JP2004144005A - 燃料噴射弁耐久試験装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長時間にわたって燃料を安定して供給することができ、異物混入燃料の異物の濃度を一定に保つことができる燃料噴射弁耐久試験装置を得る。
【解決手段】異物を混入した燃料50を貯留する燃料タンク2と、燃料50を加圧して燃料噴射弁1に供給する増圧装置3A,3Bと、燃料50を循環させる閉ループ燃料通路P1,P2,P3,P4とを備えた燃料噴射弁耐久試験装置であって、増圧装置3A,3Bは、円筒状のシリンダ部15と、シリンダ部15内を往復動するとともにシリンダ部15と協同して燃料を加圧する加圧室22を形成するプランジャ部17と、燃料50を一方向にのみ流通させるチェックバルブ31,32とを有する。
【選択図】 図2
【解決手段】異物を混入した燃料50を貯留する燃料タンク2と、燃料50を加圧して燃料噴射弁1に供給する増圧装置3A,3Bと、燃料50を循環させる閉ループ燃料通路P1,P2,P3,P4とを備えた燃料噴射弁耐久試験装置であって、増圧装置3A,3Bは、円筒状のシリンダ部15と、シリンダ部15内を往復動するとともにシリンダ部15と協同して燃料を加圧する加圧室22を形成するプランジャ部17と、燃料50を一方向にのみ流通させるチェックバルブ31,32とを有する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の燃料噴射弁の耐久試験に用いる燃料噴射弁耐久試験装置に関し、特に異物が混入された異物混入燃料を連続して供給しながら燃料噴射弁を動作させ耐久性を試験する燃料噴射弁耐久試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関は輸送機械を始めとするあらゆる機械の駆動源として用いられており、装置の中でも根源的な要素であるため、その性能においては壊れにくく耐久性に優れたものが望まれる。そのため、内燃機関そのものの性能試験や耐久試験はもとより各構成部品についても性能試験や耐久試験が行われることが多い。例えば、日本工業規格に「自動車ガソリン機関用フューエルフィルタ試験方法」が定められている(例えば、非特許文献1)。
【0003】
内燃機関の重要な構成要素として燃料噴射弁がある。この燃料噴射弁においては、噴射時期、噴射量、噴射圧力、噴射パターン等の試験が行われている(例えば、特許文献1)。そして、燃料噴射弁の耐久試験の一つとして、異物混入燃料による耐久試験がある。この試験は、異物が混入された異物混入燃料を燃料噴射弁に供給しながら燃料噴射弁の開閉を繰り返す、すなわち燃料噴射弁の駆動を行う。そして、これを連続して長時間行い噴射の状態を観察しながらその耐久性を試験する。この発明に係るタイプの燃料噴射弁においては、例えば数億回開閉を繰り返しても正常に動作することが要求される。
【0004】
このような燃料噴射弁の耐久試験に用いられる燃料噴射弁耐久試験装置の主な構成としては、異物を混入した燃料を貯留する燃料タンクと、この燃料を加圧して燃料噴射弁に供給するポンプと、燃料噴射弁が噴射した燃料を再び燃料タンクに戻す閉ループ燃料通路とが有る。
【0005】
そして、燃料を噴射弁に供給するポンプとして、従来、羽根車を回転させて加圧する構成のターボ式ポンプや、ケース内のロータを回転させて加圧する容積式のポンプ等が用いられていた。
【0006】
【非特許文献1】
日本工業規格、「自動車ガソリン機関用フューエルフィルタ試験方法」、JISD1608、財団法人日本工業規格協会、昭和57年5月31日
【特許文献1】
特開平11−352021号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の従来の燃料噴射弁耐久試験装置においては、燃料に混入する異物として、例えば数十μmの粒経の珪素等の金属を用いる。そして、この珪素等の金属は非常に硬く、ターボ式ポンプの羽根車や容積式ポンプのロータを傷つけしまうことがあり、長時間にわたる安定した燃料の供給が出来なくなるので問題であった。
【0008】
また、このような異物混入燃料による耐久試験においては、燃料に含まれる異物の濃度を一定に保つことが重要であるが、異物がポンプを通過する際、ターボ式ポンプの羽根車や容積式ポンプのロータ、ケ−シング等に堆積してしまい、濃度を一定に保つことが出来ないので問題であった。