JP2004149623A - 光反射シート、その製造方法およびその成形品 - Google Patents

光反射シート、その製造方法およびその成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】難燃性で、高反射性、高遮光性の光反射特性の優れた薄肉の光反射シート及び成形品を提供することを目的とし、さらに厚み等の品質バラツキの少ない該光反射シートの製造方法を提供すること。
【解決手段】酸化チタン(B)を含有するポリカーボネート樹脂組成物からなる厚み0.4〜3mmのシートからなり、該シートの光線反射率が98%以上、かつ光線透過率が1%未満である光反射シートである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光反射シート、その製造方法およびその成形品に関する。さらに詳しくは、ポリカーボネート樹脂組成物を用いた難燃性、光反射特性に優れた薄肉シート、その製造方法および成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に光反射材の用途としては、看板、ディスプレー及び液晶バックライト等が挙げられる。 従来より用いられている光反射シートとしては、金属板、金属箔・プラスチックシート、プラスチックシートの金属蒸着品および発泡延伸PETフィルム等が挙げられるが、これらのシートでは成形時における形状の自由度が少なく、また折り曲げなどの加工にコストがかかるという課題があった。
また、近年ポリカーボネート樹脂の優れた機械的特性(特に耐衝撃性)、電気的特性、透明性、難燃性、寸法安定性及び耐熱性等を活かして特定の表面処理をした酸化チタンとのブレンド(例えば、特許文献1〜3)、特定の無機充填剤とのブレンド(例えば、特許文献4)、他のポリマーとのブレンド(例えば、特許文献5〜9)、及び発泡体との組み合わせ等の光反射材に関する多くの技術が提案されている。
しかし、これらのポリカーボネート樹脂を用いた光反射材料は、射出成形部品での検討が主であり、液晶テレビ用バックライトのような薄肉化、大面積化が必要である熱成形可能なシートでの検討は充分ではなかった。
【0003】
さらにはこのようなポリカーボネート樹脂組成物を押し出しシート成形体とした場合には、液晶ディスプレーなどのバックライト用反射板などの光反射用途における光学特性において、高反射性のみならず高い遮光性が求められるので、酸化チタンを高濃度で配合する必要がある。しかしながら、酸化チタンを高濃度で配合すると、ポリカーボネート樹脂マトリックスの劣化が起こり、そのために樹脂成形品の光線反射率が低下するという問題があった。
また、酸化チタンを多量に配合すると、ポリカーボネートの分子量低下が大きくなり、機械的強度の低下は避けられない。このような問題を改良した良好な機械的強度を有すると共に優れた光学特性を有する、酸化チタンを配合したポリカーボネート樹脂組成物が提案されている(例えは、特許文献10参照)が、液晶ディスプレーなどのバックライト用反射板などに見られるような市場の要求を満足するためには、この特性を更に改良する必要がある。
さらに、酸化チタンを多量に含むポリカーボネート樹脂は、シート及び製品の製造時において、押し出し工程でのドローレゾナンス、肌荒れ、ロールへの密着及び熱成形時での発泡、偏肉等の不良が発生しやすいという問題があり、液晶ディスプレーなどの光反射シート及び板の薄肉化及び大面積化のためには、上記問題を改善した製造方法の確立の必要性が益々高まってきている。
【0004】
また、ポリカーボネート樹脂は、各種熱可塑性樹脂の中では酸素指数が高く、一般的に自己消火性を有する樹脂と言われている。ポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体或いはポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体とポリカーボネート樹脂との混合物は、一般に、ポリカーボネート樹脂よりも高い難燃性能を示すことが知られている。しかしながら、光反射分野で要求される難燃性のレベルは、一般的に難燃性に関するUL94規格でV−0レベルと高く、このレベルを満足する難燃性を付与するためには、通常さらに難燃剤、難燃助剤を添加することが行われている。かつ液晶ディスプレーなどのバックライト用反射板などにおいて要求されている製品肉厚が1mm以下という薄肉の成形品での難燃性と高反射性とを両立させることは一般的に困難であると考えられていた。
そこで、耐熱性を維持しながらリン系難燃剤やハロゲン系難燃剤を添加せずに難燃性を示し、しかも高反射性と高遮光性を満足する光反射特性に優れたポリカーボネート樹脂組成物を用いた熱成形可能で厚さの均一な薄肉シート、熱成形品及びそれらの製造方法の改善が求められている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−207092号公報(第1頁)
【特許文献2】
特開平9−316314号公報(第1頁)
【特許文献3】
特開平9−316315号公報(第1頁)
【特許文献4】
特開平7−242810号公報(第1頁)
【特許文献5】
特開平7−242781号公報(第1頁)
【特許文献6】
特開平7−242804号公報(第1頁)
【特許文献7】
特開平8−12869号公報(第1頁)
【特許文献8】
特開2000−302959号公報(第1頁)
【特許文献9】
特開2002−12757号公報(第1頁)
【特許文献10】
特開平5−320519号公報(第1頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の技術の問題点を解決したポリカーボネート樹脂を用いた、難燃性で、高反射性、高遮光性の光反射特性の優れた薄肉の光反射シート及び成形品を提供することを目的とするものであり、さらに厚み等の品質バラツキの少ない該光反射シートの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記状況に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定のポリカーボネート樹脂組成物と限定された製造条件を組み合わせることによって、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下のような内容を要旨とする発明である。
[1] 酸化チタン(B)を含有するポリカーボネート樹脂組成物からなる厚み0.4〜3mmのシートからなり、該シートの光線反射率が98%以上、かつ光線透過率が1%未満であることを特徴とする光反射シート。
[2] ポリカーボネート樹脂組成物が、ポリカーボネート系重合体(A)85〜60質量%、酸化チタン(B)15〜40質量%からなる上記[1]記載の光反射シート。
