JP2004152676A - 画像表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一対の基板間に長尺スペーサーを精度良く、かつ効率良く接合するために張力を印加した状態で基板に対する位置を保持する画像表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】一対のリアプレート273及びフェースプレート間に複数のスペーサーを有する画像表示装置の製造方法であって、ハンドによって搬送され且つ張力が印加されたスペーサをリアプレート273上に配置する工程と、リアプレート273上に配置されたスペーサー押さえ7によってスペーサーをそのリアプレート上の配置位置で保持する工程と、スペーサー押さえ7により保持されたスペーサからハンドを開放する工程とを有する。
【選択図】 図12
【解決手段】一対のリアプレート273及びフェースプレート間に複数のスペーサーを有する画像表示装置の製造方法であって、ハンドによって搬送され且つ張力が印加されたスペーサをリアプレート273上に配置する工程と、リアプレート273上に配置されたスペーサー押さえ7によってスペーサーをそのリアプレート上の配置位置で保持する工程と、スペーサー押さえ7により保持されたスペーサからハンドを開放する工程とを有する。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面型画像表示装置のフェースプレートとリアプレートの間に大気圧を支持する大気圧支持部材である長尺スペーサーを精度良く、また効率良く接合する場合の、搬送された長尺スペーサーに張力を印加した状態で基板に対する長尺スペーサーの位置を保持する手段を有する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一対の基板(プレート)であるフェースプレートとリアプレートを備え、フェースプレート側に蛍光体が、またリアプレート側にマトリックス状に電子放出素子がそれぞれ形成され、電子放出素子から電子線を発生させ、蛍光体にその電子線を当てて発光させることで画像を形成・表示する平面型画像表示装置が知られている。この画像表示装置においては、一対のプレート間の空間が真空に形成されるため、両プレートにかかる大気圧を支持するために複数本の長尺スペーサーが所定間隔で配設されている。
【0003】
このような一対のプレート間に複数の長尺スペーサーを設けた平面型画像表示装置を製造する場合、長尺スペーサーを把持して一方のプレートに組み付ける工程が必須となる。このような長尺スペーサー把持・組み付け工程においては、長尺スペーサーを精度良く、しかも効率良く接合するため、以下に示すような要求を満たす長尺スペーサーの押さえを用いることが望ましいとされている。
【0004】
1)断面縦横比が大きく自立不能で長尺な柔軟体である長尺スペーサーを、ハンドで搬送し基板上のマーク検出によって組み付け位置を調整した状態を保持する。
【0005】
2)長尺スペーサーを一直線状に姿勢を保ち自立させるために付与した張力を保持した状態で押さえる。
【0006】
3)接着剤が乾燥硬化する間の組み付け装置待機時間の短縮のために装置から取り外し交換ができる。
【0007】
これに関連した従来例としては、長尺の枠材をガラス板上に精度良く配置して接着することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、「溝型枠体」をハンドで保持しガラス板上に位置決めして接着剤を充填の後、硬化するまでその状態を保持する形態が示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−258488号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例には、組み付け対象が「溝型枠体」という自立可能な剛体を把持した状態で接着するものであるため、上記のような平面型画像表示装置の長尺スペーサーを組み付ける工程で用いる押さえとして適用するには、上記1)〜3)に各要求を満たすことが困難であるため、不十分であった。
【0010】
本発明は、このような従来の事情を考慮になされたもので、一対の基板間に長尺スペーサーを精度良く、かつ効率良く接合するために張力を印加した状態で基板に対する位置を保持する画像表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像表示装置の製造方法は、対向する一対の基板間にその間隔を規定する複数のスペーサーを有する画像表示装置の製造方法であって、ハンドによって搬送され且つ張力が印加された前記スペーサーを前記一対の基板のうちの一方の基板上に配置する工程と、前記一方の基板上に配置されたスペーサー保持手段によって、前記スペーサーを該一方の基板上に配置された状態でその基板側に押さえ付けて保持する工程と、前記スペーサー保持手段により保持されたスペーサーから前記ハンドを開放する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
例えば、上記スペーサー保持手段は、ハンドで両端を把持し張力を印加された長尺スペーサーが基板上面に接地した状態で、長尺スペーサーの両端部を押さえるために上から基板に押付ける爪を備え、この爪により、長尺スペーサーに印加している張力に抗する摩擦力がスペーサーの下面と基板上面の間で発生する力で押付けを行なうようにしても良い。この場合、爪のスペーサーに接する面は、基板上面と平行になっていて押付けたときにスペーサーが倒れる方向のベクトルが生じないようにすることが好ましい。また、爪の押付けは、小さな力でスペーサーに爪が接してその後張力を保持する押し力まで段階的に大きくするよう動作することがより好ましい。また、基板が位置決めされる板(冶具)が装置に対して交換可能になっており、押付け力は解除するまでは継続して作用してもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像表示装置の製造方法の実施の形態を図1〜図16を参照して説明する。
【0014】
まず、本実施形態に係る製造方法で製造すべき画像表示装置の概要を説明する。この画像表示装置は、互いに対向する一対の基板(プレート)として、複数の電子放出素子がマトリックス状に形成されたリアプレートと、このリアプレート上の各電子放出素子に対向する位置に蛍光体が形成されたフェースプレートとを備え、リアプレート上の電子放出素子から電子線を発生させ、これに対向するフェースプレート上の蛍光体にその電子線を当てて発光させるものである。この画像表示装置における両プレート間は真空に形成されるため、両プレートにかかる大気圧を支えるためのスペーサー(長尺スペーサー)が設けられる。
【0015】
図1は、画像表示装置の分解図、図2は、組立後の完成品を示す斜視図、図3は、完成品の断面図をそれぞれ表す。
【0016】
図1〜図3において、271はガラスフェースプレートであり、その上面に蛍光体271cとブラックマトリックスとが形成される。271a、bはガラスフェースプレート271上のアライメントマークである。272は枠体であり、272a、bは枠体272のガラスフリットである。74は大気圧支持部材としてのスペーサーであり、その両端に予めコマ74a、74aがセラミックス接着剤を用いて接合されている。75は上記のスペーサー74、コマ74a、74aからなるスペーサーユニットである。
【0017】
また、273はガラスリアプレートであり、273cはガラスリアプレート273上にマトリックス状に形成される複数の電子放出素子である。273eは、ガラスリアプレート273上のスペーサー接合位置を示すスペーサーアライメントマークであり、スペーサー両端に対応する位置に形成されている。273a、bは、ガラスフェースプレート271上のアライメントマーク271a、bに対するガラスリアプレート273上の位置合わせ用のアライメントマークである。
【0018】
上記画像表示装置においては、一対の基板をなすガラスフェースプレート271とガラスリアプレート273の間に設けられた複数のスペーサー74…74により、両プレート271、273にかかる大気圧が支えられる(図3参照)。
【0019】
図4は、スペーサーユニット75の詳細を示す。スペーサーユニット75におけるスペーサー74は、ガラススペーサーであり、例えば厚さが0.2mm、高さが2mmの長い帯状ガラスで形成されている。このスペーサー74の両端には、コマ74a、74aが予めセラミックス接着剤により接合されている。
【0020】
図5は、上記スペーサーユニット75がリアプレート273上に接合された様子を示す。スペーサーユニット75は、リアプレート273上のスペーサーアライメントマーク273eの両端を結ぶ線上にスペーサー74の厚さの中心が一致するように置かれ、画像表示面外の所定位置で、コマ74a、74aを介してセラミックス接着剤によりリアプレート273上に接合される。この接合に際し、スペーサー74を直線状にまっすぐにするため、スペーサー74に所定の張力がかけられる(後述参照)。
【0021】
ここで、上記画像表示装置の製造方法及びこれで用いるスペーサー接合装置(「スペーサー組み付け装置」、「スペーサー組立装置」とも呼ぶ)を図6〜図16を参照して説明する。
【0022】
図6は、リアプレート273上にスペーサー74を把持して組み付け、接合する工程で用いるスペーサー接合装置の装置全体の斜視図を示す。図6において、1はスペーサー接合装置であり、2は架台であり、その架台2の左右位置にコラムガイド(直線ガイド)3が取り付けられる。4は直線ガイド3上を移動可能に設けられるコラム(移動コラム)であり、サーボモーター8及びボールねじを用いた移動機構により図示しないNC(数値制御)ユニットからの制御指令を受けてNC駆動される。このコラム4には、スペーサー74を機械的に把持、位置決め、組付けを行うための複数のハンドからなるハンド部(後述参照)が取り付けられる。9はスペーサーマガジン(スペーサーユニット用マガジン)であり、スペーサーユニット75を1パネルに必要な数分、収納する。5はXYθテーブルであり、画像処理カメラ(後述参照)により捉えたスペーサーアライメントマーク273eを基準に移動制御される。6はリアプレート273を載せるリアプレート治具、7は本発明のスペーサー保持手段をなすスペーサー押さえ(押さえ機構、メカ押さえ)である。
【0023】
