JP2004151772A - 情報通信端末におけるデータ処理方法及び情報通信端末 - Google Patents
情報通信端末におけるデータ処理方法及び情報通信端末 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】USIM122が装着された携帯電話機からメモリーカード121へコンテンツデータを移動するときに、コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報をUSIM122に記録し、メモリーカード121からUSIM122が装着された携帯電話機へコンテンツデータを移動しようとするときに、そのコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報がUSIM122内に記録されていない場合はコンテンツデータの移動を禁止する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機等の情報通信端末と、その端末に着脱可能なメモリーカードや、ケーブル・赤外線等を介してデータ送受信可能なパソコン等の外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理するデータ処理方法及び情報通信端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、情報通信端末としての携帯電話機では、画像データ、音楽データ、ゲームなどのプログラムデータ等のコンテンツデータをダウンロードして利用する場合があった。このコンテンツデータは、インターネット上の情報提供サイトや携帯電話通信事業者等が管理運営する情報提供システム等からダウンロードされ、携帯電話機の内部メモリに保存されて利用される。そして、このコンテンツデータは、バックアップ等のために着脱可能な外部記憶装置としてのメモリカードに暗号化して保存する場合があった(例えば、特許文献1参照)。このメモリカードをパソコン等に装着してメモリカード内の暗号化済みのコンテンツデータをパソコン等にコピーすれば、コンテンツデータのバックアップが可能となる。
このように携帯電話機本体内の内部メモリやメモリカード等に保存したコンテンツデータの中には、著作権で保護されたものがある。特に、有料でダウンロードされた画像データ、音楽データ、ゲームなどのプログラムデータ等の多くは著作権で保護されている。これらのコンテンツデータは、複数の携帯電話機での同時使用が禁止されている場合が多い。
【0003】
また、利用者情報保存用の記録媒体としてのUSIM(User Subscriber Identity Module)が着脱可能な携帯電話機が知られている(例えば、特許文献2参照)。このUSIMは例えばICカードで構成され、携帯電話通信事業者から発行される。そして、USIMは、携帯電話機を利用する利用者(携帯電話機の契約者)の情報等が記録されている。このUSIMを複数の携帯電話機に対して差し替えて使用することにより、それらの複数の携帯電話機を同じ契約者扱いで利用することができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−171251号公報
【特許文献2】
特開2002−135407号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記USIMを用いると、複数の携帯電話機で上述のコンテンツデータを同時に利用できるようになってしまうという問題点が生じ得ることがわかった。
図5(a)〜(e)は、このような問題点が発生する携帯電話機の利用手順の一例を示す説明図である。
まず、AさんのUSIM−A(902)をAさんの携帯電話機901Aに装着した状態で、情報提供サイトから画像やプログラム等のコンテンツデータをダウンロードし、携帯電話機901Aの内部メモリに保存する(手順1)。
次に、携帯電話機901Aの内部メモリのコンテンツデータを、AさんのUSIM−Aに保存されているAさん固有の暗号鍵Aを用いて暗号化し、メモリカード903に保存する。そして、このメモリーカード903をパソコン904に装着し、メモリーカード903内の暗号化済コンテンツデータAをパソコン904内にバックアップする(手順2:図5(a)参照)。このとき、携帯電話機901Aの内部メモリに保存されていたコンテンツデータは消去され、パソコン904には、Aさん固有の暗号鍵Aを用いて暗号化された暗号化済コンテンツデータAが保存されることになる。
次に、上記パソコン904内にバックアップされている上記暗号化済コンテンツデータAをメモリーカード903に一旦保存する。そして、このメモリーカード903を、AさんのUSIM−Aが装着されているAさんの携帯電話機901Aに装着し、メモリーカード903内の暗号化済コンテンツデータAが携帯電話機901Aに読み出され、Aさん固有の暗号鍵Aを用いて復号化される。この復号化されたコンテンツデータは、携帯電話機901Aの内部メモリに保存され、使用可能になる(手順3:図5(b)参照)。このとき、メモリーカード903に保存されていた暗号化済コンテンツデータAは消去される。
次に、BさんのUSIM−B(902)をAさんの携帯電話機901Aに装着した状態で、携帯電話機901Aの内部メモリのコンテンツデータを、BさんのUSIM−Bに保存されているBさん固有の暗号鍵Bを用いて暗号化し、メモリカード903に保存する。そして、このメモリーカード903をパソコン904に装着し、メモリーカード903内の暗号化済コンテンツデータBをパソコン904にバックアップする(手順4:図5(c)参照)。このとき、携帯電話機901Aの内部メモリに保存されていたコンテンツデータは消去される。そして、パソコン904には、Aさん固有の暗号鍵Aを用いて暗号化された暗号化済コンテンツデータAと、Bさん固有の暗号鍵Bを用いて暗号化された暗号化済コンテンツデータBとが存在することになる。
