JP2004144431A - パルス管冷凍機 - Google Patents
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Abstract
【課題】パルス管冷凍機のシリンダと積層材間のクリアランスを大きくして、メンテナンス時の引抜きや挿入作業を容易とする。
【解決手段】中心部に穴81が開けられた蓄冷用又は整流用積層材80と、該積層材80の両側に配置される、ガスが流通可能なホルダ82、84と、前記積層材80の穴81を挿通して、該ホルダ82、84を両側から固定するボルト86を用いて、ケースを用いることなく構成されたカートリッジ式の蓄冷器や整流器を用いる。
【選択図】 図3
【解決手段】中心部に穴81が開けられた蓄冷用又は整流用積層材80と、該積層材80の両側に配置される、ガスが流通可能なホルダ82、84と、前記積層材80の穴81を挿通して、該ホルダ82、84を両側から固定するボルト86を用いて、ケースを用いることなく構成されたカートリッジ式の蓄冷器や整流器を用いる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス管冷凍機に係り、特に、超伝導マグネット装置、精密検出装置、クライオポンプ、水トラップ装置等を停止ないし昇温せずに、これらの低温装置から、パルス管冷凍機のシリンダを取り外すことなく、蓄冷器や整流器の交換が可能な、シリンダから抜差し可能なカートリッジ式の蓄冷器や整流器を備えたパルス管冷凍機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、核磁気共鳴(NMR)装置や電子顕微鏡等の精密理化学機器における低温環境の維持に、図1に示す如く、圧縮機12と、高低圧力切替えバルブユニット14と、高温端ブロック16と、低温端(冷却端)ブロック18と、蓄冷器20と、パルス管22と、蓄冷器低温端用整流器24と、パルス管低温端用整流器26と、パルス管高温端用整流器28とを有するパルス管冷凍機10が多く用いられている。
【0003】
前記高温端ブロック16には、作動ガス供給口30及び作動ガス往復口32が形成されており、作動ガス供給口30からヘリウムガス等の作動ガス乃至作動流体が、パルス状に供給口空間34内、更に蓄冷器20に供給可能とされている。前記作動ガス往復口32には、オリフィス36が形成されると共に、バッファタンク38が接続されている。前記高温端ブロック16は、パルス管冷凍機10の取付フランジ40に取付ボルト42を用いて取付けられている。
【0004】
前記蓄冷器20は、高温端ブロック16(取付フランジ40)と低温端ブロック18との間に設けた蓄冷器シリンダ44に収納した蓄冷材46から構成されている。該蓄冷材46としては、銅材あるいはステンレス材、その他金属の繊維あるいはパンチングメタルが使用され、蓄冷器シリンダ44に詰め込んで、所定の密度で充填されている。前記作動ガスは、この蓄冷器20を通過する間に、蓄冷材46との間で熱交換を行なって、蓄冷材46に蓄冷する。
【0005】
前記低温端ブロック18は、高温端ブロック16との間に所定の間隔を空けて対向配置され、且つ、高温端ブロック16との間に蓄冷器20及びパルス管22を並列に配置すると共に、その内部に連通空間48が形成され、該連通空間48に連通する、蓄冷器20側の蓄冷側空間50に蓄冷器低温端用整流器24が設けられ、パルス管22側の空間52に前記パルス管低温端用整流器26が設けられている。
【0006】
前記蓄冷器低温端用整流器24の蓄冷側空間50には、蓄冷器低温端整流用部材54が詰め込まれ、パルス管低温端用整流器26のパルス管側空間52には、パルス管低温端整流用部材56が詰め込まれている。
【0007】
前記パルス管22は、パルス管低温端用整流器26を介して連通空間48に連通されると共に、パルス管高温端用整流器28を介して作動ガス往復口32に連通される。
【0008】
前記パルス管高温端用整流器28の、高温端ブロック16に形成したオリフィス側空間58には、パルス管高温端整流用部材60が詰め込まれている。
【0009】
なお、前記蓄冷器低温端整流用部材54、パルス管低温端整流用部材56及びパルス管高温端整流用部材60としては、蓄冷材46と同様の、但しより粗いメッシュの金属繊維あるいはパンチングメタルが採用される。
【0010】
