JP2004339948A - 脈動ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ドレン配管を必要とせず、効率良く吐出流体の圧力をあげることのできる脈動ポンプを提供する。
【解決手段】脈動ポンプ1は、加圧室4と流体供給口5と流体吐出口6と入口逆止弁7と出口逆止弁8とベローズ9と駆動機構10とを備える。加圧室4は、シリンダ2の内壁2aとこのシリンダ2に緩挿されたプランジャ3の先端部3aとによって形成される。入口逆止弁7は、加圧室4から流体供給口5に向かう流れを防止する。出口逆止弁8は、流体吐出口6を通って流出した流体が加圧室4に戻る流れを防止する。ベローズ9は、シリンダ2から突出するプランジャ3の基端部3bに外挿し、シリンダ2とプランジャ3の基端部3bとの間を密封する。プランジャ3の基端部3bの外面とベローズ9とシリンダ2とで囲まれる空間は、流体供給口5に連通する。
【選択図】 図1
【解決手段】脈動ポンプ1は、加圧室4と流体供給口5と流体吐出口6と入口逆止弁7と出口逆止弁8とベローズ9と駆動機構10とを備える。加圧室4は、シリンダ2の内壁2aとこのシリンダ2に緩挿されたプランジャ3の先端部3aとによって形成される。入口逆止弁7は、加圧室4から流体供給口5に向かう流れを防止する。出口逆止弁8は、流体吐出口6を通って流出した流体が加圧室4に戻る流れを防止する。ベローズ9は、シリンダ2から突出するプランジャ3の基端部3bに外挿し、シリンダ2とプランジャ3の基端部3bとの間を密封する。プランジャ3の基端部3bの外面とベローズ9とシリンダ2とで囲まれる空間は、流体供給口5に連通する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダに緩挿されたプランジャをこのシリンダに対して往復運動させ、流体を周期的に吐出する脈動ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
流体を周期的に吐出する脈動ポンプは、例えば、エンジンの燃料供給装置に組み込まれる燃料噴射ポンプなどとして使用される。燃料噴射ポンプは、シリンダ及びこのシリンダ内を往復移動するプランジャを備えている(例えば、特許文献1参照。)。加圧室が、シリンダ内に設けられており、プランジャが動くことで燃料が圧縮される。
【0003】
特に、ガソリンを筒内に直接噴射するために使用される場合、圧縮工程終盤の筒内に燃料を噴射するために、高い圧力で燃料を噴射する必要がある。この場合、摺動抵抗を小さくするために、シリンダとプランジャとの間には、Oリング、パッキン、ガスケットなどのシール部材を使用しない。したがって、加圧室からシリンダとプランジャとの隙間を通って反対側へ燃料が漏れ出る。この漏れ出る燃料を回収するために、加圧室と反対側のシリンダとプランジャとをベローズでシール結合し、このベローズの内側と連通するドレンを設けている。
【0004】
【特許文献1】
特願平11−132130号公報(段落0019、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の脈動ポンプの場合、ドレンを通じて回収した流体を再び利用できるように上流へ戻すための配管が必要となる。また、ドレンは、大気圧に通じているため、加圧室とドレン側との間の差圧が大きくなると、加圧室の流体がシリンダとプランジャとの隙間から逃げることで、加圧室の圧力が低下しやすく、流体の吐出圧力を所定の圧力以上に昇圧することができない。
【0006】
そこで、本発明は、ドレン配管を必要とせず、効率良く吐出流体の圧力をあげることのできる脈動ポンプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる脈動ポンプは、シリンダの内壁とこのシリンダに緩挿されたプランジャの先端部とによって形成される加圧室と、加圧室に供給される流体が通過する流体供給口と、加圧室から吐出される流体が通過する流体吐出口と、加圧室に流入した流体が加圧室から流体供給口に向かって戻る流れを防止する入口逆止弁と、流体吐出口を通って加圧室から流出した流体が加圧室に戻る流れを防止する出口逆止弁と、シリンダのプランジャ挿入側から突出するプランジャの基端部に外挿し、プランジャ挿入側のシリンダ及びプランジャの基端部の間を密封するベローズと、加圧室の容積を縮小する方向にプランジャの基端部を押圧する駆動機構を備える。そして、プランジャの基端部の外面とベローズとシリンダとで囲まれる空間を流体供給口に連通させる。
【0008】
また、脈動ポンプの構造を簡素化するために、加圧室と流体供給口とを連通する流体供給路をプランジャに設ける。そして、入口逆止弁を流体供給路の加圧室側出口に設ける。
【0009】
