JP2004141493A - 液体バッグ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構造で十分に気体を液体中にバブリングでき、かつそのバブリング音を小さくする。
【解決手段】柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成されたバッグ本体2と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体2内に導入するための第1口部3と、この第1口部から導入される気体をバッグ本体2内に収容される液体中に導く気体導入路と、バッグ本体2に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部4とを備え、気体導入路が、第1口部3からバッグ本体2内に延び、その先端に、第1口部3を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔8,9を有するパイプ5からなる液体バッグ1。
【選択図】 図1
【解決手段】柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成されたバッグ本体2と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体2内に導入するための第1口部3と、この第1口部から導入される気体をバッグ本体2内に収容される液体中に導く気体導入路と、バッグ本体2に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部4とを備え、気体導入路が、第1口部3からバッグ本体2内に延び、その先端に、第1口部3を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔8,9を有するパイプ5からなる液体バッグ1。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体バッグに関し、更に詳しくは、空気、酸素、窒素、二酸化炭素などの気体に水分(水蒸気又は霧状の水)を付加する、酸素の湿潤器やネブライザー(噴霧器)のごとき、気体の水分付加器に用いられる液体バッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、酸素に水分(水蒸気又は霧状の水)を付加して供給できる簡易酸素吸入器(湿潤器)が知られている。この酸素吸入器は、使い回しの円筒状ハードボトル(硬質容器)に酸素導入パイプを付属させたものであり、通常、使用直前に無菌水がボトルに投入される。
一方、医療専用の酸素吸入器は、ボックス状のハードボトル(硬質容器)本体と、このボトル本体内に予め収容された無菌水と、ボトル本体の上部に封着された酸素導入用の口部と、この口部から導入される酸素を容器本体底部へ導入し、収容された無菌水の中でバブリングさせる酸素導入パイプと、ボトル本体の上部に封着された、加湿された酸素を外部の所定個所へ供給する酸素供給用の口部とから主としてなる。そして酸素導入パイプには多数の孔が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
簡易酸素吸入器は、上述のとおり、通常、使用直前に無菌水を投入するため、手間がかかると共に、非衛生になりやすい。すなわち、酸素導入用の口部又は別途形成された無菌水導入用の口部を手で開放して無菌水を入れるため、無菌状態を維持できる保障はない。
またこの簡易酸素吸入器や医療専用の酸素吸入器で酸素を水中バブリングする際には、各容器本体が円筒状又はボックス状のハードボトルであるため、バブリングの音が共振によって拡大して外部に騒音としての被害を与えるおそれがあった。さらにこれらの酸素吸入器の形状は円筒状又はボックス状で、かさ高いため、製造装置がそれだけ大きくなり、製造コストが高く廃棄にも不便である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成されたバッグ本体と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体内に導入するための第1口部と、この第1口部から導入される気体をバッグ本体内に収容される液体中に導く気体導入路と、バッグ本体に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部とを備え、前記気体導入路が、第1口部からバッグ本体内に延び、その先端またはその途中に、第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有するパイプからなることを特徴とする液体バッグを提供する。
【0005】
すなわち、本発明は、液体を収容する容器を、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで構成すると共に、その形状を略封筒状とし、かつ第1口部からの気体を液体中へ導きバブリングさせる気体導入路をパイプで構成することによって、きわめて簡単な構成で気体を液体中にバブリングできると共に、バッグ本体を柔軟なシートで構成しているのでそのバブリングを静かに行うことができ、さらに製造設備が比較的小さくて済み、製造コストを安く使用後の廃棄も容易にできるようにするものである。
ここで、気体の液体中でのバブリングは、気体に液体を含ませたり(気体に湿気または液体を付加させたり)、液体中の気体飽和度を上げたり、液体の撹拌又は気体と液体の混合に利用できる。
【0006】
本発明において、気体導入路は、第1口部からバッグ本体内に延び、その先端またはその途中に、第1口部を介して導入される気体を液体中にバブリング可能な微細孔(微細孔)を有するパイプ(バッグ本体とは別体のパイプ状または筒状の流路を含む)からなり、具体的には、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプ本体と、このパイプ本体の先端部分に被せられ、前記パイプ本体を介して導入される気体を液体中にバブリング可能な微細孔を有するキャップ部材とで構成するか、パイプの途中または先端近傍で折曲するか枝分かれし、該折曲するか枝分かれした部分より先端側に微細孔を有してもよい。
【0007】
ここで、微細孔を備えたパイプは、軟質または硬質の合成樹脂、ゴム、などで構成できるが、パイプ本体とキャップ部材とを異なる材料で形成してもよく、特にキャップ部材は金属でも形成できる。そして、微細孔は、使用目的に合った気体および液体ができる程度であればよく、例えば、湿潤器に使用する場合、その使用に適した湿気(もしくは水分)を含んだ空気または酸素ができればよい。
例えば、パイプ自体に微細孔を形成する場合は、パイプの口(内)径:2〜15mmとして、微細孔(路)は平均内径(幅):0.1〜3mmである。キャップ部材としては、平面状またはドーム状のネット(ストランドを編んだものや、ネット状の成型体など)または多孔板(パンチング板や、多孔成型板)を使用できる。ネットではストランドの直径:0.01〜5.00mm、好ましくは0.1〜2.0mm、隣接するストランドのピッチ(中心軸間距離):0.01〜5.00mm、好ましくは0.2〜5.0mmを例示でき、多孔板では微細孔の平均内径(幅):0.1〜3mmを例示できる。
【0008】
柔軟な熱可塑性樹脂製シートとしては、液体収納バッグ(袋)として使用できるものであれば、特に限定されないが、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH樹脂)などの樹脂のフイルムまたはシート、さらにポリエチレン/ナイロン樹脂、ポリエチレン/アルミニウム箔などの多層(ラミネート)フイルムまたはシートで、その厚み:0.1〜1.00mmのものが挙げられる。なかでも、エチレンビニルアルコールコポリマーのフイルムまたはシート、ポリエチレン/ナイロン樹脂の多層フイルムまたはシートなどのガス不透過性のものを用いれば、内容液体(特に薬剤を添加した液体)の酸化防止などが可能になるので好ましい。また、本発明に係る液体バッグは、このように柔軟な熱可塑性樹脂製シートで構成されているので、全体的に柔軟であり、バブリング音の消音効果を奏する。
【0009】
なお、バッグ本体は、以上のごとく柔軟な熱可塑性樹脂シートで構成されるが、さらに、このシートに、ハンドル、支柱、座部などに相当する、補強用肉厚部を形成するか、別体の軟質または硬質の熱可塑性樹脂製補強体を接合して、液体バッグに自立性を付与したり、製造時または持ち運び時に取り扱い易くすることができる。
第1口部、第2口部などの口部は、バッグ本体のシートに封着(接着)する部分を含む「封着部」と、コネクタなどの接続具との接続部分を含む、アダプタとも称し得る「接続部」とからなっている。これらの封着部と接続部とは、一体に作製して、または別体で作製し嵌合して用いることもでき、さらにこれらを溶着などで接合して用いてもよい。なお、第1口部と第2口部とは一体成型(成形)してもよい。
【0010】
さらに、第1口部、第2口部などの口部は、チューブ等の差込部等により開封して該チューブ等と接続する場合には、封がしてあり、開封操作後、チューブ等と接続できれば、それぞれの構造や操作方法は特に限定されない。また、開封操作とチューブ等の接続は、別操作でも、同一操作でもよい。
封は、内容物を衛生的に保ち、液が漏れなければよく、例えば、フィルムの溶着、一体成形(型)より形成される薄肉部、折って開口できるように突起状にする加工、ゴム栓等でもよい。 開封操作も、チューブ等と接続できる程度に開封できればよく、例えば、フィルムを破ったり、開口部の突起物を折って開口させる方法や、針刺し等でもよい。接続方法も、チューブ等と液密的に接続できるような構成であればよく、例えば、差込部を液密的に嵌合させる方法や、ゴム栓に針を刺す等の操作でよい。具体的には、フィルムで封がしてあり、差込部を差し込んでフィルムを破り、嵌合させるタイプや、穿刺針をゴム栓に差し込むタイプなどが挙げられる。
【0011】
本発明においては、気体導入路を、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプと、バッグ本体内を仕切り、前記パイプの先端部分を受入れ、かつ前記パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り体とで構成できる。