こうした構成のパルス管冷凍機10においては、作動ガス供給口30から高低圧パルス状の作動ガスを供給口空間34更に蓄冷器20に供給し、蓄冷器低温端用整流器24、連通空間48、パルス管低温端用整流器26を介して、パルス管22からパルス管高温端用整流器28に流し、オリフィス36の部分で作動ガスの位相を変え、低温端ブロック18の部分を極低温とすることができる。
【0011】
このようなパルス管冷凍機において、蓄冷器20の蓄冷材46や、整流器24、26、28の整流用部材54、56、60は、パルス管冷凍機10のシリンダ内に直接格納されていた。この場合、何らかの原因でパルス管冷凍機10内部の蓄冷器20や整流器24、26、28に目詰まり、汚染等の問題が生じた場合、装置全体を停止し、更に、パルス管冷凍機10からシリンダを取り外す必要があった。
【0012】
このような問題点を解決するべく、出願人は、特許文献1で、蓄冷器や整流器を、図2(蓄冷器の場合)に示す如く、熱伝導率が低いステンレス等のケース70に格納し、これをパルス管冷凍機のシリンダ44から引抜くことによりメンテナンスを可能とするカートリッジ蓄冷器/整流器方式のパルス管冷凍機を提案している。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−165517号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パルス管冷凍機10のシリンダ44からカートリッジを抜差し可能とするためには、カートリッジケース70とシリンダ44との間にクリアランスを設ける必要があり、このクリアランスの存在による冷凍能力の低下が考えられる。このため、前記クリアランスは可能な限り小さく設計する必要があり、シリンダ内へのカートリッジの挿入、引抜き作業は、ある程度の技術が必要になると共に、齧ったりしてシリンダにダメージが発生した場合、挿入や引抜き作業が不可能となる場合もあった。一方、カートリッジに使用されるケースは、通常、ステンレス等の熱伝導率が低い材質であるが、その場合でも数ワットの侵入熱が存在し、パルス管冷凍機の冷凍能力低下の原因となっていた。
【0015】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、パルス管冷凍機のシリンダと蓄冷材や整流用部材間のクリアランスを大きくすることができ、メンテナンス時の引抜き、挿入作業を容易とすることを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリンダから抜差し可能なカートリッジ式の蓄冷器や整流器を備えたパルス管冷凍機において、前記蓄冷器や整流器を、中心部に穴が開けられた蓄冷用又は整流用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成することにより、前記課題を解決したものである。
【0017】
本発明は、又、前記のパルス管冷凍機を用いて直接冷却されることを特徴とする超伝導マグネット装置を提供するものである。
【0018】
又、寒剤に浸漬して冷却される超電導マグネット装置において、蒸発した寒剤が、前記のパルス管冷凍機を用いて再凝縮されることを特徴とする超電導マグネット装置を提供するものである。
【0019】
更に、前記のパルス管冷凍機を用いて、半導体やセンサが冷却されることを特徴とする検出装置を提供するものである。
【0020】
更に又、前記のパルス管冷凍機を用いたことを特徴とするクライオポンプを提供するものである。
【0021】
又、前記のパルス管冷凍機を用いたことを特徴とする水トラップ装置を提供するものである。
【0022】
本発明は、又、中心部に穴が開けられた蓄冷用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成されていることを特徴とするカートリッジ式の蓄冷器を提供するものである。
【0023】
本発明は、又、中心部に穴が開けられた整流用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成されていることを特徴とするカートリッジ式の整流器を提供するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0025】
