JP2004157558A - 光半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体レーザ素子の光軸と光ファイバの光軸との間の位置ずれを低減すると共に、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイアの入射端面との距離のばらつきを低減する。
【解決手段】 ベース400には、半導体レーザ素子410とモニター用受光素子420とが搭載されている。ベース400には、光軸方向に延びるベース凹状溝401がエッチングにより形成されており、光ファイバ430はベース凹状溝401に収納されている。半導体レーザ素子410を位置決めするための一対の第1のベースマーク405がベース400における半導体レーザ素子410が搭載される領域の両側における光軸に対して対称の位置に、ベース凹状溝401と同一のフォトマスクを用いて同一のエッチング工程により形成されている。
【選択図】 図16

Description

本発明は、半導体レーザ素子から出力された光信号を光ファイバにより伝送する光ファイバ通信に用いられ、半導体レーザ素子と光ファイバとが光学的に結合してなる光半導体モジュールに関する。
近年、センター局からデータ及び多チャンネルの映像情報を一般家庭まで光ファイバを用いて伝送する光加入者系システムが提案され、検討されている。この光加入者系システムにおいては、一般家庭の加入者端末に波長多重される異種の光信号を同時に受信するための複数の光受信装置と、加入者端末からセンター局に向けてリクエストやデータを送信するための光送信装置とが必要となる。
また、光加入者系システムに使用される光送信装置及び光受信装置は、低価格化のため、発光素子及び受光素子を動作させることなく光ファイバと結合させるパッシブアライメント方式の実装技術を用いることが多い。
さらに、小型化及び高機能化のため、光受信装置と光送信装置とをコンパクトに集積化する技術が必要になってきている。
そこで、光受信装置及び光送信装置がコンパクトに集積されてなる光送受信装置として、1996年電子情報通信学会総合大会予稿集SC−2−5に記載され、図37(a)、(b)に示すものが提案されている。
以下、前記従来の光送受信装置について、図37(a)、(b)を参照しながら説明する。
図37(a)は従来の光送受信装置の平面構造を示し、図37(b)は図37(a)におけるA−A線の断面構造を示しており、従来の光送受信装置は、互いに接合されたファイバブロック10とPLC(Planer Lightwave Circuit)基板20とを備えている。ファイバブロック10は、光信号送受信用の第1の光ファイバ11及び光信号受信用の第2の光ファイバ12の各一端部を保持している。また、PLC基板20は、波長1.3μm帯の光を出力する半導体レーザ素子21、該半導体レーザ素子21の出力をモニターするモニター用受光素子22、波長1.3μm帯の光を受信する第1の受信用受光素子23、及び波長1.55μm帯の光を透過させる一方、波長1.3μm帯の光を反射するWDMフィルター24を保持しており、内部には光導波路25が形成されている。受信用の第2の光ファイバ12の他端部には、波長1.55μm帯の光を受信して映像情報を出力するための第2の受信用受光素子13が接続されている。
ファイバブロック10とPLC基板20とは、出力ポート26及びコモンポート27において光学的に互いに接続されており、半導体レーザ素子21から出力された波長1.3μm帯の送信用の光は、光導波路25のY型分岐部25aを通過した後、WDMフィルター24を透過し、その後、コモンポート27を通過して第1の光ファイバ11の他端部から出力される。また、第1の光ファイバ11の他端部から入力された波長1.3μm帯及び1.55μm帯の受信用の光のうち1.3μm帯の光は、コモンポート27を通過した後、WDMフィルター24を透過し、その後、光導波路25のY型分岐部25aを通過して第1の受信用受光素子23において受信される。さらに、第1の光ファイバ11の他端部から入力された波長1.3μm帯及び1.55μm帯の受信用の光のうち1.55μm帯の光は、WDMフィルター24で反射された後、出力ポート26を通過して、第2の受信用受光素子13において受信される。
前記従来の光送受信装置においては、外部伝送路である第1及び第2の光ファイバ11、13とPLC基板20との結合以外の全ての結合は、パッシブアライメントにより行なわれている。
ところで、光送信装置として用いられる光半導体モジュールにおいては、シリコンよりなるベースに光軸方向へ延びる断面V字状の凹状溝を形成し、該凹状溝に光ファイバを収納することにより、光ファイバをベースに正確に実装できるようになってきた。
ところが、半導体レーザ素子の実装に関しては、半導体レーザ素子及びベースに電極が形成されていること、及び半導体レーザ素子のサイズが小さいこと等の理由により、ベースに正確に実装することは困難である。
そこで、半導体レーザ素子をパッシブアライメント方式により、ベースに高精度に実装する技術が必要となり、T.Hashimoto et al,MOC '95,D5,1995には、図38に示すような光半導体モジュールの製造方法が提案されている。
すなわち、シリコンよりなるベース30には、光軸方向に延びるファイバ位置決め用の凹状溝31及び光軸と垂直方向に延びる切り込み溝32が形成されていると共に、Au層よりなる配線パターン33及びAu層よりなる位置決め用のベースマーク34が形成されている。一方、半導体レーザ素子40の裏面にも、Au層よりなる表面電極(図示は省略している。)及びAu層よりなる位置決め用のレーザマーク41が形成されている。この場合、ベース30の配線パターン33とベースマーク34とは同一工程で形成され、半導体レーザ素子40の表面電極とレーザマーク41とは同一工程で形成されているため、パッシブアライメントのための特別な加工工程は必要ではない。
赤外光源50から出射されベース30及び半導体レーザ素子40を透過する赤外線51をCCDカメラ52で受光して、ベース30のベースマーク34及び半導体レーザ素子40のレーザマーク41を画像認識することにより、ベース30と半導体レーザ素子40とは位置合わせされる。
また、単一モードの光ファイバ60は、凹状溝31に収納されることにより光軸に対して垂直な面内の位置決めがなされ、切り込み溝32のストッパー用壁面(半導体レーザ素子側の壁面)に当接されることにより光軸方向の位置決めがなされる。
ところが、図37(a)、(b)に示した従来の光送受信装置においては、光学プラットホームとしてPLC基板20を使用しているが、シリカ系のPLC基板20を用いる場合、PLC基板20の長さの短縮化は導波路25の最小曲げ半径により制約を受けるため、PLC基板20の長さが光の進行方向に大きくなってしまい、このため、光送受信装置の小型化は困難になる。すなわち、PLC基板20の導波路25には、導波路層とクラッド層との屈折率差により損失が生じない最小曲げ半径が存在する。この最小曲げ半径は、屈折率差を大きくすることにより小さくすることは可能であるが、屈折率差を0.75%(0.75%という屈折率差は、導波路の内部損失や光ファイバとの接続損失を考えた場合の最大値である。)まで大きくしても、最小曲げ半径は5mm程度までしか小さくすることはできない。このため、図37(a)、(b)に示す光送受信装置においては、PLC基板20の光軸方向の長さが最低でも15mm程度が必要になり、光送受信装置としては、さらにファイバ接続部分が必要になるので、装置の光軸方向の長さは20mm以上になってしまう。
また、前記従来の光送受信装置においては、PLC基板20の導波路25に入力された波長1.55μm帯の受信用の光は、PLC基板20の出力ポート26から第2の光ファイバ12に出力された後、第2の受信用受光素子13により受信される構成のため、光送受信装置の低価格化及び小型化が制約を受けるという問題がある。
また、アセンブリ工程においては、PLC基板20にダイシングソーにより切り込み溝を切削加工し、該切り込み溝にWDMフィルター24を挿入した後、WDMフィルター24の位置及び角度の調整を行なっているが、WDMフィルター24を高精度に実装することは困難であるので、コモンポート27から入射された後、出力ポート26へ向かう光の損失が増大するという問題がある。
また、ファイバブロック10をPLC基板20に接合する際に、第1の光ファイバ11とコモンポート27、及び第2の光ファイバ12と出力ポート26とを同時に高効率で接続する必要があるため、アクティブアライメントによる位置合わせをする必要があるので、アセンブリ工程が複雑化するという問題がある。
さらに、PLC基板20と半導体レーザ素子21、PLC基板20と第1の受信用受光素子23、半導体レーザ素子21とモニター用受光素子22、及び第1及び第2の光ファイバ11、12とPLC基板20とをそれぞれ実装するという高精度を要する実装工程が多いので、低価格化が妨げられているという問題もある。
また、図38に示した従来の光半導体モジュールにおいては、以下に説明するような問題がある。
まず、ベースマーク34を形成するためのマスクをベース30の凹状溝31に対して、ベース30の表面と平行な面内における光軸と垂直な方向の位置が一致するように位置合わせする必要がある。ところが、マスクの位置合わせの際に必ずマスクずれが生じるので、ベースマーク34と凹状溝31との間に位置ずれが発生する。また、凹状溝31に対して位置ずれしているベースマーク34を用いて半導体レーザ素子40の位置合わせを行なうため、半導体レーザ素子40はベース30の凹状溝31に対して二重の位置ずれが生じてしまうという問題がある。
また、赤外光源50から出射された赤外線51をCCDカメラ52で受光して画像認識する場合に、CCDカメラ52に対する距離が互いに異なるベースマーク34及びレーザマーク41を同時に観察するため、いずれか一方のマークがデフォカスされてぼやけて画像認識されるという問題もある。
また、ベースマーク34及びレーザマーク41は微細なほど正確で且つ高精度な位置合わせが可能になるが、金属蒸着法によりベースマーク34及びレーザマーク41を形成しているため、ベースマーク34及びレーザマーク41のパターンのエッジがミクロンオーダーで揺らぐので、正確な画像認識が行なえないという問題もある。
また、半導体レーザ素子40における出射端面とレーザマーク41との相対距離が、へき開時の精度により数ミクロンオーダーのばらつきが生じると共に、ベース30における切り込み溝32のストッパー用壁面とベースマーク34との相対距離も切り込み溝32の形成精度により数ミクロンオーダーのばらつきが生じる。
さらに、従来の画像認識方法によると、赤外光源50から出射された赤外線51を利用して、ベースマーク34とレーザマーク41とが重ね合わされたパターンを画像認識することにより、機械的な調整を行なっているため、半導体レーザ素子40における出射端面とレーザマーク41との間の相対位置のばらつき及びベース30における切り込み溝32の形成時のばらつきを抑制することができないという問題もある。
以上説明したような種々の問題により、従来の光半導体モジュールにおいては、半導体レーザ素子の光軸と光ファイバの光軸とが大きく位置ずれを起こすと共に、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイアの入射端面との距離も大きくばらつくという問題がある。
前記に鑑み、本発明は、集積度が高くて且つアセンブリが容易な光送受信装置を提供することにより、光送受信装置の低価格化、小型化及び高機能化を実現することを第1の目的とし、半導体レーザ素子の光軸と光ファイバの光軸との間の位置ずれを低減すると共に、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイアの入射端面との距離のばらつきを低減することを第2の目的とする。
