JP2004145424A - 課金装置並びに課金システム - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影や録音が制限されているイベント会場等の場所において、利用者が撮像する画像や録音する音声に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容、又は録音した音声の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能な課金装置並びに課金システムを提供する。
【解決手段】基礎画像とその基礎画像を撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段128と、電子カメラ10にて撮像した撮像画像と利用者識別情報とを受信する無線インターフェース136と、記録手段128に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合する照合手段(情報処理手段120)と、照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する通知手段(無線インターフェース136等)とを備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】基礎画像とその基礎画像を撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段128と、電子カメラ10にて撮像した撮像画像と利用者識別情報とを受信する無線インターフェース136と、記録手段128に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合する照合手段(情報処理手段120)と、照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する通知手段(無線インターフェース136等)とを備えた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、課金装置並びに課金システムに係り、特に利用者が取得する画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置並びに課金システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の映像取得制限システムは、ある撮影禁止対象物の撮影を禁止したい場合に、撮影禁止信号送信装置によってその周辺に撮影禁止信号を送信しておき、撮影機能を有した機器、すなわち例えば携帯型テレビ端末装置において、カメラ部にて撮影禁止信号の到来監視を行い、撮影禁止信号が到来しているときにはカメラ部が映像データの出力を禁止することを可能としている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来の記録機器、通信機器、記録システム及びその方法は、撮影又は録音等を制限する撮影条件又は録音条件を他の通信機器から無線で受信することが可能な第1の通信手段と、受信した撮影条件又は録音条件に基づいて撮影又は録音を行う手段とを備え、撮影又は録音等の記録が制限されている場所において、利用者が意識することなく自動で記録機器の記録機能を制限状態に設定し、許容される条件での記録を可能としている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−152217号公報(第1−3頁、第1図)
【0005】
【特許文献2】
特開2002−112214号公報(第1−7頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−152217号の公報に記載されている映像取得制限システム等の発明は、カメラなどを用いた映像取得を確実に制限することは困難な場所であって、かつ、映像取得が行われると不適切である場所において、映像取得が容易に行われてしまうという不具合を考慮してなされたものであり、所定の対象物に関する映像情報の生成・出力動作、あるいは蓄積動作といった映像取得動作の実行を制限することが可能であるが、展覧会やコンサート等のイベントにおいて、料金を支払って正当に画像の取得を希望する利用者側の要望を満たすことができないという不具合を生じていた。また、展覧会やコンサートの主催者側では、利用者が撮像を希望する画像に応じた撮影料金を受け取って、利用者に画像を提供するというビジネスを容易に実現することができずに、せっかく可能性のある画像販売や楽曲提供等のビジネスチャンスを逃すという不具合を生じていた。
【0007】
また、特開2002−112214号の公報に示されている記録機器、通信機器、記録システム及びその方法では、撮影する対象に応じて記録画素数等の撮像条件又は録音条件を自動で設定して利用者に対して課金を実施することが可能となっているが、撮影対象を自動で判別して、その判別の結果、撮影対象に応じて異なる料金を設定するサービスを提供することができないという不具合を生じていた。また、特開2002−1122214号の公報の段落番号0056には、「受信した撮影及び記録に関する情報に応じて利用料金を利用者に課金する。」旨の記載があるものの、対象画像をどのように判別して撮影及び記録に応じた利用料金を設定するかという具体的な発明が記載されていないために、具体的に実施することができないという不具合を生じていた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮影や録音が制限されている場所において、利用者が撮像する画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能な課金装置並びに課金システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、利用者が撮像した画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置であって、予め基礎画像とその基礎画像を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信する受信手段と、前記記録手段に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合する照合手段と、前記照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を読み出して前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
本発明によれば課金装置は、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、記録手段に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合し、その照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると、撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して、利用者側に通知するようにしたので、利用者が撮像した画像に応じて価格を設定し、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0011】
また、前記目的を達成するために請求項2に記載の発明は、利用者が撮像する画像に応じて利用料金を課金する課金システムであって、被写体を撮像して撮像画像を取得する撮像手段と、撮像位置を検出する位置検出手段と、当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報を記録する利用者識別情報記録手段と、前記撮像手段が撮像した撮像画像と前記利用者識別情報と撮像位置とを課金装置に送信する送信手段とを備えた電子カメラと、予め被写体位置と被写体を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像位置とを受信する受信手段と、前記記録手段に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合する照合手段と、前記照合の結果両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると撮像位置と一致する位置又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録されている利用料金を読み出して前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えた課金装置とから構成されることを特徴としている。
【0012】
本発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像位置と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像位置とを受信し、記録手段に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合し、その結果両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、撮像位置と一致する位置又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に応じて価格を設定し、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0013】
また、前記目的を達成するために請求項3に記載の発明は、利用者が撮像する画像に応じて利用料金を課金する課金システムであって、被写体を撮像して撮像画像を取得する撮像手段と、撮像時刻を取得する時計と、当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報を記録する利用者識別情報記録手段と、前記撮像手段が撮像した撮像画像と前記利用者識別情報と前記撮像時刻とを課金装置に送信する送信手段とを備えた電子カメラと、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力する設定手段又はイベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを予め関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像時刻とを受信する受信手段と、前記設定手段を介して入力されたイベント時刻又は前記記録手段に記録されているイベント時刻と前記受信した撮像時刻とを照合する照合手段と、前記照合の結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると撮像時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金又は入力された利用料金を前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えた課金装置と、から構成されることを特徴としている。
【0014】
本発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像時刻と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像時刻とを受信し、設定手段によって入力されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と受信した撮像時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、撮像時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて入力又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じてその利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0015】
また、前記目的を達成するために請求項4に記載の発明は、利用者が撮像した画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置であって、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力する設定手段又はイベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを予め関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信する受信手段と、前記撮像画像と利用者識別情報とを電子カメラから受信した受信時刻を取得する時刻取得手段と、前記設定手段を介して入力されたイベント時刻又は前記記録手段に記録されているイベント時刻と前記時刻取得手段が取得した受信時刻とを照合する照合手段と、前記照合の結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金又は入力された利用料金を前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えた課金装置とから構成されることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば課金装置は、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、該撮像画像と利用者識別情報とを電子カメラから受信した受信時刻を取得し、設定手段によって入力されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と取得した受信時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて入力又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じてその利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って、本発明に係る課金装置並びに課金システムの好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
