JP2004153602A - 光伝送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ラマン増幅器の長所を生かしつつ、経時劣化に対しても安定な品質を得る。
【解決手段】光伝送システム10は、ラマン増幅中継スパン11,12,…1NとEDFA中継スパン21とを備え、N個のラマン増幅中継スパン11〜1Nの後段に1個のEDFA中継スパン21が配置されている。ラマン増幅器115は増幅利得が一定となる入力信号レベルで動作し、EDFA217は出力信号レベルが一定となる入力信号レベルで動作する。そのため、N個のラマン増幅中継スパン11〜1Nを通った信号レベルが設定値から大きくずれても、後段のEDFA中継スパン21が出力信号レベルを設定値に戻すことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の光中継スパンが直列に接続された光伝送システムに関する。以下、「光ファイバラマン増幅器」及び「希土類添加光ファイバ増幅器」を、単に「ラマン増幅器」及び「光ファイバ増幅器」と呼ぶことにする。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットに代表されるデータ通信需要の急激な増加に伴い、超長距離かつ超大容量の光ネットワークの実現に向けた研究開発が活発に行われている。このような光ネットワークを実現する上では、光伝送路の構成要素である光増幅器の低雑音化、光ファイバの低損失化、光ファイバ内の非線形光学効果抑圧などが重要な課題となっている。
【0003】
これらの課題を解決して次世代の40Gb/s超高速光伝送方式を実現する手段として、ラマン増幅器が注目されている。このラマン増幅器は、伝送路である光ファイバに励起光を送出し、光ファイバ自体を伝送路兼増幅器として使用するものであり、信号対雑音比を劣化させることなく光ファイバ内の信号光ピークパワーを低く抑えることができるとともに、非線形光学効果による伝送劣化を抑制できるという特徴を持っている。
【0004】
また、1個のラマン増幅器に対して1個の光ファイバ増幅器を組み合わせた構成は、例えば次の特許文献1に記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−84440号公報(図7、図5等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
実際の光伝送路は、経時的な変化(光ファイバの損失増加や光増幅器の故障など)に対しても、伝送品質が劣化することなく維持されることが望ましい。しかしながら、ラマン増幅器は、信号光利得の飽和入力レベルが非常に高いことにより、通常の光通信システムの入力レベルではほとんど非飽和動作をしているため、経時劣化等の影響を受け易いという問題を有している。つまり、入力信号レベルが低ければ出力信号レベルも低くなり、入力信号レベルが高ければ出力信号レベルも高くなるので、入力信号レベルの変動がそのまま出力信号レベルに反映されてしまう。
【0007】
また、特許文献1に記載の技術は、ラマン増幅器と光ファイバ増幅器とを組み合わせることにより広帯域の増幅を可能とするものであり、パワー変動に対する補償を目的とするものではない。
【0008】
【発明の目的】
そこで、本発明の目的は、ラマン増幅器の長所を生かしつつ、経時劣化に対しても安定な品質を得ることのできる、光伝送システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の光伝送システムは、複数の光中継スパンが直列に接続されたものであって、光中継スパンとしてラマン増幅器を用いた第一の光中継スパンと光ファイバ増幅器を用いた第二の光中継スパンとを備え、複数個の第一の光中継スパンの後段に1個の第二の光中継スパンが配置されている。例えば、nを2以上の整数とすると一方の端局と他方の端局との間にn個の光中継スパンがあり、n−1個の第一の光中継スパンの後段に1個の第二の光中継スパンが配置されている場合も、本発明に含まれる。
【0010】
