JP2004145405A - 誘導管理装置及び誘導管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者の感じる待ち時間を短くすることにある。
【解決手段】分散して設けられた複数エリアに利用者を案内するものにおいて、訪問したエリアが進行状況として記録されるIDカードから、情報を読込み、読込んだ進行情報から、利用者が次に訪問すべきエリアを案内情報として求める。この案内情報を入出力装置4に表示する。
【効果】進行状況を考慮して案内情報を求めるので、利用者の感じる待ち時間を短くすることが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】分散して設けられた複数エリアに利用者を案内するものにおいて、訪問したエリアが進行状況として記録されるIDカードから、情報を読込み、読込んだ進行情報から、利用者が次に訪問すべきエリアを案内情報として求める。この案内情報を入出力装置4に表示する。
【効果】進行状況を考慮して案内情報を求めるので、利用者の感じる待ち時間を短くすることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者を順次誘導する誘導管理装置及び誘導方法にする。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平10−111983号公報
【特許文献2】
特開平8−315188号公報
病院や役所,空港といった複数の窓口で手続きを行うような施設や、各種アトラクションの間を利用者が移動するようなアミューズメント施設等のように、施設内に設けられた特定の複数箇所に利用者を案内誘導するシステムが知られている。
【0003】
このシステムでは、融通の利く順番で複数の窓口・カウンターあるいは端末に誘導して、利用者が訪れるべき箇所の混雑を緩和し、あるいは待ちを減らすものである。例えば、特開平10−111983号公報、あるいは特開平8−315188号公報に記載されている。
【0004】
一方、利用者が施設内で行う作業の進行状況に合わせて、あらかじめタイムテーブルに登録するものが知られている。利用者が行うべき所定の動作とその動作を行うべき場所に並びに動作の所要時間に基づき、動作を行うべき利用者の位置を検知して、利用者に持たせた携帯情報機器を通じてこの検知した位置に応じた案内情報を送る。例えば、特開平10−111983号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの技術はいずれも各設備に関する情報を集中管理し、施設全体での待ちの減少を図っているが、しかしながら、前者の技術では、利用者の待ち時間発生については考慮されていない。また、後者の技術では、設備の混み具合を調節することは出来ない。さらには、多数の通行者が存在する状態では、利用者をスムーズに案内できない。
【0006】
本発明の目的は、利用者が施設内に設けられた複数の設備を利用する際に、利用者の感じる待ち時間を短くすることが可能な誘導管理装置及び誘導管理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は達成するために、本発明では、訪問したエリアが進行状況として記録される携帯可能な記憶媒体から、情報を読込み,読込んだ進行情報から、利用者が次に訪問すべきエリアを案内情報として求めるように構成した。
【0008】
或いは、訪問すべきとして指示したエリアを指示履歴情報として格納し、訪問したエリアである進行状況より指示可能なエリアを検索し、指示履歴情報に応じて指示可能なエリアより選択し案内情報として求めるように構成した。
【0009】
好ましくは、施設内に設けられた複数の設備を順次利用する際に、利用者を分散させるように設備を配置し、一般利用者向けと区別して、特定利用者の進行状況により誘導指示を通知することにより特定の利用者が迷わずに、感じる待ち時間を短くすることができる。
【0010】
また、誘導指示とともに利用者に行動してほしい所定時間と残り時間情報も合わせて通知することにより、施設として予想されるスケジュールをスムーズに消化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。図1は本発明に係る利用者誘導システムを用いた施設の構成図である。本実施例では、本発明に係る利用者誘導システムを適用したアミューズメント施設を例にして以下その構成を説明する。このアミューズメント施設内には、一連のイベントから構成されるアトラクションの複数のアトラクションエリア(アトラクションA,アトラクションB,アトラクションC,…)が設けられている。このアトラクションエリア(或いは、単に、エリアと称する。以下、同様。)は出入り口を備えたゲームブースの様な設備でも、または開放空間に設けられた設備でもよい。利用者はこのアトラクションエリアに設けられた設備を用いてイベントをクリアしていくことによりアトラクションを進めていく。また、このアトラクションエリアは施設内にイベントの発生順に従って配置されているとは限らず、施設内に分散して配置されているものとする。
【0012】
このアトラクション施設の特定の利用者であるプレーヤーは、アトラクションのプレー中、プレーヤーを識別すると共に、アトラクションの進行状況を記録するためのIDカード1を携帯する。本実施例におけるIDカードは、非接触型ICカードを用いるものとする。このIDカードはアトラクションにおける演出効果により、種々の小道具と組み合わせておくことが出来る。また、携帯に便利なように、鞄やバッグといった手荷物に装着することも可能である。また、IDカードはバッチや名札のような形態を取っても構わない。
【0013】
ICカードの他、ミューチップなどアトラクションの演出に適する媒体などでもよい。(これらを総称して携帯可能な記憶媒体と称する。以下同様。)
【0014】
アトラクションのプレーヤーが携帯するIDカード1に記録されたデータは、アトラクションエリアの管理装置2に接続されたカードリーダ・ライタ3のアンテナ11を介してデータ交換を行う。
【0015】