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、燃料に混入した異物が詰まりづらく、長時間にわたって燃料を安定して供給することができ、さらに異物混入燃料の異物の濃度を一定に保つことが出来る燃料噴射弁耐久試験装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る燃料噴射弁耐久試験装置は、異物を混入した燃料を貯留する燃料タンクと、燃料を加圧して燃料噴射弁に供給する増圧装置と、燃料タンク、増圧装置、及び燃料噴射弁の相互間に設けられ燃料を循環させる閉ループ燃料通路とを備えた燃料噴射弁耐久試験装置であって、増圧装置は、円筒状のシリンダ部と、シリンダ部内を往復動するとともにシリンダ部と協同して燃料を加圧する加圧室を形成するプランジャ部と、閉ループ燃料通路の一部を成し加圧室に燃料を供給する燃料供給通路及び加圧室から燃料を吐出する燃料吐出通路にそれぞれ設けられ、燃料を一方向にのみ流通させるチェックバルブとを有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の燃料噴射弁耐久試験装置の概略を示す燃料圧力印加系統部の系統図である。図1において、燃料圧力印加系統部100は、燃料タンク2と増圧装置3A,3Bとこれらの間に設けられた燃料通路とを有している。燃料タンク2には、異物を混入した燃料50が貯留されている。燃料タンク2の上部に燃料噴射弁1が固定されている。燃料タンク2から延びる燃料通路P1には、2基の増圧装置3A,3Bが設けられている。そして、2基の増圧装置3A,3Bから延びる燃料通路P2,P3は合流して燃料通路P4となり燃料噴射弁1まで延びている。
【0012】
燃料タンク2に貯留された異物混入燃料は、2基の増圧装置3A,3Bによって加圧され、燃料噴射弁1に供給される。この状態で噴射弁1を動作させると、噴射弁1は異物混入燃料を燃料タンク2内に噴射する。この異物混入燃料は、燃料タンク2に貯留された後、再び増圧装置3A,3Bによって燃料噴射弁1に供給される。このようにして、異物混入燃料は燃料タンク2、増圧装置3A,3B、及び燃料噴射弁1を循環する。すなわち、燃料通路P1,P2,P3,P4及び燃料タンク2の一部は、燃料タンク2、増圧装置3A,3B、及び燃料噴射弁1の相互間に設けられこの3者間で異物混入燃料を循環させる閉ループ燃料通路を構成している。
【0013】
図2はこの発明の燃料噴射弁耐久試験装置の燃料圧力印加系統部及び燃料圧力加圧系統部を示す詳細系統図である。燃料圧力加圧系統部200において、作動油タンク5には、増圧装置3A,3Bを駆動するための作動油60が貯留されている。作動油60は、作動油ポンプ6によって加圧され圧力制御弁7を経由して増圧装置3A,3Bに供給される。そして、圧力制御弁7と増圧装置3Aとの間に切り替えバルブ8Aが設けられている。また、圧力制御弁7と増圧装置3Bとの間に切り替えバルブ8Bが設けられている。切り替えバルブ8A,8Bは、外部からの電気信号によって動作する電磁バルブであって、これらはシーケンサ9と電気的に接続されている。そして、増圧装置3A,3Bには、それぞれプランジャ部の移動位置を検出する位置検出センサ4A,4Bが設けられている。
【0014】
図3は図2の燃料圧力加圧系統部に用いられる増圧装置の断面図である。尚、図3は増圧装置3Aの構造を示すが増圧装置3Bも同様な構造を成している。増圧装置3Aは、円筒状のシリンダチューブ11と、シリンダチューブ11の前側の端面を閉塞するエンドカバー12と、シリンダチューブ11の他方の端面を閉塞するロッドカバー13と、シリンダチューブ11の内周面を摺動するピストン14と、ピストン14と一体的に連結されたシリンダ部として動作する円筒状のピストンロッド15と、ロッドカバー13と一体的に設けられた中空ケーシング16と、中空ケーシング16に取り付けられプランジャ部として動作する概略円柱状の増圧ロッド17と、増圧ロッド17を固定するナット18と、シリンダチューブ11内でピストン14とロッドカバー13との間に縮設されたばね19と、異物混入燃料50を一方向にのみ流通させるチェックバルブ31,32などから構成されている。
【0015】
シリンダチューブ11には、作動油60を給排するためのポート20が設けられている。ピストン14の外周部のシリンダチューブ11の内周面に接触する部分にパッキン21bが設けられている。ピストンロッド15は、ロッドカバー13に設けられたパッキン21aを密に貫通している。ピストンロッド15の中心部には、前端側に開放する加圧室22が形成されている。加圧室22の入口には、増圧ロッド17が密に摺動するためのパッキン23が設けられている。
【0016】
中空ケーシング16には、ピストンロッド15が挿入可能な空間24が設けられている。増圧ロッド17は、中空ケーシング16の底部を貫通してナット18によって締結されている。増圧ロッド17の中心部には、加圧室22の内部と外部との間で異物混入燃料50を流通させるための流通路25が設けられている。流通路25には、チェックバルブ31を介して燃料通路P1が、チェックバルブ32を介して燃料通路P2が、それぞれ接続されている。増圧ロッド17は、ピストンロッド15の移動にともなって加圧室22に嵌入し、加圧室22内の異物混入燃料50を加圧する。
【0017】
