JP2004144022A - 洗浄器用ポンプおよび頭皮洗浄器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クランクギア106,206と、クランクギア106,206の中心軸を偏心して回転する円柱カム107,207と、円柱カム107,207に取り付けられたコンロッド105,205と、コンロッド105,205に連接されたピストン104,204と、を有するポンプを、少なくとも2つ以上配設した洗浄用ポンプにおいて、ピストン104,204は、吸い込み・吐き出しの位置が、それぞれ、1サイクル(360度)/ポンプ数nずつずらした等分配置されているものである。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、頭皮洗浄、口腔洗浄、ボディシャワーなどに利用可能な洗浄器用ポンプおよび頭皮洗浄器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、洗浄効率やマッサージ効果、およびその利便性、快適性などに優れた頭皮洗浄器が知られている。一般的に、このような頭皮洗浄器は、頭皮洗浄に使用する1回分の洗浄用水をタンクに貯水し、ポンプでタンク内に貯水されている洗浄用水を取り込んで加圧すると共に脈動を与えて脈動水流としてシャワーヘッドへ送水し、シャワーヘッドから洗浄用水を吐出する構成がとられている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
図6に従来における洗浄用ポンプの構成を示す。図において、符号1は2基のピストン型ポンプを収容するポンプ筐体、符号10,20はポンプ、符号11,21はシリンダ、符号12,22は給水口、符号13,23は出水口、符号14、24はピストン、符号15,25はコンロッド、符号16,26はクランクギア、符号30,40はポンプ10,20それぞれを駆動するためにそれぞれ独立して設けられた駆動モータ、符号31,41はクランクギア16,26それぞれを駆動するための駆動ギアである。
【0004】
この図6に示すポンプ構造は、2基のポンプ10,20のピストン駆動を、それぞれのクランクギア16,26に駆動モータ30,40の駆動ギア31,41を噛合させ、各駆動モータ30,40によって単独で行なうものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−196925号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示される特許文献1に開示されている従来の洗浄装置にあっては、多数のポンプをそれぞれの制御部を介して駆動してシャワーヘッドへ給水し、それぞれ対応した出水口から出水する構成とし、その出水タイミングを制御するため、電子制御といった制御手段が不可欠となり、コストアップを招来させていた。他方、図6に示す従来のポンプ構造にあっては、ポンプそれぞれの駆動を単独の駆動系で行なっているため、個々のポンプにおいて回転数の差、負荷の差などに起因するポンプ毎の周期差が生じ、その結果、うなり音やうなり振動が発生しやすいという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数のポンプのピストンの駆動位相を等分化してうなり音やうなり振動の発生を低減すると共に、経済性に優れたポンプ構造を実現することを第1の目的とする。
【0008】
また、複数のポンプのピストンの駆動位相を等分化してうなり音やうなり振動の発生を低減し、かつ経済性に優れたポンプを搭載した頭皮洗浄器を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる洗浄器用ポンプにあっては、クランクギアと、前記クランクギアの中心軸を偏心して回転するカムと、前記カムに取り付けられたコンロッドと、前記コンロッドに連接されたピストンと、を有するポンプを、少なくとも2つ以上配設した洗浄用ポンプにおいて、前記ピストンは、吸い込み・吐き出しの位置が、それぞれ、1サイクル(360度)/ポンプ数nずつずらした等分配置されているものである。
【0010】
また、請求項2にかかる洗浄器用ポンプにあっては、並設された2基のポンプと、1つの駆動源と、前記駆動源の出力に設けられた駆動ギアと、を備え、前記ポンプそれぞれのクランクギア間に、前記駆動源の駆動ギアを噛合させたものである。
【0011】
この発明によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、並設された2基のポンプそれぞれのクランクギア間に、駆動源の駆動ギアを噛合させ、かつそれぞれのクランクギアの回転角を180度ずらすことにより、複数のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になる。
【0012】
また、請求項3にかかる洗浄器用ポンプにあっては、並設された2基のポンプと、1つの駆動源と、前記駆動源の出力に設けられた駆動ギアと、を備え、前記ポンプそれぞれのクランクギアを噛み合わせ、前記クランクギアのいずれか一方側に、前記駆動源の駆動ギアを噛合させたものである。
【0013】
