【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光重合型感光性平版印刷版用の新規な現像液及び処理方法に関するものである。さらに詳しくは、輸送時の高温環境における現像液組成物の析出・沈降による現像特性の低下がなく、かつ、長期間の経時や繰り返し使用による現像特性の低下がなく、さらに平版印刷版の非画像部(未露光部)に対し良好な現像性を有し印刷での汚れを防止すると共に、画像部(露光部)に対しての現像ダメージが少なく強固な画像を形成し、高い耐刷性を実現する光重合型の平版印刷版に最適な、現像液、平版印刷版処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
平版印刷法は、水と油が本質的に混じり合わないことを利用した印刷方法であり、印刷版面には水を受容して油性インキをはじく非画像部と、水をはじいて油性インキを受容する画像部が形成され、印刷機から水と油性インキを供給して、画像部に受容された油性インキのみを紙に転写することにより印刷が行われるものである。
【0003】
この際、印刷機は、印刷版面の画像部に受容された油性インキを一度ゴム製ブランケットに転写した後、紙に転写するオフセット印刷方式が一般的である。
【0004】
又、感光性平版印刷版に用いられる支持体としては、印刷適性の面から、親水性、保水性、感光層との接着に優れたものが要求され、このような観点から、通常、表面を砂目立てといわれる粗面化処理を施されたアルミニウム板が用いられている。
【0005】
粗面化処理としては、ボール研磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨、ホーニング研磨等の機械的粗面化法、また、塩酸、硝酸等の酸性電解質中で交流あるいは直流によって支持体表面を電解処理する電気化学的粗面化法等が知られている。このような方法で砂目立て処理したアルミニウム板は、そのままでは比較的柔らかく磨耗しやすいので、ついで陽極酸化処理を施して酸化皮膜を形成させる。このように処理されたアルミニウム板の表面は硬く、耐磨耗性に優れた状態となる。
【0006】
露光された平版印刷版は、アルカリ水溶液で現像すると、当該感光層の露光部もしくは未露光部が除去されて支持体表面が露出することになる。このアルミニウム支持体の表面は親水性なので、現像により支持体の表面が露出された部分(非画像部)は水を受容して油性インキをはじくことになる。一方、現像により感光層が除去されなかった部分(画像部)は親油性なので水をはじいて油性インキを受容することになる。
【0007】
感光層としては、多くの場合、光遊離基発生剤とエチレン系不飽和化合物との組合せによる遊離基反応で潜像形成をする。このタイプの光重合性感光層を有する平版印刷版は、画像露光済みの感光層をアルカリ水溶液を用いて現像した場合、高感度の優れた平版印刷版である。
【0008】
しかしながら、この方式において非画像部(未露光部)に対して良好な現像性を有する現像液は、画像部(露光部)あるいは、感光層と版面の界面への界面活性剤及び現像液の浸透によりダメージを受け易い傾向があり、画像面積の小さい部位では特に影響が大きく強固な画像が形成されにくかった。
【0009】
又、自動現像機を用いて現像補充液を補充ながら繰り返し使用する方法においては、多数の平版印刷版の現像処理を繰り返しているうちに、自動現像機の現像液中で感光層から溶出した光重合性成分が析出することがわかっている。また、上記遊離基反応で潜像形成するタイプの感光層を有する平版印刷版は、一般的に優れた感度を有するものの、酸素によって遊離基反応が阻害されるという欠点を有している。
【0010】
この対策として、何等かの酸素遮断層を感光層上に設けることが有効であり、このような酸素遮断層としてポリビニルアルコールを主成分とするものが有効であることが知られている。しかし、ポリビニルアルコールを主成分とする酸素遮断層を感光層上に設けた平版印刷版を自動現像機を用いて処理を繰り返した場合、現像液中に寒天状のゲルが析出することもわかっている。このような、処理液中の析出物は処理槽中を汚し清掃の負担を増す上に、得られた版材に汚れの発生をまねき問題となっていた。
【0011】
又、現像液中にノニオン活性剤とエチレングリコールあるいは両性活性剤を添加する等の試みもなされているが、十分な成果は得られていなかった(下記、特許文献1及び2参照)。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−112147号公報
【0013】
【特許文献2】
特開平8−248643号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するためになされた。
【0015】
即ち、本発明の目的は、第1には、平版印刷版の処理にあたっては、非画像部(未露光部)に対して良好な現像性を有し、画像部(露光部)あるいは、感光層と版面の界面への界面活性剤および現像液の浸透によりダメージを与えることがなく、画像面積の小さい部位でも強固な画像を形成できる現像液を提供することにある。
【0016】
本発明の目的の第2には、長時間の経時や繰り返しの使用による現像特性の低下あるいは溶出した感光層組成物の凝集・沈降が起こり、現像カスとなり、処理槽中を汚し清掃の負担を増すといった問題を起こさず、さらに版材に付着して汚れ発生がない処理方法及び現像液を提供することにある。
【0017】
本発明の目的の第3には、ノニオン性界面活性剤の特徴である曇点を超える温度では、活性剤自身が析出・沈澱する。ノニオン性活性剤の析出はアルカリ性水溶液中では中性液よりも低い温度で起こり、輸送時のコンテナ中にも析出・沈降することがあり、現像処理槽中の活性剤濃度の不均一な分布が起こり、現像特性の低下を招くが、このような状態では現像処理で得られた版材の汚れの発生をも促進するので、ノニオン性高分子活性剤の可溶化を促す方策を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者等は、鋭意検討した結果、現像液中に特定の構造を有するノニオン性高分子活性剤を使用し、アニオン活性剤あるいは両性活性剤を併用することにより、本発明の目的は達成されることを見出した。
【0019】
即ち、本発明の目的は、下記構成のいずれかを採ることにより達成される。
〔1〕 アルミニウム支持体表面に、少なくともエチレン系不飽和結合を有する単量体、光重合開始剤、及び高分子結合剤を含有する感光層が形成された平版印刷版を、画像露光した後に、少なくとも無機のアルカリ剤、下記化合物(A)で表されるノニオン性高分子界面活性剤及びアニオン性界面活性剤を含有し、pH8.5〜13の水溶液にて、現像処理することを特徴とする平版印刷版の処理方法。
【0020】
化合物(A): HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
但し、式中a、b、cは1〜10000の整数である。
【0021】
〔2〕 アルミニウム支持体表面に、少なくともエチレン系不飽和結合を有する単量体、光重合開始剤、及び高分子結合剤を含有する感光層が形成された平版印刷版を、画像露光した後に、少なくとも無機のアルカリ剤、上記化合物(A)で表されるノニオン性高分子界面活性剤および両性界面活性剤を含有し、pH8.5〜13の水溶液にて、現像処理することを特徴とする平版印刷版の処理方法。
【0022】
〔3〕 波長350〜600nmのレーザー光にて画像露光することを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の平版印刷版の処理方法。
【0023】
〔4〕 アルミニウム支持体表面に、少なくともエチレン系不飽和結合を有する単量体、光重合開始剤、及び高分子結合剤からなる感光層が形成された平版印刷版を、画像露光した後に、現像処理を行う際使用する現像液であって、少なくとも無機のアルカリ剤、上記化合物(A)で表されるノニオン性高分子界面活性剤及びアニオン性界面活性剤を含有し、pH8.5〜13の水溶液であることを特徴とする平版印刷版用現像液。
【0024】
〔5〕 アルミニウム支持体表面に、少なくともエチレン系不飽和結合を有する単量体、光重合開始剤、及び高分子結合剤からなる感光層が形成された平版印刷版を、画像露光した後に、現像処理を行う際使用する現像液であって、少なくとも無機のアルカリ剤、下記化合物(A)で表されるノニオン性高分子界面活性剤及び両性界面活性剤を含有し、pH8.5〜13の水溶液であることを特徴とする平版印刷版用現像液。
【0025】
〔6〕 化合物(A)のポリプロピレンオキシド部の分子量が500〜8000の範囲内であり、且つ総質量中に含まれるポリエチレンオキシド部の質量比が10〜90%であることを特徴とする〔4〕又は〔5〕記載の平版印刷版用現像液。
【0026】
本発明の如く、光遊離基発生剤とエチレン系不飽和化合物との組合せによる遊離基反応で潜像形成をする光重合性感光層を有する平版印刷版の処理において、特定の構造を有するノニオン性高分子活性剤を使用し、アニオン活性剤あるいは両性活性剤を併用する現像液により、本発明の効果が得られる理由については、必ずしも明らかではないが下記の如く考えられる。
【0027】
従来の低分子量ノニオン活性剤を使用すると、感光層とアルミニウム支持体との界面にまで界面活性剤が浸透しやすく、画像部ではアルミニウム支持体との接着力を低下させ、耐刷性能を劣化させる原因となる。又、画像面積の小さい部位(小点)などが飛びやすくなる等、平版印刷版の性能を劣化させる。
【0028】
一方、ノニオン性の高分子活性剤を使用すると、分子が大きくなり物理的な立体障害のために感光層とアルミニウム支持体の界面に活性剤が浸透しにくくなり、画像部の接着性を劣化させず、耐刷性を劣化させない。しかし、単に高分子活性剤というのみでは、浸透性が低下して非画像部の現像性が劣化する。また、ノニオン性高分子活性剤であるために曇点以上の温度になると活性剤自体の析出、沈殿が発生するため現像安定性が著しく劣化する。
【0029】
そこで、本発明の如く、曇点を持たないアニオン性活性剤、両性活性剤を添加すると非画像部の洗浄性を向上させると共に、ノニオン性高分子活性剤の曇点以上になったときに高分子界面活性剤を可溶化して、該活性剤の析出・沈殿を抑制することが出来、現像安定性を維持向上させることができる。
【0030】
その効果は後記の実施例中で詳細に記載する如く顕著なものであり、さらに下記の如き傾向があることが明らかになっている。
【0031】
化合物(A)として前記したノニオン性高分子活性剤においてポリプロピレンオキシ部の分子量が500〜8000が好ましく、より好ましくは1000〜4000である。且つ、該ノニオン性高分子活性剤の総質量に対するポリエチレンオキシド部の質量比が総分子量の10〜90質量%が好ましく、20〜60質量%であることがより好ましい。ここにおいて、ノニオン性高分子活性剤の総質量に対するポリエチレンオキシド部の質量比とは、ノニオン性高分子活性剤全体の重量平均分子量に対するポリエチレンオキシド部の重量平均分子量の比として表すことが出来る。
【0032】
アニオン性界面活性剤の添加量は、添加した界面活性剤総質量の5〜50質量%の範囲で使用することが好ましい。特に好ましくは10〜40質量%である。且つ、全界面活性剤量はアルカリ水溶液の1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは1.5〜5質量%である。活性剤添加量が1質量%より少ないと感光層の溶解性が悪く現像カスの発生量が多くなる傾向があり、版材が汚れることがある。また、添加量が多すぎると発泡性が大きくなりすぎたり、感光層の膜減りが発生したり、添加剤自体の析出が発生することもある。
【0033】
又、両性界面活性剤の添加量は、添加した界面活性剤総質量の5〜50質量%の範囲で使用することが好ましく、特に好ましくは10〜40質量%である。且つ、全界面活性剤量はアルカリ水溶液の1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは1.5〜5質量%である。活性剤添加量が1質量%より少ないと感光層の溶解性が悪く現像カスの発生量が多くなり、版材が汚れることがある。また、添加量が多すぎると発泡性が大きくなりすぎたり、感光層の膜減りが発生したり、添加剤自体の析出が発生することがある。
【0034】
さらに、アルカリ水溶液のpHは10.5〜12.5の範囲であることがより好ましい。
【0035】
尚、上記した光遊離基発生剤とエチレン系不飽和化合物との組合せによる遊離基反応で潜像形成をする平版印刷版の露光においては、高エネルギーレーザー光による露光が好ましい。特に近年平版印刷版用の光遊離基発生剤とエチレン系不飽和化合物との組合せによる感光層には350〜600nmの波長光にて最も反応し易いものが増えてきたこと、及びレーザー光源としても波長350〜600nmの波長を有するものが開発されてきていることから、本発明においても350〜600nmの波長を有するレーザー光を用いるのが好ましい。
【0036】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる化合物、感光層の作製方法、現像処理の方法等につき、更に詳細に説明する。
【0037】
〔ノニオン性高分子界面活性剤〕
前項ですでに述べたが、下記の如き特定の構造を有するものである。
【0038】
化合物(A): HO(C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
但し、式中a、b、cは1〜10000の整数である。
【0039】
具体的構造を例として示せば、下記の如きものが挙げられる。
【0040】
【化1】
【0041】
上記、分子量は重量平均分子量、ポリエチレンオキシド部の比率は質量%である。
【0042】
〔アニオン性高分子界面活性剤〕
本発明中のアニオン活性剤は下記一般式(B)、(C)で示すものが好適に使用される。
【0043】
R1−COO−X+ (B)
R1−SO3 −X+ (C)
(B)式中および(C)式中のR1は置換基を有しても良い炭素数3〜30のアルキル基を示し、該置換基としては炭素数1〜20のアルキル基、Br、Cl、I等のハロゲン原子、炭素数6〜15の芳香族炭化水素基、炭素数7〜17のアラルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシ−カルボニル基、炭素数2〜15のアシル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数1〜20のアルキルアミド基が挙げられる。X+は水素イオン、カリウムイオン、ナトリウムイオン、アンモニウムイオンを示す。
【0044】
具体的には、下記の如き構造を有するものが挙げられる。
【0045】
【化2】
【0046】
【化3】
【0047】
〔両性界面活性剤〕
本発明中の両性界面活性剤は、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミンオキサイド、アルキルスルホベタイン、アミノ酸類等が好適に使用される。
【0048】
具体的には、下記の如き構造を有するものが挙げられる。
【0049】
【化4】
【0050】
〔現像液の成分〕
(アルカリ剤)
本発明の処理方法に用いられる現像液および補充液の主成分は、珪酸、燐酸、炭酸、硼酸、フェノール類、糖類、オキシム類およびフッ素化アルコール類から選ばれる少なくとも一種の化合物を含有することが好ましい。
【0051】
pHは8.5より高く13.0未満の範囲であるアルカリ性水溶液であることが好ましい。さらに好ましくはpH8.5〜12である。
【0052】
これらのうちフェノール類、糖類、オキシム類およびフッ素化アルコール類の如き弱酸性物質としては、解離指数(pKa)が10.0〜13.2のものが好ましい。このような酸としては、Pergamon Press社発行のIONISATION CONSTANTS OF ORGANIC ACIDS INAQUEOUS SOLUTIONなどに記載されているものから選ばれ、具体的には、サリチル酸(同13.0)、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(同12.84)、カテコール(同12.6)、没食子酸(同12.4)、スルホサリチル酸(同11.7)、3,4−ジヒドロキシスルホン酸(同12.2)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸(同11.94)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(同11.82)、ハイドロキノン(同11.56)、ピロガロール(同11.34)、o−クレゾール(同10.33)、レゾルシノール(同11.27)、p−クレゾール(同10.27)、m−クレゾール(同10.09)などのフェノール性水酸基を有するフェノール類が挙げられる。
【0053】
糖類としてはアルカリ中でも安定な非還元糖が好ましく用いられる。かかる非還元糖とは、遊離のアルデヒド基やケトン基を持たず、還元性を示さない糖類であり、還元基同士の結合したトレハロース型少糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体および糖類に水素添加して還元した糖アルコールに分類され、何れも本発明に好適に用いられる。トレハロース型少糖類には、サッカロースやトレハロースがあり、配糖体としては、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体などが挙げられる。また糖アルコールとしてはD,L−アラビット、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズリシットおよびアロズルシットなどが挙げられる。更に二糖類の水素添加で得られるマルチトールおよびオリゴ糖の水素添加で得られる還元体(還元水あめ)が好適に用いられる。更には、2−ブタノンオキシム(同12.45)、アセトキシム(同12.42)、1.2−シクロヘプタンジオンオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベンズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグリオキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.35)などのオキシム類、例えば2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール−1(同12.74)、トリフルオロエタノール(同12.37)、トリクロロエタノール(同12.24)などのフッ素化アルコール類が挙げられる。他にも、ピリジン−2−アルデヒド(同12.68)、ピリジン−4−アルデヒド(同12.05)などのアルデヒド類、アデノシン(同12.56)、イノシン(同12.5)、グアニン(同12.3)、シトシン(同12.2)、ヒポキサンチン(同12.1)、キサンチン(同11.9)などの核酸関連物質、他に、ジエチルアミノメチルスルホン酸(同12.32)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ安息香酸(同12.29)、イソプロピリデンジスルホン酸(同12.10)、1,1−エチリデンジホスホン酸(同11.54)、1,1−エチリデンジスルホン酸1−ヒドロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール(同12.86)、チオベンズアミド(同12.8)、ピコリンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸(同12.5)などの弱酸が挙げられる。
【0054】
これらの酸性物質は単独でも、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの酸性物質の中で好ましいのは、珪酸、燐酸、炭酸、スルホサリチル酸、サリチル酸及び非還元糖の糖アルコールとサッカロースであり、特に珪酸、D−ソルビット、サッカロース、還元水あめが適度なpH領域に緩衝作用があることと、低価格であることで好ましい。
【0055】
これらの酸性物質の現像液中に占める割合は0.1〜30質量%が好ましく、更に好ましくは、1〜20質量%である。この範囲以下では十分な緩衝作用が得られず、またこの範囲以上の濃度では、高濃縮化し難く、また原価アップの問題が出てくる。これらの酸に組み合わせる塩基としては、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムが好適に用いられる。これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いられる。現像液のpHが8.5以下の場合、このような現像液で現像可能な感光性平版印刷版から得られる印刷版の画像部は物理的に脆弱であり、印刷中の摩耗が早く十分な耐刷力が得られない。また、その画像部は化学的にも弱く、印刷中にインキ洗浄溶剤やプレートクリーナー等で拭いた部分の画像がダメージを受け、その結果、十分な耐薬品性が得られない。pHが13.0を越える様な高pHの現像液は皮膚や粘膜へ付着した場合の刺激性が強く、取扱いには十分な注意を必要とし好ましくない。
【0056】
その他として、例えば、珪酸カリウム、珪酸ナトリウム、珪酸リチウム、珪酸アンモニウム、メタ珪酸カリウム、メタ珪酸ナトリウム、メタ珪酸リチウム、メタ珪酸アンモニウム、燐酸三カリウム、燐酸三ナトリウム、燐酸三リチウム、燐酸三アンモニウム、燐酸二カリウム、燐酸二ナトリウム、燐酸二リチウム、燐酸二アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、硼酸カリウム、硼酸ナトリウム、硼酸リチウム、硼酸アンモニウム等があげられ、予め形成された塩の形で加えられてもよい。この場合も、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムをpH調整に加えることができる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も組み合わせて用いられる。もっとも好ましいものとして珪酸カリウム及び珪酸ナトリウムがあげられる。珪酸塩の濃度は、SiO2濃度換算で1.0〜3.0質量%が好ましい。また、SiO2とアルカリ金属Mのmol比(SiO2/M)が、0.25〜2の範囲であればなお好ましい。
【0057】
尚、本発明で言う現像液とは現像のスタート時に使用される未使用の液だけでなく、平版印刷版の処理によって低下する液の活性度を補正するために補充液が補充され、活性度が保たれた液(いわゆるランニング液)を含む。補充液は従って、現像液より活性度(アルカリ濃度)が高い必要があるので補充液のpHは13.0を超えていてもよい。
【0058】
(界面活性剤)
本発明に用いられる現像液および補充液には、現像性の促進や現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じて、前記以外の種々界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル、エステルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体、エチレンジアミンのポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体付加物、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアリールエーテルカルボン酸、ポリオキシエチレンナフチルエーテル硫酸エステル塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、ポリオキシエチレンアリールルエーテル硫酸エステル塩、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類などのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩類、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体などのカチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類などの両性界面活性剤が挙げられる。以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエチレンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシアルキレンに読み替えることもでき、それらの界面活性剤もまた包含される。更に好ましい界面活性剤は分子内にパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤である。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニオン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両性型、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などのカチオン型およびパーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基含有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。上記の界面活性剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用することができ、現像液中に0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%の範囲で添加される。
【0059】
(現像安定化剤)
本発明に用いられる現像液および補充液には、好ましくは種々現像安定化剤が用いられる。それらの好ましい例として、特開平6−282079号公報記載の糖アルコールのポリエチレングリコール付加物、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどのテトラアルキルアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウム塩およびジフェニルヨードニウムクロライドなどのヨードニウム塩が好ましい例として挙げられる。更には、特開昭50−51324号公報記載のアニオン界面活性剤または両性界面活性剤、また特開昭55−95946号公報記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−142528号公報に記載されている水溶性の両性高分子電解質がある。更に、特開昭59−84241号公報のアルキレングリコールが付加された有機ホウ素化合物、特開昭60−111246号公報記載のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック重合型の水溶性界面活性剤、特開昭60−129750号公報のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンを置換したアルキレンジアミン化合物、特開昭61−215554号公報記載の重量平均分子量300以上のポリエチレングリコール、特開昭63−175858号公報のカチオン性基を有する含フッ素界面活性剤、特開平2−39157号公報の酸またはアルコールに4モル以上のエチレンオキシドを付加して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合物と、水溶性ポリアルキレン化合物などが挙げられる。
【0060】
(有機溶剤)
現像液および現像補充液には更に必要により有機溶剤が加えられる。かかる有機溶剤としては、水に対する溶解度が約10質量%以下のものが適しており、好ましくは5質量%以下のものから選ばれる。例えば、1−フェニルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニル−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、4−フェニル−2−ブタノール、2−フェニル−1−ブタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノールおよび4−メチルシクロヘキサノール、N−フェニルエタノールアミンおよびN−フェニルジエタノールアミンなどを挙げることができる。有機溶剤の含有量は使用液の総質量に対して0.1〜5質量%であるが、実質的に含まれないことが好ましく、全く含まれないことが特に好ましい。ここで実質的に含まれないとは1質量%以下であることを示す。
【0061】
(還元剤)
本発明に用いられる現像液および補充液には必要に応じて還元剤が加えられる。これは印刷版の汚れを防止するものであり、特に感光性ジアゾニウム塩化合物を含むネガ型感光性平版印刷版を現像する際に有効である。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル酸、ハイドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾルシン、2−メチルレゾルシンなどのフェノール化合物、フェニレンジアミン、フェニルヒドラジンなどのアミン化合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤としては、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜リン酸、亜リン酸水素酸、亜リン酸二水素酸、チオ硫酸および亜ジチオン酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。これらの還元剤のうち汚れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。これらの還元剤は使用時の現像液に対して好ましくは、0.05〜5質量%の範囲で含有される。
【0062】
(有機カルボン酸)
本発明に用いられる現像液および補充液には必要に応じて更に有機カルボン酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン酸は炭素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸および芳香族カルボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例としては、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸などがあり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸である。また炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸でも、枝分かれした炭素鎖のものでもよい。芳香族カルボン酸としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などにカルボキシル基が置換された化合物で、具体的には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸などがあるがヒドロキシナフトエ酸は特に有効である。上記脂肪族および芳香族カルボン酸は水溶性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩またはアンモニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用いる現像液の有機カルボン酸の含有量は格別な制限はないが、0.1質量%より低いと効果が十分でなく、また10質量%以上ではそれ以上の効果の改善が計れないばかりか、別の添加剤を併用する時に溶解を妨げることがある。従って、好ましい添加量は使用時の現像液に対して0.1〜10質量%であり、より好ましくは0.5〜4質量%である。
【0063】
(その他の成分)
本発明に用いられる現像液および補充液には現像性能を高めるために前記の他に以下のような添加剤を加えることができる。例えば特開昭58−75152号公報記載のNaCl、KCl、KBr等の中性塩、特開昭59−121336号公報記載の[Co(NH3)]6Cl3等の錯体、特開昭56−142258号公報記載のビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリル酸ナトリウムの共重合体等の両性高分子電解質、特開昭59−75255号公報記載のSi、Ti等を含む有機金属界面活性剤、特開昭59−84241号公報記載の有機硼素化合物等が挙げられる。本発明に用いられる現像液および補充液には更に必要に応じて、防腐剤、着色剤、増粘剤、消泡剤および硬水軟化剤などを含有させることもできる。消泡剤としては例えば、特開平2−244143号公報記載の鉱物油、植物油、アルコール、界面活性剤、シリコーン等が挙げられる。硬水軟化剤としては例えば、ポリ燐酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、エチレンジアミンジコハク酸、メチルイミノジ酢酸、β−アラニンジ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸および1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸などのアミノポリカルボン酸およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)および1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸やそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩を挙げることができる。