図1に、電子カメラにより撮影した画像の価格を設定することが可能な課金システムの構成を示す。
【0019】
同図によれば課金システムには、利用者が携行しており他の通信機器と無線通信を実施することが可能な記録機器の一形態である電子カメラ10と、携帯電話12と、美術館や博物館、イベント会場等において撮影が制限されている無線通信圏と、美術館や博物館等が提供するとともに前記電子カメラ10及び携帯電話12等の通信機器と無線通信圏にて情報を送受信することが可能な課金装置16(通信機器の一形態)とが設けられている。
【0020】
課金の条件付きで撮影が許可又は制限されている美術館や博物館、イベント会場等にて利用者が撮影を希望する場合には、美術館や博物館、イベント主催者側に対して撮影に関する利用許諾料金を支払うなどして撮影の許諾を受ける。課金装置16は、利用許諾を受けた利用者の電子カメラ10を特定するとともに、電子カメラ10に対して撮影条件や録音条件等の記録条件の情報を送信する。該撮影条件に関する情報を受信した電子カメラ10は、指定された撮影条件に基づいて撮影の機能を限定して撮影することが可能となっており、利用者は特別に撮影条件を意識することなく撮影を実施することが可能となる。また、撮影が禁止されている美術館や、博物館イベント会場等では、無線の課金装置16は電子カメラ10対して撮影全ての撮影を禁止する記録条件を送信するので、利用者が撮影を希望しても電子カメラ10による撮影を実施することができなくなる。
【0021】
また、電子カメラ10を利用して課金の条件付きで録音が許可又は制限されているコンサート会場で音声を録音する場合にも、上記の撮影の場合と同様に録音条件等の記録条件を課金装置16から受信して、指定された録音条件に基づいた録音を実施することが可能となる。また同様に録音が禁止されている場所での録音は、課金装置16から受信した記録条件により録音を実施することができなくなる。
【0022】
また、利用者が撮像又は録音を実施する場合には、その撮像や録音の対象物に応じて価格が利用者側の電子カメラ10等に通知されるので、利用者は電子カメラ10の表示を見ることによって撮像する画像や録音する対象の価格を知ることが可能となる。そして、利用者が対価を支払う旨の情報を入力した場合には、撮像した画像を取得したり、音声の録音を実施することが可能となる。
【0023】
図2に、本発明に係る電子カメラの信号処理系ブロック図を示す。
【0024】
同図によれば、電子カメラ10には、被写体の像を受光面に結像させて光電変換して、画像データとして撮像画像を出力する固体撮像素子等で構成された撮像手段60と、撮像手段60から出力されるアナログデータをデジタルデータに変換するD/A変換器61と、電子カメラ10全体の制御を行うとともに画像データのサンプリングタイミング制御、画像データの記録及び送信制御、通信制御、表示制御、記録条件に基づいた撮影制御及び録音制御、待機状態の変更等の制御を行う情報処理手段(CPU)62と、撮像する画像の解像度を示す画素数を前記情報手段の指示に従って設定する画素数設定手段63とが設けられている。
【0025】
また電子カメラ10には、画像サイズの変更、シャープネス補正、ガンマ補正、コントラスト補正、ホワイトバランス補正等の処理を行う画像処理手段64と、レリーズボタンや通信ボタン、送信ボタン、ファンクションスイッチ、十字キー、確定スイッチ、モード切り換えスイッチ等の入力手段68が設けられている。入力手段68は、利用者が実施する撮影又は録音に関する利用料金の情報や画像又は音声の記録条件に関する情報を入力することが可能となっている。
【0026】
また電子カメラ10には、画像データ及び音声データを着脱可能な記録媒体36に記録したり読み出したりするためにデータを変換する記録媒体インターフェース74が設けられている。記録媒体36は、メモリーカードやMO等の半導体、磁気記録、光記録に代表される着脱可能な記録媒体である。
【0027】
メモリ72は、電子カメラ10の機種コード、製造番号等の固有の情報、動作プログラム、各定数等が記憶されている記録手段のROMと、利用者を特定する識別情報を記録するとともにプログラム実行時の作業領域として利用可能な記憶手段のRAMとから構成されている。
【0028】
また情報処理手段62は、他の通信機器から受信した記録条件の情報に基づいて画像データ等に対して圧縮処理を実施したり、圧縮したデータに対して伸張展開処理を行う圧縮解凍手段の機能を備えている。
【0029】
他の通信機器と情報を送受信する場合に用いる電子カメラ10の無線の通信手段は、情報処理手段62からの指令により画像データを搬送波に乗せて送信又は受信する無線通信制御手段76(送信手段)と、搬送波及びデータを送受信するアンテナ32とから構成されている。
【0030】
前記無線の通信手段は、例えば記録媒体に記録されている画像データ又は音声データの送信、携帯電話等の他の通信機器から受信した電話番号や利用者を特定する固有の識別情報又は暗証番号等の送信、利用者が実施する撮影や録音に関する利用料金の情報及び記録条件に関する承諾情報等の送信、当該電子カメラ10の存在する位置情報や撮像時刻の送信を実施することが可能となっている。
【0031】
また電子カメラ10には、通信状況に関する情報や、撮影に関する利用料金の課金情報、承諾情報、撮影に関する制限情報及び撮影した画像等の情報を表示手段38に表示するためのD/A変換器78と、撮影時の被写体の光量を補うために光を発行するフラッシュ等の発光手段40と、前記発光手段40が発行するタイミング及び発光光量を制御する発光制御手段80と、記録した著作物の画像に対して電子透かしを挿入する電子透かし挿入手段82と、電子カメラ10の各制御手段に電源を供給する電源部84と、音声を集音して情報処理手段62を介して録音するためのマイク86とが設けられている。
【0032】
前記集音した音声情報は図示しないA/D変換器よってデジタルデータに変換して、課金装置16から受信した記録条件に基づいて音声情報を圧縮したり、前記記録情報に基づいて音声情報の分解能を設定したりするようにしてもよい。
【0033】
また電子カメラ10には、時刻を計数して撮像時刻を取得する時計88と、GPS(Global Positioning System )等の手法により現在の位置を取得して、撮像位置を検出する位置検出手段89が設けられている。
【0034】
上記のとおり構成された電子カメラ10の通信処理について説明する。電子カメラ10の電源が投入されると無線通信制御手段76は、課金装置16が発する情報を受信して通信を確立する処理を行う。もしここで課金装置16を認識しなかった場合には、通常の制限を受けない撮影条件で撮影を実施することが可能となる。また、課金装置16を認識した場合には課金装置16と以降の通信を実施するためのペアリングの処理を行い、撮影及び録音を制限する記録条件に関する情報を課金装置16から受信して、該受信した情報をメモリ72に記録する。
【0035】
次に、電子カメラ10の撮影処理について説明する。
【0036】
撮影する像は撮像手段60の受光面に結像され、結像した被写体像は光電変換及びD/A変換されて画像処理手段64に出力される。このようにして得られた画像データは、画素数設定手段63にて記録条件に基づいた所定の記録画素数に設定され、画像処理手段64にて増幅やノイズの低減処理が実施され、一時期メモリ72に記憶する。情報処理手段62は、メモリ72に記憶されている画像データを読み出して画像処理を実施した後に、画像を逐次D/A変換器78に伝達して表示手段38に表示している。
【0037】
入力手段68に設けられているレリーズボタンを押すと、被写体を撮影又は音声を録音するモードに入る。すると情報処理手段62はメモリ72に記憶されている記録条件に関する情報を読み出して撮影条件及び録音条件を設定する。もし記録条件にてフラッシュ等の発光が許可されている場合には、被写体の明るさに応じて発光手段40を発光させて画像を撮像し、画像データをメモリ72に一旦記憶する。メモリ72に記憶した画像データは情報処理手段62が読み出して、所定の画像処理を実施した後に、所定の記録条件で画像データの圧縮処理を実施して、無線通信制御手段76を介して課金装置16等の他の通信機器に画像データ及び音声データを出力する。
【0038】
また、撮像した画像や録音した音声を記録媒体36に記録する許可を課金装置から取得した場合には、情報処理手段62は、圧縮処理を実施した画像データ又は音声データを記録媒体インターフェース74を介して記録媒体36に記録することも可能となっている。
【0039】
前記無線通信制御手段76(送信手段)は、前記撮像手段60が撮像した撮像画像と利用者識別情報とを課金装置16等の他の通信機器に送信することが可能となっている。また、前記無線通信制御手段76(送信手段)は、必要に応じて撮像位置又は撮像時刻に関する情報を、課金装置16等の他の通信機器に送信することが可能となっている。
【0040】
図3に課金装置16の情報処理系ブロック図を示す。
【0041】
同図によれば、課金装置16の情報処理系には、現在の時刻を計数するとともに電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報とを受信した際の情報の受信時刻を取得する時刻取得手段98と、課金装置16の全体の制御を行う情報処理手段120と、情報処理手段120を動作させるプログラムや各種定数等が書き込まれているROMと情報処理手段120が処理を実行する際の作業領域となるRAMとから構成されるメモリ122とが設けられている。
【0042】
また課金装置16には、利用者に対して撮影又は録音に関する利用料金の情報又は記録条件に関する情報を表示して、これらの情報を利用者に通知する表示手段、及び、利用者が各種情報を入力する入力手段との機能を備えたタッチパネル102が設けられている。
【0043】
また課金装置16には、博物館や美術館、イベント会場等における被写体となる基礎画像やその画像の撮影情報、利用者が携行する電子カメラ10等による撮影や録音を制限する記録条件、画像の利用料金に関する情報、利用者がサービスを利用した利用料金情報、課金情報等を記録するハードディスク等の記録手段128とが設けられている。
【0044】
課金装置16の情報入力系には、タッチパネル102の入力手段から入力された電子カメラ10の利用者の暗証番号や識別情報等の情報を受信して情報処理手段120に出力する入力コントローラ132が設けられている。また、課金装置16の画像信号処理系には、タッチパネル102の表示手段に表示する情報を逐次所定のフレームレートのビデオ信号に変換してタッチパネル102の表示手段に出力する表示コントローラ134が設けられている。
【0045】
課金装置16には、無線インターフェース136及びアンテナ92とから構成される無線の通信手段が設けられており、情報処理手段120からの指令により前記記録手段128に記録されている記録条件、利用料金情報等の各種情報を電子カメラ10等の通信機器に送信することが可能であるとともに、電子カメラ10等の通信機器から各種の情報を受信することが可能となっている。
【0046】
該無線の通信手段は、例えば電子カメラ10から送信された画像データ又は音声データの受信、携帯電話等の他の通信機器が送信した電話番号又は利用者固有の暗証番号等の情報の受信、利用者を識別する利用者識別情報の受信、画像を撮像した撮像位置に関する情報の受信、画像を撮像した撮像時刻に関する情報の受信、利用者が実施する撮影や録音に関する利用料金の情報及び記録条件に関する承諾情報等の受信を行うことが可能となっている。
【0047】
また、該無線の通信手段は、例えば記録手段128に記録されている撮影を制限する撮影条件や録音を制限する録音条件等の記録条件の送信、撮影又は録音に関する利用料金情報等の送信を実施することが可能となっている。
【0048】
また、課金装置16は、料金挿入口を備えるとともに挿入された金銭の処理及び釣り銭に関する制御するコインマシン94(料金受領手段)と、挿入された金額情報を情報処理手段120に伝達するとともに情報処理手段120から釣り銭情報を受信してコインマシン94に出力するコインマシン制御手段138と、ネットワーク上の他の通信機器から撮影又は録音に関する課金情報を受信することが可能な有線の通信回線140及び通信回線インターフェース142とが設けられている。
【0049】
また、課金装置16には、利用者が撮像した画像の画像データを受信して、印刷出力するプリントマシン144(印刷手段)が設けられている。
【0050】
課金装置16内の情報処理手段120と、メモリ122、入力コントローラ132、表示コントローラ134、記録手段128、無線インターフェース136、コインマシン制御手段138、通信回線インターフェース142を含む各周辺回路は、バス124で接続されており、情報処理手段120が実施するプログラムに基づいて各々の周辺回路を制御することが可能となっている。
【0051】
電子カメラ10と課金装置16とが無線通信を行う際の通信手段は、電波、超音波、赤外線等を搬送波に用いた通信手段である。通信手段に赤外線を用いる場合には、広範囲な通信が可能な拡散光を用いると操作性が向上するし、狭範囲かつ指向性を有する発光手段や受光手段を用いることによって、撮影又は録音の対象物を特定することが容易となる。
【0052】
美術館や博物館、コンサート会場等において電波による無線通信を実施する場合には、無線通信圏の範囲を限定する目的で通信距離が1m〜100m程度の比較的微弱な電波を利用するとよい。課金装置16は、美術館や博物館、コンサート会場等において撮影を制限する必要のある場所に設けられており、常時接続先の通信機器を探索している。課金装置16の設置場所は、通信を制御すべき領域のほぼ中心とする。電子カメラによる撮影を制限すべき領域が広範囲である場合や、複数の部屋にわたっている場合には、複数の課金装置16を設置する。