[3] 0.8mm厚み相当でのUL94法に準じた垂直難燃試験において、V−0クラスの難燃性を有する上記[1]又は[2]記載の光反射シート。
[4] ポリカーボネート系重合体(A)85〜60質量%、酸化チタン(B)15〜40質量%を含むポリカーボネート樹脂組成物を、▲1▼120〜140℃で2〜10時間乾燥する工程と、▲2▼脱揮装置付き押出機で押し出す工程、及び▲3▼ダイス温度200〜260℃、ロール温度120〜160℃でシート成形する工程を含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の光反射シートの製造方法。
[5] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載の光反射シートを160〜200℃に加熱後、展開倍率1.1〜2倍に熱成形してなることを特徴とする成形品。
[6] 上記[1]〜[3]のいずれかに記載の光反射シートを熱成形してなり反射面の厚みむらが、0.2mm以下であることを特徴とする成形品。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用される好ましいポリカーボネート樹脂組成物は(A)+(B)を100質量部として、
(A):ポリカーボネート系重合体 85〜60質量%、
(B):酸化チタン 15〜40質量%、
(C):フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン 0〜1.0質量部、及び
(D):オルガノシロキサン 0.05〜2質量部から構成される。
【0010】
(A)成分ポリカーボネート系重合体は、好ましくは、ポリカーボネート−ポリオルガノシロキザン共重合体(A−1)及びポリカーボネート樹脂(A−2)の混合物である。
(A−1)成分のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体(以下PC−PDMS共重合体と略記する場合もある。)は、様々なものがあるが、好ましくは次の一般式(1)
【0011】
【化1】
Figure 2004149623
【0012】
[式中、RおよびRは、それぞれハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素、ヨウ素)又は炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基(n−ブチル基、イソブチル基、sec −ブチル基、tert−ブチル基)、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基)である。m及びnは、それぞれ0〜4の整数であって、mが2〜4の場合はRは互いに同一であっても異なっていてもよいし、nが2〜4の場合はRは互いに同一であっても異なっていてもよい。そしてZは、炭素数1〜8のアルキレン基または炭素数2〜8のアルキリデン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンテリレン基、ヘキシレン基、エチリデン基、イソプロピリデン基など)、炭素数5〜15のシクロアルキレン基又は炭素数5〜15のシクロアルキリデン基(例えば、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基など)、あるいは−SO−、−SO−、−S−、−O−、−CO−結合、もしくは次の式(2)あるいは式(2’)
【0013】
【化2】
Figure 2004149623
【0014】
で表される結合を示す。]で表される構造の繰返し単位を有するポリカーボネート部と、次の一般式(3)
【0015】
【化3】
Figure 2004149623
【0016】
[式中、R、R及びRは、それぞれ水素原子、炭素数1〜5のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基など)又はフェニル基であり、p及びqは、それぞれ0または1以上の整数である。]で表される構造の繰返し単位を有するポリオルガノシロキサン部からなるものである。ここで、ポリカーボネート部の重合度は、3〜100が好ましく、また、ポリオルガノシロキサン部の重合度は、2〜500が好ましい。
【0017】
上記のPC−PDMS共重合体は、上記一般式(1)で表される繰返し単位を有するポリカーボネート部と、上記一般式(3)で表される繰返し単位を有するポリオルガノシロキサン部とからなるブロック共重合体であって、粘度平均分子量が、好ましくは10,000〜40,000、より好ましくは12,000〜35,000のものである。このようなPC−PDMS共重合体は、例えば、予め製造されたポリカーボネート部を構成するポリカーボネートオリゴマー(以下PCオリゴマーと略称する。)と、ポリオルガノシロキサン部を構成する末端に反応性基を有するポリオルガノシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリジエチルシロキサン等のポリジアルキルシロキサンあるいはポリメチルフェニルシロキサン等)とを、塩化メチレン、クロロベンゼン、クロロホルム等の溶媒に溶解させ、ビスフェノールの水酸化ナトリウム水溶液を加え、触媒として、トリエチルアミンやトリメチルベンジルアンモニウムクロライド等を用い、界面重縮合反応することにより製造することができる。また、特公昭44−30105号公報に記載された方法や特公昭45−20510号公報に記載された方法によって製造されたPC−PDMS共重合体を用いることもできる。
【0018】
ここで、一般式(1)で表される繰返し単位を有するPCオリゴマーは、溶剤法、すなわち塩化メチレンなどの溶剤中で公知の酸受容体、分子量調節剤の存在下、次の一般式(4)
【0019】
【化4】
Figure 2004149623
【0020】
(式中、R、R、Z、m及びnは、前記一般式(1)と同じである。)で表される二価フェノールとホスゲンまたは炭酸エステル化合物などのカーボネート前駆体とを反応させることによって容易に製造することができる。すなわち、例えば、塩化メチレンなどの溶媒中において、公知の酸受容体や分子量調節剤の存在下、二価フェノールとホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆体とのエステル交換反応などによって製造される。
【0021】