【0064】
このような硬水軟化剤はそのキレート化力と使用される硬水の硬度および硬水の量によって最適値が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像液に0.01〜5質量%、より好ましくは0.01〜0.5質量%の範囲である。この範囲より少ない添加量では所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの範囲より多い場合は、色抜けなど、画像部への悪影響がでてくる。現像液および補充液の残余の成分は水である。得られた現像液の電導度は5〜50mSの範囲であることがより好ましい。
【0065】
(濃縮液)
本発明に用いられる現像液および補充液は使用時よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用時に水で希釈するようにしておくことが運搬上有利である。この場合の濃縮度は各成分が分離や析出を起こさない程度が適当であるが、必要により可溶化剤を加えることが好ましい。かかる可溶化剤としては、特開平6−32081号公報記載のトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸およびそれらのアルカリ金属塩等のいわゆるヒドロトロープ剤が好ましく用いられる。
【0066】
本発明に用いる自動現像機は、好ましくは現像浴に自動的に補充液を必要量補充する機構が付与されており、好ましくは一定量を超える現像液は、排出する機構が付与されており、好ましくは現像浴に自動的に水を必要量補充する機構が付与されており、好ましくは、通版を検知する機構が付与されており、好ましくは通版の検知をもとに版の処理面積を推定する機構が付与されており、好ましくは通版の検知および/または処理面積の推定をもとに補充しようとする補充液および/または水の補充量および/または補充タイミングを制御する機構が付与されており、好ましくは現像液の温度を制御する機構が付与されており、好ましくは現像液のpHおよび/または電導度を検知する機構が付与されており、好ましくは現像液のpHおよび/または電導度をもとに補充しようとする補充液および/または水の補充量および/または補充タイミングを制御する機構が付与されている。また、現像工程後に水洗工程がある場合、使用後の水洗水を現像濃縮液、現像補充液の濃縮液の希釈水として用いることができる。
【0067】
本発明に用いる自動現像機は、現像工程の前に前処理液に版を浸漬させる前処理部を有してもよい。この前処理部は、好ましくは版面に前処理液をスプレーする機構が付与されており、好ましくは前処理液の温度を25℃〜55℃の任意の温度に制御する機構が付与されており、好ましくは版面をローラー状のブラシにより擦る機構が付与されている。またこの前処理液としては、水などが用いられる。
【0068】
〔後処理用薬剤液〕
かかる組成の現像液で現像処理された版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体等を主成分とするフィニッシャーや保護ガム液で後処理を施される。本発明の平版印刷版の後処理にはこれらの処理を種々組み合わせて用いることができ、例えば、現像後→水洗→界面活性剤を含有するリンス液処理や現像→水洗→フィニッシャー液による処理がリンス液やフィニッシャー液の疲労が少なく好ましい。更にリンス液やフィニッシャー液を用いた向流多段処理も好ましい態様である。これらの後処理は、一般に現像部と後処理部とからなる自動現像機を用いて行われる。後処理液は、スプレーノズルから吹き付ける方法、処理液が満たされた処理槽中を浸漬搬送する方法が用いられる。また、現像後一定量の少量の水洗水を版面に供給して水洗し、その廃液を現像液原液の希釈水として再利用する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じてそれぞれの補充液を補充しながら処理することができる。また、実質的に未使用の後処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。このような処理によって得られた平版印刷版は、オフセット印刷機に掛けられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0069】
(ガム液)
ガム液は現像液のアルカリ成分除去のため酸や緩衝剤を添加することが好ましく、その他に親水性高分子化合物、キレート剤、潤滑剤、防腐剤及び可溶化剤等を添加することができる。ガム液に親水性高分子化合物を含む場合は現像後の版の傷や汚れを防ぐ保護剤としての機能も付加される。
【0070】
本発明に用いられるガム液中に界面活性剤を添加することにより塗布層の面状等が良化する。使用できる界面活性剤としてはアニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤が挙げられる。例えば、アニオン型界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、ポリオキシエチレンアリールエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンナフチルエーテルスルホン酸塩、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミドニナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硝酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硝酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類が特に好ましく用いられる。
【0071】
又、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアリールエーテル類、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド等が挙げられる。その中でもポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー類等が好ましく用いられる。又、弗素系、シリコーン系のアニオン、ノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。これら界面活性剤は2種以上併用することもできる。例えば互いに異なる2種以上を併用することもできる。例えば互いに異なる2種以上のアニオン界面活性剤の併用やアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の併用が好ましい。上記界面活性剤の使用量は特に限定する必要はないが、好ましくは後処理液の0.01〜20質量%である。
【0072】
本発明に用いられるガム液には、上記成分の他必要により潤滑剤として多価アルコール、アルコール及び脂肪族炭化水素を用いることができる。
【0073】
多価アルコールの内、好ましい具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール等が挙げられ、アルコールとしては、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール等のアルキルアルコール、ペンジルアルコール、フェノキシエタノール及びフェニルアミノエチルアルコール等の芳香環を有するアルコールが挙げられる。
【0074】
脂肪族炭化水素としては、例えば、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−ヘプタノール、3−ヘプタノール、2−オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、3,5,5−トリメチルヘキサノール、n−デカノール、ウンデカノール、n−ドデカノール、トリメチルノニルアルコール、テトラデカノール、ヘプタデカノール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等が挙げられる。これらの潤滑剤の含有量は、組成物中に0.1〜50質量%、より好ましくは0.5〜3.0質量%が適当である。
【0075】
上記成分の他必要により潤滑剤としてエチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリン等が好適に用いられる。これらの湿潤剤は単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。一般に、上記湿潤剤は1〜25質量%の量で使用するのが好ましい。
【0076】
皮膜形成性を向上させる目的で種々の親水性高分子を含有することができる。この様な親水性高分子としては従来よりガム液に使用し得るとされるものであれば好適に使用できる。例えば、アラビアガム、繊維素誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、メチルセルロース等)及びその変性体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
【0077】
本発明に用いられるガム液は、一般的には酸性領域pH3〜6の範囲で使用する方が有利である。pHを3〜6にするためには一般的には後処理液中に鉱酸、有機酸又は無機塩等を添加して調節する。その添加量は0.01〜2質量%が好ましい。例えば鉱酸としては硝酸、硫酸、リン酸及びメタリン酸等が挙げられる。
【0078】
又、有機酸としては、クエン酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、レブリン酸、フィチン酸及び有機ホスホン酸等が挙げられる。更に無機塩としては、硝酸マグネシウム、第1リン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、硫酸ニッケル、ヘキサメタン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。鉱酸、有機酸又は無機塩等の少なくとも1種もしくは2種以上を併用してもよい。
【0079】
本発明に用いられるガム液には、防腐剤、消泡剤等を添加することができる。例えば防腐剤としてはフェノール又はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンズトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピリジン、キノリン、グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール、オキサジン誘導体等が挙げられる。好ましい添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、使用時の版面保護剤に対して0.01〜4質量%の範囲が好ましく、又種々のカビ、殺菌に対して効力のある様に2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。又、消泡剤としてはシリコン消泡剤が好ましい。その中で乳化分散型及び可溶化等が何れも使用できる。好ましくは使用時のガム液に対して0.01〜1.0質量%の範囲が最適である。
【0080】
更にキレート化合物を添加してもよい。好ましいキレート化合物としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのナトリウム塩;エチレンジアミンジコハク酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩:ニトリロトリ酢酸、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩等の様な有機ホスホン酸類或いはホスホノアルカントリカルボン酸類を挙げることが出来る。上記キレート剤のナトリウム塩、カリウム塩の代わりに有機アミンの塩も有効である。これらキレート剤はガム液組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量としては使用時のガム液に対して0.001〜1.0質量%が適当である。
【0081】
上記成分の他、必要により感脂化剤も添加することができる。例えばテレピン油、キシレン、トルエン、ローヘプタン、ソルベントナフサ、ケロシン、ミネラルスピリット、沸点が約120℃〜約250℃の石油留分等の炭化水素類、例えばジブチルフタレート、ジヘブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸ジエステル剤、例えばジオクチルアジペート、ブチルグリコールアジペート、ジオクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルセバケート等の脂肪族二塩基酸エステル類、例えばエポキシ化大豆油等のエポキシ化トリグリセリド類、例えばトリクレジルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリスクロルエチルフォスフェート等のリン酸エステル類、例えば安息香酸ベンジル等の安息香酸エステル類等の凝固点が15℃以下で、1気圧下での沸点が300℃以上の可塑剤が含まれる。
【0082】
更にカプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ヘラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、イソ吉草酸等の飽和脂肪酸とアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、ニルカ酸、ブテシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、イワシ酸、タリリン酸、リカン酸等の不飽和脂肪酸も挙げられる。より好ましくは50℃において液体である脂肪酸であり、更に好ましくは炭素数が5〜25であり、最も好ましくは炭素数が8〜21である。これらの感脂化剤は1種もしくは2種以上併用することもできる。使用量として好ましい範囲はガムの0.01〜10質量%、より好ましい範囲は0.05〜5質量%である。
【0083】
上記の様な感脂化剤は、ガムを乳化分散型としておき、その油相として含有させてもよく、又可溶化剤の助けを借りて可溶化してもよい。
【0084】
本発明において、ガム液の固型分濃度は5〜30g/L(リットル)が好ましい。ガム膜厚量は自現機のスクイズ手段の条件で制御できる。本発明において、ガム塗布量は1〜10g/m2が好ましい。ガム塗布量は10を越えると、短時間で乾燥するためには、版面を非常に高温にする必要があり、コスト上、安全上不利であり、また本発明の効果が十分に得られない。1g/m2を下回ると、均一塗布が難しくなり、安定した処理性が得られない。
【0085】
本発明において、ガム液の塗布終了から乾燥開始までの時間は3秒以下であることが好ましい。更に好ましくは2秒以下であり、この時間が短いほどインキ着肉性が向上する。
【0086】
本発明において、乾燥時間は1〜5秒が好ましい。乾燥時間が5秒以上の時は本発明の効果が得られない。乾燥時間が1秒以下の場合には、感光性平版印刷版を十分に乾燥するために、版面を非常に高温にする必要があり、安全上、コスト上好ましくない。
【0087】
本発明において、乾燥方式としては、温風ヒーター、遠赤外線ヒーターなど公知の乾燥方式を用いることができる。
【0088】
乾燥工程では、ガム液中の溶媒が乾燥される必要がある。そのために十分な、乾燥温度とヒーター容量を確保する必要がある。乾燥に必要な温度は、ガム液の成分によって異なるが、溶媒が水であるガム液の場合は、通常乾燥温度は55℃以上であることが好ましい。ヒーター容量は乾燥温度よりも重要で有る場合が多く、その容量は温風乾燥方式の場合は2.6kW以上が好ましい。容量は大きい程よいが、コストとのバランスで2.6〜7kWが好ましい。
【0089】
〔現像前水洗水〕
本発明において、現像前の洗浄工程で用いる洗浄液は通常水であるが、必要に応じて以下の添加剤を加えることができる。
【0090】
キレート剤としては、金属イオンと配位結合してキレート化合物を形成する化合物を用いる。エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、エチレンジアミンジコハク酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ニトリオトリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ホスホノアルカントリカルボン酸、エチレンジアミンジコハク酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩等が挙げられる。これらのキレート剤はカリウム塩及びナトリウム塩の代わりに有機アミン塩を有するものも有効である。
【0091】
キレート剤の添加量は0〜3.0質量%の範囲が適当である。
界面活性剤としては、アニオン、ノニオン、カチオン及び両性の何れの界面活性剤も用いることができるが、アニオン又はノニオン界面活性剤が好ましい。好ましい界面活性剤の種類はオーバーコート層や感光層の組成によって異なり、一般にオーバーコート層素材の溶解促進剤となり、感光層成分の溶解性が小さいものが好ましい。
【0092】
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸塩類、アビチェン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。
【0093】
ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキエイプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、イエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリイグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド等が挙げられる。
【0094】
界面活性剤の好ましい添加量は0〜10質量%である。また、界面活性剤に消泡剤を併用することもできる。
【0095】
防腐剤としては、フェノール又はその誘導体、ホルマリン、イミダゾール誘導体、デヒドロ酢酸ナトリウム、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ベンゾトリアゾール誘導体、アミジングアニジン誘導体、四級アンモニウム塩類、ピロジン,キノリン,グアニジン等の誘導体、ダイアジン、トリアゾール誘導体、オキサゾール,オキサジン誘導体等が挙げられる。
【0096】
本発明の洗浄方法において、現像前洗浄に用いる洗浄液は温度を調節して用いることが好ましく、該温度は10〜60℃の範囲が好ましい。洗浄の方法は、スプレー、ディップ、塗布等公知の処理液供給技術を用いることができ、適宜ブラシや絞りロール、ディップ処理における液中シャワーなどの処理促進手段を用いることができる。
【0097】
本発明において、現像前洗浄工程終了後直ちに現像処理を行ってもよく、また、現像前洗浄工程の後に乾燥させてから現像処理を行ってもよい。現像工程の後は、水洗、リンス、ガム引き等公知の後処理を行うことができる。一度以上使用した現像前水洗水は、現像後の水洗水やリンス液、ガム液に再使用することができる。
【0098】
〔光重合開始剤組成物〕
好ましい光重合開始剤として下記一般式(1)及び(2)で表される構造の臭素化合物、チタノセン化合物、モノアルキルトリアリールボレート化合物、鉄アレーン錯体化合物が挙げられる。
【0099】
一般式(1) R1−CBr2−(C=O)−R2
式中、R1は、水素原子、臭素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基を表す。R2は、一価の置換基を表す。R1とR2が結合して環を形成してもかまわない。
【0100】
一般式(2) CBr3−(C=O)−X−R3
R3は、一価の置換基を表す。Xは、−O−、−NR4−を表す。R4は、水素原子、アルキル基を表す。R3とR4が結合して環を形成してもかまわない。
【0101】
チタノセン化合物としては、特開昭63−41483号公報、特開平2−291号公報に記載される化合物等が挙げられるが、更に好ましい具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ジ−クロライド、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−フェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル、ビス(シクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニル(IRUGACURE727L:チバスペシャリティーケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウム(IRUGACURE784:チバスペシャリティーケミカルズ社製)、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウムビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,4,6−トリフルオロ−3−(2−5−ジメチルピリ−1−イル)フェニル)チタニウム等が挙げられる。
【0102】
モノアルキルトリアリールボレート化合物としては、特開昭62−150242号公報、特開昭62−143044号公報に記載される化合物等挙げられるが、更に好ましい具体例としては、テトラ−n−ブチルアンモニウム n−ブチルートリナフタレン−1−イル−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム n−ブチルートリフェニル−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム n−ブチルートリ−(4−tert−ブチルフェニル)−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム n−ヘキシルートリ−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−ボレート、テトラ−n−ブチルアンモニウム n−ヘキシルートリ−(3−フルオロフェニル)−ボレート等が挙げられる。
【0103】
鉄アレーン錯体化合物としては、特開昭59−219307号公報に記載される化合物等挙げられるが、更に好ましい具体例としては、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−クメン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−フルオレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−ナフタレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−キシレン−(η−シクロペンタジエニル)鉄ヘキサフルオロホスフェート、η−ベンゼン−(η−シクロペンタジエニル)鉄テトラフルオロボレート等が挙げられる。
【0104】
その他に任意の光重合開始剤の併用が可能である。例えばJ.コーサー(J.Kosar)著「ライト・センシティブ・システムズ」第5章に記載されるようなカルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。更に具体的な化合物は英国特許1,459,563号明細書に開示されている。
【0105】
即ち、併用が可能な光重合開始剤としては、次のようなものを使用することができる。
【0106】
ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン−i−プロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体;2−クロロチオキサントン、2−i−プロピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン等のアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン等のアクリドン誘導体;α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、フルオレノン、キサントン、ウラニル化合物の他、特公昭59−1281号公報、同61−9621号公報ならびに特開昭60−60104号公報記載のトリアジン誘導体;特開昭59−1504号公報、同61−243807号公報記載の有機過酸化物;特公昭43−23684号、同44−6413号、同44−6413号、同47−1604号の各公報ならびに米国特許3,567,453号明細書記載のジアゾニウム化合物;米国特許2,848,328号、同2,852,379号ならびに同2,940,853号の各明細書記載の有機アジド化合物;特公昭36−22062b号、同37−13109号、同38−18015号ならびに同45−9610号の各公報記載のo−キノンジアジド類;特公昭55−39162号公報、特開昭59−14023号公報ならびに「マクロモレキュルス(Macromolecules)」10巻,1307頁(1977年)記載の各種オニウム化合物;特開昭59−142205号公報記載のアゾ化合物;特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許109,851号、同126,712号の各明細書ならびに「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス(J.Imag.Sci.)」30巻,174頁(1986年)記載の金属アレン錯体;特願平4−56831号及び同4−89535号の各明細書記載の(オキソ)スルホニウム有機硼素錯体;「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(Coordination Chemistry Review)」84巻,85〜277頁(1988年)ならびに特開平2−182701号公報記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体;特開平3−209477号公報記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;四臭化炭素、特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物、等がある。
【0107】
光源にレーザー光を用いる場合、好ましくは感光層に増感色素を添加する。光源の波長付近に吸収極大波長を有する色素を用いることが好ましい。
【0108】
可視光から近赤外まで波長増感させる化合物としては、例えばシアニン、フタロシアニン、メロシアニン、ポルフィリン、スピロ化合物、フェロセン、フルオレン、フルギド、イミダゾール、ペリレン、フェナジン、フェノチアジン、ポリエン、アゾ化合物、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、ポリメチンアクリジン、クマリン、クマリン誘導体、ケトクマリン、キナクリドン、インジゴ、スチリル、ピリリウム化合物、ピロメテン化合物、ピラゾロトリアゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、バルビツール酸誘導体、チオバルビツール酸誘導体等、ケトアルコールボレート錯体が挙げられ、更に欧州特許568,993号、米国特許4,508,811号、同5,227,227号の各明細書、特開2001−125255号、特開平11−271969号等の公報に記載の化合物も用いられる。
【0109】
上記の光重合開始剤と増感色素の組合せの具体例としては、特開2001−125255号、特開平11−271969号の各公報に記載のある組合せが挙げられる。
【0110】
これら重合開始剤の配合量は特に限定されないが、好ましくは、付加重合又は架橋可能な化合物100重合部に対して0.1〜20質量部である。光重合開始剤と増感色素の配合比率は、モル比で1:100〜100:1の範囲が好ましい。
【0111】
〔付加重合可能なエチレン系二重結合を有する単量体〕
これらの本発明に係る付加重合可能なエチレン系二重結合を含有する化合物には、一般的なラジカル重合性のモノマー類、紫外線硬化樹脂に一般的に用いられる分子内に付加重合可能なエチレン系二重結合を複数有する多官能モノマー類や、多官能オリゴマー類を用いることができる。
【0112】
該化合物に限定は無いが、好ましいものとして、例えば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート、1,3−ジオキサンアルコールのε−カプロラクトン付加物のアクリレート、1,3−ジオキソランアクリレート等の単官能アクリル酸エステル類、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例えば、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレート、レゾルシンジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロールアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレート等の2官能アクリル酸エステル類、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル、例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物、ピロガロールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の多官能アクリル酸エステル酸、或いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸エステル等を挙げることができる。
【0113】
また、プレポリマーも上記同様に使用することができる。プレポリマーとしては、後述する様な化合物等を挙げることができ、また、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸、又はメタクリル酸を導入し、光重合性を付与したプレポリマーも好適に使用できる。これらプレポリマーは、1種又は2種以上を併用してもよいし、上述の単量体及び/又はオリゴマーと混合して用いてもよい。
【0114】
プレポリマーとしては、例えばアジピン酸、トリメリット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ハイミック酸、マロン酸、こはく酸、グルタール酸、イタコン酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピメリン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒドロフタル酸等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレンオキサイド、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール等の多価のアルコールの結合で得られるポリエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエステルアクリレート類、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、フェノールノボラック・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸のようにエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したエポキシアクリレート類、例えば、エチレングリコール・アジピン酸・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルフタリルメタクリレート・キシレンジイソシアネート、1,2−ポリブタジエングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート、トリメチロールプロパン・プロピレングリコール・トリレンジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレートのように、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したウレタンアクリレート、例えば、ポリシロキサンアクリレート、ポリシロキサン・ジイソシアネート・2−ヒドロキシエチルアクリレート等のシリコーン樹脂アクリレート類、その他、油変性アルキッド樹脂に(メタ)アクリロイル基を導入したアルキッド変性アクリレート類、スピラン樹脂アクリレート類等のプレポリマーが挙げられる。
