JP2004154706A - 高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法 - Google Patents

高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高炉において含水性有機系廃棄物を再利用するにあたり取り扱いを容易にした処理方法を提供すること。
【解決手段】粉末化処理された含水性有機系廃棄物を乾燥機10により乾燥処理し、この処理済の有機系廃棄物を高炉1に設けられている羽口4から、補助燃料として、吹き込む処理とを行う処理方法であり、好ましくは、含水性有機系廃棄物は、脱脂処理も施されている。更に好ましくは、含水性有機系廃棄物は、微粉炭と共に吹き込まれる。この場合、微粉炭と含水性有機系廃棄物とを混合して、微粉炭吹き込み設備により、共通の羽口4から吹き込むように構成するか、微粉炭を吹き込む微粉炭吹き込み設備と、含水性有機系廃棄物を吹き込む設備とを別々に設けて構成する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品系残渣等の含水性有機系廃棄物を有効利用するための高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、食品系残渣等の含水性有機系廃棄物は、直接埋立処分されるか、焼却設備で焼却した後、その焼却灰を埋立処分していた。しかし、近年、直接埋立処理可能な埋立地が残り少なくなっており、埋立地の枯渇が問題になっている。また焼却処理の場合、含水性という特質のため、水分を含まない有機系廃棄物と比較すると、エネルギー損失や焼却コストの負担が増大するという問題があった。また、焼却に伴いCO やダイオキシンが発生するという問題がある。そこで、かかる含水性有機系廃棄物を再利用する技術が種々考えられている。
【0003】
例えば、農業系残渣や水産系残渣は、メタン発酵技術により発電設備等のエネルギー源として利用されているが、処理コストが極めて大きく、エネルギー転換率も低いという問題がある。
【0004】
さらに、食品系残渣、農業系残渣、水産系残渣を肥料や資料として再利用する方法も考えられている。肥料化するには、発酵技術が用いられているが、肥料化までの時間を要するという問題があり、また、肥料化工場敷地が広大となり立地が制約される。また、肥料としての効能に差があるため、利用が限定される。飼料化としては、安全衛生面(狂牛病等)や嗜好面の理由で原料が限定されてしまう。また、製造管理が難しく、多量の使用は困難である。
【0005】
また、特開2001−200259号公報(特許文献1)に開示されるコークス炉による有機系廃棄物の処理方法が知られている。この特許文献には、食品かす、農水産廃棄物、汚泥、パルプスラッジ、廃木材、生ゴミ系廃棄物等の(含水性)有機系廃棄物をコークス炉によって処理する。具体的には、有機系廃棄物を所定割合で原料炭に配合してコークス炉の炭化室に装入し、乾留するものである。この処理方法だと、エネルギーは焼却より有効に回収できると考えられるが、コークスの品質に悪影響を与えないような処置、例えば、コークス炉への装入配合炭品質、この装入配合炭への有機系廃棄物の混合方法、コークス炉への装入方法等の処置が必要であり、コークス炉操業上の管理が煩雑となり、コストも上昇するため、その利用が制限される。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−200259号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2002−146416号公報(特許請求の範囲)
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、食品系残渣等の含水性有機系廃棄物を再利用する技術は、種々考えられてはいるが問題点も多い。そこで、本願発明者は、従来技術とは異なる含水性有機系廃棄物の再利用方法を検討し、高炉における補助燃料として再利用するという本発明を完成するに至ったものである。なお、高炉における補助燃料の使用に関して、特開2002−146416号公報(特許文献2)に開示される高炉における微粉炭及び合成樹脂材の同時吹き込み操業方法が知られている。具体的には、使用済みプラスチック(廃プラスチック)を高炉の補助燃料として再利用しようとするものである。
【0007】
