JP2004140073A - 半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路 - Google Patents
半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを対にした論理セルによることなく、各MOSトランジスタを個々にセル化したものを用いてレイアウト設計を行うようにした半導体集積回路のレイアウト設計方法を提供する。
【解決手段】それぞれのサイズが異なる複数のPMOSトランジスタのセル群11が上側に配置されており、下側にはそれぞれのサイズが異なる複数のNMOSトランジスタのセル群12が配置されていて、配線領域13はPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとを組み合わせて、たとえばNOT回路などの論理回路を構成するための電気的接続が配列される。
【選択図】 図1
【解決手段】それぞれのサイズが異なる複数のPMOSトランジスタのセル群11が上側に配置されており、下側にはそれぞれのサイズが異なる複数のNMOSトランジスタのセル群12が配置されていて、配線領域13はPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとを組み合わせて、たとえばNOT回路などの論理回路を構成するための電気的接続が配列される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路に関し、特に、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを個々にセル化したものを用いて、レイアウトの設計を行うような半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
論理回路などの演算を行う素子として、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとを相補的に対としたCMOS論理以外に、最近ではパストランジスタ論理が用いられている。このパストランジスタ論理は、入力信号をトランジスタのゲート端子のみならずドレイン端子にも与えて論理演算を行うものであって、完全なCMOS論理と比較して、省面積、低消費電力、高速化などの優位性が得られるという特徴がある。特開平9ー321146号公報にはCMOS論理とパストランジスタ論理とを混在させた半導体集積回路の設計方法が提案されている。
【0003】
以下の説明では、CMOS論理回路にパストランジスタを混在させた場合の問題点について説明する。
【0004】
図7は従来のCMOS論理回路の一例の否定回路(NOT)の回路図である。図7に示すNOT回路1は、PMOSトランジスタ2と、NMOSトランジスタ3とから構成されており、各ゲートは共通接続されて入力となり、PMOSトランジスタ2のソースには電源電圧VDDが供給され、PMOSトランジスタ2のドレインとNMOSトランジスタ3のドレインとが共通接続されて出力となる。NMOSトランジスタ3のソースは接地(GND)される。
【0005】
図8は図7に示したNOT回路1をPMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3とを対にし、論理セル化して構成したレイアウトの配置図である。PMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3のそれぞれのセルは隣接して配置されており、ドレイン領域D2とD3とが接続されるとともにゲート領域G2とG3とが接続され、ソース領域S2とS3とは個別に引出されて、それぞれ図示しない電源ラインと接地ラインに接続されて、論理セルが構成されている。
【0006】
図8に示したPMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3は、それぞれのドレイン領域D,ゲート領域G,ソース領域Sを含むセルの大きさによって論理素子の特性が決定される。そして、図9に示すように、ゲートアレー手法によりPMOSトランジスタと、NMOSトランジスタとを対にした論理セルが敷き詰められる。このとき各MOSトランジスタの大きさが同じであったり、PMOSトランジスタのセルがNMOSトランジスタのセルの2倍近い大きさなどの各種論理セルが準備され、そのうちの最適な論理セルが選択され、NAND,NORなどの各種論理回路が構成される。
【0007】
【特許文献】
特開平9−321146号公報(段落番号0061〜0063、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示すようにPMOSトランジスタのセルとNMOSトランジスタのセルとの間隔dは固定値として定められており、この間隔dが狭いとPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せであるCMOSトランジスタ構造に含まれるPNPN寄生サイリスタがノイズなどによってトリガされて導通し、多大な電流が電源間に流れるラッチアップを生じやすくなる。
【0009】
一方、CMOSトランジスタはPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せで使用されるのに対して、パストランジスタはNMOSトランジスタまたはPMOSトランジスタのみからなる素子あるいはデュアルゲート素子で構成されている。また、電源と接地との間隔の制約から、図11に示すようにPMOSトランジスタのセルの部分が無駄な空間として残ってしまうという問題がある。
【0010】