前記の第2の目的を達成するため、本発明に係る第1の光半導体モジュールは、光軸方向に延びる凹状溝及び光軸と垂直な方向に延びる切り込み溝を有するベースと、ベースに固定されており半導体レーザ光を出射する半導体レーザ素子と、入射端面が切り込み溝の半導体レーザ側の壁面に当接した状態でベースの凹状溝に収納されており、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を伝送する光ファイバと、ベースに形成されており、半導体レーザ素子とベースとの位置合わせをするためのアライメントマークとを備えた光半導体モジュールを対象とし、アライメントマークは、凹状溝と同一のフォトリソグラフィ及び同一のエッチングにより形成されている。
第1の光半導体モジュールにおいて、アライメントマークは、ベースにおける半導体レーザ素子が固定される領域の両側における光軸に対して対称な位置に形成された一対の側方アライメントマークを含むことが好ましい。
第1の光半導体モジュールにおいて、アライメントマークは、ベースにおける切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークを含むことが好ましい。
第1の光半導体モジュールにおいて、アライメントマークは、ベースにおける半導体レーザ素子が固定される領域の両側における光軸に対して対称な位置に形成された一対の側方アライメントマークと、ベースにおける切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークとを含むことが好ましい。
第1の光半導体モジュールは、半導体レーザ素子の底面における光ファイバ側のエッジ部に形成され、半導体レーザ素子とベースとの位置合わせをするためのレーザエッジアライメントマークをさらに備えていることが好ましい。
この場合、ベースのアライメントマークは、ベースにおける切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークを含むことが好ましい。
前記の第2の目的を達成するため、本発明に係る第2の光半導体モジュールは、光軸方向に延びる凹状溝を有するベースと、ベースに固定されており半導体レーザ光を出射するダブルチャネル構造の半導体レーザ素子と、ベースの凹状溝に収納されており、半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を伝送する光ファイバと、ベースに形成されており、半導体レーザ素子とベースとの位置合わせをするためのアライメントマークとを備えた光半導体モジュールを対象とし、アライメントマークは、ベースの半導体レーザ素子が固定される領域における光軸に対して対称な位置に形成された断面V字状の一対の溝同士の間に存在する凸状部よりなる凸状アライメントマークを含む。
第2の半導体光モジュールにおいて、凸状部の両側の一対の溝は、凹状溝と同一のフォトリソグラフィ及び同一のエッチングにより形成されていることが好ましい。
本発明に係る第1の光半導体モジュールによると、アライメントマークは、凹状溝と同一のフォトリソグラフィ及び同一のエッチングにより形成されているため、ベースに形成されているアライメントマークと凹状溝との間に位置ずれが生じないので、前記のアライメントマークにより位置決めされた半導体レーザ素子と、前記の凹状溝に収納された光ファイバとの間の位置ずれを大きく低減することができ、これによって、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を向上させることができる。
第1の光半導体モジュールにおいて、アライメントマークが、ベースにおける光軸に対して対称な位置に形成された一対の側方アライメントマークを含むと、半導体レーザ素子とベースとの間における、ベースの表面と平行な面における光軸と垂直な方向の位置ずれを低減できるため、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光と光ファイバとの間における、ベースの表面と平行な面における光軸と垂直な方向の位置ずれを低減できるので、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を大きく向上させることができる。
第1の光半導体モジュールにおいて、アライメントマークが、ベースにおける切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークを含むと、半導体レーザ素子とベースとの間における光軸方向の位置ずれ、ひいては半導体レーザ素子の出射端面と光ファイバの入射端面との間の距離のばらつきを低減できるため、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイバの入射端面との間の距離を短くできるので、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を大きく向上させることができる。
第1の光半導体モジュールにおいて、アライメントマークが、ベースにおける光軸に対して対称な位置に形成された一対の側方アライメントマークと、ベースにおける切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークとを含むと、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光と光ファイバとの間における、ベースの表面と平行な面における光軸と垂直な方向の位置ずれ、及び、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイバの入射端面との間の距離のばらつきを低減できるので、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を一層大きく向上させることができる。
第1の光半導体モジュールが、半導体レーザ素子の底面における光ファイバ側のエッジ部に形成されたレーザエッジアライメントマークを備えていると、半導体レーザ素子とベースとの間における光軸方向の位置ずれ、ひいては半導体レーザ素子の出射端面と光ファイバの入射端面との間の距離のばらつきを低減できるため、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイバの入射端面との間の距離を短くできるので、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を大きく向上させることができる。
この場合、ベースのアライメントマークが、ベースにおける切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークを含むと、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイバの入射端面との間の距離のばらつきを一層低減できるため、半導体レーザ素子の出射端面と光ファイバの入射端面との間の距離を一層短くできるので、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を一層大きく向上させることができる。
本発明に係る第2の光半導体モジュールによると、アライメントマークが、ベースにおける光軸に対して対称な位置に形成された断面V字状の一対の溝同士の間に存在する凸状部よりなる凸状アライメントマークを含むため、半導体レーザ素子とベースとの間における、ベースの表面と平行な面における光軸と垂直な方向の位置ずれを低減できるので、半導体レーザ素子から出射されたレーザ光と光ファイバとの間における、ベースの表面と平行な面における光軸と垂直な方向の位置ずれを低減でき、これによって、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を大きく向上させることができる。この場合、半導体レーザ素子がダブルチャネル構造を有しており、ベースにおける断面V字状の一対の溝を形成する領域には電極を形成する必要がないので、断面V字状の一対の溝を形成することが可能になる。
第2の半導体光モジュールにおいて、断面V字状の一対の溝が、凸状アライメントマークと凹状溝との間に位置ずれが生じないため、凸状アライメントマークにより位置決めされた半導体レーザ素子と、凹状溝に収納された光ファイバとの間の位置ずれを大きく低減することができるので、レーザ光の光ファイバに対する結合効率を大きく向上させることができる。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る光送受信装置について、図1(a)、(b)及び図2(a)、(b)を参照しながら説明する。
第1の実施形態に係る光送受信装置は、光送信機能が搭載されたシリコンよりなる第1のベース110と、光受信機能が搭載されたGaAsよりなる第2のベース120とが一体化されたものである。
第1のベース110における図1の左側部分に設けられた光信号送信領域110aの上は、例えば波長1.3μm帯の光を出射する半導体レーザ素子111と、該半導体レーザ素子111から出射される光の強度をモニターするフォトダイオードよりなるモニター用受光素子112とが搭載されている。半導体レーザ素子111が出射する光の波長としては、光加入者系の用途を考慮すると、1.3μm帯が好ましい。モニター用受光素子112としては、側面入射型が好ましく、また、半導体レーザ素子111が出射する光の波長帯において受光感度が線形で且つ十分に高いものを用いることが好ましい。
モニター用受光素子112の受光面からの反射光が半導体レーザ素子111の活性層領域に再入射しないように、図1(b)に示すように、モニター用受光素子112は光軸方向に対して傾斜する角度を持って固定されている。
第1のベース110における光信号送信領域110aよりも右側に設けられた光ファイバ端部保持領域110bの上面には、図2(a)に示すような断面台形状の第1の凹状溝113が光軸方向に延びるように形成されており、該第1の凹状溝113には単一モードの光ファイバ130の入射部130aが収納されている。
光ファイバ130としては、半導体レーザ素子111からの反射減衰量を十分に抑制するために、入射端面に無反射処理が施されたものを用いることが好ましい。また、半導体レーザ素子111から出射された光が光ファイバ130の入射端面で高い結合効率で結合するように、光ファイバ130のモードフィールド径と半導体レーザ素子111のスポット径(実現可能な範囲は1.5〜4.5μm程度である。)とが同程度の大きさになるような光ファイバ130のモードフィールド径を選択することが好ましい。
さらに、半導体レーザ素子111から出射された光が光ファイバ130の入射端面でより高い結合効率で結合するように、半導体レーザ素子111の光ファイバ130との距離はできるだけ小さい方が好ましい。尚、半導体レーザ素子111と光ファイバ130との間の光学距離を短くするために、図示はしていないが、半導体レーザ素子111と光ファイバ130との間に屈折率が整合された樹脂又はオイルを充填してもよい。
第1のベース110の中央部の上には、第1の凹状溝113に比べて底辺の長さが大きい第2の凹状溝114を有するファイバ押さえ部材115が固着されており、光ファイバ130の入射部130aは、第1の凹状溝113の両壁面と第2の凹状溝114の底面との3点によって狭持されている。この場合、ファイバ押さえ部材115は第1のベース110に対して収縮性を有する光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂により固着されているため、光ファイバ130の入射部130aは、ファイバ押さえ部材115が第1のベース110に接近する力を受けて、第1の凹状溝113の両壁面と第2の凹状溝114の底面との3点によって確実に狭持されている。尚、ファイバ押さえ部材115の第2の凹状溝114は、エッチングによって形成してもよいし、ダイシングソ―等による機械加工によって形成してもよい。
第1のベース110における光信号送信領域110aの右側には光軸と垂直な方向に延びる切欠き部116が形成されている。切欠き部116の光信号送信領域110a側の壁面よりなるファイバストッパー117に光ファイバ130の入射端面が当接しており、これにより、半導体レーザ素子111と光ファイバ130の入射端面との距離が規制されている。
光ファイバ130の入射部130aが3点によって狭持されていることと、光ファイバ130の入射端面がファイバストッパー117に当接していることによって、パッシブアライメント方式でサブミクロンオーダの光軸調整が可能になっている。