すなわち、バッグ本体内を仕切り、微細孔(路)を有する仕切り体を形成し、この仕切り体に、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプの先端部分を受入れ、パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリングさせることによって、きわめて簡単な構成で、導入される気体を液体の底部分からバブリングでき、それによって気体と液体との高い接触効率を得ることができる。
【0012】
これらの微細孔を備えた仕切り体としては、熱可塑性樹脂製シートの対面する部分の熱溶着により形成できる仕切り形成部を挙げることができ、その熱溶着手段として、対面する部分のヒートプレスを採用するが、特に多数の微細孔の形成は、その熱溶着を断続的に行うことによって可能になる。例えば、平均路幅:0.5〜10.0mm、好ましくは0.5〜3.0mmの非溶着部分を適宜平均ピッチ(中心間距離:0.1〜100.0mm、好ましくは2.0〜8.0mm)で形成できるように熱溶着する。
【0013】
さらに仕切り体は、パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を形設した柔軟な熱可塑性樹脂製の仕切り多孔体または仕切りシートでも構成できる。
ここで、仕切り多孔体は、気体を液体中にバブリング可能な多数の微細孔(路)を有するものであればよく、多孔体、多孔板、ネット、多孔(微細孔)を有するシートなどが好適なものとして挙げられる。これらの仕切り多孔体は、多孔体、多孔板または多孔を有するシートでは多孔(微細孔)の平均内径(幅):0.1〜0.3mmを例示でき、ネットではストランドの直径:0.01〜5.00mm、好ましくは0.1〜2.0mm、隣接するストランド間のピッチ(中心軸間距離):0.01〜5.00mm、好ましくは0.2〜5.0mmを例示できる。
【0014】
本発明は、別の観点によれば、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成され、液体を収容するバッグ本体と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体内に導入するための第1口部と、バッグ本体に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部と、第1口部を第2口部に対して仕切るべくバッグ本体内に設けられ、第1口部から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り体とを備えてなることを特徴とする液体バッグを提供できる。
【0015】
すなわち、本発明は、バッグ本体内を仕切り、微細孔(路)を有する仕切り体を形成し、この仕切り体に第1口部から導入される気体を、パイプを用いないで直接、微細に分割して液体中にバブリングさせることによって、きわめて簡単な構成で、導入される気体を液体の底部分からバブリングでき、それによって気体と液体との高い接触効率を得ることができる。
【0016】
この仕切り体としては、バッグ本体内をその一部の熱溶着により仕切り形成され、第1口部から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り形成部を挙げることができ、この仕切り形成部の具体例は、
(1)第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、該仕切り形成部が第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設けられ、かつその微細孔をバッグ本体の下部に形成する構成、
(2)第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成される構成、
(3)第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部近傍を取り囲んで形成される構成
を挙げることができる。
【0017】
さらに、この仕切り形成部の他の例として、バッグ本体の一部の熱溶着によりバッグ本体内の第1口部を第2口部に対して仕切るべく形成され、かつ第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り多孔体を具備した構成を挙げることができ、さらに具体的には、
(1)第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、該仕切り形成部を、第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設け、かつ仕切り多孔体をバッグ本体の下位に配してなる構成、
(2)第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、該仕切り形成部を、第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成してなる構成、
(3)第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部を、第1口部近傍を取り囲んで形成してなる構成
を挙げることができる。
【0018】
さらに、仕切り体を、バッグ本体内の第1口部を第2口部に対して仕切るべく形成され、第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する柔軟な熱可塑性樹脂製の仕切り多孔体または仕切りシートからなっていてもよい。具体的には、
(1)第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体または仕切りシートが第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設けられてなる構成、
(2)第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体または仕切りシートが第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成されてなる構成
(3)第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体が第1口部近傍を取り囲んで形成されてなる構成を挙げることができる。
【0019】
本発明において、バッグ本体は、自立可能に構成でき、具体的には、バッグ本体の底部分を内側に折り込み、液体バッグに自立性を付与可能なパターンで熱溶着してなるガセット部を備え、かつこのガセット部の両側端縁部を熱溶着してなる例を挙げることができる。ここで、液体バッグに自立性を付与可能なパターンを、中央部で低く、両側端縁部に向かって高くなる船底形または鈍角のV字形のパターンとすることによって、液体バッグの自立性を安定なものにすることができる。
【0020】
本発明において、第1口部がバッグ本体の底部に設けられ、仕切り多孔体または仕切りシートが、第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成されてなる場合に、バッグ本体は、仕切り多孔体または仕切りシートを構成する部分を内側に折り込み熱溶着してなる第1ガセット部と、この第1ガセット部に対応してその下位に、第1口部を設けたバッグ本体の底部分を内側に折り込み熱溶着してなる第2ガセット部とを備え、前記第1ガセット部をその両側端縁部を熱溶着し、前記第2ガセット部をその両側端縁部を前記第1ガセット部の両側端縁部と重ねて熱溶着し、さらに各ガセット部を液体バッグに自立性を付与可能なパターンで熱溶着できる。
【0021】
そして、この様な第1および第2ガセット部を有する二重構造は、第2ガセット部が、バッグ本体の他の部分とは別体の柔軟な熱可塑性樹脂製シートを、第1ガセット部に対応してその下位の内側に折り込み、両側端縁部を前記第1ガセット部の両側端縁部と共に熱溶着して構成することによって可能になる。
なお、ここで各ガセット部における、液体バッグに自立性を付与可能な各パターンは、中央部で低く、両側端縁部に向かって高くなる船底形または鈍角のV字形のパターンとすることによって、液体バッグの自立性を安定なものにすることができる。
本発明において、第1口部及び第2口部はバッグ本体に封着されるが、その位置は使用目的によって、前者がバッグ本体の上部に、後者が下部、横部又は腹部にそれぞれ設定できる。
【0022】
本発明に係る液体バッグを用いて、そのバッグの中に予め収容された、液体にバブリングすることができる気体としては、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、これらの混合ガスなどを挙げることができ、予め収容される液体としては、水を代表例とし、その他油類などを挙げることができる。なお、この水には、薬品を入れたり、他の液体(例えばアルコール)を入れたもの(水溶液)も含まれる。
このような液体バッグの具体例としては、医療用又は救急用の酸素吸入器(酸素に適度の水分を含ませる湿潤器)、ネブライザー(噴霧器)、湿度調整用又は空調用の気体の液体成分付加器、金魚などの簡易バッグ(酸素をバブリング)、薬品の酸化防止バッグ(窒素をバブリング)、石けん水の撹拌用バッグ(空気のバブリングで、泡立てする)、などを挙げることができる。また前記薬品の酸化防止バッグは、窒素をバブリングした後、液体を排出せず、そのバッグに封をして液体を長期保存することもできる。
【0023】
また、本発明に係る液体バッグは、充填する液体や気体の量や割合を、使用目的に応じて自由に設定できる。特に、本発明の液体バッグは、かさ高く硬い液体ボトルと比較すると、内容物でいっぱいにしなくても空いた空間の気体を抜いて封をすることができ、気体部分の汚染を気にしなくてよく、気体(酸素など)に不安定な物質を入れた場合、不活性ガス(窒素など)による置換が不要などの利点を有する。
【0024】
さらに、本発明に係る液体バッグは、形状や使用方法が同じであれば、単位時間当たりの使用量が同じなので、液体の量を変えることにより時間調整ができる(例えば、30分用、1時間用、2時間用)。
また、いくつかの液体バッグを、つなぎ合わせて時間調整できる(例えば、30分+1時間=1時間30分)。
