JP2004143517A - Oscillator, and method for plating surface of oscillator - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話等の電子機器に内蔵される振動発生装置用の振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の電子機器に内蔵される振動発生装置用の振動子において、一般に比重17.5〜18.5のタングステン重合金が用いられている。タングステン重合金としては、その主組成がW−Ni−Cu系、W−Ni−Fe系、及びW−Mo−Ni−Fe系であるものが知られている。
【0003】
このようなタングステン重合金からなる振動子は、従来からいわゆる粉末冶金法により製造される。即ち、タングステン粉末にNi、Cu、Fe、Mo等の金属粉末を添加した混合粉末を扇状に加圧成形したものを、1300〜1500℃の高温で焼結して製造される。通常のタングステン重合金は、高比重を得るためにタングステンの組成比が90〜98重量%の範囲であり、残りの2〜10重量%が添加金属から構成されている。そして焼結時に、添加金属に液相部分を発生させることで、合金の高密度化とともに、靭性が高められる。このようにして得られた振動子は、通常、携帯電話等の電子機器に内蔵される振動発生装置内の小型モータの回転軸に加締めにより固定されている。
【0004】
このような振動子には、所定の環境試験に耐えられる耐食性が求められている。タングステン重合金は、例えば硫化水素及び亜硫酸等の酸、又は、アルカリに対しては充分な耐食性があるが、その反面、高温多湿環境では、水酸化タングステン及び酸化タングステンが生成する等、腐食され易くなる。従来は、振動子の表面にニッケルメッキ層を形成することにより、高温多湿環境における耐食性の向上が図られてきた。
【0005】
このため、高温多湿環境における試験が行われ、この試験では、モーターの回転軸に振動子を加締めた状態で、例えば、温度40℃/湿度90%の環境で1000時間放置し、振動子の表面に腐食が発生しないことが求められる。ここで、振動子を回転軸に加締めた状態とするのは、実際の使用状態に近づけるためであり、また、小型モータの回転軸に加締めにより固定することで、振動子表面のニッケルメッキ層がマイクロクラック等の損傷をうけ、これが腐食の原因となるため、そのような損傷の腐食への影響を見るためである。
【0006】
従来、ニッケルメッキ層の形成には、いわゆる電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれかが適用され、これらいずれの方法によっても充分な耐食性を有するニッケルメッキ層が比較的容易に形成され、上記した試験をクリアしていた。
【0007】
ところで、電解メッキ法によれば、一般にタングステン重合金への密着性に優れたニッケルメッキ層が得られるが、多くのピンホールが発生してメッキ層の緻密性に劣る。一方、無電解メッキ法によれば、緻密性に優れるがタングステン重合金への密着性に劣る傾向がある。これに対して、密着性と緻密性の両者に優れたニッケルメッキ層を形成する方法として、特許文献1に、第1層に密着性に優れた電解メッキ層を形成し、次に、第2層に緻密性に優れた無電解メッキ層を形成する2層メッキ法が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−224345号公報(第2頁)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、携帯電話に内蔵される振動子に対して、上述した従来の試験よりもさらに条件的に厳しいIEC−68−2−30規定の高温多湿試験における耐食性が求められている。具体的には、振動子をモーターの回転軸に加締めた状態として、温度25℃/湿度95%の環境で12時間放置〜温度55℃/湿度95%の環境で12時間放置の試験サイクルを計35回継続した場合に、振動子の表面に腐食が発生しないことが求められている。
【0010】
そこで、本発明者が、従来技術の電解メッキ法と、さらには、2層メッキ法によってタングステン重合金の表面にニッケルメッキ層を形成した振動子について、上記した高温多湿試験を行った所、従来技術のいずれの方法でも振動子の腐食が防止できないことが判った。
【0011】
本発明は、携帯電話等に内蔵される振動発生装置用のタングステン重合金からなる振動子において、IEC−68−2−30規定の高温多湿試験に耐えうる耐食性が得られる振動子、及び振動子表面へのメッキ形成方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の振動子は、次の構成を有する。即ち、タングステン重合金を含み、その表面から順に少なくとも第1のニッケルメッキ層と第2のニッケルメッキ層が形成され、第1のニッケルメッキ層と第2のニッケルメッキ層は、それぞれ電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれかの方法により形成されている。第1のニッケルメッキ層に熱処理を施すことで、第1のニッケルメッキ層が電解メッキ法により形成された場合には、第1のニッケルメッキ層を緻密性と振動子の表面への密着性が向上したものとし、第1のニッケルメッキ層が無電解メッキ法により形成された場合には、第1のニッケルメッキ層を延性と振動子の表面への密着性が向上したものとしている。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の振動子表面へのメッキ形成方法は、次の構成を有する。即ち、タングステン重合金を含む振動子の表面にエッチング加工を行う工程と、電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれかにより第1のニッケルメッキ層を形成する工程と、第1のニッケルメッキ層に対し、(イ)700〜1000℃の温度範囲で、(ロ)還元雰囲気、非酸化性ガス雰囲気、又は真空中において、(ハ)処理時間を5〜60分の範囲内とした熱処理を施す工程と、第1のニッケルメッキ層の上に、電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれかにより第2のニッケルメッキ層を形成する工程とを含む。