図4は増圧装置の一部を構成するチェックバルブ31の断面図である。尚、チェックバルブ32も同様な構造を成している。チェックバルブ31は、ケーシング35,36と、ケーシング35,36内に移動可能に設けられた弁37と、弁37を弁座40に付勢する付勢手段としてのばね41などから構成されている。ケーシング35,36は、異物混入燃料50が通過する燃料通路内に所定の空間を形成している。この空間内に弁37と弁座40が収納されている。弁座40は、異物混入燃料50の流通方向に対して直角をなす面として設けられている。この弁座40には異物混入燃料50が流通する流通孔40aが垂直方向に穿孔されている。すなわち、流通孔40aは燃料50の流体を妨げない方向に形成されている。
【0018】
弁37の弁体38は概略円板状をなし外周縁部にシール部38aが全周方向にわたって環状に形成されており、弁座40に対向するように配置されている。そして、弁37は中心軸39を燃料50の流通方向に平行に摺動するように支持されて弁座40に対して進退動可能に設けられている。そして、弁37は付勢手段としてのばね41に付勢されて所定の押圧力で弁座40の流通孔40aを塞ぎ燃料50の流通を阻止している。燃料50の圧力が弁体38に作用し、この圧力が所定の大きさに達すると、この圧力はばね41の付勢力に打ち勝って弁37を図4の右方向に移動させる。これにより、燃料50は一方向にのみ流通可能に制限される。
【0019】
図3に戻り増圧装置3Aの動作を説明する。ポート20から作動油60が供給されると、その圧力とピストン14の断面積との積で求められる推力がピストン14に働く。この推力がばね19の伸長力に打ち勝つと、ピストンロッド15は図3の左方向へ移動し、増圧ロッド17が加圧室22内へ嵌入する。これによって加圧室22内の異物混入燃料は加圧され、流通路25、チェックバルブ32、及び燃料通路P2を介して吐出する。このときの吐出圧力は、ピストン14の推力を増圧ロッド17の有効断面積で除して求められる。つまり、増圧ロッド17の断面積とピストン14の断面積の比に応じて増圧される。
【0020】
ポート20から供給される作動油60の圧力が減ずると、ピストン14はばね19の伸長力によって図3の右方向へ移動し、ピストンロッド15は増圧ロッド17が加圧室22から抜け出る方向に移動する。これによって、異物混入燃料50は、燃料通路P1、チェックバルブ31、及び流通路25を介して加圧室22内に吸入される。
【0021】
このような動作の間において、シリンダチューブ11の内部に供給された作動油60はパッキン21b,21aから漏れることがある。漏れた作動油60は、空間24内に溜まり、適時抜き穴26から排出される。したがって、漏れた作動油60が加圧室22の内部に混入することはない。また、パッキン23から漏れた加圧室22内の異物混入燃料50も空間24内に溜まり、これがシリンダチューブ11の内部へ混入することもない。つまり、作動油60と加圧される異物混入燃料50とが混ざることはない。すなわち、パッキン21a,21bは、作動油60が異物混入燃料50に混入することを防止する漏洩防止手段を構成している。パッキン23は、異物混入燃料50が作動油60に混入することを防止する漏洩防止手段を構成している。そのため、異物混入燃料50の濃度を一定に保つことができ、信頼性の高い試験を行うことができる。
【0022】
しかも、ピストンロッド15に加圧室22を設け、加圧室22内に増圧ロッド17が嵌入するように構成されているので、ピストンロッド15の長さが長くならず、増圧装置1の全長が短くなって小型化される。
【0023】
また、ピストンロッド15及び増圧ロッド17が中空ケーシング16によって覆われているため、外部に露出することがない。したがって、漏れた燃料50又は作動油60が周辺を汚すことを容易に防止することができ、また外部からピストンロッド15又は増圧ロッド17への機械的な衝撃や温度の影響を防ぐことができる。
【0024】
図5はシーケンサの動作タイミングを示す説明図である。本発明に用いる増圧装置は、シリンダ部(ピストンロッド15)とプランジャ部(増圧ロッド17)とで燃料50を加圧するので脈動が発生する。この脈動を緩和するために、本実施の形態においては、2基の増圧装置3A,3Bを並列に設けてこれらを交互に駆動する。2基の増圧装置3A,3Bには、増圧装置3A,3Bには、それぞれプランジャ部の移動量を検出する位置検出センサ4A,4Bが設けられている。シーケンサ9は、位置検出センサ4A,4Bの出力する電気信号を入力して、切り替えバルブ8A,8Bの切り替えのタイミングを制御する。シーケンサ9と切り替えバルブ8A,8Bとは、並列に設けられた2基の増圧装置3A,3Bを交互に駆動する制御手段を構成している。
【0025】
増圧装置3Aに接続される切り替えバルブ8Aにおいて、通路A1から通路B1に作動油60が流れると、増圧装置3Aのプランジャ部(増圧ロッド17)は燃料50を吐出する方向(図5に示す前方向)に移動する。これにより、燃料50は加圧されて増圧装置3Aから放出される。プランジャ部が前端に移動したことが位置検出センサ4Aによって検出されると、シーケンサ9は切り替えバルブ8Aの通路A1を閉じると同時に通路C1を開く、すると作動油60は増圧装置3Aから吐き出され通路C1を抜けて作動油タンク5に戻る。このとき、燃料50が増圧装置3Aに補充される。一方、シーケンサ9は、これと全く逆のタイミングで増圧装置3Bを動作させる。
