JP2004150885A - ホログラムの検査装置および検査方法 - Google Patents
ホログラムの検査装置および検査方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004150885A JP2004150885A JP2002314544A JP2002314544A JP2004150885A JP 2004150885 A JP2004150885 A JP 2004150885A JP 2002314544 A JP2002314544 A JP 2002314544A JP 2002314544 A JP2002314544 A JP 2002314544A JP 2004150885 A JP2004150885 A JP 2004150885A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hologram
- pattern layer
- transparent pattern
- ultraviolet light
- image data
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
- Testing Of Optical Devices Or Fibers (AREA)
- Holo Graphy (AREA)
Abstract
【課題】ホログラムパターンに印刷された透明パターン層の位置関係や、透明パターン層の欠陥を検査すること。
【解決手段】本発明のホログラム検査装置によれば、第1の同期信号が出力されるとホログラム42に向けて紫外線を照射する紫外線源14と、第2の同期信号が出力されるとホログラム42に向けて可視光を照射する可視光光源16と、第1の同期信号が出力されると、紫外線が照射されたホログラム42を撮像して第1の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光が照射されたホログラム42を撮像して第2の画像データを取得するカメラ18と、紫外線源14とカメラ18とに対し同時に出力される第1の同期信号と、可視光光源16とカメラ18とに対し同時に出力される第2の同期信号とを出力する同期信号出力部10と、カメラ18によって取得された第1および第2の画像データを表示する表示部30とを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明のホログラム検査装置によれば、第1の同期信号が出力されるとホログラム42に向けて紫外線を照射する紫外線源14と、第2の同期信号が出力されるとホログラム42に向けて可視光を照射する可視光光源16と、第1の同期信号が出力されると、紫外線が照射されたホログラム42を撮像して第1の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光が照射されたホログラム42を撮像して第2の画像データを取得するカメラ18と、紫外線源14とカメラ18とに対し同時に出力される第1の同期信号と、可視光光源16とカメラ18とに対し同時に出力される第2の同期信号とを出力する同期信号出力部10と、カメラ18によって取得された第1および第2の画像データを表示する表示部30とを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば透明インキによってなされるマスク印刷など、透明パターン層が表面に形成されたホログラムの検査装置および検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばマスク印刷など、透明インキが表面に印刷されることによって、あるパターン層が表面に形成されたホログラムを作成する場合には、以下のようにして行われている。
【0003】
すなわち、まず、フィルム等からなるホログラムの基板に、ホログラムのパターンがエンボスされ、その後、アルミが蒸着される。次に、ある特定の部分だけを残して、他の部分のアルミを除去するために、残す部分に例えば透明インキを塗ることによって、マスク印刷がなされる。
【0004】
このようにマスク印刷がなされたホログラムを、アルミを溶かすエッヂング液に漬けると、マスク印刷されていないむき出しになっているアルミは溶けてしまい、マスク印刷された部分のアルミのみが残る。このようにすることによって、複雑な形状をしたホログラムであっても、容易に生成される。
【0005】
上述したように、表面に透明パターン層が形成されたホログラムにおいて、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのパターンとが正しく形成されていることを検査する検査装置に関し、例えば特許文献1や特許文献2に示すような技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−131244号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2000−187008号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、透明パターン層が表面に形成されたホログラムでは、ホログラムのパターンと、透明パターン層のパターンとがそれぞれ正しくパターニングされていることを検査するのみならず、透明パターン層が、ホログラムに対して正しい位置関係で形成されていることも検査する必要がある。
【0009】
しかしながら、通常、透明パターン層では、透明インキそのものは見えないため、下地の絵柄や模様がそのまま見えてしまう。このため、ホログラムパターンに対する位置関係の把握や、透明パターン層そのものの欠陥の検出が困難である。特に、透明インキを用いてホログラムに印刷する場合、下地のホログラムの反射光の影響で、とりわけ検出が困難であるという問題がある。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラムの表面に透明パターン層を形成し、検査時においては、このホログラムに紫外線を照射し透明パターン層を可視化するとともに、このホログラムに可視光を照射しホログラムパターンを把握することによって、透明パターン層のホログラムパターンに対する位置関係や、透明パターン層の欠陥を検査することが可能なホログラムの検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0012】
すなわち、請求項1の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光を照射する可視光光源と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して第1の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像を撮像して第2の画像データを取得する撮像手段とを備えている。
【0013】
そして更に、紫外線源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第1の同期信号と、可視光光源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第2の同期信号とを出力する同期信号出力手段と、撮像手段によって取得された第1および第2の画像データを表示する表示手段とを備えている。
【0014】
従って、請求項1の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握することが可能となる。
【0015】
請求項2の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光を照射する可視光光源と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像を撮像して透明パターン層の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像を撮像してホログラムの画像データを取得する撮像手段とを備えている。
【0016】
そして更に、紫外線源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第1の同期信号と、可視光光源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第2の同期信号とを出力する同期信号出力手段と、撮像手段によって取得された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、撮像手段によって取得されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出手段と、相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段とを備えている。
【0017】
従って、請求項2の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項2の発明のホログラムの検査装置において、相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像データを、予め撮影された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、被検体であるホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加してなる。
【0019】
従って、請求項3の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、透明パターン層の表面の欠陥の有無を把握することが可能となる。
【0020】
請求項4の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段とを備えている。
【0021】
更に、分離手段によって分離された可視光によって形成される透明パターン層の画像を撮像する第1の撮像手段と、分離手段によって分離された紫外線によって形成されるホログラムの画像を撮像する第2の撮像手段と、各撮像手段によって取得された透明パターン層およびホログラムの画像を表示する表示手段とを備えている。
【0022】
従って、請求項4の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握することが可能となる。
【0023】
請求項5の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段とを備えている。
【0024】
更に、分離手段によって分離された可視光によって形成される透明パターン層の画像を撮像する第1の撮像手段と、分離手段によって分離された紫外線によって形成されるホログラムの画像を撮像する第2の撮像手段とを備え、更にまた、第1の撮像手段によって取得された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、第2の撮像手段によって取得されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出手段と、相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段とを備えている。
【0025】
従って、請求項5の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0026】
請求項6の発明は、請求項5に記載のホログラムの検査装置において、相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像データを、予め撮影された前記透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、ホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加してなる。
【0027】
従って、請求項6の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、透明パターン層の表面の欠陥の有無を把握することが可能となる。
【0028】
請求項7の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムを巻き取りながらホログラムを部分毎に検査する検査装置であって、ホログラムにおいて撮像される一単位である検査エリアに向けて、この検査エリアの透明パターン層側から紫外線を照射する紫外線源と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段と、分離手段によって分離された可視光によって形成される検査エリアの表面に形成された透明パターン層の画像を撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第1の撮像手段と、分離手段によって分離された紫外線によって形成される検査エリアのホログラムの画像を撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第2の撮像手段とを備えている。
【0029】
そして更に、第1の撮像手段によって撮像された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出する第1の相当位置検出手段と、第2の撮像手段によって撮像されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する第2の相当位置検出手段と、各相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段と、順次、前記検査エリアに紫外線が照射されるように、ホログラムを巻き取る巻取手段とを備えている。
【0030】
従って、請求項7の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ロール状に巻かれたホログラムを巻き取りながら、ホログラムパターンと、透明パターンとのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0031】
請求項8の発明は、請求項7の発明のホログラムの検査装置において、第1の相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像を、予め撮影された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像と比較することによって、被検体であるホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加してなる。
【0032】
従って、請求項8の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、透明パターン層の表面の欠陥を検出することが可能となる。
【0033】
請求項9の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査方法であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線源から紫外線を照射する紫外線照射段階と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光光源から可視光を照射する可視光照射段階と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像をカメラを用いて撮像して透明パターン層の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像をカメラを用いて撮像してホログラムの画像データを取得する撮像段階と、カメラによって取得された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、カメラによって取得されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出段階と、相当位置検出段階において検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出段階とからなる。
【0034】
