JP2004143253A - 植物性有機廃棄物炭化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】植物性有機廃棄物の炭化物および酢液を得た上で、植物性有機廃棄物の乾留時に発生する可燃性ガスを再利用し、当該ガスを主燃料として他のエネルギーに変換する。
【解決手段】植物性有機廃棄物を炭化炉1で乾留させてその炭化物9Aおよび酢液9Bを得ながら、発電システム2において乾留時に発生する可燃性ガスを主燃料として電気エネルギーを発生させ、ボイラーシステム3において可燃性ガスを主燃料として発生した熱エネルギーにより温水又は蒸気を発生させる。
【選択図】図1
【解決手段】植物性有機廃棄物を炭化炉1で乾留させてその炭化物9Aおよび酢液9Bを得ながら、発電システム2において乾留時に発生する可燃性ガスを主燃料として電気エネルギーを発生させ、ボイラーシステム3において可燃性ガスを主燃料として発生した熱エネルギーにより温水又は蒸気を発生させる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物性有機廃棄物の炭化システムに関し、詳しくは、植物性有機廃棄物を乾留して炭化物と酢液を得るときに発生する可燃性ガスを再利用して、当該ガスを他のエネルギーに変換する植物性有機廃棄物炭化システムに関する。
【0002】
【従来技術】
植物性有機廃棄物を乾留して炭化し、その炭化物および酢液を得るための製造装置は既に提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公平7−103375号公報(〔0006〕、〔図3〕および〔図5〕)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記公報で提案されている装置では、植物性有機廃棄物の乾留時に可燃性ガスが発生し、当該ガスのすべてを二次燃焼させて大気中に放出している。
本願発明者は、この可燃性ガスに着目し、鋭意研究の結果本願発明に至った。
【0005】
本願発明は、植物性有機廃棄物の炭化物および酢液を得た上で、植物性有機廃棄物の乾留時に発生する可燃性ガスを再利用し、当該ガスを主燃料として他のエネルギーに変換することを課題とし、この課題を達成した植物性有機廃棄物炭化システムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために本発明は下記の技術的手段を採用した。
その技術的手段は、植物性有機廃棄物を乾留させてその炭化物および酢液を得るための炭化炉と、当該炭化炉における乾留時に発生する可燃性ガスを主燃料として他のエネルギーに変換する変換装置とを含む植物性有機廃棄物炭化システムにしたことである。(請求項1)
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明でいう植物性有機廃棄物とは、例えば、籾殻や麦殻さらにはそば殻等の穀物系の有機廃棄物、または、おが屑、木材樹皮、木材チップ等の木質系有機廃棄物が例示できる。
【0008】
変換装置を具体的に例示すると、可燃性ガスを燃焼させて電気エネルギーを発生させる発電装置や可燃性ガスを燃焼させて熱エネルギーを発生させる熱発生装置である。(請求項2)
発電装置は、例えば、可燃性ガスの燃焼により作動するエンジンを備えた周知の発電装置を使用することができる。
熱発生装置は、例えば、可燃ガスの燃焼時の排気熱で温水や蒸気を発生させるボイラーの熱エネルギーとして使用することができる。
【0009】
前記の発電装置を用いた場合、エンジンからは可燃ガスの燃焼で高温の排気ガスが排出され、この排気熱を前記ボイラーの熱エネルギーとすることができる。
本発明では、この高温の排気ガスを可燃性ガスの燃焼時に発生する熱エネルギーとする。(請求項3)
前記発電装置と熱発生装置を含む植物性有機廃棄物用炭化システムである場合、可燃性ガスに含まれるタール分および酢液中に含まれるタール分を抽出し、当該タール分を熱発生装置の他の燃料とすることができる。(請求項4)
【0010】
本発明によれば、炭化炉で植物性有機廃棄物を乾留させて炭化物と酢液を得ながら、乾留時に生じる可燃性ガスを電気エネルギーや熱エネルギー等の他のエネルギーに変換することができる。
変換された電気エネルギーは、各電気器具の電気エネルギーとして利用することができ、変換された熱エネルギーは、例えば、ボイラーの熱源として利用され、そのボイラーで発生した温水や蒸気を、暖房や乾燥または融雪等に利用することができる。
