JP2004157265A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中間転写ベルト10として、転写バイアスV0が印加されてから5秒後にその位置の表面電位がV0/2以下になるものを用いる。即ち、中間転写ベルト表面の電荷のうちバイアスが印加されてから5秒後に残留している率である表面電位減衰率が1/2以下となる中間転写ベルトを用いる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、中間転写方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、中間転写方式の画像形成装置としては、像担持体、中間転写体、更に像担持体上のトナー像を中間転写体上に転写する一次転写手段、中間転写体上の一次転写トナー像を転写材上に転写する二次転写手段を備えたものが知られている(特許文献1参照)。像担持体は、画像情報に応じたトナー像を担持するもので例えば感光体が用いられる。また、中間転写体は、例えば複数本のローラに掛け渡された無端状の中間転写ベルトが用いられる。
また、この種の中間転写方式を採用した画像形成装置には、複数色のトナー像を中間転写ベルト上に重ね合わせて形成し、これを転写材に一括転写する中間転写方式のカラー複写機やカラーレーザプリンタ等の画像形成装置もある(特許文献2参照)。
【0003】
これら中間転写方式の画像形成装置における一次転写手段は、一次転写に感光体と中間転写ベルトの間に形成する転写電界を用いている。また、二次転写手段は、中間転写ベルトと転写材との間に形成する転写電界、及び/又は圧力を用いている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−214932号公報
【特許文献2】
特開2000−010415号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、中間転写方式の画像形成装置において、中間転写ベルト表面へ転写される一次転写画像に転写ムラが生じる場合があることが分かった。この転写ムラの発生原因は大きく分けて次の2つがある。
その1つは、一次転写の際に感光体上の潜像の電位に影響され、その電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト表面に生じる場合があることである。この電位ムラが生じた中間転写ベルト表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われると、上記電位ムラに対応した転写ムラが生じる。
一次転写の際に生じる中間転写ベルト表面の電位差は次のようにして発生する。感光体上に潜像が形成されると、潜像が形成されている画像部と、潜像が形成されていない非画像部(地肌部ともいう)との間には表面電位に差が生じた状態となる。この潜像が現像された状態となっても、感光体表面に画像部と非画像部との間に電位差が生じた状態である。このような感光体が一次転写ニップで中間転写ベルトを挟んで一次転写ローラ等の一次転写部材に対向すると、画像部と非画像部とで一次転写ローラに対する電位差が異なる。そして、電位差の大きい部分では一次転写電界が強く、電位差の小さい部分では一次転写電界が弱くなる。そして、一次転写電界の強い部分は流れる電流の量が多くなるため、一次転写電界の弱い部分に比して中間転写ベルトの表面電位も高くなる。この電位ムラが次の一次転写まで保持されてしまうと、一次転写効率に差が生じ、転写ムラとなるのである。
【0007】
転写ムラの原因のもう1つは、二次転写の際に中間転写ベルト表面に付着する電荷に起因して生じる中間転写ベルト表面の電位ムラである。
この原因は、中間転写ベルトの転写材に対向している転写材対向領域と転写材に対向していない転写材非対向領域とで、二次転写位置を通過した後に保持される中間転写ベルトの表面電位が異なることである。
二次転写位置を通過した後の中間転写ベルト表面の電位差は次のようにして発生する。二次転写の際に中間転写ベルトが転写材に対向していない転写材非対向領域は、転写材に対向している転写材対向領域に比して電流が流れやすい。このため、二次転写位置で二次転写ローラ等の二次転写部材から二次転写バイアスが印加されたとき、中間転写ベルトの転写材非対向領域には転写材対向領域に比して多くの電流が流れる。そして、電流が多く流れた中間転写ベルト領域は、流れる量が少なかった領域に比して電荷供給量が多くなり、表面電位が高くなる。従って、二次転写位置を通過後の中間転写ベルト表面電位は、二次転写位置で転写材に対向していなかった領域で高く、転写材に対向していた領域で低くなっている。この電位ムラが次の一次転写まで保持されてしまうと、中間転写ベルト表面電位の差に応じて一次転写効率にも差が生じ、電位ムラに対応した転写ムラが発生する。従って、中間転写ベルトの電位ムラが発生している部分にまたがって次のトナー像が一次転写されると、上記電位ムラに対応した濃度ムラとが発生する。
【0008】
先に本出願人は上記特許文献1において、転写材対向部分と転写材間部分とが二次転写ニップを通過するときの中間転写ベルト上の電位コントラストを抑制することによって電位コントラストに起因した画像濃度ムラを防止できる発明を提案している。
しかし、これは、中間転写ベルトが転写材に対向しているときと対向していないときとで二次転写バイアスの電流値を変えることによって中間転写ベルトの電位コントラスト抑制を行っている。このため、転写材対向領域と転写材非対向領域との間の二次転写バイアス制御を中間転写ベルト表面移動方向で切り替えることはできる。だが、中間転写ベルト幅方向で転写材対向領域と非対向領域の2つの領域が存在する場合に、その領域に対応して二次転写バイアス制御を行うことができなかった。よって、A4の転写紙を横で通紙した後、縦に通紙したり、B5サイズなど小サイズの転写紙を通紙した場合などでは、転写ムラが解消されない場合がある。
【0009】
本発明は以上の背景に鑑みなされたものであり、その第一の目的は、像担持体上の潜像の電位に影響されて一次転写で生じる中間転写体表面の電位ムラに起因してそれ以降の一次転写の際に生じる転写ムラを防止できる画像形成装置を提供することである。
【0010】
また、その第二の目的は、二次転写で生じる中間転写体表面の電位ムラに起因してそれ以降の一次転写で生じる転写ムラを、より確実に防止できる画像形成装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記第一の目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体と、該像担持体上のトナー像が転写される中間転写体と、該像担持体上のトナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、該中間転写体上のトナー像を転写材に転写する二次転写手段とを備え、該一次転写手段に、該中間転写体に一次転写バイアスを印加する一次転写バイアス印加手段を設けた中間転写方式の画像形成装置において、該一次転写バイアスが印加された部分に次の一次転写が行われるとき、該一次転写バイアスが印加された中間転写体部分の残留電位が、次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となっているような表面電位減衰率である中間転写体を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記中間転写体として、上記一次転写バイアスV0が印加された中間転写体部分の残留電位が、5秒後にV0/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の画像形成装置において、先の一次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間をT秒とし、上記中間転写体として、上記一次転写バイアスV0が印加された中間転写体部分の残留電位が、T秒後にV0/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とするものである。
ここで、先の一次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間とは、像担持体が1つの場合は一次転写が行われてからそのトナー像が転写材上に二次転写された後次の一次転写が行われるまでの時間である。また、複数の像担持体を有する場合は、そのうち中間転写体に最後に一次転写が行われてからその重ね合わせ画像が転写材上に二次転写された後次の一次転写が行われるまでの時間である。