前記一般式(4)で表される二価フェノールとしては、様々なものがあるが、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]が好ましい。ビスフェノールA以外の二価フェノールとしては、ビスフェノールA以外のビス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン;1,1−(4−ヒドロキシフェニル)メタン;1,1−(4−ヒドロキシフェニル)エタン;4,4’−ジヒドロキシジフェニル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド;ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル;ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトンなどが挙げられる。この他、二価フェノールとしては、ハイドロキノン等が挙げられる。これらの二価フェノールはそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】
また、炭酸エステル化合物としては、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートやジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネートが挙げられる。そして、分子量調節剤としては、通常、ポリカーボネートの重合に用いられるものでよく、各種のものを用いることができる。具体的には、一価フェノールとして、例えば、フェノール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−クミルフェノール、ノニルフェノールなどが挙げられる。
【0023】
本発明において、PC−PDMS共重合体の製造に供されるPCオリゴマーは、前記の二価フェノール1種を用いたホモポリマーであってもよく、また2種以上を用いたコポリマーであってもよい。さらに、多官能性芳香族化合物を上記二価フェノールと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボネートであってもよい。
なお、n−ヘキサン可溶分が1.0質量%以下のPC−PDMS共重合体を製造するには、例えば共重合体中のポリオルガノシロキサン含有率を10質量%以下にするとともに、一般式(3)で表わされる繰返し単位の数が100以上のものを用い、かつ第3級アミン等の触媒を5.3×10−3モル/(kg・オリゴマー)以上用いて上記共重合を行うことが好ましい。
【0024】
次に本発明のポリカーボネート樹脂組成物を構成する(A−2)成分のポリカーボネート樹脂は、特に制限はないが、二価フェノールとホスゲン又は炭酸エステル化合物とを反応させることにより容易に製造することができる。
すなわち、例えば、塩化メチレンなどの溶媒中において、公知の酸受容体や分子量調節剤の存在下、二価フェノールとホスゲンのようなカーボネート前駆体との反応により、あるいは二価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカーボネート前駆体とのエステル交換反応などによって製造される。ここで、二価フェノールとしては、前記の一般式(4)で表される化合物と同じものでもよく、また異なるものでもよい。
また、前記の二価フェノール1種を用いたホモポリマーでも、2種以上用いたコポリマーであってもよい。さらに、多官能性芳香族化合物を上記二価フェノールと併用して得られる熱可塑性ランダム分岐ポリカーボネートであってもよい。
【0025】
炭酸エステル化合物としては、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネートやジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネートが例示できる。分子量調節剤としては、上記と同様、通常、ポリカーボネートの重合に用いられるものでよく、各種のものを用いることができる。
具体的には、一価フェノールとして、例えば、フェノール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノールp−tert −オクチルフェノール、p−クミルフェノール、ノニルフェノール等が挙げられる。
【0026】
(A)+(B)の各成分の合計100質量部に対して(A)成分のうちの(A−1)成分の配合割合は、5〜85質量部、好ましくは10〜58質量部、(A−2)成分の配合割合は、0〜80質量部、好ましくは10〜75質量部である。(A−1)成分が5質量部未満では、ポリオルガノシロキサンの分散性が悪化し、充分な難燃性が得られなくなる。これに対して(A−1)成分および(A−2)成分が好ましい範囲では難燃性の良いものが得られる。PC−PDMS中のポリオルガノシロキサン部分の含有量は、最終的な樹脂組成物として要求される難燃性のレベルに応じて適宜選択すればよい。(A−1)成分中のポリオルガノシロキサン部分の割合は、(A−1)成分と(A−2)成分の合計量に対して、好ましくは0.3〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。ここで0.3質量%未満では充分な酸素指数が得られず、目的の難燃性が発現しないおそれがある。また、10質量%を超えると、樹脂の耐熱性が著しく低下するおそれがあり、樹脂のコストアップにもなる。好ましい範囲ではより好適な酸素指数が得られ、優れた難燃性のものが得られる。尚、ここで「ポリオルガノシロキサン」には、成分(E)のオルガのシロキサンに含まれるポリオルガノシロキサン成分は含めず、除外したものである。
【0027】
本発明の(B)成分としての酸化チタンは、ポリカーボネート樹脂に高反射性と低透明性・即ち高遮光性を付与する目的から微粉末の形態で使用されるが、各種粒度の微粉末の酸化チタンは、塩素法または硫酸法のいずれの方法によっても製造することができる。本発明において使用される酸化チタンは、ルチル型およびアナターゼ型のいずれでもよいが、熱安定性、耐候性等の点でルチル型が好ましい。
また、その微粉末粒子の形状は特に限定されるものではなく、鱗片状,球状,不定形等適宜選択使用できる。
【0028】
この(B)成分として使用される酸化チタンは、アルミニウム及び/又は珪素の含水酸化物の他、アミン化合物、ポリオール化合物等で表面処理したものが好ましい。この処理をすることによりポリカーボネート樹脂組成物中での均一分散性及びその分散状態の安定性が向上する他、更に添加する難燃剤との親和性も向上して均一な組成物製造上好ましい。
ここに言うアルミニウムや珪素の含水酸化物,アミン化合物及びポリオール化合物としては、それぞれアルミナ含水物,シリカ含水物,トリエタノールアミン及びトリメチロールエタンなどを例示することができる。上記表面処理における処理方法自体は特に限定されるものではなく、任意の方法が適宜採られる。この処理により酸化チタン粒子表面に付与される表面処理剤の量は、特に限定されるものではないが、酸化チタンの光反射性、ポリカーボネート樹脂組成物の成形性を考慮すれば酸化チタンに対し0.1〜10.0質量%程度が適当である。