次に、上記パソコン904内にバックアップされている2つの暗号化済コンテンツのうち、Aさん固有の暗号鍵Aを用いて暗号化された暗号化済コンテンツデータAをメモリーカード903に一旦保存する。そして、このメモリーカード903を、AさんのUSIM−Aが装着されているAさんの携帯電話機901Aに装着し、メモリーカード903内の暗号化済コンテンツデータAが携帯電話機901Aに読み出され、Aさん固有の暗号鍵Aを用いて復号化される。この復号化されたコンテンツデータは、携帯電話機901Aの内部メモリに保存される(手順5:図5(d)参照)。この時点で、Aさんの携帯電話機901Aでコンテンツデータを利用することができる。
次に、上記パソコン904内にバックアップされている2つの暗号化済コンテンツのうち、Bさん固有の暗号鍵Bを用いて暗号化された暗号化済コンテンツデータBをメモリーカード903に一旦保存する。そして、このメモリーカード903を、BさんのUSIM−Bが装着されているBさんの携帯電話機901Bに装着し、メモリーカード903内の暗号化済コンテンツデータBが携帯電話機901Bに読み出され、Bさん固有の暗号鍵Bを用いて復号化される。この復号化されたコンテンツデータは、携帯電話機901Bの内部メモリに保存される(手順6:図5(e)参照)。この時点で、Bさんの携帯電話機901Bでもコンテンツデータを利用することができる。
以上の手順により、一つのコンテンツデータをコピーしてAさん及びBさんの2台の携帯電話機901A、901Bで同時使用できるようになる。
【0006】
なお、上記問題点は携帯電話機の場合だけでなく、外部記憶装置との間でデータの移動ができ、且つUSIM等の利用者情報保存用の記録媒体を装着して使用することができる情報通信端末であれば、同様に発生し得るものである。
【0007】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は次のとおりである。即ち、情報通信端末に着脱可能な利用者情報保存用の記録媒体を用いる場合でも、コンテンツデータをコピーして複数の情報通信端末で同時使用するのを防止することができるデータ処理方法及び情報通信端末を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、情報通信端末とコンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理する情報通信端末におけるデータ処理方法であって、該情報通信端末は、該情報通信端末を利用する利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、該利用者情報保存用の記録媒体が装着された情報通信端末から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、該外部記憶装置から該利用者情報保存用の記録媒体が装着された情報通信端末へ該コンテンツデータを移動しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの移動を禁止することを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、情報通信端末とコンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理する情報通信端末におけるデータ処理方法であって、該情報通信端末は、該情報通信端末を利用する利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、該利用者情報保存用の記録媒体が装着された情報通信端末から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、該外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの使用を禁止することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の情報通信端末におけるデータ処理方法において、上記情報通信端末から上記外部記憶装置へ上記コンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを暗号化し、該外部記憶装置から該情報通信端末へ暗号化済のコンテンツデータを移動するときに又は上記外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用するときに、該暗号化済のコンテンツデータを復号化することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、コンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理することができる情報通信端末であって、利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、コンテンツデータを記憶するコンテンツデータ記憶手段と、該コンテンツデータ記憶手段から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、該外部記憶装置から該コンテンツデータ記憶手段へ該コンテンツデータを移動しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの移動を禁止する