルタを使用することができる。本発明は、共通に譲渡された、ギャラザー(Gallagher)他による米国特許第6,317,521号で開示される、ペデスタルデジタル画像403におけるエッジを保存するために、制御もしくはマスキング信号を用いる空間フィルタを使用している。本発明はまた、一般に割り当てられた、リー(Lee)による米国特許第6,285,798号で開示された、同様の方法を使用可能である。採用可能な他の空間フィルタは、二次元ガウスフィルタなどの、簡単なローパスフィルタである。しかし、ローパスフィルタが使用される場合、ガウス標準偏差パラメータの大きさは、例えば、処理対象デジタル画像の大きさの四分の一など、非常に大きくすべきである。
圧縮関数アプリケーター242への入力デジタル画像401は、赤色‐緑色‐青色の画像表現での空間フィルタリング技術で直接に処理可能であることも留意されるべきであろう。この実施例では、入力デジタル画像401の赤色、緑色、および青色のデジタル画像チャンネルは、各デジタル画像チャンネル用の第1および第2の信号を生成するよう、上述の空間フィルタを用いて、個々に空間フィルタをかけられる。各デジタル画像チャンネル用の第1および第2の信号は、合計すると、フィルタをかけられないデジタル画像チャンネルと等しい信号をもたらす。トーンスケール関数203は、その後、変更された第1の信号を生成するために、各デジタル画像チャンネルに対応する第1の信号に適用される。各デジタル画像チャンネルからの変更された第1の信号は、その後、各色の変更されたデジタル画像チャンネルを作成するために、対応する第2の信号に結合される。そこで、変更されたデジタル画像チャンネルは、強調デジタル画像104を構成する。
圧縮関数として分類されるトーンスケール関数に対し、強調デジタル画像104のクロミナンス特性(輝度特性とは別の色特性)は、ソースデジタル画像102と本質的に同じであることに留意することは重要である。これは、トーンスケール関数203の赤色‐緑色‐青色の画像表現への適用方法、およびトーンスケール関数203の輝度クロミナンス画像表現への適用方法の双方に対して真実である。一般に、圧縮トーンスケール関数は、デジタル画像の輝度特性を強調するために適用される。従って、適用された圧縮トーンスケール関数の特性にかかわる方法では、被処理デジタル画像のクロミナンス特性を変更する必要は全くない。これは、強調デジタル画像104に対するいかなる色強調も、もはや必要ではない、もしくは、有利とはならないことを暗示していると解釈されるべきではない。しかし、適用された圧縮トーンスケール関数を補うために、クロミナンス特性に対してこれ以上の処理をなす必要はない。
図5aに示される伸長関数アプリケーター244は、図6bにさらに詳細に示されている。LCC変換モジュール210は、入力デジタル画像401を赤色‐緑色‐青色の画像表現形式で受け取り、1つのデジタル画像チャンネルを含む輝度デジタル画像107と、2つのデジタル画像チャンネルを含むクロミナンスデジタル画像109を生成する。トーンスケール変更器430は、トーンスケール関数203を直接輝度デジタル画像107のピクセルに適用し、その結果、強調輝度デジタル画像113がもたらされる。従って、輝度デジタル画像107の色調特性はまた、空間的ディテール、すなわち、輝度デジタル画像107のテキスチャ内容を増幅する一方で、トーンスケール関数203の適用により強調される。クロミナンス変更器432は、トーンスケール関数203、輝度デジタル画像107、およびクロミナンスデジタル画像109を受け取り、トーンスケール関数203に従って、クロミナンスピクセル値を増幅する。特に、クロミナンス変更器432は、最初に、受容トーンスケール関数203に対する傾き関数s()を計算する。次に、各輝度ピクセル値(λ)対して式(1)によって与えられる、クロミナンス増幅ファクター(α)が計算される。

α(λ)=μ(s(λ)−1.0)+1.0 (1)

ここで、パラメータμは、クロミナンス増幅度を規定する。例えば、パラメータμが1.0に設定された場合、クロミナンスピクセル値は、輝度ピクセル値と同じ度合で増幅されることになる。すなわち、輝度コントラストは、カラーコントラストと同じ割合で増加される。パラメータμがゼロに設定された場合は、クロミナンスピクセル値は同じままであり、カラーコントラストは全く増幅されないことになる。実験を通して、パラメータμに対する好ましい値は、0.5であることが判明している。パラメータμを0.5に設定することにより、色を過度に増幅することなく、伸長トーンスケール関数により、低コントラスト画像を強調することが出来る。これは、特に表面を含む低コントラスト画像を強調する場合に役立つ。従って、伸長として分類されたトーンスケール関数に対しては、結果として得られる強調デジタル画像104のクロミナンス特性は、ソースデジタル画像102に関連して増幅されることが理解されるだろう。
以下により詳しく説明するように、トーンスケール関数203は、2つの部分、もしくはトーンスケールセグメントから構成可能である。これらのトーンスケールセグメントの各々は、上述したような技術により、圧縮もしくは伸長のいずれかに分類可能である。本発明のこの実施例では、図4に示されるトーンスケール関数アプリケーター240は、トーンスケール関数203を、図5bに示されるように、3つのカテゴリに分類するトーンスケール関数分級器241を採用可能である。トーンスケール関数を生成するトーンスケールセグメントの各々が、個別に圧縮関数として分類された場合は、トーンスケール関数203は圧縮関数として分類され、入力デジタル画像401は圧縮関数アプリケーター242で処理される。同様に、トーンスケール関数を生成するトーンスケールセグメントの各々が、個別に伸長関数として分類された場合は、トーンスケール関数203は伸長関数として分類され、入力デジタル画像401は伸長関数アプリケーター244により処理される。しかし、トーンスケールセグメントの1つが伸長関数として分類され、他のトーンスケールセグメントが圧縮関数として分類された場合は、トーンスケール関数203は伸長‐圧縮混合関数として分類され、入力デジタル画像401は混合関数アプリケーター243により処理される。本発明のこの実施例に対しては、上述のような、圧縮関数アプリケーター242および伸長関数アプリケーター244が使用される。
本発明のこの実施例に対して、トーンスケール関数の3つのカテゴリへの分類は、トーンスケール関数203の形状の関数として、輝度デジタル画像チャンネルを経由してデジタル画像の色特性、およびクロミナンスデジタル画像チャンネルを経由して空間性特性の、双方を強調する手段を提供する。特に、純粋な圧縮トーンスケール関数に対しては、色特性が維持されるのみならず、空間性特性もまた、トーンスケール関数を、ペデスタル生成モジュール410により用いられる空間フィルタに適用することにより保存される。純粋な伸長トーンスケール関数に対しては、色特性および空間性特性は、適用されるトーンスケール関数の傾きの関数として増幅される。伸長圧縮混合トーンスケール関数に対しては、空間フィルタは、ペデスタル生成モジュール410によって採用され、色特性および空間性特性は、適用されたトーンスケール関数の傾きの関数として増幅される。トーンスケール関数203の圧縮部分に対しては、その傾きは1.0未満であるので、被処理デジタル画像の色特性および空間性特性は、トーンスケール関数203の圧縮部分に対応するピクセルのためだけに増幅される。従って、本発明は、適用されたトーンスケール関数の分類に基づいて、デジタル画像の色特性および空間性特性を、選択的に変更する方法を提供する。
図5bに示される混合関数アプリケーター243は、図6cでさらに詳細に示されている。画像ピクセルデータの処理は、伸長圧縮混合関数に分類されるトーンスケール関数が、伸長および圧縮の性質の双方を有するので、圧縮関数アプリケーター242(図6aに示す)および伸長関数アプリケーター244(図6bに示す)の双方と同様である。混合関数アプリケーター243は、トーンスケール関数203の圧縮部分を適用する途中で、画像の空間的ディテールが決して損傷されないよう、同じペデスタル生成モジュール410を圧縮関数アプリケーター242として使用する。混合関数アプリケーター243はまた、トーンスケール関数203の伸長部分に対するクロミナンスピクセルデータを増幅するよう、同じクロミナンス変更器432(図6bに示す)を伸長関数アプリケーター244として使用する。しかし、圧縮関数アプリケーター242および伸長関数アプリケーター244とは異なり、混合関数アプリケーター243は、トーンスケール関数203の伸長部分に対して、テキスチャデジタル画像402を増幅するテキスチャ変更器433を採用する。
図6cを参照すると、LCC変換モジュール210は、入力デジタル画像401を赤色‐緑色‐青色の画像表現形式で受け取り、1つのデジタル画像チャンネルを含む輝度デジタル画像107と、2つのデジタル画像チャンネルを含むクロミナンスデジタル画像109とを生成する。輝度デジタル画像107は、ペデスタルデジタル画像403を生成する、ペデスタル生成モジュール410により、上述のように空間性フィルタにかけられる。差モジュール420は、輝度デジタル画像107からペデスタルデジタル画像403を減算して、テキスチャデジタル画像402を生成する。テキスチャ変更器433は、トーンスケール関数203(図示せず。より詳しく後述する)に従って、テキスチャデジタル画像402を増幅し、強調テキスチャデジタル画像405を生成する。トーンスケール変更器430は、トーンスケール関数203をペデスタルデジタル画像403に適用し、トーンスケール調整デジタル画像407を生成する。加算モジュール440は、トーンスケール調整デジタル画像407に強調テキスチャデジタル画像405を加え、強調輝度デジタル画像113を生成する。クロミナンス変更器432は、トーンスケール関数203に従って、クロミナンスデジタル画像109を増幅し、強調クロミナンスデジタル画像114を生成する。その後、強調クロミナンスデジタル画像114は、RGB変換モジュール220により、強調輝度デジタル画像113に結合され、出力デジタル画像409を生成する。
混合関数アプリケーター243内で、トーンスケール変更器430は、トーンスケール関数203を、直接にペデスタルデジタル画像403のピクセルへ適用し、結果として、トーンスケール調整デジタル画像407をもたらす。従って、輝度デジタル画像107の色調特性は、トーンスケール関数203の適用によって強調されるが、輝度デジタル画像107のテキスチャ内容は増幅されない。テキスチャ変更器433は、トーンスケール関数203(図示せず)、輝度デジタル画像107(図示せず)を受け取り、トーンスケール関数203(図示せず)に従ってテキスチャデジタル画像402のピクセル値を増幅する。特に、テキスチャ変更器433は、最初に、受取トーンスケール関数203に対する傾き関数s()を計算するか、もしくは、クロミナンス変更器432により計算された傾き関数s()を好ましく使用する。次に、式(2−1)により与えられる、各輝度ピクセル値(λ)に対する、テキスチャ増幅ファクター(β)が計算される。