ここで、スペーサー接合装置1の動作について説明する。
【0024】
まず、スペーサー接合装置1からその外部にリアプレート治具6を取り外し、そのリアプレート冶具6上にリアプレート273を載せる。そして、リアプレート273を載せたリアプレート冶具6をスペーサー接合装置1に戻し、そのXYθテーブル5上に載せる。また、スペーサー接合装置1の所定位置に、予めスペーサーユニットを必要数分、収納したスペーサーマガジン9をセットする。
【0025】
ここまでの工程は、作業者によって行われる。この後の工程は、自動運転で行われる。すなわち、駆動部8によりコラム4がスペーサーマガジン9のスペーサーユニットを収納している所定位置に移動し、コラム4上の所定位置に設けた後述のハンド部における一対のハンドの組み合わせからなる複数のハンドにより、同時に複数本のスペーサー74の両端部を把持する。その後、リアプレート273上に移動し、スペーサー74に張力を印加する(把持ハンド部の詳細は後述参照)。そして、コラム4に設けられた画像カメラ(後述参照)でリアプレート273上のスペーサーアライメントマーク273eを捉え、XYθテーブル5にて位置合わせを行う。
【0026】
その後、上記複数のハンドが下降し、リアプレート273上にスペーサー74の下端部が接地する。次いで、スペーサー押さえ7にてスペーサー74をメカ的な位置ずれが生じないように、また張力がなくならないように、その両端部を押さえる(スペーサー押さえ7の詳細は後述参照)。これらの作業を繰り返すことにより、リアプレート273上に所定数のスペーサー74が組み付けられる。その組み付け完了後に、リアプレート治具6を取り出す。
【0027】
その後、図4に示すスペーサーユニット75のコマ74aに設けた接着剤穴74bに、接着剤転写装置(不図示)による複数の転写針により、セラミックス接着剤を塗布する。その後、リアプレート治具6を真空チャンバー内に入れ、接着剤を真空乾燥により固める(真空乾燥の詳細は後述参照)。その後、真空チャンバー内から取り出し、リアプレート治具6から、スペーサー74が接合されているリアプレート273を取り出し、次工程に移行する。
【0028】
以上の工程にて、リアプレート273上の所定位置に所定数のスペーサー74が接合される。スペーサー74は、5本ずつ組み付けられ、これを4回繰り返して総数20本全ての組み付け後、スペーサー押さえ7により固定される。
【0029】
次に、上記工程の内、スペーサー74の把持・組み付け工程で用いるハンド部の詳細を図7〜図11を参照して説明する。
【0030】
ハンド部は、スペーサー74の両端を把持する一対のハンドを有する。この一対のハンドは、本実施形態の例では、コラム4上に固定配置されたハンド(以下、「固定側ハンド」と呼ぶ」と、コラム4上に移動可能に配置されたハンド(以下、「張力印加側ハンド」と呼ぶ)とから構成され、各々のハンドがスペーサー74を複数本同時に把持・組み付けるため、その本数に応じた個数分、搭載される。
【0031】
図7は、コラム4上に設けられた一対のハンドを示す斜視図、図8は、一対の把持ハンドのうちの固定側ハンドを示す断面図、図9は、一対の把持ハンドのうちの張力印加側ハンドを示す断面図、図10は、張力印加側把持ハンドによる張力印加機構の詳細図を示す。
【0032】
図7〜図10において、4aは前述したコラム4上に形成される穴であり、その穴4a内で、ハンドの爪部分(後述参照)が駆動可能となっている。図7及び図8において、11〜21は、固定側ハンド及びその駆動機構に関する各要素を示す。すなわち、11は固定側ハンドを支持する支柱(固定側支柱)であり、コラム4上の穴4aに隣接する所定位置に固定される。12は固定側ハンドの本体をなす固定側プレートであり、支柱11の穴4a側の側面に設けた上下ガイド13に沿って穴4aの内外を垂直方向にガイドされる。14は固定側ハンドの固定爪であり、固定側プレート12の先端に取り付けられる。15は固定側ハンドの可動爪、16は固定側プレート12の側面で可動爪15を回転可能に支持する回転支持部、17は回転支持部16の回転軸の穴に挿入配置されるピンであり、可動爪15がピン17を介して回転支持部16の回転軸を中心に所定の角度範囲で揺動し、これにより固定側ハンドが開閉自在となっている。18は可動爪15を回転支持部16を介して揺動可能に駆動するエアーシリンダーからなる把持シリンダーであり、空気圧によりロッドを前後動させて可動爪15を開閉させる。スペーサー74の把持力は、例えば約3kgである。19はワイヤーであり、20はワイヤーが巻かれる滑車であり、ワイヤー19の一端が固定側プレート12に接続され、その他端が滑車20を介して錘21に接続され、この構造により固定側ハンドの自重が軽減され、例えば固定側ハンドの重さが数kgであっても、数百gに軽減される。
【0033】
また、図7、図9、及び図10において、30〜45は、張力印加側ハンド及びその駆動機構を構成する各要素を示す。31は張力印加側ハンドを支持する支柱(固定側支柱)であり、直線ガイド30を介してコラム4上をそのスペーサー74の長手方向に沿って移動可能に取り付けられる。32は張力印加側ハンドの本体をなす固定側プレートであり、上下ガイド33により垂直方向にガイドされる。34は張力印加側ハンドの固定爪であり、固定側プレート32の先端に取り付けられる。35は張力印加側ハンドの可動爪であり、36は固定側プレート32の側面で可動爪35を回転可能に支持する回転支持部、37は回転支持部36の回転軸の穴に挿入配置されるピンであり、可動爪35がピン37を介して回転支持部36の回転軸を中心に所定の角度範囲で揺動し、これにより固定側ハンドが開閉自在となっている。38は可動爪35を回転支持部36を介して揺動可能に駆動するエアーシリンダーからなる把持シリンダーであり、空気圧によりロッドを前後動させて可動爪35を開閉させる。39はワイヤーであり、40はワイヤーが巻かれる滑車であり、ワイヤー39の一端が固定側プレート32に接続され、その他端が滑車40を介して錘41に接続され、この構造により張力印加側ハンドの自重が軽減され、例えば張力印加側ハンドの重さが数kgであっても、数百gに軽減される。
【0034】
すなわち、張力印加側ハンドは、固定側ハンドと比べると、その爪部分の構成は同様である。その違いは、支柱31が直線ガイド30を介してコラム4に取り付けられ、これにより、ハンド全体がスペーサー74の長手方向に移動可能となっていることにある。具体的には、図7及び図10に示すように、支柱31は直線ガイド30によりガイドされ、支柱31には引っ張りコイルバネ42が取り付けられ、張力印加シリンダー(エアーシリンダー)43により例えば数百gのバネ力を印加できるようになっている。44はストッパーである。ストッパーシリンダー(エアーシリンダー)45によりそのロッドの先端を支柱31をストッパー44に押し付けて位置決めしている。
【0035】
上記一対のハンドは、本実施形態の例では、5組(図7の例では5組の内の2組のみを例示)取り付けられる。この場合、固定側ハンドの固定爪14は、例えばピッチ精度2μmというような高精度なピッチに組み付けられる。張力印加側ハンドの固定爪34も、同様のピッチ精度で組み付けられる。
【0036】
また、図7において、22〜26は、一対のハンド、すなわち固定側ハンドと張力印加側ハンドを上下動させる駆動機構の各要素を示す。すなわち、22はハンド上下バー(ハンド上下プレート)であり、一対のハンド間を繋ぐバーを複数のハンドに亘ってその中央部分で連結した平面形状を示し、その上面が固定側プレート12、32の上端部の側面から突出して設けた肩体12a、32aの底面に当接しているが、その当接状態で肩体12a、32aを介して固定側プレート12、32を上方向には移動可能となっている。このハンド上下バー22の移動機構として、23はハンド上下バー22を上下方向に駆動する駆動源としてのエアーシリンダー、24はコラム4上に取り付けられたアングル、25はそのアングルの側面に設けた垂直ガイドであり、エアーシリンダー23のロッドを上下動させることによりアングル24の垂直ガイド25に沿ってハンド上下バー22を上下方向に駆動し、これによりハンド部の上昇・下降が可能となっている。エアーシリンダー23の代わりにサーボモータ等の駆動源でも可能である。
【0037】
また、46、47は画像処理用のCCDカメラであり、例えば5組のハンドのうちの例えば中央に位置するハンド周辺に設置されている。リアプレート273上に設けた両端のスペーサーアライメントマーク273eを結ぶ直線とスペーサー74の厚さ方向の中心位置を合わせるので、中央の固定爪14、34のスペーサー把持面を通る直線は、アライメントマークを結ぶ直線から所定距離(例えば0.1mm)離れる方向に位置しなければならない。画像処理装置は、あらかじめ上記のように調整され、XYθテーブル5によってアライメント位置決めされる。
【0038】
ここで、ハンド部の動作を説明する。この説明における「ハンド部(把持ハンド部)」は、ハンド上下バー駆動用のシリンダー23によりハンド上下バー22を介して上下方向に移動する部分のことを意味するものとする。具体的には、支柱11、32に対し上下ガイド13、33に沿って移動する部分、すなわち固定側プレート12、32、固定爪14、34、移動爪15、35、回転支持部16、36、ピン17、37、及びエアーシリンダー18、38を示すものとする。
【0039】
まず、スペーサー74を把持する前の初期状態として、ハンド部は、ハンド上下バー駆動用のシリンダー23により支柱11、31に対し上端に位置している。このときの可動爪15、35は、開状態である。また、張力印加側ハンドの支柱31は、ストッパーシリンダー45によりストッパー44に押し付けた状態であり、さらに引っ張りコイルバネ42は、張力印加シリンダー43のロッドが前進端にあり、張力を印加していない。
【0040】
上記の初期状態から、次の(1)〜(14)の各動作が実施される。
【0041】
(1)サーボモーター8をNC駆動することにより、送りねじ機構によってコラム4がスペーサーマガジン9上の5本のスペーサー74上に移動する。そして、その移動位置でハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することによりそのロッドが下降端まで下がり、これにより、ハンド上下バー22を介してハンド部が支柱11、31に対し上下ガイド13、33に沿って下降する。
【0042】