【0053】
前記記録手段128には、予め撮像対象となる基礎画像とその基礎画像を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録することが可能となっている。
【0054】
また、前記記録手段128には、被写体位置と、被写体を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録することが可能となっている。
【0055】
また、前記記録手段128には、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻と、イベントを利用者が撮像した際の利用料金とを予め関連付けて記録することが可能となっている。
【0056】
また、タッチパネル102(設定手段)は、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻と、イベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力することが可能となっている。
【0057】
前記無線インターフェース136(受信手段)は、利用者が電子カメラ10を用いて撮像した撮像画像と、利用者を識別する利用者識別情報とを電子カメラ10等の通信機器から受信することが可能となっている。
【0058】
また、前記無線インターフェース136(受信手段)は、必要に応じて撮像位置、又は撮像時刻を、電子カメラ10から受信することが可能となっている。
【0059】
また、前記情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合することが可能となっている。
【0060】
前記情報処理手段120(課金手段)は、前記照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0061】
また、前記情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合することが可能となっている。
【0062】
前記情報処理手段120(課金手段)は、前記照合の結果、両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、撮像位置と一致する位置、又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0063】
また、前記情報処理手段120(照合手段)は、タッチパネル102等の設定手段を介して入力されたイベント時刻、又は記録手段128に記録されているイベント時刻と、電子カメラ10から受信した撮像時刻とを照合することが可能となっている。
【0064】
前記情報処理手段120は、照合の結果、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、撮像時刻と一致、又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金、又は関連付けて入力された利用料金を読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0065】
また、情報処理手段120は、無線インターフェース136(受信手段)が電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報とを受信した受信時刻を、時刻取得手段98から取得することが可能となっている。
【0066】
また、前記情報処理手段120は、タッチパネル102等の設定手段を介して入力されたイベント時刻、又は記録手段128に記録されているイベント時刻と、時刻取得手段98から取得した受信時刻とを照合することが可能となっている。
【0067】
前記情報処理手段120は、照合の結果、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、前記取得した受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて入力された利用料金、又は関連付けて記録手段128に記録されている利用料金を読み出して、受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0068】
また、無線インターフェース136(通知手段)は、利用者側の通信機器(電子カメラ10又は携帯電話12等)に対して、利用料金情報を送信して通知することが可能となっている。
【0069】
図4は、電子カメラと課金装置とが実施する通信処理のフローチャートである。
【0070】
同図に示すように課金装置16は、最初のステップS202「無線送信、接続先サーチ」(以降S202のように省略して記載する)で無線通信を開始し、接続先の探索を開始する。ここでは、例えば課金装置16は情報の送受信に電波を利用したマスターの通信機器として機能し、スレーブの通信機器(電子カメラ10、携帯電話12等)が、周波数ホッピングパターンと時間スロットとに同期するのを待つ処理を実施している。
【0071】
次のS102「電源投入、撮影・通信モード」は、利用者が電子カメラ10を携行して無線通信圏に入り、電子カメラ10の処理モードを撮影可能なモードに設定した状態において、電子カメラ10が実施する処理である。電子カメラ10が撮影可能なモードに設定されると、電子カメラ10は課金装置16が発する同期信号に同期した応答を返す処理を行う。そして電子カメラ10の無線通信制御手段76は、情報処理手段62の指示に基づいて、電子カメラ10を特定する情報、又は利用者を特定する情報である利用者識別情報を課金装置16に対して送信する。
【0072】
次のS204「電子カメラ検知、無線接続確立」では、課金装置16は電子カメラ10からの応答に基づいて電子カメラ10を検知するとともに、無線通信を確立して以降情報の送受信を実施することを可能としている。
【0073】
次のS206「利用者識別情報受信」にて、課金装置16の情報処理手段120は、無線インターフェース136を介して電子カメラ10から送信された利用者識別情報を受信して、課金装置16の記録手段128に記録して次のS208「携帯電話を利用可能な場合、利用者特定情報の読み取り、課金情報伝送」に進む。
【0074】
S208、S210及びS104では、撮影許諾の対価を支払う承諾に関する処理を行っている。S208では、例えば利用者が携行している電子カメラ10又は携帯電話12から、利用者を特定する識別情報、クレジット番号、携帯電話12の電話番号情報又は暗証番号等の利用者識別情報とともに利用料金支払い承諾に関する情報を受信する。そして、S210「課金の確認、撮影制限情報の送信」にて課金装置16の情報処理手段120は、無線インターフェース136を介して該美術館や博物館、イベント会場等における写真撮影の許諾に関する利用料金情報を、利用者側の電子カメラ10又は携帯電話12に送信する処理を行う。
【0075】
撮影許諾等に関する利用料金の他の支払い方法の一つとして、課金装置16を利用した以下の方法を示す。先ず課金装置16の情報処理手段120は、タッチパネル102に撮影に関する利用料金や支払い方法に関する情報の表示指示を出力して、利用者に対して利用料金を通知する。利用料金の受領は、利用者から利用料金を直接コインマシン94に投入してもらってもよいし、プリペイドカードやクレジットカード等をコインマシン94に装着してもらって利用料金を支払ってもらうようにしてもよい。
【0076】
次のS104「課金の承諾選択」では、課金装置16から受信した課金情報に基づいて、電子カメラ10の表示手段38上に、撮影が課金の対象となっていること及びその条件である課金情報や、撮影制限事項等の記録条件を表示して利用者に対して通知する。利用者は、表示された記録条件に基づいて所望の撮影条件の選択又は、課金条件の承諾情報を入力する。
【0077】
利用者が、撮影に関する課金条件を承諾しない場合(拒否した場合)には、課金装置16は電子カメラ10に対して撮影を禁止する設定情報又は、所定の画素数以上での撮影を禁止する記録条件を記録手段128から読み出して送信する。また、利用者が承諾した利用料金等に応じた記録条件を記録手段128から読み出して、電子カメラ10に送信するようにしてもよい。
【0078】
また、利用者が撮影に関する課金条件を承諾すると、電子カメラ10は課金装置16に対して課金の承諾情報を送信する。撮影を制限する内容は、例えば全ての撮影及び記録を禁止する撮影の禁止、フラッシュの発光を伴う撮影の禁止、所定の解像度又は画素数を超える高画素での記録の禁止、電子カメラ10の特定の機種(プロフェッショナル用のカメラ、一眼レフ等のカメラなど)での撮影の禁止又は制限、著作権を宣言する所定情報(電子透かし等)を画像データに挿入しての撮影の許可、撮影した撮影画像の圧縮条件の設定、撮影した画像の分解能に関する条件の設定、撮影後に電子カメラ10が発する発信音の制限等である。
【0079】
前記所定の解像度値を超える高画素での記録禁止とは、著作権を有する画像については、例えば電子カメラ側で100万画素以上の記録を設定できなくする、または、自動的に100万画素未満(VGAなど)の解像度に設定する等の撮影条件の規定である。
【0080】
前記著作権を宣言する所定情報を画像データに挿入する手法とは、撮影は許可するが、記録される画像データ内に著作権を宣言する所定のコードを挿入して電子透かしを設ける等の手法である。電子透かしの挿入のしかたは、画像データ中に電子透かしをランダム化しての挿入、または画像圧縮時の変換処理後(ディスクリートコサイン変換あるいはJPEG2000で規定されているWavelet変換後)の画像データに挿入するなどである。この電子透かしの挿入は、撮影を許されるすべての条件又はケースにて挿入するようにしてもよい。
【0081】
また、電子カメラ等の記録機器が音声記録機能を備えている場合には、その録音機能の禁止又は制限を実施するようにしてもよい。たとえばコンサート会場、あるいは特定の会議における録音を禁止又は録音に関して制限を設ける。この録音に関する制限は、録音の音質に関する記録方式(録音する音声情報の圧縮方式や圧縮条件、録音する音声情報のビット数などの分解能に関する条件等)の制限であってもよい。
【0082】
電子カメラ10から課金情報を受信した課金装置16は、次のS210「課金の確認、撮影制限情報の送信」にて、課金に関する情報の確認情報や、記録条件等の情報を電子カメラ10に対して送信する。次のS106「撮影制限情報の受信、セット」にて電子カメラ10は、該課金に関する確認情報や記録条件等の各種情報を受信して、該受信した各種情報をメモリ72に一時記憶する。そして、受信した記録条件等を表示手段38に表示して利用者に通知する。次に電子カメラ10の情報処理手段62は、前記受信した記録条件の情報に基づいて撮影又は録音のモードを設定する。
【0083】
利用者は、イベント会場等にて電子カメラ10を携行している。利用者が撮像を希望する被写体を見つけた場合には、利用者は電子カメラ10を被写体に向けてレリーズボタンを操作して撮像の実施を指示する。
【0084】
S108「撮像」にて電子カメラ10は、利用者の撮影記録指示と、設定された記録条件に基づいて撮像及び録音を実施し、撮像して取得した画像は一時期メモリ72等の記録手段に記録する。
【0085】
次のS110「撮像位置・撮像時刻取得」にて情報処理手段62は、位置検出手段89が検出した現在位置(イベント会場において撮像又は録音を実施した位置の情報)を取得する処理を行う。また、必要に応じて、時刻を計数している時計88から現在の時刻を撮像時刻として取得する処理を行う。
【0086】
次のS112「撮像画像送信」にて情報処理手段62は、撮像した画像と利用者識別情報、及び必要に応じて撮像位置、撮像時刻等の情報を、無線通信制御手段76を介して課金装置16に送信する。
【0087】
次のS212「撮像画像受信」では、課金装置16の情報処理手段120が無線インターフェース136を介して、電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報、及び必要に応じて撮像位置、撮像時刻等の情報を受信する。次のS214「撮像画像受信時刻取得」にて情報処理手段120は、時刻取得手段98にアクセスして、電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報とを受信した受信時刻を取得する。
【0088】
次のS216「照合モード選択」にて情報処理手段120は、電子カメラ10から受信した撮像位置又は撮像時刻等の情報に基づいて、照合モードを選択する処理を行う。例えばS216では、電子カメラ10から撮像画像とともに撮像位置に関する情報を受信した場合には、「撮像位置照合モード」を選択する。
【0089】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予め基礎画像とその基礎画像を利用者が撮像した際に請求する利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像位置情報及び撮像時刻情報のいずれも受信していないと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS300「画像照合モード」に進み、次のS304「画像照合」の処理に進む。
【0090】
S304にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると、S306「利用料金設定」にて、撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けた利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0091】
次のS220「利用料金通知」にて情報処理手段120は、記録手段128に記録された利用料金情報(課金情報)を読み出して、無線インターフェース136(通知手段)を介して電子カメラ10又は携帯電話12等の利用者側の通信機器に送信する処理を行う。また、電子カメラ10等の通信機器に利用料金情報を送信する代わりに、課金装置16のタッチパネル102(通知手段)に利用料金情報を表示して、利用者に通知するようにしてもよい。