従って、請求項9の発明のホログラムの検査方法においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0035】
請求項10の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査方法であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線源から紫外線を照射する紫外線照射段階と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光光源から可視光を照射する可視光照射段階と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を、透明パターン層側から見た画像をカメラによって撮像して第1の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像をカメラを用いて撮像して第2の画像データを取得する撮像段階と、カメラによって取得された第1および第2の画像データを画面から表示する表示段階とからなる。
【0036】
従って、請求項10の発明のホログラムの検査方法においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握することが可能となる。
【0037】
請求項11の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムを巻き取りながらホログラムを部分毎に検査する検査方法であって、ホログラムにおいて撮像される一単位である検査エリアに向けて、紫外線源を用いることによって、この検査エリアの透明パターン層側から紫外線を照射する紫外線照射段階と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とをダイクロイックミラー等の分離ミラーによって分離する分離段階と、分離段階において分離された可視光によって形成される検査エリアの表面に形成された透明パターン層の画像をカメラを用いて撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第1の撮像段階と、分離段階において分離された紫外線によって形成される検査エリアのホログラムの画像をカメラを用いて撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第2の撮像段階と、第1の撮像段階において撮像された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出する第1の相当位置検出段階と、第2の撮像段階によって撮像されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する第2の相当位置検出段階と、各相当位置検出段階において検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出段階と、順次、前記検査エリアに紫外線が照射されるように、巻取装置によってホログラムを巻き取る巻取段階とからなる。
【0038】
従って、請求項11の発明のホログラムの検査方法においては、以上のような手段を講じることにより、ロール状に巻かれたホログラムを巻き取りながら、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0040】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態を図1から図7を用いて説明する。
【0041】
図1は、第1の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図である。
【0042】
本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムの検査装置であって、同期信号出力部10と、点灯制御部12と、紫外線源14と、フィルタ15と、可視光光源16と、カメラ18と、画像取込部20と、フィルタ21と、切換スイッチ22と、印刷画像メモリ24と、ホログラム画像メモリ26と、表示制御部28と、表示部30と、印刷基準位置検出部32と、ホログラム基準位置検出部34と、相対位置検出部36と、基準画像メモリ38と、画像欠陥検出部40とを備えている。
【0043】
紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤としては、例えばUVITEX(登録商標)等、既存のものを用いる。
【0044】
同期信号出力部10は、点灯制御部12、画像取込部20、切換スイッチ22、および表示制御部28に対して、第1の同期信号と、第2の同期信号とを交互に出力する。
【0045】
点灯制御部12は、同期信号出力部10から第1の同期信号が出力されると、この第1の同期信号を、紫外線源14とカメラ18とに対して同時に出力する。一方、同期信号出力部10から第2の同期信号が出力されると、この第2の同期信号を、可視光光源16とカメラ18とに対して同時に出力する。
【0046】
紫外線源14は、点灯制御部12から、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラム42の透明パターン層に対して紫外線を照射する。
【0047】
可視光光源16は、点灯制御部12から、第2の同期信号が出力されると、被検体であるホログラム42の透明パターン層に対して可視光を照射する。可視光光源16から照射される可視光に紫外線成分が一部同伴されている場合には、フィルタ15を備え、このフィルタ15によって紫外線を除去し、可視光のみをホログラム42の透明パターン層に対して照射するようにする。したがって、フィルタ15は必須ではなく、可視光光源16から照射される可視光に紫外線成分が全く含まれていない場合には不要である。
【0048】
なお、被検体であるホログラム42は、検査台17上に設けられた検査位置19に、透明インキでマスク印刷がなされること等によって形成された透明パターン層を上にして配置されるようにしている。このような構成とすることによって、ホログラム42の透明パターン層が形成された面に対して、紫外線源14から照射される紫外線と、可視光光源16から照射される可視光とを照射可能なようにしている。
【0049】
カメラ18は、被検体であるホログラム42の直上部に配置されるようにしており、点灯制御部12から第1および第2の同期信号およびが出力されると、ホログラム42の表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して、この画像データを画像取込部20へと出力する。
【0050】
すなわち、カメラ18は、点灯制御部12から第1の同期信号が出力された場合には、紫外線源14からの紫外線によって照射されたホログラム42の表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して画像データを取得し、取得した画像データを画像取込部20に出力する。ホログラム42では、透明パターン層に紫外線が照射されると、透明パターン層に添加されている蛍光増白剤が可視光を発光する。つまり、カメラ18は、このような可視光を撮像することによって、透明パターン層の画像を撮像する。そして、この透明パターン層の画像データを、画像取込部20に出力する。
【0051】
なお、透明パターン層に添加されている蛍光増白剤から可視光が発光する場合、紫外線成分を一部同伴する場合もある。また、ホログラム42によって紫外線源14の紫外線の回折光がカメラ18に入射するような場合もある。このような場合には、カメラ18の前方側、すなわち検査位置19側に紫外線成分を除去するフィルタ21を設け、可視光のみが撮像されるようにする。
【0052】
一方、カメラ18は、点灯制御部12から第2の同期信号が出力された場合には、可視光光源16からの可視光によって照射されたホログラム42の表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して画像データを取得し、取得した画像データを画像取込部20に出力する。透明パターン層側から照射された可視光は、透明パターン層を透過して、ホログラム42において回折する。つまり、カメラ18は、このような回折光を撮像することによって、ホログラムの画像を撮像する。そして、このホログラムの画像データを、画像取込部20に出力する。
【0053】
画像取込部20は、カメラ18によって撮像されたこれら画像を取得し、この画像を電子化し、電子化した画像データを切換スイッチ22へと出力する。また、画像取込部20は、同期信号出力部10からの同期信号が出力されるようにしており、これによって、カメラ18から出力された画像データが、透明パターン層の画像データなのか、あるいはホログラムの画像データなのかを認識するようにしている。すなわち、同期信号出力部10から第1の同期信号が出力された場合にカメラ18から出力された画像データは、透明パターン層の画像データであり、第2の同期信号が出力された場合にカメラ18から出力された画像データは、ホログラムの画像データであると認識する。
【0054】
切換スイッチ22は、画像取込部20から画像データが出力されるようにしている。この切換スイッチ22もまた、同期信号出力部10からの同期信号が出力されるようにしており、これによって、画像取込部20から出力された画像データが、透明パターン層の画像データなのか、あるいはホログラムの画像データなのかを認識し、その認識結果に基づいて、画像データを、印刷画像メモリ24かホログラム画像メモリ26かの何れかに出力する。
【0055】
すなわち、切換スイッチ22は、同期信号出力部10から第1の同期信号が出力された場合に画像取込部20から出力された画像データは、透明パターン層の画像データと認識し、第2の同期信号が出力された場合に画像取込部20から出力された画像データは、ホログラムの画像データであると認識する。そして、画像取込部20から透明パターン層の画像データが出力された場合には、この画像データを印刷画像メモリ24に出力し、ホログラムの画像データが出力された場合には、この画像データをホログラム画像メモリ26にそれぞれ出力する。
【0056】
印刷画像メモリ24は、切換スイッチ22を介して画像取込部20から、透明パターン層の画像データを取得し、取得した画像データを記憶する。記憶した画像データは、要求に応じて、表示制御部28、および印刷基準位置検出部32に供されるようにしている。
【0057】
ホログラム画像メモリ26は、切換スイッチ22を介して画像取込部20からホログラムの画像データを取得し、取得した画像データを記憶する。記憶した画像データは、要求に応じて、表示制御部28、およびホログラム基準位置検出部34に供されるようにしている。
【0058】
表示制御部28は、印刷画像メモリ24に記憶された透明パターン層の画像データと、ホログラム画像メモリ26に記憶されたホログラムの画像データとを取得する。そして、取得した両画像データを重ね合わせて表示部30から表示させる。このように表示部30から重ね合わせて表示された画像データをオペレータが見ることによって、透明パターン層と、ホログラムとにズレが有るか否かを判定できるようにしている。
【0059】
すなわち、例えば図2(a)に示すようなホログラムパターンp上に、例えば図2(b)に示すように透明インキによって印刷されるなどして形成された透明パターンtは、例えば図3(a)に示すように、ホログラムパターンpとの調和がなされるように印刷するものとしている。それに対して、透明パターンtと、ホログラムパターンpとがズレて印刷されると、例えば図3(b)に示すようになってしまう。
【0060】
オペレータは、表示部30から、例えば図3(a)に示すような画像が表示されている場合には、透明パターン層とホログラムとがズレなく印刷されていると判定し、例えば図3(b)に示すように表示されている場合には、透明パターン層がホログラムの上にズレて印刷されているものと判定する。
【0061】
印刷基準位置検出部32は、印刷画像メモリ24に記憶されている透明パターン層の画像データを取得し、取得した画像データにおける基準位置を検出する。これは、透明パターン層について予め基準位置を定めておき、取得した画像データにおいて、この基準位置に相当する座標を得ることによって検出する。そして、取得した画像データを、その基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力する。
【0062】
ホログラム基準位置検出部34は、ホログラム画像メモリ26に記憶されているホログラムの画像データを取得し、取得した画像データにおける基準位置を検出する。これは、ホログラムについて予め基準位置を定めておき、取得した画像データにおいて、この基準位置に相当する座標を得ることによって検出する。そして、取得した画像データを、その基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力する。
【0063】
相対位置検出部36は、印刷基準位置検出部32から出力された透明パターン層の基準位置データと、ホログラム基準位置検出部34から出力されたホログラムの基準位置データとの相対位置関係を、予め定めておいた透明パターン層の基準位置とホログラムの基準位置との相対位置関係と比較する。そして、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出する。
【0064】
基準画像メモリ38は、被検体であるホログラム42の表面に形成された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像を予め撮影し、その画像データを記憶しておく。
【0065】
画像欠陥検出部40は、印刷基準位置検出部32から出力された透明パターン層の画像データを取得し、取得した画像データを、基準画像メモリ38に記憶されている画像データと比較することによって、被検体であるホログラム42の透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する。具体的には、両画像データにおいて、同一座標における濃淡値の差分あるいは比率を演算し、演算結果に大きな差がある箇所には欠陥があるものと判定する。
【0066】
ただし本発明は、この方法に限定されるものではなく、実質的に両画像データの比較をできる方法であれば他の方法であっても構わない。そして、比較の結果、両画像データに相違する箇所があった場合には、該箇所に欠陥が有るものと判定する。一方、両画像データに相違する箇所が無かった場合には、透明パターン層には欠陥が無いものと判定する。
【0067】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作についてフローチャートを用いて説明する。
【0068】
すなわち、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いることによって、マスク印刷等によって透明パターン層が表面に形成されたホログラム42における透明パターン層の表面の検査、透明パターンtとホログラムパターンpとのズレの検査、ズレがある場合にはそのズレ量の検出がそれぞれなされる。
【0069】
このようなホログラム検査装置を用いる場合には、まず、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラム42の表面を印刷することによって透明パターン層を形成する必要がある。蛍光増白剤としては、例えばUVITEX(登録商標)等、既存のものを用いてよい。
【0070】
そして、図4のフローチャートに示すように、このようなホログラム42を、透明パターン層が形成された面を上にして、検査台17上に設けられた検査位置19に配置する(S1)。
【0071】
このようにして、検査準備が完了すると、同期信号出力部10から、点灯制御部12、画像取込部20、切換スイッチ22、および表示制御部28に対して、第1の同期信号と第2の同期信号とが交互に出力される。
【0072】
まず、同期信号出力部10から点灯制御部12に対して第1の同期信号が出力されると、点灯制御部12によって、紫外線源14とカメラ18とに対して同時に、この第1の同期信号が出力される(S2)。
【0073】