つまり、本発明の植物性有機廃棄物用炭化システムは、土壌改良資材や消臭資材、防虫資材等に用いられる炭化物や酢液を得る時に、すべて二次燃焼して大気中に排出していた可燃性ガスを再利用して他のエネルギーに変換し、当該エネルギーを電気器具や暖房、乾燥または融雪等に利用することができる。
したがって、本来廃棄される植物性有機廃棄物を再利用して各種資材を得ることができる上に、電気代や燃料代を大幅に削減することができ、しかも、化石燃料を用いていないので環境に極めて良好である。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、図1は本発明に係る植物性有機廃棄物用炭化システムS(以下、「システムS」と略称する。)の模式図である。
なお、本実施例では、植物性有機廃棄物を籾殻とし、炭化物を籾炭、酢液を籾酢液として説明する。
【0012】
本実施例のシステムSは、籾殻を乾留して籾炭9Aと籾酢液9Bを製造する炭化炉1と、炭化炉1から乾留によって発生する可燃性ガスを主燃料として電気エネルギーを発生させる発電システム2と、同じく可燃性ガスを主燃料として発生した熱エネルギーにより温水または蒸気を発生させるボイラーシステム3と、当該ボイラーシステム3で発生させた温水または蒸気を蓄える蓄熱槽4と、発電システム2およびボイラーシステム3で発生した排気ガスを吸引する誘引ファン5,6と、誘引ファン5,6で吸引した排気ガスを排気する排気塔7を備えている。
【0013】
炭化炉1は、特公平7−103375号に記載のものであるので詳述はしない。
炭化炉1における排気管11と発電システム2およびボイラーシステム3とは配管P1,P2により連通され、排気管11から排出される排気ガスが配管P1を経て発電システム2に、配管P2を経てボイラーシステム3に至るようにしてある。
また、炭化炉1での乾留により得られる籾酢液にはタール分が含まれており、このタール分をボイラーシステム3に送り、その副燃料として使用されるようにしてある。
このタール分は、炭化炉1から出る籾酢液からタール分を分離器8で分離され、分離したタール分が配管P31によって配管P2に送られるようにしてある。配管P2に送られたタール分は、配管P2内の可燃性ガスと混合されてボイラーシステム3に送られる。
【0014】
発電システム2は、可燃性ガスにより作動するように備えた発電機21を有している。
また、発電機21の上流には、配管P1で連通され、可燃性ガスを冷却・清浄する冷却清浄器22と、この冷却清浄器22で冷却清浄された可燃性ガスを蓄えるタンク23と、タンク23内のガスをさらに清浄する清浄器24と、可燃性ガスを発電機21に供給するためのポンプ25を有している。
冷却清浄器22、タンク23、清浄器24、ポンプ25、発電機21は配管P11により連通してある。
【0015】
冷却清浄器22で可燃性ガスが清浄されると、その副産物としてタール分が得られ、このタール分は、前記籾酢液に含まれるタール分同様ボイラーシステム3の副燃料となる。
冷却清浄器22からのタール分は、配管P32により配管P2に送られる。
配管P2に送られたタール分は、配管P2内の可燃性ガスと混合されてボイラーシステム3に送られる。
【0016】
符号26は熱交換器であり、発電機21の作動により排出される高温の排気ガスを熱エネルギーとして温水または蒸気を発生させるものである。
熱交換器26は、前記蓄熱槽4と配管P4で連通されており、温水または蒸気を蓄熱槽4に供給するようにしてある。
発電機21、熱交換器26、誘引ファン5、排気塔7は、配管P12によって連通され、ここでの排気ガスは、誘引ファン5により吸引されることによって熱交換器26を通り、誘引ファン5を介して排気塔7から排出される。
【0017】
ボイラーシステム3は、排気管11と配管P2で連通された燃焼炉31と、燃焼炉31内に供給された可燃性ガスの燃焼を補助する補助バーナー32と、補助バーナーに燃料を供給する燃料タンク33と、燃焼炉31での燃焼により排出される高温の排気ガスを熱エネルギーとして温水または蒸気を発生させる熱交換器34とを有している。
【0018】
熱交換器34は、前記蓄熱槽4と配管P5で連通されており、温水または蒸気を蓄熱槽4に供給するようにしてある。