前述した通り、ラマン増幅器は、増幅利得が一定となる入力信号レベルで動作するため、入力信号レベルが低ければ出力信号レベルも低くなり、入力信号レベルが高ければ出力信号レベルも高くなる。つまり、ラマン増幅器の出力信号は、入力信号レベルの変動がそのまま反映されたものとなる。したがって、複数個の第一の光中継スパンを通った信号レベルは、各ラマン増幅器における誤差が累積されたり、途中で発生したレベル変動が残ったりするため、設定値から大きくずれた値になるおそれがある。そこで、複数個の第一の光中継スパンの後段に、1個の第二の光中継スパンを配置する。第二の光中継スパンの光ファイバ増幅器は、出力信号レベルが一定となる入力信号レベルで動作するので、入力信号レベルが低くても高くても出力信号レベルが一定すなわち設定値に戻る。
【0011】
請求項2記載の光伝送システムは、複数の光中継スパンが直列に接続されたものであって、光中継スパンとして光ファイバラマン増幅器を用いた第一の光中継スパンと希土類添加光ファイバ増幅器を用いた第二の光中継スパンとを備え、Nを2以上の整数とするとN個の第一の光中継スパンの後段に1個の第二の光中継スパンが配置されている。例えば、これらのN個の第一の光中継スパンと1個の第二の光中継スパンとの繰り返しによって、一方の端局と他方の端局との間の光中継スパンが構成される場合も、本発明に含まれる。
【0012】
N個の第一の光中継スパンを通った信号レベルは、各ラマン増幅器における誤差が累積されたり、途中で発生したレベル変動が残ったりするため、設定値から大きくずれた値になるおそれがある。そこで、N個の第一の光中継スパンの後段に、1個の第二の光中継スパンを配置する。第二の光中継スパンの光ファイバ増幅器は、出力信号レベルが一定となる入力信号レベルで動作するので、入力信号レベルが低くても高くても出力信号レベルが一定すなわち設定値に戻る。
【0013】
請求項3乃至5記載の光伝送システムは、請求項2記載の光伝送システムにおいて、好ましくはNが3以上、より好ましくはNが4以上、最も好ましくはNが5以上である、というものである。Nを小さくすればするほど、ラマン増幅器を用いた第一の光中継スパンの数が少なくなるため、波形歪み等が顕在化する。したがって、Nを当該値以上とすることが好ましい。
【0014】
請求項6記載の光伝送システムは、請求項1乃至3のいずれかに記載の光伝送システムにおいて、ラマン増幅器は増幅利得が一定となる入力信号レベルで動作し、光ファイバ増幅器は出力信号レベルが一定となる入力信号レベルで動作する、というものである。ラマン増幅器及び光ファイバ増幅器の特性を、より具体的に表現したものである。
【0015】
請求項7記載の光伝送システムは、請求項1乃至6のいずれかに記載の光伝送システムにおいて、第一の光中継スパンは、後方励起型のラマン増幅器、前方励起型のラマン増幅器、又は、後方励起型及び前方励起型のラマン増幅器を備えた、というものである。第一の光中継スパンを構成することに、これらのどのラマン増幅器を用いてもよい。
【0016】
請求項8記載の光伝送システムは、請求項1乃至6のいずれかに記載の光伝送システムにおいて、第二の光中継スパンは第一の光中継スパンで発生したASE雑音を除去する帯域を有する、というものである。第一の光中継スパンのラマン増幅器において利得のフラットネスを確保するために複数の励起波長を使用すると、信号帯域外にも利得が生ずることによりASE雑音が発生しやすい。そこで、第一の光中継スパンで発生したASE雑音を除去する帯域を、例えばフィルタ等を用いて第二の光中継スパンに付与する。これにより、第一の光中継スパンで発生したASE雑音は、後段の第二の光中継スパンで除去される。
【0017】
請求項9記載の光伝送システムは、請求項1乃至7のいずれかに記載の光伝送システムにおいて、光ファイバ増幅器がエルビウム添加光ファイバ増幅器である、というものである。エルビウム(Er)は光ファイバの最低損失である波長1.55μm帯に対応する遷移を有するので、エルビウム添加光ファイバ増幅器は特に低損失の光を増幅できる。
【0018】
換言すると、本発明は、光増幅器を用いた光直接増幅伝送路に関し、分布ラマン増幅器を用いた複数の中継スパンに対して一定の割合で光ファイバ増幅器を用いた中継スパンを組み合わせることを特徴とする光伝送システムである。その比率は例えば5以上対1である。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る光伝送システムの一実施形態を示し、図1[1]は全体を示すブロック図、図1[2]は光ファイバラマン増幅器を用いた光中継スパンを示す構成図、図1[3]は光ファイバ増幅器を用いた光中継スパンを示す構成図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0020】