【0092】
前記課金装置16が送信した利用料金情報は、S114「利用料金受信・表示」にて、電子カメラ10の情報処理手段62が無線通信制御手段76を介して受信して、表示手段38に表示する。なお、電子カメラ10が課金装置16から利用料金に関する情報を受信して表示する代わりに、携帯電話12が利用料金情報を受信して携帯電話12の表示手段に表示し、利用者に利用料金情報を通知するようにしてもよい。
【0093】
次のS116「画像購入?」の判断にて情報処理手段62は、表示手段38に表示された価格で撮像した画像を購入するか否かの判断の入力を、利用者に促す表示を行っている。利用者が、入力手段68を介して画像を購入する旨の情報を入力すると、その情報を情報処理手段62が読み取って判断し、S118「画像購入情報送信」の処理に進む。S118にて情報処理手段62は、利用者から入力した画像を購入する旨の情報を、無線通信制御手段76を介して課金装置16に送信する。そして処理はS120「終了」に進み、今回撮像した画像の購入処理を終了する。なお、S120にて完全に画像の購入処理を終了する代わりに、S104等の処理に戻って、他の画像を撮像する処理を再び実施するようにしてもよい。画像の購入処理を完全に終了する場合には、電子カメラ10又は携帯電話12と課金装置16との間で確立した通信処理を切断する。
【0094】
また、S116にて利用者が、入力手段68を介して画像を購入しない旨の情報を入力した場合には、直接S120に分岐して、撮像した画像の購入処理を終了する。
【0095】
一方、課金装置16側の情報処理手段120は、S222「画像印刷?」にて、利用者が撮像した画像の印刷処理を実行するか否かの判断を行っている。S222にて情報処理手段120は、電子カメラ10から画像購入情報が送信されてきたか否かを監視しており、所定の時間内に電子カメラ10から画像を印刷する旨の情報を受信した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS224「画像印刷」に進む。
【0096】
S224にて情報処理手段120は、電子カメラ10から受信した画像に対して画像データの伸張処理や、画像に対するホワイトバランス等の画像処理を実施し、更に印刷用の画像データに変換してプリントマシン144に出力する。プリントマシン114は、専用の用紙に情報処理手段120から取得した画像データに基づいた印刷を実施して出力する。画像の印刷が終了すると、情報処理手段120が実施する処理は次のS226「終了」に進む。
【0097】
またS222にて、所定の時間内に電子カメラ10から画像を印刷する旨の情報を受信しなかった場合、又は電子カメラ10から画像を印刷しない旨の情報を受信した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS226「終了」に分岐し、利用者が撮像した画像に対して課金する処理を終了する。
【0098】
なお、S226にて完全に画像に対する課金処理を終了する代わりに、S202等の処理に戻って、他の利用者が撮像した画像に対して課金する処理を再び実施するようにしてもよい。画像に対する課金処理を完全に終了する場合には、電子カメラ10又は携帯電話12と課金装置16との間で確立した通信処理を切断する。
【0099】
以下に、S216にて情報処理手段120が、「撮像位置照合モード」を選択した場合の処理について、S400からS406までの処理を説明する。
【0100】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予め被写体位置とその被写体を利用者が撮像した際に請求する利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像画像とともに撮像位置情報を受信したと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS400「撮像位置照合モード」に進み、次のS404「位置照合」の処理に進む。
【0101】
S404にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、S406「利用料金設定」にて、撮像位置と一致する位置、又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録されている利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けた利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0102】
以下に、S216にて情報処理手段120が、「撮像時刻照合モード」を選択した場合の処理について、S500からS506までの処理を説明する。
【0103】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予めイベントが行われるイベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像画像とともに撮像時刻情報を受信したと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS500「撮像時刻照合モード」に進み、次のS504「撮像時刻照合」の処理に進む。
【0104】
また、情報処理手段120が「撮像時刻照合モード」を選択する条件として、タッチパネル102等の設定手段が、当該イベント等の管理者から、イベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力したことを条件に判断してもよい。
【0105】
S504にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されているイベント時刻、又は設定手段を介して入力したイベント時刻と受信した撮像時刻とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、S506「利用料金設定」にて、撮像時刻と一致するイベント時刻、又は近似するイベント時刻と関連付けて記録又は入力された利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けた利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0106】
以下に、S216にて情報処理手段120が、「受信時刻照合モード」を選択した場合の処理について、S600からS606までの処理を説明する。
【0107】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予めイベントが行われるイベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像位置情報及び撮像時刻情報のいずれも受信していないと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS600「画像受信時刻照合モード」に進み、次のS604「受信時刻照合」の処理に進む。
【0108】
また、情報処理手段120が「画像受信時刻照合モード」を選択する条件として、タッチパネル102等の設定手段が、当該イベント等の管理者から、イベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力したことを条件に判断してもよい。
【0109】
S604にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されているイベント時刻、又は設定手段を介して入力したイベント時刻と、撮像画像を課金装置16にて受信した受信時刻とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、S606「利用料金設定」にて、受信時刻と一致するイベント時刻、又は近似するイベント時刻と関連付けて記録、又は入力された利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0110】
なお、上記の実施例では、主に画像の撮像に関する処理について説明したが、本発明は撮像した画像に対する課金に限定されるものではなく、音声の録音に対する課金についても対応することが可能である。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る課金装置によれば、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、記録手段に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合し、その照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると、撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して、利用者側に通知するようにしたので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0112】
また、他の発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像位置と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像位置とを受信し、記録手段に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合し、その結果両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、撮像位置と一致する位置又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0113】
また、他の発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像時刻と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像時刻とを受信し、設定手段によって設定されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と受信した撮像時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、撮像時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて設定又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0114】
また、他の発明によれば課金装置は、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、該撮像画像と利用者識別情報とを電子カメラから受信した受信時刻を取得し、設定手段によって設定されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と取得した受信時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて設定又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子カメラにより撮影した画像の価格を設定することが可能な課金システムの構成を示す図
【図2】電子カメラの信号処理系のブロック図
【図3】課金装置の情報処理系のブロック図
【図4】電子カメラと課金装置とが実施する通信処理のフローチャート
【符号の説明】
10…電子カメラ、12…携帯電話、16…課金装置、32…アンテナ、38…表示手段、40…発光手段、60…撮像手段、62…情報処理手段、63…画素数設定手段、64…画像処理手段、68…入力手段、76…無線通信制御手段、80…発光制御手段、82…電子透かし挿入手段、86…マイク、88…時計、89…位置検出手段、92…アンテナ、98…時刻取得手段、102…タッチパネル、120…情報処理手段、136…無線インターフェース、144…プリントマシン
【発明の属する技術分野】
本発明は、課金装置並びに課金システムに係り、特に利用者が取得する画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置並びに課金システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の映像取得制限システムは、ある撮影禁止対象物の撮影を禁止したい場合に、撮影禁止信号送信装置によってその周辺に撮影禁止信号を送信しておき、撮影機能を有した機器、すなわち例えば携帯型テレビ端末装置において、カメラ部にて撮影禁止信号の到来監視を行い、撮影禁止信号が到来しているときにはカメラ部が映像データの出力を禁止することを可能としている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来の記録機器、通信機器、記録システム及びその方法は、撮影又は録音等を制限する撮影条件又は録音条件を他の通信機器から無線で受信することが可能な第1の通信手段と、受信した撮影条件又は録音条件に基づいて撮影又は録音を行う手段とを備え、撮影又は録音等の記録が制限されている場所において、利用者が意識することなく自動で記録機器の記録機能を制限状態に設定し、許容される条件での記録を可能としている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−152217号公報(第1−3頁、第1図)
【0005】
【特許文献2】
