JP2000349716A - 光伝送システム - Google Patents

光伝送システム

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JP2000349716A
JP2000349716A JP11158509A JP15850999A JP2000349716A JP 2000349716 A JP2000349716 A JP 2000349716A JP 11158509 A JP11158509 A JP 11158509A JP 15850999 A JP15850999 A JP 15850999A JP 2000349716 A JP2000349716 A JP 2000349716A
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JP
Japan
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fiber
raman gain
optical transmission
gain coefficient
raman
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JP11158509A
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English (en)
Inventor
Shingo Kawai
伸悟 河合
Koji Masuda
浩次 増田
Noboru Takachio
昇 高知尾
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
  • Lasers (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非線形効果による伝送特性の劣化を緩和して
信号光パワーを確保し、分布ラマン増幅の高光SNR特
性を引き出すこと。 【解決手段】 ラマン利得係数の低い低非線形ファイバ
11と、ラマン利得係数の高いファイバ12と、当該ラ
マン利得係数の高いファイバ12の出力端より信号伝播
方向とは逆方向に励起光を入射して分布ラマン増幅を行
う励起部13とを縦続接続して構成される光伝送ユニッ
ト10を、光ファイバ伝送路内に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光増幅器、特に、
分布型ラマン増幅器を用いた光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図8および図9は、波長分割多重(WD
M)伝送システムに用いられる、分布ラマン増幅器の基
本構成を示す。
【0003】図8の基本構成において、分布ラマン増幅
器100は、一般に、伝送ファイバ101をそのまま利
得媒体とし、合波器102および励起光源103を用い
て後方励起することによって、光増幅が可能となる。
【0004】励起光波長は、単一若しくは多波長であ
り、例えば波長1.5μm近傍では、励起光波長に対し
て長波長側に約100nm離れた波長域にピークを有す
る利得が得られる。
【0005】また、図9の基本構成においては、分布ラ
マン増幅器100の後段に、エルビウム添加光ファイバ
増幅器(EDFA)等の集中型の希土類添加光ファイバ
増幅器200を配置する。
【0006】そして、これら2つの増幅器100,20
0によって、ハイブリッドに信号光を増幅している。集
中型光増幅器200の増幅器利得の波長特性を相殺する
ように、分布ラマン増幅器100の励起光波長が設定さ
れ、増幅利得が平坦化される。
【0007】図8および図9の基本構成において、増幅
器は、各々線形中継器として用いられているが、図中の
第2のファイバ110を受信器に置き換えれば、前置増
幅器として上記増幅器を用いることも可能である。
【0008】分布ラマン増幅器100を用いた伝送シス
テムにおいては、伝送ファイバ中で分布的に利得が存在
するために、集中型光増幅器200のみを用いた伝送シ
ステムに比べ、雑音特性に関して優位性を有する。
【0009】入射信号光パワーが一定であれば、分布ラ
マン利得が大きい程高い光信号雑音比(光SNR)が得
られ、中継間隔及び伝送距離の長距離化が可能である。
【0010】ラマン増幅の励起効率は、一般に、EDF
A等の希土類添加ファイバ増幅器に比べて低く、高利得
を得るために高パワーの励起光やラマン利得係数の高い
ファイバ(小コア面積、かつ、GeO2等の添加物が高
濃度添加されたもの)が必要となる。
【0011】従来においては、通常、伝送ファイバとし
て、分散シフトファイバ(DSF)が用いられている。
以下、数値例を用いて説明する。
【0012】ラマン利得GRは、励起光パワーのみなら
ず、ラマン増幅用ファイバのファイバ長、有効コア面
積、添加物質であるGeO2の濃度等に依存し、高次の
ラマン散乱による励起光パワーの減衰を無視した場合、
デシベル単位で次式により与えられる。
【0013】 GR=4.343cRPe/K …(1) ここで、cR=gR/Aeffはラマン利得係数、gRは有効
コア中のラマン利得係数、Aeffはファイバの有効コア
面積、PPは励起光パワー、Le={1−exp(−αp
L)}/αpは有効ファイバ長、αpは励起光波長におけ
るファイバ損失係数、Lは中継間隔、K(=1or2)
は偏波因子である。GeO2濃度は式(1)中に現れて
いないが、gR、AeffがGeO2濃度依存性を持つこと
が知られている。
【0014】図10は、図8に示した基本構成の分布ラ
マン増幅器に関して、下記の数値例を用いて計算したラ
マン利得を示す。
【0015】励起光源として実用的な半導体レーザ(L
D)を用いた場合、得られるパワーは、LD一台当たり
数百mW程度であることを考慮して、PP=200(m
W)、K=2(偏波非保持)とした。
【0016】伝送ファイバの具体例として、DSF(G
eO2濃度が通常10(mol%)程度)と純粋石英と
からなる従来のシングルモードファイバ(SMF)とを
考慮した。
【0017】実線は、DSFを用いた場合(gR=8.