【0029】
本発明の組成物において、(B)成分として用いられる上記酸化チタン粉末の粒子径については特に制限はないが、前記効果を効率よく発揮するには、平均粒子径0.1〜0.5μm程度のものが好適である。本発明のポリカーボネート樹脂組成物における酸化チタンの配合量は、(A)+(B)の各成分の合計100質量部に対して、15〜40質量部、好ましくは20〜40質量部である。配合量が15質量部よりも少ないと遮光性が不十分で、光線反射率の低下が大きくなり好ましくない。
また、配合量が40質量部を超えると混練押し出しによるペレット化が困難となり、樹脂の成形加工も難しくなり、成形品にシルバーの発生が多くなる傾向がみられる。とりわけ液晶テレビ、モニター用途等のバックライトに用いられる反射板や反射枠には遮光性と高い光反射性が要求されるので、(B)成分の配合量は20〜35質量部がより好ましい。
本発明で用いる酸化チタンの表面酸量は、10マイクロモル/g以上であることが好ましく、表面塩基量は10マイクロモル/g以上であることが好ましい。表面酸量が10マイクロモル/gより小さかったり、表面塩基量が10マイクロモル/gより小さい場合は、安定化剤であるオルガノシロキサン化合物との反応性が低くなるため酸化チタンの分散が不充分となり、成形体の高輝度化が不充分となるおそれがある。酸化チタンの表面酸量は、より好ましくは15マイクロモル/g以上、さらに好ましくは16マイクロモル/g以上、表面塩基量は、より好ましくは20マイクロモル/g以上、さらに好ましくは25マイクロモル/g以上である。
なお、酸化チタンの表面酸量及び表面塩基量は、非水溶液中において電位差滴定により測定する。具体的には、表面酸量は、1/100規定のn−プロピルアミンのMIBK(メチルイソブチルケトン)溶液中に酸化チタンを分散させ、上澄み液を1/100規定の過塩素酸のMIBK溶液を用いて電位差滴定を行うことにより測定する。また、表面塩基量は1/100規定の酢酸のMIBK(メチルイソブチルケトン)溶液中に酸化チタンを分散させ、上澄み液を1/100規定のカリウムメトキシドのMIBK溶液を用いて電位差滴定を行うことにより測定する。
【0030】
次に、ポリカーボネート樹脂組成物の(C)成分である、フィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(以下「PTFE」と略称する場合もある。)は、必要に応じて溶融滴下防止効果を付与し、高い難燃性を付与することができる。平均分子量は500,000以上であることが好ましく、より好ましくは500,000〜10,000,000、さらに好ましくは1,000,000〜10,000,000である。
(C)成分は、(A)成分および(B)成分の合計100質量部に対して0〜1.0質量部、好ましくは0.1〜0.5質量部である。この量が1.0質量部を超えると、耐衝撃性及び成形品外観に悪影響を及ぼすだけでなく、混練押出時にストランドの吐出が脈動し、安定したペレット製造ができず好ましくない。好ましい範囲では好適な溶融滴下防止効果が得られ、優れた難燃性のものが得られる。
【0031】
本発明の(C)成分であるフィブリル形成能を有するポリテトラフルオロエチレン(PTFE)としては、特に制限はないが、例えば、ASTM規格によりタイプ3に分類されるものを用いることができる。このタイプに分類されるものとしては、具体的には、テフロン6−J(商品名 三井・デュポンフロロケミカル社製)、ポリフロンD−1及びポリフロンF−103(商品名 ダイキン工業社製)等が挙げられる。また、タイプ3以外では、アルゴフロンF5(商品名 モンテフルオス社製)及びポリフロンMPA FA−100(商品名 ダイキン工業社製)等が挙げられる。これらのPTFEは2種以上組み合わせて用いてもよい。
上記のようなフィブリル形成能を有するPTFEは、例えば、テトラフルオロエチレンを水性溶媒中で、ナトリウム、カリウムあるいはアンモニウムパーオキシジスルフィドの存在下で、0.007〜0.7MPaの圧力下、温度0〜200℃、好ましくは20〜100℃で重合させることによって得ることができる。(C)成分のPTFEは、ポリカーボネート樹脂組成物の更なる難燃性の向上のために必要に応じて添加するもので、ポリカーボネート樹脂組成物の前記(A)及び(B)成分の合計量の100質量部に対して0〜1.0質量部、好ましくは0.1〜0.5質量部の割合で添加する。
【0032】
次に、本発明のポリカーボネート樹脂組成物の(D)成分であるオルガノシロキサンは、樹脂の劣化を防止し、樹脂の機械的強度や安定性、耐熱性などの特性を維持するために添加するものであり、具体的には、アルキル水素シリコーン、アルコキシシリコーンが挙げられる。
アルキル水素シリコーンとしては、例えば、メチル水素シリコーン、エチル水素シリコーン等がある。アルコキシシリコーンとしては、例えば、メトキシシリコーン、エトキシシリコーン等である。
特に好ましいアルコキシシリコーンは、具体的にはアルコキシ基が直接又は二価炭化水素基を介してケイ素原子に結合したアルコキシシリル基を含むシリコーン化合物であり、例えば、直鎖状、環状、網状及び一部分岐を有する直鎖状のオルガノポリシロキサンが挙げられ、特に直鎖状オルガノポリシロキサンが好ましい。さらに具体的には、シリコーン主鎖に対してメチレン鎖を介してアルコキシ基と結合する分子構造を有するオルガノポリシロキサンが好ましい。
【0033】
このような(D)成分のオルガノシロキサンとしては、例えば市販の東レ・ダウコーニング社製のSH1107、SR2402、BY16−160、BY16−161、BY16−160E、BY16−161E等が好適に使用することができる。
このオルガノシロキサンの添加量は、酸化チタンの添加量にもよるが、(A)+(B)の各成分の合計100質量部に対して0.05〜2.0質量部の範囲が好ましい。この量が0.05質量部未満であると、ポリカーボネート樹脂の劣化が起こり、樹脂の分子量が低下する。また、2.0質量部を超えると添加量の割には効果の向上はあまり認められず経済的に不利となる上、成形体表面にシルバーが発生し、製品の外観を悪くする。
【0034】
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂組成物は、前記(A)、(B)、(C)、及び(D)の各成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、かつ必要に応じて、各種の難燃剤、無機質充填剤、添加剤、またはその他の合成樹脂、エラストマー等を配合することができる。まず、難燃剤としては、リン系化合物および臭素系化合物が挙げられるが、本発明に用いられる組成物は、(A−1)成分のポリカーボネート−ポリオルガノシロキサン共重合体と(A−2)成分のポリカーボネート樹脂を組み合わせることですでに難燃性は充分確保できるが、さらに必要に応じて、難燃性が要求される場合、(A)+(B)成分100質量部に対して0.5質量部未満、好ましくは0.3質量部未満の範囲で使用できる。