それゆえに、この発明の主たる目的は、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタと対にした論理セルによることなく、各MOSトランジスタを個々にセル化したものを用いてレイアウト設計を行うようにした半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理およびパストランジスタロジック回路を含む半導体集積回路において、セルを用いてレイアウト設計を行う際に、MOSトランジスタ単位で使用するセルを決定することを特徴とする。
【0012】
これにより、従来のような論理セルよりも小さい単位であるトランジスタレベルでの最適化を行うことができ、準備するセルの個数が少数であっても、さまざまな特性を有する論理ゲートを構成できる。しかも、従来のようにPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとからなる論理セルを用いてパストランジスタを構成しているために、PMOSトランジスタの領域が無駄になっていたのに対して、この発明によればNMOSトランジスタのみを多数配置することも可能となり、不要なPMOSトランジスタを設ける必要がなく、パストランジスタ論理の特徴である実装面積の低減化を実現可能にできる。
【0013】
他の発明は、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理で構成される半導体集積回路において、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの間の物理的距離をとり、その間を配線領域とすることを特徴とする。
【0014】
また、PMOSトランジスタセルと、NMOSトランジスタセルはそれぞれの大きさの異なるセルが複数配列されており、各PMOSトランジスタセルと各NMOSトランジスタセルの物理的距離はそれぞれセルの大きさに応じて調節されることを特徴とする。
【0015】
これにより、たとえば各MOSトランジスタセルの大きさに応じて間隔を異ならせることができ、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せによるPNPN寄生サイリスタの注入源側に抵抗を接続したのと等価になり、ラッチアップ対策の点で有利になる。
【0016】
さらに、他の発明は、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理で構成される半導体集積回路であって、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの間の物理的距離をとり、その間に論理回路を構成するための配線領域が設けられたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の半導体集積回路のレイアウト設計方法による一実施形態を示す図である。図1において、この発明は従来のように論理セル群を配列するのではなく、PMOSトランジスタのセル群11と、NMOSトランジスタのセル群12との間の物理的距離をとり、その部分に配線のための配線領域13を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
図1に示した例ではそれぞれのサイズが異なる複数のPMOSトランジスタのセル群11が上側に配置されており、下側にはそれぞれのサイズが異なる複数のNMOSトランジスタのセル群12が配置されている。配線領域13はPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとを組み合わせて、たとえばNOT回路などの論理回路を構成するための電気的接続が配列される。
【0019】
このように、PMOSトランジスタのセル群11と、NMOSトランジスタのセル群12とを分離して配置することにより、パストランジスタを構成する場合には図2に示すように、PMOSトランジスタを配置することなく、NMOSトランジスタのみを多数配置することも可能となり、パストランジスタ論理の特徴である実装面積の低減化を実現可能にできる。しかも、従来のような論理セルよりも小さい単位であるトランジスタレベルでの最適化を行うことができ、準備するセルの個数が少数であっても、さまざまな特性を有する論理ゲートを構成できる。
【0020】
各MOSトランジスタセルは図3に示すように、ドレイン領域Dと、ゲート領域Gと、ソース領域Sとを含んでいる。
【0021】
図4はPMOSトランジスタと、NMOSトランジスタとの間隔を調節可能にした実施形態を示す図である。従来は図9に示すように、各PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの間隔は固定されていたが、この実施形態ではPMOSトランジスタセルと、NMOSトランジスタセルとの間隔を自在に調節可能とされる。これにより、たとえば各MOSトランジスタセルの大きさに応じて間隔を異ならせることができ、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せによるPNPN寄生サイリスタの注入源側に抵抗を接続したのと等価になり、ラッチアップ対策の点で有利になる。
【0022】
図5はこの発明を適用してパストランジスタとNOT回路とを組み合わせた論理回路の一例を示す回路図である。PMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3とを組み合わせたNOT回路の入力側に2個のNMOSトランジスタからなるパストランジスタ4,5が接続されている。パストランジスタ4,5の各ゲートに入力される制御信号に応じていずれかのパストランジスタが導通して入力1または2がNOT回路1に与えられる。
【0023】
このような論理構成は、図6に示すようにレイアウトされる。すなわち、パストランジスタ4,5を構成するNMOSトランジスタセル6,7が配置され、NMOSトランジスタセル7に隣接して、PMOSトランジスタセル8およびNMOSトランジスタセル9からなるNOT回路1が配置される。