β(λ)=υ(s(λ)−1.0)+1.0 for s(λ)>1.0

β(λ)=1.0 for s(λ)<=1.0 (2−1)

ここで、パラメータυは、テキスチャ増幅度を規定する。例えば、パラメータυが1.0に設定された場合、テキスチャデジタル画像402のピクセル値は、あたかもトーンスケール関数203が直接、すなわち空間フィルタを用いることなく、輝度デジタル画像107のピクセルに適用されたかのように、同程度に増幅されるだろう。パラメータυがゼロに設定された場合は、テキスチャピクセル値はそのままで残り、テキスチャは全く増幅されない。実験を通して、パラメータυに対する好適値は、1.0であることが判明している。しかし、式(2−1)は、デジタル画像アプリケーションにより1.0未満の値が所望されている、テキスチャ増幅度を規定するメカニズムを提供する。式(2−1)でのβ(λ)の値が、1.0以上である必要はないことに留意すべきである。例えば、入力デジタル画像401に対して大規模な雑音内容が推定される場合、パラメータυは1.0より低い値に設定可能である。
本発明のさらなる実施例では、トーンスケール関数203は、上述および図5aに示されるように、伸長関数もしくは圧縮関数のいずれかに分類される。この実施例に対して、トーンスケール関数203は、それぞれが個別に圧縮関数または伸長関数として分類される、2つのトーンスケールセグメントから構成されている。仮にいずれのトーンスケールセグメントも伸長関数として分類されたなら、トーンスケール関数は伸長として分類される。上述のような圧縮関数アプリケーター242は、トーンスケール関数203が圧縮として分類された場合に採用される。トーンスケール関数203が伸長として分類された場合、上述および図6cに示されるように、混合関数アプリケーター243は、伸長関数アプリケーター242の代わりとなる。従って、本発明のこの実施例に対して、空間フィルタは、トーンスケール関数203を適用するために、ペデスタル生成モジュールにより常用される。
図6aおよび図6bに示されるLCCモジュール210は、ソースデジタル画像102の赤色、緑色、および青色のピクセル値を、輝度およびクロミナンスピクセル値に変換するために、3×3要素マトリクス変換を採用している。変数Rij、Gij、Bijは、i番ローj番コラムに位置する、赤色、緑色および青色のデジタル画像チャンネルに対応するピクセル値を参照する。変数Lij、GMij、ILLijは、それぞれ、LCC表現デジタル画像の、変換輝度、第1クロミナンス、および第2クロミナンスのピクセル値を参照する。
マトリクス変換の3×3要素は式(2−2)によって記述される。

ij=0.333Rij+0.333Gij+0.333Bij
GMij=−0.25Rij+0.50Gij−0.25Bij
ILLij=−0.50Rij+0.50Bij (2−2)
図6aおよび図6bに示されるRGB変換モジュール220は、LCC変換モジュール210に逆マトリクス動作を実行することにより、輝度およびクロミナンスのピクセル値を赤色、緑色、および青色のピクセル値に変換するよう、3×3要素マトリクス変換を採用している。RGB変換モジュールのマトリクス要素は、式(3)によって与えられ、さらに式(1)によって与えられるマトリクスの逆マトリクスを表している。