【0014】
これらの構成により、タングステン重合金からなる振動子の表面に高耐食性のニッケルメッキ層が形成でき、IEC−68−2−30規定の高温多湿試験に耐えうる耐食性を有する振動子が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に、本実施の形態における振動発生装置用の振動子の構成を示す。1は、組成比がW95重量%−Ni3重量%―Cu2重量%であり、比重が18.2のタングステン重合金から構成された振動子であり、粉末冶金法により製造されている。振動子1の表面には、ニッケルメッキ層2が形成されている。振動子1は、半径R=3mm、円周長L=7.3mm、及び肉厚t=3mmの扇型の形状であり、その中心部には取付溝3が設けられている。また、5は小型モーター4の回転軸であり、回転軸5は、振動子1の取付溝3に嵌合されて加締められている。このようにして、振動子1が小型モーター4に固定されている。
【0016】
本発明者は、IEC−68−2−30規定の高温多湿試験に耐えうる耐食性を有する振動子1を実現するため、振動子1の表面に形成したニッケルメッキ層について、その構成及び形成方法の両面から検討した。
【0017】
図2に、この検討結果に基づく振動子1の表面に形成されたニッケルメッキ層2の構成を示す。ここでは、ニッケルメッキ層2は、振動子1の表面から、ニッケルメッキ層2aとニッケルメッキ層2bの2層構成からなる。なお、ニッケルメッキ層2は、無電解メッキ法又は電解メッキ法のいずれかのメッキ法によるニッケルメッキ層からなる3層以上の構成であっても良い。
【0018】
ここで、ニッケルメッキ層2は、その形成工程、即ち、電解メッキ法と無電解メッキ法のいずれかの方法によるニッケルメッキ層2aに、次の熱処理が施されている点に特徴がある。即ち、(イ)700〜1000℃の温度範囲で、(ロ)水素、グリーンガス等の還元雰囲気、アルゴンガス等の非酸化性ガス雰囲気、又は真空中において、(ハ)処理時間が5〜60分の範囲内で行われた熱処理である。
【0019】
そして、ニッケルメッキ層2aの上から、電解メッキ法と無電解メッキ法のいずれかの方法によるニッケルメッキ層2bが形成されていることが必要である。
【0020】
本発明者の解析によれば、振動子1において、ニッケルメッキ層2aへ熱処理を施すことにより、ニッケルメッキ層2aが電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれの方法により形成されていても、ニッケルメッキ層2の耐食性が大きく改善されることが判った。
【0021】
例えば、ニッケルメッキ層2aが電解メッキ法により形成されている場合は、ピンホール等の欠陥が減少又は消散されてメッキ層の緻密性と振動子1の表面のタングステン重合金へのメッキ層の密着性が向上し、一方、無電解メッキ法により形成されている場合は、延性と振動子1の表面のタングステン重合金へのメッキ層の密着性が改善される。
【0022】
また、このようにニッケルメッキ層2を2層以上の層から構成し、ニッケルメッキ層2aとニッケルメッキ層2bの間に形成される界面によって、振動子1の加締めによりニッケルメッキ層2bに発生したマイクロクラックがニッケルメッキ層2aへ伝播することが抑制され、振動子1の表面のニッケルメッキ層2aが損傷から保護される。
【0023】
以上のように、本実施の形態においては、振動子1の表面のニッケルメッキ層2aに熱処理を施すことにより、緻密性と密着性の両者に優れたものとなる。さらに、ニッケルメッキ層2を2層以上の層から構成することにより、第1層のメッキ層2aが損傷から保護される。
【0024】
なお、ニッケルメッキ層2が2層以上の層から構成されていても、ニッケルメッキ層2aに熱処理が施されていない場合は、IEC−68−2−30規定の高温多湿試験に耐えうる耐食性が得られず、さらに、ニッケルメッキ層2aに熱処理が施されていても、ニッケルメッキ層2がニッケルメッキ層2aのみからなる単層構造では、同様に十分な耐食性は得られない。
【0025】
本実施の形態では、ニッケルメッキ層2は、下記する(i)前処理工程−(ii)第1層のメッキ層(ニッケルメッキ層2a)の形成工程−(iii)熱処理工程−(iv)第2層以降のメッキ層の形成工程からなる一連の工程により形成する。
【0026】
(i)前処理工程
タングステン重合金からなる振動子1を用意し、振動子1に、従来法のカセイソーダ溶液等によるアルカリ脱脂洗浄と塩酸活性洗浄を施し、さらに電解脱脂洗浄を行う。次に、洗浄後の振動子1に、フェリシアン化カリ、弗硝酸、又は過酸化水素溶液によるエッチング加工を行い、振動子1の表面に凹凸を形成する。続いて、振動子1の表面に、従来法により、約0.2μmの電解ニッケルストライク層を形成する。
