JP2004149575A - 熱可塑性成形材料及び成形品 - Google Patents

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裕 山口
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Abstract

【課題】優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率を低減した熱可塑性成形材料を提供する。
【解決手段】ポリアミド樹脂と、ポリエステル樹脂と、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を含有する熱可塑性成形材料である。ポリエステル樹脂を熱可塑性成形材料の全量に対して5〜50質量%含有する。パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を熱可塑性成形材料の全量に対して0.05〜0.2質量%含有する。優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率を低減することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂を主成分とする成形材料及びこの熱可塑性成形材料を成形して得られる成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂の1種であるポリアミド樹脂は、強靭性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱性等に優れており、エンジニアリングプラスチックとして多くの成形品に用いられている。しかし、ポリアミド樹脂には吸水性が高いという問題があるので、ポリエステル樹脂とブレンドすることによって、この問題を解決することが試みられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−186203号公報(特許請求の範囲)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにポリアミド樹脂とポリエステル樹脂をブレンドして得られる熱可塑性成形材料にあっては、絶縁抵抗を十分低くすることができるほど吸水性が低いものであるとはいえない。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率を低減した熱可塑性成形材料及び成形品を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る熱可塑性成形材料は、ポリアミド樹脂と、ポリエステル樹脂と、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を含有する熱可塑性成形材料であって、ポリエステル樹脂を熱可塑性成形材料の全量に対して5〜50質量%含有すると共に、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を熱可塑性成形材料の全量に対して0.05〜0.2質量%含有して成ることを特徴とするものである。
【0007】
また請求項2の発明は、請求項1において、ポリアミド樹脂として、重量平均分子量30000〜40000のナイロン6と重量平均分子量30000〜40000のナイロン66のうち少なくとも一方を用いて成ることを特徴とするものである。
【0008】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、ポリエステル樹脂として、重量平均分子量40000〜60000のポリエチレンテレフタレートと重量平均分子量50000〜60000のポリブチレンテレフタレートのうち少なくとも一方を用いて成ることを特徴とするものである。
【0009】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムの純度がいずれも99%以上であることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、無機フィラーを熱可塑性成形材料の全量に対して1〜50質量%含有して成ることを特徴とするものである。
【0011】
また請求項6に係る成形品は、請求項1乃至5のいずれかに記載の熱可塑性成形材料を射出成形又はブロー成形して成ることを特徴とするものである。
【0012】
また請求項7に係る成形品は、請求項1乃至5のいずれかに記載の熱可塑性成形材料をインサート成形して成ることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0014】
本発明に係る熱可塑性成形材料は、ポリアミド(PA)樹脂と、ポリエステル樹脂と、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を含有するものである。
【0015】
本発明においてPA樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ナイロン6(PA6)、ナイロン66(PA66)、ナイロン12(PA12)、ナイロン46(PA46)等を用いることができる。
【0016】