ij=Lij−0.666GMij−ILLij
ij=Lij+1.333GMij
ij=Lij−0.666GMij+ILLij (3)
図4に示されるトーンスケール関数生成器230は、以下にさらに詳細に説明される。トーンスケール関数生成器230は、トーンスケール関数203が分析デジタル画像201のピクセルを用いて計算される自動モード、もしくは、トーンスケール関数203がグラフィカルユーザーインターフェース経由で提供されるユーザ入力選択231を用いて計算される手動モードのいずれかで使用可能である。
トーンスケール関数203は、単価関数、すなわち、ソースデジタル画像102内のピクセル値の範囲に対して定義された、各入力ピクセル値あたり1つの出力ピクセル値である。トーンスケール関数203の形状は、その形状が被処理デジタル画像における効果を決定するので、重要である。トーンスケール関数203は2つの関数セグメントから構成されており、そこでは2つの関数セグメントが共通の1つの入力ピクセル値を共有している。18%シーン投光器に対応する参照グレーポイントピクセル値は、関数ドメインを2つのトーンスケールセグメントに分割する、共通の入力ピクセル値として定義される。より明るい画像領域に関連する関数セグメント、すなわちオリジナルの写真撮影シーンの明るい領域に対応する画像領域は、ハイライトトーンスケールセグメントと呼ばれる。より暗い画像領域に関連する関数セグメント、すなわちオリジナルの写真撮影シーンの薄暗い領域に対応する画像領域は、シャドートーンスケールセグメントと呼ばれる。トーンスケール関数203は、コンピュータソフトウェアおよび/またはハードウェアで実行する限りにおいては、連続関数であることに留意されたい。また、トーンスケール関数203は、連続一次導関数を有し得ることに留意されたい。
トーンスケール関数203の構成の重要な一面は、2つの異なるトーンスケールセグメントに対して異なる数学的関数を使用する点である。各トーンスケールセグメントに対し異なる数学的関数を用いることにより、トーンスケール関数203は各トーンスケールセグメントにおいて独自に制御可能となり、それにより、処理対象デジタル画像でのより大きな度合のカスタマイズが可能となる。
デジタル画像システムで用いられるデジタル画像のピクセル極性は、システム設計者によってなされる専断である。例えば、ポジティブピクセル極性デジタル画像は、より多く受光したことに比例して数値が高くなるピクセルを有している。逆に、ネガティブピクセル極性デジタル画像は、より少なく受光したことに比例して数値が高くなるピクセルを有している。本発明は、いずれのピクセル極性のデジタル画像においても使用可能である。しかし、明快さのために、以下の説明では、ポジティブピクセル極性規定であると仮定する。当業者は、増加関数もしくは減少関数の傾きの値に対してなされる参照が、ポジティブピクセル極性デジタル画像に関してのものであることを認識するだろう。ネガティブピクセル極性デジタル画像を用いるシステムでは、関数の傾きの特性の説明は逆にされなければならない。増加関数もしくは減少関数は、数学的には横軸値の数学的増加に関する定義であるため、これは解釈上重要な点である。例えば、本願明細書内で述べられたハイライトおよびシャドーのコンポーネント関数の構成の説明では、単調増加傾き特性を有するシャドーコンポーネント関数もあると説明される、単調減少傾き特性を有するハイライトコンポーネント関数もあると説明されている。この記述は、ポジティブピクセル極性規定に関してのものである。ネガティブピクセル極性規定に対しては、等価なシャドーコンポーネント関数は単調減少傾き特性を有すると説明されるであろうし、その一方で、等価なハイライトコンポーネント関数は単調増加傾き特性を有すると説明されるであろう。同様に、ポジティブピクセル極性規定については、トーンスケール関数は、常にゼロ以上となる傾き関数を有する。
ハイライトトーンスケールセグメントは、若干数が以下の制約を満たす、1つ以上のコンポーネント関数から構成されている。1)コンポーネント関数は、参照グレーポイント以上の全入力ピクセル値に対して、単調減少傾き関数を有し得る。および、2)コンポーネント関数は、参照グレーポイント以上の、および、デジタル画像内に示された最大入力ピクセル値以下の、全入力ピクセル値に対して、単調増加関数値を有し得る。参照グレーポイントでは、2つのカラースケール関数セグメントは、同じ値を有し得る。関数は、その関数が一定符号を有する場合(デジタル実行においては、傾き関数は一次導関数の合理的な近似関数とみなされる)、与えられたドメインにわたって単調である。いかなるピクセルも影響されないので、特定画像内で表されるものより大きな入力ピクセル値に対する関数特性は、学問上の問題である点に留意すべきである。上述の制約の双方は重要であるため、若干の説明が必要であろう。
ハイライトトーンスケールセグメントは、明るいピクセル、すなわち、より多く受光したピクセルに関連している。一般に、大きなダイナミックレンジのデジタル画像に対して、本発明を用いずに生成された、対応するレンダリングデジタル画像は、最も著しく明るい画像領域には、ほとんど、あるいは全く空間的ディテールを有していない。これは、平均的なダイナミックレンジのデジタル画像を、満足出来るようレンダリングするために必要な、総合的高度システムコントラストの結果である。従って、大きなダイナミックレンジのデジタル画像に対しては、レンダリングデジタル画像103内に空間的ディテール変調を保存するような形で、明るいピクセルに含まれる若干の画像内容をレンダリングすることは出来ない。トーンスケール関数203が高い入力ピクセル値をより低い出力ピクセル値にマッピングさせるなら、改良された空間的ディテール変調が達成可能である。これにより、結果としてのレンダリングデジタル画像103における、より暗いハイライト内容を伴う被処理デジタル画像がもたらされる。マッピング動作を出力するよう、こうした入力を実行可能な多くの関数が存在している。しかし、単調増加関数が非単調関数よりもロバストであること、すなわち、より少ない画像生成物を生成することは、実験的に判定されている。
多くの単調関数は、高入力ピクセル値をより低い出力ピクセル値にマッピングする動作を実現可能である一方で、あらゆる関数は、異なる平均ピクセル値に対応する画像領域に関して対照的な何らかの形での妥協を課している。特に、ハイライトトーンスケールセグメントを構成するために用いられるコンポーネント関数の瞬間的な傾き値(一次導関数)は、結果としてのレンダリングデジタル画像103内のコントラストおよび空間的ディテール変調の認識に、かなり影響を及ぼし得ることになる。従って、単調減少瞬間傾き値を有するコンポーネント関数を用いて構成されたハイライトトーンスケールセグメントは、ハイライトピクセルをより低い出力ピクセル値にマッピングすることにより、明るい画像領域に対する空間的ディテール変調のレンダリングを改良することが出来る。ハイライトトーンスケールセグメントのドメイン内で、瞬間的に生成されたより大きな傾き値に対応する画像領域は、より多くの画像ディテール変調を保存する傾向がある。このように、単調減少瞬間傾き条件は、参照グレーポイントに数値上より近いピクセル値に対応する画像内容に役立つ。一般に、主題領域などの重要な画像内容は、背景画像内容が、ピクセル値に関してより一様に示される傾向があるのに対し、数値上参照グレーポイントにより近くなる傾向がある。
同様に、シャドートーンスケールセグメントは、若干数が以下の制約を満たす、1つ以上のコンポーネント関数から構成されている。1)コンポーネント関数は、参照グレーポイント以下の全入力ピクセル値に対して、単調増加傾き関数を有し得る。および、2)コンポーネント関数は、参照グレーポイント以下、および、デジタル画像内に示された最小入力ピクセル値以上の、全入力ピクセル値に対して、単調増加関数値を有し得る。同様に、シャドートーンスケールセグメントを構成するために用いられるコンポーネント関数の単調特性は、よりロバストな画質結果に関連している。シャドートーンスケールセグメントを構成するために用いられるコンポーネント関数の単調増加傾き関数の特性は、この条件もまた参照グレーポイントに数値上でより近いピクセル値に対応する画像内容に役立つものであるため、同様に重要である。大きなダイナミックレンジの画像に対し、シャドートーンスケールセグメントを構成するために用いられるコンポーネント関数の単調増加傾き関数の特性は、低入力ピクセル値をより高い出力ピクセル値にマッピングする動作を達成する。これにより、結果としてのレンダリングデジタル画像103における、より明るいシャドー内容を伴う被処理デジタル画像がもたらされる。
上記の傾き関数制約の固有の結果は、参照グレーポイントで大きな傾き関数値を有するトーンスケール関数を生成する。従って、参照グレーポイント値の選択は、画像内のどの領域が大きな傾き関数値を経験することになるかを決定するので、重要なものである。知覚明度のほぼ中点を表すので、18%グレーシーン投光器に対応する参照グレーポイント値が選択される。参照グレーポイント値に対する他の選択もまた、優れた結果を導くことが出来る。参照グレーポイントに対する適正値は、10%シーン投光器値から25%シーン投光器値までの範囲となる。
図4に示されるトーンスケール関数生成器230の第1の実施例では、ハイライトもしくはシャドーのトーンスケールセグメントのいずれかが、指数関数に基づく単一のコンポーネント関数を用いて構成される。ハイライトトーンスケールセグメントに対して用いられるコンポーネント関数は、式(4)により与えられる。