点灯制御部12から、紫外線源14に対して第1の同期信号が出力されると、紫外線源14から、被検体であるホログラム42の透明パターン層に向けて紫外線が照射される(S3)。透明パターン層には、蛍光増白剤が添加されているので、このように紫外線が照射されると、蛍光増白剤から可視光が発光される(S4)。
【0074】
この可視光は、カメラ18によって撮像される。すなわち、透明パターン層の画像がカメラ18によって撮像され、その画像データが画像取込部20へと出力される。更に、画像取込部20では、透明パターン層の画像が電子化され、この画像データが、切換スイッチ22へと出力される(S5)。
【0075】
また、画像取込部20では、ステップS2で出力された同期信号出力部10からの第1の同期信号も出力されるので、カメラ18から出力された画像データが、透明パターン層の画像データであることが認識される。
【0076】
ステップS2で出力された同期信号出力部10からの第1の同期信号は、切換スイッチ22にも入力される。したがって、切換スイッチ22に、同期信号出力部10から第1の同期信号が入力され、画像取込部20から画像データが入力された場合には、この画像データが透明パターン層のものであると認識され、印刷画像メモリ24へ出力され、記憶される(S6)。
【0077】
このようにして透明パターン層の画像データが、印刷画像メモリ24に記憶されると、同期信号出力部10から点灯制御部12、画像取込部20、切換スイッチ22、および表示制御部28に対して、第2の同期信号が出力される(S7)。
【0078】
同期信号出力部10から点灯制御部12に対して第2の同期信号が出力されると、点灯制御部12によって、可視光光源16とカメラ18とに対して同時に、この第2の同期信号が出力される。
【0079】
点灯制御部12から、可視光光源16に対して第2の同期信号が出力されると、可視光光源16から、被検体であるホログラム42の透明パターン層に向けて可視光が照射される(S8)。ホログラム42に向けて可視光が照射されると、この可視光は、透明パターン層を透過して、ホログラム42によって回折される。
【0080】
この回折光は、カメラ18によって撮像される。すなわち、ホログラム42の画像がカメラ18によって撮像され、その画像データが画像取込部20へと出力される。更に、画像取込部20では、ホログラム42の画像が電子化され、この画像データが、切換スイッチ22へと出力される(S9)。
【0081】
また、画像取込部20には、同期信号出力部10からの第2の同期信号も出力されるので、カメラ18から出力された画像データが、ホログラムの画像データであることが認識される。
【0082】
同期信号出力部10からの第2の同期信号は、切換スイッチ22にも入力される。したがって、切換スイッチ22に、同期信号出力部10から第2の同期信号が入力され、画像取込部20から画像データが入力された場合には、この画像データがホログラムのものであると認識され、ホログラム画像メモリ26に出力され、記憶される(S10)。
【0083】
このようにしてホログラムの画像データが、ホログラム画像メモリ26に記憶されると、以下に示すようにして、ホログラム42の表面に形成された透明パターン層の検査、透明パターン層とホログラムパターンとのズレの検査、更にはズレがある場合にはそのズレ量の検出がなされるようになる。
【0084】
まず、透明パターン層とホログラムパターンとのズレの検査時における動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0085】
透明パターン層とホログラムパターンとのズレを検査する場合には、印刷画像メモリ24に記憶された透明パターン層の画像データと、ホログラム画像メモリ26に記憶されたホログラム42の画像データとが、表示制御部28によって取得される(S21)。
【0086】
そして、表示制御部28によって取得された両画像データは、表示部30から、重ね合わせて表示される(S22)。このように表示部30から重ね合わせて表示された画像データをオペレータが見ることによって、透明パターン層と、ホログラムパターンとにズレが有るか否かが判定される(S23)。
【0087】
すなわち、例えば図2(a)に示すようなホログラムパターンp上に、例えば図2(b)に示すような透明パターンtが正しい位置関係で形成されていると、図3(a)に示すように表示部30から表示される。一方、透明パターンtと、ホログラムパターンpとがズレて印刷されてしまうと、例えば図3(b)に示すようなズレた表示が表示部30からなされる。
【0088】
したがって、表示部30から、例えば図3(a)に示すように表示されている場合には、透明パターン層は、ホログラムに対して正しい位置関係で形成されており、ズレてないものとの判定がなされる。一方、例えば図3(b)に示すように表示されている場合には、透明パターン層は、ホログラムに対して正しい位置関係で形成されておらず、ズレているものと判定される。
【0089】
更に、透明パターン層とホログラムとのズレ量の検出時における動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0090】
透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出する場合には、まず、印刷基準位置検出部32によって、印刷画像メモリ24に記憶されている透明パターン層の画像データが取得される(S31)。更に、印刷基準位置検出部32によって、取得した画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S32)。この取得した画像データは、その基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。
【0091】
同様に、ホログラム基準位置検出部34によって、ホログラム画像メモリ26に記憶されているホログラムの画像データが取得される(S33)。更に、ホログラム基準位置検出部34によって、取得した画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S34)。この取得した画像データは、この基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。
【0092】
相対位置検出部36では、ステップS32で検出された透明パターン層の基準位置データと、ステップS34で検出されたホログラムの基準位置データとの相対位置関係が、予め定めておいた透明パターン層の基準位置とホログラムの基準位置との相対位置関係と比較される(S35)。そして、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量が検出される(S36)。
【0093】
次に、ホログラム42の表面に形成された透明パターン層の検査時における動作について図7のフローチャートを用いて説明する。
【0094】
基準画像メモリ38には、被検体であるホログラム42の表面に形成された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データを予め撮影し、記憶しておく。
【0095】
そして、透明パターン層の表面検査を行う場合には、まず、画像欠陥検出部40によって、印刷基準位置検出部32から出力された透明パターン層の画像データが取得され(S41)、この取得した画像データが、基準画像メモリ38に記憶されている画像データと比較される(S42)。
【0096】
比較方法としては、例えば、同一座標における濃淡値の差分あるいは比率を演算する方法があるが、本発明では、実質的に両画像データの比較をできる方法であれば他の方法であっても構わない。
【0097】
そして、比較の結果、両画像データに相違する箇所がある場合(S43:Yes)には、透明パターン層に欠陥が有るものと判定される(S44)。一方、両画像データに相違する箇所が無かった場合(S43:No)には、透明パターン層には欠陥が無いものと判定される(S45)。
【0098】
上述したように、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いて検査を行うためには、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いて透明パターン層を形成する必要がある。
【0099】
そして、検査時においては、このホログラム42の透明パターン層に向けて、蛍光増白剤から発せられる可視光を撮影することによって、透明パターン層の画像データを得ることができる。
【0100】
したがって、このようにして得られた透明パターン層の画像データを、無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、透明パターン層の表面欠陥を検出することができる。
【0101】
また、このホログラム42の透明パターン層に向けて可視光を照射することによって得られる回折光を撮影することによって、ホログラムの画像データを得ることができる。
【0102】
したがって、このようにして取得した透明パターン層の画像データと、ホログラムの画像データとを比較することによって、透明パターンとホログラムパターンとのズレの検知や、ズレがある場合には、そのズレの量をも検出することができる。
【0103】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図8から図9を用いて説明する。
【0104】
図8は、第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図であり、図1と同一部分には同一符号を付している。
【0105】
本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムフィルム46を巻き取りながら所定の検査単位毎に検査する検査装置であって、紫外線源14と、CCDカメラ18(#a)と、ビジコンカメラ18(#b)と、画像取込部20(#a)と、画像取込部20(#b)と、印刷基準位置検出部32と、ホログラム基準位置検出部34と、相対位置検出部36と、基準画像メモリ38と、画像欠陥検出部40と、ダイクロイックミラー44とを備えている。
【0106】
また、ロール芯48に巻かれたホログラムフィルム46を、ローラ50によってロール芯52側に巻き取りながら、所定の検査単位毎に検査装置に供するための駆動系である巻取装置54を備えている。
【0107】
ロール芯48は、未検査であるホログラムフィルム46を巻いてある芯であり、ロール芯52は、検査済のホログラムフィルム46を巻き取る芯である。ロール芯48およびロール芯52は、ローラ50とともに、巻取装置54が駆動することによって、図中矢印に示す方向に回転するようにしている。なお、ホログラムフィルム46は、透明パターン層が形成された面が、検査位置19において上側になるようにロール芯48に巻かれている。
【0108】
これによって、ロール芯48に巻かれている未検査のホログラムフィルム46が、透明パターン層が形成された面が上になるように順に検査位置19に供給され、検査されたホログラムフィルム46がロール芯52によって巻き取られるようにしている。
【0109】
紫外線源14は、検査位置19に供給されたホログラムフィルム46の透明パターン層に向けて紫外線を照射する。ホログラムフィルム46では、透明パターン層に紫外線が照射されると、透明パターン層に添加されている蛍光増白剤が可視光を発するとともに、照射された紫外線がホログラムにおいて回折する。
【0110】
ダイクロイックミラー44は、可視光と紫外線とを分離するものであって、透明パターン層において発光した可視光を透過させてCCDカメラ18(#a)に導く一方、ホログラムにおいて回折した紫外線を反射させることによってビジコンカメラ18(#b)へと導く。
【0111】
CCDカメラ18(#a)は、ダイクロイックミラー44によって導かれた可視光を撮像することによって、透明パターン層の画像を取得し、取得した画像データを画像取込部20(#a)へと出力する。
【0112】
ビジコンカメラ18(#b)は、ダイクロイックミラー44によって導かれた紫外線を撮像することによって、ホログラムの画像を取得し、取得した画像データを画像取込部20(#b)へと出力する。同時にロール芯48側からロール芯52側へと連続的にホログラムフィルム46が送り出され、CCDカメラ18(#a)、画像取込部20(#a)およびビジコンカメラ18(#b)、画像取込部20(#b)は前記と同じ動作を繰り返し、それぞれの画像取込部20は、それぞれのカメラ18から出力された画像データを並べて、新たな1枚の画像データとする。 画像取込部20(#a)は、CCDカメラ18(#a)から出力された画像データを合成して印刷基準位置検出部32へと出力し、画像取込部20(#b)は、ビジコンカメラ18(#b)から出力された画像データを、合成してホログラム基準位置検出部34へと出力する。
【0113】
印刷基準位置検出部32、ホログラム基準位置検出部34、相対位置検出部36、基準画像メモリ38、および画像欠陥検出部40の構成については、それぞれ第1の実施の形態において説明した通りであり、相対位置検出部36が、検査位置19に配置されたホログラムフィルム46における透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出し、画像欠陥検出部40が、このホログラムフィルム46の透明パターン層表面に欠陥が有るか否かを判定する。
【0114】
このようにして検査がなされると、巻取装置54がロール芯48側からロール芯52側へとホログラムフィルム46を送り出すことによって、次の検査が行われる。
【0115】
これを繰り返すことによって、ホログラムフィルム46の検査を連続的に行う。
【0116】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作について、図9および図10のフローチャートを用いて説明する。
【0117】
すなわち、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いることによって、ホログラムフィルム46における透明パターン層の表面検査や、透明パターン層とホログラムパターンとのズレ量の検出を行うためには、まず、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキによってホログラムフィルム46の表面を印刷することによって透明パターン層を形成する必要がある。蛍光増白剤としては、例えばUVITEX(登録商標)等、既存のものを用いてよい。
【0118】
このようなホログラムフィルム46を透明パターン層が上になるようにロール芯48に巻き、更に巻取装置54を駆動する。これによって、ロール芯48に巻かれている未検査のホログラムフィルム46の一部分である検査単位が、検査位置19側に供給される(S51)。
【0119】
ホログラムフィルム46の検査単位が検査位置19に供給されると、検査位置19に向けて、紫外線源14から紫外線が照射される(S52)。ホログラムフィルム46の透明パターン層には、蛍光増白剤が添加されているので、紫外線が照射されると、ここから可視光が発光されるとともに、照射された紫外線がホログラムにおいて回折される(S53)。
【0120】
この可視光と紫外光とは、ダイクロイックミラー44によって分離され(S54)、可視光は、CCDカメラ18(#a)に導かれる一方、ホログラムにおいて回折した紫外線は、ダイクロイックミラー44によって、ビジコンカメラ18(#b)へと導かれる。
【0121】
CCDカメラ18(#a)では、この可視光の撮像がなされることによって、透明パターン層の画像が取得され、画像取込部20(#a)へと出力される。一方、ビジコンカメラ18(#b)では、この回折した紫外線の撮像がなされることによって、ホログラムの画像が取得され、画像取込部20(#b)へと出力される(S55)。
【0122】
画像取込部20(#a)では、透明パターン層の検査に必要な1枚分の画像データが生成される(S71)。一方、画像取込部20(#b)では、ホログラムの検査に必要な1枚分の画像データが生成される(S72)。このとき、透明パターン層およびホログラムそれぞれの検査に必要な1枚分の画像データを生成するのに必要な画像が得られたかどうかを判定し、得られていなければスタートに戻って、上述の動作を繰り返し、得られていれば各々画像データが生成される(S70)。 画像取込部20(#a)では、CCDカメラ18(#a)から出力された画像から生成された画像データが電子化され印刷基準位置検出部32へと出力される。一方、画像取込部20(#b)では、ビジコンカメラ18(#b)から出力された画像から生成された画像データが電子化されホログラム基準位置検出部34へと出力される。
