以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。なお、従来の技術の項で説明した構成要素と同一の構成要素には同一符号を付してその説明は省略する。
図1は、この発明の粘着性テ−プ片の貼着装置である異方性導電膜片の貼着装置(以下「装置」という)の全体図である。
この装置は、液晶セルに液晶駆動用ICであるTAB部品を実装する前工程として、この液晶セルに、この液晶セルと上記TAB部品の接合材である異方性導電膜片(粘着性テ−プ)を貼着する装置である。
上記液晶セルは、図26に2で示すように、図示しない透明電極と配向膜が形成された第1、第2のガラス基板2a、2b(被貼着部材)を互いに対向させ、これらを所定隙間を存して張り合わせてなるものである。上記第1、第2のガラス基板2a、2bには、それぞれ種類や大きさの異なるTAB部品1…が実装されるようになっている。
したがって、この装置は、図29(a)、(b)に示すように、上記第1のガラス基板2aの図にX1 、X2 で示す第1、第2のX辺および上記第2のガラス基板2bの図にY1 で示すY辺のそれぞれに上記異方性導電膜片4´を貼着する。
なお、上記第1、第2の液晶ガラス基板2a、2bの各X辺(X1 、X2 )およびY辺(Y1 )の両端部には、この第1、第2のガラス基板2a、2bの位置決めに用いる位置決め用+マーク7がそれぞれ設けられている。
以下、この装置の具体的構成について説明する。
図1中10はこの装置の基台である。この基台10上には、上記液晶セル2を供給する液晶セル供給部11(異方性導電膜給機構)と、供給された液晶セル2を受け取ると共に、この液晶セル2を図に一点鎖線(イ)で示す高さで搬送し、図にA、Bで示す第1、第2の異方性導電膜貼着位置に設けられた第1、第2のバックアップ8、9上に順次位置決めするセルステ−ジ13(被貼着部材保持機構)とが設けられている。
また、上記基台10上には、上記第1のバックアップ8上に位置決めされた液晶セル2の第1の液晶ガラス基板2a(基板)に上記異方性導電膜片4´を貼着する第1の異方性導電膜片貼着機構14(貼着機構)と、上記第2のバックアップ9上に位置決めされた液晶セル2の第2の液晶ガラス基板2bに上記異方性導電膜片4´を貼着する第2の異方性導電膜片貼着機構15(貼着機構)とが、並列に配設されている。
さらに、上記第1、第2の異方性導電膜片貼着機構14、15の間の基台10上には、各機構14、15において上記第1、第2の液晶ガラス基板2a、2bの対向面のそれぞれに上記異方性導電膜片4´を貼着するために、上記液晶セル2を裏返す反転機構17が設けられている。
また、上記第2の異方性導電膜片貼着機構15の側方には、上記セルステ−ジ13から異方性導電膜片4´の貼着の済んだ液晶セル2を受取り、この液晶セル2を排出するセル排出機構18(搬出手段)が設けられている。
以下、これらの構成をさらに詳しく説明する。
まず、液晶セル供給部11について説明する。
図1に示すように、上記液晶セル供給部11は、エレベ−タ機構20を具備する。このエレベ−タ機構20は、上面に上記液晶セル2を複数枚積層した状態で収納するマガジン21を保持する保持テ−ブル22と、この保持テ−ブル22を上下駆動することで上記各液晶セル2を所定の高さに位置決めするZ駆動部23とからなる。
また、この液晶セル供給部11は、液晶セル2を上記マガジン21から取り出すためのセル取り出し機構24を具備する。このセル取り出し機構24は、上記基台10上に立設された保持体25と、この保持体25の上端部でX方向に往復駆動される取り出しア−ム26を具備する。
この取り出しア−ム26の先端部は、上記エレベ−タ機構20に保持されたマガジン21に対向していると共に、図示しないが、上面に上記液晶セル2を保持できるように略コの字状に形成されている。
したがって、このセル取り出し機構24は、上記取り出しア−ム26の先端部を上記マガジン21内に挿入することでこのマガジン21内から液晶セル2を取り出し、この液晶セル2を上記セルステ−ジ13の方向に移送することができるようになっている。
次にセルステ−ジ13について説明する。
このセルステ−ジ13は、上記基台10上にこの基台10のX方向全長に亘って設けられたXガイドレ−ル28と、このXガイドレ−ル28上にX方向移動自在に設けられたXYテ−ブル29と、このXYテ−ブル29上に立設されXY方向に位置決め駆動されるθテ−ブル30と、このθテ−ブル30に設けられθ方向に位置決め駆動されると共に上面に上記液晶セル2を吸着保持することができるX字形状(図示せず)の吸着ア−ム31とからなる。
また、上記θテ−ブル30には、このθテ−ブルの上面から突没自在に設けられ、突出することで、上端で上記吸着ア−ム31の上面から液晶セル2を保持することができる少なくとも3つ(図に2つのみ図示)のリフトピン32が設けられている。
上記セル取り出し機構24がこのセルステ−ジ13の上記吸着ア−ム31上に上記液晶セル2を受け渡す場合には、まず、上記セルステ−ジ13の吸着ア−ム31を上記セル取り出し機構24の方向に移動させる。ついで、上記取り出しア−ム26を上記マガジン21から後退する方向に駆動し、この取り出しア−ム26により取り出した液晶セル2を上記吸着ア−ム31の上方に位置決めする。
ついで上記セルステ−ジ13は上記θステ−ジの上面から上記リフトピン32を上昇させることで、上記供給ア−ム26の上面から上記液晶セル2を持ち上げる。
そして、上記取り出しア−ム26をこのセルステ−ジ13から再び上記マガジン21の方向に移動させた後、上記リフトピン32を上記θテ−ブル30内に収納する。
このことで、上記液晶セル2は上記X字形状の吸着ア−ム31の上面に受け渡され、このX字状の吸着ア−ム31の先端部に開口した吸着部(図示しない)によって吸着保持される。
このセルステ−ジ13は、上記XYテ−ブル29を上記Xガイドレ−ル28に沿って駆動することで上記吸着ア−ム31上に保持した液晶セル2を図に一点鎖線(イ)で示す高さで搬送し、上記第1の異方性導電膜貼着位置A、上記反転機構17、第2の異方性導電膜貼着位置Bおよび上記セル排出機構18に対向する位置に順次停止させる。
なお、上記Xガイドレ−ル28の長さ方向中途部には、上記吸着ア−ム31上に保持された液晶セル2の第1、第2の液晶ガラス基板2a、2bに設けられた位置決め用+マーク7を撮像するための撮像カメラ27が、その撮像面を上方に向けた状態で配設されている。
次に、上記第1の異方性導電膜貼着機構14について説明する。
上記基台10上からは、略垂直に形成された前面を有する本体33が立設されている。この本体33の前面には、板状の上下移動板34(移動体)が上下移動自在に保持されている。この上下移動板34は、この上下移動板34の下端両隅部と上記基台10との間に配置された一対の上下駆動シリンダ36a(移動体の駆動手段)によって上下方向に位置決め駆動されるようになっている。
なお、上記本体33の前面には、上記上下移動板34の四隅に対応する部位に配設され、この上下移動板34が上下方向に駆動された際に、この上下移動板34と弾性的に接触してそのショックを吸収するショックアブソ−バ36b…が設けられている。
次に、この上下移動板34に設けられた各機構について説明する。
図2は、上記上下移動体34を拡大して示す正面図である。この上下移動板34の表面(正面)左側の高さ方向中途部には、図に35で示す供給リ−ルが設けられている。この供給リ−ル35には、例えば図3(a)に示すように、両面に第1、第2の離型紙6a、6bが貼付されてなる異方性導電膜4(粘着性テ−プ)が巻回収納されている。
すなわち、上記異方性導電膜4は両面粘着性のテ−プ状の部材であり、その両面には、塵埃などが付着することを防止するために、同じくテ−プ状に形成された第1、第2の離型紙6a、6bが全長に亘って貼着されているのである。
なお、この実施例では、便宜上、図2において、上記供給リ−ル35から引き出された際に上記異方性導電膜4の下面側(図3では上側)に位置する離型紙を第1の離型紙6a、上面側(図3)に位置する離型紙を第2の離型紙6bという。
図2に示すように、上記異方性導電膜4および上記第1、第2の離型紙6a、6bは、この供給リ−ル35から引き出された後、上記上下移動板34の上部に設けられ、上記第1の離型紙6aと転接する第1のロ−ラ37(移動ロ−ラ)に巻回される。
この第1のロ−ラ37は、この上下移動板34の表面に上下方向に沿って形成された第1のスリット38内に、このスリット38に沿って上下方向に移動可能に保持されている。そして、この第1のロ−ラ37は、図に39で示す第1のウエイト(テンション付与手段)によって上方向(上記異方性導電膜4をテンションを与える方向)に付勢されている。
上記異方性導電膜4は、この第1のロ−ラ37を通過した後、上記第1のスリット38の下方に設けられた第2のロ−ラ40に、上記第2の離型紙6bが貼着された側の面を転接させる。
上記第2の離型紙6bは、図に示すように、この第2のロ−ラ40によって上記異方性導電膜4から剥離され、この第2のロ−ラ40と同じ高さに設けられた第3のロ−ラ41および上記上下移動板34の上部に設けられた第4のロ−ラ42とによってこの上下移動板34の上部に導出される。
そして、この第2の離型紙6bは第5のロ−ラ43(移動ロ−ラ)の下側に巻回された後、第6、第7のロ−ラ44、45に順に転接し、図に46で示す第2の離型紙巻取リ−ルに順次巻き取られるようになっている。
なお、前述した供給リ−ル35およびこの第2の離型紙巻取リ−ル46は、それぞれ、これらを回転駆動する第1、第2の駆動モ−タ48、49(リ−ル駆動手段)に接続されている。そして、この第1、第2の駆動モ−タ48、49が作動しないときには、上記供給リ−ル35および第2の離型紙巻取リ−ル46はそれぞれ回転不能に保持される。
また、上記第5のロ−ラ43は、上記第1のロ−ラ37と同じく、上記上下移動板34の表面に設けられた第2のスリット50内に上下移動可能に保持され、図に51で示す第2のウエイトによって下方向(上記第2の離型紙6bにテンションを与える方向)に付勢されている。
そして、上記第1のロ−ラ37およびこの第5のロ−ラ43が設けられた第1、第2のスリット38、50には、それぞれ、この第1、第2のスリット38、50の上端部および下端部に対向して設けられ、上記第1のロ−ラ37あるいは第5のロ−ラ45を検出する上端部センサ52および下端部センサ53が配設されている。
これら、上端部センサ52および下端部センサ53は図に54で示す制御部に接続され、上記制御部54は、これら上端部および下端部センサ52、53からの検出信号に基づいて上記第1、第2の駆動モ−タ48、49を制御し、上記供給リ−ル35に上記異方性導電膜4の繰出し動作および上記第2の離型紙巻取リ−ル46に上記第2の離型紙6bの巻き取り動作を行なわせるようになっている。
なお、上述した供給リ−ル35、第2の離型紙巻取リ−ル46、および第1〜第7のロ−ラ37〜45等で、この発明の繰り出し機構を構成している。
上記第2のロ−ラ40を通過し、上記第2の離型紙6bが剥離された後の異方性導電膜4は上記第1の離型紙6aに保持された状態(図3(b)に示す状態)で、この第23のロ−ラ41の下方に設けられた切断機構54に供給される。
この切断機構54は、上記上下移動板34に穿設された第1の貫通孔55内に保持されている。この第1の貫通孔55を挟んだ上下には、上記第1の離型紙6aと転接し、上記異方性導電膜4を略垂直方向に案内する一対の案内用ロ−ラ56、56が設けられている。
上記異方性導電膜4はこの案内用ロ−ラ56、56によって案内されると共に、所定寸法ずつ間欠的に送り駆動され、所定の切断部位をこの切断機構54で停止させるようになっている。
次に、この切断機構54の構成を図4(a)、(b)を参照して詳しく説明する。
この切断機構54は、上記異方性導電膜を保持する保持部57と、この保持部57に保持された異方性導電膜4を図3(c)に示すように上記第1の離型紙6aを残して切断し、異方性導電膜片4´(粘着性テ−プ片)形成する切断部58とからなる。
まず、上記保持部57について説明する。
図4(a)、(b)に示すように、上記上下駆動板34の裏面には、上記第1の貫通孔55内を閉塞するかたちで図に59で示す保持板が固定されている。この保持板の表面側には、図に60で示すブラケットが先端部を上記上下移動板34の表面より突出させた状態で固定されている。
このブラケット60の先端部には、矩形状の案内板62がその案内面(表面および裏面)を上記上下移動板34および上記保持板59の表面と平行にした状態で保持されている。この案内板62の案内面には、第1、第2のスライド部材63、64(第1、第2の直動機構)がそれぞれ水平方向にスライド自在に取着されている。