難燃剤としてリン系化合物を添加した場合には流動性は向上するが、シートの反射率及び耐熱性が低下するという問題があり、難燃剤として臭素系化合物を使用した場合は一般的に熱安定性が低下するという欠点がある。
リン系化合物の難燃剤としては、リン酸エステル化合物がこのましい。具体例を挙げれば、トリメチルホスフェート,トリエチルホスフェート,トリブチルホスフェート,トリオクチルホスフェート,トリブトキシエチルホスフェート,トリフェニルホスフェート,トリクレジルホスフェート,クレジルジフェニルホスフェート,オクチルジフェニルホスフェート,トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート,ジイソプロピルフェニルホスフェート,トリキシレニルホスフェート,トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート,トリナフチルホスフェート,ビスフェノールAビスホスフェート,ヒドロキノンビスホスフェート,レゾルシンビスホスフェート,レゾルシノール−ジフェニルホスフェート,トリオキシベンゼントリホスフェート,クレジルジフェニルホスフェートなどがあり、さらに、これらに各種の置換基を導入した化合物や、これらのオリゴマー、ポリマーなどがある。そして、これらリン酸エステル化合物は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
また、臭素系化合物の難燃剤としては、例えば、臭素化ビスフェノールA型エポキシ重合体、ペンタブロモベンジルアクリレート、臭素化ポリカーボネーネートオリゴマー、トリアジン系難燃剤、テトラブロモビスフェノールA、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ヒドロキシエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)、ヘキサブロモシクロドデカン、ポリジブロモフェニレンオキサイド、臭素化フタル酸エステル等を挙げることができる。これら臭素系化合物は、一種単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
また、ポリカーボネート樹脂組成物の機械的強度、耐久性または増量を目的として配合される前記無機質充填材としては、例えばガラス繊維(GF)、炭素繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、カーボンブラック、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ、シリカ、アスベスト、タルク、クレー、マイカ、石英粉などが挙げられる。また、前記添加剤としては、例えば、リン系ヒンダードフェノール系、アミン系等の酸化防止剤、例えばベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系の紫外線吸収剤、例えば脂肪族カルボン酸エステル系、パラフィン系、シリコーンオイル、ポリエチレンワックス等の外部滑剤、離型剤、帯電防止剤、着色剤等が挙げられる。その他の合成樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポスチレン、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、ポリメチルメタクリレート等の各樹脂を挙げることができる。また、エラストマーとしては、イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリル系エラストマーなどが挙げられる。
【0035】
次に、上記ポリカーボネート樹脂組成物を用いた本発明の光反射シート、熱成形、成形品及び他成分との積層についての製造方法を説明する。
[光反射シート]:本発明の光反射シートは上記ポリカーボネート樹脂組成物を用いて以下の工程により製造される。
乾燥工程:ポリカーボネート樹脂組成物を120〜140℃で、2〜10時間乾燥する。ここで材料の乾燥条件は好ましくは130〜140℃で、2〜10時間であり、さらに好ましくは130〜140℃で、4〜10時間である。
このポリカーボネート樹脂組成物の乾燥は一般の加熱空気、乾燥空気、真空下等の雰囲気下で行うことが出来る。この乾燥により材料に含まれる水分、複合化の際に生ずる揮発性の反応複生成物の多くを除去することが出来る。
押し出し工程:脱揮装置付き押出機で材料を特定の形状に押出す。この光反射シート成形用押出装置の脱揮装置は溶融状態にて大気圧力以下に減圧出来るものであり、押出時にー700mmHg以下好ましくはー730mmHg以下に減圧する。
この減圧脱揮により材料に残存する水分、複合化の際に生ずる揮発性の反応複生成物を除去するとともに、本押出成形により生成する副次的な揮発性の反応複生成物をも除去することができる。
ここで、材料の乾燥および押出成形時の脱揮が不充分であるとシートが発泡あるいは表面状態の肌荒れが生じ、反射率が低下するあるいは反射むらが生じやすい。
シート成形工程:引き続きダイス温度200〜260℃、ロール温度120〜180℃でシート成形する。
ここで、本シート成形ではダイス温度は200〜260℃、好ましくは200〜250℃、さらに好ましくは200〜240℃である。ダイス温度が260℃を超えるとドローレゾナンス現象が生じ易く、結果としてシートの幅方向(特に端部)および長方向の偏肉を生じ、本シート単体およびその熱成形品の面としての反射むらが生じやすい。これは本発明のシート用材料の酸化チタン粉末を多量に含む材料のシート成形に生じやすい現象である。
さらに、シート成形時の冷却ロール温度は120〜180℃であり、好ましくは120〜170℃である。ここで、すべてのロール温度が120℃未満であると本材料の融体の剛性が高いためニップロール間でのサイジングが難しく、幅、長方向での表面状態の均質性が保てず、本シート単体およびその熱成形品の面としての反射むらが生じやすい。
また、すべてのロール温度が170℃を超えるとロールへの粘着、密着により表面の密着、剥がしむらやシートのそりが生じ本発明の目的とする均一な反射特性を有する反射板が得られない。
【0036】
[熱成形]:本発明における前記ポリカーボネート樹脂組成物を用いた光反射シートは熱成形性を有し、特定の熱成形条件により光源の本数、形状に合わせた反射面を有する反射板を製造することが出来る。
ここで、熱成形時のシート加熱温度(シート表面温度)は160〜200℃、好ましくは170〜200℃であり、平均展開倍率は1.2〜2倍、好ましくは1.2〜1.8倍である。