IDカードには図3に示すように、IDカードを識別するためのカードID情報30が記録されている。このカードID情報はカードを携帯するプレーヤーを他のプレーヤーと一意に区別するための情報である。従って、何時でもアトラクションに参加しているプレーヤーが携帯しているIDカードは、全てが互いに異なったカードIDを格納しているようにする。そのためには、アトラクションに用いられるカード全てに予め互いに異なるIDを付与するか、または各アトラクションが開始される際に、スタートエリアにて各プレーヤーに応じて他と重複しないIDを付与するなどの方法が可能である。また、プレーヤーがアトラクション以外の目的で行動して停滞しないように、スタートからゴールまでに到達すべき制限時間32とスタート時刻33を付与しておく。施設全体の利用状況の推移に従い、制限時間32を変更することにより、混み具合を調整することができる。
【0016】
カードリーダ・ライタ3からは、IDカード1のカードID情報30,IDカードを所持するプレーヤーのイベントの進行状態31、またイベントクリア状態の詳細を記録したチェックリスト35が読込まれる。このチェックリスト35はアトラクションを通じて起こりうるイベントを区別する「中間状態項目」と、各イベントのクリア状態を表す中間状態の「値」と、各イベントをクリアしたクリア「クリア時刻」が記録される。なお、各中間状態の初期値としては「不定」を表す値が格納されているものとする。
【0017】
アトラクションのプレーヤーは、アトラクションエリアに設けられた管理装置2を用いてイベントをクリア(ここで、訪問はクリアを含む広い概念として定義される。)していくが、その結果としてチェックリスト35の管理装置2が管理するイベント状態に対応した中間状態項目の値、及びプレーヤーの進行状態31の値が、カードリーダ・ライタ3のアンテナ11を介してプレーヤーのIDカード1に格納される。
【0018】
ここで、アトラクションエリアFに設置され、イベント#2,#3,#4,
#5(あるいは更に、イベント1,2,3,4,5〜と称す。以下、同様。)を管理する管理装置の動作を図1,図3,図5,図6を用いて説明する。アトラクションエリアFに設置された管理装置2はIDカードからの応答を監視しており(ステップ100)、アンテナ11がIDカードからの電波を受信した場合、カードリーダ・ライタ3はIDカードから応答のあったカードID情報を読込む。更に、カードリーダ・ライタ3はカードから進行状態とチェックリストの情報を要求してIDカードから読込む(ステップ101)。
【0019】
この時、IDカードから読込む情報としては、進行状態もしくはチェックリストのいずれか一方の情報でも構わない。進行状態の方を読込む場合には、その情報を用いて行動リストを検索することになる。チェックリストを読込んだ場合は、チェックリストの中間状態情報からIDカードを携帯しているプレーヤーの進行状態を計算することになる。進行状態の計算には行動リスト9のもととなる、アトラクションの状態遷移表を用いて求めることになる。
【0020】
カードリーダ・ライタによって読込まれたカードID情報30と進行状態31及びチェックリスト35の状態は、カードリーダ・ライタ3から誘導装置5の進行状態判断装置6に送られる。進行状態判断装置6はプレーヤーのアトラクションの進行状態をまず確認し、行動リスト9の中から自管理装置が設置されたアトラクションエリア情報の中から該当する進行状態を検索する。この検索によりプレーヤーの携帯するIDカードの進行状態に該当する欄が見つからない場合、管理装置2はプレーヤーに対して応答しない。
【0021】
通常は不特定多数の一般利用者に対しては施設全体の宣伝,アトラクションの参加募集、その他広告やニュースを一般向け情報再生装置22より出力している。これにより全体の集客を改善させながら、プレーヤーに対応した情報を指示している。施設空間のコンセプト,雰囲気に馴染んだ中に、アトラクション演出のし掛けを組み込ませている。
【0022】
一方、行動リスト9の中にIDカードの進行状態に該当する欄が見つかった場合は、IDカードから読込んだカードID情報30を誘導指示決定手段7に転送する。誘導指示決定手段7では、進行状態判断装置6から送られてきた進行状態31に基づき、行動リスト9から次に対応可能な選択肢を検索する(ステップ
104)。例えば、14時30分にアトラクションエリアFの管理装置が読出した、カードID情報“カード#3”のIDカードの進行状態情報が“状態45”であった場合、行動リスト9のアトラクションFに該当する欄の中から進行状態が一致する指示選択肢を探す。今、進行状態が“状態45”であることから“イベント#3”が発生し、このイベントの可能な選択肢は“指示A”と“指示B”であることが求まる。
【0023】
行動リスト9から、“イベント#3”において“指示A”を選択した場合、プレーヤーが移動する先の施設は“アトラクションA”のアトラクションエリアであり、また進行状態が“状態48”へ遷移することが分かる。一方“指示B”を選択した場合には、“アトラクションF”に留まったまま進行状態が“状態46”へ遷移する。そして、応答の項目が“−”となっていることから、各選択肢に対してプレーヤーの応答によらず次状態が決定されることになる。次に誘導指示決定手段7は、各指示選択仕事の移動先施設の情報と指示履歴リスト10をもとに、演出する指示選択肢を決定する。
【0024】
指示履歴リスト10には、誘導指示決定手段7が選択した指示選択肢を指示パターンとして、指示を選択した時刻及び指示を与えたプレーヤーを区別するためのカードIDと対応付けて記録しておく。また、プレーヤーを誘導する移動先の施設も合わせて記録しておく。そしてこの例では、指示履歴リスト10の14時30分に最も近い時刻の指示パターンを見ると、カードIDが“カード#1”のプレーヤーに対して直前の14時28分に“指示A”を与え、プレーヤーを“アトラクションA”のエリアに誘導していることが判る。
【0025】