この第1、第2のスライド部材63、64はそれぞれ先端部63a、64aを上記切断部58側へ突出させている。そして、この第1、第2のスライド部材63、64の先端部の中央には、それぞれコの字状の切欠部63b、64bが設けられている。そして、上記第1、第2のスライド部材63、64の先端部63a、64a間には、両端部を上記各切欠部63b、64b内に位置させた保持部材65が架設されている。
そして、この保持部材65の上記第1のスライド部材63の切欠部63b内に位置する一端部には、この切欠部63b内に架設された第1の保持ピン66が貫通し、このことによって、この保持部材65はこの第1の保持ピン66を支点として揺動自在に支持されている。
また、上記保持部材65の上記第2のスライド部材64の切欠部64b内に位置する他端部には、図に65aで示す段差が設けられている。そして、この保持部材65は、この段差65aを上記切欠部64内に架設された第2の保持ピン67の外周面に当接させている。
なお、この保持部材65の他端には、図に68で示すスプリングの一端が固定され、このスプリング68の他端は上記案内板62の表面側に突設された係止ピン70に固定されている。したがって、上記保持部材65の他端部に設けられた段差は、上記第2の保持ピン67と常に当接するように付勢されている。
このようにして上記第1、第2のスライド部材63、64に保持された保持部材65の上記切断部58に対向する面には、上記異方性導電膜4の上記第1の離型紙6aが貼付された面側を保持する台座71が固定されている。
一方、上記第1、第2のスライド部材63、64のスライド方向に沿う中途部の側面には、図に72、73で示す略L字状の第1、第2のブラケットがそれぞれ突設されている。この第1、第2のブラケット72、73には、それぞれ図に74、75で示す第1、第2の被駆動ピンが軸線を水平にした状態で固定されている。
一方、上記案内板62には、上記第1、第2の被駆動ピン74、75の端面と対向する第3、第4のブラケット76、77が固定されている。この第3、第4のブラケット76、77には、先端突没部を上記第1、第2の被駆動ピン74、75の端面と当接させた第1、第2のマイクロメ−タ79、80が同じく軸線を水平にした状態で固定されている。
したがって、上記第1、第2のスライド部材63、64は、上記各マイクロメ−タ79、80を操作することで、上記案内板62に沿って水平方向にスライド駆動されるようになっている。そして、このことによって、上記保持部材65に保持された台座71の傾きを調整することができると共に、上記台座71を上記切断部58の方向に接離する方向に移動させることができる。
次に、上記切断部58の構成について説明する。
この切断部58は、上記保持板59の裏面に軸線を水平にして固定された駆動シリンダ82(アクチュエ−タ)を有する。この駆動シリンダ82の駆動軸82aには、上記保持板59の裏面に水平方向にスライド自在に保持されかつ中途部で略L字状に屈曲されることで先端部83aを上記上下移動板の表面より突出させた駆動体83が接続されている。
この駆動体83の先端部83aは、上記台座71に対向する位置に延出され、この先端部83aの上記台座71に対向する面には、切断刃保持部材84が上記異方性導電膜4の送り方向と直交する方向にスライド自在に取着されている。
この切断刃保持部材84には、上記駆動体83の先端に回転自在に保持されたボルト86の先端部が螺着されている。したがって、このボルト86を締め付けあるいは緩めることで、上記切断刃保持部材84はスライド位置決めされるようになっている。
この切断刃保持部材84には、切断刃87が切れ刃部を上記台座71の方向に突出させた状態で保持されている。この切断刃87は、上記異方性導電膜4の幅の数倍の長さを有し、その長さ方向を上記異方性導電膜4の送り方向と直交させた状態で上記切断刃保持部材84に固定されている。
すなわち、上記切断刃87は、上記ボルト86を調整し上記切断刃保持部材83を移動させることで、上記異方性導電膜4を切断する部位をずらすことができるようになっている。
また、上記駆動体83の先端部83aと上記案内板62の対向面には、それぞれの部材から突設され、先端面どうしを互いに当接させることで上記切断刃87の移動量を規制する一対の規制部材88、89(規制手段)が固定されている。なお、図5に示すように、この規制部材88、89の当接面には、これらが互いに当接した際に、上記異方性導電膜4の通路となる切欠部88a、89aがそれぞれ設けられている。
この切断機構54は、上記駆動シリンダ82を作動させることで上記切断刃87を上記台座71の方向に駆動し、この台座71に保持された異方性導電膜4を上記第1の離型紙6aを残して切断する。(図3(c))
この切断機構54は、このように上記異方性導電膜4のみを切断するものであるが、上記異方性導電膜4のみを切断するためには、上記切断刃87と上記台座71間のクリアランスおよび平行度を高精度に調整する必要がある。このため、この切断機構54は、以下の動作により調整される。
まず、上記切断刃87を上記規制部材88、89どうしが当接する位置まで駆動しその位置で保持する。ついで、上記切断刃87と上記台座71とのクリアランスおよび平行度を確認し、必要に応じて上記第1のマイクロメ−タ79あるいは第2のマイクロメ−タ80もしくはその両方を調整することで上記クリアランスおよび平行度を同時に調整する。
この切断機構54は、上記異方性導電膜4および第1の離型紙6aが所定寸法送り駆動される毎に上記駆動シリンダ82を作動させることで、上記切断刃8を用いて上記第1の離型紙6aを残して上記異方性導電膜4を切断し、所定長さ寸法の異方性導電膜片4´を製造する。
このようにして切断された異方性導電膜片4´は、図2に示すように、上記第1の離型紙6aに保持された状態で、この切断機構54から排出されるようになっている。(図3(c)に示す状態)
この異方性導電膜片4´を保持する第1の離型紙6aは、この切断機構54の下側に設けられた上記案内用ロ−ラ56によって略水平方向に案内され、上記第1のバックアップ8の設けられた第1の異方性導電膜貼着位置A(以下、単に「貼着位置A」という)に供給される。
このことで、この異方性導電膜片4は上記第2の離型紙6bが剥離された粘着面側を上記第1のバックアップ8上に保持された液晶セル2の第1のガラス基板2aに対向することとなる。(同じく図3(c)に示す状態)
なお、上記貼着位置Aと上記案内用ロ−ラ56との間には、上記異方性導電膜片4´を保持する上記第1の離型紙6aの上面を吸着保持する吸着ノズル90が配設されている。この吸着ノズル90の下面には多数の吸引孔90aが開口し、この吸引孔90aの他端側は図示しない真空装置に接続されている。
この吸着ノズル90は、この吸着ノズル90と上記貼着位置Aを挟んだ反対側に設けられた図に91で示すクランプ機構とともに、上記第1の離型紙6aを送り駆動し上記異方性導電膜片4´を上記貼着位置Aに供給する送り駆動手段を構成するものである。
このクランプ機構91は、一対のチャック92、92を具備し、この一対のチャック92、92を用いて第1の離型紙6aをクランプ保持すると共に、このチャック92、92を上記第1の離型紙に沿って往復移動することで、上記第1の離型紙6aを送り駆動することできるようになっている。
そして、上記吸着ノズル90は、上記チャック92が上記第1の離型紙6aをクランプしたことに連動して上記第1の離型紙6aのクランプを解除し、上記チャック92が上記第1の離型紙6aのクランプを解除したことに連動して再び上記第1の離型紙6aを吸着保持するようになっている。
これらの動作により、上記第1の離型紙6aは送り方向の位置ずれを生じることなく、所定寸法ずつ送り駆動されるようになっている。
なお、上記貼着位置A内には、上記第1の離型紙6aにより保持された複数の異方性導電膜片4´の切れ目を認識する切れ目センサ93が設けられている。この切れ目センサ93は、上記異方性導電膜片4´の切れ目が、図に一点鎖線で示すように、後述する装着ツ−ル119の装着部119aの端面位置に一致したならば、そのことを検出するようになっている。
上記クランプ機構91および吸着ノズル90からなる送り駆動手段は、上記切れ目センサ93で上記異方性導電膜片4´の切れ目が検出されたことに基づき、上記第1の離型紙6aの送りを停止させ、上記異方性導電膜片4´の送り方向の位置決めを行うようになっている。
また、上記第1の離型紙6aおよび異方性導電膜4を挟む上記吸着ノズル90の下方には、上記切断機構54によって製造された異方性導電膜片4´のうち不要な異方性導電膜片4´を上記第1の離型紙6aから剥離し廃棄する異方性導電膜片剥離機構94が配設されている。
この異方性導電膜剥離装置94は、図に95に示す上下駆動シリンダによって上下移動自在に保持された本体96と、この本体96の下部に設けられ一方の面を粘着面とする粘着テ−プ97を巻回保持するとともに順次繰り出す繰出しリ−ル98と、この繰出しリ−ル98と略同じ高さに設けられ上記粘着テ−プ97を巻き取る巻取リ−ル99と、上記本体96の上部に設けられ、上記粘着テ−プ97をその粘着面を上方に向けた状態で張設する2つの張設ロ−ラ100、100とからなる。
この異方性導電膜剥離装置94は、この剥離装置94の上方に不要な異方性導電膜片4´が停止されたならば、図6(a)、(b)に示すように上記本体96を上昇させることで、上記粘着テ−プ97の粘着面をその異方性導電膜片4´の粘着面と接触させる。ついで、同図(c)に示すように、上記本体97を下降駆動することで、上記第1の離型紙6aから上記異方性導電膜片4´を剥離するようになっている。
そして、このようにして剥離された異方性導電膜片4´は、上記繰出しリ−ル98および巻取リ−ル99が作動し、上記粘着テ−プ97が送られることで、上記本体96の上部から下部へと導かれ順次上記巻取リ−ル99に巻き取られていくようになっている。
一方、図2に示すように、上記上下移動板34の上記貼着位置Aを挟む両側に対応する部位には、上記第1の離型紙6aをガイドすると共に、上記貼着位置Aに供給された異方性導電膜片4´を位置決め保持する一対の第1、第2のガイドロ−ラ103、103が配設されている。
以下、このガイドロ−ラ103の構成を図7を参照して説明する。
上記上下移動体34の上記ガイドロ−ラ103の設けられた位置には、図に104で示す貫通孔が穿設されている。この貫通孔104の上記上下移動体34の表面側の部位には、スラスト軸受105を介して第1のガイド部材106が回転自在に支持されている。
この第1のガイド部材106は長さ方向中途部の外周面に周方向全長に亘る突起106aを有する円筒状の部材である。この第1のガイド部材106の内部には、この第1のガイド部材106を軸方向に貫通するプッシュロッド107が軸方向スライド自在に配設されている。
このプッシュロッド107は、上記上下移動体34の裏面に固定されたシリンダ装置109によってスライド駆動されるようになっている。また、このプッシュロッド107の長さ方向中途部には、図に107aで示す鍔部が形成され、この鍔部107aと上記スラスト軸受105との間にはスプリング108が弾性的に圧縮された状態で挿入されている。
また、このプッシュロッド107の上記第1のガイド部材106の端面から突出した先端には、上記第1のガイド部材106の端面に着脱自在に外挿される蓋状の第2のガイド部材110が固定されている。
上記第2のガイド部材110は、上記上下移動板34側の端面と上記第1のガイド部材106の外周面に形成された突起106aとで、上記第1の離型紙6aおよび異方性導電膜4をガイドするガイド溝111を構成する。
そして、上記ガイド溝111は、上記第1の離型紙6aが送り駆動されている間は、図6に示すように上記シリンダ装置109の駆動力により、その幅tを上記第1の離型紙6aおよび異方性導電膜片4´の幅よりも大きくしている。
一方、上記第1の離型紙6aの送りが停止され、この第1の離型紙6aにより保持された異方性導電膜片4´が上記貼着位置Aに停止されたならば、上記シリンダ装置109の駆動力を解除することで、上記スプリング108の復元力によって、上記ガイド溝111の幅tを狭くする。
このことで、このガイド溝111内に上記第1の離型紙6aおよび異方性導電膜片4´を挟むことができ、上記貼着位置Aに供給された異方性導電膜片4をこの貼着位置Aを挟む両側から幅方向に位置決めすることができるようになっている。
この上下移動板34の中央部、すなわち上記貼着位置Aの上方には、上記異方性導電膜片4´を上記液晶セル2の第1の液晶ガラス基板2aに貼着する異方性導電膜貼着部113が設けられている。以下、この貼着部113の構成をその動作と共に説明する。