(2)上記下降位置で、ハンド部は、エアーシリンダー18、38を駆動することによりそのロッドを延ばし、可動爪15、35を閉じる。これにより、スペーサー74の両端部を固定爪14、34と可動爪15,35とで挟み込んで把持する。その状態で、ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動させることによりハンド上下バー22を介してハンド部が上昇する。
【0043】
(3)サーボモーター8をNC駆動することにより、送りねじ機構によってコラム4がリアプレート273上のスペーサー接合位置(スペーサー5本分に対応する上側位置)に移動する。
【0044】
(4)ストッパーシリンンダー45を駆動することによりそのロッドが後退する(図10参照)。
【0045】
(5)張力印加シリンダー43を駆動することによりそのロッドが後退し、引っ張りコイルバネ42を介して張力印加側ハンドがコラム4上を直線ガイド30に沿って移動し、これにより、スペーサー74に張力を印加する。
【0046】
(6)ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することにより、ハンド部をスペーサー押さえ7の爪(後述参照)の横側位置でリアプレート273に当たらない高さまで降ろす。その状態で、サーボモーター8をNC駆動させることにより、送りねじ機構によってコラム4が移動し、スペーサー押さえ7の爪の下にスペーサー74を移動する。
【0047】
(7)画像処理カメラ46、47にてアライメントマーク273eを捉え、XYθテーブル5により両端のアライメントマークを結ぶ直線とスペーサー74の厚さ方向の中心位置が一致するように合わせる。
【0048】
(8)ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することにより、ハンド上下バー22を介して、ハンド部が下降する。
【0049】
図11(a)〜(c)は、ハンド部の下降の様子を示す。リアプレート273の表面(スペーサー接地部分)はガラス板の厚さ精度、そこに形成された物の厚さ精度により厚みばらつきがある。図11(a)は、スペーサー74の下面がリアプレート273の表面に接地する前の状態、図11(b)は、ハンド上下バー22の下降により、一対のハンドの一方(図中の例では固定側ハンド)がリアプレート273上に接地した状態で、接地したハンドの上下方向の移動は止まっている。図11(c)は、さらにハンド上下バー22が下降し、一対のハンドの他方(図中の例では張力印加側ハンド)がリアプレート273上に接地した状態を示す。これらの動作により、リアプレート273の厚みばらつきに合わせ、確実にスペーサー74の下面がリアプレート表面に接地する。
【0050】
(9)スペーサー押さえ7によりスペーサー74を押さえる(後述参照)。
【0051】
(10)張力印加シリンダー43を駆動することによりそのロッドが前進し、引っ張りコイルバネ42、張力印加側ハンドを介して、スペーサー74に印加されていた張力を抜く。
【0052】
(11)エアーシリンダー18、38を駆動することにより、可動爪15、35が開く。
【0053】
(12)ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することにより、ハンド上下バー22を介してハンド部が上昇する。
【0054】
(13)張力印加側ハンドのストッパー45をきかせる。
【0055】
(14)上記(1)から(12)の各動作を全部で4回繰り返す。
【0056】
これにより、スペーサー押さえ7によりリアプレート273上にスペーサー7が精度よく固定される。
【0057】
次に、本発明のスペーサー保持手段をなすスペーサー押さえ7の詳細を図12〜図14に基づいて説明する。
【0058】
図12は、スペーサー押さえ7及びリアプレート冶具6を示す斜視図、図13は、スペーサー押さえ7の詳細を示す斜視図、図14(a)、(b)は、スペーサー押さえ7によるスペーサー74の押さえ状態を説明する斜視図をそれぞれ示す。
【0059】
図12に示すように、リアプレート273の外形とほぼ近似した形状のリアプレート治具6のステージ上面には、リアプレート273の配置を位置決めするリアプレート位置決め基準300や、固定のための吸着穴(吸着機構)301等が設けられ、リアプレート273が平滑に且つ歪み無く固定される。
【0060】
リアプレート治具6には、スペーサー接合装置1に対しその配置位置決めされる高さ方向の高さ受け面302と冶具位置決め基準(位置決め基準面)303とが設けられ、交換可能になっている。
【0061】
上記リアプレート治具6のステージ外側をなす4辺のうちの対向する2辺には、スペーサー74を接着固定する両端部分に対応して、スペーサー押さえ(スペーサー押さえ構造)7が少なくともスペーサー74の本数以上配置されている。
【0062】
図13に示すように、上記スペーサー押さえ7は、スペーサー74を把持し且つその張力を保持した状態で搬送されてくるハンドからその爪の両端部外側に露出している部分のスペーサー74自身をリアプレート(ガラス基板)273上に固定するものである。このスペーサー押さえ7は、スペーサー74の両端の露出部分の上面を上から下に向けて押さえる爪304と、その爪304の上下動作をガイドするガイド305とを有し、ガイド305がリアプレート治具6のステージ側面に配置される。
【0063】
ガイド305は、スペーサー74の高さ寸法や基板配線面の高さにバラツキがある場合が常に考えられるので、複数のスペーサー74を同時に押さえる場合には、スペーサー74毎に押さえる爪304の先端が個々に高さ上下方向に追従動作可能となって対応する構造に形成される。
【0064】
爪304は、スペーサー74が一直線状に姿勢を保ち自立させるために印加されている張力に抗する摩擦力がスペーサー74の下面とリアプレート273の上面との間で発生する力で押付けを行なうようになっている。
【0065】
爪304のスペーサー74に当接する面は、基板上面と平行になっていて押付けたときにスペーサー74が倒れる方向のベクトルが生じないようになっている。爪304の押付けは、小さな力でスペーサー74に爪が接し、その後、張力を保持する押し力まで段階的に大きくするよう動作する。
【0066】
本実施形態では、スペーサー押さえ7の押さえ力発生にバネを用いた例を示す。図13、図14(a)及び(b)に示すように、押さえ爪304は、リアプレート冶具6のプレート側面に配置されたガイド305を介して上下方向に移動可能に取り付けられる。この押さえ爪304には、その側面に第1の引張りバネ306の一端が固定される。第1の引張りバネ306のの他端はリアプレート冶具6のプレート側面側に固定される。これにより、第1の引張りバネ306を介し押さえ爪304による押さえ力F1を得ることができる。
【0067】
この押さえ爪304には、第2の圧縮バネ307も取り付けられる。この第2の圧縮バネ307は、スペーサー接合装置1に取り付けた押さえ解除棒308が当接可能に設けられ、その当接状態で、第1の引張りバネ306により生じる押さえ力を打ち消す方向に力F2が作用するようになっている。
【0068】
また、第2の圧縮バネ307が押さえ解除棒308に当接しているときは、押さえ爪304が解除され、リアプレート273の上面と押さえ爪304とに隙間が形成される。この隙間の量は、スペーサー74が横方向から挿入可能な程の大きさに設定される。すなわち、そのとき爪304に生じている押さえ力F1が最小になるように第1の引張りバネ306と第2の圧縮バネ307の関係が設定されている。その後、押さえ解除棒308が下降することにより、徐々に押さえ力F1が増加していき最高値に達すると、押さえ爪304とリアプレート273上のスペーサー74とが接し、第1の引張りバネ306による張力を保持するように作用する。
【0069】
これによって、ハンドにより搬送されてきてリアプレート273に接地したスペーサー74に対し、スペーサー押さえ7が小さな力で当接することができ、アライメントした位置がずれるのが防止される。
【0070】
なお、爪304には、スペーサー75をリアプレート273に押さえてスペーサー接合装置1から取り出した後に接着剤を塗布するために、接着剤塗布穴309が設けられている。
(接着剤塗布工程)
上記の工程までで、リアプレート治具6によりリアプレート273に対して全てのスペーサー74が位置決め固定されたものが、接着剤塗布工程に搬送される。
【0071】
本工程では、スペーサーユニット74の両端に位置する接着剤塗布穴75bに接着剤を塗布する。塗布方法は転写方式を採用している。この転写方式を採用した理由を下記に記述する。
【0072】
接着剤は、骨材として直径が数μmから百μm程度の粒子であり,これが溶剤としての水の中に分散している状態である。一般に、接着剤の塗布にはディスペンサ方式が多く用いられているが、今回の接着剤のように粒子が大きなものを安定して塗布するためには当然、径の大きなニードル(φ1.4以上)が必要になってくる。径の大きなニードルでは、必然的に1ショットで吐出出来る最低量もそれなりに多くなってしまう。
【0073】
しかし、接着で必要な強度を達成するには2〜3mgという微量の接着剤で十分である。この量を安定的に吐出することはディスペンサ方式では不可能である。ましてや、塗布後の接着剤形状を薄くことは出来ない。薄くすることは、接着剤の乾燥時間に大きくかかわってくる。接着剤は、外気との境界表面から水分を蒸発させ硬化させるので、硬化した厚みが増えれば増えるほど乾燥時間がかかることになる。このため、薄く塗らなければならなくなる。そのためには、転写方式で接着剤を塗布する必要がある。
(接着剤の乾燥硬化工程)
上記の工程により接着剤塗布穴74bに接着剤を塗布されたリアプレート74は、リアプレート治具6にセットされた状態のまま、その接着剤の乾燥硬化工程のために真空乾燥炉に搬送される。
【0074】
図15は、本工程で用いる真空乾燥炉の全景を示す。
【0075】
図15において、501は真空乾燥炉を形作る筐体である。502はリアプレート273を載せたリアプレート治具6を出し入れする蓋であり、503は筐体501と蓋502の間には密閉度を保つためのOリングである。筐体501の外部にはリブ504が立てられ、これにより、真空引きしたときの筐体501の内外の圧力差によって、筐体501の形状が崩れないようになっている。
【0076】