さらに、本発明に係る液体バッグは、かさ高く硬い液体ボトルと比較すると、箱に詰めるときや、棚に入れるときに、いろいろな方向で詰めたり、積み上げたりすることができ、無駄なスペースが少なくて済み、スペースを有効に使える。本発明において、液体バッグには、その第1口部および第2口部を抱着する開口部を有し、バッグ本体を開放可能に包囲する、液体バッグ内で発生する気体のバブリング音をさらに消音するための硬質熱可塑性樹脂製消音ケースを付してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施の形態に基づいて本発明を詳述する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
[実施の形態1]
図1は本発明に係る液体バッグの1つの実施の形態1を示す斜視図、図2は図1の液体バッグを気体の湿潤器として使用する場合を示す斜視図、図3はその湿潤器の中のパイプの断面図、図4は湿潤器用コネクタの断面図、図5は口部の断面図、図6は図1の液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図2相当図、図7はその噴霧器用コネクタの断面図である。
【0026】
図1、3および5において、液体バッグ1は、バッグ本体2と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体2の上部に封着され、酸素をバッグ本体2内に導入するための第1口部3と、この第1口部から導入される酸素を水W中に導く気体導入路5と、バッグ本体2の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部4とから主としてなる。なお、第1口部3と第2口部4とは一体に形成されている。
【0027】
さて、バッグ本体2は、柔軟な熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)シート(厚み:約0.25mm)で、略封筒状に構成されている。なお、10はヒートプレスにより熱溶着されシールされたバッグ本体2の周縁部である。さらに、バッグ本体2は、その底部分を内側に折り込み、中央部で低く、両側端縁部に向かって高くなる船底形のパターンで熱溶着してなるガセット部11を備え、かつこのガセット部の両側端縁部を熱溶着し、液体バッグ1に自立性を付与している。
【0028】
この気体導入路5は、第1口部3からバッグ本体2内に延びる柔軟な熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)パイプ本体6と、このパイプ本体の先端部分に被せられた球状のキャップ部材7とから主としてなる。そしてキャップ部材7は、パイプ本体6を介して導入される気体(具体的には酸素)を水(滅菌精製水)Wの中にバブリング可能な多数の微細孔8,9、・・・を有するネット状の熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)一体成型体で構成される。すなわち、この一体成型体は、ストランドの平均直径:約0.5mm、隣接するストランドのピッチ(中心軸間距離):約1mmである。
【0029】
図2および図4において、湿潤器Sは、図1の液体バッグ1の第1口部3に湿潤器用コネクタ12を嵌合して酸素供給源(図示省略)と連通できるようにしている。なお、第2口部4には、チューブ(図示省略)を介して、水分を付加された酸素の供給先(図示省略)に連通できる。13は湿潤器用コネクタ12と酸素供給源(図示省略)とを接続する接続具である。
【0030】
次に、以上の構成を備えた湿潤器Sの作動を簡単に説明する。
まず図示を省略する酸素供給源(酸素ボンベ)から湿潤器用コネクタを介して酸素を、バッグ本体2の第1口部3と、気体導入路5のパイプ本体6及びキャップ部材7とを介してバッグ本体2内に導入する。この際、酸素は、キャップ部材7の多数の微細孔8・9…によって、小さく分割されると共にバッグ本体2の底部から水中全体に広がってバブリングできる。依って、バッグ本体2内の水面上に得られる酸素には、効率良く十分に水分(水蒸気及び霧状の水)が付加され、加湿酸素として第2口部4、さらにチューブ(図示省略)を介して適宜供給先へ送り出される。使用後の湿潤器1は小さく畳めるので廃棄に便利である。
【0031】
次に、以上の使い方とは異なり、図6および7のごとく、第1口部3に噴霧器用コネクタ14を付して、空気中に酸素と霧状の水分を付加する器具としても使える。
すなわち、噴霧コネクタ14は、第1口部3と接続するソケット部16と、酸素を噴射するノズル部17と、このノズル部による酸素の噴射によって生じる陰圧によってバッグ本体2から水を吸上げ、霧状の水となって酸素に付加する吸上部18と、霧状の水を含む酸素の流れに誘引され外部から空気を導入し、霧状の水を含んだ酸素と共に再び外部へ空気を誘導する誘導部19とから主としてなる。なお、15は噴霧器用コネクタ14と酸素の供給先とを接続する接続具、20は水滴を排水し、チューブ21へ戻すドレンである。
【0032】
[実施の形態2]
以上の実施の形態1とは異なり、第1口部と第2口部とを別体に構成できる。図8は本発明に係る液体バッグの実施の形態2を示す図1相当図であり、図9は実施の形態2で用いる第1口部と第2口部の断面図である。
図8および9において、液体バッグ31は、バッグ本体32と、このバッグ本体の上部に封着され、酸素をバッグ本体32内に導入するための第1口部33と、この第1口部から導入される酸素を水W中に導く気体導入路35と、バッグ本体32の上部に第1口部33とは別体に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部34とから主としてなる。
【0033】
なお、気体導入路35は、第1口部33からバッグ本体32内に延びる熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)パイプ本体36と、このパイプ本体の先端部分に被せられた球状のキャップ部材37とから主としてなる。この液体バッグ31は、第1口部33と第2口部34とが別体であり、バッグ本体32の底部にガゼット部を有しない点で、実施の形態1と異なるだけであり、個々の構成および作用についての説明を省略する。
【0034】
[実施の形態3]
図10は本発明に係る液体バッグの実施の形態3を示す図1相当図、図10Aは図10の第1口部と案内チューブの先端部との関係構造を説明する分解断面図である。
図10および図10Aにおいて、液体バッグ41は、バッグ本体42と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体42の底部に封着され、酸素をバッグ本体42内に導入するための、密閉フィルム付き第1口部43と、この第1口部近傍をドーム状に取り囲み、第1口部43から導入される酸素を微細に分割して水W中にバブリング可能な仕切り体としての仕切り多孔体45と、バッグ本体42の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部44とから主としてなる。
【0035】
なお、46は酸素を第1口部43近傍まで案内する案内チューブであり、47はその案内チューブの差込部で、密閉フイルム付き第1口部43に差し込まれる。50はバッグ本体42のガゼット部であり、液体バッグ41に自立性を付与している。 図10Aにおいて、43aは第1口部43内に溶着して(または一体に成型して)第1口部43を密封する密閉フィルム(またはシート)であり、差込部47が第1口部43に差し込まれると、それによって密閉フィルム43aが破られ、かつ差込部47の外径が第1口部43の内径に液密的に嵌合した状態で、バッグ本体42内と案内チューブ46とが連通される。
【0036】
この仕切り多孔体45は、第1口部43から導入される気体(具体的には酸素)を水(滅菌精製水)Wの中にバブリング可能な多数の微細孔48,49、・・・を有するネット状の熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)一体成型体で構成される。すなわち、この一体成型体は、ストランドの平均直径:約1mm、隣接するストランドのピッチ(中心軸間距離):約2mmである。
以上のごとく、液体バッグ41は、第1口部43をバッグ本体42の底部に設けることにより、パイプを用いないで、直接多孔体45から酸素を水中にバブリング可能であり、簡易な湿潤器として使用できる。
【0037】
[実施の形態4]
図11は本発明に係る液体バッグの実施の形態4を示す図1相当図、図12はその液体バッグを湿潤器として使用する場合を示す図2相当図、図13はその液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図6相当図である。
図11において、液体バッグ51は、略封筒状で、ガゼット部を有しないバッグ本体52と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体52の底部に封着され、酸素をバッグ本体52内に導入するための、ゴム栓付き第1口部53と、この第1口部近傍をドーム状に取り囲み、第1口部53から導入される酸素を微細に分割して水W中にバブリング可能な仕切り体としての仕切り多孔体55と、バッグ本体52の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部54とから主としてなる。なお、57は、酸素を第1口部53近傍まで案内する案内チューブ(図12の56)の差込部で、第1口部53のゴム栓に差し込まれる。
【0038】
以上の構成の液体バッグ51を湿潤器として実際に使用するときは、図12のごとく、案内チューブ56に湿潤器用コネクタ58を接続し、差込部57をゴム栓に差し込まれる。 一方、液体バッグ51を空気中に酸素と霧状の水分を付加する機器(噴霧器)として使用するときは、図13のごとく、案内チューブ56に噴霧器用コネクタ60を接続し、さらに第2口部54と噴霧器用コネクタ60をドレンチューブ62で接続する。
以上のごとく、液体バッグ51を湿潤器または噴霧器として使用する場合の各構成および作動は、実施の形態1の図2および図6の場合と同じであり、説明を省略する。なお、図12の59、図13の61は、いずれも接続具である。
【0039】
[実施の形態5]
以上の実施の形態とは異なり、仕切り多孔体をバッグ本体の底部ではなく側面部に設けることもできる。
図14は本発明に係る液体バッグの実施の形態5を示す図11相当図、図15はその要部拡大断面図である。
