JP2004141428A - 超音波探触子 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡便な機構で、媒体室内の圧力調整を実現し、音響結合媒体内における気泡の発生を抑制できる超音波探触子を提供する。
【解決手段】超音波の送受信を行なう超音波素子と、前記超音波素子を収納する媒体室と、前記媒体室内に充填された音響結合媒体とを備えた超音波探触子において、更に、前記音響結合媒体が充填され、この音響結合媒体が前記媒体室との間で流通可能なように前記媒体室に連結されたリザーバを設け、このリザーバとして、凹面を有する形状の弾性容器を、前記音響結合媒体の充填によって前記凹面を凸面に変形させた状態で用いる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波探触子に関するものであり、特に、超音波を電気的または機械的に走査して超音波診断画像を描出する超音波診断装置などに用いられる超音波探触子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置に用いられる走査型超音波探触子としては、超音波の送受信を行なう超音波素子を、生体に近い音響インピーダンスを有する音響結合媒体を封入した媒体室内で回転または揺動させるものが知られている。このような超音波探触子は、例えば、特開平4−325146号公報、特開平2−1248号公報および特開平8−112280号公報などに記載されている。
【0003】
特開平4−325146号公報には、媒体室内に、弾性体からなる薄膜をその一面が音響結合媒体と接するように設け、この薄膜を音響結合媒体の膨張収縮を調整する圧力調整部として機能させた超音波探触子が記載されている(以下、「従来例1」とする。)。特開平2−1248号公報には、音響結合媒体が充填され、これが媒体室との間で流通可能となるように設けられたベロースを備えた超音波探触子が記載されている(以下、「従来例2」とする。)。この探触子においては、ベロースに当接するように支持板が設けられており、この支持板の位置を調整することによって、ベロースの体積を調整することができる。特開平8−112280号公報には、超音波素子部を回転走査させるとともに、超音波素子部をその回転軸に沿った方向に摺動可能とした超音波探触子が記載されている(以下、「従来例3」とする。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−325146号公報
【特許文献2】
特開平2−1248号公報
【特許文献3】
特開平8−112280号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような超音波探触子においては、温度変化に伴って音響結合媒体が膨張した場合、媒体室の内圧が過度に上昇し、その結果、媒体室のシール部分が破損して気泡が混入するおそれがある。また、媒体室を十分に密閉しても、媒体室を構成する材料としては音響的特性から樹脂が用いられるために、長期間にわたる使用中に、樹脂のクリープ現象による伸びによって媒体室内の圧力が徐々に低下し、結果として媒体室内部の圧力が外圧よりも低くなり、媒体室を構成する樹脂を透過して空気が混入する場合がある。媒体室内に気泡が混入すると、これが超音波の反射体となるため、超音波の送受信を阻害され、超音波診断画像の劣化を招く。このような気泡の発生を抑制するため、この種の超音波探触子においては、媒体室内の圧力調整が重要な課題であった。
【0006】
上記従来例1の超音波探触子においては、音響結合媒体の膨張収縮を弾性体からなる薄膜の伸びにより吸収し、これにより媒体室内の圧力を調整している。しかしながら、薄膜の破れを回避するためには薄膜の厚みを大きくする必要があるが、薄膜の厚みが大きくなると、音響結合媒体の膨張収縮を十分に吸収することが困難となり、媒体室内の圧力変化が大きくなる。逆に、薄膜の厚みを小さくすると、媒体室内の圧力変化を軽減することができるが、薄膜の強度が低下し、媒体室内の圧力変化によって破れなどを生じるおそれがあった。このように、従来例1では、薄膜の強度維持と、十分な圧力調整機能とを両立させることが困難であるという問題があった。
【0007】
上記従来例2では、ベロースに当接するよう設けられた支持板を移動させることにより、ベロースの体積を調整し、これによって媒体室内の圧力を調整している。しかしながら、探触子の使用期間中に媒体室内の圧力が変動した場合には、探触子を分解して支持板の位置を調整して、圧力を調整するという修理が必要であった。よって、従来例2では、長期間にわたって、媒体室内部の圧力を適当な範囲に制御することはできないという問題があった。