本実施形態は、図3(分解斜視図)及び図4(シリンダに組付けた状態の断面図)に示す如く、蓄冷器20や整流器24、26、28を、中心部に穴81が開けられた、例えば500枚以上の蓄冷用又は整流用積層材80と、該積層材80の上下両側に配置される、穴83、85を通してガスが流通可能な上部ホルダ82及び下部ホルダ84と、前記積層材80の穴81を挿通して、該ホルダ82及び84を両側から固定するボルト86及びナット88を用いて、ケースを用いることなく構成したものである。
【0026】
前記積層材80としては、例えば金網やパンチングメタルを用いることができる。
【0027】
前記ボルト86としては、ステンレス、FRP、ベークライト等の熱伝導率が低い円柱又は角柱を用いることができ、その下端に設けたナット88で、積層材80を挟んだホルダ82、84を固定することができる。なお、ボルト86の本数は1本に限定されず、2本以上設けてもよい。
【0028】
本実施形態によれば、中心のボルト86によって固定された全ての積層材80をまとめて引抜くことによって、蓄冷器交換や整流器交換等のメンテナンスを実施することができる。この際、カートリッジのケースが存在しないので、シリンダと積層材間のクリアランスを大きくすることが可能であり、メンテナンス時の引抜きや挿入作業が容易となる。
【0029】
なお、本発明は、蓄冷器・整流器の両者に適用することが好適であるが、いずれか一方のみに本発明を適用することも可能である。
【0030】
本発明が適用可能な超伝導マグネット装置としては、例えば、伝導冷却型のヘリウムフリーマグネット、単結晶引き上げ装置用超伝導マグネット、磁気分離装置用超伝導マグネット、MRI用超伝導マグネット、NMR用超伝導マグネット、SQUID用超伝導マグネットがある。又、半導体やセンサを含む検出装置としては、例えば通信ノイズ低減用半導体、赤外線センサ、X線検出器、SQUIDがある。又、MRI等の再凝縮装置にも適用できる。又、寒剤もヘリウム限定されず、例えば液体窒素による素子の直接冷却や熱シールド板の冷却等における液体窒素の再凝縮装置にも適用できる。又、超伝導コイル、超伝導電流リード、超伝導モータ、超伝導発電機、SMES、単結晶引き上げ装置、高磁場下測定装置等の超伝導体冷却や、極低温試験装置にも適用できる。
【0031】
本発明は、前記超伝導マグネット装置、精密検出装置、クライオポンプ、水トラップ装置以外の低温装置のパルス管冷凍機にも適用できる。
【0032】
パルス管冷凍機の種類も、図1に示したものに限定されず、例えば図5に示すような、圧縮機12及び高低圧力切替えバルブユニット14に加えて、真空断熱容器92と、熱シールド94と、第1段パルス管冷凍機96と、第2段パルス管冷凍機98を有する2段式のパルス管冷凍機90にも、同様に適用できる。図において、100は第2段パルス管冷凍機98の高温端ブロック、102は同じく低温端ブロック、104は同じく蓄冷器、106は同じくパルス管、108は同じくオリフィス、110は同じくバッファタンク、112は冷却対象物である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、シリンダと積層材間のクリアランスを大きくすることができ、メンテナンス時の引抜きや挿入作業が容易となる。又、変形等で寸法精度が出しにくく、高い工作精度を要求されるカートリッジのケースが存在しないため、カートリッジ製作コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象であるパルス管冷凍機の一例の構成を示す構成図
【図2】出願人が特開2001−165517で提案したカートリッジ式蓄冷器/整流器の構成を示す断面図
【図3】本発明の実施形態で用いられているカートリッジ式蓄冷器/整流器の構成を示す分解斜視図
【図4】前記実施形態をパルス管冷凍機のシリンダに組み込んだ状態を示す断面図
【図5】本発明の適用対象の他の例の構成図
【符号の説明】
10…パルス管冷凍機
20…蓄冷器
22…パルス管
24…蓄冷器低温端用整流器
26…パルス管低温端用整流器
28…パルス管高温端用整流器
80…積層材
82、84…ホルダ
86…ボルト
88…ナット