0×10-14(m/W)、Aeff=50(μm2)、αp
0.25(dB/km))のラマン利得である。破線
は、SMFを用いた場合(gR=6.7×10-14(m/
W)、Aeff=80(μm2)、αp=0.2(dB/k
m))のラマン利得である。簡単化のため、ファイバ損
失係数を励起光及び信号光波長において同一とし、各々
のファイバに関して計算したファイバ損失も直線で示し
た。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】図10を参照して、上
記数値例を用いると、伝送ファイバがSMFの場合、損
失係数は小さいがラマン利得が小さいため、30kmを
超える中継間隔の確保は困難であると共に、分布ラマン
増幅の高光SNR特性を発揮することができない。
【0019】伝送ファイバがDSFの場合は、損失係数
は大きいもののラマン利得が大きく、中継間隔が伸長さ
れている。しかしながら、高非線形ファイバ中では、ラ
マン利得係数が大きいだけでなく、一般に非線形係数も
大きな値となるため、伝送特性劣化要因となる各種非線
形効果の効率も大きくなり、伝送距離が制限される。す
なわち、伝送路に入射する信号光パワーが制限され、大
幅な高光SNR化が困難となる。
【0020】以上説明したように、ラマン利得係数の小
さい低非線形なファイバでは、十分なラマン利得を得る
ことができない。一方、ラマン利得係数の大きいファイ
バでは、ファイバ中の非線形効果を回避するために信号
光パワーが制限される。
【0021】このように従来の伝送ファイバでは、分布
ラマン増幅器本来の高光SNR特性を十分に発揮しきれ
ていないのが現状である。
【0022】そこで、本発明の目的は、非線形効果によ
る伝送特性の劣化を緩和して信号光パワーを確保し、分
布ラマン増幅の高光SNR特性を引き出すことが可能な
光伝送システムを提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、光信号を送出
する送信器と、光ファイバ伝送路と、光信号を受信する
受信器とから構成される光伝送システムであって、前記
光ファイバ伝送路を、ラマン利得係数の低い低非線形フ
ァイバと、ラマン利得係数の高いファイバと、当該ラマ
ン利得係数の高いファイバの出力端より信号伝播方向と
は逆方向に励起光を入射して分布ラマン増幅を行う励起
部とを縦続接続し、かつ、当該縦続接続した区間を単位
中継区間として、当該単位中継区間を1段若しくは多段
に接続することによって、光伝送システムを構成する。
【0024】ここで、前記単位中継区間内の各ファイバ
は、入力側のラマン利得係数が低い方から高い方へ順に
接続してもよい。
【0025】ラマン利得係数の低い低非線形ファイバと
当該ラマン利得係数の高いファイバとのファイバ長の比
は、当該ラマン利得係数の低い低非線形ファイバ中のラ
マン利得と当該ラマン利得係数の高いファイバ中のラマ
ン利得との和によって、当該中継区間内の損失が補償さ
れるように設定してもよい。
【0026】前記中継区間は、ラマン利得係数の異なる
3種類以上の複数のファイバにより構成し、ラマン利得
係数の順に縦続接続してもよい。
【0027】前記ラマン利得係数の異なる3種類以上の
複数のファイバのファイバ長の比は、ラマン利得係数の
異なる3種類以上の複数のファイバ中のラマン利得の和
によって、当該中継区間内の損失が補償されるように設
定してもよい。
【0028】前記励起部の後段に、集中型の光増幅器を
さらに具えてもよい。
【0029】本発明は、光伝送システムの送信器と受信
器との間に接続される光伝送路であって、ラマン利得係
数の低い低非線形ファイバと、ラマン利得係数の高いフ
ァイバと、当該ラマン利得係数の高いファイバの出力端
より信号伝播方向とは逆方向に励起光を入射して分布ラ
マン増幅を行う励起部とを縦続接続し、かつ、当該縦続
接続した区間を単位中継区間として、当該単位中継区間
を1段若しくは多段に接続することによって、光伝送路