【0008】
また、上記従来例3では、超音波素子部の位置を回転軸に沿った方向に移動させることにより、媒体室内の圧力を調整している。しかしながら、この従来例3では、超音波素子部を、走査を実現させるために回転可能とし、尚且つ、内圧を調整するために回転軸方向に摺動可能なように設ける必要があり、このような回転運動と摺動運動とを両立させるためには複雑な機構を要していた。
【0009】
そこで、本発明は、比較的簡便な機構で、媒体室内の圧力調整を実現し、音響結合媒体内における気泡の発生を抑制できる超音波探触子を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の第1の超音波探触子は、超音波の送受信を行なう超音波素子と、前記超音波素子を収納する媒体室と、前記媒体室内に充填された音響結合媒体とを備えた超音波探触子であって、更に、前記音響結合媒体が充填され、この音響結合媒体が前記媒体室との間で流通可能なように前記媒体室に連結されたリザーバを備え、前記リザーバが、凹面を有する形状の弾性容器を、前記音響結合媒体の充填によって前記凹面を凸面に変形させた状態で用いたものであることを特徴とする。
【0011】
前記目的を達成するため、本発明の第2の超音波探触子は、超音波の送受信を行なう超音波素子と、前記超音波素子を収納する媒体室と、前記媒体室内に充填された音響結合媒体とを備えた超音波探触子であって、更に、前記音響結合媒体が充填され、この音響結合媒体が前記媒体室との間で流通可能なように前記媒体室に連結されたリザーバと、前記リザーバを加圧する加圧手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
上記第1の超音波探触子においては、リザーバとして、凹面を有する形状の容を、音響結合媒体の充填により凸面を有する形状に変形させた状態で使用している。このようなリザーバには、凸面が凹面に戻ろうとする復原力が働くため、音響結合媒体が収縮した場合に、リザーバから音響結合媒体が補充され、音響結合媒体の内部圧力変化を小さくすることができる。また、温度変化などに伴って音響結合媒体が膨張した場合には、その膨張を吸収することができる。このように、上記のような超音波探触子によれば、比較的簡便な機構で、媒体室内の圧力調整を実現し、音響結合媒体内における気泡の発生を抑制できる。
【0013】
また、上記第2の超音波探触子においては、リザーバが加圧手段により加圧されるため、音響結合媒体が収縮した場合に、リザーバから音響結合媒体が補充され、媒体室内の圧力変化を小さくすることができる。また、温度変化などに伴って音響結合媒体が膨張した場合には、その膨張を吸収することができる。このように、比較的簡便な機構で、媒体室内の圧力調整を実現し、音響結合媒体内における気泡の発生を抑制できる。
【0014】
前記第2の超音波探触子においては、前記加圧手段が、ばねの作用により加圧するものであることが好ましい。更には、定荷重ばねを用いたものであることが好ましい。
【0015】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る超音波探触子の構造の一例を示す断面図である。この超音波探触子においては、フレーム2とウインドウ1とが接合されることにより媒体室が構成されており、この媒体室内には、脱気した音響結合媒体5が充填されている。また、媒体室内には、超音波素子部が収納されている。超音波素子部においては、超音波振動子3がロータ4に取り付けられている。ロータ4には回転力伝達機構7が接続されており、回転力伝達機構7には、シャフト8を介して、回転力を発生させるための駆動装置(例えば、モータなど:図示せず。)が接続されている。これにより、駆動装置から出力された回転力をシャフト8に伝達し、回転力伝達機構7を介してロータ4に伝達して、超音波振動子3を回転させることができる。
【0017】
更に、上記超音波探触子においては、媒体室の外側にリザーバ6が設けられている。このリザーバ6にも音響結合媒体5が充填されている。リザーバ6は、フレーム2に設けられた貫通孔を介して、媒体室と連通するように設けられている。これにより、音響結合媒体5がリザーバ6と媒体室との間で流通可能な構成とされている。
【0018】