図14及び15において、液体バッグ61は、略封筒状で、ガゼット部を有しないバッグ本体62と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体62の底部寄りの側面部に封着され、酸素をバッグ本体62内に導入するための、ゴム栓付き第1口部63と、この第1口部近傍をドーム状に取り囲み、第1口部63から導入される酸素を微細に分割して水W中にバブリング可能な仕切り体としての仕切り多孔体65と、バッグ本体62の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部64とから主としてなる。
【0040】
液体バッグ61は、実施の形態4と同様、湿潤器または噴霧器として使用できるが、ゴム栓付き第1口部63をバッグ本体62の側面部に設けているので、コネクタ(図示省略、以下同様)に通じる案内チューブの差込部を第1口部63のゴム栓に差し込む操作が、実施の形態4(第1口部53がバッグ本体52の底部に位置する)に比べて容易になる。その他、液体バッグの各構成及び作動は、上記実施の形態3および4と同じであるので、説明を省略する。
【0041】
[実施の形態6]
図16は本発明に係る液体バッグの実施の形態6を示す図10相当図(A部拡大断面図を含む)である。
【0042】
図16において、液体バッグ71は、バッグ本体72と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体72の上部に封着され、酸素をバッグ本体72内に導入するための第1口部73と、この第1口部から導入される酸素を水W中に導く気体導入路75と、バッグ本体72の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部74とから主としてなる。なお、第1口部73と第2口部74とは別体に形成されている。
【0043】
さて、バッグ本体72は、柔軟な熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)シート(厚み:約0.25mm)で、略封筒状に構成されている。なお、80はヒートプレスにより熱溶着されシールされたバッグ本体72の周縁部である。
【0044】
この気体導入路75は、第1口部73からバッグ本体72内に延びるパイプ76と、バッグ本体72内をその一部の熱溶着によりバッグ本体72を横断して仕切り形成され、パイプ76の先端部分を封着により受入れ、かつパイプ76を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔78,79・・・を有する仕切り形成部77とからなる。
なお、微細孔78,79・・・は、熱溶着手段として対面する部分のヒートプレスを採用するが、特に多数の微細孔の形成は、その熱溶着を断続的に行うことによって可能になり、併せてパイプ76を熱封着する。例えば、微細孔は、平均路幅:約2mmの非溶着部分を適宜平均ピッチ(中心間距離:約4mm)で形成できるように熱溶着して形成される。
【0045】
[実施の形態7]
図17は本発明に係る液体バッグの実施の形態7を示す図16相当図である。図17において、液体バッグ81は、バッグ本体82と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体82の底部に封着され、酸素をバッグ本体82内に導入するための第1口部83と、バッグ本体82の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部84と、バッグ本体82内をその一部の熱溶着により第1口部83の近傍でバッグ本体82内を横切って仕切り形成され、第1口部83から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔88,89・・・を有する仕切り形成部87とから主としてなる。
【0046】
なお、微細孔88,89・・・は、熱溶着手段として対面する部分のヒートプレスを採用するが、特に多数の微細孔の形成は、その熱溶着を断続的に行うことによって可能になる。例えば、微細孔は、平均路幅:約2mmの非溶着部分を適宜平均ピッチ(中心間距離:約4mm)で形成できるように熱溶着して形成される。90はバッグ本体82に自立性を付与するガゼット部である。
かくして、酸素導入チューブ85の先端部86を第1口部83に差し込むことによって、液体中に酸素をバブリングでき、水分を付加された酸素を第2口部84から外部へ送り出すことができる。
【0047】
[実施の形態8]
図18は本発明に係る液体バッグの実施の形態8を示す図16相当図である。図18において、液体バッグ91は、バッグ本体92と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体92の底部に封着され、酸素をバッグ本体92内に導入するための第1口部93と、バッグ本体92の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部94と、バッグ本体92内をその一部の熱溶着により第1口部93の近傍でバッグ本体92内を横切って仕切り形成された仕切り形成部97とから主としてなる。
【0048】
この仕切り形成部97は、第1口部93から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔98,99・・・を有する仕切り多孔体としての熱可塑性樹脂成型体95をバッグ本体92の溶着時に併せて封着してなる。なお、96は酸素導入チューブの先端部であり、この先端部を第1口部93のゴム栓に差し込むことによって、酸素をバッグ本体92内に導入でき、酸素を液体中にバブリングできる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、液体を収容する容器を、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで構成すると共に、その形状を略封筒状とし、かつ第1口部からの気体を液体中へ導きバブリングさせる気体導入路をパイプで構成することによって、きわめて簡単な構成で気体を液体中にバブリングできると共に、バッグ本体を柔軟なシートで構成しているのでそのバブリングを静かに行うことができ、さらに製造設備が比較的小さくて済み、製造コストを安く使用後の廃棄も容易にできるようにするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液体バッグの1つの実施の形態1を示す斜視図である。
【図2】図1の液体バッグを気体の湿潤器として使用する場合を示す斜視図である。
【図3】図2の湿潤器の中のパイプの断面図である。
【図4】図2の湿潤器用コネクタの断面図である。
【図5】図2のコネクタの断面図である。
【図6】図1の液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図2相当図である。
【図7】図6の湿潤器用コネクタの断面図である。
【図8】本発明に係る液体バッグの実施の形態2を示す図1相当図である。
【図9】図8の実施の形態2で用いる第1口部と第2口部の断面図である。
【図10】本発明に係る液体バッグの実施の形態3を示す図1相当図である。
【図10A】図10の第1口部と案内チューブの先端部との関係構造を説明する分解断面図である。
【図11】本発明に係る液体バッグの実施の形態4を示す図1相当図である。
【図12】図11の液体バッグを湿潤器として使用する場合を示す図2相当図である。
【図13】図11の液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図6相当図である。
【図14】本発明に係る液体バッグの実施の形態5を示す図11相当図である。
【図15】図14の要部拡大断面図である。
【図16】本発明に係る液体バッグの実施の形態6を示す図10相当図(A部拡大断面図を含む)である。
【図17】本発明に係る液体バッグの実施の形態7を示す図16相当図である。
【図18】本発明に係る液体バッグの実施の形態8を示す図16相当図である。
【符号の説明】
1 液体バッグ
2 バッグ本体
3 第1口部
4 第2口部
5 パイプ(気体導入路)
6 パイプ本体
7 キャップ部材
8 微細孔
9 微細孔
10 周縁部
11 ガゼット部
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体バッグに関し、更に詳しくは、空気、酸素、窒素、二酸化炭素などの気体に水分(水蒸気又は霧状の水)を付加する、酸素の湿潤器やネブライザー(噴霧器)のごとき、気体の水分付加器に用いられる液体バッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、酸素に水分(水蒸気又は霧状の水)を付加して供給できる簡易酸素吸入器(湿潤器)が知られている。この酸素吸入器は、使い回しの円筒状ハードボトル(硬質容器)に酸素導入パイプを付属させたものであり、通常、使用直前に無菌水がボトルに投入される。
一方、医療専用の酸素吸入器は、ボックス状のハードボトル(硬質容器)本体と、このボトル本体内に予め収容された無菌水と、ボトル本体の上部に封着された酸素導入用の口部と、この口部から導入される酸素を容器本体底部へ導入し、収容された無菌水の中でバブリングさせる酸素導入パイプと、ボトル本体の上部に封着された、加湿された酸素を外部の所定個所へ供給する酸素供給用の口部とから主としてなる。そして酸素導入パイプには多数の孔が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
簡易酸素吸入器は、上述のとおり、通常、使用直前に無菌水を投入するため、手間がかかると共に、非衛生になりやすい。すなわち、酸素導入用の口部又は別途形成された無菌水導入用の口部を手で開放して無菌水を入れるため、無菌状態を維持できる保障はない。
またこの簡易酸素吸入器や医療専用の酸素吸入器で酸素を水中バブリングする際には、各容器本体が円筒状又はボックス状のハードボトルであるため、バブリングの音が共振によって拡大して外部に騒音としての被害を与えるおそれがあった。さらにこれらの酸素吸入器の形状は円筒状又はボックス状で、かさ高いため、製造装置がそれだけ大きくなり、製造コストが高く廃棄にも不便である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成されたバッグ本体と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体内に導入するための第1口部と、この第1口部から導入される気体をバッグ本体内に収容される液体中に導く気体導入路と、バッグ本体に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部とを備え、前記気体導入路が、第1口部からバッグ本体内に延び、その先端またはその途中に、第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有するパイプからなることを特徴とする液体バッグを提供する。
