JP2004138313A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ろう付け接合が不十分であったり、初期強度が不足し、使用環境下においてタンクキャップ部の接合部に亀裂が発生するようになっても、タンクキャップ部全体が飛び出す事態を招かず、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる熱交換器を提供すること。
【解決手段】タンク本体部11とタンクキャップ部12とを有するヘッダタンク5,7を備え、タンクキャップ部12は、タンク本体部11に嵌合されろう付け接合されてヘッダタンク5,7の端部を形成する熱交換器において、タンクキャップ部12とタンク本体部11側との間に、相対的に結合強度の強い部位22と弱い部位21とを有する。
【選択図】図3
【解決手段】タンク本体部11とタンクキャップ部12とを有するヘッダタンク5,7を備え、タンクキャップ部12は、タンク本体部11に嵌合されろう付け接合されてヘッダタンク5,7の端部を形成する熱交換器において、タンクキャップ部12とタンク本体部11側との間に、相対的に結合強度の強い部位22と弱い部位21とを有する。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器、詳しくは、二酸化炭素(CO2)などを冷媒とする冷凍サイクルのように、冷凍サイクルの作動圧力の最大値が冷媒の臨界圧力を超える冷凍サイクルに用いるに好適な熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、冷媒の脱フロン対策として二酸化炭素(CO2)を使用した蒸気圧縮式冷凍サイクル(CO2サイクル)が提案されている(特公平7−18602号公報等参照)。そして、CO2サイクルでは、最大圧力がフロンを冷媒とする冷凍サイクルと比べて高いため、高い耐圧強度を有するCO2サイクル用の熱交換器に関する提案として、ヘッダタンクの端部を形成し、ヘッダタンクのタンク本体部に嵌合してろう付け接合するタンクキャップ部の内面を、球面形状で構成するようにした熱交換器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−311697号公報(
【0019】、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如き熱交換器によると、ろう付け接合が確実なものである場合には、タンクキャップ部とタンク本体部間の結合強度を十分確保することができるが、ろう材が接合面に十分供給されなかった場合には、ヘッダタンク内の高圧冷媒によってタンクキャップ部全体がタンク長手方向へ飛び出て、エンジンルーム内に配される熱交換器にあってはエンジン、ボンネットに損傷を与える可能性があり、また、室内に配される熱交換器にあっては乗員に危害を及ぼす可能性がある。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、ろう付け接合が不十分であったり、初期強度が不足し、使用環境下においてタンクキャップ部の接合部に亀裂が発生するようになっても、タンクキャップ部全体が飛び出す事態を招かず、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる熱交換器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る熱交換器は、タンク本体部とタンクキャップ部とを有するヘッダタンクを備え、前記タンクキャップ部は、前記タンク本体部に嵌合されろう付け接合されてヘッダタンクの端部を形成する熱交換器において、前記タンクキャップ部と前記タンク本体部側との間に、相対的に結合強度の強い部位と弱い部位とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項1に係る熱交換器において、タンクキャップ部とタンク本体部側間の結合強度の弱い部位は、ろう付け接合が不十分であったり、初期強度が不足している場合、結合強度の強い部位と比べてヘッダタンク内の高圧冷媒により亀裂が発生し易い。このため、先に結合強度の弱い部位に亀裂が発生するようになるが、この時点で結合強度の強い部位には亀裂は発生しない。したがって、結合強度の強い部位は依然としてろう付け接合されたままの状態を保持可能となり、タンクキャップ部全体が飛び出すことはなくなり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0008】
ここで、前記結合強度の強い部位は、例えば、前記タンク本体部に形成したスリットに前記タンクキャップ部の基部を挿入してろう付け接合した部位である。タンクキャップ部の基部は、タンクキャップ部の内面に高圧冷媒が印加されているとき、タンク本体部のスリットの周縁部によって確実に保持され、結合強度が強いものとなる。
【0009】
また、前記結合強度の強い部位は、例えば、前記タンク本体部の内面に、前記タンクキャップ部の他の部位と比べてろう付け接合面積が大きい該タンクキャップ部の基部をろう付け接合した部位である。ろう付け接合面積の大きい分だけ結合強度が強いものとなる。
【0010】
