JP2004144055A - ウォータポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】ウォータポンプの軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができるウォータポンプを提供すること。
【解決手段】インペラ14及び永久磁石32が固着されるシャフト20と、吸入口1aと吐出口1bとを有しインペラ14が収容されるハウジング2に固定されるケース3と、磁気回路を構成する様に永久磁石32に対して径方向に重合して配設され、ケース3に固定される固定子60と、ケース3に配設されシャフト20を回転可能に支持する第1軸受21とを備えるウォータポンプ1において、第1軸受21はケース3に一体に形成したこと。
されていることを特徴とするウォータポンプ。
【選択図】 図1
【解決手段】インペラ14及び永久磁石32が固着されるシャフト20と、吸入口1aと吐出口1bとを有しインペラ14が収容されるハウジング2に固定されるケース3と、磁気回路を構成する様に永久磁石32に対して径方向に重合して配設され、ケース3に固定される固定子60と、ケース3に配設されシャフト20を回転可能に支持する第1軸受21とを備えるウォータポンプ1において、第1軸受21はケース3に一体に形成したこと。
されていることを特徴とするウォータポンプ。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウォータポンプの構造に関するものであり、特に、ウォータポンプの軸受構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ウォータポンプにおいては、インペラ及び永久磁石が固着されるシャフトと、吸入口と吐出口とを有し前記インペラが収容されるハウジングに固定されるケースと、磁気回路を構成する様に前記永久磁石に対して径方向に重合して配設され、前記ケースに固定される固定子と、前記ケースに配設され前記シャフトを回転可能に支持する第1軸受とを備えるウォータポンプが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような前記永久磁石に対して径方向に重合して配設され、前記ケースに固定される固定子(マグネットカップリング)を持つウォータポンプにおいては、必ず水中軸受が必要となる。この軸受は、水中での使用に耐えられるように、特殊な材料で作られることが多いため、軸受を別部材より構成し、ケースや固定子に圧入や、ねじ止めにより固定されていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−68187号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、軸受を圧入固定する場合、軸受寸法は軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差が累積されるため、各々の軸受圧入部の寸法公差や同軸度を厳しく管理する必要があった。一方、軸受をねじ止め固定する場合、同軸度の問題は2つの部品の調整を行えば解決できるが、軸受径は軸受固定のための締付けによるテンションにより変形する恐れがあると共に、固定のためのねじや、他の部品が必要となり、部品点数の増大を招いていた。
【0005】
また、水中軸受は吸水性を持つ樹脂材料が一般的に使用されるので、吸水による寸法変化や、温度変化による寸法変化が起こる。これら寸法変化も、2つの部品の累積となるため、各々の軸受圧入部の寸法公差や同軸度を厳しく管理する必要があった。
【0006】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ウォータポンプの軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができるウォータポンプを提供することを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた第1の技術的手段は、インペラ及び永久磁石が固着されるシャフトと、吸入口と吐出口とを有し前記インペラが収容されるハウジングに固定されるケースと、磁気回路を構成する様に前記永久磁石に対して径方向に重合して配設され、前記ケースに固定される固定子と、前記ケースに配設され前記シャフトを回転可能に支持する第1軸受とを備えるウォータポンプにおいて、前記第1軸受は前記ケースに一体に形成したことである。
【0008】
上記した手段によれば、第1軸受をケースに一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0009】
上記の課題を解決するために講じた第2の技術的手段は、前記第1軸受に対して、軸方向に前記永久磁石を挟んで、前記固定子に配設され前記シャフトを支持する第2軸受とを備え、該第2軸受は前記固定子の内周面を構成する隔壁に一体に形成したことである。
【0010】
上記した手段によれば、第1軸受に加え第2軸受を備えることにより、軸受の負荷を軽減すことができると共に、第2軸受を固定子の内周面を構成する隔壁に一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0011】
上記の課題を解決するために講じた第3の技術的手段は、前記ケースと前記固定子との前記固定は、前記ケース又は前記固定子の何れか一方に設けられた凹部に、前記ケース又は前記固定子の他方に設けられた凸部が嵌入されて行われることである。