【0123】
そして、印刷基準位置検出部32では、画像取込部20(#a)から出力された画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S56)。この画像データは、ステップS56で検出された基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。また、この取得した画像データは、画像欠陥検出部40へと出力される。
【0124】
同様に、ホログラム基準位置検出部34では、画像取込部20(#b)から出力された画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S57)。この画像データは、ステップS57で検出された基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。
【0125】
相対位置検出部36では、ステップS56で検出された透明パターン層の基準位置データと、ステップS57で検出されたホログラムの基準位置データとの相対位置関係が、予め定めておいた透明パターン層の基準位置とホログラムの基準位置との相対位置関係と比較される(S58)。そして、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量が検出される(S59)。
【0126】
更に、画像欠陥検出部40によって、印刷基準位置検出部32から取得され(S60)、この画像データが、基準画像メモリ38に記憶されている画像データと比較される(S61)。
【0127】
比較方法としては、例えば、同一座標における濃淡値の差分あるいは比率を演算する方法があるが、本発明では、実質的に両画像データの比較をできる方法であれば他の方法であっても構わない。
【0128】
そして、比較の結果、両画像データに相違する箇所があった場合(S62:Yes)には、ホログラムフィルム46の検査単位の表面に形成された透明パターン層に欠陥が有るものと判定される(S63)。一方、両画像データに相違する箇所が無かった場合(S62:No)には、透明パターン層には欠陥が無いものと判定される(S64)。
【0129】
このようにしてある検査がなされると、ステップS51の処理に戻り、巻取装置54によって、ロール芯48側からロール芯52側へとホログラムフィルム46が送り出され、これが繰り返される(S65:Yes)ことによって、ホログラムフィルム46の検査が連続的に行われる。
【0130】
上述したように、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置においては、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラムフィルム46の表面に透明パターン層を形成する。
【0131】
そして、検査時においては、ロール芯48に巻き取られたこのホログラムフィルム46を巻取装置54によって巻き取り、ホログラムフィルム46の一部分である所定の検査単位を検査位置19に配置し、この検査位置19に向けて紫外線を照射し、透明パターン層の蛍光増白剤から発せられる可視光を撮影することによって、該検査単位の透明パターン層の画像データを得ることができる。
【0132】
したがって、このようにして得られた画像データを、無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、透明パターン層の表面欠陥を検出することができる。
【0133】
また、照射された紫外線がホログラムフィルム46において回折して得られる紫外線を撮影することによって、ホログラムの画像データを得ることができる。したがって、このようにして取得した透明パターン層の画像データと、ホログラムの画像データとを比較することによって、透明パターンとホログラムパターンとのズレ量を検出することができる。
【0134】
このようにして検査がなされると、巻取装置54によって、ロール芯48側からロール芯52側へとホログラムフィルム46が送り出され検査が行われる。更にこれを繰り返すことによって、ホログラムフィルム46の検査を連続的に行うことが可能となる。
【0135】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラムの表面に透明パターン層を形成し、検査時においては、このホログラムに紫外線を照射し透明パターン層を可視化するとともに、このホログラムに可視光を照射し、ホログラムパターンを把握することによって、透明パターン層のホログラムパターンに対する印刷関係や、透明パターン層の欠陥を検査することが可能なホログラムの検査装置および検査方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図
【図2】ホログラムパターンの一例、および透明パターンの一例を示す模式図
【図3】ホログラムパターンに透明パターンが正しく印刷された一例、およびホログラムパターン上で透明パターンがズレて印刷された一例をそれぞれ示す模式図
【図4】第1の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いて画像データを取得するまでの動作を示すフローチャート
【図5】ホログラムの表面に形成された透明パターン層のズレの検査時における動作を示すフローチャート
【図6】透明パターン層とホログラムとのズレ量の検出時における動作を示すフローチャート
【図7】ホログラムの表面に形成された透明パターン層の検査時における動作を示すフローチャート
【図8】第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図
【図9】第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作を示すフローチャート(前半)
【図10】第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作を示すフローチャート(後半)
【符号の説明】
p…ホログラムパターン
t…透明パターン
10…同期信号出力部
12…点灯制御部
14…紫外線源
15,21…フィルタ
16…可視光光源
17…検査台
18…カメラ
18(#a)…CCDカメラ
18(#b)…ビジコンカメラ
19…検査位置
20…画像取込部
22…切換スイッチ
24…印刷画像メモリ
26…ホログラム画像メモリ
28…表示制御部
30…表示部
32…印刷基準位置検出部
34…ホログラム基準位置検出部
36…相対位置検出部
38…基準画像メモリ
40…画像欠陥検出部
42…ホログラム
44…ダイクロイックミラー
46…ホログラムフィルム
48,52…ロール芯
50…ローラ
54…巻取装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば透明インキによってなされるマスク印刷など、透明パターン層が表面に形成されたホログラムの検査装置および検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばマスク印刷など、透明インキが表面に印刷されることによって、あるパターン層が表面に形成されたホログラムを作成する場合には、以下のようにして行われている。
【0003】
すなわち、まず、フィルム等からなるホログラムの基板に、ホログラムのパターンがエンボスされ、その後、アルミが蒸着される。次に、ある特定の部分だけを残して、他の部分のアルミを除去するために、残す部分に例えば透明インキを塗ることによって、マスク印刷がなされる。
【0004】
このようにマスク印刷がなされたホログラムを、アルミを溶かすエッヂング液に漬けると、マスク印刷されていないむき出しになっているアルミは溶けてしまい、マスク印刷された部分のアルミのみが残る。このようにすることによって、複雑な形状をしたホログラムであっても、容易に生成される。
【0005】
上述したように、表面に透明パターン層が形成されたホログラムにおいて、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのパターンとが正しく形成されていることを検査する検査装置に関し、例えば特許文献1や特許文献2に示すような技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−131244号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2000−187008号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、透明パターン層が表面に形成されたホログラムでは、ホログラムのパターンと、透明パターン層のパターンとがそれぞれ正しくパターニングされていることを検査するのみならず、透明パターン層が、ホログラムに対して正しい位置関係で形成されていることも検査する必要がある。
【0009】
しかしながら、通常、透明パターン層では、透明インキそのものは見えないため、下地の絵柄や模様がそのまま見えてしまう。このため、ホログラムパターンに対する位置関係の把握や、透明パターン層そのものの欠陥の検出が困難である。特に、透明インキを用いてホログラムに印刷する場合、下地のホログラムの反射光の影響で、とりわけ検出が困難であるという問題がある。
【0010】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラムの表面に透明パターン層を形成し、検査時においては、このホログラムに紫外線を照射し透明パターン層を可視化するとともに、このホログラムに可視光を照射しホログラムパターンを把握することによって、透明パターン層のホログラムパターンに対する位置関係や、透明パターン層の欠陥を検査することが可能なホログラムの検査装置および検査方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0012】
すなわち、請求項1の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光を照射する可視光光源と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して第1の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像を撮像して第2の画像データを取得する撮像手段とを備えている。
【0013】
そして更に、紫外線源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第1の同期信号と、可視光光源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第2の同期信号とを出力する同期信号出力手段と、撮像手段によって取得された第1および第2の画像データを表示する表示手段とを備えている。
【0014】
従って、請求項1の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握することが可能となる。
【0015】
請求項2の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光を照射する可視光光源と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像を撮像して透明パターン層の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像を撮像してホログラムの画像データを取得する撮像手段とを備えている。
【0016】
そして更に、紫外線源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第1の同期信号と、可視光光源と撮像手段とに対してほぼ同時に出力される第2の同期信号とを出力する同期信号出力手段と、撮像手段によって取得された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、撮像手段によって取得されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出手段と、相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段とを備えている。
【0017】
従って、請求項2の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0018】
請求項3の発明は、請求項2の発明のホログラムの検査装置において、相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像データを、予め撮影された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、被検体であるホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加してなる。
【0019】
従って、請求項3の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、透明パターン層の表面の欠陥の有無を把握することが可能となる。
【0020】
請求項4の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段とを備えている。
【0021】
更に、分離手段によって分離された可視光によって形成される透明パターン層の画像を撮像する第1の撮像手段と、分離手段によって分離された紫外線によって形成されるホログラムの画像を撮像する第2の撮像手段と、各撮像手段によって取得された透明パターン層およびホログラムの画像を表示する表示手段とを備えている。
【0022】
従って、請求項4の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握することが可能となる。
【0023】
請求項5の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段とを備えている。
【0024】
更に、分離手段によって分離された可視光によって形成される透明パターン層の画像を撮像する第1の撮像手段と、分離手段によって分離された紫外線によって形成されるホログラムの画像を撮像する第2の撮像手段とを備え、更にまた、第1の撮像手段によって取得された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、第2の撮像手段によって取得されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出手段と、相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段とを備えている。
【0025】
従って、請求項5の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0026】
請求項6の発明は、請求項5に記載のホログラムの検査装置において、相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像データを、予め撮影された前記透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、ホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加してなる。
【0027】
従って、請求項6の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、透明パターン層の表面の欠陥の有無を把握することが可能となる。
【0028】
請求項7の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムを巻き取りながらホログラムを部分毎に検査する検査装置であって、ホログラムにおいて撮像される一単位である検査エリアに向けて、この検査エリアの透明パターン層側から紫外線を照射する紫外線源と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段と、分離手段によって分離された可視光によって形成される検査エリアの表面に形成された透明パターン層の画像を撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第1の撮像手段と、分離手段によって分離された紫外線によって形成される検査エリアのホログラムの画像を撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第2の撮像手段とを備えている。