また、本発明の熱成形法は特に限定されないが、プレス成形、真空成形、真空圧空成形、熱板成形、波板成形等を用いることが出来る。また一般的に真空成形と総称される成形法においてもドレープホーミング法、マッチドダイ法、プレッシャーバブルプラグアシスト真空成形法、プラグアシスト法、真空スナップバック法、エアースリップホーミング、トラッップドシート接触加熱―プレッシャーホーミング法、単純圧空成形法等が挙げられる。この真空成形の圧力は10kg/cm2以下で適宜行えばよい。
ここで、シート加熱温度が160℃未満であると熱成形が困難であり、200℃を越えるとシート表面に不均質な肌荒れが生じ易くなる。また平均展開倍率が1.2倍未満であると 光源の形状に合わせた反射板の設計が難しく、2倍を超えると熱成形品の厚みむらが大きくなり、反射率のむらが生じやすい。
なお、本熱成形時に用いるシートは予備乾燥をして用いることが好ましく、吸湿による発泡現象を防ぐことが出来る。この際の乾燥条件は120〜140℃、2〜10時間乾燥が適当である。
【0037】
[成形品]:上記のポリカーボネート樹脂組成物、シート製造条件及び熱成形条件を用い適宜調整することにより、本発明の成形品の光反射面の厚みむらが0.2mm以下である成形品を得ることができる。ここで、反射面の厚みむらが0.2mmを超えると均一な面反射特性が得られない。また、成形品の形状は、光源の形状、個数及び特性に合わせ適宜選定すればよい。
例えば、直下型液晶バックライト用の反射板の場合は、特開2000−260213号公報、特開2000−356959号公報、特開2001−297613号公報及び特開2002−32029号公報に提案されているような形状が挙げられる。
【0038】
[他成分との積層]:本発明において上記のポリカーボネート樹脂組成物のシート層に対し、使用目的に応じその反射特性を阻害しない範囲で他の層を積層して設けることが出来る。
例えば、光反射面に帯電防止剤、耐光剤を含む透明ポリカーポネート、アクリル樹脂層を積層できる。この際樹脂層の厚みは、500μ以下が好ましく、100μ厚み相当での全光線透過率が85%以上が好ましい。
また、光反射面の反対面に光遮蔽材、構造補強のための層を設けることが出来る。ここで光遮蔽材とは薄肉のアルミ等の金属層、塗料などが挙げられ、構造補強層としてはポリカーボネート系樹脂層が挙げられる。これらの他の層は塗布、蒸着、押出ラミネーション、ドライラミネーション、共押出等の方法により積層することが出来る。さらに熱拡散のために、アルミ箔等の金属層を設けても良い。
【0039】
本発明の光反射シートは、前記ポリカーボネート樹脂組成物と上記の方法の組み合わせにより得ることが出来、少なくとも一層がポリカーボネート組成物からなり、厚み0.4〜3mm、光線反射率98%以上、光線透過率0.1%未満でかつ0.8mm厚み相当でのUL94法に準じた垂直難燃試験においてV−0クラスの難燃性および熱成形性を有する。
ここで、厚みは0.4〜2mm、好ましくは0.6〜2mm、さらに好ましくは0.6〜1.5mmである。本シートの厚みが0.4mm未満であると大面積の反射板を熱成形する際にドローダウンウンが生じ偏肉の抑制が困難であり、面内の光反射のむらが生じやすい。3mmを超えると熱成形時の加熱において片側の表面、内部、反対側の表面の温度差が生じやすくなり結果として均質な反射特性の熱成形品が得られにくい。
また、光線反射率は98%以上、好ましくは98.2%、さらに好ましくは98.5%以上である。ここでこのような高度の反射率を得るためには酸化チタンの含有量を調整することにより達成できる。
さらに、光線透過率は1%未満、好ましくは0.9%未満、さらに好ましくは0.8%未満である。このような光遮蔽性に優れたシートは酸化チタンの含有量、シートの厚み、良好な表面状態により達成することが出来る。
ここで、光線反射率が95%未満あるいは光線透過率が1%以上であると、目的とする反射用途において充分な輝度が得られにくい。
また、0.8mm厚み相当でのUL94法に準じた垂直難燃試験においてV−0クラスを有することにより、ライトボックスとしての難燃性を高めることができる。
さらに、熱成形性を有することで光源のタイプ、個数に合わせた形状設計が容易となり、輝度が高く、むらのないライトボックスとすることができる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により、さらに詳しく説明する。
なお、シート及び熱成形品の各種評価方法は下記により行った。
(1)厚み精度:シート、熱成形品中、16点以上の厚みを測定し標準偏差を算出した。
(2)肌荒れ:シート表面を観察した際に目視にて不均質でかつ低光沢の部分の有無を評価した。
(3)反射率:Macbeth社製 LCM2020プラス にてY値を測定した。
(4)透過率:日本電色工業(株)1001DPにて全光線透過率を測定した。
(5)難燃性:UL94に準じて垂直燃焼試験(V−0試験)を実施した。
(6)面反射の均一性:6本の冷陰極管、拡散板を有する15インチの直下型のライトボックスを作成し、その反射板として熱成形品を挿入し、輝度の均質性を目視にて評価した。評価基準は、○;輝度が面内で均一、×;所々に高い輝度あるいは低い輝度の部分が認められる。
【0041】
製造例1
[PCオリゴマーの製造]
400リットルの5重量%水酸化ナトリウム水溶液に、60kgのビスフェノールAを溶解し、ビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
次いで、室温に保持したこのビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液を1.38リットル/時間の流量で、また、塩化メチレンを69リットル/時間の流量で、内径10mm、管長10mの管型反応器にオリフィス板を通して導入し、これにホスゲンを並流して10.7kg/時間の流量で吹き込み、3時間連続的に反応させた。ここで用いた管型反応器は二重管となっており、ジャケット部分には冷却水を通して反応液の排出温度を25℃に保った。また、排出液のpHは10〜11となるように調整した。
このようにして得られた反応液を静置することにより、水相を分離、除去し、塩化メチレン相(220リットル)を採取して、PCオリゴマー(濃度317g/リットル)を得た。ここで得られたPCオリゴマーの重合度は2〜4であり、クロロホーメイト基の濃度は0.7規定であった。
【0042】
製造例2
[反応性PDMSの製造]
1,483gのオクタメチルシクロテトラシロキサン、96gの1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン及び35gの86%硫酸を混合し、室温で17時間攪拌した。その後、オイル相を分離し、25gの炭酸水素ナトリウムを加え1時間攪拌した。濾過した後、150℃、3torr(4×10Pa)で真空蒸留し、低沸点物を除きオイルを得た。