【0024】
したがって、従来例ではPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとからなる論理セルを用いてパストランジスタを構成していたのでPMOSトランジスタの領域が無駄になっていたのに対して、この実施形態によれば図6に示すように不要なPMOSトランジスタを設ける必要がなく、実装面積の激減化を図ることができる。
【0025】
図面を参照してこの発明の一実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態に限定されるものではない。本発明と同一の範囲内において、または均等の範囲内において、図示した実施形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、セルを用いてレイアウト設計を行う際に、MOSトランジスタ単位で使用するセルを決定するようにしたので、従来のような論理セルよりも小さい単位であるトランジスタレベルでの最適化を行うことができ、準備するセルの個数が少数であっても、さまざまな特性を有する論理ゲートを構成できる。さらに、NMOSトランジスタのみを多数配置することも可能となり、パストランジスタ論理の特徴である実装面積の低減化を実現可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の半導体集積回路のレイアウト設計方法による一実施形態を示す図である。
【図2】NMOSトランジスタのセルを示す図である。
【図3】この発明で使用されるセルの構造を示す図である。
【図4】PMOSトランジスタと、NMOSトランジスタとの間隔を調節可能にした実施形態を示す図である。
【図5】この発明を適用してパストランジスタとNOT回路とを組み合わせた論理回路の一例を示す回路図である。
【図6】図5に示した論理回路のレイアウト配置図である。
【図7】この発明が適用される論理回路の一例のNOT回路の回路図である。
【図8】図7に示したNOT回路のレイアウト配置図である。
【図9】PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとからなる論理セル群を示す図である。
【図10】PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの間隔が固定されていることを示す図である。
【図11】パストランジスタを構成する場合に無駄な空間が生じることを説明するための図である。
【符号の説明】
1 否定回路、2 PMOSトランジスタ、3 NMOSトランジスタ、4,5 パストランジスタ。
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路に関し、特に、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタとを個々にセル化したものを用いて、レイアウトの設計を行うような半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
論理回路などの演算を行う素子として、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとを相補的に対としたCMOS論理以外に、最近ではパストランジスタ論理が用いられている。このパストランジスタ論理は、入力信号をトランジスタのゲート端子のみならずドレイン端子にも与えて論理演算を行うものであって、完全なCMOS論理と比較して、省面積、低消費電力、高速化などの優位性が得られるという特徴がある。特開平9ー321146号公報にはCMOS論理とパストランジスタ論理とを混在させた半導体集積回路の設計方法が提案されている。
【0003】
以下の説明では、CMOS論理回路にパストランジスタを混在させた場合の問題点について説明する。
【0004】
図7は従来のCMOS論理回路の一例の否定回路(NOT)の回路図である。図7に示すNOT回路1は、PMOSトランジスタ2と、NMOSトランジスタ3とから構成されており、各ゲートは共通接続されて入力となり、PMOSトランジスタ2のソースには電源電圧VDDが供給され、PMOSトランジスタ2のドレインとNMOSトランジスタ3のドレインとが共通接続されて出力となる。NMOSトランジスタ3のソースは接地(GND)される。
【0005】
図8は図7に示したNOT回路1をPMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3とを対にし、論理セル化して構成したレイアウトの配置図である。PMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3のそれぞれのセルは隣接して配置されており、ドレイン領域D2とD3とが接続されるとともにゲート領域G2とG3とが接続され、ソース領域S2とS3とは個別に引出されて、それぞれ図示しない電源ラインと接地ラインに接続されて、論理セルが構成されている。
【0006】
図8に示したPMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3は、それぞれのドレイン領域D,ゲート領域G,ソース領域Sを含むセルの大きさによって論理素子の特性が決定される。そして、図9に示すように、ゲートアレー手法によりPMOSトランジスタと、NMOSトランジスタとを対にした論理セルが敷き詰められる。このとき各MOSトランジスタの大きさが同じであったり、PMOSトランジスタのセルがNMOSトランジスタのセルの2倍近い大きさなどの各種論理セルが準備され、そのうちの最適な論理セルが選択され、NAND,NORなどの各種論理回路が構成される。
【0007】
【特許文献】