加圧室の圧力をより高い圧力に上げるために、流体供給口を通過する流体を大気圧よりも高い圧力に予圧する。流体供給口側の圧力の変動を小さくするために、作動膜として金属製のベローズを使用した圧力調整室を備える調圧器をプランジャの基端部の外表面とベローズとシリンダとで囲まれる空間に連通する位置に設ける。また、繰り返し変形を受けるベローズの耐久性を向上させるために、ベローズの表面にショットピーニング処理を施す。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態にかかる脈動ポンプについて、図1及び図2を参照して説明する。図1に示す脈動ポンプ1は、シリンダ2とプランジャ3と加圧室4と流体供給口5と流体吐出口6と入口逆止弁7と出口逆止弁8とベローズ9と駆動機構10とを備える。
【0011】
プランジャ3の先端部3aは、シリンダ2に緩挿されている。プランジャ3の基端部3bは、シリンダ2から突出している。プランジャ3は、加圧室4と流体供給口5とを連通する流体供給路11を有している。流体供給路11は、プランジャ3の基端部3bに半径方向へ開口する入口11aから、プランジャ3の先端面3cに開口する出口11bまで、プランジャ3の軸方向に貫通して設けられている。
【0012】
加圧室4は、シリンダ2の内壁2aとプランジャ3の先端部3aによって形成されている。流体供給口5は、プランジャ3が突出する側のシリンダ2に設けられている。流体供給口5は、プランジャ3が移動する方向と交差する方向に開口している。流体吐出口6は、プランジャ3の先端部3aと対向する側の加圧室4の壁4aに設けられている。
【0013】
入口逆止弁7は、流体供給路11の出口11bの下流側に設けている。入口逆止弁7は、ボール形状の栓7aと、この栓7aを出口11bの近傍に滞留させるケージ7bとを備える。入口逆止弁7は、流体供給口5から流体供給路11を経て加圧室4へ向かう流体を通過させ、流体が加圧室4から流体供給口5に向かって戻る流れを防止する。なお、栓7aが出口11bに吸い寄せられて出口11bを閉止するために、栓7aと出口11bとの間にできる隙間は、出口11bの開口径よりも小さくすると良い。また、栓7aを出口11bに向かって付勢する弾性部材を栓7aとケージ7bとの間に配置してもよい。
【0014】
出口逆止弁8は、加圧室4に対して流体吐出口6の外側(下流側)に設けられている。出口逆止弁8は、ボール形状の栓8aと、この栓8aを流体吐出口6に向かって付勢する弾性部材、例えばスプリング8bを備えている。スプリング8bは、流体吐出口6を通って流出する流体の圧力が加圧室4に供給される流体の供給圧力以上の場合に栓8aと流体吐出口6との間に隙間ができる程度の弾性力を有している。出口逆止弁8は、流体吐出口6から出る流体を通過させ、流体が流体吐出口6から加圧室4に戻る流れを防止する。
【0015】
ベローズ9は、プランジャ3の基端部3bに外挿されている。ベローズ9の一方の端部9aとプランジャ3の基端部3b及びプランジャ挿入側のシリンダ2とベローズ9の他方の端部9aは、それぞれシール接合されている。プランジャ3の基端部3bの外面とベローズ9とで囲まれる空間Sは、流体供給口5に連通している。なお、本実施形態では、流体供給路11の入口11aは、プランジャ3の基端部3bのベローズ9で覆われる範囲に開口しているが、流体供給口5の近傍の基端部3bに設けても良い。
【0016】
駆動機構10は、加圧室4の容積を縮小する方向にプランジャ3の基端部3bを押圧するカム12を備えている。カム12は、プランジャ3の移動方向と交差する軸を中心に回転する。カム12は、1回転する間にプランジャ3を1回押圧する。カム12が回転することによって、プランジャ3は、往復運動する。なお、カム12の形状は、1回転する間に2回以上プランジャ3を押圧するように形成されていても良い。
【0017】
また、プランジャ3の基端部3bの外面とベローズ9とで囲われる空間Sに連通する部分には、調圧器13が取付けられている。調圧器13は、作動膜として金属製のベローズを使用した圧力調整室13aを備えている。圧力調整室13aの内部には、ガス、例えば不活性ガス、具体的には、窒素ガスが封入されている。調圧器13は、ガスの圧力が加圧室4に供給される流体の供給圧力とほぼ同じ圧力に設定されており、プランジャ3が往復運動して空間Sの容積が変動することによって空間Sの圧力が急激に変動することを緩和させるために設けられている。
【0018】
次に、脈動ポンプ1の動作について説明説明する。
図1は、吐出状態を示し、図2は、吸込状態を示している。図1に示すように、カム12によってプランジャ3が押されると、栓7aが流体供給路11の出口11bを塞ぐ。プランジャ3が加圧室4を縮小する矢印A方向に移動することで、加圧室4内部の流体は、加圧される。加圧された流体は、出口逆止弁8のスプリング8bに逆らって栓8aを押し退け、流体吐出口6を通過する。そして、流体は、栓8aの傍らを通って、脈動ポンプ1の外(高圧側)に吐出される。
【0019】