半導体レーザ素子111及びモニター用受光素子112の第1のベース110における固定位置は、第1の凹状溝113の中心線及びファイバストッパー117に対して高精度に位置決めする必要があるので、第1のベース110の光信号送信領域110aにはアライメントマーク118が設けられている。
第1のベース110における光ファイバ端部保持領域110bよりも右側に設けられた光信号受信領域110cの上には第2のベース120が固定されており、該第2のベース120の上面には、図2(b)に示すように、断面方形状の第3の凹状溝121が形成されている。第3の凹状溝121の内部には光ファイバ130が収納されており、該光ファイバ130は第3の凹状溝121に充填された樹脂により第3の凹状溝121の底面に固定されている。この場合、光ファイバ130の入射端面が切欠き部116の壁面に当接したときに、第1のベース110の光ファイバ端部保持領域110bと第2のベース120との間に間隔ができるような状態で、光ファイバ130は第3の凹状溝121の底面に固定されている。後述するように、光ファイバ130は、光送信機能と光受信機能との両方に用いるため、光ファイバ130の光軸高さを正確に制御する必要があるので、光ファイバ130は第3の凹状溝121の底面に全長に亘って接触するように固定されている。
第2のベース120における左側部分には、光軸に対して所定の角度を持ち且つ光軸と垂直な方向に延びる第1の切り込み溝122が形成されており、該第1の切り込み溝122には、光ファイバ130の左方から入射する波長1.3μm帯の光を透過させる一方、光ファイバ130の右方から入射する波長1.3μm帯の光を上方に反射するハーフミラー124が狭持されている。また、第2のベース120における右側部分には、光軸に対して所定の角度を持ち且つ光軸と垂直な方向に延びる第2の切り込み溝123が形成されており、該第2の切り込み溝123には、波長1.3μm帯の光を透過させる一方、波長1.55μm帯の光を上方に反射するWDMフィルター125が狭持されている。
第2のベース120の左側部分の上には、ハーフミラー124により反射された波長1.3μm帯の光を受信するフォトダイオードよりなる面入射型の第1の受信用受光素子126が固定されていると共に、第2のベース120の右側部分の上には、WDMフィルター125により反射された波長1.55μm帯の光を受信するフォトダイオードよりなる面入射型の第2の受信用受光素子127が固定されている。この場合、ハーフミラー124により反射された光が第1の受信用受光素子126に正確に入射すると共に、WDMフィルター125により反射された光が第2の受信用受光素子127に正確に入射するように、光路設計を行なう必要がある。このため、第3の凹状溝121の底面に光ファイバ130が固定された状態で、第1の切り込み溝122及び第2の切り込み溝123をダイシングカットにより正確な角度及び位置精度で加工すると共に、ハーフミラー124及びWDMフィルター125を第1及び第2の切り込み溝122、123に樹脂により固定する。また、第1及び第2の受信用受光素子126、127としては、入射光の波長帯に対して十分に感度が高く且つ高周波信号特性に優れたものを用いることが好ましい。
第1の実施形態に係る光送受信装置によると、導波路として機能する光ファイバ130は、直線状態であるため、従来例として示した光送受信装置のように曲げる必要がないので、光ファイバの曲率半径の制約がない。また、受信用光信号の光路の変更は、反射型のハーフミラー124やWDMフィルター125によって行なうため、光送受信装置の光軸方向の長さは、ハーフミラー124やWDMフィルター125の厚さ及び第1及び第2の受信用受光素子126、127の底面の大きさにより決まる。従って、光送受信装置の光軸方向の長さとしては、10〜12mmで十分であり、PLC基板を用いる場合の半分程度に抑制することができる。
また、PLC基板を用いる光送受信装置においては、波長1.55μm帯の光信号を受信するための機能は、装置本体の外部に設ける必要があるため、装置全体のサイズの増大化及びファイバ接続工程の増加等の問題があるが、第1の実施形態によると、波長1.55μm帯の光信号の受信機能も装置本体内に収納できるので、装置全体のサイズの縮小化を図ることができる。
また、PLC基板を用いる光送受信装置においては、図37に示したように、光信号入力用のポートと波長1.55μm帯の光信号を出力する光信号出力用のポートとが必要になるため、PLC基板と光ファイバとの接続部は2ヶ所になるが、第1の実施形態によると、1本の連続した光ファイバ上に光信号の受信機能及び送信機能が設けられているため、装置内における光ファイバの接続部は存在しないので、光ファイバの接続工程が不要になる。
ところで、PLC基板を用いる光送受信装置及び第1の実施形態に係る光送受信装置のいずれにおいても、受信用の光信号から波長1.3μm帯の光と1.55μm帯の光とを分離するのにWDMフィルターを用いており、光信号の分離精度は反射光が入射する受信面の大きさに大きく依存している。PLC基板を用いる光送受信装置においては、WDMフィルターからの反射光がPLC基板に入射する構造であるため、受信面の大きさは4〜8μm程度と小さく、反射光の位置ズレが±1〜2μm以内になるようにWDMフィルターを実装する必要があるので、WDMフィルターの角度及び光軸方向への位置に高精度が要求される。これに対して、第1の実施形態においては、受信用受光素子の受光面は直径80μm程度であって大きいので、反射した光の広がり及び受信用受光素子の実装精度(約±5μm)を考慮しても、WDMフィルターの実装精度は、極めて緩いものになる。
また、PLC基板を用いる光送受信装置においては、各部品の実装精度としては、PLC基板の導波路と半導体レーザ素子との間が±1μm以内、半導体レーザ素子とモニター用受光素子との間が±5μm以内、PLC基板の導波路と受信用受光素子との間が±5μm以内、PLC基板の導波路と2本の光ファイバとの間が±2μm以内であり、また、WDMフィルターを挿入する切り込み溝の精度としては、±3μm以内の溝幅精度、光軸方向に±3μm程度の位置精度及び光軸に対して±1度程度の角度精度が要求される。これに対して、第1の実施形態においては、光ファイバと半導体レーザ素子との間が±1μm以内、半導体レーザ素子とモニター用受光素子との間が±5μm以内、各受信用受光素子の位置精度が±5μm以内であり、また、WDMフィルターを挿入する切り込み溝の精度としては、±3μm以内の溝幅精度、光軸方向に±5〜10μm程度の位置精度、光軸に対して±3度程度の角度精度が要求される。
以上説明したように、第1の実施形態に係る光送受信装置は、PLC基板を用いる光送受信装置に比べて、高度な位置精度が必要な部品の数が少ないと共に位置精度も緩やかでよいので、量産性の観点からは非常に有利である。
尚、第1の実施形態においては、半導体レーザ素子111から出射される光の波長は、1.3μm帯であるが、これに代えて、1.55μm帯又はこれ以外の波長帯であってもよい。
また、半導体レーザ素子111の構造としては、光ファイバ130の入射端面へのより高い結合効率が期待できるように、狭出射角レーザ素子又はスポットサイズ変換機能付きのレーザ素子を使用してもよい。
また、第1のベース110としては、シリコンよりなる基板を用いたが、これに代えて、第1の凹状溝113の加工が精度良く行なわれるように、ガラス基板やセラミックの基板を用いてもよい。但し、ガラス基板やセラミック基板を用いる場合には、半導体レーザ素子111の放熱が効率良く行われるように、ガラス基板やセラミック基板の上に形成される電極配線層の膜厚を大きくすることが好ましい。電極配線層の面積は通常半導体レーザ素子111の底面積よりも大きく、電極配線層は半導体レーザ素子111の底面から横方向に拡がっているため、電極配線層は放熱機能を有している。このため、電極配線層の膜厚を大きくすると、熱の放熱経路の断面積が増大するので、半導体レーザ素子111の放熱が効率良く行われる。
また、第2のベース120としては、GaAsよりなる基板を用いたが、これに代えて、絶縁性に優れているガラス基板やセラミック基板を用いてもよい。
(第1の実施形態の第1の変形例)
以下、第1の実施形態の第1の変形例に係る光送受信装置について、図3(a)、(b)を参照しながら説明する。図3(a)、(b)においては、図1(a)、(b)に示す第1の実施形態と同一の部材については同一の符号を付すことにより説明を省略する。
第1変形例の特徴として、第1のベース110及び第2のベース120は、パッケージ100の底部にそれぞれ固定されている。第1の実施形態と同様に、第1のベース110の光信号送信領域110aの上には半導体レーザ素子111とモニター用受光素子112とが搭載されている。また、第1のベース110には切欠き部116が形成されており、切欠き部116の光信号送信領域110a側の壁面よりなるファイバストッパー117に光ファイバ130の入射端面が当接することにより、半導体レーザ素子111と光ファイバ130の入射端面との距離が規制されている。
第1の実施形態と同様、第2のベース120の上面に形成された第3の凹状溝(図示は省略している。)の内部には光ファイバ130が収納され、該光ファイバ130は第3の凹状溝に充填された樹脂により固定されている。
第1の変形例によると、パッケージ100に固定された第1のベース110に保持された半導体レーザ素子111に対する出力検査を行なってから、光ファイバ130を保持した第2のベース120をパッケージ100に固定することができるので、不良の半導体レーザ素子111に対して光ファイバ130を結合することにより発生するロスを低減することができる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
以下、第1の実施形態の第2の変形例に係る光送受信装置について、図4を参照しながら説明する。尚、図4においては、図1(a)、(b)に示す第1の実施形態と同一の部材については同一の符号を付すことにより説明を省略する。
第2の変形例の特徴として、モニター用受光素子112は面取り入射型である。すなわち、半導体レーザ素子111から出射した光は、モニター用受光素子112の下部に設けられた光跳ね上げミラー112aにより上方に反射された後、モニター用受光素子112の上部に設けられた受光部112bに入射する。
第2の変形例によると、半導体レーザ素子111の左側側面から出射された後、モニター用受光素子112の右側側面で反射される光は、半導体レーザ素子111の活性層領域に再入射し難くなる。このため、第1の実施形態のように、モニター用受光素子112を光軸方向に対して傾斜させる必要がないので、実装許容度が大きくなって、半導体レーザ素子111及びモニター用受光素子112の実装が容易になる。
(第1の実施形態の第3の変形例)
以下、第1の実施形態の第3の変形例に係る光送受信装置について、図5を参照しながら説明する。尚、図5においては、図1(a)、(b)に示す第1の実施形態と同一の部材については同一の符号を付すことにより説明を省略する。
第3の変形例の特徴として、半導体レーザ素子111及びモニター用受光素子112は、光軸方向に対して平面的に所定の傾き角度αを持って第1のベース110に固定されている。
第3の変形例によると、光ファイバ130から光送受信装置の内部に入射された光は、光送受信装置の内部で減衰を受けながら反射され、再び光ファイバ130に入射する。この反射光の減衰量(反射減衰量)は、光送受信装置を使用する光ネットワークシステムの雑音量に大きく影響を与える。特に、半導体レーザ素子111から出射される光と同一波長帯の光の反射減衰量は、システムに対して最も大きな影響を与える。
また、半導体レーザ素子111から出射される光と同一波長帯の光の反射減衰量は、半導体レーザ素子111と光ファイバ130の光結合部の減衰量に大きく依存している。
第3の変形例によると、半導体レーザ素子111に傾き角度αを持たせているので、光ファイバ130の端面から出射された後、半導体レーザ素子111により反射され、再び光ファイバ130に再入射する光の結合効率を低減することができるので、十分な反射減衰量を確保できる。