また、請求項4の発明は、請求項1、2、又は3の画像形成装置において、上記像担持体を複数有し、上記一次転写手段によって該複数の像担持体上のトナー像を上記中間転写体に順次転写することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、像担持体と、該像担持体上のトナー像が転写される中間転写体と、該像担持体上のトナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、該中間転写体上のトナー像を転写材に転写する二次転写手段とを備え、該一次転写手段に、該中間転写体に一次転写バイアスを印加する一次転写バイアス印加手段を設けた中間転写方式の画像形成装置において、上記二次転写手段が、該中間転写体に二次転写バイアスを印加する二次転写バイアス印加手段を有する構成であって、該二次転写バイアスが印加された中間転写体部分に次の一次転写が行われるとき、該二次転写バイアスが印加された中間転写体部分の残留電位が、次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となっているような表面電位減衰率である中間転写体を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記中間転写体として、上記二次次転写バイアスV1が印加された中間転写体部分の残留電位が、5秒後にV1/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5の画像形成装置において、先の二次次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間をU秒とし、上記中間転写体として、上記二次次転写バイアスV1が印加された中間転写体部分の残留電位が、U秒後にV1/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、又は7の画像形成装置において、上記一次又は二次転写バイアスが印加される側の上記中間転写体表面抵抗率を、107[Ω/□]以上1012[Ω/□]以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項項1、2、3、4、5、6、7、又は8の画像形成装置において、上記中間転写体上に一次転写される単色トナー像ライン部の最大トナー付着量を0.7[mg/cm2]としたことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項9の画像形成装置において、上記中間転写体上に一次転写される単色トナー像ライン部の最大トナー付着量をa[mg/cm2]、該中間転写体上に一次転写される単色トナー像ベタ部の最大トナー付着量をb[mg/cm2]としたとき、ベタ部の最大トナー付着量bに対するライン部の最大トナー付着量aの比a/bを1.0≦a/b≦1.4としたことを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の画像形成装置において、上記トナーとして球形トナーを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項11の画像形成装置において、上記球形トナーの平均円形度が0.95以上であることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項9の画像形成装置において、上記トナーとして平均円形度が0.95以上の球形トナーを用い、上記中間転写体上に一次転写される単色トナー像ライン部の最大トナー付着量をa[mg/cm2]、該中間転写体上に一次転写される単色トナー像ベタ部の最大トナー付着量をb[mg/cm2]としたとき、ベタ部の最大トナー付着量bに対するライン部の最大トナー付着量aの比a/bを1.0≦a/b≦1.6としたことを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の画像形成装置において、上記中間転写体として、単層構造のものを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、又は14の画像形成装置において、上記中間転写体として、少なくとも上記トナー像が一次転写される側に表層を有することを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項15の画像形成装置において、上記表層が、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、又はフッ素を含有する物質からなることを特徴とするものである。
請求項1の画像形成装置においては、装置に使用する中間転写体の表面電位減衰率を、先の一次転写の際に印加した一次転写バイアスに起因する残留電位が次の一次転写に支障を来たさない程度まで減衰した状態となるよう規定する。表面電位減衰率は、中間転写体に印加した電圧に対するその電圧が印加された部分の所定時間経過後における残留電位の割合である。表面電位減衰率が小さい場合は印加した電圧に対する残留電位の割合が大きく、表面電位減衰率が大きい場合は印加した電圧に対する残留電位の割合が小さくなる。表面電位減衰率を上記のように規定することによって、中間転写体が転写ムラを生じるような電位ムラをもって次の一次転写ニップへ進入しないようになる。
例えば、先に一次転写した中間転写体上のトナー像を二次転写した後に次のトナー像を一次転写する際、先の一次転写の際に印加した一次転写バイアスが次の一次転写に支障を来たさない程度まで減衰している。また、複数の色のトナー像を順次重ね合わせ一次転写することによって中間転写体上に重ね合わせトナー像を形成する画像形成装置において、各色トナー像の一次転写の際に中間転写体に一次転写バイアスが印加され電位が残留することが考えられる。この場合においても、いずれの色のトナー像を一次転写する場合でも、その前に行われた一次転写によって中間転写体に印加された一次転写バイアスの残留電位がその直後に行う一次転写に支障を来たさない程度に中間転写体表面から減衰していればよい。これにより、それ以後に行う一次転写に支障を来たすこともなくなる。
請求項5の画像形成装置においては、装置に使用する中間転写体の表面電位減衰率を、先の二次転写の際に印加した二次転写バイアス起因する残留電位が次の一次転写に支障を来たさない程度まで減衰した状態となるように規定する。表面電位減衰率をこのように規定することによって、中間転写体上のトナー像が転写材に二次転写された後、新たに中間転写体上にトナー像の一次転写が開始されるとき、二次転写バイアスによって生じる電位ムラが一次転写に支障を来たさない程度まで減衰した状態となる。これは、特別な制御や装置を設けずに実現できることである。よって、装置を複雑化することなく、二次転写で生じる中間転写体表面の電位ムラに起因してそれ以降の一次転写に転写ムラが生じないようにする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をカラー電子写真複写機に適用した実施形態1及び2について説明する。
〔実施形態1〕
図1は、この発明の実施形態1を示すもので、タンデム型間接転写方式のカラー電子写真複写機の概略構成図である。このカラー電子写真複写機は、複写装置本体100、この複写機本体を載せる給紙テーブル200、複写装置本体上に取り付けるスキャナ300、さらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)400から主に構成されている。
【0013】
上記複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト10を設ける。中間転写ベルト10は、図示例では、3つの支持ローラ14,15,16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能としている。
この図示例では、3つの支持ローラ14,15,16のうち第2と第3の支持ローラ15,16の間に張架されている中間転写ベルト表面に、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去する中間転写ベルトクリーニング装置17を設けている。
また、3つの支持ローラ14,15,16のうち第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写ベルト10上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成手段18Y、C、M、Bkを横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。そして、このタンデム画像形成装置20の上には、図1に示すように、さらに露光装置21を設ける。
【0014】
上記タンデム画像形成装置20の各画像形成手段18は、像担持体としてイエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの各色トナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム40Y、C、M、Bkを有している。また、各感光体ドラム4040Y、C、M、Bkから中間転写ベルト10にトナー像を転写する一次転写位置には、中間転写ベルト10を間に挟んで各感光体ドラム4040Y、C、M、Bkに対向するように一次転写手段の構成要素としての一次転写ローラ62Y、C、M、Bkが設けられている。また、支持ローラ14は中間転写ベルトを回転駆動する駆動ローラである。ブラック単色画像を中間転写ベルト上に形成する場合には、駆動ローラ14以外の支持ローラ15、16を移動させて、イエロー,シアン,マゼンタの感光体40Y、C、Mを中間転写ベルトから離間させる。
尚、本実施形態のようなタンデム型ではなく、感光体が1つしかない装置においては、ファーストコピー速度を早くするために、最初にブラックの作像をするのが一般的である。この場合は、ブラック画像の作像後、原稿がカラーの場合のみ残りの色の作像を行う。
【0015】
一方、中間転写ベルト10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、二次転写手段としての二次転写装置22を備える。二次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである二次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写ベルト10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写ベルト10上の画像を転写紙に転写する。
また、二次転写装置22の横には、転写紙上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
【0016】
上述した二次転写装置22には、画像転写後の転写紙をこの定着装置25へと搬送する転写紙搬送機能も備えてなる。もちろん、二次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、この転写紙搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような二次転写装置22および定着装置25の下側に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、転写紙の両面に画像を記録すべく転写紙を反転する転写紙反転装置28を備える。