を構成する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。
【0031】[システム基本構成]まず、本システムの
基本構成を、図1に基づいて説明する。
【0032】図1(a)は、本システムの基本構成を示
すものであり、送信器1と受信器2との間の光ファイバ
伝送路3には、本発明に係る中継区間10が複数設けら
れている。
【0033】各中継区間10は、光信号の入力側から順
に、第1の伝送ファイバ11と、第2の伝送ファイバ1
2と、励起部13とを縦続接続して構成されている。励
起部13は、合波器14と励起光源15とからなってい
る。
【0034】この場合、光伝送路は、中継区間10を、
1段若しくは多段に接続して構成することができ、本例
では、多段接続して構成されているものとする。
【0035】第1の伝送ファイバ11は、ラマン利得係
数が低く非線形性の低いファイバからなる。
【0036】第2の伝送ファイバ12は、ラマン利得係
数が高いファイバからなる。
【0037】励起部13は、ラマン利得係数の高いファ
イバの出力端から、信号伝播方向とは逆方向に励起光を
入射して分布ラマン増幅を行う。
【0038】このような光伝送システムにおいて、ラマ
ン利得係数の低い低非線形第1の伝送ファイバ11とラ
マン利得係数の高い第2の伝送ファイバ12とのファイ
バ長の比を、第1の伝送ファイバ11中のラマン利得と
第2の伝送ファイバ12中のラマン利得との和によっ
て、中継区間内の損失が補償されるように設定したこと
を特徴としている。
【0039】また、本発明においては、ラマン利得係数
の異なる複数種類の伝送ファイバを用いて構成した場合
においても、ファイバ長の比を、ラマン利得係数の異な
る複数種類のファイバ中のラマン利得の和によって、中
継区間内の損失が補償されるように設定してもよい。
【0040】さらに、光信号の入力側にラマン利得係数
が低い伝送ファイバを接続し、この入力側のラマン利得
係数が低い方からラマン利得係数が高い方へ順に接続し
てもよい。
【0041】次に、ラマン利得係数およびラマン利得の
距離依存性について説明する。
【0042】図1(b)はラマン利得係数の距離依存性
を示し、図1(c)はラマン利得の距離依存性を示す。
【0043】第1の伝送ファイバ11中では、非線形効
率が低いため、伝送特性劣化の原因となる非線形効果の
影響は少ない。第2の伝送ファイバ12中では、非線形
効率が大きくなるが、第1の伝送ファイバ11の損失に
よって信号パワーが減衰しているため、第1の伝送ファ
イバ11中と同様に、大きな伝送特性劣化は生じない。
【0044】以下、第1の伝送ファイバ11としてSM
F(シングルモードファイバ)を用い、第2の伝送ファ
イバ12としてDSF(分散シフトファイバ)を用いた
場合の数値例について説明する。なお、SMF11、D
SF12の構成内容は、従来例と同様であり、ここでの
説明は省略する。
【0045】信号光の波長を1.54〜1.56μmと
し、励起光の波長を1.45μmとする。また、中継間
隔(すなわち、第1の伝送ファイバ11から励起部13
までの距離)を40kmとする。
【0046】図2は、中継区間内におけるラマン利得の
励起光伝播方向の距離依存性を示す。
【0047】この場合、SMF11およびDSF12の
ファイバ長配分(SMF/DSF)を、40km/0k
m(線分)、30km/10km(線分)、20k
m/20km(線分)、10km/30km(線分
)、0km/40km(線分)、と変化させる。
【0048】図3は、SMF11のファイバ長に対する
1中継区間のネット利得、すなわち、ラマン利得からフ
ァイバ損失を差し引いた利得を示すものである。
【0049】SMF11を用いることによってラマン利
得が減少するものの、損失係数の差によって中継区間内
の損失も減少するため、ネット利得に大きな変動は見ら
れない。
【0050】そして、非線形効果緩和のため、SMF1
1を20kmとして用いた場合(このとき、DSF12
も20kmであり、図2の線分)のネット利得は0.