また、前記結合強度の強い部位は、例えば、前記タンク本体部の内側へ突出したサイドプレートの端部に、前記タンクキャップ部の基部をろう付け接合した部位である。サイドプレートとのろう付け接合により、その分だけ結合強度が強いものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱交換器の全体斜視図、図2は、同熱交換器の要部の分解斜視図、図3は、同熱交換器の要部の縦断面図、図4は、同熱交換器の要部の横断面図、図5は、第2実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面図、図6は、第3実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面図をそれぞれ示す。
【0013】
図1〜図4において、第1実施形態に係る熱交換器は、CO2等の高圧冷媒が通る複数本の互いに平行に配列されたチューブ1を備え、隣り合うチューブ1間に、冷媒と空気との熱交換を促進する冷却フィン2がろう付け接合によって固定されている。両端に位置するチューブ1の外側にも冷却フィン2が配設されており、両端の冷却フィン2は、サイドプレート3とチューブ1の間にろう付け接合によって固定されている。
【0014】
各チューブ1の一端側には、入口側配管4から冷媒が流入する入口側ヘッダタンク5が、また、各チューブ1の他端側には、出口側配管6から冷媒が流出する出口側ヘッダタンク7が設けられている。
【0015】
図2に示すように、各ヘッダタンク5,7は、両端部が開口した筒状のタンク本体部11と、このタンク本体部11の開口端部を塞ぐ略半円板状のタンクキャップ部12とを備える。タンク本体部11は、断面略Ω形状のパイプ部材13と中間板部材14と断面略凹形状のベース板部材15とを備え、図4に示すように、ベース板部材15の両端部15aは、凹部15bに中間板部材14及びパイプ部材13を収容した状態で内側にかしめられている。ベース板部材15には、サイドプレート3の端部3aが嵌合する細長い取付孔15cが形成されているとともに、チューブ1の端部1aが嵌合する細長い取付孔15dが形成されている。中間板部材14には、図2及び図3に示すようにタンクキャップ部12の基部12aが嵌合するスリット14aが形成されているとともに、図3及び図4に示すようにベース板部材15の上記取付孔15dに挿通されたチューブ1の端面1bを受け止め位置決めを行なう段差部14bを有する細長い取付孔14cが形成されている。タンクキャップ部12は、上記のように基部12aが中間板部材14のスリット14aに嵌合されるとともに、半円板部12bがパイプ部材13の中央の半割パイプ部13aの内側に嵌合されている。ヘッダタンク5,7自体、及び、ヘッダタンク5,7とサイドプレート3及び各チューブ1は、ろう付け接合によって一体化されている。
【0016】
上記のように構成される熱交換器は、冷媒が入口側ヘッダタンク5の入口側配管4からヘッダタンク5内部に流入し、各チューブ1に分配された後、出口側ヘッダタンク7内部で集合し出口側配管6から流出する。このとき、ヘッダタンク5,7内部の圧力は高圧となり、この高圧冷媒がタンクキャップ部12に作用する。タンクキャップ部12は、上記のように、その基部12aが中間板部材14のスリット14a内に嵌合されているとともに、半円板部12bがパイプ部材13の半割パイプ部13aの内側に嵌合され、ろう付け接合されている。このため、タンクキャップ部12の基部12aと中間板部材14との間の結合強度は、半円板部12bとパイプ部材13との間の結合強度と比べて強いものとなる。したがって、万が一、半円板部12bとパイプ部材13との間のろう付け接合部21に高圧冷媒による亀裂が発生しても、基部12aはスリット14a内に止まり、依然としてろう付け接合されたままの状態を保持可能となり、タンクキャップ部12全体が飛び出すことはなくなり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0017】
第2実施形態に係る熱交換器は、図5に示すように、タンク本体部11をパイプ部材13とベース板部材15とで構成するとともに、タンクキャップ部12の基部12aのベース板部材15とのろう付け接合面積を、半円板部12bのパイプ部材13とのろう付け接合面積よりも大きな面積となるよう設定したことを特徴としている。この第2実施形態によっても、半円板部12bとパイプ部材13との結合強度の弱いろう付け接合部位21に亀裂が発生した場合、基部12aとベース板部材15との結合強度の強いろう付け接合部位22は依然としてろう付け接合のままの状態を保持可能となり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0018】
第3実施形態に係る熱交換器は、図6に示すように、タンク本体部11をパイプ部材13とベース板部材15とで構成するとともに、タンクキャップ部12の基部12aをサイドプレート3に対してもろう付け接合するようにしたことを特徴としている。この第3実施形態によっても、半円板部12bとパイプ部材13との結合強度の弱いろう付け接合部位21に亀裂が発生した場合、基部12aとベース板部材15及びサイドプレート3との結合強度の強いろう付け接合部位22は依然としてろう付け接合のままの状態を保持可能となり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の熱交換器は、タンクキャップ部とタンク本体部側との間に、相対的に結合強度の強い部位と弱い部位とを設けたため、先に結合強度の弱い部位に亀裂が発生するようになるが、この時点で結合強度の強い部位には亀裂は発生しなくなり、タンクキャップ部全体が飛び出すことはなくなり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の全体斜視図である。