特開2002−112214号公報(第1−7頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−152217号の公報に記載されている映像取得制限システム等の発明は、カメラなどを用いた映像取得を確実に制限することは困難な場所であって、かつ、映像取得が行われると不適切である場所において、映像取得が容易に行われてしまうという不具合を考慮してなされたものであり、所定の対象物に関する映像情報の生成・出力動作、あるいは蓄積動作といった映像取得動作の実行を制限することが可能であるが、展覧会やコンサート等のイベントにおいて、料金を支払って正当に画像の取得を希望する利用者側の要望を満たすことができないという不具合を生じていた。また、展覧会やコンサートの主催者側では、利用者が撮像を希望する画像に応じた撮影料金を受け取って、利用者に画像を提供するというビジネスを容易に実現することができずに、せっかく可能性のある画像販売や楽曲提供等のビジネスチャンスを逃すという不具合を生じていた。
【0007】
また、特開2002−112214号の公報に示されている記録機器、通信機器、記録システム及びその方法では、撮影する対象に応じて記録画素数等の撮像条件又は録音条件を自動で設定して利用者に対して課金を実施することが可能となっているが、撮影対象を自動で判別して、その判別の結果、撮影対象に応じて異なる料金を設定するサービスを提供することができないという不具合を生じていた。また、特開2002−1122214号の公報の段落番号0056には、「受信した撮影及び記録に関する情報に応じて利用料金を利用者に課金する。」旨の記載があるものの、対象画像をどのように判別して撮影及び記録に応じた利用料金を設定するかという具体的な発明が記載されていないために、具体的に実施することができないという不具合を生じていた。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮影や録音が制限されている場所において、利用者が撮像する画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能な課金装置並びに課金システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、利用者が撮像した画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置であって、予め基礎画像とその基礎画像を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信する受信手段と、前記記録手段に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合する照合手段と、前記照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を読み出して前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えたことを特徴としている。
【0010】
本発明によれば課金装置は、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、記録手段に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合し、その照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると、撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して、利用者側に通知するようにしたので、利用者が撮像した画像に応じて価格を設定し、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0011】
また、前記目的を達成するために請求項2に記載の発明は、利用者が撮像する画像に応じて利用料金を課金する課金システムであって、被写体を撮像して撮像画像を取得する撮像手段と、撮像位置を検出する位置検出手段と、当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報を記録する利用者識別情報記録手段と、前記撮像手段が撮像した撮像画像と前記利用者識別情報と撮像位置とを課金装置に送信する送信手段とを備えた電子カメラと、予め被写体位置と被写体を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像位置とを受信する受信手段と、前記記録手段に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合する照合手段と、前記照合の結果両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると撮像位置と一致する位置又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録されている利用料金を読み出して前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えた課金装置とから構成されることを特徴としている。
【0012】
本発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像位置と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像位置とを受信し、記録手段に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合し、その結果両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、撮像位置と一致する位置又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に応じて価格を設定し、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0013】
また、前記目的を達成するために請求項3に記載の発明は、利用者が撮像する画像に応じて利用料金を課金する課金システムであって、被写体を撮像して撮像画像を取得する撮像手段と、撮像時刻を取得する時計と、当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報を記録する利用者識別情報記録手段と、前記撮像手段が撮像した撮像画像と前記利用者識別情報と前記撮像時刻とを課金装置に送信する送信手段とを備えた電子カメラと、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力する設定手段又はイベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを予め関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像時刻とを受信する受信手段と、前記設定手段を介して入力されたイベント時刻又は前記記録手段に記録されているイベント時刻と前記受信した撮像時刻とを照合する照合手段と、前記照合の結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると撮像時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金又は入力された利用料金を前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えた課金装置と、から構成されることを特徴としている。
【0014】
本発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像時刻と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像時刻とを受信し、設定手段によって入力されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と受信した撮像時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、撮像時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて入力又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じてその利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0015】
また、前記目的を達成するために請求項4に記載の発明は、利用者が撮像した画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置であって、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力する設定手段又はイベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを予め関連付けて記録する記録手段と、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信する受信手段と、前記撮像画像と利用者識別情報とを電子カメラから受信した受信時刻を取得する時刻取得手段と、前記設定手段を介して入力されたイベント時刻又は前記記録手段に記録されているイベント時刻と前記時刻取得手段が取得した受信時刻とを照合する照合手段と、前記照合の結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金又は入力された利用料金を前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段とを備えた課金装置とから構成されることを特徴としている。
【0016】
本発明によれば課金装置は、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、該撮像画像と利用者識別情報とを電子カメラから受信した受信時刻を取得し、設定手段によって入力されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と取得した受信時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて入力又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じてその利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って、本発明に係る課金装置並びに課金システムの好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】
図1に、電子カメラにより撮影した画像の価格を設定することが可能な課金システムの構成を示す。
【0019】
同図によれば課金システムには、利用者が携行しており他の通信機器と無線通信を実施することが可能な記録機器の一形態である電子カメラ10と、携帯電話12と、美術館や博物館、イベント会場等において撮影が制限されている無線通信圏と、美術館や博物館等が提供するとともに前記電子カメラ10及び携帯電話12等の通信機器と無線通信圏にて情報を送受信することが可能な課金装置16(通信機器の一形態)とが設けられている。
【0020】
課金の条件付きで撮影が許可又は制限されている美術館や博物館、イベント会場等にて利用者が撮影を希望する場合には、美術館や博物館、イベント主催者側に対して撮影に関する利用許諾料金を支払うなどして撮影の許諾を受ける。課金装置16は、利用許諾を受けた利用者の電子カメラ10を特定するとともに、電子カメラ10に対して撮影条件や録音条件等の記録条件の情報を送信する。該撮影条件に関する情報を受信した電子カメラ10は、指定された撮影条件に基づいて撮影の機能を限定して撮影することが可能となっており、利用者は特別に撮影条件を意識することなく撮影を実施することが可能となる。また、撮影が禁止されている美術館や、博物館イベント会場等では、無線の課金装置16は電子カメラ10対して撮影全ての撮影を禁止する記録条件を送信するので、利用者が撮影を希望しても電子カメラ10による撮影を実施することができなくなる。
【0021】
また、電子カメラ10を利用して課金の条件付きで録音が許可又は制限されているコンサート会場で音声を録音する場合にも、上記の撮影の場合と同様に録音条件等の記録条件を課金装置16から受信して、指定された録音条件に基づいた録音を実施することが可能となる。また同様に録音が禁止されている場所での録音は、課金装置16から受信した記録条件により録音を実施することができなくなる。
【0022】
また、利用者が撮像又は録音を実施する場合には、その撮像や録音の対象物に応じて価格が利用者側の電子カメラ10等に通知されるので、利用者は電子カメラ10の表示を見ることによって撮像する画像や録音する対象の価格を知ることが可能となる。そして、利用者が対価を支払う旨の情報を入力した場合には、撮像した画像を取得したり、音声の録音を実施することが可能となる。
【0023】
図2に、本発明に係る電子カメラの信号処理系ブロック図を示す。
【0024】
同図によれば、電子カメラ10には、被写体の像を受光面に結像させて光電変換して、画像データとして撮像画像を出力する固体撮像素子等で構成された撮像手段60と、撮像手段60から出力されるアナログデータをデジタルデータに変換するD/A変換器61と、電子カメラ10全体の制御を行うとともに画像データのサンプリングタイミング制御、画像データの記録及び送信制御、通信制御、表示制御、記録条件に基づいた撮影制御及び録音制御、待機状態の変更等の制御を行う情報処理手段(CPU)62と、撮像する画像の解像度を示す画素数を前記情報手段の指示に従って設定する画素数設定手段63とが設けられている。
【0025】
また電子カメラ10には、画像サイズの変更、シャープネス補正、ガンマ補正、コントラスト補正、ホワイトバランス補正等の処理を行う画像処理手段64と、レリーズボタンや通信ボタン、送信ボタン、ファンクションスイッチ、十字キー、確定スイッチ、モード切り換えスイッチ等の入力手段68が設けられている。入力手段68は、利用者が実施する撮影又は録音に関する利用料金の情報や画像又は音声の記録条件に関する情報を入力することが可能となっている。
【0026】