図33は、モードフィールド径φが10μmである光ファイバ130を通して外部から光送受信装置の内部に入射された光の光結合部(半導体レーザ素子111と光ファイバ130との結合部)での反射減衰量と半導体レーザ素子111の傾き角度αとの関係を示している。図33において、一点鎖線は半導体レーザ素子111の出射面に反射防止の手段を講じない場合(半導体レーザ素子111の出射面での反射率は30%である。)の計算値を示し、実線は半導体レーザ素子111と光ファイバ130との間に反射防止用樹脂を充填した場合(半導体レーザ素子111の出射面での反射率は14%である。)の計算値を示し、破線は半導体レーザ素子111の出射面にARコートを施した場合(半導体レーザ素子111の出射面での反射率は10%である。)の計算値を示し、黒丸は半導体レーザ素子111と光ファイバ130との間に反射防止用樹脂を充填した場合(半導体レーザ素子111の出射面での反射率は14%である。)の5個のサンプルで求めた実験値の平均値を示している。尚、実験は、傾き角度αが0゜、2゜及び2.6゜の各場合について求めた。また、各実験値においては、反射減衰量のばらつきは±1dB以内であった。図33において、反射率が共に14%である実線の場合と黒丸の場合との対比から分かるように、計算値と実験値とは極めて近似している。
図34は、半導体レーザ素子111から出射される光の出射角(広がり角)が15゜の場合(図面ではLD:15degと表記する。)と出射角が12゜の場合(図面ではLD:12degと表記する。)とにおける、半導体レーザ素子111の傾き角度αと過剰損失(光ファイバの入射部における結合効率の低減量)との関係を示している。
図33から分かるように、傾き角度αを2゜にすると反射減衰量を3.5dB程度改善することができ、また、傾き角度αを3゜にすると反射減衰量を8.0dB程度改善することができる。もっとも、このように、半導体レーザ素子111を光軸に対して傾けると、半導体レーザ素子111から出射された光の光ファイバ130の入射部130aでの結合効率は低減する。
しかしながら、図34から分かるように、半導体レーザ素子111の出射角が15゜である場合において、傾き角度αを2゜にすると過剰損失は0.5dB程度であり、また、傾き角度αを3゜にすると過剰損失は1.0dB程度である。従って、傾き角度αが0゜のときの結合効率を十分に大きくしておくことにより、傾き角度αを2〜3゜程度に設定することにより発生する過剰損失を問題がない程度に抑制することができる。以上の理由により、傾き角度αを2〜3゜に設定することにより、反射減衰量の改善と結合効率の低減の防止との両立を図ることが可能になる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係る光送受信装置について、図6(a)、(b)及び図7を参照しながら説明する。
第2の実施形態に係る光送受信装置は、シリコンよりなるベース200の上に光送信機能及び光受信機能が搭載されている。すなわち、ベース200は、LD/PD一体型のモノリシック構造を有している。
ベース200における図6の左側部分には他の部分よりも一段低く形成された光信号送信領域200aが設けられており、該光信号送信領域200aの上には、例えば波長1.3μm帯の光を出射する半導体レーザ素子211と、該半導体レーザ素子211から出射される光の強度をモニターするフォトダイオードよりなるモニター用受光素子212とが搭載されている。半導体レーザ素子211が出射する光の波長としては、光加入者系の用途を考慮すると、1.3μm帯が好ましい。モニター用受光素子212としては、端面入射型が好ましく、また、半導体レーザ素子211が出射する光の波長帯において受光感度が線形で且つ十分に高いものを用いることが好ましい。
光ファイバ230としては、半導体レーザ素子211からの反射減衰量を十分に抑制するために、入射端面に無反射処理が施されたものを用いることが好ましい。また、半導体レーザ素子211から出射された光が光ファイバ230の入射端面で高い結合効率で結合するように、光ファイバ230のモードフィールド径と半導体レーザ素子211のスポット径(実現可能な範囲は1.5〜4.5μm程度である。)とが同程度の大きさになるような光ファイバ230のモードフィールド径を選択することが好ましい。
さらに、半導体レーザ素子211から出射された光が光ファイバ230の入射端面でより高い結合効率で結合するように、半導体レーザ素子211の光ファイバ230との距離はできるだけ小さい方が好ましい。尚、半導体レーザ素子211と光ファイバ230との間の光学距離を短くするために、図示はしていないが、半導体レーザ素子211と光ファイバ230との間に屈折率が整合された樹脂又はオイルを充填してもよい。
モニター用受光素子212の受光面からの反射光が半導体レーザ素子211の活性層領域に再入射しないように、図6(b)に示すように、モニター用受光素子212は光軸方向に対して傾斜する角度を持って固定されている。
ベース200における光信号送信領域200aよりも右側部分には、光信号送信領域200aよりも一段高い光ファイバ端部保持領域200b及び光信号受信領域200cがそれぞれ設けられている。光ファイバ端部保持領域200b及び光信号受信領域200cには、図7に示すように、上側の方形状部分と下側の三角形部分とからなる五角形状の断面を有し光軸方向に延びる凹状溝201が連続して形成されており、該凹状溝201には単一モードの光ファイバ230が収納されている。
ベース200における光信号送信領域200aの右側には光軸と垂直な方向に延びる切欠き部202が形成されている。切欠き部202の光信号送信領域200a側の壁面よりなるファイバストッパー203に光ファイバ230の入射端面が当接しており、これにより、半導体レーザ素子211と光ファイバ230の入射端面との距離が規制されている。
ベース200の光ファイバ端部保持領域200bの上には、図7に示すように、下面に凸状部204aを有するファイバ押さえ部材204が、収縮性を有する熱硬化性又は光硬化性の樹脂205により固着されており、該ファイバ押さえ部材204の凸状部204aの底面により光ファイバ230の入射部230aは、凹状溝201の三角形部分の両壁面に当接されている。これにより、光ファイバ230の入射部230aは、凹状溝201の三角形部分の両壁面とファイバ押さえ部材204の凸状部204aの底面との3点によって狭持されている。この場合、ファイバ押さえ部材204はベース200に対して収縮性を有する樹脂205により固着されているため、光ファイバ230の入射部230aは、ファイバ押さえ部材204がベース200に接近する力を受けて、凹状溝201の三角形部分の両壁面とファイバ押さえ部材204の凸状部204aの底面との3点によって確実に狭持されている。
また、ファイバ押さえ部材204の凸状部204aの形成方法としては、シリコン基板をエッチングにより形成したり若しくはダイシングソーにより加工したり、又は、ガラス材を高精度の金型を用いて高熱プレス加工したり若しくはダイシングソーにより加工したりすることができる。
光ファイバ230の入射部230aが3点によって狭持されていることと、光ファイバ230の入射端面がファイバストッパー203に当接していることによって、パッシブアライメント方式でサブミクロンオーダの光軸調整が可能になっている。また、光ファイバ230が、光ファイバ端部保持領域200b及び光信号受信領域200cに連続して延びる凹状溝201に固定されているため、光ファイバ230の光軸の高さをセルフアラインで正確に制御することができる。
半導体レーザ素子211及びモニター用受光素子212のベース200における固定位置は、凹状溝201の中心線及びファイバストッパー203に対して高精度に位置決めする必要があるので、ベース200の光信号送信領域200aにはアライメントマーク206が設けられている。
ベース200の光信号受信領域200cにおける左側部分には、光軸に対して所定の角度を持ち且つ光軸と垂直な方向に延びる第1の切り込み溝207が形成されており、該第1の切り込み溝207には、光ファイバ230の入射部側からの波長1.3μm帯の光を透過させる一方、光ファイバ230の出射部側からの波長1.3μm帯の光を上方に反射するハーフミラー224が狭持されている。また、ベース200の光信号受信領域200cにおける右側部分には、光軸に対して所定の角度を持ち且つ光軸と垂直な方向に延びる第2の切り込み溝208が形成されており、該第2の切り込み溝208には、波長1.3μm帯の光を透過させる一方、波長1.55μm帯の光を上方に反射するWDMフィルター225が狭持されている。
ベース200の光信号受信領域200cの左側部分の上には、ハーフミラー224により反射された波長1.3μm帯の光を受信するフォトダイオードよりなる面入射型の第1の受信用受光素子226が固定されていると共に、ベース200の光信号受信領域200cの右側部分の上には、WDMフィルター225により反射された波長1.55μm帯の光を受信するフォトダイオードよりなる面入射型の第2の受信用受光素子227が固定されている。この場合、ハーフミラー224により反射された光が第1の受信用受光素子226に正確に入射すると共に、WDMフィルター225により反射された光が第2の受信用受光素子227に正確に入射するように、光路設計を行なう必要がある。このため、凹状溝201の内部に光ファイバ230が固定された状態で、第1の切り込み溝207及び第2の切り込み溝208をダイシングカットにより正確な角度及び位置精度で加工すると共に、ハーフミラー224及びWDMフィルター225を第1及び第2の切り込み溝207、208に樹脂により固定する。また、第1及び第2の受信用受光素子226、227としては、入射光の波長帯に対して十分に感度が高く且つ高周波信号特性に優れたものを用いることが好ましい。
第2の実施形態に係る光送受信装置が、PLC基板を用いる光送受信装置に比べて、高度な位置精度が必要な部品の数が少ないと共に位置精度も緩やかでよいので、量産性の観点からは非常に有利である点については、第1の実施形態と同様である。
尚、第2の実施形態においては、半導体レーザ素子211から出射される光の波長は、1.3μm帯であるが、これに代えて、1.55μm帯又はこれ以外の波長帯であってもよい。
また、半導体レーザ素子211の構造としては、光ファイバ230の入射端面へのより高い結合効率が期待できるように、狭出射角レーザ素子又はスポットサイズ変換機能付きのレーザ素子を使用してもよい。
また、ベース200としては、シリコンよりなる基板を用いたが、これに代えて、凹状溝201の加工が精度良く行なわれるように、ガラス基板やセラミックの基板を用いてもよい。但し、ガラス基板やセラミック基板を用いる場合には、半導体レーザ素子211の放熱が効率良く行われるように、ガラス基板やセラミック基板の上に形成される電極配線層の膜厚を大きくすることが好ましい。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態に係る光送受信装置について、図8及び図9(a)〜(c)を参照しながら説明する。
第3の実施形態は、第1の実施形態における光ファイバ130を第1のベース110及び第2のベース120に固定する構造、又は第2の実施形態における光ファイバ230をベース200に固定する構造に関するものである。
図8に示すように、ベース300の光信号送信領域300aには半導体レーザ素子311が搭載されていると共に、ベース300の光ファイバ端部保持領域300b及び図示を省略した光信号受信領域には、台形状の断面を有し光軸方向に延びる凹状溝301が連続して形成されており、該凹状溝301には単一モードの光ファイバ330が収納されている。また、ベース300における光信号送信領域300aの右側には光軸と垂直な方向に延びる切欠き部302が形成されており、該切欠き部302の光信号送信領域300a側の壁面よりなるファイバストッパー303に光ファイバ330の入射端面が当接している。