【0012】
上記した手段によれば、ケース又は固定子の何れか一方に設けられた凹部にケース又は固定子の他方に設けられた凸部が嵌入されるため、同軸度が容易に確保することができる。
【0013】
上記の課題を解決するために講じた第4の技術的手段は、前記隔壁は、筒部の底部中央から樹脂材料が注入され形成された有底円筒からからなることである。
【0014】
上記した手段によれば、隔壁にウエルドを発生させることがなく、隔壁の強度を確保することができる。
【0015】
上記の課題を解決するために講じた第5の技術的手段は、前記1軸受又は前記第2軸受は、滑り軸受からなることである。
【0016】
上記した手段によれば、1軸受又は第2軸受を滑り軸受から構成することにより、軸受構造を簡素化でき、部品点数を低減できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、第1実施形態を示している。ウォータポンプ1は、例えば、車両のエンジン内部で発生した発熱を冷却水(流体)の循環により吸熱し、吸熱して温められた冷却水をラジエータにより冷やす様にした冷却水循環経路の一部に設けられている。このウォータポンプ1は、エンジンとラジエータとの間にゴムから成る図示しないパイプにより接続される。ウォータポンプ1は、インペラ14及び永久磁石32が固着されるシャフト20と、ラジエータ側に接続されて冷却水の吸入を行う吸入口1aとエンジン側に接続されて冷却水をエンジンへと供給する吐出口1bとを有し、インペラ14が収容されるハウジング2に固定されるケース3と、磁気回路を構成する様に永久磁石32に対して径方向に重合して配設され、ケース3に固定される固定子60等から構成される。
【0019】
ケース3は略段付円筒形状を呈し、大径部3Aの端面3aと凸部3Bの外周3bを基準として、凸部3Bが固定子60の段付凹部60aの大径部60bに嵌入され固定されている。ハウジング2、ケース3及び固定子60は、周状に複数の位置でボルト5により一体的に固定されている。これにより、ケース3と固定子60との同軸度が容易に確保することができる。
【0020】
固定子60は、永久磁石32に径方向に重合して配設され永久磁石32と共に磁気回路を構成する。固定子60は、永久磁石32に向けて突出する突出部を有するコア61とコア61に巻回されるコイル62等から構成され、樹脂成形により一体に形成されている。固定子60の内部には、固定子60の段付凹部60aの内周面を構成しコア61を冷却水から防水する隔壁63が一体に形成されている。隔壁63は、筒部の底部中央63aから樹脂材料が注入され形成された有底円筒からなる。また、これにより、隔壁63にウエルドを発生させることがなく、隔壁63の強度を確保することができる。つまり、固定子60は、段付凹部60aを構成する隔壁63の内側に回転子25を回転自在に収容している。尚、固定子60は、コイル62への通電を制御する通電制御手段64を備えている。つまり、固定子60は電動モータを構成している。
【0021】
シャフト20の一端には、インペラ14が固着され、シャフト上には磁性部材30が一体に固着され、磁性部材30の外周には周状に複数(例えば、N極とS極とが交互になった8極)の極性をもつ永久磁石32が固着されている。磁性部材30は、永久磁石32の磁束を効率的に伝える。また、永久磁石32の軸方向両端には、磁性部材30及び永久磁石32をシャフト20に固定する固定部材31、33が固着されている。なお、シャフト20、インペラ14、永久磁石32、磁性部材30、及び固定部材31、33により回転子25を構成している。
【0022】
シャフト20は、ケース3の凸部3Bの内周部に一体に形成される第1滑り軸受(第1軸受)21と固定子60の段付凹部60aの小径部60cを構成する隔壁63に一体に形成される第2滑り軸受(第2軸受)22とにより回転可能に支持されている。第1滑り軸受21及び第2滑り軸受22とシャフト20との間には、冷却水が循環され潤滑及び冷却を行っている。このように、第1滑り軸受21をケース3に一体に形成し、第2滑り軸受22を固定子60を構成する隔壁63に一体に形成することにより、第1滑り軸受21及び第2滑り軸受22の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0023】
インペラ14は、シャフト20の一端に固着され、回転子25の回転により回転され冷却水を吸入口1aから吸入し、吐出口1bより吐出する。
【0024】
次に、ウォータポンプ1の動作について説明する。固定子60が通電を制御する通電制御手段64を介して、外部からの信号により通電されると、周方向に複数の磁極を有する永久磁石32が固着された回転子25が回転を行う。回転子25を構成するシャフト20が回転することによって、シャフト20に固着されたインペラ14が回転し、冷却水を吸入口1aから吸入し、吐出口1bより吐出する。このとき、第1滑り軸受21及び第2滑り軸受22とシャフト20との間には、冷却水が循環し潤滑及び冷却を行っている。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明にて講じた技術的手段によれば、第1軸受をケースに一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0026】
