JP2004157789A - 携帯端末、該携帯端末におけるプログラムの再設定方法及び再設定プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯電話機などの携帯端末のメインプログラムを書き換えるとき、既に登録されているユーザデータを外部へ退避することなく保護する。
【解決手段】記憶部3Aは、ユーザデータが第1のメインプログラムのバージョンに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域を有し、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部3Bが同固定領域に記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える場合でも、固定領域に記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などの貴重なユーザデータを外部に退避させる必要がないので、ユーザデータの読出し/書込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムの書換えが行われる。
【選択図】 図1
【解決手段】記憶部3Aは、ユーザデータが第1のメインプログラムのバージョンに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域を有し、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部3Bが同固定領域に記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える場合でも、固定領域に記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などの貴重なユーザデータを外部に退避させる必要がないので、ユーザデータの読出し/書込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムの書換えが行われる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯端末、該携帯端末におけるプログラムの再設定方法及び再設定プログラムに係り、たとえば、自端末を動作させるためのメインプログラムをバージョンアップする状態になったときなど、メーカが自主的に一斉回収して同メインプログラムを書き換える場合に好適な携帯端末、該携帯端末におけるプログラムの再設定方法及び再設定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機などの携帯端末では、自端末を動作させるためのメインプログラムの問題により、メーカ側は、製品を自主的に一斉回収して同メインプログラムをバージョンアップすることがある(たとえば、非特許文献1参照)。
【0003】
この種の携帯電話機は、従来では例えば図9に示すものがある。
この携帯電話機10は、アンテナ11と、無線部12と、操作部13と、マイク14と、レシーバ15と、表示部16と、外部I/F(インタフェース)部17と、記憶部18,19,1Aと、制御部1Bとから構成されている。アンテナ11は、図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。無線部12は、図示しない受信回路や送信回路を有し、アンテナ11を介して図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。操作部13は、送信ボタン、英字/カナ/漢字/数字の変換ボタン、電源のオン/オフボタン、カーソル操作を行うための十文字ボタン、及び終了ボタンなどから構成されている。マイク14は、利用者の音声を受けて送話を行う。レシーバ15は、送信相手の音声を発生して利用者に伝達する。
【0004】
表示部16は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などで構成され、相手先の電話番号情報やアイコン情報など、諸々の情報を表示する。外部I/F部17は、多機能コネクタを有し、図示しない充電用アダプタやパーソナルコンピュータなどが接続される。記憶部18は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュROMなど)で構成され、制御部1Bの動作処理手順が記述されて同制御部1Bによって読み込まれる第1のメインプログラム、及び同第1のメインプログラムをバージョンアップした第2のメインプログラムを外部から取り込んで携帯電話機10に設定するための書換用プログラム(Initial Program Loading 、IPLプログラム)を記憶する。
【0005】
記憶部19は、揮発性メモリ(たとえば、SRAMなど)で構成され、第1のメインプログラムの書換え時に記憶部18から書換用プログラムを転送して展開するための領域を有している。記憶部1Aは、不揮発性メモリ(たとえば、図示しないバッテリでバックアップされたSRAMなど)で構成され、ユーザが登録したユーザデータ(たとえば、電話帳データ、ダウンロードしたメロディや画像データなど)を記憶する。このユーザデータが記憶されるアドレスは、記憶部1A内に点在している。制御部1Bは、たとえばCPU(中央処理装置)などで構成され、第1のメインプログラムに基づいて携帯電話機10全体を制御する。
【0006】
この携帯電話機10では、記憶部18の第1のメインプログラムを書き換える場合、図10に示すように、外部I/F部17に治具21を介して外部機器(たとえば、パーソナルコンピュータ)22が接続される。そして、記憶部18の第1のメインプログラムを書き換える前に、記憶部1Aに記憶されているユーザデータを読み出して外部機器22に退避しておき、同外部機器22を操作することによって同第1のメインプログラムを書き換えた後、同外部機器22からユーザデータを記憶部1Aに書き込んで再び記憶させる。これにより、記憶部1Aに記憶されているユーザデータを消去することなく携帯電話機10がユーザに返却される。
【0007】
【非特許文献1】
今井拓司、三宅常之共著、「ケータイ・ソフト開発人海戦術の破綻」、
日経エレクトロニクス、日経BP社、2001.5.7発行、第795号、
P.117−137
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の携帯電話機では、次のような問題点があった。
すなわち、記憶部1Aに記憶されているユーザデータを読み出して外部機器22に退避する場合、及び同外部機器22からユーザデータを記憶部1Aに書き込んで再び記憶させる場合、かなりの時間を必要とするという問題点がある。また、ユーザデータを外部機器22に退避させるので、同ユーザデータが同外部機器22から他の携帯電話機へ誤ってコピーされるなど、ユーザの個人情報が漏洩することがあるという問題点がある。