シリンダ2の内壁2aとプランジャ3の外面との隙間を通って漏れる流体は、空間Sに流れ込む。空間Sは、プランジャ3が加圧室4を縮小する矢印A方向に移動することでベローズ9が縮められる。その結果、空間Sの容積が縮小し、空間S内部の流体は、流体供給口5から押し戻される。また、空間Sと連通する位置に調圧器13が設けられているので、入口逆止弁7が閉じることによって逃げ場を失った流体が流体供給口5を通って押し戻されるよりも速く、プランジャ3が移動する場合でも、空間S内部の圧力の変動が小さい。
【0020】
ベローズ9のばね特性によって、プランジャ3は、カム12に向かって付勢されている。その結果、図2に示すように、カム12の半径が小さくなる方向に回転すると、プランジャ3は、加圧室4を拡張する矢印B方向に移動する。したがって、脈動ポンプ1は、プランジャ3を矢印B方向に戻すための機構、例えば、プランジャリターン用ばねが不要である。プランジャ3が矢印B方向に移動(後退)し始めると、加圧室4の圧力が低下し、流体吐出口6は、出口逆止弁8の栓8aによって塞がれる。この状態で、さらにプランジャ3が矢印B方向に移動すると、加圧室4内部の圧力が流体供給路11内部の圧力よりも低下し、入口逆止弁7の栓7aが出口11bから離れる。そして、流体は、図2中の矢印で示すように、流体供給路11から加圧室4へ、空間Sから流体供給路11へ、流体供給口5から空間Sへと順繰りに吸込まれる。また、出口逆止弁8が閉じられていることによって流体が加圧室4に吸込まれるよりも速く、プランジャ3が矢印B方向に移動した場合でも、調圧器13の圧力調整室13aが膨張することで、空間S及び空間Sと連通状態にある加圧室4、流体供給路11、流体供給口5の近傍における、流体の圧力変動が緩和される。
【0021】
また、流体供給口5から供給される流体の供給圧力が、大気圧よりも高い圧力に予圧されている場合、この予圧によって、図2に示す矢印B方向の力がプランジャ3に作用する。したがって、プランジャ3は、ベローズ9のばね作用に予圧の力が加わることで、より速く矢印B方向に移動する。すなわち、脈動ポンプ1において、予圧がない状態に比べ、流体の吐出と吸込との繰り返しを速くすることができる。
【0022】
本発明の第2の実施形態に係る脈動ポンプ1について、図3及び図4を参照して説明する。なお、第1の実施形態の脈動ポンプ1と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。図3は、吐出状態を示し、図4は、吸込状態を示す。
【0023】
脈動ポンプ1において、駆動機構10は、図3に示すように電磁アクチュエータとして、例えばソレノイド21と可動子22とを備える。ソレノイド21と可動子22とは、プランジャ3の移動方向に沿って可動子22が移動するように、配置されている。可動子22の一方の端部(先端)22aは、プランジャ3の基端部3bに当接している。ソレノイド21に配線23を通じて電力が供給されると、プランジャ3から遠い側の可動子22の端部(基端)22bは、ソレノイド21に引き寄せられ、プランジャ3の基端部3bを図3に示す矢印A方向に押す。また、ソレノイド21への電力の供給が停止すると、可動子22の基端22bがソレノイド21から解放され、プランジャ3及び可動子22は、ベローズ9のばね特性によって、図4に示す矢印B方向に戻される。
【0024】
プランジャ3がA方向及びB方向に往復移動することによる入口逆止弁7及び出口逆止弁8の作動及び流体の流れについては、第1の実施形態と同様であるので、各説明は、第1実施形態を参照することとし、本実施形態における記載を省略する。
【0025】
第2の実施形態の脈動ポンプ1における駆動機構10は、ソレノイド21と可動子22とを備えているので、流体を吐出させる周期を容易に変えることができる。また、吐出と吸込の拍子を制御することで、流体の吐出パターンを多彩に変化させることができる。したがって、この脈動ポンプ1を内燃機関の燃料供給用のポンプ、特に筒内直噴式エンジンの燃料供給ポンプ(燃料噴射ポンプ)として使用する場合、エンジンの回転数に合わせて、燃料の噴射のタイミングを微調整することができる。
【0026】
また、第1及び第2の実施形態における脈動ポンプ1において、流体供給路11がプランジャ3に設けられ、入口逆止弁7がプランジャ3の先端部3aに開口する流体供給路11の出口11bに設けられているので、脈動ポンプ1の構造が簡素化される。したがって、脈動ポンプ1を小型化することに適している。
【0027】
本発明の第3の実施形態に係る脈動ポンプ1について、図5及び図6を参照して説明する。なお、第1及び第2の実施形態の脈動ポンプ1と同様の構成要素については、その構成要素に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0028】