燃焼炉31、熱交換器34、誘引ファン6、排気塔7は、配管P21によって連通され、ここでの排気ガスは、誘引ファン6により吸引されることによって熱交換器34を通り、誘引ファン6を介して排気塔7から排出される。
【0019】
本実施例のシステムSによれば、炭化炉1に籾殻を供給し、これを乾留することで籾炭9Aと籾酢液9Bが作出される。
乾留により発生する可燃性ガスは主燃料として発電システム2およびボイラーシステム3に送られる。
また、籾酢液9Bに含まれるタール分と可燃性ガスに含まれるタール分は副燃料としてボイラーシステム3に送られる。
発電システム2では可燃性ガスにより発電機21が作動して電気エネルギーが作られるとともに、可燃性ガスの燃焼により発生する高温の排気ガスによる熱エネルギーが作られる。
ボイラーシステム3では可燃性ガスおよびタール分の燃焼により発生する高温の排気ガスによる熱エネルギーが作られる。
発電システム2で作られた電気エネルギーは、各種電気器具の作動に用いられ、発電システム2およびボイラーシステム3で作られた熱エネルギーは、熱交換器26,34を介して温水または蒸気を作って蓄熱槽4に蓄えられ、この温水または蒸気が暖房、乾燥、融雪等に用いられる。
発電システム2およびボイラーシステム3で発生する排気ガスは、誘引ファン5,6によって熱交換器26,34を通って排気塔7から排気される。
したがって、本実施例のシステムSは、廃棄される籾殻を再利用して籾炭9Aおよび籾酢液9Bを得ることができる上に、電気エネルギーおよび熱エネルギーを得ることができる。
【0020】
なお、本実施例では、電気エネルギーを得るための発電システムと、熱エネルギーを得るためのボイラーシステムを備えたシステムとして例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、発電システムとボイラーシステムいずれか一方を備えたシステムも包含する。
また、本実施例では、タール分を熱エネルギーを得るための副燃料とすることを例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、タール分を用いずに可燃性ガスのみで熱エネルギーを得るシステムも包含する。
また、炭化炉の構造については、本実施例では特公平7−103375号公報に記載のものとして例示したが、本発明では炭化炉の構成について限定するものではなく、植物性有機廃棄物から乾留により炭化物および/または酢液を得られる構造のものをすべて包含する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植物性有機廃棄物の炭化システムの模式図。
【符号の説明】
S:植物性有機廃棄物用炭化システム
1:炭化炉
2:発電システム
3:ボイラーシステム
4:蓄熱槽
9A:籾炭(炭化物)
9B:酢液
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物性有機廃棄物の炭化システムに関し、詳しくは、植物性有機廃棄物を乾留して炭化物と酢液を得るときに発生する可燃性ガスを再利用して、当該ガスを他のエネルギーに変換する植物性有機廃棄物炭化システムに関する。
【0002】
【従来技術】
植物性有機廃棄物を乾留して炭化し、その炭化物および酢液を得るための製造装置は既に提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特公平7−103375号公報(〔0006〕、〔図3〕および〔図5〕)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記公報で提案されている装置では、植物性有機廃棄物の乾留時に可燃性ガスが発生し、当該ガスのすべてを二次燃焼させて大気中に放出している。
本願発明者は、この可燃性ガスに着目し、鋭意研究の結果本願発明に至った。
【0005】
本願発明は、植物性有機廃棄物の炭化物および酢液を得た上で、植物性有機廃棄物の乾留時に発生する可燃性ガスを再利用し、当該ガスを主燃料として他のエネルギーに変換することを課題とし、この課題を達成した植物性有機廃棄物炭化システムの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために本発明は下記の技術的手段を採用した。
その技術的手段は、植物性有機廃棄物を乾留させてその炭化物および酢液を得るための炭化炉と、当該炭化炉における乾留時に発生する可燃性ガスを主燃料として他のエネルギーに変換する変換装置とを含む植物性有機廃棄物炭化システムにしたことである。(請求項1)