【図2】同熱交換器の要部の分解斜視図である。
【図3】同熱交換器の要部の縦断面図である。
【図4】同熱交換器の要部の横断面図である。
【図5】第2実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面図である。
【図6】第3実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面である。
【符号の説明】
3 サイドプレート
5,7 ヘッダタンク
11 タンク本体部
12 タンクキャップ部
12a 基部
14a スリット
22 結合強度の強い部位
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器、詳しくは、二酸化炭素(CO2)などを冷媒とする冷凍サイクルのように、冷凍サイクルの作動圧力の最大値が冷媒の臨界圧力を超える冷凍サイクルに用いるに好適な熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、冷媒の脱フロン対策として二酸化炭素(CO2)を使用した蒸気圧縮式冷凍サイクル(CO2サイクル)が提案されている(特公平7−18602号公報等参照)。そして、CO2サイクルでは、最大圧力がフロンを冷媒とする冷凍サイクルと比べて高いため、高い耐圧強度を有するCO2サイクル用の熱交換器に関する提案として、ヘッダタンクの端部を形成し、ヘッダタンクのタンク本体部に嵌合してろう付け接合するタンクキャップ部の内面を、球面形状で構成するようにした熱交換器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−311697号公報(
【0019】、図3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の如き熱交換器によると、ろう付け接合が確実なものである場合には、タンクキャップ部とタンク本体部間の結合強度を十分確保することができるが、ろう材が接合面に十分供給されなかった場合には、ヘッダタンク内の高圧冷媒によってタンクキャップ部全体がタンク長手方向へ飛び出て、エンジンルーム内に配される熱交換器にあってはエンジン、ボンネットに損傷を与える可能性があり、また、室内に配される熱交換器にあっては乗員に危害を及ぼす可能性がある。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、ろう付け接合が不十分であったり、初期強度が不足し、使用環境下においてタンクキャップ部の接合部に亀裂が発生するようになっても、タンクキャップ部全体が飛び出す事態を招かず、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる熱交換器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る熱交換器は、タンク本体部とタンクキャップ部とを有するヘッダタンクを備え、前記タンクキャップ部は、前記タンク本体部に嵌合されろう付け接合されてヘッダタンクの端部を形成する熱交換器において、前記タンクキャップ部と前記タンク本体部側との間に、相対的に結合強度の強い部位と弱い部位とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項1に係る熱交換器において、タンクキャップ部とタンク本体部側間の結合強度の弱い部位は、ろう付け接合が不十分であったり、初期強度が不足している場合、結合強度の強い部位と比べてヘッダタンク内の高圧冷媒により亀裂が発生し易い。このため、先に結合強度の弱い部位に亀裂が発生するようになるが、この時点で結合強度の強い部位には亀裂は発生しない。したがって、結合強度の強い部位は依然としてろう付け接合されたままの状態を保持可能となり、タンクキャップ部全体が飛び出すことはなくなり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0008】
ここで、前記結合強度の強い部位は、例えば、前記タンク本体部に形成したスリットに前記タンクキャップ部の基部を挿入してろう付け接合した部位である。タンクキャップ部の基部は、タンクキャップ部の内面に高圧冷媒が印加されているとき、タンク本体部のスリットの周縁部によって確実に保持され、結合強度が強いものとなる。
【0009】
また、前記結合強度の強い部位は、例えば、前記タンク本体部の内面に、前記タンクキャップ部の他の部位と比べてろう付け接合面積が大きい該タンクキャップ部の基部をろう付け接合した部位である。ろう付け接合面積の大きい分だけ結合強度が強いものとなる。
【0010】