8dBとなり、この値は、DSF12のみの場合(図2
の線分)のネット利得と比べて、ほぼ同等のネット利
得が得られている(0.1dB以内の差)。
【0051】このとき、式(1)から、距離配分された
DSF12の長さL2とDSF12中に配分されたラマ
ン利得GR2との間には、 L2=−ln(1−GR2/GR02)/αp2 …(2) なる関係が成立することがわかる。
【0052】ここで、利得GR02は、前述した式(1)
で定義されたパラメータを用いて、 GR02=4.343cR2P2/K2αp2 …(3) と表される。
【0053】一般に、中継区間内の分割数が2より大き
い場合でも、各区間内でのファイバパラメータと各区間
への入射励起光パワーとを用いて、ラマン利得とファイ
バ長の配分が可能である。
【0054】各区間のファイバをラマン利得係数の順に
配置し、長さを変化させて上述のようにラマン利得を計
算し、所望のネット利得が確保できるように配分を行う
ことができる。
【0055】以上説明したように、非線形効果による伝
送特性の劣化を緩和して信号光パワーを確保しつつ、分
布ラマン増幅の高光SNR特性を引き出すことが可能と
なる。
【0056】上記例では、ラマン利得係数が低く低非線
形の第1の伝送ファイバ11としてSMFを用い、ラマ
ン利得係数が高い第2の伝送ファイバ12としてDSF
を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、
下記に示す各種ファイバを用いることも可能である。
【0057】低非線形性の第1の伝送ファイバ11とし
て、LEAFファイバと呼ばれる大コア面積の分散シフ
トファイバや、分散の波長特性を抑えつつコア面積拡大
を図った分散フラットファイバ(DFF)を用いてもよ
い。LEAFファイバ、DFF共に、損失係数がDSF
と同程度であり、70μm2程度の有効コア面積を有す
るものが報告されている。
【0058】ラマン利得係数が高い第2のファイバ12
として、非零分散の分散シフトファイバ(NZDS
F)、分散の波長特性が通常のDSFおよびSMFとは
逆符号である逆分散スロープファイバ(RDF)、分散
補償ファイバ(DCF)等の各種ファイバも使用可能で
ある。
【0059】NZDSFは、パラメータがDSFと同等
であり、零分散波長が1.55μmに対して長波長若し
くは短波長にシフトしたものである。RDFは、損失係
数がDSFと同程度であるが、有効コア面積が約20μ
2と小さいのが特徴である。DCFは、一般に、Ge
2等の添加濃度が高く(〜30mol%)、有効コア
面積が小さく(〜20μm2)、ラマン利得係数も大き
く、また、損失係数も0.5〜1.0dB/kmと大き
な値をとる。
【0060】なお、図1の光伝送路において、受信器2
側の最終段の中間区間10には、励起部13が図示され
ているが、この励起部13を受信器2側に含ませるよう
な構成としてもよい。
【0061】以下、本発明の具体例を、図4〜図7に基
づいて説明する。
【0062】[実施例1]次に、本発明の第1の実施例
を、図4に基づいて説明する。
【0063】1は送信器、2は受信器、11はSMF、
12はDSF、14は合波器、15は励起用光源(L
D)である。
【0064】励起用光源15の励起光波長およびパワー
は、1.45μm,200mWである。信号波長は、
1.54〜1.56μmである。
【0065】ファイバ長は、SMF11を20km、D
SF12を20kmとし、中継間隔を40kmとする。
なお、中継間隔とは、SMF11の距離と、DSF12
の距離とを加算した距離に相当する。
【0066】SMF11は純粋石英からなり、gR1
6.7×10-14(m/W)、Aeff1=80(μm2)、
αp1=0.2(dB/km)なるパラメータの値を持
つ。
【0067】DSF12は、GeO2濃度が10(mo
l%)、gR2=8.0×10-14(m/W)、Aeff2
50(μm2)、αp2=0.25(dB/km)なるパ
ラメータの値を持つ。
【0068】K1=K2=2(偏波非保持)である。中継
区間内のラマン利得は図2より10dBである。
【0069】以上のようなシステム構成により、非線形
効果による伝送特性の劣化を緩和して信号光パワーを確
保しつつ、分布ラマン増幅の高光SNR特性を引き出す
ことが可能となる。
【0070】[実施例2]次に、本発明の第2の実施例
を、図5に基づいて説明する。
【0071】図5(a)は、本例のシステムを示すもの