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明でいう植物性有機廃棄物とは、例えば、籾殻や麦殻さらにはそば殻等の穀物系の有機廃棄物、または、おが屑、木材樹皮、木材チップ等の木質系有機廃棄物が例示できる。
【0008】
変換装置を具体的に例示すると、可燃性ガスを燃焼させて電気エネルギーを発生させる発電装置や可燃性ガスを燃焼させて熱エネルギーを発生させる熱発生装置である。(請求項2)
発電装置は、例えば、可燃性ガスの燃焼により作動するエンジンを備えた周知の発電装置を使用することができる。
熱発生装置は、例えば、可燃ガスの燃焼時の排気熱で温水や蒸気を発生させるボイラーの熱エネルギーとして使用することができる。
【0009】
前記の発電装置を用いた場合、エンジンからは可燃ガスの燃焼で高温の排気ガスが排出され、この排気熱を前記ボイラーの熱エネルギーとすることができる。
本発明では、この高温の排気ガスを可燃性ガスの燃焼時に発生する熱エネルギーとする。(請求項3)
前記発電装置と熱発生装置を含む植物性有機廃棄物用炭化システムである場合、可燃性ガスに含まれるタール分および酢液中に含まれるタール分を抽出し、当該タール分を熱発生装置の他の燃料とすることができる。(請求項4)
【0010】
本発明によれば、炭化炉で植物性有機廃棄物を乾留させて炭化物と酢液を得ながら、乾留時に生じる可燃性ガスを電気エネルギーや熱エネルギー等の他のエネルギーに変換することができる。
変換された電気エネルギーは、各電気器具の電気エネルギーとして利用することができ、変換された熱エネルギーは、例えば、ボイラーの熱源として利用され、そのボイラーで発生した温水や蒸気を、暖房や乾燥または融雪等に利用することができる。
つまり、本発明の植物性有機廃棄物用炭化システムは、土壌改良資材や消臭資材、防虫資材等に用いられる炭化物や酢液を得る時に、すべて二次燃焼して大気中に排出していた可燃性ガスを再利用して他のエネルギーに変換し、当該エネルギーを電気器具や暖房、乾燥または融雪等に利用することができる。
したがって、本来廃棄される植物性有機廃棄物を再利用して各種資材を得ることができる上に、電気代や燃料代を大幅に削減することができ、しかも、化石燃料を用いていないので環境に極めて良好である。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、図1は本発明に係る植物性有機廃棄物用炭化システムS(以下、「システムS」と略称する。)の模式図である。
なお、本実施例では、植物性有機廃棄物を籾殻とし、炭化物を籾炭、酢液を籾酢液として説明する。
【0012】
本実施例のシステムSは、籾殻を乾留して籾炭9Aと籾酢液9Bを製造する炭化炉1と、炭化炉1から乾留によって発生する可燃性ガスを主燃料として電気エネルギーを発生させる発電システム2と、同じく可燃性ガスを主燃料として発生した熱エネルギーにより温水または蒸気を発生させるボイラーシステム3と、当該ボイラーシステム3で発生させた温水または蒸気を蓄える蓄熱槽4と、発電システム2およびボイラーシステム3で発生した排気ガスを吸引する誘引ファン5,6と、誘引ファン5,6で吸引した排気ガスを排気する排気塔7を備えている。
【0013】
炭化炉1は、特公平7−103375号に記載のものであるので詳述はしない。
炭化炉1における排気管11と発電システム2およびボイラーシステム3とは配管P1,P2により連通され、排気管11から排出される排気ガスが配管P1を経て発電システム2に、配管P2を経てボイラーシステム3に至るようにしてある。
また、炭化炉1での乾留により得られる籾酢液にはタール分が含まれており、このタール分をボイラーシステム3に送り、その副燃料として使用されるようにしてある。
このタール分は、炭化炉1から出る籾酢液からタール分を分離器8で分離され、分離したタール分が配管P31によって配管P2に送られるようにしてある。配管P2に送られたタール分は、配管P2内の可燃性ガスと混合されてボイラーシステム3に送られる。
【0014】
発電システム2は、可燃性ガスにより作動するように備えた発電機21を有している。