上記上下移動板34の中央部には、図2に示すように、この上下移動板34の厚さ方向に貫通する第2の貫通孔114が設けられている。上記上下移動板34の上部には、下端ガイド面115aを上記第2の貫通孔114内に位置させると共に、Y方向に沿って設けられたYガイドレ−ル115が固定されている。
図2および図8に示すように、このYガイドレ−ル115のガイド面115aには、スライダ116を介してY方向移動体117がY方向スライド自在に取着されている。このY方向移動体117は、上記Yガイドレ−ル115内に設けられた図示しないY駆動モ−タによって位置決め駆動されるようになっている。
上記Y方向移動体117の下面には、図7、図8に示すように、上下案内板118が面方向を上記上下移動板34の表面と平行にした状態で略垂直に固定されている。
図8に示すように、この上下案内板118の表面側には、上記貼着位置Aに供給された異方性導電膜片4´を第1の液晶ガラス基板2aに装着する装着ツ−ル119がスライダ120を介して上下移動自在に設けられている。
また、この上下案内板118の裏面側には、上記装着ツ−ル119によって上記第1の液晶ガラス基板2aに装着された異方性導電膜片4´を上記第1の液晶ガラス基板2aに圧着する圧着ツ−ル122が同じくスライダ123を介して上下移動自在に設けられている。
これら、装着ツ−ル119および圧着ツ−ル122は、それぞれ別個の上下駆動シリンダ(図示しない)によって上下駆動されるようになっている。
また、図8には装着ツ−ル119しか図示しないが、各ツ−ル119、122の下端側は、それぞれ上記異方性導電膜片4´の送り方向に長尺なる装着部119aおよび押圧部122aとなっている。
そして、同じく図には上記装着ツ−ル119についてのみしか図示しないが、上記装着部119aおよび押圧部122aの上面と上記上下案内板118は図に124で示すダンパによって上下方向に弾性的に接続されている。
このダンパ124の働きによって、上記装着ツ−ル119および圧着ツ−ル122で上記異方性導電膜片4´を上記第1の液晶ガラス基板2aに押し付ける際に、上記異方性導電膜片4´を長さ方向全長に亘って略均一な圧力で押さえ付けることができるようになっている。
次に、上記装着ツ−ル119と押圧ツ−ル122の構成を別けて説明する。
まず、上記装着ツ−ル119について説明する。
図8に示すように、上記装着ツ−ル119の装着部119aの下端面は略平坦に形成されていると共に、この下端面には上記異方性導電膜片4´を上記第1の離型紙6aを介して吸着保持するための吸引孔126が幅方向に亘って複数個開口している。各吸引孔126は、図示しない真空装置に接続され、この装着部119aの下端面に吸引力を発生させるようになっている。
また、この装着部119の側面には、この装着部119aの下端面に吸着保持した異方性導電膜片4´を位置決めするための位置決め機構127が設けられている。
この位置決め機構127は、図7に示すように、上記装着部119aの幅方向両端面の高さ方向中途部から外方に突出した突出軸128に回動自在に支持され、下端部を上記装着部119aの下端面に吸着保持された異方性導電膜片4´の一側に当接させることで上記異方性導電膜片4´を位置決めする当接体129が設けられている。
この当接体129は、上記装着ツ−ル119の装着部119aの側面に固定されたブラケット130によって揺動自在に支持された直動シリンダ131の駆動軸131aの先端部に枢支されている。
したがって、この直動シリンダ131が上記駆動軸131aを突没駆動することで、図9(a)に示すように、上記当接体129は上記突出軸128まわりに揺動駆動され、上記装着部119aの下端面に吸着保持した異方性導電膜片4´の幅方向の位置決めを行うようになっている。
このようにして位置決めがなされたならば、上記上下移動体34を上下駆動する駆動シリンダ35(図1)が作動して、上記上下移動体34を下降駆動する。このことで、図9(b)に示すように、上記異方性導電膜片4´は上記第1の液晶ガラス基板2aに対して位置決めされた状態で装着される。
このようにして上記異方性導電膜片4´が上記第1の液晶ガラス基板2aに装着されたならば、この異方性導電膜片4´の吸着が解除され、上記装着ツ−ル119は上昇駆動され、上記異方性導電膜片4´から上方に離間する。
次に、上記圧着ツ−ル122について説明する。
上記圧着ツ−ル122は、上記Y方向移動体117が上記Yガイドレ−ル115に沿って駆動されることで、図10に示すように上記圧着部122aの下端面を上記第1のガラス基板1aに装着された異方性導電膜片4´の上方に対向位置決めされる。
この圧着ツ−ル122の圧着部122a内には図に131で示す加熱ヒ−タが埋設されていると共に、下端面は上記装着ツ−ル119の装着部119aと同様に略平坦に形成されている。
一方、この圧着ツ−ル122には、この圧着ツ−ル122の下端面に図11に132で示す緩衝材を供給する緩衝材供給機構133が装着されている。この緩衝材132は、上記圧着ツ−ル122の圧着部122aの下端面と上記異方性導電膜片4´の上記第1の離型紙6aが貼付された面との間に挿入され、上記異方性導電膜片4´を上記第1の液晶ガラス基板2aに圧着する際に上記圧着ツ−ル132から上記異方性導電膜片4´に加わる衝撃を緩和し、この異方性導電膜片4´が押し潰されて内部の導電粒子どうしが接触しあうのを防止する役割を有するものである。
以下、この緩衝材供給機構に133ついて図11を参照して説明する。
上記緩衝材供給機構133は、上記Y方向移動体117の上記上下案内板118の裏面側の端部から下方向へ延出された延出部134の下端と上記上下案内板118の下端の間に着脱自在に架設されるカセット体135を具備する。
このカセット体135は、上記延出部134および上下案内板118とから取り外すことができるように構成されたケ−ス136を具備する。このケ−ス136は、図12に示すように、対向配置された一対の端板136aと、この一対の端板136aの両端部どうしを接続する一対の側板136bとからなる。
また、上記一対の端板136a間には、平行に離間した一対の巻取側中心棒部材137a(巻取ロ−ル)と繰り出し側中心軸部材137b(繰り出しロ−ル)がそれぞれ回転自在に架設されている。
上記一対の中心軸部材137a、137bには、それぞれ長尺なるシ−ト状の緩衝材132の両端部が巻回保持されている。そして、上記緩衝材132の中途部は上記一対の中心軸部材137a、137b間で張設されている。
また、上記一対の中心軸部材137a、137bの上記一方の端板136aから突出した一端側にはこの中心軸部材137を手動で回転させるためのつまみ138が取着されている。
一方、上記一対の中心軸部材137a、137bのうちの上記巻取側中心軸部材137aの他方の端板136aから突出した他端側には後に説明する駆動機構147と係止する係止片139が一体的に設けられている。
そして、上記繰出し側中心軸部材137bの他端側には、この中心軸部材137aの繰り出し端を検出し、上記緩衝材132の終了を知らせるための緩衝材終了検出部141が設けられている。
この検出部141は図13に示すように構成されている。
上記端板136a内には、この端板136aを貫通する挿入部材142が上記中心軸部材137bの軸方向にスライド自在に設けられている。この挿入部材142の上記端板136aの内面方向に突出端部は、上記中心軸部材137bの他端部にスライド自在に挿入されている。
上記挿入部材142と上記中心軸部材137は、上記挿入部材142の突端部に突設されたピン状の突起部142a(規制手段)を上記中心軸部材137の他端部に軸方向に沿って形成されたスリット137a内に挿入することで、相対回転不能に連結されている。
また、上記挿入部材142に設けられた突起部142aは、上記中心軸部材137bの外周面より外方に突出するようになっていて、この中心軸部材137bに上記緩衝材132が巻回されている際には、この緩衝材132の幅方向一側に係止するようになっている。
そして、このように、上記突起部142aが上記緩衝材132に係止している場合には、上記挿入部材142の他端部は、上記端板136aの外方に所定寸法突出するよう規制されるようになっている。
また、上記挿入部材142は、図に143で示すスプリング(付勢手段)によって上記中心軸部材137bの方向に付勢されている。すなわち、上記中心軸部材137bの他端部は、このスプリング143の付勢力によって上記端板136a内に没入しようとするが、この中心軸部材137bに上記緩衝材132が巻回されている場合には、上記突起部142aが上記緩衝材に係止するからその移動が規制されるようになっている。
ただし、上記緩衝材132がこの中心軸部材からすべて繰り出された後には、この上記緩衝材132と上記突起部142aの係止状態が解除されることとなるから、上記挿入部材142は上記スプリング143の復元力により上記中心軸部材137bの方向に移動し、この挿入部材142の他端部は上記端板136a内に収納されることとなる。
後述するように、このように上記挿入部材142の他端部が上記端板136a内に没入することで、上記緩衝材132の繰り出し終了が検出されるようになっている。
一方、このカセット体135が取着される上記延出部134の下端には、上記中心軸部材137に設けられた巻取側中心軸部材137aを巻取方向に駆動する駆動機構147が設けられている。
図14はこの駆動機構147のC−C線に沿う断面図である。
この駆動機構147は、上記延出部134(同図には図示しない)の下端部に固定されたブラケット148と、このブラケット148に軸線を略水平にした状態で固定された駆動モ−タ149を有する。
この駆動モ−タ149の駆動軸149aは図に150で示すカップリングを介して接続された被駆動軸151が取り付けられ、この被駆動軸151には駆動歯車152が固定されている。
また、上記被駆動軸151は、一端部を下方に延出された第1の保持片153によって回転自在に保持されている。この第1の保持片153は、上記ブラケット148と同様に上記延出部134(図示しない)に固定されている。
この第1の保持片153の一端部(下端部)には、回転軸157が上記被駆動軸151と軸線を平行にした状態で回転自在に保持されている。この回転軸157の一端側には、図に154で示すワンウェイクラッチを介して従動歯車140が同軸上に設けられている。この従動歯車140は上記駆動歯車152と噛合して、上記駆動モ−タ149の回転力を上記回転軸157に伝達するようになっている。
一方、上記回転軸157の他端側には、この回転軸157の他端面の直径方向に沿って設けられこの面に開放する係合溝157aが設けられている。この係合溝157a内には、上記中心軸部材137aの他端に固定された係合片139が挿入され、この係合片139と係合するようになっている。
また、上記駆動機構147に設けられ第1の保持片151の下端部に上記中心軸部材137aの軸線方向に沿って対向する位置には、この中心軸部材137aの一端側を保持する第2の保持片170の下端部が図示しない上端部を上記上下案内板118に固着された状態で延出されている。
この第2の保持片170の下端部には、一端側が水平方向に開放するスリット状の切欠溝170aが設けられている。この切欠溝170a内には、上記巻取側中心軸部材137aの一端に形成されたつまみ部138が水平方向に挿入されるようになっている。
一方、図11に示すように、上記カセット体135の、上記上下案内板118の下端に取り付けられる部位の上面には、図に155で示すマグネットが設けられている。
したがって、上記カセット体135を上記Y方向移動体117の延出部134と上記上下案内板118とに取着する際には、図11に示すように、まず上記巻取側中心軸部材137a側を取り付けるようにする。
すなわち、上記カセット体135を図に示すように傾けた状態で保持し、上記巻取側中心軸部材137aの他端部に設けられた係合片139を上記駆動機構147の回転軸157に設けられた係合溝157a内に水平方向から挿入すると共に、この中心軸部材137aの一端部に設けられたつまみ部138を上記第2の保持片170の切欠溝170a内に同じく水平方向から挿入する。このことによって、上記カセット体135の上記巻取側中心軸部材137a側が上記駆動機構147および第2の保持片170によって保持される。
次に、このカセット体135を、上記巻取側中心軸部材137aの軸線回りに上方向に回動することで上記マグネット155の設けられた部位を上記上下案内板118の下端に当接させる。
このことで、上記カセット体135は、ボルト等を使用することなくワンタッチで取着することが可能である。なお、このカセット体135を取り外す場合には、上述した取り付け手順と逆の手順で行うようにする。