図8及び図9(a)に示すように、ベース300の光ファイバ端部保持領域300bにおける右側部分には、光軸と垂直方向に延びて凹状溝301と連通し且つ凹状溝301の底面に比べて上側に位置する底面を有する一対の樹脂供給用溝304が形成されており、各樹脂供給用溝304の中央部には樹脂供給用溝304の底面に比べて上側に位置する底面を有する台形角錐状の樹脂供給用凹部305が形成されている。これにより、光ファイバ330をベース300に固定する粘性の低い樹脂を樹脂供給用凹部305に供給すると、供給された樹脂は樹脂供給用凹部305から樹脂供給用溝304を通って凹状溝301に導入される。凹状溝301に導入された樹脂は毛細管現象により光ファイバ330と凹状溝301の壁面又は底面との間を光軸方向に流動して、光ファイバ330を凹状溝301の壁面又は底面に固着する。
図8及び図9(b)、(c)に示すように、ベース300の光ファイバ端部保持領域300bにおける左側部分には、光軸と垂直方向に延びて凹状溝301と連通し且つ凹状溝301の底面に比べて上側に位置する底面を有する一対の樹脂排出用溝306が形成されている。これにより、光ファイバ330を凹状溝301の壁面又は底面に固定するのに消費された残りの樹脂は樹脂排出用溝306を通って外部に排出される。このため、必要量以上の多量の樹脂を供給しても、樹脂が凹状溝301から切欠き部302に流入した後、半導体レーザ素子311の近傍に流れ込む事態を回避できると共に、一定量の樹脂が光ファイバ330を凹状溝301の壁面又は底面に固定するのに使用されるため安定した固定を実現できる。
尚、樹脂供給用溝304、樹脂供給用凹部305及び樹脂排出用溝306は、ベースのほかに、ファイバ押さえ部材に設けてもよい。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態に係る光送受信装置について、図10(a)及び(b)を参照しながら説明する。第4の実施形態は、第1の実施形態において、光ファイバ130のジャケット(又はMUフェルール)131を第1のベース110に固定するものであるから、第1の実施形態と同様の部材については、図1(a)と同一の符号を付すことにより説明を省略する。
図10(a)に示すように、第1のベース110には、光信号受信領域110cから半導体レーザ素子111と反対側に延び且つ光信号受信領域110cよりも高いジャケット保持領域110dが設けられており、該ジャケット保持領域110dには矩形状の断面を有し且つ光軸方向に延びる第4の凹状溝140が設けられている。第4の凹状溝140の内部には光ファイバ130のジャケット131(又はMUフェルール)が収納されており、図10(b)に示すように、ジャケット(又はMUフェルール)131は光硬化性又は熱硬化性の樹脂141により第1のベース110に固定されている。
尚、第4の凹状溝140の形成方法としては、ダイシングソーを使用して加工してもよいし、エッチングにより加工してもよい。
また、ジャケット保持領域110dとしては、第1のベース110と別体に設けられたジャケット保持部材を第1のベース110に固定してもよい。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態に係る光送受信装置について、図11(a)を参照しながら説明する。第5の実施形態は、第1又は第2の実施形態における第1の受信用受光素子126、226の取付構造の変形例に関するものである。すなわち、第1の受信用受光素子126、226の直下で且つ光ファイバ130、230の直上に、波長1.55μm帯の光を選択的に透過させるか又は波長1.3μm帯の光を選択的に反射するフィルター340が設けられている。尚、図11(a)において、341は第1の受信用受光素子126、226をベースに固定する屈折率整合樹脂である。
以下、フィルター340を設ける理由について説明する。
半導体レーザ素子111、211から出射される光のうち、光ファイバ130230のコア層とクラッド層との界面への入射角が大きい成分はコア層を突き抜けてクラッド層に進んだ後に減衰してしまう一方、入射角が小さい成分はコア層を伝搬する。従って、光ファイバにおける光の入射端面から比較的遠い部分においては、コア層からクラッド層に突き抜ける光成分は殆ど存在しない。ところが、光ファイバにおける光の入射端面から比較的近い部分においては、コア層からクラッド層に突き抜ける光成分が存在する。図11(a)において、矢印Aは半導体レーザ素子111、211から直接にクラッド層に向かう光成分を示し、矢印Bは半導体レーザ素子111、211から出射された後に、コア層とクラッド層との界面で反射されてクラッド層に向かう光成分を示している。矢印A又は矢印Bで示す光成分が、ハーフミラー124、224を通過して第1の受信用受光素子126、226に入射するとノイズとなる。ところが、第1の受信用受光素子126、226の直下にフィルター340が設けられていると、半導体レーザ素子111、211から出射された波長1.3μm帯の光のうち矢印A又は矢印Bに示す成分はフィルター340により除去されるので、第1の受信用受光素子126、226に入射せず、ノイズにはならない。これにより、波長1.3μm帯の光はアイソレーションされる。
図11(b)は、第5の実施形態の変形例を示しており、第1の受信用受光素子126、226の直下にフィルター340を設ける代わりに、第1の受信用受光素子126、226の受光面126a、226aに、波長1.55μm帯の光を選択的に透過させるか又は波長1.3μm帯の光を選択的に反射するコーティング層が形成されている。
尚、以上説明した第1〜第5の実施形態においては、2波長帯多重用の光送受信装置を対象としているが、入射する各波長帯の光を選択的に反射するWDMフィルターの数を増やすことにより、3波長帯以上の波長多重用の光送受信装置を実現できる。例えば、3波長帯の波長多重用の光送受信装置について説明すると、光ファイバにおけるセンター局に最も近い位置に、センター局から送信されてくる第1、第2及び第3の波長帯の光のうち、第1の波長帯の光を上方に反射する一方、第2及び第3の波長帯の光を透過させる第1のWDMフィルターを設け、光ファイバにおける第1のWDMフィルターの次にセンター局に近い位置に、第2の波長帯の光を上方に反射する一方、第3の波長帯の光を透過させる第2のWDMフィルターを設け、光ファイバにおけるセンター局から最も遠い位置に、センター局から送信されている第3の波長帯の光を上方に反射する一方、半導体レーザ素子から出射される第3の波長帯の光を透過させるハーフミラーを設ける。この場合、1つの波長帯の受信用光を増加するためには、ベースの長さを1〜2mm程度大きくして、追加のWDMフィルター及び受信用受光素子を設けると対応できる。
(第1の実施形態に係る光送受信装置の製造方法)
以下、第1の実施形態に係る光送受信装置の製造方法について、図12〜図15を参照しながら説明する。
まず、図12(a)の平面図及び図12(b)の側面図に示すようなシリコン基板110Aの上に、第1の電極配線151、第2の電極配線152、第1の上部電極用パッド153及び第2の上部電極用パッド154を形成すると共に、シリコン基板110Aにおける光ファイバ端部保持領域及び光信号受信領域に第1の凹状溝113を形成する。その後、図12(c)に示すように、ダイシングソーにより、シリコン基板110Aにおける光信号受信領域を除去すると共にシリコン基板110Aにおける光信号送信領域の右側に切欠き部116を形成する。このようにすると、シリコン基板110Aよりなる第1のベース110が得られる。
次に、図12(d)に示すように、第1の電極配線151の上に半導体レーザ素子111を搭載すると共に、第2の電極配線152の上にモニター用受光素子112を搭載する。その後、半導体レーザ素子111の上部電極と第1の上部電極用パッド153とをワイヤボンデングすると共に、モニター用受光素子112の上部電極と第2の上部電極パッド154とをワイヤボンデングする。
次に、図13(a)の平面図及び図13(b)の側面図に示すようなGaAs基板120Aの上に第1の受信用電極パッド161及び第2の受信用電極パッド162を形成すると共に、第3の凹状溝121、第1の切り込み溝122及び第2の切り込み溝123の形成領域にマーキング用のラインを形成する。その後、図13(c)及び図13(d)に示すように、ダイシングソーにより第3の凹状溝121を形成すると、第2のベース120が得られる。
次に、図14(a)に示すように、第2のベース120の第3の凹状溝121の内部に光ファイバ130を収納して樹脂で固定した後、図14(b)に示すように、第2のベース120及び光ファイバ130にダイシングソーにより第1の切り込み溝122及び第2の切り込み溝123を形成する。その後、図14(c)に示すように、第1の切り込み溝122にハーフミラー124を挿入すると共に、第2の切り込み溝123にWDMフィルター125を挿入して、それぞれ屈折率マッチングされた樹脂により固定する。
次に、図14(d)に示すように、第2のベース120の上に第1の受信用受光素子126及び第2の受信用受光素子127をそれぞれ搭載した後、図14(e)に示すように、第1のベース110の上における所定領域に第2のベース120を固定する。その後、第1のベース110の光ファイバ端部保持領域にファイバ押さえ部材115を固定して、光ファイバ130の入射部を保持する。
次に、図15(a)に示すように、パッケージ155の上に第1のベース110を熱伝導性に優れた銀ペースト等により固定した後、光ファイバ130のジャケット(又はMUフェルール)131をパッケージ155に樹脂により固定する。その後、図15(b)に示すように、第1の電極配線151、第2の電極配線152、第1の上部電極用パッド153、第2の上部電極用パッド154、第1の受信用電極パッド161及び第2の受信用電極パッド162をそれぞれパッケージ155に形成されている各電極パッドとワイヤボンデングする。
次に、図15(c)に示すように、パッケージ155にキャップ156を固定して簡易封止すると、光送受信装置が得られる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態に係る光半導体モジュールの構造について、図16〜図18を参照しながら説明する。
シリコンよりなるベース400における図16の左側部分には、例えば1.3μm帯のレーザ光を出射する半導体レーザ素子410と、該半導体レーザ素子410から出射されるレーザ光の強度をモニターするフォトダイオードよりなるモニター用受光素子420とが搭載されている。モニター用受光素子420としては、導波型が好ましく、また、半導体レーザ素子410が出射するレーザ光の波長帯において受光感度が線形で且つ十分に高いものが好ましい。
ベース400には、光軸方向に延びる断面台形状のベース凹状溝401がエッチングにより形成されていると共に、光軸と垂直な方向に延びる断面矩形状の切り込み溝402がエッチング及びダイシングにより形成されており、単一モードの光ファイバ430はベース凹状溝401に、光ファイバ430の端面が切り込み溝402のストッパー用壁面402aに当接した状態で収納されている。
尚、光ファイバ430としては、半導体レーザ素子410から出射されたレーザ光が光ファイバ430の入射端面で高い結合効率で結合するように、光ファイバ430のモードフィールド径と半導体レーザ素子410のスポット径(実現可能な範囲は1.5〜4.5μm程度である。)とが同程度の大きさになるような光ファイバ430のモードフィールド径を選択することが好ましい。また、光ファイバ430の入射端面には、半導体レーザ素子410からの反射光による外部共振器の効果を十分に抑制するために無反射処理が施されていることが好ましい。
ベース400の中央部の上には、ベース凹状溝401に収納された光ファイバ430をベース400に押さえ付けるファイバ押さえ部材440が設けられている。ファイバ押さえ部材440には、ベース凹状溝401に比べて底辺の長さが大きい押さえ部材凹状溝441がエッチングにより形成されており、光ファイバ430は、ベース凹状溝401の両壁面と押さえ部材凹状溝441の底面との3点によって狭持されている。この場合、ファイバ押さえ部材440はベース400に対して収縮性を有する光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂により固着されており、光ファイバ430は、樹脂の収縮力によりファイバ押さえ部材440がベース400に接近する力を受けて、ベース凹状溝401の両壁面と押さえ部材凹状溝441の底面との3点によって確実に狭持されている。これにより、パッシブアライメント方式で、ベース400の表面に対して垂直な方向に対する0.5μm以下の光軸調整が可能になる。また、光ファイバ430の端面が切り込み溝402のストッパー用壁面402aに当接しているため、半導体レーザ素子410と光ファイバ430の入射端面との距離が規制されている。