【0009】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、第1のメインプログラムを書き換える時にユーザデータを外部機器に退避させることなく、同ユーザデータが保護される構成の携帯端末、該携帯端末におけるプログラムの再設定方法及び再設定プログラムを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に係り、ユーザが登録したユーザデータが前記第1のメインプログラムの書換えに依存しない固定領域に割り付けられて記憶される第3の記憶部が設けられ、前記制御部は、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記ユーザデータをクリアの対象外とする構成にされていることを特徴としている。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の携帯端末に係り、前記第3の記憶部は、前記固定領域、及び前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有する不揮発性メモリで構成され、前記制御部は、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記第3の記憶部の前記ワークエリアのみをクリアする構成にされていることを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に係り、ユーザが登録したユーザデータのみが記憶される第3の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアとして確保される第4の記憶部とが設けられ、前記制御部は、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記第4の記憶部に対して前記ワークエリアのみをクリアし、かつ、前記第3の記憶部に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とする構成にされていることを特徴としている。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の携帯端末に係り、前記第3の記憶部は、電気的に前記ユーザデータの消去と再書き込みが行われる不揮発性メモリで構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項5記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に用いられ、前記第1のメインプログラムを再設定する方法に係り、ユーザが登録したユーザデータが前記第1のメインプログラムの書換えに依存せずに割り付けられて記憶される固定領域を設け、かつ、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記制御部が前記固定領域に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とすることを特徴としている。
【0015】
請求項6記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に用いられ、前記第1のメインプログラムを再設定する方法に係り、ユーザが登録したユーザデータのみが記憶される第3の記憶部、及び、前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有する第4の記憶部を設け、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記制御部が前記第4の記憶部に対して前記ワークエリアをクリアし、かつ、前記第3の記憶部に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とすることを特徴としている。
【0016】
請求項7記載の発明は、再設定プログラムに係り、コンピュータに請求項1乃至4記載の携帯端末の機能を実現させることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
第1の実施形態
図1は、この発明の第1の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
この形態の携帯電話機30は、同図に示すように、アンテナ31と、無線部32と、操作部33と、マイク34と、レシーバ35と、表示部36と、外部I/F部37と、記憶部38,39,3Aと、制御部3Bとから構成されている。アンテナ31は、図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。無線部32は、図示しない受信回路や送信回路を有し、アンテナ31を介して図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。操作部33は、送信ボタン、英字/カナ/漢字/数字の変換ボタン、電源のオン/オフボタン、カーソル操作を行うための十文字ボタン、及び終了ボタンなどから構成されている。マイク34は、利用者の音声を受けて送話を行う。レシーバ35は、送信相手の音声を発生して利用者に伝達する。
【0018】
表示部36は、たとえばLCDなどで構成され、相手先の電話番号情報やアイコン情報など、諸々の情報を表示する。外部I/F部37は、多機能コネクタを有し、充電用アダプタやパーソナルコンピュータなどが接続される。記憶部38は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュROMなど)で構成され、制御部3Bに命令を与えるための第1のメインプログラム、及び同第1のメインプログラムをバージョンアップした第2のメインプログラムを外部から取り込んで携帯電話機30に設定するための書換用プログラム(IPLプログラム)を記憶する。
【0019】
記憶部39は、揮発性メモリ(たとえば、SRAMなど)で構成され、第1のメインプログラムの書換え時に記憶部38から書換用プログラムを転送して展開するための領域を有している。記憶部3Aは、不揮発性メモリ(たとえば、図示しないバッテリでバックアップされたSRAMなど)で構成され、ユーザが登録したユーザデータ(たとえば、電話帳データ、ダウンロードしたメロディや画像データなど)を記憶する。特に、この実施形態では、記憶部3Aは、前記ユーザデータが前記第1のメインプログラムのバージョンに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域、及び同第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有している。
【0020】
