JP2004150196A - パーテーション、及び当該パーテーションを用いた会議室並びに会議室予約管理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】室内を効率よく利用できるパーテーションを提供する。
【解決手段】パーテーション1は、床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように構成された収納部2と、前記収納部2から引出可能に前記収納部2に収納された引出壁3と、を備える。
【選択図】 図3
【解決手段】パーテーション1は、床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように構成された収納部2と、前記収納部2から引出可能に前記収納部2に収納された引出壁3と、を備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、室内の間仕切り用のパーテーション、そのパーテーションを用いた会議室及び会議室予約管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、オフィスや会議室等の室内の間仕切り用としてパーテーションが用いられている。このパーテーションは、室内の床面上の任意の位置に配設することにより室内を所望の空間に間仕切りするようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−333748号公報の段落〔0012〕
【0004】
例えば、会議を行う場合には、会議の内容や出席者の人数によって、必要とされる会議室の広さや出席者が用いる座席やテーブルの配置態様も異なってくため、会議室をパーテーションで必要な広さ及び形状に間仕切りして、一の会議室で複数の会議を同時に行い、また、一の会議室で様々な会議を行えるようにすることが行われている。
【0005】
しかしながら、従来のパーテーションは、室内の床面に単に載置して固定するように構成されており、配置位置を変更する場合には、床面上からパーテーションを一旦持ち上げ、持ち上げた状態で室内の所望の位置まで移動させて、床面上に載置する必要があった。このため、従来のパーテーションでは、室内を移動させるのに複数の作業者を必要とし、また、作業時間に長時間を要した。
【0006】
例えば、会議室で一の会議を行った後、会議室の室内の間仕切りを変更して別の会議を行う場合には、室内の間仕切りに長時間を要すると、会議と会議との時間間隔が長くなり、会議室を利用できる時間がその分短くなる。このように、従来のパーテーションでは、室内を効率的に利用できないという問題があった。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、室内を効率よく利用できるパーテーション、会議室、及び会議室予約管理システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明のパーテーションは、床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように構成された収納部と、前記収納部から引出可能に前記収納部に収納された引出壁と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このパーテーションによれば、室内の床面上に載置された収納部を、必要に応じて床面上を移動させて床面上の所望位置に配置し、また、収納部に収納された引出壁を収納部から必要な長さだけ引き出し、又は収納部から引き出された引出壁を必要な長さだけ収納部に収納することにより室内を間仕切りできる。このように、パーテーションを持ち上げて移動する必要がないことから、少ない作業者でパーテーションの配置変更ができ、また、配置変更に要する時間を短縮でき、室内の間仕切りの変更を効率よく行える。このため、このパーテーションによれば、様々な広さや形状の床面を有する室内を効率よく利用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る会議室予約管理システムを説明する。参照する図面において、図1,2は一実施形態に係る会議室予約管理システムの概略を説明する図である。
【0011】
会議室予約管理システムは、複数の会議室を必要に応じて間仕切りして複数の区画に区分すると共に、各会議室及び会議室を構成する各区画の予約状態を、管理用コンピュータ7で管理するものである。
【0012】
まず、この会議室予約管理システムが適用される会議室の一例について説明する。会議室は、図1に示すように、会議室内を間仕切りするためのパーテーション1と、会議室内を撮影する撮像カメラ6と、管理用コンピュータ7を含むネットワークとの通信を行うための無線LAN親局9と、会議の出席者が使用するためのテーブル4及び椅子5と、を備える。
【0013】
パーテーション1は、会議室の室内の床面上に配置されて室内を間仕切りして、室内を複数の区画に区分するためのものであり、図3に示すように、室内の床面上に移動可能に載置される収納部2と、収納部2に引出可能に収納される引出壁3とから構成されている。
【0014】
収納部2は、室内の床面上に載置された状態で室内の床面上を移動し得るようになっており、引出壁3を内部に収納する収納部本体21と、床面上で移動し得るように収納部本体21を床面上に支持するための脚部22と、を備える。
【0015】
収納部本体21は、図3及び図4に示すように、扁平略四角箱の側面21A及び底面21Bのほぼ全面に亘って開口部211が開口すると共に、一主面の上部に矩形の開口部212が開口した形状を呈している。収納部本体21は、内部空間に引出壁3を収納するようになっており、図3(a),(b)に示すように、開口部211における収納部本体21の幅方向(図中矢印YA方向)の一側面21Aに開口する部分から矢印YA方向に向けて引出壁3を引き出し、又は収納部本体21から引き出された引出壁3を矢印YA方向と逆方向に移動させて、図3(a)に示すように、引出壁3を収納し得るようになっている。開口部211における収納部本体21の下側面21Bに開口する部分は、収納部本体21に収納された引出壁3の下縁部を収容するためのものである。
【0016】
収納部本体21の一主面には、例えば、アクリル等の透明材料から形成された情報記載板23が、収納部本体21の一主面のほぼ全域を覆うように取り付けられるようになっている。情報記載板23は、会議の出席者がホワイトボードのようにその表面に文字や図形等の情報を記載するためのものである。
【0017】
脚部22は、収納部本体21の幅方向の両端部における収納部本体21の下端部に設けられた基体221にキャスタ222を取り付けて構成されている。各基体221は、収納部本体21の両主面に収納部本体21の幅方向(図中矢印YA方向)に対してほぼ直交した状態で取り付けられている。各基体221は、その上面が基端側から先端側にかけて漸次下降した形状を呈すると共に、下面の基端部から中央部にかけてが、図4(b)に正面図で示すように、略矩形に切り欠かれた形状の収容部222aとなっており、先端部の下面にキャスタ222が取り付けられている。収容部222aは、引出壁3が収容部本体21に収容される際に、後記する引出壁3の脚部32を収容するためのものである。キャスタ222には図示しないストッパが設けられており、脚部22を床面上の所定位置に固定して、収納部本体21を床面上に保持するようになっている。このような構成の脚部22は、キャスタ222の車輪が床面上を転動することにより、床面上を移動するようになっている。
【0018】
このような構成の収納部2は、図4に示すように、設置面からその上縁部までの高さが、大柄な男性(例えば、身長1800mm座高900mmの男性)が座席に着座した際の正常状態での視線である1250mmよりも高い値に設定されている。また、収納部本体21の厚さ及び幅がそれぞれ150mm及び1250mmとなるように設定されている。さらに、脚部22におけるキャスタ222の収納部本体21を挟んでの取付位置の間隔が450mm以上となるように設定されている。また、設置面から開口部211の下縁部及び上縁部までの高さがそれぞれ800mm及び1373mmとなるように設定されている。このような設定とすることにより、一つの会議室で二つの会議を行う場合にもお互いを気にせず、かつ、パーテーション1による威圧感を受けることなく会議を行える。
【0019】
引出壁3は、図3及び図4に示すように、収納部2から引出可能に収納部2に収納される引出壁本体31と、床面上で移動し得るように引出壁本体31を床面上に支持するための脚部32と、を備える。
【0020】
引出壁本体31は、収納部本体21より小さなサイズの扁平略四角箱の一主面の上部に矩形の開口部311が開口した形状を呈している。開口部311は、引出壁本体31に画像表示装置34を組み込むためのものである。
【0021】
引出壁本体31に組み込まれる画像表示装置34は、引出壁本体31に画像を表示して、会議室の使用者に対して情報を提供するためのものである。画像表示装置34は、例えば、PDP(Plazma Display Panel)であり、表示画面が引出壁本体31の開口部311から引出壁本体31の外部に向けて露出するように引出壁本体31に組み込まれている。画像表示装置34は、その作動に必要な情報の供給が無線LANでなされるようになっている。このため、収納部2又は引出壁3には、図示しない無線LANの子局が設けられている。また、収納部2又は引出壁3には、無線LANの子局やPDPに電源を供給するための図示しない電源ラインが備えられている。