なお、上記圧着ツ−ル122の上記圧着部122aの下端を挟む位置には、図に156で示す一対のガイドが配設されている。この一対のガイド156は、上記上下案内板118に固定され(図示しない)、上記緩衝材132の幅方向に全長に亘って架設されている。
また、この一対のガイド156は、上記圧着ツ−ル122の上下にかかわらず図に示す高さに位置するようになっている。上記カセット体135の中心軸部材137間に張設された緩衝材132は、このカセット体の取り付け時に、この一対のガイド156によって下方に引き出され、上記圧着ツ−ルの圧着部122aの下面から所定寸法に離間した下側に位置させられるようになっている。
一方、このカセット体135を上記延出部134および上下案内板118に取り付けた場合には、図13に示すように、上記挿入部材142の上記端板136aの外面から突出した突端部には、図に145で示す近接センサが近接するようになっている。この近接センサは、図11に示すように、上記上下案内板118の下端に取着されている。そして、この近接センサ145は、前記制御部47に接続されている。
上記制御部47は、上記駆動機構147を間欠的に作動させることで、上記巻取側中心軸部材137aを所定角度ずつ回転させる。このことで、上記緩衝材132は所定寸法ずつ上記繰り出し側中心軸部材137bから送り出され、上記押圧ツ−ル122の下端面に供給されるようになっている。
一方、上記緩衝材132が上記繰り出し側中心部材からすべて繰り出され、上記挿入部材142の突端部が上記端板136a内に没入したならば、上記近接センサ145によりそのことが検出されるようになっている。上記制御部47はこの検出信号に基づいて、上記緩衝材132の繰り出しが終了したことを判断し、この装置を停止させると共に警報等で作業者に知らせるようになっている。
なお、上記カセット体135から上記中心軸部材137bを取り外すには、図13に示す上記挿入部材142を上記スプリング143の付勢力に坑して上記端板136aの外面方向に引っ張り、上記挿入部142材を上記中心軸部材137bから引き抜く。
このことで、上記繰り出し側中心軸部材137の他端部は上記端板と分離するから、この中心軸部材を上記ケ−スから取り外すことができる。このことで、新たな緩衝部材132が巻回された上記中心軸部材137をこのカセット体135に取り付けることができる。
次に、上記圧着ツ−ル122による圧着動作について説明する。
図10(a)に示すように、上記圧着ツ−ル122は、上記第1の液晶ガラス基板2a上に装着された異方性導電膜片4´に対向位置決めされる。ついで、この圧着ツ−ル122は、下降駆動されると共に上記加熱ヒ−タ131を作動させることで所定の温度に昇温する。
このことで、この圧着ツ−ル122は、上記異方性導電膜片4´を上記緩衝材132および上記第1の離型紙6aを介して上記第1のガラス基板2aに対して加熱押圧し、この異方性導電膜片4´を上記第1の液晶ガラス基板2aに圧着(貼着)する。
次に、このようにして上記第1の液晶ガラス基板に貼着された異方性導電膜片4´から上記第1の離型紙6aを剥離する手段について説明する。
上記第1の離型紙6aの剥離は、上記クランプ機構91が行う。すなわち、このクランプ機構91の一対のチャック92は、上述したように、通常の場合上記貼着位置Aの外側において上記第1の離型紙6aを挟む上下に位置し、かつ、必要に応じて上記貼着位置A内に侵入し上記第1の離型紙6aに沿って往復駆動されるようになっている。
したがって、上記上下移動板34を上昇させることで、上記第1の離型紙6aを上記一対のチャック92、92のうち下側に位置するチャック92により上記異方性導電膜片4´から上方に離間する方向に持ち上げることができ、かつその状態で上記チャック92を貼着位置A内に侵入する方向に移動させることで上記第1の離型紙6aを上記異方性導電膜片4´から順次剥離していくことできる。
このようにして、上記異方性導電膜片4´から剥離された第1の離型紙6aは、上記クランプ機構91により送り駆動されることで、順次この貼着位置Aから排出され、この上下移動板34に設けられた巻き取り機構158(図2に示す)により順次巻き取られるようになっている。
次に、この巻き取り機構158を図2を参照して説明する。
上記貼着位置Aから排出された第1の離型紙6aは、上述した第2のガイドロ−ラ103を通過した後、第3、第4のガイドロ−ラ159、160によって上方向に案内される。なお、この第3、第4のガイドロ−ラ159、160は、上記第1、第2のガイドロ−ラ103のような位置決めのための機構は設けられておらず、幅が一定に設けられた案内用のガイド溝が設けられているのみである。
この第3、第4のガイドロ−ラ159、160を通過した第1の離型紙6aは、第8のロ−ラ161に転接した後、第9のロ−ラ162によって下方向に反転され、第10のロ−ラ163の下側に巻回される。
なお、この第10のロ−ラ163は、前述した第1のロ−ラ37、第5のロ−ラ45と同じく、上記上下移動板34の表面に設けられた第3のスリット164内に上下移動可能に保持されていると共に、図に165で示す第3のウエイトによって下方向(上記第1の離型紙6aにテンションを与える方向)に付勢されている。
そして、この第3のスリット164には、この第3のスリット164の上端部(第1の位置)および下端部(第2の位置)に対向して設けられ、上記第10のロ−ラ163を検出する上端部センサ166および下端部センサ167が配設されている。
上記第1の離型紙6aは、この第10のロ−ラ163を通過した後、上記上下移動板34の上部に設けられた第1の離型紙巻取リ−ル168に巻き取られるようになっている。この第1の離型紙巻き取り巻取リ−ル168は、上記上下移動板34に固定された第3の駆動モ−タ169によって回転駆動され、上記第1の離型紙6aを順次巻き取るようになっている。
なお、この第3の駆動モ−タ169は、前述した供給リ−ル35および第2の離型紙巻き取りリ−ル46を駆動する第1、第2の駆動モ−タ48、49と同様に、上記上端部センサ166および下端部センサ167からの検出信号に基づく上記制御部47からの指令により作動するようになっていると共に、作動していない場合には、上記第1の離型紙巻き取りリ−ル168を回転不能に保持している。
次に、この制御部47による、上記異方性導電膜4および上記第1、第2の離型紙6a、6bの繰出しおよび巻取動作の制御について図15(a)(b)を参照して説明する。
上記異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6bを送り駆動する際、上述したように、上記クランプ装置91が作動し、図15(a)に示すように、上記一対のチャック92を上記貼着位置Aに侵入させる。そして、このチャック92で上記第1の離型紙6aをクランプし、図に矢印で示す方向に移動することで、この第1の離型紙6aを所定寸法送り駆動する。
このとき、上記供給リ−ル35を駆動する第1の駆動モ−タ48は停止しており上記供給リ−ル35は回転不能に保持されている。したがって、上記クランプ機構91によって上記第1の離型紙6aが送り駆動されると、上記第1のロ−ラ37は上記第1の離型紙6aにかかる張力によって下方向に引っ張られ、上記第1のウエイト39による上方向の付勢力に抗して同図(b)に示すように下降する。
また、このとき、第1、第2の離型紙巻き取りリ−ル168、46を駆動する第2、第3の駆動モ−タ49、169も停止しており上記第1、第2の離型紙巻き取りリ−ル168、46は回転不能に保持されている。したがって、上記第1の離型紙6aが送り駆動されると、同図(b)に示すように、上記第5のロ−ラ43、第10のロ−ラ163は上記第2、第3のウエイト51、165の重さにより下降し、上記第2、第1の離型紙6a、6bに撓みが生じることを防止する。
このことにより、上記第1のロ−ラ37、第5のロ−ラ43、第10のロ−ラ163が、下端部センサ53、167の位置(第2の位置)にまで下降すると、上記制御部47は、上記第1〜第3の駆動モ−タ48、49、169をそれぞれ作動させ、上記供給リ−ル35を上記異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6bの繰出し方向に、上記第2の離型紙巻取リ−ル46を上記第2の離型紙6bの巻き取り方向に、上記第1の離型紙巻取リ−ル168を上記第1の離型紙6aの巻き取り方向に駆動する。
このことで、上記第1のロ−ラ37は上記第1のウエイト39の付勢力によって上昇し、第5、第10のロ−ラ43、163は上記第2、第1の離型紙6b、6aが巻き取られることに応じて上記第2、第3のウエイト51、165の付勢力に抗して上方向へ駆動される。
このことにより、上記第1、第5、第10のロ−ラ37、43、163が、各上端部センサ52、166の高さ(第1の位置)に復帰したならば、この上端部センサ52、166からの検出信号によって、上記制御部は、上記第1〜第3の駆動モ−タ48、49、169を停止させる。
このことによって、上記異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6bは、常に所定のテンションがかかっている状態で送り駆動されるようになっている。
次に、この第1の異方性導電膜片貼着機構14と上記第2の異方性導電膜片貼着機構15との間に設けられた反転機構17を、図1に基づいて説明する。
この反転機構17は、上記基台10上に立設されたZ駆動部171とこのZ駆動部171の上記Xガイドレ−ル27側の一面にZ方向に沿って設けれたガイド溝172とを有し、このガイド溝172には反転ヘッド173が上下スライド自在に取着されている。
この反転ヘッド173は上記Xガイドレ−ル28側に水平に延出されかつ上下方向に開閉自在に設けられた一対のT字チャック174を有する。このT字チャック174は上記液晶セル2を握持することができると共に、水平軸線回りに180°回転することでこの液晶セル2を反転(裏返す)ことができるようになっている。
次に、上記液晶セル2の第2の液晶ガラス基板2bに異方性導電膜片4´を貼着する第2の異方性導電膜片貼着機構15について説明する。なお、この機構15は上記第1の異方性導電膜貼着機構14と略同じ構成を有するので、同一構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
この第2の異方性導電膜片貼着機構15は、上記、第2の異方性導電膜貼着位置B(以下「貼着位置B」という)に供給された液晶セル2の第2の液晶ガラス基板2bのY辺(Y1 )に沿って、図29に示すように、上記第1の液晶ガラス基板2aに貼着された異方性導電膜片4´よりも短い異方性導電膜片4´を一枚ずつ部分的に複数個貼着する機構である。
したがって、上記第1の異方性導電膜貼着機構14と比較して、上記異方性導電膜片4´を上記第2の液晶ガラス基板2aに貼着する貼着部113の構成は、幅方向に若干短いものとなっている。
また、この第2の異方性導電膜貼着機構15に設けられた各機構の配置は、スペ−スの関係上、上記第1の異方性導電膜貼着機構14の各機構の配置とは左右勝手違いとなっている。したがって、上記異方性導電膜4および第1の離型紙6aは、上記第1の異方性導電膜片貼着機構14と異なり、紙面上右から左へと送られるようになっている。
さらに、この第2の異方性導電膜貼着機構15は、上記異方性導電膜片4´を部分的に貼着していく機構であるため、上記貼着位置Bの下方に設けられ上記第2の液晶ガラス基板2bの下面を保持する第2のバックアップ9は、上端保持部の長さが上記第1の異方性導電膜片貼着装置14に設けられた第1のバンクアップ8と比較して短く形成されている。
なお、その他の構成は、図2に示す上記第1の異方性導電膜片貼着機構14の構成と全く同じであり、上下移動板34を具備し、上記供給リ−ル35から繰り出された異方性導電膜4を上記第1の離型紙6aに保持した状態で、切断機構54により短い短冊状の異方性導電膜片4´に切断し、これを上記第2の液晶ガラス基板2aのY片(Y1 )に順次貼着していくものである。
また、上記Xガイドレ−ル28の他端に対応する上記基台10上には、上記セル排出機構18が設けられている。次に、このセル排出機構18について説明する。
図1に示すように、このセル排出機構18は、X駆動部176を具備し、このX駆動部176には、排出ヘッド177が設けられている。この排出ヘッド177は上下方向に開閉自在に設けられた一対のT字排出チャック178を有する。
したがって、この排出ヘッド177は、上記排出チャック178を用いて上記液晶セル2を握持し、X駆動部176によってX方向に駆動されることで、上記液晶セル2をこの装置から排出することができるようになっている。
