JP2004153439A - 無線通信システム及び通信端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】受信レベル測定手段や複数チャネルを走査するような特別な手段は必要とせず、親子間の無線通信有効範囲を逸脱する前にその旨報知を行う。
【解決手段】無線通信システム1によれば、PDA型FOMA端末(親機)20からハンドセット(子機)40へ呼び出し信号を送信後、一定時間T2以内に対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット40からの応答信号がPDA型FOMA端末20によって受信されない場合には、ハンドセット(子機)40が無線通信有効範囲外になってしまった旨、報知部28から警報が発せられる。
【選択図】 図1
【解決手段】無線通信システム1によれば、PDA型FOMA端末(親機)20からハンドセット(子機)40へ呼び出し信号を送信後、一定時間T2以内に対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット40からの応答信号がPDA型FOMA端末20によって受信されない場合には、ハンドセット(子機)40が無線通信有効範囲外になってしまった旨、報知部28から警報が発せられる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークで接続されている第二の通信端末が、その第一の通信端末との無線ネットワークの有効範囲を出る前に使用者に報知することによって、常時、無線ネットワークを使える状態に第二の通信端末を位置させておくことができる無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線公衆回線に接続された第一の通信端末に対し、そのサブセットとなる第二の通信機器をこの第二の通信端末に対して無線で接続して、同時に両端末で無線公衆回線を使用して通信する携帯無線通信システムがある。例えば、無線公衆回線に接続された親機では画像通信のための処理を行い、この親機と近距離無線で接続された子機には音声通信のためのハンドセットの役割を持たせ、それぞれが対で初めて無線公衆回線を使用した通信が成り立つ、という無線通信システムである。
【0003】
このような無線通信システムでは、無線公衆回線による通信確立中、親子双方の機器が無線公衆回線とは別の親子間で利用する無線通信範囲内に存在することが条件となる。しかしながら、従来このような無線通信システムにおいて、親子間で利用する近距離無線の使用可能範囲内を報知するシステムは存在しなかった。
【0004】
また、上述したような無線通信システムではないものの、無線通信技術を利用し存在範囲を検出する方法として、特開平5−95328号公報記載の、携帯電話の置き忘れ・紛失を防止するための携帯電話装置が提案されている。
また、機器同士が一定距離を越えた場合に報知する方法として、特開平11−88499号公報記載の、携帯電話機等の機器の使用制限装置が提案されている。
【0005】
また、二次局が複数の固定して置かれた一次局のそれぞれの無線通信有効範囲の中へ入ったり外へ出たり徘徊し得る通信システムを運転する方法として、特開平4−291834号公報記載の、複数のチャネルで無線通信するシステムが提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−95328号公報
【特許文献2】
特開平11−88499号公報
【特許文献3】
特開平4−291834号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の技術では、無線公衆回線に接続可能な親機に対して一乃至は複数の子機が近距離無線で接続され、互いに無線接続された親機1対子機1以上の通信機器で、親子の機器が対で公衆回線経由の通信を行う場合、親機と子機との位置が無線接続された有効範囲内にあることが前提のシステムにおいて、その使用可能範囲を操作者に知らせる方法は存在しなかった。
【0008】
また、無線通信技術を利用し存在範囲を検出する方法として提案されている特開平5−95328号公報に記載の携帯電話の置き忘れ・紛失を防止する携帯電話装置では、一方の特定信号送信装置から送信する信号の電界強度が一定の閾値を超えなかった場合に報知するシステムであるため、受信側の動作として、常に受信する無線信号の電界強度を測定しなければならず、消費電力を必要以上に消費していた。
【0009】
さらに、上述したような親機1対子機1以上の機器に上記公報記載のシステムを適用するためには、送受信端末双方がそれぞれこの検出方法を持たねばならず、不経済でシステムが高価になってしまう欠点があった。
【0010】
一方、特開平11−88499号公報に記載された使用制限装置による方式では、送信ユニットからの識別コード信号の受信レベルが所定値以下になったときに警報信号を発するシステムであるので、識別コード信号の受信レベルの測定が必要となり、構成が複雑となっていた。
【0011】
さらに、特開平4−291834号公報に開示されたシステムにおいても、一次局と二次局との間で複数のチャネルを利用するため、複数チャネルを走査するような特別な手段が必要となり、構成が複雑となっていた。
【0012】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、受信レベル測定手段や複数チャネルを走査するような特別な手段は必要とせず、親子間の無線通信有効範囲を逸脱する前にその旨報知を行うことによって、無線公衆ネットワークとは別の無線ネットワークで無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末に接続されている第二の通信端末を常時利用可能な状態に位置させておくことができる無線通信システム、及びこの無線通信システムの第一の通信端末又は第二の通信端末に使用される通信端末を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の無線通信システムは、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムであって、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の一方の通信端末に設けられ、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の他方の通信端末に、所定周期で呼び出し信号を送信する呼び出し信号送信手段と、前記他方の通信端末に設けられ、前記一方の通信端末からの呼び出し信号を受信した場合に、前記一方の通信端末に、当該呼び出し信号に応答する応答信号を送信する応答信号送信手段と、前記一方の通信端末に設けられ、前記呼び出し信号送信手段による呼び出し信号の送信後所定時間以内に、前記応答信号送信手段からの応答信号を受信しなかった場合に報知する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の無線通信システムは、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムであって、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の一方の通信端末に設けられ、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の他方の通信端末に、予め定められた測定期間内に所定周期で呼び出し信号を送信する呼び出し信号送信手段と、前記他方の通信端末に設けられ、前記一方の通信端末からの呼び出し信号を受信する度に、前記一方の通信端末に、当該呼び出し信号に応答する応答信号を送信する応答信号送信手段と、前記一方の通信端末に設けられ、当該測定期間内における前記応答信号送信手段からの応答信号の受信回数を計数し、当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していない場合に報知する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の通信端末は、呼び出し信号を送信する信号送信部と、当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、該信号送信部による呼び出し信号の送信とともに所定時間の計時を開始する応答時間計時部と、前記応答時間計時部による所定時間の計時終了時点で、当該所定時間内に該信号受信部によって当該呼び出し信号に対しての応答信号が受信されているか否かを判定する判定部と、該判定部によって当該所定時間内に応答信号が受信されていないと判定された場合に報知する報知部とを備えていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の通信端末は、所定周期で呼び出し信号を送信する信号送信部と、当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、予め定められた測定期間内の該信号受信部による応答信号の受信回数を計数する受信回数計数部と、該受信回数計数部による当該測定期間内の受信回数が所定回数に達しているか否かを判定する判定部と、該判定部によって当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していないと判定された場合に報知する報知部とを備えていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による無線通信システムのブロック図である。本実施の形態においては、PDA(Personal Digital Assistant)型FOMA(登録商標、Freedom Of Mobile multimedia Access)端末と、これと近距離無線通信規格のブルートゥース(Bluetooth)で接続されたハンドセットとによる無線通信システムを例に説明する。
【0018】
なお、図1には、本発明に関係する構成のブロックだけを示してあり、通常の無線通信端末を構成するためのブロックは省略して図示していないが、当然従来の無線通信端末と同様の構成を備えているものとする。
【0019】
図1において、本実施の形態の無線通信システム1は、例えばW−CDMA方式を用いた移動体通信システムの無線公衆ネットワーク10に接続可能なPDA型FOMA端末20と、このPDA型FOMA端末20と近距離無線通信規格ブルートゥースによる無線ネットワーク15によって接続されたハンドセット40とから構成されている。
【0020】
PDA型FOMA端末20は、操作部21、無線公衆ネットワーク10との接続を制御するネットワーク制御部22、端末各部を制御する制御部23、ハンドセット40に信号を送信するための信号送信部24、ハンドセット40からの信号を受信するための信号受信部25を備える。
【0021】
さらに、PDA型FOMA端末20は、制御部23には、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、及び報知部28が設けられているとともに、信号受信部25には、受信信号判定部29、応答時間計時/判定部30が設けられ、この受信信号判定部29及び応答時間計時/判定部30は制御部23とも接続されている。
これに対し、ハンドセット40には、信号受信部45及び信号送信部44と、これらを制御する制御部43とが備えられている。
【0022】
次に、このように構成された本実施の形態の無線通信システム1の作用について、図2に基づき説明する。なお、その説明に当たっては、公衆ネットワーク10に接続可能なPDA型FOMA端末20と、このPDA型FOMA端末20と無線ネットワーク15により接続されるハンドセット40とを、仮に、PDA型FOMA端末20は使用者の鞄の中に入れ、ハンドセット40は使用者の胸ポケットに収納されている状態にあるものとして説明する。
【0023】
図2は、本実施の形態の無線通信システムのフローチャートである。