【0022】
引出壁本体31の一主面には、例えば、アクリル等の透明材料から形成された情報記載板33が、引出壁本体31に組み込まれた画像表示装置34上から、引出壁本体31の一主面のほぼ全域を覆うように取り付けられている。
【0023】
脚部32は、略四角棒状を呈した基体321の両端部に一対のキャスタ322を取り付けて構成されており、引出壁本体31の幅方向(図2中矢印YA方向)の両端部における引出壁本体31の下端部に、それぞれ引出壁本体31の幅方向に対してほぼ直交した状態で取り付けられている。脚部32は、図3(a),4(b)に示すように、引出壁3を収納部2に収納した状態において、収納部2の脚部22の収容部222aに収納される程度のサイズに形成されている。キャスタ322には図示しないストッパが設けられており、脚部32を床面上の所定位置に固定して、引出壁本体31を床面上の所定位置に保持するようになっている。このような構成の脚部32は、キャスタ322の車輪が床面上を転動することにより、床面上を移動するようになっている。
【0024】
このような構成の引出壁3は、図4に示すように、設置面からその上縁部までの高さが、大柄な男性(例えば、身長1800mm座高900mmの男性)が座席に着座した際の正常状態での視線である1250mmよりも高い値に設定されている。また、引出壁本体31の厚さ及び幅がそれぞれ120mm及び1200mmとなるように設定されている。さらに、各脚部32におけるキャスタ322の取付位置の間隔が340mm以下となるように設定されている。また、引出壁3は、設置面から開口部311の下縁部及び上縁部までの高さがそれぞれ800mm及び1373mmとなるように設定されており、図5に示すように、開口部311に設置される画像表示装置34の表示画面の縦方向の中心部が、一般的な日本人女性(例えば、身長1650mm座高800mmの女性)が座席に着座した際の正常状態での視線の高さである床面から1000mmの高さよりも低い位置に位置するように引出壁本体31に取り付けらるようになっている。このような設定とすることで、一つの会議室で二つの会議を行う場合に、お互いを気にせず、かつ、パーテーションによる威圧感を受けることなく会議を行える。
【0025】
このような構成のパーテーション1は、図3に示すように、収納部2及び引出壁3の各脚部22,32のキャスタ222,322が床面上に載置されることにより、床面上の任意の位置に配置されるようになっている。そして、床面上に載置された状態で収納部2を床面上を移動させる操作がなされることにより、収納部2を引出壁3と共に床面上で移動させて、室内の床面上の所望の位置に配置することができる。また、パーテーション1は、引出壁3を床面上で幅方向(矢印YA方向又は矢印YA方向と逆方向)に移動させることにより、図3(b),(c)に示すように、収納部2に収納された引出壁3を収納部2から所望の長さだけ引き出し、又は、図3(a)に示すように、収納部2から引き出された引出壁3を所望の長さだけ収納部2内に収納することにより、パーテーション1全体としての幅を所望の長さに変更できるようになっている。
【0026】
テーブル4は、図6(a)に示すように、略直角二等辺三角形状を呈する平板から成るテーブル板41と、テーブル板41の一隅部を支持するための角柱状脚部42と、テーブル板41の他の隅部を支持するための一対の円柱状脚部43と、から成る。
【0027】
角柱状脚部42は、テーブル板41の一隅部を支持するためのものである。角柱状脚部42は、平面視において矩形の一隅部をテーブル板41の底辺にあたる辺部に沿って切欠いた形状を呈しており、上端部がテーブル板41の上面(テーブル面)から上方に向けて突出するようになっている。角柱状脚部42のテーブル板41の上面から突出した部分の側面には、例えば、テーブル4上で使用する電気機器等の電源を確保するためのコンセント(図示せず)が設けられている。円柱状脚部43は、それぞれ円柱状に形成されている。
【0028】
このような構成のテーブル4は、例えば、4つのテーブル4を寄集めて、図6(b)に示すように、全体として略正方形状を呈するように配置したり、また、3つのテーブル4を寄集めて、図6(c)に示すように、略台形状を呈するように配置する等、様々な態様に配置することができる。
【0029】
椅子5は、各テーブル4に対応して設けられており、図6(a)に示すように、会議室等に一般的に用いられる椅子と同様の構成を有している。
【0030】
撮像カメラ6は、会議室内を撮影するためのものであり、図1に示すように、会議室の天井に設置されて、会議室の床面のほぼ全域を撮像できるようになっている。この撮像カメラ6の画像は、管理用コンピュータ7で処理され、例えば、各クライアントPC8へ会議室の様子をリアルタイムで配信できるようになっている。
【0031】
このような構成の会議室は、管理用コンピュータ7により予約状況が管理される。
管理用コンピュータ7は、図2に示すように、入出力装置71と、通信制御装置72と、記憶装置73と、主制御装置74とを備える。
【0032】
入出力装置71は、キーボードやプリンタ等からなり、使用者が管理用コンピュータ7を操作するために用いるものである。
【0033】
通信制御装置72は、撮像カメラ6、クライアントPC8及び無線LAN親局9との通信を制御するためのものである。通信制御装置72は、クライアントPC8からの要求応じて、撮像カメラ6での撮像画像に関する情報をクライアントPC8に供給するようになっている。また、通信制御装置72は、クライアントPC8からの要求に応じて、記憶装置73に記憶されている後記する区画予約情報と会議室予約情報とをクライアントPC8に供給するようになっている。
【0034】
記憶装置73は、主制御装置74が作成した後記する間仕切情報と、区画予約情報と、会議室予約情報とを記憶するためのものである。
【0035】
主制御装置74は、撮像カメラ6での撮像画像に基づき各会議室がパーテーション1で複数区画に区分されているか否か、また、その区分数を判断し、判断結果を間仕切情報として記憶装置73に記憶するようになっている。また、主制御装置74は、間仕切情報とクライアントPC8から供給される情報とに基づき各会議室の単位時間間隔毎の予約状況に関する情報である会議室予約情報と、会議室を区分している個々の区画の単位時間間隔毎の予約状況に関する情報である区画予約情報とを作成し、作成した会議室予約情報と区画予約情報とを記憶装置73に記憶するようになっている。
【0036】
このような構成の管理用コンピュータ7は、クライアントPC8からの要求に応じて、記憶装置73に記憶している会議室予約情報及び区画予約情報をクライアントPC8に供給し、図7(a)に示す会議室予約情報画面7A及び図7(b)に示す区画予約情報画面7BをクライアントPC8に表示するようになっている。
【0037】
この場合、会議室予約情報画面7Aは、図7(a)に示すように、各会議室と日付とを対応付けた表で表される。会議室予約情報画面7Aは、列方向に会議室の名称を表示した会議室名称欄7A1が配列されると共に、行方向に一日単位の予約状況を表示する予約情報表示欄7A2が、日付順に配列されて構成されている。
【0038】
各予約情報表示欄7A2は、各会議室の一日毎の予約状況を単位時間間隔毎に表示するようになっている。各予約情報表示欄7A2は、その幅方向の一端側から他端側にかけて、時間経過に従って予約状況が表示されるようになっている。各予約情報表示欄7A2は、その幅方向に沿って単位時間間隔毎(例えば30分毎)に一日を区切って構成されており、予約されている時間帯に単位時間間隔毎に帯状の表示がなされるようになっている。この場合、パーテーション1で間仕切りされていない会議室は普通色で、一方、パーテーション1で複数区画に間仕切りされている会議室は特別色(図7(a),(b)では白色地に黒色の斜線)で表示するようになっている。そして、各会議室名称欄7A1は、区画予約情報画面7Bに関連付けられており、会議室予約情報画面7A上で特別色で表示された会議室が選択されると、図7(b)に示すように、区画予約情報を表す区画予約情報画面7Bを表示するようになっている。
【0039】
この場合、区画予約情報画面7Bは、図7(b)に示すように、会議室予約情報画面7Aとほぼ同様に構成されているが、選択された会議室の会議室名称欄7A1の下方に、選択された会議室の区画数だけ各区画の名称を表示する区画名称表示欄7B1が表示されると共に、各区画名称表示欄7B1の行方向に沿って予約情報表示欄7A2が日付順に配列されて構成されている。
【0040】
また、管理用コンピュータ7は、クライアントPCからの要求に応じ、各会議室の天井に設置された撮像カメラ6による撮像画像を撮像画像表示画面7CとしてクライアントPC8に表示するようになっている。この場合、撮像画像表示画面7Cは、会議室予約情報画面7Aの会議室名称欄7A1と区画予約情報画面7Bの区画名称欄7B1とに関連付けられており、会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7B上で任意の会議室又は区画が選択されると、選択された会議室又は選択された区画を有する会議室の天井に設けられた撮像カメラ6での撮像画像を撮像画像表示画面7CとしてクライアントPC8に表示するようになっている。