本実施形態において、前記リザーバ6は、図2(A)に示すように、初期形状(内部に音響結合媒体が充填されていない状態での形状)が、凹面を有する形状である容器を用いて構成される。この容器の前記凹面は、容器内に音響結合媒体が充填されることによって、容器の面の各微小範囲において曲げ力が大きく関与し、図2(B)に示すように、凸面に変形する。すなわち、リザーバとして使用される状態においては、前記容器は凸面を有する形状である。このようなリザーバにおいては、初期状態である凹形状が凸形状となっていることにより曲げ応力が発生しており、この力は、容器に対し初期形状に戻ろうとする(すなわち、容器の凸面が凹面に戻ろうとする)復原力として働いている。なお、前記リザーバに用いられる容器の材料としては、前述のような復原力が働くものであれば、特に限定するものではない。例えば、ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂材料、または、容易に変形可能な程度の厚みを有する金属材料などの弾性体を用いることができる。
【0019】
次に、上記超音波探触子を用いた超音波診断装置の一例について説明する。この超音波診断装置は、主な構成要素として、超音波探触子および装置本体を備えている。超音波探触子は、前述したような本実施形態に係る超音波探触子である。装置本体は、探触子を駆動させる制御部と、探触子に対して信号の送受信を行なう送受信部と、受信された信号に基づいて被検物の画像を作成する画像構成部と、作成された断層像を表示する画像表示部とを備えている。
【0020】
上記超音波診断装置の動作について以下に説明する。まず、被検物の近傍に超音波探触子を配置する。そして、超音波診断装置の制御部からの駆動信号により、ロータに接続された駆動装置を駆動させ、ロータを回転させる。次に、超音波診断装置の送受信部から、電気信号(送信信号)を超音波探触子に送信する。送信信号は、探触子の超音波振動子において超音波に変換されて、音響結合媒体を伝播し、ウインドウから被検物に送波される。この超音波は被検物で反射され、その反射波の一部が超音波振動子で受波され、電気信号(受信信号)に変換されて、超音波診断装置の送受信部に送信される。この送受信動作を、ロータを回転させながら繰り返し行なうことにより、超音波の走査が可能となる。受信信号は、増幅、検波などの処理を受けた後、画像構成部に出力される。画像構成部では、受信信号に基づいて被検物の超音波画像(断層像など)が作成されて、これが画像表示部に出力される。
【0021】
このとき、超音波探触子の媒体室内に充填された音響結合媒体に気泡が存在すると、これが超音波の反射体となるため、得られる超音波画像が劣化するおそれがある。しかしながら、本実施形態の超音波探触子によれば、このような気泡の発生を抑制できるため、良好な超音波画像を得ることができる。以下に、その理由を説明する。
【0022】
前述したように、リザーバには、容器が初期形状に戻ろうとする(すなわち、容器の凸面が凹面に戻ろうとする)復原力が働いている。この復原力により音響結合媒体の液圧を上昇させ、媒体室の内圧を常圧よりも高い圧力に保持することができる。これにより、音響結合媒体内での気泡の発生を抑制するとともに、気泡が発生した場合であってもその大きさを小さく抑えることができる。また、温度変化などにより音響結合媒体が収縮し、媒体室の内圧が低下した場合にも、前記復原力によって音響結合媒体の液圧を上昇させ、媒体室の内圧を上昇させることができる。
【0023】
また、温度変化などの影響によって音響結合媒体が膨張した場合、内圧の過度な上昇によって媒体室のシール性が劣化し、気泡が混入する恐れがある。しかしながら、本実施形態に係る探触子においては、音響結合媒体の膨張をリザーバが吸収するため、好適な媒体室内圧を維持することができるため、このような気泡の混入を抑制することができる。
【0024】
図7に、実施例1として、本実施形態に係る超音波探触子を作製し、これに対して、リザーバ内に音響結合媒体を追加注入することにより音響結合媒体が膨張した状態を意図的につくり、媒体室の内圧変化を評価した結果を示す。なお、この結果は、リザーバ材料として、ゴム硬度50、厚み1mmのゴムを用いて、図1と同様の構造を有する超音波探触子を作製、評価した場合を例示するものである。また、図7には、比較例として、図8に示すような超音波探触子を作製し、同様の評価を行なった結果をあわせて示している。この比較例に係る探触子においては、図9(A)に示すように、リザーバとして、初期形状に凹面が存在しない容器を用いている。図9(B)に示すように、この容器は、音響結合媒体が充填されることによって、その材料そのもの伸びにより膨張する。なお、リザーバの形状が異なること以外は図1と同様の構造を有する。
【0025】