筐体501の材料としては、金属(例えばステンレス、アルミニウム)、アクリルである。筐体501が金属の場合の結合方法は、溶接、接着、Oリング接合があるが、アクリルの場合は接着あるいはOリング接合である。真空乾燥炉には、真空引きするための真空源(不図示)が接続される。
【0077】
本工程で用いる真空乾燥炉は、室温程度(22〜24℃)の接着剤に含まれている水分を蒸発させるものなので、到達真空度としては4〜20Torr(533〜2,666Pa程度)、あるいは水分蒸発の効率を上げるために真空度を上げても0.1Torr(13Pa程度)である。この真空度レベルであれば、ロータリポンプで十分に達成できる真空度であり,真空源が安価で済む。真空保持時間は8分から12分である。
【0078】
この真空到達度と真空保持時間において、後の搬送やスペーサー押え7の取り外し時の機械的外力がかかったときでも、リアプレート273上のスペーサー74がずれたり剥離したりしない必要最低限の接着強度(=仮固定)を達成することが出来るプロセス条件である。
【0079】
図16は、本工程で用いる真空乾燥炉の内部を示す。
【0080】
図16において、筐体501は、図15の筐体と同一である。筐体501の内部には、リアプレート治具6を支持するリアプレート治具支柱511a〜c上にリアプレート治具6が位置決めされ、そのリアプレート治具6上にリアプレート273が載せられる。リアプレート治具6に取り付けたスペーサー押え7によって、リアプレート273とスペーサー74との位置が規定されている。
【0081】
筐体501からリアプレート273に向かって、容積占有塊512が突起している。この容積占有塊512は、筐体501内の気体容積を極力小さくするためのものである。これにより、真空源としてのロータリーポンプ(不図示)により筐体501内を真空引きする際に短時間で排気可能になる。
【0082】
リアプレート治具支柱512a〜512cは、図示の如く、分割されている。これは、リアプレート治具6を搬送するツールとして専用のハンドリング台車を用いるが、このハンドリング台車のフォーク部分が筐体501内に入り込んで、ハンドリング台車と真空乾燥炉内とでリアプレート治具6の受け渡しが出来るためである。
【0083】
以下、本工程で真空乾燥が必要な理由を説明する。
【0084】
まず、リアプレート273上にスペーサー74を20本全数位置決めし、リアプレート治具6から出ているスペーサー押え7でその位置を規整している。上記のリアプレート273上のスペーサー74の位置精度は数μm程度が必要とされる。さらに、リアプレート273のサイズは、1000mm×600mm程度、スペーサー74の長さは、800mm程度と非常に大きい。
【0085】
従って、接着剤を硬化させるために加熱を行なうと、接着剤だけを加熱することは不可能で、接着剤周辺のリアプレート273やスペーサー74までも温度が上昇してしまう。リアプレート273の温度が上昇すると、熱膨張してリアプレート273自体が大きくなる。この大きさは、リアプレート273の温度が1℃上昇することで約4μmであるので、接着剤が本硬化するのに必要な温度200℃の加熱をしてしまうと、数十μmほど、簡単に加熱前の位置とはずれる。さらに、加熱によるガラスの変形は不均一である。しかしながら、その熱膨張に対してリアプレート治具6やスペーサー押え7の方を膨張変化に追従させることは不可能であるので、リアプレート273とスペーサー74の相対位置の精度±10μmには到底達成できない。よって、複数本のスペーサーを一度に固定された治具ごと固定するのに加熱することは出来ない。
【0086】
そこで、加熱に変わる接着剤を乾燥させるプロセスとして真空乾燥が必要になってきた。以下、この真空乾燥による接着剤の硬化工程を説明する。
【0087】
上記の工程までで仮固定されたものをリアプレート治具取り外し工程へ運ぶ。このリアプレート治具6の取り外し工程は、加熱によりリアプレート273、スペーサー74が膨張して、リアプレート治具6との間に位置ずれが発生して、それによって発生する応力がその破壊限界値を超えてスペーサー74が破壊されるのを防ぐものである。
【0088】
これによりリアプレート治具6が取り外されたリアプレート273を加熱工程へ運ぶ。この加熱工程では、接着剤の本硬化するための加熱を行う。この加熱手段は、ホットエアーや光ビームをスポット的に直接接着剤に吹きかけ、照射するものでも良いし、電気炉のように全体的に加熱することによって、接着剤を加熱硬化させても良い。この加熱によって接着剤の接着強度を増し、その後の搬送および後の工程中にも、その位置が維持される接着強度を達することが出来る。
【0089】
上記までの工程終了により、スペーサー組立工程は全て終了する。
【0090】
従って、本実施形態によれば、ハンドによって搬送され一直線状に姿勢を保ち自立させるため張力を印加された長尺スペーサーを、基板上のマーク検出で調整された組み付け位置で押さえ手段により保持することでハンドからスペーサーが受け渡しされてハンドは次のスペーサーを搬送する工程に移ることができるので装置稼動率が上がる。
【0091】
また、この保持手段が複数並べられた治具を構成することで基板一枚分の長尺スペーサーを一括で保持でき、スペーサー組み付け装置からこの治具を取り外して交換することによって次の工程である接着剤の塗布および乾燥硬化に必要な時間を組み付け装置の稼動と並行して行なうことが可能となって生産性の向上に寄与する。
【0092】
また、接着剤の乾燥硬化方法を真空乾燥による硬化を行なうときには、本来組み付け装置全体を真空化する容器の内に収めなければならないが、本実施形態の治具による組み付け方法を採った場合には、乾燥用真空容器は治具が入る程度の小さな容器で済み設備投資が大幅に抑えられる効果がある。
【0093】
なお、本実施形態では、複数本(例えば5本)のハンドについて説明したが、1本でも同様の機構、構成で組み付け可能である。
【0094】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明の好適な実施の態様を以下のとおり列挙する。
[実施態様1]
実施態様1は、対向する一対の基板間にその間隔を規定する複数のスペーサーを有する画像表示装置の製造方法であって、ハンドによって搬送され且つ張力が印加された前記スペーサーを前記一対の基板のうちの一方の基板上に配置する工程と、前記一方の基板上に配置されたスペーサー保持手段によって前記スペーサーをその一方の基板上の配置位置で保持する工程と、前記スペーサー保持手段により保持されたスペーサーから前記ハンドを開放する工程とを有することを特徴とする画像表示装置の製造方法である。
[実施態様2]
実施態様2では、上記ハンドを開放する工程は、保持する手段を複数並べて基板上の複数のスペーサーを保持した状態で行われることを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の画像表示装置である。
[実施態様3]
実施態様3では、前記スペーサー保持手段は、スペーサーの両端を一対の押さえで基板に対して保持する機構を有することを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の製造方法である。
[実施態様4]
実施態様4では、前記スペーサー保持手段は、基板に平行な部分をもった押さえでスペーサーを上から基板に向けて押付ける機構を有することを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の製造方法である。
[実施態様5]
実施態様5では、上記画像表示装置の製造方法において、前記スペーサー保持手段は、押付け力を段階的に変化させるものであることを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の製造方法である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一対の基板間に長尺スペーサーを精度良く、かつ効率良く接合するために張力を印加した状態で基板に対する位置を保持する画像表示装置の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示装置の製造方法で用いるスペーサー接合装置の外観を示す斜視図である。
【図2】画像表示装置の分解図である。
【図3】画像表示装置の組立後の図である。
【図4】画像表示装置の断面図である。
【図5】スペーサーユニットを示す斜視図である。
【図6】リアプレート上のスペーサーユニットの接合状態を示す斜視図である。
【図7】ハンド部の全体構成を示す斜視図である。
【図8】固定側ハンドを示す側面図である。
【図9】張力印加側ハンドを示す側面図である。
【図10】張力印加側ハンドによる張力印加機構を示す側面図である。
【図11】リアプレートへのスペーサの接地状態を説明する正面図である。
【図12】スペーサー押さえが配置されたリアプレート治具を示す斜視図である。
【図13】スペーサー押さえの詳細を示す斜視図である。
【図14】スペーサー押さえの状態変化を説明する斜視図である。
【図15】真空乾燥炉の全景を示す斜視図である。
【図16】真空乾燥炉の内部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スペーサー接合装置(スペーサー組み付け装置)
2 架台
3 コラムガイド
4 コラム
5 XYθテーブル
6 リアプレート治具
7 スペーサー押さえ
8 サーボモーター
9 スペーサーマガジン
11、31 固定側支柱
12、32 固定側プレート
13、33 上下ガイド
14、34 固定爪
15、35 可動爪
16、36 回転支持部
17、37 ピン
18、38 把持シリンダー
19、39 ワイヤー
20、40 滑車
21、41 錘
22 ハンド上下バー(ハンド上下プレート)
42 引っ張りコイルバネ
43 張力印加シリンダー
44 ストッパー
45 ストッパーシリンダー
46、47 CCDカメラ
74 スペーサー
75 スペーサーユニット
271 フェースプレート
272 枠
273 リアプレート
300 リアプレート位置決め基準
301 吸着穴
302 高さ受け面
303 治具位置決め基準
304 押さえ爪
305 ガイド
306 第1の引張りバネ
307 第2の圧縮バネ
308 押さえ解除棒
309 接着剤塗布穴
501 筐体
502 蓋
503 Oリング
504 リブ
511a〜511c リアプレート治具支柱
512 容積占有塊