特開平9−321146号公報(段落番号0061〜0063、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に示すようにPMOSトランジスタのセルとNMOSトランジスタのセルとの間隔dは固定値として定められており、この間隔dが狭いとPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せであるCMOSトランジスタ構造に含まれるPNPN寄生サイリスタがノイズなどによってトリガされて導通し、多大な電流が電源間に流れるラッチアップを生じやすくなる。
【0009】
一方、CMOSトランジスタはPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せで使用されるのに対して、パストランジスタはNMOSトランジスタまたはPMOSトランジスタのみからなる素子あるいはデュアルゲート素子で構成されている。また、電源と接地との間隔の制約から、図11に示すようにPMOSトランジスタのセルの部分が無駄な空間として残ってしまうという問題がある。
【0010】
それゆえに、この発明の主たる目的は、NMOSトランジスタとPMOSトランジスタと対にした論理セルによることなく、各MOSトランジスタを個々にセル化したものを用いてレイアウト設計を行うようにした半導体集積回路のレイアウト設計方法およびこの方法により得られる半導体集積回路を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明は、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理およびパストランジスタロジック回路を含む半導体集積回路において、セルを用いてレイアウト設計を行う際に、MOSトランジスタ単位で使用するセルを決定することを特徴とする。
【0012】
これにより、従来のような論理セルよりも小さい単位であるトランジスタレベルでの最適化を行うことができ、準備するセルの個数が少数であっても、さまざまな特性を有する論理ゲートを構成できる。しかも、従来のようにPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとからなる論理セルを用いてパストランジスタを構成しているために、PMOSトランジスタの領域が無駄になっていたのに対して、この発明によればNMOSトランジスタのみを多数配置することも可能となり、不要なPMOSトランジスタを設ける必要がなく、パストランジスタ論理の特徴である実装面積の低減化を実現可能にできる。
【0013】
他の発明は、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理で構成される半導体集積回路において、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの間の物理的距離をとり、その間を配線領域とすることを特徴とする。
【0014】
また、PMOSトランジスタセルと、NMOSトランジスタセルはそれぞれの大きさの異なるセルが複数配列されており、各PMOSトランジスタセルと各NMOSトランジスタセルの物理的距離はそれぞれセルの大きさに応じて調節されることを特徴とする。
【0015】
これにより、たとえば各MOSトランジスタセルの大きさに応じて間隔を異ならせることができ、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せによるPNPN寄生サイリスタの注入源側に抵抗を接続したのと等価になり、ラッチアップ対策の点で有利になる。
【0016】
さらに、他の発明は、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理で構成される半導体集積回路であって、PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの間の物理的距離をとり、その間に論理回路を構成するための配線領域が設けられたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の半導体集積回路のレイアウト設計方法による一実施形態を示す図である。図1において、この発明は従来のように論理セル群を配列するのではなく、PMOSトランジスタのセル群11と、NMOSトランジスタのセル群12との間の物理的距離をとり、その部分に配線のための配線領域13を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
図1に示した例ではそれぞれのサイズが異なる複数のPMOSトランジスタのセル群11が上側に配置されており、下側にはそれぞれのサイズが異なる複数のNMOSトランジスタのセル群12が配置されている。配線領域13はPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとを組み合わせて、たとえばNOT回路などの論理回路を構成するための電気的接続が配列される。
【0019】
このように、PMOSトランジスタのセル群11と、NMOSトランジスタのセル群12とを分離して配置することにより、パストランジスタを構成する場合には図2に示すように、PMOSトランジスタを配置することなく、NMOSトランジスタのみを多数配置することも可能となり、パストランジスタ論理の特徴である実装面積の低減化を実現可能にできる。しかも、従来のような論理セルよりも小さい単位であるトランジスタレベルでの最適化を行うことができ、準備するセルの個数が少数であっても、さまざまな特性を有する論理ゲートを構成できる。
【0020】
各MOSトランジスタセルは図3に示すように、ドレイン領域Dと、ゲート領域Gと、ソース領域Sとを含んでいる。
【0021】