である。本システムでは、励起用光源15の後段に、集
中型のEDFA16をさらに配置し、ハイブリッド構成
をとる点が異なる。なお、本システムのその他の基本構
成は、前述した第1の例(図4参照)と同じである。
【0072】励起光波長およびパワーは、1.51μ
m、200mWである。ファイバ長は、SMF11を2
0km、DSF12を20kmとし、中継間隔を40k
mとする。
【0073】SMF11は、純粋石英からなり、gR1
6.7×10-14(m/W)、Aeff1=80(μm2)、
αp1=0.2(dB/km)なるパラメータの値を持
つ。
【0074】DSF12は、GeO2濃度が10(mo
l%)、gR2=8.0×10-14(m/W)、Aeff2
50(μm2)、αp2=0.25(dB/km)なるパ
ラメータの値を持つ。
【0075】K1=K2=2(偏波非保持)である。中継
区間内のラマン利得は図2より10dBである。
【0076】EDFA16は、部分的に利得平坦化さ
れ、1.53〜1.6μmの波長域で利得を有する。
【0077】図5(b)は、本例のシステムによって実
現される利得スペクトルを示す。
【0078】EDFA16の長波長域における利得減少
を相殺するように、ラマン増幅の励起波長とピーク利得
とを調節することにより、1.53〜1.61μmの信
号光波長帯で平坦利得を有する。
【0079】ラマン利得のピーク値は10dB,EDF
A利得のピーク値は7dBであり、総合利得として12
dBが得られる。ラマン利得とEDFA利得との和が総
合利得となるが、ラマン利得に対して前述したシステム
の基本構成で説明したようなファイバ長配分を行えばよ
い。
【0080】本例では、総合利得に対する分布ラマン利
得の割合が高いため、EDFA利得を大きくとり、中継
間隔を長距離化した系に対して光SNR特性において優
位性を有する。
【0081】[実施例3]次に、本発明の第3の実施例
を、図6に基づいて説明する。
【0082】図6(a)は、本例のシステムを示すもの
である。本システムでは、DSF12の後段に、DCF
(分散補償ファイバ)17を配置し、3種類のファイバ
で中継区間を構成した点が異なる。なお、本システムの
その他の基本構成は、前述した第1の例(図4参照)と
同じである。
【0083】SMF11は、純粋石英からなり、gR1
6.7×10-14(m/W)、Aeff1=80(μm2)、
αp1=0.2(dB/km)なるパラメータの値を持
つ。
【0084】DSF12は、GeO2濃度が10(mo
l%)、gR2=8.0×10-14(m/W)、Aeff2
50(μm2)、αp2=0.25(dB/km)なるパ
ラメータの値を持つ。
【0085】DCF17は、GeO2濃度が30(mo
l%)、gR3=12.0×10-14(m/W)、Aeff3
=18(μm2)、αp3=1.0(dB/km)なるパ
ラメータの値を持ち、信号光における損失係数が0.5
(dB/km)である。
【0086】K1=K2=K3=2(偏波非保持)であ
る。
【0087】図6(b)はラマン利得係数の距離依存性
を示し、図6(c)はラマン利得の距離依存性を示す。
【0088】前述したシステムの基本構成において説明
したように、ファイバ長を配分し、SMF11を20k
m、DSF12を20km、DCF17を3kmとし、
DCF17を除外して中継間隔を40kmとする。
【0089】中継区間内のラマン利得は11dBであ
り、非線形効果による伝送特性の劣化を緩和して信号光
パワーを確保しつつ、分布ラマン増幅の高光SNR特性
を引き出すことが可能となる。
【0090】本例では、SMF11、DSF12、DC
F17の3種類のファイバで中継区間を構成したが、4
種類以上の複数ファイバで中継区間を構成することも可
能である。
【0091】[実施例4]次に、本発明の第4の実施例
を、図7に基づいて説明する。
【0092】図7(a)は、本例のシステムを示すもの
である。本システムでは、励起用光源15の後段に、集
中型のEDFA(エルビウム等の希土類添加ファイバ増
幅器)16を配置し、ハイブリッド構成をとる点が異な
る。なお、本システムのその他の基本構成は、前述した
第3の例(図6参照)と同じである。
【0093】励起光波長およびパワーは、1.51μ
m、200mWである。ファイバ長は、SMF11を2
0km、DSF12を20kmとし、DCF17を3k
mとし、DCF17を除外して中継間隔を40kmとす
る。
【0094】SMF11は、純粋石英からなり、gR1