【0026】
このような構成の燃料噴射弁耐久試験装置においては、異物混入燃料50を加圧して燃料噴射弁1に供給する手段として、シリンダ部(ピストンロッド15)とプランジャ部(増圧ロッド17)とチェックバルブ31とを有する増圧装置3A,3Bを用いるので、増圧装置として非常にシンプルな構造とすることができ、燃料に混入した異物が増圧装置に詰まりづらく、長時間にわたって燃料を安定して供給することができるので、燃料噴射弁の耐久試験を良好に行うことができる。
【0027】
また、増圧装置3A,3Bは作動油60によって駆動されるので、従来用いられていたターボ式ポンプや容積式ポンプといった大型で高価なポンプを必要とすることなく構成を簡素にすることができ、コンパクトな装置にすることが出来るとともにコストダウンを図ることができる。
【0028】
尚、本実施の形態においては、閉ループ燃料通路内に発生する燃料50の圧力変化(脈動)を低減するために、2基の増圧装置3A,3Bを設けているが、コストがゆるせば、さらに多くの増圧装置を並列に配置して圧力変化をさらに小さくすることも可能である。
【0029】
また、増圧装置3A,3Bの作動油60として、燃料圧力印加系統部100を循環する燃料50の異物が混入されていないものが用いられてもよい。このような構成とすることにより、万が一作動油として用いる燃料が漏れて異物混入燃料50に混じったとしても異物混入燃料50が変質するがことがなく信頼性の高い試験を行うことができる。
【0030】
【発明の効果】
この発明に係る燃料噴射弁耐久試験装置は、異物を混入した燃料を貯留する燃料タンクと、燃料を加圧して燃料噴射弁に供給する増圧装置と、燃料タンク、増圧装置、及び燃料噴射弁の相互間に設けられ燃料を循環させる閉ループ燃料通路とを備えた燃料噴射弁耐久試験装置であって、増圧装置は、円筒状のシリンダ部と、シリンダ部内を往復動するとともにシリンダ部と協同して燃料を加圧する加圧室を形成するプランジャ部と、閉ループ燃料通路の一部を成し加圧室に燃料を供給する燃料供給通路及び加圧室から燃料を吐出する燃料吐出通路にそれぞれ設けられ、燃料を一方向にのみ流通させるチェックバルブとを有する。そのため、増圧装置として非常にシンプルな構造とすることができ、燃料に混入した異物が増圧装置に詰まりづらく、長時間にわたって燃料を安定して供給することができるので、燃料噴射弁の耐久試験を良好に行うことができる。また、異物混入燃料の異物の濃度が安定し信頼性の高い試験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の燃料噴射弁耐久試験装置の概略を示す燃料圧力印加系統部の系統図である。
【図2】この発明の燃料噴射弁耐久試験装置の燃料圧力印加系統部及び燃料圧力加圧系統部を示す詳細系統図である。
【図3】図2の燃料圧力加圧系統部の増圧装置の断面図である。
【図4】増圧装置の一部を構成するチェックバルブの断面図である。
【図5】燃料圧力加圧系統部のシーケンサの動作タイミングを示す説明図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁、2 燃料タンク、3A,3B 増圧装置、4A,4B 位置検出センサ(制御手段)、5 作動油タンク、6 作動油ポンプ、7 圧力制御弁、8A,8B 切り替えバルブ(制御手段)、9 シーケンサ(制御手段)、14 ピストン、15 ピストンロッド(シリンダ部)、17 増圧ロッド(プランジャ部)、19 ばね、20 作動油入出口、21,23 パッキン(漏洩防止手段)、22 加圧室、31,32 チェックバルブ、37 弁、40 弁座、41 ばね(付勢手段)、50 異物混入燃料、60 作動油、100 燃料圧力印加系統部、110 燃料圧力加圧系統部、P1,P2,P3,P4 燃料通路(閉ループ燃料通路)。
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の燃料噴射弁の耐久試験に用いる燃料噴射弁耐久試験装置に関し、特に異物が混入された異物混入燃料を連続して供給しながら燃料噴射弁を動作させ耐久性を試験する燃料噴射弁耐久試験装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関は輸送機械を始めとするあらゆる機械の駆動源として用いられており、装置の中でも根源的な要素であるため、その性能においては壊れにくく耐久性に優れたものが望まれる。そのため、内燃機関そのものの性能試験や耐久試験はもとより各構成部品についても性能試験や耐久試験が行われることが多い。例えば、日本工業規格に「自動車ガソリン機関用フューエルフィルタ試験方法」が定められている(例えば、非特許文献1)。
【0003】