この発明によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、並設された2基のポンプそれぞれのクランクギアを噛み合わせ、クランクギアのいずれか一方側に、駆動源の駆動ギアを噛合させ、かつそれぞれのクランクギアの回転角を180度ずらすことにより、複数のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になる。
【0014】
また、請求項4にかかる洗浄器用ポンプにあっては、対向して配置された2基のポンプと、1つの駆動源と、前記駆動源の出力に設けられた駆動ギアと、前記2基のポンプに連接される1つのクランクギアと、前記クランクギアの中心軸上に設けられた前記カムと、を備え、前記クランクギアに前記駆動源の駆動ギアを噛合させ、さらに前記2基のポンプのピストンそれぞれのコンロッドを前記カムに取り付けたものである。
【0015】
この発明によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、かつ、1つのクランクギアの同軸上に円柱カムを設け、クランクギアに前駆動源の駆動ギアを噛合させ、さらに対向する2基のポンプのピストンそれぞれのコンロッドを円柱カムに取り付け、この2基のポンプを対向して組み込むことにより、1つのクランクギア、円柱カムでの構造で、複数のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になる。
【0016】
また、請求項5にかかる洗浄器用ポンプにあっては、放射状に対向して配置された3基のポンプと、1つの駆動源と、1つのクランクギアと、前記クランクギアの中心軸上に設けられた前記カムと、を備え、前記クランクギアに前記駆動源の駆動ギアを噛み合わせ、前記クランクギアを介して対向する前記3基のポンプのピストンそれぞれを前記コンロッドを介して駆動するように構成したものである。
【0017】
この発明によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、3基のポンプを等分化した位置に放射状に対向させ、その中心に前記クランクギアを1つ設け、これに駆動源の駆動ギアを噛み合わせ、かつそれぞれのポンプの配置を120度ずつずらすことにより、1つのクランクギア、円柱カムでの構造で、3基のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になる。
【0018】
また、請求項6にかかる頭皮洗浄器にあっては、頭皮などを洗浄する場合に用いられ、洗浄用水を、ピストンがシリンダ内を移動することによって脈動ジェット水流を発生させて、吐き出す頭皮洗浄器において、前記ピストンの吸い込み・吐き出しの位置が、それぞれ、1サイクル(360度)/ポンプ数nずつずらした等分配置されているポンプを備えたものである。
【0019】
この発明によれば、ピストンの吸い込み・吐き出しの位置が、それぞれ、1サイクル(360度)/ポンプ数nずつずらした等分配置されているポンプを備えたことにより、うなり音やうなり振動といった騒音を抑制することが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる洗浄器用ポンプおよび頭皮洗浄器の好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0021】
本発明は、レシプロ型のポンプにより用水を吸い込み脈動ジェット水流を吐き出す洗浄用ポンプにおいて、ポンプを複数配置し、それぞれのポンプの吐出し駆動を等位相(360°/ポンプ数n)ずつずらしたタイミングで行なうように構成し、かつ1つの駆動源・駆動ギアでクランクギアを駆動することにより、個々のポンプの回転数の差や負荷の差に起因するポンプ毎の周期差の発生を抑制し、うなり音やうなり振動を低減させるものである。以下、具体的に説明する。
【0022】
(実施の形態1)
この実施の形態1では、2基のポンプを形成するピストン・クランク機構において、ピストンの往復駆動をそれぞれ180度位相ずらして等分化すると共に、2基のポンプのクランクギアの間に1つの駆動モータの駆動ギアを配置して噛合させたものである。
【0023】
図1は、本発明の実施の形態1にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。図において、符号100,200はピストン構造をなすポンプ、符号101,201はシリンダ、符号102,202は給水口、符号103,203は出水口、符号104,204はピストン、符号105,205はコンロッド(連接棒)、符号106,206はクランクギア、符号107,207は円柱カム、符号150はDCモータによる駆動モータ、符号151は駆動ギアである。
【0024】
この2基のポンプ100,200それぞれは、クランクギア106,206と、その回転中心に対して偏心させて配設された円柱カム107,207と、円柱カム107,207に取り付けられたコンロッド105,205と、コンロッド105,205の先端に取り付けられたピストン104,204と、を備えたピストン・クランク機構により構成される。
【0025】
この実施の形態1では、2基のポンプ100,200に対し、その駆動中央部分に駆動モータ150および駆動ギア151を配置したものである。特に、2基のポンプ100,200のピストン104,204は、その駆動タイミングを180度位相ずらして配置されている。
【0026】