【0115】
本発明の感光性組成物には、ホスファゼンモノマー、トリエチレングリコール、イソシアヌール酸EO(エチレンオキシド)変性ジアクリレート、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、アルキレングリコールタイプアクリル酸変性、ウレタン変性アクリレート等の単量体及び該単量体から形成される構成単位を有する付加重合性のオリゴマー及びプレポリマーを含有することができる。
【0116】
更に、本発明に併用可能なエチレン系単量体として、少なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を含有するリン酸エステル化合物が挙げられる。該化合物は、リン酸の水酸基の少なくとも一部がエステル化された化合物であり、しかも、(メタ)アクリロイル基を有する限り特に限定はされない。
【0117】
その他に、特開昭58−212994号公報、同61−6649号公報、同62−46688号公報、同62−48589号公報、同62−173295号公報、同62−187092号公報、同63−67189号公報、特開平1−244891号公報等に記載の化合物などを挙げることができ、更に「11290の化学商品」化学工業日報社、p.286〜p.294に記載の化合物、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」高分子刊行会、p.11〜65に記載の化合物なども本発明においては好適に用いることができる。これらの中で、分子内に2以上のアクリル基又はメタクリル基を有する化合物が本発明においては好ましく、更に分子量が10,000以下、より好ましくは5,000以下のものが好ましい。
【0118】
また本発明では、分子内に三級アミノ基を含有する付加重合可能なエチレン系二重結合を有する単量体を使用することが好ましい。構造上の限定は特に無いが、水酸基を有する三級アミン化合物を、グリシジルメタクリレート、メタクリル酸クロリド、アクリル酸クロリド等で変性したものが好ましく用いられる。具体的には、特開平1−165613号、特開平1−203413号、特開平1−197213号の各公報記載の集合可能な化合物等が好ましく用いられる。
【0119】
さらに本発明では、分子内に三級アミノ基を含有する多価アルコール、ジイソシアネート化合物、および分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン系二重結合を含有する化合物の反応生成物を使用することが好ましい。
【0120】
本発明における分子内に三級アミノ基を含有する多価アルコールとしては、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノ−ルアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−tert.−ブチルジエタノ−ルアミン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)アニリン、N,N,N’,N’−テトラ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、p−トリルジエタノ−ルアミン、N,N,N’,N’−テトラ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、アリルジエタノールアミン、3−(ジメチルアミノ)−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオ−ル、N,N−ジ(n−プロピル)アミノ−2,3−プロパンジオール、N,N−ジ(iso−プロピル)アミノ−2,3−プロパンジオール、3−(N−メチル−N−ベンジルアミノ)−1,2−プロパンジオ−ル等が挙げられるが、これに限定されない。
【0121】
ジイソシアネート化合物としては、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタン−1,8−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナートメチル−シクロヘキサノン、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,5−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、1,3−ジ(イソシアナートメチル)ベンゼン、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン等が挙げられるが、これに限定されない。分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン系二重結合を含有する化合物としては、特に限定はないが、好ましくは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジメタクリレート、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート等が挙げられる。
【0122】
これらの反応は、通常のジオール化合物、ジイソシアネート化合物、ヒドロキシル基含有アクリレート化合物の反応で、ウレタンアクリレートを合成する方法と同様に行うことが出来る。
【0123】
また、これらの分子内に三級アミノ基を含有する多価アルコール、ジイソシアネート化合物、および分子内にヒドロキシル基と付加重合可能なエチレン性二重結合を含有する化合物の反応生成物において具体例を以下に示す。
M−1:トリエタノールアミン(1モル)、ヘキサン−1,6−ジイソシアネート(3モル)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(3モル)の反応生成物
M−2:トリエタノールアミン(1モル)、イソホロンジイソシアネート(3モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(3モル)の反応生成物
M−3:N−n−ブチルジエタノ−ルアミン(1モル)、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン(2モル)、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(2モル)の反応生成物
M−4:N−n−ブチルジエタノ−ルアミン(1モル)、1,3−ジ(イソシアナートメチル)ベンゼン(2モル)、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(2モル)の反応生成物
M−5:N−メチルジエタノールアミン(1モル)、トリレン−2,4−ジイソシアネート(2モル)、2−ヒドロキシプロピレン−1,3−ジメタクリレート(2モル)の反応生成物
この他にも、特開平1−105238号、特開平2−127404号の各公報記載の、アクリレートまたはアルキルアクリレートを用いることが出来る。
【0124】
〔高分子結合剤〕
本発明に用いる感光性平版印刷版は、光重合性感光層に高分子結合剤を含有する。
【0125】
本発明の高分子結合剤としては、アクリル系重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シェラック、その他の天然樹脂等が使用出来る。また、これらを2種以上併用してもかまわない。
【0126】
好ましくはアクリル系のモノマーの共重合によって得られるビニル系共重合が好ましい。さらに、高分子結合剤の共重合組成として、(a)カルボキシル基含有モノマー、(b)メタクリル酸アルキルエステル、またはアクリル酸アルキルエステルの共重合体であることが好ましい。
【0127】
カルボキシル基含有モノマーの具体例としては、α,β−不飽和カルボン酸類、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。その他、フタル酸と2−ヒドロキシメタクリレートのハーフエステル等のカルボン酸も好ましい。
【0128】
メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステルの具体例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル等の無置換アルキルエステルの他、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル等の環状アルキルエステルや、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート等の置換アルキルエステルも挙げられる。
【0129】
さらに、本発明の高分子結合剤は、他の共重合モノマーとして、下記1)〜14)に記載のモノマー等を用いる事が出来る。
【0130】
1)芳香族水酸基を有するモノマー、例えばo−(又はp−,m−)ヒドロキシスチレン、o−(又はp−,m−)ヒドロキシフェニルアクリレート等。
【0131】
2)脂肪族水酸基を有するモノマー、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル等。
【0132】
3)アミノスルホニル基を有するモノマー、例えばm−(又はp−)アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m−(又はp−)アミノスルホニルフェニルアクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等。
【0133】
4)スルホンアミド基を有するモノマー、例えばN−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド等。
【0134】
5)アクリルアミド又はメタクリルアミド類、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ニトロフェニル)アクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド等。
【0135】
6)弗化アルキル基を含有するモノマー、例えばトリフルオロエチルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレート、テトラフルオロプロピルメタクリレート、ヘキサフルオロプロピルメタクリレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、オクタフルオロペンチルメタクリレート、ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、N−ブチル−N−(2−アクリロキシエチル)ヘプタデカフルオロオクチルスルホンアミド等。
【0136】
7)ビニルエーテル類、例えば、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等。
【0137】
8)ビニルエステル類、例えばビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等。
【0138】
9)スチレン類、例えばスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等。
【0139】
10)ビニルケトン類、例えばメチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等。
【0140】
11)オレフィン類、例えばエチレン、プロピレン、i−ブチレン、ブタジエン、イソプレン等。
【0141】
12)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン等。
【0142】
13)シアノ基を有するモノマー、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテンニトリル、2−シアノエチルアクリレート、o−(又はm−,p−)シアノスチレン等。
【0143】
14)アミノ基を有するモノマー、例えばN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリブタジエンウレタンアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N−i−プロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド等。
【0144】
さらにこれらのモノマーと共重合し得る他のモノマーを共重合してもよい。
さらに、上記ビニル系共重合体の分子内に存在するカルボキシル基に、分子内に(メタ)アクリロイル基とエポキシ基を有する化合物を付加反応させる事によって得られる、不飽和結合を有するビニル系共重合体も高分子結合剤として好ましい。
【0145】
分子内に不飽和結合とエポキシ基を共に含有する化合物としては、具体的にはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、特開平11−271969号公報に記載のあるエポキシ基含有不飽和化合物等が挙げられる。
【0146】
これらの共重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された重量平均分子量が1〜20万であるものが好ましいが、この範囲に限定されるものではない。
【0147】
感光層組成物中における高分子重合体の含有量は、10〜90質量%の範囲が好ましく、15〜70質量%の範囲が更に好ましく、20〜50質量%の範囲で使用することが感度の面から特に好ましい。
【0148】
更に樹脂の酸価については10〜150の範囲で使用するのが好ましく、30〜120の範囲がより好ましく、50〜90の範囲で使用することが、感光層全体の極性のバランスをとる観点から特に好ましく、これにより感光層塗布液での顔料の凝集を防ぐことができる。
【0149】
〔酸素遮断層〕
酸素遮断層には、酸素透過性の低い被膜を形成しうる水溶性ポリマーを使用する。具体的には、ポリビニルアルコール、及びポリビニルピロリドンを含有する。ポリビニルアルコールは酸素の透過を抑制する効果を有し、ポリビニルピロリドンは、隣接する感光層との接着性を確保する効果を有する。
【0150】
上記2種のポリマーの他に、必要に応じ、ポリサッカライド、ポリエチレングリコール、ゼラチン、膠、カゼイン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチル澱粉、アラビアゴム、サクローズオクタアセテート、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキシド、ポリスチレンスルホン酸、ポリアクリル酸、水溶性ポリアミド等の水溶性ポリマーを併用することも出来る。
【0151】
本発明の平版印刷版材料では、感光層とオーバーコート層間の剥離力が35g/10mm以上であることが好ましく、より好ましくは50g/10mm以上、更に好ましくは75g/10mm以上である。好ましいオーバーコート層の組成としては特願平8−161645号明細書に記載されるものが挙げられる。
【0152】
本発明における剥離力は、オーバーコート層上に十分大きい粘着力を有する所定幅の粘着テープを貼り、それを平版印刷版材料の平面に対して90度の角度でオーバーコート層と共に剥離する時の力を測定した。
【0153】
オーバーコート層には、更に必要に応じて界面活性剤、マット剤等を含有することができる。上記オーバーコート層組成物を適当な溶剤に溶解し感光層上に塗布・乾燥してオーバーコート層を形成する。塗布溶剤の主成分は水、あるいはメタノール、エタノール、i−プロパノール等のアルコール類であることが特に好ましい。
【0154】
オーバーコート層の厚みは0.1〜5.0μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜3.0μmである。
【0155】
【実施例】
以下に、実施態様例を具体的に示すが、本発明の実施態様は、これ等に限定されるものでない。尚、実施例における「部」は、特に断りない限り「質量部」を表す。
【0156】
〔アクリル系共重合体1の合成〕
窒素気流下の三ツ口フラスコに、メタクリル酸30部、メタクリル酸メチル50部、メタクリル酸エチル20部、イソプロピルアルコール500部及びα、α′−アゾビスイソブチロニトリル3部を入れ、窒素気流中80℃のオイルバスで6時間反応させた。
【0157】
その後、イソプロピルアルコールの沸点で1時間還流を行った後、トリエチルアンモニウムクロライド3部及びグリシジルメタクリレート25部を加えて3時間反応させ、アクリル系共重合体1を得た。GPCを用いて測定した重量平均分子量は約35,000、DSC(示差熱分析法)を用いて測定したガラス転移温度(Tg)は約85℃であった。
【0158】
〔支持体の作製〕
厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050、調質H16)を65℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、1分間の脱脂処理を行った後、水洗した。
【0159】
この脱脂アルミニウム板を、25℃に保たれた10%塩酸水溶液中に1分間浸漬して中和した後、水洗した。次いで、このアルミニウム板を、0.3質量%の硝酸水溶液中で、25℃、電流密度100A/dm2の条件下に交流電流により60秒間、電解粗面化を行った後、60℃に保たれた5%水酸化ナトリウム水溶液中で10秒間のデスマット処理を行った。デスマット処理を行った粗面化アルミニウム板を、15%硫酸溶液中で、25℃、電流密度10A/dm2、電圧15Vの条件下に1分間陽極酸化処理を行い、更に1%ポリビニルホスホン酸で75℃で親水化処理を行って支持体を作製した。
【0160】
この時、表面の中心線平均粗さ(Ra)は0.65μmであった。
〔印刷版試料1の作製〕
上記支持体上に、下記組成の光重合性感光層塗工液1を乾燥時1.5g/m2になるようワイヤーバーで塗布し、95℃で1.5分間乾燥し、光重合感光層塗布試料を得た。
【0161】
(光重合性感光層塗工液1)
付加重合可能なエチレン系二重結合を有する単量体:下記M−325.0部
付加重合可能なエチレン系二重結合を有する単量体:NKエステル4G
(新中村化学社製ポリエチレングリコールジメタクリレート)25.0部
重合開始剤T−1 2.0部
重合開始剤T−2 2.0部
重合開始剤BR−1 1.0部
重合開始剤BR−2 1.0部
分光増感色素U−1 1.5部
分光増感色素U−2 1.5部
アクリル系共重合体1 40.0部
N−フェニルグリシンベンジルエステル 4.0部
フタロシアニン顔料(MHI454:御国色素社製) 6.0部
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート
(スミライザーGS:住友3M社製) 0.5部
弗素系界面活性剤(F−178K:大日本インキ社製) 0.5部
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 820部
M−3
N−n−ブチルジエタノ−ルアミン(1モル)、1,3−ビス(1−イソシアナート−1−メチルエチル)ベンゼン(2モル)、2−ヒドロキシプロピレン−1−メタクリレート−3−アクリレート(2モル)の反応生成物
【0162】
【化5】
【0163】
【化6】
【0164】
上記光重合感光層塗布試料上に、下記組成の酸素遮断層塗工液を乾燥時1.8g/m2になるようにアプリケーターで塗布し、75℃で1.5分間乾燥して、感光層上に酸素遮断層を有する印刷版試料1を作製した。
【0165】
(酸素遮断層塗工液1)
ポリビニルアルコール(GL−05:日本合成化学社製) 89部
水溶性ポリアミド(P−70:東レ社製) 10部
界面活性剤(サーフィノール465:日信化学工業社製) 0.5部
水 900部
〔印刷版試料2の作製〕
光重合性感光層塗工液1を下記の光重合性感光層塗工液2に変更した以外は、同様の版材を印刷版試料1と同様の方法で作製し、印刷版試料2とした。
【0166】
(光重合性感光層塗工液2)
付加重合可能なエチレン系二重結合を有する単量体:M−3 25.0部
付加重合可能なエチレン系二重結合を有する単量体:NKエステル4G
(新中村化学社製:ポリエチレングリコールジメタクリレート)25.0部
重合開始剤T−3 4.0部
重合開始剤BR−1 1.0部
重合開催剤BR−2 1.0部
分光増感色素U−3 3.0部
アクリル系共重合体1 40.0部
N−フェニルグリシンベンジルエステル 4.0部
フタロシアニン顔料(MHI454:御国色素社製) 6.0部
2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート
(スミライザーGS:住友3M社製) 0.5部
弗素系界面活性剤(F−178K:大日本インキ社製) 0.5部
メチルエチルケトン 80部
シクロヘキサノン 820部
〔印刷版試料3の作製〕
光重合性感光層塗工液1の分光増感色素をU−4、U−5に変更した以外は、印刷版試料1と同様の方法で作製し、印刷版試料3を作製した。
【0167】
〔画像形成〕
このようにして作製した印刷版試料1及び2について、FD−YAGレーザー光源を搭載したCTP露光装置(Tigercat:ECRM社製)を用いて2400dpi(dpiとはドット・パー・インチの意味であり、インチとは2.54cmを表す)の解像度で画像露光(露光パターンは、100%画像部と、175LPI(LPIとはライン・パー・インチの意味であり、インチとは2.54cmを表す)50%のスクエアードットを使用した)を行った。
【0168】
また、印刷版試料3について、408nm、30mW出力のレーザーを備えた光源を備えたプレートセッター(タイガーキャット:ECRM社製改造品)を用いて同様の画像露光を行った。次いで、現像前に酸素遮断層を除去する前水洗部、下記組成の現像液を充填した現像部、版面に付着した現像液を取り除く水洗部、画線部保護のためのガム液(GW−3:三菱化学社製を2倍希釈したもの)を備えたCTP自動現像機(PHW32−V:Technigraph社製)で現像処理を行い、平版印刷版を得た。
【0169】
〔現像液組成〕
現像液1(1L(リットル)水溶液処方)
A珪酸カリ 8.0質量%
界面活性剤1(A−1) 3.0質量%
界面活性剤2(B−1) 1.0質量%
水酸カリ 下記pHとなる添加量
エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩 0.05質量%
残余の成分は水であり、pH:12.2である。
現像液2・・・現像液1の界面活性剤1をA−2に変更。
現像液3・・・現像液1の界面活性剤1をA−3に変更。
【0170】
上記同様に、現像液4〜32も現像液1を下記表1に記載した如く変更して、作製した。
現像液33(低pH、炭酸緩衝剤処方)
珪酸カリウム水溶液
(SiO2 26質量%、K2O 13.5質量%) 2.0質量%
炭酸カリウム 2.0質量%
水酸化カリウム 0.05質量%
エチレンジアミンテトラ酢酸 0.05質量%
界面活性剤1(A−1) 3.0質量%
界面活性剤2(B−1) 1.0質量%
残余の成分は水であり、pH:11.8である。
現像液34(1L水溶液処方)
A珪酸カリ 8.0質量%
界面活性剤1(A−4) 3.0質量%
水酸カリ 下記pHとなる添加量
エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩 0.05質量%
残余の成分は水でありpH:12.2である。
現像液35(1L水溶液処方)
A珪酸カリ 8.0質量%
界面活性剤1(E−1) 3.0質量%
水酸カリ 下記pHとなる添加量
エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩 0.05質量%
残余の成分は水でありpH:12.2である。
現像液36(1L水溶液処方)
A珪酸カリ 8.0質量%
界面活性剤1(B−4) 3.0質量%
水酸カリ 下記pHとなる添加量
エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩 0.05質量%
残余の成分は水でありpH:12.2である。
現像液37(1L水溶液処方)
A珪酸カリ 8.0質量%
界面活性剤1(D−7) 3.0質量%
水酸カリ 下記pHとなる添加量
エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩 0.05質量%
残余の成分は水でありpH:12.2である。
【0171】
【化7】
【0172】
〔評価方法〕
現像液を50℃環境下で3日間静置した後に、現像液容器内の上半分、下半分の現像液で自動現像機(Technigraph社製 PHW32−V)を用いて現像し、作製された印刷版を印刷機(三菱重工業社製 DAIYA1F−1)で、コート紙、印刷インキ(大日本インキ化学工業社製 大豆油インキ“ナチュラリス100”)及び湿し水(東京インク社製 H液SG−51濃度1.5%)を用いて印刷を行う。
「非画像部のインキ汚れ」
100枚目の印刷物の非画像部に、100cm2内の斑点状のインキ汚れを目視にて評価した。
【0173】
◎:非画像部にインキ汚れは認められない
○:非画像部にインキ汚れはほとんど認められない
△:非画像部にインキ汚れがわずかに認められるが、印刷物として使用可
×:非画像部にインキ汚れが認められ、印刷物として使用不可
「ストップ汚れ」
5000枚刷った時点でいったん印刷機を停止し、1時間放置した後印刷を開始し、発生した微点状の汚れを100cm2内の個数で評価した。
【0174】
良好は10個以下のものであり、一方、問題ありは30個以上のもの、その中間がやや汚れはあるが、実用可能なものである。
「スラッジ・ヘドロ」
画像部、非画像部の面積比率が、1:9になるように作製された印刷版の現像を3000m2実施した。自動現像機はTechnigraph社製 PHW32−Vを使用し、100ml/m2となるように現像液の補充を実施した。現像終了後の槽内のスラッジヘドロの量を確認した。
【0175】
◎:ローラーにスラッジヘドロは認められない
○:現像槽にスラッジヘドロがわずかに認められるが、ローラーには認められない
△:現像槽、ローラーにスラッジヘドロがわずかに認められる
×:現像槽、ローラーに汚れが認められる
××:現像層、ローラーに汚れが認められ、印刷版に汚れが肉眼で観察できる程度付着する
「耐刷性」
175線(2.54cm中に175本の線を有する)の画像を200μJ/cm2で露光、現像して作製した平版印刷版を、印刷機(三菱重工業社製DAIYA1F−1)で、コート紙、印刷インキ(大日本インキ化学工業社製の、大豆油インキ“ナチュラリス100”)及び湿し水(東京インク社製 H液SG−51濃度1.5%)を用いて印刷を行い、ハイライト部の点細りの発生する印刷枚数を耐刷性の指標とした。
【0176】
【表1】
【0177】
表1中(上/下)とは、現像液容器内の上半分、下半分の現像液で現像したことを示す。また、現像液のpHは現像液36のみ11.8、他はすべて12.2である。
【0178】
表1より明らかな如く、本発明内の実施例は、いずれも良好な特性を有することがわかる。
【0179】
尚、上記表1は印刷版試料1の結果を示したが、印刷版試料2又は3に変更して、同様な評価を行ったところ、上記同様な結果が得られた。
【0180】
【発明の効果】
本発明により、第1には、平版印刷版の処理にあたっては、非画像部(未露光部)に対して良好な現像性を有し、画像部(露光部)あるいは、感光層と版面の界面への界面活性剤および現像液の浸透によりダメージを与えることがなく、画像面積の小さい部位でも強固な画像を形成できる現像液を提供することが出来る。
【0181】
第2には、長時間の経時や繰り返しの使用による現像特性の低下あるいは溶出した感光層組成物の凝集・沈降が起こり、現像カスとなり、処理槽中を汚し清掃の負担を増すといった問題を起こさず、さらに版材に付着して汚れ発生がない処理方法及び現像液を提供することが出来る。
【0182】
第3には、ノニオン性界面活性剤の特徴である曇点を超える温度では、活性剤自身が析出・沈澱する。ノニオン性活性剤の析出はアルカリ性水溶液中では中性液よりも低い温度で起こり、輸送時のコンテナ中にも析出・沈降することがあり、現像処理槽中の活性剤濃度の不均一な分布が起こり、現像特性の低下を招くが、このような状態では現像処理で得られた版材の汚れの発生をも促進するので、ノニオン性高分子活性剤の可溶化を促す方策を提供することが出来る。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a novel developer and a processing method for a photopolymerizable photosensitive lithographic printing plate. More specifically, there is no decrease in development characteristics due to precipitation and sedimentation of the developer composition in a high-temperature environment during transportation, and there is no decrease in development characteristics due to long-term aging or repeated use. It has good developability on the unexposed areas (unexposed areas) and prevents stains during printing, and forms a strong image with little development damage on the image areas (exposed areas), and has high printing durability. The present invention relates to a developer and a lithographic printing plate processing method which are optimal for a photopolymerization type lithographic printing plate to be realized.
[0002]
[Prior art]
The lithographic printing method is a printing method that utilizes the fact that water and oil are not essentially mixed.The printing plate surface receives water and repels oil-based ink, and the water-repelled non-image portion receives oil-based ink. The printing is performed by supplying water and oil-based ink from a printing machine and transferring only the oil-based ink received by the image section to paper.
[0003]
At this time, the printing press generally employs an offset printing method in which the oil-based ink received in the image portion of the printing plate surface is once transferred to a rubber blanket and then transferred to paper.
[0004]
Further, as the support used in the photosensitive lithographic printing plate, from the viewpoint of printability, hydrophilicity, water retention, those excellent in adhesion to the photosensitive layer are required, from such a viewpoint, usually, the surface is An aluminum plate subjected to a graining treatment called graining is used.
[0005]