そこで、“状態45”における“イベント#3”で誘導可能な“アトラクションA”と“アトラクションF”を比較すると、プレーヤーを“アトラクションA”へ誘導する“指示A”を連続して選択すると、“アトラクションA”のエリアでプレーヤー同士の混雑が発生することが予想される。そこで、閾値として設定した所定の時間を経過するまでは、同じアトラクションエリアに誘導する選択肢を選ぶ優先順位を低くし、他のアトラクションエリアに誘導する選択肢から優先して選ばれるようにする(ステップ105)。そこでこの例の場合では、プレーヤーを“アトラクションF”へ誘導する、即ち同じアトラクションエリアでほかのイベントを発生させる“指示B”が選択される。
【0026】
ここで、この閾値としては、いずれの選択肢に対しても同じ時間に設定しても良いが、誘導先のアトラクションエリアが離れているほど、連続してプレーヤーを誘導したとしても、目的のアトラクションエリアに到着する時間にずれが生じる可能性が大きくなることが期待できるため、遠方のアトラクションエリアに誘導する選択肢に対する閾値を接近したアトラクションエリアに誘導する選択肢に対する閾値よりも短い時間に設定しても良い。また、誘導先のアトラクションエリアで演出されるイベントに要する時間が長いほど、次に到着するプレーヤーに待ちが生じる可能性が高くなることから、アトラクションエリアで演出されるイベントに要する時間が長い選択肢に対する閾値を、演出されるイベントに要する時間が短いアトラクションエリアに誘導する選択肢に対する閾値よりも長い時間に設定しても良い。
【0027】
このように、利用者/プレーヤーに対する過去の誘導/指示情報をもとに、短時間のうちに連続して同じ移動先に誘導することを避け、誘導先での利用者/プレーヤー同士の混雑を減少させることにより、利用者の感じる待ち時間を短くすることができる。また、結果として利用者/プレーヤーを遠回りさせる選択肢を選択することになっても、利用者/プレーヤーが常に行動をとりつづける選択肢を選び、アトラクションエリアでの滞留を発生させなければ、利用者/プレーヤーが感じる待ち時間を短くすることができる。
【0028】
しかし、アトラクションとは別の目的で行動すると、施設として予想されるスケジュールが消化できないケースが出てくる可能性が大きい。例えば、長時間にわたる買い物,休憩,食事といったことをアトラクションの途中で行うこともある。あるいは、次のアトラクションエリアや指示内容をプレーヤーが忘れてしまって行動できなくなるようなケースが想定される。プレーヤーに残り時間を表示することにより、所定時間内に指示情報による行動を起こさせる意識付けをする。残り時間を仮想的なエネルギーレンジにあてはめた演出表示に変換してもよい。スタート時刻33と現在時刻から残り時間34を計算する(ステップ102)。実施例として、制限時間32に対する残り時間34がオーバーしたケースではゴールエリアへ誘導し、施設として予想されるスケジュールを消化させることができる。アトラクションで誘導する必然性をもたせるコンテンツ内容によっては行動リストに、バイパスケースを設定し、残り時間数によりバイパスの誘導先を選択するようにもできる。
【0029】
誘導指示決定手段7では、プレーヤーに提示する選択肢を決定すると、この選択肢に基づいたイベントの演出を行い、再生切替装置20にてプレーヤー向け情報提供再生装置22を起動して、入出力装置4に対して、プレーヤーへの行動指示/質問事項/暗示項目等を表示する(ステップ106)。なお、誘導指示決定手段7から出力される信号を案内情報と総称する。
【0030】
そして、誘導指示決定手段7は、進行状態判断装置6に対してプレーヤーに提示した指示選択肢を通知する。更に、IDカードのチェックリストの情報を更新するために、カードリーダ・ライタ3に対してクリアしたイベントの項目とイベントをクリアしたときの状態及びイベントのクリア時刻を送り、IDカードの値を更新させる。
【0031】
進行状態判断装置6では、誘導指示決定手段7から通知された指示選択肢がプレーヤーからの応答が必要であるか否かを、行動リスト9に基づいて判断し(ステップ107)、現在のイベントに対して選択された指示選択肢においてプレーヤーからの応答が必要でない場合には、行動リスト9の次状態に登録されている状態の値に進行状態を更新する(ステップ107)。また、プレーヤーからの応答が必要な場合には、入出力装置4からのプレーヤーの入力を待ち、行動リスト9の応答欄中にプレーヤーが入力した応答と一致する値があるか調べ、次の進行状態の値をこの一致する応答の値と対応する値に更新する(ステップ109)。このようにして更新した進行状態の値は誘導指示決定手段7に通知される。
【0032】
再び進行状態判断装置6から次の進行状態の値を通知された誘導指示決定手段7では、自管理装置が管理するアトラクションエリアの進行状態の中に、この新たな進行状態の値と一致する状態があるかどうかを調べ(ステップ110)、進行状態が一致するものがあれば、図6のフローのステップ104に戻って対応するイベントの演出を行う。また、新たな進行状態の値と一致する状態がない場合には、当該アトラクションエリアにおける一連のイベントが終了したことを意味するため、プレーヤーが次のアトラクションエリアへの移動を開始する前に、カードリーダ・ライタ3に対して、IDカードの進行状態の情報を次の進行状態の値に更新するとともに、開始時刻と現在時刻から残り時間を計算した結果はIDカードの残り時間33に更新しておく(ステップ112)。それに引き続いて、指示履歴リスト10に対してほかのアトラクションエリアへ移動するように誘導した指示パターンと、その指示を選択した時刻、また誘導するプレーヤーが所持するIDカードのカードID情報、そして誘導先、即ちプレーヤーの移動先を指示履歴リスト10に登録して(ステップ113)、再び、他のIDカードからの応答を待つ。
【0033】
先に説明した図4,図5の例の場合、ステップ105で“イベント#3”における指示選択肢“指示B”が選択された場合、以降の処理は次のようになる。まず、ステップ106で“指示B”に対応した演出が行われ、応答欄が“−”となっていてプレーヤーからの応答が必要とされないため、次の進行状態が“状態46”に更新される。そしてIDカードのチェックリストのうち、“イベント#3”の項目をクリアしたことを示す“通過”とし、時刻を現在の14時30分と更新する。また、移動先施設の値が“−”であることから、アトラクションエリアは“アトラクションF”のままであることが分かる。そこで、“状態46”濃霧を検索すると“イベント#4”が該当するため、次に指示を選択するが(ステップ104)、この場合、“指示C”のみであるため、これを選択する。この“指示C”に対応した質問を入出力装置4に表示してプレーヤーの応答を待つ。