【0017】
さて、いまこのカラー電子写真複写機を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
【0018】
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14,15,16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写ベルト10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体ドラム4040Y、C、M、Bkを回転して各感光体ドラム4040Y、C、M、Bk上にそれぞれ、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト10の搬送とともに、一次転写ローラ62Y、C、M、Bkが印加する一次転写バイアスによってそれらの単色画像を順次一次転写して中間転写ベルト10上に合成カラー画像を形成する。
【0019】
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つから転写紙を繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。
または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上の転写紙を繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
【0020】
そして、中間転写ベルト10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写ベルト10と二次転写装置22との間に転写紙を送り込み、二次転写装置22で転写して転写紙上にカラー画像を記録する。画像転写後の転写紙は、二次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えて転写紙反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
【0021】
一方、画像転写後の中間転写ベルト10は、中間転写ベルトクリーニング装置17で、画像転写後に中間転写ベルト10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
【0022】
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが、転写紙の紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。バイアスを印加する場合、例えば導電性ゴムローラを用いてバイアスを印加する。導電性ゴムローラは、径φ18で、表面が1[mm]厚みの導電性NBRゴムである。電気抵抗はゴム材の体積抵抗で10E9Ωcm程度であり、印加バイアスはトナーを転写する側(表側)に−800[V]程度、裏側に+200[V]程度程度とする。
一般的に中間転写方式は紙粉が感光体ドラム40にまで移動しづらいため、紙粉転写を考慮する必要が少なくアースになっていても良い。また、印加電圧として、DCバイアスが印加されているが、これは転写紙をより均一帯電させるためDCオフセット成分を持ったAC電圧でも良い。
このようにバイアス印加したレジストローラ49を通過した後の紙表面は、若干マイナス側に帯電している。よって、中間転写ベルト10から転写紙への転写では、レジストローラ49に電圧を印加しなかった場合に比べて転写条件が変わり転写条件を変更する場合がある。
【0023】
ところで、本実施形態1のような中間転写方式の複写機において、中間転写ベルト表面へ転写される一次転写画像に転写ムラが生じる場合があることが分かった。この転写ムラの発生原因は大きく分けて次の2つがある。
その1つは、一次転写の際に感光体ドラム40上の潜像の電位に影響され、その電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト10表面に生じる場合があることである。この電位ムラが生じた中間転写ベルト表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われると、上記電位ムラに対応した転写ムラが生じる。一次転写の際に生じる中間転写ベルト10表面の電位差は次のようにして発生する。感光体ドラム40上に潜像が形成されると、潜像が形成されている画像部と、潜像が形成されていない非画像部(地肌部ともいう)との間には表面電位に差が生じた状態となる。この潜像が現像された状態となっても、感光体ドラム40表面に画像部と非画像部との間に電位差が生じた状態である。このような感光体ドラム40が一次転写ニップで中間転写ベルトを挟んで一次転写ローラ等の一次転写部材に対向すると、画像部と非画像部とで一次転写ローラに対する電位差が異なる。そして、電位差の大きい部分では一次転写電界が強く、電位差の小さい部分では一次転写電界が弱くなる。そして、一次転写電界の強い部分は流れる電流の量が多くなるため、一次転写電界の弱い部分に比して中間転写ベルト10の表面電位も高くなる。この電位ムラが次の一次転写まで保持されてしまうと、一次転写効率に差が生じ、転写ムラとなるのである。
【0024】
また、最後の色の一次転写転写ニップを通過した中間転写ベルト表面に生じている電位ムラが、二次転写ニップを通過し次の画像の一次転写ニップまで残留して次の画像を一次転写する際に転写ムラを生じさせる場合もある。最後の色の一次転写転写ニップを通過した中間転写ベルト表面に生じている電位ムラは、一色目から最後の色まで複数回行われる一次転写のうち一回に限らず複数回の累積で生じる場合もある。
そこで、本実施形態1では、一次転写バイアスV0によって中間転写ベルトに生じる電位ムラに起因して生じる転写ムラを防止できる構成を有している。次にその具体的な構成と効果について説明する。
【0025】
〔実施例1〕
実施例1では、中間転写ベルト10として、一次転写バイアスV0が印加されてから5秒後にその位置の表面電位がV0/2以下になるものを用いた。即ち、中間転写ベルト表面の電荷のうち5秒後に残留している率である表面電位減衰率が1/2以下となる中間転写ベルト10を用いた。ここで、中間転写ベルト10に印加した電圧の5秒後における残留電位を、電位5秒値と言うものとする。
中間転写ベルト10の表面電位減衰率測定には図2に示す減衰特性測定装置を用いた。この装置は、中間転写ベルト片面にプローブを押し当て、対向する面に接地した対向電極を接触させる。プローブは三菱化学製ハイレスタ‐UP(MCP−HT450)高抵抗率計用の同社のURSプローブ(MCP−HTP14)を用い、500[V]の電圧を図中のスイッチによって所定のタイミングで印加できるようにしている。電圧を印加後、スイッチを切り替え、中間転写ベルト表面の電位を表面電位計により非接触で測定する。なお、高圧電源にはTrek製COR−A−TROL(610C)、表面電位計にはTrek製MODEL344を用いた。
【0026】
中間転写ベルト10の表面電位減衰率と転写ムラとの関係について本発明者が調べた結果について説明する。
表1は、図1に示す複写機を用い、表面電位減衰率が異なる6つの中間転写ベルト10のNO、1乃至6を用いて画像形成を行い、最終的に得られた画像上での転写ムラの状態を評価した結果である。この評価を行った各種条件は次の通りである。また、図3は、用いた6つの中間転写ベルト10のNO、1乃至6に500[V]の電圧を印加してからの時間に対する残留電位をグラフ化したものである。
中間転写ベルト線速:282[mm/sec]
中間転写ベルト周長:1178[mm]
隣り合う感光体ドラム40間隔は150[mm]、但し、感光体ドラム40間隔とは、各色ごとに感光体ドラム40と中間転写ベルト10とが対向して形成している一次転写ニップの隣り合った位置同士の間隔である。この感光体ドラム40間隔は、Y−C間,C−M間,M−Bk間のいずれも同じ距離である。転写ムラの評価は、「○」問題なし、「△」許容する限界、「×」許容できない、の3つのランクで行ったものである。
【0027】
【表1】
【0028】
表1の結果より、500[V]印加した後の電位5秒値が207[V]であるNo、3の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「△」となり許容する限界であった。これ以上に表面電位が減衰しているNo、4〜6の中間転写ベルト10を用いた場合は全て転写ムラが「○」となり問題はなかった。一方、電位5秒値が436[V]又は481[V]までしか減衰していないNo、2及び1の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「×」となり許容できない状態であった。これより、一次転写バイアスV0が印加されてから5秒後に表面電位減衰率が1/2以下となる中間転写ベルト10を用いた場合に、転写ムラを許容範囲内に収めることができることが分かる。
【0029】
以上の結果から、中間転写ベルト10に一次転写バイアスV0を印加した後、印加した部分の電位5秒値が1/2以下となるものを用いることで、一次転写あるいは二次転写の際に生じた中間転写ベルト10表面の電荷が次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となる。
これによって、前の一次転写の際に感光体ドラム40上の潜像の電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト10表面に生じても、この電位ムラが生じた中間転写ベルト10表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われる際には転写ムラが生じる程には電位ムラが残らない。また、中間転写ベルト表面が二次転写部を通過しトナーと同極性の電荷が中間転写ベルト表面に付与されても、次の一次転写が行われる際には転写ムラが生じる程にはその電位が残らない。