内燃機関の重要な構成要素として燃料噴射弁がある。この燃料噴射弁においては、噴射時期、噴射量、噴射圧力、噴射パターン等の試験が行われている(例えば、特許文献1)。そして、燃料噴射弁の耐久試験の一つとして、異物混入燃料による耐久試験がある。この試験は、異物が混入された異物混入燃料を燃料噴射弁に供給しながら燃料噴射弁の開閉を繰り返す、すなわち燃料噴射弁の駆動を行う。そして、これを連続して長時間行い噴射の状態を観察しながらその耐久性を試験する。この発明に係るタイプの燃料噴射弁においては、例えば数億回開閉を繰り返しても正常に動作することが要求される。
【0004】
このような燃料噴射弁の耐久試験に用いられる燃料噴射弁耐久試験装置の主な構成としては、異物を混入した燃料を貯留する燃料タンクと、この燃料を加圧して燃料噴射弁に供給するポンプと、燃料噴射弁が噴射した燃料を再び燃料タンクに戻す閉ループ燃料通路とが有る。
【0005】
そして、燃料を噴射弁に供給するポンプとして、従来、羽根車を回転させて加圧する構成のターボ式ポンプや、ケース内のロータを回転させて加圧する容積式のポンプ等が用いられていた。
【0006】
【非特許文献1】
日本工業規格、「自動車ガソリン機関用フューエルフィルタ試験方法」、JISD1608、財団法人日本工業規格協会、昭和57年5月31日
【特許文献1】
特開平11−352021号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような構成の従来の燃料噴射弁耐久試験装置においては、燃料に混入する異物として、例えば数十μmの粒経の珪素等の金属を用いる。そして、この珪素等の金属は非常に硬く、ターボ式ポンプの羽根車や容積式ポンプのロータを傷つけしまうことがあり、長時間にわたる安定した燃料の供給が出来なくなるので問題であった。
【0008】
また、このような異物混入燃料による耐久試験においては、燃料に含まれる異物の濃度を一定に保つことが重要であるが、異物がポンプを通過する際、ターボ式ポンプの羽根車や容積式ポンプのロータ、ケ−シング等に堆積してしまい、濃度を一定に保つことが出来ないので問題であった。
【0009】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、燃料に混入した異物が詰まりづらく、長時間にわたって燃料を安定して供給することができ、さらに異物混入燃料の異物の濃度を一定に保つことが出来る燃料噴射弁耐久試験装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る燃料噴射弁耐久試験装置は、異物を混入した燃料を貯留する燃料タンクと、燃料を加圧して燃料噴射弁に供給する増圧装置と、燃料タンク、増圧装置、及び燃料噴射弁の相互間に設けられ燃料を循環させる閉ループ燃料通路とを備えた燃料噴射弁耐久試験装置であって、増圧装置は、円筒状のシリンダ部と、シリンダ部内を往復動するとともにシリンダ部と協同して燃料を加圧する加圧室を形成するプランジャ部と、閉ループ燃料通路の一部を成し加圧室に燃料を供給する燃料供給通路及び加圧室から燃料を吐出する燃料吐出通路にそれぞれ設けられ、燃料を一方向にのみ流通させるチェックバルブとを有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の燃料噴射弁耐久試験装置の概略を示す燃料圧力印加系統部の系統図である。図1において、燃料圧力印加系統部100は、燃料タンク2と増圧装置3A,3Bとこれらの間に設けられた燃料通路とを有している。燃料タンク2には、異物を混入した燃料50が貯留されている。燃料タンク2の上部に燃料噴射弁1が固定されている。燃料タンク2から延びる燃料通路P1には、2基の増圧装置3A,3Bが設けられている。そして、2基の増圧装置3A,3Bから延びる燃料通路P2,P3は合流して燃料通路P4となり燃料噴射弁1まで延びている。
【0012】
燃料タンク2に貯留された異物混入燃料は、2基の増圧装置3A,3Bによって加圧され、燃料噴射弁1に供給される。この状態で噴射弁1を動作させると、噴射弁1は異物混入燃料を燃料タンク2内に噴射する。この異物混入燃料は、燃料タンク2に貯留された後、再び増圧装置3A,3Bによって燃料噴射弁1に供給される。このようにして、異物混入燃料は燃料タンク2、増圧装置3A,3B、及び燃料噴射弁1を循環する。すなわち、燃料通路P1,P2,P3,P4及び燃料タンク2の一部は、燃料タンク2、増圧装置3A,3B、及び燃料噴射弁1の相互間に設けられこの3者間で異物混入燃料を循環させる閉ループ燃料通路を構成している。
【0013】
図2はこの発明の燃料噴射弁耐久試験装置の燃料圧力印加系統部及び燃料圧力加圧系統部を示す詳細系統図である。燃料圧力加圧系統部200において、作動油タンク5には、増圧装置3A,3Bを駆動するための作動油60が貯留されている。作動油60は、作動油ポンプ6によって加圧され圧力制御弁7を経由して増圧装置3A,3Bに供給される。そして、圧力制御弁7と増圧装置3Aとの間に切り替えバルブ8Aが設けられている。また、圧力制御弁7と増圧装置3Bとの間に切り替えバルブ8Bが設けられている。切り替えバルブ8A,8Bは、外部からの電気信号によって動作する電磁バルブであって、これらはシーケンサ9と電気的に接続されている。そして、増圧装置3A,3Bには、それぞれプランジャ部の移動位置を検出する位置検出センサ4A,4Bが設けられている。