以下、光ファイバラマン増幅器を用いた光中継スパンを「ラマン増幅中継スパン」と、希土類としてエルビウムを添加したエルビウム添加光ファイバ増幅器を用いた光中継スパンを「EDFA(erbium doped fiber amplifier)中継スパン」と、それぞれ呼ぶことにする。本実施形態の光伝送システム10は、ラマン増幅中継スパン11,12,…1NとEDFA中継スパン21とを備え、Nを2以上の整数とするとN個のラマン増幅中継スパン11〜1Nの後段に1個のEDFA中継スパン21が配置されている。
【0021】
光伝送システム10では、N個のラマン増幅中継スパン11〜1Nと1個のEDFA中継スパン21とからなる基本ブロック単位30の繰り返しによって、光伝送路全長が構成される。ただし、基本ブロック単位30の繰り返しにおいて、Nは必ずしも一定値である必要はない。また、ラマン増幅器中継スパン11,…とEDFA中継スパン21との構成比は、好ましくは3以上対1、より好ましくは4以上対1、最も好ましくは5以上対1である。つまり、Nは、好ましく3以上、より好ましくは4以上、最も好ましくは5以上である。Nが小さくなるほどラマン増幅器中継スパン11,…が少なくなるため、波形歪み等が顕在化するためである。
【0022】
ラマン増幅中継スパン11〜1Nはどれも同じ構成であるので、ラマン増幅中継スパン11について説明する。ラマン増幅中継スパン11は、光ファイバ111とラマン増幅器115とを備えている。ラマン増幅器115は、WDM(wavelength division multiplexing)カプラ112、励起光源113、光アイソレータ114等から構成される。光ファイバ111には、正の波長分散及び分散スロープを持つ正分散ファイバと負の波長分散及び分散スロープを持つ負分散ファイバとを組みあわせた複合ファイバである。この複合ファイバの伝送ロスは、1スパンあたり10dBとした。この複合ファイバの代わりに、通常のシングルモードファイバや分散シフトファイバも用いることもできる。励起光源113には、利得のフラットネスを確保するため4波長(1424nm,1437nm,1449nm,1465nm)の半導体レーザを束ねて使用した。励起光源113からの励起光116は、信号光31と逆の方向に照射される。WDMカプラ112には融着形WDMカプラを使用した。また、光アイソレータ114には反射減衰量40dB以上のものを使用した。なお、励起光116のパワーは、常に一定になるようにフィードバック制御されている。ラマン増幅器115の一般的な動作は周知であるので説明を略す。
【0023】
EDFA中継スパン21は、光ファイバ211とEDFA217とを備えている。EDFA217は、光アイソレータ212,216、励起光源213、WDMカプラ214、増幅用光ファイバ215等から構成される。光ファイバ211には光ファイバ111と同じものを使用した。励起光源213からの励起光218は、信号光31と同じ方向に照射される。増幅用光ファイバ215にはEr(エルビウム)がドープされている。なお、励起光218のパワーは、常に一定になるようにフィードバック制御されている。この励起光パワー一定制御の代わりに、出力パワー一定制御を用いることもできる。EDFA217の一般的な動作は周知であるので説明を略す。
【0024】
図2は、図1の光伝送システムにおけるラマン増幅器とEDFA(励起光パワー一定制御)との動作の比較を示すグラフである。図2[1]は入力信号レベルに対する各増幅器の利得を示し、図2[2]は入力信号レベルに対する各増幅器の出力信号レベルを示す。図2において、ラマン増幅器の動作を実線で、EDFAの動作を破線で、それぞれ示す。以下、図1及び図2に基づき説明する。
【0025】
図2[1]では、横軸が入力信号レベル、縦軸が増幅利得を表す。横軸の入力信号レベルにおいて、ラマン増幅器115の場合は、ファイバ入力信号レベルから光伝送路のロスを引いた値である。縦軸の増幅利得において、ラマン増幅器115の場合は、ネット利得から光伝送路のロスを引いた値である。ラマン増幅器115では、光伝送路でロスと利得が同時に生じるため、このような定義が必要となる。
【0026】
図2[2]では、横軸が同じく入力信号レベル、縦軸が各増幅器の出力信号レベルを表す。光伝送路のロスを10dBとし、入力信号レベルが−10dBmのときに増幅利得が10dB(増幅器出力0dBm)で動作している状態を表す。この動作条件下ではラマン増幅器115はほぼ利得一定アンプとして、また励起光パワー一定制御のEDFA217は出力信号レベル一定アンプとして動作している。