【0030】
また、本実施形態1の複写機は、複数の感光体ドラム40上のトナー像を中間転写ベルト10に順次転写するタンデム型中間転写方式の画像形成装置である。このように、中間転写ベルト10のワンパス中に複数のトナー像を一次転写する構成においては、一次転写ニップ間や一次転写ニップと二次転写ニップとの間が狭くなりがちである。よって、一次転写ニップに進入してくる中間転写ベルト10にその上流で印加された電圧等による電荷が緩和される時間的な余裕がないため、感光体ドラム40を1つのみしか有しない装置に比して転写ムラが発生しやすい。
ここで、タンデム型の装置において、一次転写バイアスを二色目以降少しずつ上げていくステップアップを行うことによって、中間転写ベルトの表面電位が高くなっても転写性が低下しないようにする対処法もある。ただ、あまり一次転写バイアスを上げすぎると、中間転写ベルトの表面電位が低い部分では放電が発生してしまい、電流が一次転写に量されずに放電されてしまう恐れもある。このような状況が生じると、転写効率が逆に低下してしまう場合がある。これに加えて、バイアスを上昇させるためには電源の容量を大きくしなければならなくなり、コストアップにつながる。
従って、このような転写ムラが生じやすい装置に本発明を適用し転写ムラを防止することは有用性が高い。
【0031】
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。尚、実施例2以降において、以下に記載する特徴的な構成以外の複写機の構成については実施例1と同一なので説明を省略する。
実施例2では、一次転写バイアスV0が印加されてからその位置の表面電位がV0/2以下になる時間を、一次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間であるT秒とした。ここで、T秒とは、4色のトナー像の一次転写のうち最後に行われるブラックトナー像の一次転写が行われてからその重ね合わせトナー画像が転写紙上に二次転写された後次の4色のトナー像の一次転写のうち最初に行われるイエロートナー像の一次転写が行われるまでの時間である。中間転写ベルト10に印加した電圧のT秒後における残留電位を、電位T秒値と言うものとする。
【0032】
中間転写ベルト10のT秒後における表面電位減衰率と転写ムラとの関係について本発明者が調べた結果について説明する。
上記表1において、表面電位減衰率が異なる6つの中間転写ベルト10のNo、1乃至6において、T秒後における表面電位減衰率と転写ムラとの関係も示した。
また、上記T秒は図1の40Bkからベルトに沿って右回りに支持ローラ14,16,15を通過し、40Yまでに至る距離を線速で割り算して次のように算出できる。
T={1178−(150×3)}/282≒2.6[sec]
よって、本実施例ではT秒を2.6秒とした。
【0033】
表1の結果より、500[V]印加した後T(2.6)秒に表面電位が268[V]まで減衰しているNo、3の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「△」となり許容する限界であった。これ以上に表面電位が減衰しているNo、4〜6の中間転写ベルト10を用いた場合は全て転写ムラが「○」となり問題はなかった。一方、T(2.6)秒後に表面電位が467[V]又は489[V]までしか減衰していないNo、2及び1の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「×」となり許容できない状態であった。これより、一次転写バイアスV0が印加されてからT(2.6)秒後に表面電位減衰率が1/2以下となるNo、4〜6の中間転写ベルト10を用いた場合に、転写ムラを問題なく防止できることが分かる。
【0034】
以上の結果から、中間転写ベルト10に一次転写バイアスV0を印加した後、印加した部分の表面電位が次の一次転写開始までに1/2以下となるものを用いることで、前の一次転写の際に生じた中間転写ベルト表面の電荷が次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となる。これによって、前の一次転写の際に感光体ドラム40上の潜像の電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト表面に生じても、この電位ムラが生じた中間転写ベルト表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われる際には問題なく転写ムラを防止することができる程度に電位が減衰した状態となる。また、他の要因による転写ムラも問題なく防止できる程度に中間転写ベルト上の電位が減衰した状態となる。
【0035】
〔実施例3〕
次に、実施例3について説明する。
実施例3では、一次転写バイアスV0を印加する側である中間転写ベルト裏側の中間転写ベルト表面抵抗率を、107[Ω/□]以上1012[Ω/□]以下としている。
中間転写ベルト裏側の中間転写ベルト表面抵抗率と画像品質について本発明者が調べた結果について説明する。
表2は、図1に示す複写機を用い、中間転写ベルト表面抵抗率が異なる9つの中間転写ベルトNo、7乃至15を用いて画像形成を行い、最終的に得られた画像における画像不良の有無を転写率と放電跡とで評価した結果である。尚、表面抵抗率は、三菱化学製ハイレスタ‐UP(MCP−HT450)高抵抗率計を用い、温度23[℃]湿度50[%]の環境下で測定した値である。プローブは同社のURSプローブ(MCP−HTP14)を用い、印加電圧は500[V]とした。
【0036】
【表2】
【0037】
表2の結果より、中間転写ベルト裏側の表面抵抗率が、1×107Ω/□未満であるNo、7の中間転写ベルトを用いた場合、転写率が低下して「×」即ち許容できない状態であった。一方、中間転写ベルト裏側の表面抵抗率が、1×1012Ω/□を超えるNo、15の中間転写ベルトを用いた場合、画像に放電跡が生じその評価は許容できない状態である「×」であった。
これにより、中間転写ベルト裏側の表面抵抗率を1×107Ω/□以上1×1012Ω/□以下の範囲にすることにより、転写率、放電跡のいずれも許容範囲以上となり、良好な画像を得ることができる。
また、表2より、中間転写ベルト裏側の表面抵抗率と電位5秒値,電位T秒値には相関関係がないことが分かる。したがって、中間転写ベルト10の表面電位減衰率は中間転写ベルト裏側の表面抵抗率では一意的に決まらないことを示している。
【0038】
表2の結果が生じた理由は次のように考えられる。中間転写ベルト裏側の表面抵抗率が1×107Ω/□未満という低い抵抗であると、一次転写ローラ62に印加した一次転写バイアスV0により発生する電流が、中間転写ベルト10の裏側を伝って流れてしまう。そして、本来流れるべき当接した感光体ドラム40だけではなく、当接していない別の感光体ドラム40にも流れてしまい、その箇所での転写を阻害してしまう可能性がある。また、1012Ω/□超えという高い抵抗であると、中間転写ベルト10の裏面の電位が表面の電位と釣り合わなくなり、中間転写ベルト10に近接した接地部材との間で放電が起こりやすくなる。この放電は放電跡となってトナー像を乱す原因となる。
【0039】
以上の結果より、本実施例3においては、中間転写ベルト裏側の表面抵抗率が上記範囲内であるNo、8乃至14の中間転写ベルト10のうち、電位5秒値、電位T秒値のいずれも1/2以下であるNo、8,9,11,12,14の中間転写ベルトを用いる。
【0040】
〔実施例4〕
次に実施例4について説明する。ここで、フルカラー画像を形成するため画像を重ねると、トナーの高さが高くなり、画像の重ねチリが発生しやすくなる。特に、文字などの画像のライン部において、この重ねチリが問題になっている。
そこで、本実施例4においては、中間転写ベルト上に一次転写される単色トナー像のライン部の最大トナー付着量を0.7[mg/cm2]とした。これについて図4の実験結果を用いて説明する。また、表3は、図4の実験に用いた中間転写ベルト10の性質をまとめたものである。また、図4において、各中間転写ベルトを用いたときの重ねチリの状態評価にはリコー製Imagio Color 5100を改造して評価機として用いた。評価に際して、2色重ね時のライン付着量を振って画像を形成し、それぞれ重ねチリの状態を重ねチリランクとして数値化した。
【0041】
【表3】
【0042】
重ねチリは画像中のトナー付着量によって影響を受けることがわかっており、特にライン部での重ねチリが問題になる。そこで、先ず、ライン部でのトナー付着量の測定法について説明する。図5は、トナー付着量の測定装置の平面図、図6及び7は、測定する画像サンプルである。画像サンプルのうち図6はライン部、図7はベタ部を示している。
図5に示すトナー付着量の測定装置によってトナー付着量を測定するとき、吸引ポンプに取り付けたノズルによって付着したトナーを吸引し、フィルタを取り付けたノズル内部にトナーを溜める。ノズルはポンプから取り外し可能になっており、トナー吸引前後のノズルの重量から付着トナーの重量を算出する。ライン部の付着量を測定するときは図6のサンプル、ベタ部の付着量を測定するときは図7のサンプルを吸引する。図6、図7の画像サンプルはどちらも総トナー面積が3[cm2]となっており、これから単位面積あたりのライン部あるいはベタ部のトナー付着量を算出する。具体的には、図6の画像サンプルは幅0.35[mm]、高さ17.0[mm]のラインを10本1セットとして5セット形成している。図7の画像サンプルは幅30.0[mm]、高さ10.0[mm]のベタ画像を1つ形成している。これらのライン画像とベタ画像を形成しているトナーを上記測定装置によって吸引し、それぞれの重量を測定しこれをトナー付着量とする。この実験ではトナーとしてBkトナーを用いている。また、ベタ濃度は二次転写後定着前の濃度を分光濃度計X−Rite938で測定した。