【0014】
図3は図2の燃料圧力加圧系統部に用いられる増圧装置の断面図である。尚、図3は増圧装置3Aの構造を示すが増圧装置3Bも同様な構造を成している。増圧装置3Aは、円筒状のシリンダチューブ11と、シリンダチューブ11の前側の端面を閉塞するエンドカバー12と、シリンダチューブ11の他方の端面を閉塞するロッドカバー13と、シリンダチューブ11の内周面を摺動するピストン14と、ピストン14と一体的に連結されたシリンダ部として動作する円筒状のピストンロッド15と、ロッドカバー13と一体的に設けられた中空ケーシング16と、中空ケーシング16に取り付けられプランジャ部として動作する概略円柱状の増圧ロッド17と、増圧ロッド17を固定するナット18と、シリンダチューブ11内でピストン14とロッドカバー13との間に縮設されたばね19と、異物混入燃料50を一方向にのみ流通させるチェックバルブ31,32などから構成されている。
【0015】
シリンダチューブ11には、作動油60を給排するためのポート20が設けられている。ピストン14の外周部のシリンダチューブ11の内周面に接触する部分にパッキン21bが設けられている。ピストンロッド15は、ロッドカバー13に設けられたパッキン21aを密に貫通している。ピストンロッド15の中心部には、前端側に開放する加圧室22が形成されている。加圧室22の入口には、増圧ロッド17が密に摺動するためのパッキン23が設けられている。
【0016】
中空ケーシング16には、ピストンロッド15が挿入可能な空間24が設けられている。増圧ロッド17は、中空ケーシング16の底部を貫通してナット18によって締結されている。増圧ロッド17の中心部には、加圧室22の内部と外部との間で異物混入燃料50を流通させるための流通路25が設けられている。流通路25には、チェックバルブ31を介して燃料通路P1が、チェックバルブ32を介して燃料通路P2が、それぞれ接続されている。増圧ロッド17は、ピストンロッド15の移動にともなって加圧室22に嵌入し、加圧室22内の異物混入燃料50を加圧する。
【0017】
図4は増圧装置の一部を構成するチェックバルブ31の断面図である。尚、チェックバルブ32も同様な構造を成している。チェックバルブ31は、ケーシング35,36と、ケーシング35,36内に移動可能に設けられた弁37と、弁37を弁座40に付勢する付勢手段としてのばね41などから構成されている。ケーシング35,36は、異物混入燃料50が通過する燃料通路内に所定の空間を形成している。この空間内に弁37と弁座40が収納されている。弁座40は、異物混入燃料50の流通方向に対して直角をなす面として設けられている。この弁座40には異物混入燃料50が流通する流通孔40aが垂直方向に穿孔されている。すなわち、流通孔40aは燃料50の流体を妨げない方向に形成されている。
【0018】
弁37の弁体38は概略円板状をなし外周縁部にシール部38aが全周方向にわたって環状に形成されており、弁座40に対向するように配置されている。そして、弁37は中心軸39を燃料50の流通方向に平行に摺動するように支持されて弁座40に対して進退動可能に設けられている。そして、弁37は付勢手段としてのばね41に付勢されて所定の押圧力で弁座40の流通孔40aを塞ぎ燃料50の流通を阻止している。燃料50の圧力が弁体38に作用し、この圧力が所定の大きさに達すると、この圧力はばね41の付勢力に打ち勝って弁37を図4の右方向に移動させる。これにより、燃料50は一方向にのみ流通可能に制限される。
【0019】
図3に戻り増圧装置3Aの動作を説明する。ポート20から作動油60が供給されると、その圧力とピストン14の断面積との積で求められる推力がピストン14に働く。この推力がばね19の伸長力に打ち勝つと、ピストンロッド15は図3の左方向へ移動し、増圧ロッド17が加圧室22内へ嵌入する。これによって加圧室22内の異物混入燃料は加圧され、流通路25、チェックバルブ32、及び燃料通路P2を介して吐出する。このときの吐出圧力は、ピストン14の推力を増圧ロッド17の有効断面積で除して求められる。つまり、増圧ロッド17の断面積とピストン14の断面積の比に応じて増圧される。
【0020】
ポート20から供給される作動油60の圧力が減ずると、ピストン14はばね19の伸長力によって図3の右方向へ移動し、ピストンロッド15は増圧ロッド17が加圧室22から抜け出る方向に移動する。これによって、異物混入燃料50は、燃料通路P1、チェックバルブ31、及び流通路25を介して加圧室22内に吸入される。
【0021】