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、コンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理することができる情報通信端末であって、利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、コンテンツデータを記憶するコンテンツデータ記憶手段と、該コンテンツデータ記憶手段から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、該外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの使用を禁止する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項4又は5の情報通信端末において、上記制御手段は、上記コンテンツデータ記憶手段から上記外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを暗号化し、該外部記憶装置から該コンテンツデータ記憶手段へ該コンテンツデータを移動するときに又は上記外部記憶装置内のコンテンツデータを使用するときに、該コンテンツデータを復号化するように構成されていることを特徴とするものである。
【0009】
請求項1乃至3のデータ処理方法では、情報通信端末から外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を利用者情報保存用の記録媒体に記録する。このコンテンツ識別情報は、該当するコンテンツデータを外部記憶装置へ移動したときに情報通信端末に装着されていた利用者情報保存用の記録媒体のみに存在することになる。
そして、請求項1及び3のデータ処理方法では、外部記憶装置から情報通信端末へコンテンツデータを移動しようとするときに、そのコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が、その情報通信端末に装着されている利用者情報保存用の記録媒体内に記録されているか否かを確認する。ここで、移動対象のコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が、利用者情報保存用の記録媒体内に記録されている場合は、そのコンテンツデータの移動を許可する。一方、そのコンテンツ識別情報が利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は、そのコンテンツデータの移動を禁止する。このようにコンテンツデータの移動を制御することにより、当該コンテンツデータは、上記コンテンツ識別情報が記録されている利用者情報保存用の記録媒体を装着した1台の情報通信端末のみに移動して使用できる。
また、請求項2及び3のデータ処理方法では、外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用しようとするときに、そのコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が、その情報通信端末に装着されている利用者情報保存用の記録媒体内に記録されているか否かを確認する。ここで、移動対象のコンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が、利用者情報保存用の記録媒体内に記録されている場合は、そのコンテンツデータの使用を許可する。一方、そのコンテンツ識別情報が利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は、そのコンテンツデータの使用を禁止する。このようにコンテンツデータの使用を制御することにより、当該コンテンツデータは、上記コンテンツ識別情報が記録されている利用者情報保存用の記録媒体を装着した1台の情報通信端末のみで使用できる。
特に、請求項3のデータ処理方法では、情報通信端末から外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときにそのコンテンツデータを暗号化する。このように暗号化して移動することにより、当該コンテンツデータを上記暗号化を行った情報通信端末以外の情報機器に読み込んで使用できないようにする。そして、外部記憶装置から情報通信端末へコンテンツデータを移動するときに又は上記外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用するときに、暗号化済のコンテンツデータを復号化する。この復号化により、上記コンテンツデータを暗号化して外部記憶装置に移動した利用者は、その外部記憶装置内のコンテンツデータを情報通信端末で使用できる。
【0010】
請求項4の情報通信端末の制御手段は、上記データ処理方法における上記コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報の記録と、上記コンテンツデータの移動の禁止とを行うように制御する手段として用いることができる。すなわち、この制御手段は、コンテンツデータ記憶手段から外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、上記コンテンツ識別情報を利用者情報保存用の記録媒体に記録する手段として用いることができる。また、この制御手段は、利用者情報保存用の記録媒体内にコンテンツ識別情報が記録されていない場合は外部記憶装置からコンテンツデータ記憶手段へのコンテンツデータの移動を禁止する手段として用いることができる。