【0041】
このような構成の管理用コンピュータ7による会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7Bの表示の手順を、図8(a),(b)を参照して説明する。
まず、会議室予約情報画面7Aを表示する場合、管理用コンピュータ7は、会議室の天井に設置された撮像カメラ6で撮像された画像に基づき、会議室の上方からみた会議室の床面上におけるパーテーション1の位置を画像認識し(ステップa10)、認識結果から会議室が間仕切りされて複数区画に区分されているか否か、また、区分された区画数を判別し(ステップa20)、判別結果を間仕切情報として記憶する。
【0042】
会議室が区分されていない場合は、記憶している会議室予約情報に基づき、その会議室が予約されているか否か、また、予約されている日付と時間帯とを確認し(ステップa30)、会議室名を通常色で表示すると共に、予約されている日付に対応する予約表示欄7A2における予約されている時間帯に帯状の表示を行うようにする(ステップa40)。
【0043】
一方、会議室が複数区画に区分されている場合には、記憶している区画予約情報に基づき、その会議室を構成する各区画が予約されているか否か、また、予約されている日付と時間帯とを確認し(ステップa50)、会議室名を特別色で表示すると共に、予約されている日付に対応する予約表示欄7A2における予約されている時間帯に帯状の表示を行うようにする(ステップa60)。このようにすることで、各クライアントPC8から問い合わせがあったときに、会議室予約情報画面7Aが問い合わせしたクライアントPC8に表示される。
【0044】
次に、区画予約情報画面7Bを表示する場合には、管理用コンピュータ7は、会議室予約情報画面7A上で会議室名が特別色で表示された会議室名称欄7A1が選択されると(ステップb10)、記憶している区画予約情報に基づき、各区画について予約されているか否か、また、予約されている日付と時間帯とを確認し(ステップb20)、各区分毎に、予約されている日付に対応する予約情報表示欄7A2における予約されている時間帯に帯状の表示を行うようにする(ステップb30)。このようにすることで、各クライアントPC8から問い合わせがあったときには、区画予約情報画面7Bが問い合わせしたクライアントPC8に表示される。
【0045】
次に、パーテーションによる会議室の間仕切りが変更されて、会議室の区画数が増減する等により区画態様が変更された場合に、この変更を会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7Bに反映する手順を図8(c)を参照して説明する。
管理用コンピュータ7は、会議室の天井に設置された撮像カメラ6で常時撮像されている画像に基づいて、会議室が間仕切りされて複数区画に区分されているか否か、また、区分された区画数を判別し(ステップc10)、判別結果に基づき、記憶している間仕切情報を更新し、更新した間仕切情報に基づき会議室予約情報及び区画予約情報を更新し(ステップc20)、更新した情報に基づきクライアントPC8に表示される会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7Bを更新する(ステップc30)。
【0046】
クライアントPC8は、管理用コンピュータ7から供給される会議室予約情報及び区画予約情報に基づき会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7Bを表示するようになっている。また、クライアントPC8は、会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7B上での使用者の選択操作に応じた要求を、管理用コンピュータ7に対して行うようになっている。
【0047】
次に、この会議室予約管理システムを用いた会議室の予約管理について説明する。
会議室予約管理システムでは、各会議室の天井に設置された撮像カメラ6で各会議室が常時撮像されており、管理用コンピュータ7が、この撮像画像に基づき会議室の区画状況を判別して判別結果を間仕切情報として記憶すると共に、記憶した間仕切情報に基づき図7(a)に示す会議室予約情報画面7Aを問い合わせをしたクライアントPC8に表示する。
【0048】
そして、使用者が会議室予約情報画面7A上で通常色で表示された会議室を選択して予約すると、管理用コンピュータ7は、記憶している会議室予約情報を更新すると共に、更新した会議室予約情報に基づき会議室予約情報画面7Aを問い合わせをしたクライアントPC8に表示する。
【0049】
一方、使用者が会議室予約情報画面7A上で特別色で表示された会議室を選択すると、管理用コンピュータ7は、記憶している間仕切情報に基づき図7(b)に示す区画予約情報画面7BをクライアントPC8に表示する。そして、使用者が区画予約情報画面7B上で所望の区画を選択して予約すると、管理用コンピュータ7は、記憶している区画予約情報を更新すると共に、更新した区画予約情報に基づき区画予約情報画面7Bを問い合わせをしたクライアントPC8に表示する。
【0050】
ここで、任意の会議室において、図9(a)に示すように、2つのパーテーション1を直線状に並べて間仕切りし、会議室を2つの区画に区分した状態で会議に用いた後、図9(b)に示すように、2つのパーテーション1を並列にならべて間仕切りし、会議室を3つの区画に区分した状態で別の会議を行う場合には、床面上に載置されたパーテーション1の収納部2を床面上で移動させる操作を行い、収納部2を引出壁3と共に床面上で移動させることにより、パーテーション1を室内の床面上の所望の位置に配置することができる。また、収納部2に収納された引出壁3を収納部2から必要な長さだけ引き出し、又は収納部2から引き出された引出壁3を必要な長さだけ収納部2内に収納することにより、パーテーション1全体としての幅を必要な長さに変更でき、会議室を所望の態様に間仕切りすることができる。
【0051】
そして、間仕切りが変更された会議室の各区画に設置されたテーブル4を、図6(b),(c)に示すように寄集めて配置する等、様々な態様に配置することができる。
【0052】
このようにして間仕切りの変更がなされた会議室の映像は、会議室の天井に設置された撮像カメラ6で常時撮像されており、撮像カメラ6での撮像画像に基づく区画状況の判別結果から間仕切情報が更新されると、管理用コンピュータ7は、記憶している会議室予約情報及び区画予約情報を更新すると共に、更新した会議室予約情報及び区画予約情報に基づき会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7Bを問い合わせに応じてクライアントPC8に表示する。使用者は、このようにして表示された会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7Bに基づき、会議室又はパーテーション1で間仕切りされた会議室の各区画を選択して、所望の会議室又は区画を所望の時間に予約できる。
【0053】
この場合、この会議室予約管理システムでは、会議室の室内を間仕切りするためのパーテーション1が、引出壁3を収納部2に引出可能に収容すると共に、収納部2を床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように構成しているため、室内の床面上に載置された収納部2を、必要に応じて床面上で移動させて床面上の所望位置に配置し、また、収納部2に収納された引出壁3を収納部2から必要な長さだけ引き出し、又は収納部2から引き出された引出壁3を必要な長さだけ収納部2に収納することにより室内を間仕切りできる。このため、少ない作業者でパーテーション1の配置を変更でき、また、配置変更に要する時間を短縮でき、室内の間仕切りの変更を効率よく行える。従って、この会議室予約管理システムによれば、様々な広さや形状の床面を有する室内を効率よく利用できる。
【0054】
また、パーテーション1は、設置面から収納部2及び引出壁3の上縁部までの高さが、大柄な男性が座席に着座した際の正常状態での視線よりも高い値に設定されており、一般的な人間にとって、正常状態での視線に対して下方に向けて約15°が通常視線、上方に向けて約25°が最適表示域であることから、会議の出席者の身長等に関わらず、パーテーション1の反対側の室内が視界に入るのを防止し、集中して会議を行うことができる。
【0055】
また、収納部本体21を床面上に支持する脚部22のキャスタ222の取付位置の間隔を450mm以上、引出壁本体31を床面上に支持する脚部32のキャスタ322の取付位置の間隔を340mm以下にそれぞれ設定することにより、パーテーション1を室内の床面上に安定した状態で配置でき、室内の床面上でパーテーション1を移動させる際に、収納部本体21又は引出壁本体31が転倒するのを防止できる。
【0056】