また電子カメラ10には、画像データ及び音声データを着脱可能な記録媒体36に記録したり読み出したりするためにデータを変換する記録媒体インターフェース74が設けられている。記録媒体36は、メモリーカードやMO等の半導体、磁気記録、光記録に代表される着脱可能な記録媒体である。
【0027】
メモリ72は、電子カメラ10の機種コード、製造番号等の固有の情報、動作プログラム、各定数等が記憶されている記録手段のROMと、利用者を特定する識別情報を記録するとともにプログラム実行時の作業領域として利用可能な記憶手段のRAMとから構成されている。
【0028】
また情報処理手段62は、他の通信機器から受信した記録条件の情報に基づいて画像データ等に対して圧縮処理を実施したり、圧縮したデータに対して伸張展開処理を行う圧縮解凍手段の機能を備えている。
【0029】
他の通信機器と情報を送受信する場合に用いる電子カメラ10の無線の通信手段は、情報処理手段62からの指令により画像データを搬送波に乗せて送信又は受信する無線通信制御手段76(送信手段)と、搬送波及びデータを送受信するアンテナ32とから構成されている。
【0030】
前記無線の通信手段は、例えば記録媒体に記録されている画像データ又は音声データの送信、携帯電話等の他の通信機器から受信した電話番号や利用者を特定する固有の識別情報又は暗証番号等の送信、利用者が実施する撮影や録音に関する利用料金の情報及び記録条件に関する承諾情報等の送信、当該電子カメラ10の存在する位置情報や撮像時刻の送信を実施することが可能となっている。
【0031】
また電子カメラ10には、通信状況に関する情報や、撮影に関する利用料金の課金情報、承諾情報、撮影に関する制限情報及び撮影した画像等の情報を表示手段38に表示するためのD/A変換器78と、撮影時の被写体の光量を補うために光を発行するフラッシュ等の発光手段40と、前記発光手段40が発行するタイミング及び発光光量を制御する発光制御手段80と、記録した著作物の画像に対して電子透かしを挿入する電子透かし挿入手段82と、電子カメラ10の各制御手段に電源を供給する電源部84と、音声を集音して情報処理手段62を介して録音するためのマイク86とが設けられている。
【0032】
前記集音した音声情報は図示しないA/D変換器よってデジタルデータに変換して、課金装置16から受信した記録条件に基づいて音声情報を圧縮したり、前記記録情報に基づいて音声情報の分解能を設定したりするようにしてもよい。
【0033】
また電子カメラ10には、時刻を計数して撮像時刻を取得する時計88と、GPS(Global Positioning System )等の手法により現在の位置を取得して、撮像位置を検出する位置検出手段89が設けられている。
【0034】
上記のとおり構成された電子カメラ10の通信処理について説明する。電子カメラ10の電源が投入されると無線通信制御手段76は、課金装置16が発する情報を受信して通信を確立する処理を行う。もしここで課金装置16を認識しなかった場合には、通常の制限を受けない撮影条件で撮影を実施することが可能となる。また、課金装置16を認識した場合には課金装置16と以降の通信を実施するためのペアリングの処理を行い、撮影及び録音を制限する記録条件に関する情報を課金装置16から受信して、該受信した情報をメモリ72に記録する。
【0035】
次に、電子カメラ10の撮影処理について説明する。
【0036】
撮影する像は撮像手段60の受光面に結像され、結像した被写体像は光電変換及びD/A変換されて画像処理手段64に出力される。このようにして得られた画像データは、画素数設定手段63にて記録条件に基づいた所定の記録画素数に設定され、画像処理手段64にて増幅やノイズの低減処理が実施され、一時期メモリ72に記憶する。情報処理手段62は、メモリ72に記憶されている画像データを読み出して画像処理を実施した後に、画像を逐次D/A変換器78に伝達して表示手段38に表示している。
【0037】
入力手段68に設けられているレリーズボタンを押すと、被写体を撮影又は音声を録音するモードに入る。すると情報処理手段62はメモリ72に記憶されている記録条件に関する情報を読み出して撮影条件及び録音条件を設定する。もし記録条件にてフラッシュ等の発光が許可されている場合には、被写体の明るさに応じて発光手段40を発光させて画像を撮像し、画像データをメモリ72に一旦記憶する。メモリ72に記憶した画像データは情報処理手段62が読み出して、所定の画像処理を実施した後に、所定の記録条件で画像データの圧縮処理を実施して、無線通信制御手段76を介して課金装置16等の他の通信機器に画像データ及び音声データを出力する。
【0038】
また、撮像した画像や録音した音声を記録媒体36に記録する許可を課金装置から取得した場合には、情報処理手段62は、圧縮処理を実施した画像データ又は音声データを記録媒体インターフェース74を介して記録媒体36に記録することも可能となっている。
【0039】
前記無線通信制御手段76(送信手段)は、前記撮像手段60が撮像した撮像画像と利用者識別情報とを課金装置16等の他の通信機器に送信することが可能となっている。また、前記無線通信制御手段76(送信手段)は、必要に応じて撮像位置又は撮像時刻に関する情報を、課金装置16等の他の通信機器に送信することが可能となっている。
【0040】
図3に課金装置16の情報処理系ブロック図を示す。
【0041】
同図によれば、課金装置16の情報処理系には、現在の時刻を計数するとともに電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報とを受信した際の情報の受信時刻を取得する時刻取得手段98と、課金装置16の全体の制御を行う情報処理手段120と、情報処理手段120を動作させるプログラムや各種定数等が書き込まれているROMと情報処理手段120が処理を実行する際の作業領域となるRAMとから構成されるメモリ122とが設けられている。
【0042】
また課金装置16には、利用者に対して撮影又は録音に関する利用料金の情報又は記録条件に関する情報を表示して、これらの情報を利用者に通知する表示手段、及び、利用者が各種情報を入力する入力手段との機能を備えたタッチパネル102が設けられている。
【0043】
また課金装置16には、博物館や美術館、イベント会場等における被写体となる基礎画像やその画像の撮影情報、利用者が携行する電子カメラ10等による撮影や録音を制限する記録条件、画像の利用料金に関する情報、利用者がサービスを利用した利用料金情報、課金情報等を記録するハードディスク等の記録手段128とが設けられている。
【0044】
課金装置16の情報入力系には、タッチパネル102の入力手段から入力された電子カメラ10の利用者の暗証番号や識別情報等の情報を受信して情報処理手段120に出力する入力コントローラ132が設けられている。また、課金装置16の画像信号処理系には、タッチパネル102の表示手段に表示する情報を逐次所定のフレームレートのビデオ信号に変換してタッチパネル102の表示手段に出力する表示コントローラ134が設けられている。
【0045】
課金装置16には、無線インターフェース136及びアンテナ92とから構成される無線の通信手段が設けられており、情報処理手段120からの指令により前記記録手段128に記録されている記録条件、利用料金情報等の各種情報を電子カメラ10等の通信機器に送信することが可能であるとともに、電子カメラ10等の通信機器から各種の情報を受信することが可能となっている。
【0046】
該無線の通信手段は、例えば電子カメラ10から送信された画像データ又は音声データの受信、携帯電話等の他の通信機器が送信した電話番号又は利用者固有の暗証番号等の情報の受信、利用者を識別する利用者識別情報の受信、画像を撮像した撮像位置に関する情報の受信、画像を撮像した撮像時刻に関する情報の受信、利用者が実施する撮影や録音に関する利用料金の情報及び記録条件に関する承諾情報等の受信を行うことが可能となっている。
【0047】
また、該無線の通信手段は、例えば記録手段128に記録されている撮影を制限する撮影条件や録音を制限する録音条件等の記録条件の送信、撮影又は録音に関する利用料金情報等の送信を実施することが可能となっている。
【0048】
また、課金装置16は、料金挿入口を備えるとともに挿入された金銭の処理及び釣り銭に関する制御するコインマシン94(料金受領手段)と、挿入された金額情報を情報処理手段120に伝達するとともに情報処理手段120から釣り銭情報を受信してコインマシン94に出力するコインマシン制御手段138と、ネットワーク上の他の通信機器から撮影又は録音に関する課金情報を受信することが可能な有線の通信回線140及び通信回線インターフェース142とが設けられている。
【0049】
また、課金装置16には、利用者が撮像した画像の画像データを受信して、印刷出力するプリントマシン144(印刷手段)が設けられている。
【0050】
課金装置16内の情報処理手段120と、メモリ122、入力コントローラ132、表示コントローラ134、記録手段128、無線インターフェース136、コインマシン制御手段138、通信回線インターフェース142を含む各周辺回路は、バス124で接続されており、情報処理手段120が実施するプログラムに基づいて各々の周辺回路を制御することが可能となっている。
【0051】
電子カメラ10と課金装置16とが無線通信を行う際の通信手段は、電波、超音波、赤外線等を搬送波に用いた通信手段である。通信手段に赤外線を用いる場合には、広範囲な通信が可能な拡散光を用いると操作性が向上するし、狭範囲かつ指向性を有する発光手段や受光手段を用いることによって、撮影又は録音の対象物を特定することが容易となる。
【0052】
美術館や博物館、コンサート会場等において電波による無線通信を実施する場合には、無線通信圏の範囲を限定する目的で通信距離が1m〜100m程度の比較的微弱な電波を利用するとよい。課金装置16は、美術館や博物館、コンサート会場等において撮影を制限する必要のある場所に設けられており、常時接続先の通信機器を探索している。課金装置16の設置場所は、通信を制御すべき領域のほぼ中心とする。電子カメラによる撮影を制限すべき領域が広範囲である場合や、複数の部屋にわたっている場合には、複数の課金装置16を設置する。
【0053】
前記記録手段128には、予め撮像対象となる基礎画像とその基礎画像を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録することが可能となっている。
【0054】
また、前記記録手段128には、被写体位置と、被写体を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録することが可能となっている。
【0055】
また、前記記録手段128には、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻と、イベントを利用者が撮像した際の利用料金とを予め関連付けて記録することが可能となっている。
【0056】
また、タッチパネル102(設定手段)は、イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻と、イベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力することが可能となっている。
【0057】
前記無線インターフェース136(受信手段)は、利用者が電子カメラ10を用いて撮像した撮像画像と、利用者を識別する利用者識別情報とを電子カメラ10等の通信機器から受信することが可能となっている。
【0058】
また、前記無線インターフェース136(受信手段)は、必要に応じて撮像位置、又は撮像時刻を、電子カメラ10から受信することが可能となっている。
【0059】
また、前記情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合することが可能となっている。
【0060】
前記情報処理手段120(課金手段)は、前記照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0061】
また、前記情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合することが可能となっている。
【0062】
前記情報処理手段120(課金手段)は、前記照合の結果、両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、撮像位置と一致する位置、又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0063】
また、前記情報処理手段120(照合手段)は、タッチパネル102等の設定手段を介して入力されたイベント時刻、又は記録手段128に記録されているイベント時刻と、電子カメラ10から受信した撮像時刻とを照合することが可能となっている。
【0064】
前記情報処理手段120は、照合の結果、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、撮像時刻と一致、又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金、又は関連付けて入力された利用料金を読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0065】
また、情報処理手段120は、無線インターフェース136(受信手段)が電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報とを受信した受信時刻を、時刻取得手段98から取得することが可能となっている。
【0066】
また、前記情報処理手段120は、タッチパネル102等の設定手段を介して入力されたイベント時刻、又は記録手段128に記録されているイベント時刻と、時刻取得手段98から取得した受信時刻とを照合することが可能となっている。
【0067】