すなわち、駆動モータ150の出力軸に取り付けられた駆動ギア151はクランクギア106,206に歯合し、両方を同時に駆動することができる。このときのピストン104,204それぞれの位置は、ピストン104がシリンダ101のか下死点、ピストン204が上死点であり、円柱カム107,207それぞれは、クランクギア106,206の回転角として180度位相ずれた形で組み込まれている。
【0027】
このように、ピストン104,204の駆動位相を等分化(本例では、180度ずつずらす)することにより、従来における回転数の差や負荷の差によるポンプ毎の周期差が排除されるため、うなり音やうなり振動といった不具合の発生を低減することができる。また、ピストン104,204を駆動するクランクギア106,206を1つの駆動モータ150の駆動ギア151に噛み合わせて駆動することにより、組立て時の駆動位相の設定が容易に行なえ、経済的な構成での低騒音化が実現する。
【0028】
(実施の形態2)
この実施の形態2では、2基のポンプを形成するピストン・クランク機構において、ピストンの往復駆動をそれぞれ180度位相ずらして等分化すると共に、2基のポンプのクランクギア同士を噛合させ、いずれか一方のクランクギアに1つの駆動モータの駆動ギアを配置して噛合させたものである。
【0029】
図2は、本発明の実施の形態2にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。なお、この洗浄器用ポンプの各部品(構成要素)は、前述した図1と同じであるので、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0030】
この実施の形態2では、ポンプ100のクランクギア106とポンプ200のクランクギア206とを噛み合わせ、クランクギア106に駆動モータ150の駆動ギア151を噛合させたものである。また、実施の形態1と同様に、2基のポンプ100,200のピストン104,204は、その駆動タイミングを180度位相ずらして配置されている。
【0031】
すなわち、駆動モータ150の出力軸に取り付けられた駆動ギア151は、ポンプ100のクランクギア106に噛み合い、さらにクランクギア106とクランクギア206とが噛み合い、同時に駆動するように構成する。このとき、実施の形態1と同様に、ピストン104,204のそれぞれの位置は、ピストン104がシリンダ101の下死点、ピストン204がシリンダ201の上死点である、円柱カム107,207は、クランクギアの回転角として180度位相がずれた位置で組み込まれている。
【0032】
したがって、実施の形態1と同様に、ピストン104,204の駆動位相を等分化(本例では、180度ずつずらす)することにより、従来における回転数の差や負荷の差によるポンプ毎の周期差が排除されるため、うなり音やうなり振動といった不具合の発生を低減することができる。また、ピストン104,204を駆動するクランクギア106,206のいずれかに対し、1つの駆動モータ150の駆動ギア151に噛み合わせて駆動することにより、組立て時の駆動位相の設定が容易に行なえ、経済的な構成での低騒音化が実現する。
【0033】
(実施の形態3)
この実施の形態3は、クランクギアを1つ設け、これに駆動ギアを噛み合わせ、さらにこの1つのクランクギアを介して対向する2基のポンプのピストンそれぞれをコンロッドを介して駆動するように構成するものである。
【0034】
図3は、本発明の実施の形態3にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。なお、この洗浄器用ポンプの各部品(構成要素)において、前述した図1と同じである部分については、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0035】
図3において、1つのクランクギア120の同軸上に円柱カム121を設け、このクランクギア120に駆動モータ150の駆動ギア151を噛合させ、さらにポンプ100,200のピストン104,204それぞれのコンロッド105,205を円柱カム121に取り付ける。
【0036】
すなわち、駆動モータ150の出力軸に取り付けられた駆動ギア151はクランクギア120に噛み合い、その円柱カム121にコンロッド105,205が取り付き、対向した位置に配置されたポンプ100,200を同時に駆動する構成する。なお、上述した実施の形態と同様に、ピストン104,204のそれぞれの位置は、ピストン104がシリンダ101の下死点、ピストン204がシリンダ201の上死点である、円柱カム121に対し、ポンプ100,200が対向して組み込まれている。
【0037】
したがって、上述した実施の形態1、2と同様に、ピストン104,204の駆動位相を等分化(本例では、180度ずつずらす)することにより、従来における回転数の差や負荷の差によるポンプ毎の周期差が排除されるため、うなり音やうなり振動といった不具合の発生を低減することができる。また、ピストン104,204を駆動するクランクギア120を1つとし、これに1つの駆動モータ150の駆動ギア151に噛み合わせて駆動することにより、組立て時の駆動位相の設定が容易に行なえ、クランクギアの数が減るため、さらに経済的な構成での低騒音化が実現する。
【0038】
(実施の形態4)