【0027】
本発明者による検討結果によれば、上述した振動子1の表面に形成された凹凸は、振動子1の表面とニッケルメッキ層2aの密着性の改善に有効であることが判った。
【0028】
(ii)第1層のメッキ層(ニッケルメッキ層2a)の形成工程
(イ)電解メッキ法による場合は、振動子1を陰極に設定し、これを硫酸ニッケルを主成分としたワット浴中に浸し、適正な電流密度範囲で動作させることで振動子1の表面にNiを析出させる。
【0029】
(ロ)無電解メッキ法による場合は、金属塩の硫酸ニッケルと還元剤の次亜りん酸ナトリウムを溶解したメッキ液中に振動子1を浸し、化学反応により振動子1の表面にNiを析出させる。
【0030】
ここで、いずれのメッキ法による場合も、第1層のニッケルメッキ層2aの厚さは0.5〜3.0μmの範囲に設定する。
【0031】
(iii)熱処理工程
振動子1の表面に形成された第1層のニッケルメッキ層2aに対し、(イ)700〜1000℃の温度範囲で、(ロ)水素、グリーンガス等の還元雰囲気、アルゴンガス等の非酸化性ガス雰囲気、又は真空中において、(ハ)処理時間が5〜60分の範囲内の熱処理を行う。この場合、(イ)において、温度が700℃未満であると熱処理による効果が得られず、一方、1000℃を超えると、振動子1が互いに固着してしまう。また、(ハ)で5分未満であると熱処理の効果が得られず、60分を超えると、それ以上の効果が期待できない。
【0032】
(iv)第2層以降のメッキ層の形成工程
ニッケルメッキ層2a上に形成された、第2層以降のニッケルメッキ層も、(i)に示したニッケルメッキ層2aと同様にして形成する。但し、ニッケルメッキ層2aの厚さを、いずれのメッキ法による場合も0.5〜3.0μmの範囲に設定したことに伴い、第2層以降のニッケルメッキ層は1〜7μmの範囲に、かつ全体のニッケルメッキ層2の厚さは1.5〜10.0μmの範囲にそれぞれ設定することが必要である。このように第1層のニッケルメッキ層2aの厚さを第2層以降のニッケルメッキ層の厚さより小さく設定することで、振動子1の表面へのニッケルメッキ層2aの密着性が高められる。
【0033】
本実施の形態におけるニッケルメッキ層2の耐食性を確認するために、上述した方法により、振動子1に対して、2種の典型的な構成A、構成Bからなるニッケルメッキ層2をそれぞれ形成した。
【0034】
ここで、構成Aと構成Bのニッケルメッキ層2は、いずれも2層構成である。構成Aは、第1層が厚さt1=1.5μmの電解メッキ法によるニッケルメッキ層2aからなり、第2層が厚さt2=3.5μmの無電解メッキ法によるニッケルメッキ層2bからなる。また、構成Bは、第1層が厚さt1=1.5μmの無電解メッキ法によるニッケルメッキ層2aからなり、第2層が厚さt2=3.5μmの電解メッキ法によるニッケルメッキ層2bからなる。
【0035】
構成Aのニッケルメッキ層2aには、水素雰囲気中で温度850℃/30分間の熱処理を、構成Bのニッケルメッキ層2aには、水素雰囲気中で温度780℃/40分間の熱処理をそれぞれ施した。なお、いずれの構成においても、メッキ形成前の振動子1に対して、アルカリ脱脂洗浄−電解脱脂洗浄−フェリシアン化カリ溶液によるエッチング加工、塩酸活性洗浄−電解ニッケルストライク処理からなる一連の前処理を施した。
【0036】
構成Aと構成Bのニッケルメッキ層2を形成した振動子1をモーター4の回転軸5に加締めて固定した状態で、IEC−68−2−30規定の高温多湿試験を行った。その結果、構成Aと構成Bのニッケルメッキ層2が形成された振動子1にはいずれも腐食は発生せず、本実施の形態によるニッケルメッキ層2が形成された振動子1は優れた耐食性を有することが確認できた。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、携帯電話等に内蔵される振動発生装置用のタングステン重合金からなる振動子において、特にIEC−68−2−30規定の高温多湿試験に耐えうる耐食性が得られる振動子が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるニッケルメッキ層が形成された振動子の立体図
【図2】本発明による、振動子に形成されたニッケルメッキ層の断面を示す写真
【符号の説明】
1 振動子
2、2a、2b ニッケルメッキ層
3 取付孔
4 モーター
5 回転軸[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a vibrator for a vibration generator built in an electronic device such as a mobile phone.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART In a vibrator for a vibration generating device built in an electronic device such as a mobile phone, tungsten heavy metal having a specific gravity of 17.5 to 18.5 is generally used. As the tungsten heavy alloy, those having a main composition of W-Ni-Cu, W-Ni-Fe, and W-Mo-Ni-Fe are known.
[0003]