まず、操作部21の操作に基づき、PDA型FOMA端末20が無線公衆回線10に接続されると、ネットワーク制御部22は、PDA型FOMA端末20とハンドセット40との接続を確立する。
【0024】
すなわち、ネットワーク制御部22は、無線公衆回線10との接続の確立に基づき、制御部23による、PDA型FOMA端末20とハンドセット40との親機側の端末間確認処理をスタートさせる。これにより、制御部23は、送信周期記憶部26に記憶されている送信周期データを基に、送信周期T1の決定を行い、この決定した送信周期T1を送信間隔計時部27に設定するとともに、その計時値txをtx=0にリセットした上、その計時をスタートさせる(ステップS201)。
【0025】
送信間隔計時部27は、この設定された送信周期T1を計時する毎に制御部23に送信命令を出力する。
制御部23は、送信間隔計時部27による送信周期T1の計時をスタートさせると、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を待つ(ステップS202)。
【0026】
送信時間になり、送信間隔計時部27から送信命令が制御部23に送られると、制御部23は、これを検出して呼び出し信号の送信指示を信号送信部24に出力する。信号送信部24は、この制御部23からの呼び出し信号の送信指示に基づき、無線ネットワーク15を使用して、ハンドセット40に対する呼び出し信号の送信を行う(ステップS203)。
【0027】
制御部23は、この呼び出し信号の送信指示を出力する際、ハンドセット40が無線通信有効範囲外に存在することを判定するための判定時間T2を計時するために、応答時間計時/判定部30の計時値tyをty=0にリセットした上、その計時をスタートさせる。
【0028】
なお、本実施の形態では、この応答時間計時/判定部30により計数される判定時間T2の設定は、予め送信周期T1の決定とともに制御部23によって行われ、判定時間T2は、一回の呼び出し信号の送信からその応答信号の受信までにかかる時間を基に設定され、前述した送信周期T1はこの判定時間T2よりも長い時間になっている。
一方、ハンドセット40では、PDA型FOMA端末20との接続が確立されると、その制御部43は、PDA型FOMA端末20とハンドセット40との子機側の端末間確認処理をスタートさせる。
【0029】
まず、制御部43は、信号受信部45をPDA型FOMA端末20からの呼び出し信号の受信待ち状態に設定する(ステップS401)。そして、信号受信部45は、PDA型FOMA端末20からの呼び出し信号の供給待ち状態になる(ステップS402)。
信号受信部45は、PDA型FOMA端末20からの呼び出し信号を検出すると、この検出した呼び出し信号を受信して制御部43に渡す。
【0030】
制御部43は、信号受信部45から呼び出し信号が供給されると(ステップS403)、その呼び出し信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているPDA型FOMA端末(親機)20からの呼び出し信号であるか否かを判定する(ステップS404)。制御部43は、この呼び出し信号の判定結果に基づき、呼び出し信号が当該ハンドセット40に対応した予め定められたPDA型FOMA端末20からのものであると判定すると、信号送信部44へ応答信号を送信する指示を出力する。これにより、ハンドセット40の信号送信部44からは、無線ネットワーク15を使用して、PDA型FOMA端末20へ応答信号が送られる(ステップS405)。
そして、ハンドセット40の制御部43は、信号送信部44から応答信号が送信されると、再び信号受信部45を呼び出し信号の供給待ち状態にする(ステップS401)。
【0031】
なお、制御部43は、呼び出し信号が当該ハンドセット40に対応した予め定められたPDA型FOMA端末20のものではないと判定した場合には、制御部43は、信号送信部44へ応答信号を送信する命令を出力することなく、ステップS402で述べた、信号受信部45からの呼び出し信号の供給待ち状態に戻る。
【0032】
一方、PDA型FOMA端末20では、前述のステップS203によるハンドセット40への呼び出し信号の送信後、制御部23は、信号受信部25をハンドセット(子機)40からの呼び出し信号に対する応答信号の待ち状態に設定し、自身も後述する受信信号判定部29又は応答時間計時/判定部30からの確認信号の入力待ち状態になる。
【0033】
制御部23により応答待ち状態に設定された信号受信部25は、ハンドセット40からの応答信号を検出すると、この検出した応答信号を受信して受信信号判定部29へ供給する。
受信信号判定部29は、信号受信部25からの応答信号の供給の有無を確認し(ステップS204)、信号受信部25から応答信号が入力されると(ステップS205)、その応答信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット(子機)40からの応答信号であるか否か、を判定する(ステップS206)。
【0034】
受信信号判定部29は、その判定の結果、信号受信部25から供給された応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット40からの応答信号である場合には、ハンドセット40がPDA型FOMA端末20による無線通信有効範囲を逸脱していないものと判定して、ハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を、制御部23に出力する。
【0035】
これにより、制御部23は、受信信号判定部29から存在確認信号が入力されると、対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在することが判定されたとして、ステップS202に戻り、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を再び待つことになる。
【0036】
なお、上記受信信号判定部29による判定において、受信した応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット40からのものでなかった場合は、受信信号判定部29は、ハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を制御部23に出力せず、ステップS204に示した信号受信部25からの応答信号の供給待ち状態に戻る。
【0037】
これに対し、応答時間計時/判定部30は、前述したステップS203によって、制御部23が信号送信部24に呼び出し信号の送信指示を出力するのに伴い、計時値tyがty=0にリセットされて計時スタートされた後は、予め定められた所定時間単位毎に計時値tyをインクリメントするとともに、その計時値tyを前述した判定時間T2(一定時間)と比較している。そして、応答時間計時/判定部30は、両者の比較により、計時値tyが設定されている判定時間T2に達した場合には、ハンドセット40が無線通信有効範囲外に存在することを表す不在確認信号を制御部23に出力する。
【0038】
制御部23は、ハンドセット40が無線通信有効範囲外に存在することを示す不在確認信号が応答時間計時/判定部30から供給されると、ハンドセット(子機)40がPDA型FOMA端末(親機)20による無線通信有効範囲外に存在するものと判定して(ステップS207)、報知部28に作動命令を出力し、報知部28を作動させて警報を発生させる(ステップS208)。
【0039】
したがって、本実施の形態の無線通信システム1によれば、PDA型FOMA端末(親機)20からハンドセット(子機)40へ呼び出し信号を送信後、一定時間T2以内に対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット40からの応答信号がPDA型FOMA端末20によって受信されない場合には、報知部28よりハンドセット(子機)40が無線通信有効範囲外になってしまった旨、報知部28から警報が発せられる。この場合、報知部28により発せられる警報の例としては、例えば、PDA型FOMA端末20に備えられている、図示省略したディスプレイの画面上の警報、LED等の発光素子の点灯又は点滅による警報、バイブレータの振動による警報、又はこれらの警報の組み合わせ、等がある。
【0040】
そのため、使用者は、この警報に基づき、ハンドセット(子機)40又はPDA型FOMA端末(親機)20の一方を他方に近付けるように移動位置させることによって、常時利用可能な状態にハンドセット40(子機)をPDA型FOMA端末(親機)20に対して位置させておくことができ、PDA型FOMA端末20(親機)及びハンドセット(子機)40が対の、無線公衆回線を使用した通信を成り立たたせることができる。
【0041】
なお、上述した実施の形態の無線通信システム1にあっては、PDA型FOMA端末20からハンドセット40への呼び出し信号の送信は、送信間隔計時部27から送信周期T1で出力される送信命令に基づき行われる構成としたが、この送信周期T1は、操作部21の操作によって使用者により調整変更可能な構成でもよく、また、送信周期記憶部26に記憶されている送信周期T1を、例えば、応答時間計時/判定部30からの存在確認信号に基づいて設定変更可能な構成としてもよい。さらには、送信周期記憶部26及び送信間隔計時部27自体を備えず、操作部21に設けられた所定ボタン等の操作に応じて送信命令が発せられ、使用者の意志により、ハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在するか否かの確認のための呼び出し信号を任意に発生することができる構成であってもよい。
【0042】
このように、これら呼び出し信号の送信周期T1を調整/設定変更可能な構成、使用者の意志に任意に発生可能な構成によれば、例えば、PDA型FOMA端末(親機)20に対してハンドセット(子機)40が至近にあり、応答時間計時/判定部30からの制御部23への存在確認信号の供給の確度が高い場合には、呼び出し信号の送信周期T1を長く設定変更することができ、PDA型FOMA端末20(親機)及びハンドセット40(子機)とも、端末間確認処理の実行回数を少なくすることができるので、その消費電力を下げることができるという利点がある。
【0043】
また、上述した実施の形態の無線通信システム1にあっては、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、報知部28、受信信号判定部29、及び応答時間計時/判定部30をPDA型FOMA端末20側(親機側)に備え、制御部23によりこれら各部を制御作動させる構成としたが、これとは逆に、これら各部をハンドセット40(子機側)に備え、制御部43により制御作動させる構成であってもよい。
【0044】
さらに、上述した実施の形態の場合は、PDA型FOMA端末(親機)20とハンドセット(子機)40が親機1対子機1の場合を例に説明したが、親子の関係は親機1対子機1以上のシステムであってもよく、この場合は、応答の無かった子機のみ報知を行うこともできるので、どの子機が親機との無線通信有効範囲内に存在しないのかが判り易いという利点がある。
【0045】
次に、本発明の別の実施の形態による無線通信システムについて、図3及び図4に基づいて説明する。
本実施の形態の説明においても、図1に示した第一の実施の形態による無線通信システム1の場合と同様に、PDA型FOMA端末とこれとブルートゥースで接続されたハンドセットによる無線通信システムを例に説明し、図3においては、通常の無線通信端末を構成するための構成についてはブロックを図示省略する。また、第一の実施の形態の無線通信システム1と重複する構成部分についても、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
図3は、本実施の別の形態による無線通信システムのブロック図である。
本実施の形態の無線通信システム101のPDA型FOMA端末120は、前述した実施の形態の無線通信システム1のPDA型FOMA端末20と同様に、操作部21、ネットワーク制御部22、制御部23、信号送信部24、信号受信部25、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、報知部28、受信信号判定部29、及び応答時間計時/判定部30を備える。