この実施の形態4は、3基のポンプを等分化した位置に放射状に対向させ、その中心にクランクギアを1つ設け、これに駆動モータの駆動ギアを噛み合わせ、さらにこの1つのクランクギアを介して対向する3基のポンプのピストンそれぞれをコンロッドを介して駆動するように構成するものである。
【0039】
図4は、本発明の実施の形態4にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。なお、この洗浄器用ポンプの各部品(構成要素)において、前述した図3と同じである部分については、同一符号を付し、その説明は省略する。
【0040】
図4に示すように、3基のポンプ100,200,300を等分化した位置に放射上に対向させる。さらにこれらのポンプ100,200,300の中心にクランクギア120を1つ設け、これに駆動モータの駆動ギアを噛み合わせ、さらにこの1つのクランクギア120を介して対向する3基のポンプ100,200,300のピストン104,204,304それぞれをコンロッド105,205,305を介して駆動するように構成するものである。
【0041】
すなわち、駆動モータ150の出力軸に取り付けられた駆動ギア151は、クランクギア120に噛み合い、その円柱カム121にコンロッド105,205,305を取り付け、等分割した位置に配置された3基のポンプ100,200,300を同時に駆動する構成とする。このとき、ピストン104,204,304は、位相角を等分化されて配設されている。このピストン104,204,304をクランクギア120の回転角としては、120度位相がずれた状態となる。
【0042】
したがって、3基のポンプ100,200,300を等分化した位置に放射状に対向させ、その中心にクランクギア120を1つ設け、これに駆動モータ150の駆動ギア151を噛合させ、さらにこの1つのクランクギア120を介して対向する3基のポンプ100,200,300のピストン104,204,304それぞれをコンロッド105,205,305を介して駆動するように構成することにより、3基のポンプ100,200,300を1つのクランクギア120、駆動ギア151で駆動することができるため、経済性が向上すると共に、従来における回転数の差や負荷の差によるポンプ毎の周期差が排除されるため、うなり音やうなり振動などの発生を抑制することができる。
【0043】
(頭皮洗浄器の構成、動作)
つぎに、上述した実施の形態1〜4のように構成されたポンプを頭皮洗浄器に搭載した例について述べる。
【0044】
図5は、頭皮洗浄器内部の概略構成を示すブロック図であり、図1〜図4の何れか一つのポンプを搭載したものである。図において、この頭皮洗浄器は、洗浄用水を貯水するタンク301と、タンク301から洗浄用水を取り込んで加圧すると共に脈動を与えて脈動水流として送水するポンプ部302と、ポンプ部302から送出された洗浄用水を導水する配管303と、配管303で導水された洗浄用水を導水するフレキシブルチューブ304と、フレキシブルチューブ304で導水された洗浄用水を吐出するノズルヘッド305と、ポンプ部302を駆動して洗浄用水の吐出制御を行なう吐出制御部306と、装置全体へ電源を供給するバッテリ310と、を備えている。
【0045】
また、符号307はタンク301とポンプ部302との間の流路である配管を示している。また、配管303は、フレキシブルチューブ304との結合部303aを有している。フレキシブルチューブ304は、配管303との結合部304aを有している。
【0046】
つぎに、以上のように構成された頭皮洗浄器の動作について説明する。この頭皮洗浄器を用いて洗浄を行なう場合、ユーザは、電源スイッチ(図示せず)を操作して電源を投入する。電源が投入されると、吐出制御部306は、バッテリ310からポンプ部302へ電源を供給し、ポンプ部302を駆動する。ポンプ部302は、タンク301から給水された洗浄用水を所定の圧力で加圧し、フレキシブルチューブ304を経由してノズルヘッド305へ洗浄用水を送水する。ノズルヘッド305からは、洗浄用水がシャワー状に吐出され、ユーザは頭皮を洗浄する。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる洗浄用ポンプ(請求項1)によれば、複数のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化したので、従来において単独で非等分で駆動するポンプ毎の周期差によって発生していたうなり音やうなり振動を低減することが可能になり、低騒音の洗浄用ポンプが実現する。
【0048】
また、本発明にかかる洗浄用ポンプ(請求項2)によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、並設された2基のポンプそれぞれのクランクギア間に、駆動源の駆動ギアを噛合させ、かつそれぞれのクランクギアの回転角を180度ずらすことにより、複数のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になるので、うなり音やうなり振動が低減すると共に、経済的低騒音の洗浄用ポンプが実現する。
【0049】