【0029】
そして更に、第1の撮像手段によって撮像された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出する第1の相当位置検出手段と、第2の撮像手段によって撮像されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する第2の相当位置検出手段と、各相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段と、順次、前記検査エリアに紫外線が照射されるように、ホログラムを巻き取る巻取手段とを備えている。
【0030】
従って、請求項7の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、ロール状に巻かれたホログラムを巻き取りながら、ホログラムパターンと、透明パターンとのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0031】
請求項8の発明は、請求項7の発明のホログラムの検査装置において、第1の相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像を、予め撮影された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像と比較することによって、被検体であるホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加してなる。
【0032】
従って、請求項8の発明のホログラムの検査装置においては、以上のような手段を講じることにより、透明パターン層の表面の欠陥を検出することが可能となる。
【0033】
請求項9の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査方法であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線源から紫外線を照射する紫外線照射段階と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光光源から可視光を照射する可視光照射段階と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像をカメラを用いて撮像して透明パターン層の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像をカメラを用いて撮像してホログラムの画像データを取得する撮像段階と、カメラによって取得された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、カメラによって取得されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出段階と、相当位置検出段階において検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出段階とからなる。
【0034】
従って、請求項9の発明のホログラムの検査方法においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0035】
請求項10の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査方法であって、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラムの透明パターン層に向けて紫外線源から紫外線を照射する紫外線照射段階と、第2の同期信号が出力されると、該ホログラムの透明パターン層に向けて可視光光源から可視光を照射する可視光照射段階と、第1の同期信号が出力されると、紫外線源によって紫外線が照射されたホログラムの表面を、透明パターン層側から見た画像をカメラによって撮像して第1の画像データを取得し、第2の同期信号が出力されると、可視光光源によって可視光が照射されたホログラムの表面を透明パターン層側から見た画像をカメラを用いて撮像して第2の画像データを取得する撮像段階と、カメラによって取得された第1および第2の画像データを画面から表示する表示段階とからなる。
【0036】
従って、請求項10の発明のホログラムの検査方法においては、以上のような手段を講じることにより、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握することが可能となる。
【0037】
請求項11の発明は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムを巻き取りながらホログラムを部分毎に検査する検査方法であって、ホログラムにおいて撮像される一単位である検査エリアに向けて、紫外線源を用いることによって、この検査エリアの透明パターン層側から紫外線を照射する紫外線照射段階と、紫外線源によって紫外線が照射されることによって、透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、ホログラムにおいて回折した紫外線とをダイクロイックミラー等の分離ミラーによって分離する分離段階と、分離段階において分離された可視光によって形成される検査エリアの表面に形成された透明パターン層の画像をカメラを用いて撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第1の撮像段階と、分離段階において分離された紫外線によって形成される検査エリアのホログラムの画像をカメラを用いて撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第2の撮像段階と、第1の撮像段階において撮像された透明パターン層の画像データから、透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出する第1の相当位置検出段階と、第2の撮像段階によって撮像されたホログラムの画像データから、ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する第2の相当位置検出段階と、各相当位置検出段階において検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出段階と、順次、前記検査エリアに紫外線が照射されるように、巻取装置によってホログラムを巻き取る巻取段階とからなる。
【0038】
従って、請求項11の発明のホログラムの検査方法においては、以上のような手段を講じることにより、ロール状に巻かれたホログラムを巻き取りながら、ホログラムのパターンと、透明パターン層とのズレの有無を把握し、ズレがある場合には、そのズレ量を検出することが可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0040】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態を図1から図7を用いて説明する。
【0041】
図1は、第1の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図である。
【0042】
本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムの検査装置であって、同期信号出力部10と、点灯制御部12と、紫外線源14と、フィルタ15と、可視光光源16と、カメラ18と、画像取込部20と、フィルタ21と、切換スイッチ22と、印刷画像メモリ24と、ホログラム画像メモリ26と、表示制御部28と、表示部30と、印刷基準位置検出部32と、ホログラム基準位置検出部34と、相対位置検出部36と、基準画像メモリ38と、画像欠陥検出部40とを備えている。
【0043】
紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤としては、例えばUVITEX(登録商標)等、既存のものを用いる。
【0044】
同期信号出力部10は、点灯制御部12、画像取込部20、切換スイッチ22、および表示制御部28に対して、第1の同期信号と、第2の同期信号とを交互に出力する。
【0045】
点灯制御部12は、同期信号出力部10から第1の同期信号が出力されると、この第1の同期信号を、紫外線源14とカメラ18とに対して同時に出力する。一方、同期信号出力部10から第2の同期信号が出力されると、この第2の同期信号を、可視光光源16とカメラ18とに対して同時に出力する。
【0046】
紫外線源14は、点灯制御部12から、第1の同期信号が出力されると、被検体であるホログラム42の透明パターン層に対して紫外線を照射する。
【0047】
可視光光源16は、点灯制御部12から、第2の同期信号が出力されると、被検体であるホログラム42の透明パターン層に対して可視光を照射する。可視光光源16から照射される可視光に紫外線成分が一部同伴されている場合には、フィルタ15を備え、このフィルタ15によって紫外線を除去し、可視光のみをホログラム42の透明パターン層に対して照射するようにする。したがって、フィルタ15は必須ではなく、可視光光源16から照射される可視光に紫外線成分が全く含まれていない場合には不要である。
【0048】
なお、被検体であるホログラム42は、検査台17上に設けられた検査位置19に、透明インキでマスク印刷がなされること等によって形成された透明パターン層を上にして配置されるようにしている。このような構成とすることによって、ホログラム42の透明パターン層が形成された面に対して、紫外線源14から照射される紫外線と、可視光光源16から照射される可視光とを照射可能なようにしている。
【0049】
カメラ18は、被検体であるホログラム42の直上部に配置されるようにしており、点灯制御部12から第1および第2の同期信号およびが出力されると、ホログラム42の表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して、この画像データを画像取込部20へと出力する。
【0050】
すなわち、カメラ18は、点灯制御部12から第1の同期信号が出力された場合には、紫外線源14からの紫外線によって照射されたホログラム42の表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して画像データを取得し、取得した画像データを画像取込部20に出力する。ホログラム42では、透明パターン層に紫外線が照射されると、透明パターン層に添加されている蛍光増白剤が可視光を発光する。つまり、カメラ18は、このような可視光を撮像することによって、透明パターン層の画像を撮像する。そして、この透明パターン層の画像データを、画像取込部20に出力する。
【0051】
なお、透明パターン層に添加されている蛍光増白剤から可視光が発光する場合、紫外線成分を一部同伴する場合もある。また、ホログラム42によって紫外線源14の紫外線の回折光がカメラ18に入射するような場合もある。このような場合には、カメラ18の前方側、すなわち検査位置19側に紫外線成分を除去するフィルタ21を設け、可視光のみが撮像されるようにする。
【0052】
一方、カメラ18は、点灯制御部12から第2の同期信号が出力された場合には、可視光光源16からの可視光によって照射されたホログラム42の表面を、透明パターン層側から見た画像を撮像して画像データを取得し、取得した画像データを画像取込部20に出力する。透明パターン層側から照射された可視光は、透明パターン層を透過して、ホログラム42において回折する。つまり、カメラ18は、このような回折光を撮像することによって、ホログラムの画像を撮像する。そして、このホログラムの画像データを、画像取込部20に出力する。
【0053】
画像取込部20は、カメラ18によって撮像されたこれら画像を取得し、この画像を電子化し、電子化した画像データを切換スイッチ22へと出力する。また、画像取込部20は、同期信号出力部10からの同期信号が出力されるようにしており、これによって、カメラ18から出力された画像データが、透明パターン層の画像データなのか、あるいはホログラムの画像データなのかを認識するようにしている。すなわち、同期信号出力部10から第1の同期信号が出力された場合にカメラ18から出力された画像データは、透明パターン層の画像データであり、第2の同期信号が出力された場合にカメラ18から出力された画像データは、ホログラムの画像データであると認識する。
【0054】
切換スイッチ22は、画像取込部20から画像データが出力されるようにしている。この切換スイッチ22もまた、同期信号出力部10からの同期信号が出力されるようにしており、これによって、画像取込部20から出力された画像データが、透明パターン層の画像データなのか、あるいはホログラムの画像データなのかを認識し、その認識結果に基づいて、画像データを、印刷画像メモリ24かホログラム画像メモリ26かの何れかに出力する。
【0055】
すなわち、切換スイッチ22は、同期信号出力部10から第1の同期信号が出力された場合に画像取込部20から出力された画像データは、透明パターン層の画像データと認識し、第2の同期信号が出力された場合に画像取込部20から出力された画像データは、ホログラムの画像データであると認識する。そして、画像取込部20から透明パターン層の画像データが出力された場合には、この画像データを印刷画像メモリ24に出力し、ホログラムの画像データが出力された場合には、この画像データをホログラム画像メモリ26にそれぞれ出力する。
【0056】
印刷画像メモリ24は、切換スイッチ22を介して画像取込部20から、透明パターン層の画像データを取得し、取得した画像データを記憶する。記憶した画像データは、要求に応じて、表示制御部28、および印刷基準位置検出部32に供されるようにしている。
【0057】
ホログラム画像メモリ26は、切換スイッチ22を介して画像取込部20からホログラムの画像データを取得し、取得した画像データを記憶する。記憶した画像データは、要求に応じて、表示制御部28、およびホログラム基準位置検出部34に供されるようにしている。
【0058】
表示制御部28は、印刷画像メモリ24に記憶された透明パターン層の画像データと、ホログラム画像メモリ26に記憶されたホログラムの画像データとを取得する。そして、取得した両画像データを重ね合わせて表示部30から表示させる。このように表示部30から重ね合わせて表示された画像データをオペレータが見ることによって、透明パターン層と、ホログラムとにズレが有るか否かを判定できるようにしている。
【0059】
すなわち、例えば図2(a)に示すようなホログラムパターンp上に、例えば図2(b)に示すように透明インキによって印刷されるなどして形成された透明パターンtは、例えば図3(a)に示すように、ホログラムパターンpとの調和がなされるように印刷するものとしている。それに対して、透明パターンtと、ホログラムパターンpとがズレて印刷されると、例えば図3(b)に示すようになってしまう。
【0060】
オペレータは、表示部30から、例えば図3(a)に示すような画像が表示されている場合には、透明パターン層とホログラムとがズレなく印刷されていると判定し、例えば図3(b)に示すように表示されている場合には、透明パターン層がホログラムの上にズレて印刷されているものと判定する。
【0061】
印刷基準位置検出部32は、印刷画像メモリ24に記憶されている透明パターン層の画像データを取得し、取得した画像データにおける基準位置を検出する。これは、透明パターン層について予め基準位置を定めておき、取得した画像データにおいて、この基準位置に相当する座標を得ることによって検出する。そして、取得した画像データを、その基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力する。
【0062】