また、ベース400における半導体レーザ素子410が搭載される領域の近傍にはレーザ素子用配線403が金属蒸着法により形成されていると共に、ベース400におけるモニター用受光素子420が搭載される領域の近傍には受光素子用配線404が金属蒸着法により形成されている。
第6の実施形態の第1の特徴として、半導体レーザ素子410を位置決めするための四角錐状の一対の第1のベースマーク405がベース400における半導体レーザ素子410が搭載される領域の両側における光軸に対して対称の位置に、また、モニター用受光素子420を位置決めするための四角錐状の一対の第2のベースマーク406がベース400におけるモニター用受光素子420が搭載される領域の両側における光軸に対して対称の位置に、ベース凹状溝401と同一のフォトマスクを用いて同一のエッチング工程により形成されている。
以下、図19(a)〜(d)を参照しながら、ベース凹状溝401、第1のベースマーク405及び第2のベースマーク406を同一のフォトマスクを用いて同一のエッチング工程により形成する方法について説明する。尚、実際には、第1のベースマーク405及び第2のベースマーク406はベース凹状溝401の側方には位置しないが、図示の都合上、図19(a)〜(d)においては、第1のベースマーク405及び第2のベースマーク406のうちのいずれか1つのベースマークがベース凹状溝401の近傍に位置すると仮定して、ベース凹状溝401及びベースマークの形成方法について説明する。
まず、図19(a)に示すように、シリコンよりなるベース400の上に全面に亘ってSiO2 膜450を堆積した後、図19(b)に示すように、SiO2 膜450の上に、ベース凹状溝401の形成領域及びベースマークの形成領域にそれぞれ開口部を有するレジストパターン451を形成する。
次に、レジストパターン451をマスクとしてSiO2 膜450に対してエッチングを行なって、図19(c)に示すように、SiO2 膜450よりなりベース凹状溝401の形成領域に溝用開口部452aを有すると共にベースマークの形成領域にマーク用開口部452bを有するマスク452を形成した後、レジストパターン451を除去する。
次に、図19(d)に示すように、マスク452を用いてベース400に対してKOH系のエッチャントにより結晶異方性エッチングを行なう。この場合、断面が台形状のベース凹状溝401を正確に形成するため、シリコンよりなるベース400の(100)面上にマスク452を、マスク452の溝用開口部452aの長手方向がベース400の<110>方向に対して水平又は垂直になるように位置を調整する。このようにすると、ベース凹状溝401及びベースマークの壁面である(111)面のエッチングレートは底面である(100)面のエッチングレートの1/100程度になるため、エッチングの途中で(111)面が露出するとエッチングは実質的に停止する。従って、マスク452に形成されている大きさが異なる溝用開口部452a及びマーク用開口部452bから、ベース400に対してベース凹状溝401及びベースマークを同時にエッチングしても正確にパターンを形成することができる。すなわち、光軸方向に長く延びるベース凹状溝401と四角錐状のベースマークとを同時にエッチングすることができる。この場合、マスク452の溝用開口部452aの幅寸法を適当に設定すると共に、ベース凹状溝401の所望の深さ寸法が得られたときにエッチングを停止することにより、ベース凹状溝401を断面台形状に形成することができる。また、ベース400におけるマスク452の下側部分に若干のオーバーエッチングが生じるが、マスク452の溝用開口部452aの幅寸法及びエッチング時間を制御することにより、非常に微細で且つ正確なパターンを形成することができる。
第6の実施形態の第1の特徴によると、半導体レーザ素子410を位置決めするための第1のベースマーク405及びモニター用受光素子420を位置決めするための第2のベースマーク406がベース凹状溝401と同一のフォトマスクを用いて同一のエッチング工程により形成されているため、第1及び第2のベースマーク405、406のベース凹状溝401に対する位置ずれが生じないので、半導体レーザ素子410及びモニター用受光素子420は、ベース凹状溝401に対して1μm以下の光軸ずれで実装することができる。
また、第1及び第2のベースマーク405、406をエッチングにより形成しているため、金属蒸着法により形成したマークに比べてエッジがシャープであるから、画像認識用のパターンとしては非常に優れている。
さらに、第1及び第2のベースマーク405、406は、ベース凹状溝401と同一のフォトマスクを用いて同一のエッチング工程により形成されているため、マークを形成するための特別な工程が不要であるので、コスト的にも有利である。
ところで、1〜2μm程度又は1μm以下の幅寸法を有する第1及び第2のベースマーク405、406を形成する場合には、マスク452のマーク用開口部452aの幅寸法を1〜2μm程度又は1μm以下にするだけでは、エッチングにより所望のパターンを得ることはできない。その理由は、第1及び第2のベースマーク405、406の線幅を1〜2μm程度又は1μm以下に設計しても、ベース凹状溝401の幅寸法が400〜200μm程度と大きいため、ベース凹状溝401に対するエッチングを行なっている際に第1及び第2のベースマーク405、406がオーバーエッチングされてしまうので、第1及び第2のベースマーク405、406の線幅はマスク452のマーク用開口部452bの幅よりも数μm程度大きくなってしまう。
また、マスク452のマーク用開口部452bの幅を5μm以下にすると、エッチングの際に発生する気泡によりマーク用開口部452bが塞がれてしまうため、エッチングされる領域とエッチングされない領域とができてしまい、パターンが変形してしまうことがある。このため、5μm以下の幅寸法を持つ第1及び第2のベースマーク405、406をエッチングにより形成することは極めて困難である。
そこで、図20(a)〜(c)に示すように、複数のV字状溝455又は四角錐状ピット456を互いに隣接して形成し、V字状溝455及び四角錐状ピット456同士の間の非エッチング領域457を利用して第1及び第2のベースマーク405、406を形成することができる。尚、図20(c)は図20(a)及び(b)におけるXX−XX線の断面図である。この場合、図21に示すように、オーバーエッチングを利用することにより、1〜2μm程度の幅:wを持つ非エッチング領域457よりなるマークパターンを容易に形成できる。また、オーバーエッチング量の条件を正確に制御すると、1μm以下の幅を持つマークパターンを形成することも可能となる。
第6の実施形態の第2の特徴として、図22に示すように、ベース400における切り込み溝402のストッパー用壁面402a側のエッジ部分に半導体レーザ素子410の光軸方向の位置を決めるための第3のベースマーク407が形成されていると共に、図23に示すように、半導体レーザ素子410の裏面における活性領域(一点鎖線で示している。)の両側における活性領域に対して対称の位置に一対の十字状の第1のレーザマーク411が形成され、且つ半導体レーザ素子410の裏面におけレーザ光の出射端面側のエッジ部分に第2のレーザマーク412が形成されている。図23において、413は半導体レーザ素子410の裏面に形成された金属電極である。
尚、ベース400における切り込み溝402のストッパー用壁面402a側のエッジ部分に半導体レーザ素子410の光軸方向の位置を決めるための第3のベースマーク407を形成したため、切り込み溝402は半導体レーザ素子410の光軸方向の位置に対して高精度にダイシングされる必要がある。そこで、図24に示すように、ベース400の切り込み溝402の底面におけるストッパー用壁面402a側のエッジ部分に、溝形成用マーク408を形成している。
(第7の実施形態)
以下、第7の実施形態として、第6の実施形態に係る光半導体モジュールの製造方法における半導体レーザ素子410をベース400に実装する工程について図25〜図27を参照しながら説明する。
図25は、半導体レーザ素子410をベース400に実装する実装装置の概略構成図であって、X軸、Z軸及びθ軸の各方向に移動可能な下側ステージ460の上には、ベース400を保持すると共に保持したベース400を加熱する基板加熱ヒーター461と、同軸落射式白色光源を有する下側CCDカメラ462と、ステージキャリブレーションマーカ463とが設けられている。また、下側ステージ460の上方には、Y軸方向に移動可能な上側ステージ470が配置されており、該上側ステージ470には、半導体レーザ素子410を保持すると共に保持した半導体レーザ素子420をベース400に固定する固定ツール471と、同軸落射式白色光源を有する上側CCDカメラ472とが設けられている。尚、ステージキャリブレーションマーカ463は、下側ステージ460と上側ステージ470との相対位置をキャリブレーション(原点の位置合わせ)するために設けられている。
図26は、半導体レーザ素子410をベース400に実装する実装工程を示す模式図であって、図26において、464は下側CCDカメラ462が認識した画像を表示する下側モニター、474は上側CCDカメラ472が認識した画像を表示する上側モニター、480は下側CCDカメラ462が認識した画像及び上側CCDカメラ472が認識した画像の入力を受けて下側ステージ460及び上側ステージ470を駆動する制御装置である。
まず、ステージキャリブレーションマーカ463を下側CCDカメラ462及び上側CCDカメラ472により同時に観測して、下側ステージ460と上側ステージ470との相対位置を認識する。
次に、下側CCDカメラ462により、半導体レーザ素子410の一対の第1のレーザマーク411及び第2のレーザマーク412を画像認識して、半導体レーザ素子410のX軸方向の位置、Z軸方向の位置及びX軸に対するずれ角θの情報を得て記憶する。
以下、下側CCDカメラ462により半導体レーザ素子410の一対の第1のレーザマーク411及び第2のレーザマーク412を画像認識して、半導体レーザ素子410のX軸方向の位置、Z軸方向の位置及びX軸に対するずれ角θの情報を得る方法について、図23及び図25〜図27を参照しながら説明する。
まず、図27(a)に示すように、一対の第1のレーザマーク411のうちの右側のレーザマーク411Rの中心部を画像認識して記憶した後、下側ステージ460を移動して、図27(b)に示すように、一対の第1のレーザマーク411のうちの左側のレーザマーク411Lの中心部を画像認識して記憶する。
次に、左側のレーザマーク411Lの中心部の位置と、右側のレーザマーク411Rの中心部の位置とから、X軸方向の位置及びX軸に対するずれ角θを認識して、半導体レーザ素子410のX−Z平面におけるX軸の座標及びX軸に対するずれ角θを記憶しておく。
次に、下側ステージ460を移動して、図27(c)に示すように、第2のレーザマーク412の中心部を画像認識して、半導体レーザ素子410のX−Z平面におけるZ軸の座標を記憶しておく。
次に、同様にして、上側CCDカメラ472により、ベース400の一対の第1のベースマーク405及び第3のベースマーク407を画像認識して、ベース400のX軸方向の位置、Z軸方向の位置及びX軸に対するずれ角θの情報を得て記憶しておく。
次に、制御処置480は、ベース400のX軸に対するずれ角θが半導体レーザ素子410のX軸に対するずれ角θと一致するように、下側ステージ460を回転する。その後、制御装置480は、半導体レーザ素子410とベース400とのX軸方向の位置及びZ軸方向の位置が一致するように、下側ステージ460をX軸方向及びZ軸方向に移動させる。
次に、同様にして、制御装置480は、半導体レーザ素子410とベース400とのY軸方向の位置が一致するように、上側ステージ470をY軸方向に移動させて、固定用ツール471により半導体レーザ素子410をベース400に固定する。