前記情報処理手段120は、照合の結果、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、前記取得した受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて入力された利用料金、又は関連付けて記録手段128に記録されている利用料金を読み出して、受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段(記録手段128)に記録することが可能となっている。
【0068】
また、無線インターフェース136(通知手段)は、利用者側の通信機器(電子カメラ10又は携帯電話12等)に対して、利用料金情報を送信して通知することが可能となっている。
【0069】
図4は、電子カメラと課金装置とが実施する通信処理のフローチャートである。
【0070】
同図に示すように課金装置16は、最初のステップS202「無線送信、接続先サーチ」(以降S202のように省略して記載する)で無線通信を開始し、接続先の探索を開始する。ここでは、例えば課金装置16は情報の送受信に電波を利用したマスターの通信機器として機能し、スレーブの通信機器(電子カメラ10、携帯電話12等)が、周波数ホッピングパターンと時間スロットとに同期するのを待つ処理を実施している。
【0071】
次のS102「電源投入、撮影・通信モード」は、利用者が電子カメラ10を携行して無線通信圏に入り、電子カメラ10の処理モードを撮影可能なモードに設定した状態において、電子カメラ10が実施する処理である。電子カメラ10が撮影可能なモードに設定されると、電子カメラ10は課金装置16が発する同期信号に同期した応答を返す処理を行う。そして電子カメラ10の無線通信制御手段76は、情報処理手段62の指示に基づいて、電子カメラ10を特定する情報、又は利用者を特定する情報である利用者識別情報を課金装置16に対して送信する。
【0072】
次のS204「電子カメラ検知、無線接続確立」では、課金装置16は電子カメラ10からの応答に基づいて電子カメラ10を検知するとともに、無線通信を確立して以降情報の送受信を実施することを可能としている。
【0073】
次のS206「利用者識別情報受信」にて、課金装置16の情報処理手段120は、無線インターフェース136を介して電子カメラ10から送信された利用者識別情報を受信して、課金装置16の記録手段128に記録して次のS208「携帯電話を利用可能な場合、利用者特定情報の読み取り、課金情報伝送」に進む。
【0074】
S208、S210及びS104では、撮影許諾の対価を支払う承諾に関する処理を行っている。S208では、例えば利用者が携行している電子カメラ10又は携帯電話12から、利用者を特定する識別情報、クレジット番号、携帯電話12の電話番号情報又は暗証番号等の利用者識別情報とともに利用料金支払い承諾に関する情報を受信する。そして、S210「課金の確認、撮影制限情報の送信」にて課金装置16の情報処理手段120は、無線インターフェース136を介して該美術館や博物館、イベント会場等における写真撮影の許諾に関する利用料金情報を、利用者側の電子カメラ10又は携帯電話12に送信する処理を行う。
【0075】
撮影許諾等に関する利用料金の他の支払い方法の一つとして、課金装置16を利用した以下の方法を示す。先ず課金装置16の情報処理手段120は、タッチパネル102に撮影に関する利用料金や支払い方法に関する情報の表示指示を出力して、利用者に対して利用料金を通知する。利用料金の受領は、利用者から利用料金を直接コインマシン94に投入してもらってもよいし、プリペイドカードやクレジットカード等をコインマシン94に装着してもらって利用料金を支払ってもらうようにしてもよい。
【0076】
次のS104「課金の承諾選択」では、課金装置16から受信した課金情報に基づいて、電子カメラ10の表示手段38上に、撮影が課金の対象となっていること及びその条件である課金情報や、撮影制限事項等の記録条件を表示して利用者に対して通知する。利用者は、表示された記録条件に基づいて所望の撮影条件の選択又は、課金条件の承諾情報を入力する。
【0077】
利用者が、撮影に関する課金条件を承諾しない場合(拒否した場合)には、課金装置16は電子カメラ10に対して撮影を禁止する設定情報又は、所定の画素数以上での撮影を禁止する記録条件を記録手段128から読み出して送信する。また、利用者が承諾した利用料金等に応じた記録条件を記録手段128から読み出して、電子カメラ10に送信するようにしてもよい。
【0078】
また、利用者が撮影に関する課金条件を承諾すると、電子カメラ10は課金装置16に対して課金の承諾情報を送信する。撮影を制限する内容は、例えば全ての撮影及び記録を禁止する撮影の禁止、フラッシュの発光を伴う撮影の禁止、所定の解像度又は画素数を超える高画素での記録の禁止、電子カメラ10の特定の機種(プロフェッショナル用のカメラ、一眼レフ等のカメラなど)での撮影の禁止又は制限、著作権を宣言する所定情報(電子透かし等)を画像データに挿入しての撮影の許可、撮影した撮影画像の圧縮条件の設定、撮影した画像の分解能に関する条件の設定、撮影後に電子カメラ10が発する発信音の制限等である。
【0079】
前記所定の解像度値を超える高画素での記録禁止とは、著作権を有する画像については、例えば電子カメラ側で100万画素以上の記録を設定できなくする、または、自動的に100万画素未満(VGAなど)の解像度に設定する等の撮影条件の規定である。
【0080】
前記著作権を宣言する所定情報を画像データに挿入する手法とは、撮影は許可するが、記録される画像データ内に著作権を宣言する所定のコードを挿入して電子透かしを設ける等の手法である。電子透かしの挿入のしかたは、画像データ中に電子透かしをランダム化しての挿入、または画像圧縮時の変換処理後(ディスクリートコサイン変換あるいはJPEG2000で規定されているWavelet変換後)の画像データに挿入するなどである。この電子透かしの挿入は、撮影を許されるすべての条件又はケースにて挿入するようにしてもよい。
【0081】
また、電子カメラ等の記録機器が音声記録機能を備えている場合には、その録音機能の禁止又は制限を実施するようにしてもよい。たとえばコンサート会場、あるいは特定の会議における録音を禁止又は録音に関して制限を設ける。この録音に関する制限は、録音の音質に関する記録方式(録音する音声情報の圧縮方式や圧縮条件、録音する音声情報のビット数などの分解能に関する条件等)の制限であってもよい。
【0082】
電子カメラ10から課金情報を受信した課金装置16は、次のS210「課金の確認、撮影制限情報の送信」にて、課金に関する情報の確認情報や、記録条件等の情報を電子カメラ10に対して送信する。次のS106「撮影制限情報の受信、セット」にて電子カメラ10は、該課金に関する確認情報や記録条件等の各種情報を受信して、該受信した各種情報をメモリ72に一時記憶する。そして、受信した記録条件等を表示手段38に表示して利用者に通知する。次に電子カメラ10の情報処理手段62は、前記受信した記録条件の情報に基づいて撮影又は録音のモードを設定する。
【0083】
利用者は、イベント会場等にて電子カメラ10を携行している。利用者が撮像を希望する被写体を見つけた場合には、利用者は電子カメラ10を被写体に向けてレリーズボタンを操作して撮像の実施を指示する。
【0084】
S108「撮像」にて電子カメラ10は、利用者の撮影記録指示と、設定された記録条件に基づいて撮像及び録音を実施し、撮像して取得した画像は一時期メモリ72等の記録手段に記録する。
【0085】
次のS110「撮像位置・撮像時刻取得」にて情報処理手段62は、位置検出手段89が検出した現在位置(イベント会場において撮像又は録音を実施した位置の情報)を取得する処理を行う。また、必要に応じて、時刻を計数している時計88から現在の時刻を撮像時刻として取得する処理を行う。
【0086】
次のS112「撮像画像送信」にて情報処理手段62は、撮像した画像と利用者識別情報、及び必要に応じて撮像位置、撮像時刻等の情報を、無線通信制御手段76を介して課金装置16に送信する。
【0087】
次のS212「撮像画像受信」では、課金装置16の情報処理手段120が無線インターフェース136を介して、電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報、及び必要に応じて撮像位置、撮像時刻等の情報を受信する。次のS214「撮像画像受信時刻取得」にて情報処理手段120は、時刻取得手段98にアクセスして、電子カメラ10から撮像画像と利用者識別情報とを受信した受信時刻を取得する。
【0088】
次のS216「照合モード選択」にて情報処理手段120は、電子カメラ10から受信した撮像位置又は撮像時刻等の情報に基づいて、照合モードを選択する処理を行う。例えばS216では、電子カメラ10から撮像画像とともに撮像位置に関する情報を受信した場合には、「撮像位置照合モード」を選択する。
【0089】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予め基礎画像とその基礎画像を利用者が撮像した際に請求する利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像位置情報及び撮像時刻情報のいずれも受信していないと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS300「画像照合モード」に進み、次のS304「画像照合」の処理に進む。
【0090】
S304にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると、S306「利用料金設定」にて、撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けた利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0091】
次のS220「利用料金通知」にて情報処理手段120は、記録手段128に記録された利用料金情報(課金情報)を読み出して、無線インターフェース136(通知手段)を介して電子カメラ10又は携帯電話12等の利用者側の通信機器に送信する処理を行う。また、電子カメラ10等の通信機器に利用料金情報を送信する代わりに、課金装置16のタッチパネル102(通知手段)に利用料金情報を表示して、利用者に通知するようにしてもよい。
【0092】
前記課金装置16が送信した利用料金情報は、S114「利用料金受信・表示」にて、電子カメラ10の情報処理手段62が無線通信制御手段76を介して受信して、表示手段38に表示する。なお、電子カメラ10が課金装置16から利用料金に関する情報を受信して表示する代わりに、携帯電話12が利用料金情報を受信して携帯電話12の表示手段に表示し、利用者に利用料金情報を通知するようにしてもよい。
【0093】
次のS116「画像購入?」の判断にて情報処理手段62は、表示手段38に表示された価格で撮像した画像を購入するか否かの判断の入力を、利用者に促す表示を行っている。利用者が、入力手段68を介して画像を購入する旨の情報を入力すると、その情報を情報処理手段62が読み取って判断し、S118「画像購入情報送信」の処理に進む。S118にて情報処理手段62は、利用者から入力した画像を購入する旨の情報を、無線通信制御手段76を介して課金装置16に送信する。そして処理はS120「終了」に進み、今回撮像した画像の購入処理を終了する。なお、S120にて完全に画像の購入処理を終了する代わりに、S104等の処理に戻って、他の画像を撮像する処理を再び実施するようにしてもよい。画像の購入処理を完全に終了する場合には、電子カメラ10又は携帯電話12と課金装置16との間で確立した通信処理を切断する。
【0094】
また、S116にて利用者が、入力手段68を介して画像を購入しない旨の情報を入力した場合には、直接S120に分岐して、撮像した画像の購入処理を終了する。
【0095】
一方、課金装置16側の情報処理手段120は、S222「画像印刷?」にて、利用者が撮像した画像の印刷処理を実行するか否かの判断を行っている。S222にて情報処理手段120は、電子カメラ10から画像購入情報が送信されてきたか否かを監視しており、所定の時間内に電子カメラ10から画像を印刷する旨の情報を受信した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS224「画像印刷」に進む。
【0096】
S224にて情報処理手段120は、電子カメラ10から受信した画像に対して画像データの伸張処理や、画像に対するホワイトバランス等の画像処理を実施し、更に印刷用の画像データに変換してプリントマシン144に出力する。プリントマシン114は、専用の用紙に情報処理手段120から取得した画像データに基づいた印刷を実施して出力する。画像の印刷が終了すると、情報処理手段120が実施する処理は次のS226「終了」に進む。
【0097】
またS222にて、所定の時間内に電子カメラ10から画像を印刷する旨の情報を受信しなかった場合、又は電子カメラ10から画像を印刷しない旨の情報を受信した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS226「終了」に分岐し、利用者が撮像した画像に対して課金する処理を終了する。
【0098】
なお、S226にて完全に画像に対する課金処理を終了する代わりに、S202等の処理に戻って、他の利用者が撮像した画像に対して課金する処理を再び実施するようにしてもよい。画像に対する課金処理を完全に終了する場合には、電子カメラ10又は携帯電話12と課金装置16との間で確立した通信処理を切断する。
【0099】
以下に、S216にて情報処理手段120が、「撮像位置照合モード」を選択した場合の処理について、S400からS406までの処理を説明する。
【0100】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予め被写体位置とその被写体を利用者が撮像した際に請求する利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像画像とともに撮像位置情報を受信したと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS400「撮像位置照合モード」に進み、次のS404「位置照合」の処理に進む。