As the surface roughening treatment, a mechanical surface roughening method such as ball polishing, brush polishing, blast polishing, buff polishing, honing polishing, or the like, or electrolysis of the support surface by alternating current or direct current in an acidic electrolyte such as hydrochloric acid or nitric acid. Electrochemical surface roughening methods and the like for processing are known. The aluminum plate grained by such a method is relatively soft and easy to wear as it is, and is then subjected to an anodic oxidation treatment to form an oxide film. The surface of the aluminum plate treated in this manner is hard and has excellent abrasion resistance.
[0006]
When the exposed lithographic printing plate is developed with an alkaline aqueous solution, the exposed or unexposed portions of the photosensitive layer are removed, and the surface of the support is exposed. Since the surface of the aluminum support is hydrophilic, a portion (non-image portion) where the surface of the support is exposed by development receives water and repels oil-based ink. On the other hand, the portion (image portion) where the photosensitive layer has not been removed by development is lipophilic and repels water to receive oil-based ink.
[0007]
In many cases, the photosensitive layer forms a latent image by a free radical reaction caused by a combination of a photo-free radical generator and an ethylenically unsaturated compound. A lithographic printing plate having a photopolymerizable photosensitive layer of this type is an excellent lithographic printing plate having high sensitivity when the photosensitive layer having been subjected to image exposure is developed using an aqueous alkaline solution.
[0008]
However, in this method, a developer having a good developing property with respect to a non-image portion (unexposed portion) is used only when the surfactant and the developer penetrate into the image portion (exposed portion) or the interface between the photosensitive layer and the plate surface. Therefore, a strong image was hardly formed particularly in a portion having a small image area.
[0009]
In the method of repeatedly using a replenisher with an automatic developing machine while replenishing the developing replenisher, the light eluted from the photosensitive layer in the developing solution of the automatic developing machine while repeating the development processing of a large number of lithographic printing plates. It has been found that polymerizable components precipitate. A lithographic printing plate having a photosensitive layer of a type that forms a latent image by the free radical reaction generally has excellent sensitivity, but has a disadvantage that the free radical reaction is inhibited by oxygen.
[0010]
As a countermeasure against this, it is effective to provide some kind of oxygen blocking layer on the photosensitive layer, and it is known that such an oxygen blocking layer containing polyvinyl alcohol as a main component is effective. However, when the lithographic printing plate provided with an oxygen barrier layer containing polyvinyl alcohol as a main component on the photosensitive layer and the processing was repeated using an automatic developing machine, it was also found that an agar-like gel was precipitated in the developing solution. I have. Such precipitates in the processing solution stain the inside of the processing tank and increase the burden of cleaning, and also cause the problem that the obtained plate material is stained.
[0011]
Attempts have been made to add a nonionic activator and ethylene glycol or an amphoteric activator to the developer, but no satisfactory results have been obtained (see Patent Documents 1 and 2 below).
[0012]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-112147
[0013]
[Patent Document 2]
JP-A-8-248463
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above problems.
[0015]
That is, the object of the present invention is, firstly, in the processing of a lithographic printing plate, it has good developability with respect to a non-image portion (unexposed portion), and has an image portion (exposed portion) or a photosensitive layer. An object of the present invention is to provide a developing solution which can form a strong image even in a portion having a small image area without causing damage due to penetration of a surfactant and a developing solution into an interface between the developing solution and the printing plate.
[0016]
The second object of the present invention is to reduce the developing characteristics due to long-term aging or repeated use, or to cause aggregation and sedimentation of the eluted photosensitive layer composition, resulting in developing scum, fouling the processing tank and reducing the burden of cleaning. It is another object of the present invention to provide a processing method and a developing solution which do not cause a problem such as increase in the number of inks and which do not adhere to a plate material and generate no stain.
[0017]
Thirdly, at temperatures above the cloud point characteristic of nonionic surfactants, the surfactant itself precipitates and precipitates. Precipitation of nonionic activators occurs at a lower temperature in alkaline aqueous solutions than in neutral solutions, and may also precipitate and settle in containers during transportation, resulting in a non-uniform distribution of activator concentration in the developing tank. This causes the development characteristics to deteriorate, but in such a state, the generation of stains on the plate material obtained by the development processing is also promoted, so that a method for promoting the solubilization of the nonionic polymer activator is provided. is there.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have conducted intensive studies and as a result, by using a nonionic polymer activator having a specific structure in a developer and using an anionic activator or an amphoteric activator in combination, the object of the present invention is Found to be achieved.
[0019]
That is, the object of the present invention is achieved by adopting any of the following configurations.
[1] A planographic printing plate having a photosensitive layer containing at least a monomer having an ethylenically unsaturated bond, a photopolymerization initiator, and a polymer binder formed on an aluminum support surface, after image exposure, It contains at least an inorganic alkali agent, a nonionic polymer surfactant represented by the following compound (A) and an anionic surfactant, and is developed with an aqueous solution having a pH of 8.5 to 13. Lithographic printing plate processing method.
[0020]
Compound (A): HO (C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
However, a, b, and c in the formula are integers of 1 to 10,000.
[0021]
[2] A planographic printing plate on which a photosensitive layer containing at least a monomer having an ethylenically unsaturated bond, a photopolymerization initiator, and a polymer binder is formed on an aluminum support surface, after image exposure, A lithographic plate comprising at least an inorganic alkali agent, a nonionic polymer surfactant represented by the above compound (A) and an amphoteric surfactant, and developing with an aqueous solution having a pH of 8.5 to 13. Processing method of printing plate.
[0022]
[3] The method for processing a lithographic printing plate according to [1] or [2], wherein image exposure is performed with a laser beam having a wavelength of 350 to 600 nm.
[0023]
[4] A planographic printing plate in which a photosensitive layer comprising at least a monomer having an ethylenically unsaturated bond, a photopolymerization initiator, and a polymer binder is formed on the surface of an aluminum support is exposed to an image, and then developed. A developer for use in processing, which contains at least an inorganic alkali agent, a nonionic polymer surfactant represented by the compound (A) and an anionic surfactant, and has a pH of 8.5 to 13. A lithographic printing plate developer, which is an aqueous solution.
[0024]
[5] A planographic printing plate having a photosensitive layer comprising at least a monomer having an ethylenically unsaturated bond, a photopolymerization initiator, and a polymer binder formed on the surface of an aluminum support is exposed to an image, and then developed. A developing solution used at the time of processing, comprising at least an inorganic alkali agent, a nonionic polymer surfactant represented by the following compound (A) and an amphoteric surfactant, and an aqueous solution having a pH of 8.5 to 13. A developer for a lithographic printing plate, characterized in that:
[0025]
[6] The compound (A) is characterized in that the molecular weight of the polypropylene oxide portion is in the range of 500 to 8000, and the mass ratio of the polyethylene oxide portion contained in the total mass is 10 to 90%. ] Or the developer for a lithographic printing plate according to [5].
[0026]
As in the present invention, in the processing of a lithographic printing plate having a photopolymerizable photosensitive layer for forming a latent image by a free radical reaction by a combination of a photoradical generator and an ethylenically unsaturated compound, a nonionic compound having a specific structure is used. The reason why the effect of the present invention can be obtained by a developer using a polymer activator and an anionic activator or an amphoteric activator in combination is not necessarily clear, but is considered as follows.
[0027]
If a conventional low molecular weight nonionic surfactant is used, the surfactant easily penetrates to the interface between the photosensitive layer and the aluminum support, and in the image area, the adhesive strength with the aluminum support is reduced, and the printing durability is deteriorated. Cause. In addition, the performance of the lithographic printing plate is deteriorated, for example, a portion (small dot) having a small image area is likely to fly.
[0028]
On the other hand, when a nonionic polymer activator is used, the molecules become large and the activator does not easily penetrate the interface between the photosensitive layer and the aluminum support due to physical steric hindrance, deteriorating the adhesiveness of the image area. And does not degrade printing durability. However, the mere use of a polymer activator lowers the permeability and deteriorates the developability of the non-image area. Further, when the temperature is higher than the cloud point due to the nonionic polymer activator, the activator itself precipitates and precipitates, so that the development stability is remarkably deteriorated.
[0029]
Thus, as in the present invention, the addition of an anionic surfactant having no cloud point and an amphoteric surfactant not only improves the detergency of the non-image area, but also increases when the cloud point of the nonionic polymer surfactant exceeds the cloud point. By solubilizing the molecular surfactant, precipitation and precipitation of the surfactant can be suppressed, and development stability can be maintained and improved.
[0030]
The effect is remarkable as described in detail in Examples described later, and it is clear that there is a tendency as described below.
[0031]
In the nonionic polymer activator described above as the compound (A), the molecular weight of the polypropyleneoxy moiety is preferably from 500 to 8000, more preferably from 1,000 to 4,000. In addition, the mass ratio of the polyethylene oxide portion to the total mass of the nonionic polymer activator is preferably from 10 to 90% by mass of the total molecular weight, and more preferably from 20 to 60% by mass. Here, the mass ratio of the polyethylene oxide portion to the total mass of the nonionic polymer activator can be expressed as the ratio of the weight average molecular weight of the polyethylene oxide portion to the weight average molecular weight of the entire nonionic polymer activator.
[0032]
The amount of the anionic surfactant added is preferably in the range of 5 to 50% by mass based on the total mass of the added surfactant. Particularly preferably, the content is 10 to 40% by mass. In addition, the total amount of the surfactant is preferably 1 to 10% by mass of the aqueous alkali solution, more preferably 1.5 to 5% by mass. When the amount of the activator added is less than 1% by mass, the solubility of the photosensitive layer is poor, and the amount of development scum tends to increase, and the plate material may be stained. On the other hand, if the amount is too large, the foaming property may become too large, the film thickness of the photosensitive layer may be reduced, or the additive itself may be precipitated.
[0033]
The amount of the amphoteric surfactant added is preferably in the range of 5 to 50% by mass of the total mass of the added surfactant, particularly preferably 10 to 40% by mass. In addition, the total amount of the surfactant is preferably 1 to 10% by mass of the alkaline aqueous solution, more preferably 1.5 to 5% by mass. When the amount of the activator added is less than 1% by mass, the solubility of the photosensitive layer is poor, so that the amount of development scum increases and the plate material may be stained. On the other hand, if the addition amount is too large, the foaming property may become too large, the film thickness of the photosensitive layer may be reduced, or the additive itself may be precipitated.
[0034]
Further, the pH of the alkaline aqueous solution is more preferably in the range of 10.5-12.5.
[0035]
In the exposure of a lithographic printing plate which forms a latent image by a free radical reaction by a combination of the above photo-free radical generator and an ethylenically unsaturated compound, exposure with a high energy laser beam is preferred. In particular, in recent years, the photosensitive layer formed of a combination of a photo-free radical generator and an ethylenically unsaturated compound for a lithographic printing plate has increased the one that is most susceptible to light having a wavelength of 350 to 600 nm. Since those having a wavelength of 350 to 600 nm have been developed, it is preferable to use laser light having a wavelength of 350 to 600 nm in the present invention.
[0036]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The compound used in the present invention, a method for forming a photosensitive layer, a method for development processing, and the like will be described in further detail.
[0037]
(Nonionic polymer surfactant)
As already described in the previous section, it has the following specific structure.