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルス管冷凍機に係り、特に、超伝導マグネット装置、精密検出装置、クライオポンプ、水トラップ装置等を停止ないし昇温せずに、これらの低温装置から、パルス管冷凍機のシリンダを取り外すことなく、蓄冷器や整流器の交換が可能な、シリンダから抜差し可能なカートリッジ式の蓄冷器や整流器を備えたパルス管冷凍機の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、核磁気共鳴(NMR)装置や電子顕微鏡等の精密理化学機器における低温環境の維持に、図1に示す如く、圧縮機12と、高低圧力切替えバルブユニット14と、高温端ブロック16と、低温端(冷却端)ブロック18と、蓄冷器20と、パルス管22と、蓄冷器低温端用整流器24と、パルス管低温端用整流器26と、パルス管高温端用整流器28とを有するパルス管冷凍機10が多く用いられている。
【0003】
前記高温端ブロック16には、作動ガス供給口30及び作動ガス往復口32が形成されており、作動ガス供給口30からヘリウムガス等の作動ガス乃至作動流体が、パルス状に供給口空間34内、更に蓄冷器20に供給可能とされている。前記作動ガス往復口32には、オリフィス36が形成されると共に、バッファタンク38が接続されている。前記高温端ブロック16は、パルス管冷凍機10の取付フランジ40に取付ボルト42を用いて取付けられている。
【0004】
前記蓄冷器20は、高温端ブロック16(取付フランジ40)と低温端ブロック18との間に設けた蓄冷器シリンダ44に収納した蓄冷材46から構成されている。該蓄冷材46としては、銅材あるいはステンレス材、その他金属の繊維あるいはパンチングメタルが使用され、蓄冷器シリンダ44に詰め込んで、所定の密度で充填されている。前記作動ガスは、この蓄冷器20を通過する間に、蓄冷材46との間で熱交換を行なって、蓄冷材46に蓄冷する。
【0005】
前記低温端ブロック18は、高温端ブロック16との間に所定の間隔を空けて対向配置され、且つ、高温端ブロック16との間に蓄冷器20及びパルス管22を並列に配置すると共に、その内部に連通空間48が形成され、該連通空間48に連通する、蓄冷器20側の蓄冷側空間50に蓄冷器低温端用整流器24が設けられ、パルス管22側の空間52に前記パルス管低温端用整流器26が設けられている。
【0006】
前記蓄冷器低温端用整流器24の蓄冷側空間50には、蓄冷器低温端整流用部材54が詰め込まれ、パルス管低温端用整流器26のパルス管側空間52には、パルス管低温端整流用部材56が詰め込まれている。
【0007】
前記パルス管22は、パルス管低温端用整流器26を介して連通空間48に連通されると共に、パルス管高温端用整流器28を介して作動ガス往復口32に連通される。
【0008】
前記パルス管高温端用整流器28の、高温端ブロック16に形成したオリフィス側空間58には、パルス管高温端整流用部材60が詰め込まれている。
【0009】
なお、前記蓄冷器低温端整流用部材54、パルス管低温端整流用部材56及びパルス管高温端整流用部材60としては、蓄冷材46と同様の、但しより粗いメッシュの金属繊維あるいはパンチングメタルが採用される。
【0010】
こうした構成のパルス管冷凍機10においては、作動ガス供給口30から高低圧パルス状の作動ガスを供給口空間34更に蓄冷器20に供給し、蓄冷器低温端用整流器24、連通空間48、パルス管低温端用整流器26を介して、パルス管22からパルス管高温端用整流器28に流し、オリフィス36の部分で作動ガスの位相を変え、低温端ブロック18の部分を極低温とすることができる。
【0011】
このようなパルス管冷凍機において、蓄冷器20の蓄冷材46や、整流器24、26、28の整流用部材54、56、60は、パルス管冷凍機10のシリンダ内に直接格納されていた。この場合、何らかの原因でパルス管冷凍機10内部の蓄冷器20や整流器24、26、28に目詰まり、汚染等の問題が生じた場合、装置全体を停止し、更に、パルス管冷凍機10からシリンダを取り外す必要があった。
【0012】