【0027】
ここで、入力信号レベルが5dB低下した場合を考える。励起光パワー一定制御をしたEDFA217では、入力信号レベルの低下に伴い増幅利得が増加するので(図2[1])、結果として出力信号レベルは一定となる(図2[2])。一方、ラマン増幅器115では、増幅利得が変わらず10dBのままであるので(図2[1])、出力信号レベルが−5dBmに低下する(図2[2])。これは、光伝送路中でロス増加などのレベル変動が起こった場合、EDFA中継スパン21では元の設定伝送レベルに補償されるのに対し、ラマン増幅中継スパン11〜1Nでは変動後のレベルが保持されることを示している。
【0028】
図3は、ラマン増幅中継スパンとEDFA中継スパンとの構成比が4:1の場合における、伝送距離に対するパワー変化を示すグラフである。以下、この図1乃至図3に基づき説明する。
【0029】
スパン入力信号レベルを0dBm、1スパンの伝送路によるロスを10dBとする。図3[1]は正常な状態での動作を示している。ラマン増幅器115は、信号光31と逆方向に励起光116を出力して、光伝送路である光ファイバ111で光増幅を行なう。そのため、ラマン増幅中継スパン11〜14,15における信号レベルは、距離に応じて徐々に減衰し、極小値をもって徐々に回復し、ラマン増幅器115の直前で元に戻る。一方、EDFA217は、EDFA217内の増幅用光ファイバ215に励起光116を出力して、EDFA217内で光増幅を行なう。そのため、EDFA中継スパン21における信号レベルは、距離に応じて徐々に減衰し、EDFA217の直後で急峻に元に戻る。
【0030】
図3[2]はX点でロス増加が起こった場合の動作を示す。X点からEDFA中継スパン21の出力端までは、信号レベルが低下した状態で伝送される。しかし、EDFA中継スパン21を経ることによって所定の信号レベル(0dBm)に復帰される。
【0031】
また、ラマン増幅中継スパン11,…のネット利得がわずかに0dBを上回ったり下回ったりしている場合にも、EDFA中継スパン21によってズレをリセットすることができる。例えば、ラマン増幅中継スパン11,…のネット利得が0.1dBとなる場合を考える(図3[3])。伝送信号パワーは、4スパンのラマン増幅中継スパン11,…を伝送した後に0.4dBだけ設定値(0dBm)を上回る。しかし、この後段にEDFA中継スパン21を配置することにより、出力信号レベルを設定値に戻すことができる。以上のことは、ラマン増幅中継スパン11,…のネット利得が0dBをわずかに下回っている場合(図3[4])も同様である。
【0032】
図4及び図5は、図1の光伝送システムについてのシミュレーションに関する。図4[1]はシミュレーションに用いる光伝送システムを示す構成図、図4[2]はシミュレーションに用いる諸条件を示す図表、図5はシミュレーション結果を示すグラフである。以下、これらの図面に基づき説明する。
【0033】
図4[1]に示すように、基本ブロック単位は、N個のラマン増幅スパンの後段に、1個のEDFA中継スパンが配置されたものである。この基本ブロック単位がM個繰り返されて、シミュレーションに用いる光伝送システムが構成されている。図4[1]に示す光伝送システムに対して、図4[2]に示す諸条件を用いて、シミュレーションを実施した。
【0034】
ここで、図4に示された主な略語について説明する。LN(LiNbO3:ニオブ酸リチウム導波路型変調器)、PBS(polarizing beam splitter:偏光ビームスプリッタ)、DCF(dispersion compensating optical fibfer:分散補償光ファイバ)、OSNR(optical spectrum to noise ratio:信号と雑音の光強度比を表す値)、BPF(band pass filter:バンドパスフィルタ)、LPF(low pass filter:ローパスフィルタ)、SMF(single mode optical fibfer:単一モード光ファイバ)。
【0035】
光信号の劣化には、光増幅器で付加される雑音による劣化と、伝送中に生じる非線形光学効果による劣化とがある。前者は比較的簡単に計算できるが、後者を定量化するためには実際に実験又はシミュレーションをする必要がある。そこで、光増幅器で生じる雑音の合計量を一定(OSNR一定)とした条件でシミュレーションを行い、後者の劣化を定量化したものが図5に示すシミュレーション結果である。
【0036】