さらに、画像表示装置34の表示画面の縦方向の中心部の位置を、座席に着座した女性の正常状態での視線の高さよりも低い位置に設定する構成によれば、図5に示すように、一般的な人間にとって、正常状態での視線に対して上方に向けて25°が最適表示域、下方に向けて15°が通常視線、上方に向けて50°が視界作業可能域、下方に向けて30°が視覚的情報表示の最適範囲がであることから、会議の出席者の身長や画像表示装置34の表示画面に対する出席者の距離や情報記載板23,33に対する出席者の距離等に関わらず、無理なく画像表示装置34の表示画像や情報記載板23,33上の情報を見ることができる。
【0057】
また、この会議室予約管理システムは、会議室がパーテーション1で間仕切りされて複数区画に区分されているか否か、またその区画数に関する区画情報と、会議室又は区分された個々の区画の予約状況に関する会議室予約情報及び区画予約情報とを管理用コンピュータ7で管理し使用者に提供するようになっているため、会議を行おうとする者がこれらの情報を容易に知ることができ、会議室を効率よく使用できる。また、撮像カメラ6で撮像した会議室の室内の画像を管理用コンピュータ7の画面に表示することにより、会議室の室内の状況を把握できるため、安全性も確保できる。
【0058】
なお、本発明のパーテーションは、前記実施の形態でのパーテーション1に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限り適宜変更して差し支えない。例えば、前記実施の形態では、引出壁3に画像表示装置34が設けられている構成であったが、収納部2に画像表示装置34を設けてもよく、また、会議において画像を用いる必要がない場合には、画像表示装置34を設けない構成としてもよい。
【0059】
前記実施の形態では、収納部2が床面上に載置された状態で床面上を移動し得るよう構成したが、収納部2を、床面上の任意の位置に固定されると共に、固定点を中心として床面上を床面に沿って回動可能に構成してもよい。また、前記実施の形態では、収納部2を構成する収納部本体2の一側面21Aのみから引出壁3が引き出されるよう構成したが、収納部本体21の一側面21Aの反対側の側面からも引出壁3を引き出せるよう構成してもよい。この場合、2つの引出壁3を収納部本体21に収納できるように構成し、各側面から引出壁3を引き出すように構成することもできる。さらに、収納部2を、床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように、且つ、床面上の任意の位置に所定部位を固定点として固定されて固定点を中心として床面上を床面に沿って回動し得るように構成されしてもよい。
【0060】
前記実施の形態では、会議室の室内を常時撮像カメラ6で撮像し、会議室の使用状態を観察するように構成したが、会議室の出入口のドアの開閉動作に応じて撮像カメラ6を作動させても、会議室の出入口に指紋やアイリス等の認証手段を設け、この認証手段での判別結果に応じて撮像カメラ6を作動させてもよい。また、会議室の出入口のドアの開閉動作又は認証手段に基づいて会議室の使用の有無を判断するように構成してもよい。
【0061】
前記実施の形態では、撮像カメラ6による撮像画像を表示することにより会議室の使用の有無を使用者に判断させるようにしたが、使用の有無を音声又は管理用コンピュータ7の画面上に文字で表示して使用者に伝達してもよい。
【0062】
前記実施の形態では、パーテーション1の設置面から収納部2及び引出壁3の上縁部までの高さを、大柄な男性が座席に着座した際の視線に合わせて設定したが、パーテーション1の設置面から収納部2及び引出壁3の上縁部までの高さは、会議の出席者や会議内容に応じて変更できる。例えば、出席者が室内の床面に立つことが多い会議では、図10に示すように、大柄な男性(身長1800mmの男性)が床面に立った際の正常状態での視線の高さである1570mmより高く設定してもよい。また、出席者が座席に着座した状態で行う会議においても、パーテーション1の設置面から1250mmより高い位置に収納部2及び引出壁3の上縁部が位置するのであれば、パーテーション1の高さは適宜変更でき、例えば、1300mm、1800mm、又は2000mmに設定してもよい。
【0063】
また、前記実施の形態では、引出壁3の所定位置に画像表示装置34を設置するよう構成したが、図11(a)に示すように、画像表示装置34が引出壁3から引出壁3の上方に向けて突出し得る構成としてもよい。また、収納部本体21及び引出壁本体31の一主面だけでなく両主面に情報記載板23,33を設ける構成としてもよい。
【0064】
前記実施の形態では、引出壁3を収納するための収納部2が平面視において直線状に構成されており、パーテーション1全体としても平面視において直線状を呈するように構成されていたが、室内を間仕切りできるのであれば、収納部2や引出壁3は、必ずしも平面視において直線状を呈する必要はなく、例えば、収納部2が平面視において円弧状を呈しており、この収納部2に収納される引出壁3も収納部2と同様に円弧状を呈している構成としてもよい。
【0065】
また、例えば、図11(b)に示すように、収納部2が平面視において屈曲した形状を呈する構成としてもよい。この場合、図11(b)に示すように、収納部2の両側面から引出壁3を引き出せるように構成しても、また、何れか一方の側面のみから引出壁3を引き出せるように構成してもよい。
【0066】
前記実施の形態では、収納部本体21及び引出壁本体31に情報記載板23,33を設ける構成としたが、収納部本体21と引出壁本体31とのいずれか一方のみに設ける構成としてもよい。また、情報記載板23,33は、必ずしも収納部本体21及び引出壁本体31の一主面のみに設ける必要はなく、両主面に設ける構成としてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、室内を効率よく利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る会議室予約管理システムの概略を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る会議室予約管理システムの概略を説明する図である。
【図3】同会議室予約管理システムに用いられるパーテーションの概略を説明する斜視図である。
【図4】同パーテーションの構成の概略を説明する図であり(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図5】同パーテーションと会議室使用者の椅子に着座状態での視線との関係を説明する図である。
【図6】同会議室予約管理システムの会議室に用いられるテーブル及び椅子の概略を説明する斜視図である。
【図7】同会議室予約管理システムを構成する管理用コンピュータの表示画面を説明する図であり、(a)は各会議室予約情報画面、(b)は区画予約情報画面、(c)は使用者により選択された会議室の画像表示画面である。
【図8】同管理用コンピュータによる画面表示の手順を説明する図であり、(a)は会議室予約情報画面、(b)は区画予約情報画面、(c)は会議室予約情報画面及び区画予約情報画面を更新する際の手順を説明する図である。
【図9】同会議室予約管理システムの会議室の間仕切りを変更した状態を説明する図であり、(a)は変更前、(b)は変更後の図である。
【図10】同パーテーションと会議室使用者の床面上に立った状態での視線との関係を説明する図である。
【図11】(a),(b)は同会議室予約管理システムを構成するパーテーションの他の例を説明する図である。
【符号の説明】
1 パーテーション
2 収納部
21 収納部本体
22 脚部
3 引出壁
31 引出壁本体
34 画像表示装置
33 情報記載板
34 脚部
4 テーブル
41 テーブル板
42 角柱状脚部
43 円柱状脚部
5 椅子
6 撮像カメラ
7 管理用コンピュータ
【発明が属する技術分野】
本発明は、室内の間仕切り用のパーテーション、そのパーテーションを用いた会議室及び会議室予約管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、オフィスや会議室等の室内の間仕切り用としてパーテーションが用いられている。このパーテーションは、室内の床面上の任意の位置に配設することにより室内を所望の空間に間仕切りするようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−333748号公報の段落〔0012〕
【0004】
例えば、会議を行う場合には、会議の内容や出席者の人数によって、必要とされる会議室の広さや出席者が用いる座席やテーブルの配置態様も異なってくため、会議室をパーテーションで必要な広さ及び形状に間仕切りして、一の会議室で複数の会議を同時に行い、また、一の会議室で様々な会議を行えるようにすることが行われている。
【0005】
しかしながら、従来のパーテーションは、室内の床面に単に載置して固定するように構成されており、配置位置を変更する場合には、床面上からパーテーションを一旦持ち上げ、持ち上げた状態で室内の所望の位置まで移動させて、床面上に載置する必要があった。このため、従来のパーテーションでは、室内を移動させるのに複数の作業者を必要とし、また、作業時間に長時間を要した。
【0006】