【0034】
進行状態判断装置6ではプレーヤーからの応答入力を待ち、“応答A”が入力されれば次の進行状態を“状態48”とし、“応答B”が入力されれば次の進行状態を“状態49”とする。また、一定時間プレーヤーからの応答がない場合や“応答A”,“応答B”以外の応答が入力された場合には、“その他”の入力がされたものとして次の進行状態を“状態47”とする。今、プレーヤーから“応答A”が入力されたとすると、次の進行状態を“状態48”となる(ステップ109)。そしてIDカードのチェックリストのうち、“イベント#4”の項目でプレーヤーからの応答が“応答A”であったことを値の項目に記録し、時刻を応答があった14時30分と更新する。そして、“イベント#5”の各項目については、このイベントが選択されることがないため、値の時刻も初期値である“不定”のままとなる。また、アトラクションエリアの移動がないことから、再び進行状態を検索すると、“イベント#6”が該当するため、次の指示を選択する。
【0035】
ここでも選択肢が“指示F”のみであるため、この“指示F”に対応した映像などの演出を入出力装置4に表示する。また、この“イベント#6”では応答欄が“−”となっていてプレーヤーからの応答が必要とされないため、次の進行状態が“状態53”に更新される(ステップ108)。そしてIDカードのチェックリストのうち、“イベント#6”の項目をクリアしたことを示す“通過”とし、時刻を現在の14時35分に更新する。また、“イベント#7”の各項目については、このイベントが選択されることがないため、値も時刻も初期値である“不定”のままとなる。そして、次の移動先施設が“アトラクションD”または“アトラクションE”となっており、アトラクションエリア“アトラクションF”での一連のイベントが終了したことが分かるため、IDカードの進行状態32の値を“状態53”に更新する。また、指示履歴リスト10についても、“イベント#6”における“指示F”がこの“アトラクションF”での最終的な選択肢であることから、この“指示F”の値と選択した14時35分という時刻とプレーヤーを識別するためにIDカードの識別情報である“カード#3”、そしてプレーヤーの誘導先である“アトラクションD,E”を履歴として追加する。
【0036】
なお、この“イベント#6”が終了後、プレーヤーがすぐにまたこのアトラクションエリア“アトラクションF”に訪れてきても、行動リスト9の該当するアトラクションエリアで応答する進行状態の中に“状態53”が無いため、プレーヤーがこの進行状態のまま再び“アトラクションF”に戻ってきても、管理装置2はプレーヤーに対して応答を返さない。また、同様に、プレーヤーの進行状態が“状態53”,“状態53”,“状態53”,“状態53”のいずれかになるような順番でイベントを通過していない場合には、やはり管理装置2はプレーヤーに対して応答しない。
【0037】
以上のようにして、不特定多数の一般利用者が雑多に通行している状態で、特定のエリアにプレーヤーが滞留することを防ぎ、スムーズに目的とする箇所にプレーヤーを誘導することが可能となる。
【0038】
アトラクションエリアに設けられた施設では、図2に示すようにアトラクションの小道具または携帯品に装着されたIDカードはアンテナを介してデータの交信を行う。IDカードとして密着型の非接触ICカードを用いる場合は、このIDカードとアンテナとの間隔が2mm程度とする必要がある。そのため、IDカードをカードホルダーに装着させる場合は、カードホルダーの表面近くにIDカードを装着し、カードリーダ・ライタ3とIDカード1が密着できるようにIDカードを装着する側面は概ね平らな面となっていることが望ましい。
【0039】
このように、本実施の形態では、利用者が施設内に設けられた複数の設備を順次利用する際に、利用者を分散させ、かつ各設備における円滑な処理を可能とすることにより、利用者の感じる待ち時間を短くすることができる。
【0040】
また、利用者を所定時間内に誘導することにより、施設として予想されるスケジュールを消化させることができる。所定時間を設定変更して誘導することにより、混み具合を調整することもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、進行状況を考慮して案内情報を求めるので、利用者の感じる待ち時間を短くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における誘導システムの構成図。
【図2】本発明の実施例における誘導管理装置の概観図。
【図3】本発明の実施例におけるIDカードの管理情報テーブル図。
【図4】本発明の実施例における管理装置の進行状態の例を示す指示履歴リスト。
【図5】本発明の実施例における管理装置の行動パターンを規定する例を示す行動リスト。
【図6】本発明の実施例における誘導システムのフローチャート図。
【図7】本発明の実施例における施設図。
【符号の説明】
1…IDカード、2…管理装置、3…カードリーダ・ライタ、4…入出力装置、5…誘導装置、6…進行状態判断装置、7…誘導指示決定手段、8…記憶装置、9…行動リスト、10…指示履歴リスト、11…アンテナ、12…カードホルダー(携帯型)、20…再生切替装置、21…プレーヤー向け情報提供再生装置、22…一般利用者向け情報提供再生装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、利用者を順次誘導する誘導管理装置及び誘導方法にする。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平10−111983号公報
【特許文献2】
特開平8−315188号公報
病院や役所,空港といった複数の窓口で手続きを行うような施設や、各種アトラクションの間を利用者が移動するようなアミューズメント施設等のように、施設内に設けられた特定の複数箇所に利用者を案内誘導するシステムが知られている。
【0003】