第7の実施形態によると、ステージキャリブレーションマーカ463を下側CCDカメラ462及び上側CCDカメラ472により同時に観測して、下側ステージ460と上側ステージ470との相対位置を認識した後に、下側CCDカメラ462が半導体レーザ素子410の各マークを認識すると共に上側CCDカメラ472がベース400の各マークを認識するため、半導体レーザ素子410とベース400との相対位置は非常に正確である。また、下側CCDカメラ462が半導体レーザ素子410の各マークを認識すると共に上側CCDカメラ472がベース400の各マークを認識するため、つまり、1つのCCDカメラにより距離が離れている半導体レーザ素子410及びベース400の各マークを認識する必要がないので、半導体レーザ素子410及びベース400のいずれか一方のマークがデフォカスされて、画像がぼやける恐れもない。
従って、第7の実施形態によると、半導体レーザ素子410をベース400に、ベース400の表面と平行な面内における光軸と垂直な方向(X軸方向)に対して1μm以下の精度を持ち、且つ、光軸方向(Z軸方向)にも1〜2μm程度の精度を持って実装することができる。また、従来の方法ではばらつきが大きかった、半導体レーザ素子410の出射端面と光ファイバ430の入射端面との距離を正確に制御できるので、従来の方法では数〜十数μmあった光軸方向の距離のばらつきを1〜2μm程度に抑制することができる。
また、第7の実施形態によると、半導体レーザ素子410の出射端面と光ファイバ430の入射端面との距離を1〜2μm程度にできるので、半導体レーザ素子410から出射されたレーザ光を高結合効率で光ファイバ430の入射端面に結合させることができる。尚、半導体レーザ素子410の出射端面と光ファイバ430の入射端面との距離を短くすると、半導体レーザ素子410から出射されたレーザ光を高結合効率で光ファイバ430の入射端面に結合させることができる理由については後述する。
また、説明は省略したが、モニター用受光素子420も半導体レーザ素子410と同様の方法によりベース400に固定する。
(第8の実施形態)
以下、第8の実施形態として、光半導体レーザモジュールの製造方法における光ファイバをベースに実装する工程について図28〜図29を参照しながら説明する。
第6の実施形態と同様、ベース400における図28の左側部分には、半導体レーザ素子及びモニター用受光素子が搭載されているが、図示は省略している。図28及び図29(a)、(b)に示すように、ベース400には、光軸方向に延びる断面台形状のベース凹状溝401がエッチングにより形成されていると共に、光軸と垂直な方向に延びる断面矩形状の切り込み溝402がエッチング及びダイシングにより形成されており、単一モードの光ファイバ430はベース凹状溝401に、光ファイバ430の端面が切り込み溝402のストッパー用壁面402aに当接した状態で収納されている。ベース400の中央部の上には、ベース凹状溝401に収納された光ファイバ430をベース400に押さえ付けるファイバ押さえ部材440が設けられている。
第8の実施形態の特徴として、ファイバ押さえ部材440には、ベース凹状溝401に比べて底辺の長さが大きく且つ断面積が変化しておらず、光ファイバ430をベース400に押し付ける働きをする押圧用凹状溝445と、該押圧用凹状溝445と連続するように形成されており且つ図28における右側に向かうにつれて断面積がテーパ状に拡大しており、光ファイバ430を導入する働きをする導入用凹状溝446とが形成されている。
第8の実施形態によると、光ファイバ430におけるレーザ側の端部は、ベース凹状溝401とファイバ押さえ部材440の導入用凹状溝446とから構成される導入部に挿入された後、レーザ側に押圧されてベース凹状溝401とファイバ押さえ部材440の押圧用凹状溝445とから構成される押圧部に至る。これにより、パッシブアライメント方式で1μm以下の光軸調整が可能になる。
(第9の実施形態)
以下、第9の実施形態として、光ファイバ同士の接続方法について説明する。
図30は、単一モードの光ファイバのモードフィールド径をパラメータとして、半導体レーザ素子の出射角に対する単一モードの光ファイバの結合効率の計算結果(線で示す。)及び実験結果(点で示す。)を表わしている。尚、この計算においては、半導体レーザ素子と光ファイバとの間の距離は0μmとしている。
図30から分かるように、パラメータである光ファイバのモードフィールド径φが、15μm、10μm、6.3μm及び3.0μmであると、これら全ての光ファイバに共通して、半導体レーザ素子の出射角が0°から30°の範囲で結合効率が理論的に100%となる点を必ず持っている。
これは、レンズ系を使用しなくても、半導体レーザ素子の出射角と光ファイバのモードフィールド径とを最適化すると、100%に近い高い結合効率を得ることが可能になることを示している。
また、実験の結果によっても、半導体レーザ素子の出射角及び光ファイバのモードフィールド径を最適に近い組み合わせで使用すると、70%超える高い結合効率が得られている。尚、この実験において結合効率が70〜80%程度までしか得られていないのは、単一モードの光ファイバのモードフィールドパターンがほぼ完全なガウシアンであるのに対して、半導体レーザ素子の出射角がガウシアンから外れたパターンになっているからであると考えられる。
図31は、出射角が15゜の半導体レーザ素子を使用したときにおいて、モードフィールド径φが10μm、6.3μm及び3.0μmである光ファイバの入射端面と半導体レーザ素子の出射端面との距離に対する過剰損失の計算結果を示している。図31から分かるように、同じ距離であっても、光ファイバのモードフィールド径が小さいほど結合効率の減少する割合が大きい。
しかしながら、z軸方向の距離が0μmの近辺では、いずれの光ファイバにおいても結合効率の過剰損失は小さいので、半導体レーザ素子と光ファイバとの距離を短くすればするほど、過剰損失を低減できて結合効率を高くできることが分かる。
図32は、モードフィールド径φが10μm、6.3μm及び3.0μmである単一モードの光ファイバと半導体レーザ素子との光軸の位置ずれと過剰損失との関係を示している。
ところで、第6及び第7の実施形態によると、半導体レーザ素子と光ファイバとの光軸に対して垂直な方向(X軸及びY軸方向)の位置精度は平均で約0.8μmであり、半導体レーザ素子と光ファイバとの光軸方向(Z軸方向)の位置精度は平均で約1.5μmである。従って、光ファイバのモードフィールド径φが6.3μmの場合には、位置ずれによる結合損失を0.8dB以下に抑制でき、光ファイバのモードフィールド径φが3.0μmの場合には、位置ずれによる結合損失を2.0dB以下に抑制できる。
まず、出射角が15゜である半導体レーザ素子を使用し、半導体レーザ素子と光ファイバとの間に位置ずれが全くないと仮定したときには、光ファイバのモードフィールド径φが6.3μmである場合には、半導体レーザ素子と光ファイバとの結合効率は、光ファイバのモードフィールド径φが10μmである場合に比べて、約3dBの優位性がある。
従って、結合損失と接続損失との合計が1.5dB以下であれば、優位性があると考えられる。第6及び第7の実施形態によると、光ファイバのモードフィールド径φが6.3μmであるときには、位置ずれによる結合損失は0.8dBに抑制できるので、ファイバの接続損失を0.7dB以内にすれば、優位性があることになる。
次に、出射角が15゜である半導体レーザ素子を使用し、半導体レーザ素子と光ファイバとの間に位置ずれが全くないと仮定したときには、光ファイバのモードフィールド径φが3.0μmである場合には、半導体レーザ素子と光ファイバとの結合効率は、光ファイバのモードフィールド径φが10μmである場合に比べて、約2.0dBの優位性がある。
従って、結合損失と接続損失との合計が2.5dB以下であれば、優位性があると考えられる。第6及び第7の実施形態によると、光ファイバのモードフィールド径φが3.0μmであるときには、位置ずれによる結合損失は2.0dBに抑制できるので、光ファイバの接続損失を0.5dB以内にすれば、優位性があることになる。
まず、コア径が3.0μmである光ファイバとコア径が10μmである光ファイバとを接続する場合について考える。
ところで、光ファイバ接続の際の接続損失は、120%のモードフィールド径の差異ならば、約95%(−0.2dB)の結合効率である。
3.0μmのコア径と10μmのコア径との比は約330%であるから、単純な接続方法を採用し、コア径の差異が120%であるならば、コア径が3.0μmである光ファイバとコア径が10μmである光ファイバとを接続するためには、バッファの光ファイバとして6段の光ファイバが必要になる。この場合には、結合損失は1.4dBにもなってしまう。
そこで、融着により光ファイバ同士を接続することが好ましい。融着により光ファイバを接続する場合、160%のコア径の比であれば接続損失は0.5dB程度に抑制でき、150%のコア径の比であれば接続損失は0.3dB程度に抑制でき、140%のコア径の比であれば接続損失は0.2dB程度に抑制でき、130%のコア径の比であれば接続損失は0.1dB程度に抑制できる。
融着により光ファイバを接続し、コア径の差異を130%にすると、コア径が3.0μmである光ファイバとコア径が10μmである光ファイバとを接続する場合、バッファの光ファイバとして4段の光ファイバで済み、この場合には、結合損失は0.6dBに抑制できる。
次に、コア径が6.3μmである光ファイバとコア径が10μmである光ファイバとを接続する場合について考える。
6.3μmのコア径と10μmのコア径との比は約160%であるから、単純な接続方法を採用し、コア径の差異が120%であるならば、コア径が6.3μmである光ファイバとコア径が10μmである光ファイバとを接続するためには、バッファの光ファイバとして1段の光ファイバで済む。この場合には、結合損失は0.2dBに抑制できる。尚、この場合には、直接接続しても、0.5dB程度の損失で済む。
(第10の実施形態)
以下、第10の実施形態として、ダブルチャネル構造を有する半導体レーザ素子の実装方法について説明する。
図35及び図36は、ベース500の上にダブルチャネル構造を有する半導体レーザ素子510が搭載されてなる光レーザモジュールを示している。
図35に示すように、半導体レーザ素子510は半田520によってベース500の表面に固定されている。半導体レーザ装置510の本体部には、メサ型のストライプ領域511、活性層512、及び電流ブロック層513が形成されており、半導体レーザ素子510の底面における活性層512の両側には一対の凹部515が形成されている。また、凹部515を含む半導体レーザ素子510の底面には全面に亘って金属膜516が形成されており、該金属膜516の上における活性層512の下方には電極517が設けられていると共に、金属膜516と半導体レーザ素子510の本体部との間には絶縁膜518が形成されている。
一方、ベース500の上面における、半導体レーザ素子510の活性層512の両側の位置には、断面V字状の第1のV状溝501及び第2のV状溝502が図1に示したベース凹状溝101と同一のマスクを用いて同一のエッチング工程により形成されており、これにより、ベース500の上面における第1のV状溝501と第2のV状溝502との間の被エッチング領域には断面台形状の凸状部503が残存している。第1のV状溝501及び第2のV状溝502の形成方法としては、図19び図20に基づき説明した方法、特にオーバーエッチングを利用する方法を採用することが好ましい。このようにすると、極めて細い幅寸法例えば1μm以下の幅寸法を有する凸状部503を形成することができる。
第10の実施形態によると、凸状部503はベースの光ファイバ収納用の凹状溝と同一のマスクを用いて同一のエッチング工程により形成されるので、凸状部503と光ファイバ収納用の凹状溝との間には位置ずれは生じない。このため、半導体レーザ素子510をベース500に固定する際に、半導体レーザ素子510の中心線とベース500の凸状部503とを位置合わせした状態で行なうと、半導体レーザ素子510はベース500に対して光軸に垂直な方向の位置ずれを起こすことなく実装される。半導体レーザ素子510の中心線とベース500の凸状部503との位置合わせに際しては、両者を実体顕微鏡等で拡大することにより、容易に位置関係を確認することができる。