Figure 2004158006

ここで、xρは、参照グレーポイントを表し、βh1およびαh1はコンポーネント関数fh1(x)の形状および傾きを決定する定数である。シャドートーンスケールセグメントに用いられるコンポーネント関数は、式(5)により与えられる。

Figure 2004158006

ここで、βs1およびαs1は、同様に、コンポーネント関数fs1(x)の形状および傾きを決定する定数である。1.0の傾き制約が参照グレーポイントに課されている場合、定数βh1およびβs1はそれぞれαh1およびαs1に等しい。この状態での、関数fh1(x)および関数fs1(x)の方程式は、式(6)(数3)および式(7)(数4)として与えられる。

Figure 2004158006

Figure 2004158006

さらに、トーンスケール関数203T(x)が、式(8)により与えられる。

T(χ)=fh1(χ) forχ>=χρ
T(χ)=fs1(χ) forχ<χρ (8)
ハイライトコンポーネント関数は、(9)(数5)により与えられるように、結果として縦座標値xをもたらす横座標値xhoにより定義された特定座標点を通り過ぎるのを制約される。

Figure 2004158006

この制約は、ハイライトホワイトポイントマッピング目標を実現する。ハイライトコンポーネント関数において、ホワイトポイント値xは、およそ0.2の印画紙密度に相当するレンダリング関数R(x)により好適にマッピングされたピクセル値に基づき、予め決定される。変数xおよび変数xρが定められると、変数αh1の値は、反復数値解により式(9)を用いて、与えられたxho値について解くことが出来る。同様に、シャドーコンポーネント関数は、式(10)により与えられるように、結果として縦座標値xをもたらす横座標値xsoにより定義された、特定座標点を通過するのを制約される。

Figure 2004158006

この制約は、シャドーブラックポイントマッピング目標点を実現する。シャドーコンポーネント関数において、ブラックポイント値xは、およそ2.0の印画紙密度に相当するレンダリング関数R(x)により好適にマッピングされたピクセル値に基づき、予め決定される。変数xおよび変数xρが決められると、変数αs1の値は、反復数値解により式(10)を用いて、与えられたxso値について解くことが出来る。式(9)および式(10)の反復数値解は、最初にαs1の初期値を推定し、方程式の各辺を計算し、差として誤差項を計算し、誤差を点検し、αs1の推定値を調整し、誤差項が許容可能な低い大きさになるまで、その手順を反復する、プロセスを含んでいる。反復解の結果は、αs1のあらゆる可能値に対して計算され、LUT内に格納される。同じ計算および手順が、αh1値の決定に用いられる。
変数xhoおよび変数xsoは、式(6)および式(7)に対して関数の形状および傾き特性を決定する、すでに選択された、式(9)および式(10)内での制御変数である。図7は、異なるxho値で生成されたハイライトトーンスケールセグメントを表す曲線族、および、異なるxso値で生成されたシャドートーンスケールセグメントを表す曲線族を示すグラフである。点500は、参照グレーポイントxρを表している。曲線501は、1つのハイライトコンポーネント関数から構成された、ハイライトトーンスケールセグメントを表している。曲線502は、1つのシャドーコンポーネント関数から構成された、シャドートーンスケールセグメントを表している。線503は、1対1の入力対出力線を表している。図7に示される各ハイライトトーンスケールセグメントに対し、グラフ表示されたハイライトコンポーネント関数は、単調減少瞬間傾き値を有している。同様に、図7に示される各シャドートーンスケールセグメントに対し、グラフ表示されたコンポーネント関数は、単調増加瞬間傾き値を有している。変数xhoおよび変数xsoは、独自に選択可能である。こうして、2つのトーンスケールセグメントの形状は、互いに独立した状態で制御可能となる。
式(6)および式(7)は、参照グレーポイントで評価される場合、(コンポーネント関数に対応する)傾き関数は、1.0に等しくならねばならないという制約から引き出された。他の実施例では、同様に傾き制約を課された、指数関数が用いられる。ハイライトコンポーネント関数の傾きは、選択値ψに等しくなければならず、さらに、シャドーコンポーネント関数の傾きは、選択値ψに等しくなければならない。この実施例に対して、課された傾き制約は、結果として、それぞれ式(11)および式(12)によって与えられた、式(4)における変数βh1および変数αh1と、式(5)における変数βs1および変数αs1との関係をもたらす。

βh1=φhh1 (11)
βs1=φαs1 (12)

ハイライトコンポーネント関数の式およびシャドーコンポーネント関数の式は、それぞれ式(13)および式(14)により与えられる。

Figure 2004158006

Figure 2004158006
ハイライトおよびシャドーのコンポーネント関数の傾き関数を表す一次導関数は、それぞれ式(15)および式(16)により与えられる。

Figure 2004158006

Figure 2004158006
ho値がx値より大きい場合、ハイライトコンポーネント関数は、入力ピクセル値がより大きな範囲を、出力ピクセル値がより小さな範囲にマッピングし、それゆえに、圧縮関数であると考えられる。逆に、xho値がx値より小さい場合、ハイライトコンポーネント関数は、ピクセル値がより小さな範囲をピクセル値がより大きな範囲にマッピングし、それゆえに、伸長関数であると考えられる。同様にxso値がx値より小さい場合、シャドーコンポーネント関数は、入力ピクセル値がより大きな範囲を、出力ピクセル値がより小さな範囲にマッピングし、それゆえに、圧縮関数であると考えられる。逆に、xso値がx値より大きい場合、シャドーコンポーネント関数は、ピクセル値がより小さな範囲をピクセル値がより大きな範囲にマッピングし、それゆえに、伸長関数であると考えられる。従って、変数xboおよび変数xの値に基づき、ハイライトトーンスケールセグメントは、圧縮、伸長、もしくは中立として分類可能である。xho値がx値と等しい場合は、この一意的状態に対し、ハイライトトーンスケールセグメントが一致マッピング関数であると仮定されるので、ハイライトトーンスケールセグメントは中立として分類される。変数xsoおよび変数xの値に基づき、シャドートーンスケールセグメントは、圧縮、伸長、もしくは中立として分類可能である。同様に、xso値がx値と等しい場合は、この一意的状態に対し、シャドートーンスケールセグメントが一致マッピング関数であると仮定されるので、シャドートーンスケールセグメントは中立として分類される。
圧縮ハイライトコンポーネント関数に対する数値定数αh1は正である。ψの正の値に対して式(15)により与えられる、ハイライトコンポーネント関数の対応する傾き関数は、すべてのx値が参照グレーポイントxρ以上の、正の傾き関数値をもたらす。二次導関数の式、すなわちハイライトコンポーネント関数の傾き関数の傾き関数の式は、式(17)により与えられる。