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面型画像表示装置のフェースプレートとリアプレートの間に大気圧を支持する大気圧支持部材である長尺スペーサーを精度良く、また効率良く接合する場合の、搬送された長尺スペーサーに張力を印加した状態で基板に対する長尺スペーサーの位置を保持する手段を有する製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一対の基板(プレート)であるフェースプレートとリアプレートを備え、フェースプレート側に蛍光体が、またリアプレート側にマトリックス状に電子放出素子がそれぞれ形成され、電子放出素子から電子線を発生させ、蛍光体にその電子線を当てて発光させることで画像を形成・表示する平面型画像表示装置が知られている。この画像表示装置においては、一対のプレート間の空間が真空に形成されるため、両プレートにかかる大気圧を支持するために複数本の長尺スペーサーが所定間隔で配設されている。
【0003】
このような一対のプレート間に複数の長尺スペーサーを設けた平面型画像表示装置を製造する場合、長尺スペーサーを把持して一方のプレートに組み付ける工程が必須となる。このような長尺スペーサー把持・組み付け工程においては、長尺スペーサーを精度良く、しかも効率良く接合するため、以下に示すような要求を満たす長尺スペーサーの押さえを用いることが望ましいとされている。
【0004】
1)断面縦横比が大きく自立不能で長尺な柔軟体である長尺スペーサーを、ハンドで搬送し基板上のマーク検出によって組み付け位置を調整した状態を保持する。
【0005】
2)長尺スペーサーを一直線状に姿勢を保ち自立させるために付与した張力を保持した状態で押さえる。
【0006】
3)接着剤が乾燥硬化する間の組み付け装置待機時間の短縮のために装置から取り外し交換ができる。
【0007】
これに関連した従来例としては、長尺の枠材をガラス板上に精度良く配置して接着することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、「溝型枠体」をハンドで保持しガラス板上に位置決めして接着剤を充填の後、硬化するまでその状態を保持する形態が示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平4−258488号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例には、組み付け対象が「溝型枠体」という自立可能な剛体を把持した状態で接着するものであるため、上記のような平面型画像表示装置の長尺スペーサーを組み付ける工程で用いる押さえとして適用するには、上記1)〜3)に各要求を満たすことが困難であるため、不十分であった。
【0010】
本発明は、このような従来の事情を考慮になされたもので、一対の基板間に長尺スペーサーを精度良く、かつ効率良く接合するために張力を印加した状態で基板に対する位置を保持する画像表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像表示装置の製造方法は、対向する一対の基板間にその間隔を規定する複数のスペーサーを有する画像表示装置の製造方法であって、ハンドによって搬送され且つ張力が印加された前記スペーサーを前記一対の基板のうちの一方の基板上に配置する工程と、前記一方の基板上に配置されたスペーサー保持手段によって、前記スペーサーを該一方の基板上に配置された状態でその基板側に押さえ付けて保持する工程と、前記スペーサー保持手段により保持されたスペーサーから前記ハンドを開放する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
例えば、上記スペーサー保持手段は、ハンドで両端を把持し張力を印加された長尺スペーサーが基板上面に接地した状態で、長尺スペーサーの両端部を押さえるために上から基板に押付ける爪を備え、この爪により、長尺スペーサーに印加している張力に抗する摩擦力がスペーサーの下面と基板上面の間で発生する力で押付けを行なうようにしても良い。この場合、爪のスペーサーに接する面は、基板上面と平行になっていて押付けたときにスペーサーが倒れる方向のベクトルが生じないようにすることが好ましい。また、爪の押付けは、小さな力でスペーサーに爪が接してその後張力を保持する押し力まで段階的に大きくするよう動作することがより好ましい。また、基板が位置決めされる板(冶具)が装置に対して交換可能になっており、押付け力は解除するまでは継続して作用してもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像表示装置の製造方法の実施の形態を図1〜図16を参照して説明する。
【0014】
まず、本実施形態に係る製造方法で製造すべき画像表示装置の概要を説明する。この画像表示装置は、互いに対向する一対の基板(プレート)として、複数の電子放出素子がマトリックス状に形成されたリアプレートと、このリアプレート上の各電子放出素子に対向する位置に蛍光体が形成されたフェースプレートとを備え、リアプレート上の電子放出素子から電子線を発生させ、これに対向するフェースプレート上の蛍光体にその電子線を当てて発光させるものである。この画像表示装置における両プレート間は真空に形成されるため、両プレートにかかる大気圧を支えるためのスペーサー(長尺スペーサー)が設けられる。
【0015】
図1は、画像表示装置の分解図、図2は、組立後の完成品を示す斜視図、図3は、完成品の断面図をそれぞれ表す。
【0016】
図1〜図3において、271はガラスフェースプレートであり、その上面に蛍光体271cとブラックマトリックスとが形成される。271a、bはガラスフェースプレート271上のアライメントマークである。272は枠体であり、272a、bは枠体272のガラスフリットである。74は大気圧支持部材としてのスペーサーであり、その両端に予めコマ74a、74aがセラミックス接着剤を用いて接合されている。75は上記のスペーサー74、コマ74a、74aからなるスペーサーユニットである。
【0017】
また、273はガラスリアプレートであり、273cはガラスリアプレート273上にマトリックス状に形成される複数の電子放出素子である。273eは、ガラスリアプレート273上のスペーサー接合位置を示すスペーサーアライメントマークであり、スペーサー両端に対応する位置に形成されている。273a、bは、ガラスフェースプレート271上のアライメントマーク271a、bに対するガラスリアプレート273上の位置合わせ用のアライメントマークである。
【0018】
上記画像表示装置においては、一対の基板をなすガラスフェースプレート271とガラスリアプレート273の間に設けられた複数のスペーサー74…74により、両プレート271、273にかかる大気圧が支えられる(図3参照)。
【0019】
図4は、スペーサーユニット75の詳細を示す。スペーサーユニット75におけるスペーサー74は、ガラススペーサーであり、例えば厚さが0.2mm、高さが2mmの長い帯状ガラスで形成されている。このスペーサー74の両端には、コマ74a、74aが予めセラミックス接着剤により接合されている。
【0020】
図5は、上記スペーサーユニット75がリアプレート273上に接合された様子を示す。スペーサーユニット75は、リアプレート273上のスペーサーアライメントマーク273eの両端を結ぶ線上にスペーサー74の厚さの中心が一致するように置かれ、画像表示面外の所定位置で、コマ74a、74aを介してセラミックス接着剤によりリアプレート273上に接合される。この接合に際し、スペーサー74を直線状にまっすぐにするため、スペーサー74に所定の張力がかけられる(後述参照)。
【0021】
ここで、上記画像表示装置の製造方法及びこれで用いるスペーサー接合装置(「スペーサー組み付け装置」、「スペーサー組立装置」とも呼ぶ)を図6〜図16を参照して説明する。
【0022】
図6は、リアプレート273上にスペーサー74を把持して組み付け、接合する工程で用いるスペーサー接合装置の装置全体の斜視図を示す。図6において、1はスペーサー接合装置であり、2は架台であり、その架台2の左右位置にコラムガイド(直線ガイド)3が取り付けられる。4は直線ガイド3上を移動可能に設けられるコラム(移動コラム)であり、サーボモーター8及びボールねじを用いた移動機構により図示しないNC(数値制御)ユニットからの制御指令を受けてNC駆動される。このコラム4には、スペーサー74を機械的に把持、位置決め、組付けを行うための複数のハンドからなるハンド部(後述参照)が取り付けられる。9はスペーサーマガジン(スペーサーユニット用マガジン)であり、スペーサーユニット75を1パネルに必要な数分、収納する。5はXYθテーブルであり、画像処理カメラ(後述参照)により捉えたスペーサーアライメントマーク273eを基準に移動制御される。6はリアプレート273を載せるリアプレート治具、7は本発明のスペーサー保持手段をなすスペーサー押さえ(押さえ機構、メカ押さえ)である。
【0023】
ここで、スペーサー接合装置1の動作について説明する。
【0024】
まず、スペーサー接合装置1からその外部にリアプレート治具6を取り外し、そのリアプレート冶具6上にリアプレート273を載せる。そして、リアプレート273を載せたリアプレート冶具6をスペーサー接合装置1に戻し、そのXYθテーブル5上に載せる。また、スペーサー接合装置1の所定位置に、予めスペーサーユニットを必要数分、収納したスペーサーマガジン9をセットする。
【0025】
ここまでの工程は、作業者によって行われる。この後の工程は、自動運転で行われる。すなわち、駆動部8によりコラム4がスペーサーマガジン9のスペーサーユニットを収納している所定位置に移動し、コラム4上の所定位置に設けた後述のハンド部における一対のハンドの組み合わせからなる複数のハンドにより、同時に複数本のスペーサー74の両端部を把持する。その後、リアプレート273上に移動し、スペーサー74に張力を印加する(把持ハンド部の詳細は後述参照)。そして、コラム4に設けられた画像カメラ(後述参照)でリアプレート273上のスペーサーアライメントマーク273eを捉え、XYθテーブル5にて位置合わせを行う。
【0026】
その後、上記複数のハンドが下降し、リアプレート273上にスペーサー74の下端部が接地する。次いで、スペーサー押さえ7にてスペーサー74をメカ的な位置ずれが生じないように、また張力がなくならないように、その両端部を押さえる(スペーサー押さえ7の詳細は後述参照)。これらの作業を繰り返すことにより、リアプレート273上に所定数のスペーサー74が組み付けられる。その組み付け完了後に、リアプレート治具6を取り出す。