【0043】
表3に示すNo、16から21の中間転写ベルトごとに、2色重ねた時のライン部のトナー付着量と重ねチリランクとの関係を調べた。表4はそのデータで、図4は各データをもとに横軸に2色重ねた時のライン部のトナー付着量、縦軸に重ねチリの度合をとってグラフ化したものである。ランクは1〜5で、高いほどチリ量は少ないことを示している。画像が満足できるレベルはランク4以上である。
【表4】
【0044】
図4の結果より、電位5秒値と電位T秒値とが、いずれも1/2以下であるNo、16〜20の中間転写ベルトでは、付着量―重ねチリの関係は大差がなくほぼ同様の傾向を示した。それは、ライン部のトナー付着量が2色重ねで1.4mg以下、すなわち単色で0.7mg以下であれば重ねチリランク4以上を満たすことができることである。従って、ライン部のトナー付着量が2色重ねで1.4mg以下、すなわち単色で0.7mg以下であれば重ねチリランクは許容できるレベルである4以上を満足することができる。
よって、本実施例4においては、中間転写ベルト上に一次転写される単色トナー像のライン部の最大トナー付着量を0.7[mg/cm2]とした。
【0045】
〔実施例5〕
次に実施例5について説明する。本実施例5においては、中間転写ベルト上に一次転写される単色トナー像ライン部の最大トナー付着量をa[mg/cm2]、中間転写ベルト上に一次転写される単色トナー像ベタ部の最大トナー付着量をb[mg/cm2]としたとき、ベタ部の最大トナー付着量bに対するライン部の最大トナー付着量aの比(以下、ライン/ベタ付着量比という)を、
1.0≦a/b≦1.4
とした。その理由を以下に説明する。
【0046】
図8は、ベタ部のトナー付着量とベタ濃度、及びベタ部の最大トナー付着量bに対するライン部の最大トナー付着量aの比ごとにベタ部のトナー付着量(以下、ベタ付着量という)とライン部のトナー付着量(以下、ライン付着量という)との関係をグラフ化したものである。トナー付着量は、実施例4と同様の方法でベタ部とライン部のトナー付着量を測定することで得た。最大トナー付着量bに対するライン部の最大トナー付着量aの比もベタ部とライン部のトナー付着量の比をとることで行った。
ベタ濃度は、通常目標とされる画像濃度が1.3以上である。先ず、ベタ部の画像濃度1.3を満足するためには図8からベタ付着量は粉砕トナーを用いた場合0.5[mg/cm2]以上でなければならない。そこで、ベタ付着量は0.5[mg/cm2]以上でかつ、実施例4で記載したように重ねチリを防止するためにはライン付着量は0.7[mg/cm2]以下でなければならない。この条件を満たすためには、ライン/ベタ付着量比が1.4以下であればよい。更に、ライン/ベタ付着量比は一般に1.0未満にはならない。これは、ライン部はエッジ効果等によってベタ部に比して単位面積当たりのトナー付着量が多くなるためである。
以上のことから、これらを同時に満たすライン/ベタ付着量比の範囲は、
1.0≦a/b≦1.4
となり、ライン/ベタ付着量比をこの範囲に設定することで、ベタ濃度1.3以上を維持しつつ、重ねチリを防止することができる。
【0047】
図8の斜線領域Xは、ベタ付着量0.5[mg/cm2]以上、ライン付着量は0.7[mg/cm2]以下、更にライン/ベタ付着量比1以上の条件を全て満たす領域である。図中に示すラインは、それぞれ記載されている数値1.0、1.2、1.4、1.6がライン/ベタ付着量比a/bを示している。ラインの斜線領域Xにかかっている長さが長いほど、ベタ付着量、ライン付着量、ライン/ベタ付着量比の3つの条件を満足するための余裕度が高い。これより、ライン/ベタ付着量比a/bが1.0に近いほど、3つの条件を満足し、ベタ濃度1.3以上を維持しつつ重ねチリを防止することができることが分かる。
【0048】
次に、上記のライン/ベタ付着量比の範囲を満足するための方法について説明する。
図9は、現像ギャップGpとライン/ベタ付着量比a/bとの関係を示したグラフである。トナー像を感光体ドラム40に現像させる現像スリーブ60と感光体ドラム40との距離である現像ギャップとライン/ベタ付着量比a/bとの間には正の相関関係がある。現像ギャップが大きくするとライン/ベタ付着量比a/bも上昇する。よって、ライン/ベタ付着量比を1.0以上1.4以下の範囲にするためには、現像ギャップを調節する方法がある。本実施形態1の複写機においては、ライン/ベタ付着量比が1.0以上1.4以下の範囲となるためには、現像ギャップを0.2[mm]以上0.4[mm]以下とすればよい。但し、これは現像スリーブの対感光体線速比等の現像装置の各種設定や使用する現像剤のキャリア抵抗値等によって異なるものである。本実施形態1に用いている現像スリーブの対感光体線速比は2.0、キャリア抵抗値は通常使用可能な範囲である1×109〜13[Ω]のうち1×1010[Ω]のものを用いる。また、現像ギャップを調節する方法以外にも、トナーをまわりに静電的に付着させて感光体ドラム40へ運ぶ働きをするキャリアの抵抗値を調節する方法がある。例えば、キャリアの抵抗を低くすれば、現像スリーブ60と感光体ドラム40との間における画像の輪郭部の電界強度を弱くすることができ、エッジ効果によるトナー像輪郭部の付着量がそのトナー像内側部分の付着量よりも多くなる現象を防ぐことができる。よって、ライン付着量がベタ付着量に比して多くなる現象をある程度抑えることができ、ライン/ベタ付着量比a/bを1.4以下にすることが可能となる。
【0049】
ここで、現像ギャップの設定によってベタ濃度1.3以上を維持しつつ重ねチリを防止できる実施例5と比較例5について説明する。用いたトナーの円形度は0.91の粉砕トナーである。中間転写ベルトは、裏面の表面抵抗率が1.13×1010Ω/□、図2に示した減衰特性測定装置を用いて行う表面電位減衰率測定での電位5秒値が11[V]、T秒値が16[V]、厚みが85μmで、カーボンブラック分散ポリイミド製の単層構造シームレスベルトを用いた。
実施例5―現像ギャップ:0.3[mm] 使用トナー:粉砕トナー
比較例5―現像ギャップ:0.5[mm] 使用トナー:粉砕トナー
実施例5、比較例5の実験結果を表5に示す。
【0050】
【表5】
【0051】
表5より、実施例5のように現像ギャップを0.3[mm]とすることで、同じベタ濃度としたときには、現像ギャップを0.5[mm]とした比較例5よりもライン付着量が少なくなる。よって、ライン/ベタ付着量比a/bを1.4以下とすることができ、重ねチリが良くなることがわかる。
【0052】
〔実施例6〕
次に実施例6について説明する。実施例6においては、トナーとして平均円形度が0.95以上の球形トナーを用いた。また、中間転写ベルトは実施例5と同じカーボンブラック分散ポリイミド製の単層構造シームレスベルトを用いた。使用した球形トナーは、変成ポリエステルからなる重合法で作成した重合トナーであるが、材質,製法はこれに限るものではない。
【0053】
ここで、トナーの平均円形度の測定方法について触れておく、平均円形度は、(株)SYSMEX製フロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いて測定する。測定は、1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液に調整した後0.45μmのフィルタを通した液50〜100mlに分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml加え、試料を1〜10mg加える。これを、超音波分散機で1分間の分散処理を行い、粒子濃度を5000〜15000[個/μl]に調整した分散液を用いて測定を行った。CCDカメラで撮像した2次元の画像面積と、同一の面積を有する円の直径を円相当径として、円相当径で0.6μm以上をCCDの画素の精度から有効とし平均円形度の算出に用いた。平均円形度は、各粒子の円形度の算出を行い、この各粒子の円形度を足し合わせ、全粒子数で割り算することによって得ることができる。各粒子の平均円形度は、粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を粒子投影像の周囲長で割ることにより算出することができる。
【0054】
図10は従来の粉砕トナーと球形トナーを用いた際の、ベタ付着量とベタ画像濃度との関係についての実験結果を示すグラフである。実験に用いたトナーの平均円形度は粉砕トナーが0.91、球形トナーが0.98である。粉砕トナーを用いたときは、目標のベタ画像濃度1.3を満足するためには、ベタ付着量は0.5[mg/cm2]以上でなければならない。これに対して、球形トナーを用いた場合、ベタ画像濃度1.3を満足するために必要なベタ付着量は0.4[mg/cm2]である。これは、球形トナーは粉砕トナーに比べて、トナー同士を密に敷き詰めることができるためである。そこで、本実施例6においては、球形トナーを用いる。
【0055】
図11は、ベタ濃度、ベタ付着量、及びライン付着量の関係について、球形トナーを用いた場合の関係をグラフ化したものである。ベタ付着量は0.4[mg/cm2]以上でかつ、実施例4で記載したように重ねチリを防止するためにはライン付着量は0.7[mg/cm2]以下でなければならない。この条件を満たすためには、ライン/ベタ付着量比が1.6以下であればよい。更に、ライン/ベタ付着量比は実施例5ど同様に1.0未満にはならない。
以上のことから、球形トナーのベタ付着量0.4[mg/cm2]以上、ライン付着量0.7[mg/cm2]以下、更にライン/ベタ付着量比1以上の条件を全て満たす領域は図11の斜線領域Yのようになる。この面積は粉砕トナーを用いた図8における斜線領域Xよりも広くなる。これにより、粉砕トナーよりも球形トナーのほうがライン/ベタ付着量比の範囲が広く、余裕度が高いことがわかる。従って、球形トナーを用いることにより、付着量に関して余裕度を上げることができることになる。
【0056】