Figure 2004158006

図8aは、変数ψが1.0に設定され、参照グレーポイントが0.0に設定され、変数αh1が1.0に設定されて生成された、ハイライトトーンスケールセグメントの一例のグラフを示している。図8aに示されるグラフを閲覧することにより、さらに式(17)により分かるように、αh1およびψの正の値は、結果的に、ゼロ以上の値と仮定される単調減少傾き関数を伴う、圧縮ハイライトトーンスケールセグメントをもたらす。曲線512は、ハイライトトーンスケールセグメントを構成するのに用いられる、こうしたハイライトコンポーネント関数を示し、曲線513はその対応する傾き関数を示している。参照グレーポイントは点511により示されている。
同様に、圧縮シャドーコンポーネント関数に対する数値定数αs1は負である。ψの正の値に対して式(16)により与えられる、シャドーコンポーネント関数の対応する傾き関数は、すべてのx値が参照グレーポイントxρ以下の、正の傾き関数値をもたらす。二次導関数の式、すなわちシャドーコンポーネント関数の傾き関数の傾き関数の式は、式(18)により与えられる。

Figure 2004158006

図8bは、変数ψが1.0に設定され、参照グレーポイントが0.0に設定され、変数αs1が1.0に設定されて生成された、シャドートーンスケールセグメントの一例グラフを示している。図8bに示されるグラフを閲覧することにより、さらに式(18)により分かるように、αs1およびψの正の値は、結果的に、ゼロ以上の値と仮定される単調増加傾き関数を伴う、圧縮シャドートーンスケールセグメントをもたらす。曲線515は、シャドートーンスケールセグメントを構成するのに用いられる、こうしたシャドーコンポーネント関数を示し、曲線516はその対応する傾き関数を示している。参照グレーポイントは点514により示されている。
図8cに示される一例のトーンスケール関数203は、上述のように、それぞれ単一のコンポーネント関数から組立てられた、ハイライトおよびシャドーのトーンスケールセグメントから構成されている。上述の傾きが等しくなる条件は、本発明により生成されるトーンスケール関数の必要条件ではない。図8cに示される一例のトーンスケール関数では、参照グレーポイントにおいて評価される場合には、ハイライトおよびシャドーのトーンスケールセグメントの傾きは等しくならない。曲線517はトーンスケール関数203を表し、曲線518はその対応する傾き関数を表している。参照グレーポイントは点519により示されている。図8cに示される一例のグラフで分かるように、参照グレーポイントにおいて、トーンスケール関数は傾き関数内に不連続を有している。一般には、連続した傾き関数を有するトーンスケール関数が望ましい。しかし、実験では、自然写真撮影シーンに関連するデジタル画像に適用される場合、トーンスケール関数の傾き関数内の不連続は、問題となる場合がさほど多くはないということが示されている。トーンスケール関数を生成させる他の方法は、共通に譲渡された米国特許第6,285,798号において説明されているように、構成プロセスに傾きの連続の制約を課すことである。本発明を支持して実行される実験では、若干のデジタル画像アプリケーションのために、傾き連続の制約が不必要な制限をしている場合があることが判明した。傾き連続の制約を課さないことにより、より多様性のある役立つトーンスケール関数が生成可能になる。特に、ソースデジタル画像のピクセルに敏感な方法で構成されたトーンスケール関数は、ソースデジタル画像に適用される場合、より大きなレベルの総合的コントラスト強調が実現可能である。
他の実施例では、ハイライトトーンスケールセグメントは、圧縮ハイライトコンポーネント関数から構成されている。圧縮ハイライトコンポーネント関数に対しては、xhoがxより大きいことを思い出す。この実施例に対して、式(6)により与えられた式は、参照グレーポイントでの関数の傾き条件を緩和する一次関数に結合される。ハイライトコンポーネント関数に対する式は、式(19)により与えられる。

Figure 2004158006

ここで、変数γHCは、xρからxhoまでの区間にわたる関数に対する平均傾きを表し、それは、式(20)により与えられる。

γHC=(χ−χρ)/(χho−χρ) (20)

変数φHCは、ハイライトコンポーネント関数への一次関数の寄与を決定する。変数φHCは、ハイライトコンポーネント関数として式(19)を用いる、ハイライトトーンスケールセグメントの形状変化に影響するよう、選択可能である。φHCが0.0に設定された場合は、式(19)は式(6)に復帰する。φHCが1.0に設定された場合は、式(19)は式(21)により与えられる一次関数を仮定する。

h1(χ)=γHC(χ−χρ)+χρ (21)

従って、変数φHCは、ハイライトコンポーネント関数が、純粋な指数関数として振る舞う度合いの選択に使用可能な制御パラメータである。同様に、シャドーコンポーネント関数に対する式は、(22)により与えられる。

Figure 2004158006

ここで、変数γSCは、xsoからxρまでの区間にわたる関数に対する平均傾きを表し、それは、式(23)により与えられる。

γSC=(χ−χρ)/(χso−χρ) (23)

変数φSCは、シャドーコンポーネント関数として式(22)を用いる、シャドートーンスケールセグメントの形状を変化させるよう、選択可能である。φSCが0.0に設定された場合は、式(22)は式(7)に復帰する。φSCが1.0に設定された場合は、式(22)は式(24)により与えられる一次関数を仮定する。

s1(χ)=γSC(χ−χρ)+χρ (24)

従って、変数φSCは、シャドーコンポーネント関数が、純粋な指数関数として振る舞う度合いの選択に使用可能な制御パラメータである。
変数φHCおよび変数φSCを変化させることにより、被処理デジタル画像の外観に顕著なインパクトを与えることが可能となる。変数φHCおよび変数φSCを0.0に向かうように設定すると、その結果として、より伝統的な写真ハイコントラスト外観を有する被処理デジタル画像がもたらされる。逆に、変数φHCおよび変数φSCを1.0に向かうように設定すると、その結果として、ポートレートにより適切な、よりプロの写真らしい低コントラスト外観を有する被処理デジタル画像がもたらされる。図9は、異なるxho値を用いて式(19)で生成されたハイライトトーンスケールセグメントを表す曲線族を示し、および、異なるxso値を用いて式(22)で生成されたシャドートーンスケールセグメントを表す曲線族を示すグラフである。点521は、参照グレーポイントxρを表している。曲線522は、1つのハイライトコンポーネント関数から構成された、ハイライトトーンスケールセグメントを表している。曲線523は、1つのシャドーコンポーネント関数から構成された、シャドートーンスケールセグメントを表している。線524は、1対1の入力ピクセル値対出力ピクセル値線の一致マッピングを表している。変数xhoおよび変数xsoが独立に選択可能であるので、トーンスケール関数203は、図9に示されるハイライトトーンスケールセグメント、もしくはシャドートーンスケールセグメントのいずれからも構成可能である。また、変数φHCおよび変数φSCが0.0に設定されていない場合は、一般に、結果として得られるトーンスケール関数は、参照グレーポイントにおいて連続した傾き関数を有しない点に留意すべきである。
式(4)、式(6)、または式(13)で構成されたハイライトコンポーネント関数は、xhoがxより小さい場合には、結果的に単調増加瞬間傾きを有する関数をもたらすことになる。こうした関数の例は、図10aに曲線530として表されている。曲線530で示される関数が、入力ピクセル値xhoを出力ピクセル値xにマッピングすることを満たす一方で、こうした関数に基づくトーンスケール関数は、若干の不自然な外見の画像を生成することがある。これは、主として、曲線530によって表されるハイライトコンポーネント関数の傾きが、参照グレーポイント近傍の入力ピクセル範囲に対して、単調減少ではなく、単調増加の傾きを有するという事実による。しかし、ハイライトコンポーネント関数は、参照グレーポイント(点533で示される)以上の入力ピクセル値に対して、式(25)により与えられる線531として示される線に関して鏡映され、式(4)、式(6)、または式(13)を用いて構成可能である。

y(χ)=(χ−χρ)/(χho−χρ)(χ−χρ)+χρ (25)