【0005】
すなわち、本発明は、液体を収容する容器を、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで構成すると共に、その形状を略封筒状とし、かつ第1口部からの気体を液体中へ導きバブリングさせる気体導入路をパイプで構成することによって、きわめて簡単な構成で気体を液体中にバブリングできると共に、バッグ本体を柔軟なシートで構成しているのでそのバブリングを静かに行うことができ、さらに製造設備が比較的小さくて済み、製造コストを安く使用後の廃棄も容易にできるようにするものである。
ここで、気体の液体中でのバブリングは、気体に液体を含ませたり(気体に湿気または液体を付加させたり)、液体中の気体飽和度を上げたり、液体の撹拌又は気体と液体の混合に利用できる。
【0006】
本発明において、気体導入路は、第1口部からバッグ本体内に延び、その先端またはその途中に、第1口部を介して導入される気体を液体中にバブリング可能な微細孔(微細孔)を有するパイプ(バッグ本体とは別体のパイプ状または筒状の流路を含む)からなり、具体的には、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプ本体と、このパイプ本体の先端部分に被せられ、前記パイプ本体を介して導入される気体を液体中にバブリング可能な微細孔を有するキャップ部材とで構成するか、パイプの途中または先端近傍で折曲するか枝分かれし、該折曲するか枝分かれした部分より先端側に微細孔を有してもよい。
【0007】
ここで、微細孔を備えたパイプは、軟質または硬質の合成樹脂、ゴム、などで構成できるが、パイプ本体とキャップ部材とを異なる材料で形成してもよく、特にキャップ部材は金属でも形成できる。そして、微細孔は、使用目的に合った気体および液体ができる程度であればよく、例えば、湿潤器に使用する場合、その使用に適した湿気(もしくは水分)を含んだ空気または酸素ができればよい。
例えば、パイプ自体に微細孔を形成する場合は、パイプの口(内)径:2〜15mmとして、微細孔(路)は平均内径(幅):0.1〜3mmである。キャップ部材としては、平面状またはドーム状のネット(ストランドを編んだものや、ネット状の成型体など)または多孔板(パンチング板や、多孔成型板)を使用できる。ネットではストランドの直径:0.01〜5.00mm、好ましくは0.1〜2.0mm、隣接するストランドのピッチ(中心軸間距離):0.01〜5.00mm、好ましくは0.2〜5.0mmを例示でき、多孔板では微細孔の平均内径(幅):0.1〜3mmを例示できる。
【0008】
柔軟な熱可塑性樹脂製シートとしては、液体収納バッグ(袋)として使用できるものであれば、特に限定されないが、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エチレンビニルアルコールコポリマー(EVOH樹脂)などの樹脂のフイルムまたはシート、さらにポリエチレン/ナイロン樹脂、ポリエチレン/アルミニウム箔などの多層(ラミネート)フイルムまたはシートで、その厚み:0.1〜1.00mmのものが挙げられる。なかでも、エチレンビニルアルコールコポリマーのフイルムまたはシート、ポリエチレン/ナイロン樹脂の多層フイルムまたはシートなどのガス不透過性のものを用いれば、内容液体(特に薬剤を添加した液体)の酸化防止などが可能になるので好ましい。また、本発明に係る液体バッグは、このように柔軟な熱可塑性樹脂製シートで構成されているので、全体的に柔軟であり、バブリング音の消音効果を奏する。
【0009】
なお、バッグ本体は、以上のごとく柔軟な熱可塑性樹脂シートで構成されるが、さらに、このシートに、ハンドル、支柱、座部などに相当する、補強用肉厚部を形成するか、別体の軟質または硬質の熱可塑性樹脂製補強体を接合して、液体バッグに自立性を付与したり、製造時または持ち運び時に取り扱い易くすることができる。
第1口部、第2口部などの口部は、バッグ本体のシートに封着(接着)する部分を含む「封着部」と、コネクタなどの接続具との接続部分を含む、アダプタとも称し得る「接続部」とからなっている。これらの封着部と接続部とは、一体に作製して、または別体で作製し嵌合して用いることもでき、さらにこれらを溶着などで接合して用いてもよい。なお、第1口部と第2口部とは一体成型(成形)してもよい。
【0010】
さらに、第1口部、第2口部などの口部は、チューブ等の差込部等により開封して該チューブ等と接続する場合には、封がしてあり、開封操作後、チューブ等と接続できれば、それぞれの構造や操作方法は特に限定されない。また、開封操作とチューブ等の接続は、別操作でも、同一操作でもよい。
封は、内容物を衛生的に保ち、液が漏れなければよく、例えば、フィルムの溶着、一体成形(型)より形成される薄肉部、折って開口できるように突起状にする加工、ゴム栓等でもよい。 開封操作も、チューブ等と接続できる程度に開封できればよく、例えば、フィルムを破ったり、開口部の突起物を折って開口させる方法や、針刺し等でもよい。接続方法も、チューブ等と液密的に接続できるような構成であればよく、例えば、差込部を液密的に嵌合させる方法や、ゴム栓に針を刺す等の操作でよい。具体的には、フィルムで封がしてあり、差込部を差し込んでフィルムを破り、嵌合させるタイプや、穿刺針をゴム栓に差し込むタイプなどが挙げられる。
【0011】
本発明においては、気体導入路を、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプと、バッグ本体内を仕切り、前記パイプの先端部分を受入れ、かつ前記パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り体とで構成できる。
すなわち、バッグ本体内を仕切り、微細孔(路)を有する仕切り体を形成し、この仕切り体に、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプの先端部分を受入れ、パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリングさせることによって、きわめて簡単な構成で、導入される気体を液体の底部分からバブリングでき、それによって気体と液体との高い接触効率を得ることができる。
【0012】
これらの微細孔を備えた仕切り体としては、熱可塑性樹脂製シートの対面する部分の熱溶着により形成できる仕切り形成部を挙げることができ、その熱溶着手段として、対面する部分のヒートプレスを採用するが、特に多数の微細孔の形成は、その熱溶着を断続的に行うことによって可能になる。例えば、平均路幅:0.5〜10.0mm、好ましくは0.5〜3.0mmの非溶着部分を適宜平均ピッチ(中心間距離:0.1〜100.0mm、好ましくは2.0〜8.0mm)で形成できるように熱溶着する。
【0013】
さらに仕切り体は、パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を形設した柔軟な熱可塑性樹脂製の仕切り多孔体または仕切りシートでも構成できる。
ここで、仕切り多孔体は、気体を液体中にバブリング可能な多数の微細孔(路)を有するものであればよく、多孔体、多孔板、ネット、多孔(微細孔)を有するシートなどが好適なものとして挙げられる。これらの仕切り多孔体は、多孔体、多孔板または多孔を有するシートでは多孔(微細孔)の平均内径(幅):0.1〜0.3mmを例示でき、ネットではストランドの直径:0.01〜5.00mm、好ましくは0.1〜2.0mm、隣接するストランド間のピッチ(中心軸間距離):0.01〜5.00mm、好ましくは0.2〜5.0mmを例示できる。
【0014】
本発明は、別の観点によれば、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成され、液体を収容するバッグ本体と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体内に導入するための第1口部と、バッグ本体に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部と、第1口部を第2口部に対して仕切るべくバッグ本体内に設けられ、第1口部から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り体とを備えてなることを特徴とする液体バッグを提供できる。
【0015】
すなわち、本発明は、バッグ本体内を仕切り、微細孔(路)を有する仕切り体を形成し、この仕切り体に第1口部から導入される気体を、パイプを用いないで直接、微細に分割して液体中にバブリングさせることによって、きわめて簡単な構成で、導入される気体を液体の底部分からバブリングでき、それによって気体と液体との高い接触効率を得ることができる。
【0016】
この仕切り体としては、バッグ本体内をその一部の熱溶着により仕切り形成され、第1口部から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り形成部を挙げることができ、この仕切り形成部の具体例は、
(1)第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、該仕切り形成部が第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設けられ、かつその微細孔をバッグ本体の下部に形成する構成、
(2)第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成される構成、
(3)第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部近傍を取り囲んで形成される構成
を挙げることができる。
【0017】