上記のPA樹脂の中でも、重量平均分子量30000〜40000のPA6と重量平均分子量30000〜40000のPA66のうち少なくとも一方を用いるのが好ましい。このようなPA6、PA66を用いると、その他のPA樹脂を用いる場合よりも、耐熱性をさらに高めることができるものである。しかも、ポリエステル樹脂、特にポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)と混練するのが容易となるものである。ただし、PA6の重量平均分子量が30000未満であると、流動性が良すぎてバリが発生しやすくなるおそれがあり、逆にPA6の重量平均分子量が40000を超えると、流動性が悪すぎて成形品がショートしやすくなるおそれがある。一方、PA66の重量平均分子量が30000未満であると、流動性が良すぎてバリが発生しやすくなるおそれがあり、逆にPA66の重量平均分子量が40000を超えると、流動性が悪すぎて成形品がショートしやすくなるおそれがある。なお、PA12やPA46は融点が高いので、ポリエステル樹脂と混練する場合にポリエステル樹脂が熱分解するおそれがあり好ましくない。
【0017】
また、本発明においてポリエステル樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、PET、PBT、ポリエチレンナフタレート等を用いることができる。ただし、ポリエステル樹脂を熱可塑性成形材料の全量に対して5〜50質量%含有する必要がある。ポリエステル樹脂の含有量が5質量%未満であると、得られる熱可塑性成形材料の吸水率を十分低減することができず、逆にポリエステル樹脂の含有量が50質量%を超えると、吸水率の低減は可能であるものの、得られる熱可塑性成形材料においてPA樹脂の特徴である耐熱性等を確保することができなくなるものである。
【0018】
上記のポリエステル樹脂の中でも、重量平均分子量40000〜60000のPETと重量平均分子量50000〜60000のPBTのうち少なくとも一方を用いるのが好ましい。このようなPET、PBTを用いると、その他のポリエステル樹脂を用いる場合よりも、PA樹脂と容易にアロイ化させることができるものである。しかも、得られる熱可塑性成形材料にPETやPBTの特徴である耐薬品性を付与することができるものである。ただし、PETの重量平均分子量が40000未満であると、成形材料の粘度が低すぎて成形品を成形することができないおそれがあり、逆にPETの重量平均分子量が60000を超えると、成形材料の粘度が高すぎて射出成形できないおそれがある。一方、PBTの重量平均分子量が50000未満であると、成形材料の粘度が低すぎて成形品を成形することができないおそれがあり、逆にPBTの重量平均分子量が60000を超えると、成形材料の粘度が高すぎて射出成形できないおそれがある。
【0019】
また本発明においては、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を熱可塑性成形材料の全量に対して0.05〜0.2質量%含有する必要がある。パラトルエンスルホン酸やパラトルエンスルホン酸ナトリウムは相溶化剤として働き、PA樹脂とポリエステル樹脂を互いに溶け合わせてアロイ化することができるものである。ただし、パラトルエンスルホン酸やパラトルエンスルホン酸ナトリウム以外のものでは、PA樹脂とポリエステル樹脂のアロイ化は不可能である。さらに、パラトルエンスルホン酸やパラトルエンスルホン酸ナトリウムを用いる場合であっても、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方の含有量が0.05質量%未満であると、PA樹脂とポリエステル樹脂のアロイ化は不十分であり、得られる熱可塑性成形材料において、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率を低減することはできない。逆に0.2質量%を超えると、耐薬品性や封入成形性等の物性値が低下する。
【0020】
ここで、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムの純度はいずれも99%以上であることが好ましい。パラトルエンスルホン酸やパラトルエンスルホン酸ナトリウムの純度が99%未満であると、不純物の量が多くなり、この不純物によってPA樹脂とポリエステル樹脂の相溶性が低下し、得られる熱可塑性成形材料の耐薬品性等の物性が悪化するおそれがある。
【0021】
また本発明においては、熱可塑性成形材料に無機フィラーを配合することができる。無機フィラーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、タルクやガラス繊維を用いることができる。無機フィラーを熱可塑性成形材料の全量に対して1〜50質量%含有するのが好ましい。このように無機フィラーの含有量を設定してあると、熱可塑性成形材料を成形して得られる成形品の強度を高めることができると共に、耐熱性をさらに向上させることができるものである。このような効果は、比重2〜3であって繊維状の無機フィラーを用いた場合に特に顕著に現れるものである。ただし、無機フィラーの含有量が1質量%未満であると、無機フィラーの配合による上記の効果を十分に得ることができないおそれがあり、逆に無機フィラーの含有量が50質量%を超えると、ペレット化が難しく生産性が悪くなるおそれがあると共に、成形時における流動性が低下するおそれがある。
【0022】
本発明に係る熱可塑性成形材料を調製するにあたっては、以下のようにして行うことができる。すなわち、PA樹脂及びポリエステル樹脂を予め乾燥処理しておき、次いでこれらの樹脂、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方、必要に応じて無機フィラーをタンブラーで混合しルーダーに通す。ルーダーから出たストランドはすぐに冷却槽で冷却し、その後、ストランドをカッターで切断することによって、ペレット状の熱可塑性成形材料を得ることができるものである。