請求項2の発明にて講じた技術的手段によれば、第1軸受に加え第2軸受を備えることにより、軸受の負荷を軽減すことができると共に、第2軸受を固定子の内周面を構成する隔壁に一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0027】
請求項3の発明にて講じた技術的手段によれば、ケース又は固定子の何れか一方に設けられた凹部にケース又は固定子の他方に設けられた凸部が嵌入されるため、同軸度が容易に確保することができる。
【0028】
請求項4の発明にて講じた技術的手段によれば、隔壁にウエルドを発生させることがなく、隔壁の強度を確保することができる。
【0029】
請求項5の発明にて講じた技術的手段によれば、1軸受又は第2軸受を滑り軸受から構成することにより、軸受構造を簡素化でき、部品点数を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、ウォータポンプの断面図である。
【符号の説明】
1・・・ウォータポンプ
1a・・・吸入口
1b・・・吐出口
2・・・ハウジング
3・・・ケース
3B・・・凸部
14・・・インペラ
20・・・シャフト
21・・・第1滑り軸受(第1軸受)
22・・・第2滑り軸受(第2軸受)
32・・・永久磁石
60・・・固定子
60b・・・大径部(凹部)
63・・・隔壁
63a・・・底部中央
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウォータポンプの構造に関するものであり、特に、ウォータポンプの軸受構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、ウォータポンプにおいては、インペラ及び永久磁石が固着されるシャフトと、吸入口と吐出口とを有し前記インペラが収容されるハウジングに固定されるケースと、磁気回路を構成する様に前記永久磁石に対して径方向に重合して配設され、前記ケースに固定される固定子と、前記ケースに配設され前記シャフトを回転可能に支持する第1軸受とを備えるウォータポンプが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような前記永久磁石に対して径方向に重合して配設され、前記ケースに固定される固定子(マグネットカップリング)を持つウォータポンプにおいては、必ず水中軸受が必要となる。この軸受は、水中での使用に耐えられるように、特殊な材料で作られることが多いため、軸受を別部材より構成し、ケースや固定子に圧入や、ねじ止めにより固定されていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−68187号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、軸受を圧入固定する場合、軸受寸法は軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差が累積されるため、各々の軸受圧入部の寸法公差や同軸度を厳しく管理する必要があった。一方、軸受をねじ止め固定する場合、同軸度の問題は2つの部品の調整を行えば解決できるが、軸受径は軸受固定のための締付けによるテンションにより変形する恐れがあると共に、固定のためのねじや、他の部品が必要となり、部品点数の増大を招いていた。
【0005】
また、水中軸受は吸水性を持つ樹脂材料が一般的に使用されるので、吸水による寸法変化や、温度変化による寸法変化が起こる。これら寸法変化も、2つの部品の累積となるため、各々の軸受圧入部の寸法公差や同軸度を厳しく管理する必要があった。
【0006】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ウォータポンプの軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができるウォータポンプを提供することを技術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた第1の技術的手段は、インペラ及び永久磁石が固着されるシャフトと、吸入口と吐出口とを有し前記インペラが収容されるハウジングに固定されるケースと、磁気回路を構成する様に前記永久磁石に対して径方向に重合して配設され、前記ケースに固定される固定子と、前記ケースに配設され前記シャフトを回転可能に支持する第1軸受とを備えるウォータポンプにおいて、前記第1軸受は前記ケースに一体に形成したことである。
【0008】
上記した手段によれば、第1軸受をケースに一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0009】
上記の課題を解決するために講じた第2の技術的手段は、前記第1軸受に対して、軸方向に前記永久磁石を挟んで、前記固定子に配設され前記シャフトを支持する第2軸受とを備え、該第2軸受は前記固定子の内周面を構成する隔壁に一体に形成したことである。
【0010】
上記した手段によれば、第1軸受に加え第2軸受を備えることにより、軸受の負荷を軽減すことができると共に、第2軸受を固定子の内周面を構成する隔壁に一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0011】
上記の課題を解決するために講じた第3の技術的手段は、前記ケースと前記固定子との前記固定は、前記ケース又は前記固定子の何れか一方に設けられた凹部に、前記ケース又は前記固定子の他方に設けられた凸部が嵌入されて行われることである。
【0012】