さらに、この仕切り形成部の他の例として、バッグ本体の一部の熱溶着によりバッグ本体内の第1口部を第2口部に対して仕切るべく形成され、かつ第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り多孔体を具備した構成を挙げることができ、さらに具体的には、
(1)第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、該仕切り形成部を、第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設け、かつ仕切り多孔体をバッグ本体の下位に配してなる構成、
(2)第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、該仕切り形成部を、第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成してなる構成、
(3)第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部を、第1口部近傍を取り囲んで形成してなる構成
を挙げることができる。
【0018】
さらに、仕切り体を、バッグ本体内の第1口部を第2口部に対して仕切るべく形成され、第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する柔軟な熱可塑性樹脂製の仕切り多孔体または仕切りシートからなっていてもよい。具体的には、
(1)第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体または仕切りシートが第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設けられてなる構成、
(2)第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体または仕切りシートが第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成されてなる構成
(3)第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体が第1口部近傍を取り囲んで形成されてなる構成を挙げることができる。
【0019】
本発明において、バッグ本体は、自立可能に構成でき、具体的には、バッグ本体の底部分を内側に折り込み、液体バッグに自立性を付与可能なパターンで熱溶着してなるガセット部を備え、かつこのガセット部の両側端縁部を熱溶着してなる例を挙げることができる。ここで、液体バッグに自立性を付与可能なパターンを、中央部で低く、両側端縁部に向かって高くなる船底形または鈍角のV字形のパターンとすることによって、液体バッグの自立性を安定なものにすることができる。
【0020】
本発明において、第1口部がバッグ本体の底部に設けられ、仕切り多孔体または仕切りシートが、第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成されてなる場合に、バッグ本体は、仕切り多孔体または仕切りシートを構成する部分を内側に折り込み熱溶着してなる第1ガセット部と、この第1ガセット部に対応してその下位に、第1口部を設けたバッグ本体の底部分を内側に折り込み熱溶着してなる第2ガセット部とを備え、前記第1ガセット部をその両側端縁部を熱溶着し、前記第2ガセット部をその両側端縁部を前記第1ガセット部の両側端縁部と重ねて熱溶着し、さらに各ガセット部を液体バッグに自立性を付与可能なパターンで熱溶着できる。
【0021】
そして、この様な第1および第2ガセット部を有する二重構造は、第2ガセット部が、バッグ本体の他の部分とは別体の柔軟な熱可塑性樹脂製シートを、第1ガセット部に対応してその下位の内側に折り込み、両側端縁部を前記第1ガセット部の両側端縁部と共に熱溶着して構成することによって可能になる。
なお、ここで各ガセット部における、液体バッグに自立性を付与可能な各パターンは、中央部で低く、両側端縁部に向かって高くなる船底形または鈍角のV字形のパターンとすることによって、液体バッグの自立性を安定なものにすることができる。
本発明において、第1口部及び第2口部はバッグ本体に封着されるが、その位置は使用目的によって、前者がバッグ本体の上部に、後者が下部、横部又は腹部にそれぞれ設定できる。
【0022】
本発明に係る液体バッグを用いて、そのバッグの中に予め収容された、液体にバブリングすることができる気体としては、空気、酸素、窒素、二酸化炭素、これらの混合ガスなどを挙げることができ、予め収容される液体としては、水を代表例とし、その他油類などを挙げることができる。なお、この水には、薬品を入れたり、他の液体(例えばアルコール)を入れたもの(水溶液)も含まれる。
このような液体バッグの具体例としては、医療用又は救急用の酸素吸入器(酸素に適度の水分を含ませる湿潤器)、ネブライザー(噴霧器)、湿度調整用又は空調用の気体の液体成分付加器、金魚などの簡易バッグ(酸素をバブリング)、薬品の酸化防止バッグ(窒素をバブリング)、石けん水の撹拌用バッグ(空気のバブリングで、泡立てする)、などを挙げることができる。また前記薬品の酸化防止バッグは、窒素をバブリングした後、液体を排出せず、そのバッグに封をして液体を長期保存することもできる。
【0023】
また、本発明に係る液体バッグは、充填する液体や気体の量や割合を、使用目的に応じて自由に設定できる。特に、本発明の液体バッグは、かさ高く硬い液体ボトルと比較すると、内容物でいっぱいにしなくても空いた空間の気体を抜いて封をすることができ、気体部分の汚染を気にしなくてよく、気体(酸素など)に不安定な物質を入れた場合、不活性ガス(窒素など)による置換が不要などの利点を有する。
【0024】
さらに、本発明に係る液体バッグは、形状や使用方法が同じであれば、単位時間当たりの使用量が同じなので、液体の量を変えることにより時間調整ができる(例えば、30分用、1時間用、2時間用)。
また、いくつかの液体バッグを、つなぎ合わせて時間調整できる(例えば、30分+1時間=1時間30分)。
さらに、本発明に係る液体バッグは、かさ高く硬い液体ボトルと比較すると、箱に詰めるときや、棚に入れるときに、いろいろな方向で詰めたり、積み上げたりすることができ、無駄なスペースが少なくて済み、スペースを有効に使える。本発明において、液体バッグには、その第1口部および第2口部を抱着する開口部を有し、バッグ本体を開放可能に包囲する、液体バッグ内で発生する気体のバブリング音をさらに消音するための硬質熱可塑性樹脂製消音ケースを付してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図に示す実施の形態に基づいて本発明を詳述する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
[実施の形態1]
図1は本発明に係る液体バッグの1つの実施の形態1を示す斜視図、図2は図1の液体バッグを気体の湿潤器として使用する場合を示す斜視図、図3はその湿潤器の中のパイプの断面図、図4は湿潤器用コネクタの断面図、図5は口部の断面図、図6は図1の液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図2相当図、図7はその噴霧器用コネクタの断面図である。
【0026】
図1、3および5において、液体バッグ1は、バッグ本体2と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体2の上部に封着され、酸素をバッグ本体2内に導入するための第1口部3と、この第1口部から導入される酸素を水W中に導く気体導入路5と、バッグ本体2の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部4とから主としてなる。なお、第1口部3と第2口部4とは一体に形成されている。
【0027】
さて、バッグ本体2は、柔軟な熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)シート(厚み:約0.25mm)で、略封筒状に構成されている。なお、10はヒートプレスにより熱溶着されシールされたバッグ本体2の周縁部である。さらに、バッグ本体2は、その底部分を内側に折り込み、中央部で低く、両側端縁部に向かって高くなる船底形のパターンで熱溶着してなるガセット部11を備え、かつこのガセット部の両側端縁部を熱溶着し、液体バッグ1に自立性を付与している。
【0028】
この気体導入路5は、第1口部3からバッグ本体2内に延びる柔軟な熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)パイプ本体6と、このパイプ本体の先端部分に被せられた球状のキャップ部材7とから主としてなる。そしてキャップ部材7は、パイプ本体6を介して導入される気体(具体的には酸素)を水(滅菌精製水)Wの中にバブリング可能な多数の微細孔8,9、・・・を有するネット状の熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)一体成型体で構成される。すなわち、この一体成型体は、ストランドの平均直径:約0.5mm、隣接するストランドのピッチ(中心軸間距離):約1mmである。
【0029】
図2および図4において、湿潤器Sは、図1の液体バッグ1の第1口部3に湿潤器用コネクタ12を嵌合して酸素供給源(図示省略)と連通できるようにしている。なお、第2口部4には、チューブ(図示省略)を介して、水分を付加された酸素の供給先(図示省略)に連通できる。13は湿潤器用コネクタ12と酸素供給源(図示省略)とを接続する接続具である。
【0030】
次に、以上の構成を備えた湿潤器Sの作動を簡単に説明する。
まず図示を省略する酸素供給源(酸素ボンベ)から湿潤器用コネクタを介して酸素を、バッグ本体2の第1口部3と、気体導入路5のパイプ本体6及びキャップ部材7とを介してバッグ本体2内に導入する。この際、酸素は、キャップ部材7の多数の微細孔8・9…によって、小さく分割されると共にバッグ本体2の底部から水中全体に広がってバブリングできる。依って、バッグ本体2内の水面上に得られる酸素には、効率良く十分に水分(水蒸気及び霧状の水)が付加され、加湿酸素として第2口部4、さらにチューブ(図示省略)を介して適宜供給先へ送り出される。使用後の湿潤器1は小さく畳めるので廃棄に便利である。
【0031】
次に、以上の使い方とは異なり、図6および7のごとく、第1口部3に噴霧器用コネクタ14を付して、空気中に酸素と霧状の水分を付加する器具としても使える。