(a)、(b)は第1の実施形態に係る光送受信装置を示し、(a)は(b)におけるIa−Ia線の断面図であり、(b)は平面図である。 (a)、(b)は第1の実施形態に係る光送受信装置を示し、(a)は図1(a)におけるIIa−IIa線の断面図であり、(b)は図1(a)におけるIIb−IIb線の断面図である。 (a)、(b)は第1の実施形態の第1の変形例に係る光送受信装置を示し、(a)は(b)におけるIIIa−IIIa線の断面図であり、(b)は平面図である。 第1の実施形態の第2の変形例に係る光送受信装置の部分断面図である。 第1の実施形態の第3の変形例に係る光送受信装置の部分平面図である。 (a)、(b)は第2の実施形態に係る光送受信装置を示し、(a)は(b)におけるVIa−VIa線の断面図であり、(b)は平面図である。 第2の実施形態に係る光送受信装置を示し、図6(a)におけるVII−VII線の断面図である。 第3の実施形態に係る光送受信装置の平面図である。 (a)〜(c)は第3の実施形態に係る光送受信装置を示し、(a)は図8におけるIXa−IXa線の断面図であり、(b)及び(c)は第3の実施形態に係る光送受信装置の樹脂排出用溝を示し、(b)は平面図であり、(c)は斜視図である。 (a)、(b)は第4の実施形態に係る光送受信装置を示し、(a)は断面図であり、(b)は(a)におけるXb−Xb線の断面図である。 (a)は第5の実施形態に係る光送受信装置の部分断面図であり、(b)は第5の実施形態に係る光送受信装置の第1の受信用受光素子の受光面を示す平面図である。 (a)〜(e)は第1の実施形態に係る光送受信装置の製造方法の各工程を示し、(a)及び(e)は平面図であり、(b)〜(d)は側面図である。 (a)〜(d)は第1の実施形態に係る光送受信装置の製造方法の各工程を示し、(a)は平面図であり、(b)及び(c)は側面図であり、(d)は断面図である。 (a)〜(e)は第1の実施形態に係る光送受信装置の製造方法の各工程を示す側面図である。 (a)〜(c)は第1の実施形態に係る光送受信装置の製造方法の各工程を示し、(a)及び(c)は断面図であり、(b)は平面図である。 第6の実施形態に係る光半導体モジュールの平面図である。 第6の実施形態に係る光半導体モジュールの正面図である。 第6の実施形態に係る光半導体モジュールの右側面図である。 (a)〜(c)は第6の実施形態に係る光半導体モジュールの製造方法における、ベース凹状溝及び第1〜第3のベースマークの形成工程を説明する断面図であり、(d)は第6の実施形態に係る光半導体モジュールの製造方法における、ベース凹状溝及び第1〜第3のベースマークの形成工程を説明する斜視図である。 (a)〜(c)は第6の実施形態に係る光半導体モジュールにおける第1〜第3のベースマークとなるV字状溝及び四角錐状ピットを示し、(a)及び(b)は平面図であり、(c)は(a)及び(b)におけるXX−XX線の断面図である。 第6の実施形態に係る光半導体モジュールにおける第1〜第3のベースマークとなるV字状溝及び四角錐状ピットの形成方法を示す断面図である。 第6の実施形態に係る光半導体モジュールの一部分を示す平面図である。 第6の実施形態に係る光半導体モジュールの半導体レーザ素子の底面図である。 第6の実施形態に係る光半導体モジュールのベースの平面図である。 第7の実施形態である光半導体モジュールの製造方法に用いる実装装置の概略構成図である。 第7の実施形態である光半導体モジュールの製造方法における半導体レーザ素子をベースに実装する工程を説明する模式図である。 (a)〜(c)は、第7の実施形態である光半導体レーザモジュールの製造方法における半導体レーザ素子とベースとの位置合わせを説明するための半導体レーザ素子の部分平面図である。 第8の実施形態である光半導体モジュールの製造方法における光ファイバをベースに実装する工程を説明する平面図である。 (a)は第8の実施形態である光半導体モジュールの製造方法における光ファイバをベースに実装する工程を説明する正面図であり、(b)は第8の実施形態である光半導体モジュールの製造方法における光ファイバをベースに実装する工程を説明する斜視図である。 第9の実施形態である光ファイバ同士の接続方法を説明するための図であって、光ファイバのモードフィールド径をパラメータとする半導体レーザ素子の出射角と光ファイバの結合効率との関係を示す特性図である。 第9の実施形態である光ファイバ同士の接続方法を説明するための図であって、光ファイバのモードフィールド径をパラメータとする、半導体レーザ素子及び光ファイバ間の距離と過剰損失との関係を示す特性図である。 第9の実施形態である光ファイバ同士の接続方法を説明するための図であって、光ファイバのモードフィールド径をパラメータとする、半導体レーザ素子及び光ファイバ間の光軸位置ずれ量と過剰損失との関係を示す特性図である。 第1の実施形態の第3の変形例に係る光送受信装置において、半導体レーザ素子と光ファイバとの結合部における、半導体レーザ素子の傾き角度αと反射減衰量との関係を示す図である。 第1の実施形態の第3の変形例に係る光送受信装置において、半導体レーザ素子の傾き角度と過剰損失との関係を示す図である。 第10の実施形態に係る光半導体モジュールの一部分を示す断面図である。 第10の実施形態に係る光半導体モジュールの一部分を示す斜視図である。 (a)、(b)は従来の光送受信装置を示し、(a)は平面模式図であり、(b)は(a)におけるA−A線の断面図である。 従来の光半導体モジュールの製造方法における位置合わせ工程を説明する斜視図である。
符号の説明
110 第1のベース
110a 光信号送信領域
110b 光ファイバ端部保持領域
110c 光信号受信領域
110d ジャケット保持領域
110A シリコン基板
111 半導体レーザ素子
112 モニター用受光素子
113 第1の凹状溝
114 第2の凹状溝
115 ファイバ押さえ部材
116 切欠き部
117 ファイバストッパー
118 アライメントマーク
120 第2のベース
120A GaAs基板
121 第3の凹状溝
122 第1の切り込み溝
123 第2の切り込み溝
124 ハーフミラー
125 WDMフィルター
126 第1の受信用受光素子
126a 受光面
127 第2の受信用受光素子
130 光ファイバ
130a 入射部
131 ジャケット(又はMUフェルール)
140 第4の凹状溝
141 樹脂
151 第1の電極配線
152 第2の電極配線
153 第1の上部電極用パッド
154 第2の上部電極用パッド
155 パッケージ
156 キャップ
161 第1の受信用電極パッド
162 第2の受信用電極パッド
163
200 ベース
200a 光信号送信領域
200b 光ファイバ端部保持領域
200c 光信号受信領域
201 凹状溝
202 切欠き部
203 ファイバストッパー
204 ファイバ押さえ部材
204a 凸状部
205 樹脂
206 アライメントマーク
207 第1の切り込み溝
208 第2の切り込み溝
211 半導体レーザ素子
212 モニター用受光素子
224 ハーフミラー
225 WDMフィルター
226 第1の受信用受光素子
226a 受光面
227 第2の受信用受光素子
230 光ファイバ
230a 入射部
300 ベース
300a 光信号送信領域
300c 光信号受信領域
301 凹状溝
302 切欠き部
303 ファイバストッパー
304 樹脂供給用溝
305 樹脂供給用凹部
306 樹脂排出用溝
311 半導体レーザ素子
330 光ファイバ
340 フィルター
341 屈折率整合樹脂
400 ベース
401 ベース凹状溝
402 切り込み溝
402a ストッパー用壁面
403 レーザ素子用配線
404 受光素子用配線
405 第1のベースマーク
406 第2のベースマーク
407 第3のベースマーク
408 溝形成用マーク
410 半導体レーザ素子
411 第1のレーザマーク
412 第2のレーザマーク
413 金属電極
420 モニター用受光素子
430 光ファイバ
440 ファイバ押さえ部材
441 押さえ部材凹状溝
450 SiO2
451 レジストパターン
452 マスク
452a 溝用開口部
452b マーク用開口部
455 V字状溝
456 四角錐状ピット
457 非エッチング領域
460 下側ステージ
461 基板加熱ヒーター
462 下側CCDカメラ
463 ステージキャリブレーションマーカ
464 下側モニター
470 上側ステージ
471 固定用ツール
472 上側CCDカメラ
480 制御装置
500 ベース
501 第1のV状溝
502 第2のV状溝
503 凸状部
510 半導体レーザ素子
511 ストライプ領域
512 活性層
513 電流ブロック層
515 凹状溝
516 金属膜
517 電極
520 半田

Claims (8)

  1. 光軸方向に延びる凹状溝及び垂直な方向に延びる切り欠き溝を有するベースと、
    前記ベースに固定されており半導体レーザ光を出射する半導体レーザ素子と、
    入射端面が前記切り欠き溝の半導体レーザ側の壁面に当接した状態で前記ベースの凹状溝に収納されており、前記半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を伝送する光ファイバと、
    前記ベースに形成されており、前記半導体レーザ素子と前記ベースとの位置合わせをするためのアライメントマークとを備え、
    前記アライメントマークは、前記凹状溝と同一のフォトリソグラフィ及び同一のエッチングにより形成されていることを特徴とする光半導体モジュール。
  2. 前記アライメントマークは、前記ベースにおける前記半導体レーザ素子が固定される領域の両側における光軸に対して対称な位置に形成された一対の側方アライメントマークを含むことを特徴とする請求項1に記載の光半導体モジュール。
  3. 前記アライメントマークは、前記ベースにおける前記切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークを含むことを特徴とする請求項1に記載の光半導体モジュール。
  4. 前記アライメントマークは、前記ベースにおける前記半導体レーザ素子が固定される領域の両側における光軸に対して対称な位置に形成された一対の側方アライメントマークと、前記ベースにおける前記切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークとを含むことを特徴とする請求項1に記載の光半導体モジュール。
  5. 前記半導体レーザ素子の底面における前記光ファイバ側のエッジ部に形成され、前記半導体レーザ素子と前記ベースとの位置合わせをするためのレーザエッジアライメントマークをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体モジュール。
  6. 前記アライメントマークは、前記ベースにおける前記切り込み溝の半導体レーザ側の壁面とのエッジ部に形成されたベースエッジアライメントマークを含むことを特徴とする請求項5に記載の光半導体モジュール。
  7. 光軸方向に延びる凹状溝及び垂直な方向に延びる切り欠き溝を有するベースと、
    前記ベースに固定されており半導体レーザ光を出射するダブルチャネル構造の半導体レーザ素子と、
    前記ベースの凹状溝に収納されており、前記半導体レーザ素子から出射されるレーザ光を伝送する光ファイバと、
    前記ベースに形成されており、前記半導体レーザ素子と前記ベースとの位置合わせをするためのアライメントマークとを備え、
    前記アライメントマークは、前記ベースの前記半導体レーザ素子が固定される領域における光軸に対して対称な位置に形成された断面V字状の一対の溝同士の間に存在する凸状部よりなる凸状アライメントマークを含むことを特徴とする光半導体モジュール。
  8. 前記一対の溝は、前記凹状溝と同一のフォトリソグラフィ及び同一のエッチングにより形成されていることを特徴とする請求項7に記載の光半導体モジュール。
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