このシステムでは、融通の利く順番で複数の窓口・カウンターあるいは端末に誘導して、利用者が訪れるべき箇所の混雑を緩和し、あるいは待ちを減らすものである。例えば、特開平10−111983号公報、あるいは特開平8−315188号公報に記載されている。
【0004】
一方、利用者が施設内で行う作業の進行状況に合わせて、あらかじめタイムテーブルに登録するものが知られている。利用者が行うべき所定の動作とその動作を行うべき場所に並びに動作の所要時間に基づき、動作を行うべき利用者の位置を検知して、利用者に持たせた携帯情報機器を通じてこの検知した位置に応じた案内情報を送る。例えば、特開平10−111983号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの技術はいずれも各設備に関する情報を集中管理し、施設全体での待ちの減少を図っているが、しかしながら、前者の技術では、利用者の待ち時間発生については考慮されていない。また、後者の技術では、設備の混み具合を調節することは出来ない。さらには、多数の通行者が存在する状態では、利用者をスムーズに案内できない。
【0006】
本発明の目的は、利用者が施設内に設けられた複数の設備を利用する際に、利用者の感じる待ち時間を短くすることが可能な誘導管理装置及び誘導管理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は達成するために、本発明では、訪問したエリアが進行状況として記録される携帯可能な記憶媒体から、情報を読込み,読込んだ進行情報から、利用者が次に訪問すべきエリアを案内情報として求めるように構成した。
【0008】
或いは、訪問すべきとして指示したエリアを指示履歴情報として格納し、訪問したエリアである進行状況より指示可能なエリアを検索し、指示履歴情報に応じて指示可能なエリアより選択し案内情報として求めるように構成した。
【0009】
好ましくは、施設内に設けられた複数の設備を順次利用する際に、利用者を分散させるように設備を配置し、一般利用者向けと区別して、特定利用者の進行状況により誘導指示を通知することにより特定の利用者が迷わずに、感じる待ち時間を短くすることができる。
【0010】
また、誘導指示とともに利用者に行動してほしい所定時間と残り時間情報も合わせて通知することにより、施設として予想されるスケジュールをスムーズに消化することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。図1は本発明に係る利用者誘導システムを用いた施設の構成図である。本実施例では、本発明に係る利用者誘導システムを適用したアミューズメント施設を例にして以下その構成を説明する。このアミューズメント施設内には、一連のイベントから構成されるアトラクションの複数のアトラクションエリア(アトラクションA,アトラクションB,アトラクションC,…)が設けられている。このアトラクションエリア(或いは、単に、エリアと称する。以下、同様。)は出入り口を備えたゲームブースの様な設備でも、または開放空間に設けられた設備でもよい。利用者はこのアトラクションエリアに設けられた設備を用いてイベントをクリアしていくことによりアトラクションを進めていく。また、このアトラクションエリアは施設内にイベントの発生順に従って配置されているとは限らず、施設内に分散して配置されているものとする。
【0012】
このアトラクション施設の特定の利用者であるプレーヤーは、アトラクションのプレー中、プレーヤーを識別すると共に、アトラクションの進行状況を記録するためのIDカード1を携帯する。本実施例におけるIDカードは、非接触型ICカードを用いるものとする。このIDカードはアトラクションにおける演出効果により、種々の小道具と組み合わせておくことが出来る。また、携帯に便利なように、鞄やバッグといった手荷物に装着することも可能である。また、IDカードはバッチや名札のような形態を取っても構わない。
【0013】
ICカードの他、ミューチップなどアトラクションの演出に適する媒体などでもよい。(これらを総称して携帯可能な記憶媒体と称する。以下同様。)
【0014】
アトラクションのプレーヤーが携帯するIDカード1に記録されたデータは、アトラクションエリアの管理装置2に接続されたカードリーダ・ライタ3のアンテナ11を介してデータ交換を行う。
【0015】
IDカードには図3に示すように、IDカードを識別するためのカードID情報30が記録されている。このカードID情報はカードを携帯するプレーヤーを他のプレーヤーと一意に区別するための情報である。従って、何時でもアトラクションに参加しているプレーヤーが携帯しているIDカードは、全てが互いに異なったカードIDを格納しているようにする。そのためには、アトラクションに用いられるカード全てに予め互いに異なるIDを付与するか、または各アトラクションが開始される際に、スタートエリアにて各プレーヤーに応じて他と重複しないIDを付与するなどの方法が可能である。また、プレーヤーがアトラクション以外の目的で行動して停滞しないように、スタートからゴールまでに到達すべき制限時間32とスタート時刻33を付与しておく。施設全体の利用状況の推移に従い、制限時間32を変更することにより、混み具合を調整することができる。
【0016】
カードリーダ・ライタ3からは、IDカード1のカードID情報30,IDカードを所持するプレーヤーのイベントの進行状態31、またイベントクリア状態の詳細を記録したチェックリスト35が読込まれる。このチェックリスト35はアトラクションを通じて起こりうるイベントを区別する「中間状態項目」と、各イベントのクリア状態を表す中間状態の「値」と、各イベントをクリアしたクリア「クリア時刻」が記録される。なお、各中間状態の初期値としては「不定」を表す値が格納されているものとする。
【0017】
アトラクションのプレーヤーは、アトラクションエリアに設けられた管理装置2を用いてイベントをクリア(ここで、訪問はクリアを含む広い概念として定義される。)していくが、その結果としてチェックリスト35の管理装置2が管理するイベント状態に対応した中間状態項目の値、及びプレーヤーの進行状態31の値が、カードリーダ・ライタ3のアンテナ11を介してプレーヤーのIDカード1に格納される。