[0038]
Compound (A): HO (C2H4O)a(C3H6O)b(C2H4O)cH
However, a, b, and c in the formula are integers of 1 to 10,000.
[0039]
The following is mentioned as an example of a specific structure.
[0040]
Embedded image
[0041]
The molecular weight is the weight average molecular weight, and the ratio of the polyethylene oxide part is mass%.
[0042]
(Anionic polymer surfactant)
As the anionic activator in the present invention, those represented by the following general formulas (B) and (C) are preferably used.
[0043]
R1-COO−X+(B)
R1-SO3 −X+(C)
R in the formulas (B) and (C)1Represents an alkyl group having 3 to 30 carbon atoms which may have a substituent; examples of the substituent include an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, a halogen atom such as Br, Cl, and I; Aromatic hydrocarbon group, aralkyl group having 7 to 17 carbon atoms, alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, alkoxy-carbonyl group having 2 to 20 carbon atoms, acyl group having 2 to 15 carbon atoms, 6 to 30 carbon atoms Examples include an aryl group and an alkylamide group having 1 to 20 carbon atoms. X+Represents a hydrogen ion, a potassium ion, a sodium ion, and an ammonium ion.
[0044]
Specifically, those having the following structures are mentioned.
[0045]
Embedded image
[0046]
Embedded image
[0047]
(Amphoteric surfactant)
As the amphoteric surfactant in the present invention, alkyl betaine, alkyl imidazolinium betaine, alkyl amine oxide, alkyl sulfo betaine, amino acids and the like are preferably used.
[0048]
Specifically, those having the following structures are mentioned.
[0049]
Embedded image
[0050]
(Components of developer)
(Alkali agent)
The main component of the developer and replenisher used in the processing method of the present invention may contain at least one compound selected from silicic acid, phosphoric acid, carbonic acid, boric acid, phenols, sugars, oximes and fluorinated alcohols. preferable.
[0051]
It is preferable that the pH of the aqueous alkaline solution is higher than 8.5 and lower than 13.0. More preferably, the pH is 8.5 to 12.
[0052]
Of these, weakly acidic substances such as phenols, saccharides, oximes, and fluorinated alcohols preferably have a dissociation index (pKa) of 10.0 to 13.2. Such acids are selected from those described in IONISATION CONSTANTS OF ORGANIC ACIDS INAQUEOUS SOLUTION, etc., issued by Pergamon Press, and more specifically, salicylic acid (13.0) and 3-hydroxy-2-naphthoe. Acid (12.84), catechol (12.6), gallic acid (12.4), sulfosalicylic acid (11.7), 3,4-dihydroxysulfonic acid (12.2), 3, 4-dihydroxybenzoic acid (11.94), 1,2,4-trihydroxybenzene (11.82), hydroquinone (11.56), pyrogallol (11.34), o-cresol (10) .33), resorcinol (11.27), p-cresol (10 27), m-cresol (phenol having a phenolic hydroxyl group, such as the 10.09) and the like.
[0053]
As the saccharide, a non-reducing sugar that is stable even in an alkali is preferably used. Such non-reducing sugars are saccharides having no free aldehyde group or ketone group and exhibiting no reducibility, trehalose-type oligosaccharides in which reducing groups are bonded to each other, glycosides in which the reducing groups of saccharides are bonded to non-saccharides. It is classified as a sugar alcohol reduced by hydrogenation of a body or a saccharide, and any of them is suitably used in the present invention. Trehalose-type oligosaccharides include saccharose and trehalose, and examples of glycosides include alkyl glycosides, phenol glycosides, and mustard oil glycosides. Examples of the sugar alcohol include D, L-arabit, ribit, xylit, D, L-sorbit, D, L-mannit, D, L-idit, D, L-talit, zuricit, and allozurcit. Further, maltitol obtained by hydrogenation of disaccharide and reductant (reduced starch syrup) obtained by hydrogenation of oligosaccharide are preferably used. Furthermore, 2-butanone oxime (12.45), acetoxime (12.42), 1.2-cycloheptanedione oxime (12.3), 2-hydroxybenzaldehyde oxime (12.10), dimethyl Oximes such as glyoxime (11.9), ethanediamide dioxime (11.37) and acetophenone oxime (11.35), for example, 2,2,3,3-tetrafluoropropanol-1 (12 .74), fluorinated alcohols such as trifluoroethanol (12.37) and trichloroethanol (12.24). In addition, aldehydes such as pyridine-2-aldehyde (12.68), pyridine-4-aldehyde (12.05), adenosine (12.56), inosine (12.5), and guanine (12.68) 12.3), cytosine (12.2), hypoxanthine (12.1), xanthine (11.9) and other nucleic acid-related substances, as well as diethylaminomethylsulfonic acid (12.32) 1-amino-3,3,3-trifluorobenzoic acid (12.29), isopropylidene disulfonic acid (12.10), 1,1-ethylidene diphosphonic acid (11.54), 1,1 -Ethylidene disulfonic acid 1-hydroxy (11.52), benzimidazole (12.86), thiobenzamide (12.8), picoline thioamide (12.55), barbi Include weak acid, such as Le acid (same 12.5).
[0054]
These acidic substances may be used alone or in combination of two or more. Among these acidic substances, preferred are silicic acid, phosphoric acid, carbonic acid, sulfosalicylic acid, salicylic acid and sugar alcohols of non-reducing sugars and saccharose, particularly silicic acid, D-sorbit, saccharose, and reduced starch syrup in an appropriate pH range. It is preferable because it has a buffering action and is inexpensive.
[0055]
The ratio of these acidic substances in the developer is preferably 0.1 to 30% by mass, more preferably 1 to 20% by mass. Below this range, a sufficient buffering effect cannot be obtained, and at concentrations higher than this range, it is difficult to achieve high concentration and the problem of increased cost arises. As the base to be combined with these acids, sodium hydroxide, ammonium hydroxide, potassium hydroxide and lithium hydroxide are preferably used. These alkali agents are used alone or in combination of two or more. When the pH of the developing solution is 8.5 or less, the image area of the printing plate obtained from the photosensitive lithographic printing plate developable with such a developing solution is physically vulnerable, and abrasion during printing is fast and sufficient. Printing durability cannot be obtained. In addition, the image area is chemically weak, and the image of the part wiped with an ink cleaning solvent or a plate cleaner during printing is damaged, and as a result, sufficient chemical resistance cannot be obtained. A developer having a high pH such as a pH exceeding 13.0 has a strong irritating property when it adheres to skin or mucous membranes, and it is not preferable because it requires sufficient care in handling.
[0056]
Others, for example, potassium silicate, sodium silicate, lithium silicate, ammonium silicate, potassium metasilicate, sodium metasilicate, lithium metasilicate, ammonium metasilicate, tripotassium phosphate, trisodium phosphate, trilithium phosphate, triammonium phosphate, phosphoric acid Dipotassium, disodium phosphate, dilithium phosphate, diammonium phosphate, potassium carbonate, sodium carbonate, lithium carbonate, ammonium carbonate, potassium bicarbonate, sodium bicarbonate, lithium bicarbonate, ammonium bicarbonate, potassium borate, sodium borate, boric acid Lithium, ammonium borate and the like may be mentioned, and may be added in the form of a preformed salt. Also in this case, sodium hydroxide, ammonium hydroxide, potassium and lithium can be added for pH adjustment. Also, monomethylamine, dimethylamine, trimethylamine, monoethylamine, diethylamine, triethylamine, monoisopropylamine, diisopropylamine, triisopropylamine, n-butylamine, monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, monoisopropanolamine, diisopropanolamine, Organic alkali agents such as ethyleneimine, ethylenediamine, and pyridine are also used in combination. Most preferred are potassium silicate and sodium silicate. The concentration of silicate is SiO2It is preferably 1.0 to 3.0% by mass in terms of concentration. In addition, SiO2And the molar ratio of alkali metal M (SiO2/ M) is more preferably in the range of 0.25 to 2.
[0057]
The developer referred to in the present invention is not only an unused liquid used at the start of development, but also a replenisher for replenishing a replenisher to correct the activity of the solution which decreases due to the processing of the lithographic printing plate. (A so-called running liquid). The replenisher may therefore have a higher activity (alkali concentration) than the developer, so the pH of the replenisher may be above 13.0.
[0058]
(Surfactant)
The developing solution and the replenishing solution used in the present invention may contain various surfactants or organic solvents other than those described above, if necessary, for the purpose of accelerating the developing property, dispersing the developing residue and increasing the ink affinity of the printing plate image area. Can be added. Preferred surfactants include anionic, cationic, nonionic and amphoteric surfactants. Preferred examples of the surfactant include polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene aryl ethers, ester polyoxyethylene alkyl phenyl ethers, polyoxyethylene naphthyl ether, polyoxyethylene polystyryl phenyl ethers, and polyoxyethylene polyether. Oxypropylene alkyl ethers, glycerin fatty acid partial esters, sorbitan fatty acid partial esters, pentaerythritol fatty acid partial esters, propylene glycol monofatty acid esters, sucrose fatty acid partial esters, polyoxyethylene sorbitan fatty acid partial esters, polyoxyethylene Sorbitol fatty acid partial esters, polyethylene glycol fatty acid esters, polyglycerin fatty acid partial esters, polyoxo Ethylene castor oils, polyoxyethylene glycerin fatty acid partial esters, polyoxyethylene-polyoxypropylene block copolymer, polyoxyethylene-polyoxypropylene block copolymer adduct of ethylenediamine, fatty acid diethanolamides, N, N -Bis-2-hydroxyalkylamines, nonionic surfactants such as polyoxyethylenealkylamine, triethanolamine fatty acid ester, and trialkylamine oxide, fatty acid salts, abietic acid salts, hydroxyalkanesulfonic acid salts, alkanesulfonic acid Acid salts, dialkyl sulfosuccinate salts, linear alkylbenzene sulfonates, branched alkylbenzene sulfonates, alkylnaphthalene sulfonates, polyoxyethylene ants Carboxylic acid, polyoxyethylene naphthyl ether sulfate, alkyl diphenyl ether sulfonate, alkylphenoxy polyoxyethylene propyl sulfonate, polyoxyethylene alkyl sulfophenyl ether salt, polyoxyethylene aryl ether sulfate, N-methyl -N-oleyltaurine sodium salt, N-alkylsulfosuccinic acid monoamide disodium salt, petroleum sulfonates, sulfated tallow oil, sulfates of fatty acid alkyl esters, alkyl sulfates, polyoxyethylene alkyl ether sulfates , Fatty acid monoglyceride sulfates, polyoxyethylene alkylphenyl ether sulfates, polyoxyethylene styrylphenyl ate Tersulfates, alkyl phosphates, polyoxyethylene alkyl ether phosphates, polyoxyethylene alkyl phenyl ether phosphates, partially saponified styrene / maleic anhydride copolymers, olefins / maleic anhydride Partially saponified acid copolymers, anionic surfactants such as naphthalene sulfonate formalin condensates, quaternary ammonium salts such as alkylamine salts, tetrabutylammonium bromide, polyoxyethylene alkylamine salts, polyethylene polyamine Examples include cationic surfactants such as derivatives, amphoteric surfactants such as carboxybetaines, aminocarboxylic acids, sulfobetaines, aminosulfates, and imidazolines. Among the surfactants mentioned above, the term "polyoxyethylene" can be read as a polyoxyalkylene such as polyoxymethylene, polyoxypropylene, or polyoxybutylene, and these surfactants are also included. Further preferred surfactants are fluorine-based surfactants containing a perfluoroalkyl group in the molecule. Examples of such a fluorosurfactant include an anionic type such as a perfluoroalkyl carboxylate, a perfluoroalkyl sulfonate, a perfluoroalkyl phosphate, an amphoteric type such as a perfluoroalkyl betaine, and a perfluoroalkyltrimethylammonium salt. Cationic and perfluoroalkylamine oxides, perfluoroalkylethylene oxide adducts, oligomers containing perfluoroalkyl groups and hydrophilic groups, oligomers containing perfluoroalkyl groups and lipophilic groups, perfluoroalkyl groups, hydrophilic groups and lipophilic Non-ionic types such as group-containing oligomers, urethanes containing perfluoroalkyl groups and lipophilic groups are included. The above surfactants can be used alone or in combination of two or more, and are added to the developer in an amount of 0.001 to 10% by mass, more preferably 0.01 to 5% by mass.
[0059]
(Development stabilizer)
Various development stabilizers are preferably used in the developer and replenisher used in the present invention. Preferred examples thereof include polyethylene glycol adducts of sugar alcohols described in JP-A-6-282079, tetraalkylammonium salts such as tetrabutylammonium hydroxide, phosphonium salts such as tetrabutylphosphonium bromide, and iodonium such as diphenyliodonium chloride. Salts are mentioned as preferred examples. Further, anionic surfactants or amphoteric surfactants described in JP-A-50-51324, water-soluble cationic polymers described in JP-A-55-95946, and JP-A-56-142528 are described. There are water-soluble amphoteric polyelectrolytes that have been used. Further, an organic boron compound to which an alkylene glycol is added as disclosed in JP-A-59-84241, a polyoxyethylene / polyoxypropylene block polymerization type water-soluble surfactant described in JP-A-60-111246, Polyoxyethylene / polyoxypropylene-substituted alkylenediamine compounds described in JP-A-60-129750, polyethylene glycol having a weight average molecular weight of 300 or more described in JP-A-61-215554, and cations described in JP-A-63-175858 Fluorinated surfactants having a functional group, water-soluble ethylene oxide addition compounds obtained by adding 4 mol or more of ethylene oxide to an acid or alcohol described in JP-A-2-39157, and water-soluble polyalkylene compounds.
[0060]
(Organic solvent)
An organic solvent is further added to the developing solution and the developing replenisher, if necessary. As such an organic solvent, one having a solubility in water of about 10% by mass or less is suitable, and is preferably selected from those having a solubility of 5% by mass or less. For example, 1-phenylethanol, 2-phenylethanol, 3-phenyl-1-propanol, 4-phenyl-1-butanol, 4-phenyl-2-butanol, 2-phenyl-1-butanol, 2-phenoxyethanol, 2-phenoxyethanol, Benzyloxyethanol, o-methoxybenzyl alcohol, m-methoxybenzyl alcohol, p-methoxybenzyl alcohol, benzyl alcohol, cyclohexanol, 2-methylcyclohexanol, 3-methylcyclohexanol and 4-methylcyclohexanol, N-phenylethanol Examples include amines and N-phenyldiethanolamine. The content of the organic solvent is from 0.1 to 5% by mass relative to the total mass of the working solution, but it is preferably substantially not contained, and particularly preferably not contained at all. Here, “substantially not contained” means that the content is 1% by mass or less.
[0061]
(Reducing agent)
A reducing agent is added to the developer and replenisher used in the present invention as needed. This prevents contamination of the printing plate, and is particularly effective when developing a negative photosensitive lithographic printing plate containing a photosensitive diazonium salt compound. Preferred organic reducing agents include phenolic compounds such as thiosalicylic acid, hydroquinone, methol, methoxyquinone, resorcinol and 2-methylresorcin; and amine compounds such as phenylenediamine and phenylhydrazine. Further preferred inorganic reducing agents include sodium salts, potassium salts, and ammonium salts of inorganic acids such as sulfurous acid, bisulfite, phosphorous acid, bisulfite, diphosphite, thiosulfate and dithionite. Salts and the like can be mentioned. Among these reducing agents, sulfites are particularly excellent in the stain prevention effect. These reducing agents are contained preferably in the range of 0.05 to 5% by mass with respect to the developing solution at the time of use.
[0062]
(Organic carboxylic acid)
An organic carboxylic acid can be further added to the developer and replenisher used in the present invention, if necessary. Preferred organic carboxylic acids are aliphatic and aromatic carboxylic acids having 6 to 20 carbon atoms. Specific examples of the aliphatic carboxylic acid include caproic acid, enantiic acid, caprylic acid, lauric acid, myristic acid, palmitic acid and stearic acid, and particularly preferred are alkanoic acids having 8 to 12 carbon atoms. . Further, unsaturated fatty acids having a double bond in the carbon chain or branched fatty acids may be used. The aromatic carboxylic acid is a compound in which a carboxyl group is substituted on a benzene ring, a naphthalene ring, an anthracene ring, or the like. Specifically, o-chlorobenzoic acid, p-chlorobenzoic acid, o-hydroxybenzoic acid, p- Hydroxybenzoic acid, o-aminobenzoic acid, p-aminobenzoic acid, 2,4-dihydroxybenzoic acid, 2,5-dihydroxybenzoic acid, 2,6-dihydroxybenzoic acid, 2,3-dihydroxybenzoic acid, 3, 5-dihydroxybenzoic acid, gallic acid, 1-hydroxy-2-naphthoic acid, 3-hydroxy-2-naphthoic acid, 2-hydroxy-1-naphthoic acid, 1-naphthoic acid, 2-naphthoic acid, etc. Naphthoic acid is particularly effective. The above aliphatic and aromatic carboxylic acids are preferably used as a sodium salt, a potassium salt or an ammonium salt in order to enhance water solubility. The content of the organic carboxylic acid in the developer used in the present invention is not particularly limited, but if the content is less than 0.1% by mass, the effect is not sufficient, and if the content is 10% by mass or more, the effect cannot be further improved. In addition, dissolution may be hindered when another additive is used in combination. Therefore, the preferred addition amount is 0.1 to 10% by mass, more preferably 0.5 to 4% by mass, based on the developer used.
[0063]
(Other components)
The following additives can be added to the developer and replenisher used in the present invention, in addition to the above, in order to enhance the developing performance. For example, neutral salts such as NaCl, KCl and KBr described in JP-A-58-75152, and [Co (NH) described in JP-A-59-121336.3)]6Cl3And amphoteric polymer electrolytes such as a copolymer of vinylbenzyltrimethylammonium chloride and sodium acrylate described in JP-A-56-142258, and Si, Ti and the like described in JP-A-59-75255. Organic metal surfactants, and organic boron compounds described in JP-A-59-84241 are exemplified. The developer and replenisher used in the present invention may further contain, if necessary, a preservative, a colorant, a thickener, a defoamer, a water softener and the like. Examples of the antifoaming agent include mineral oils, vegetable oils, alcohols, surfactants, and silicones described in JP-A-2-244143. Examples of water softeners include polyphosphoric acid and its sodium, potassium and ammonium salts, ethylenediaminetetraacetic acid, diethylenetriaminepentaacetic acid, ethylenediaminedisuccinic acid, methyliminodiacetic acid, β-alaninediacetic acid, triethylenetetraminehexaacetic acid, hydroxyethylethylenediamine Aminopolycarboxylic acids such as triacetic acid, nitrilotriacetic acid, 1,2-diaminocyclohexanetetraacetic acid and 1,3-diamino-2-propanoltetraacetic acid and their sodium, potassium and ammonium salts, aminotri (methylenephosphonic acid) , Ethylenediaminetetra (methylenephosphonic acid), diethylenetriaminepenta (methylenephosphonic acid), triethylenetetraminehexa (methylenephosphonic acid) , Mention may be made of hydroxyethyl ethylene diamine tri (methylene phosphonic acid) and 1-hydroxyethane-1,1-diphosphonic acid and their sodium salts, potassium salts and ammonium salts.
[0064]
The optimum value of such a water softener varies depending on the chelating power thereof, the hardness of the hard water used and the amount of the hard water. %, More preferably in the range of 0.01 to 0.5% by mass. If the added amount is less than this range, the intended purpose is not sufficiently achieved, and if the added amount is larger than this range, adverse effects on the image area such as color omission appear. The remaining component of the developer and replenisher is water. The conductivity of the obtained developer is more preferably in the range of 5 to 50 mS.
[0065]
(Concentrate)
It is advantageous from the viewpoint of transportation that the developing solution and the replenishing solution used in the present invention are concentrated solutions having a smaller water content than at the time of use, and are diluted with water at the time of use. In this case, the degree of concentration is suitably such that each component does not cause separation or precipitation, but it is preferable to add a solubilizing agent if necessary. As such a solubilizing agent, a so-called hydrotroping agent such as toluenesulfonic acid, xylenesulfonic acid and alkali metal salts thereof described in JP-A-6-32081 is preferably used.