6.7×10-14(m/W)、Aeff1=80(μm2)、
αp1=0.2(dB/km)なるパラメータの値を持
つ。
【0095】DSF12は、GeO2濃度が10(mo
l%)、gR2=8.0×10-14(m/W)、Aeff2
50(μm2)、αp2=0.25(dB/km)なるパ
ラメータの値を持つ。
【0096】DCF17は、GeO2濃度が30(mo
l%)、gR3=12.0×10-14(m/W)、Aeff3
=18(μm2)、αp3=1.0(dB/km)なるパ
ラメータの値を持ち、信号光における損失係数が0.5
(dB/km)である。
【0097】K1=K2=K3=2(偏波非保持)であ
る。
【0098】EDFA7は、部分的に利得平坦化され、
1.53〜1.6μmの波長域で利得を有する。
【0099】図7(b)は、本例のシステムによって実
現される利得スペクトルを示す。
【0100】EDFA7の長波長域における利得減少を
相殺するように、ラマン増幅の励起波長とピーク利得を
調節することにより、1.53〜1.61μmの信号光
波長帯で平坦利得を有する。
【0101】ラマン利得のピーク値は、11dB、ED
FA利得のピーク値は8dBであり、総合利得として1
3dBが得られる。ラマン利得とEDFA利得との和が
総合利得となるが、ラマン利得に対して前述したシステ
ムの基本構成で説明したようなファイバ長配分を行えば
よい。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ラマン利得係数の低い低非線形ファイバと、ラマン利得
係数の高いファイバと、当該ラマン利得係数の高いファ
イバの出力端より信号伝播方向とは逆方向に励起光を入
射して分布ラマン増幅を行う励起部とを縦続接続し、そ
の縦続接続した区間を単位中継区間として、1段若しく
は多段にして構成したので、非線形効果による伝送特性
の劣化を緩和して信号光パワーを確保しつつ、分布ラマ
ン増幅の高光SNR性を引き出すことが可能となり、こ
れにより、大容量WDM光伝送システムを実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である光伝送システムを示
すものであり、(a)は本システムの基本構成を示すブ
ロック図、(b)はラマン利得係数の距離依存性を示す
特性図、(c)はラマン利得の距離依存性を示す特性図
である。
【図2】中継区間内ラマン利得の励起光伝搬方向の距離
依存性を示す特性図である。
【図3】ネット利得とSMFのファイバ長との関係を示
す特性図である。
【図4】本発明の第1の実施例であるシステム構成を示
すブロック図である。
【図5】(a)は本発明の第2の実施例であるシステム
構成を示すブロック図、(b)は利得とスペクトルとの
関係を示す特性図である。
【図6】(a)は本発明の第3の実施例であるシステム
構成を示すブロック図、(b)はラマン利得係数の距離
依存性を示す特性図、(c)はラマン利得の距離依存性
を示す特性図である。
【図7】(a)は本発明の第4の実施例であるシステム
構成を示すブロック図、(b)は利得とスペクトルとの
関係を示す特性図である。
【図8】従来における光伝送システムの第1の構成例を
示すブロック図である。
【図9】従来における光伝送システムの第2の構成例を
示すブロック図である。
【図10】従来のラマン利得およびファイバ損失の中継
間隔依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
1 送信器 2 受信器 10 中継区間 11 シングルモードファイバ(SMF) 12 分散シフトファイバ(DSF) 13 励起部 14 合波器 15 半導体レーザ(LD) 16 エルビウム添加ファイバ増幅器(EDFA) 17 分散補償ファイバ(DCF)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04J 14/00 14/02 (72)発明者 高知尾 昇 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2K002 AB30 BA01 CA15 DA10 HA23 5F072 AB07 AK06 QQ07 5K002 AA06 BA05 CA02 CA10 CA13 DA02 FA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を送出する送信器と、光ファイバ