ホログラム基準位置検出部34は、ホログラム画像メモリ26に記憶されているホログラムの画像データを取得し、取得した画像データにおける基準位置を検出する。これは、ホログラムについて予め基準位置を定めておき、取得した画像データにおいて、この基準位置に相当する座標を得ることによって検出する。そして、取得した画像データを、その基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力する。
【0063】
相対位置検出部36は、印刷基準位置検出部32から出力された透明パターン層の基準位置データと、ホログラム基準位置検出部34から出力されたホログラムの基準位置データとの相対位置関係を、予め定めておいた透明パターン層の基準位置とホログラムの基準位置との相対位置関係と比較する。そして、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出する。
【0064】
基準画像メモリ38は、被検体であるホログラム42の表面に形成された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像を予め撮影し、その画像データを記憶しておく。
【0065】
画像欠陥検出部40は、印刷基準位置検出部32から出力された透明パターン層の画像データを取得し、取得した画像データを、基準画像メモリ38に記憶されている画像データと比較することによって、被検体であるホログラム42の透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する。具体的には、両画像データにおいて、同一座標における濃淡値の差分あるいは比率を演算し、演算結果に大きな差がある箇所には欠陥があるものと判定する。
【0066】
ただし本発明は、この方法に限定されるものではなく、実質的に両画像データの比較をできる方法であれば他の方法であっても構わない。そして、比較の結果、両画像データに相違する箇所があった場合には、該箇所に欠陥が有るものと判定する。一方、両画像データに相違する箇所が無かった場合には、透明パターン層には欠陥が無いものと判定する。
【0067】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作についてフローチャートを用いて説明する。
【0068】
すなわち、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いることによって、マスク印刷等によって透明パターン層が表面に形成されたホログラム42における透明パターン層の表面の検査、透明パターンtとホログラムパターンpとのズレの検査、ズレがある場合にはそのズレ量の検出がそれぞれなされる。
【0069】
このようなホログラム検査装置を用いる場合には、まず、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラム42の表面を印刷することによって透明パターン層を形成する必要がある。蛍光増白剤としては、例えばUVITEX(登録商標)等、既存のものを用いてよい。
【0070】
そして、図4のフローチャートに示すように、このようなホログラム42を、透明パターン層が形成された面を上にして、検査台17上に設けられた検査位置19に配置する(S1)。
【0071】
このようにして、検査準備が完了すると、同期信号出力部10から、点灯制御部12、画像取込部20、切換スイッチ22、および表示制御部28に対して、第1の同期信号と第2の同期信号とが交互に出力される。
【0072】
まず、同期信号出力部10から点灯制御部12に対して第1の同期信号が出力されると、点灯制御部12によって、紫外線源14とカメラ18とに対して同時に、この第1の同期信号が出力される(S2)。
【0073】
点灯制御部12から、紫外線源14に対して第1の同期信号が出力されると、紫外線源14から、被検体であるホログラム42の透明パターン層に向けて紫外線が照射される(S3)。透明パターン層には、蛍光増白剤が添加されているので、このように紫外線が照射されると、蛍光増白剤から可視光が発光される(S4)。
【0074】
この可視光は、カメラ18によって撮像される。すなわち、透明パターン層の画像がカメラ18によって撮像され、その画像データが画像取込部20へと出力される。更に、画像取込部20では、透明パターン層の画像が電子化され、この画像データが、切換スイッチ22へと出力される(S5)。
【0075】
また、画像取込部20では、ステップS2で出力された同期信号出力部10からの第1の同期信号も出力されるので、カメラ18から出力された画像データが、透明パターン層の画像データであることが認識される。
【0076】
ステップS2で出力された同期信号出力部10からの第1の同期信号は、切換スイッチ22にも入力される。したがって、切換スイッチ22に、同期信号出力部10から第1の同期信号が入力され、画像取込部20から画像データが入力された場合には、この画像データが透明パターン層のものであると認識され、印刷画像メモリ24へ出力され、記憶される(S6)。
【0077】
このようにして透明パターン層の画像データが、印刷画像メモリ24に記憶されると、同期信号出力部10から点灯制御部12、画像取込部20、切換スイッチ22、および表示制御部28に対して、第2の同期信号が出力される(S7)。
【0078】
同期信号出力部10から点灯制御部12に対して第2の同期信号が出力されると、点灯制御部12によって、可視光光源16とカメラ18とに対して同時に、この第2の同期信号が出力される。
【0079】
点灯制御部12から、可視光光源16に対して第2の同期信号が出力されると、可視光光源16から、被検体であるホログラム42の透明パターン層に向けて可視光が照射される(S8)。ホログラム42に向けて可視光が照射されると、この可視光は、透明パターン層を透過して、ホログラム42によって回折される。
【0080】
この回折光は、カメラ18によって撮像される。すなわち、ホログラム42の画像がカメラ18によって撮像され、その画像データが画像取込部20へと出力される。更に、画像取込部20では、ホログラム42の画像が電子化され、この画像データが、切換スイッチ22へと出力される(S9)。
【0081】
また、画像取込部20には、同期信号出力部10からの第2の同期信号も出力されるので、カメラ18から出力された画像データが、ホログラムの画像データであることが認識される。
【0082】
同期信号出力部10からの第2の同期信号は、切換スイッチ22にも入力される。したがって、切換スイッチ22に、同期信号出力部10から第2の同期信号が入力され、画像取込部20から画像データが入力された場合には、この画像データがホログラムのものであると認識され、ホログラム画像メモリ26に出力され、記憶される(S10)。
【0083】
このようにしてホログラムの画像データが、ホログラム画像メモリ26に記憶されると、以下に示すようにして、ホログラム42の表面に形成された透明パターン層の検査、透明パターン層とホログラムパターンとのズレの検査、更にはズレがある場合にはそのズレ量の検出がなされるようになる。
【0084】
まず、透明パターン層とホログラムパターンとのズレの検査時における動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0085】
透明パターン層とホログラムパターンとのズレを検査する場合には、印刷画像メモリ24に記憶された透明パターン層の画像データと、ホログラム画像メモリ26に記憶されたホログラム42の画像データとが、表示制御部28によって取得される(S21)。
【0086】
そして、表示制御部28によって取得された両画像データは、表示部30から、重ね合わせて表示される(S22)。このように表示部30から重ね合わせて表示された画像データをオペレータが見ることによって、透明パターン層と、ホログラムパターンとにズレが有るか否かが判定される(S23)。
【0087】
すなわち、例えば図2(a)に示すようなホログラムパターンp上に、例えば図2(b)に示すような透明パターンtが正しい位置関係で形成されていると、図3(a)に示すように表示部30から表示される。一方、透明パターンtと、ホログラムパターンpとがズレて印刷されてしまうと、例えば図3(b)に示すようなズレた表示が表示部30からなされる。
【0088】
したがって、表示部30から、例えば図3(a)に示すように表示されている場合には、透明パターン層は、ホログラムに対して正しい位置関係で形成されており、ズレてないものとの判定がなされる。一方、例えば図3(b)に示すように表示されている場合には、透明パターン層は、ホログラムに対して正しい位置関係で形成されておらず、ズレているものと判定される。
【0089】
更に、透明パターン層とホログラムとのズレ量の検出時における動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0090】
透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出する場合には、まず、印刷基準位置検出部32によって、印刷画像メモリ24に記憶されている透明パターン層の画像データが取得される(S31)。更に、印刷基準位置検出部32によって、取得した画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S32)。この取得した画像データは、その基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。
【0091】
同様に、ホログラム基準位置検出部34によって、ホログラム画像メモリ26に記憶されているホログラムの画像データが取得される(S33)。更に、ホログラム基準位置検出部34によって、取得した画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S34)。この取得した画像データは、この基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。
【0092】
相対位置検出部36では、ステップS32で検出された透明パターン層の基準位置データと、ステップS34で検出されたホログラムの基準位置データとの相対位置関係が、予め定めておいた透明パターン層の基準位置とホログラムの基準位置との相対位置関係と比較される(S35)。そして、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量が検出される(S36)。
【0093】
次に、ホログラム42の表面に形成された透明パターン層の検査時における動作について図7のフローチャートを用いて説明する。
【0094】
基準画像メモリ38には、被検体であるホログラム42の表面に形成された透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データを予め撮影し、記憶しておく。
【0095】
そして、透明パターン層の表面検査を行う場合には、まず、画像欠陥検出部40によって、印刷基準位置検出部32から出力された透明パターン層の画像データが取得され(S41)、この取得した画像データが、基準画像メモリ38に記憶されている画像データと比較される(S42)。
【0096】
比較方法としては、例えば、同一座標における濃淡値の差分あるいは比率を演算する方法があるが、本発明では、実質的に両画像データの比較をできる方法であれば他の方法であっても構わない。
【0097】
そして、比較の結果、両画像データに相違する箇所がある場合(S43:Yes)には、透明パターン層に欠陥が有るものと判定される(S44)。一方、両画像データに相違する箇所が無かった場合(S43:No)には、透明パターン層には欠陥が無いものと判定される(S45)。
【0098】
上述したように、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いて検査を行うためには、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いて透明パターン層を形成する必要がある。
【0099】
そして、検査時においては、このホログラム42の透明パターン層に向けて、蛍光増白剤から発せられる可視光を撮影することによって、透明パターン層の画像データを得ることができる。
【0100】
したがって、このようにして得られた透明パターン層の画像データを、無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、透明パターン層の表面欠陥を検出することができる。
【0101】
また、このホログラム42の透明パターン層に向けて可視光を照射することによって得られる回折光を撮影することによって、ホログラムの画像データを得ることができる。
【0102】
したがって、このようにして取得した透明パターン層の画像データと、ホログラムの画像データとを比較することによって、透明パターンとホログラムパターンとのズレの検知や、ズレがある場合には、そのズレの量をも検出することができる。
【0103】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図8から図9を用いて説明する。
【0104】
図8は、第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図であり、図1と同一部分には同一符号を付している。
【0105】
本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置は、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムフィルム46を巻き取りながら所定の検査単位毎に検査する検査装置であって、紫外線源14と、CCDカメラ18(#a)と、ビジコンカメラ18(#b)と、画像取込部20(#a)と、画像取込部20(#b)と、印刷基準位置検出部32と、ホログラム基準位置検出部34と、相対位置検出部36と、基準画像メモリ38と、画像欠陥検出部40と、ダイクロイックミラー44とを備えている。
【0106】
また、ロール芯48に巻かれたホログラムフィルム46を、ローラ50によってロール芯52側に巻き取りながら、所定の検査単位毎に検査装置に供するための駆動系である巻取装置54を備えている。
【0107】
ロール芯48は、未検査であるホログラムフィルム46を巻いてある芯であり、ロール芯52は、検査済のホログラムフィルム46を巻き取る芯である。ロール芯48およびロール芯52は、ローラ50とともに、巻取装置54が駆動することによって、図中矢印に示す方向に回転するようにしている。なお、ホログラムフィルム46は、透明パターン層が形成された面が、検査位置19において上側になるようにロール芯48に巻かれている。
【0108】
これによって、ロール芯48に巻かれている未検査のホログラムフィルム46が、透明パターン層が形成された面が上になるように順に検査位置19に供給され、検査されたホログラムフィルム46がロール芯52によって巻き取られるようにしている。
【0109】
紫外線源14は、検査位置19に供給されたホログラムフィルム46の透明パターン層に向けて紫外線を照射する。ホログラムフィルム46では、透明パターン層に紫外線が照射されると、透明パターン層に添加されている蛍光増白剤が可視光を発するとともに、照射された紫外線がホログラムにおいて回折する。
【0110】
ダイクロイックミラー44は、可視光と紫外線とを分離するものであって、透明パターン層において発光した可視光を透過させてCCDカメラ18(#a)に導く一方、ホログラムにおいて回折した紫外線を反射させることによってビジコンカメラ18(#b)へと導く。
【0111】
CCDカメラ18(#a)は、ダイクロイックミラー44によって導かれた可視光を撮像することによって、透明パターン層の画像を取得し、取得した画像データを画像取込部20(#a)へと出力する。
【0112】
ビジコンカメラ18(#b)は、ダイクロイックミラー44によって導かれた紫外線を撮像することによって、ホログラムの画像を取得し、取得した画像データを画像取込部20(#b)へと出力する。同時にロール芯48側からロール芯52側へと連続的にホログラムフィルム46が送り出され、CCDカメラ18(#a)、画像取込部20(#a)およびビジコンカメラ18(#b)、画像取込部20(#b)は前記と同じ動作を繰り返し、それぞれの画像取込部20は、それぞれのカメラ18から出力された画像データを並べて、新たな1枚の画像データとする。 画像取込部20(#a)は、CCDカメラ18(#a)から出力された画像データを合成して印刷基準位置検出部32へと出力し、画像取込部20(#b)は、ビジコンカメラ18(#b)から出力された画像データを、合成してホログラム基準位置検出部34へと出力する。