【0047】
さらに、本実施の形態の無線通信システム101のPDA型FOMA端末120は、制御部23には、測定期間記憶部31、回数閾値記憶部32がさらに設けられ、受信信号判定部29及び応答時間計時/判定部30に加えて、測定期間計時部34、受信回数計数/判定部33がさらに設けられている。
【0048】
次に、このように構成された本実施の形態の無線通信システム101の作用について、図4に基づき説明する。なお、その説明に当たっては、公衆ネットワーク10に接続可能なPDA型FOMA端末120と、このPDA型FOMA端末120と無線ネットワーク15により接続されるハンドセット140とを、仮に、PDA型FOMA端末120は使用者の鞄の中に入れ、ハンドセット140は使用者の胸ポケットに収納されている状態にあるものとして説明する。
【0049】
図4は、本実施の形態の無線通信システムのフローチャートである。
まず、操作部21の操作に基づき、PDA型FOMA端末120が無線公衆回線10に接続されると、ネットワーク制御部22は、PDA型FOMA端末120とハンドセット140との接続を確立する。
【0050】
すなわち、ネットワーク制御部22は、無線公衆回線10との接続の確立に基づき、制御部23による、PDA型FOMA端末120とハンドセット140との親機側の端末間確認処理をスタートさせる。
【0051】
これにより、制御部23は、送信周期記憶部26に記憶されている送信周期データを基に、送信周期T1の決定を行い、この決定した送信周期T1を送信間隔計時部27に設定値として設定するとともに、その計時値txをtx=0にリセットした上、その計時をスタートさせる(ステップS211)。
【0052】
また、制御部23は、上記した送信周期T1の決定とともに、測定期間記憶部31の測定期間T3の設定、受信回数計数/判定部33の閾値I1の設定、等を併せて行う。
すなわち、制御部23は、測定期間記憶部31に記憶されている応答信号の受信回数の測定期間データを基に、測定期間T3の決定を行い、この決定した測定期間T3を測定期間計時部34に設定値として設定するとともに、その計時値tzをtz=0にリセットした上、その計時をスタートさせる。
【0053】
さらに、制御部23は、回数閾値記憶部32に記憶されている測定期間に対応する応答信号の受信回数の閾値回数データを基に、測定期間T3に対応する回数閾値I1の決定を行い、この決定した閾値I1を、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在するか否かの判定のために受信回数計数/判定部33に設定するとともに、その計数値ixをix=0にリセットする。
計時スタートされた送信間隔計時部27は、設定された送信周期T1を計時する毎に制御部23に送信命令を出力する。
【0054】
制御部23は、送信間隔計時部27による送信周期T1の計時、測定期間計時部34による測定期間T3の計時をスタートさせると、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を待つ(ステップS212)。送信時間になり、送信間隔計時部27から送信命令が制御部23に送られると、制御部23は、これを検出して呼び出し信号の送信指示を信号送信部24に出力する。信号送信部24は、この制御部23からの呼び出し信号の送信指示に基づき、無線ネットワーク15を使用して、ハンドセット140に対する呼び出し信号の送信を行う(ステップS213)。
【0055】
制御部23は、この呼び出し信号の送信指示を出力する際、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを確認するための判定時間T2を計時するために、応答時間計時/判定部30の計時値tyをty=0にリセットした上、その計時をスタートさせる。
【0056】
なお、本実施の形態では、この応答時間計時/判定部30により計数される判定時間T2の設定値は、予め送信周期T1の決定とともに制御部23によって行われ、判定時間T2は、一回の呼び出し信号の送信からその応答信号の受信までにかかる時間を基に設定され、前述した送信周期T1はこの判定時間T2よりも長い時間になっている。なお、この送信周期T1は、前述の測定期間計時部34による測定期間T3の例えば1/N倍(N>1)になっている。
【0057】
一方、ハンドセット140では、PDA型FOMA端末120との接続が確立されると、その制御部43は、PDA型FOMA端末120とハンドセット140との子機側の端末間確認処理をスタートさせる。
【0058】
まず、制御部43は、信号受信部45をPDA型FOMA端末120からの呼び出し信号の受信待ち状態に設定する(ステップS411)。そして、信号受信部45は、PDA型FOMA端末120からの呼び出し信号の受信待ち状態になる(ステップS412)。
信号受信部45は、PDA型FOMA端末120からの呼び出し信号を検出すると、この検出した呼び出し信号を受信して制御部43に渡す。
【0059】
制御部43は、信号受信部45から呼び出し信号が供給されると(ステップS413)、その呼び出し信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているPDA型FOMA端末(親機)120からの呼び出し信号であるか否かを判定する(ステップS414)。制御部43は、この呼び出し信号の判定結果に基づき、呼び出し信号が当該ハンドセット140に対応した予め定められたPDA型FOMA端末120からのものであると判定すると、信号送信部44へ応答信号を送信する命令を出力する。これにより、ハンドセット140の信号送信部44からは、PDA型FOMA端末120へ応答信号が送られる(ステップS415)。
そして、ハンドセット140の制御部43は、信号送信部44から応答信号が送信されると、再び信号受信部45からの呼び出し信号の供給待ち状態になる(ステップS411)。
【0060】
なお、制御部43は、呼び出し信号が当該ハンドセット140に対応した予め定められたPDA型FOMA端末120のものではないと判定した場合には、信号送信部44へ応答信号を送信する命令を出力することなく、ステップS411で述べた、信号受信部45からPDA型FOMA端末120からの呼び出し信号の供給待ち状態になる。
【0061】
一方、PDA型FOMA端末120では、前述のステップS213によるハンドセット140への呼び出し信号の送信後、制御部23は、信号受信部25をハンドセット(子機)140からの呼び出し信号に対する応答信号の待ち状態に設定し、自身も後述する、受信信号判定部29又は応答時間計時/判定部30からの確認信号、及び受信回数計数/判定部33からの判定信号の入力待ち状態になる。
【0062】
制御部23により応答待ち状態に設定された信号受信部25は、ハンドセット140からの応答信号を検出すると(ステップS214)、この検出した応答信号を受信して受信信号判定部29へ供給する。
【0063】
受信信号判定部29は、信号受信部25からの応答信号の供給の有無を確認し、信号受信部25から応答信号が入力されると(ステップS215)、その応答信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット(子機)140からの応答信号であるか否か、を判定する(ステップS216)。
【0064】
受信信号判定部29は、その判定の結果、信号受信部25から供給された応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット140からの応答信号である場合には、ハンドセット140はPDA型FOMA端末120による無線通信有効範囲を逸脱していないものと判定して、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を、本実施の形態の場合は、制御部23とともに、受信回数計数/判定部33にも出力する。
【0065】
なお、上記受信信号判定部29による判定において、受信した応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット140からのものでなかった場合は、受信信号判定部29は、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を、制御部23及び受信回数計数/判定部33には出力しない。
【0066】
これにより、受信回数計数/判定部33は、後述するように、受信信号判定部29から存在確認信号が入力された場合は、対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することが確認されているものとして、その計数値ixを1だけインクメントする。
【0067】
これに対し、応答時間計時/判定部30は、前述したステップS213によって、制御部23が信号送信部24に呼び出し信号の送信指示を出力するのに伴い、計時値tyがty=0にリセットされ、その計時をスタートした後は、予め定められた所定時間単位毎に計時値tyをインクリメントするとともに、その計時値tyを前述したハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを判定するために設定された判定時間T2(一定時間)と比較している。そして、応答時間計時/判定部30は、両者の比較により、計時値tyが設定されている判定時間T2に達した場合には、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを表す不在確認信号を制御部23に出力する。
【0068】
したがって、受信回数計数/判定部33の計数値ixは、受信信号判定部29から不在確認信号が制御部23に出力された場合は、対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在しないことが確認されているものとして(ステップS217)、インクメントされない。
【0069】
さらに、その一方で、測定期間計時部34は、前述したステップS211によって、送信周期T1の決定とともに、その計時値tzをtz=0にリセットされ、その計時をスタートした後は、予め定められた所定時間単位毎に計時値tzをインクリメントするとともに、その計時値tzを前述したハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを判定するために設定された測定期間T3(一定時間)と比較している。そして、測定期間計時部34は、両者の比較により、計時値tyが設定されている判定時間T3に達した場合には、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを判定するための判定タイミングになったとして、受信回数計数/判定部33に判定指示信号を出力する。
【0070】
受信回数計数/判定部33は、測定期間計時部34から判定指示信号が入力された場合は、その計数値ixを、前述したハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在するか否かの判定のため閾値I1と比較し、計数値ixが閾値I1に達している場合は、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することを示す範囲内判定信号を、また、計数値ixが閾値I1に達していない場合は、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを示す範囲外判定信号を、制御部23に出力する。
【0071】
制御部23は、受信回数計数/判定部33から範囲内判定信号又は範囲外判定信号のいずれもが供給されていない状態で、受信信号判定部29から存在確認信号が供給された場合(ステップS218)、又は応答時間計時/判定部30から不存在確認信号が供給された場合は、前述したステップS212に戻り、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を再び待つことになる。