制御部3Bは、携帯電話機30全体を制御するCPU41、及び同CPU41を動作させるための制御プログラムが記録されたROM(リード・オンリ・メモリ)42を有している。制御プログラムには、第1のメインプログラムの書換え時に用いられる再設定プログラムが含まれている。特に、この実施形態では、制御部3Bは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、記憶部3Aの固定領域に記憶されているユーザデータをクリアせず、前記ワークエリアのみをクリアする構成となっている。
【0021】
図2は、図1中の記憶部38のメモリマップを示す図である。
この記憶部38では、図2に示すように、メモリアドレス空間にIPLプログラム領域38a及びメインプログラム領域38bが設けられている。
【0022】
図3は、図1中の記憶部39のメモリマップを示す図である。
この記憶部39では、図3に示すように、メモリアドレス空間にIPLプログラム展開領域39a及びデータの一時蓄積などに使用されるワークエリア39bが設けられている。
【0023】
図4は、図1中の記憶部3Aのメモリマップを示す図である。
この記憶部3Aでは、図4に示すように、メモリアドレス空間に固定領域3Aa及びワークエリア3Abが設けられている。この固定領域3Aaは、メモリアドレス空間のうちの固定された領域に割り付けられている。
【0024】
図5は、記憶部38の第1のメインプログラムを書き換える場合の装置を示す構成図、図6は、第1のメインプログラムの書換え開始時の携帯電話機30の動作を説明するフローチャート、及び図7が、図5の装置における処理を説明するシーケンス図である。
これらの図を参照して、この形態のプログラムの再設定方法の処理内容について説明する。
この携帯電話機30では、記憶部38の第1のメインプログラムを書き換える場合、図5に示すように、外部I/F部37に治具21を介して外部機器(たとえば、パーソナルコンピュータ)22が接続される。そして、治具21から携帯電話機30に電源が供給されて動作が開始する。
【0025】
図6に示すように、動作開始時のモード切替フラグは“プログラム書換えモード”になるので、制御部3Bでモード切替フラグ判定処理(ステップA1)が行われ、“プログラム書換えモード”と判定される。制御部3Bによって記憶部38からIPLプログラムが記憶部39に転送されて展開され、同記憶部39のIPLプログラムに基づいた処理が同制御部3Bで実行され、携帯電話機30が“プログラム書換えモード”で起動する(ステップA2)。
【0026】
外部機器22から第2のメインプログラムが治具21及び外部I/F部37を経て携帯電話機30にダウンロードされる場合、この第2のメインプログラムがIPLプログラムに基づいて記憶部38のメインプログラム領域38bに書き込まれるが、同記憶部38では、IPLプログラムに基づく処理を制御部3Bに実行させるためのリード動作と、第1のメインプログラムを書き換えるライト動作とを同時にできない制約があるため、同IPLプログラムは同記憶部38から記憶部39に転送される。携帯電話機30では、制御部3Bによって連続受信待ち状態となり、外部機器22から受信したデータに応じた制御が行われる(ステップA3)。
【0027】
第1のメインプログラムの書換え時では、図7に示すように、外部機器22から治具21を介して携帯電話機30に各データが送信される。すなわち、外部機器22から携帯電話機30に対して外部I/F部37経由でコマンドを受信できる状態か否かを確認するための“通信確立”が送信される(フェーズP1)。外部機器22と携帯電話機30との間のデータの転送速度を切り替えるための“転送速度切替”が送信される(フェーズP2)。携帯電話機30内の記憶部38のメインプログラム領域38bを消去するための“イレース設定”が送信される(フェーズP3)。
【0028】
記憶部38に第2のメインプログラムを書き込むためのアドレス情報である“セグメント設定”が送信される(フェーズP4)。なお、セグメントとは、プログラムやデータの論理的に関係のある部分を単位として分割したものであり、1つのプログラムやサブルーチンなどである。さらに、記憶部38のメインプログラム領域38bに書き込むための第2のメインプログラムのデータである“書込みデータ”が送信される(複数回のフェーズP5)。書込みデータの送信が終了したことを通知するための転送終了が送信される(フェーズP6)。第1のメインプログラムの書き換え後に“記憶部3Aクリア”が送信される(フェーズP7)。“記憶部3Aクリア”を受信した携帯電話機30では、制御部3Bが記憶部3Aのワークエリア3Abのみをアクセスしてクリアする。この場合、固定領域3Aaは、アクセスされないので、ユーザデータがクリアされずに保護される。
【0029】
以上のように、この第1の実施形態では、記憶部3Aは、ユーザデータが第1のメインプログラムの書換えに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域3Aaを有し、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部3Bが同固定領域3Aaに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える場合でも、固定領域3Aaに記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などの貴重なユーザデータを外部機器22に退避させる必要がないので、ユーザデータの読出し/書込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムの書換えが行われる。また、ユーザデータを外部機器22に退避させる必要がないので、同ユーザデータが同外部機器22から他の携帯電話機へ誤ってコピーされることがなく、ユーザの個人情報が漏洩することが回避される。
【0030】
第2の実施形態
図8は、この発明の第2の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この形態の携帯電話機30Aでは、図1中の記憶部3A及び制御部3Bに代えて、異なる構成の記憶部3C及び制御部3Dが設けられ、かつ記憶部3Eが新たに設けられている。記憶部3Cは、電気的にデータの消去と再書込みが行われる不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュROMなど)で構成され、ユーザが登録したユーザデータ(たとえば、電話帳データ、ダウンロードしたメロディや画像データなど)のみが記憶される。
【0031】
記憶部3Eは、揮発性メモリ(たとえば、SRAMなど)で構成され、第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有している。特に、この実施形態では、記憶部3Eは、ワークエリアのみで構成されている。制御部3Dでは、図1中のROM42に代えて、異なる制御プログラムが記録されたROM42Aが設けられている。制御プログラムには、第1のメインプログラムの書換え時に用いられる再設定プログラムが含まれている。特に、この実施形態では、制御部3Dは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、記憶部3Eに対して前記ワークエリアのみをクリアし、かつ、記憶部3Cに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とする構成となっている。他は、図1と同様の構成である。