【0113】
印刷基準位置検出部32、ホログラム基準位置検出部34、相対位置検出部36、基準画像メモリ38、および画像欠陥検出部40の構成については、それぞれ第1の実施の形態において説明した通りであり、相対位置検出部36が、検査位置19に配置されたホログラムフィルム46における透明パターン層とホログラムとのズレ量を検出し、画像欠陥検出部40が、このホログラムフィルム46の透明パターン層表面に欠陥が有るか否かを判定する。
【0114】
このようにして検査がなされると、巻取装置54がロール芯48側からロール芯52側へとホログラムフィルム46を送り出すことによって、次の検査が行われる。
【0115】
これを繰り返すことによって、ホログラムフィルム46の検査を連続的に行う。
【0116】
次に、以上のように構成した本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作について、図9および図10のフローチャートを用いて説明する。
【0117】
すなわち、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いることによって、ホログラムフィルム46における透明パターン層の表面検査や、透明パターン層とホログラムパターンとのズレ量の検出を行うためには、まず、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキによってホログラムフィルム46の表面を印刷することによって透明パターン層を形成する必要がある。蛍光増白剤としては、例えばUVITEX(登録商標)等、既存のものを用いてよい。
【0118】
このようなホログラムフィルム46を透明パターン層が上になるようにロール芯48に巻き、更に巻取装置54を駆動する。これによって、ロール芯48に巻かれている未検査のホログラムフィルム46の一部分である検査単位が、検査位置19側に供給される(S51)。
【0119】
ホログラムフィルム46の検査単位が検査位置19に供給されると、検査位置19に向けて、紫外線源14から紫外線が照射される(S52)。ホログラムフィルム46の透明パターン層には、蛍光増白剤が添加されているので、紫外線が照射されると、ここから可視光が発光されるとともに、照射された紫外線がホログラムにおいて回折される(S53)。
【0120】
この可視光と紫外光とは、ダイクロイックミラー44によって分離され(S54)、可視光は、CCDカメラ18(#a)に導かれる一方、ホログラムにおいて回折した紫外線は、ダイクロイックミラー44によって、ビジコンカメラ18(#b)へと導かれる。
【0121】
CCDカメラ18(#a)では、この可視光の撮像がなされることによって、透明パターン層の画像が取得され、画像取込部20(#a)へと出力される。一方、ビジコンカメラ18(#b)では、この回折した紫外線の撮像がなされることによって、ホログラムの画像が取得され、画像取込部20(#b)へと出力される(S55)。
【0122】
画像取込部20(#a)では、透明パターン層の検査に必要な1枚分の画像データが生成される(S71)。一方、画像取込部20(#b)では、ホログラムの検査に必要な1枚分の画像データが生成される(S72)。このとき、透明パターン層およびホログラムそれぞれの検査に必要な1枚分の画像データを生成するのに必要な画像が得られたかどうかを判定し、得られていなければスタートに戻って、上述の動作を繰り返し、得られていれば各々画像データが生成される(S70)。 画像取込部20(#a)では、CCDカメラ18(#a)から出力された画像から生成された画像データが電子化され印刷基準位置検出部32へと出力される。一方、画像取込部20(#b)では、ビジコンカメラ18(#b)から出力された画像から生成された画像データが電子化されホログラム基準位置検出部34へと出力される。
【0123】
そして、印刷基準位置検出部32では、画像取込部20(#a)から出力された画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S56)。この画像データは、ステップS56で検出された基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。また、この取得した画像データは、画像欠陥検出部40へと出力される。
【0124】
同様に、ホログラム基準位置検出部34では、画像取込部20(#b)から出力された画像データ内において、予め定めておいた基準位置が検出される(S57)。この画像データは、ステップS57で検出された基準位置データとともに相対位置検出部36へと出力される。
【0125】
相対位置検出部36では、ステップS56で検出された透明パターン層の基準位置データと、ステップS57で検出されたホログラムの基準位置データとの相対位置関係が、予め定めておいた透明パターン層の基準位置とホログラムの基準位置との相対位置関係と比較される(S58)。そして、その比較結果に基づいて、透明パターン層とホログラムとのズレ量が検出される(S59)。
【0126】
更に、画像欠陥検出部40によって、印刷基準位置検出部32から取得され(S60)、この画像データが、基準画像メモリ38に記憶されている画像データと比較される(S61)。
【0127】
比較方法としては、例えば、同一座標における濃淡値の差分あるいは比率を演算する方法があるが、本発明では、実質的に両画像データの比較をできる方法であれば他の方法であっても構わない。
【0128】
そして、比較の結果、両画像データに相違する箇所があった場合(S62:Yes)には、ホログラムフィルム46の検査単位の表面に形成された透明パターン層に欠陥が有るものと判定される(S63)。一方、両画像データに相違する箇所が無かった場合(S62:No)には、透明パターン層には欠陥が無いものと判定される(S64)。
【0129】
このようにしてある検査がなされると、ステップS51の処理に戻り、巻取装置54によって、ロール芯48側からロール芯52側へとホログラムフィルム46が送り出され、これが繰り返される(S65:Yes)ことによって、ホログラムフィルム46の検査が連続的に行われる。
【0130】
上述したように、本実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置においては、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラムフィルム46の表面に透明パターン層を形成する。
【0131】
そして、検査時においては、ロール芯48に巻き取られたこのホログラムフィルム46を巻取装置54によって巻き取り、ホログラムフィルム46の一部分である所定の検査単位を検査位置19に配置し、この検査位置19に向けて紫外線を照射し、透明パターン層の蛍光増白剤から発せられる可視光を撮影することによって、該検査単位の透明パターン層の画像データを得ることができる。
【0132】
したがって、このようにして得られた画像データを、無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、透明パターン層の表面欠陥を検出することができる。
【0133】
また、照射された紫外線がホログラムフィルム46において回折して得られる紫外線を撮影することによって、ホログラムの画像データを得ることができる。したがって、このようにして取得した透明パターン層の画像データと、ホログラムの画像データとを比較することによって、透明パターンとホログラムパターンとのズレ量を検出することができる。
【0134】
このようにして検査がなされると、巻取装置54によって、ロール芯48側からロール芯52側へとホログラムフィルム46が送り出され検査が行われる。更にこれを繰り返すことによって、ホログラムフィルム46の検査を連続的に行うことが可能となる。
【0135】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤を添加した透明インキを用いてホログラムの表面に透明パターン層を形成し、検査時においては、このホログラムに紫外線を照射し透明パターン層を可視化するとともに、このホログラムに可視光を照射し、ホログラムパターンを把握することによって、透明パターン層のホログラムパターンに対する印刷関係や、透明パターン層の欠陥を検査することが可能なホログラムの検査装置および検査方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図
【図2】ホログラムパターンの一例、および透明パターンの一例を示す模式図
【図3】ホログラムパターンに透明パターンが正しく印刷された一例、およびホログラムパターン上で透明パターンがズレて印刷された一例をそれぞれ示す模式図
【図4】第1の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置を用いて画像データを取得するまでの動作を示すフローチャート
【図5】ホログラムの表面に形成された透明パターン層のズレの検査時における動作を示すフローチャート
【図6】透明パターン層とホログラムとのズレ量の検出時における動作を示すフローチャート
【図7】ホログラムの表面に形成された透明パターン層の検査時における動作を示すフローチャート
【図8】第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の一例を示す機能構成図
【図9】第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作を示すフローチャート(前半)
【図10】第2の実施の形態に係るホログラムの検査方法を適用したホログラム検査装置の動作を示すフローチャート(後半)
【符号の説明】
p…ホログラムパターン
t…透明パターン
10…同期信号出力部
12…点灯制御部
14…紫外線源
15,21…フィルタ
16…可視光光源
17…検査台
18…カメラ
18(#a)…CCDカメラ
18(#b)…ビジコンカメラ
19…検査位置
20…画像取込部
22…切換スイッチ
24…印刷画像メモリ
26…ホログラム画像メモリ
28…表示制御部
30…表示部
32…印刷基準位置検出部
34…ホログラム基準位置検出部
36…相対位置検出部
38…基準画像メモリ
40…画像欠陥検出部
42…ホログラム
44…ダイクロイックミラー
46…ホログラムフィルム
48,52…ロール芯
50…ローラ
54…巻取装置
Claims (11)
- 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、
第1の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、
第2の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて可視光を照射する可視光光源と、
前記第1の同期信号が出力されると、前記紫外線源によって紫外線が照射された前記ホログラムの表面を、前記透明パターン層側から見た画像を撮像して第1の画像データを取得し、前記第2の同期信号が出力されると、前記可視光光源によって可視光が照射された前記ホログラムの表面を前記透明パターン層側から見た画像を撮像して第2の画像データを取得する撮像手段と、
前記紫外線源と前記撮像手段とに対してほぼ同時に出力される前記第1の同期信号と、前記可視光光源と前記撮像手段とに対してほぼ同時に出力される前記第2の同期信号とを出力する同期信号出力手段と、
前記撮像手段によって取得された第1および第2の画像データを表示する表示手段と
を備えたホログラムの検査装置。 - 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、
第1の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、
第2の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて可視光を照射する可視光光源と、
前記第1の同期信号が出力されると、前記紫外線源によって紫外線が照射された前記ホログラムの表面を、前記透明パターン層側から見た画像を撮像して前記透明パターン層の画像データを取得し、前記第2の同期信号が出力されると、前記可視光光源によって可視光が照射された前記ホログラムの表面を前記透明パターン層側から見た画像を撮像して前記ホログラムの画像データを取得する撮像手段と、
前記紫外線源と前記撮像手段とに対してほぼ同時に出力される前記第1の同期信号と、前記可視光光源と前記撮像手段とに対してほぼ同時に出力される前記第2の同期信号とを出力する同期信号出力手段と、
前記撮像手段によって取得された前記透明パターン層の画像データから、前記透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、前記撮像手段によって取得された前記ホログラムの画像データから、前記ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出手段と、
前記相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、前記予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、前記透明パターン層と前記ホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段と
を備えたホログラムの検査装置。 - 請求項2に記載のホログラムの検査装置において、
前記相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像データを、予め撮影された前記透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、前記ホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加したホログラムの検査装置。 - 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、
前記ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、
前記紫外線源によって紫外線が照射されることによって、前記透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、前記ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された可視光によって形成される前記透明パターン層の画像を撮像する第1の撮像手段と、
前記分離手段によって分離された紫外線によって形成される前記ホログラムの画像を撮像する第2の撮像手段と、
前記各撮像手段によって取得された前記透明パターン層および前記ホログラムの画像を表示する表示手段と
を備えたホログラムの検査装置。 - 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査装置であって、
前記ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線を照射する紫外線源と、
前記紫外線源によって紫外線が照射されることによって、前記透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、前記ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された可視光によって形成される前記透明パターン層の画像を撮像する第1の撮像手段と、
前記分離手段によって分離された紫外線によって形成される前記ホログラムの画像を撮像する第2の撮像手段と、
前記第1の撮像手段によって取得された前記透明パターン層の画像データから、前記透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、前記第2の撮像手段によって取得された前記ホログラムの画像データから、前記ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出手段と、