【0072】
これに対し、受信回数計数/判定部33から範囲内判定信号又は範囲外判定信号が供給された場合は、次のような処理を行う。
受信回数計数/判定部33から範囲内判定信号が供給されている場合、制御部23は、前述したステップS211に戻り、送信周期T1の決定を行い、送信間隔計時部27により、その計時値txをtx=0にリセットした上、決定した送信周期T1の計時をスタートさせるとともに、測定期間T3の決定を行い、測定期間計時部34により、その計時値tzをtz=0にリセットした上、決定した測定期間T3の計時をスタートさせる、等する。
【0073】
一方、受信回数計数/判定部33から範囲外判定信号が供給された場合、制御部23は、測定期間T3内に、閾値I1の回数以上の呼び出し信号の送信に対応した応答信号の受信ができなかったものとして、ハンドセット(子機)140はPDA型FOMA端末(親機)120による無線通信有効範囲外に存在するものと判定して(ステップS219)、報知部28に作動命令を出力し、報知部28を作動させて警報を発生させる(ステップS220)。
【0074】
したがって、本実施の形態の無線通信システム101によれば、測定期間T3内における、PDA型FOMA端末(親機)120からハンドセット(子機)140へ呼び出し信号を送信後、一定時間T2以内に対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット140からの応答信号がPDA型FOMA端末120によって受信される場合の回数ixが、閾値回数I1以上にならなければ、報知部28よりハンドセット(子機)140が無線通信有効範囲外になってしまった旨、報知部28から警報が発せられる。この場合、報知部28により発せられる警報の例としては、例えば、PDA型FOMA端末120に備えられている、図示省略したディスプレイの画面上の警報、LED等の発光素子の点灯又は点滅による警報、バイブレータの振動による警報、又はこれらの警報の組み合わせ、等がある。
【0075】
そのため、使用者は、この警報に基づき、ハンドセット(子機)140又はPDA型FOMA端末(親機)120の一方を他方に近付けるように移動位置させることによって、常時利用可能な状態にハンドセット140(子機)をPDA型FOMA端末(親機)120に対して位置させておくことができ、PDA型FOMA端末120(親機)及びハンドセット(子機)140が対の、無線公衆回線を使用した通信を成り立たたせることができる。
【0076】
なお、上述した実施の形態の無線通信システム101にあっては、前述した実施の形態の無線通信システム1と同様に、PDA型FOMA端末120からハンドセット140への呼び出し信号の送信は、その送信時間間隔T1を設定変更可能な構成であってもよい。さらには、PDA型FOMA端末120(親機)は、送信周期記憶部26及び送信間隔計時部27自体を備えず、操作部21に設けられた所定ボタン等の操作によって、使用者の意志により、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在するか否かの確認のための呼び出し信号を任意に発生することができる構成であってもよい。
【0077】
このように、これら呼び出し信号の送信周期T1を調整/設定変更可能な構成、使用者の意志に任意に発生可能な構成によれば、例えば、PDA型FOMA端末(親機)120に対してハンドセット(子機)140がその無線通信有効範囲外にあり、受信回数計数/判定部33によって測定期間T3内の受信回数ixが所定回数I1に達していないと判定された場合には、送信間隔計時部27によって制御部23に出される送信命令の間隔、すなわち信号送信部24からハンドセット(子機)140への呼び出し信号の送信間隔を短くすることができる。
【0078】
これによれば、ハンドセット(子機)140による呼び出し信号の受信機会、延いてはPDA型FOMA端末(親機)120による応答信号の受信機会が増加し、ハンドセット(子機)140がPDA型FOMA端末(親機)120の無線通信有効範囲の有効範囲に入るタイミングを知ることができるという利点がある。
【0079】
これとは反対に、例えば、PDA型FOMA端末(親機)120に対してハンドセット(子機)140がその無線通信有効範囲内にあり、受信回数計数/判定部33によって測定期間T3内の受信回数ixが所定回数I1に達していると判定された場合には、その所定回数I1に対する受信回数ixの超過程度等に基づいて、呼び出し信号の送信に対しての応答信号受信の確度が高いと判断される場合には、呼び出し信号の送信周期T1を長く設定変更することができる。
【0080】
これにより、PDA型FOMA端末120(親機)及びハンドセット140(子機)とも、ハンドセット140がPDA型FOMA端末120の無線通信有効範囲内に存在していることの確度に応じて、端末間確認処理の実行回数を少なくすることができ、その消費電力を下げることができるという利点がある。
【0081】
また、上述した実施の形態の無線通信システム101にあっては、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、報知部28、受信信号判定部29、及び応答時間計時/判定部30等をPDA型FOMA端末120側(親機側)に備え、制御部23によりこれら各部を制御作動させる構成としたが、これとは逆に、これら各部をハンドセット140(子機側)に、備え、制御部43により制御作動させる構成であってもよい。
【0082】
図4では、その説明を省略したが、ハンドセット140も、送信周期記憶部46、送信間隔計時部47、報知部48、受信信号判定部49、及び応答時間計時/判定部50、等を備えた構成になっている。
【0083】
さらに、上述した実施の形態の場合は、PDA型FOMA端末(親機)120とハンドセット(子機)140が親機1対子機1の場合を例に説明したが、親子の関係は親機1対子機1以上のシステムであってもよく、この場合は、応答の無かった子機のみ報知を行うこともできるので、どの子機が親機との無線通信有効範囲内に存在しないのかが判り易いという利点がある。
なお、本発明の無線通信システム及び通信端末は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その具体的構成については、上述したように、種々の変形が可能である。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末は、一定周期で呼び出し信号・応答信号を送受信することで、これら端末が近距離無線ネットワークの無線通信有効範囲内にあることを確認し、もし信号の送受信がうまくできなかった場合には所有者に報知することで、常にこれら端末を無線通信有効範囲内に置くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による無線通信システムのブロック図である。
【図2】本実施の一実施の形態による無線通信システムのフローチャートである。
【図3】本実施の別の形態による無線通信システムのブロック図である。
【図4】本実施の別の実施の形態による無線通信システムのフローチャートである。
【符号の説明】
1,101 無線通信システム
10 無線公衆ネットワーク
15 無線ネットワーク
20,120 PDA型FOMA端末
21,41 操作部
22 ネットワーク制御部
23,43 制御部
24,44 信号送信部
25,45 信号受信部
26,46 送信周期記憶部
27,47 送信間隔計時部
28,48 報知部
29,49 受信信号判定部
30,50 応答時間計時/判定部
31,51 測定期間記憶部
32,52 回数閾値記憶部
33,53 受信回数計数/判定部
34,54 測定期間計時部
40,140 ハンドセット
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークで接続されている第二の通信端末が、その第一の通信端末との無線ネットワークの有効範囲を出る前に使用者に報知することによって、常時、無線ネットワークを使える状態に第二の通信端末を位置させておくことができる無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線公衆回線に接続された第一の通信端末に対し、そのサブセットとなる第二の通信機器をこの第二の通信端末に対して無線で接続して、同時に両端末で無線公衆回線を使用して通信する携帯無線通信システムがある。例えば、無線公衆回線に接続された親機では画像通信のための処理を行い、この親機と近距離無線で接続された子機には音声通信のためのハンドセットの役割を持たせ、それぞれが対で初めて無線公衆回線を使用した通信が成り立つ、という無線通信システムである。
【0003】
このような無線通信システムでは、無線公衆回線による通信確立中、親子双方の機器が無線公衆回線とは別の親子間で利用する無線通信範囲内に存在することが条件となる。しかしながら、従来このような無線通信システムにおいて、親子間で利用する近距離無線の使用可能範囲内を報知するシステムは存在しなかった。
【0004】
また、上述したような無線通信システムではないものの、無線通信技術を利用し存在範囲を検出する方法として、特開平5−95328号公報記載の、携帯電話の置き忘れ・紛失を防止するための携帯電話装置が提案されている。
また、機器同士が一定距離を越えた場合に報知する方法として、特開平11−88499号公報記載の、携帯電話機等の機器の使用制限装置が提案されている。
【0005】
また、二次局が複数の固定して置かれた一次局のそれぞれの無線通信有効範囲の中へ入ったり外へ出たり徘徊し得る通信システムを運転する方法として、特開平4−291834号公報記載の、複数のチャネルで無線通信するシステムが提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−95328号公報
【特許文献2】
特開平11−88499号公報
【特許文献3】
特開平4−291834号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の技術では、無線公衆回線に接続可能な親機に対して一乃至は複数の子機が近距離無線で接続され、互いに無線接続された親機1対子機1以上の通信機器で、親子の機器が対で公衆回線経由の通信を行う場合、親機と子機との位置が無線接続された有効範囲内にあることが前提のシステムにおいて、その使用可能範囲を操作者に知らせる方法は存在しなかった。
【0008】
また、無線通信技術を利用し存在範囲を検出する方法として提案されている特開平5−95328号公報に記載の携帯電話の置き忘れ・紛失を防止する携帯電話装置では、一方の特定信号送信装置から送信する信号の電界強度が一定の閾値を超えなかった場合に報知するシステムであるため、受信側の動作として、常に受信する無線信号の電界強度を測定しなければならず、消費電力を必要以上に消費していた。
【0009】
さらに、上述したような親機1対子機1以上の機器に上記公報記載のシステムを適用するためには、送受信端末双方がそれぞれこの検出方法を持たねばならず、不経済でシステムが高価になってしまう欠点があった。
【0010】
一方、特開平11−88499号公報に記載された使用制限装置による方式では、送信ユニットからの識別コード信号の受信レベルが所定値以下になったときに警報信号を発するシステムであるので、識別コード信号の受信レベルの測定が必要となり、構成が複雑となっていた。
【0011】
さらに、特開平4−291834号公報に開示されたシステムにおいても、一次局と二次局との間で複数のチャネルを利用するため、複数チャネルを走査するような特別な手段が必要となり、構成が複雑となっていた。