図5に示す脈動ポンプ1において、流体供給口5は、加圧室4に近い側のシリンダ2に設けられている。入口逆止弁7は、加圧室4と流体供給口5との間に設けられており、加圧室に流入した流体が加圧室4から流体供給口5に向かって戻る流れを防止する。入口逆止弁7は、ボール形状の栓7aと、この栓7aを流体供給口5に向かって付勢する弾性部材、例えばスプリング7cとを備えている。スプリング7cは、流体供給口5から供給される流体の供給圧力が、加圧室4内部の圧力よりも高い場合に、栓7aと流体供給口5との間に隙間ができる程度の弾性力を有している。また、脈動ポンプ1は、プランジャ3がシリンダ2から突出する側に作られる空間Sと流体供給口5とを連通するバイパス31を有している。
【0029】
次に第3の実施形態の脈動ポンプ1の動作について説明する。図5は、吐出状態を示し、図6は吸込状態を示す。ソレノイド21に電力が配線23を通じて供給されると、図5に示すように、可動子22の基端22bがソレノイド21に引き寄せられる。その結果、プランジャ3が矢印A方向に押され、加圧室4が加圧される。入口逆止弁7が流体供給口5を塞いでいるので、流体は加圧室4から流体供給口5に戻ることなく、栓8aを押し退け、加圧室4から流体吐出口6を通過する。また、シリンダ2の内壁2aとプランジャ3の外面との隙間を通って空間S側に漏れ出た流体と空間Sの内部の流体は、バイパス31を通って流体供給口5に戻される。
【0030】
ソレノイド21への電力の供給が停止すると、図6に示すように可動子22が解放されプランジャ3は、矢印B方向に移動する。プランジャ3が矢印B方向に移動し始めると、加圧室4の圧力は、低下する。この結果、流体吐出口6は、出口逆止弁8の栓8aによって塞がれ、加圧室4から吐出された流体が加圧室4に戻る流れが防止される。この状態で、プランジャ3がさらに矢印B方向に後退すると、加圧室4の内部の圧力が流体供給口5における流体の圧力よりも低下する。流体供給口5側の流体は、入口逆止弁7の栓7aを加圧室4側へ押し退け、加圧室4に流れ込む。
【0031】
また、プランジャ3が矢印B方向に移動することによって、空間Sと連通する部分の流体の圧力は、流体供給口5における流体の圧力よりも低下するので、バイパス31を通して流体が空間S側に流れ込む。流体供給口5に供給される流体が大気圧よりも高く予圧されている場合は、ベローズ9のばね特性による矢印B方向の復元力とともに、バイパス31を通って流れ込む流体の圧力によって、プランジャ3及び可動子22は、積極的に矢印B方向に動かされる。したがって、脈動ポンプ1は、予圧がない状態に比べ、より速くプランジャ3を往復運動させることができる。
【0032】
調圧器13は、吐出状態における空間Sの縮小量、或いは吸込状態における空間Sの拡張量に比べてバイパス31を通過する流体の流量が少ない場合、空間Sと連通する部分における流体の圧力の変動を緩和する。
【0033】
第1の実施形態から第3の実施形態における脈動ポンプ1のベローズ9及び調圧器13のベローズは、表面にショットピーニング処理が施されている。ショットピーニング処理を施しているので、ベローズ9及び調圧器13のベローズの表面は、圧縮の残留応力が付与された状態である。この結果、繰り返し変形する場合でも、ベローズ9及び調圧器13のベローズの表面に大きな引張応力が発生することを緩和させることができる。したがって、脈動ポンプ1の耐久性が向上し、脈動ポンプ1の寿命が延びる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の脈動ポンプによれば、シリンダとプランジャとの間をベローズで密封し、プランジャの基端部の外面とベローズとシリンダとで囲まれる空間が、流体供給口に連通されている。したがって、加圧室からシリンダとプランジャとの隙間を通ってプランジャの基端部側に流出する流体は、ベローズで密封され、外部に流れ出ることがない。また、加圧室の内部の圧力と、プランジャの基端部とベローズとの間に形成される空間の圧力との差が小さくなるので、流体供給口から供給された流体を効率良く加圧し、吐出することができる。ドレンが無いので、脈動ポンプの構成が簡単であり、小型化することに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る脈動ポンプの吐出状態を示す断面図。
【図2】図1の脈動ポンプの吸込状態を示す断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る脈動ポンプの吐出状態を示す断面図。
【図4】図3の脈動ポンプの吸込状態を示す断面図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る脈動ポンプの吐出状態を示す断面図。
【図6】図5の脈動ポンプの吸込状態を示す断面図。
【符号の説明】
1…脈動ポンプ、2…シリンダ、3…プランジャ、3a…先端部、3b…基端部、4…加圧室、5…流体供給口、6…流体吐出口、7…入口逆止弁、8…出口逆止弁、9…ベローズ、10…駆動機構、11…流体供給路、11b…出口、13…調圧器、13a…圧力調整室、S…空間。