【0018】
ここで、アトラクションエリアFに設置され、イベント#2,#3,#4,
#5(あるいは更に、イベント1,2,3,4,5〜と称す。以下、同様。)を管理する管理装置の動作を図1,図3,図5,図6を用いて説明する。アトラクションエリアFに設置された管理装置2はIDカードからの応答を監視しており(ステップ100)、アンテナ11がIDカードからの電波を受信した場合、カードリーダ・ライタ3はIDカードから応答のあったカードID情報を読込む。更に、カードリーダ・ライタ3はカードから進行状態とチェックリストの情報を要求してIDカードから読込む(ステップ101)。
【0019】
この時、IDカードから読込む情報としては、進行状態もしくはチェックリストのいずれか一方の情報でも構わない。進行状態の方を読込む場合には、その情報を用いて行動リストを検索することになる。チェックリストを読込んだ場合は、チェックリストの中間状態情報からIDカードを携帯しているプレーヤーの進行状態を計算することになる。進行状態の計算には行動リスト9のもととなる、アトラクションの状態遷移表を用いて求めることになる。
【0020】
カードリーダ・ライタによって読込まれたカードID情報30と進行状態31及びチェックリスト35の状態は、カードリーダ・ライタ3から誘導装置5の進行状態判断装置6に送られる。進行状態判断装置6はプレーヤーのアトラクションの進行状態をまず確認し、行動リスト9の中から自管理装置が設置されたアトラクションエリア情報の中から該当する進行状態を検索する。この検索によりプレーヤーの携帯するIDカードの進行状態に該当する欄が見つからない場合、管理装置2はプレーヤーに対して応答しない。
【0021】
通常は不特定多数の一般利用者に対しては施設全体の宣伝,アトラクションの参加募集、その他広告やニュースを一般向け情報再生装置22より出力している。これにより全体の集客を改善させながら、プレーヤーに対応した情報を指示している。施設空間のコンセプト,雰囲気に馴染んだ中に、アトラクション演出のし掛けを組み込ませている。
【0022】
一方、行動リスト9の中にIDカードの進行状態に該当する欄が見つかった場合は、IDカードから読込んだカードID情報30を誘導指示決定手段7に転送する。誘導指示決定手段7では、進行状態判断装置6から送られてきた進行状態31に基づき、行動リスト9から次に対応可能な選択肢を検索する(ステップ
104)。例えば、14時30分にアトラクションエリアFの管理装置が読出した、カードID情報“カード#3”のIDカードの進行状態情報が“状態45”であった場合、行動リスト9のアトラクションFに該当する欄の中から進行状態が一致する指示選択肢を探す。今、進行状態が“状態45”であることから“イベント#3”が発生し、このイベントの可能な選択肢は“指示A”と“指示B”であることが求まる。
【0023】
行動リスト9から、“イベント#3”において“指示A”を選択した場合、プレーヤーが移動する先の施設は“アトラクションA”のアトラクションエリアであり、また進行状態が“状態48”へ遷移することが分かる。一方“指示B”を選択した場合には、“アトラクションF”に留まったまま進行状態が“状態46”へ遷移する。そして、応答の項目が“−”となっていることから、各選択肢に対してプレーヤーの応答によらず次状態が決定されることになる。次に誘導指示決定手段7は、各指示選択仕事の移動先施設の情報と指示履歴リスト10をもとに、演出する指示選択肢を決定する。
【0024】
指示履歴リスト10には、誘導指示決定手段7が選択した指示選択肢を指示パターンとして、指示を選択した時刻及び指示を与えたプレーヤーを区別するためのカードIDと対応付けて記録しておく。また、プレーヤーを誘導する移動先の施設も合わせて記録しておく。そしてこの例では、指示履歴リスト10の14時30分に最も近い時刻の指示パターンを見ると、カードIDが“カード#1”のプレーヤーに対して直前の14時28分に“指示A”を与え、プレーヤーを“アトラクションA”のエリアに誘導していることが判る。
【0025】
そこで、“状態45”における“イベント#3”で誘導可能な“アトラクションA”と“アトラクションF”を比較すると、プレーヤーを“アトラクションA”へ誘導する“指示A”を連続して選択すると、“アトラクションA”のエリアでプレーヤー同士の混雑が発生することが予想される。そこで、閾値として設定した所定の時間を経過するまでは、同じアトラクションエリアに誘導する選択肢を選ぶ優先順位を低くし、他のアトラクションエリアに誘導する選択肢から優先して選ばれるようにする(ステップ105)。そこでこの例の場合では、プレーヤーを“アトラクションF”へ誘導する、即ち同じアトラクションエリアでほかのイベントを発生させる“指示B”が選択される。
【0026】
ここで、この閾値としては、いずれの選択肢に対しても同じ時間に設定しても良いが、誘導先のアトラクションエリアが離れているほど、連続してプレーヤーを誘導したとしても、目的のアトラクションエリアに到着する時間にずれが生じる可能性が大きくなることが期待できるため、遠方のアトラクションエリアに誘導する選択肢に対する閾値を接近したアトラクションエリアに誘導する選択肢に対する閾値よりも短い時間に設定しても良い。また、誘導先のアトラクションエリアで演出されるイベントに要する時間が長いほど、次に到着するプレーヤーに待ちが生じる可能性が高くなることから、アトラクションエリアで演出されるイベントに要する時間が長い選択肢に対する閾値を、演出されるイベントに要する時間が短いアトラクションエリアに誘導する選択肢に対する閾値よりも長い時間に設定しても良い。
【0027】
このように、利用者/プレーヤーに対する過去の誘導/指示情報をもとに、短時間のうちに連続して同じ移動先に誘導することを避け、誘導先での利用者/プレーヤー同士の混雑を減少させることにより、利用者の感じる待ち時間を短くすることができる。また、結果として利用者/プレーヤーを遠回りさせる選択肢を選択することになっても、利用者/プレーヤーが常に行動をとりつづける選択肢を選び、アトラクションエリアでの滞留を発生させなければ、利用者/プレーヤーが感じる待ち時間を短くすることができる。
【0028】