【0027】
その後、図4に示すスペーサーユニット75のコマ74aに設けた接着剤穴74bに、接着剤転写装置(不図示)による複数の転写針により、セラミックス接着剤を塗布する。その後、リアプレート治具6を真空チャンバー内に入れ、接着剤を真空乾燥により固める(真空乾燥の詳細は後述参照)。その後、真空チャンバー内から取り出し、リアプレート治具6から、スペーサー74が接合されているリアプレート273を取り出し、次工程に移行する。
【0028】
以上の工程にて、リアプレート273上の所定位置に所定数のスペーサー74が接合される。スペーサー74は、5本ずつ組み付けられ、これを4回繰り返して総数20本全ての組み付け後、スペーサー押さえ7により固定される。
【0029】
次に、上記工程の内、スペーサー74の把持・組み付け工程で用いるハンド部の詳細を図7〜図11を参照して説明する。
【0030】
ハンド部は、スペーサー74の両端を把持する一対のハンドを有する。この一対のハンドは、本実施形態の例では、コラム4上に固定配置されたハンド(以下、「固定側ハンド」と呼ぶ」と、コラム4上に移動可能に配置されたハンド(以下、「張力印加側ハンド」と呼ぶ)とから構成され、各々のハンドがスペーサー74を複数本同時に把持・組み付けるため、その本数に応じた個数分、搭載される。
【0031】
図7は、コラム4上に設けられた一対のハンドを示す斜視図、図8は、一対の把持ハンドのうちの固定側ハンドを示す断面図、図9は、一対の把持ハンドのうちの張力印加側ハンドを示す断面図、図10は、張力印加側把持ハンドによる張力印加機構の詳細図を示す。
【0032】
図7〜図10において、4aは前述したコラム4上に形成される穴であり、その穴4a内で、ハンドの爪部分(後述参照)が駆動可能となっている。図7及び図8において、11〜21は、固定側ハンド及びその駆動機構に関する各要素を示す。すなわち、11は固定側ハンドを支持する支柱(固定側支柱)であり、コラム4上の穴4aに隣接する所定位置に固定される。12は固定側ハンドの本体をなす固定側プレートであり、支柱11の穴4a側の側面に設けた上下ガイド13に沿って穴4aの内外を垂直方向にガイドされる。14は固定側ハンドの固定爪であり、固定側プレート12の先端に取り付けられる。15は固定側ハンドの可動爪、16は固定側プレート12の側面で可動爪15を回転可能に支持する回転支持部、17は回転支持部16の回転軸の穴に挿入配置されるピンであり、可動爪15がピン17を介して回転支持部16の回転軸を中心に所定の角度範囲で揺動し、これにより固定側ハンドが開閉自在となっている。18は可動爪15を回転支持部16を介して揺動可能に駆動するエアーシリンダーからなる把持シリンダーであり、空気圧によりロッドを前後動させて可動爪15を開閉させる。スペーサー74の把持力は、例えば約3kgである。19はワイヤーであり、20はワイヤーが巻かれる滑車であり、ワイヤー19の一端が固定側プレート12に接続され、その他端が滑車20を介して錘21に接続され、この構造により固定側ハンドの自重が軽減され、例えば固定側ハンドの重さが数kgであっても、数百gに軽減される。
【0033】
また、図7、図9、及び図10において、30〜45は、張力印加側ハンド及びその駆動機構を構成する各要素を示す。31は張力印加側ハンドを支持する支柱(固定側支柱)であり、直線ガイド30を介してコラム4上をそのスペーサー74の長手方向に沿って移動可能に取り付けられる。32は張力印加側ハンドの本体をなす固定側プレートであり、上下ガイド33により垂直方向にガイドされる。34は張力印加側ハンドの固定爪であり、固定側プレート32の先端に取り付けられる。35は張力印加側ハンドの可動爪であり、36は固定側プレート32の側面で可動爪35を回転可能に支持する回転支持部、37は回転支持部36の回転軸の穴に挿入配置されるピンであり、可動爪35がピン37を介して回転支持部36の回転軸を中心に所定の角度範囲で揺動し、これにより固定側ハンドが開閉自在となっている。38は可動爪35を回転支持部36を介して揺動可能に駆動するエアーシリンダーからなる把持シリンダーであり、空気圧によりロッドを前後動させて可動爪35を開閉させる。39はワイヤーであり、40はワイヤーが巻かれる滑車であり、ワイヤー39の一端が固定側プレート32に接続され、その他端が滑車40を介して錘41に接続され、この構造により張力印加側ハンドの自重が軽減され、例えば張力印加側ハンドの重さが数kgであっても、数百gに軽減される。
【0034】
すなわち、張力印加側ハンドは、固定側ハンドと比べると、その爪部分の構成は同様である。その違いは、支柱31が直線ガイド30を介してコラム4に取り付けられ、これにより、ハンド全体がスペーサー74の長手方向に移動可能となっていることにある。具体的には、図7及び図10に示すように、支柱31は直線ガイド30によりガイドされ、支柱31には引っ張りコイルバネ42が取り付けられ、張力印加シリンダー(エアーシリンダー)43により例えば数百gのバネ力を印加できるようになっている。44はストッパーである。ストッパーシリンダー(エアーシリンダー)45によりそのロッドの先端を支柱31をストッパー44に押し付けて位置決めしている。
【0035】
上記一対のハンドは、本実施形態の例では、5組(図7の例では5組の内の2組のみを例示)取り付けられる。この場合、固定側ハンドの固定爪14は、例えばピッチ精度2μmというような高精度なピッチに組み付けられる。張力印加側ハンドの固定爪34も、同様のピッチ精度で組み付けられる。
【0036】
また、図7において、22〜26は、一対のハンド、すなわち固定側ハンドと張力印加側ハンドを上下動させる駆動機構の各要素を示す。すなわち、22はハンド上下バー(ハンド上下プレート)であり、一対のハンド間を繋ぐバーを複数のハンドに亘ってその中央部分で連結した平面形状を示し、その上面が固定側プレート12、32の上端部の側面から突出して設けた肩体12a、32aの底面に当接しているが、その当接状態で肩体12a、32aを介して固定側プレート12、32を上方向には移動可能となっている。このハンド上下バー22の移動機構として、23はハンド上下バー22を上下方向に駆動する駆動源としてのエアーシリンダー、24はコラム4上に取り付けられたアングル、25はそのアングルの側面に設けた垂直ガイドであり、エアーシリンダー23のロッドを上下動させることによりアングル24の垂直ガイド25に沿ってハンド上下バー22を上下方向に駆動し、これによりハンド部の上昇・下降が可能となっている。エアーシリンダー23の代わりにサーボモータ等の駆動源でも可能である。
【0037】
また、46、47は画像処理用のCCDカメラであり、例えば5組のハンドのうちの例えば中央に位置するハンド周辺に設置されている。リアプレート273上に設けた両端のスペーサーアライメントマーク273eを結ぶ直線とスペーサー74の厚さ方向の中心位置を合わせるので、中央の固定爪14、34のスペーサー把持面を通る直線は、アライメントマークを結ぶ直線から所定距離(例えば0.1mm)離れる方向に位置しなければならない。画像処理装置は、あらかじめ上記のように調整され、XYθテーブル5によってアライメント位置決めされる。
【0038】
ここで、ハンド部の動作を説明する。この説明における「ハンド部(把持ハンド部)」は、ハンド上下バー駆動用のシリンダー23によりハンド上下バー22を介して上下方向に移動する部分のことを意味するものとする。具体的には、支柱11、32に対し上下ガイド13、33に沿って移動する部分、すなわち固定側プレート12、32、固定爪14、34、移動爪15、35、回転支持部16、36、ピン17、37、及びエアーシリンダー18、38を示すものとする。
【0039】
まず、スペーサー74を把持する前の初期状態として、ハンド部は、ハンド上下バー駆動用のシリンダー23により支柱11、31に対し上端に位置している。このときの可動爪15、35は、開状態である。また、張力印加側ハンドの支柱31は、ストッパーシリンダー45によりストッパー44に押し付けた状態であり、さらに引っ張りコイルバネ42は、張力印加シリンダー43のロッドが前進端にあり、張力を印加していない。
【0040】
上記の初期状態から、次の(1)〜(14)の各動作が実施される。
【0041】
(1)サーボモーター8をNC駆動することにより、送りねじ機構によってコラム4がスペーサーマガジン9上の5本のスペーサー74上に移動する。そして、その移動位置でハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することによりそのロッドが下降端まで下がり、これにより、ハンド上下バー22を介してハンド部が支柱11、31に対し上下ガイド13、33に沿って下降する。
【0042】
(2)上記下降位置で、ハンド部は、エアーシリンダー18、38を駆動することによりそのロッドを延ばし、可動爪15、35を閉じる。これにより、スペーサー74の両端部を固定爪14、34と可動爪15,35とで挟み込んで把持する。その状態で、ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動させることによりハンド上下バー22を介してハンド部が上昇する。
【0043】
(3)サーボモーター8をNC駆動することにより、送りねじ機構によってコラム4がリアプレート273上のスペーサー接合位置(スペーサー5本分に対応する上側位置)に移動する。
【0044】
(4)ストッパーシリンンダー45を駆動することによりそのロッドが後退する(図10参照)。
【0045】
(5)張力印加シリンダー43を駆動することによりそのロッドが後退し、引っ張りコイルバネ42を介して張力印加側ハンドがコラム4上を直線ガイド30に沿って移動し、これにより、スペーサー74に張力を印加する。
【0046】
(6)ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することにより、ハンド部をスペーサー押さえ7の爪(後述参照)の横側位置でリアプレート273に当たらない高さまで降ろす。その状態で、サーボモーター8をNC駆動させることにより、送りねじ機構によってコラム4が移動し、スペーサー押さえ7の爪の下にスペーサー74を移動する。
【0047】