また、前記結合強度の強い部位は、例えば、前記タンク本体部の内側へ突出したサイドプレートの端部に、前記タンクキャップ部の基部をろう付け接合した部位である。サイドプレートとのろう付け接合により、その分だけ結合強度が強いものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の第1実施形態に係る熱交換器の全体斜視図、図2は、同熱交換器の要部の分解斜視図、図3は、同熱交換器の要部の縦断面図、図4は、同熱交換器の要部の横断面図、図5は、第2実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面図、図6は、第3実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面図をそれぞれ示す。
【0013】
図1〜図4において、第1実施形態に係る熱交換器は、CO2等の高圧冷媒が通る複数本の互いに平行に配列されたチューブ1を備え、隣り合うチューブ1間に、冷媒と空気との熱交換を促進する冷却フィン2がろう付け接合によって固定されている。両端に位置するチューブ1の外側にも冷却フィン2が配設されており、両端の冷却フィン2は、サイドプレート3とチューブ1の間にろう付け接合によって固定されている。
【0014】
各チューブ1の一端側には、入口側配管4から冷媒が流入する入口側ヘッダタンク5が、また、各チューブ1の他端側には、出口側配管6から冷媒が流出する出口側ヘッダタンク7が設けられている。
【0015】
図2に示すように、各ヘッダタンク5,7は、両端部が開口した筒状のタンク本体部11と、このタンク本体部11の開口端部を塞ぐ略半円板状のタンクキャップ部12とを備える。タンク本体部11は、断面略Ω形状のパイプ部材13と中間板部材14と断面略凹形状のベース板部材15とを備え、図4に示すように、ベース板部材15の両端部15aは、凹部15bに中間板部材14及びパイプ部材13を収容した状態で内側にかしめられている。ベース板部材15には、サイドプレート3の端部3aが嵌合する細長い取付孔15cが形成されているとともに、チューブ1の端部1aが嵌合する細長い取付孔15dが形成されている。中間板部材14には、図2及び図3に示すようにタンクキャップ部12の基部12aが嵌合するスリット14aが形成されているとともに、図3及び図4に示すようにベース板部材15の上記取付孔15dに挿通されたチューブ1の端面1bを受け止め位置決めを行なう段差部14bを有する細長い取付孔14cが形成されている。タンクキャップ部12は、上記のように基部12aが中間板部材14のスリット14aに嵌合されるとともに、半円板部12bがパイプ部材13の中央の半割パイプ部13aの内側に嵌合されている。ヘッダタンク5,7自体、及び、ヘッダタンク5,7とサイドプレート3及び各チューブ1は、ろう付け接合によって一体化されている。
【0016】
上記のように構成される熱交換器は、冷媒が入口側ヘッダタンク5の入口側配管4からヘッダタンク5内部に流入し、各チューブ1に分配された後、出口側ヘッダタンク7内部で集合し出口側配管6から流出する。このとき、ヘッダタンク5,7内部の圧力は高圧となり、この高圧冷媒がタンクキャップ部12に作用する。タンクキャップ部12は、上記のように、その基部12aが中間板部材14のスリット14a内に嵌合されているとともに、半円板部12bがパイプ部材13の半割パイプ部13aの内側に嵌合され、ろう付け接合されている。このため、タンクキャップ部12の基部12aと中間板部材14との間の結合強度は、半円板部12bとパイプ部材13との間の結合強度と比べて強いものとなる。したがって、万が一、半円板部12bとパイプ部材13との間のろう付け接合部21に高圧冷媒による亀裂が発生しても、基部12aはスリット14a内に止まり、依然としてろう付け接合されたままの状態を保持可能となり、タンクキャップ部12全体が飛び出すことはなくなり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0017】
第2実施形態に係る熱交換器は、図5に示すように、タンク本体部11をパイプ部材13とベース板部材15とで構成するとともに、タンクキャップ部12の基部12aのベース板部材15とのろう付け接合面積を、半円板部12bのパイプ部材13とのろう付け接合面積よりも大きな面積となるよう設定したことを特徴としている。この第2実施形態によっても、半円板部12bとパイプ部材13との結合強度の弱いろう付け接合部位21に亀裂が発生した場合、基部12aとベース板部材15との結合強度の強いろう付け接合部位22は依然としてろう付け接合のままの状態を保持可能となり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0018】
第3実施形態に係る熱交換器は、図6に示すように、タンク本体部11をパイプ部材13とベース板部材15とで構成するとともに、タンクキャップ部12の基部12aをサイドプレート3に対してもろう付け接合するようにしたことを特徴としている。この第3実施形態によっても、半円板部12bとパイプ部材13との結合強度の弱いろう付け接合部位21に亀裂が発生した場合、基部12aとベース板部材15及びサイドプレート3との結合強度の強いろう付け接合部位22は依然としてろう付け接合のままの状態を保持可能となり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明の熱交換器は、タンクキャップ部とタンク本体部側との間に、相対的に結合強度の強い部位と弱い部位とを設けたため、先に結合強度の弱い部位に亀裂が発生するようになるが、この時点で結合強度の強い部位には亀裂は発生しなくなり、タンクキャップ部全体が飛び出すことはなくなり、エンジン、ボンネットの損傷及び乗員への危害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る熱交換器の全体斜視図である。