しかし、アトラクションとは別の目的で行動すると、施設として予想されるスケジュールが消化できないケースが出てくる可能性が大きい。例えば、長時間にわたる買い物,休憩,食事といったことをアトラクションの途中で行うこともある。あるいは、次のアトラクションエリアや指示内容をプレーヤーが忘れてしまって行動できなくなるようなケースが想定される。プレーヤーに残り時間を表示することにより、所定時間内に指示情報による行動を起こさせる意識付けをする。残り時間を仮想的なエネルギーレンジにあてはめた演出表示に変換してもよい。スタート時刻33と現在時刻から残り時間34を計算する(ステップ102)。実施例として、制限時間32に対する残り時間34がオーバーしたケースではゴールエリアへ誘導し、施設として予想されるスケジュールを消化させることができる。アトラクションで誘導する必然性をもたせるコンテンツ内容によっては行動リストに、バイパスケースを設定し、残り時間数によりバイパスの誘導先を選択するようにもできる。
【0029】
誘導指示決定手段7では、プレーヤーに提示する選択肢を決定すると、この選択肢に基づいたイベントの演出を行い、再生切替装置20にてプレーヤー向け情報提供再生装置22を起動して、入出力装置4に対して、プレーヤーへの行動指示/質問事項/暗示項目等を表示する(ステップ106)。なお、誘導指示決定手段7から出力される信号を案内情報と総称する。
【0030】
そして、誘導指示決定手段7は、進行状態判断装置6に対してプレーヤーに提示した指示選択肢を通知する。更に、IDカードのチェックリストの情報を更新するために、カードリーダ・ライタ3に対してクリアしたイベントの項目とイベントをクリアしたときの状態及びイベントのクリア時刻を送り、IDカードの値を更新させる。
【0031】
進行状態判断装置6では、誘導指示決定手段7から通知された指示選択肢がプレーヤーからの応答が必要であるか否かを、行動リスト9に基づいて判断し(ステップ107)、現在のイベントに対して選択された指示選択肢においてプレーヤーからの応答が必要でない場合には、行動リスト9の次状態に登録されている状態の値に進行状態を更新する(ステップ107)。また、プレーヤーからの応答が必要な場合には、入出力装置4からのプレーヤーの入力を待ち、行動リスト9の応答欄中にプレーヤーが入力した応答と一致する値があるか調べ、次の進行状態の値をこの一致する応答の値と対応する値に更新する(ステップ109)。このようにして更新した進行状態の値は誘導指示決定手段7に通知される。
【0032】
再び進行状態判断装置6から次の進行状態の値を通知された誘導指示決定手段7では、自管理装置が管理するアトラクションエリアの進行状態の中に、この新たな進行状態の値と一致する状態があるかどうかを調べ(ステップ110)、進行状態が一致するものがあれば、図6のフローのステップ104に戻って対応するイベントの演出を行う。また、新たな進行状態の値と一致する状態がない場合には、当該アトラクションエリアにおける一連のイベントが終了したことを意味するため、プレーヤーが次のアトラクションエリアへの移動を開始する前に、カードリーダ・ライタ3に対して、IDカードの進行状態の情報を次の進行状態の値に更新するとともに、開始時刻と現在時刻から残り時間を計算した結果はIDカードの残り時間33に更新しておく(ステップ112)。それに引き続いて、指示履歴リスト10に対してほかのアトラクションエリアへ移動するように誘導した指示パターンと、その指示を選択した時刻、また誘導するプレーヤーが所持するIDカードのカードID情報、そして誘導先、即ちプレーヤーの移動先を指示履歴リスト10に登録して(ステップ113)、再び、他のIDカードからの応答を待つ。
【0033】
先に説明した図4,図5の例の場合、ステップ105で“イベント#3”における指示選択肢“指示B”が選択された場合、以降の処理は次のようになる。まず、ステップ106で“指示B”に対応した演出が行われ、応答欄が“−”となっていてプレーヤーからの応答が必要とされないため、次の進行状態が“状態46”に更新される。そしてIDカードのチェックリストのうち、“イベント#3”の項目をクリアしたことを示す“通過”とし、時刻を現在の14時30分と更新する。また、移動先施設の値が“−”であることから、アトラクションエリアは“アトラクションF”のままであることが分かる。そこで、“状態46”濃霧を検索すると“イベント#4”が該当するため、次に指示を選択するが(ステップ104)、この場合、“指示C”のみであるため、これを選択する。この“指示C”に対応した質問を入出力装置4に表示してプレーヤーの応答を待つ。
【0034】
進行状態判断装置6ではプレーヤーからの応答入力を待ち、“応答A”が入力されれば次の進行状態を“状態48”とし、“応答B”が入力されれば次の進行状態を“状態49”とする。また、一定時間プレーヤーからの応答がない場合や“応答A”,“応答B”以外の応答が入力された場合には、“その他”の入力がされたものとして次の進行状態を“状態47”とする。今、プレーヤーから“応答A”が入力されたとすると、次の進行状態を“状態48”となる(ステップ109)。そしてIDカードのチェックリストのうち、“イベント#4”の項目でプレーヤーからの応答が“応答A”であったことを値の項目に記録し、時刻を応答があった14時30分と更新する。そして、“イベント#5”の各項目については、このイベントが選択されることがないため、値の時刻も初期値である“不定”のままとなる。また、アトラクションエリアの移動がないことから、再び進行状態を検索すると、“イベント#6”が該当するため、次の指示を選択する。
【0035】