このような問題点を解決するべく、出願人は、特許文献1で、蓄冷器や整流器を、図2(蓄冷器の場合)に示す如く、熱伝導率が低いステンレス等のケース70に格納し、これをパルス管冷凍機のシリンダ44から引抜くことによりメンテナンスを可能とするカートリッジ蓄冷器/整流器方式のパルス管冷凍機を提案している。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−165517号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パルス管冷凍機10のシリンダ44からカートリッジを抜差し可能とするためには、カートリッジケース70とシリンダ44との間にクリアランスを設ける必要があり、このクリアランスの存在による冷凍能力の低下が考えられる。このため、前記クリアランスは可能な限り小さく設計する必要があり、シリンダ内へのカートリッジの挿入、引抜き作業は、ある程度の技術が必要になると共に、齧ったりしてシリンダにダメージが発生した場合、挿入や引抜き作業が不可能となる場合もあった。一方、カートリッジに使用されるケースは、通常、ステンレス等の熱伝導率が低い材質であるが、その場合でも数ワットの侵入熱が存在し、パルス管冷凍機の冷凍能力低下の原因となっていた。
【0015】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、パルス管冷凍機のシリンダと蓄冷材や整流用部材間のクリアランスを大きくすることができ、メンテナンス時の引抜き、挿入作業を容易とすることを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリンダから抜差し可能なカートリッジ式の蓄冷器や整流器を備えたパルス管冷凍機において、前記蓄冷器や整流器を、中心部に穴が開けられた蓄冷用又は整流用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成することにより、前記課題を解決したものである。
【0017】
本発明は、又、前記のパルス管冷凍機を用いて直接冷却されることを特徴とする超伝導マグネット装置を提供するものである。
【0018】
又、寒剤に浸漬して冷却される超電導マグネット装置において、蒸発した寒剤が、前記のパルス管冷凍機を用いて再凝縮されることを特徴とする超電導マグネット装置を提供するものである。
【0019】
更に、前記のパルス管冷凍機を用いて、半導体やセンサが冷却されることを特徴とする検出装置を提供するものである。
【0020】
更に又、前記のパルス管冷凍機を用いたことを特徴とするクライオポンプを提供するものである。
【0021】
又、前記のパルス管冷凍機を用いたことを特徴とする水トラップ装置を提供するものである。
【0022】
本発明は、又、中心部に穴が開けられた蓄冷用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成されていることを特徴とするカートリッジ式の蓄冷器を提供するものである。
【0023】
本発明は、又、中心部に穴が開けられた整流用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成されていることを特徴とするカートリッジ式の整流器を提供するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0025】
本実施形態は、図3(分解斜視図)及び図4(シリンダに組付けた状態の断面図)に示す如く、蓄冷器20や整流器24、26、28を、中心部に穴81が開けられた、例えば500枚以上の蓄冷用又は整流用積層材80と、該積層材80の上下両側に配置される、穴83、85を通してガスが流通可能な上部ホルダ82及び下部ホルダ84と、前記積層材80の穴81を挿通して、該ホルダ82及び84を両側から固定するボルト86及びナット88を用いて、ケースを用いることなく構成したものである。
【0026】
前記積層材80としては、例えば金網やパンチングメタルを用いることができる。
【0027】
前記ボルト86としては、ステンレス、FRP、ベークライト等の熱伝導率が低い円柱又は角柱を用いることができ、その下端に設けたナット88で、積層材80を挟んだホルダ82、84を固定することができる。なお、ボルト86の本数は1本に限定されず、2本以上設けてもよい。
【0028】
本実施形態によれば、中心のボルト86によって固定された全ての積層材80をまとめて引抜くことによって、蓄冷器交換や整流器交換等のメンテナンスを実施することができる。この際、カートリッジのケースが存在しないので、シリンダと積層材間のクリアランスを大きくすることが可能であり、メンテナンス時の引抜きや挿入作業が容易となる。
【0029】