【0012】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたもので、受信レベル測定手段や複数チャネルを走査するような特別な手段は必要とせず、親子間の無線通信有効範囲を逸脱する前にその旨報知を行うことによって、無線公衆ネットワークとは別の無線ネットワークで無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末に接続されている第二の通信端末を常時利用可能な状態に位置させておくことができる無線通信システム、及びこの無線通信システムの第一の通信端末又は第二の通信端末に使用される通信端末を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の無線通信システムは、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムであって、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の一方の通信端末に設けられ、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の他方の通信端末に、所定周期で呼び出し信号を送信する呼び出し信号送信手段と、前記他方の通信端末に設けられ、前記一方の通信端末からの呼び出し信号を受信した場合に、前記一方の通信端末に、当該呼び出し信号に応答する応答信号を送信する応答信号送信手段と、前記一方の通信端末に設けられ、前記呼び出し信号送信手段による呼び出し信号の送信後所定時間以内に、前記応答信号送信手段からの応答信号を受信しなかった場合に報知する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の無線通信システムは、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムであって、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の一方の通信端末に設けられ、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の他方の通信端末に、予め定められた測定期間内に所定周期で呼び出し信号を送信する呼び出し信号送信手段と、前記他方の通信端末に設けられ、前記一方の通信端末からの呼び出し信号を受信する度に、前記一方の通信端末に、当該呼び出し信号に応答する応答信号を送信する応答信号送信手段と、前記一方の通信端末に設けられ、当該測定期間内における前記応答信号送信手段からの応答信号の受信回数を計数し、当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していない場合に報知する報知手段とを備えていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明の通信端末は、呼び出し信号を送信する信号送信部と、当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、該信号送信部による呼び出し信号の送信とともに所定時間の計時を開始する応答時間計時部と、前記応答時間計時部による所定時間の計時終了時点で、当該所定時間内に該信号受信部によって当該呼び出し信号に対しての応答信号が受信されているか否かを判定する判定部と、該判定部によって当該所定時間内に応答信号が受信されていないと判定された場合に報知する報知部とを備えていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の通信端末は、所定周期で呼び出し信号を送信する信号送信部と、当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、予め定められた測定期間内の該信号受信部による応答信号の受信回数を計数する受信回数計数部と、該受信回数計数部による当該測定期間内の受信回数が所定回数に達しているか否かを判定する判定部と、該判定部によって当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していないと判定された場合に報知する報知部とを備えていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による無線通信システムのブロック図である。本実施の形態においては、PDA(Personal Digital Assistant)型FOMA(登録商標、Freedom Of Mobile multimedia Access)端末と、これと近距離無線通信規格のブルートゥース(Bluetooth)で接続されたハンドセットとによる無線通信システムを例に説明する。
【0018】
なお、図1には、本発明に関係する構成のブロックだけを示してあり、通常の無線通信端末を構成するためのブロックは省略して図示していないが、当然従来の無線通信端末と同様の構成を備えているものとする。
【0019】
図1において、本実施の形態の無線通信システム1は、例えばW−CDMA方式を用いた移動体通信システムの無線公衆ネットワーク10に接続可能なPDA型FOMA端末20と、このPDA型FOMA端末20と近距離無線通信規格ブルートゥースによる無線ネットワーク15によって接続されたハンドセット40とから構成されている。
【0020】
PDA型FOMA端末20は、操作部21、無線公衆ネットワーク10との接続を制御するネットワーク制御部22、端末各部を制御する制御部23、ハンドセット40に信号を送信するための信号送信部24、ハンドセット40からの信号を受信するための信号受信部25を備える。
【0021】
さらに、PDA型FOMA端末20は、制御部23には、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、及び報知部28が設けられているとともに、信号受信部25には、受信信号判定部29、応答時間計時/判定部30が設けられ、この受信信号判定部29及び応答時間計時/判定部30は制御部23とも接続されている。
これに対し、ハンドセット40には、信号受信部45及び信号送信部44と、これらを制御する制御部43とが備えられている。
【0022】
次に、このように構成された本実施の形態の無線通信システム1の作用について、図2に基づき説明する。なお、その説明に当たっては、公衆ネットワーク10に接続可能なPDA型FOMA端末20と、このPDA型FOMA端末20と無線ネットワーク15により接続されるハンドセット40とを、仮に、PDA型FOMA端末20は使用者の鞄の中に入れ、ハンドセット40は使用者の胸ポケットに収納されている状態にあるものとして説明する。
【0023】
図2は、本実施の形態の無線通信システムのフローチャートである。
まず、操作部21の操作に基づき、PDA型FOMA端末20が無線公衆回線10に接続されると、ネットワーク制御部22は、PDA型FOMA端末20とハンドセット40との接続を確立する。
【0024】
すなわち、ネットワーク制御部22は、無線公衆回線10との接続の確立に基づき、制御部23による、PDA型FOMA端末20とハンドセット40との親機側の端末間確認処理をスタートさせる。これにより、制御部23は、送信周期記憶部26に記憶されている送信周期データを基に、送信周期T1の決定を行い、この決定した送信周期T1を送信間隔計時部27に設定するとともに、その計時値txをtx=0にリセットした上、その計時をスタートさせる(ステップS201)。
【0025】
送信間隔計時部27は、この設定された送信周期T1を計時する毎に制御部23に送信命令を出力する。
制御部23は、送信間隔計時部27による送信周期T1の計時をスタートさせると、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を待つ(ステップS202)。
【0026】
送信時間になり、送信間隔計時部27から送信命令が制御部23に送られると、制御部23は、これを検出して呼び出し信号の送信指示を信号送信部24に出力する。信号送信部24は、この制御部23からの呼び出し信号の送信指示に基づき、無線ネットワーク15を使用して、ハンドセット40に対する呼び出し信号の送信を行う(ステップS203)。
【0027】
制御部23は、この呼び出し信号の送信指示を出力する際、ハンドセット40が無線通信有効範囲外に存在することを判定するための判定時間T2を計時するために、応答時間計時/判定部30の計時値tyをty=0にリセットした上、その計時をスタートさせる。
【0028】
なお、本実施の形態では、この応答時間計時/判定部30により計数される判定時間T2の設定は、予め送信周期T1の決定とともに制御部23によって行われ、判定時間T2は、一回の呼び出し信号の送信からその応答信号の受信までにかかる時間を基に設定され、前述した送信周期T1はこの判定時間T2よりも長い時間になっている。
一方、ハンドセット40では、PDA型FOMA端末20との接続が確立されると、その制御部43は、PDA型FOMA端末20とハンドセット40との子機側の端末間確認処理をスタートさせる。
【0029】
まず、制御部43は、信号受信部45をPDA型FOMA端末20からの呼び出し信号の受信待ち状態に設定する(ステップS401)。そして、信号受信部45は、PDA型FOMA端末20からの呼び出し信号の供給待ち状態になる(ステップS402)。
信号受信部45は、PDA型FOMA端末20からの呼び出し信号を検出すると、この検出した呼び出し信号を受信して制御部43に渡す。
【0030】
制御部43は、信号受信部45から呼び出し信号が供給されると(ステップS403)、その呼び出し信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているPDA型FOMA端末(親機)20からの呼び出し信号であるか否かを判定する(ステップS404)。制御部43は、この呼び出し信号の判定結果に基づき、呼び出し信号が当該ハンドセット40に対応した予め定められたPDA型FOMA端末20からのものであると判定すると、信号送信部44へ応答信号を送信する指示を出力する。これにより、ハンドセット40の信号送信部44からは、無線ネットワーク15を使用して、PDA型FOMA端末20へ応答信号が送られる(ステップS405)。
そして、ハンドセット40の制御部43は、信号送信部44から応答信号が送信されると、再び信号受信部45を呼び出し信号の供給待ち状態にする(ステップS401)。
【0031】
なお、制御部43は、呼び出し信号が当該ハンドセット40に対応した予め定められたPDA型FOMA端末20のものではないと判定した場合には、制御部43は、信号送信部44へ応答信号を送信する命令を出力することなく、ステップS402で述べた、信号受信部45からの呼び出し信号の供給待ち状態に戻る。
【0032】
一方、PDA型FOMA端末20では、前述のステップS203によるハンドセット40への呼び出し信号の送信後、制御部23は、信号受信部25をハンドセット(子機)40からの呼び出し信号に対する応答信号の待ち状態に設定し、自身も後述する受信信号判定部29又は応答時間計時/判定部30からの確認信号の入力待ち状態になる。
【0033】
制御部23により応答待ち状態に設定された信号受信部25は、ハンドセット40からの応答信号を検出すると、この検出した応答信号を受信して受信信号判定部29へ供給する。
受信信号判定部29は、信号受信部25からの応答信号の供給の有無を確認し(ステップS204)、信号受信部25から応答信号が入力されると(ステップS205)、その応答信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット(子機)40からの応答信号であるか否か、を判定する(ステップS206)。
【0034】
受信信号判定部29は、その判定の結果、信号受信部25から供給された応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット40からの応答信号である場合には、ハンドセット40がPDA型FOMA端末20による無線通信有効範囲を逸脱していないものと判定して、ハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を、制御部23に出力する。
【0035】