次に、この異方性導電膜片貼着装置の動作を図1に示す全体図、図16、図17に示すフロ−チャ−ト、および図18〜図23に示す工程図を参照して説明する。
まず、図16のフロ−チャ−トに示すように、上記セルステ−ジ13は、上記XYテ−ブル29をXガイドレ−ル28に沿って駆動することで、上記吸着ア−ム31を上記液晶セル供給部11に対向する位置(セル供給位置)に停止させる。
上記液晶セル供給部11は、未だ異方性導電膜片4´が貼着されていない液晶セル2を、すでに述べた動作により上記セルステ−ジ13の吸着ア−ム31上に供給する。
このセルステ−ジ13は、上記吸着ア−ム31上に上記液晶セル2を吸着保持した後、上記XYテ−ブル29を上記Xガイドレ−ル28に沿って駆動し、上記液晶セル2を上記撮像カメラ27が設けられた位置(セル認識位置)に移送する。
このセル認識位置では、上記液晶セル2の第1の液晶ガラス基板2aの第1のX辺(X1 )の両端部に設けられた2つ位置決め用+マーク7(図29)を、それぞれ上記撮像カメラ27に対向させ、これを認識する。
制御部47は、この撮像カメラ27からの認識信号に基づいて上記セルステ−ジ13を作動させ、上記第1の液晶ガラス基板2aのX辺(X1 )を上記第1の異方性導電膜貼着位置Aに設けられた第1のバックアップ8上に位置決めする。この第1のバックアップ8は上昇駆動され、上端面で上記第1の液晶ガラス基板2aの下面を保持する。(図18(a)に示す状態)
次に、この第1の異方性導電膜貼着位置Aに位置決めされた第1の液晶ガラス基板2aの第1のX辺(X1 )に上記異方性導電膜片4´を貼着する動作を図19(a)〜図23(j)に示す工程図および図16のフロ−チャ−トとに基づいて説明する。
図19(a)に示すように、上記異方性導電膜4は、上記切断機構54で所定寸法毎の異方性導電膜片4´に切断され、上記第1の離型紙6aが所定寸法毎に間欠的に送り駆動されることで、上記吸着ノズル90に対応する位置に送られてくる。
上記第1の離型紙6aに保持された異方性導電膜片4´のうち、長さ寸法が足りない等の不要な異方性導電膜片4´は、同図(a)および(b)に示すように、この位置に設けられた異方性導電膜剥離機構94により上記第1の離型紙6aから剥離され除去される。このことで、上記第1の液晶ガラス基板2aに貼着される異方性導電膜片4´の「頭出し」がなされる。
「頭出し」が成されたならば、この異方性導電膜片4´は上記第1の離型紙6aが送り駆動されることで図20(c)に示すように上記貼着位置Aに供給され、粘着面を上記第1の液晶ガラス基板2aに対向させる。
上記クランプ機構91(チャック92)は、上記切れ目センサ9さんで上記異方性導電膜片4´の切れ目を検出した時点でこの第1の離型紙6aの送りを停止し、上記異方性導電膜片4´の送り方向の位置決めを行う。
このことで、上記貼着位置A内の異方性導電膜片4´の送り方向後端は、上記装着ツ−ル119の装着部119aの端面に一致するように位置決めがなされる。
そして、この状態で、上記位置決め用の一対の第1、第2のガイドロ−ラ103、103が上記この貼着位置Aを挟んだ両側で作動し、上位異方性導電膜片4´および第1の離型紙6aを位置決め保持する。
ついで、同図(d)に示すように、上記装着ツ−ル119は下降駆動され、装着部119aの下端面を上記異方性導電膜片4´を保持した第1の離型紙6aの上面に当接させるとともに、これを吸着保持する。
そして、この状態で、位置決め機構127が作動し、上記当接体129を吸着保持された異方性導電膜片4´の幅方向一側に当接させることで、この異方性導電膜片4´の吸着姿勢を補正する。
次に、図21(e)に示すように、上記装着ツ−ル119や上記切断機構54等を保持する上記上下移動体34全体が下降駆動され、上記装着ツ−ル119は上記異方性導電膜片4´を上記第1の液晶ガラス基板2aの第1のX辺(X1 )に装着する。
この異方性導電膜片4´の装着が行われたならば、上記上下移動板34はその高さのままで保持され、上記装着ツ−ル119のみが上昇駆動される。そして、装着された異方性導電膜片4´の上方には、同図(f)に示すように、圧着ツ−ル122が対向位置決めされる。
ついで、この圧着ツ−ル122は、図22(g)に示すように下降駆動され、上記圧着部122aの下端面で異方性導電膜片4´を上記第1の液晶ガラス基板2aに押し付けると共に加熱し、この異方性導電膜片4´をこの第1の液晶ガラス基板2aに圧着(貼着)する。なお、同図には、便宜上、前述した上記緩衝材供給機構133および緩衝材132の記載は省略してある。
この異方性導電膜片4´の圧着が終了したならば、上記圧着ツ−ル122は上昇駆動されると共に、上記上下移動板34も上昇駆動される。このことで、上記第1の液晶ガラス基板2aに貼着された異方性導電膜片4´を保持していた上記第1の離型紙6aは、上記吸着ノズル90および上記クランプ機構91のチャック92により上方向に引っ張られることとなる。
ついで、図23(i)に示すように、上記クランプ機構91のチャック92を上記圧着ツ−ル122と第1の液晶ガラス基板2aとの間に侵入させ、上記第1の離型紙6aに沿って送り側へ移動させることで、上記一対のチャック92のうちの下側に位置するチャック92で上記第1の離型紙6aを上記異方性導電膜片4´から剥離していくことができる。
なお、この動作中、上記吸着ノズル90は上記第1の離型紙6aの上面を吸着保持していて、上記切断された異方性導電膜片4´に送り方向の位置ずれが生じることを防止している。
同図(j)に示すように、上記第1の離型紙6aの剥離が終了したならば、上記チャック92は、一旦この貼着位置Aの中央部で停止し、上記第1の離型紙6aを握持しこれを送り駆動する。なお、この送り駆動の際は、上記吸着ノズル90による吸着は解除され上記第1の離型紙6aはスム−ズに送り駆動されるようになっている。
このような一連の動作により、上記第1の液晶ガラス基板2aの第1のX辺(X1 )には、図18(a)に示すように、上記異方性導電膜片4´が貼着される。
図16のフロ−チャ−トに示すように、上記装着ツ−ル119および圧着ツ−ル122による上記異方性導電膜片4´の上記第1の液晶ガラス基板2aの第1のX辺(X1 )への貼着が終了したならば、上記セルステ−ジ13のXYテ−ブル29がY方向に作動し、この液晶セル2を上記貼着位置Aから退出させる。
上記セルステ−ジ13は、この液晶セル2を水平面内で回転させることができる位置(セル回転位置)にまで退出させたならば、この液晶セル2を水平面内で180°回転させる。
ついで、再び、このセルステ−ジ13は、上記液晶セルを上記位置認識位置に移送し、今度は、上記第1の液晶ガラス基板2aの第2のX片(X2 )の両端部に設けられた位置決め用+マーク7を順次撮像カメラ27で撮像認識させる。このセルステ−ジ13は、この撮像カメラ27による認識に基づいて、上記第1の液晶ガラス基板2aの第2のX辺(X2 )を上記貼着位置Aに位置決めする。(図18(b)に示す状態)
上記第1の異方性導電膜貼着機構14は、この第2のX辺(X2 )に対しても、上記第1のX片(X1 )の場合と同様に、上記装着ツ−ル119および圧着ツ−ル122を用いて上記異方性導電膜片4´の貼着を行なわせる。(フロ−チャ−ト中[a]の動作)
このようにして、上記第1の液晶ガラス基板2aの第1、第2のX辺(X1 、X2 )に対する上記異方性導電膜片4´の貼着がすべて終了したならば、上記セルステ−ジ13は上記液晶セル2を上記反転機構17に対向する位置(反転位置)に移送する。
この反転位置に移送された液晶セル2は、図18(c)に示すように、上記セルステ−ジ13によって上記反転機構17の一対のT字チャック174の間に挿入される。ついで、この反転機構17は、上記T字チャック174を閉駆動すると共に真空吸着し、上記液晶セル2を握持する。ついで、反転機構17はこのT字チャック177を上昇駆動することでこの液晶セル2を上記セルステ−ジ13から持ち上げ、上記吸着ア−ム31から上方へ離間させる。
上記セル反転機構17は、上記液晶セル2を所定量上昇したところで上記T字チャック177を反転させ、図18(d)に示すように、上記液晶セル2を裏返し、水平に保持する。ついで、再び上記T字チャック177を下降させることで、この裏返した液晶セル2を上記セルステ−ジ13の吸着ア−ム31上に受け渡す。
上記一対のT字チャック177が開かれたならば、図17のフロ−チャ−トに示すように、上記セルステ−ジ13は上記液晶セル2をこの反転位置から退出させ、この液晶セル2を水平面内で回転させることができる位置(回転位置)に位置させる。
ついで、このセルステ−ジ13は、上記液晶セル2を水平面内で90°回転させる。この90°回転された液晶セル2は、上記セルステ−ジ13によって上記位置認識位置に移送される。
この位置認識位置で、上記セルステ−ジ13は、上記第2の液晶ガラス基板2bのY辺(Y1 )の両端部に設けられた位置決め用+マーク7を順次撮像カメラ27に対向させ撮像認識させる。
上記セルステ−ジ13は、この撮像カメラ27からの認識信号に基づいて上記液晶セル2を上記第2の異方性導電膜片貼着機構15の設けられた第2の異方性導電膜貼着位置Bに移送する。(図18(e)に示す状態)
この第2の異方性導電膜貼着機構15は、上記異方性導電膜片4´を部分的に貼着する装置であるから、上記セルステ−ジ13は、上記液晶セル2を構成する第2の液晶ガラス基板2bのY辺(Y1 )のうち、最初に上記異方性導電膜片4´を貼着する位置を、第2のバックアップ9の上方に位置決めする。
ついで、この第2の異方性導電膜貼着機構15は、上記第1の異方性導電膜片貼着機構14と同様の動作(図19(a)〜図23(j)に示す)により、上記装着ツ−ル119および圧着ツ−ル122を用いて上記異方性導電膜片4´上記第2の液晶ガラス基板2bのY辺(Y1 )に貼着する。
このようにして、最初の異方性導電膜片4´がこの第2の液晶ガラス基板2bのY辺(Y1 )の所定の部位に貼着されたならば、上記セルステ−ジ13は、上記第2の液晶ガラス基板2aを上記第2のバックアップ9上でずらし、次に異方性導電膜片4´を貼着する部位を上記第2のバックアップ9の上方に位置させる。
ついで、上記第2の異方性導電膜貼着機構15は、その部位に上記異方性導電膜片4´を貼着する。上記セルステ−ジ13および上記第2の異方性導電膜貼着機構15は、上記第2の液晶セルの位置をずらして同様の動作をさらに2回行い、図18(f)に示すように、このY辺(Y1 )に沿って4個の異方性導電膜片4´を貼着する。
このようにして、上記液晶セル2の第2の液晶ガラス基板2bに対する異方性導電膜片4´の貼着が終了したならば、上記セルステ−ジ13は、上記液晶セル2を水平面内で回転させることができる位置(回転位置)まで退出させる。
このセルステ−ジ13は、この回転位置で上記液晶セルを90°回転させた後、この液晶セル2を上記セル排出機構18に対向する位置(セル排出位置)に移送する。
上記セルステ−ジ13は、上記液晶セル2を、このセル排出機構18の一対の排出チャック178間に停止させる。上記セル排出機構18は、上記排出T字チャック178を閉駆動しこの液晶セル2を握持した後、上記排出ヘッド177をX方向に駆動することで、上記液晶セル2をこの異方性導電膜片貼着装置から排出する。
排出された液晶セル2は、この液晶セル2にTAB部品1を仮圧着および本圧着する実装装置に受け渡されるようになっている。また、上記液晶セル2を上記セル排出機構18に受け渡した後のセルステ−ジ13は、上記セル供給部11に対向する供給位置に移動し、再び液晶セル2を受け取るようになっている。
このような構成によれば、以下に説明する効果がある。
第1に、単純マトリックス液晶パネル用の液晶セル2を構成する一対の第1、第2の液晶ガラス基板2a、2bの対向面のそれぞれに異方性導電膜片4´を貼着する作業を、上記マガジン21から液晶セル2を取り出して搬送位置決めする作業、長尺なるテ−プ状の異方性導電膜4を所定の寸法ごとに切断して異方性導電膜片4´を形成する作業、上記第1あるいは第2の液晶ガラス基板2a、2bに貼着した異方性導電膜片4´から離型紙6aを剥離する作業および両方の液晶ガラス基板2a、2bに上記異方性導電膜片4´を貼着するために上記液晶セル2を反転させる作業を含め、上記異方性導電膜片4´の貼着に必要な全ての作業を連続的かつ全自動で行うことが可能である。
すなわち、従来、これらの作業は微細でかつ特殊な技術を要するために人手で行うかまたは手動の装置で行っていた。このため、製品の生産性が悪いとともに、異方性導電膜4の粘着面に塵埃等が付着して接続不良を生じる原因となることがあった。