また、発電機21の上流には、配管P1で連通され、可燃性ガスを冷却・清浄する冷却清浄器22と、この冷却清浄器22で冷却清浄された可燃性ガスを蓄えるタンク23と、タンク23内のガスをさらに清浄する清浄器24と、可燃性ガスを発電機21に供給するためのポンプ25を有している。
冷却清浄器22、タンク23、清浄器24、ポンプ25、発電機21は配管P11により連通してある。
【0015】
冷却清浄器22で可燃性ガスが清浄されると、その副産物としてタール分が得られ、このタール分は、前記籾酢液に含まれるタール分同様ボイラーシステム3の副燃料となる。
冷却清浄器22からのタール分は、配管P32により配管P2に送られる。
配管P2に送られたタール分は、配管P2内の可燃性ガスと混合されてボイラーシステム3に送られる。
【0016】
符号26は熱交換器であり、発電機21の作動により排出される高温の排気ガスを熱エネルギーとして温水または蒸気を発生させるものである。
熱交換器26は、前記蓄熱槽4と配管P4で連通されており、温水または蒸気を蓄熱槽4に供給するようにしてある。
発電機21、熱交換器26、誘引ファン5、排気塔7は、配管P12によって連通され、ここでの排気ガスは、誘引ファン5により吸引されることによって熱交換器26を通り、誘引ファン5を介して排気塔7から排出される。
【0017】
ボイラーシステム3は、排気管11と配管P2で連通された燃焼炉31と、燃焼炉31内に供給された可燃性ガスの燃焼を補助する補助バーナー32と、補助バーナーに燃料を供給する燃料タンク33と、燃焼炉31での燃焼により排出される高温の排気ガスを熱エネルギーとして温水または蒸気を発生させる熱交換器34とを有している。
【0018】
熱交換器34は、前記蓄熱槽4と配管P5で連通されており、温水または蒸気を蓄熱槽4に供給するようにしてある。
燃焼炉31、熱交換器34、誘引ファン6、排気塔7は、配管P21によって連通され、ここでの排気ガスは、誘引ファン6により吸引されることによって熱交換器34を通り、誘引ファン6を介して排気塔7から排出される。
【0019】
本実施例のシステムSによれば、炭化炉1に籾殻を供給し、これを乾留することで籾炭9Aと籾酢液9Bが作出される。
乾留により発生する可燃性ガスは主燃料として発電システム2およびボイラーシステム3に送られる。
また、籾酢液9Bに含まれるタール分と可燃性ガスに含まれるタール分は副燃料としてボイラーシステム3に送られる。
発電システム2では可燃性ガスにより発電機21が作動して電気エネルギーが作られるとともに、可燃性ガスの燃焼により発生する高温の排気ガスによる熱エネルギーが作られる。
ボイラーシステム3では可燃性ガスおよびタール分の燃焼により発生する高温の排気ガスによる熱エネルギーが作られる。
発電システム2で作られた電気エネルギーは、各種電気器具の作動に用いられ、発電システム2およびボイラーシステム3で作られた熱エネルギーは、熱交換器26,34を介して温水または蒸気を作って蓄熱槽4に蓄えられ、この温水または蒸気が暖房、乾燥、融雪等に用いられる。
発電システム2およびボイラーシステム3で発生する排気ガスは、誘引ファン5,6によって熱交換器26,34を通って排気塔7から排気される。
したがって、本実施例のシステムSは、廃棄される籾殻を再利用して籾炭9Aおよび籾酢液9Bを得ることができる上に、電気エネルギーおよび熱エネルギーを得ることができる。
【0020】
なお、本実施例では、電気エネルギーを得るための発電システムと、熱エネルギーを得るためのボイラーシステムを備えたシステムとして例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、発電システムとボイラーシステムいずれか一方を備えたシステムも包含する。
また、本実施例では、タール分を熱エネルギーを得るための副燃料とすることを例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、タール分を用いずに可燃性ガスのみで熱エネルギーを得るシステムも包含する。
また、炭化炉の構造については、本実施例では特公平7−103375号公報に記載のものとして例示したが、本発明では炭化炉の構成について限定するものではなく、植物性有機廃棄物から乾留により炭化物および/または酢液を得られる構造のものをすべて包含する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植物性有機廃棄物の炭化システムの模式図。
【符号の説明】
S:植物性有機廃棄物用炭化システム