【0032】
この携帯電話機30Aに用いられるユーザデータ保護方法の処理内容では、記憶部3Cにユーザデータを記憶させ、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部3Dが記憶部3Eに対してワークエリアのみをクリアし、かつ同記憶部3Cに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える状況になった場合でも、記憶部3Cに記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などの貴重なユーザデータを外部機器22に退避させる必要がないので、ユーザデータの読み出し/書き込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムの書換えが行われる。
【0033】
以上のように、この第2の実施形態では、不揮発性メモリで構成された記憶部3Cにユーザデータのみを記憶させ、かつ揮発性メモリで構成された記憶部3Eにワークエリアを設けたので、第1の実施形態の利点に加え、揮発性メモリのメモリアドレス空間における割り付け状態に気を使う必要がなく、記憶部3Eの全ての領域のクリアが可能となる。
【0034】
以上、この発明の実施形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
たとえば、各実施形態では、携帯端末として携帯電話機を例にして説明したが、この発明は、たとえばPDA(Personal Digital Assistants )などにも適用できる。また、ユーザデータは、メロディ、画像データ、電話帳などに限らず、ユーザが登録する任意の個人情報で良い。また、第1の実施形態では、制御部3Bは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、再設定プログラムに基づいて、記憶部3Aの固定領域に記憶されているユーザデータをクリアせず、前記ワークエリアのみをクリアする構成となっているが、同再設定プログラムによらず、内部の回路構成によって同様の機能を実現しても良い。また、第2の実施形態では、制御部3Dは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、再設定プログラムに基づいて、記憶部3Eに対して前記ワークエリアのみをクリアし、かつ、記憶部3Cに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とする構成となっているが、同再設定プログラムによらず、内部の回路構成によって同様の機能を実現しても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の構成によれば、第3の記憶部は、ユーザデータが第1のメインプログラムのバージョンに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域を有し、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部が同固定領域に記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える場合でも、固定領域に記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などのユーザデータを外部に退避させる必要がないので、ユーザデータの読み出し/書き込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムを書き換えることができる。さらに、ユーザデータを外部に退避させる必要がないので、同ユーザデータが外部から他の携帯端末へ誤ってコピーされることがなく、ユーザの個人情報が漏洩することを回避できる。
【0036】
また、不揮発性メモリで構成された第3の記憶部にユーザデータのみを記憶させ、かつ揮発性メモリで構成された第4の記憶部にワークエリアを設けたので、揮発性メモリのメモリアドレス空間における割り付け状態に気を使う必要がなく、第4の記憶部の全ての領域をクリアすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の記憶部38のメモリマップを示す図である。
【図3】図1中の記憶部39のメモリマップを示す図である。
【図4】図1中の記憶部3Aのメモリマップを示す図である。
【図5】記憶部38の第1のメインプログラムを書き換える場合の装置を示す構成図である。
【図6】第1のメインプログラムの書換え開始時の携帯電話機30の動作を説明するフローチャートである。
【図7】図5の装置における処理を説明するシーケンス図である。
【図8】この発明の第2の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】従来の携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】記憶部18の第1のメインプログラムを書き換える場合の装置を示す構成図である。
【符号の説明】
21 治具
22 外部機器
30,30A 携帯電話機(携帯端末)
31 アンテナ
32 無線部
33 操作部
34 マイク
35 レシーバ
36 表示部
37 外部I/F(インタフェース)部
38,39,3A,3C,3E 記憶部
38a IPLプログラム領域
38b メインプログラム領域
39a IPL(Initial Program Loading )プログラム展開領域
39b,3Ab ワークエリア
3Aa 固定領域
3B,3D 制御部
41 CPU(中央処理装置)
42,42A ROM(リード・オンリ・メモリ)
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯端末、該携帯端末におけるプログラムの再設定方法及び再設定プログラムに係り、たとえば、自端末を動作させるためのメインプログラムをバージョンアップする状態になったときなど、メーカが自主的に一斉回収して同メインプログラムを書き換える場合に好適な携帯端末、該携帯端末におけるプログラムの再設定方法及び再設定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機などの携帯端末では、自端末を動作させるためのメインプログラムの問題により、メーカ側は、製品を自主的に一斉回収して同メインプログラムをバージョンアップすることがある(たとえば、非特許文献1参照)。
【0003】
この種の携帯電話機は、従来では例えば図9に示すものがある。