しかしながら、上記の特許文献2は、使用済みの合成樹脂材を高炉で再利用する技術を開示するものであるが、再利用されるのは、非含水性の合成樹脂材であって含水性有機系廃棄物ではない。従って、含水性有機系廃棄物の再利用に関して適用できるものではない。すなわち、 水分を含んだ状態の有機系廃棄物は、取り扱いが容易ではなく、例えば、水分や脂を含んでいるために、パイプ輸送がなめらかに行かないと言う問題がある。また、水分を含んだまま高炉内に吹き込むと、燃焼性が悪いという問題がある。さらに、食品系残渣の場合は腐敗するという問題がある。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、高炉において含水性有機系廃棄物を再利用するにあたり取り扱いを容易にした処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明に係る高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法は、
含水性有機系廃棄物を粉末化する処理と、水分を除去する処理を施し、この処理済みの有機系廃棄物を高炉に設けられている羽口から、補助燃料として、吹き込む処理とを行うことを特徴とするものである。
【0009】
この構成によると、羽口から処理済みの有機系廃棄物の粉末を吹き込むようにしているが、予め乾燥処理等により水分が除去されている。粉末化すると共に、水分を除去することで、含水性有機系廃棄物の取り扱いを容易にし、高炉の燃料として効率良くエネルギーを取り出すことができる。なお、粉末化する処理と水分を除去する処理とは、どちらが先でもよい。すなわち、 高炉において含水性有機系廃棄物を再利用するにあたり取り扱いを容易にした処理方法を提供することができた。
【0010】
本発明の好適な実施形態として、前記含水性有機系廃棄物には、脱脂処理も施されるものがあげられる。
【0011】
これにより、更に効率良く補助燃料としての使用が可能になる。また、脱脂された脂も再利用することができる。
【0012】
本発明の別の好適な実施形態として、前記処理済みの有機系廃棄物は、他の粉末性補助燃料と共に吹き込まれるものがあげられる。
【0013】
これにより、他の粉末性補助燃料(例えば、微粉炭やプラスチック廃棄物の粉末等)と共に、処理済みの有機系廃棄物を補助燃料として有効利用することができる。
【0014】
例えば、前記他の粉末性補助燃料は微粉炭であり、微粉炭と前記処理済みの有機系廃棄物とを混合して、微粉炭吹き込み設備により共通の羽口から吹き込むように構成したものがあげられる。
【0015】
微粉炭吹き込み設備は、羽口から微粉炭を吹き込むための設備として現に使用されている。この設備を利用して微粉炭と前記処理済みの有機系廃棄物とを混合して、共に共通の羽口から吹き込むようにすれば、新たな設備投資もほとんど必要なく、コストメリットを有する。
【0016】
本発明の更に別の好適な実施形態として、前記他の粉末性補助燃料を吹き込む微粉炭吹き込み設備と、前記処理済みの有機系廃棄物を吹き込む設備とを別々に設けて構成したものがあげられる。
【0017】
処理済みの有機系廃棄物と他の補助燃料とを別々に扱うようにすることで、夫々の特性に適合した粉砕や粒度調整を行うことができるので、この点においてコストメリットを有する。
【0018】
また、個別の設備を設置することで、微粉炭吹き込み設備を有しない高炉においても、含水性有機系廃棄物を単独で補助燃料として、吹き込むことができる。
【0019】
含水性有機系廃棄物は、食品系残渣、農業系残渣、水産系残渣、木質系廃棄物、工場からの排出汚泥の少なくとも1つであり、これらの廃棄物を再利用して有効活用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法の好適な実施形態を図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、含水性有機系廃棄物を乾燥処理・粉末化処理したものを処理済有機系廃棄物と称する。
【0021】
<高炉の構成>
まず、含水性有機系廃棄物の再利用を行う高炉の構成を図1により説明する。高炉は、鉄鉱石を還元して銑鉄を製造するのに用いられる設備である。図1に示すように、高炉1には上方から鉄鉱石2とコークス3が供給される。鉄鉱石2に含まれる鉄は、酸化鉄(FeO、Fe 、Fe 等)の形で存在するので、還元剤としてコークス3を用いて酸素を取り除くことで鉄を得る。鉄鉱石2とコークス3は、交互に層状になるように供給される。