図10a内の曲線532で示されるように、鏡映処理により生成される関数は、単調減少瞬間傾きを伴う単調増加関数である。伸長ハイライトコンポーネント関数の関数的形式は、以下のステップにより計算される。最初に、式(4)、式(6)、または式(13)は、数値定数αh1を決定するために、xho=xという制約を用いて解かれる。第2ステップでは、第1の回転変換が座標対(x,f(x))に適用され、その結果、式(26)により与えられるように、変換された座標対(u、v)がもたらされる。

u=χcos(θ)+f(χ)sin(θ)
v=−χsin(θ)−f(χ)cos(θ) (26)

ここで、角度θは式(27)により与えられる。

θ=tan−1((χ−χρ)/(χho−χρ)) (27)

第1の回転変換は、式(24)により表される線をx軸に変換するように設計される。第3ステップでは、v座標は、v座標の負の値をとることにより、新しいx軸について鏡映される。第4ステップでは、逆回転変換が座標対(u,−v)に適用され、式(28)により与えられるように、座標対(u’,v’)が得られる。

u’=ucos(θ)+vsin(θ)
v’=χsin(θ)−vcos(θ) (28)

第5ステップでは、座標対(u’、v’)は、ハイライトコンポーネント関数g(u)を定義し、入力ピクセル値の範囲のために評価される。
図10bを参照すると、伸長シャドーコンポーネント関数は、xso>xとなる場合に対して、上述と同様の方法で構成可能である。シャドーコンポーネント関数は、数値定数αs1を決定する制約xso=xを用いて、参照グレーポイント(点534で示される)以下の入力ピクセル値に対して、式(29)により与えられる線535として示される線について鏡映され、式(5)、式(7)、または式(14)により表される関数を用いて構成可能である。

y(χ)=(χ−χ)/(χso−χ)(χ−χρ)+χρ (29)

図10bに536により示される曲線は、正の数値定数αs1に対して式(5)、式(7)、または式(14)を用いる関数を示している。鏡映処理ステップを通して生成される、対応する伸長シャドーコンポーネント関数は、曲線537により示されている。
上述のコンポーネント関数で構成される、伸長ハイライトトーンスケールセグメントおよび伸長シャドートーンスケールセグメントから構成される、トーンスケール関数の一例のグラフは、図10cに示されている。ハイライトおよびシャドーのトーンスケールセグメントの双方が伸長であるので、曲線539により示されるトーンスケール関数は、xsoからxhoまでの入力ピクセル値の範囲にわたって伸長関数として分類される。式(25)および式(29)により与えられた結合一次関数は、点538によって示される参照グレーポイントを伴う線540として示されている。図8cに曲線517として示されるトーンスケール関数は、その構造でハイライトおよびシャドーのトーンスケールセグメントの双方が圧縮コンポーネント関数であるので、xsoからxhoまでの入力ピクセル値の範囲にわたって圧縮関数として分類される。参照グレーポイントは点538により示される。
好ましい実施例では、伸長ハイライトコンポーネント関数fh1(x)は、式(30)および式(31)により与えられる制約をかけるに従って、式(4)を用いて構成される。

h1(χho’)=χ (30)
h1‘(χ)=1.0 (31)

ここで、変数xho’は式(32)により与えられる。

h1(χho’)=(1.0−η)(χ−χho)+χho (32)

そして、変数ηは、関数の形状の選択に使用可能な制御パラメータを表す。これらの2つの制約を関数fh1(x)に課すことにより、ハイライトコンポーネント関数は、規定入力ピクセル値xho’を規定出力ピクセル値xにマッピングするという目的を達成する。xρからxhoまでの区間にわたる関数γHEの平均傾きは、式(33)により与えられる。

γHE=(χ−χ)/(χho’−χ) (33)

がxho’より大きいので、これは1.0より大きい。上述と同様の方法で、式(4)で用いられる変数αh1および変数βh1は、反復数値近似により解かれ、後のリコールに備えてLUT内に格納される。変数ηは、0.5に設定されるのが好ましい。さらなる改良として、ハイライトコンポーネント関数は、制御パラメータφHEを用いて一次関数に結合される。伸長ハイライトコンポーネント関数に対する最終式は、式(34)により与えられる。

Figure 2004158006
同様に、伸長シャドーコンポーネント関数fs1(x)は、式(35)および式(36)により与えられる制約をかける、式(5)を用いて構成される。

s1(χso’)=χ (35)
s1‘(χ)=1.0 (36)

ここで、変数xso’は式(37)により与えられる。

s1(χso’)=(1.0−η)(χ−χso)+χso (37)

そして、変数ηは、関数の形状の選択に使用可能な制御パラメータを表す。これらの2つの制約を関数fs1(x)に課すことにより、シャドーコンポーネント関数は、規定入力ピクセル値xso’を規定出力ピクセル値xにマッピングするという目的を達成する。xso’からxρまでの区間にわたる関数γSEの平均傾きは、式(38)により与えられる。

γSE=(χ−χ)/(χ−χso’) (38)

がxso’より小さいので、これは1.0より大きい。上述と同様の方法で、式(5)で用いられる変数αh1および変数βh1は、反復数値近似により解かれ、後のリコールに備えてルックアップテーブル(LUT)内に格納される。変数ηは、0.5に設定されるのが好ましい。さらなる改良として、シャドーコンポーネント関数は、制御パラメータφSEを用いて一次関数に結合される。伸長シャドーコンポーネント関数に対する最終式は、式(39)により与えられる。