[0066]
The automatic developing machine used in the present invention is preferably provided with a mechanism for automatically replenishing a required amount of a replenisher to a developing bath, and preferably a mechanism for discharging a developer exceeding a certain amount is provided, Preferably, a mechanism for automatically replenishing a required amount of water to the developing bath is provided, and preferably, a mechanism for detecting pass-through is provided, and preferably, a processing area of the plate based on the pass-through detection is provided. And a mechanism for controlling the replenishing amount and / or replenishing timing of the replenisher and / or water to be replenished, preferably based on the detection of pass-through and / or the estimation of the processing area. A mechanism for controlling the temperature of the developer, preferably a mechanism for detecting the pH and / or conductivity of the developer, and preferably a mechanism for controlling the pH and / or the conductivity of the developer. Or mechanism for controlling the replenishment amount and / or replenishment timing of replenishment solution and / or water attempts to replenish based on conductivity is imparted. When there is a washing step after the developing step, the used washing water can be used as a diluting water for the developing concentrated solution and the concentrated solution of the developing replenisher.
[0067]
The automatic developing machine used in the present invention may have a preprocessing section for immersing the plate in a preprocessing solution before the developing step. The pre-treatment unit is preferably provided with a mechanism for spraying a pre-treatment liquid on the plate surface, and is preferably provided with a mechanism for controlling the temperature of the pre-treatment liquid to an arbitrary temperature of 25 ° C to 55 ° C, Preferably, a mechanism for rubbing the plate surface with a roller-shaped brush is provided. Water or the like is used as the pretreatment liquid.
[0068]
(Chemical liquid for post-treatment)
The plate developed with a developer having such a composition is subjected to post-treatment with washing water, a rinsing solution containing a surfactant or the like, a finisher containing a gum arabic or a starch derivative, or a protective gum solution as a main component. These treatments can be used in various combinations for the post-treatment of the lithographic printing plate of the present invention. For example, treatment after development → washing with water → rinsing solution containing a surfactant or development → washing with water → treatment with a finisher solution is used for rinsing. Liquid and finisher liquid are preferred because of less fatigue. Further, a countercurrent multistage treatment using a rinsing liquid or a finisher liquid is also a preferred embodiment. These post-processings are generally performed using an automatic developing machine including a developing section and a post-processing section. A method of spraying the post-treatment liquid from a spray nozzle or a method of immersing and conveying the post-treatment liquid in a treatment tank filled with the treatment liquid is used. There is also known a method in which a small amount of washing water is supplied to the plate after washing and washed with water, and the waste liquid is reused as dilution water of the undiluted developer solution. In such automatic processing, processing can be performed while replenishing each processing solution with a replenisher in accordance with the processing amount, operating time, and the like. In addition, a so-called disposable processing method in which treatment is performed with a substantially unused post-treatment liquid can be applied. The lithographic printing plate obtained by such a process is set on an offset printing press and used for printing a large number of sheets.
[0069]
(Gum solution)
The gum solution is preferably added with an acid or a buffer to remove an alkali component of the developer, and may further contain a hydrophilic polymer compound, a chelating agent, a lubricant, a preservative, a solubilizing agent, and the like. When the gum solution contains a hydrophilic polymer compound, it also has a function as a protective agent for preventing scratches and stains on the plate after development.
[0070]
By adding a surfactant to the gum solution used in the present invention, the surface condition of the coating layer is improved. Surfactants that can be used include anionic surfactants and / or nonionic surfactants. For example, anionic surfactants include fatty acid salts, abietic salts, hydroxyalkanesulfonates, alkanesulfonates, dialkylsulfosuccinates, straight-chain alkylbenzenesulfonates, branched-chain alkylbenzenesulfonates, alkylnaphthalene sulfones Acid salts, alkylphenoxy polyoxyethylene propyl sulfonates, polyoxyethylene alkyl sulfophenyl ether salts, polyoxyethylene aryl ether sulfonates, polyoxyethylene naphthyl ether sulfonates, N-methyl-N-oleyltaurine sodium , N-alkyl sulfosuccinic acid monoamide disodium salts, petroleum sulfonates, nitrated castor oil, sulfated tallow oil, sulfate salts of fatty acid alkyl esters, Alkyl nitrate salts, polyoxyethylene alkyl ether sulfates, fatty acid monoglyceride sulfates, polyoxyethylene alkyl phenyl ether sulfates, polyoxyethylene styryl phenyl ether sulfates, alkyl phosphates, polyoxyethylene alkyl ethers Phosphate salts, polyoxyethylene alkyl phenyl ether phosphate salts, partially saponified styrene-maleic anhydride copolymers, partially saponified olefin-maleic anhydride copolymers, naphthalene sulfonate formalin condensates And the like. Among them, dialkyl sulfosuccinates, alkyl sulfates and alkyl naphthalene sulfonates are particularly preferably used.
[0071]
Examples of nonionic surfactants include polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene alkyl phenyl ethers, polyoxyethylene aryl ethers, polyoxyethylene naphthyl ether, polyoxyethylene polystyryl phenyl ether, and polyoxyethylene polyoxy. Propylene alkyl ether, glycerin fatty acid partial ester, sorbitan fatty acid partial ester, pentaerythritol fatty acid partial ester, propylene glycol monofatty acid ester, sucrose fatty acid partial ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid partial ester, polyoxyethylene sorbitol fatty acid partial Esters, polyethylene glycol fatty acid esters, polyglycerin fatty acid partial esters, polyoxyethylene Sesame oil, polyoxyethylene glycerin fatty acid partial esters, fatty acid diethanolamides, N, N-bis-2-hydroxyalkylamines, polyoxyethylene alkylamine, triethanolamine fatty acid ester, trialkylamine oxide, etc. Can be Among them, polyoxyethylene alkylphenyl ethers, polyoxyethylene-polyoxypropylene block polymers and the like are preferably used. Further, fluorine-based or silicone-based anionic or nonionic surfactants can be used in the same manner. These surfactants can be used in combination of two or more. For example, two or more different types may be used in combination. For example, a combination of two or more different anionic surfactants or a combination of an anionic surfactant and a nonionic surfactant is preferable. The amount of the surfactant used is not particularly limited, but is preferably 0.01 to 20% by mass of the post-treatment solution.
[0072]
In the gum solution used in the present invention, a polyhydric alcohol, an alcohol, and an aliphatic hydrocarbon can be used as a lubricant, if necessary, in addition to the above components.
[0073]
Among the polyhydric alcohols, preferred specific examples include ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, glycerin, sorbitol, and the like.As the alcohol, propyl alcohol, butyl alcohol, pen Alkyl alcohols such as tanol, hexanol, heptanol and octanol, and alcohols having an aromatic ring such as benzyl alcohol, phenoxyethanol and phenylaminoethyl alcohol are exemplified.
[0074]
Examples of the aliphatic hydrocarbon include n-hexanol, methyl amyl alcohol, 2-ethylbutanol, n-heptanol, 3-heptanol, 2-octanol, 2-ethylhexanol, nonanol, 3,5,5-trimethylhexanol, n-decanol, undecanol, n-dodecanol, trimethylnonyl alcohol, tetradecanol, heptadecanol, 2-ethyl-1,3-hexanediol, 1,6-hexanediol, 2,5-hexanediol, 2,4 -Hexanediol, 1,8-octanediol, 1,9-nonanediol, 1,10-decanediol and the like. The content of these lubricants is suitably from 0.1 to 50% by mass, more preferably from 0.5 to 3.0% by mass in the composition.
[0075]
In addition to the above components, if necessary, lubricants such as ethylene glycol, propylene glycol, triethylene glycol, butylene glycol, hexylene glycol, diethylene glycol, dipropylene glycol, glycerin, trimethylolpropane, and diglycerin are preferably used. These wetting agents may be used alone or in combination of two or more. Generally, it is preferred that the wetting agent be used in an amount of 1 to 25% by weight.
[0076]
Various hydrophilic polymers can be contained for the purpose of improving the film forming property. As such a hydrophilic polymer, any polymer which can be conventionally used in a gum solution can be suitably used. For example, gum arabic, cellulose derivatives (eg, carboxymethylcellulose, carboxyethylcellulose, methylcellulose, etc.) and modified products thereof, polyvinyl alcohol and its derivatives, polyvinylpyrrolidone, polyacrylamide and its copolymers, vinyl methyl ether / maleic anhydride Examples include a polymer, a vinyl acetate / maleic anhydride copolymer, and a styrene / maleic anhydride copolymer.
[0077]
Generally, it is more advantageous to use the gum solution used in the present invention in the acidic range of pH 3 to 6. In order to adjust the pH to 3 to 6, it is generally adjusted by adding a mineral acid, an organic acid or an inorganic salt to the post-treatment liquid. The addition amount is preferably 0.01 to 2% by mass. For example, the mineral acids include nitric acid, sulfuric acid, phosphoric acid, and metaphosphoric acid.
[0078]
Examples of the organic acid include citric acid, acetic acid, oxalic acid, malonic acid, p-toluenesulfonic acid, tartaric acid, malic acid, lactic acid, levulinic acid, phytic acid, and organic phosphonic acid. Further, examples of the inorganic salt include magnesium nitrate, sodium phosphate monobasic, sodium phosphate dibasic, nickel sulfate, sodium hexamethanoate, sodium tripolyphosphate and the like. At least one kind or two or more kinds of mineral acids, organic acids or inorganic salts may be used in combination.
[0079]
A preservative, an antifoaming agent and the like can be added to the gum solution used in the present invention. For example, as a preservative, phenol or a derivative thereof, formalin, imidazole derivative, sodium dehydroacetate, 4-isothiazolin-3-one derivative, benzoisothiazolin-3-one, benztriazole derivative, amidizing anidine derivative, quaternary ammonium salt, pyridine, Derivatives such as quinoline and guanidine, diazines, triazole derivatives, oxazoles, oxazine derivatives and the like can be mentioned. A preferable addition amount is an amount stably exerting an effect on bacteria, molds, yeasts and the like, and varies depending on the kind of bacteria, molds, and yeasts. It is preferably in the range of 4% by mass to 4% by mass, and it is preferable to use two or more preservatives in combination so as to be effective against various molds and sterilization. Further, as the defoaming agent, a silicone defoaming agent is preferable. Among them, any of the emulsification dispersion type and the solubilization can be used. Preferably, the range is 0.01 to 1.0% by mass based on the gum solution at the time of use.
[0080]
Further, a chelate compound may be added. Preferred chelating compounds include, for example, ethylenediaminetetraacetic acid, its potassium salt, its sodium salt; diethylenetriaminepentaacetic acid, its potassium salt, its sodium salt; triethylenetetraminehexaacetic acid, its sodium salt; ethylenediaminedisuccinic acid, its potassium salt Triethylenetetramine hexaacetic acid, its potassium salt, its sodium salt, hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid, its potassium salt, its sodium salt: nitrilotriacetic acid, its sodium salt; 1-hydroxyethane-1,1-diphosphone Acids, potassium salts, sodium salts thereof; organic phosphonic acids or phosphonoalkanetricarboxylic acids such as aminotri (methylene phosphonic acid), potassium salts, sodium salts thereof, etc. It can be mentioned. Organic amine salts are also effective in place of the sodium and potassium salts of the above chelating agents. These chelating agents are selected from those which are stably present in the gum solution composition and do not inhibit printability. The addition amount is suitably 0.001 to 1.0% by mass based on the gum solution at the time of use.
[0081]
In addition to the above components, a sensitizer may be added as necessary. For example, hydrocarbons such as turpentine oil, xylene, toluene, loheptane, solvent naphtha, kerosene, mineral spirit, and a petroleum fraction having a boiling point of about 120 ° C. to about 250 ° C., for example, dibutyl phthalate, dihebutyl phthalate, di-n-octyl Phthalate diester agents such as phthalate, di (2-ethylhexyl) phthalate, dinonyl phthalate, didecyl phthalate, dilauryl phthalate, and butyl benzyl phthalate, for example, dioctyl adipate, butyl glycol adipate, dioctyl azelate, dibutyl sebacate, di ( Aliphatic dibasic acid esters such as 2-ethylhexyl) sebacate and dioctyl sebacate; for example, epoxidized triglycerides such as epoxidized soybean oil; for example, tricresyl phosphate and trioctyl phosphate; Feto, phosphoric acid esters such as tris chloroethyl phosphate, for example, freezing point, such as benzoic acid esters of benzyl benzoate and at 15 ℃ below boiling point at one atmosphere include 300 ° C. or more plasticizers.
[0082]
In addition, caproic acid, enanthic acid, caprylic acid, helargonic acid, capric acid, undecylic acid, lauric acid, tridecylic acid, myristic acid, pentadecylic acid, palmitic acid, heptadecylic acid, stearic acid, nonadecanoic acid, araquinic acid, behenic acid, lignoserin Acids, serotic acid, heptacosanoic acid, montanic acid, melicic acid, laccelic acid, saturated fatty acids such as isovaleric acid and acrylic acid, crotonic acid, isocrotonic acid, undecylenic acid, oleic acid, elaidic acid, setreic acid, nilucic acid, butesidine Also included are unsaturated fatty acids such as acids, sorbic acid, linoleic acid, linolenic acid, arachidonic acid, propiolic acid, stearic acid, succinic acid, tallic acid, and ricanoic acid. More preferably, it is a fatty acid which is liquid at 50 ° C., more preferably 5 to 25 carbon atoms, most preferably 8 to 21 carbon atoms. These sensitizers can be used alone or in combination of two or more. A preferred range for the amount used is 0.01 to 10% by mass of the gum, and a more preferred range is 0.05 to 5% by mass.
[0083]
The above-mentioned sensitizing agent may be prepared by emulsifying and dispersing a gum and may be contained as an oil phase thereof, or may be solubilized with the aid of a solubilizing agent.
[0084]
In the present invention, the solid concentration of the gum solution is preferably 5 to 30 g / L (liter). The gum film thickness can be controlled by the conditions of the squeezing means of the automatic processing machine. In the present invention, the amount of gum applied is 1 to 10 g / m.2Is preferred. If the gum application amount exceeds 10, the plate surface must be heated to a very high temperature in order to dry in a short time, which is disadvantageous in terms of cost and safety, and the effect of the present invention cannot be sufficiently obtained. 1g / m2When the ratio is less than the above range, uniform coating becomes difficult, and stable processability cannot be obtained.
[0085]
In the present invention, the time from the end of application of the gum solution to the start of drying is preferably 3 seconds or less. More preferably, it is 2 seconds or less, and the shorter this time is, the more the ink deposition property is improved.
[0086]
In the present invention, the drying time is preferably from 1 to 5 seconds. When the drying time is 5 seconds or longer, the effects of the present invention cannot be obtained. If the drying time is 1 second or less, it is necessary to heat the plate surface to a very high temperature in order to sufficiently dry the photosensitive lithographic printing plate, which is not preferable in terms of safety and cost.
[0087]
In the present invention, as a drying method, a known drying method such as a warm air heater or a far infrared heater can be used.
[0088]
In the drying step, the solvent in the gum solution needs to be dried. Therefore, it is necessary to secure a sufficient drying temperature and heater capacity. The temperature required for drying depends on the components of the gum solution, but in the case of a gum solution in which the solvent is water, the drying temperature is usually preferably 55 ° C. or higher. In many cases, the heater capacity is more important than the drying temperature, and the capacity is preferably 2.6 kW or more in the case of the hot air drying method. The larger the capacity, the better, but preferably 2.6 to 7 kW in terms of cost.
[0089]
(Washing water before development)
In the present invention, the washing liquid used in the washing step before development is usually water, but the following additives can be added as needed.
[0090]
As the chelating agent, a compound that coordinates with a metal ion to form a chelate compound is used. Ethylenediaminetetraacetic acid, its potassium salt, its sodium salt, ethylenediaminedisuccinic acid, its potassium salt, its sodium salt, triethylenetetraminehexaacetic acid, its potassium salt, its sodium salt, diethylenetriaminepentaacetic acid, its potassium salt, its sodium salt , Hydroxyethylethylenediaminetriacetic acid, its potassium salt, its sodium salt, nitriotriacetic acid, its potassium salt, its sodium salt, 1-hydroxyethane-1,1-diphosphonic acid, its potassium salt, its sodium salt, aminotri (methylenephosphonic acid) Acid), its potassium salt, its sodium salt, phosphonoalkanetricarboxylic acid, ethylenediaminedisuccinic acid, its potassium salt, its sodium salt and the like. As these chelating agents, those having an organic amine salt instead of the potassium salt and the sodium salt are also effective.
[0091]
The addition amount of the chelating agent is suitably in the range of 0 to 3.0% by mass.
As the surfactant, any of anionic, nonionic, cationic and amphoteric surfactants can be used, but anionic or nonionic surfactants are preferred. The type of the preferred surfactant differs depending on the composition of the overcoat layer and the photosensitive layer. Generally, a surfactant which serves as a dissolution accelerator for the material of the overcoat layer and has a low solubility of the photosensitive layer component is preferred.
[0092]
Examples of anionic surfactants include fatty acid salts, avicenates, hydroxyalkanesulfonates, alkanesulfonates, dialkylsulfosuccinates, alkylbenzenesulfonates, alkylnaphthalenesulfonates, alkylphenoxypolyoxyethylenepropylsulfonates , Polyoxyethylene alkyl sulfophenyl ether salts, sodium N-methyl-N-oleyl taurate, disodium N-alkyl sulfosuccinate monoamides, petroleum sulfonates, sulfated castor oil, sulfated tallow oil, fatty acid alkyl esters Sulfate, alkyl sulfate, polyoxyethylene alkyl ether sulfate, fatty acid monoglyceride sulfate, polyoxyethylene styrylphenyl Ether sulfates, alkyl phosphates, polyoxyethylene alkyl ether phosphates, polyoxyethylene alkyl phenyl ether phosphates, partially saponified styrene-maleic anhydride copolymers, olefin-maleic anhydride copolymers Saponified products, formalin condensates of naphthalenesulfonate and the like.
[0093]
Nonionic surfactants include polyoxyethylene alkyl ethers, polyoxyethylene alkyl phenyl ethers, polyoxyethylene polystyryl phenyl ethers, polyoxyethylene polyoxypropylene alkyl ethers, glycerin fatty acid esters, and sorbitan fatty acid partial esters , Pentaerythritol fatty acid partial esters, propylene glycol monofatty acid esters, sucrose fatty acid partial esters, polyoxyethylene sorbitan fatty acid partial esters, ethylene glycol fatty acid esters, polyiglycerin fatty acid partial esters, polyoxyethylene castor oil , Polyoxyethylene glycerin fatty acid partial esters, fatty acid diethanolamides, N, N-bis-hydroxyalkylamine , Polyoxyethylene alkylamine, triethanolamine fatty acid esters, trialkylamine oxides and the like.
[0094]
The preferable addition amount of the surfactant is 0 to 10% by mass. Further, an antifoaming agent can be used in combination with the surfactant.
[0095]
Examples of preservatives include phenol or derivatives thereof, formalin, imidazole derivatives, sodium dehydroacetate, 4-isothiazolin-3-one derivatives, benzoisothiazolin-3-one, benzotriazole derivatives, amidizing anidine derivatives, quaternary ammonium salts, pyrazine, Derivatives such as quinoline and guanidine, diazines, triazole derivatives, oxazoles, oxazine derivatives and the like can be mentioned.
[0096]
In the cleaning method of the present invention, the temperature of the cleaning liquid used for pre-development cleaning is preferably adjusted, and the temperature is preferably in the range of 10 to 60 ° C. As a cleaning method, a known processing liquid supply technique such as spraying, dipping, or coating can be used, and a processing promoting means such as a brush, a squeezing roll, and a submerged shower in dipping can be used as appropriate.
[0097]
In the present invention, the development treatment may be performed immediately after the completion of the pre-development cleaning step, or the development processing may be performed after drying after the pre-development cleaning step. After the development step, known post-treatments such as washing with water, rinsing, and gumming can be performed. The pre-development wash water used once or more can be reused for the post-development wash water, rinse solution and gum solution.