【0022】
図1において、高炉内には固形領域A、融着領域B、滴下領域C、炉芯Dが形成され、最も下方に溶銑領域Eが形成される。すなわち 上方から供給された鉄鉱石は、下方に移動するにつれて、固形状態から溶融状態となり、出銑口5から溶銑を取り出すことができる。また、下方には羽口4が周方向に多数(図1では図示の都合上2箇所のみ示す)設けられている。この羽口4から熱風(高温空気)を送り込むことで、炉内の反応を促進する。また、羽口4からは、熱風だけでなく、微粉炭等の補助燃料もいっしょに送り込まれる。
【0023】
<補助燃料について>
ここで補助燃料について以下、説明する。主燃料として用いられるコークスは、強粘結炭と呼ばれる石炭を主な原料としており、一般の石炭よりコストが高くなる。そこで、コークスの一部を補助燃料に置換し、この補助燃料を羽口から供給するようにする。
【0024】
まず、補助燃料の1つとして微粉炭を使用している。微粉炭は、コークスとは異なりコストの安い石炭を原料として使用するものであり、コークスに置き換えることで、コストメリットを有する。また、本発明の特徴である、含水性有機系廃棄物を処理して補助燃料として使用する。これにより、含水性有機系廃棄物を有効に再利用する。この含水性有機系廃棄物は、主として、CとOとHで構成されている。CのみならずHも還元作用に寄与することができる。すなわち レースウェイ中で、含水性有機系廃棄物が高温でガス化され、炭素分と酸素分はCOに、水素分はH になり、鉄鉱石とこれらのガスが反応して、鉄鉱石が還元される。
【0025】
以上のように、含水性有機系廃棄物を構成する主成分(C,O,H)の全てが高炉の操業に寄与することができる。補助燃料として微粉炭のみを使用するのではなく、一部を有機系廃棄物に置換することで微粉炭の使用量を減少し、資源の有効活用を図ることができる。また、CO の削減にもなる。
【0026】
次に、補助燃料としての含水性有機系廃棄物の具体例を説明する。もちろん、本発明の構成として、下記に例示する具体例に限定されるものではない。含水性有機系廃棄物には、食品系残渣、農業系残渣、水産系残渣、木質系廃棄物、工場からの排出汚泥等が例としてあげられる。食品系残渣の代表例は、いわゆる生ゴミであり、家庭や飲食店等の外食産業において排出されるゴミである。また、食品工業から排出される、コーヒー滓、茶滓等がある。農業系残渣には、麦わら、籾殻、サトウキビ搾り滓、柑橘類搾り滓等が含まれる。水産系残渣には、海草洗浄屑、魚あら、ホタテウロ、モンゴイカ耳等が含まれる。木質系残渣には、おがくず、伐採屑等が含まれる。
【0027】
<羽口の構成>
次に、羽口周辺の構成を図2の拡大図により説明する。羽口4には、熱風が導入される径の太い導管7が接続されている。また、輸送管7の外表面から径の細い輸送管8が装入されており、補助燃料を羽口4から吹き込む。羽口4の近傍にはレースウェイFと呼ばれる燃焼領域が形成される。吹き込まれた補助燃料は、レースウェイFにおいて急速にガス化される。コークス3は、レースウェイFの領域では粒紛化され、導入される補助燃料と共に還元作用を促進する。図中6で示すのは、滴下される鉄鉱石を示している。
【0028】
<含水性有機系廃棄物の処理>
次に、食品系残渣等の含水性有機系廃棄物を補助燃料として処理するための処理工程を説明する。処理工程としては、図3に示す2種類の工程が例としてあげられる。もちろん、このいずれかに限定されるものではない。
【0029】
また、図3に示す工程において、含水性有機系廃棄物は公知の粉砕装置によりある程度の大きさに粉末化する。粉砕装置としては、例えば、衝撃式や、摩砕式の装置があげられる。そして、この粉末化した含水性有機系廃棄物を乾燥機に投入して乾燥処理する。これにより、水分を除去する。
【0030】
乾燥処理のために使用する乾燥機については、特定の構造のものに限定されるものではないが、例えば、攪拌翼付間接加熱装置を用いることができる。この乾燥機では、含水性有機系廃棄物を100℃以上の加熱流体(蒸気)で加熱し、含まれる水分温度を常温から100℃に加熱する。更に熱を加えることで、100℃の水分を100℃の気体にし、有機系廃棄物から排出する。このように、含水性有機系廃棄物から水分を除去し、水分含有量を少なくする。すなわち、 沸騰加熱乾燥処理により水分を除去する。この処理法は、食物の細胞を破壊し、再度水分を吸収しない利点がある。