トナーの平均円形度が0.93以下の場合、トナー層の層厚と表面が均一とはならないため、トナーの転写紙や中間転写ベルトに対する接触が少なくなるため、転写効率が低下する。その結果、転写電流を大きくする必要が生じ分離時の放電が増大する。一方、トナーの平均円形度が高い球形トナーを用いた場合、トナー像の付着量を低く設定しても上記の画像濃度が薄くなる問題が生じにくくなり、上記a/bの余裕度を上げることができる。
トナーの形状は形状係数SF−1、SF−2で表される。SF−1、SF−2は、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い1000倍に拡大した2μm以上のトナー粒子像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報によって定義するものである。具体的には、100個の無作為サンプリングの画像情報をインターフェースを介して、例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入し解析を行って定義する。
形状係数SF−1は、トナー粒子の丸さの度合を示し、形状係数SF−2は、トナー粒子の凹凸の度合を示している。135<SF−1の場合、トナーが球形から離れて不定形に近づくため、トナー層の層厚と表面が均一とはならない。このため、トナーと転写紙、中間転写ベルト10の接触が少なくなるため、転写効率が低下する。その結果、転写電流が大きくなり、分離時の放電が増大する。
【0057】
ここで、現像ギャップの設定と球形トナーの使用により重ねチリへの効果があった実施例6と、粉砕トナーを用いた場合の比較例6について以下に示す。用いたトナーの円形度は、粉砕トナーが0.91、球形トナーが0.98である。
中間転写ベルトは、裏面の表面抵抗率が1.13×1010Ω/□、図2に示した減衰特性測定装置を用いて行う表面電位減衰率測定での電位5秒値が11[V]、T秒値が16[V]、厚みが85μmで、カーボンブラック分散ポリイミド製の単層構造シームレスベルトを用いた。
実施例6―現像ギャップ:0.4[mm] 使用トナー:球形トナー
比較例6―現像ギャップ:0.4[mm] 使用トナー:粉砕トナー
実施例6、比較例6の実験結果を表6に示す。
【0058】
【表6】
【0059】
実施例6のようにトナーに球形トナーを用いることで、略同じベタ濃度としたときには、粉砕トナーを用いた比較例6よりもライン付着量が少なくなり0.58[mg/cm2]となるので重ねチリランクが5と比較例6に比して良くなる。また、トナー像が転写部で圧力を受けることにより発生する、いわゆる転写中抜け現象といわれる画像不良があるが、実施例6のように球形トナーを用いることでこの画像不良も粉砕トナーを用いた比較例6に比べて良化した。これは、球形トナーは粉砕トナーに比べて、トナー同士が密に敷き詰められるので、トナー像の高さが粉砕トナーのそれよりも低くなり、転写部でのトナー像の応力集中が緩和されるためである。
【0060】
尚、本実施例6において、ベタ付着量は0.5[mg/cm2]以上でかつ、重ねチリを防止するためにライン付着量が0.7[mg/cm2]以下となる領域は図11における斜線領域Yである。この条件を満たすためには、ライン/ベタ付着量比が約1.6以下であればよい。また、ライン/ベタ付着量比は一般に1.0未満にはならないことから、これらを同時に満たすライン/ベタ付着量比の範囲は、
1.0≦a/b≦1.6
となる。これは、粉砕トナーを用いた実施例5よりもライン/ベタ付着量比の範囲が広くなる。
【0061】
〔実施例7〕
次に、中間転写ベルト10の基層10aに表層10bを設けた実施例について説明する。本実施例7においては、中間転写ベルトの表層10bとして、フッ素系樹脂であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を用いた。フッ素系樹脂には、例えば、TFE(テトラフルオロエチレン)樹脂、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)樹脂等があるがこれらに限定されるものではない。中間転写ベルトの基層にPTFEを厚さ5[μm]でコーティングした。このときの中間転写ベルトの断面図を図12に示す。
そして、同じ基層10aの中間転写ベルトで表層10bを有しない中間転写ベルトNo、22と、表層10bを設けた中間転写ベルトNo、23とを用いた時の画像評価を行った。
【表7】
表7の結果より、中間転写ベルトに表層を施すことにより次のことが分かった。表層を設けていないNo、22の中間転写ベルトに比して転写ムラをより良好に防止することができた。更に、二次転写後に中間転写ベルト上に残った転写残トナーをクリーニング装置で除去した時のクリーニング性もNo、22の中間転写ベルトに比して良好にすることができた。
【0062】
以上実施例7においては、中間転写ベルトへのトナーの付着力が大きい部分(例えば、色を多く重ね合わせた部分など)があると、二次転写後も中間転写ベルト表面にトナーが残り、転写ムラとなってしまう場合がある。本実施例のように、中間転写ベルト表面からのトナーの離型性を高めてやると、このような転写ムラも防止でき、良好に転写することができる。また、中間転写ベルトからトナーを容易に引き剥がすことができるので、クリーニング性も良好にすることができる。
【0063】
以上、本実施形態1の複写機において使用するトナーの重量平均粒径:Xw/個数平均粒径:Xnは1.35以下が好ましい。Xw/Xnが1.35より大きい場合、前記SF−1と同様にトナー層の層厚と表面が均一とはならないため、トナーと転写紙、中間転写ベルト10の接触が少なくなり、転写効率が低下する。その結果、転写電流が大きくなり、分離時の放電が増大する恐れがある。
今回使用されるトナーの凝集力は、小さい方が好ましい。トナーの凝集力が小さいと、中間転写ベルトと転写紙間の空隙中のトナー層の厚みを揃えることができる。更に表面を均一化する事で各トナーに及ぼす電界が均一になり、転写効率が高くなる。更に転写紙の帯電量を小さくすることができるので分離持の放電によるチリを減少させることができる。ここで、トナーの凝集力は凝集度(%)として表すことができる。凝集度の値が大きいほど、トナーの凝集力が強いと言える。
<凝集度の測定方法>
測定装置:パウダテスタ PT−N型 ホソカワミクロン株式会社製
操作方法は基本的には「パウダテスタ PT−N型」の取り扱い説明書に従うが、以下の点は変更している。
1.使用ふるい 75μm、45μm、22μm
2.振動時間 30秒
トナーの凝集度は5〜20%好ましくは5〜15%である。凝集度が5%以下の場合、トナーの流動性が良すぎて、転写の際にチリが発生しやすくなる。また、20%以上の場合トナーの凝集力が強くなり、転写性が悪くなる。
【0064】
ところで、本実施形態1のように二次転写に際して中間転写ベルトに二次転写バイアスV1を印加する装置において、中間転写ベルト表面へ転写される一次転写画像に転写ムラが生じる場合があることが分かった。この転写ムラの発生原因は、中間転写ベルト10の転写紙に対向している転写紙対向部分と転写紙に対向していない転写紙間部分とで、二次転写ニップN2を通過した後に保持される中間転写ベルト10の表面電位が異なり電位コントラストが生じることである。そして、二次転写ニップN2において生じた電位コントラストが次の一次転写ニップまで残留している場合がある。このようにして生じた電位コントラストが発生している部分にまたがって次のトナー像が一次転写されると、電位コントラストに対応した帯状の濃度ムラとなってこれが転写ムラとなる。
【0065】
〔実施例8〕
例上記二次転写ニップで生じた中間転写ベルトの電位ムラに起因する一次転写時の転写ムラを防止できる構成を実施例8で説明する。
実施例8では、中間転写ベルト10として、二次転写バイアスV1が印加されてから5秒後にその位置の表面電位がV1/2以下になるものを用いた。
尚、本実施例においても、中間転写ベルト10の表面電位減衰率測定には図2に示す減衰特性測定装置を用いた。
【0066】
中間転写ベルト10の表面電位減衰率と転写ムラとの関係について本発明者が調べた結果について説明する。
表8は、図1に示す複写機を用い、表面電位減衰率が異なる6つの中間転写ベルト10のNO、1乃至6を用いて画像形成を行い、最終的に得られた画像上での転写ムラの状態を評価した結果である。この評価を行った各種条件は次の通りである。
二次転写ニップから次の一色目の一次転写ニップまでの距離:410[mm]
中間転写ベルト線速:282[mm/sec]
中間転写ベルト周長:1178[mm]
【0067】
【表8】
【0068】
表8の結果より、二次転写バイアスV1として500[V]印加した後の電位5秒値が207[V]であるNo、3の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「△」となり許容する限界であった。これ以上に表面電位が減衰しているNo、4〜6の中間転写ベルト10を用いた場合は全て転写ムラが「○」となり問題はなかった。一方、電位5秒値が436[V]又は481[V]までしか減衰していないNo、2及び1の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「×」となり許容できない状態であった。これより、二次転写バイアスV1が印加されてから5秒後に表面電位がV1/2以下となる中間転写ベルト10を用いた場合に、転写ムラを許容範囲内に収めることができることが分かる。
【0069】
以上の結果から、中間転写ベルト10に二次転写バイアスV1を印加した後、印加した部分の電位5秒値がV1/2以下となるものを用いることで、二次転写の際に生じた中間転写ベルト10表面の電荷が次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となる。
これによって、前の二次転写の際に感光体ドラム40上の潜像の電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト10表面に生じても、この電位ムラが生じた中間転写ベルト10表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われる際には転写ムラが生じる程には電位ムラが残らない。