Figure 2004158006

図11は、式(34)および式(39)を用いる単一の伸長コンポーネント関数からそれぞれ生成される、ハイライトおよびシャドートーンスケールセグメントのファミリーを示している。点541は、参照グレーポイントxρを表している。線542は、1対1の入力ピクセル値対出力ピクセル値線の一致マッピングを表している。曲線543は、式(34)を用いるハイライトトーンスケールセグメントの一例を示している。曲線544は、式(39)を用いるシャドートーンスケールセグメントの一例を示している。
2つのセグメント方法で構成されたトーンスケールセグメントの重要な特徴は、圧縮タイプ関数から伸長タイプ関数に至る遷移に対応する、関数の形状の緩やかな遷移である。図12aは、コンポーネント関数が圧縮である場合に式(19)を用い、コンポーネント関数が伸長である場合に式(34)を用いる、単一ハイライトコンポーネント関数から構成される、ハイライトトーンスケールセグメントファミリーを示している。点549は、参照グレーポイントを示している。曲線550は高圧縮ハイライトコンポーネント関数を示し、曲線551は弱圧縮ハイライトコンポーネント関数を示している。圧縮度が高ければ高いほど、関数の湾曲はより大きくなる。ハイライトコンポーネント関数が圧縮でも伸長でもない場合は、関数は、線552で示された一致マッピング1対1の入力対出力線を仮定する。曲線553は、弱伸長ハイライトコンポーネント関数を示している。曲線554は、高伸長ハイライトコンポーネント関数を示している。伸長度が高ければ高いほど、関数の湾曲はより大きくなる。従って、弱圧縮および弱伸長のハイライトコンポーネント関数については、関数の形状はより直線に近くなる。図12aに示されるように、ハイライトコンポーネントセグメントを構成するために用いられる圧縮ハイライトコンポーネント関数については、変数φHCのために0.0の値が用いられる。図12aに示される、ハイライトコンポーネントセグメントを構成するために用いる伸長ハイライトコンポーネント関数については、変数φHEのために0.0の値が用いられる。式(19)で用いられる変数φHCの値は、式(34)で用いられる変数φHEの値と独立に、選択可能であることに留意すべきである。
また、シャドートーンスケールセグメントの形状も、圧縮関数タイプと伸長関数タイプとの間で緩やかな遷移を有している。図12aはまた、コンポーネント関数が圧縮である場合に式(22)を用い、コンポーネント関数が伸長である場合に式(39)を用いる、単一のシャドーコンポーネント関数から構成された、シャドートーンスケールセグメントのファミリーを示している。曲線555は高圧縮シャドーコンポーネント関数を示し、曲線556は弱圧縮シャドーコンポーネント関数を示している。圧縮度が高ければ高いほど、関数の湾曲はより大きくなる。シャドーコンポーネント関数が圧縮でも伸長でもない場合は、関数は、線557で示された一致マッピング1対1の入力対出力線を仮定する。曲線558は、弱伸長シャドーコンポーネント関数を示している。曲線559は、高伸長シャドーコンポーネント関数を示している。伸長度が高ければ高いほど、関数の湾曲はより大きくなる。従って、弱圧縮および弱伸長シャドーコンポーネント関数については、関数の形状はより直線に近くなる。図12aに示されるように、シャドーコンポーネントセグメントを構成するために用いられる圧縮シャドーコンポーネント関数については、変数φSCのために0.0の値が用いられる。図12aに示されるように、シャドーコンポーネントセグメントを構成するために用いられる伸長シャドーコンポーネント関数については、変数φSEのために0.0の値が用いられる。式(22)で用いられる変数φSCの値は、式(39)で用いられる変数φSEの値と独立に、選択可能であることに留意すべきである。
図12bは、変数φHC、φHE、φSC、φSEの値がすべて0.5に設定された、式(19)、(34)、(22)、(39)を用いて構成される、ハイライトおよびシャドートーンスケールセグメントの同様なファミリーを示している。図12bに示された曲線から分かるように、トーンスケールセグメントは、対応する圧縮タイプ関数から伸長タイプ関数までの遷移に対し、関数の形状において緩やかな遷移をしている。
圧縮ハイライトコンポーネント関数に対する他の構成方法では、変数ψは、圧縮度の関数、すなわち、(xho‐xρ)に対する(x‐xρ)の比となっている。ハイライトコンポーネント関数fh1(x)の式は、式(13)により与えられるが、式(13)内の傾き変数ψは、式(40)により与えられる。

φ=1.0−η(1.0−(χ/χho)) (40)

そして、変数ηは、ハイライトコンポーネント関数の形状を制御する。変数ηは選択可能である。変数ηが1.0に設定された場合、ハイライトコンポーネント関数は、式(21)として与えられる線の方程式を仮定する。変数ηが0.0に設定された場合、ハイライトコンポーネント関数は、式(13)として与えられる指数関数方程式を仮定する。同様に、圧縮シャドーコンポーネント関数に対しては、変数ψは、圧縮度の関数、すなわち、(xρ‐xso)に対する(xρ‐x)の比となっている。シャドーコンポーネント関数fs1(x)の式は、式(14)により与えられるが、式(14)内の傾き変数ψは、式(41)により与えられる。

φ=1.0−η(1.0−(χ/χso)) (41)