【0031】
さらに、水分を除去することに加えて、後述する空気輸送を円滑にするために脱脂処理を行うことが好ましい。脱脂処理は、例えば、機械的にプレスして脂を搾り出すスクリュープレス機や、遠心分離機を用いて行うことができる。搾り出した脂は、燃料として再利用することができる。含水性有機系廃棄物に対する粉砕(粉末化)処理・乾燥処理・脱脂処理は適宜の順序で行うことができる。
【0032】
含水性有機系廃棄物として食品系残渣の場合、水分含有率は70〜95%程度であるが、これを乾燥処理すると、3〜10%程度になる。含水性有機系廃棄物を補助燃料として使用する場合、水分含有率を7%以下程度までに処理すれば、実用的に使用できるレベルとなる。
【0033】
なお、乾燥処理は上記の加熱乾燥に限定されるものではない。例えば、ドライな流体を含水性有機系廃棄物表面に流し、水分の濃度勾配で拡散させる気流乾燥という方法により水分を除去してもよい。
その他に水分を除去する処理として、含水性有機系廃棄物を炭化処理してもよい。炭化した有機系廃棄物も補助燃料として使用することができる。
【0034】
図3(a)に示す処理工程では、含水性有機系廃棄物と石炭を配合した後、粉砕し、貯留する。石炭と配合させる時点で処理済有機系廃棄物は、既に粉末化された状態となっている。粉末化の程度は0.5mm程度である。粉末化された有機系廃棄物と石炭を配合した後に粉砕することで、更に細かな粉末(数十μm程度)にされる。微粉炭と有機系廃棄物は混合された状態で貯留槽に貯留される。貯留タンクから定量切り出した後、吹き込み装置により羽口から吹き込む。吹き込み装置として加圧式空気輸送装置と呼ばれる微粉炭吹き込み設備を用いることができるので、含水性有機系廃棄物を処理するための設備投資を抑制することができる。この場合、同じ羽口から微粉炭と処理済有機系廃棄物を吹き込むことになる。すなわち、 図2に示す導管8から、微粉炭と処理済有機系廃棄物を吹き込むことができる。
【0035】
一方、図3(b)では、含水性有機系廃棄物と石炭とを別々のルートで処理し、羽口も夫々に専用に構成する。石炭を処理するルートは、従来と同じである。含水性有機系廃棄物は石炭とは別の専用設備で、粉砕、乾燥、脱脂、粉砕、貯留、吹き込みを行う。処理すべき含水性有機系廃棄物の量が多い場合は、独自に処理ルートを構成した方が、安定した粉砕・粒度調整を行うことができる。
【0036】
図4は、有機系廃棄物を吹き込むための専用の吹き込み設備11の構成を示す模式図である。なお、この図4に示す構成は、例示であり、種々の変形例(例えば、中間ホッパをなくす等)が考えられる。吹き込み設備11に有機系廃棄物を投入する前の前工程として、乾燥機10が設けられており、粉砕装置により粉末化された含水性有機系廃棄物を加熱して水分を予め除去しておく。また脱脂処理を行っておくことが好ましい。乾燥処理を終わった有機系廃棄物は、再度粉砕処理され、貯槽される。この粉末化された有機系廃棄物が配送されて、ベルトコンベア12に載せられた後、貯留タンク13に一旦貯留される。貯留タンク13の下方から有機系廃棄物が取り出され、ベルトコンベア14に載せられて、ホッパ15へと移送される。このホッパ15により、定量的に有機系廃棄物が排出される。なお、粉砕後の粉末の大きさであるが、微粉炭ほど細かくしなくてもよい。また、粉砕処理は乾燥処理の前又は後の1回だけにしてもよい。
【0037】
ホッパ15の下方には篩16が設けられている。この篩16は、網を張ったスクリーンにより構成され、乾燥機10により取れなかった、あるいは、搬送中に紛れ込んだ金属片等の異物を粉末化された有機系廃棄物から除去するものである。これにより、タンクや輸送管が閉塞することを防止する。異物の除去された有機系廃棄物は、中間ホッパ17を経由して2機設けられている吹き込みタンク18のいずれかに送り込まれる。
【0038】
吹き込みタンク18は、次のような機能を有する。まず、高炉内は4気圧程度の圧力があるため、有機系廃棄物を吹き込むためには、その圧力よりも高くする必要がある。そのための加圧機能を有する。また、粉末化された有機系廃棄物は、輸送管20内を、空気送り込み装置19からの圧縮空気により移送される。このように有機系廃棄物粉末と空気とを同伴して輸送するため、タンク内の粉体を流動させ、空気と均一に混合できるようにする。そして、円滑な排出が可能なように、タンク内で粉体の付着や棚つりを発生させないように流動化する。