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダに緩挿されたプランジャをこのシリンダに対して往復運動させ、流体を周期的に吐出する脈動ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
流体を周期的に吐出する脈動ポンプは、例えば、エンジンの燃料供給装置に組み込まれる燃料噴射ポンプなどとして使用される。燃料噴射ポンプは、シリンダ及びこのシリンダ内を往復移動するプランジャを備えている(例えば、特許文献1参照。)。加圧室が、シリンダ内に設けられており、プランジャが動くことで燃料が圧縮される。
【0003】
特に、ガソリンを筒内に直接噴射するために使用される場合、圧縮工程終盤の筒内に燃料を噴射するために、高い圧力で燃料を噴射する必要がある。この場合、摺動抵抗を小さくするために、シリンダとプランジャとの間には、Oリング、パッキン、ガスケットなどのシール部材を使用しない。したがって、加圧室からシリンダとプランジャとの隙間を通って反対側へ燃料が漏れ出る。この漏れ出る燃料を回収するために、加圧室と反対側のシリンダとプランジャとをベローズでシール結合し、このベローズの内側と連通するドレンを設けている。
【0004】
【特許文献1】
特願平11−132130号公報(段落0019、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の脈動ポンプの場合、ドレンを通じて回収した流体を再び利用できるように上流へ戻すための配管が必要となる。また、ドレンは、大気圧に通じているため、加圧室とドレン側との間の差圧が大きくなると、加圧室の流体がシリンダとプランジャとの隙間から逃げることで、加圧室の圧力が低下しやすく、流体の吐出圧力を所定の圧力以上に昇圧することができない。
【0006】
そこで、本発明は、ドレン配管を必要とせず、効率良く吐出流体の圧力をあげることのできる脈動ポンプを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる脈動ポンプは、シリンダの内壁とこのシリンダに緩挿されたプランジャの先端部とによって形成される加圧室と、加圧室に供給される流体が通過する流体供給口と、加圧室から吐出される流体が通過する流体吐出口と、加圧室に流入した流体が加圧室から流体供給口に向かって戻る流れを防止する入口逆止弁と、流体吐出口を通って加圧室から流出した流体が加圧室に戻る流れを防止する出口逆止弁と、シリンダのプランジャ挿入側から突出するプランジャの基端部に外挿し、プランジャ挿入側のシリンダ及びプランジャの基端部の間を密封するベローズと、加圧室の容積を縮小する方向にプランジャの基端部を押圧する駆動機構を備える。そして、プランジャの基端部の外面とベローズとシリンダとで囲まれる空間を流体供給口に連通させる。
【0008】
また、脈動ポンプの構造を簡素化するために、加圧室と流体供給口とを連通する流体供給路をプランジャに設ける。そして、入口逆止弁を流体供給路の加圧室側出口に設ける。
【0009】
加圧室の圧力をより高い圧力に上げるために、流体供給口を通過する流体を大気圧よりも高い圧力に予圧する。流体供給口側の圧力の変動を小さくするために、作動膜として金属製のベローズを使用した圧力調整室を備える調圧器をプランジャの基端部の外表面とベローズとシリンダとで囲まれる空間に連通する位置に設ける。また、繰り返し変形を受けるベローズの耐久性を向上させるために、ベローズの表面にショットピーニング処理を施す。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態にかかる脈動ポンプについて、図1及び図2を参照して説明する。図1に示す脈動ポンプ1は、シリンダ2とプランジャ3と加圧室4と流体供給口5と流体吐出口6と入口逆止弁7と出口逆止弁8とベローズ9と駆動機構10とを備える。
【0011】
プランジャ3の先端部3aは、シリンダ2に緩挿されている。プランジャ3の基端部3bは、シリンダ2から突出している。プランジャ3は、加圧室4と流体供給口5とを連通する流体供給路11を有している。流体供給路11は、プランジャ3の基端部3bに半径方向へ開口する入口11aから、プランジャ3の先端面3cに開口する出口11bまで、プランジャ3の軸方向に貫通して設けられている。
【0012】
加圧室4は、シリンダ2の内壁2aとプランジャ3の先端部3aによって形成されている。流体供給口5は、プランジャ3が突出する側のシリンダ2に設けられている。流体供給口5は、プランジャ3が移動する方向と交差する方向に開口している。流体吐出口6は、プランジャ3の先端部3aと対向する側の加圧室4の壁4aに設けられている。
【0013】