60gの2−アリルフェノールと0.0014gの塩化白金−アルコラート錯体としてのプラチナとの混合物に、上記で得られたオイル294gを90℃の温度で添加した。この混合物を90〜115℃の温度に保ちながら3時間攪拌した。生成物を塩化メチレンで抽出し、80%の水性メタノールで3回洗浄し、過剰の2−アリルフェノールを除いた。その生成物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で115℃の温度まで溶剤を留去した。
得られた末端フェノールPDMSは、NMRの測定により、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は30であった。
【0043】
製造例3
[PC−PDMS共重合体の製造]
製造例2で得られた反応性PDMS138gを塩化メチレン2リットルに溶解させ、製造例1で得られたPCオリゴマー10リットルを混合した。そこへ、水酸化ナトリウム26gを水1リットルに溶解させたものと、トリエチルアミン5.7ccを加え、500rpmで室温にて1時間攪拌、反応させた。
反応終了後、上記反応系に、5.2重量%の水酸化ナトリウム水溶液5リットルにビスフェノールA600gを溶解させたもの、塩化メチレン8リットル及びp−tert−ブチルフェノ−ル96gを加え、500rpmで室温にて2時間攪拌、反応させた。
反応後、塩化メチレン5リットルを加え、さらに、水5リットルで水洗、0.03規定水酸化ナトリウム水溶液5リットルでアルカリ洗浄、0.2規定塩酸5リットルで酸洗浄、及び水5リットルで水洗2回を順次行い、最後に塩化メチレンを除去し、フレーク状のPC−PDMS共重合体を得た。得られたPC−PDMS共重合体を120℃で24時間真空乾燥した。粘度平均分子量は17,000であり、PDMS含有率は3.0重量%であった。なお、粘度平均分子量、PDPS含有率は下記の要領で行った。
【0044】
(1)粘度平均分子量 (Mv)
ウベローデ型粘度計にて、20℃における塩化メチレン溶液の粘度を測定し、これより極限粘度[η]を求めた後、次式にて算出した。
[η]=1.23×10−5Mv0.83
(2)PDMS含有率
H−NMRで1.7ppmに見られるビスフェノールAのイソプロピルのメチル基のピークと、0.2ppmに見られるジメチルシロキサンのメチル基のピークとの強度比を基に求めた。
【0045】
製造例4−1
〔ポリカーボネート系組成物−1〕
製造例3により得られたポリカーボネートーポリオルガノシロキサン共重合体(PC−PDMS、Mv=17,000、PDMS含有率=3.0重量%)を46重量%、ビスフェノールA型直鎖状ポリカーボネート(出光石油化学製、タフロンFN1500、Mv=14,500)を24重量%、酸化チタン粉末(石原産業(株)製、商品名PF726)を30重量%の合計100重量部に対し、オルガノシロキサン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名BY16−161)を1.2重量部、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、旭硝子(株)製、商品名 CD076)を0.3重量部、酸化防止剤として、トリフェニルホスフィン(城北化学(株)製、商品名JC263)を0.1重量部を混合し、二軸軸押出機にて溶融混練しポリカーボネート系樹脂組成物−1を得た。
【0046】
製造例4−2
〔ポリカーボネート系組成物−2〕
ビスフェノールA型直鎖状ポリカーボネート(出光石油化学製、タフロンFN1500、Mv=14,500)の代わりに、ビスフェノールA型分岐状ポリカーボネート(出光石油化学製、タフロンFB2500、Mv=26,000)を用いたことの他はポリカーボネート系組成物−1と同様にしてにおいてポリカーボネート系樹脂組成−2を得た。
【0047】
製造例4−3
〔ポリカーボネート系組成物−3〕
製造例3により得られたポリカーボネートーポリオルガノシロキサン共重合体を46重量%、ビスフェノールA型直鎖状ポリカーボネート(出光石油化学製、タフロンFN1500、Mv=14,500)を29重量%、酸化チタン粉末(石原産業(株)製、商品名PF726)を25重量%の合計100重量部に対し、オルガノシロキサン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名BY16−161)を1.0重量部、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、旭硝子(株)製、商品名 CD076)を0.3重量部、酸化防止剤として、トリフェニルホスフィン(城北化学(株)製、商品名JC263)を0.1重量部を混合し、二軸軸押出機にて溶融混練しポリカーボネート系樹脂組成物−3を得た。
【0048】
製造例4−4
〔ポリカーボネート系組成物−4〕
製造例3により得られたポリカーボネートーポリオルガノシロキサン共重合体を46重量%、ビスフェノールA型直鎖状ポリカーボネート(出光石油化学製、タフロンFN1500、Mv=14,500)を34重量%、酸化チタン粉末(石原産業(株)製、商品名PF726)を20重量%の合計100重量部に対し、オルガノシロキサン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名BY16−161)を1.0重量部、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、旭硝子(株)製、商品名 CD076)を0.3重量部、酸化防止剤として、トリフェニルホスフィン(城北化学(株)製、商品名JC263)を0.1重量部を混合し、二軸軸押出機にて溶融混練しポリカーボネート系樹脂組成物−4を得た。
【0049】
製造例4−5
〔ポリカーボネート系組成物−5〕
ビスフェノールA型直鎖状ポリカーボネート(出光石油化学製、タフロンFN1500、Mv=14,500)を90重量%、酸化チタン粉末(石原産業(株)製、商品名PF726)を10重量%の合計100重量部に対し、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、旭硝子(株)製、商品名 CD076)を0.3重量部、酸化防止剤として、トリフェニルホスフィン(城北化学(株)製、商品名JC263)を0.1重量部を混合し、二軸軸押出機にて溶融混練しポリカーボネート系樹脂組成物−5を得た。
【0050】
製造例5
〔シート積層用の透明、耐光、帯電防止、難燃ポリカーボネート系フィルムの製造〕