すなわち、噴霧コネクタ14は、第1口部3と接続するソケット部16と、酸素を噴射するノズル部17と、このノズル部による酸素の噴射によって生じる陰圧によってバッグ本体2から水を吸上げ、霧状の水となって酸素に付加する吸上部18と、霧状の水を含む酸素の流れに誘引され外部から空気を導入し、霧状の水を含んだ酸素と共に再び外部へ空気を誘導する誘導部19とから主としてなる。なお、15は噴霧器用コネクタ14と酸素の供給先とを接続する接続具、20は水滴を排水し、チューブ21へ戻すドレンである。
【0032】
[実施の形態2]
以上の実施の形態1とは異なり、第1口部と第2口部とを別体に構成できる。図8は本発明に係る液体バッグの実施の形態2を示す図1相当図であり、図9は実施の形態2で用いる第1口部と第2口部の断面図である。
図8および9において、液体バッグ31は、バッグ本体32と、このバッグ本体の上部に封着され、酸素をバッグ本体32内に導入するための第1口部33と、この第1口部から導入される酸素を水W中に導く気体導入路35と、バッグ本体32の上部に第1口部33とは別体に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部34とから主としてなる。
【0033】
なお、気体導入路35は、第1口部33からバッグ本体32内に延びる熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)パイプ本体36と、このパイプ本体の先端部分に被せられた球状のキャップ部材37とから主としてなる。この液体バッグ31は、第1口部33と第2口部34とが別体であり、バッグ本体32の底部にガゼット部を有しない点で、実施の形態1と異なるだけであり、個々の構成および作用についての説明を省略する。
【0034】
[実施の形態3]
図10は本発明に係る液体バッグの実施の形態3を示す図1相当図、図10Aは図10の第1口部と案内チューブの先端部との関係構造を説明する分解断面図である。
図10および図10Aにおいて、液体バッグ41は、バッグ本体42と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体42の底部に封着され、酸素をバッグ本体42内に導入するための、密閉フィルム付き第1口部43と、この第1口部近傍をドーム状に取り囲み、第1口部43から導入される酸素を微細に分割して水W中にバブリング可能な仕切り体としての仕切り多孔体45と、バッグ本体42の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部44とから主としてなる。
【0035】
なお、46は酸素を第1口部43近傍まで案内する案内チューブであり、47はその案内チューブの差込部で、密閉フイルム付き第1口部43に差し込まれる。50はバッグ本体42のガゼット部であり、液体バッグ41に自立性を付与している。 図10Aにおいて、43aは第1口部43内に溶着して(または一体に成型して)第1口部43を密封する密閉フィルム(またはシート)であり、差込部47が第1口部43に差し込まれると、それによって密閉フィルム43aが破られ、かつ差込部47の外径が第1口部43の内径に液密的に嵌合した状態で、バッグ本体42内と案内チューブ46とが連通される。
【0036】
この仕切り多孔体45は、第1口部43から導入される気体(具体的には酸素)を水(滅菌精製水)Wの中にバブリング可能な多数の微細孔48,49、・・・を有するネット状の熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)一体成型体で構成される。すなわち、この一体成型体は、ストランドの平均直径:約1mm、隣接するストランドのピッチ(中心軸間距離):約2mmである。
以上のごとく、液体バッグ41は、第1口部43をバッグ本体42の底部に設けることにより、パイプを用いないで、直接多孔体45から酸素を水中にバブリング可能であり、簡易な湿潤器として使用できる。
【0037】
[実施の形態4]
図11は本発明に係る液体バッグの実施の形態4を示す図1相当図、図12はその液体バッグを湿潤器として使用する場合を示す図2相当図、図13はその液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図6相当図である。
図11において、液体バッグ51は、略封筒状で、ガゼット部を有しないバッグ本体52と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体52の底部に封着され、酸素をバッグ本体52内に導入するための、ゴム栓付き第1口部53と、この第1口部近傍をドーム状に取り囲み、第1口部53から導入される酸素を微細に分割して水W中にバブリング可能な仕切り体としての仕切り多孔体55と、バッグ本体52の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部54とから主としてなる。なお、57は、酸素を第1口部53近傍まで案内する案内チューブ(図12の56)の差込部で、第1口部53のゴム栓に差し込まれる。
【0038】
以上の構成の液体バッグ51を湿潤器として実際に使用するときは、図12のごとく、案内チューブ56に湿潤器用コネクタ58を接続し、差込部57をゴム栓に差し込まれる。 一方、液体バッグ51を空気中に酸素と霧状の水分を付加する機器(噴霧器)として使用するときは、図13のごとく、案内チューブ56に噴霧器用コネクタ60を接続し、さらに第2口部54と噴霧器用コネクタ60をドレンチューブ62で接続する。
以上のごとく、液体バッグ51を湿潤器または噴霧器として使用する場合の各構成および作動は、実施の形態1の図2および図6の場合と同じであり、説明を省略する。なお、図12の59、図13の61は、いずれも接続具である。
【0039】
[実施の形態5]
以上の実施の形態とは異なり、仕切り多孔体をバッグ本体の底部ではなく側面部に設けることもできる。
図14は本発明に係る液体バッグの実施の形態5を示す図11相当図、図15はその要部拡大断面図である。
図14及び15において、液体バッグ61は、略封筒状で、ガゼット部を有しないバッグ本体62と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体62の底部寄りの側面部に封着され、酸素をバッグ本体62内に導入するための、ゴム栓付き第1口部63と、この第1口部近傍をドーム状に取り囲み、第1口部63から導入される酸素を微細に分割して水W中にバブリング可能な仕切り体としての仕切り多孔体65と、バッグ本体62の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部64とから主としてなる。
【0040】
液体バッグ61は、実施の形態4と同様、湿潤器または噴霧器として使用できるが、ゴム栓付き第1口部63をバッグ本体62の側面部に設けているので、コネクタ(図示省略、以下同様)に通じる案内チューブの差込部を第1口部63のゴム栓に差し込む操作が、実施の形態4(第1口部53がバッグ本体52の底部に位置する)に比べて容易になる。その他、液体バッグの各構成及び作動は、上記実施の形態3および4と同じであるので、説明を省略する。
【0041】
[実施の形態6]
図16は本発明に係る液体バッグの実施の形態6を示す図10相当図(A部拡大断面図を含む)である。
【0042】
図16において、液体バッグ71は、バッグ本体72と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体72の上部に封着され、酸素をバッグ本体72内に導入するための第1口部73と、この第1口部から導入される酸素を水W中に導く気体導入路75と、バッグ本体72の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部74とから主としてなる。なお、第1口部73と第2口部74とは別体に形成されている。
【0043】
さて、バッグ本体72は、柔軟な熱可塑性樹脂製(例えばポリエチレン樹脂製)シート(厚み:約0.25mm)で、略封筒状に構成されている。なお、80はヒートプレスにより熱溶着されシールされたバッグ本体72の周縁部である。
【0044】
この気体導入路75は、第1口部73からバッグ本体72内に延びるパイプ76と、バッグ本体72内をその一部の熱溶着によりバッグ本体72を横断して仕切り形成され、パイプ76の先端部分を封着により受入れ、かつパイプ76を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔78,79・・・を有する仕切り形成部77とからなる。
なお、微細孔78,79・・・は、熱溶着手段として対面する部分のヒートプレスを採用するが、特に多数の微細孔の形成は、その熱溶着を断続的に行うことによって可能になり、併せてパイプ76を熱封着する。例えば、微細孔は、平均路幅:約2mmの非溶着部分を適宜平均ピッチ(中心間距離:約4mm)で形成できるように熱溶着して形成される。
【0045】
[実施の形態7]
図17は本発明に係る液体バッグの実施の形態7を示す図16相当図である。図17において、液体バッグ81は、バッグ本体82と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体82の底部に封着され、酸素をバッグ本体82内に導入するための第1口部83と、バッグ本体82の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部84と、バッグ本体82内をその一部の熱溶着により第1口部83の近傍でバッグ本体82内を横切って仕切り形成され、第1口部83から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔88,89・・・を有する仕切り形成部87とから主としてなる。
【0046】
なお、微細孔88,89・・・は、熱溶着手段として対面する部分のヒートプレスを採用するが、特に多数の微細孔の形成は、その熱溶着を断続的に行うことによって可能になる。例えば、微細孔は、平均路幅:約2mmの非溶着部分を適宜平均ピッチ(中心間距離:約4mm)で形成できるように熱溶着して形成される。90はバッグ本体82に自立性を付与するガゼット部である。
かくして、酸素導入チューブ85の先端部86を第1口部83に差し込むことによって、液体中に酸素をバブリングでき、水分を付加された酸素を第2口部84から外部へ送り出すことができる。