図5の横軸は、1個のEDFA中継スパンに対するラマン増幅スパンの個数Nである。なお、N=0とは全てがEDFA中継スパンからなる場合である。図5の縦軸は、アイ開口ペナルティである。識別時刻におけるマークとスペースとの開き具合を、アイ開口という。アイ開口が大きいほど、雑音に対する余裕が大きい。波形歪みが存在すると、アイ開口が狭くなり、また必要なBER(bit error rate:符合誤り率)を得るための受信光パワーが増大する。アイ開口ペナルティとは、送信時のアイ開口から受信側でのアイ開口をデシベル値で差し引いたものである。つまり、アイ開口ペナルティが大きいほど、波形歪みも大きい。
【0037】
したがって、図5のグラフから明らかなように、Nは、好ましく3以上、より好ましくは4以上、最も好ましくは5以上である。
【0038】
図6はラマン増幅中継スパンの例を示す構成図であり、図6[1]は第一例、図6[2]は第二例、図6[3]は第三例である。以下、この図面に基づき説明する。ただし、図1[2]と同じ部分は同じ符号を付すことにより説明を省略する。
【0039】
図6[1]のラマン増幅中継スパン11aは、図1[2]のラマン増幅中継スパン11と同じ構成であり、励起光116を信号光31と逆の方向に照射する後方励起型である。図6[2]のラマン増幅中継スパン11bは、励起光116を信号光31と同じ方向に照射する前方励起型である。図6[3]のラマン増幅中継スパン11cは、励起光116を信号光31と逆の方向に照射する後方励起型と、励起光116を信号光31と同じ方向に照射する前方励起型と、の両方を備えたものである。以上の[1]〜[3]のどのラマン増幅中継スパンを用いてもよい。
【0040】
図7は、図1の光伝送システムにおいて、信号帯域外のASE(amplified spontaneous emission)雑音を抑制する動作を示す説明図である。以下、図1及び図7に基づき説明する。
【0041】
ラマン増幅中継スパン11〜1Nにおいて利得のフラットネスを確保するために複数の励起波長を使用すると、信号帯域外にも利得が生ずることによりASE雑音が発生しやすい。そこで、使用するEDFA217の帯域をフィルタ等(図示せず)を用いて設定することにより、信号帯域外のASE雑音を抑制することができる。
【0042】
図7[1]は、ラマン増幅中継スパン11,…とEDFA中継スパン21との構成比がN:1からなる基本ブロック30を示す。図7[1]のa点における信号は、基本ブロック30へ入力するものであり、図7[2]に示すスペクトルである。図7[1]のb点における信号は、N個のラマン増幅中継スパン11,…を経ることによって、図7[3]に示すように信号帯域外にASE雑音41,42が発生する。図7[1]のc点における信号は、図7[4]に示すような帯域43を持つEDFA217をEDFA中継スパン21に使用することにより、図7[3]に示すASE雑音41,42が除去される。
【0043】
なお、本発明は、言うまでもなく、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、EDFAの代わりにTDFA(thulium doped fiber amplifier)等を用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係る光伝送システムによれば、ラマン増幅器を用いた第一の光中継スパンと光ファイバ増幅器を用いた第二の光中継スパンとを備え、複数個の第一の光中継スパンの後段に1個の第二の光中継スパンが配置されることにより、複数個の第一の光中継スパンを通った信号レベルが設定値から大きくずれても、後段の第二の光中継スパンが出力信号レベルを設定値に戻すことができる。したがって、信号対雑音比を劣化させることなく光ファイバ内の信号光ピークパワーを低く抑えることができるとともに非線形光学効果による伝送劣化を抑制できるというラマン増幅器の長所を生かしつつ、経時劣化に対しても安定な品質を得ることができる。
【0045】
また、複数個の第一の光中継スパンの後段に配置される第二の光中継スパンに、ASE雑音を除去する帯域を付与することにより、第一の光中継スパンで信号帯域外に蓄積されたASE雑音を効果的に除去できる。
【0046】