図7に示すように、比較例では、追加液量の増加に伴って媒体室の内圧が急激に上昇している。これに対して、実施例1では、追加液量の増加に伴う内圧変化が小さい。このように、単にリザーバ材料の伸びだけを利用して媒体室の内圧を調整する場合、媒体室の内圧変化を十分に抑制することが困難である。しかしながら、本実施形態によれば、リザーバ材料の伸びだけでなく、その変形に伴う復原力を利用して媒体室の内圧を調整するため、媒体室の内圧変化を十分に抑制することができる。
【0026】
上記のような効果が得られる理由について、以下に説明する。弾性容器を用いたリザーバにおいて、材料全体の伸びにより変形させるのに要する力は比較的大きい。よって、比較例のように、材料の伸びのみによってリザーバの容積を調整しようとすると、内部圧力の変化量が大きくなる。これに対して、リザーバの面を折り曲げ力などにより変形させるのに要する力は小さい。よって、この変形の量によってリザーバの容積を調整すれば、内部圧力の変化量は小さくなる。本実施形態において、リザーバに働く復原力(凸面が凹面に戻ろうとする力)の大部分は、容器面の各微小範囲では、折り曲げによってリザーバを変形させようとする力である。すなわち、本実施形態では、折り曲げによる力を利用してリザーバの容積を調整し、その内圧を調製している。そのため、内部圧力の変化量を小さくすることができるのである。
【0027】
また、本実施形態によれば、上記のような効果を、リザーバの形状を凹面を有する形状に成形するだけで実現できるため、部品コストや組み立て性の観点でも利便性は高い。
【0028】
(第2の実施の形態)
図3(A)は、本発明の第2の実施の形態に係る超音波探触子の一例を示す断面図である。この超音波探触子においては、第1の実施の形態と同様に、フレーム2およびウインドウ1により構成された媒体室内に、超音波振動子3およびロータ4を含む超音波素子部が収納され、音響結合媒体5が充填されている。更に、媒体室と連通するようにリザーバ6が設けられており、このリザーバ6内にも音響結合媒体5が充填されている。
【0029】
本実施形態においては、リザーバ6の形状について、何ら限定されるものではない。また、その材料についても、液体を透過せず、後述する挟持部材の加圧により変形し得るものであれば、特に限定するものではない。例えば、第1の実施の形態で例示したような弾性体のほか、ビニル製の袋など弾性を有しない材料を使用することも可能である。
【0030】
更に、本実施形態においては、リザーバ6を挟持する挟持部材が設けられている。この挟持部材は、ばねの作用によりリザーバに圧力を加えるように構成されたものである。なお、挟持部材に用いられるばねとしては、特に限定するものではなく、コイルばね、板ばねなどの各種ばねを使用することができる。
【0031】
挟持部材の例としては、図3(B)に示すように、フレーム2に固定された固定部材9aと、固定されていない可動部材9bとを、リザーバ6を介して互いに対向するように配置し、この両者間に引張ばね10を設けた構成を挙げることができる。また、引張ばねに代えて、圧縮ばねを、可動部材の固定部材側とは反対の面に当接させて配置してもよい。また、図4に示すように、引張ばね10の一端をフレーム2に取り付け、他端を可動部材9bに取り付け、このフレーム2と可動部材9との間でリザーバ6を挟持してもよい。
【0032】
また、挟持部材は、定荷重ばねを利用したものであってもよい。図5は、定荷重ばねを利用した挟持部材を備えた超音波探触子の一例を示す図であり、図6はこのような挟持部材の一例を示す図である。この挟持部材は、フレーム2に固定された固定部材9a、ベルト11および定荷重ばね12を備えている。定荷重ばね12としては、巻回した薄板ばねを使用することができ、その一端がベルト11に接続され、他端が固定部材9aに接続されている。また、ベルト11は、前述したように一端が定荷重ばね12に接続され、他端が固定部材9aに接続されている。すなわち、固定部材9a、ベルト11および定荷重ばね12によって一つのループが形成されている。このループ内にリザーバ6を配置することにより、リザーバ6に一定の荷重を加えることができる。なお、図中13は、ベルト11を固定部材9aに固定するためのねじを示す。
【0033】
なお、上記超音波探触子は、リザーバの構成が異なることと、挟持部材を備えたこと以外は、第1の実施の形態と同様の構成を有するものである。
【0034】
また、上記超音波探触子を用いた超音波診断装置およびその動作についても、第1の実施の形態と実質的に同様である。
【0035】