この発明によれば、一連の作業をすべて自動化することができるので、製品の生産性が向上するとともに、接続不良等をなくし品質の良好な液晶パネルを製造することが可能になる。
第2に、上記異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6b(以下 「異方性導電膜等」という)を繰り出し、巻き取る手段として、上下に移動可能な第1、第5、第10のロ−ラ37、43、163を設け、この第1、第5、第10のロ−ラ37、43、163にそれぞれウエイト39、51、165を接続して上記異方性導電膜等に適当なテンションを掛けると共に、この第1、第5、第10ロ−ラ37、43、163の位置を上端部センサ52、166および下端部センサ53、167で検出することに基づいて上記供給リ−ル35から上記異方性導電膜等を繰り出し、上記第1、第2の離型紙巻き取りリ−ル168、46で上記第1、第2の離型紙6a、6bを巻き取るようにした。
従来、上記異方性導電膜等に送り方向の位置ずれが生ずることを防止するためにこの異方性導電膜等を巻回収納する供給リ−ル等を回転方向に固定する手段をとっていた。
しかし、この方法では、上記異方性導電膜4を引き出し、貼着し、上記第1の離型紙6aを剥離する等の工程でこの異方性導電膜等にかかるテンションが変動するため、近年の幅が細く伸びやすい異方性導電膜4は、このことにより切断機構54による切断位置(異方性導電膜片4´の寸法)や上記液晶ガラス基板2a、2bに対する貼着位置が送り方向に最大で±3mm程度ずれるということがあった。
しかし、この発明によれば、上記供給リ−ル35と上記吸着ノズル90との間で、常に一定のテンションで上記異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6bを張設保持できると共に、上記供給リ−ル35から異方性導電膜等を繰り出す際にも、このテンションを維持することができる。
したがって、幅が細く伸びやすい異方性導電膜4をたるませることなく張設することができるから、この異方性導電膜4を正確に切断でき寸法精度の良い異方性導電膜片4´を製造することが可能になる。
また、このようにして製造された異方性導電膜片4´は、上記貼着位置A、Bに供給される前に上記吸着ノズル90で一旦保持固定される。したがって、上記貼着位置A、Bでの貼着・剥離動作の影響を受けることがないので上記貼着位置A、Bに供給される前に長さ方向の位置ずれを生じることは少なく、この異方性導電膜片4´を高精度に貼着することができる効果がある。
第3に、この装置は、上記異方性導電膜片4´を貼着位置A、Bで幅方向に位置決めガイドするガイド機構として、外周面にガイド溝111を有しこのガイド溝111の幅を変えることができる一対のガイドロ−ラ103と、上記装着ツ−ル119に設けられ、当接体129を上記装着ツ−ル119の装着部119aの下端面に吸着保持された異方性導電膜片4´の幅方向一側に当接させる位置決め機構127とを具備した。
従来のガイド機構は、ガイド溝の幅を変えることができないものであった。このため、上記貼着位置A、Bに供給される異方性導電膜片4´に、上記ガイド溝と異方性導電膜4との間に生じる隙間分の幅方向のずれが生じていた。また、上記異方性導電膜4は幅が細いために、位置決めを行う際に捩じれなどが生じることがあり、位置決めを行いずらいということがあった。
しかし、この発明によれば、幅を変えることができるガイド溝111で上記異方性導電膜片4および第1の離型紙6aを幅方向に握持することができるようにしたので、まず、この異方性導電膜片4を幅方向に位置決めした状態で上記貼着位置A、Bで張設保持できる。
また、上記装着ツ−ル119の下端面に上記異方性導電膜片4´を吸着保持するようにしたので、液晶ガラス基板2a、2bに装着する際に上記第1の離型紙6aおよび異方性導電膜片4´が捩じるということを有効に防止することができる。
そして、このようにして吸着保持された異方性導電膜片4´の幅方向一側に上記当接体129を当接させるようにしたので、上記異方性導電膜片4´を幅方向に高精度に位置決めすることができる。したがって、この異方性導電膜片4´を高精度に貼着することができる効果がある。
第4に、この装置は、下端面に上記異方性導電膜片4´を吸着保持し、この異方性導電膜片4´を上記液晶ガラス基板2a、2bに装着する装着ツ−ル119と、この装着ツ−ル119により装着された異方性導電膜片4´を上記液晶ガラス基板2a、2bに圧着する圧着ツ−ル122とを具備し、この2つのツ−ル119、122を用いて上記異方性導電膜片4´を上記液晶ガラス基板2a、2bに貼着するようにした。
従来は、上記圧着ツ−ル122で上記異方性導電膜片4´を直接押し下げて上記液晶ガラス基板2a、2bに押圧し貼着する方法がとられていた。しかし、この方法であると、上記異方性導電膜片4´を押し下げる際にこの異方性導電膜片4´が幅方向にずれるということがある。
また、上記異方性導電膜片4´を大圧力で直接上記液晶ガラス基板2a、2bに押し付けることとなるからこのことにより上記異方性導電膜片4´に幅方向のずれが生じるということがあった。
しかし、上述した構成によれば、まず上記装着ツ−ル119で異方性導電膜片4´を吸着保持し、これを位置決めした状態で液晶ガラス基板2a、2bに装着した後、この異方性導電膜片4´を圧着ツ−ル122で圧着するようにした。したがって上記異方性導電膜片4´を高精度に位置決した状態で上記液晶ガラス基板2a、2bに貼着することができる効果がある。
第5に、この装置は、第1の離型紙6aで上記異方性導電膜4を保持すると共に、この異方性導電膜4を上記第1の離型紙6aを残して所定寸法ごとの異方性導電膜片4´に切断し、引き続きこの第1の離型紙6aを送り駆動することで上記貼着位置A、Bに上記異方性導電膜片6aを供給するようにし、この異方性導電膜片6aを液晶ガラス基板2a、2bに貼着した後この第1の離型紙6aをこの異方性導電膜片4´から剥離するようにした。
上記異方性導電膜4は両面粘着性の部材であり、その取扱いが難しく、粘着面に塵埃などが付着すると接続不良の原因となることがあった。
しかし、上述した構成によれば、上記第1の離型紙6aで上記異方性導電膜片4´を搬送するという方法をとることにより、上記異方性導電膜4の粘着面を保持することなく上記異方性導電膜片4´の製造、貼着および第1の離型紙6aの剥離を行うことができる。したがって、この異方性導電膜片4´を良好に貼着することができ、接続不良等が生じることも少なくすることができる。
第6に、上記異方性導電膜4を第1の離型紙6aを残して切断するための機構として、この異方性導電膜4を切断する切断刃87と上記異方性導電膜4を保持する台座71間のクリアランスおよび平行度を高精度に調整できる切断機構54を設けた。
上記第1の離型紙6aを使用して上記異方性導電膜片4´の製造、搬送、貼着を行う場合に、上記第1の離型紙6aまで切断してしまったり、反対に上記異方性導電膜4を確実に切断することができない場合があると、この異方性導電膜片4´を良好に貼着することができない。
しかし、上述したような構成によれば、上記第1の離型紙6aまで切断してしまうことを有効に防止できると共に、上記異方性導電膜4を確実に切断することができるから、上記異方性導電膜片4´を確実に上記液晶ガラス基板に貼着することができる効果がある。
第7に、上記異方性導電膜片4´をこの異方性導電膜片4´の送り方向に位置決めする手段として、この異方性導電膜片4´間の切れ目を検出する切れ目センサ93を配設して、この切れ目センサ93からの検出信号に基づいて、この異方性導電膜片4´の送りを停止させるようにした。
このような構成によれば、上記異方性導電膜片4´を上記液晶ガラス基板2a、2bに対して高精度に貼着することができる効果がある。
第8に、上記圧着ツ−ル122と異方性導電膜片4´との間に介在される緩衝材132をケ−ス136内に設けられた一対の中心軸部材137a、b間に送り可能に巻回収納してなるカセット体135を設け、このカセット体135を、上記圧着ツ−ル122に着脱自在に取着した。また、このカセット体135内の緩衝材132を送り駆動する駆動機構147を設けた。
さらに、上記緩衝材137をすべて使い切ったならば、上記端板136a内に没入する挿入部材142と、この挿入部材142の突出端の突没を検知する近接センサ145を設けた。
上記圧着ツ−ル122と異方性導電膜片4´との間には、この圧着ツ−ル122によって上記異方性導電膜片4´に衝撃が加わることによりこの異方性導電膜片4´が押し潰され、この異方性導電膜片4´内に混入された導電粒子どうしが接触しあうことを防止するために、上記緩衝材132が介在される。
この緩衝材132は、使用を重ねることにより次第に汚れてくるために、所定回数の圧着動作毎に新しいものに取り替える必要性がある。
従来、この緩衝材132の装着および取換えは手動により行っていた。しかし、このように手動で行う場合には、この緩衝材132の取換えの度に、装置を止める必要があるため、製品の生産性を向上させることができないということがある。また、この圧着ツ−ル122は高温(100℃〜140℃)になるため、取換えの際に火傷をする恐れがあった。
このような構成によれば、上記中心軸部材137に巻回した緩衝材132を間欠的に送り駆動するのみで、上記圧着ツ−ル122の圧着面に新しい緩衝材132を供給できると共に、この中心軸部材137の駆動は、上記駆動機構147に設けられた駆動モ−タ149で自動で行うようにした。
このことで、上記緩衝材を一旦セットした後は、上記緩衝材132を使い切るまではこの装置を停止させることなく連続的な運転を行うことができる効果がある。
また、この緩衝材132を使いきった場合には、そのことを近接センサ145からの電気信号として知ることができる。そして、上記緩衝材132の交換時には、上記カセット体135を脱着するのみでワンタッチで行えると共に、このカセット体135の脱着方法は、図11に示すように、このカセット体135を斜めに傾けて水平方向に引き抜くこと行うことで行えるから、上記緩衝材132の交換を上記圧着ツ−ル122が冷えるを待たずに素早く容易に行うことができる効果がある。
第9に、上記貼着位置A、Bに異方性導電膜片4´を供給するために、吸着ノズル90とクランプ機構91を用い、これらを交互に作動させることで、上記第1の離型紙6aを送り駆動するようにした。
そして、送り動作中、上記クランプ機構91で上記第1の離型紙6aを握持していない(アンクランプ)場合には、上記吸着ノズル90で上記第1の離型紙6aの上面を吸着保持するようにした。
また、上記異方性導電膜片4´の貼着動作は、上記吸着ノズル90で上記第1の離型紙6aの上面を吸着すると共に上記クランプ機構91をアンクランプにした状態で行うようにした。
上記異方性導電膜4は上述したように幅が細く伸びやすい。しかも、この異方性導電膜片4´を貼着したり、この異方性導電膜片4´から第1の離型紙6aを剥離する動作を行うと、第1の離型紙6aにかかる張力が変化するため、この第1の離型紙6aおよびこの第1の離型紙6aによって保持された異方性導電膜片4が全長に亘って送り方向にずれ、安定した位置決めを行えないということがある。
しかし、上述した構成によれば、上記異方性導電膜片4の貼着および上記第1の離型紙6aの剥離動作中は、上記吸着ノズル90で上記第1の離型紙6aの上面を吸着保持することで上記異方性導電膜片4´を送り方向に固定し、上記異方性導電膜片4´や第1の離型紙6aに生じようとする伸びは上記異方性導電膜片4´から剥離された後の第1の離型紙6aの巻取側に吸収させるようにした。
このことで、上記異方性導電膜片4´の供給位置を安定させることが可能になるから、この異方性導電膜片4´を高精度に貼着することができる。また、第2の効果ですでに述べたように上記切断機構54による切断位置も安定するから、安定した寸法の異方性導電膜片4´を供給することができる効果がある。
第10に、この装置は、上記吸着ノズル54の下側に、上記第1の離型紙6aから不要な異方性導電膜片4´をあらかじめ剥離除去する異方性導電膜片剥離機構94を設けた。
上記異方性導電膜片4´の上記液晶ガラス基板2a、2bへの貼着を開始する際には、長さ寸法などが足りない不要な異方性導電膜片4´が製造される場合がある。この異方性導電膜片4´は上記液晶ガラス基板2a、2bに貼着するわけにいかないので、あらかじめこの不要な異方性導電膜片4´を除去し、必要な異方性導電膜片4´の頭出し行う必要性がある。
従来、このような不要な異方性導電膜片4´を除去するには、装置を止めて人手で行うか、ダミ−の基板を用意し、上記不要な異方性導電膜片4´をこのダミ−の基板に貼着することで除去するようにしていた。