換言すると、本発明によれば、ラマン増幅器を用いた光中継スパンにおいて故障や外乱などにより信号レベルが変化しても、元の設定値の信号レベルに戻すことができる。その理由は、ラマン増幅器の後段に配置された光ファイバ増幅器が出力一定動作をしているため、光伝送路中での伝送パワーの増減を設定値にリセットすることができるからである。また、本発明によれば、ラマン増幅器を用いた光中継スパンで信号帯域外に蓄積したASE雑音を、光ファイバ増幅器の増幅帯域を制限することによって除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光伝送システムの一実施形態を示し、図1[1]は全体を示すブロック図、図1[2]は光ファイバラマン増幅器を用いた光中継スパンを示す構成図、図1[3]は光ファイバ増幅器を用いた光中継スパンを示す構成図である。
【図2】図1の光伝送システムにおけるラマン増幅器とEDFA(励起光パワー一定制御)との動作の比較を示すグラフであり、図2[1]は入力信号レベルに対する各増幅器の利得を示し、図2[2]は入力信号レベルに対する各増幅器の出力信号レベルを示す。
【図3】図1の光伝送システムにおける伝送距離に対するパワー変化を示すグラフであり、図3[1]は正常な動作を示し、図3[2]はX点でロス増加が起こった場合の動作を示し、図3[3]はラマン増幅中継スパンのネット利得がわずかに0dBを上回った場合の動作を示し、図3[4]はラマン増幅中継スパンのネット利得がわずかに0dBを下回った場合の動作を示す。
【図4】図1の光伝送システムについてのシミュレーションに関し、図4[1]はシミュレーションに用いる光伝送システムを示す構成図、図4[2]はシミュレーションに用いる諸条件を示す図表である。
【図5】図4のシミュレーションの結果を示すグラフである。
【図6】図1におけるラマン増幅中継スパンの例を示す構成図であり、図6[1]は第一例、図6[2]は第二例、図6[3]は第三例である。
【図7】図7は、図1の光伝送システムにおいて信号帯域外のASE雑音を抑制する動作を示す説明図であり、図7[1]は光伝送システムの構成を示すブロック図、図7[2]は図7[1]のa点における信号のスペクトル図、図7[3]は図7[1]のb点における信号のスペクトル図、図7[4]は図7[1]のc点における信号のスペクトル図である。
【符号の説明】
10 光伝送システム
11,12,…,1N ラマン増幅中継スパン(第一の光中継スパン)
115 ラマン増幅器
21 EDFA中継スパン(第二の光中継スパン)
217 EDFA

Claims (9)

  1. 複数の光中継スパンが直列に接続された光伝送システムにおいて、
    前記光中継スパンとして光ファイバラマン増幅器を用いた第一の光中継スパンと希土類添加光ファイバ増幅器を用いた第二の光中継スパンとを備え、複数個の前記第一の光中継スパンの後段に1個の前記第二の光中継スパンが配置された、
    ことを特徴とする光伝送システム。
  2. 複数の光中継スパンが直列に接続された光伝送システムにおいて、
    前記光中継スパンとして光ファイバラマン増幅器を用いた第一の光中継スパンと希土類添加光ファイバ増幅器を用いた第二の光中継スパンとを備え、Nを2以上の整数とするとN個の前記第一の光中継スパンの後段に1個の前記第二の光中継スパンが配置された、
    ことを特徴とする光伝送システム。
  3. 前記Nが3以上である、
    請求項2記載の光伝送システム。
  4. 前記Nが4以上である、
    請求項2記載の光伝送システム。
  5. 前記Nが5以上である、
    請求項2記載の光伝送システム。
  6. 前記光ファイバラマン増幅器は増幅利得が一定となる入力信号レベルで動作し、前記希土類添加光ファイバ増幅器は出力信号レベルが一定となる入力信号レベルで動作する、
    請求項1乃至5のいずれかに記載の光伝送システム。
  7. 前記第一の光中継スパンは、後方励起型の前記光ファイバラマン増幅器、前方励起型の前記光ファイバラマン増幅器、又は、後方励起型及び前方励起型の前記光ファイバラマン増幅器を備えた、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の光伝送システム。
  8. 前記第二の光中継スパンは、前記第一の光中継スパンで発生したASE雑音を除去する帯域を有する、
    請求項1乃至7のいずれかに記載の光伝送システム。
  9. 前記希土類添加光ファイバ増幅器はエルビウム添加光ファイバ増幅器である、
    請求項1乃至8のいずれかに記載の光伝送システム。
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