製造例3により得られたポリカーボネートーポリオルガノシロキサン共重合体を46重量%、ビスフェノールA型ポリカーボネート(出光石油化学製、タフロンA2600、Mv=26,000)、帯電防止剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ホスホニウム塩(竹本油脂製、ISP101)を1重量%、耐光剤としてケミソーブ79(ケミプロ化成製)を0.3重量%を混合し、二軸軸押出機にて溶融混練しポリカーボネート系樹脂組成物を得た。この透明、耐光、帯電防止組成物を用い、キャスト成形にて50μm厚みのフィルムを作成した。このフィルムの全光線透過率は93%であった。
【0051】
実施例1
ポリカーボネート系組成物−1(ペレット)を熱風オーブンにて140℃、4時間乾燥した。この材料を用い、脱揮装置付きの65mmΦ単軸押出機、ギアポンプ、60cm幅コートハンガーダイを有する押出装置にて水平方向に押出し、縦3本冷却ロール方式にてシート成形を行い1mm厚みのシートを得た。
ここで、シリンダー温度は250〜260℃、脱揮圧力−750mmHg、ダイス温度240℃、ロール温度No.1/No.2/No.3の順に120/150/170℃、押出量30kg/hrであった。このシートの物性を第1表に示す。
【0052】
実施例2
ポリカーボネート系組成物−1(ペレット)を熱風オーブンにて120℃、10時間乾燥したことの他は実施例1と同様にした。
実施例3
脱揮圧力を−760mmHgとしたことの他は実施例1と同様にした。
実施例4
ダイス温度を250℃としたことの他は実施例1と同様にした。
実施例5,6
引取り速度を調整して1.6mm厚みおよび0.6mm厚みのシートを得たことの他は実施例1と同様にした。
実施例7
ポリカーボネート系組成物−2を用いたことの他は実施例1と同様にした。
実施例8
ポリカーボネート系組成物−3を用いたことの他は実施例1と同様にした。
実施例9
ポリカーボネート系組成物−4を用いたことの他は実施例1と同様にした。
実施例10
シート積層用の透明、耐光、帯電防止、難燃ポリカーボネート系フィルムをシート成形時にNo.2ロールと溶融ウエブの間に繰り出し、ニップ圧力で熱ラミして積層シートを得た。
【0053】
比較例1
材料ペレットを乾燥せずに用いたことの他は実施例1と同様にした。
比較例2
押出機の脱揮装置を用いなかったことの他は実施例1と同様にした。
比較例3
ダイス温度を270℃としたことの他は実施例1と同様にした。
比較例4
No.1〜No.3のロール温度をすべて110℃としたことの他は実施例1と同様にした。シートの浮き、反りが生じ、評価可能なシートを得ることが出来なかった。
比較例5
No.1〜No.3のロール温度をすべて190℃としたことの他は実施例1と同様にした。冷却ロールからの粘着が顕著であり、平面性が不良となり評価可能なシートを得ることが出来なかった。
比較例6
ポリカーボネート系組成物−5を用いたことの他は実施例1と同様にした。
それぞれの評価結果を第1表にしめす。
【0054】
【表1】
Figure 2004149623
【0055】
実施例11
実施例1で作成したシートを用いて、直下型照明(例えば特開2002−32029号公報参照)に用いる図1に示す形状の反射板成形品を熱成形により作成した。なおシートは140℃にて5時間乾燥し、浅野研究所製、FK−0431−10型の熱成形機にて、シート表面温度を180℃に加熱後、平均展開倍率1.3倍のA1型で真空成形することにより得た。
なお、図1中、反射板1は、両端に湾曲部4を有して、中央部に光源受入溝を構成し反射面は多屈曲3からなっている。
実施例12
実施例5で作成したシートを用い、平均展開倍率1.8倍のA1型を用いたことの他は実施例11と同様にした。
実施例13
実施例6で作成したシートを用い、平均展開倍率1.15倍のA1型を用いたことの他は実施例11と同様にした。
【0056】
比較例7
熱成形時のシート表面温度を155℃としたことの他は実施例11と同様にした。
比較例8
熱成形時のシート表面温度を210℃としたことの他は実施例11と同様にした。
比較例9
実施例5で作成したシートを用い、平均展開倍率2.3倍のA1型を用いたことの他は実施例11と同様にした。
比較例10
比較例9で作成したシートを用いたことの他は実施例11と同様にした。
熱整形品についての性状を第2表に示す。
【0057】
【表2】
Figure 2004149623
【0058】
【発明の効果】
特定のポリカーボネート樹脂組成物、特定の製造条件により光線反射率98%以上、光線透過率0.1%未満でかつ0.8mm厚み相当でのUL94法に準じた垂直難燃試験においてV−0クラスの難燃性および熱成形性を有する光反射シートを得ることが出来た。
さらに、熱成形性を有することで光源のタイプ、個数に合わせた形状設計が容易となり、輝度が高く、むらのないライトボックスとすることができる。
また、その技術は、液晶バックライト等のディスプレー、照明器具、住宅・設備等で用いられる蛍光管、LED、EL、プラズマ、レーザー等の光源の反射部品に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直下型照明に用いる反射板成形品の反射面の部分縦断明図である。
【符号の説明】
1: 反射板
2: 光源受入溝
3: 多屈曲面
4: 湾曲部

Claims (6)

  1. 酸化チタン(B)を含有するポリカーボネート系樹脂組成物からなる厚み0.4〜3mmのシートからなり、該シートの光線反射率が98%以上、かつ光線透過率が1%未満であることを特徴とする光反射シート。
  2. ポリカーボネート樹脂組成物が、ポリカーボネート系重合体(A)85〜60質量%、酸化チタン(B)15〜40質量%からなる請求項1記載の光反射シート。
  3. 0.8mm厚み相当でのUL94法に準じた垂直難燃試験において、V−0クラスの難燃性を有する請求項1又は2記載の光反射シート。
  4. ポリカーボネート系重合体(A)85〜60質量%、酸化チタン(B)15〜40質量%を含むポリカーボネート樹脂組成物を、▲1▼120〜140℃で2〜10時間乾燥する工程と、▲2▼脱揮装置付き押出機で押し出す工程、及び▲3▼ダイス温度200〜260℃、ロール温度120〜160℃でシート成形する工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の光反射シートの製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の光反射シートを160〜200℃に加熱後、展開倍率1.1〜2倍に熱成形してなることを特徴とする成形品。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の光反射シートを熱成形してなり、反射面の厚みむらが、0.2mm以下であることを特徴とする成形品。
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