Such a vibrator made of tungsten heavy alloy is conventionally manufactured by a so-called powder metallurgy method. That is, it is manufactured by sintering a mixed powder obtained by adding a metal powder such as Ni, Cu, Fe, and Mo to tungsten powder in a fan shape at a high temperature of 1300 to 1500 ° C. In order to obtain a high specific gravity, ordinary tungsten heavy metal has a tungsten composition ratio in the range of 90 to 98% by weight, and the remaining 2 to 10% by weight is composed of an additional metal. Then, by generating a liquid phase portion in the added metal during sintering, the alloy is made denser and the toughness is enhanced. The vibrator thus obtained is usually fixed by caulking to the rotating shaft of a small motor in a vibration generator built in an electronic device such as a mobile phone.
[0004]
Such a vibrator is required to have corrosion resistance that can withstand a predetermined environmental test. Tungsten heavy alloy has sufficient corrosion resistance to acids such as hydrogen sulfide and sulfurous acid, or alkali, but on the other hand, in a high-temperature and high-humidity environment, it is easily corroded, such as formation of tungsten hydroxide and tungsten oxide. Become. Conventionally, by forming a nickel plating layer on the surface of a vibrator, improvement in corrosion resistance in a high-temperature and high-humidity environment has been attempted.
[0005]
For this reason, a test is performed in a high-temperature and high-humidity environment. In this test, the vibrator is crimped to the rotating shaft of the motor, for example, left for 1000 hours in an environment of a temperature of 40 ° C. and a humidity of 90%, and It is required that corrosion does not occur on the surface. Here, the vibrator is crimped to the rotating shaft in order to approximate an actual use condition. Also, by fixing the vibrator to the rotating shaft of a small motor by crimping, nickel plating on the vibrator surface is performed. This is because the layer is damaged by microcracks and the like, which causes corrosion, and the effect of such damage on corrosion is to be observed.
[0006]
Conventionally, to form a nickel plating layer, either a so-called electrolytic plating method or an electroless plating method is applied, and a nickel plating layer having a sufficient corrosion resistance is formed relatively easily by any of these methods. The exam was cleared.