(7)画像処理カメラ46、47にてアライメントマーク273eを捉え、XYθテーブル5により両端のアライメントマークを結ぶ直線とスペーサー74の厚さ方向の中心位置が一致するように合わせる。
【0048】
(8)ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することにより、ハンド上下バー22を介して、ハンド部が下降する。
【0049】
図11(a)〜(c)は、ハンド部の下降の様子を示す。リアプレート273の表面(スペーサー接地部分)はガラス板の厚さ精度、そこに形成された物の厚さ精度により厚みばらつきがある。図11(a)は、スペーサー74の下面がリアプレート273の表面に接地する前の状態、図11(b)は、ハンド上下バー22の下降により、一対のハンドの一方(図中の例では固定側ハンド)がリアプレート273上に接地した状態で、接地したハンドの上下方向の移動は止まっている。図11(c)は、さらにハンド上下バー22が下降し、一対のハンドの他方(図中の例では張力印加側ハンド)がリアプレート273上に接地した状態を示す。これらの動作により、リアプレート273の厚みばらつきに合わせ、確実にスペーサー74の下面がリアプレート表面に接地する。
【0050】
(9)スペーサー押さえ7によりスペーサー74を押さえる(後述参照)。
【0051】
(10)張力印加シリンダー43を駆動することによりそのロッドが前進し、引っ張りコイルバネ42、張力印加側ハンドを介して、スペーサー74に印加されていた張力を抜く。
【0052】
(11)エアーシリンダー18、38を駆動することにより、可動爪15、35が開く。
【0053】
(12)ハンド上下バー駆動用のシリンダー23を駆動することにより、ハンド上下バー22を介してハンド部が上昇する。
【0054】
(13)張力印加側ハンドのストッパー45をきかせる。
【0055】
(14)上記(1)から(12)の各動作を全部で4回繰り返す。
【0056】
これにより、スペーサー押さえ7によりリアプレート273上にスペーサー7が精度よく固定される。
【0057】
次に、本発明のスペーサー保持手段をなすスペーサー押さえ7の詳細を図12〜図14に基づいて説明する。
【0058】
図12は、スペーサー押さえ7及びリアプレート冶具6を示す斜視図、図13は、スペーサー押さえ7の詳細を示す斜視図、図14(a)、(b)は、スペーサー押さえ7によるスペーサー74の押さえ状態を説明する斜視図をそれぞれ示す。
【0059】
図12に示すように、リアプレート273の外形とほぼ近似した形状のリアプレート治具6のステージ上面には、リアプレート273の配置を位置決めするリアプレート位置決め基準300や、固定のための吸着穴(吸着機構)301等が設けられ、リアプレート273が平滑に且つ歪み無く固定される。
【0060】
リアプレート治具6には、スペーサー接合装置1に対しその配置位置決めされる高さ方向の高さ受け面302と冶具位置決め基準(位置決め基準面)303とが設けられ、交換可能になっている。
【0061】
上記リアプレート治具6のステージ外側をなす4辺のうちの対向する2辺には、スペーサー74を接着固定する両端部分に対応して、スペーサー押さえ(スペーサー押さえ構造)7が少なくともスペーサー74の本数以上配置されている。
【0062】
図13に示すように、上記スペーサー押さえ7は、スペーサー74を把持し且つその張力を保持した状態で搬送されてくるハンドからその爪の両端部外側に露出している部分のスペーサー74自身をリアプレート(ガラス基板)273上に固定するものである。このスペーサー押さえ7は、スペーサー74の両端の露出部分の上面を上から下に向けて押さえる爪304と、その爪304の上下動作をガイドするガイド305とを有し、ガイド305がリアプレート治具6のステージ側面に配置される。
【0063】
ガイド305は、スペーサー74の高さ寸法や基板配線面の高さにバラツキがある場合が常に考えられるので、複数のスペーサー74を同時に押さえる場合には、スペーサー74毎に押さえる爪304の先端が個々に高さ上下方向に追従動作可能となって対応する構造に形成される。
【0064】
爪304は、スペーサー74が一直線状に姿勢を保ち自立させるために印加されている張力に抗する摩擦力がスペーサー74の下面とリアプレート273の上面との間で発生する力で押付けを行なうようになっている。
【0065】
爪304のスペーサー74に当接する面は、基板上面と平行になっていて押付けたときにスペーサー74が倒れる方向のベクトルが生じないようになっている。爪304の押付けは、小さな力でスペーサー74に爪が接し、その後、張力を保持する押し力まで段階的に大きくするよう動作する。
【0066】
本実施形態では、スペーサー押さえ7の押さえ力発生にバネを用いた例を示す。図13、図14(a)及び(b)に示すように、押さえ爪304は、リアプレート冶具6のプレート側面に配置されたガイド305を介して上下方向に移動可能に取り付けられる。この押さえ爪304には、その側面に第1の引張りバネ306の一端が固定される。第1の引張りバネ306のの他端はリアプレート冶具6のプレート側面側に固定される。これにより、第1の引張りバネ306を介し押さえ爪304による押さえ力F1を得ることができる。
【0067】
この押さえ爪304には、第2の圧縮バネ307も取り付けられる。この第2の圧縮バネ307は、スペーサー接合装置1に取り付けた押さえ解除棒308が当接可能に設けられ、その当接状態で、第1の引張りバネ306により生じる押さえ力を打ち消す方向に力F2が作用するようになっている。
【0068】
また、第2の圧縮バネ307が押さえ解除棒308に当接しているときは、押さえ爪304が解除され、リアプレート273の上面と押さえ爪304とに隙間が形成される。この隙間の量は、スペーサー74が横方向から挿入可能な程の大きさに設定される。すなわち、そのとき爪304に生じている押さえ力F1が最小になるように第1の引張りバネ306と第2の圧縮バネ307の関係が設定されている。その後、押さえ解除棒308が下降することにより、徐々に押さえ力F1が増加していき最高値に達すると、押さえ爪304とリアプレート273上のスペーサー74とが接し、第1の引張りバネ306による張力を保持するように作用する。
【0069】
これによって、ハンドにより搬送されてきてリアプレート273に接地したスペーサー74に対し、スペーサー押さえ7が小さな力で当接することができ、アライメントした位置がずれるのが防止される。
【0070】
なお、爪304には、スペーサー75をリアプレート273に押さえてスペーサー接合装置1から取り出した後に接着剤を塗布するために、接着剤塗布穴309が設けられている。
(接着剤塗布工程)
上記の工程までで、リアプレート治具6によりリアプレート273に対して全てのスペーサー74が位置決め固定されたものが、接着剤塗布工程に搬送される。
【0071】
本工程では、スペーサーユニット74の両端に位置する接着剤塗布穴75bに接着剤を塗布する。塗布方法は転写方式を採用している。この転写方式を採用した理由を下記に記述する。
【0072】
接着剤は、骨材として直径が数μmから百μm程度の粒子であり,これが溶剤としての水の中に分散している状態である。一般に、接着剤の塗布にはディスペンサ方式が多く用いられているが、今回の接着剤のように粒子が大きなものを安定して塗布するためには当然、径の大きなニードル(φ1.4以上)が必要になってくる。径の大きなニードルでは、必然的に1ショットで吐出出来る最低量もそれなりに多くなってしまう。
【0073】
しかし、接着で必要な強度を達成するには2〜3mgという微量の接着剤で十分である。この量を安定的に吐出することはディスペンサ方式では不可能である。ましてや、塗布後の接着剤形状を薄くことは出来ない。薄くすることは、接着剤の乾燥時間に大きくかかわってくる。接着剤は、外気との境界表面から水分を蒸発させ硬化させるので、硬化した厚みが増えれば増えるほど乾燥時間がかかることになる。このため、薄く塗らなければならなくなる。そのためには、転写方式で接着剤を塗布する必要がある。
(接着剤の乾燥硬化工程)
上記の工程により接着剤塗布穴74bに接着剤を塗布されたリアプレート74は、リアプレート治具6にセットされた状態のまま、その接着剤の乾燥硬化工程のために真空乾燥炉に搬送される。
【0074】
図15は、本工程で用いる真空乾燥炉の全景を示す。
【0075】
図15において、501は真空乾燥炉を形作る筐体である。502はリアプレート273を載せたリアプレート治具6を出し入れする蓋であり、503は筐体501と蓋502の間には密閉度を保つためのOリングである。筐体501の外部にはリブ504が立てられ、これにより、真空引きしたときの筐体501の内外の圧力差によって、筐体501の形状が崩れないようになっている。
【0076】
筐体501の材料としては、金属(例えばステンレス、アルミニウム)、アクリルである。筐体501が金属の場合の結合方法は、溶接、接着、Oリング接合があるが、アクリルの場合は接着あるいはOリング接合である。真空乾燥炉には、真空引きするための真空源(不図示)が接続される。
【0077】
本工程で用いる真空乾燥炉は、室温程度(22〜24℃)の接着剤に含まれている水分を蒸発させるものなので、到達真空度としては4〜20Torr(533〜2,666Pa程度)、あるいは水分蒸発の効率を上げるために真空度を上げても0.1Torr(13Pa程度)である。この真空度レベルであれば、ロータリポンプで十分に達成できる真空度であり,真空源が安価で済む。真空保持時間は8分から12分である。
【0078】
この真空到達度と真空保持時間において、後の搬送やスペーサー押え7の取り外し時の機械的外力がかかったときでも、リアプレート273上のスペーサー74がずれたり剥離したりしない必要最低限の接着強度(=仮固定)を達成することが出来るプロセス条件である。
【0079】
図16は、本工程で用いる真空乾燥炉の内部を示す。
【0080】
図16において、筐体501は、図15の筐体と同一である。筐体501の内部には、リアプレート治具6を支持するリアプレート治具支柱511a〜c上にリアプレート治具6が位置決めされ、そのリアプレート治具6上にリアプレート273が載せられる。リアプレート治具6に取り付けたスペーサー押え7によって、リアプレート273とスペーサー74との位置が規定されている。
【0081】