また、本発明にかかる洗浄用ポンプ(請求項3)によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、並設された2基のポンプそれぞれのクランクギアを噛み合わせ、クランクギアのいずれか一方側に、駆動源の駆動ギアを噛合させ、かつそれぞれのクランクギアの回転角を180度ずらすことにより、複数のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になるので、うなり音やうなり振動が低減すると共に、経済的で低騒音の洗浄用ポンプが実現する。
【0050】
また、本発明にかかる洗浄器用ポンプ(請求項4)によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、かつ、1つのクランクギアの同軸上に円柱カムを設け、クランクギアに前駆動源の駆動ギアを噛合させ、さらに対向する2基のポンプのピストンそれぞれのコンロッドを円柱カムに取り付け、この2基のポンプを対向して組み込むことにより、1つのクランクギア、円柱カムでの構造で、複数のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になるので、うなり音やうなり振動が低減すると共に、経済的低騒音の洗浄用ポンプが実現する。
【0051】
また、本発明にかかる洗浄器用ポンプ(請求項5)によれば、請求項1において、駆動源を1つ配置し、3基のポンプを等分化した位置に放射状に対向させ、その中心に前記クランクギアを1つ設け、これに駆動源の駆動ギアを噛み合わせ、かつそれぞれのポンプの配置を120度ずつずらすことにより、1つのクランクギア、円柱カムでの構造で、3基のポンプそれぞれのピストンの駆動位相を等分化することが可能になるので、うなり音やうなり振動が低減すると共に、経済的で低騒音の洗浄用ポンプが実現する。
【0052】
また、本発明にかかる頭皮洗浄器(請求項6)によれば、請求項1〜5の何れか一つに記載の洗浄器用ポンプを頭皮洗浄器に用いることにより、うなり音やうなり振動といった騒音が抑制された頭皮洗浄器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。
【図2】本発明の実施の形態2にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態3にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態4にかかる洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。
【図5】頭皮洗浄器内部の概略構成を示すブロック図である。
【図6】従来における洗浄器用ポンプの要部構成を示す説明図である。
【符号の説明】
100,200,300 ポンプ
101,201,301 シリンダ
104,204 ピストン
105,205,305 コンロッド
106,206,120 クランクギア
107,207,121 円柱カム
150 駆動モータ
151 駆動ギア
Claims (6)
- クランクギアと、前記クランクギアの中心軸を偏心して回転するカムと、前記カムに取り付けられたコンロッドと、前記コンロッドに連接されたピストンと、を有するポンプを、少なくとも2つ以上配設した洗浄用ポンプにおいて、
前記ピストンは、吸い込み・吐き出しの位置が、それぞれ、1サイクル(360度)/ポンプ数nずつずらした等分配置されていることを特徴とする洗浄器用ポンプ。 - 並設された2基のポンプと、1つの駆動源と、前記駆動源の出力に設けられた駆動ギアと、を備え、
前記ポンプそれぞれのクランクギア間に、前記駆動源の駆動ギアを噛合させたことを特徴とする請求項1に記載の洗浄器用ポンプ。 - 並設された2基のポンプと、1つの駆動源と、前記駆動源の出力に設けられた駆動ギアと、を備え、
前記ポンプそれぞれのクランクギアを噛み合わせ、前記クランクギアのいずれか一方側に、前記駆動源の駆動ギアを噛合させたことを特徴とする請求項1に記載の洗浄器用ポンプ。 - 対向して配置された2基のポンプと、1つの駆動源と、前記駆動源の出力に設けられた駆動ギアと、前記2基のポンプに連接される1つのクランクギアと、前記クランクギアの中心軸上に設けられた前記カムと、を備え、前記クランクギアに前記駆動源の駆動ギアを噛合させ、さらに前記2基のポンプのピストンそれぞれのコンロッドを前記カムに取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の洗浄器用ポンプ。
- 放射状に対向して配置された3基のポンプと、1つの駆動源と、1つのクランクギアと、前記クランクギアの中心軸上に設けられた前記カムと、を備え、
前記クランクギアに前記駆動源の駆動ギアを噛み合わせ、前記クランクギアを介して対向する前記3基のポンプのピストンそれぞれを前記コンロッドを介して駆動するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の洗浄器用ポンプ。 - 頭皮などを洗浄する場合に用いられ、洗浄用水を、ピストンがシリンダ内を移動することによって脈動ジェット水流を発生させて、吐き出す頭皮洗浄器において、
前記ピストンの吸い込み・吐き出しの位置が、それぞれ、1サイクル(360度)/ポンプ数nずつずらした等分配置されているポンプを備えたことを特徴とする頭皮洗浄器。
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