【0023】
本発明に係る成形品は、上記のようにして調製した熱可塑性成形材料を射出成形又はブロー成形することによって得ることができるものである。すなわち、射出成形にあっては、熱可塑性成形材料を加熱溶融して可塑化状態とし、これを予め閉じられた金型キャビティに圧力を加えて射出充填した後に冷却固化することによって、成形品を得ることができる。一方、ブロー成形にあっては、開いた金型の間に、熱可塑性成形材料で形成されたパリソン(空気の吹込みを行う前の中空管状の予備成形体)を押出機から押出した後、金型で挟んでパリソンの下部をピンチオフすると共に融着させ、内部に空気を吹込んで冷却後金型を開くことによって、成形品を得ることができる。
【0024】
このようにして得た成形品にあっては、優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率が低減されているものである。従って、本発明に係る熱可塑性成形材料は、端子台等のように耐トラッキング性が要求される成形品を成形する材料として適しているのである。
【0025】
また本発明に係る成形品は、上記のようにして調製した熱可塑性成形材料をインサート成形することによって得ることができる。すなわち、射出成形において熱可塑性成形材料の内部に金属部品又はその他の材質の部品を埋め込むことによって、成形品を得ることができる。具体的には、例えば、銅線等を巻線したボビンをインサート成形して封入したソレノイドを成形品として得ることができる。
【0026】
このようにして得た成形品にあっては、優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率が低減されているものである。特に、本発明に係る熱可塑性成形材料を成形して得られたソレノイドは、熱硬化性ポリエステル材料を成形して得られたソレノイドと同等の品質性能を有しているものである。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0028】
(熱可塑性成形材料の各成分)
PA樹脂として、PA6であるユニチカ(株)製「A1025」(重量平均分子量:30000〜40000)、PA6であるユニチカ(株)製「A1045」(重量平均分子量:70000〜80000)、PA66である旭化成(株)製「1300S」(重量平均分子量:30000〜40000)、PA66である旭化成(株)製「1500」(重量平均分子量:70000〜80000)を用いた。
【0029】
ポリエステル樹脂として、PETである(株)クラレ製「KL236R」(重量平均分子量:50000〜55000)、PETである三菱レイヨン(株)製「PA−500」(重量平均分子量:40000〜50000)、PETである三菱レイヨン(株)製「KR265」(重量平均分子量:70000〜80000)、PBTである三菱レイヨン(株)製「N1300」(重量平均分子量:50000〜60000)、PBTである東レ(株)製「1400S」(重量平均分子量:100000〜110000)を用いた。
【0030】
パラトルエンスルホン酸(PTS酸)として、明友産業(株)製の純度99%のもの、パラトルエンスルホン酸ナトリウム(PTS酸NA)として、明友産業(株)製の純度99%、純度90%のものを用いた。
【0031】
無機フィラーとして、タルクである竹原化学工業(株)製「TTタルク」(粒子径:10μm、比重:2.51)、ガラス繊維である日本板硝子(株)製「TP−74」(繊維径:φ10μm、比重:2.49)を用いた。
【0032】
(熱可塑性成形材料の調製)
予め、PA樹脂及びポリエステル樹脂には乾燥処理を行っておいた。そして、上記の各成分を表1及び表2に示す配合量で配合してタンブラーで10分間混合し、ルーダーに通した。ルーダーの温度は、ダイス付近で260℃、投入口付近で250℃となるように設定した。ルーダーから出たストランドはすぐに冷却槽で冷却し、その後、このストランドをカッターで2〜4mmの長さのペレット状に切断し、実施例1〜13及び比較例1〜5の熱可塑性成形材料を得た。
【0033】
(成形条件)
まず、除湿乾燥機を用いて上記の熱可塑性成形材料を120℃で4時間乾燥処理した。そして、100トン射出成形機を用いて射出成形金型に上記の熱可塑性成形材料を射出し、成形品を成形した。なお、射出成形機のシリンダーの温度は、ヘッド付近で260℃、材料投入口付近で200℃、また金型の温度は100℃となるように設定した。
【0034】
(吸水率)
ASTM D570に基づいて試験を行った。具体的には、上記の成形条件で大きさ(3mm×50φmm)の試験片を作製し、これを23℃の恒温水槽内に48時間浸漬させた後の吸水率を測定した。結果を表1及び表2に示す。
【0035】
(熱分解性)
ASTM D638、D790に基づいて試験を行った。具体的には、上記の成形条件で大きさ(3.2mm×12.7mm×127mm)の試験片を作製し、この曲げ強度を測定することによって、熱分解性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
【0036】
(引張り強度)
ASTM D638、D790に基づいて試験を行った。結果を表1及び表2に示す。
【0037】
(耐薬品性)
上記の成形条件で大きさ(3.2mm×12.7mm×127mm)の試験片を作製し、これを10%HCl、トルエンに浸漬させ、7日後の外観を観察することによって、耐薬品性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
【0038】
(封入成形性)