これにより、制御部23は、受信信号判定部29から存在確認信号が入力されると、対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在することが判定されたとして、ステップS202に戻り、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を再び待つことになる。
【0036】
なお、上記受信信号判定部29による判定において、受信した応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット40からのものでなかった場合は、受信信号判定部29は、ハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を制御部23に出力せず、ステップS204に示した信号受信部25からの応答信号の供給待ち状態に戻る。
【0037】
これに対し、応答時間計時/判定部30は、前述したステップS203によって、制御部23が信号送信部24に呼び出し信号の送信指示を出力するのに伴い、計時値tyがty=0にリセットされて計時スタートされた後は、予め定められた所定時間単位毎に計時値tyをインクリメントするとともに、その計時値tyを前述した判定時間T2(一定時間)と比較している。そして、応答時間計時/判定部30は、両者の比較により、計時値tyが設定されている判定時間T2に達した場合には、ハンドセット40が無線通信有効範囲外に存在することを表す不在確認信号を制御部23に出力する。
【0038】
制御部23は、ハンドセット40が無線通信有効範囲外に存在することを示す不在確認信号が応答時間計時/判定部30から供給されると、ハンドセット(子機)40がPDA型FOMA端末(親機)20による無線通信有効範囲外に存在するものと判定して(ステップS207)、報知部28に作動命令を出力し、報知部28を作動させて警報を発生させる(ステップS208)。
【0039】
したがって、本実施の形態の無線通信システム1によれば、PDA型FOMA端末(親機)20からハンドセット(子機)40へ呼び出し信号を送信後、一定時間T2以内に対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット40からの応答信号がPDA型FOMA端末20によって受信されない場合には、報知部28よりハンドセット(子機)40が無線通信有効範囲外になってしまった旨、報知部28から警報が発せられる。この場合、報知部28により発せられる警報の例としては、例えば、PDA型FOMA端末20に備えられている、図示省略したディスプレイの画面上の警報、LED等の発光素子の点灯又は点滅による警報、バイブレータの振動による警報、又はこれらの警報の組み合わせ、等がある。
【0040】
そのため、使用者は、この警報に基づき、ハンドセット(子機)40又はPDA型FOMA端末(親機)20の一方を他方に近付けるように移動位置させることによって、常時利用可能な状態にハンドセット40(子機)をPDA型FOMA端末(親機)20に対して位置させておくことができ、PDA型FOMA端末20(親機)及びハンドセット(子機)40が対の、無線公衆回線を使用した通信を成り立たたせることができる。
【0041】
なお、上述した実施の形態の無線通信システム1にあっては、PDA型FOMA端末20からハンドセット40への呼び出し信号の送信は、送信間隔計時部27から送信周期T1で出力される送信命令に基づき行われる構成としたが、この送信周期T1は、操作部21の操作によって使用者により調整変更可能な構成でもよく、また、送信周期記憶部26に記憶されている送信周期T1を、例えば、応答時間計時/判定部30からの存在確認信号に基づいて設定変更可能な構成としてもよい。さらには、送信周期記憶部26及び送信間隔計時部27自体を備えず、操作部21に設けられた所定ボタン等の操作に応じて送信命令が発せられ、使用者の意志により、ハンドセット40が無線通信有効範囲内に存在するか否かの確認のための呼び出し信号を任意に発生することができる構成であってもよい。
【0042】
このように、これら呼び出し信号の送信周期T1を調整/設定変更可能な構成、使用者の意志に任意に発生可能な構成によれば、例えば、PDA型FOMA端末(親機)20に対してハンドセット(子機)40が至近にあり、応答時間計時/判定部30からの制御部23への存在確認信号の供給の確度が高い場合には、呼び出し信号の送信周期T1を長く設定変更することができ、PDA型FOMA端末20(親機)及びハンドセット40(子機)とも、端末間確認処理の実行回数を少なくすることができるので、その消費電力を下げることができるという利点がある。
【0043】
また、上述した実施の形態の無線通信システム1にあっては、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、報知部28、受信信号判定部29、及び応答時間計時/判定部30をPDA型FOMA端末20側(親機側)に備え、制御部23によりこれら各部を制御作動させる構成としたが、これとは逆に、これら各部をハンドセット40(子機側)に備え、制御部43により制御作動させる構成であってもよい。
【0044】
さらに、上述した実施の形態の場合は、PDA型FOMA端末(親機)20とハンドセット(子機)40が親機1対子機1の場合を例に説明したが、親子の関係は親機1対子機1以上のシステムであってもよく、この場合は、応答の無かった子機のみ報知を行うこともできるので、どの子機が親機との無線通信有効範囲内に存在しないのかが判り易いという利点がある。
【0045】
次に、本発明の別の実施の形態による無線通信システムについて、図3及び図4に基づいて説明する。
本実施の形態の説明においても、図1に示した第一の実施の形態による無線通信システム1の場合と同様に、PDA型FOMA端末とこれとブルートゥースで接続されたハンドセットによる無線通信システムを例に説明し、図3においては、通常の無線通信端末を構成するための構成についてはブロックを図示省略する。また、第一の実施の形態の無線通信システム1と重複する構成部分についても、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0046】
図3は、本実施の別の形態による無線通信システムのブロック図である。
本実施の形態の無線通信システム101のPDA型FOMA端末120は、前述した実施の形態の無線通信システム1のPDA型FOMA端末20と同様に、操作部21、ネットワーク制御部22、制御部23、信号送信部24、信号受信部25、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、報知部28、受信信号判定部29、及び応答時間計時/判定部30を備える。
【0047】
さらに、本実施の形態の無線通信システム101のPDA型FOMA端末120は、制御部23には、測定期間記憶部31、回数閾値記憶部32がさらに設けられ、受信信号判定部29及び応答時間計時/判定部30に加えて、測定期間計時部34、受信回数計数/判定部33がさらに設けられている。
【0048】
次に、このように構成された本実施の形態の無線通信システム101の作用について、図4に基づき説明する。なお、その説明に当たっては、公衆ネットワーク10に接続可能なPDA型FOMA端末120と、このPDA型FOMA端末120と無線ネットワーク15により接続されるハンドセット140とを、仮に、PDA型FOMA端末120は使用者の鞄の中に入れ、ハンドセット140は使用者の胸ポケットに収納されている状態にあるものとして説明する。
【0049】
図4は、本実施の形態の無線通信システムのフローチャートである。
まず、操作部21の操作に基づき、PDA型FOMA端末120が無線公衆回線10に接続されると、ネットワーク制御部22は、PDA型FOMA端末120とハンドセット140との接続を確立する。
【0050】
すなわち、ネットワーク制御部22は、無線公衆回線10との接続の確立に基づき、制御部23による、PDA型FOMA端末120とハンドセット140との親機側の端末間確認処理をスタートさせる。
【0051】
これにより、制御部23は、送信周期記憶部26に記憶されている送信周期データを基に、送信周期T1の決定を行い、この決定した送信周期T1を送信間隔計時部27に設定値として設定するとともに、その計時値txをtx=0にリセットした上、その計時をスタートさせる(ステップS211)。
【0052】
また、制御部23は、上記した送信周期T1の決定とともに、測定期間記憶部31の測定期間T3の設定、受信回数計数/判定部33の閾値I1の設定、等を併せて行う。
すなわち、制御部23は、測定期間記憶部31に記憶されている応答信号の受信回数の測定期間データを基に、測定期間T3の決定を行い、この決定した測定期間T3を測定期間計時部34に設定値として設定するとともに、その計時値tzをtz=0にリセットした上、その計時をスタートさせる。
【0053】
さらに、制御部23は、回数閾値記憶部32に記憶されている測定期間に対応する応答信号の受信回数の閾値回数データを基に、測定期間T3に対応する回数閾値I1の決定を行い、この決定した閾値I1を、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在するか否かの判定のために受信回数計数/判定部33に設定するとともに、その計数値ixをix=0にリセットする。
計時スタートされた送信間隔計時部27は、設定された送信周期T1を計時する毎に制御部23に送信命令を出力する。
【0054】
制御部23は、送信間隔計時部27による送信周期T1の計時、測定期間計時部34による測定期間T3の計時をスタートさせると、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を待つ(ステップS212)。送信時間になり、送信間隔計時部27から送信命令が制御部23に送られると、制御部23は、これを検出して呼び出し信号の送信指示を信号送信部24に出力する。信号送信部24は、この制御部23からの呼び出し信号の送信指示に基づき、無線ネットワーク15を使用して、ハンドセット140に対する呼び出し信号の送信を行う(ステップS213)。
【0055】
制御部23は、この呼び出し信号の送信指示を出力する際、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを確認するための判定時間T2を計時するために、応答時間計時/判定部30の計時値tyをty=0にリセットした上、その計時をスタートさせる。
【0056】
なお、本実施の形態では、この応答時間計時/判定部30により計数される判定時間T2の設定値は、予め送信周期T1の決定とともに制御部23によって行われ、判定時間T2は、一回の呼び出し信号の送信からその応答信号の受信までにかかる時間を基に設定され、前述した送信周期T1はこの判定時間T2よりも長い時間になっている。なお、この送信周期T1は、前述の測定期間計時部34による測定期間T3の例えば1/N倍(N>1)になっている。
【0057】
一方、ハンドセット140では、PDA型FOMA端末120との接続が確立されると、その制御部43は、PDA型FOMA端末120とハンドセット140との子機側の端末間確認処理をスタートさせる。
【0058】
まず、制御部43は、信号受信部45をPDA型FOMA端末120からの呼び出し信号の受信待ち状態に設定する(ステップS411)。そして、信号受信部45は、PDA型FOMA端末120からの呼び出し信号の受信待ち状態になる(ステップS412)。
信号受信部45は、PDA型FOMA端末120からの呼び出し信号を検出すると、この検出した呼び出し信号を受信して制御部43に渡す。
【0059】
制御部43は、信号受信部45から呼び出し信号が供給されると(ステップS413)、その呼び出し信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているPDA型FOMA端末(親機)120からの呼び出し信号であるか否かを判定する(ステップS414)。制御部43は、この呼び出し信号の判定結果に基づき、呼び出し信号が当該ハンドセット140に対応した予め定められたPDA型FOMA端末120からのものであると判定すると、信号送信部44へ応答信号を送信する命令を出力する。これにより、ハンドセット140の信号送信部44からは、PDA型FOMA端末120へ応答信号が送られる(ステップS415)。