例えば、会議室で一の会議を行った後、会議室の室内の間仕切りを変更して別の会議を行う場合には、室内の間仕切りに長時間を要すると、会議と会議との時間間隔が長くなり、会議室を利用できる時間がその分短くなる。このように、従来のパーテーションでは、室内を効率的に利用できないという問題があった。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、室内を効率よく利用できるパーテーション、会議室、及び会議室予約管理システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明のパーテーションは、床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように構成された収納部と、前記収納部から引出可能に前記収納部に収納された引出壁と、を備えることを特徴とする。
【0009】
このパーテーションによれば、室内の床面上に載置された収納部を、必要に応じて床面上を移動させて床面上の所望位置に配置し、また、収納部に収納された引出壁を収納部から必要な長さだけ引き出し、又は収納部から引き出された引出壁を必要な長さだけ収納部に収納することにより室内を間仕切りできる。このように、パーテーションを持ち上げて移動する必要がないことから、少ない作業者でパーテーションの配置変更ができ、また、配置変更に要する時間を短縮でき、室内の間仕切りの変更を効率よく行える。このため、このパーテーションによれば、様々な広さや形状の床面を有する室内を効率よく利用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る会議室予約管理システムを説明する。参照する図面において、図1,2は一実施形態に係る会議室予約管理システムの概略を説明する図である。
【0011】
会議室予約管理システムは、複数の会議室を必要に応じて間仕切りして複数の区画に区分すると共に、各会議室及び会議室を構成する各区画の予約状態を、管理用コンピュータ7で管理するものである。
【0012】
まず、この会議室予約管理システムが適用される会議室の一例について説明する。会議室は、図1に示すように、会議室内を間仕切りするためのパーテーション1と、会議室内を撮影する撮像カメラ6と、管理用コンピュータ7を含むネットワークとの通信を行うための無線LAN親局9と、会議の出席者が使用するためのテーブル4及び椅子5と、を備える。
【0013】
パーテーション1は、会議室の室内の床面上に配置されて室内を間仕切りして、室内を複数の区画に区分するためのものであり、図3に示すように、室内の床面上に移動可能に載置される収納部2と、収納部2に引出可能に収納される引出壁3とから構成されている。
【0014】
収納部2は、室内の床面上に載置された状態で室内の床面上を移動し得るようになっており、引出壁3を内部に収納する収納部本体21と、床面上で移動し得るように収納部本体21を床面上に支持するための脚部22と、を備える。
【0015】
収納部本体21は、図3及び図4に示すように、扁平略四角箱の側面21A及び底面21Bのほぼ全面に亘って開口部211が開口すると共に、一主面の上部に矩形の開口部212が開口した形状を呈している。収納部本体21は、内部空間に引出壁3を収納するようになっており、図3(a),(b)に示すように、開口部211における収納部本体21の幅方向(図中矢印YA方向)の一側面21Aに開口する部分から矢印YA方向に向けて引出壁3を引き出し、又は収納部本体21から引き出された引出壁3を矢印YA方向と逆方向に移動させて、図3(a)に示すように、引出壁3を収納し得るようになっている。開口部211における収納部本体21の下側面21Bに開口する部分は、収納部本体21に収納された引出壁3の下縁部を収容するためのものである。
【0016】
収納部本体21の一主面には、例えば、アクリル等の透明材料から形成された情報記載板23が、収納部本体21の一主面のほぼ全域を覆うように取り付けられるようになっている。情報記載板23は、会議の出席者がホワイトボードのようにその表面に文字や図形等の情報を記載するためのものである。
【0017】
脚部22は、収納部本体21の幅方向の両端部における収納部本体21の下端部に設けられた基体221にキャスタ222を取り付けて構成されている。各基体221は、収納部本体21の両主面に収納部本体21の幅方向(図中矢印YA方向)に対してほぼ直交した状態で取り付けられている。各基体221は、その上面が基端側から先端側にかけて漸次下降した形状を呈すると共に、下面の基端部から中央部にかけてが、図4(b)に正面図で示すように、略矩形に切り欠かれた形状の収容部222aとなっており、先端部の下面にキャスタ222が取り付けられている。収容部222aは、引出壁3が収容部本体21に収容される際に、後記する引出壁3の脚部32を収容するためのものである。キャスタ222には図示しないストッパが設けられており、脚部22を床面上の所定位置に固定して、収納部本体21を床面上に保持するようになっている。このような構成の脚部22は、キャスタ222の車輪が床面上を転動することにより、床面上を移動するようになっている。
【0018】
このような構成の収納部2は、図4に示すように、設置面からその上縁部までの高さが、大柄な男性(例えば、身長1800mm座高900mmの男性)が座席に着座した際の正常状態での視線である1250mmよりも高い値に設定されている。また、収納部本体21の厚さ及び幅がそれぞれ150mm及び1250mmとなるように設定されている。さらに、脚部22におけるキャスタ222の収納部本体21を挟んでの取付位置の間隔が450mm以上となるように設定されている。また、設置面から開口部211の下縁部及び上縁部までの高さがそれぞれ800mm及び1373mmとなるように設定されている。このような設定とすることにより、一つの会議室で二つの会議を行う場合にもお互いを気にせず、かつ、パーテーション1による威圧感を受けることなく会議を行える。
【0019】
引出壁3は、図3及び図4に示すように、収納部2から引出可能に収納部2に収納される引出壁本体31と、床面上で移動し得るように引出壁本体31を床面上に支持するための脚部32と、を備える。
【0020】
引出壁本体31は、収納部本体21より小さなサイズの扁平略四角箱の一主面の上部に矩形の開口部311が開口した形状を呈している。開口部311は、引出壁本体31に画像表示装置34を組み込むためのものである。
【0021】
引出壁本体31に組み込まれる画像表示装置34は、引出壁本体31に画像を表示して、会議室の使用者に対して情報を提供するためのものである。画像表示装置34は、例えば、PDP(Plazma Display Panel)であり、表示画面が引出壁本体31の開口部311から引出壁本体31の外部に向けて露出するように引出壁本体31に組み込まれている。画像表示装置34は、その作動に必要な情報の供給が無線LANでなされるようになっている。このため、収納部2又は引出壁3には、図示しない無線LANの子局が設けられている。また、収納部2又は引出壁3には、無線LANの子局やPDPに電源を供給するための図示しない電源ラインが備えられている。
【0022】
引出壁本体31の一主面には、例えば、アクリル等の透明材料から形成された情報記載板33が、引出壁本体31に組み込まれた画像表示装置34上から、引出壁本体31の一主面のほぼ全域を覆うように取り付けられている。
【0023】
脚部32は、略四角棒状を呈した基体321の両端部に一対のキャスタ322を取り付けて構成されており、引出壁本体31の幅方向(図2中矢印YA方向)の両端部における引出壁本体31の下端部に、それぞれ引出壁本体31の幅方向に対してほぼ直交した状態で取り付けられている。脚部32は、図3(a),4(b)に示すように、引出壁3を収納部2に収納した状態において、収納部2の脚部22の収容部222aに収納される程度のサイズに形成されている。キャスタ322には図示しないストッパが設けられており、脚部32を床面上の所定位置に固定して、引出壁本体31を床面上の所定位置に保持するようになっている。このような構成の脚部32は、キャスタ322の車輪が床面上を転動することにより、床面上を移動するようになっている。
【0024】
このような構成の引出壁3は、図4に示すように、設置面からその上縁部までの高さが、大柄な男性(例えば、身長1800mm座高900mmの男性)が座席に着座した際の正常状態での視線である1250mmよりも高い値に設定されている。また、引出壁本体31の厚さ及び幅がそれぞれ120mm及び1200mmとなるように設定されている。さらに、各脚部32におけるキャスタ322の取付位置の間隔が340mm以下となるように設定されている。また、引出壁3は、設置面から開口部311の下縁部及び上縁部までの高さがそれぞれ800mm及び1373mmとなるように設定されており、図5に示すように、開口部311に設置される画像表示装置34の表示画面の縦方向の中心部が、一般的な日本人女性(例えば、身長1650mm座高800mmの女性)が座席に着座した際の正常状態での視線の高さである床面から1000mmの高さよりも低い位置に位置するように引出壁本体31に取り付けらるようになっている。このような設定とすることで、一つの会議室で二つの会議を行う場合に、お互いを気にせず、かつ、パーテーションによる威圧感を受けることなく会議を行える。
【0025】