上記の成形条件で0.2mmの銅線を巻線したボビンをインサート成形して封入品(大きさ:30φmm×40mm)を得た。このときの封入成形性を評価した。結果を表1及び表2に示す。なお、表1及び表2においてショートとは、封入品が所定の形状にならなかったり、銅線が断線したりしたものを意味する。
【0039】
【表1】
Figure 2004149575
【0040】
【表2】
Figure 2004149575
【0041】
表1及び表2にみられるように、実施例1〜13のものはいずれも比較例1〜5のものよりも吸水率が低いことが確認される。しかも無機フィラーを配合した実施例1〜9、11〜13のものは無機フィラーを配合していない実施例10のものよりも成形品の強度が高く、耐熱性に一層優れていることが確認される。
【0042】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る熱可塑性成形材料は、ポリアミド樹脂と、ポリエステル樹脂と、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を含有する熱可塑性成形材料であって、ポリエステル樹脂を熱可塑性成形材料の全量に対して5〜50質量%含有すると共に、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を熱可塑性成形材料の全量に対して0.05〜0.2質量%含有するので、優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率を低減することができるものである。
【0043】
また請求項2の発明は、ポリアミド樹脂として、重量平均分子量30000〜40000のナイロン6と重量平均分子量30000〜40000のナイロン66のうち少なくとも一方を用いるので、耐熱性をさらに高めることができると共に、ポリエステル樹脂と混練するのが容易となるものである。
【0044】
また請求項3の発明は、ポリエステル樹脂として、重量平均分子量40000〜60000のポリエチレンテレフタレートと重量平均分子量50000〜60000のポリブチレンテレフタレートのうち少なくとも一方を用いるので、PA樹脂と容易にアロイ化させることができると共に、得られる熱可塑性成形材料にPETやPBTの特徴である耐薬品性を付与することができるものである。
【0045】
また請求項4の発明は、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムの純度がいずれも99%以上であるので、不純物の量が少なく、PA樹脂とポリエステル樹脂の相溶性が低下するのが防止され、得られる熱可塑性成形材料の物性を良好に得ることができるものである。
【0046】
また請求項5の発明は、無機フィラーを熱可塑性成形材料の全量に対して1〜50質量%含有するので、成形品の強度を高めることができると共に、耐熱性をさらに向上させることができるものである。
【0047】
また請求項6に係る成形品は、請求項1乃至5のいずれかに記載の熱可塑性成形材料を射出成形又はブロー成形するので、優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率が低減されているものである。
【0048】
また請求項7に係る成形品は、請求項1乃至5のいずれかに記載の熱可塑性成形材料をインサート成形するので、優れた耐熱性を確保しつつ、高い絶縁抵抗を得ることができるほど吸水率が低減されているものである。

Claims (7)

  1. ポリアミド樹脂と、ポリエステル樹脂と、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を含有する熱可塑性成形材料であって、ポリエステル樹脂を熱可塑性成形材料の全量に対して5〜50質量%含有すると共に、パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムのうちいずれか一方又は両方を熱可塑性成形材料の全量に対して0.05〜0.2質量%含有して成ることを特徴とする熱可塑性成形材料。
  2. ポリアミド樹脂として、重量平均分子量30000〜40000のナイロン6と重量平均分子量30000〜40000のナイロン66のうち少なくとも一方を用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性成形材料。
  3. ポリエステル樹脂として、重量平均分子量40000〜60000のポリエチレンテレフタレートと重量平均分子量50000〜60000のポリブチレンテレフタレートのうち少なくとも一方を用いて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性成形材料。
  4. パラトルエンスルホン酸とパラトルエンスルホン酸ナトリウムの純度がいずれも99%以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱可塑性成形材料。
  5. 無機フィラーを熱可塑性成形材料の全量に対して1〜50質量%含有して成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱可塑性成形材料。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の熱可塑性成形材料を射出成形又はブロー成形して成ることを特徴とする成形品。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載の熱可塑性成形材料をインサート成形して成ることを特徴とする成形品。
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