【0070】
〔実施例9〕
次に、実施例9について説明する。尚、実施例9以降において、以下に記載する特徴的な構成以外の複写機の構成については実施例8と同一なので説明を省略する。
実施例9では、二次転写バイアスV1が印加されてからその位置の表面電位がV1/2以下になる時間を、二次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間であるU秒とした。ここで、U秒とは、トナー画像が転写紙上に二次転写されてから次のトナー像の一次転写が行われるまでの時間である。中間転写ベルト10に印加した電圧のU秒後における残留電位を、電位U秒値と言うものとする。
【0071】
中間転写ベルト10のU秒後における表面電位減衰率と転写ムラとの関係について本発明者が調べた結果について説明する。
ここで、上記U秒は図13の二次転写ニップN2からベルトに沿って左回りに支持ローラ14を通過し、次の画像の一色目の一次転写ニップN1に至る距離をベルト線速で割り算して算出できる。よって、
U秒:410/282≒1.45秒
となる。
【0072】
表8の結果より、500[V]印加した後U(1.45)秒に表面電位が311[V]まで減衰しているNo、3の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「△」となり許容する限界であった。これ以上に表面電位が減衰しているNo、4〜6の中間転写ベルト10を用いた場合は全て転写ムラが「○」となり問題はなかった。一方、U(1.45)秒後に表面電位が480[V]又は485[V]までしか減衰していないNo、2及び1の中間転写ベルト10を用いた場合、転写ムラが「×」となり許容できない状態であった。これより、二次転写バイアスV1が印加されてからU(1.45)秒後に表面電位減衰率が1/2以下となるNo、4〜6の中間転写ベルト10を用いた場合に、転写ムラを問題なく防止できることが分かる。
【0073】
以上の結果から、中間転写ベルト10に二次転写バイアスV1を印加した後、印加した部分の表面電位が次の一次転写開始までに1/2以下となるものを用いることで、前の一次転写の際に生じた中間転写ベルト表面の電荷が次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となる。これによって、前の二次転写の際に感光体ドラム40上の潜像の電位差を写し取るような電位ムラが中間転写ベルト表面に生じても、この電位ムラが生じた中間転写ベルト表面が次の一次転写ニップへ進入して一次転写が行われる際には問題なく転写ムラを防止することができる程度に電位が減衰した状態となる。また、他の要因による転写ムラも問題なく防止できる程度に中間転写ベルト上の電位が減衰した状態となる。
【0074】
〔実施形態2〕
次に、本発明を適用できる実施形態2について説明する。図13は実施形態2に係る画像形成装置の概略構成図である。矢印方向に回転駆動される像担持体としての感光体ドラムには、公知の電子写真技術を用いたネガポジ現像方式のトナー像形成手段によって、所定極性(本実施形態2では負極性)に帯電したトナー像が形成されている。このトナー像形成手段は、感光体ドラムの表面を所望の電位に負帯電する帯電装置、画像情報に対応した光像を感光体ドラム上に露光して静電潜像を形成する図示しない露光装置、所定極性(本実施形態2では負極性)に帯電したトナーを用いて感光体ドラム上の静電潜像を現像して可視像を形成する現像装置29などにより構成されている。フルカラーの画像形成装置の場合は、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、黒の4色の各トナーを用いるように構成された4つの現像装置が設けられる。中間転写体としての無端移動可能な中間転写ベルト10は、複数のローラ14,15,16に張架され、感光体ドラムとの接触対向部(以下、「転写ニップ部」という。)において感光体ドラム表面とほぼ等しい線速で矢印方向(順方向)に移動するように駆動されている。また、上記ローラ14,15は、中間転写ベルト10が感光体ドラムに対して接触対向するように配置されている。
【0075】
上記中間転写ベルト10の感光体ドラムとの接触対向する転写面とは反対側の転写裏面には、中間転写ベルト10に一次転写バイアスV0を付与して感光体ドラム上のトナー像を中間転写ベルト10上に転写する一次転写手段としての導電性ブラシ63を、中間転写ベルト10の面に接触させている。この導電性ブラシ63には、トナーの帯電極性とは逆極性(本実施形態2では正極性)の転写バイアス電圧が印加されている。この導電性ブラシ63で電荷が付与された中間転写ベルト10と感光体ドラムとの間に形成された一次転写電界により、感光体ドラム上の負極性のトナー像が中間転写ベルト10上に転写される。なお、本実施形態2では、上記中間転写手段として一次転写バイアス電圧が印加された導電性ブラシ63を用いているが、必ずしも導電性ブラシである必要はなく、導電性の弾性ゴムで形成されたローラや、導電性材料からなるブレード状のものを用いても良い。また、中間転写ベルト10の転写裏面に放電により電荷を付与するコロナ帯電器を用いても良い。
【0076】
上記中間転写ベルト10上のトナー像は、図示しない電源から二次転写バイアスV1電圧が印加された二次転写手段としての二次転写ローラ23によって転写材としての記録紙12上に転写され、定着ローラ対13を備えた定着装置によって転写紙P上に固定されて記録画像となる。
【0077】
このような実施形態1の装置においても、実施形態1と同様に、本件発明を適用することができる。
【0078】
上記実施例1においては、中間転写ベルトに一次転写バイアスV0を印加した後、印加した部分の表面電位が5秒後に1/2以下となるものを用いている。これによって、中間転写ベルト表面への画像の一次転写の際に上記種々の原因によって生じる転写ムラを防止することができる。
上記実施例2においては、中間転写ベルトに一次転写バイアスV0を印加した後印加した部分の表面電位が、次の一次転写が行われるまでの時間であるT秒後に1/2以下となるものを用いる。これによって、中間転写ベルト表面への画像の一次転写の際に上記種々の原因によって生じる転写ムラを問題ない状態にすることができる。また、中間転写ベルト10の表面電位が所定の率以下に減衰する時間を、先の一次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間であるT秒を用いて設定している。これによって、T秒を装置ごとに設定することができ、装置の規格・構成等に関わらずあらゆる装置で転写ムラをより確実に防止することができる。
また、本実施形態1においては、タンデム型中間転写方式の画像形成装置に本発明を適用している。このような転写ムラが生じやすい装置に本発明を適用し転写ムラを防止することは有用性が高い。
また、実施例3においては、一次転写バイアスV0を印加する側である中間転写ベルト裏側の中間転写ベルト表面抵抗率を、107[Ω/□]以上1012[Ω/□]以下としている。これによって、中間転写ベルト裏側の表面抵抗率が107[Ω/□]未満という低い抵抗であるときに生じる転写率の低下と、表面抵抗率が1012Ω/□超えという高い抵抗であるときに生じる放電跡の発生を回避することができる。よって、より良好な画像を得ることができる。
また、実施例4においては、中間転写ベルト上に一次転写される単色トナー像のライン部の最大トナー付着量を0.7[mg/cm2]とした。これによって、重ねチリランク4以上を満たすことができ、重ねチリを防止することができる。
また、実施例5においては、ライン/ベタ付着量比を1.0以上1.4以下としている。これによってベタ濃度1.3以上を維持しつつ、重ねチリを防止することができる。
実施例6においては、トナーに球形トナーを用いている。これによって、粉砕トナーよりもトナー同士を密に敷き詰めることができるようになり、粉砕トナーを用いる場合に比してトナー付着量に関して余裕度を上げることができる。
更に、実施例6においては、トナーに平均円形度が0.95以上の球形トナーを用いている。粉砕トナーの平均円形度は一般に0.90〜0.93程度である。これに対して平均円形度が0.95以上の粉砕トナーを用いることにより、より確実にベタ濃度を高くすることができ、粉砕トナーを用いる場合に比してトナー付着量に関して余裕度を上げることがより確実にできる。
更に、実施例6においては、球形トナーを用いているので、ベタ濃度を維持しつつ重ねチリを防止することができるライン/ベタ付着量比の範囲が、
1.0≦a/b≦1.6
となる。よって、粉砕トナーを用いている実施例5に比してライン/ベタ付着量比の範囲の余裕度が高まる。
更に、実施例5及び6においては、中間転写ベルトとしてカーボンブラック分散ポリイミド製の単層構造シームレスベルトを用いている。これによって、中間転写ベルトを積層構造にする場合に比して製法が単純となり、サイズや抵抗などの制御がしやすく、品質の管理がしやすい。また、中間転写ベルトにかかるコストも積層構造に比して削減できる。
また、実施例7においては、中間転写ベルトに、トナー像が一次転写される側にフッ素系樹脂、シリコン系樹脂、又はフッ素を含有する物質からなる表層を有設けている。このような表層を有する中間転写ベルトを用いることによって、中間転写ベルト表面の離型性を高めることができるので、中間転写ベルトからの転写紙の分離性能を高め、しかも転写紙への画像の転写率を高めることができる。更に加えて、二次転写後に中間転写ベルト上に残った転写残トナーのクリーニング性も高めることができる。
上記実施例8においては、中間転写ベルトに二次転写バイアスV1を印加した後、印加した部分の表面電位が5秒後にV1/2以下となるものを用いている。これによって、中間転写ベルト表面への画像の一次転写の際にその前に行った二次転写に起因して生じる転写ムラを、二次転写バイアスの電流値制御等を行わずに防止することができる。