[0007]
By the way, according to the electrolytic plating method, a nickel plating layer generally having excellent adhesion to tungsten heavy metal is obtained, but many pinholes are generated and the plating layer is inferior in density. On the other hand, according to the electroless plating method, the denseness is excellent, but the adhesion to tungsten heavy metal tends to be poor. On the other hand, as a method of forming a nickel plating layer excellent in both adhesion and denseness,
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-7-224345 (page 2)
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, a vibrator built in a mobile phone has been required to have corrosion resistance in a high-temperature and high-humidity test specified in IEC-68-2-30, which is more strictly conditional than the conventional test described above. Specifically, a test cycle in which the vibrator is crimped on the rotating shaft of the motor and left for 12 hours in an environment of 25 ° C./95% humidity to 12 hours in an environment of 55 ° C./95% humidity is performed. It is required that no corrosion occurs on the surface of the vibrator when the vibration is continued 35 times in total.
[0010]
Therefore, the present inventor performed the above-described high-temperature and high-humidity test on a vibrator in which a nickel plating layer was formed on the surface of tungsten heavy alloy by a conventional electroplating method and a two-layer plating method. It has been found that none of the techniques can prevent corrosion of the vibrator.
[0011]
The present invention relates to a vibrator made of tungsten heavy alloy for a vibration generator incorporated in a mobile phone or the like, which vibrator has corrosion resistance enough to withstand a high-temperature and high-humidity test specified in IEC-68-2-30, and a vibrator. An object of the present invention is to provide a method for forming a plating on a surface.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a vibrator of the present invention has the following configuration. That is, it contains tungsten heavy metal, and at least a first nickel plating layer and a second nickel plating layer are formed in this order from the surface, and the first nickel plating layer and the second nickel plating layer are formed by electrolytic plating or It is formed by any one of the electroless plating methods. By subjecting the first nickel plating layer to heat treatment, when the first nickel plating layer is formed by an electrolytic plating method, the first nickel plating layer has a high density and a good adhesion to the surface of the vibrator. When the first nickel plating layer is formed by an electroless plating method, the first nickel plating layer has improved ductility and adhesion to the surface of the vibrator.
[0013]
In order to achieve the above object, a method for forming a plating on a vibrator surface according to the present invention has the following configuration. That is, a step of performing an etching process on the surface of a vibrator including tungsten heavy alloy, a step of forming a first nickel plating layer by either an electrolytic plating method or an electroless plating method, and a step of forming a first nickel plating layer on the first nickel plating layer. On the other hand, (a) a step of performing a heat treatment in a temperature range of 700 to 1000 ° C., (b) a reducing atmosphere, a non-oxidizing gas atmosphere, or a vacuum, with a processing time of 5 to 60 minutes. And forming a second nickel plating layer on the first nickel plating layer by either an electrolytic plating method or an electroless plating method.
[0014]
With these configurations, a highly corrosion-resistant nickel-plated layer can be formed on the surface of the vibrator made of tungsten heavy alloy, and a vibrator having corrosion resistance that can withstand the high-temperature and high-humidity test specified in IEC-68-2-30 is obtained.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 shows a configuration of a vibrator for a vibration generator according to the present embodiment.
[0016]
In order to realize the
[0017]
FIG. 2 shows the configuration of the
[0018]
Here, the
[0019]
Then, it is necessary that the nickel plating layer 2b is formed on the nickel plating layer 2a by any one of the electrolytic plating method and the electroless plating method.
[0020]
According to the analysis of the present inventor, by performing a heat treatment on the nickel plating layer 2 a in the
[0021]
For example, when the nickel plating layer 2a is formed by an electrolytic plating method, defects such as pinholes are reduced or dissipated, and the denseness of the plating layer and the adhesion of the plating layer to tungsten heavy metal on the surface of the
[0022]
In addition, the
[0023]
As described above, in the present embodiment, by performing the heat treatment on the nickel plating layer 2a on the surface of the
[0024]
Even if the
[0025]
In the present embodiment, the
[0026]
(I) Pretreatment Step A
[0027]
According to the results of the study by the present inventors, it has been found that the irregularities formed on the surface of the
[0028]
(Ii) Step of Forming First Plating Layer (Nickel Plating Layer 2a) (A) In the case of electrolytic plating, the
[0029]
(B) In the case of the electroless plating method, the
[0030]
Here, in any of the plating methods, the thickness of the first nickel plating layer 2a is set in the range of 0.5 to 3.0 μm.