そして、ハンドセット140の制御部43は、信号送信部44から応答信号が送信されると、再び信号受信部45からの呼び出し信号の供給待ち状態になる(ステップS411)。
【0060】
なお、制御部43は、呼び出し信号が当該ハンドセット140に対応した予め定められたPDA型FOMA端末120のものではないと判定した場合には、信号送信部44へ応答信号を送信する命令を出力することなく、ステップS411で述べた、信号受信部45からPDA型FOMA端末120からの呼び出し信号の供給待ち状態になる。
【0061】
一方、PDA型FOMA端末120では、前述のステップS213によるハンドセット140への呼び出し信号の送信後、制御部23は、信号受信部25をハンドセット(子機)140からの呼び出し信号に対する応答信号の待ち状態に設定し、自身も後述する、受信信号判定部29又は応答時間計時/判定部30からの確認信号、及び受信回数計数/判定部33からの判定信号の入力待ち状態になる。
【0062】
制御部23により応答待ち状態に設定された信号受信部25は、ハンドセット140からの応答信号を検出すると(ステップS214)、この検出した応答信号を受信して受信信号判定部29へ供給する。
【0063】
受信信号判定部29は、信号受信部25からの応答信号の供給の有無を確認し、信号受信部25から応答信号が入力されると(ステップS215)、その応答信号が自身との対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット(子機)140からの応答信号であるか否か、を判定する(ステップS216)。
【0064】
受信信号判定部29は、その判定の結果、信号受信部25から供給された応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット140からの応答信号である場合には、ハンドセット140はPDA型FOMA端末120による無線通信有効範囲を逸脱していないものと判定して、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を、本実施の形態の場合は、制御部23とともに、受信回数計数/判定部33にも出力する。
【0065】
なお、上記受信信号判定部29による判定において、受信した応答信号が自身との対応関係が予め設定されているハンドセット140からのものでなかった場合は、受信信号判定部29は、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することの存在確認信号を、制御部23及び受信回数計数/判定部33には出力しない。
【0066】
これにより、受信回数計数/判定部33は、後述するように、受信信号判定部29から存在確認信号が入力された場合は、対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することが確認されているものとして、その計数値ixを1だけインクメントする。
【0067】
これに対し、応答時間計時/判定部30は、前述したステップS213によって、制御部23が信号送信部24に呼び出し信号の送信指示を出力するのに伴い、計時値tyがty=0にリセットされ、その計時をスタートした後は、予め定められた所定時間単位毎に計時値tyをインクリメントするとともに、その計時値tyを前述したハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを判定するために設定された判定時間T2(一定時間)と比較している。そして、応答時間計時/判定部30は、両者の比較により、計時値tyが設定されている判定時間T2に達した場合には、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを表す不在確認信号を制御部23に出力する。
【0068】
したがって、受信回数計数/判定部33の計数値ixは、受信信号判定部29から不在確認信号が制御部23に出力された場合は、対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在しないことが確認されているものとして(ステップS217)、インクメントされない。
【0069】
さらに、その一方で、測定期間計時部34は、前述したステップS211によって、送信周期T1の決定とともに、その計時値tzをtz=0にリセットされ、その計時をスタートした後は、予め定められた所定時間単位毎に計時値tzをインクリメントするとともに、その計時値tzを前述したハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを判定するために設定された測定期間T3(一定時間)と比較している。そして、測定期間計時部34は、両者の比較により、計時値tyが設定されている判定時間T3に達した場合には、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを判定するための判定タイミングになったとして、受信回数計数/判定部33に判定指示信号を出力する。
【0070】
受信回数計数/判定部33は、測定期間計時部34から判定指示信号が入力された場合は、その計数値ixを、前述したハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在するか否かの判定のため閾値I1と比較し、計数値ixが閾値I1に達している場合は、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在することを示す範囲内判定信号を、また、計数値ixが閾値I1に達していない場合は、ハンドセット140が無線通信有効範囲外に存在することを示す範囲外判定信号を、制御部23に出力する。
【0071】
制御部23は、受信回数計数/判定部33から範囲内判定信号又は範囲外判定信号のいずれもが供給されていない状態で、受信信号判定部29から存在確認信号が供給された場合(ステップS218)、又は応答時間計時/判定部30から不存在確認信号が供給された場合は、前述したステップS212に戻り、送信間隔計時部27からの送信命令の入力を再び待つことになる。
【0072】
これに対し、受信回数計数/判定部33から範囲内判定信号又は範囲外判定信号が供給された場合は、次のような処理を行う。
受信回数計数/判定部33から範囲内判定信号が供給されている場合、制御部23は、前述したステップS211に戻り、送信周期T1の決定を行い、送信間隔計時部27により、その計時値txをtx=0にリセットした上、決定した送信周期T1の計時をスタートさせるとともに、測定期間T3の決定を行い、測定期間計時部34により、その計時値tzをtz=0にリセットした上、決定した測定期間T3の計時をスタートさせる、等する。
【0073】
一方、受信回数計数/判定部33から範囲外判定信号が供給された場合、制御部23は、測定期間T3内に、閾値I1の回数以上の呼び出し信号の送信に対応した応答信号の受信ができなかったものとして、ハンドセット(子機)140はPDA型FOMA端末(親機)120による無線通信有効範囲外に存在するものと判定して(ステップS219)、報知部28に作動命令を出力し、報知部28を作動させて警報を発生させる(ステップS220)。
【0074】
したがって、本実施の形態の無線通信システム101によれば、測定期間T3内における、PDA型FOMA端末(親機)120からハンドセット(子機)140へ呼び出し信号を送信後、一定時間T2以内に対応関係(親子関係)が予め設定されているハンドセット140からの応答信号がPDA型FOMA端末120によって受信される場合の回数ixが、閾値回数I1以上にならなければ、報知部28よりハンドセット(子機)140が無線通信有効範囲外になってしまった旨、報知部28から警報が発せられる。この場合、報知部28により発せられる警報の例としては、例えば、PDA型FOMA端末120に備えられている、図示省略したディスプレイの画面上の警報、LED等の発光素子の点灯又は点滅による警報、バイブレータの振動による警報、又はこれらの警報の組み合わせ、等がある。
【0075】
そのため、使用者は、この警報に基づき、ハンドセット(子機)140又はPDA型FOMA端末(親機)120の一方を他方に近付けるように移動位置させることによって、常時利用可能な状態にハンドセット140(子機)をPDA型FOMA端末(親機)120に対して位置させておくことができ、PDA型FOMA端末120(親機)及びハンドセット(子機)140が対の、無線公衆回線を使用した通信を成り立たたせることができる。
【0076】
なお、上述した実施の形態の無線通信システム101にあっては、前述した実施の形態の無線通信システム1と同様に、PDA型FOMA端末120からハンドセット140への呼び出し信号の送信は、その送信時間間隔T1を設定変更可能な構成であってもよい。さらには、PDA型FOMA端末120(親機)は、送信周期記憶部26及び送信間隔計時部27自体を備えず、操作部21に設けられた所定ボタン等の操作によって、使用者の意志により、ハンドセット140が無線通信有効範囲内に存在するか否かの確認のための呼び出し信号を任意に発生することができる構成であってもよい。
【0077】
このように、これら呼び出し信号の送信周期T1を調整/設定変更可能な構成、使用者の意志に任意に発生可能な構成によれば、例えば、PDA型FOMA端末(親機)120に対してハンドセット(子機)140がその無線通信有効範囲外にあり、受信回数計数/判定部33によって測定期間T3内の受信回数ixが所定回数I1に達していないと判定された場合には、送信間隔計時部27によって制御部23に出される送信命令の間隔、すなわち信号送信部24からハンドセット(子機)140への呼び出し信号の送信間隔を短くすることができる。
【0078】
これによれば、ハンドセット(子機)140による呼び出し信号の受信機会、延いてはPDA型FOMA端末(親機)120による応答信号の受信機会が増加し、ハンドセット(子機)140がPDA型FOMA端末(親機)120の無線通信有効範囲の有効範囲に入るタイミングを知ることができるという利点がある。
【0079】
これとは反対に、例えば、PDA型FOMA端末(親機)120に対してハンドセット(子機)140がその無線通信有効範囲内にあり、受信回数計数/判定部33によって測定期間T3内の受信回数ixが所定回数I1に達していると判定された場合には、その所定回数I1に対する受信回数ixの超過程度等に基づいて、呼び出し信号の送信に対しての応答信号受信の確度が高いと判断される場合には、呼び出し信号の送信周期T1を長く設定変更することができる。
【0080】
これにより、PDA型FOMA端末120(親機)及びハンドセット140(子機)とも、ハンドセット140がPDA型FOMA端末120の無線通信有効範囲内に存在していることの確度に応じて、端末間確認処理の実行回数を少なくすることができ、その消費電力を下げることができるという利点がある。
【0081】
また、上述した実施の形態の無線通信システム101にあっては、送信周期記憶部26、送信間隔計時部27、報知部28、受信信号判定部29、及び応答時間計時/判定部30等をPDA型FOMA端末120側(親機側)に備え、制御部23によりこれら各部を制御作動させる構成としたが、これとは逆に、これら各部をハンドセット140(子機側)に、備え、制御部43により制御作動させる構成であってもよい。
【0082】
図4では、その説明を省略したが、ハンドセット140も、送信周期記憶部46、送信間隔計時部47、報知部48、受信信号判定部49、及び応答時間計時/判定部50、等を備えた構成になっている。
【0083】
さらに、上述した実施の形態の場合は、PDA型FOMA端末(親機)120とハンドセット(子機)140が親機1対子機1の場合を例に説明したが、親子の関係は親機1対子機1以上のシステムであってもよく、この場合は、応答の無かった子機のみ報知を行うこともできるので、どの子機が親機との無線通信有効範囲内に存在しないのかが判り易いという利点がある。