このような動作の間において、シリンダチューブ11の内部に供給された作動油60はパッキン21b,21aから漏れることがある。漏れた作動油60は、空間24内に溜まり、適時抜き穴26から排出される。したがって、漏れた作動油60が加圧室22の内部に混入することはない。また、パッキン23から漏れた加圧室22内の異物混入燃料50も空間24内に溜まり、これがシリンダチューブ11の内部へ混入することもない。つまり、作動油60と加圧される異物混入燃料50とが混ざることはない。すなわち、パッキン21a,21bは、作動油60が異物混入燃料50に混入することを防止する漏洩防止手段を構成している。パッキン23は、異物混入燃料50が作動油60に混入することを防止する漏洩防止手段を構成している。そのため、異物混入燃料50の濃度を一定に保つことができ、信頼性の高い試験を行うことができる。
【0022】
しかも、ピストンロッド15に加圧室22を設け、加圧室22内に増圧ロッド17が嵌入するように構成されているので、ピストンロッド15の長さが長くならず、増圧装置1の全長が短くなって小型化される。
【0023】
また、ピストンロッド15及び増圧ロッド17が中空ケーシング16によって覆われているため、外部に露出することがない。したがって、漏れた燃料50又は作動油60が周辺を汚すことを容易に防止することができ、また外部からピストンロッド15又は増圧ロッド17への機械的な衝撃や温度の影響を防ぐことができる。
【0024】
図5はシーケンサの動作タイミングを示す説明図である。本発明に用いる増圧装置は、シリンダ部(ピストンロッド15)とプランジャ部(増圧ロッド17)とで燃料50を加圧するので脈動が発生する。この脈動を緩和するために、本実施の形態においては、2基の増圧装置3A,3Bを並列に設けてこれらを交互に駆動する。2基の増圧装置3A,3Bには、増圧装置3A,3Bには、それぞれプランジャ部の移動量を検出する位置検出センサ4A,4Bが設けられている。シーケンサ9は、位置検出センサ4A,4Bの出力する電気信号を入力して、切り替えバルブ8A,8Bの切り替えのタイミングを制御する。シーケンサ9と切り替えバルブ8A,8Bとは、並列に設けられた2基の増圧装置3A,3Bを交互に駆動する制御手段を構成している。
【0025】
増圧装置3Aに接続される切り替えバルブ8Aにおいて、通路A1から通路B1に作動油60が流れると、増圧装置3Aのプランジャ部(増圧ロッド17)は燃料50を吐出する方向(図5に示す前方向)に移動する。これにより、燃料50は加圧されて増圧装置3Aから放出される。プランジャ部が前端に移動したことが位置検出センサ4Aによって検出されると、シーケンサ9は切り替えバルブ8Aの通路A1を閉じると同時に通路C1を開く、すると作動油60は増圧装置3Aから吐き出され通路C1を抜けて作動油タンク5に戻る。このとき、燃料50が増圧装置3Aに補充される。一方、シーケンサ9は、これと全く逆のタイミングで増圧装置3Bを動作させる。
【0026】
このような構成の燃料噴射弁耐久試験装置においては、異物混入燃料50を加圧して燃料噴射弁1に供給する手段として、シリンダ部(ピストンロッド15)とプランジャ部(増圧ロッド17)とチェックバルブ31とを有する増圧装置3A,3Bを用いるので、増圧装置として非常にシンプルな構造とすることができ、燃料に混入した異物が増圧装置に詰まりづらく、長時間にわたって燃料を安定して供給することができるので、燃料噴射弁の耐久試験を良好に行うことができる。
【0027】
また、増圧装置3A,3Bは作動油60によって駆動されるので、従来用いられていたターボ式ポンプや容積式ポンプといった大型で高価なポンプを必要とすることなく構成を簡素にすることができ、コンパクトな装置にすることが出来るとともにコストダウンを図ることができる。
【0028】
尚、本実施の形態においては、閉ループ燃料通路内に発生する燃料50の圧力変化(脈動)を低減するために、2基の増圧装置3A,3Bを設けているが、コストがゆるせば、さらに多くの増圧装置を並列に配置して圧力変化をさらに小さくすることも可能である。
【0029】
また、増圧装置3A,3Bの作動油60として、燃料圧力印加系統部100を循環する燃料50の異物が混入されていないものが用いられてもよい。このような構成とすることにより、万が一作動油として用いる燃料が漏れて異物混入燃料50に混じったとしても異物混入燃料50が変質するがことがなく信頼性の高い試験を行うことができる。
【0030】
【発明の効果】
この発明に係る燃料噴射弁耐久試験装置は、異物を混入した燃料を貯留する燃料タンクと、燃料を加圧して燃料噴射弁に供給する増圧装置と、燃料タンク、増圧装置、及び燃料噴射弁の相互間に設けられ燃料を循環させる閉ループ燃料通路とを備えた燃料噴射弁耐久試験装置であって、増圧装置は、円筒状のシリンダ部と、シリンダ部内を往復動するとともにシリンダ部と協同して燃料を加圧する加圧室を形成するプランジャ部と、閉ループ燃料通路の一部を成し加圧室に燃料を供給する燃料供給通路及び加圧室から燃料を吐出する燃料吐出通路にそれぞれ設けられ、燃料を一方向にのみ流通させるチェックバルブとを有する。そのため、増圧装置として非常にシンプルな構造とすることができ、燃料に混入した異物が増圧装置に詰まりづらく、長時間にわたって燃料を安定して供給することができるので、燃料噴射弁の耐久試験を良好に行うことができる。また、異物混入燃料の異物の濃度が安定し信頼性の高い試験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の燃料噴射弁耐久試験装置の概略を示す燃料圧力印加系統部の系統図である。