また、上記実施例9においては、中間転写ベルトに二次転写バイアスV1を印加した後印加した部分の表面電位が、次に一次転写が行われるまでの時間であるU秒後にV1/2以下となるものを用いる。これによって、中間転写ベルト表面への画像の一次転写の際にその前に行った二次転写に起因して生じる転写ムラを、二次転写バイアスの電流値制御等を行わずに防止できる。また、中間転写ベルト10の表面電位が所定の率以下に減衰する時間を、先の二次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間であるU秒を用いて設定している。これによって、U秒を装置ごとに設定することができ、装置の規格・構成等に関わらずあらゆる装置で転写ムラをより確実に防止することができる。
また、上記実施形態2においては、モノクロ画像形成装置に本発明を適用している。これに限らず、複数の現像装置を有するカラー画像形成装置に本発明を適用してもよい。
【0079】
【発明の効果】
請求項1乃至4、及び8乃至16の画像形成装置によれば、中間転写方式の画像形成装置において、像担持体上の潜像の電位に影響されて一次転写で生じる中間転写体表面の電位ムラに起因してそれ以降の一次転写の際に生じる転写ムラを防止できるという優れた効果がある。
また、請求項5乃至16の画像形成装置によれば、中間転写方式の画像形成装置において、二次転写で生じる中間転写体表面の電位ムラに起因してそれ以降の一次転写で生じる転写ムラを、装置を複雑化することなく防止できるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係るカラー電子写真複写機の要部の概略構成図。
【図2】中間転写ベルト10の表面電位減衰率を調べるために用いた減衰特性測定装置。
【図3】6つの中間転写ベルトNO、1乃至6の電圧を印加してからの時間に対する残留電位を示したグラフ。
【図4】中間転写ベルト10の重ねチリランクをまとめた図。
【図5】トナー付着量の測定装置の平面図。
【図6】ライン部の画像サンプル図。
【図7】ベタ部の画像サンプル図。
【図8】実施例5にかかる説明グラフ。
【図9】現像ギャップGpとライン/ベタ付着量比a/bとの関係を示したグラフ。
【図10】粉砕トナーと球形トナーを用いた際の、ベタ付着量とベタ画像濃度との関係についての実験結果を示すグラフ。
【図11】ベタ濃度、ベタ付着量、及びライン付着量の関係について、球形トナーを用いた場合の関係を示すグラフ。
【図12】実施例7にかかる中間転写ベルトの断面図。
【図13】実施形態2に係るカラー電子写真複写機の要部の概略構成図。
【符号の説明】
10 中間転写ベルト
17 ベルトクリーニング装置
18Bk、18M、18C、18Y 画像形成ユニット
20 タンデム画像形成装置
22 二次転写装置
25 定着装置
29 現像装置
40、40Y、40C、40M、40Bk 感光体ドラム
61 現像ユニット
62Bk、62M、62C、62Y 一次転写ローラ
100 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
Claims (16)
- 像担持体と、
該像担持体上のトナー像が転写される中間転写体と、
該像担持体上のトナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、
該中間転写体上のトナー像を転写材に転写する二次転写手段とを備え、
該一次転写手段に、該中間転写体に一次転写バイアスを印加する一次転写バイアス印加手段を設けた中間転写方式の画像形成装置において、
該一次転写バイアスが印加された部分に次の一次転写が行われるとき、該一次転写バイアスが印加された中間転写体部分の残留電位が、次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となっているような表面電位減衰率である中間転写体を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記中間転写体として、上記一次転写バイアスV0が印加された中間転写体部分の残留電位が、5秒後にV0/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
先の一次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間をT秒とし、上記中間転写体として、上記一次転写バイアスV0が印加された中間転写体部分の残留電位が、T秒後にV0/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、又は3の画像形成装置において、
上記像担持体を複数有し、上記一次転写手段によって該複数の像担持体上のトナー像を上記中間転写体に順次転写することを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、
該像担持体上のトナー像が転写される中間転写体と、
該像担持体上のトナー像を中間転写体に転写する一次転写手段と、
該中間転写体上のトナー像を転写材に転写する二次転写手段とを備え、
該一次転写手段に、該中間転写体に一次転写バイアスを印加する一次転写バイアス印加手段を設けた中間転写方式の画像形成装置において、
上記二次転写手段が、該中間転写体に二次転写バイアスを印加する二次転写バイアス印加手段を有する構成であって、
該二次転写バイアスが印加された中間転写体部分に次の一次転写が行われるとき、該二次転写バイアスが印加された中間転写体部分の残留電位が、次の一次転写に支障を来たさない程度に減衰した状態となっているような表面電位減衰率である中間転写体を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5の画像形成装置において、
上記中間転写体として、上記二次次転写バイアスV1が印加された中間転写体部分の残留電位が、5秒後にV1/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5の画像形成装置において、
先の二次次転写が行われてから次の一次転写が行われるまでの時間をU秒とし、
上記中間転写体として、上記二次次転写バイアスV1が印加された中間転写体部分の残留電位が、U秒後にV1/2以下となっているような表面電位減衰率であるものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、又は7の画像形成装置において、
上記一次又は二次転写バイアスが印加される側の上記中間転写体表面抵抗率を、107[Ω/□]以上1012[Ω/□]以下としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項項1、2、3、4、5、6、7、又は8の画像形成装置において、
上記中間転写体上に一次転写される単色トナー像ライン部の最大トナー付着量を0.7[mg/cm2]としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9の画像形成装置において、
上記中間転写体上に一次転写される単色トナー像ライン部の最大トナー付着量をa[mg/cm2]、該中間転写体上に一次転写される単色トナー像ベタ部の最大トナー付着量をb[mg/cm2]としたとき、ベタ部の最大トナー付着量bに対するライン部の最大トナー付着量aの比a/bを
1.0≦a/b≦1.4
としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10の画像形成装置において、
上記トナーとして球形トナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11の画像形成装置において、
上記球形トナーの平均円形度が0.95以上であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9の画像形成装置において、
上記トナーとして平均円形度が0.95以上の球形トナーを用い、
上記中間転写体上に一次転写される単色トナー像ライン部の最大トナー付着量をa[mg/cm2]、該中間転写体上に一次転写される単色トナー像ベタ部の最大トナー付着量をb[mg/cm2]としたとき、ベタ部の最大トナー付着量bに対するライン部の最大トナー付着量aの比a/bを
1.0≦a/b≦1.6
としたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は1
3の画像形成装置において、
上記中間転写体として、単層構造のものを用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、又は14の画像形成装置において、
上記中間転写体として、少なくとも上記トナー像が一次転写される側に表層を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項15の画像形成装置において、
上記表層が、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、又はフッ素を含有する物質からなることを特徴とする画像形成装置。
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A521 | Request for written amendment filed |
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A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
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A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
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