入口逆止弁7は、流体供給路11の出口11bの下流側に設けている。入口逆止弁7は、ボール形状の栓7aと、この栓7aを出口11bの近傍に滞留させるケージ7bとを備える。入口逆止弁7は、流体供給口5から流体供給路11を経て加圧室4へ向かう流体を通過させ、流体が加圧室4から流体供給口5に向かって戻る流れを防止する。なお、栓7aが出口11bに吸い寄せられて出口11bを閉止するために、栓7aと出口11bとの間にできる隙間は、出口11bの開口径よりも小さくすると良い。また、栓7aを出口11bに向かって付勢する弾性部材を栓7aとケージ7bとの間に配置してもよい。
【0014】
出口逆止弁8は、加圧室4に対して流体吐出口6の外側(下流側)に設けられている。出口逆止弁8は、ボール形状の栓8aと、この栓8aを流体吐出口6に向かって付勢する弾性部材、例えばスプリング8bを備えている。スプリング8bは、流体吐出口6を通って流出する流体の圧力が加圧室4に供給される流体の供給圧力以上の場合に栓8aと流体吐出口6との間に隙間ができる程度の弾性力を有している。出口逆止弁8は、流体吐出口6から出る流体を通過させ、流体が流体吐出口6から加圧室4に戻る流れを防止する。
【0015】
ベローズ9は、プランジャ3の基端部3bに外挿されている。ベローズ9の一方の端部9aとプランジャ3の基端部3b及びプランジャ挿入側のシリンダ2とベローズ9の他方の端部9aは、それぞれシール接合されている。プランジャ3の基端部3bの外面とベローズ9とで囲まれる空間Sは、流体供給口5に連通している。なお、本実施形態では、流体供給路11の入口11aは、プランジャ3の基端部3bのベローズ9で覆われる範囲に開口しているが、流体供給口5の近傍の基端部3bに設けても良い。
【0016】
駆動機構10は、加圧室4の容積を縮小する方向にプランジャ3の基端部3bを押圧するカム12を備えている。カム12は、プランジャ3の移動方向と交差する軸を中心に回転する。カム12は、1回転する間にプランジャ3を1回押圧する。カム12が回転することによって、プランジャ3は、往復運動する。なお、カム12の形状は、1回転する間に2回以上プランジャ3を押圧するように形成されていても良い。
【0017】
また、プランジャ3の基端部3bの外面とベローズ9とで囲われる空間Sに連通する部分には、調圧器13が取付けられている。調圧器13は、作動膜として金属製のベローズを使用した圧力調整室13aを備えている。圧力調整室13aの内部には、ガス、例えば不活性ガス、具体的には、窒素ガスが封入されている。調圧器13は、ガスの圧力が加圧室4に供給される流体の供給圧力とほぼ同じ圧力に設定されており、プランジャ3が往復運動して空間Sの容積が変動することによって空間Sの圧力が急激に変動することを緩和させるために設けられている。
【0018】
次に、脈動ポンプ1の動作について説明説明する。
図1は、吐出状態を示し、図2は、吸込状態を示している。図1に示すように、カム12によってプランジャ3が押されると、栓7aが流体供給路11の出口11bを塞ぐ。プランジャ3が加圧室4を縮小する矢印A方向に移動することで、加圧室4内部の流体は、加圧される。加圧された流体は、出口逆止弁8のスプリング8bに逆らって栓8aを押し退け、流体吐出口6を通過する。そして、流体は、栓8aの傍らを通って、脈動ポンプ1の外(高圧側)に吐出される。
【0019】
シリンダ2の内壁2aとプランジャ3の外面との隙間を通って漏れる流体は、空間Sに流れ込む。空間Sは、プランジャ3が加圧室4を縮小する矢印A方向に移動することでベローズ9が縮められる。その結果、空間Sの容積が縮小し、空間S内部の流体は、流体供給口5から押し戻される。また、空間Sと連通する位置に調圧器13が設けられているので、入口逆止弁7が閉じることによって逃げ場を失った流体が流体供給口5を通って押し戻されるよりも速く、プランジャ3が移動する場合でも、空間S内部の圧力の変動が小さい。
【0020】
ベローズ9のばね特性によって、プランジャ3は、カム12に向かって付勢されている。その結果、図2に示すように、カム12の半径が小さくなる方向に回転すると、プランジャ3は、加圧室4を拡張する矢印B方向に移動する。したがって、脈動ポンプ1は、プランジャ3を矢印B方向に戻すための機構、例えば、プランジャリターン用ばねが不要である。プランジャ3が矢印B方向に移動(後退)し始めると、加圧室4の圧力が低下し、流体吐出口6は、出口逆止弁8の栓8aによって塞がれる。この状態で、さらにプランジャ3が矢印B方向に移動すると、加圧室4内部の圧力が流体供給路11内部の圧力よりも低下し、入口逆止弁7の栓7aが出口11bから離れる。そして、流体は、図2中の矢印で示すように、流体供給路11から加圧室4へ、空間Sから流体供給路11へ、流体供給口5から空間Sへと順繰りに吸込まれる。また、出口逆止弁8が閉じられていることによって流体が加圧室4に吸込まれるよりも速く、プランジャ3が矢印B方向に移動した場合でも、調圧器13の圧力調整室13aが膨張することで、空間S及び空間Sと連通状態にある加圧室4、流体供給路11、流体供給口5の近傍における、流体の圧力変動が緩和される。
【0021】