[0031]
(Iii) Heat treatment step The first nickel plating layer 2a formed on the surface of the
[0032]
(Iv) Step of forming second and subsequent plating layers The second and subsequent nickel plating layers formed on the nickel plating layer 2a are formed in the same manner as the nickel plating layer 2a shown in (i). However, with the thickness of the nickel plating layer 2a being set in the range of 0.5 to 3.0 μm in any plating method, the nickel plating layers of the second and subsequent layers are in the range of 1 to 7 μm. In addition, the thickness of the entire
[0033]
In order to confirm the corrosion resistance of the
[0034]
Here, each of the nickel plating layers 2 of the configuration A and the configuration B has a two-layer configuration. In the configuration A, the first layer is composed of a nickel plating layer 2a formed by an electrolytic plating method with a thickness t 1 = 1.5 μm, and the second layer is formed by a nickel plating layer 2b formed by an electroless plating method with a thickness t 2 = 3.5 μm. Consists of In the configuration B, the first layer is made of a nickel plating layer 2a formed by electroless plating with a thickness t 1 = 1.5 μm, and the second layer is formed by nickel plating formed by electroplating with a thickness t 2 = 3.5 μm. It consists of layer 2b.
[0035]
The nickel plating layer 2a of the configuration A was subjected to a heat treatment at 850 ° C./30 minutes in a hydrogen atmosphere, and the nickel plating layer 2a of the configuration B was subjected to a heat treatment at a temperature of 780 ° C./40 minutes in a hydrogen atmosphere. . In any case, the
[0036]
A high-temperature and high-humidity test specified in IEC-68-2-30 was performed in a state where the
[0037]
【The invention's effect】
According to the present invention, in a vibrator made of tungsten heavy alloy for a vibration generator built in a mobile phone or the like, a vibrator that can obtain corrosion resistance that can withstand a high-temperature and high-humidity test specified in IEC-68-2-30 is particularly provided. can get.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a three-dimensional view of a vibrator on which a nickel plating layer according to the present invention is formed. FIG. 2 is a photograph showing a cross section of a nickel plating layer formed on a vibrator according to the present invention.
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記第1のニッケルメッキ層と前記第2のニッケルメッキ層は、それぞれ電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれかの方法により形成されたものである振動子において、
前記第1のニッケルメッキ層に熱処理を施すことで、
前記第1のニッケルメッキ層が電解メッキ法により形成された場合には、前記第1のニッケルメッキ層を緻密性と前記振動子の表面への密着性が向上したものとし、
前記第1のニッケルメッキ層が無電解メッキ法により形成された場合には、前記第1のニッケルメッキ層を前記振動子の表面への密着性が向上したものとしたことを特徴とする振動子。Including tungsten heavy alloy, at least a first nickel plating layer and a second nickel plating layer are formed in order from the surface,
The first nickel-plated layer and the second nickel-plated layer are each formed by any one of an electrolytic plating method and an electroless plating method.
By performing a heat treatment on the first nickel plating layer,
When the first nickel plating layer is formed by an electrolytic plating method, the first nickel plating layer has improved denseness and adhesion to the surface of the vibrator;
When the first nickel plating layer is formed by an electroless plating method, the first nickel plating layer has improved adhesion to the surface of the vibrator. .
電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれかにより第1のニッケルメッキ層を形成する工程と、
前記第1のニッケルメッキ層に対し、(イ)700〜1000℃の温度範囲で、(ロ)還元雰囲気、非酸化性ガス雰囲気、又は真空中において、(ハ)処理時間を5〜60分の範囲内とした熱処理を施す工程と、
前記第1のニッケルメッキ層の上に、電解メッキ法又は無電解メッキ法のいずれかにより第2のニッケルメッキ層を形成する工程とを含む振動子表面へのメッキ形成方法。A step of performing an etching process on the surface of the vibrator containing tungsten heavy metal,
Forming a first nickel plating layer by either an electrolytic plating method or an electroless plating method;
(B) a treatment time of 5 to 60 minutes for the first nickel plating layer in a (b) reducing atmosphere, a non-oxidizing gas atmosphere, or a vacuum at a temperature range of 700 to 1000 ° C. Performing a heat treatment within the range;
Forming a second nickel plating layer on the first nickel plating layer by either an electrolytic plating method or an electroless plating method.
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JP2002308870A JP2004143517A (en) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | Oscillator, and method for plating surface of oscillator |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-10-23 JP JP2002308870A patent/JP2004143517A/en active Pending
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