そして、変数ηは、シャドーコンポーネント関数の形状を制御する。変数ηが1.0に設定された場合、シャドーコンポーネント関数は、式(24)として与えられる線の方程式を仮定する。変数ηが0.0に設定された場合、シャドーコンポーネント関数は、式(14)として与えられる指数関数方程式を仮定する。
図4を参照すると、ソースデジタル画像のピクセル、すなわち、トーンスケールモジュール330に対する入力デジタル画像は、変数xho、xsoを決定し、それによってトーンスケール関数の形状を決定するために、使用可能である。分析画像生成器250は、ソースデジタル画像を受け取り、ローパス空間フィルタを適用し、サンプリング動作を実行することにより、分析デジタル画像201を生成する。結果として、同じ画像内容を表すより少ないピクセルを有する、ソースデジタル画像の低空間解像度バージョンが得られる。分析デジタル画像201に対する典型的空間解像度は、ほぼ64×96ピクセルである。分析デジタル画像はまた、式(2)を用いて輝度クロミナンス表現に変換される。
トーンスケール関数生成器230は、分析デジタル画像201のピクセル分析により、トーンスケール関数203を計算する。ピクセルヒストグラム関数、すなわち、発生頻度関数は、分析デジタル画像201の輝度デジタル画像チャンネルのピクセルから計算される。累積ヒストグラム関数は、ピクセル値の関数として、ピクセルヒストグラム関数からピクセルヒストグラムの値を積分することにより、計算される。図14は、曲線601により示されたヒストグラム関数の一例と、曲線602により示される、それに対応する累積ヒストグラム関数のグラフを示している。累積ヒストグラム関数は、0.0と1.0との間にスケーリングされ、1.0が画像領域の100パーセントに対応する、デジタル画像領域のパーセンテージエリアに関連している。累積ヒストグラム関数の縦座標値は、所与のパーセンテージ画像エリアZに関連している。対応する横座標値は、Zにより、Pよりも小さな値を有する画像内のピクセルのパーセンテージが与えられる、ピクセル値Pに関連している。99.0%累積ヒストグラム関数値は、ハイライトポイントの値、変数xhoを決定するために用いられる。1.0%累積ヒストグラム関数値は、シャドーポイントの値、変数xsoを決定するために用いられる。変数xho、xsoのための値は、図14に示されるグラフでは、それぞれ点603および604として示されている。
図3および図4を参照すると、トーンスケール関数生成器230は、トーンスケール関数203の生成において、ユーザ入力選択231を受けることが出来る。例えば、図1に示されるシステムのユーザは、モニタ装置50上で、可能な選択および/または制御パラメータを見て、キーボード、もしくはマウスポインティングデバイスなどの入力制御装置60を用いて、選択を指示することが可能である。この手動ユーザモードで使用された場合、ハイライト制御パラメータおよびシャドー制御パラメータは、それぞれ、ハイライトトーンスケールセグメントおよびシャドートーンスケールセグメントの生成に用いられるコンポーネント関数の形状を変更するのに使用される。
本発明は、スキャナなどのデジタル画像ソースデジタル画像を処理するためにプログラムされたコンピュータ、およびサーマルプリンタもしくはインクジェット式プリンタなどの出力装置を含む、画像処理システムで実行されるのが好ましい。本発明の方法は、本発明のステップを実行するコンピュータコードを備えた、コンピュータ読込み可能な記憶媒体を含む、コンピュータプログラム製品として販売されてもよい。
コンピュータ読込み可能記憶媒体は、例えば以下を含んでもよい。磁気ディスク(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク)、あるいは磁気テープなどの磁気記憶媒体。光ディスク、もしくは光学テープなどの光記憶媒体。バーコード。ランダムアクセスメモリー(RAM)、もしくはリードオンリーメモリ(ROM)などのソリッドステート電子記憶装置。もしくは、コンピュータプログラム格納用の、いかなる他の物理装置もしくは媒体。
本発明のシステムのインプリメンテーションの構成要素部品を示す機能ブロック図である。 デジタル画像プロセッサの機能ブロック図である。 レンダリング関数の一例のグラフである。 レンダリング関数の他の例のグラフである。 トーンスケールモジュールの機能ブロック図である。 トーンスケール関数アプリケーターの機能ブロック図である。 トーンスケール関数アプリケーターの他の実施例の機能ブロック図である。 圧縮関数アプリケーターの機能ブロック図である。 伸長関数アプリケーターの機能ブロック図である。 混合関数アプリケーターの機能ブロック図である。 ハイライトトーンスケールセグメントのファミリー、およびシャドートーンスケールセグメントのファミリーを示すグラフである。 圧縮ハイライトコンポーネント関数、およびそれに対応するスロープ関数の一例のグラフである。 圧縮シャドーコンポーネント関数、およびそれに対応するスロープ関数の一例のグラフである。 圧縮ハイライトおよびシャドートーンスケールセグメントから構成された、トーンスケール関数、およびそれに対応するスロープ関数の一例のグラフである。 構成されるハイライトトーンスケールセグメントのファミリー、およびシャドートーンスケールセグメントのファミリーを示すグラフである。 伸長ハイライトコンポーネント関数の構成ディテール示すグラフである。 伸長シャドーコンポーネント関数の構成ディテールを示すグラフである。 伸長ハイライトおよびシャドートーンスケールセグメントから構成されたトーンスケール関数、およびそれに対応するスロープ関数の一例のグラフである。 ハイライトトーンスケールセグメントのファミリー、およびシャドートーンスケールセグメントのファミリーを示すグラフである。 圧縮および伸長の双方のタイプ関数に対する、ハイライトトーンスケールセグメントのファミリー、およびシャドートーンスケールセグメントのファミリーを示すグラフである。 圧縮および伸長の双方のタイプ関数に対する、ハイライトトーンスケールセグメントのファミリー、およびシャドートーンスケールセグメントのファミリーを示す他のグラフである。 画像ヒストグラム関数、およびそれに対応する累積ヒストグラム関数の一例を示すグラフである。
符号の説明
10a 画像キャプチャ装置
10b 画像キャプチャ装置
10c 画像キャプチャ装置
20 デジタル画像プロセッサ
30a 画像出力装置
30b 画像出力装置
40 一般制御コンピュータ
50 モニタ装置
60 入力制御装置
70 コンピュータメモリ装置

Claims (11)

  1. デジタル画像の色調特性および空間特性を強調する方法であって、以下のステップを含む:
    a) 複数のピクセルを含むソースデジタル画像を受け取るステップであって、ソースデジタル画像は、輝度デジタル画像チャンネル、および少なくとも2つのクロミナンスデジタル画像チャンネルを有する、輝度クロミナンス表現であるステップ;
    b) ソースデジタル画像の色調特性を強調するのに使用可能な、トーンスケール関数を生成するステップ;
    c) トーンスケール関数を2つ以上のカテゴリの1つに分類するステップであって、分類カテゴリは、伸長および圧縮を含んでいるステップ;
    d) トーンスケール関数が圧縮と分類された場合、強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、トーンスケール関数、空間フィルタ、および輝度デジタル画像チャンネルを使用するステップ;および、
    e) トーンスケール関数が伸長と分類された場合、強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、トーンスケール関数および輝度デジタル画像チャンネルを使用するステップ。
  2. 以下のステップをさらに含む、請求項1に記載の方法:
    f) 空間強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、トーンスケール関数に応答してステップe)で作成された強調輝度デジタル画像チャンネルの空間ディテールを増幅するステップ。
  3. ステップe)が、空間強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、空間フィルタを使用すること、および、トーンスケール関数に応答してステップe)で作成される強調輝度デジタル画像チャンネルの空間ディテールを増幅することを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 増幅ステップが、トーンスケール関数の傾きを計算すること、および空間強調輝度デジタル画像チャンネルを生成させる際に、計算された傾きを用いることを含む、請求項2に記載の方法。
  5. 増幅ステップが、トーンスケール関数の傾きを計算すること、および空間強調輝度デジタル画像チャンネルを生成させる際に、計算された傾きを用いることを含む、請求項3に記載の方法。
  6. ステップe)が、トーンスケール関数に従って、クロミナンスデジタル画像チャンネルを変更することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 変更ステップが、トーンスケール関数の傾きを計算することを含む、請求項6に記載の方法。
  8. ステップe)が、トーンスケール関数に従って、クロミナンスデジタル画像チャンネルを変更することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  9. 変更ステップがトーンスケール関数の傾きを計算することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 以下のステップをさらに含む、請求項1に記載の方法:
    g) トーンスケール関数が圧縮として分類された場合は、強調デジタル画像を生成するよう、強調輝度デジタル画像チャンネルとクロミナンスデジタル画像チャンネルとを結合し、トーンスケール関数が伸長として分類された場合は、強調デジタル画像を生成するよう、空間強調輝度デジタル画像チャンネルとクロミナンスデジタル画像チャンネルとを結合するステップ。
  11. デジタル画像の色調特性および空間的特性を強調する方法であって、以下のステップを含む:
    a) 複数のピクセルを含むソースデジタル画像を受け取るステップであって、ソースデジタル画像は、輝度デジタル画像チャンネル、および少なくとも2つのクロミナンスデジタル画像チャンネルを有する、輝度クロミナンス表現であるステップ;
    b) ソースデジタル画像の色調特性を強調するのに使用可能な、トーンスケール関数を生成するステップ;
    c) トーンスケール関数を2つ以上のカテゴリの1つに分類するステップであって、分類カテゴリは、伸長、圧縮、および伸長‐圧縮混合を含んでいる;
    d) トーンスケール関数が圧縮と分類された場合、強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、トーンスケール関数、第1の空間フィルタ、および輝度デジタル画像チャンネルを使用するステップ;
    e) トーンスケール関数が伸長と分類された場合、強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、トーンスケール関数および輝度デジタル画像チャンネルを使用するステップ;および、
    f) トーンスケール関数が伸長‐圧縮混合と分類された場合、強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、トーンスケール関数、第1もしくは他の空間フィルタ、および輝度デジタル画像チャンネルを使用し、さらに、空間強調輝度デジタル画像チャンネルを生成するよう、トーンスケール関数に応答して、強調輝度デジタル画像チャンネルの空間ディテールを増幅するステップ。
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