請求項5の情報通信端末の制御手段は、上記データ処理方法における上記コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報の記録と、上記コンテンツデータの使用の禁止とを行うように制御する手段として用いることができる。すなわち、この制御手段は、また、この制御手段は、コンテンツデータ記憶手段から外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を利用者情報保存用の記録媒体に記録する手段として用いることができる。また、この制御手段は、外部記憶装置内のコンテンツデータを情報通信端末で使用しようとするときに、コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合はコンテンツデータの使用を禁止する手段として用いることができる。
請求項6の情報通信端末の制御手段は、上記データ処理方法における上記暗号化及び上記復号化を行う手段として用いることができる。すなわち、この制御手段は、情報通信端末から外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、そのコンテンツデータを暗号化する手段として用いることができる。また、この制御手段は、外部記憶装置から情報通信端末へ暗号化済のコンテンツデータを移動するときに又は上記外部記憶装置内のコンテンツデータを使用するときに、その暗号化済のコンテンツデータを復号化する手段として用いることができる。
【0011】
なお、上記「情報通信端末」には、PDC(Personal Digital Cellular)方式、GSM(Global System for Mobile Communication)方式、TIA(Telecommunications Industry Association)方式等の携帯電話機、IMT(International Mobile Telecommunications)−2000で標準化された携帯電話機、PHS(Personal Handyphone Service)、自動車電話等の電話機のほか、携帯電話モジュールを付加した情報通信端末も含まれる。また、この「情報通信端末」は、上記携帯電話機などの移動型の情報通信端末でいいし、ディスクトップ型パーソナルコンピュータなどの固定型の情報通信端末であってもよい。
また、上記「コンテンツデータを保存可能な外部記憶装置」には、情報通信端末に対して着脱可能な記録媒体のほか、近距離無線通信やケーブル通信、赤外線通信等を介して情報通信端末との間でデータの送受信が可能な装置が含まれる。上記着脱可能な記録媒体としては、SDメモリーカードのほか、CF(コンパクトフラッシュ:登録商標)メモリーカード、スマートメディア、メモリースティック、MMC(マルチメディアカード)等が挙げられる。
また、上記コンテンツデータの「使用」としては、画像の表示、音楽の出力、プログラムの実行等が挙げられる。
また、上記情報通信端末における制御は、情報通信端末内に設けられたコンピュータで所定のプログラムを実行することによって実現することもできる。このコンピュータで用いるプログラムの受け渡しは、デジタル情報としてプログラムを記録したFD,CD−ROM等の記録媒体を用いて行なってもいいし、コンピュータネットワーク等の通信ネットワークを用いて行なってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明のデータ処理方法に用いることができる情報通信端末としての携帯電話機の概略構成図である。この携帯電話機の本体部分100は、制御部111、内部メモリ112、無線通信部113及びアンテナ114を備えている。また、制御部111には、音声処理部115を介してマイク116及びスピーカ117が接続され、画像処理部118を介して表示部119が接続され、更にキー操作部120が接続されている。
また、上記携帯電話機は、外部記憶装置としてのメモリーカード121と、利用者情報保存用の記録媒体としてのUSIM(User Subscriber Identity Module)122とが着脱可能に構成されている。
【0013】
上記制御部111は例えばCPU、キャッシュメモリ、システムバス等で構成され、所定の制御プログラムを実行することにより内部メモリ112や無線通信部113等の各部との間でデータの送受信を行ったり各部を制御したりする。また、この制御部111は、後述のメモリーカード121との間のデータ移動やUSIM122との間の情報の書込及び読出のための制御を行う制御手段としても用いられる。
上記内部メモリ112は例えばRAMやROMなどの半導体メモリで構成され、制御部111で実行する制御プログラムや各種データを記憶するものである。また、この内部メモリ112は、情報提供サイトなどからダウンロードした画像、音楽、プログラム等のコンテンツデータを記憶するコンテンツデータ記憶手段としても用いられる。
【0014】
上記無線通信部114は制御部111で制御され、アンテナ114を介して、所定の通信方式により携帯電話通信網の基地局との間で無線通信を行うものである。この無線通信により、特定の携帯電話機等との間で音声電話通信を行ったり、電子メールの送受信や情報提供サイトからのコンテンツダウンロード等のデータ通信を行ったりすることができる。
上記音声処理部115は、マイクロフォン116から入力された送話音声信号を所定方式で符号化して制御部111に送る。また、この音声処理部115は、無線通信部113で受信した受話音声信号を復号化してスピーカ117から出力する。更に、この音声処理部115は、内部メモリ112に記憶されている着信メロディやアプリケーションプログラムで用いる効果音等の音信号をスピーカ117から出力する。