この携帯電話機10は、アンテナ11と、無線部12と、操作部13と、マイク14と、レシーバ15と、表示部16と、外部I/F(インタフェース)部17と、記憶部18,19,1Aと、制御部1Bとから構成されている。アンテナ11は、図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。無線部12は、図示しない受信回路や送信回路を有し、アンテナ11を介して図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。操作部13は、送信ボタン、英字/カナ/漢字/数字の変換ボタン、電源のオン/オフボタン、カーソル操作を行うための十文字ボタン、及び終了ボタンなどから構成されている。マイク14は、利用者の音声を受けて送話を行う。レシーバ15は、送信相手の音声を発生して利用者に伝達する。
【0004】
表示部16は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などで構成され、相手先の電話番号情報やアイコン情報など、諸々の情報を表示する。外部I/F部17は、多機能コネクタを有し、図示しない充電用アダプタやパーソナルコンピュータなどが接続される。記憶部18は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュROMなど)で構成され、制御部1Bの動作処理手順が記述されて同制御部1Bによって読み込まれる第1のメインプログラム、及び同第1のメインプログラムをバージョンアップした第2のメインプログラムを外部から取り込んで携帯電話機10に設定するための書換用プログラム(Initial Program Loading 、IPLプログラム)を記憶する。
【0005】
記憶部19は、揮発性メモリ(たとえば、SRAMなど)で構成され、第1のメインプログラムの書換え時に記憶部18から書換用プログラムを転送して展開するための領域を有している。記憶部1Aは、不揮発性メモリ(たとえば、図示しないバッテリでバックアップされたSRAMなど)で構成され、ユーザが登録したユーザデータ(たとえば、電話帳データ、ダウンロードしたメロディや画像データなど)を記憶する。このユーザデータが記憶されるアドレスは、記憶部1A内に点在している。制御部1Bは、たとえばCPU(中央処理装置)などで構成され、第1のメインプログラムに基づいて携帯電話機10全体を制御する。
【0006】
この携帯電話機10では、記憶部18の第1のメインプログラムを書き換える場合、図10に示すように、外部I/F部17に治具21を介して外部機器(たとえば、パーソナルコンピュータ)22が接続される。そして、記憶部18の第1のメインプログラムを書き換える前に、記憶部1Aに記憶されているユーザデータを読み出して外部機器22に退避しておき、同外部機器22を操作することによって同第1のメインプログラムを書き換えた後、同外部機器22からユーザデータを記憶部1Aに書き込んで再び記憶させる。これにより、記憶部1Aに記憶されているユーザデータを消去することなく携帯電話機10がユーザに返却される。
【0007】
【非特許文献1】
今井拓司、三宅常之共著、「ケータイ・ソフト開発人海戦術の破綻」、
日経エレクトロニクス、日経BP社、2001.5.7発行、第795号、
P.117−137
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の携帯電話機では、次のような問題点があった。
すなわち、記憶部1Aに記憶されているユーザデータを読み出して外部機器22に退避する場合、及び同外部機器22からユーザデータを記憶部1Aに書き込んで再び記憶させる場合、かなりの時間を必要とするという問題点がある。また、ユーザデータを外部機器22に退避させるので、同ユーザデータが同外部機器22から他の携帯電話機へ誤ってコピーされるなど、ユーザの個人情報が漏洩することがあるという問題点がある。
【0009】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、第1のメインプログラムを書き換える時にユーザデータを外部機器に退避させることなく、同ユーザデータが保護される構成の携帯端末、該携帯端末におけるプログラムの再設定方法及び再設定プログラムを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に係り、ユーザが登録したユーザデータが前記第1のメインプログラムの書換えに依存しない固定領域に割り付けられて記憶される第3の記憶部が設けられ、前記制御部は、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記ユーザデータをクリアの対象外とする構成にされていることを特徴としている。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の携帯端末に係り、前記第3の記憶部は、前記固定領域、及び前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有する不揮発性メモリで構成され、前記制御部は、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記第3の記憶部の前記ワークエリアのみをクリアする構成にされていることを特徴としている。
【0012】
請求項3記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に係り、ユーザが登録したユーザデータのみが記憶される第3の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアとして確保される第4の記憶部とが設けられ、前記制御部は、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記第4の記憶部に対して前記ワークエリアのみをクリアし、かつ、前記第3の記憶部に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とする構成にされていることを特徴としている。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の携帯端末に係り、前記第3の記憶部は、電気的に前記ユーザデータの消去と再書き込みが行われる不揮発性メモリで構成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項5記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に用いられ、前記第1のメインプログラムを再設定する方法に係り、ユーザが登録したユーザデータが前記第1のメインプログラムの書換えに依存せずに割り付けられて記憶される固定領域を設け、かつ、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記制御部が前記固定領域に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とすることを特徴としている。