【0039】
吹き込みタンク18からは、一定量の粉体が吹き出されるように構成されている。つまり、粉体量の吹き出しが一定になるように、ノズルの形状や、空気の吹き出し方法を、粉体性状に合わせて選定するようにしている。吹き込みタンク18は2機設けており、一方のタンク18内の粉体がなくなった場合、もう一方のタンク18から吹き込むように切り替える。
【0040】
以上のように、図3(a)(b)のいずれの方法であっても、含水性有機系廃棄物を補助燃料として有効に再利用することができる。上記の説明では、補助燃料として処理済有機系廃棄物と微粉炭の両方を使用する例を説明したが、他の粉末性還元剤は微粉炭以外のものを使用してもよい。また、他の粉末性還元剤と共に使用するのではなく、処理済有機系廃棄物のみを羽口から吹き込むようにしてもよい。さらに補助燃料として重油と共に羽口から吹き込む構成を採用してもよい。また、同じ羽口を利用して、処理済有機系廃棄物と微粉炭の両方を吹き込む場合、輸送管を別々に設けてもよい。
【0041】
本発明による含水性有機系廃棄物の処理方法によれば、有機系廃棄物の多量処理が可能である。以下、具体的な数値をあげて説明する。銑鉄生産量1万トン/日の高炉を持つ標準的製鉄所で、銑鉄1トンを生産するのに必要な高炉への微粉炭吹き込み量を200kg/トン(銑鉄)とした場合、2千トン/日(73万トン/年)の微粉炭が必要となる。仮に、この全量を含水性有機系廃棄物で置き換えるとするならば、含水性有機系廃棄物の熱量/微粉炭の熱量≒1/3 であるので、熱量基準では73万トン×3=219万トン/年 の含水性有機系廃棄物を処理できる。
【0042】
ここで国内で発生する食品系残渣は2,000万トン/年 発生しており、水分10%換算では200万トン/年であるので、銑鉄生産量1万トン/日 の高炉を持つ製鉄所1ヶ所で、国内で発生する全ての食品系残渣の処理ができることになる。このように、本発明に係る高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法によれば、大量の含水性有機系廃棄物を有効に再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高炉内の断面構成を示す概念図
【図2】羽口周辺の構成を示す拡大図
【図3】有機系廃棄物の処理工程を示す図
【図4】有機系廃棄物を吹き込むための専用設備の構成を示す模式図
【符号の説明】
1 高炉
2 鉄鉱石
3 コークス
4 羽口
5 出銑口
6 滴下
7 輸送管
8 輸送管
10 乾燥機
11 吹き込み設備

Claims (6)

  1. 含水性有機系廃棄物を粉末化する処理と、水分を除去する処理を施し、この処理済みの有機系廃棄物を高炉に設けられている羽口から、補助燃料として、吹き込む処理とを行うことを特徴とする高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法。
  2. 前記含水性有機系廃棄物には、脱脂処理も施されることを特徴とする請求項1に記載の高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法。
  3. 前記処理済みの有機系廃棄物は、他の粉末性補助燃料と共に吹き込まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法。
  4. 前記他の粉末性補助燃料は微粉炭であり、微粉炭と前記処理済みの有機系廃棄物とを混合して、微粉炭吹き込み設備により共通の羽口から吹き込むように構成したことを特徴とする請求項3に記載の高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法。
  5. 前記他の粉末性補助燃料を吹き込む微粉炭吹き込み設備と、前記処理済みの有機系廃棄物を吹き込む設備とを別々に設けていることを特徴とする請求項3に記載の高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法。
  6. 含水性有機系廃棄物は、食品系残渣、農業系残渣、水産系残渣、木質系廃棄物、工場からの排出汚泥の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の高炉による含水性有機系廃棄物の処理方法。
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