【図2】この発明の燃料噴射弁耐久試験装置の燃料圧力印加系統部及び燃料圧力加圧系統部を示す詳細系統図である。
【図3】図2の燃料圧力加圧系統部の増圧装置の断面図である。
【図4】増圧装置の一部を構成するチェックバルブの断面図である。
【図5】燃料圧力加圧系統部のシーケンサの動作タイミングを示す説明図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁、2 燃料タンク、3A,3B 増圧装置、4A,4B 位置検出センサ(制御手段)、5 作動油タンク、6 作動油ポンプ、7 圧力制御弁、8A,8B 切り替えバルブ(制御手段)、9 シーケンサ(制御手段)、14 ピストン、15 ピストンロッド(シリンダ部)、17 増圧ロッド(プランジャ部)、19 ばね、20 作動油入出口、21,23 パッキン(漏洩防止手段)、22 加圧室、31,32 チェックバルブ、37 弁、40 弁座、41 ばね(付勢手段)、50 異物混入燃料、60 作動油、100 燃料圧力印加系統部、110 燃料圧力加圧系統部、P1,P2,P3,P4 燃料通路(閉ループ燃料通路)。
Claims (6)
- 異物を混入した燃料を貯留する燃料タンクと、
上記燃料を加圧して燃料噴射弁に供給する増圧装置と、
上記燃料タンク、上記増圧装置及び上記燃料噴射弁の相互間に設けられ上記燃料を循環させる閉ループ燃料通路とを備えた燃料噴射弁耐久試験装置であって、
上記増圧装置は、
円筒状のシリンダ部と、
上記シリンダ部内を往復動するとともに該シリンダ部と協同して上記燃料を加圧する加圧室を形成するプランジャ部と、
上記閉ループ燃料通路の一部を成し上記加圧室に燃料を供給する燃料供給通路及び上記加圧室から燃料を吐出する燃料吐出通路にそれぞれ設けられ、上記燃料を一方向にのみ流通させるチェックバルブとを有する
ことを特徴とする燃料噴射弁耐久試験装置。 - 上記増圧装置は作動油によって駆動され、
上記増圧装置に供給される上記作動油を貯留する作動油タンクと、
上記作動油を加圧して上記増圧装置に供給する作動油ポンプとをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁耐久試験装置。 - 上記増圧装置は、上記作動油が上記燃料に混入することを防止する漏洩防止手段を有している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁耐久試験装置。 - 上記閉ループ燃料通路に、複数の上記増圧装置が並列に設けられており、該複数の増圧装置を交互に駆動する制御手段をさらに備えた
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の燃料噴射弁耐久試験装置。 - 上記制御手段は、
上記作動油ポンプによって加圧された上記作動油を上記複数の増圧装置に切り替えて供給する切り替えバルブと、
上記増圧装置に各々設けられ上記シリンダ部に対する上記プランジャ部の移動位置を検出する位置検出センサと、
上記位置検出センサの信号に基づいて上記切り替えバルブを切り替えるシーケンサとを有する
ことを特徴とする請求項4に記載の燃料噴射弁耐久試験装置。 - 上記作動油は、上記燃料と同じ液体である
ことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の燃料噴射弁耐久試験装置。
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JP2002309525A JP2004144005A (ja) | 2002-10-24 | 2002-10-24 | 燃料噴射弁耐久試験装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006308553A (ja) * | 2005-03-31 | 2006-11-09 | Denso Corp | 耐久評価装置 |
JP2007218141A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Denso Corp | 耐久評価装置 |
KR101951912B1 (ko) * | 2017-11-28 | 2019-03-07 | 고등기술연구원연구조합 | 분체 밸브용 복합 성능 시험장치 및 시험방법 |
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2002
- 2002-10-24 JP JP2002309525A patent/JP2004144005A/ja active Pending
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