【0015】
請求項6記載の発明は、自端末の各部を制御する制御部と、該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に用いられ、前記第1のメインプログラムを再設定する方法に係り、ユーザが登録したユーザデータのみが記憶される第3の記憶部、及び、前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有する第4の記憶部を設け、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記制御部が前記第4の記憶部に対して前記ワークエリアをクリアし、かつ、前記第3の記憶部に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とすることを特徴としている。
【0016】
請求項7記載の発明は、再設定プログラムに係り、コンピュータに請求項1乃至4記載の携帯端末の機能を実現させることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
第1の実施形態
図1は、この発明の第1の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
この形態の携帯電話機30は、同図に示すように、アンテナ31と、無線部32と、操作部33と、マイク34と、レシーバ35と、表示部36と、外部I/F部37と、記憶部38,39,3Aと、制御部3Bとから構成されている。アンテナ31は、図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。無線部32は、図示しない受信回路や送信回路を有し、アンテナ31を介して図示しない無線基地局との間で電波を送受信する。操作部33は、送信ボタン、英字/カナ/漢字/数字の変換ボタン、電源のオン/オフボタン、カーソル操作を行うための十文字ボタン、及び終了ボタンなどから構成されている。マイク34は、利用者の音声を受けて送話を行う。レシーバ35は、送信相手の音声を発生して利用者に伝達する。
【0018】
表示部36は、たとえばLCDなどで構成され、相手先の電話番号情報やアイコン情報など、諸々の情報を表示する。外部I/F部37は、多機能コネクタを有し、充電用アダプタやパーソナルコンピュータなどが接続される。記憶部38は、不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュROMなど)で構成され、制御部3Bに命令を与えるための第1のメインプログラム、及び同第1のメインプログラムをバージョンアップした第2のメインプログラムを外部から取り込んで携帯電話機30に設定するための書換用プログラム(IPLプログラム)を記憶する。
【0019】
記憶部39は、揮発性メモリ(たとえば、SRAMなど)で構成され、第1のメインプログラムの書換え時に記憶部38から書換用プログラムを転送して展開するための領域を有している。記憶部3Aは、不揮発性メモリ(たとえば、図示しないバッテリでバックアップされたSRAMなど)で構成され、ユーザが登録したユーザデータ(たとえば、電話帳データ、ダウンロードしたメロディや画像データなど)を記憶する。特に、この実施形態では、記憶部3Aは、前記ユーザデータが前記第1のメインプログラムのバージョンに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域、及び同第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有している。
【0020】
制御部3Bは、携帯電話機30全体を制御するCPU41、及び同CPU41を動作させるための制御プログラムが記録されたROM(リード・オンリ・メモリ)42を有している。制御プログラムには、第1のメインプログラムの書換え時に用いられる再設定プログラムが含まれている。特に、この実施形態では、制御部3Bは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、記憶部3Aの固定領域に記憶されているユーザデータをクリアせず、前記ワークエリアのみをクリアする構成となっている。
【0021】
図2は、図1中の記憶部38のメモリマップを示す図である。
この記憶部38では、図2に示すように、メモリアドレス空間にIPLプログラム領域38a及びメインプログラム領域38bが設けられている。
【0022】
図3は、図1中の記憶部39のメモリマップを示す図である。
この記憶部39では、図3に示すように、メモリアドレス空間にIPLプログラム展開領域39a及びデータの一時蓄積などに使用されるワークエリア39bが設けられている。
【0023】
図4は、図1中の記憶部3Aのメモリマップを示す図である。
この記憶部3Aでは、図4に示すように、メモリアドレス空間に固定領域3Aa及びワークエリア3Abが設けられている。この固定領域3Aaは、メモリアドレス空間のうちの固定された領域に割り付けられている。
【0024】
図5は、記憶部38の第1のメインプログラムを書き換える場合の装置を示す構成図、図6は、第1のメインプログラムの書換え開始時の携帯電話機30の動作を説明するフローチャート、及び図7が、図5の装置における処理を説明するシーケンス図である。
これらの図を参照して、この形態のプログラムの再設定方法の処理内容について説明する。
この携帯電話機30では、記憶部38の第1のメインプログラムを書き換える場合、図5に示すように、外部I/F部37に治具21を介して外部機器(たとえば、パーソナルコンピュータ)22が接続される。そして、治具21から携帯電話機30に電源が供給されて動作が開始する。
【0025】
図6に示すように、動作開始時のモード切替フラグは“プログラム書換えモード”になるので、制御部3Bでモード切替フラグ判定処理(ステップA1)が行われ、“プログラム書換えモード”と判定される。制御部3Bによって記憶部38からIPLプログラムが記憶部39に転送されて展開され、同記憶部39のIPLプログラムに基づいた処理が同制御部3Bで実行され、携帯電話機30が“プログラム書換えモード”で起動する(ステップA2)。
【0026】
外部機器22から第2のメインプログラムが治具21及び外部I/F部37を経て携帯電話機30にダウンロードされる場合、この第2のメインプログラムがIPLプログラムに基づいて記憶部38のメインプログラム領域38bに書き込まれるが、同記憶部38では、IPLプログラムに基づく処理を制御部3Bに実行させるためのリード動作と、第1のメインプログラムを書き換えるライト動作とを同時にできない制約があるため、同IPLプログラムは同記憶部38から記憶部39に転送される。携帯電話機30では、制御部3Bによって連続受信待ち状態となり、外部機器22から受信したデータに応じた制御が行われる(ステップA3)。
【0027】