このような構成のパーテーション1は、図3に示すように、収納部2及び引出壁3の各脚部22,32のキャスタ222,322が床面上に載置されることにより、床面上の任意の位置に配置されるようになっている。そして、床面上に載置された状態で収納部2を床面上を移動させる操作がなされることにより、収納部2を引出壁3と共に床面上で移動させて、室内の床面上の所望の位置に配置することができる。また、パーテーション1は、引出壁3を床面上で幅方向(矢印YA方向又は矢印YA方向と逆方向)に移動させることにより、図3(b),(c)に示すように、収納部2に収納された引出壁3を収納部2から所望の長さだけ引き出し、又は、図3(a)に示すように、収納部2から引き出された引出壁3を所望の長さだけ収納部2内に収納することにより、パーテーション1全体としての幅を所望の長さに変更できるようになっている。
【0026】
テーブル4は、図6(a)に示すように、略直角二等辺三角形状を呈する平板から成るテーブル板41と、テーブル板41の一隅部を支持するための角柱状脚部42と、テーブル板41の他の隅部を支持するための一対の円柱状脚部43と、から成る。
【0027】
角柱状脚部42は、テーブル板41の一隅部を支持するためのものである。角柱状脚部42は、平面視において矩形の一隅部をテーブル板41の底辺にあたる辺部に沿って切欠いた形状を呈しており、上端部がテーブル板41の上面(テーブル面)から上方に向けて突出するようになっている。角柱状脚部42のテーブル板41の上面から突出した部分の側面には、例えば、テーブル4上で使用する電気機器等の電源を確保するためのコンセント(図示せず)が設けられている。円柱状脚部43は、それぞれ円柱状に形成されている。
【0028】
このような構成のテーブル4は、例えば、4つのテーブル4を寄集めて、図6(b)に示すように、全体として略正方形状を呈するように配置したり、また、3つのテーブル4を寄集めて、図6(c)に示すように、略台形状を呈するように配置する等、様々な態様に配置することができる。
【0029】
椅子5は、各テーブル4に対応して設けられており、図6(a)に示すように、会議室等に一般的に用いられる椅子と同様の構成を有している。
【0030】
撮像カメラ6は、会議室内を撮影するためのものであり、図1に示すように、会議室の天井に設置されて、会議室の床面のほぼ全域を撮像できるようになっている。この撮像カメラ6の画像は、管理用コンピュータ7で処理され、例えば、各クライアントPC8へ会議室の様子をリアルタイムで配信できるようになっている。
【0031】
このような構成の会議室は、管理用コンピュータ7により予約状況が管理される。
管理用コンピュータ7は、図2に示すように、入出力装置71と、通信制御装置72と、記憶装置73と、主制御装置74とを備える。
【0032】
入出力装置71は、キーボードやプリンタ等からなり、使用者が管理用コンピュータ7を操作するために用いるものである。
【0033】
通信制御装置72は、撮像カメラ6、クライアントPC8及び無線LAN親局9との通信を制御するためのものである。通信制御装置72は、クライアントPC8からの要求応じて、撮像カメラ6での撮像画像に関する情報をクライアントPC8に供給するようになっている。また、通信制御装置72は、クライアントPC8からの要求に応じて、記憶装置73に記憶されている後記する区画予約情報と会議室予約情報とをクライアントPC8に供給するようになっている。
【0034】
記憶装置73は、主制御装置74が作成した後記する間仕切情報と、区画予約情報と、会議室予約情報とを記憶するためのものである。
【0035】
主制御装置74は、撮像カメラ6での撮像画像に基づき各会議室がパーテーション1で複数区画に区分されているか否か、また、その区分数を判断し、判断結果を間仕切情報として記憶装置73に記憶するようになっている。また、主制御装置74は、間仕切情報とクライアントPC8から供給される情報とに基づき各会議室の単位時間間隔毎の予約状況に関する情報である会議室予約情報と、会議室を区分している個々の区画の単位時間間隔毎の予約状況に関する情報である区画予約情報とを作成し、作成した会議室予約情報と区画予約情報とを記憶装置73に記憶するようになっている。
【0036】
このような構成の管理用コンピュータ7は、クライアントPC8からの要求に応じて、記憶装置73に記憶している会議室予約情報及び区画予約情報をクライアントPC8に供給し、図7(a)に示す会議室予約情報画面7A及び図7(b)に示す区画予約情報画面7BをクライアントPC8に表示するようになっている。
【0037】
この場合、会議室予約情報画面7Aは、図7(a)に示すように、各会議室と日付とを対応付けた表で表される。会議室予約情報画面7Aは、列方向に会議室の名称を表示した会議室名称欄7A1が配列されると共に、行方向に一日単位の予約状況を表示する予約情報表示欄7A2が、日付順に配列されて構成されている。
【0038】
各予約情報表示欄7A2は、各会議室の一日毎の予約状況を単位時間間隔毎に表示するようになっている。各予約情報表示欄7A2は、その幅方向の一端側から他端側にかけて、時間経過に従って予約状況が表示されるようになっている。各予約情報表示欄7A2は、その幅方向に沿って単位時間間隔毎(例えば30分毎)に一日を区切って構成されており、予約されている時間帯に単位時間間隔毎に帯状の表示がなされるようになっている。この場合、パーテーション1で間仕切りされていない会議室は普通色で、一方、パーテーション1で複数区画に間仕切りされている会議室は特別色(図7(a),(b)では白色地に黒色の斜線)で表示するようになっている。そして、各会議室名称欄7A1は、区画予約情報画面7Bに関連付けられており、会議室予約情報画面7A上で特別色で表示された会議室が選択されると、図7(b)に示すように、区画予約情報を表す区画予約情報画面7Bを表示するようになっている。
【0039】
この場合、区画予約情報画面7Bは、図7(b)に示すように、会議室予約情報画面7Aとほぼ同様に構成されているが、選択された会議室の会議室名称欄7A1の下方に、選択された会議室の区画数だけ各区画の名称を表示する区画名称表示欄7B1が表示されると共に、各区画名称表示欄7B1の行方向に沿って予約情報表示欄7A2が日付順に配列されて構成されている。
【0040】
また、管理用コンピュータ7は、クライアントPCからの要求に応じ、各会議室の天井に設置された撮像カメラ6による撮像画像を撮像画像表示画面7CとしてクライアントPC8に表示するようになっている。この場合、撮像画像表示画面7Cは、会議室予約情報画面7Aの会議室名称欄7A1と区画予約情報画面7Bの区画名称欄7B1とに関連付けられており、会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7B上で任意の会議室又は区画が選択されると、選択された会議室又は選択された区画を有する会議室の天井に設けられた撮像カメラ6での撮像画像を撮像画像表示画面7CとしてクライアントPC8に表示するようになっている。
【0041】
このような構成の管理用コンピュータ7による会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7Bの表示の手順を、図8(a),(b)を参照して説明する。
まず、会議室予約情報画面7Aを表示する場合、管理用コンピュータ7は、会議室の天井に設置された撮像カメラ6で撮像された画像に基づき、会議室の上方からみた会議室の床面上におけるパーテーション1の位置を画像認識し(ステップa10)、認識結果から会議室が間仕切りされて複数区画に区分されているか否か、また、区分された区画数を判別し(ステップa20)、判別結果を間仕切情報として記憶する。
【0042】
会議室が区分されていない場合は、記憶している会議室予約情報に基づき、その会議室が予約されているか否か、また、予約されている日付と時間帯とを確認し(ステップa30)、会議室名を通常色で表示すると共に、予約されている日付に対応する予約表示欄7A2における予約されている時間帯に帯状の表示を行うようにする(ステップa40)。
【0043】
一方、会議室が複数区画に区分されている場合には、記憶している区画予約情報に基づき、その会議室を構成する各区画が予約されているか否か、また、予約されている日付と時間帯とを確認し(ステップa50)、会議室名を特別色で表示すると共に、予約されている日付に対応する予約表示欄7A2における予約されている時間帯に帯状の表示を行うようにする(ステップa60)。このようにすることで、各クライアントPC8から問い合わせがあったときに、会議室予約情報画面7Aが問い合わせしたクライアントPC8に表示される。
【0044】
次に、区画予約情報画面7Bを表示する場合には、管理用コンピュータ7は、会議室予約情報画面7A上で会議室名が特別色で表示された会議室名称欄7A1が選択されると(ステップb10)、記憶している区画予約情報に基づき、各区画について予約されているか否か、また、予約されている日付と時間帯とを確認し(ステップb20)、各区分毎に、予約されている日付に対応する予約情報表示欄7A2における予約されている時間帯に帯状の表示を行うようにする(ステップb30)。このようにすることで、各クライアントPC8から問い合わせがあったときには、区画予約情報画面7Bが問い合わせしたクライアントPC8に表示される。
【0045】
次に、パーテーションによる会議室の間仕切りが変更されて、会議室の区画数が増減する等により区画態様が変更された場合に、この変更を会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7Bに反映する手順を図8(c)を参照して説明する。