【0101】
S404にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、S406「利用料金設定」にて、撮像位置と一致する位置、又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録されている利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けた利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0102】
以下に、S216にて情報処理手段120が、「撮像時刻照合モード」を選択した場合の処理について、S500からS506までの処理を説明する。
【0103】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予めイベントが行われるイベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像画像とともに撮像時刻情報を受信したと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS500「撮像時刻照合モード」に進み、次のS504「撮像時刻照合」の処理に進む。
【0104】
また、情報処理手段120が「撮像時刻照合モード」を選択する条件として、タッチパネル102等の設定手段が、当該イベント等の管理者から、イベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力したことを条件に判断してもよい。
【0105】
S504にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されているイベント時刻、又は設定手段を介して入力したイベント時刻と受信した撮像時刻とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、S506「利用料金設定」にて、撮像時刻と一致するイベント時刻、又は近似するイベント時刻と関連付けて記録又は入力された利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けた利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0106】
以下に、S216にて情報処理手段120が、「受信時刻照合モード」を選択した場合の処理について、S600からS606までの処理を説明する。
【0107】
S216にて情報処理手段120が、記録手段128には予めイベントが行われるイベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とが関連付けて記録されており、且つ、電子カメラ10から撮像位置情報及び撮像時刻情報のいずれも受信していないと判断した場合には、情報処理手段120が実施する処理はS600「画像受信時刻照合モード」に進み、次のS604「受信時刻照合」の処理に進む。
【0108】
また、情報処理手段120が「画像受信時刻照合モード」を選択する条件として、タッチパネル102等の設定手段が、当該イベント等の管理者から、イベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて入力したことを条件に判断してもよい。
【0109】
S604にて情報処理手段120(照合手段)は、記録手段128に記録されているイベント時刻、又は設定手段を介して入力したイベント時刻と、撮像画像を課金装置16にて受信した受信時刻とを照合する処理を行う。情報処理手段120が、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、S606「利用料金設定」にて、受信時刻と一致するイベント時刻、又は近似するイベント時刻と関連付けて記録、又は入力された利用料金を記録手段128から読み出して、電子カメラ10から受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報(課金情報)として、記録手段128(利用料金記録手段)に記録する処理を行う。
【0110】
なお、上記の実施例では、主に画像の撮像に関する処理について説明したが、本発明は撮像した画像に対する課金に限定されるものではなく、音声の録音に対する課金についても対応することが可能である。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る課金装置によれば、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、記録手段に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合し、その照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると、撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して、利用者側に通知するようにしたので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0112】
また、他の発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像位置と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像位置とを受信し、記録手段に記録されている被写体位置と受信した撮像位置とを照合し、その結果両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、撮像位置と一致する位置又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録手段に記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0113】
また、他の発明によれば課金システムは、撮像画像と撮像時刻と当該電子カメラ又は利用者を特定する利用者識別情報とを課金装置に送信する電子カメラと、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報と撮像時刻とを受信し、設定手段によって設定されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と受信した撮像時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、撮像時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて設定又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【0114】
また、他の発明によれば課金装置は、利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と利用者を識別する利用者識別情報とを受信し、該撮像画像と利用者識別情報とを電子カメラから受信した受信時刻を取得し、設定手段によって設定されたイベント時刻又は記録手段に記録されているイベント時刻と取得した受信時刻とを照合し、その結果両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて設定又は記録されている利用料金を読み出して利用者側に通知する課金装置とから構成したので、利用者が撮像した画像に対して価格を設定し、利用者が撮像した画像の内容に応じて、その利用料金を利用者に課金することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子カメラにより撮影した画像の価格を設定することが可能な課金システムの構成を示す図
【図2】電子カメラの信号処理系のブロック図
【図3】課金装置の情報処理系のブロック図
【図4】電子カメラと課金装置とが実施する通信処理のフローチャート
【符号の説明】
10…電子カメラ、12…携帯電話、16…課金装置、32…アンテナ、38…表示手段、40…発光手段、60…撮像手段、62…情報処理手段、63…画素数設定手段、64…画像処理手段、68…入力手段、76…無線通信制御手段、80…発光制御手段、82…電子透かし挿入手段、86…マイク、88…時計、89…位置検出手段、92…アンテナ、98…時刻取得手段、102…タッチパネル、120…情報処理手段、136…無線インターフェース、144…プリントマシン
Claims (4)
- 利用者が撮像した画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置であって、
予め基礎画像とその基礎画像を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、
利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と、利用者を識別する利用者識別情報とを受信する受信手段と、
前記記録手段に記録されている基礎画像と受信した撮像画像とを照合する照合手段と、
前記照合の結果、両者の画像が一致又は類似していることを検出すると撮像画像と一致又は類似する基礎画像と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、
利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段と、
を備えたことを特徴とする課金装置。 - 利用者が撮像する画像に応じて利用料金を課金する課金システムであって、
被写体を撮像して撮像画像を取得する撮像手段と、
撮像位置を検出する位置検出手段と、
当該電子カメラ又は利用者を特定する、利用者識別情報を記録する利用者識別情報記録手段と、
前記撮像手段が撮像した撮像画像と、前記利用者識別情報と、撮像位置とを課金装置に送信する送信手段と、
を備えた電子カメラと、
予め被写体位置と、被写体を利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、
利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と、利用者を識別する利用者識別情報と、撮像位置とを受信する受信手段と、
前記記録手段に記録されている被写体位置と、受信した撮像位置とを照合する照合手段と、
前記照合の結果、両者の位置が一致又は近傍であることを検出すると、撮像位置と一致する位置、又は近傍にある被写体位置と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、
利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段と、
を備えた課金装置と、
から構成されることを特徴とする課金システム。 - 利用者が撮像する画像に応じて利用料金を課金する課金システムであって、
被写体を撮像して撮像画像を取得する撮像手段と、
撮像時刻を取得する時計と、
当該電子カメラ又は利用者を特定する、利用者識別情報を記録する利用者識別情報記録手段と、
前記撮像手段が撮像した撮像画像と、前記利用者識別情報と、撮像時刻とを課金装置に送信する送信手段と、
を備えた電子カメラと、
イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻とそのイベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、
利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と、利用者を識別する利用者識別情報と、撮像時刻とを受信する受信手段と、
前記記録手段に記録されているイベント時刻と前記受信した撮像時刻とを照合する照合手段と、
前記照合の結果、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると撮像時刻と一致、又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、
利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段と、
を備えた課金装置と、
から構成されることを特徴とする課金システム。 - 利用者が撮像した画像の内容に応じて利用料金を課金する課金装置であって、
イベント内容とそのイベントが行われるイベント時刻と、イベントを利用者が撮像した際の利用料金とを関連付けて記録する記録手段と、
利用者が電子カメラを用いて撮像した撮像画像と、利用者を識別する利用者識別情報とを受信する受信手段と、
前記撮像画像と利用者識別情報とを受信した受信時刻を取得する時刻取得手段と、
前記記録手段に記録されているイベント時刻と前記取得した受信時刻とを照合する照合手段と、
前記照合の結果、両者の時刻が一致又は近似していることを検出すると、前記取得した受信時刻と一致又は近似するイベント時刻と関連付けて記録されている利用料金を読み出して、前記受信した利用者識別情報と関連付けて利用料金情報として利用料金記録手段に記録する課金手段と、
利用者側に対して利用料金情報を読み出して通知する通知手段と、
を備えたことを特徴とする課金装置。
Priority Applications (1)
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JP2002306675A JP2004145424A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 課金装置並びに課金システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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