第1のメインプログラムの書換え時では、図7に示すように、外部機器22から治具21を介して携帯電話機30に各データが送信される。すなわち、外部機器22から携帯電話機30に対して外部I/F部37経由でコマンドを受信できる状態か否かを確認するための“通信確立”が送信される(フェーズP1)。外部機器22と携帯電話機30との間のデータの転送速度を切り替えるための“転送速度切替”が送信される(フェーズP2)。携帯電話機30内の記憶部38のメインプログラム領域38bを消去するための“イレース設定”が送信される(フェーズP3)。
【0028】
記憶部38に第2のメインプログラムを書き込むためのアドレス情報である“セグメント設定”が送信される(フェーズP4)。なお、セグメントとは、プログラムやデータの論理的に関係のある部分を単位として分割したものであり、1つのプログラムやサブルーチンなどである。さらに、記憶部38のメインプログラム領域38bに書き込むための第2のメインプログラムのデータである“書込みデータ”が送信される(複数回のフェーズP5)。書込みデータの送信が終了したことを通知するための転送終了が送信される(フェーズP6)。第1のメインプログラムの書き換え後に“記憶部3Aクリア”が送信される(フェーズP7)。“記憶部3Aクリア”を受信した携帯電話機30では、制御部3Bが記憶部3Aのワークエリア3Abのみをアクセスしてクリアする。この場合、固定領域3Aaは、アクセスされないので、ユーザデータがクリアされずに保護される。
【0029】
以上のように、この第1の実施形態では、記憶部3Aは、ユーザデータが第1のメインプログラムの書換えに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域3Aaを有し、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部3Bが同固定領域3Aaに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える場合でも、固定領域3Aaに記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などの貴重なユーザデータを外部機器22に退避させる必要がないので、ユーザデータの読出し/書込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムの書換えが行われる。また、ユーザデータを外部機器22に退避させる必要がないので、同ユーザデータが同外部機器22から他の携帯電話機へ誤ってコピーされることがなく、ユーザの個人情報が漏洩することが回避される。
【0030】
第2の実施形態
図8は、この発明の第2の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
この形態の携帯電話機30Aでは、図1中の記憶部3A及び制御部3Bに代えて、異なる構成の記憶部3C及び制御部3Dが設けられ、かつ記憶部3Eが新たに設けられている。記憶部3Cは、電気的にデータの消去と再書込みが行われる不揮発性メモリ(たとえば、フラッシュROMなど)で構成され、ユーザが登録したユーザデータ(たとえば、電話帳データ、ダウンロードしたメロディや画像データなど)のみが記憶される。
【0031】
記憶部3Eは、揮発性メモリ(たとえば、SRAMなど)で構成され、第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有している。特に、この実施形態では、記憶部3Eは、ワークエリアのみで構成されている。制御部3Dでは、図1中のROM42に代えて、異なる制御プログラムが記録されたROM42Aが設けられている。制御プログラムには、第1のメインプログラムの書換え時に用いられる再設定プログラムが含まれている。特に、この実施形態では、制御部3Dは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、記憶部3Eに対して前記ワークエリアのみをクリアし、かつ、記憶部3Cに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とする構成となっている。他は、図1と同様の構成である。
【0032】
この携帯電話機30Aに用いられるユーザデータ保護方法の処理内容では、記憶部3Cにユーザデータを記憶させ、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部3Dが記憶部3Eに対してワークエリアのみをクリアし、かつ同記憶部3Cに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える状況になった場合でも、記憶部3Cに記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などの貴重なユーザデータを外部機器22に退避させる必要がないので、ユーザデータの読み出し/書き込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムの書換えが行われる。
【0033】
以上のように、この第2の実施形態では、不揮発性メモリで構成された記憶部3Cにユーザデータのみを記憶させ、かつ揮発性メモリで構成された記憶部3Eにワークエリアを設けたので、第1の実施形態の利点に加え、揮発性メモリのメモリアドレス空間における割り付け状態に気を使う必要がなく、記憶部3Eの全ての領域のクリアが可能となる。
【0034】
以上、この発明の実施形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
たとえば、各実施形態では、携帯端末として携帯電話機を例にして説明したが、この発明は、たとえばPDA(Personal Digital Assistants )などにも適用できる。また、ユーザデータは、メロディ、画像データ、電話帳などに限らず、ユーザが登録する任意の個人情報で良い。また、第1の実施形態では、制御部3Bは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、再設定プログラムに基づいて、記憶部3Aの固定領域に記憶されているユーザデータをクリアせず、前記ワークエリアのみをクリアする構成となっているが、同再設定プログラムによらず、内部の回路構成によって同様の機能を実現しても良い。また、第2の実施形態では、制御部3Dは、第1のメインプログラムの書換え終了時に、再設定プログラムに基づいて、記憶部3Eに対して前記ワークエリアのみをクリアし、かつ、記憶部3Cに記憶されているユーザデータをクリアの対象外とする構成となっているが、同再設定プログラムによらず、内部の回路構成によって同様の機能を実現しても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の構成によれば、第3の記憶部は、ユーザデータが第1のメインプログラムのバージョンに依存しないように割り付けられて記憶される固定領域を有し、第1のメインプログラムの書換え終了時に、制御部が同固定領域に記憶されているユーザデータをクリアの対象外とするので、同ユーザデータが保護される。このため、第1のメインプログラムをバージョンアップする状態になり、同第1のメインプログラムを書き換える場合でも、固定領域に記憶されているメロディや画像データ、登録済の電話帳などのユーザデータを外部に退避させる必要がないので、ユーザデータの読み出し/書き込みに時間を費やすことなく、第1のメインプログラムを書き換えることができる。さらに、ユーザデータを外部に退避させる必要がないので、同ユーザデータが外部から他の携帯端末へ誤ってコピーされることがなく、ユーザの個人情報が漏洩することを回避できる。