なお、本発明は、蓄冷器・整流器の両者に適用することが好適であるが、いずれか一方のみに本発明を適用することも可能である。
【0030】
本発明が適用可能な超伝導マグネット装置としては、例えば、伝導冷却型のヘリウムフリーマグネット、単結晶引き上げ装置用超伝導マグネット、磁気分離装置用超伝導マグネット、MRI用超伝導マグネット、NMR用超伝導マグネット、SQUID用超伝導マグネットがある。又、半導体やセンサを含む検出装置としては、例えば通信ノイズ低減用半導体、赤外線センサ、X線検出器、SQUIDがある。又、MRI等の再凝縮装置にも適用できる。又、寒剤もヘリウム限定されず、例えば液体窒素による素子の直接冷却や熱シールド板の冷却等における液体窒素の再凝縮装置にも適用できる。又、超伝導コイル、超伝導電流リード、超伝導モータ、超伝導発電機、SMES、単結晶引き上げ装置、高磁場下測定装置等の超伝導体冷却や、極低温試験装置にも適用できる。
【0031】
本発明は、前記超伝導マグネット装置、精密検出装置、クライオポンプ、水トラップ装置以外の低温装置のパルス管冷凍機にも適用できる。
【0032】
パルス管冷凍機の種類も、図1に示したものに限定されず、例えば図5に示すような、圧縮機12及び高低圧力切替えバルブユニット14に加えて、真空断熱容器92と、熱シールド94と、第1段パルス管冷凍機96と、第2段パルス管冷凍機98を有する2段式のパルス管冷凍機90にも、同様に適用できる。図において、100は第2段パルス管冷凍機98の高温端ブロック、102は同じく低温端ブロック、104は同じく蓄冷器、106は同じくパルス管、108は同じくオリフィス、110は同じくバッファタンク、112は冷却対象物である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、シリンダと積層材間のクリアランスを大きくすることができ、メンテナンス時の引抜きや挿入作業が容易となる。又、変形等で寸法精度が出しにくく、高い工作精度を要求されるカートリッジのケースが存在しないため、カートリッジ製作コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象であるパルス管冷凍機の一例の構成を示す構成図
【図2】出願人が特開2001−165517で提案したカートリッジ式蓄冷器/整流器の構成を示す断面図
【図3】本発明の実施形態で用いられているカートリッジ式蓄冷器/整流器の構成を示す分解斜視図
【図4】前記実施形態をパルス管冷凍機のシリンダに組み込んだ状態を示す断面図
【図5】本発明の適用対象の他の例の構成図
【符号の説明】
10…パルス管冷凍機
20…蓄冷器
22…パルス管
24…蓄冷器低温端用整流器
26…パルス管低温端用整流器
28…パルス管高温端用整流器
80…積層材
82、84…ホルダ
86…ボルト
88…ナット
Claims (8)
- シリンダから抜差し可能なカートリッジ式の蓄冷器や整流器を備えたパルス管冷凍機において、
前記蓄冷器や整流器が、中心部に穴が開けられた蓄冷用又は整流用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成されていることを特徴とするパルス管冷凍機。 - 請求項1に記載のパルス管冷凍機を用いて直接冷却されることを特徴とする超伝導マグネット装置。
- 寒剤に浸漬して冷却される超電導マグネット装置において、
蒸発した寒剤が、請求項1に記載のパルス管冷凍機を用いて再凝縮されることを特徴とする超電導マグネット装置。 - 請求項1に記載のパルス管冷凍機を用いて、半導体やセンサが冷却されることを特徴とする検出装置。
- 請求項1に記載のパルス管冷凍機を用いたことを特徴とするクライオポンプ。
- 請求項1に記載のパルス管冷凍機を用いたことを特徴とする水トラップ装置。
- 中心部に穴が開けられた蓄冷用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成されていることを特徴とするカートリッジ式の蓄冷器。
- 中心部に穴が開けられた整流用積層材と、該積層材の両側に配置される、ガスが流通可能な端板と、前記積層材の穴を挿通して、該端板を両側から固定するロッドを用いて、ケースを用いることなく構成されていることを特徴とするカートリッジ式の整流器。
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