管理用コンピュータ7は、会議室の天井に設置された撮像カメラ6で常時撮像されている画像に基づいて、会議室が間仕切りされて複数区画に区分されているか否か、また、区分された区画数を判別し(ステップc10)、判別結果に基づき、記憶している間仕切情報を更新し、更新した間仕切情報に基づき会議室予約情報及び区画予約情報を更新し(ステップc20)、更新した情報に基づきクライアントPC8に表示される会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7Bを更新する(ステップc30)。
【0046】
クライアントPC8は、管理用コンピュータ7から供給される会議室予約情報及び区画予約情報に基づき会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7Bを表示するようになっている。また、クライアントPC8は、会議室予約情報画面7A及び区画予約情報画面7B上での使用者の選択操作に応じた要求を、管理用コンピュータ7に対して行うようになっている。
【0047】
次に、この会議室予約管理システムを用いた会議室の予約管理について説明する。
会議室予約管理システムでは、各会議室の天井に設置された撮像カメラ6で各会議室が常時撮像されており、管理用コンピュータ7が、この撮像画像に基づき会議室の区画状況を判別して判別結果を間仕切情報として記憶すると共に、記憶した間仕切情報に基づき図7(a)に示す会議室予約情報画面7Aを問い合わせをしたクライアントPC8に表示する。
【0048】
そして、使用者が会議室予約情報画面7A上で通常色で表示された会議室を選択して予約すると、管理用コンピュータ7は、記憶している会議室予約情報を更新すると共に、更新した会議室予約情報に基づき会議室予約情報画面7Aを問い合わせをしたクライアントPC8に表示する。
【0049】
一方、使用者が会議室予約情報画面7A上で特別色で表示された会議室を選択すると、管理用コンピュータ7は、記憶している間仕切情報に基づき図7(b)に示す区画予約情報画面7BをクライアントPC8に表示する。そして、使用者が区画予約情報画面7B上で所望の区画を選択して予約すると、管理用コンピュータ7は、記憶している区画予約情報を更新すると共に、更新した区画予約情報に基づき区画予約情報画面7Bを問い合わせをしたクライアントPC8に表示する。
【0050】
ここで、任意の会議室において、図9(a)に示すように、2つのパーテーション1を直線状に並べて間仕切りし、会議室を2つの区画に区分した状態で会議に用いた後、図9(b)に示すように、2つのパーテーション1を並列にならべて間仕切りし、会議室を3つの区画に区分した状態で別の会議を行う場合には、床面上に載置されたパーテーション1の収納部2を床面上で移動させる操作を行い、収納部2を引出壁3と共に床面上で移動させることにより、パーテーション1を室内の床面上の所望の位置に配置することができる。また、収納部2に収納された引出壁3を収納部2から必要な長さだけ引き出し、又は収納部2から引き出された引出壁3を必要な長さだけ収納部2内に収納することにより、パーテーション1全体としての幅を必要な長さに変更でき、会議室を所望の態様に間仕切りすることができる。
【0051】
そして、間仕切りが変更された会議室の各区画に設置されたテーブル4を、図6(b),(c)に示すように寄集めて配置する等、様々な態様に配置することができる。
【0052】
このようにして間仕切りの変更がなされた会議室の映像は、会議室の天井に設置された撮像カメラ6で常時撮像されており、撮像カメラ6での撮像画像に基づく区画状況の判別結果から間仕切情報が更新されると、管理用コンピュータ7は、記憶している会議室予約情報及び区画予約情報を更新すると共に、更新した会議室予約情報及び区画予約情報に基づき会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7Bを問い合わせに応じてクライアントPC8に表示する。使用者は、このようにして表示された会議室予約情報画面7A又は区画予約情報画面7Bに基づき、会議室又はパーテーション1で間仕切りされた会議室の各区画を選択して、所望の会議室又は区画を所望の時間に予約できる。
【0053】
この場合、この会議室予約管理システムでは、会議室の室内を間仕切りするためのパーテーション1が、引出壁3を収納部2に引出可能に収容すると共に、収納部2を床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように構成しているため、室内の床面上に載置された収納部2を、必要に応じて床面上で移動させて床面上の所望位置に配置し、また、収納部2に収納された引出壁3を収納部2から必要な長さだけ引き出し、又は収納部2から引き出された引出壁3を必要な長さだけ収納部2に収納することにより室内を間仕切りできる。このため、少ない作業者でパーテーション1の配置を変更でき、また、配置変更に要する時間を短縮でき、室内の間仕切りの変更を効率よく行える。従って、この会議室予約管理システムによれば、様々な広さや形状の床面を有する室内を効率よく利用できる。
【0054】
また、パーテーション1は、設置面から収納部2及び引出壁3の上縁部までの高さが、大柄な男性が座席に着座した際の正常状態での視線よりも高い値に設定されており、一般的な人間にとって、正常状態での視線に対して下方に向けて約15°が通常視線、上方に向けて約25°が最適表示域であることから、会議の出席者の身長等に関わらず、パーテーション1の反対側の室内が視界に入るのを防止し、集中して会議を行うことができる。
【0055】
また、収納部本体21を床面上に支持する脚部22のキャスタ222の取付位置の間隔を450mm以上、引出壁本体31を床面上に支持する脚部32のキャスタ322の取付位置の間隔を340mm以下にそれぞれ設定することにより、パーテーション1を室内の床面上に安定した状態で配置でき、室内の床面上でパーテーション1を移動させる際に、収納部本体21又は引出壁本体31が転倒するのを防止できる。
【0056】
さらに、画像表示装置34の表示画面の縦方向の中心部の位置を、座席に着座した女性の正常状態での視線の高さよりも低い位置に設定する構成によれば、図5に示すように、一般的な人間にとって、正常状態での視線に対して上方に向けて25°が最適表示域、下方に向けて15°が通常視線、上方に向けて50°が視界作業可能域、下方に向けて30°が視覚的情報表示の最適範囲がであることから、会議の出席者の身長や画像表示装置34の表示画面に対する出席者の距離や情報記載板23,33に対する出席者の距離等に関わらず、無理なく画像表示装置34の表示画像や情報記載板23,33上の情報を見ることができる。
【0057】
また、この会議室予約管理システムは、会議室がパーテーション1で間仕切りされて複数区画に区分されているか否か、またその区画数に関する区画情報と、会議室又は区分された個々の区画の予約状況に関する会議室予約情報及び区画予約情報とを管理用コンピュータ7で管理し使用者に提供するようになっているため、会議を行おうとする者がこれらの情報を容易に知ることができ、会議室を効率よく使用できる。また、撮像カメラ6で撮像した会議室の室内の画像を管理用コンピュータ7の画面に表示することにより、会議室の室内の状況を把握できるため、安全性も確保できる。
【0058】
なお、本発明のパーテーションは、前記実施の形態でのパーテーション1に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限り適宜変更して差し支えない。例えば、前記実施の形態では、引出壁3に画像表示装置34が設けられている構成であったが、収納部2に画像表示装置34を設けてもよく、また、会議において画像を用いる必要がない場合には、画像表示装置34を設けない構成としてもよい。
【0059】
前記実施の形態では、収納部2が床面上に載置された状態で床面上を移動し得るよう構成したが、収納部2を、床面上の任意の位置に固定されると共に、固定点を中心として床面上を床面に沿って回動可能に構成してもよい。また、前記実施の形態では、収納部2を構成する収納部本体2の一側面21Aのみから引出壁3が引き出されるよう構成したが、収納部本体21の一側面21Aの反対側の側面からも引出壁3を引き出せるよう構成してもよい。この場合、2つの引出壁3を収納部本体21に収納できるように構成し、各側面から引出壁3を引き出すように構成することもできる。さらに、収納部2を、床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように、且つ、床面上の任意の位置に所定部位を固定点として固定されて固定点を中心として床面上を床面に沿って回動し得るように構成されしてもよい。
【0060】
前記実施の形態では、会議室の室内を常時撮像カメラ6で撮像し、会議室の使用状態を観察するように構成したが、会議室の出入口のドアの開閉動作に応じて撮像カメラ6を作動させても、会議室の出入口に指紋やアイリス等の認証手段を設け、この認証手段での判別結果に応じて撮像カメラ6を作動させてもよい。また、会議室の出入口のドアの開閉動作又は認証手段に基づいて会議室の使用の有無を判断するように構成してもよい。
【0061】