しかし、このような方法では、人手で剥離したりダミ−の基板を挿入したりと、装置を止めて、人手による段取り作業を行うことが必要であり、装置の連続運転を妨げるということがあった。
上述した構成によれば、装置の運転を開始する際に、上記不要な異方性導電膜片4´を自動的に剥離除去し、必要な異方性導電膜片4´の頭出しを行えるので、自動・連続運転が可能になる効果がある。
また、装置稼働中に、長さ寸法が足りない等の不良異方性導電膜片4´が製造された場合にも、同様な動作でこの不良異方性導電膜片4´を除去でき、この際にも、装置を止める必要がないから製品の生産性を向上させることができる効果がある。
なお、この発明は、上記一実施例に限定されるものではなく発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
第1に、上記一実施例においては、粘着性テ−プとして異方性導電膜4を挙げたが、これに限定されるものではない。
異方性導電膜4ではなく、例えば基板上に部品を単に固定する目的で用いられる粘着性部材であっても良い。
第2に、被貼着部材として液晶セル2の液晶ガラス基板2a、2bを挙げたが、これに限定されるものではない。
例えば、プリント基板上に半導体電子部品(フリップチップ)をフェ−スダウン式に実装する場合、この半導体電子部品の電極と上記プリント基板に設けられた配線パタ−ンとを上記異方性導電膜片4´を使用する場合がある。この場合には、このプリント基板上に異方性導電膜片4´を貼着するのに、この装置を適用しても良い。
第3に、上記一実施例では、液晶ガラス基板2a、2b側に異方性導電膜片4´を貼着する装置であったが、これに限定されるものではない。被貼着部材を液晶駆動用ICであるTAB部品1とし、このTAB部品1のアウタリ−ドに上記異方性導電膜片4´を貼着するようにしても良い。
第4に、上記一実施例では、単純マトリックス液晶パネルを製造するための装置であったため、液晶セル2を構成する一対の液晶ガラス基板2a、2bの双方に上記異方性導電膜片4´を貼着する必要があったが、アクティブマトリックス液晶パネルを製造する場合には、どちらか一方の基板にのみ異方性導電膜片を貼着する構成で良い。
この場合には、上記液晶セル2を反転(裏返す)必要がないので、上記反転機構17は設けられていなくても良い。
第5に、上記一実施例では、上記第2の液晶ガラス基板2bのY辺(Y1 )に上記異方性導電膜片4´を部分貼りするために、上記第1、第2の異方性導電膜貼着機構14、15の2つの貼着機構を具備していたが、これに限定されるものではない。
上記第1、第2の液晶ガラス基板2a、2bともに一括貼りで良い場合には、上記第1の異方性導電膜貼着機構14のみ設けられている構成であっても良い。
第6に、上記一実施例では、上記異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6bにテンションを与える機構として、上述した上下移動可能な第1、第5、第10のロ−ラ37、43、163を設け、この第1、第5、第10のロ−ラ37、43、163を第1〜第3のウエイト39、51、165で付勢するようにしたが、これに限定されるものではない。
例えば、図24に示すように、上記異方性導電膜等を繰り出す供給リ−ル35(第1、第2の離型紙を巻き取る第1、第2の離型紙巻き取りリ−ル46、168)の回転を直接的に規制するブレ−キ機構180を用いるようにしても良い。
なお、上記リ−ル35、46、168に設けられた各ブレ−キ機構180の構成は同一であるので、上記供給リ−ル35に設けられたブレ−キ機構180についてのみ説明し、他のリ−ル46、168に設けられたブレ−キ機構180の説明は省略する。
このブレ−キ機構180は、上記上下移動板34の裏面に側に設けられ、上記供給リ−ル35の駆動軸35aに固着されたブレ−キ用リ−ル181と、このブレ−キ用リ−ル181に所定の張力をもって巻回されたベルト182とからなる。
上記供給リ−ル35には、上記ブレ−キ用リ−ル181と上記ベルト182との間に生じる一定の摩擦力によって、ブレ−キがかけられるから、供給リ−ル35から引き出される異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6bには所定のテンションが与えられることとなる。なお、上記ベルト182の張力は、作業者が任意に設定できるものとする。
また、図25に示すように、上記供給リ−ル35の回転軸35aに接続され、可変式で定トルクを発生することができる定トルク負荷装置装置184を設けることで、上記供給リ−ル35から引き出される異方性導電膜4および第1、第2の離型紙6a、6bに所定のテンションが与えるようにしても良い。
また、上記一実施例では、上記緩衝材は上記圧着ツ−ルの表面側から裏面側へと延出されていたが、これに限定されるものではない。例えば上記圧着ツ−ルの幅方向一端面から他端面側へと上記異方性導電膜の送り方向と平行に延出される構成であっても良い。
第7に、上記一実施例では、上記供給位置A、Bに供給された異方性導電膜片4´を幅方向に位置決めするために、一対のガイドロ−ラ103、103と位置決め機構127とを設けていたが、これに限定されるものではなく、どちらか一方のみ設けられている構成であれば良い。
第8に、上記一実施例では、位置決め用+マーク7を位置合わせの目印としたが、これに限定されるものではなく、他の形状のマ−クであっても良いし、上記第1、第2の液晶ガラス基板2a、2bに設けられた配線端子を目印としても良い。
第9に、上記一実施例では、上記セルステ−ジ13は一個しか設けられていなかったが、これに限定されるものではなく、複数個設けられている構成であっても良い。
また、上記Xガイドレ−ル28上に複数のXYテ−ブル29および吸着ア−ム31が設けられている構成であっても良い。
第10に、上記液晶セル2を構成する一対の基板はガラス基板2a、2bであったが、これに限定されるものではなく、一方の基板は反射板であっても良い。
第11に、上記一実施例では、上記異方性導電膜片4´を液晶ガラス基板2a、2bに貼着するためのツ−ルとして、装着ツ−ル119と圧着ツ−ル122の2つのツ−ルを具備していたが、圧着ツ−ル122のみであっても良い。
第12に、上記緩衝材132は、この圧着ツ−ル122の圧着部122aの幅方向に繰り出される構成であったが、上記圧着部122aの長さ方向に繰り出される構成であっても良い。
第13に、上記一実施例では、上記異方性導電膜4には両方の粘着面に第1、第2の離型紙6a、6bが貼付されていたが、これに限定されるものではなく、片方の面のみに第1の離型紙6aが貼付された状態で上記供給リ−ル35に巻回収納されているものであっても良い。
また、この場合には、第2の離型紙巻取リ−ル48を初め、この第2の離型紙6bを巻き取るための機構は不要である。
上記実施の形態では、第1の手段として、長尺状で両面に粘着性を有する粘着性テ−プを短冊状に切断することで粘着性テ−プ片を製造し、この粘着性テ−プ片を被貼着部材に貼着する粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記被貼着部材を供給する被貼着部材供給機構と、この被貼着部材供給機構から供給された被貼着部材を受取り、この被貼着部材の上記粘着性テ−プ片が貼着される部位を所定の貼着位置に位置決めする被粘着部材保持機構と、上記長尺なる粘着性テ−プを収納すると共に、この粘着性テ−プを、この粘着性テ−プの一方の面に貼付された同じく長尺なるテ−プ状の離型紙によって保持した状態で所定寸法毎に順次繰り出す繰り出し機構と、この繰り出し機構から繰り出された粘着性テ−プを上記離型紙を残して上記所定寸法毎に切断し粘着性テ−プ片を成形する切断機構と、上記離型紙に保持された粘着性テ−プ片を上記離型紙をガイドすることで所定の貼着位置に案内し、この粘着性テ−プ片の粘着面を上記被貼着部材の表面に対向させるガイド機構と、上記貼着位置において対向した粘着性テ−プ片の粘着面と上記被貼着部材の表面とを押し付け、この粘着性テ−プを上記被貼着部材に貼着する貼着機構と、上記被貼着部材に貼着された粘着性テ−プ片から上記離型紙を剥離する剥離機構と、剥離された離型紙を所定寸法毎に送り駆動することで、上記切断機構により成形されこの離型紙に保持された新たな粘着性テ−プ片の粘着面を上記所定の貼着位置に位置決めされた被貼着部材の表面に対向させる送り駆動手段と、この送り駆動手段を通過した離型紙を上記貼着位置から順次排出する排出手段と、上記被貼着部材に粘着性テ−プ片が貼着されたことに基づき、この被貼着部材を搬出位置に移送する搬出手段とを具備する。
このような構成によれば、被貼着部材に粘着性テ−プ片を貼着する作業を、長尺なる粘着性テ−プを所定の寸法ごとに切断して粘着性テ−プ片を形成する作業および上記被貼着部材に貼着した粘着性テ−プ片から離型紙を剥離する作業を含めて連続的かつ全自動で行うことが可能であるから、人手や手動の装置では限界であった粘着性テ−プの装着精度や製品の生産性を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第2の手段として、上記第1の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記被貼着部材は、互いに対向配置され接合された一対の基板であり、この一対の基板のうちの一方の基板に上記粘着性テ−プ片が貼着されたことに基づきこの液晶セルを反転させる反転機構を具備し、上記一対の基板の互いに対向する面のそれぞれに上記粘着性テ−プ片を貼着する。
このような構成によれば、一対の基板の対向面のそれぞれに粘着性テ−プ片を貼着する作業を、長尺なる粘着性テ−プを所定の寸法ごとに切断して粘着性テ−プ片を形成する作業、上記基板に貼着した粘着性テ−プ片から離型紙を剥離する作業および上記基板を反転させる作業を含めて連続的かつ全自動で行うことが可能である。
したがって、従来、人手や手動の装置では限界であった一対の基板からなる製品、例えば単純マトリックス液晶パネルの液晶セルに対する粘着性テ−プ片の貼着精度や製品の生産性を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第3の手段として、第1の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記繰出し機構は、粘着性テ−プおよびこの粘着性テ−プの少なくとも一方の面に貼付された離型紙を巻回収納するリ−ルと、このリ−ルを回転駆動することで、上記粘着性テ−プおよび離型紙を繰り出すリ−ル駆動手段と、上記粘着性テ−プの一方の面に貼付された離型紙と転接すると共に、この離型紙および粘着性テ−プにテンションを与える方向に沿って往復移動自在に設けられたロ−ラと、上記ロ−ラを上記粘着性テ−プおよび離型紙にテンションを与える方向に付勢し、このロ−ラを第1の位置に位置させる付勢手段と、上記ロ−ラの位置を検出する検出手段と、上記粘着性テ−プおよび離型紙が送られることに応じて上記ロ−ラが上記付勢手段の付勢力に抗して移動し所定の第2の位置に位置したならば、上記検出手段からの検出信号に応じて上記回転駆動手段を作動させ上記リ−ルから粘着性テ−プおよび離型紙を繰り出すと共に、粘着性テ−プおよび離型紙を繰り出すことにより上記ロ−ラがもとの第1の位置に復帰したならば、上記検出手段からの検出信号に基づいて上記回転駆動手段の駆動を停止させる制御手段とを有する。
このような構成によれば、常に一定の張力で粘着性テ−プおよび離型紙を張設することができると共に、上記一定の張力を保った状態でこの粘着性テ−プおよび離型紙を順次繰り出すことが可能である。
したがって、上記粘着性テ−プに弛みを生じさせることなく送り駆動することができるので、この粘着性テ−プの貼着精度を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第4の手段として、第1の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記ガイド機構は、上記粘着性テ−プ片が所定寸法毎に送り駆動される毎に、上記粘着性テ−プ片および離型紙の少なくとも幅方向に沿う一側と当接し、上記貼着位置に供給された粘着性テ−プ片の位置決めを行う位置決めガイドを有することを特徴とするものである。
このような構成によれば、被貼着部材に貼着される粘着性テ−プ片を上記被貼着部材に対して位置決めした対向させることができる。