【0047】
[実施の形態8]
図18は本発明に係る液体バッグの実施の形態8を示す図16相当図である。図18において、液体バッグ91は、バッグ本体92と、このバッグ本体に予め収容された水(滅菌精製水)Wと、バッグ本体92の底部に封着され、酸素をバッグ本体92内に導入するための第1口部93と、バッグ本体92の上部に封着され、水面上で得られる、水分を付加された酸素を外部へ送り出すための第2口部94と、バッグ本体92内をその一部の熱溶着により第1口部93の近傍でバッグ本体92内を横切って仕切り形成された仕切り形成部97とから主としてなる。
【0048】
この仕切り形成部97は、第1口部93から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔98,99・・・を有する仕切り多孔体としての熱可塑性樹脂成型体95をバッグ本体92の溶着時に併せて封着してなる。なお、96は酸素導入チューブの先端部であり、この先端部を第1口部93のゴム栓に差し込むことによって、酸素をバッグ本体92内に導入でき、酸素を液体中にバブリングできる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、液体を収容する容器を、柔軟な熱可塑性樹脂製シートで構成すると共に、その形状を略封筒状とし、かつ第1口部からの気体を液体中へ導きバブリングさせる気体導入路をパイプで構成することによって、きわめて簡単な構成で気体を液体中にバブリングできると共に、バッグ本体を柔軟なシートで構成しているのでそのバブリングを静かに行うことができ、さらに製造設備が比較的小さくて済み、製造コストを安く使用後の廃棄も容易にできるようにするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液体バッグの1つの実施の形態1を示す斜視図である。
【図2】図1の液体バッグを気体の湿潤器として使用する場合を示す斜視図である。
【図3】図2の湿潤器の中のパイプの断面図である。
【図4】図2の湿潤器用コネクタの断面図である。
【図5】図2のコネクタの断面図である。
【図6】図1の液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図2相当図である。
【図7】図6の湿潤器用コネクタの断面図である。
【図8】本発明に係る液体バッグの実施の形態2を示す図1相当図である。
【図9】図8の実施の形態2で用いる第1口部と第2口部の断面図である。
【図10】本発明に係る液体バッグの実施の形態3を示す図1相当図である。
【図10A】図10の第1口部と案内チューブの先端部との関係構造を説明する分解断面図である。
【図11】本発明に係る液体バッグの実施の形態4を示す図1相当図である。
【図12】図11の液体バッグを湿潤器として使用する場合を示す図2相当図である。
【図13】図11の液体バッグを噴霧器として使用する場合を示す図6相当図である。
【図14】本発明に係る液体バッグの実施の形態5を示す図11相当図である。
【図15】図14の要部拡大断面図である。
【図16】本発明に係る液体バッグの実施の形態6を示す図10相当図(A部拡大断面図を含む)である。
【図17】本発明に係る液体バッグの実施の形態7を示す図16相当図である。
【図18】本発明に係る液体バッグの実施の形態8を示す図16相当図である。
【符号の説明】
1 液体バッグ
2 バッグ本体
3 第1口部
4 第2口部
5 パイプ(気体導入路)
6 パイプ本体
7 キャップ部材
8 微細孔
9 微細孔
10 周縁部
11 ガゼット部
Claims (22)
- 柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成されたバッグ本体と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体内に導入するための第1口部と、この第1口部から導入される気体をバッグ本体内に収容される液体中に導く気体導入路と、バッグ本体に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部とを備え、
前記気体導入路が、第1口部からバッグ本体内に延び、その先端またはその途中に、第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有するパイプからなることを特徴とする液体バッグ。 - パイプが、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプ本体と、このパイプ本体の先端部分に被せられ、パイプ本体を介して導入される気体を液体中にバブリング可能な微細孔を有するキャップ部材とからなる請求項1に記載の液体バッグ。
- パイプが、その途中または先端近傍で折曲するか枝分かれし、該折曲するか枝分かれした部分より先端側に微細孔を有してなる請求項1に記載の液体バッグ。
- 柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成されたバッグ本体と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体内に導入するための第1口部と、この第1口部から導入される気体をバッグ本体内に収容される液体中に導く気体導入路と、バッグ本体に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部とを備え、
前記気体導入路が、第1口部からバッグ本体内に延びるパイプと、バッグ本体内を仕切り、前記パイプの先端部分を受入れ、かつ前記パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り体とからなることを特徴とする液体バッグ。 - 仕切り体が、バッグ本体内をその一部の熱溶着により仕切り形成され、パイプの先端部分を受入れ、かつ前記パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り形成部からなる請求項4に記載の液体バッグ。
- 仕切り体が、パイプを介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を形設した熱可塑性樹脂製の仕切り多孔体または仕切りシートである請求項4に記載の液体バッグ。
- 柔軟な熱可塑性樹脂製シートで略封筒状に構成され、液体を収容するバッグ本体と、このバッグ本体に形成され、気体をバッグ本体内に導入するための第1口部と、バッグ本体に形成され、液体を通過した気体及び/又は液体を外部へ送り出すための第2口部と、第1口部を第2口部に対して仕切るべくバッグ本体内に設けられ、第1口部から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り体とを備えてなることを特徴とする液体バッグ。
- 仕切り体が、バッグ本体内をその一部の熱溶着により仕切り形成され、第1口部から導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り形成部からなる請求項7に記載の液体バッグ。
- 第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設けられ、かつその微細孔をバッグ本体の下部に形成してなる請求項8に記載の液体バッグ。
- 第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成されてなる請求項8に記載の液体バッグ。
- 第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部近傍を取り囲んで形成されてなる請求項8に記載の液体バッグ。
- 仕切り体が、バッグ本体の一部の熱溶着によりバッグ本体内の第1口部を第2口部に対して仕切るべく形成された仕切り形成部からなり、この仕切り形成部が、第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する仕切り多孔体を具備してなる請求項7に記載の液体バッグ。
- 第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設けられ、かつ仕切り多孔体をバッグ本体の下位に配してなる請求項12に記載の液体バッグ。
- 第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成されてなる請求項12に記載の液体バッグ。
- 第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り形成部が第1口部近傍を取り囲んで形成されてなる請求項12に記載の液体バッグ。
- 仕切り体が、バッグ本体内の第1口部を第2口部に対して仕切るべく形成され、第1口部を介して導入される気体を微細に分割して液体中にバブリング可能な微細孔を有する柔軟な熱可塑性樹脂製の仕切り多孔体または仕切りシートからなる請求項7に記載の液体バッグ。
- 第1口部および第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体または仕切りシートが第1口部を第2口部に対して縦に仕切るべくバッグ本体内に設けられてなる請求項16に記載の液体バッグ。
- 第1口部がバッグ本体の底部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体または仕切りシートが第1口部の近傍でバッグ本体内を横切って形成されてなる請求項16に記載の液体バッグ。
- 第1口部がバッグ本体の底部または側面部に、第2口部がバッグ本体の上部にそれぞれ形成され、仕切り多孔体が第1口部近傍を取り囲んで形成されてなる請求項16に記載の液体バッグ。
- 液体が、水であり、気体が、酸素、窒素、二酸化炭素又は空気である請求項1〜19のいずれか一つに記載の液体バッグ。
- バッグ本体が、その底部分を内側に折り込み、液体バッグに自立性を付与可能なパターンで熱溶着してなるガセット部を備え、かつこのガセット部の両側端縁部を熱溶着してなる請求項1〜20のいずれか一つに記載の液体バッグ。
- 請求項1〜21のいずれか一つに記載の液体バッグと、この液体バッグのバッグ本体内に収容された液体とからなる液体入りの液体バッグ。
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