[0098]
(Photopolymerization initiator composition)
Preferred photopolymerization initiators include bromine compounds, titanocene compounds, monoalkyltriarylborate compounds, and iron arene complex compounds having the structures represented by the following general formulas (1) and (2).
[0099]
General formula (1) R1-CBr2-(C = O) -R2
Where R1Represents a hydrogen atom, a bromine atom, an alkyl group, an aryl group, an acyl group, an alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, and a cyano group. R2Represents a monovalent substituent. R1And R2May combine to form a ring.
[0100]
General formula (2) CBr3-(C = O) -X-R3
R3Represents a monovalent substituent. X is -O-, -NR4Represents-. R4Represents a hydrogen atom or an alkyl group. R3And R4May combine to form a ring.
[0101]
Examples of the titanocene compound include compounds described in JP-A-63-41483 and JP-A-2-291. More preferred specific examples are bis (cyclopentadienyl) -Ti-di- -Chloride, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-phenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2,3,4,5,6-pentafluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2,3,5,6-tetrafluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2,4,6-trifluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis -2,6-difluorophenyl, bis (cyclopentadienyl) -Ti-bis-2,4-difluorophenyl, bis (methylcyclopentadienyl)- i-bis-2,3,4,5,6-pentafluorophenyl, bis (methylcyclopentadienyl) -Ti-bis-2,3,5,6-tetrafluorophenyl, bis (methylcyclopentadienyl) ) -Ti-bis-2,6-difluorophenyl (IRUGACURE727L: manufactured by Ciba Specialty Chemicals), bis (cyclopentadienyl) -bis (2,6-difluoro-3- (pyr-1-yl) phenyl) Titanium (IRUGACURE 784: manufactured by Ciba Specialty Chemicals), bis (cyclopentadienyl) -bis (2,4,6-trifluoro-3- (pyrid-1-yl) phenyl) titanium bis (cyclopentadienyl) -Bis (2,4,6-trifluoro-3- (2-5-dimethylpyr-1-yl) phenyl) thio Bromide, and the like.
[0102]
Examples of the monoalkyltriaryl borate compound include compounds described in JP-A-62-150242 and JP-A-62-143044. More preferred specific examples include tetra-n-butylammonium @ n -Butyl-trinaphthalen-1-yl-borate, tetra-n-butylammonium {n-butyl-triphenyl-borate, tetra-n-butylammonium} n-butyl-tri- (4-tert-butylphenyl) -borate, tetra- Examples thereof include n-butylammonium {n-hexyloxytri- (3-chloro-4-methylphenyl) -borate, and tetra-n-butylammonium} n-hexyloxytri- (3-fluorophenyl) -borate.
[0103]
Examples of the iron arene complex compound include compounds described in JP-A-59-219307. More preferred specific examples are η-benzene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate and η-benzene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate. -Cumene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η-fluorene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η-naphthalene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η-xylene- (η-cyclopentadienyl) iron hexafluorophosphate, η-benzene- (η-cyclopentadienyl) iron tetrafluoroborate, and the like.
[0104]
In addition, an arbitrary photopolymerization initiator can be used in combination. For example, J. Carbonyl compounds, organic sulfur compounds, persulfides, redox compounds, azo and diazo compounds, halogen compounds, photoreducible dyes as described in Chapter 5 of "Light Sensitive Systems" by J. Kosar. And the like. More specific compounds are disclosed in GB 1,459,563.
[0105]
That is, the following can be used as a photopolymerization initiator that can be used in combination.
[0106]
Benzoin derivatives such as benzoin methyl ether, benzoin-i-propyl ether, α, α-dimethoxy-α-phenylacetophenone; benzophenone, 2,4-dichlorobenzophenone, methyl o-benzoylbenzoate, 4,4′-bis (dimethyl Benzophenone derivatives such as amino) benzophenone; thioxanthone derivatives such as 2-chlorothioxanthone and 2-i-propylthioxanthone; anthraquinone derivatives such as 2-chloroanthraquinone and 2-methylanthraquinone; N-methylacridone and N-butylacridone Α, α-diethoxyacetophenone, benzyl, fluorenone, xanthone and uranyl compounds, as well as JP-B-59-1281, JP-B-61-9621 and JP-A-60-60104. JP-A-59-1504 and JP-A-61-243807; organic peroxides described in JP-B-59-15080 and JP-A-61-243807; JP-B-43-23684, JP-B-44-6413, JP-A-44-6413, and JP-A-47. And diazonium compounds described in U.S. Pat. No. 3,567,453; U.S. Pat. Nos. 2,848,328, 2,852,379 and 2,940,853. Organic azide compounds described in JP-B-36-22062b, JP-B-37-13109, JP-B-38-18015, and JP-B-45-9610; JP-B-55-39162; JP-A-59-14023 and "Macromolecules", Vol. 10, p. 1307 (1977) Various onium compounds; azo compounds described in JP-A-59-142205; JP-A-1-54440, European Patents Nos. 109,851 and 126,712, and "Journal of Imaging. Science (J. Imag. Sci.), Vol. 30, p. 174 (1986); (oxo) sulfonium organoboron described in the specifications of Japanese Patent Application Nos. 4-56831 and 4-89535. Complex; transition metal complex containing a transition metal such as ruthenium described in "Coordination Chemistry Review", vol. 84, pp. 85-277 (1988) and JP-A-2-182701; 2,4,5- described in JP-A-209777 Rear reel imidazole dimer; carbon tetrabromide, organic halogen compounds in JP 59-107344 JP, and the like.
[0107]
When laser light is used as the light source, a sensitizing dye is preferably added to the photosensitive layer. It is preferable to use a dye having an absorption maximum wavelength near the wavelength of the light source.
[0108]
Compounds that sensitize wavelength from visible light to near infrared include, for example, cyanine, phthalocyanine, merocyanine, porphyrin, spiro compound, ferrocene, fluorene, fulgide, imidazole, perylene, phenazine, phenothiazine, polyene, azo compound, diphenylmethane, triphenyl Keto alcohol borate complexes such as methane, polymethine acridine, coumarin, coumarin derivatives, ketocoumarin, quinacridone, indigo, styryl, pyrylium compounds, pyromethene compounds, pyrazolotriazole compounds, benzothiazole compounds, barbituric acid derivatives, thiobarbituric acid derivatives, etc. And further described in European Patent 568,993, U.S. Pat. Nos. 4,508,811 and 5,227,227, JP-A-2001-125255, Compounds described in JP-like No. Hei 11-271969 may be used.
[0109]
Specific examples of the combination of the photopolymerization initiator and the sensitizing dye include certain combinations described in JP-A-2001-125255 and JP-A-11-271969.
[0110]
The amount of the polymerization initiator is not particularly limited, but is preferably 0.1 to 20 parts by mass based on 100 parts by polymerization of the addition-polymerizable or crosslinkable compound. The mixing ratio of the photopolymerization initiator and the sensitizing dye is preferably in the range of 1: 100 to 100: 1 in molar ratio.
[0111]
(A monomer having an addition-polymerizable ethylene double bond)
These compounds containing an addition-polymerizable ethylene-based double bond according to the present invention include common radical-polymerizable monomers, and ethylene-polymerizable ethylene-polymerizable compounds commonly used in ultraviolet curable resins. Polyfunctional monomers having a plurality of double bonds and polyfunctional oligomers can be used.
[0112]
The compound is not limited, but preferred examples thereof include, for example, 2-ethylhexyl acrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, glycerol acrylate, tetrahydrofurfuryl acrylate, phenoxyethyl acrylate, nonylphenoxyethyl acrylate, tetrahydrofurfuryloxyethyl acrylate, and tetrahydrofuran. Monofunctional acrylates such as furfuryloxyhexanolide acrylate, ε-caprolactone adduct of 1,3-dioxane alcohol, and 1,3-dioxolane acrylate, or acrylates of these methacrylates, itaconates, crotonates, and maleates Methacrylic acid, itaconic acid, crotonic acid, maleic acid ester such as ethylene glycol diacrylic acid , Diethylene glycol diacrylate, pentaerythritol diacrylate, hydroquinone diacrylate, resorcinol diacrylate, hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, tripropylene glycol diacrylate, neopentyl glycol hydroxypivalate diacrylate, Diacrylate of neopentyl glycol adipate, diacrylate of ε-caprolactone adduct of neopentyl glycol hydroxypivalate, 2- (2-hydroxy-1,1-dimethylethyl) -5-hydroxymethyl-5-ethyl-1, 3-dioxane diacrylate, tricyclodecane dimethylol acrylate, ε-caprolactone adduct of tricyclodecane dimethylol acrylate Bifunctional acrylates such as diacrylate of diglycidyl ether of 1,6-hexanediol, or methacrylate, itaconic acid, crotonic acid, maleic acid ester obtained by replacing these acrylates with methacrylate, itaconate, crotonate, and maleate; For example, trimethylolpropane triacrylate, ditrimethylolpropane tetraacrylate, trimethylolethane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, pentaerythritol tetraacrylate, dipentaerythritol tetraacrylate, dipentaerythritol pentaacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, dipentaerythritol Ε-caprolactone adduct of hexaacrylate, pyrogallol triacryle Polyfunctional acrylate acid such as propionic acid / dipentaerythritol triacrylate, propionic acid / dipentaerythritol tetraacrylate, hydroxypivalylaldehyde-modified dimethylolpropane triacrylate, or methacrylate, itaconate, crotonate, or these acrylates. Methacrylic acid, itaconic acid, crotonic acid, maleic acid ester and the like in place of maleate can be given.
[0113]
Further, a prepolymer can be used in the same manner as described above. Examples of the prepolymer include the compounds described below, and a prepolymer obtained by introducing acrylic acid or methacrylic acid into an oligomer having an appropriate molecular weight to impart photopolymerizability can also be suitably used. One or more of these prepolymers may be used in combination, or may be used as a mixture with the above-mentioned monomer and / or oligomer.
[0114]
As the prepolymer, for example, adipic acid, trimellitic acid, maleic acid, phthalic acid, terephthalic acid, hymic acid, malonic acid, succinic acid, glutaric acid, itaconic acid, pyromellitic acid, fumaric acid, glutaric acid, pimelic acid, Polybasic acids such as sebacic acid, dodecanoic acid and tetrahydrophthalic acid, and ethylene glycol, propylene glycol, diethylene glycol, propylene oxide, 1,4-butanediol, triethylene glycol, tetraethylene glycol, polyethylene glycol, glycerin and trimethylol Polyester obtained by introducing (meth) acrylic acid into a polyester obtained by bonding a polyhydric alcohol such as propane, pentaerythritol, sorbitol, 1,6-hexanediol, and 1,2,6-hexanetriol. Acrylates, for example, epoxy acrylates obtained by introducing (meth) acrylic acid into an epoxy resin such as bisphenol A / epichlorohydrin / (meth) acrylic acid and phenol novolak / epichlorohydrin / (meth) acrylic acid; for example, ethylene glycol / adipin Acid ・ tolylene diisocyanate ・ 2-hydroxyethyl acrylate, polyethylene glycol ・ tolylene diisocyanate ・ 2-hydroxyethyl acrylate, hydroxyethylphthalyl methacrylate ・ xylene diisocyanate, 1,2-polybutadiene glycol ・ tolylene diisocyanate ・ 2-hydroxyethyl acrylate Of trimethylolpropane / propylene glycol / tolylene diisocyanate / 2-hydroxyethyl acrylate As described above, urethane acrylate in which (meth) acrylic acid is introduced into urethane resin, for example, polysiloxane acrylate, silicone resin acrylates such as polysiloxane / diisocyanate / 2-hydroxyethyl acrylate, and (meth) acryloyl in oil-modified alkyd resin Examples include prepolymers such as alkyd-modified acrylates having introduced groups and spirane resin acrylates.
[0115]
The photosensitive composition of the present invention includes a phosphazene monomer, triethylene glycol, isocyanuric acid EO (ethylene oxide) -modified diacrylate, isocyanuric acid EO-modified triacrylate, dimethylol tricyclodecane diacrylate, and trimethylolpropane acrylate benzoate. It may contain a monomer such as an acid ester, an alkylene glycol type acrylic acid-modified or a urethane-modified acrylate, and an addition-polymerizable oligomer or prepolymer having a structural unit formed from the monomer.
[0116]
Further, as the ethylene monomer usable in the present invention, a phosphate compound containing at least one (meth) acryloyl group may be mentioned. The compound is a compound in which at least a part of the hydroxyl group of phosphoric acid is esterified, and is not particularly limited as long as it has a (meth) acryloyl group.
[0117]
In addition, JP-A-58-212994, JP-A-61-6649, JP-A-62-46688, JP-A-62-48589, JP-A-62-173295, JP-A-62-187092, and 63- Compounds described in JP-A-67189, JP-A-1-244891 and the like can be mentioned, and furthermore, "11290 Chemical Products", Chemical Daily, p. 286-p. 294, “UV / EB curing handbook (raw material edition)”, Polymer Publishing Association, p. The compounds described in 11 to 65 and the like can also be suitably used in the present invention. Of these, compounds having two or more acrylic or methacrylic groups in the molecule are preferred in the present invention, and those having a molecular weight of 10,000 or less, more preferably 5,000 or less are preferred.
[0118]
Further, in the present invention, it is preferable to use a monomer having an tertiary amino group-containing addition-polymerizable ethylene-based double bond. Although there is no particular limitation on the structure, a compound obtained by modifying a tertiary amine compound having a hydroxyl group with glycidyl methacrylate, methacrylic chloride, acrylic acid chloride or the like is preferably used. Specifically, compounds which can be assembled as described in JP-A-1-165613, JP-A-1-203413, and JP-A-1-197213 are preferably used.
[0119]
Further, in the present invention, a reaction product of a polyhydric alcohol containing a tertiary amino group in the molecule, a diisocyanate compound, and a compound containing an ethylenic double bond capable of addition polymerization with a hydroxyl group in the molecule is used. Is preferred.
[0120]
Examples of the polyhydric alcohol having a tertiary amino group in the molecule in the present invention include triethanolamine, N-methyldiethanolamine, N-ethyldiethanolamine, Nn-butyldiethanolamine, N-tert. -Butyldiethanolamine, N, N-di (hydroxyethyl) aniline, N, N, N ', N'-tetra-2-hydroxypropylethylenediamine, p-tolyldiethanolamine, N, N, N', N'- Tetra-2-hydroxyethylethylenediamine, N, N-bis (2-hydroxypropyl) aniline, allyldiethanolamine, 3- (dimethylamino) -1,2-propanediol, 3-diethylamino-1,2-propanediol N, N-di (n-propyl) amino-2,3-propanediol, N, N-di (iso-propyl) amino-2,3-propanediol, 3- (N-methyl-N-benzylamino) ) -1,2-propanediol, and the like, but is not limited thereto.
[0121]
Examples of the diisocyanate compound include butane-1,4-diisocyanate, hexane-1,6-diisocyanate, 2-methylpentane-1,5-diisocyanate, octane-1,8-diisocyanate, and 1,3-diisocyanatomethyl-cyclohexanone. 2,2,4-trimethylhexane-1,6-diisocyanate, isophorone diisocyanate, 1,2-phenylene diisocyanate, 1,3-phenylene diisocyanate, 1,4-phenylene diisocyanate, tolylene-2,4-diisocyanate, tolylene Examples thereof include 2,5-diisocyanate, tolylene-2,6-diisocyanate, 1,3-di (isocyanatomethyl) benzene, and 1,3-bis (1-isocyanato-1-methylethyl) benzene. Limited to Not. The compound containing an ethylenic double bond capable of addition polymerization with a hydroxyl group in the molecule is not particularly limited, but is preferably 2-hydroxyethyl methacrylate, 2-hydroxyethyl acrylate, 4-hydroxybutyl acrylate, -Hydroxypropylene-1,3-dimethacrylate, 2-hydroxypropylene-1-methacrylate-3-acrylate, and the like.
[0122]
These reactions can be carried out in the same manner as in the method of synthesizing urethane acrylate by the reaction of ordinary diol compounds, diisocyanate compounds, and hydroxyl group-containing acrylate compounds.
[0123]
Specific examples of the reaction products of a polyhydric alcohol containing a tertiary amino group in the molecule, a diisocyanate compound, and a compound containing an ethylenic double bond capable of addition polymerization with a hydroxyl group in the molecule are described below. Shown in
M-1: Reaction product of triethanolamine (1 mol), hexane-1,6-diisocyanate (3 mol), 2-hydroxyethyl methacrylate (3 mol)
M-2: Reaction product of triethanolamine (1 mol), isophorone diisocyanate (3 mol), 2-hydroxyethyl acrylate (3 mol)
M-3: Nn-butyldiethanolamine (1 mol), 1,3-bis (1-isocyanato-1-methylethyl) benzene (2 mol), 2-hydroxypropylene-1-methacrylate-3-acrylate (2 mol) reaction product
M-4: Reaction of Nn-butyldiethanolamine (1 mol), 1,3-di (isocyanatomethyl) benzene (2 mol), 2-hydroxypropylene-1-methacrylate-3-acrylate (2 mol) Product
M-5: Reaction product of N-methyldiethanolamine (1 mol), tolylene-2,4-diisocyanate (2 mol), 2-hydroxypropylene-1,3-dimethacrylate (2 mol)
In addition, acrylates or alkyl acrylates described in JP-A-1-105238 and JP-A-2-127404 can be used.
[0124]
(Polymer binder)
The photosensitive lithographic printing plate used in the present invention contains a polymer binder in the photopolymerizable photosensitive layer.
[0125]
Examples of the polymer binder of the present invention include acrylic polymers, polyvinyl butyral resins, polyurethane resins, polyamide resins, polyester resins, epoxy resins, phenolic resins, polycarbonate resins, polyvinyl butyral resins, polyvinyl formal resins, shellac, and other natural materials. Resin or the like can be used. Further, two or more of these may be used in combination.
[0126]
Preferably, a vinyl copolymer obtained by copolymerizing an acrylic monomer is preferred. Further, the copolymer composition of the polymer binder is preferably a copolymer of (a) a carboxyl group-containing monomer, (b) an alkyl methacrylate, or an alkyl acrylate.
[0127]
Specific examples of the carboxyl group-containing monomer include α, β-unsaturated carboxylic acids such as acrylic acid, methacrylic acid, maleic acid, maleic anhydride, itaconic acid, and itaconic anhydride. In addition, a carboxylic acid such as a half ester of phthalic acid and 2-hydroxymethacrylate is also preferable.
[0128]
Specific examples of the alkyl methacrylate and the alkyl acrylate include methyl methacrylate, ethyl methacrylate, propyl methacrylate, butyl methacrylate, amyl methacrylate, hexyl methacrylate, heptyl methacrylate, octyl methacrylate, and nonyl methacrylate. , Decyl methacrylate, undecyl methacrylate, dodecyl methacrylate, methyl acrylate, ethyl acrylate, propyl acrylate, butyl acrylate, amyl acrylate, hexyl acrylate, heptyl acrylate, octyl acrylate, nonyl acrylate, acrylic In addition to unsubstituted alkyl esters such as decyl acrylate, undecyl acrylate and dodecyl acrylate, cyclic alkyl esters such as cyclohexyl methacrylate and cyclohexyl acrylate Substituted alkyl esters such as benzyl methacrylate, 2-chloroethyl methacrylate, N, N-dimethylaminoethyl methacrylate, glycidyl methacrylate, benzyl acrylate, 2-chloroethyl acrylate, N, N-dimethylaminoethyl acrylate, glycidyl acrylate Are also mentioned.
[0129]
Further, in the polymer binder of the present invention, the monomers described in the following 1) to 14) and the like can be used as other copolymerized monomers.
[0130]
1) Monomers having an aromatic hydroxyl group, for example, o- (or p-, m-) hydroxystyrene, o- (or p-, m-) hydroxyphenyl acrylate and the like.