筐体501からリアプレート273に向かって、容積占有塊512が突起している。この容積占有塊512は、筐体501内の気体容積を極力小さくするためのものである。これにより、真空源としてのロータリーポンプ(不図示)により筐体501内を真空引きする際に短時間で排気可能になる。
【0082】
リアプレート治具支柱512a〜512cは、図示の如く、分割されている。これは、リアプレート治具6を搬送するツールとして専用のハンドリング台車を用いるが、このハンドリング台車のフォーク部分が筐体501内に入り込んで、ハンドリング台車と真空乾燥炉内とでリアプレート治具6の受け渡しが出来るためである。
【0083】
以下、本工程で真空乾燥が必要な理由を説明する。
【0084】
まず、リアプレート273上にスペーサー74を20本全数位置決めし、リアプレート治具6から出ているスペーサー押え7でその位置を規整している。上記のリアプレート273上のスペーサー74の位置精度は数μm程度が必要とされる。さらに、リアプレート273のサイズは、1000mm×600mm程度、スペーサー74の長さは、800mm程度と非常に大きい。
【0085】
従って、接着剤を硬化させるために加熱を行なうと、接着剤だけを加熱することは不可能で、接着剤周辺のリアプレート273やスペーサー74までも温度が上昇してしまう。リアプレート273の温度が上昇すると、熱膨張してリアプレート273自体が大きくなる。この大きさは、リアプレート273の温度が1℃上昇することで約4μmであるので、接着剤が本硬化するのに必要な温度200℃の加熱をしてしまうと、数十μmほど、簡単に加熱前の位置とはずれる。さらに、加熱によるガラスの変形は不均一である。しかしながら、その熱膨張に対してリアプレート治具6やスペーサー押え7の方を膨張変化に追従させることは不可能であるので、リアプレート273とスペーサー74の相対位置の精度±10μmには到底達成できない。よって、複数本のスペーサーを一度に固定された治具ごと固定するのに加熱することは出来ない。
【0086】
そこで、加熱に変わる接着剤を乾燥させるプロセスとして真空乾燥が必要になってきた。以下、この真空乾燥による接着剤の硬化工程を説明する。
【0087】
上記の工程までで仮固定されたものをリアプレート治具取り外し工程へ運ぶ。このリアプレート治具6の取り外し工程は、加熱によりリアプレート273、スペーサー74が膨張して、リアプレート治具6との間に位置ずれが発生して、それによって発生する応力がその破壊限界値を超えてスペーサー74が破壊されるのを防ぐものである。
【0088】
これによりリアプレート治具6が取り外されたリアプレート273を加熱工程へ運ぶ。この加熱工程では、接着剤の本硬化するための加熱を行う。この加熱手段は、ホットエアーや光ビームをスポット的に直接接着剤に吹きかけ、照射するものでも良いし、電気炉のように全体的に加熱することによって、接着剤を加熱硬化させても良い。この加熱によって接着剤の接着強度を増し、その後の搬送および後の工程中にも、その位置が維持される接着強度を達することが出来る。
【0089】
上記までの工程終了により、スペーサー組立工程は全て終了する。
【0090】
従って、本実施形態によれば、ハンドによって搬送され一直線状に姿勢を保ち自立させるため張力を印加された長尺スペーサーを、基板上のマーク検出で調整された組み付け位置で押さえ手段により保持することでハンドからスペーサーが受け渡しされてハンドは次のスペーサーを搬送する工程に移ることができるので装置稼動率が上がる。
【0091】
また、この保持手段が複数並べられた治具を構成することで基板一枚分の長尺スペーサーを一括で保持でき、スペーサー組み付け装置からこの治具を取り外して交換することによって次の工程である接着剤の塗布および乾燥硬化に必要な時間を組み付け装置の稼動と並行して行なうことが可能となって生産性の向上に寄与する。
【0092】
また、接着剤の乾燥硬化方法を真空乾燥による硬化を行なうときには、本来組み付け装置全体を真空化する容器の内に収めなければならないが、本実施形態の治具による組み付け方法を採った場合には、乾燥用真空容器は治具が入る程度の小さな容器で済み設備投資が大幅に抑えられる効果がある。
【0093】
なお、本実施形態では、複数本(例えば5本)のハンドについて説明したが、1本でも同様の機構、構成で組み付け可能である。
【0094】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明の好適な実施の態様を以下のとおり列挙する。
[実施態様1]
実施態様1は、対向する一対の基板間にその間隔を規定する複数のスペーサーを有する画像表示装置の製造方法であって、ハンドによって搬送され且つ張力が印加された前記スペーサーを前記一対の基板のうちの一方の基板上に配置する工程と、前記一方の基板上に配置されたスペーサー保持手段によって前記スペーサーをその一方の基板上の配置位置で保持する工程と、前記スペーサー保持手段により保持されたスペーサーから前記ハンドを開放する工程とを有することを特徴とする画像表示装置の製造方法である。
[実施態様2]
実施態様2では、上記ハンドを開放する工程は、保持する手段を複数並べて基板上の複数のスペーサーを保持した状態で行われることを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の画像表示装置である。
[実施態様3]
実施態様3では、前記スペーサー保持手段は、スペーサーの両端を一対の押さえで基板に対して保持する機構を有することを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の製造方法である。
[実施態様4]
実施態様4では、前記スペーサー保持手段は、基板に平行な部分をもった押さえでスペーサーを上から基板に向けて押付ける機構を有することを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の製造方法である。
[実施態様5]
実施態様5では、上記画像表示装置の製造方法において、前記スペーサー保持手段は、押付け力を段階的に変化させるものであることを特徴とする実施態様1に記載の画像表示装置の製造方法である。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一対の基板間に長尺スペーサーを精度良く、かつ効率良く接合するために張力を印加した状態で基板に対する位置を保持する画像表示装置の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像表示装置の製造方法で用いるスペーサー接合装置の外観を示す斜視図である。
【図2】画像表示装置の分解図である。
【図3】画像表示装置の組立後の図である。
【図4】画像表示装置の断面図である。
【図5】スペーサーユニットを示す斜視図である。
【図6】リアプレート上のスペーサーユニットの接合状態を示す斜視図である。
【図7】ハンド部の全体構成を示す斜視図である。
【図8】固定側ハンドを示す側面図である。
【図9】張力印加側ハンドを示す側面図である。
【図10】張力印加側ハンドによる張力印加機構を示す側面図である。
【図11】リアプレートへのスペーサの接地状態を説明する正面図である。
【図12】スペーサー押さえが配置されたリアプレート治具を示す斜視図である。
【図13】スペーサー押さえの詳細を示す斜視図である。
【図14】スペーサー押さえの状態変化を説明する斜視図である。
【図15】真空乾燥炉の全景を示す斜視図である。
【図16】真空乾燥炉の内部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 スペーサー接合装置(スペーサー組み付け装置)
2 架台
3 コラムガイド
4 コラム
5 XYθテーブル
6 リアプレート治具
7 スペーサー押さえ
8 サーボモーター
9 スペーサーマガジン
11、31 固定側支柱
12、32 固定側プレート
13、33 上下ガイド
14、34 固定爪
15、35 可動爪
16、36 回転支持部
17、37 ピン
18、38 把持シリンダー
19、39 ワイヤー
20、40 滑車
21、41 錘
22 ハンド上下バー(ハンド上下プレート)
42 引っ張りコイルバネ
43 張力印加シリンダー
44 ストッパー
45 ストッパーシリンダー
46、47 CCDカメラ
74 スペーサー
75 スペーサーユニット
271 フェースプレート
272 枠
273 リアプレート
300 リアプレート位置決め基準
301 吸着穴
302 高さ受け面
303 治具位置決め基準
304 押さえ爪
305 ガイド
306 第1の引張りバネ
307 第2の圧縮バネ
308 押さえ解除棒
309 接着剤塗布穴
501 筐体
502 蓋
503 Oリング
504 リブ
511a〜511c リアプレート治具支柱
512 容積占有塊
Claims (1)
- 対向する一対の基板間にその間隔を規定する複数のスペーサーを有する画像表示装置の製造方法であって、
ハンドによって搬送され且つ張力が印加されたスペーサーを前記一対の基板のうちの一方の基板上に配置する工程と、
前記一方の基板上に配置されたスペーサー保持手段によって、前記スペーサーを該一方の基板上に配置された状態でその基板側に押さえ付けて保持する工程と、
前記スペーサー保持手段により保持された前記スペーサーから前記ハンドを開放する工程とを有することを特徴とした画像表示装置の製造方法。
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JP2002318404A JP2004152676A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 画像表示装置の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7956524B2 (en) | 2008-03-05 | 2011-06-07 | Canon Kabushiki Kaisha | Image display apparatus |
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2002
- 2002-10-31 JP JP2002318404A patent/JP2004152676A/ja active Pending
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