上記した手段によれば、ケース又は固定子の何れか一方に設けられた凹部にケース又は固定子の他方に設けられた凸部が嵌入されるため、同軸度が容易に確保することができる。
【0013】
上記の課題を解決するために講じた第4の技術的手段は、前記隔壁は、筒部の底部中央から樹脂材料が注入され形成された有底円筒からからなることである。
【0014】
上記した手段によれば、隔壁にウエルドを発生させることがなく、隔壁の強度を確保することができる。
【0015】
上記の課題を解決するために講じた第5の技術的手段は、前記1軸受又は前記第2軸受は、滑り軸受からなることである。
【0016】
上記した手段によれば、1軸受又は第2軸受を滑り軸受から構成することにより、軸受構造を簡素化でき、部品点数を低減できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
【0018】
図1は、第1実施形態を示している。ウォータポンプ1は、例えば、車両のエンジン内部で発生した発熱を冷却水(流体)の循環により吸熱し、吸熱して温められた冷却水をラジエータにより冷やす様にした冷却水循環経路の一部に設けられている。このウォータポンプ1は、エンジンとラジエータとの間にゴムから成る図示しないパイプにより接続される。ウォータポンプ1は、インペラ14及び永久磁石32が固着されるシャフト20と、ラジエータ側に接続されて冷却水の吸入を行う吸入口1aとエンジン側に接続されて冷却水をエンジンへと供給する吐出口1bとを有し、インペラ14が収容されるハウジング2に固定されるケース3と、磁気回路を構成する様に永久磁石32に対して径方向に重合して配設され、ケース3に固定される固定子60等から構成される。
【0019】
ケース3は略段付円筒形状を呈し、大径部3Aの端面3aと凸部3Bの外周3bを基準として、凸部3Bが固定子60の段付凹部60aの大径部60bに嵌入され固定されている。ハウジング2、ケース3及び固定子60は、周状に複数の位置でボルト5により一体的に固定されている。これにより、ケース3と固定子60との同軸度が容易に確保することができる。
【0020】
固定子60は、永久磁石32に径方向に重合して配設され永久磁石32と共に磁気回路を構成する。固定子60は、永久磁石32に向けて突出する突出部を有するコア61とコア61に巻回されるコイル62等から構成され、樹脂成形により一体に形成されている。固定子60の内部には、固定子60の段付凹部60aの内周面を構成しコア61を冷却水から防水する隔壁63が一体に形成されている。隔壁63は、筒部の底部中央63aから樹脂材料が注入され形成された有底円筒からなる。また、これにより、隔壁63にウエルドを発生させることがなく、隔壁63の強度を確保することができる。つまり、固定子60は、段付凹部60aを構成する隔壁63の内側に回転子25を回転自在に収容している。尚、固定子60は、コイル62への通電を制御する通電制御手段64を備えている。つまり、固定子60は電動モータを構成している。
【0021】
シャフト20の一端には、インペラ14が固着され、シャフト上には磁性部材30が一体に固着され、磁性部材30の外周には周状に複数(例えば、N極とS極とが交互になった8極)の極性をもつ永久磁石32が固着されている。磁性部材30は、永久磁石32の磁束を効率的に伝える。また、永久磁石32の軸方向両端には、磁性部材30及び永久磁石32をシャフト20に固定する固定部材31、33が固着されている。なお、シャフト20、インペラ14、永久磁石32、磁性部材30、及び固定部材31、33により回転子25を構成している。
【0022】
シャフト20は、ケース3の凸部3Bの内周部に一体に形成される第1滑り軸受(第1軸受)21と固定子60の段付凹部60aの小径部60cを構成する隔壁63に一体に形成される第2滑り軸受(第2軸受)22とにより回転可能に支持されている。第1滑り軸受21及び第2滑り軸受22とシャフト20との間には、冷却水が循環され潤滑及び冷却を行っている。このように、第1滑り軸受21をケース3に一体に形成し、第2滑り軸受22を固定子60を構成する隔壁63に一体に形成することにより、第1滑り軸受21及び第2滑り軸受22の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0023】
インペラ14は、シャフト20の一端に固着され、回転子25の回転により回転され冷却水を吸入口1aから吸入し、吐出口1bより吐出する。
【0024】
次に、ウォータポンプ1の動作について説明する。固定子60が通電を制御する通電制御手段64を介して、外部からの信号により通電されると、周方向に複数の磁極を有する永久磁石32が固着された回転子25が回転を行う。回転子25を構成するシャフト20が回転することによって、シャフト20に固着されたインペラ14が回転し、冷却水を吸入口1aから吸入し、吐出口1bより吐出する。このとき、第1滑り軸受21及び第2滑り軸受22とシャフト20との間には、冷却水が循環し潤滑及び冷却を行っている。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明にて講じた技術的手段によれば、第1軸受をケースに一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0026】
請求項2の発明にて講じた技術的手段によれば、第1軸受に加え第2軸受を備えることにより、軸受の負荷を軽減すことができると共に、第2軸受を固定子の内周面を構成する隔壁に一体に形成することにより、軸受と軸受が圧入される2つの部品の寸法公差の累積を排除することができ、軸受の寸法精度及び同軸度を高精度に確保することができる。また、部品点数を低減することができる。