上記画像処理部118は、無線通信部113で受信した画像データや、内部メモリ112に記憶されているアイコンやメニュー等の画像データを処理し、液晶ディスプレイ(LCD)等からなる表示部に表示させる。
上記キー操作部120は、データ入力キー(テンキー、*キー、#キー)、通話開始キー、終話キー、スクロールキー、多機能キー等を備え、電話の発信や着信のほか、表示部119に表示される情報のスクロールや選択等に用いる。
【0015】
上記メモリーカード121は、携帯電話機の図示しないメモリーカードスロットに対して着脱可能になっている。このメモリーカード121としては例えばSDメモリーカードを使用することができる。また、このSDメモリーカード以外にも、CF(コンパクトフラッシュ:登録商標)メモリーカード、スマートメディア、メモリースティック、MMC(マルチメディアカード)等を使用することができる。
【0016】
上記USIM122は例えばICカードで構成され、携帯電話機の図示しないUSIMスロットに対して着脱可能になっている。このUSIM122は例えば携帯電話通信事業者から発行され、携帯電話機を利用する利用者(携帯電話機の契約者)の情報等が記録される。このUSIM122を携帯電話機に装着することにより、その携帯電話機を所定の契約内容で使用することができる。また、このUSIM122を同様な機能を有する複数の携帯電話機に対して差し替えて使用することにより、それらの複数の携帯電話機を同じ契約者扱いで利用することができる。
【0017】
また、上記USIM122は、内部メモリ112からメモリーカード122へコンテンツデータを移動するときに、そのコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を記録できるように構成されている。具体的には、図3に示すようなコンテンツ情報テーブルがデータ記憶領域に設定されている。このコンテンツ情報テーブルには、コンテンツ識別情報としてのデータ移動対象のコンテンツデータのタイトル又はファイル名(Title or FileName)及びコンテンツ業者情報(VendorInfo)が記録される。更に、このコンテンツ情報テーブルには、メモリーカード内のディレクトリ情報(Directory)、年月日時間情報(DateTime)、メモリーカード識別情報(MC/CardID)等も記録される。上記コンテンツ情報テーブルに対するデータの書込及び読出は、携帯電話機本体側の制御部111で制御される。
【0018】
図1は、携帯電話機の内部メモリ112に記憶されている画像、音声、プログラム等のコンテンツデータをメモリーカード121に移動するときの制御手順の一例を示すフローチャートである。
まず、利用者Aが携帯電話機を操作し、コンテンツデータを指定して内部メモリ112から外部のメモリカード121へのデータ移動を指示する。この指示操作により、携帯電話機の内部メモリ112に記憶されている該当するコンテンツデータが、携帯電話機内に予め保存されている暗号鍵情報を用いて暗号化される(ステップ1)。この暗号鍵情報は、利用者がアクセスできない状態で保存されている。
次に、上記暗号鍵情報で暗号化された暗号化済コンテンツデータが、メモリーカード121内の所定の記録領域(ディレクトリー)に書き込まれる(ステップ2)。
次に、メモリーカード121に書き込んだコンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報が、携帯電話機に装着されているUSIM122内のコンテンツ情報テーブルに記録される(ステップ3)。このコンテンツ識別情報としては、前述のようにコンテンツデータのタイトル又はファイル名及びコンテンツ業者情報が挙げられる。また、これらのコンテンツ識別情報と関連づけて、前述のメモリーカード内のディレクトリ情報、年月日時間情報、メモリーカード識別情報等も記録される。
次に、メモリーカード121に書き込まれた暗号化済コンテンツデータに対応するコンテンツデータが、携帯電話機の内部メモリ112から消去される(ステップ4)。これにより、当該コンテンツデータは、暗号化された状態でメモリーカード121のみに存在することになる。
【0019】
図4は、メモリーカード121に保存されているコンテンツデータを携帯電話機の内部メモリ112に移動するときの制御手順の一例を示すフローチャートである。
まず、利用者Aが携帯電話機を操作し、コンテンツデータを指定して外部のメモリカード121から内部メモリ112へのデータ移動を指示する。この指示操作により、メモリーカード121内に保存されている該当する暗号化済コンテンツデータが制御部111内のキャッシュメモリに読み出される(ステップ1)。次に、上記キャッシュメモリ内の暗号化済コンテンツデータが、携帯電話機内に予め保存されている暗号鍵情報を用いて復号化される(ステップ2)。
次に、携帯電話機に装着されているUSIM122の内のコンテンツ情報テーブルが参照され、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が記録されているか否かが確認される(ステップ3)。ここで、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報がコンテンツ情報テーブルに記録されている場合は、当該コンテンツデータをメモリーカード121に移動したときと同じ利用者AのUSIM122が携帯電話機に装着されている場合である。一方、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報がコンテンツ情報テーブルに記録されていない場合は、当該コンテンツデータをメモリーカード121に移動したときの利用者Aとは異なる利用者BのUSIM122が携帯電話機に装着されている場合である。