1:炭化炉
2:発電システム
3:ボイラーシステム
4:蓄熱槽
9A:籾炭(炭化物)
9B:酢液
Claims (4)
- 植物性有機廃棄物を乾留させてその炭化物および酢液を得るための炭化炉と、当該炭化炉における乾留時に発生する可燃性ガスを主燃料として他のエネルギーに変換する変換装置とを含む植物性有機廃棄物炭化システム。
- 変換装置が可燃性ガスを乾留させて電気エネルギーを発生させる発電装置または/および変換装置が可燃性ガスを燃焼させて熱エネルギーを発生させる熱発生装置である請求項1に記載の植物性有機廃棄物炭化システム。
- 発電装置は可燃性ガスの燃焼時に熱エネルギーを発生させる請求項2に記載の植物性有機廃棄物炭化システム。
- 発電装置と熱発生装置を含む植物性有機廃棄物用炭化システムであって、可燃性ガスに含まれるタール分および酢液中に含まれるタール分を抽出し、当該タール分を熱発生装置の他の燃料とすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の植物性有機廃棄物炭化システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002308395A JP2004143253A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 植物性有機廃棄物炭化システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002308395A JP2004143253A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 植物性有機廃棄物炭化システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004143253A true JP2004143253A (ja) | 2004-05-20 |
Family
ID=32454545
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002308395A Pending JP2004143253A (ja) | 2002-10-23 | 2002-10-23 | 植物性有機廃棄物炭化システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004143253A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007187401A (ja) * | 2006-01-16 | 2007-07-26 | Misawa Kankyo Gijutsu Kk | 冷暖房設備 |
JP2009023965A (ja) * | 2007-07-20 | 2009-02-05 | National Institute For Agro-Environmental Science | 籾殻ガス化残渣の循環利用システム |
CN101666263B (zh) * | 2009-05-04 | 2011-05-11 | 李观德 | 利用矩阵式炭窑废气发电的方法和装置 |
RU2505580C2 (ru) * | 2012-04-19 | 2014-01-27 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Институт физической химии и электрохимии им. А.Н. Фрумкина Российской академии наук (ИФХЭ РАН) | Способ переработки липидов и лигнинов |
JP2021095498A (ja) * | 2019-12-17 | 2021-06-24 | 株式会社ジャパンErcm | 燃料、燃料の製造方法、有機物含有廃棄物処理装置および有機物含有廃棄物の処理方法 |
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2002
- 2002-10-23 JP JP2002308395A patent/JP2004143253A/ja active Pending
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