【0027】
請求項3の発明にて講じた技術的手段によれば、ケース又は固定子の何れか一方に設けられた凹部にケース又は固定子の他方に設けられた凸部が嵌入されるため、同軸度が容易に確保することができる。
【0028】
請求項4の発明にて講じた技術的手段によれば、隔壁にウエルドを発生させることがなく、隔壁の強度を確保することができる。
【0029】
請求項5の発明にて講じた技術的手段によれば、1軸受又は第2軸受を滑り軸受から構成することにより、軸受構造を簡素化でき、部品点数を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、ウォータポンプの断面図である。
【符号の説明】
1・・・ウォータポンプ
1a・・・吸入口
1b・・・吐出口
2・・・ハウジング
3・・・ケース
3B・・・凸部
14・・・インペラ
20・・・シャフト
21・・・第1滑り軸受(第1軸受)
22・・・第2滑り軸受(第2軸受)
32・・・永久磁石
60・・・固定子
60b・・・大径部(凹部)
63・・・隔壁
63a・・・底部中央
Claims (5)
- インペラ及び永久磁石が固着されるシャフトと、
吸入口と吐出口とを有し前記インペラが収容されるハウジングに固定されるケースと、
磁気回路を構成する様に前記永久磁石に対して径方向に重合して配設され、前記ケースに固定される固定子と、
前記ケースに配設され前記シャフトを回転可能に支持する第1軸受とを備えるウォータポンプにおいて、
前記第1軸受は前記ケースに一体に形成されていることを特徴とするウォータポンプ。 - 前記第1軸受に対して、軸方向に前記永久磁石を挟んで、前記固定子に配設され前記シャフトを支持する第2軸受とを備え、該第2軸受は前記固定子の内周面を構成する隔壁に一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のウォータポンプ。
- 前記ケースと前記固定子との前記固定は、前記ケース又は前記固定子の何れか一方に設けられた凹部に、前記ケース又は前記固定子の他方に設けられた凸部が嵌入されて行われることを特徴とする請求項1又は2に記載のウォータポンプ。
- 前記隔壁は、筒部の底部中央から樹脂材料が注入され形成された有底円筒からからなることを特徴とする請求項2又は3に記載のウォータポンプ。
- 前記1軸受又は前記第2軸受は、滑り軸受からなることを特徴とする請求項1乃至4に記載のウォータポンプ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002312298A JP2004144055A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | ウォータポンプ |
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JP2002312298A JP2004144055A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | ウォータポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004144055A true JP2004144055A (ja) | 2004-05-20 |
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JP2002312298A Pending JP2004144055A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | ウォータポンプ |
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JP (1) | JP2004144055A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100873754B1 (ko) | 2006-04-07 | 2008-12-15 | 파나소닉 덴코 가부시키가이샤 | 펌프의 제조방법 |
JP2009057894A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Nidec Sankyo Corp | ポンプ装置および洗濯機 |
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2002
- 2002-10-28 JP JP2002312298A patent/JP2004144055A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100873754B1 (ko) | 2006-04-07 | 2008-12-15 | 파나소닉 덴코 가부시키가이샤 | 펌프의 제조방법 |
KR100873753B1 (ko) | 2006-04-07 | 2008-12-15 | 파나소닉 덴코 가부시키가이샤 | 펌프 |
JP2009057894A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Nidec Sankyo Corp | ポンプ装置および洗濯機 |
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