【0036】
また、不揮発性メモリで構成された第3の記憶部にユーザデータのみを記憶させ、かつ揮発性メモリで構成された第4の記憶部にワークエリアを設けたので、揮発性メモリのメモリアドレス空間における割り付け状態に気を使う必要がなく、第4の記憶部の全ての領域をクリアすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の記憶部38のメモリマップを示す図である。
【図3】図1中の記憶部39のメモリマップを示す図である。
【図4】図1中の記憶部3Aのメモリマップを示す図である。
【図5】記憶部38の第1のメインプログラムを書き換える場合の装置を示す構成図である。
【図6】第1のメインプログラムの書換え開始時の携帯電話機30の動作を説明するフローチャートである。
【図7】図5の装置における処理を説明するシーケンス図である。
【図8】この発明の第2の実施形態である携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】従来の携帯電話機の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】記憶部18の第1のメインプログラムを書き換える場合の装置を示す構成図である。
【符号の説明】
21 治具
22 外部機器
30,30A 携帯電話機(携帯端末)
31 アンテナ
32 無線部
33 操作部
34 マイク
35 レシーバ
36 表示部
37 外部I/F(インタフェース)部
38,39,3A,3C,3E 記憶部
38a IPLプログラム領域
38b メインプログラム領域
39a IPL(Initial Program Loading )プログラム展開領域
39b,3Ab ワークエリア
3Aa 固定領域
3B,3D 制御部
41 CPU(中央処理装置)
42,42A ROM(リード・オンリ・メモリ)
Claims (7)
- 自端末の各部を制御する制御部と、
該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、
前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末であって、
ユーザが登録したユーザデータが前記第1のメインプログラムの書換えに依存しない固定領域に割り付けられて記憶される第3の記憶部が設けられ、
前記制御部は、
前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記ユーザデータをクリアの対象外とする構成にされていることを特徴とする携帯端末。 - 前記第3の記憶部は、
前記固定領域、及び前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有する不揮発性メモリで構成され、
前記制御部は、
前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記第3の記憶部の前記ワークエリアのみをクリアする構成にされていることを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - 自端末の各部を制御する制御部と、
該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、
前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末であって、
ユーザが登録したユーザデータのみが記憶される第3の記憶部と、
前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアとして確保される第4の記憶部とが設けられ、
前記制御部は、
前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記第4の記憶部に対して前記ワークエリアのみをクリアし、かつ、前記第3の記憶部に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とする構成にされていることを特徴とする携帯端末。 - 前記第3の記憶部は、
電気的に前記ユーザデータの消去と再書き込みが行われる不揮発性メモリで構成されていることを特徴とする請求項3記載の携帯端末。 - 自端末の各部を制御する制御部と、
該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、
前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に用いられ、前記第1のメインプログラムを再設定する方法であって、
ユーザが登録したユーザデータが前記第1のメインプログラムの書換えに依存せずに割り付けられて記憶される固定領域を設け、かつ、前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記制御部が前記固定領域に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とすることを特徴とするプログラムの再設定方法。 - 自端末の各部を制御する制御部と、
該制御部の動作処理手順が記述されて該制御部によって読み込まれる第1のメインプログラム、及び該第1のメインプログラムの書換えに用いられる書換用プログラムを記憶する第1の記憶部と、
前記第1のメインプログラムの書換え時に前記書換用プログラムの展開領域として確保される第2の記憶部とを備えてなる携帯端末に用いられ、前記第1のメインプログラムを再設定する方法であって、
ユーザが登録したユーザデータのみが記憶される第3の記憶部、及び、前記第1のメインプログラムの書換え時に所定のデータを一時記憶するためのワークエリアを有する第4の記憶部を設け、
前記第1のメインプログラムの書換え終了時に、前記制御部が前記第4の記憶部に対して前記ワークエリアをクリアし、かつ、前記第3の記憶部に記憶されている前記ユーザデータをクリアの対象外とすることを特徴とするプログラムの再設定方法。 - コンピュータに請求項1乃至4記載の携帯端末の機能を実現させるための再設定プログラム。
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