上記ステップ3で、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報がコンテンツ情報テーブルに記録されていると判断された場合は、上記復号化されたコンテンツデータが携帯電話機の内部メモリ112に書き込まれる(ステップ4)。そして、携帯電話機に装着されているUSIM122のコンテンツ情報テーブルから、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が消去される(ステップ5)。更に、内部メモリ112に書き込まれたコンテンツデータに対応する暗号化済コンテンツデータが、メモリーカード121から消去される(ステップ6)。これにより、当該コンテンツデータは、復号化された状態で利用者Aの携帯電話機の内部メモリ112のみに存在することになり、その携帯電話機のみで使用可能な状態になっている。
一方、上記ステップ3で、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報がコンテンツ情報テーブルに記録されていないと判断された場合は、上記復号化されたコンテンツデータの内部メモリ112への書込が禁止される(ステップ7)。すなわち、上記ステップ4〜6が行われずに制御が終了する。このようにコンテンツデータの書込が禁止されることにより、上記利用者Aとは異なる利用者Bが自分のUSIMと上記メモリーカード121とを携帯電話機に装着しても当該コンテンツデータを使用することができない。即ち、利用者Bが自分のUSIM122と当該コンテンツデータが保存されたメモリーカード121とを携帯電話機に装着しても、そのメモリーカード121内の当該コンテンツデータを携帯電話機の内部メモリに移動して使用することができない。
【0020】
以上、本実施形態によれば、利用者Aが携帯電話機からメモリーカード121へ移動したコンテンツデータは、そのコンテンツ識別情報が記録されている利用者AのUSIM122を装着した1台の携帯電話機のみに戻して使用できる。従って、コンテンツデータをコピーして複数の携帯電話機で同時使用するのを防止することができる。
また、本実施形態によれば、利用者Aが携帯電話機からメモリーカード121へ移動した暗号化済のコンテンツデータは、その携帯電話機以外のパソコン等の情報機器に読み込んで使用できない。即ち、上記コンテンツデータの暗号化に用いた暗号鍵情報及び暗号化/復号化プログラムが組み込まれていない情報機器に、上記メモリーカード121内の暗号化済コンテンツデータを読み出しても、復号化して使用することができない。従って、当該コンテンツデータが保存されていた携帯電話機以外のパソコン等におけるコンテンツデータの不正使用を防止できる。しかも、上記メモリーカード121内の暗号化済コンテンツデータは、そのコンテンツデータを暗号化した携帯電話機に読み込んで復号化することにより使用できる。
【0021】
なお、上記実施形態では、外部記憶装置としてのメモリーカード121から携帯電話機の内部メモリーへコンテンツデータを移動しようとするのを制御しているが、メモリーカード121内に保存されているコンテンツデータを内部メモリーへ移動せずに形態電話機で使用しようとするのを制御するようにしてもよい。例えば、メモリーカード121内に画像、音楽、プログラムなどのコンテンツデータが圧縮されて保存されているとき、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報がUSIM122内のコンテンツ情報テーブルに記録されていると判断された場合は、メモリーカード121内のコンテンツデータを展開して使用できるように制御する。一方、当該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が上記コンテンツ情報テーブルに記録されていないと判断された場合は、メモリーカード121内のコンテンツデータの展開を禁止するように制御する。この場合、携帯電話機の利用者は当該コンテンツデータを使用することができない。
【0022】
また、上記実施形態では、携帯電話機とその携帯電話機に装着した外部記憶装置としてのメモリーカード121との間でデータ移動する場合について説明したが、本発明は、携帯電話機と他の外部記憶装置との間でデータ移動する場合にも適用できるものである。例えば、USB(Universal Serial Bus)等のケーブルを用いて携帯電話機とパソコン等の情報機器との間でデータを移動する場合にも適用できる。また、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を用いて携帯電話機と他の携帯電話機やパソコン等の情報機器との間でデータを移動する場合にも適用できる。更に、赤外線通信(IrDA)を用いて携帯電話機と他の携帯電話機やパソコン等の情報機器との間でデータを移動する場合にも適用できる。
また、本発明は、上記メモリーカード121等の外部記憶装置とのデータ移動が可能であり且つ上記USIM122などの利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであれば、携帯電話機以外の情報通信端末の場合にも適用できるものである。
【0023】
【発明の効果】
請求項1乃至6の発明によれば、情報通信端末から外部記憶装置へ移動したコンテンツデータは、そのコンテンツ識別情報が記録されている利用者情報保存用の記録媒体を装着した1台の情報通信端末のみで使用できる。従って、コンテンツデータをコピーして複数の情報通信端末で同時使用するのを防止することができるという効果がある。