前記相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、前記予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、前記透明パターン層と前記ホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段と
を備えたホログラムの検査装置。 - 請求項5に記載のホログラムの検査装置において、
前記相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像データを、予め撮影された前記透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像データと比較することによって、前記ホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加したホログラムの検査装置。 - 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムを巻き取りながら前記ホログラムを部分毎に検査する検査装置であって、
前記ホログラムにおいて撮像される一単位である検査エリアに向けて、この検査エリアの透明パターン層側から紫外線を照射する紫外線源と、
前記紫外線源によって紫外線が照射されることによって、前記透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、前記ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離する分離手段と、
前記分離手段によって分離された可視光によって形成される前記検査エリアの透明パターン層の画像を撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第1の撮像手段と、
前記分離手段によって分離された紫外線によって形成される前記検査エリアのホログラムの画像を撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第2の撮像手段と、
前記第1の撮像手段によって撮像された前記透明パターン層の画像データから、前記透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出する第1の相当位置検出手段と、
前記第2の撮像手段によって撮像された前記ホログラムの画像データから、前記ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する第2の相当位置検出手段と、
前記各相当位置検出手段によって検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、前記予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、前記透明パターン層と前記ホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出手段と、
順次、前記検査エリアに前記紫外線が照射されるように、前記ホログラムを巻き取る巻取手段と
を備えたホログラムの検査装置。 - 請求項7に記載のホログラムの検査装置において、
前記第1の相当位置検出手段によって第1の相当位置が検出された透明パターン層の画像を、予め撮影された前記透明パターン層と同一仕様で無欠陥の透明パターン層の画像と比較することによって、前記ホログラムの透明パターン層の表面に欠陥が有るか否かを判定する判定手段を付加したホログラムの検査装置。 - 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査方法であって、
第1の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線源から紫外線を照射する紫外線照射段階と、
第2の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて可視光光源から可視光を照射する可視光照射段階と、
前記第1の同期信号が出力されると、前記紫外線源によって紫外線が照射された前記ホログラムの表面を、前記透明パターン層側から見た画像をカメラを用いて撮像して前記透明パターン層の画像データを取得し、前記第2の同期信号が出力されると、前記可視光光源によって可視光が照射された前記ホログラムの表面を前記透明パターン層側から見た画像を前記カメラを用いて撮像して前記ホログラムの画像データを取得する撮像段階と、
前記カメラによって取得された前記透明パターン層の画像データから、前記透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出し、前記カメラによって取得された前記ホログラムの画像データから、前記ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する相当位置検出段階と、
前記相当位置検出段階において検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、前記予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、前記透明パターン層と前記ホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出段階と
からなるホログラムの検査方法。 - 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成されたホログラムを検査する検査方法であって、
第1の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて紫外線源から紫外線を照射する紫外線照射段階と、
第2の同期信号が出力されると、前記ホログラムの透明パターン層に向けて可視光光源から可視光を照射する可視光照射段階と、
前記第1の同期信号が出力されると、前記紫外線源によって紫外線が照射された前記ホログラムの表面を、前記透明パターン層側から見た画像をカメラによって撮像して第1の画像データを取得し、前記第2の同期信号が出力されると、前記可視光光源によって可視光が照射された前記ホログラムの表面を前記透明パターン層側から見た画像を前記カメラを用いて撮像して第2の画像データを取得する撮像段階と、
前記カメラによって取得された第1および第2の画像データを画面から表示する表示段階と
からなるホログラムの検査方法。 - 紫外線が照射されると可視光を発光する蛍光増白剤が添加された透明パターン層が表面に形成され、ロール状に巻かれた被検体であるホログラムを巻き取りながら前記ホログラムを部分毎に検査する検査方法であって、
前記ホログラムにおいて撮像される一単位である検査エリアに向けて、紫外線源を用いることによって、この検査エリアの透明パターン層側から紫外線を照射する紫外線照射段階と、
前記紫外線源によって紫外線が照射されることによって、前記透明パターン層に添加された蛍光増白剤から発光した可視光と、前記ホログラムにおいて回折した紫外線とを分離ミラーによって分離する分離段階と、
前記分離段階において分離された可視光によって形成される前記検査エリアの透明パターン層の画像をカメラを用いて撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第1の撮像段階と、
前記分離段階において分離された紫外線によって形成される前記検査エリアのホログラムの画像をカメラを用いて撮像し、これを並べて1枚の画像データとする第2の撮像段階と、
前記第1の撮像段階において撮像された前記透明パターン層の画像データから、前記透明パターン層について予め定められた第1の基準位置に相当する第1の相当位置を検出する第1の相当位置検出段階と、
前記第2の撮像段階によって撮像された前記ホログラムの画像データから、前記ホログラムについて予め定められた第2の基準位置に相当する第2の相当位置を検出する第2の相当位置検出段階と、
前記各相当位置検出段階において検出された第1の相当位置と第2の相当位置との相対位置関係を、前記予め定められた第1の基準位置と第2の基準位置との相対位置関係と比較し、その比較結果に基づいて、前記透明パターン層と前記ホログラムとのズレ量を検出するズレ量検出段階と、
順次、前記検査エリアに前記紫外線が照射されるように、巻取装置によって前記ホログラムを巻き取る巻取段階と
からなるホログラムの検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002314544A JP2004150885A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | ホログラムの検査装置および検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002314544A JP2004150885A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | ホログラムの検査装置および検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004150885A true JP2004150885A (ja) | 2004-05-27 |
Family
ID=32458823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002314544A Withdrawn JP2004150885A (ja) | 2002-10-29 | 2002-10-29 | ホログラムの検査装置および検査方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004150885A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1832910A2 (en) | 2006-03-08 | 2007-09-12 | Kabushi Kaisha Toshiba | Optical fiber illumination device and hologram inspection apparatus |
CN100376889C (zh) * | 2004-12-31 | 2008-03-26 | 张健 | 智能数码图文检测系统及其检测方法 |
JP2008151602A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 検査装置及び検査方法 |
US7778540B2 (en) | 2006-04-28 | 2010-08-17 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Verification apparatus and verification method for recording media |
KR101240564B1 (ko) * | 2009-09-02 | 2013-03-14 | 아주하이텍(주) | 광학 검사 장치 및 이를 이용한 검사 방법 |
KR101679314B1 (ko) | 2014-07-22 | 2016-11-24 | 마하비전 아이엔씨. | 다중 노광을 운용한 중복 노광 화상 믹싱의 검사 방법 |
-
2002
- 2002-10-29 JP JP2002314544A patent/JP2004150885A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100376889C (zh) * | 2004-12-31 | 2008-03-26 | 张健 | 智能数码图文检测系统及其检测方法 |
EP1832910A2 (en) | 2006-03-08 | 2007-09-12 | Kabushi Kaisha Toshiba | Optical fiber illumination device and hologram inspection apparatus |
US7839547B2 (en) | 2006-03-08 | 2010-11-23 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Optical fiber illumination device and inspection apparatus |
US7778540B2 (en) | 2006-04-28 | 2010-08-17 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Verification apparatus and verification method for recording media |
JP2008151602A (ja) * | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 検査装置及び検査方法 |
KR101240564B1 (ko) * | 2009-09-02 | 2013-03-14 | 아주하이텍(주) | 광학 검사 장치 및 이를 이용한 검사 방법 |
KR101679314B1 (ko) | 2014-07-22 | 2016-11-24 | 마하비전 아이엔씨. | 다중 노광을 운용한 중복 노광 화상 믹싱의 검사 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010048587A (ja) | パターン欠陥検査装置および方法 | |
JP2005127989A (ja) | 傷検出装置および傷検出プログラム | |
WO2020213101A1 (ja) | 欠陥検査装置および欠陥検査方法 | |
JP2007327836A (ja) | 外観検査装置及び方法 | |
JP4632564B2 (ja) | 表面欠陥検査装置 | |
US20180144461A1 (en) | Inspection apparatus and inspection method | |
TWI276796B (en) | Wiring pattern check up apparatus | |
JP2012002676A (ja) | マスク欠陥検査装置およびマスク欠陥検査方法 | |
JP2004150885A (ja) | ホログラムの検査装置および検査方法 | |
JP2011516860A (ja) | 多重化画像を取得し、そして処理する方法及び装置 | |
JP2009128268A (ja) | パターン検査装置 | |
JP2014009969A (ja) | 画像処理装置、画像処理方法、及び露光パターン検査装置 | |
JP4094399B2 (ja) | 鋼板の疵検査方法およびその装置 | |
JP5281815B2 (ja) | 光学デバイス欠陥検査方法及び光学デバイス欠陥検査装置 | |
WO2022059710A1 (ja) | 欠陥検査装置 | |
JP2008275496A (ja) | 発泡体ローラーの欠陥検出方法および装置 | |
JP2006105926A (ja) | 検査装置 | |
JP2008134160A (ja) | 検査装置、検査方法、プログラム、及び、記録媒体 | |
JP2013164422A (ja) | 検査装置および検査方法 | |
JP7362324B2 (ja) | 画像表示装置の検査方法、製造方法及び検査装置 | |
JPH11101691A (ja) | 着色部材の検査装置及びそれの製造方法 | |
JP2007328583A (ja) | 画像センシングシステム | |
JPS62201335A (ja) | 周期性パタ−ンの斑検査方法 | |
JP2004117150A (ja) | パターン欠陥検査装置およびパターン欠陥検査方法 | |
JP2006032521A (ja) | マーク識別装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050916 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Effective date: 20070802 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 |