    伝送路と、光信号を受信する受信器とから構成される光
    伝送システムであって、前記光ファイバ伝送路は、 ラマン利得係数の低い低非線形ファイバと、ラマン利得
    係数の高いファイバと、当該ラマン利得係数の高いファ
    イバの出力端より信号伝播方向とは逆方向に励起光を入
    射して分布ラマン増幅を行う励起部とを縦続接続し、か
    つ、当該縦続接続した区間を単位中継区間として、当該
    単位中継区間を1段若しくは多段に接続して構成したこ
    とを特徴とする光伝送システム。
  2. 【請求項2】 前記単位中継区間内の各ファイバは、入
    力側から、ラマン利得係数が低い方から高い方へ順に接
    続されたことを特徴とする請求項1記載の光伝送システ
    ム。
  3. 【請求項3】 ラマン利得係数の低い低非線形ファイバ
    と当該ラマン利得係数の高いファイバとのファイバ長の
    比は、当該ラマン利得係数の低い低非線形ファイバ中の
    ラマン利得と当該ラマン利得係数の高いファイバ中のラ
    マン利得との和によって、当該中継区間内の損失が補償
    されるように設定されたことを特徴とする請求項1又は
    2記載の光伝送システム。
  4. 【請求項4】 前記中継区間は、ラマン利得係数の異な
    る3種類以上の複数のファイバから構成され、ラマン利
    得係数の順に縦続接続されることを特徴とする請求項1
    記載の光伝送システム。
  5. 【請求項5】 前記単位中継区間内の各ファイバは、入
    力側から、ラマン利得係数が低い方から高い方へ順に接
    続されたことを特徴とする請求項4記載の光伝送システ
    ム。
  6. 【請求項6】 前記ラマン利得係数の異なる3種類以上
    の複数のファイバのファイバ長の比は、ラマン利得係数
    の異なる3種類以上の複数のファイバ中のラマン利得の
    和によって、当該中継区間内の損失が補償されるように
    設定されたことを特徴とする請求項4又は5記載の光伝
    送システム。
  7. 【請求項7】 前記励起部の後段に、集中型の光増幅器
    をさらに具えたことを特徴とする請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の光伝送システム。
  8. 【請求項8】 光伝送システムの送信器と受信器との間
    に接続される光伝送路であって、 ラマン利得係数の低い低非線形ファイバと、ラマン利得
    係数の高いファイバと、当該ラマン利得係数の高いファ
    イバの出力端より信号伝播方向とは逆方向に励起光を入
    射して分布ラマン増幅を行う励起部とを縦続接続し、か
    つ、当該縦続接続した区間を単位中継区間として、当該
    単位中継区間を1段若しくは多段に接続して構成したこ
    とを特徴とする光伝送路。
  9. 【請求項9】 前記単位中継区間内の各ファイバは、入
    力側から、ラマン利得係数が低い方から高い方へ順に接
    続されたことを特徴とする請求項8記載の光伝送路。
  10. 【請求項10】 ラマン利得係数の低い低非線形ファイ
    バと当該ラマン利得係数の高いファイバとのファイバ長
    の比は、当該ラマン利得係数の低い低非線形ファイバ中
    のラマン利得と当該ラマン利得係数の高いファイバ中の
    ラマン利得との和によって、当該中継区間内の損失が補
    償されるように設定されたことを特徴とする請求項8又
    は9記載の光伝送路。
  11. 【請求項11】 前記中継区間は、ラマン利得係数の異
    なる3種類以上の複数のファイバから構成され、ラマン
    利得係数の順に縦続接続されることを特徴とする請求項
    8記載の光伝送路。
  12. 【請求項12】 前記単位中継区間内の各ファイバは、
    入力側から、ラマン利得係数が低い方から高い方へ順に
    接続されたことを特徴とする請求項11記載の光伝送
    路。
  13. 【請求項13】 前記ラマン利得係数の異なる3種類以
    上の複数のファイバのファイバ長の比は、ラマン利得係
    数の異なる3種類以上の複数のファイバ中のラマン利得
    の和によって、当該中継区間内の損失が補償されるよう
    に設定されたことを特徴とする請求項11又は12記載
    の光伝送路。
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