前記実施の形態では、撮像カメラ6による撮像画像を表示することにより会議室の使用の有無を使用者に判断させるようにしたが、使用の有無を音声又は管理用コンピュータ7の画面上に文字で表示して使用者に伝達してもよい。
【0062】
前記実施の形態では、パーテーション1の設置面から収納部2及び引出壁3の上縁部までの高さを、大柄な男性が座席に着座した際の視線に合わせて設定したが、パーテーション1の設置面から収納部2及び引出壁3の上縁部までの高さは、会議の出席者や会議内容に応じて変更できる。例えば、出席者が室内の床面に立つことが多い会議では、図10に示すように、大柄な男性(身長1800mmの男性)が床面に立った際の正常状態での視線の高さである1570mmより高く設定してもよい。また、出席者が座席に着座した状態で行う会議においても、パーテーション1の設置面から1250mmより高い位置に収納部2及び引出壁3の上縁部が位置するのであれば、パーテーション1の高さは適宜変更でき、例えば、1300mm、1800mm、又は2000mmに設定してもよい。
【0063】
また、前記実施の形態では、引出壁3の所定位置に画像表示装置34を設置するよう構成したが、図11(a)に示すように、画像表示装置34が引出壁3から引出壁3の上方に向けて突出し得る構成としてもよい。また、収納部本体21及び引出壁本体31の一主面だけでなく両主面に情報記載板23,33を設ける構成としてもよい。
【0064】
前記実施の形態では、引出壁3を収納するための収納部2が平面視において直線状に構成されており、パーテーション1全体としても平面視において直線状を呈するように構成されていたが、室内を間仕切りできるのであれば、収納部2や引出壁3は、必ずしも平面視において直線状を呈する必要はなく、例えば、収納部2が平面視において円弧状を呈しており、この収納部2に収納される引出壁3も収納部2と同様に円弧状を呈している構成としてもよい。
【0065】
また、例えば、図11(b)に示すように、収納部2が平面視において屈曲した形状を呈する構成としてもよい。この場合、図11(b)に示すように、収納部2の両側面から引出壁3を引き出せるように構成しても、また、何れか一方の側面のみから引出壁3を引き出せるように構成してもよい。
【0066】
前記実施の形態では、収納部本体21及び引出壁本体31に情報記載板23,33を設ける構成としたが、収納部本体21と引出壁本体31とのいずれか一方のみに設ける構成としてもよい。また、情報記載板23,33は、必ずしも収納部本体21及び引出壁本体31の一主面のみに設ける必要はなく、両主面に設ける構成としてもよい。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、室内を効率よく利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る会議室予約管理システムの概略を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る会議室予約管理システムの概略を説明する図である。
【図3】同会議室予約管理システムに用いられるパーテーションの概略を説明する斜視図である。
【図4】同パーテーションの構成の概略を説明する図であり(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。
【図5】同パーテーションと会議室使用者の椅子に着座状態での視線との関係を説明する図である。
【図6】同会議室予約管理システムの会議室に用いられるテーブル及び椅子の概略を説明する斜視図である。
【図7】同会議室予約管理システムを構成する管理用コンピュータの表示画面を説明する図であり、(a)は各会議室予約情報画面、(b)は区画予約情報画面、(c)は使用者により選択された会議室の画像表示画面である。
【図8】同管理用コンピュータによる画面表示の手順を説明する図であり、(a)は会議室予約情報画面、(b)は区画予約情報画面、(c)は会議室予約情報画面及び区画予約情報画面を更新する際の手順を説明する図である。
【図9】同会議室予約管理システムの会議室の間仕切りを変更した状態を説明する図であり、(a)は変更前、(b)は変更後の図である。
【図10】同パーテーションと会議室使用者の床面上に立った状態での視線との関係を説明する図である。
【図11】(a),(b)は同会議室予約管理システムを構成するパーテーションの他の例を説明する図である。
【符号の説明】
1 パーテーション
2 収納部
21 収納部本体
22 脚部
3 引出壁
31 引出壁本体
34 画像表示装置
33 情報記載板
34 脚部
4 テーブル
41 テーブル板
42 角柱状脚部
43 円柱状脚部
5 椅子
6 撮像カメラ
7 管理用コンピュータ
Claims (12)
- 床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように構成された収納部と、前記収納部から引出可能に前記収納部に収納された引出壁と、を備えることを特徴とするパーテーション。
- 前記収納部と前記引出壁との少なくとも一方に画像表示装置が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパーテーション。
- 床面上の任意の位置に所定部位を固定点として固定された状態で載置され、固定点を中心として床面上を床面に沿って回動し得るように構成された収納部と、前記収納部から引出可能に前記収納部に収納された引出壁と、を備えることを特徴とするパーテーション。
- 前記収納部と前記引出壁との少なくとも一方に画像表示装置が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のパーテーション。
- 床面上に載置された状態で床面上を移動し得るように、且つ、床面上の任意の位置に所定部位を固定点として固定されて固定点を中心として床面上を床面に沿って回動し得るように構成された収納部と、前記収納部から引出可能に前記収納部に収納された引出壁と、を備えることを特徴とするパーテーション。
- 前記収納部と前記引出壁との少なくとも一方に画像表示装置が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のパーテーション。
- 請求項1又は請求項2に記載のパーテーションを用いた会議室であって、
前記収納部を室内の床面上に載置して、前記収納部を室内の床面上で移動させると共に前記引出壁を前記収納部から引き出し、又は前記収納部に前記引出壁を収納して室内を間仕切りして区画するように構成したことを特徴とする会議室。 - 請求項3又は請求項4に記載のパーテーションを用いた会議室であって、
前記収納部を室内の床面上に所定部位を固定点として固定して載置すると共に、前記収納部を室内の床面上で固定点を中心として回動させると共に前記引出壁を前記収納部から引き出し、又は前記収納部に前記引出壁を収納して室内を間仕切りして区画するように構成したことを特徴とする会議室。 - 請求項5又は請求項6に記載のパーテーションを用いた会議室であって、
前記収納部を室内の床面上に載置した状態で床面上を移動させると共に床面上に所定部位を固定点として固定して載置して床面上で固定点を中心として回動させ、また、前記引出壁を前記収納部から引き出し、又は前記収納部に前記引出壁を収納して室内を間仕切りして区画するように構成したことを特徴とする会議室。 - 請求項1又は請求項2に記載のパーテーションを用いた会議室予約管理システムであって、
前記収納部を会議室内の床面上に載置して、会議室内の床面上で前記収納部を移動させると共に前記引出壁を前記収納部から引き出し、又は前記収納部に前記引出壁を収納して室内を間仕切りして区画し、会議室の区画状態をコンピュータの画面に表示すると共に、使用者に選択された区画の予約状態をコンピュータの画面に表示するように構成したことを特徴とする会議室予約管理システム。 - 請求項3又は請求項4に記載のパーテーションを用いた会議室予約管理システムであって、
前記収納部を室内の床面上に固定して載置すると共に、前記収納部を床面上での固定点を中心として床面上で回動させると共に前記引出壁を前記収納部から引き出し、又は前記収納部に前記引出壁を収納して室内を間仕切りして区画し、会議室の区画状態をコンピュータの画面に表示すると共に、使用者に選択された区画の予約状態をコンピュータの画面に表示するように構成したことを特徴とする会議室予約管理システム。 - 請求項5又は請求項6に記載のパーテーションを用いた会議室予約管理システムであって、
前記収納部を室内の床面上に載置した状態で床面上を移動させると共に床面上に所定部位を固定点として固定して載置して床面上で固定点を中心として回動させ、また、前記引出壁を前記収納部から引き出し、又は前記収納部に前記引出壁を収納して室内を間仕切りして区画し、会議室の区画状態をコンピュータの画面に表示すると共に、使用者に選択された区画の予約状態をコンピュータの画面に表示するように構成したことを特徴とする会議室予約管理システム。
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2002
- 2002-10-31 JP JP2002318464A patent/JP2004150196A/ja active Pending
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