本実施形態の超音波探触子によれば、前述したように、リザーバには、挟持部材のばねの作用により圧力が加えられており、この圧力によりリザーバを変形させて、その容積を減少させることができる。そのため、音響結合媒体の液圧を上昇させ、媒体室の内圧を常圧よりも高い圧力に保持することができる。よって、第1の実施の形態と同様に、音響結合媒体内での気泡の発生を抑制し、その大きさを小さく抑えることができる。また、第1の実施の形態と同様に、温度変化などの影響によって音響結合媒体が収縮し、媒体室内の圧力が低下した場合にも、媒体室に音響結合媒体を補充して、その内圧を上昇させることができる。
【0036】
また、第1の実施の形態と同様に、温度変化などの影響によって音響結合媒体が膨張した場合であっても、その膨張をリザーバが吸収するため、好適な媒体室内圧を維持し、外部からの気泡の混入を抑制することができる。
【0037】
特に、挟持部材に定荷重ばねを利用すると、媒体室内の圧力変化を更に小さく抑制することができ、媒体室内での気泡の発生を更に抑制することが可能である。図7に、実施例2として、定荷重ばねを利用した本実施形態に係る超音波探触子を作製し、これに対して、音響結合媒体の膨張した状態を意図的につくり、媒体室の内圧変化を評価した結果を示す。なお、この結果は、図5と同様の構造を有する超音波探触子を作製、評価した場合を例示するものである。本実施例では、追加液量の増加に伴う内圧変化が極めて小さい。このように、定荷重ばねの作用によってリザーバに圧力を加えると、媒体室内の圧力変化を更に小さく抑制することができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の第1の超音波探触子においては、リザーバとして、凹面を有する形状の弾性容器を、前記音響結合媒体の充填によって前記凹面が凸面に変形した状態で用いることにより、比較的簡便な機構で、媒体室内の圧力調整を実現し、音響結合媒体内における気泡の発生を抑制できる。
【0039】
また、本発明の第2の超音波探触子においては、リザーバに加圧手段によって圧力を加えることにより、比較的簡便な機構で、媒体室内の圧力調整を実現し、音響結合媒体内における気泡の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る超音波探触子の一例を示す断面図である。
【図2】上記超音波探触子を構成するリザーバの一例を示す断面図であり、(A)は音響結合媒体が充填される前の状態を、(B)は音響結合媒体が充填された状態を示す。
【図3】(A)は第2の実施の形態に係る超音波探触子の一例を示す断面図であり、(B)は上記超音波探触子を構成するリザーバおよび挟持部材の一例を示す断面図である。
【図4】第2の実施の形態に係る超音波探触子の別の一例を示す断面図である。
【図5】第2の実施の形態に係る超音波探触子の更に別の一例を示す断面図である。
【図6】上記超音波探触子を構成するリザーバの一例を示す断面図である。
【図7】実施例および比較例に係る超音波 探触子について、音響結合媒体の膨張に伴う媒体室の内圧変化の様子を評価した結果を示すグラフである。
【図8】比較例に係る超音波探触子の構造を示す断面図である。
【図9】上記超音波探触子を構成するリザーバの一例を示す断面図であり、(A)は音響結合媒体が充填される前の状態を、(B)は音響結合媒体が充填された状態を示す。
【符号の説明】
1   ウインドウ
2   フレーム
3   超音波振動子
4   ロータ
5   音響結合媒体
6   リザーバ
7   回転力伝達機構
8   シャフト
9a  固定部材
9b  可動部材
10  引張ばね
11  ベルト
12  定荷重ばね
13  ねじ

Claims (4)

  1. 超音波の送受信を行なう超音波素子と、前記超音波素子を収納する媒体室と、前記媒体室内に充填された音響結合媒体とを備えた超音波探触子であって、更に、前記音響結合媒体が充填され、この音響結合媒体が前記媒体室との間で流通可能なように前記媒体室に連結されたリザーバを備え、前記リザーバが、凹面を有する形状の弾性容器を、前記音響結合媒体の充填によって前記凹面を凸面に変形させた状態で用いたものであることを特徴とする超音波探触子。
  2. 超音波の送受信を行なう超音波素子と、前記超音波素子を収納する媒体室と、前記媒体室内に充填された音響結合媒体とを備えた超音波探触子であって、更に、前記音響結合媒体が充填され、この音響結合媒体が前記媒体室との間で流通可能なように前記媒体室に連結されたリザーバと、前記リザーバを加圧する加圧手段とを備えたことを特徴とする超音波探触子。
  3. 前記加圧手段が、ばねの作用によって前記リザーバに圧力を加えるものである請求項2に記載の超音波探触子。
  4. 前記加圧手段が、定荷重ばねを用いたものである請求項3に記載の超音波探触子。
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