したがって、上記粘着性テ−プ片の貼着精度を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第5の手段として、第4の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記位置決めガイドは、上記貼着位置を挟んだ上記離型紙の供給側および巻取側に配設されると共に、外周面に幅寸法可変なガイド溝を有し、このガイド溝の幅を狭くすることで上記貼着位置に供給された粘着性テ−プ片の位置決めを行うガイドロ−ラであることを特徴とするものである。
このような構成によれば、粘着性テ−プ片の送り時にはガイド溝でこの粘着性テ−プ片をガイドすることができると共に、送りが停止された際には上記ガイド溝で上記粘着性テ−プ片および離型紙を保持し、上記貼着位置に供給された粘着性テ−プ片を上記基板に対して位置決め保持することができる。
したがって、上記粘着性テ−プ片の貼着精度を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第6の手段として、第4の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記位置決めガイドは、上記貼着位置に配設され、この貼着位置に供給された粘着性テ−プ片の幅方向一側と接離する方向に駆動され、この粘着性テ−プ片の姿勢を補正する当接体であることを特徴とするものである。
このような構成によれば、当接片を上記粘着性テ−プの幅方向一側に当接させることで、貼着位置に位置する粘着性テ−プ片の姿勢を補正し、この粘着性テ−プ片を基板に対して位置決めすることができる。
したがって、上記粘着性テ−プ片の貼着精度を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第7の手段として、第1の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記貼着機構は、上記繰り出し機構、切断機構、ガイド機構、剥離機構、送り駆動手段とを保持し、これらと共に一体的に移動する移動体と、上記移動体を駆動することで、上記粘着性テ−プ片の粘着面を上記被貼着部材に接触させる駆動手段と、上記移動体に設けられ、上記粘着性テ−プ片の上記離型紙に貼付された面に当接することでこの粘着性テ−プ片を上記被貼着部材に押し付けるツ−ルとを具備することを特徴とするものである。
このような構成によれば、上記移動体を移動させることで粘着性テ−プ片の粘着面を被貼着部材に接触させると共に、この粘着性テ−プ片の離型紙が貼付された面にツ−ルを当接させることで、上記粘着性テ−プを被貼着部材に押し付けることができる。
したがって、上記粘着性テ−プ片および離型紙をたわませることなく上記粘着性テ−プ片を上記被貼着部材に貼着することができるから、上記粘着性テ−プ片の貼着精度を向上させることが可能である。
上記実施の形態では、第8の手段として、第1の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記貼着機構は、上記粘着性テ−プ片の上記離型紙が貼付された面を吸着保持し、上記粘着性テ−プ片を上記被貼着部材に対して位置決めした状態で装着する装着用ツ−ルと、上記装着用ツ−ルにより上記被貼着部材に装着された粘着性テ−プ片を上記離型紙を介して上記被貼着部材に押し付け、上記被貼着部材に圧着する圧着ツ−ルとを具備することを特徴とするものである。
このような構成によれば、装着用ツ−ルを用いて粘着性テ−プを被貼着部材に位置決め装着した後、圧着ツ−ルを用いてこの粘着性テ−プを被貼着部材に圧着することができる。
したがって、幅方向に位置ずれしやすい粘着性テ−プ片をあらかじめ高精度に位置決め装着した状態で圧着することができるから、上記粘着性テ−プ片の貼着精度を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第9の手段として、第1の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記送り駆動手段は、上記離型紙の、被貼着部材に貼着された粘着性テ−プ片から剥離された部位を握持し、送り方向に移動するクランプ機構と、上記離型紙の上記粘着性テ−プ片を保持する部位を、少なくとも上記クランプ機構によって上記離型紙が握持されていない場合に吸着保持する吸着保持手段とを有することを特徴とするものである。
このような構成によれば、吸着保持手段による上記離型紙の吸着保持とクランプ機構による上記離型紙の握持を交互に行い、かつ、この引き出し機構により上記離型紙を握持しつつ送り方向に移動させることで、上記粘着性テ−プを所定寸法ずつ送り駆動することが可能である。
また、上記粘着性テ−プ片の貼着動作を行っている最中は、上記クランプ機構をアンクランプ状態とするとともに、上記吸着保持手段を作動させることで、上記離型紙の次に被貼着部材に貼着される粘着性テ−プ片を保持する部位を吸着保持することができる。
このことにより、上記粘着性テ−プ片に生じようとする伸びを、この粘着性テ−プ片から剥離された後の離型紙側に吸収させることができるので、上記粘着性テ−プ片の位置ずれを防止でき、この粘着性テ−プ片の高精度な貼着を行うことが可能である。
上記実施の形態では、第10の手段として、第1の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記回収手段は、上記送り駆動手段を通過した離型紙と転接すると共に、この離型紙にテンションを与える方向に沿って往復移動自在に設けられたロ−ラと、このロ−ラを上記離型紙にテンションを与える方向に付勢し、このロ−ラを第1の位置に位置させる付勢手段と、上記離型紙を巻回収納するリ−ルと、このリ−ルを回転駆動することで、このリ−ルに上記離型紙を巻き取るリ−ル駆動手段と、上記離型紙が送られてくることに応じて上記ロ−ラが上記付勢手段の付勢力に応じて移動し所定の第2の位置に位置したならば、上記検出手段からの検出信号に応じて上記回転駆動手段を作動させ上記リ−ルに離型紙を巻き取ると共に、上記離型紙を巻き取ることにより上記ロ−ラがもとの第1の位置に復帰したならば、上記検出手段からの検出信号に基づいて上記回転駆動手段の駆動を停止させる制御手段とを具備することを特徴とするものである。
このような構成によれば、上記離型紙に常に一定のテンションを与えることができると共に、このテンションを保った状態で所定寸法ずつ送り駆動し、上記貼着位置から順次排出することができる。
したがって、上記離型紙の排出側にたわみが生じるのを有効に防止できるから、この離型紙で保持した粘着性テ−プ片の位置ずれが生じることは少なく、この粘着性テ−プ片の高精度な貼着を行うことが可能である。
上記実施の形態では、第11の手段として、第1の手段の1記載の粘着性テ−プ片の貼着装置において、上記切断手段は、上記粘着性テ−プの離型紙の貼着された面を保持する台座と、この台座の上記粘着性テ−プの幅方向に沿う一端側を揺動自在に保持すると共に、上記粘着性テ−プの厚さ方向に進退可能な第1の直動機構と、上記台座の上記粘着性テ−プの幅方向に沿う他端側を揺動自在に保持すると共に、上記粘着性テ−プの厚さ方向に進退可能な第2の直動機構と、上記台座に保持された粘着性テ−プの粘着面に対向して配置され、少なくとも上記粘着性テ−プの幅以上の長さを具備する切断刃と、この切断刃を、上記台座に保持された粘着性テ−プの方向に駆動するアクチュエ−タと、上記アクチュエ−タによる上記切断刃の送り量を、上記粘着性テ−プのみを切断できる量に規制する規制手段とを具備する。
このような構成によれば、粘着性テ−プを保持する台座の傾きおよびこの台座と切断刃とのクリアランスを調整することができ、上記粘着性テ−プを離型紙を残して高精度切断することができる。
したがって、粘着性テ−プ片を確実に製造することができる効果がある。
上記実施の形態では、第12の手段として、第7の手段の粘着性テ−プ片の貼着装置において、緩衝材と、この緩衝材を巻回収納し順次供給する供給ロ−ルと、この供給ロ−ルにより供給された緩衝材を巻き取る巻取ロ−ルと、上記ツ−ルに着脱自在に設けられ、この供給ロ−ルと巻取ロ−ルとを保持しかつこの供給ロ−ルと巻取ロ−ルとの間で上記緩衝材を張設し、上記ツ−ルに取り付けられた際に、上記張設された緩衝材を上記押圧ツ−ルの上記離型紙に当接する面に位置させるケ−スとを具備する。
このような構成によれば、人手で緩衝材をいちいち新しいものに変えるは必要なく、新しい緩衝材を順次上記押圧ツ−ルの押圧面と離型紙との間に供給することができる。
また、ケ−スを脱着することで上記緩衝材を交換することが容易に行える効果がある。
上記実施の形態では、第13の手段として、第12の手段の異方性導電膜片の貼着装置において、上記ツ−ル側に設けられ、少なくとも上記巻取ロ−ルを上記緩衝材の巻き取り方向に駆動する駆動機構を具備した。
このような構成によれば、駆動機構を間欠的に作動させることで、上記ツ−ルの押圧面に順次新しい緩衝材を供給することが可能である。
したがって、人手で上記緩衝材を繰り出す必要がないので、製品の生産性が向上する。
上記実施の形態では、第14の手段として、第12の手段の異方性導電膜の貼着装置において、上記供給ロ−ルは、上記ケ−スに両端部を支持され外周面に上記緩衝材が巻回される中心軸部材と、この中心軸部材の少なくとも一端に軸方向にスライド自在に設けられ、この中心軸部材から上記ケ−スの外方向へ突没自在に設けれた突没体と、この突没体を突方向あるいは没方向へ付勢する付勢手段と、この突没体に設けられ、上記中心軸部材に巻回された緩衝材と係止して、上記突没体の突没を規制する規制手段と、上記ケ−スの外側に対向する位置に配置され、上記中心軸部材から上記緩衝材がすべて送り出されこの緩衝材と規制手段との係止状態が解除されることで、上記突没体が上記ケ−スから突出あるいは没入したならばそのことを検出するセンサとを具備する。
このような構成によれば、緩衝材がすべて送り出されたことを、突没体の突動作あるいは没動作によりセンサで検知することができる。
したがって、作業者の監視を必要としないので、作業効率が向上し、製品の生産性を向上させることができる効果がある。
上記実施の形態では、第15の手段として、第1の手段の異方性導電膜片の貼着装置において、離型紙に保持された異方性導電膜片の粘着面に対向する位置に、この異方性導電膜片と接離自在に設けられ、上記異方性導電膜片の粘着面と接することでこの異方性導電膜片と粘着する粘着部材と、この粘着部材を、不要な異方性導電膜片に対して接離駆動することで、上記離型紙から不要な異方性導電膜片を剥離し除去する駆動機構とを具備することを特徴とするものである。
このような構成によれば、粘着性テ−プ片を貼着位置に送る前に、上記離型紙により保持された不要な粘着性テ−プ片をこの離型紙から剥離し除去することができる。
したがって、人手で上記不要な粘着性テ−プ片を剥離し、上記粘着性テ−プ片の頭出しを行う必要がないから、装置の連続運転が可能となり、製品の生産性を向上させることが可能になる。
2…液晶セル、2a…第1の液晶ガラス基板(被貼着部材)、2b…第2の液晶ガラス基板(被貼着部材)、4…異方性導電膜(粘着性テ−プ)、4´…異方性導電膜片(粘着性テ−プ片)、6a…第1の離型紙(離型紙)、11…液晶セル供給部(被貼着部材供給機構)、A…第1の異方性導電膜貼着位置(貼着位置)、B…第2の異方性導電膜貼着位置(貼着位置)、13…セルステ−ジ(被貼着部材保持機構)、14…第1の異方性導電膜貼着機構(貼着機構)、15…第2の異方性導電膜貼着機構(貼着機構)、18…セル排出手段(搬出手段)、34…上下移動板(移動体)、35…供給リ−ル、36a…上下駆動シリンダ (移動体の駆動手段)、37…第1のロ−ラ(移動ロ−ラ)、39…第1のウエイト(付勢手段)、49…第1の駆動モ−タ(リ−ル駆動手段)、47…制御部(制御手段)、52…上端部センサ(検出手段)、53…下端部センサ(検出手段)、54…切断機構、63…第1のスライド部材(第1の直動機構)、64…第2のスライド部材(第2の直動機構)、71…台座、82…駆動シリンダ(アクチュエ−タ)、87…切断刃、88…規制部材(規制手段)、89…規制部材(規制手段)、90…クランプ機構(送り駆動手段)、91…クランプ機構(送り駆動手段)、94…異方性導電膜片剥離機構、103…ガイドロ−ラ(ガイド機構、位置決めガイド)、119…装着ツ−ル(ツ−ル、装着用ツ−ル)、122…圧着ツ−ル(ツ−ル、装着用ツ−ル)、127…位置決め機構(ガイド機構、位置決めガイド)、129…当接体(位置決めガイド)、132…緩衝材、133…緩衝材供給機構、137a…巻取側中心軸部材(巻取ロ−ル)、136…ケ−ス、137b…繰り出し側中心軸部材(繰り出しロ−ル)、142…挿入部材(突没体)、142a…突起部(規制手段)、143…スプリング(付勢手段)145…近接センサ(センサ)、147…駆動機構。