特に、請求項3及び6の発明によれば、情報通信端末から外部記憶装置へ移動した暗号化済のコンテンツデータは、その情報通信端末以外の情報機器に読み込んで使用できない。従って、当該コンテンツデータが保存されていた情報通信端末以外の情報機器におけるコンテンツデータの不正使用を防止できる。しかも、外部記憶装置内の暗号化済コンテンツデータは、そのコンテンツデータを暗号化した情報通信端末で復号化することにより使用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯電話機本体からメモリーカードへコンテンツデータを移動するときの制御手順を示すフローチャート。
【図2】同携帯電話機の概略構成図。
【図3】USIM内にコンテンツ識別情報等のデータテーブル構造の説明図。
【図4】メモリーカードから携帯電話機本体へコンテンツデータを移動するときの制御手順を示すフローチャート。
【図5】(a)乃至(e)は、携帯電話機におけるコンテンツデータの不正コピーを説明するための説明図。
【符号の説明】
100 携帯電話機の本体部分
111 制御部
112 内部メモリ
121 メモリーカード(外部記憶装置)
122 USIM(利用者情報保存用の記録媒体)
Claims (6)
- 情報通信端末とコンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理する情報通信端末におけるデータ処理方法であって、
該情報通信端末は、該情報通信端末を利用する利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、
該利用者情報保存用の記録媒体が装着された情報通信端末から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、
該外部記憶装置から該利用者情報保存用の記録媒体が装着された情報通信端末へコンテンツデータを移動しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの移動を禁止することを特徴とする情報通信端末におけるデータ処理方法。 - 情報通信端末とコンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理する情報通信端末におけるデータ処理方法であって、
該情報通信端末は、該情報通信端末を利用する利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、
該利用者情報保存用の記録媒体が装着された情報通信端末から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、
該外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの使用を禁止することを特徴とする情報通信端末におけるデータ処理方法。 - 請求項1又は2の情報通信端末におけるデータ処理方法において、
上記情報通信端末から上記外部記憶装置へ上記コンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを暗号化し、
該外部記憶装置から該情報通信端末へ暗号化済のコンテンツデータを移動するときに又は上記外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用するときに、該暗号化済のコンテンツデータを復号化することを特徴とする情報通信端末におけるデータ処理方法。 - コンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理することができる情報通信端末であって、
利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、
コンテンツデータを記憶するコンテンツデータ記憶手段と、
該コンテンツデータ記憶手段から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、該外部記憶装置から該コンテンツデータ記憶手段へ該コンテンツデータを移動しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの移動を禁止する制御手段とを備えたことを特徴とする情報通信端末。 - コンテンツデータを保存可能な外部記憶装置との間でコンテンツデータを処理することができる情報通信端末であって、
利用者の情報を保存した利用者情報保存用の記録媒体が着脱可能なものであり、
コンテンツデータを記憶するコンテンツデータ記憶手段と、
該コンテンツデータ記憶手段から該外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを識別するためのコンテンツ識別情報を該利用者情報保存用の記録媒体に記録し、該外部記憶装置内のコンテンツデータを該情報通信端末で使用しようとするときに、該コンテンツデータに対応するコンテンツ識別情報が該利用者情報保存用の記録媒体内に記録されていない場合は該コンテンツデータの使用を禁止する制御手段とを備えたことを特徴とする情報通信端末。 - 請求項4又は5の情報通信端末において、
上記制御手段は、上記コンテンツデータ記憶手段から上記外部記憶装置へコンテンツデータを移動するときに、該コンテンツデータを暗号化し、該外部記憶装置から該コンテンツデータ記憶手段へ該コンテンツデータを移動するときに又は上記外部記憶装置内のコンテンツデータを使用するときに、該コンテンツデータを復号化するように構成されていることを特徴とする情報通信端末。
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