図4はPMOSトランジスタと、NMOSトランジスタとの間隔を調節可能にした実施形態を示す図である。従来は図9に示すように、各PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの間隔は固定されていたが、この実施形態ではPMOSトランジスタセルと、NMOSトランジスタセルとの間隔を自在に調節可能とされる。これにより、たとえば各MOSトランジスタセルの大きさに応じて間隔を異ならせることができ、PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの組合せによるPNPN寄生サイリスタの注入源側に抵抗を接続したのと等価になり、ラッチアップ対策の点で有利になる。
【0022】
図5はこの発明を適用してパストランジスタとNOT回路とを組み合わせた論理回路の一例を示す回路図である。PMOSトランジスタ2とNMOSトランジスタ3とを組み合わせたNOT回路の入力側に2個のNMOSトランジスタからなるパストランジスタ4,5が接続されている。パストランジスタ4,5の各ゲートに入力される制御信号に応じていずれかのパストランジスタが導通して入力1または2がNOT回路1に与えられる。
【0023】
このような論理構成は、図6に示すようにレイアウトされる。すなわち、パストランジスタ4,5を構成するNMOSトランジスタセル6,7が配置され、NMOSトランジスタセル7に隣接して、PMOSトランジスタセル8およびNMOSトランジスタセル9からなるNOT回路1が配置される。
【0024】
したがって、従来例ではPMOSトランジスタとNMOSトランジスタとからなる論理セルを用いてパストランジスタを構成していたのでPMOSトランジスタの領域が無駄になっていたのに対して、この実施形態によれば図6に示すように不要なPMOSトランジスタを設ける必要がなく、実装面積の激減化を図ることができる。
【0025】
図面を参照してこの発明の一実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態に限定されるものではない。本発明と同一の範囲内において、または均等の範囲内において、図示した実施形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
【0026】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、セルを用いてレイアウト設計を行う際に、MOSトランジスタ単位で使用するセルを決定するようにしたので、従来のような論理セルよりも小さい単位であるトランジスタレベルでの最適化を行うことができ、準備するセルの個数が少数であっても、さまざまな特性を有する論理ゲートを構成できる。さらに、NMOSトランジスタのみを多数配置することも可能となり、パストランジスタ論理の特徴である実装面積の低減化を実現可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の半導体集積回路のレイアウト設計方法による一実施形態を示す図である。
【図2】NMOSトランジスタのセルを示す図である。
【図3】この発明で使用されるセルの構造を示す図である。
【図4】PMOSトランジスタと、NMOSトランジスタとの間隔を調節可能にした実施形態を示す図である。
【図5】この発明を適用してパストランジスタとNOT回路とを組み合わせた論理回路の一例を示す回路図である。
【図6】図5に示した論理回路のレイアウト配置図である。
【図7】この発明が適用される論理回路の一例のNOT回路の回路図である。
【図8】図7に示したNOT回路のレイアウト配置図である。
【図9】PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとからなる論理セル群を示す図である。
【図10】PMOSトランジスタとNMOSトランジスタとの間隔が固定されていることを示す図である。
【図11】パストランジスタを構成する場合に無駄な空間が生じることを説明するための図である。
【符号の説明】
1 否定回路、2 PMOSトランジスタ、3 NMOSトランジスタ、4,5 パストランジスタ。
Claims (5)
- PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理およびパストランジスタロジック回路を含む半導体集積回路において、
セルを用いてレイアウト設計を行う際に、MOSトランジスタ単位で使用するセルを決定することを特徴とする、半導体集積回路のレイアウト設計方法。 - PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理で構成される半導体集積回路において、
前記PMOSトランジスタセルと前記NMOSトランジスタセルとの間の物理的距離をとり、その間を配線領域とすることを特徴とする、半導体集積回路のレイアウト設計方法。 - 前記PMOSトランジスタセルと、前記NMOSトランジスタセルはそれぞれの大きさの異なるセルが複数配列されており、各PMOSトランジスタセルと各NMOSトランジスタセルの物理的距離はそれぞれセルの大きさに応じて調節されることを特徴とする、請求項2に記載の半導体集積回路のレイアウト設計方法。
- さらに、前記パストランジスタを構成するためのNMOSトランジスタが複数配列されることを特徴とする、請求項2または3に記載の半導体集積回路のレイアウト設計方法。
- PMOSトランジスタセルとNMOSトランジスタセルとの相補的な組合せからなるCMOS論理で構成される半導体集積回路であって、
前記PMOSトランジスタセルと前記NMOSトランジスタセルとの間の物理的距離をとり、その間に論理回路を構成するための配線領域が設けられたことを特徴とする、半導体集積回路。
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