また、流体供給口5から供給される流体の供給圧力が、大気圧よりも高い圧力に予圧されている場合、この予圧によって、図2に示す矢印B方向の力がプランジャ3に作用する。したがって、プランジャ3は、ベローズ9のばね作用に予圧の力が加わることで、より速く矢印B方向に移動する。すなわち、脈動ポンプ1において、予圧がない状態に比べ、流体の吐出と吸込との繰り返しを速くすることができる。
【0022】
本発明の第2の実施形態に係る脈動ポンプ1について、図3及び図4を参照して説明する。なお、第1の実施形態の脈動ポンプ1と同様の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。図3は、吐出状態を示し、図4は、吸込状態を示す。
【0023】
脈動ポンプ1において、駆動機構10は、図3に示すように電磁アクチュエータとして、例えばソレノイド21と可動子22とを備える。ソレノイド21と可動子22とは、プランジャ3の移動方向に沿って可動子22が移動するように、配置されている。可動子22の一方の端部(先端)22aは、プランジャ3の基端部3bに当接している。ソレノイド21に配線23を通じて電力が供給されると、プランジャ3から遠い側の可動子22の端部(基端)22bは、ソレノイド21に引き寄せられ、プランジャ3の基端部3bを図3に示す矢印A方向に押す。また、ソレノイド21への電力の供給が停止すると、可動子22の基端22bがソレノイド21から解放され、プランジャ3及び可動子22は、ベローズ9のばね特性によって、図4に示す矢印B方向に戻される。
【0024】
プランジャ3がA方向及びB方向に往復移動することによる入口逆止弁7及び出口逆止弁8の作動及び流体の流れについては、第1の実施形態と同様であるので、各説明は、第1実施形態を参照することとし、本実施形態における記載を省略する。
【0025】
第2の実施形態の脈動ポンプ1における駆動機構10は、ソレノイド21と可動子22とを備えているので、流体を吐出させる周期を容易に変えることができる。また、吐出と吸込の拍子を制御することで、流体の吐出パターンを多彩に変化させることができる。したがって、この脈動ポンプ1を内燃機関の燃料供給用のポンプ、特に筒内直噴式エンジンの燃料供給ポンプ(燃料噴射ポンプ)として使用する場合、エンジンの回転数に合わせて、燃料の噴射のタイミングを微調整することができる。
【0026】
また、第1及び第2の実施形態における脈動ポンプ1において、流体供給路11がプランジャ3に設けられ、入口逆止弁7がプランジャ3の先端部3aに開口する流体供給路11の出口11bに設けられているので、脈動ポンプ1の構造が簡素化される。したがって、脈動ポンプ1を小型化することに適している。
【0027】
本発明の第3の実施形態に係る脈動ポンプ1について、図5及び図6を参照して説明する。なお、第1及び第2の実施形態の脈動ポンプ1と同様の構成要素については、その構成要素に同じ符号を付してその説明を省略する。
【0028】
図5に示す脈動ポンプ1において、流体供給口5は、加圧室4に近い側のシリンダ2に設けられている。入口逆止弁7は、加圧室4と流体供給口5との間に設けられており、加圧室に流入した流体が加圧室4から流体供給口5に向かって戻る流れを防止する。入口逆止弁7は、ボール形状の栓7aと、この栓7aを流体供給口5に向かって付勢する弾性部材、例えばスプリング7cとを備えている。スプリング7cは、流体供給口5から供給される流体の供給圧力が、加圧室4内部の圧力よりも高い場合に、栓7aと流体供給口5との間に隙間ができる程度の弾性力を有している。また、脈動ポンプ1は、プランジャ3がシリンダ2から突出する側に作られる空間Sと流体供給口5とを連通するバイパス31を有している。
【0029】
次に第3の実施形態の脈動ポンプ1の動作について説明する。図5は、吐出状態を示し、図6は吸込状態を示す。ソレノイド21に電力が配線23を通じて供給されると、図5に示すように、可動子22の基端22bがソレノイド21に引き寄せられる。その結果、プランジャ3が矢印A方向に押され、加圧室4が加圧される。入口逆止弁7が流体供給口5を塞いでいるので、流体は加圧室4から流体供給口5に戻ることなく、栓8aを押し退け、加圧室4から流体吐出口6を通過する。また、シリンダ2の内壁2aとプランジャ3の外面との隙間を通って空間S側に漏れ出た流体と空間Sの内部の流体は、バイパス31を通って流体供給口5に戻される。
【0030】
ソレノイド21への電力の供給が停止すると、図6に示すように可動子22が解放されプランジャ3は、矢印B方向に移動する。プランジャ3が矢印B方向に移動し始めると、加圧室4の圧力は、低下する。この結果、流体吐出口6は、出口逆止弁8の栓8aによって塞がれ、加圧室4から吐出された流体が加圧室4に戻る流れが防止される。この状態で、プランジャ3がさらに矢印B方向に後退すると、加圧室4の内部の圧力が流体供給口5における流体の圧力よりも低下する。流体供給口5側の流体は、入口逆止弁7の栓7aを加圧室4側へ押し退け、加圧室4に流れ込む。
【0031】