なお、本発明の無線通信システム及び通信端末は、上記実施の形態に限定されるものではなく、その具体的構成については、上述したように、種々の変形が可能である。
【0084】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末は、一定周期で呼び出し信号・応答信号を送受信することで、これら端末が近距離無線ネットワークの無線通信有効範囲内にあることを確認し、もし信号の送受信がうまくできなかった場合には所有者に報知することで、常にこれら端末を無線通信有効範囲内に置くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による無線通信システムのブロック図である。
【図2】本実施の一実施の形態による無線通信システムのフローチャートである。
【図3】本実施の別の形態による無線通信システムのブロック図である。
【図4】本実施の別の実施の形態による無線通信システムのフローチャートである。
【符号の説明】
1,101 無線通信システム
10 無線公衆ネットワーク
15 無線ネットワーク
20,120 PDA型FOMA端末
21,41 操作部
22 ネットワーク制御部
23,43 制御部
24,44 信号送信部
25,45 信号受信部
26,46 送信周期記憶部
27,47 送信間隔計時部
28,48 報知部
29,49 受信信号判定部
30,50 応答時間計時/判定部
31,51 測定期間記憶部
32,52 回数閾値記憶部
33,53 受信回数計数/判定部
34,54 測定期間計時部
40,140 ハンドセット
Claims (14)
- 無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムであって、
前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の一方の通信端末に設けられ、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の他方の通信端末に、所定周期で呼び出し信号を送信する呼び出し信号送信手段と、
前記他方の通信端末に設けられ、前記一方の通信端末からの呼び出し信号を受信した場合に、前記一方の通信端末に、当該呼び出し信号に応答する応答信号を送信する応答信号送信手段と、
前記一方の通信端末に設けられ、前記呼び出し信号送信手段による呼び出し信号の送信後所定時間以内に、前記応答信号送信手段からの応答信号を受信しなかった場合に報知する報知手段と
を備えていることを特徴とする無線通信システム。 - 無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末と該無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムに、前記第一の通信端末として使用される通信端末であって、
無線公衆ネットワークとの接続を制御するネットワーク制御部と、
前記第二の通信端末に、所定周期で呼び出し信号を送信する信号送信部と、
前記第二の通信端末から送信される当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、
該信号送信部による呼び出し信号の送信とともに所定時間の計時を開始する応答時間計時部と、
前記応答時間計時部による所定時間の計時終了時点で、当該所定時間内に該信号受信部によって当該呼び出し信号に対しての応答信号が受信されているか否かを判定する判定部と、
該判定部によって当該所定時間内に応答信号が受信されていないと判定された場合に報知する報知部と
を備えていることを特徴とする通信端末。 - 前記第二の通信端末が複数ある場合には、前記信号送信部は第二の通信端末それぞれに呼び出し信号を送信し、前記応答時間計時部は第二の通信端末それぞれについて所定時間の計時を行い、前記判定部は第二の通信端末それぞれについて応答信号が受信されているか否かを判定し、前記報知部は応答信号のなかった第二の通信端末を報知することを特徴とする請求項2記載の通信端末。
- 無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末と該無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムに、前記第二の通信端末として使用される通信端末であって、
前記第一の通信端末に呼び出し信号を送信する信号送信部と、
前記第一の通信端末から送信される当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、
該信号送信部による呼び出し信号の送信とともに所定時間の計時を開始する応答時間計時部と、
前記応答時間計時部による所定時間の計時終了時点で、当該所定時間内に該信号受信部によって当該呼び出し信号に対しての応答信号が受信されているか否かを判定する判定部と、
該判定部によって当該所定時間内に応答信号が受信されていないと判定された場合に報知する報知部と
を備えていることを特徴とする通信端末。 - 前記報知部は、光、音、振動のいずれか、又はこれらの組み合わせで報知することを特徴とする請求項2〜4いずれかに記載の通信端末。
- 前記信号送信部は、使用者による操作部の所定操作の度に呼び出し信号を送信することを特徴とする請求項2〜4いずれかに記載の通信端末。
- 前記信号送信部は、予め設定された所定周期で呼び出し信号を送信することを特徴とする請求項2〜4いずれかに記載の通信端末。
- 前記信号送信部には、前記判定部によって所定時間内に応答信号が受信されていないと判定された場合には、呼び出し信号の送信周期を変更する送信周期変更手段が備えられていることを特徴とする請求項7記載の通信端末。
- 無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末に前記無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムであって、
前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の一方の通信端末に設けられ、前記第一の通信端末又は前記第二の通信端末の中の他方の通信端末に、予め定められた測定期間内に所定周期で呼び出し信号を送信する呼び出し信号送信手段と、
前記他方の通信端末に設けられ、前記一方の通信端末からの呼び出し信号を受信する度に、前記一方の通信端末に、当該呼び出し信号に応答する応答信号を送信する応答信号送信手段と、
前記一方の通信端末に設けられ、当該測定期間内における前記応答信号送信手段からの応答信号の受信回数を計数し、当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していない場合に報知する報知手段と
を備えていることを特徴とする無線通信システム。 - 無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末と該無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムに、前記第一の通信端末として使用される通信端末であって、
無線公衆ネットワークとの接続を制御するネットワーク制御部と、
前記第二の通信端末に、所定周期で呼び出し信号を送信する信号送信部と、
前記第二の通信端末から送信される当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、
予め定められた測定期間内の該信号受信部による応答信号の受信回数を計数する受信回数計数部と、
該受信回数計数部による当該測定期間内の受信回数が所定回数に達しているか否かを判定する判定部と、
該判定部によって当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していないと判定された場合に報知する報知部と
を備えていることを特徴とする通信端末。 - 前記第二の通信端末が複数ある場合には、前記信号送信部は第二の通信端末それぞれに呼び出し信号を送信し、前記受信回数計数部は第二の通信端末それぞれについて予め定められた測定期間内の受信回数の計数を行い、前記判定部は第二の通信端末それぞれについて当該測定期間内の受信回数が所定回数に達しているか否かを判定し、前記報知部は当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していなかった第二の通信端末を報知することを特徴とする請求項10記載の通信端末。
- 無線公衆ネットワークに接続可能な第一の通信端末と、該第一の通信端末と該無線公衆ネットワークとは別の近距離無線ネットワークを介して接続可能な1以上の第二の通信端末とから構成される無線通信システムに、前記第二の通信端末として使用される通信端末であって、
無線公衆ネットワークとの接続を制御するネットワーク制御部と、
前記第一の通信端末に、所定周期で呼び出し信号を送信する信号送信部と、
前記第一の通信端末から送信される当該呼び出し信号に対しての応答信号を受信する信号受信部と、
予め定められた測定期間内の該信号受信部による応答信号の受信回数を計数する受信回数計数部と、
該受信回数計数部による当該測定期間内の受信回数が所定回数に達しているか否かを判定する判定部と、
該判定部によって当該測定期間内の受信回数が所定回数に達していないと判定された場合に報知する報知部と
を備えていることを特徴とする通信端末。 - 前記信号送信部には、前記判定部によって測定期間内の受信回数が所定回数に達していないと判定された場合には、呼び出し信号の送信周期を短く変更する送信周期変更手段が備えられていることを特徴とする請求項10〜12いずれかに記載の通信端末。
- 前記信号送信部には、前記判定部によって測定期間内の受信回数が所定回数に達していると判定された場合には、呼び出し信号の送信周期を長く変更する送信周期変更手段が備えられていることを特徴とする請求項10〜12いずれかに記載の通信端末。
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---|---|---|---|
JP2002314660A JP2004153439A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 無線通信システム及び通信端末 |
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JP2002314660A JP2004153439A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | 無線通信システム及び通信端末 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007074490A (ja) * | 2005-09-08 | 2007-03-22 | Brother Ind Ltd | 情報通信システム、情報通信方法、情報通信システムに含まれるノード装置および情報処理プログラム |
JP2008526140A (ja) * | 2004-12-22 | 2008-07-17 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 無線通信システムにおいて効率的なページングの方法および装置 |
US7509118B2 (en) | 2004-06-30 | 2009-03-24 | Sony Ericsson Mobile Communications Japan, Inc. | Head set apparatus, communication terminal apparatus and communication system |
-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002314660A patent/JP2004153439A/ja active Pending
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