【図2】同熱交換器の要部の分解斜視図である。
【図3】同熱交換器の要部の縦断面図である。
【図4】同熱交換器の要部の横断面図である。
【図5】第2実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面図である。
【図6】第3実施形態に係る熱交換器の要部の縦断面である。
【符号の説明】
3 サイドプレート
5,7 ヘッダタンク
11 タンク本体部
12 タンクキャップ部
12a 基部
14a スリット
22 結合強度の強い部位
Claims (4)
- タンク本体部とタンクキャップ部とを有するヘッダタンクを備え、前記タンクキャップ部は、前記タンク本体部に嵌合されろう付け接合されてヘッダタンクの端部を形成する熱交換器において、
前記タンクキャップ部と前記タンク本体部側との間に、相対的に結合強度の強い部位と弱い部位とを有することを特徴とする熱交換器。 - 前記結合強度の強い部位は、前記タンク本体部に形成したスリットに前記タンクキャップ部の基部を挿入してろう付け接合した部位であることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
- 前記結合強度の強い部位は、前記タンク本体部の内面に、前記タンクキャップ部の他の部位と比べてろう付け接合面積が大きい該タンクキャップ部の基部をろう付け接合した部位であることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
- 前記結合強度の強い部位は、前記タンク本体部の内側へ突出したサイドプレートの端部に、前記タンクキャップ部の基部をろう付け接合した部位であることを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002302986A JP2004138313A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | 熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002302986A JP2004138313A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | 熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004138313A true JP2004138313A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32450901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002302986A Withdrawn JP2004138313A (ja) | 2002-10-17 | 2002-10-17 | 熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004138313A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007163040A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Showa Denko Kk | 熱交換器用ヘッダタンクおよびこれに用いる外側プレートの製造方法 |
JP2009008371A (ja) * | 2007-05-29 | 2009-01-15 | Showa Denko Kk | 熱交換器 |
JP2009014283A (ja) * | 2007-07-05 | 2009-01-22 | Japan Climate Systems Corp | 熱交換器 |
KR101067674B1 (ko) | 2005-01-13 | 2011-09-27 | 한라공조주식회사 | 고압용 열교환기의 헤더탱크 |
-
2002
- 2002-10-17 JP JP2002302986A patent/JP2004138313A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101067674B1 (ko) | 2005-01-13 | 2011-09-27 | 한라공조주식회사 | 고압용 열교환기의 헤더탱크 |
JP2007163040A (ja) * | 2005-12-14 | 2007-06-28 | Showa Denko Kk | 熱交換器用ヘッダタンクおよびこれに用いる外側プレートの製造方法 |
JP2009008371A (ja) * | 2007-05-29 | 2009-01-15 | Showa Denko Kk | 熱交換器 |
JP2009014283A (ja) * | 2007-07-05 | 2009-01-22 | Japan Climate Systems Corp | 熱交換器 |
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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