また、プランジャ3が矢印B方向に移動することによって、空間Sと連通する部分の流体の圧力は、流体供給口5における流体の圧力よりも低下するので、バイパス31を通して流体が空間S側に流れ込む。流体供給口5に供給される流体が大気圧よりも高く予圧されている場合は、ベローズ9のばね特性による矢印B方向の復元力とともに、バイパス31を通って流れ込む流体の圧力によって、プランジャ3及び可動子22は、積極的に矢印B方向に動かされる。したがって、脈動ポンプ1は、予圧がない状態に比べ、より速くプランジャ3を往復運動させることができる。
【0032】
調圧器13は、吐出状態における空間Sの縮小量、或いは吸込状態における空間Sの拡張量に比べてバイパス31を通過する流体の流量が少ない場合、空間Sと連通する部分における流体の圧力の変動を緩和する。
【0033】
第1の実施形態から第3の実施形態における脈動ポンプ1のベローズ9及び調圧器13のベローズは、表面にショットピーニング処理が施されている。ショットピーニング処理を施しているので、ベローズ9及び調圧器13のベローズの表面は、圧縮の残留応力が付与された状態である。この結果、繰り返し変形する場合でも、ベローズ9及び調圧器13のベローズの表面に大きな引張応力が発生することを緩和させることができる。したがって、脈動ポンプ1の耐久性が向上し、脈動ポンプ1の寿命が延びる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の脈動ポンプによれば、シリンダとプランジャとの間をベローズで密封し、プランジャの基端部の外面とベローズとシリンダとで囲まれる空間が、流体供給口に連通されている。したがって、加圧室からシリンダとプランジャとの隙間を通ってプランジャの基端部側に流出する流体は、ベローズで密封され、外部に流れ出ることがない。また、加圧室の内部の圧力と、プランジャの基端部とベローズとの間に形成される空間の圧力との差が小さくなるので、流体供給口から供給された流体を効率良く加圧し、吐出することができる。ドレンが無いので、脈動ポンプの構成が簡単であり、小型化することに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る脈動ポンプの吐出状態を示す断面図。
【図2】図1の脈動ポンプの吸込状態を示す断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る脈動ポンプの吐出状態を示す断面図。
【図4】図3の脈動ポンプの吸込状態を示す断面図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る脈動ポンプの吐出状態を示す断面図。
【図6】図5の脈動ポンプの吸込状態を示す断面図。
【符号の説明】
1…脈動ポンプ、2…シリンダ、3…プランジャ、3a…先端部、3b…基端部、4…加圧室、5…流体供給口、6…流体吐出口、7…入口逆止弁、8…出口逆止弁、9…ベローズ、10…駆動機構、11…流体供給路、11b…出口、13…調圧器、13a…圧力調整室、S…空間。
Claims (5)
- シリンダの内壁とこのシリンダに緩挿されたプランジャの先端部とによって形成される加圧室と、
前記加圧室に供給される流体が通過する流体供給口と、
前記加圧室から吐出される流体が通過する流体吐出口と、
前記加圧室に流入した流体が前記加圧室から前記流体供給口に向かって戻る流れを防止する入口逆止弁と、
前記流体吐出口を通って前記加圧室から流出した流体が前記加圧室に戻る流れを防止する出口逆止弁と、
前記シリンダのプランジャ挿入側から突出する前記プランジャの基端部に外挿し、前記プランジャ挿入側の前記シリンダ及び前記プランジャの基端部の間を密封するベローズと、
前記加圧室の容積を縮小する方向に前記プランジャの基端部を押圧する駆動機構を備え、
前記プランジャの基端部の外面と前記ベローズと前記シリンダとで囲まれる空間は、前記流体供給口に連通することを特徴とする脈動ポンプ。 - 前記プランジャは、前記加圧室と前記流体供給口とを連通する流体供給路を備え、前記入口逆止弁は、前記流体供給路の出口に設けられることを特徴とする請求項1に記載の脈動ポンプ。
- 前記流体供給口を通過する流体は、大気圧よりも高い圧力に予圧されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の脈動ポンプ。
- 作動膜として金属製のベローズを使用した圧力調整室を備える調圧器が、前記空間に連通する位置に設けられることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の脈動ポンプ。
- 前記ベローズは、表面にショットピーニング処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の脈動ポンプ。
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