[0131]
2) Monomers having an aliphatic hydroxyl group, for example, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, N-methylol acrylamide, N-methylol methacrylamide, 4-hydroxybutyl methacrylate, 5-hydroxypentyl acrylate, 5-hydroxypentyl methacrylate , 6-hydroxyhexyl acrylate, 6-hydroxyhexyl methacrylate, N- (2-hydroxyethyl) acrylamide, N- (2-hydroxyethyl) methacrylamide, hydroxyethyl vinyl ether and the like.
[0132]
3) Monomers having an aminosulfonyl group, for example, m- (or p-) aminosulfonylphenyl methacrylate, m- (or p-) aminosulfonylphenyl acrylate, N- (p-aminosulfonylphenyl) methacrylamide, N- (p -Aminosulfonylphenyl) acrylamide and the like.
[0133]
4) Monomers having a sulfonamide group, for example, N- (p-toluenesulfonyl) acrylamide, N- (p-toluenesulfonyl) methacrylamide and the like.
[0134]
5) Acrylamide or methacrylamides such as acrylamide, methacrylamide, N-ethylacrylamide, N-hexylacrylamide, N-cyclohexylacrylamide, N-phenylacrylamide, N- (4-nitrophenyl) acrylamide, N-ethyl-N- Phenylacrylamide, N- (4-hydroxyphenyl) acrylamide, N- (4-hydroxyphenyl) methacrylamide and the like.
[0135]
6) Monomers containing an alkyl fluoride group, for example, trifluoroethyl acrylate, trifluoroethyl methacrylate, tetrafluoropropyl methacrylate, hexafluoropropyl methacrylate, octafluoropentyl acrylate, octafluoropentyl methacrylate, heptadecafluorodecyl methacrylate, N- Butyl-N- (2-acryloxyethyl) heptadecafluorooctylsulfonamide and the like.
[0136]
7) Vinyl ethers, for example, ethyl vinyl ether, 2-chloroethyl vinyl ether, propyl vinyl ether, butyl vinyl ether, octyl vinyl ether, phenyl vinyl ether and the like.
[0137]
8) Vinyl esters such as vinyl acetate, vinyl chloroacetate, vinyl butyrate, and vinyl benzoate.
[0138]
9) Styrenes, for example, styrene, methylstyrene, chloromethylstyrene and the like.
[0139]
10) Vinyl ketones, for example, methyl vinyl ketone, ethyl vinyl ketone, propyl vinyl ketone, phenyl vinyl ketone and the like.
[0140]
11) Olefins, for example, ethylene, propylene, i-butylene, butadiene, isoprene and the like.
[0141]
12) N-vinylpyrrolidone, N-vinylcarbazole, 4-vinylpyridine and the like.
[0142]
13) Monomers having a cyano group, for example, acrylonitrile, methacrylonitrile, 2-pentenenitrile, 2-methyl-3-butenenitrile, 2-cyanoethylacrylate, o- (or m-, p-) cyanostyrene and the like.
[0143]
14) Monomers having an amino group, for example, N, N-diethylaminoethyl methacrylate, N, N-dimethylaminoethyl acrylate, N, N-dimethylaminoethyl methacrylate, polybutadiene urethane acrylate, N, N-dimethylaminopropyl acrylamide, N, N N-dimethylacrylamide, acryloylmorpholine, Ni-propylacrylamide, N, N-diethylacrylamide and the like.
[0144]
Further, other monomers copolymerizable with these monomers may be copolymerized.
Further, a vinyl copolymer having an unsaturated bond, which is obtained by performing an addition reaction of a compound having a (meth) acryloyl group and an epoxy group in the molecule to a carboxyl group present in the molecule of the vinyl copolymer. Coalescence is also preferred as the polymeric binder.
[0145]
Specific examples of the compound containing both an unsaturated bond and an epoxy group in the molecule include glycidyl acrylate, glycidyl methacrylate, and an epoxy group-containing unsaturated compound described in JP-A-11-271969.
[0146]
These copolymers preferably have a weight average molecular weight of 1 to 200,000 as measured by gel permeation chromatography (GPC), but are not limited to this range.
[0147]
The content of the high molecular polymer in the photosensitive layer composition is preferably in the range of 10 to 90% by mass, more preferably in the range of 15 to 70% by mass, and the sensitivity is preferably in the range of 20 to 50% by mass. Particularly preferred from the viewpoint.
[0148]
Further, the acid value of the resin is preferably used in the range of 10 to 150, more preferably in the range of 30 to 120, and in the range of 50 to 90, from the viewpoint of balancing the polarity of the entire photosensitive layer. It is particularly preferable, and thereby, aggregation of the pigment in the coating solution for the photosensitive layer can be prevented.
[0149]
(Oxygen barrier layer)
A water-soluble polymer capable of forming a film having low oxygen permeability is used for the oxygen barrier layer. Specifically, it contains polyvinyl alcohol and polyvinyl pyrrolidone. Polyvinyl alcohol has an effect of suppressing oxygen permeation, and polyvinyl pyrrolidone has an effect of securing adhesiveness to an adjacent photosensitive layer.
[0150]
In addition to the above two polymers, if necessary, polysaccharide, polyethylene glycol, gelatin, glue, casein, hydroxyethylcellulose, carboxymethylcellulose, methylcellulose, hydroxyethylstarch, acacia, saccharose octaacetate, ammonium alginate, sodium alginate And water-soluble polymers such as polyvinylamine, polyethylene oxide, polystyrene sulfonic acid, polyacrylic acid, and water-soluble polyamide.
[0151]
In the lithographic printing plate material of the present invention, the peeling force between the photosensitive layer and the overcoat layer is preferably 35 g / 10 mm or more, more preferably 50 g / 10 mm or more, and further preferably 75 g / 10 mm or more. Preferable compositions of the overcoat layer include those described in Japanese Patent Application No. 8-161645.
[0152]
The peeling force in the present invention is obtained by applying an adhesive tape of a predetermined width having a sufficiently large adhesive force on the overcoat layer and peeling the adhesive tape together with the overcoat layer at an angle of 90 degrees with respect to the plane of the lithographic printing plate material. The force was measured.
[0153]
The overcoat layer may further contain a surfactant, a matting agent, and the like, if necessary. The overcoat layer composition is dissolved in a suitable solvent, coated on the photosensitive layer and dried to form an overcoat layer. The main component of the coating solvent is particularly preferably water or alcohols such as methanol, ethanol, i-propanol and the like.
[0154]
The thickness of the overcoat layer is preferably from 0.1 to 5.0 μm, particularly preferably from 0.5 to 3.0 μm.
[0155]
【Example】
Hereinafter, embodiments will be specifically described, but embodiments of the present invention are not limited thereto. In the examples, “parts” represents “parts by mass” unless otherwise specified.
[0156]
[Synthesis of Acrylic Copolymer 1]
In a three-necked flask under a nitrogen stream, 30 parts of methacrylic acid, 50 parts of methyl methacrylate, 20 parts of ethyl methacrylate, 500 parts of isopropyl alcohol and 3 parts of α, α'-azobisisobutyronitrile are put into a three-necked flask. The reaction was performed for 6 hours in an oil bath at ℃.
[0157]
Then, after refluxing for 1 hour at the boiling point of isopropyl alcohol, 3 parts of triethylammonium chloride and 25 parts of glycidyl methacrylate were added and reacted for 3 hours to obtain an acrylic copolymer 1. The weight average molecular weight measured using GPC was about 35,000, and the glass transition temperature (Tg) measured using DSC (differential thermal analysis) was about 85 ° C.
[0158]
(Preparation of support)
A 0.3 mm-thick aluminum plate (material 1050, tempered H16) was immersed in a 5% aqueous sodium hydroxide solution maintained at 65 ° C., subjected to a 1-minute degreasing treatment, and then washed with water.
[0159]
The degreased aluminum plate was immersed in a 10% hydrochloric acid aqueous solution maintained at 25 ° C. for 1 minute to neutralize, and then washed with water. Next, this aluminum plate was placed in a 0.3% by mass aqueous nitric acid solution at 25 ° C. and a current density of 100 A / dm.2After the electrolytic surface roughening was performed with an alternating current for 60 seconds under the conditions described above, a desmut treatment was performed for 10 seconds in a 5% aqueous sodium hydroxide solution kept at 60 ° C. The surface-roughened aluminum plate subjected to desmut treatment is placed in a 15% sulfuric acid solution at 25 ° C. and a current density of 10 A / dm.2Anodizing was performed for 1 minute under the conditions of a voltage of 15 V and a hydrophilization treatment was performed at 75 ° C. with 1% polyvinylphosphonic acid to prepare a support.
[0160]
At this time, the center line average roughness (Ra) of the surface was 0.65 μm.
[Preparation of printing plate sample 1]
On the above support, 1.5 g / m2 of a photopolymerizable photosensitive layer coating solution 1 having the following composition was dried.2And dried at 95 ° C for 1.5 minutes to obtain a photopolymerizable photosensitive layer coated sample.
[0161]
(Photopolymerizable photosensitive layer coating liquid 1)
Monomer having an ethylene-based double bond capable of addition polymerization: M-325.0 parts shown below
Monomer having ethylene double bond capable of addition polymerization: NK ester 4G
(Shin Nakamura Chemical Co., Ltd. polyethylene glycol dimethacrylate) 25.0 parts
Polymerization initiator T-1@2.0 parts
2.0 parts of polymerization initiator T-2
Polymerization initiator BR-1 1.0 part
Polymerization initiator BR-2 @ 1.0 part
Spectral sensitizing dye U-1 1.5 parts
Spectral sensitizing dye U-2 1.5 parts
Acrylic copolymer 1 40.0 parts
N-phenylglycine benzyl ester 4.0 parts
Phthalocyanine pigment (MHI454: manufactured by Mikuni Dyestuffs) 6.0 parts
2-tert-butyl-6- (3-tert-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl) -4-methylphenyl acrylate
(Sumilyzer GS: Sumitomo 3M) 0.5 part
Fluorine-based surfactant (F-178K: manufactured by Dainippon Ink) 0.5 part
Methyl ethyl ketone 80 parts
Cyclohexanone 820 parts
M-3
Nn-butyldiethanolamine (1 mol), 1,3-bis (1-isocyanato-1-methylethyl) benzene (2 mol), 2-hydroxypropylene-1-methacrylate-3-acrylate (2 mol) Reaction product of
[0162]
Embedded image
[0163]
Embedded image
[0164]
On the photopolymerized photosensitive layer coating sample, an oxygen blocking layer coating solution having the following composition was dried at 1.8 g / m2.2Was applied with an applicator and dried at 75 ° C. for 1.5 minutes to prepare printing plate sample 1 having an oxygen barrier layer on the photosensitive layer.
[0165]
(Oxygen barrier coating solution 1)
Polyvinyl alcohol (GL-05: manufactured by Nippon Synthetic Chemical Company) 89 parts
Water-soluble polyamide (P-70: manufactured by Toray) 10 parts
Surfactant (Surfinol 465: manufactured by Nissin Chemical Industry) 0.5 part
Water 900 copies
[Preparation of printing plate sample 2]
A printing plate sample was prepared in the same manner as the printing plate sample 1 except that the photopolymerizable photosensitive layer coating solution 1 was changed to the photopolymerizable photosensitive layer coating solution 2 described below. .
[0166]
(Photopolymerizable photosensitive layer coating liquid 2)
Monomer having an ethylene-based double bond capable of addition polymerization: M-3 部 25.0 parts
Monomer having ethylene double bond capable of addition polymerization: NK ester 4G
(Shin Nakamura Chemical: polyethylene glycol dimethacrylate) 25.0 parts
Polymerization initiator T-3 4.0 parts
Polymerization initiator BR-1 1.0 part
Polymerization initiator BR-2 @ 1.0 part
Spectral sensitizing dye U-3@3.0 parts
Acrylic copolymer 1 40.0 parts
N-phenylglycine benzyl ester 4.0 parts
Phthalocyanine pigment (MHI454: manufactured by Mikuni Dyestuffs) 6.0 parts
2-tert-butyl-6- (3-tert-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl) -4-methylphenyl acrylate
(Sumilyzer GS: Sumitomo 3M) 0.5 part
Fluorine-based surfactant (F-178K: manufactured by Dainippon Ink) 0.5 part
Methyl ethyl ketone 80 parts
Cyclohexanone 820 parts
[Preparation of printing plate sample 3]
Printing plate sample 3 was prepared in the same manner as printing plate sample 1 except that the spectral sensitizing dye of photopolymerizable photosensitive layer coating solution 1 was changed to U-4 and U-5.
[0167]
(Image formation)
For the printing plate samples 1 and 2 thus produced, using a CTP exposure apparatus (Tigercat: manufactured by ECRM) equipped with an FD-YAG laser light source, 2400 dpi (dpi means dot per inch, Image exposure at a resolution of 2.54 cm (inch represents an exposure pattern), an exposure pattern is a 100% image portion, and 175 LPI (LPI means line per inch; inch represents 2.54 cm) 50 % Square dots).
[0168]
The same image exposure was performed on the printing plate sample 3 using a plate setter (Tiger Cat: a modified product of ECRM) equipped with a light source equipped with a laser of 408 nm and 30 mW output. Next, a water washing section for removing the oxygen barrier layer before development, a developing section filled with a developer having the following composition, a water washing section for removing the developer adhering to the plate surface, and a gum solution (GW-3 for protecting the image area) Developing process was carried out with a CTP automatic developing machine (PHW32-V: manufactured by Technigraph) equipped with: Mitsubishi Chemical Corporation diluted 2 times to obtain a lithographic printing plate.
[0169]
(Developer composition)
Developer 1 (1L (liter) aqueous solution formulation)
Potassium silicate A 8.0 mass%
Surfactant 1 (A-1) 3.0% by mass
Surfactant 2 (B-1) 1.0% by mass
Potassium hydroxide 添加 Addition amount to the following pH
Ethylenediaminetetraacetic acid disodium salt 0.05% by mass
The remaining component is water, pH: 12.2.
Developing solution 2... Surfactant 1 of developing solution 1 was changed to A-2.
Developer 3... Surfactant 1 of developer 1 was changed to A-3.
[0170]
Similarly to the above, developing solutions 4 to 32 were prepared by changing developing solution 1 as shown in Table 1 below.
Developer 33 (low pH, carbonate buffer formulation)
Potassium silicate aqueous solution
(SiO226% by mass, K2O 13.5% by mass) 2.0% by mass
Potassium carbonate 2.0% by mass
Potassium hydroxide 0.05% by mass
Ethylenediaminetetraacetic acid 0.05% by mass
Surfactant 1 (A-1) 3.0% by mass
Surfactant 2 (B-1) 1.0% by mass
The remaining component is water, pH: 11.8.
Developer 34 (1L aqueous solution formulation)
A potassium silicate @ 8.0% by mass
Surfactant 1 (A-4) 3.0% by mass
Potassium hydroxide 添加 Addition amount to the following pH
Ethylenediaminetetraacetic acid disodium salt 0.05% by mass
The remaining component is water, pH: 12.2.
Developing solution 35 (1L aqueous solution formulation)
A potassium silicate @ 8.0% by mass
Surfactant 1 (E-1) @ 3.0% by mass
Potassium hydroxide 添加 Addition amount to the following pH
Ethylenediaminetetraacetic acid disodium salt 0.05% by mass
The remaining component is water, pH: 12.2.
Developer 36 (1L aqueous solution formulation)
A potassium silicate @ 8.0% by mass
Surfactant 1 (B-4) @ 3.0% by mass
Potassium hydroxide 添加 Addition amount to the following pH
Ethylenediaminetetraacetic acid disodium salt 0.05% by mass
The remaining component is water, pH: 12.2.
Developer 37 (1L aqueous solution formulation)
A potassium silicate @ 8.0% by mass
Surfactant 1 (D-7) 3.0% by mass
Potassium hydroxide 添加 Addition amount to the following pH
Ethylenediaminetetraacetic acid disodium salt 0.05% by mass
The remaining component is water, pH: 12.2.
[0171]
Embedded image
[0172]
〔Evaluation method〕
After allowing the developer to stand in a 50 ° C. environment for 3 days, developing was performed with an upper half and a lower half of the developer in a developer container using an automatic developing machine (PHW32-V manufactured by Technigraph) to produce a print. The printing plate (Mitsubishi Heavy Industries Co., Ltd. DAIYA1F-1) was used to print the plate, coated paper, printing ink (Dai Nippon Ink Chemical Industry Co., Ltd. soybean oil ink "Naturalis 100") and fountain solution (Tokyo Ink Co., Ltd. H Liquid SG-). 51 density 1.5%).
"Ink stain on non-image area"
100 cm in the non-image area of the 100th printed matter2The spot-like ink stain in the inside was visually evaluated.
[0173]
◎: No ink stain is observed in the non-image area
:: Almost no ink stain is observed in the non-image area
Δ: Ink stain is slightly observed in non-image area, but can be used as printed matter
×: Ink stain is observed in the non-image area and cannot be used as printed matter.
"Stop dirt"
At the time of printing 5000 sheets, the printing press was stopped once, left for 1 hour, and then started printing.2The number was evaluated.
[0174]
Good is less than or equal to 10; on the other hand, there is a problem with more than 30 pieces.
"Sludge sludge"
The printing plate produced so that the area ratio of the image portion and the non-image portion is 1: 9 is 3000 m.2Carried out. The automatic developing machine uses @ PHW32-V manufactured by Technigraph, and is 100 ml / m2.2The developer was replenished so that The amount of sludge sludge in the tank after the development was confirmed.
[0175]
◎: Sludge sludge is not recognized on the roller
:: Sludge sludge is slightly observed in the developing tank, but not observed on the roller.
Δ: Sludge sludge is slightly observed on the developing tank and roller.
×: Staining is observed on the developing tank and roller
XX: Stain is observed on the developing layer and the roller, and the stain adheres to the printing plate to the extent that it can be observed with the naked eye.
"Print life"
175 lines (with 175 lines in 2.54 cm) image at 200 μJ / cm2The lithographic printing plate produced by exposure and development in was coated paper and printing ink (Soybean oil ink "Naturalis 100" manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc.) using a printing machine (DAIYA1F-1 manufactured by Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.). Printing was performed using a fountain solution and a fountain solution (solution SG-51, 1.5% concentration, manufactured by Tokyo Ink Co., Ltd.), and the number of prints at which highlights were thinned was used as a printing durability index.
[0176]
[Table 1]
[0177]
In Table 1, (upper / lower) indicates that development was performed with the upper half and the lower half of the developer in the developer container. The pH of the developer is 11.8 for only the developer 36, and 12.2 for all others.
[0178]
As is clear from Table 1, all the examples in the present invention have good characteristics.
[0179]
Table 1 shows the results of the printing plate sample 1, but when the same evaluation was performed by changing the printing plate sample 2 or 3, the same results as above were obtained.
[0180]
【The invention's effect】
According to the present invention, firstly, in processing a lithographic printing plate, it has good developability with respect to a non-image portion (unexposed portion) and an interface between an image portion (exposed portion) or a photosensitive layer and a plate surface. It is possible to provide a developer capable of forming a strong image even in a portion having a small image area without causing damage due to penetration of a surfactant and a developer into the developer.
[0181]
Secondly, there is a problem that the developing characteristics are deteriorated due to long-term aging or repeated use, or the eluted photosensitive layer composition is agglomerated / sedimented, and becomes a developing residue, fouling the processing tank and increasing the cleaning load. In addition, it is possible to provide a processing method and a developing solution that do not adhere to the plate material and generate no stain.
[0182]
Third, at temperatures above the cloud point characteristic of nonionic surfactants, the surfactant itself precipitates and precipitates. Precipitation of nonionic activators occurs at a lower temperature in alkaline aqueous solutions than in neutral solutions, and may also precipitate and settle in containers during transportation, resulting in a non-uniform distribution of activator concentration in the developing tank. Occurs, resulting in a decrease in the development characteristics.However, in such a state, the generation of stains on the plate material obtained by the development processing is also promoted, so that it is necessary to provide a measure for promoting the solubilization of the nonionic polymer active agent. I can do it.