ここでも選択肢が“指示F”のみであるため、この“指示F”に対応した映像などの演出を入出力装置4に表示する。また、この“イベント#6”では応答欄が“−”となっていてプレーヤーからの応答が必要とされないため、次の進行状態が“状態53”に更新される(ステップ108)。そしてIDカードのチェックリストのうち、“イベント#6”の項目をクリアしたことを示す“通過”とし、時刻を現在の14時35分に更新する。また、“イベント#7”の各項目については、このイベントが選択されることがないため、値も時刻も初期値である“不定”のままとなる。そして、次の移動先施設が“アトラクションD”または“アトラクションE”となっており、アトラクションエリア“アトラクションF”での一連のイベントが終了したことが分かるため、IDカードの進行状態32の値を“状態53”に更新する。また、指示履歴リスト10についても、“イベント#6”における“指示F”がこの“アトラクションF”での最終的な選択肢であることから、この“指示F”の値と選択した14時35分という時刻とプレーヤーを識別するためにIDカードの識別情報である“カード#3”、そしてプレーヤーの誘導先である“アトラクションD,E”を履歴として追加する。
【0036】
なお、この“イベント#6”が終了後、プレーヤーがすぐにまたこのアトラクションエリア“アトラクションF”に訪れてきても、行動リスト9の該当するアトラクションエリアで応答する進行状態の中に“状態53”が無いため、プレーヤーがこの進行状態のまま再び“アトラクションF”に戻ってきても、管理装置2はプレーヤーに対して応答を返さない。また、同様に、プレーヤーの進行状態が“状態53”,“状態53”,“状態53”,“状態53”のいずれかになるような順番でイベントを通過していない場合には、やはり管理装置2はプレーヤーに対して応答しない。
【0037】
以上のようにして、不特定多数の一般利用者が雑多に通行している状態で、特定のエリアにプレーヤーが滞留することを防ぎ、スムーズに目的とする箇所にプレーヤーを誘導することが可能となる。
【0038】
アトラクションエリアに設けられた施設では、図2に示すようにアトラクションの小道具または携帯品に装着されたIDカードはアンテナを介してデータの交信を行う。IDカードとして密着型の非接触ICカードを用いる場合は、このIDカードとアンテナとの間隔が2mm程度とする必要がある。そのため、IDカードをカードホルダーに装着させる場合は、カードホルダーの表面近くにIDカードを装着し、カードリーダ・ライタ3とIDカード1が密着できるようにIDカードを装着する側面は概ね平らな面となっていることが望ましい。
【0039】
このように、本実施の形態では、利用者が施設内に設けられた複数の設備を順次利用する際に、利用者を分散させ、かつ各設備における円滑な処理を可能とすることにより、利用者の感じる待ち時間を短くすることができる。
【0040】
また、利用者を所定時間内に誘導することにより、施設として予想されるスケジュールを消化させることができる。所定時間を設定変更して誘導することにより、混み具合を調整することもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、進行状況を考慮して案内情報を求めるので、利用者の感じる待ち時間を短くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における誘導システムの構成図。
【図2】本発明の実施例における誘導管理装置の概観図。
【図3】本発明の実施例におけるIDカードの管理情報テーブル図。
【図4】本発明の実施例における管理装置の進行状態の例を示す指示履歴リスト。
【図5】本発明の実施例における管理装置の行動パターンを規定する例を示す行動リスト。
【図6】本発明の実施例における誘導システムのフローチャート図。
【図7】本発明の実施例における施設図。
【符号の説明】
1…IDカード、2…管理装置、3…カードリーダ・ライタ、4…入出力装置、5…誘導装置、6…進行状態判断装置、7…誘導指示決定手段、8…記憶装置、9…行動リスト、10…指示履歴リスト、11…アンテナ、12…カードホルダー(携帯型)、20…再生切替装置、21…プレーヤー向け情報提供再生装置、22…一般利用者向け情報提供再生装置。
Claims (7)
- 分散して設けられた複数エリアに利用者を案内する誘導管理装置であって、訪問したエリアが進行状況として記録される携帯可能な記憶媒体から、情報を読込む入力手段と、前記入力手段が読込んだ進行情報から、利用者が次に訪問すべきエリアを案内情報として求める誘導指示決定手段を有することを特徴とする誘導管理装置。
- 請求項1において、制限時間と残り時間を更新して、案内情報に付加することを特徴とする誘導管理装置。
- 請求項1において、前記記憶媒体と反応するガイド手段を有し、前記反応により起動されることを特徴とする誘導管理装置。
- 請求項3において、前記記憶媒体に対して反応していない場合は広告或いはニュースを出力し、前記反応により起動することを特徴とする誘導管理装置。
- 分散して設けられた複数エリアに利用者を案内する誘導管理装置であって、訪問すべきとして指示したエリアを指示履歴情報として格納する指示履歴格納手段と、訪問したエリアである進行状況より指示可能なエリアを検索する進行状態判断手段と、前記指示履歴情報に応じて前記指示可能なエリアより選択し案内情報として求める誘導指示決定手段を有することを特徴とする誘導管理装置。
- 訪問したエリアが進行状況として記録される携帯可能な記憶媒体から、情報を読込み、前記読込んだ進行情報から、利用者が次に訪問すべきエリアを案内情報として求める誘導管理方法。
- 訪問すべきとして指示したエリアを指示履歴情報として格納し、訪問したエリアである進行状況より指示可能なエリアを検索し、前記指示履歴情報に応じて前記指示可能なエリアより選択し案内情報として求める誘導管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002306457A JP2004145405A (ja) | 2002-10-22 | 2002-10-22 | 誘導管理装置及び誘導管理方法 |
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JP2007079780A (ja) * | 2005-09-13 | 2007-03-29 | Denso Wave Inc | 案内報知システム |
-
2002
- 2002-10-22 JP JP2002306457A patent/JP2004145405A/ja active Pending
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